JP3448112B2 - 構造材および構造材の製造方法および車両用内装材料 - Google Patents

構造材および構造材の製造方法および車両用内装材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等の車両用内装材
料、建築材料等に用いられる構造材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の構造材としては、従来合成繊
維、ガラス繊維、木質繊維、再生繊維等にフェノール樹
脂をバインダーとして混合し、所定形状に加熱成形する
とともに該フェノール樹脂を硬化せしめたものが提供さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらバインダ
ーとしてのフェノール樹脂の硬化温度は、200℃前後
の高温であり、製造工程における熱エネルギーの効率が
悪く、またポリ塩化ビニルレザーやポリプロピレン不織
布のような耐熱性に乏しい表装材等を重ねて同時に成形
することが困難であり、また成形時の高温によって繊維
等が劣化するおそれがあった。また更にフェノール樹脂
の硬化物は硬すぎてもろい欠陥があった。更に従来の構
造材は、剛性を得るためには密度を大きくすることが必
要であり、そのために構造材の重量が大きくなり、特に
構造材を車両の内装材料として使用する場合にはこのこ
とは重要な問題となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、麻繊維単独または麻繊維
と他の繊維との混合繊維と、該繊維を結着しているスル
ホメチル化多価フェノール・アルデヒド系縮合物の硬化
物とからなり、所定形状に成形されている構造材を提供
するものである。上記スルホメチル化多価フェノール・
アルデヒド系縮合物とは多価フェノールとアルデヒドお
よび/またはアルデヒド供与体との縮合物であるか、あ
るいは多価フェノールと、1価フェノールおよび/また
はアミノ系化合物モノマーと、アルデヒドおよび/また
はアルデヒド供与体との共縮合物である。上記構造材は
麻繊維単独または麻繊維と他の繊維との混合繊維中に
ルホメチル化多価フェノール・アルデヒド系縮合物を硬
化剤を添加するかまたは添加することなく存在させ、所
定形状に加熱成形するとともに該縮合物を硬化せしめる
方法によって製造される。更に本発明では上記構造材か
らなる車両用内装材料および上記構造材を補強材として
合成樹脂発泡体等の基材に積層した車両用内装材料が提
供される。
【0005】以下に本発明を詳細に説明する。 [多価フェノール] 本発明のスルホメチル化多価フェノール・アルデヒド系
縮合物において、アルデヒドとの縮合に用いられる多価
フェノールとは、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピ
ロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイド
ロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、
ビスフェノール、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェ
ノールの単独または二種以上の混合物であるが、これら
多価フェノールのうち望ましいのはレゾルシンまたはア
ルキルレゾルシンであり、特に望ましいのはレゾルシン
よりもアルデヒドとの反応速度が速いアルキルレゾルシ
ンである。上記アルキルレゾルシンとしては、例えば5
−メチルレゾルシン、5−エチルレゾルシン、5−プロ
ピルレゾルシン、5−n−ブチルレゾルシン、4,5−
ジメチルレゾルシン、2,5−ジメチルレゾルシン、
4,5−ジエチルレゾルシン、2,5−ジエチルレゾル
シン、4,5−ジプロピルレゾルシン、2,5−ジプロ
ピルレゾルシン、4−メチル−5−エチルレゾルシン、
2−メチル−5−エチルレゾルシン、2−メチル−5−
プロピルレゾルシン、2,4,5−トリメチルレゾルシ
ン、2,4,5−トリエチルレゾルシン等がある。エス
トニア産オイルシェールの乾留によってえられる多価フ
ェノール混合物は安価であり、かつ5ーメチルレゾルシ
ンのほか、反応性の高い各種アルキルレゾルシンを多量
に含むので、本発明に最も好ましい多価フェノール原料
である。
【0006】[アルデヒドおよび/またはアルデヒド供
与体] 本発明において用いられるアルデヒドおよび/またはア
ルデヒド供与体とは、アルデヒドおよび/または分解す
るとアルデヒドを生成供与する化合物を意味し、ホルマ
リン、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリ
オキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、
ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテト
ラミン、フルフラール、グリオキザール,n−ブチルア
ルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベン
ツアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テ
トラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−
トルアルデヒド、サルチルアルデヒド等の単独または二
種以上の混合物が例示される。
【0007】[酸触媒およびアルカリ触媒] 本発明においては、多価フェノールとアルデヒドおよび
/またはアルデヒド供与体との縮合の際、あるいは多価
フェノールおよび/または多価フェノール系縮合物と、
1価フェノールおよび/または1価フェノール系縮合物
および/またはアミノ系化合物モノマーおよび/または
アミノ系縮合物と、アルデヒドおよび/またはアルデヒ
ド供与体との共縮合の際、必要ならば酸触媒またはアル
カリ触媒を添加する。その添加量は多価フェノール、1
価フェノールおよび/またはアミノ系化合物モノマーの
総量の数重量%以下で、通常6重量%(以下単に%とす
る)以下の量である。上記酸触媒としては、例えば塩
酸、硫酸、オルト燐酸、ほう酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、酪
酸、ベンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、パラ
トルエンスルホン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナ
フタリン−β−スルホン酸等の無機または有機酸、ある
いは蓚酸ジメチルエステル等の有機酸のエステル類、マ
レイン酸無水物、フタル酸無水物等の酸無水物、塩化ア
ンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、蓚
酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、燐酸アンモニウ
ム、チオシアン酸アンモニウム、イミドスルホン酸アン
モニウム等のアンモニウム塩、モノクロル酢酸およびそ
のナトリウム塩、α,α’ジクロロヒドリン等の有機ハ
ロゲン化物、トリエタノールアミン塩酸塩、塩酸アニリ
ン等のアミン類の塩酸塩、サルチル酸尿素アダクト、ス
テアリン酸尿素アダクト、ヘプタン酸尿素アダクト等の
尿素アダクト、N−トリメチルタウリン、塩化亜鉛、塩
化第2鉄等がある。上記アルカリ触媒としては、例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、
水酸化カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属
の水酸化物、石灰等のアルカリ土類金属の酸化物、炭酸
ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、燐酸
ナトリウム等のアルカリ金属の弱酸塩類、アンモニア、
トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノール
アミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリヂン等のアミ
ン類が例示される。上記酸触媒またはアルカリ触媒は二
種以上を併用してもよい。
【0008】[スルホメチル化多価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物] 本発明において麻繊維単独または麻繊維と他の繊維との
混合繊維のバインダーとして使用されるスルホメチル化
多価フェノール・アルデヒド系縮合物とは、上記多価フ
ェノールと上記アルデヒドおよび/またはアルデヒド供
与体とを上記酸またはアルカリ触媒存在下でもしくは触
媒の存在なしで縮合させた縮合物の単独または二種以上
の混合物、あるいは多価フェノールと1価フェノールお
よび/またはアミノ系化合物モノマーとアルデヒドおよ
び/またはアルデヒド供与体とを、酸またはアルカリ触
媒存在下でもしくは触媒の存在なしで、加熱下でまたは
室温で共縮合させた共縮合物の単独または二種以上の混
合物、あるいは上記縮合物の単独または二種以上と上記
共縮合物の単独または二種以上との混合物のスルホメチ
ル化剤でスルホメチル化されたものである。また上記縮
合物あるいは共縮合物の縮合の際多価フェノールを錯化
剤で錯化してもよい。また上記多価フェノールと1価フ
ェノールおよび/またはアミノ系化合物モノマーの共縮
合に際し、上記モノマーの一部または全部を多価フェノ
ールと1価フェノールおよび/またはアミノ系化合物モ
ノマーとアルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体と
の初期縮合物を用いてもよい。本発明のスルホメチル化
多価フェノール・アルデヒド系縮合物を例示すれば、多
価フェノール・アルデヒド縮合物、1価フェノール・多
価フェノール・アルデヒド共縮合物、尿素・多価フェノ
ール・アルデヒド共縮合物、尿素・1価フェノール・多
価フェノール・アルデヒド共縮合物、メラミン・多価フ
ェノール・アルデヒド共縮合物、メラミン・1価フェノ
ール・多価フェノール・アルデヒド共縮合物、尿素・メ
ラミン・多価フェノール・アルデヒド共縮合物、尿素・
メラミン・1価フェノール・多価フェノール・アルデヒ
ド共縮合物等のスルメチル化物あるいはその錯化物で
ある。多価フェノールと1価フェノールおよび/または
アミノ系化合物モノマーとアルデヒドおよび/またはア
ルデヒド供与体との共縮合物を得るには、多価フェノー
ルおよび/または多価フェノール・アルデヒド系縮合物
と1価フェノールおよび/または1価フェノール・アル
デヒド系縮合物および/またはアミノ系化合物モノマー
および/またはアミノ系化合物モノマー・アルデヒド縮
合物に、必要ならばアルデヒドおよび/またはアルデヒ
ド供与体を加えて共縮合せしめる方法が好ましいが、そ
の添加順序等は任意であり通常室温〜100℃で1〜2
4時間程度縮合を行う。また一部または全部がメチロー
ル化されている1価フェノール・アルデヒド縮合物ある
いは一部または全部がメチロール化またはメチル化メチ
ロール化されているアミノ系化合物モノマー・アルデヒ
ド縮合物に多価フェノールおよび/または多価フェノー
ル・アルデヒド縮合物を添加混合し、更に必要ならばア
ルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体を加えて共縮
合せしめてもよい。また本発明のスルホメチル化多価フ
ェノール・アルデヒド系縮合物を縮合もしくは共縮合す
る際、多価フェノール、1価フェノール、アミノ系化合
物モノマー、アルデヒドおよび/またはアルデヒド供与
体、縮合触媒、溶剤、スルホメチル化剤、錯化剤以外に
第三成分として、所望なればトルエン、キシレン、クマ
ロン、シクロヘキサノン、カシューオイル、タンニン
類、ダンマー、セラック、ロジンまたはロジン誘導体、
石油樹脂、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、フルフリルアルコール、アマニ油、桐
油、ひまし油等の単独または二種以上を共縮合剤または
変性剤として、縮合または共縮合の反応開始時、反応
中、あるいは反応終了後、添加、変性しても差支えな
い。また本発明のスルホメチル化多価フェノール・アル
デヒド系縮合物は常温または加熱蒸発、真空蒸発、スプ
レードライヤー、塩折・pH調整等による樹脂の析出乾
燥等の方法で固化乾燥粉砕した固体粉末として用いても
差支えない。
【0009】[1価フェノール] 上記の多価フェノールと共縮合される1価フェノールと
は、フェノールやo−クレゾール、m−クレゾール、p
−クレゾール、エチルフェノール,iso−プロピルフ
ェノール、キシレノール、3,5−キシレノール、ブチ
ルフェノール、t−ブチルフェノール、ノニルフェノー
ル等のアルキルフェノール、o−フルオロフェノール、
m−フルオロフェノール,p−フルオロフェノール、o
−クロロフェノール、m−クロロフェノール,p−クロ
ロフェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェ
ノール,p−ブロモフェノール、o−ヨードフェノー
ル、m−ヨードフェノール,p−ヨードフェノール、o
−アミノフェノール、m−アミノフェノール,p−アミ
ノフェノール、o−ニトロフェノール、m−ニトロフェ
ノール,p−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェ
ノール,2,4,6−トリニトロフェノール等の1価フ
ェノール置換体及びナフトール等のような1価フェノー
ルの単独または二種以上の混合物をいう。
【0010】[アミノ系化合物モノマー」 上記の多価フェノールと共縮合されるアミノ系化合物モ
ノマーとは、カルバミドおよび/またはアミノアジン等
のようなアルデヒドと縮合反応して硬化性の樹脂を生成
するアミノ系化合物の単独または二種以上の混合物を意
味し、尿素、チオ尿素、メラミン、チオメラミン、ジシ
アンジアミド、グアニジン、グアナミン、アセトグアナ
ミン、ベンゾグアナミン、2,6−ジアミノ−1,3−
ジアジン等が例示される。
【0011】[スルホメチル剤] 上記のスルホメチル化多価フェノール・アルデヒド系縮
合物は、1価フェノール、多価フェノールまたはアミノ
系化合物モノマーとアルデヒドとを縮合または共縮合さ
せる際、スルホメチル化剤を添加し、縮合物または共縮
合物を部分的にスルホメチル化させ、中性および酸性側
での水溶性を改善し、かつ硬化速度を遅延せしめること
が出来る。該スルホメチル化剤としては亜硫酸、重亜硫
酸またはメタ重亜硫酸とアルカリ金属またはトリメチル
アミンやベンジルトリメチルアンモニウム等の第四級ア
ミンまたは第四級アンモニウムとの水溶性亜硫酸塩や、
これらの水溶性亜硫酸塩とアルデヒドとの反応によって
得られるヒドロキシメタンスルホン酸塩等のヒドロキシ
アルカンスルホン酸および/またはヒドロキシアルカン
スルホン酸のアルカリ金属塩等が例示される。
【0012】[錯化剤] 本発明の多価フェノール・アルデヒド系縮合物の錯化剤
とは多価フェノールとアルデヒドとの反応性を緩和する
ために用いられものであって、かかる錯化剤としては多
価フェノールのヒドロキシル基に対して錯化形成能をも
つケトン基又はアミド基等を有する化合物があげられ、
例えばアセトン、カプロラクタム等が例示され、特にア
セトンは好ましい錯化剤である。
【0013】[溶媒] 本発明のスルホメチル化多価フェノール・アルデヒド系
縮合物は主として溶液の状態で提供されるが、必要な
らばメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−
ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類等の水可溶性有機
溶剤の単独または二種以上の混合物も使用出来る。アセ
トン等は溶剤であると同時に、アルキルレゾルシンの錯
化剤としても作用し、より穏やかな硬化反応をもたら
す。しかしながら本発明においては上記溶液を減圧乾燥
等の方法で溶媒を除去し、得られた乾固分を粉砕して得
られる粉末状のスルホメチル化多価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物も使用される。
【0014】[第三成分] 上記成分の他、本発明のスルホメチル化多価フェノール
・アルデヒド系縮合物には所望ならば一価フェノール、
多価フェノール、尿素、チオ尿素、メラミン、チオメラ
ミン等のアミノ系化合物モノマー、1価フェノール系樹
脂、尿素系樹脂、メラミン系樹脂等のアミノ系樹脂、天
然ゴム及びその誘導体,スチレン−ブタジエンゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、
エチレン−プロピレンゴム、イソプレンゴム、イソプレ
ン−イソブチレンゴム等の合成ゴム、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、スチレン、アクリルエステル、メタク
リルエステル、アクリロニトリル、アクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビ
ニリピリジン等のビニル単量体の単独重合体またはこれ
らのビニル単量体の二種以上の共重合体、ポリウレタ
ン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、酢酸ビニル−エチレン共重
合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポ
リエステル等の各種合成樹脂のエマルジョンやラッテク
スあるいは水溶液、またポリビニルアルコール、アルギ
ン酸ソーダ、澱粉、澱粉誘導体、ニカワ、ゼラチン、血
粉、メチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、
ヒドロキシエチルセルローズ、ポリアクリル酸、ポリア
クリルアミド等の水溶性高分子や天然ガム類、更に炭酸
カルシウム、タルク、石膏、カーボンブラック、木粉、
クルミ粉、ヤシガラ粉、小麦粉、米粉等の充填剤、界面
活性剤、ステアリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、
パルミチルアルコール、ステアリルアルコール等の高級
アルコール、ブチルステアレート、グリセリンモノステ
アレート等の脂肪酸のエステル類、脂肪酸アミド類、カ
ルナウバワックス等の天然ワックス類、合成ワックス
類、パラフィン類、パラフィン油、シリコンオイル、シ
リコン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール、グリ
ス等の離形剤、顔料、染料、難燃剤、防炎剤、防虫剤、
防腐剤、老化防止剤、紫外線吸収剤やDBP,DOP、
ジシクロヘキシルフタレートのようなフタール酸エステ
ル系可塑剤やその他のトリクレジルホスフェート等の可
塑剤等の第三成分を該スルホメチル化多価フェノール・
アルデヒド系縮合物に添加して、共縮合や混合等により
該縮合物を変性させてもよい。
【0015】[繊維] 本発明の構造材に用いられる繊維としては、麻繊維単
独、あるいは麻繊維とポリエステル繊維、脂肪族または
芳香族ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリエチレン繊
維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン繊維、ビニ
リデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、
ビニロン、レーヨン、キュプラ、アセテート等の化学繊
維、パルプ、木片等の木質繊維、木綿、ヤシ繊維、竹繊
維、羊毛、絹等の天然繊維、あるいは上記化学繊維や天
然繊維の再生繊維等の有機繊維、ガラス繊維、岩綿、セ
ラミック繊維、カーボン繊維等の無機繊維等の繊維を混
合した混合繊維がある。上記例示は本発明を限定するも
のではない。麻繊維はあらかじめ苛性ソーダ水溶液や界
面活性剤、溶剤等で脱脂したり、紫外線処理等の前処理
を行うことが出来る。
【0016】[構造材の製造] 本発明の構造材は主として下記の方法によって製造され
る。 (1) 麻繊維単独または麻繊維と他の繊維との混合繊維に
バインダーとしてスルホ メチル化多価フェノール・アル
デヒド系縮合物を混合し、そのまゝあるいは120℃以
下望ましくは60〜100℃の温度で乾燥してから所定
形状に加熱成形する方法。この方法では一般的には該
ルホメチル化多価フェノール・アルデヒド系縮合物の溶
液をスプレー等によって該繊維に吹付けて混合する。 (2)(1)の方法において所定形状に加熱成形する前に予備
成形を行ない、該予備成形体を所定形状に加熱成形す
る。該予備成形体は通常フリース、フェルト、不織布、
繊維編織物等のシート状態で提供される。該シート状態
の予備成形体は一般にフリース製造機、絡合機、ニード
ルパンチングマシン、抄造機、フォーミングマシン、ロ
ールプレス等によって製造されるが、所望ならば予備成
形体を製造する際に上記乾燥温度以上の温度に加熱して
バインダーであるスルホメ チル化多価フェノール・アル
デヒド系縮合物を半硬化状態とし、該予備成形体をプリ
プレグとしてもよい。 (3) 麻繊維単独または麻繊維と他の繊維との混合繊維を
所定形状に成形してからディッピング、スプレー等によ
ってバインダーであるスルホメチル化多価フェノール・
アルデヒド系縮合物の溶液を含浸せしめ、そのまゝある
いは120℃以下の温度で乾燥してから加熱硬化せしめ
る。 (4) 麻繊維単独または麻繊維と他の繊維との混合繊維を
(2) の方法によって例えばシート状の予備成形体とし、
該予備成形体にスルホメチル化多価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物の溶液をディッピング、スプレー等によっ
て含浸せしめその後加熱成形する。上記麻繊維単独また
は麻繊維と他の繊維との混合繊維またはその成形体また
はその予備成形体に混合あるいは含浸させるスルホメチ
ル化多価フェノール・アルデヒド系縮合物の量は通常該
繊維100重量部(以下単に部とする)に対して固形分
として1〜500部、望ましくは3〜100部、更に望
ましくは5〜50部、通常は5〜25部の範囲であり、
スルホメチル化多価フェノール・アルデヒド系縮合物
は加熱成形によって硬化して該繊維を結着する。上記構
造材の製造に際し、上記麻繊維単独または麻繊維と他の
繊維との混合繊維には該スルホメチル化多価フェノール
・アルデヒド系縮合物の含浸に先立って、あるいは該
ルホメチル化多価フェノール・アルデヒド系縮合物の含
浸後にフェノール系樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ系樹
脂、ウレタン系樹脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、ポリ
エステル樹脂、アルキド樹脂、シリコン樹脂、フラン樹
脂等の熱硬化性樹脂やポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリオレフィン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエチ
レンテレフタレート、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性
ポリエステル、熱可塑性ポリアミド、ナイロン等の熱可
塑性樹脂等の1種または2種以上の混合物を粉末状ある
いは溶液状で混合あるいは含浸し、次いで上記スルホメ
チル化多価フェノール・アルデヒド系縮合物を含浸させ
てもよい。
【0017】[スルホメチル化多価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物の硬化] 本発明のスルホメチル化多価フェノール・アルデヒド系
縮合物の硬化は、縮合物分子内に硬化に必要なメチロー
ル基またはメチル化メチロール基等の十分な量が含まれ
る場合、硬化剤の添加なしに加熱硬化させることが出来
る。しかし通常はアルデヒドおよび/またはアルデヒド
供与体やアルキロール化トリアゾン誘導体を硬化剤とし
て該縮合物100部に対し上記アルデヒドおよび/また
はアルデヒド供与体の場合は0〜100部程度、アルキ
ロール化トリアゾン誘導体の場合は0〜500部程度添
加混合し、常温または加熱硬化させる。上記硬化剤とし
てヘキサメチレンテトラミンおよび/またはアルキロー
ル化トリアゾン誘導体を添加した場合には、通常90℃
以下では長期間硬化せず、130〜140℃以上に加熱
すると速やかに硬化する。したがって本発明の構造材を
得る際、麻繊維単独または麻繊維と他の繊維との混合繊
維に該樹脂を混合あるいはディッピング、スプレー等に
よって含浸した後直ちに成形する場合には、該樹脂の常
温での硬化速度が速くても実用上差支えないので、パラ
ホルムアルデヒド、ホルマリン等の通常の硬化剤を用い
るが、混合後の長期間の保存期間が必要な場合には、上
記ヘキサメチレンテトラミンおよび/またはアルキロー
ル化トリアゾン誘導体を使用することが望ましい。また
硬化剤とともに該スルホメチル化多価フェノール・アル
デヒド系縮合物を製造する際に使用したような酸触媒ま
たはアルカリ触媒を添加併用しても差支えない。上記酸
触媒またはアルカリ触媒の添加量は該樹脂100部に対
し通常0.05〜50部程度である。
【0018】[アルキロール化トリアゾン誘導体] 上記硬化剤として用いられるアルキロール化トリアゾン
誘導体は、尿素系化合物とアミン類と、アルデヒドおよ
び/またはアルデヒド供与体との反応によって得られ
る。アルキロール化トリアゾン誘導体の製造に使用され
る尿素系化合物としては尿素、チオ尿素、メチル尿素等
のアルキル尿素、メチルチオ尿素等のアルキルチオ尿
素、フェニル尿素、ナフチル尿素、ハロゲン化フェニル
尿素、ニトロ化アルキル尿素等の単独または二種以上の
混合物が例示されるが、特に望ましい尿素系化合物は尿
素又はチオ尿素である。またアミン類としてメチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミ
ン、ブチルアミン、アミルアミン等の脂肪族アミン、ベ
ンジルアミン、フルフリルアミン、エタノールアミン、
エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメ
チレンテトラミン等のアミン類のほか更にアンモニアが
例示され、これらは単独または二種以上の混合物として
使用される。上記アルキロール化トリアゾン誘導体の製
造に使用されるアルデヒドおよび/またはアルデヒド供
与体は本発明のスルホメチル化多価フェノール・アルデ
ヒド系縮合物に使用されると同様なものである。本発明
のアルキロール化トリアゾン誘導体の合成には、通常尿
素系化合物1モルに対しアミン類および/またはアンモ
ニア0.1〜1.2モル、アルデヒドおよび/またはア
ルデヒド供与体1.5〜4.0モルの割合で反応させ
る。反応の際の添加順序は任意であるが、好ましい反応
方法は、まずアルデヒド供与体の所要量が反応器に加え
られ、通常60℃以下の温度に保ちながらアミン類およ
び/またはアンモニアの所要量が徐々に加えられ、更に
所要量の尿素系化合物を添加し、80〜90℃で2〜3
時間攪拌加熱して反応せしめることである。アルデヒド
および/またはアルデヒド供与体としては通常37%ホ
ルマリンが用いられるが、反応生成物の濃度をあげるた
めに、その一部をパラホルムアルデヒドに置き換えても
良い。またアルデヒド供与体としてヘキサメチレンテト
ラミンを用いると、より高い固形分の反応生成物が得ら
れる。尿素系化合物と、アミン類および/またはアンモ
ニアと、アルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体と
の反応は通常水溶液で行われるが、水の一部はまたは全
部がメタノール、エタノール、イソプロパノール,n−
ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル等のアルコール類の単独または二種以上の混合物であ
っても差支えないし、またアセトン、メチルエチルケト
ン等のケトン類等の水可溶性有機溶剤の単独または二種
以上の混合物を添加使用出来る。
【0019】[積層材] 上記したように製造された構造材または予備成形体は同
種または異種のものを二層以上積層してもよいし、該構
造材または予備成形体の両面または片面に補強材、表装
材、基材等を積層してもよい。上記補強材、表装材、基
材等としては、上記有機、無機繊維の編織物や不織布、
寒冷紗、金網のような網目体、金属枠、金属板等の金属
材料、古紙、ダンボール、レジンフェルト、プラスチッ
クシート、カーペット、合成皮革、プラスチック発泡体
シート等がある。上記合成皮革としてはポリ塩化ビニル
レザー、ポリアミドレザー、アミノ酸レザー等があり、
上記プラスチック発泡体シートとしてはポリエチレン発
泡体シート、ポリプロピレン発泡体シート、ポリウレタ
ン発泡体シート、メラミン樹脂発泡体シート等があり、
上記不織布あるいは合成皮革には上記プラスチック発泡
体シートがクッション材として裏打ちされてもよい。更
に該構造材または予備成形体には補強材と表装材とは共
に積層されてもよい。前記(3) または(4) の方法の場
合、即ち上記構造材または予備成形体にスルホメチル化
多価フェノール・アルデヒド系縮合物をディッピング、
スプレー等によって含浸、塗布せしめる場合には、該補
強材、表装材等の積層は該縮合物の塗布含浸前あるいは
塗布含浸後に行なう。また該補強材、表装材等が多孔質
体の場合には、該補強材、表装材等にも該縮合物を塗布
含浸させておいてもよい。また該構造材または予備成形
体が綿状体や絡合体等の引張りに対して比較的強度の弱
いものである場合には、あらかじめ該構造材または予備
成形体に該補強材、表装材等を接着剤等で貼着してから
該縮合物を含浸させると、含浸作業時に該構造材または
予備成形体と該補強材、表装材等とのずれやはがれがな
く、また該縮合物が溶液の場合には該溶液により該構造
材または予備成形体が膨潤することによるずれやはがれ
が等が生ずることがなくなり、連続作業が可能でまた乾
燥する時でもずれやはがれ等の発生がなくなり特に好ま
しい。また該補強材、表装材等を該構造材または予備成
形体に積層する場合は、補強材、表装材等が方向性のあ
る繊維物質からなる場合には該構造材または予備成形体
と繊維の方向性をかえて積層したり、また方向性のある
該構造材または予備成形体同志を二層以上積層する場合
でも同様にして層相互の方向性をかえて積層することは
勿論可能であり、この場合は更に構造材の強度の向上に
もつながる。該構造材または予備成形体に該補強材、表
装材等を積層するには粘着剤、ホットメルト接着剤、ホ
ットメルトシート、通常の接着剤等が用いられるが、該
補強材、表装材等に該スルホメチル化多価フェノール・
アルデヒド系縮合物や他の合成樹脂を含浸させる場合に
は接着剤は必ずしも必要ではない。
【0020】[加熱成形] 上記したように本発明の構造材は麻繊維単独または麻繊
維と他の繊維との混合繊維にスルホメチル化多価フェノ
ール・アルデヒド系縮合物を混合してそのまゝあるいは
予備成形した後、あるいは相互に二層以上積層した後、
あるいは補強材、表装材等を積層した後直ちに、あるい
は必要期間保存した後所定形状にカットするか、あるい
はカットすることなくホットプレスにより成形を行う。
補強材、表装材等を積層して成形を行なう場合は、該補
強材、表装材等が金属板やプラスチックシートのような
通気性のないものであればホットプレス以外に真空成形
も可能である。また上記したように補強材、表装材等は
成形後に積層されてもよい。本発明のスルホメチル化
価フェノール・アルデヒド系縮合物は200℃以下、所
望なれば140℃以下の低温で硬化させることが出来る
から、加熱成形温度もそれに応じて200℃以下、所望
なれば140℃以下にすることが出来、表装材が例えば
ポリプロピレン不織布、ポリ塩化ビニルレザー等の耐熱
性に乏しいものでも構造材または予備成形体の成形前に
前もってあるいは成形時に同時に成形することが出来
る。
【0021】〔用途〕 上記したように本発明の構造材は軽量でかつ剛性を有す
るので、外壁材、内壁材、防音材等の構造用建築材料
や、自動車等車両の天井材料、ドアトリム、ダッシュボ
ード、トノボード、トランクルーム内張材料等の内装材
料等に使用される。上記自動車等車両の内装材料におい
ては、本発明の構造材が基材として、あるいはガラス繊
維に代わる基材の補強材として用いられる。本発明の構
造材が補強材として積層される基材としてはポリウレタ
ン発泡体、ポリスチレン発泡体、ポリエチレン発泡体、
ポリプロピレン発泡体、フェノール樹脂発泡体、メラミ
ン樹脂発泡体、尿素樹脂発泡体等のアミノ系樹脂発泡体
等のプラスチック発泡体、ダンボール、レジンフェル
ト、古紙ボード等がある。上記基材にはポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹
脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル、熱
可塑性ポリアミド、熱可塑性ウレタン樹脂、アクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重
合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロ
ピレンターポリマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
等の熱可塑性合成樹脂、天然ゴム、クロロプレンゴム、
ニトリルゴム、ブチルゴム等の天然ゴムや合成ゴム、ウ
レタン樹脂、メラミン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、尿
素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ケトン樹脂、フェノー
ル樹脂、多価フェノール系樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化
型ポリエステル等のような熱硬化性合成樹脂やアリル樹
脂、シリコン樹脂、アルキド樹脂、ポリカーボネート樹
脂、アセタール樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹
脂、あるいは上記合成樹脂を生成するウレタン樹脂プレ
ポリマー、エポキシ樹脂プレポリマー、メラミン樹脂プ
レポリマー、尿素樹脂プレポリマー、フェノール樹脂プ
レポリマー、ジアリルフタレートプレポリマー、アクリ
ルオリゴマー、多価イソシアナート、メタクリルエステ
ルモノマー、ジアリルフタレートモノマー等のプレポリ
マー、オリゴマー、モノマー等やポリビニルアルコー
ル、アルギン酸ソーダ、澱粉、澱粉誘導体、ニカワ、ゼ
ラチン、血粉、メチルセルローズ、カルボキシメチルセ
ルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド等の水溶性高分子や天然ガム類
が塗布または含浸されてもよく、更に炭酸カルシウム、
タルク、石膏、カーボンブラック、木粉、クルミ粉、ヤ
シガラ粉、小麦粉、米粉等の充填剤、界面活性剤、ステ
アリン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、パルミチルア
ルコール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、
ブチルステアレート、グリセリンモノステアレート等の
脂肪酸のエステル類、脂肪酸アミド類、カルナウバワッ
クス等の天然ワックス類、合成ワックス類、パラフィン
類、パラフィン油、シリコンオイル、シリコン樹脂、フ
ッ素樹脂、ポリビニルアルコール、グリス等の離形剤、
顔料、染料、難燃剤、三酸化アンチモン、水酸化アルミ
ニウム、ブロム化合物等の防炎剤、防虫剤、防腐剤、老
化防止剤、紫外線吸収剤、撥水剤、化学発泡剤、カプセ
ル型発泡剤やDBP,DOP、ジシクロヘキシルフタレ
ートのようなフタール酸エステル系可塑剤やその他のト
リクレジルホスフェート等の可塑剤等の一種または二種
以上の共縮合物や混合物等が塗布、含浸または混合され
てもよい。また本発明の構造材はガラス繊維のように小
片が飛散して作業環境を悪化させることがなく、またガ
ラス繊維よりも軽量であるから、補強材として極めて有
用なものである。
【0022】
【作用】本発明の構造材において該スルホメチル化多価
フェノール・アルデヒド系縮合物の水溶液は広いpH領
域で安定で常温硬化性を有しかつ可使時間が長くしかも
短時間に反応して硬化する。したがって本発明の構造材
は低温加熱で効率的に成形することが出来、その硬化物
は可撓性、耐水性、耐熱性、耐候性等が極めて優れたも
のである。また該構造材を構成する麻繊維は剛性に富
み、密度を粗にして軽量化を図っても剛性のある構造材
が得られる。
【0023】
【実施例】〔実施例1〕 2,5−ジメチルレゾルシン1モル、フェノール0.7
モル、メラミン0.3モル、37%ホルマリン1モル及
び亜硫酸ソーダ0.4モルを用いて反応させたスルホメ
チル化された60%多価フェノール・1価フェノール・
メラミン・アルデヒド共縮合物100部に、硬化剤とし
て尿素、メチルアミンおよび37%ホルマリンの反応で
得られる50%アルキロール化トリアゾン誘導体を10
0部添加した液状バインダー混合物を、麻繊維80%、
ポリプロピレン繊維20%からなる混合繊維に対し固形
分で10%の添加量になるようにスプレー混合してから
60℃で乾燥し、ついでフリース製造機を使用して常温
で圧締してマット状の予備成形体とし、該予備成形体を
130℃で30秒間圧締してマット状のプリプレグと
し、室温にて7日間、30日間、60日間保存後に該プ
リプレグを180℃、3kg/cm2 の圧力で1分間ホット
プレスし、厚さ2.5mm、比重0.8の板に成形した。
このようにして軽量で剛性、耐熱性および曲げ強度の優
れた板状の構造材が得られた。本実施例の板状構造材で
はホットプレス時に含有するポリプロピレン繊維が軟化
して麻繊維を絡合結着し剛性を向上させる。
【0024】〔実施例2〕 5−エチルレゾルシン1モル、m−クレゾール0.2モ
ル、尿素0.8モル、亜硫酸ソーダ0.2モル、37%
ホルマリン2.1モルからなりpH5.1に調製したス
ルホメチル化された多価フェノール・1価フェノール・
尿素・アルデヒド共縮合物を60℃以下で真空蒸発によ
り乾燥し、100メッシュ全通程度に粉砕した。このよ
うにして製造された多価フェノール・アルデヒド縮合物
の粉末100部に、硬化剤としてパラホルムアルデヒド
20部を添加した粉末状バインダー混合物を、麻繊維7
0%、再生繊維10%、パルプ20%からなる混合繊維
に12%となるように添加し、絡合機によってシート状
に絡合した後、該繊維絡合体を100℃、2.5kg/cm
2 の圧力で30秒ホットプレスし、厚さ1mm、比重0.
6のシート状に成形した。このようにして軽量で耐熱
性、剛性、強度ともに優れたシート状構造材が得られ
た。
【0025】〔実施例3〕 図1 に示す自動車成形天井真空成形機(24)の下型(25)上
に、実施例2のシート状構造材を補強材(21)としてセッ
トし、その上に150℃で加熱軟化せしめたポリスチレ
ン発泡体板である基材(23)およびポリプロピレン繊維不
織布にエチレン−酢酸ビニル共重合体を裏打ちした表装
材(22)を重ね合わせ、真空成形するとともに下型(25)と
上型(26)との間で該重ね合わせ物を挾圧する。このよう
にして図2に示す自動車の成形天井材(27)を得る。該成
形天井材(27)は上記補強材(21)によって補強されている
から、軽量かつ高剛性で耐熱性、形状保持性に優れてい
る。
【0026】
【発明の効果】したがって本発明においては、軽量でか
つ剛性に富み、低温または室温でも成形可能な構造材が
提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3における成形工程の断面図
【図2】自動車成形天井の斜視図
【符号の説明】23 基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 97/02 B29K 61:00 // B29K 61:00 B29C 67/14 X (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 61/00 - 61/34 C08J 5/04 - 5/24

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】麻繊維単独または麻繊維と他の繊維との混
    合繊維と、該繊維を結着しているスルホメチル化多価フ
    ェノール・アルデヒド系縮合物の硬化物とからなり、所
    定形状に成形されていることを特徴とする構造材
  2. 【請求項2】該スルホメチル化多価フェノール・アルデ
    ヒド系縮合物は、多価フェノールとアルデヒドおよび/
    またはアルデヒド供与体との縮合物である請求項1に記
    載の構造材
  3. 【請求項3】該スルホメチル化多価フェノール・アルデ
    ヒド系縮合物は、多価フェノールと、1価フェノールお
    よび/またはアミノ系化合物モノマーと、アルデヒドお
    よび/またはアルデヒド供与体との共縮合物である請求
    項1に記載の構造材
  4. 【請求項4】該多価フェノールの一部または全部がアル
    キルレゾルシンである請求項1に記載の構造材
  5. 【請求項5】麻繊維単独または麻繊維と他の繊維との混
    合繊維中にスルホメチル化多価フェノール・アルデヒド
    系縮合物を硬化剤を添加するかまたは添加することなく
    存在させ、所定形状に加熱成形するとともに該縮合物を
    硬化せしめることを特徴とする構造材の製造方法
  6. 【請求項6】該スルホメチル化多価フェノール・アルデ
    ヒド系縮合物が存在している麻繊維単独または麻繊維と
    他の繊維との混合物は一たんシートに予備成形された後
    所定形状に加熱成形される請求項に記載の構造材の製
    造方法
  7. 【請求項7】該スルホメチル化多価フェノール・アルデ
    ヒド系縮合物は溶液で提供され、該溶液を該麻繊維単独
    または麻繊維と他の繊維との混合繊維中に混合する請求
    5または6に記載の構造材の製造方法
  8. 【請求項8】硬化剤がヘキサメチレンテトラミンおよび
    /またはアルキロール化トリアゾン誘導体である請求項
    5または6または7に記載の構造材の製造方法
  9. 【請求項9】請求項1の構造材からなることを特徴とす
    る車両用内装材料
  10. 【請求項10】基材に請求項1の構造材を補強材として
    積層したことを特徴とする車両用内装材料
  11. 【請求項11】該基材は合成樹脂発泡体である請求項
    0に記載の車両用内装材料
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