JP2000089407A - ハロゲン化銀写真材料 - Google Patents
ハロゲン化銀写真材料Info
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- G03C1/00—Photosensitive materials
- G03C1/005—Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
- G03C1/06—Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
- G03C1/08—Sensitivity-increasing substances
- G03C1/28—Sensitivity-increasing substances together with supersensitising substances
- G03C1/29—Sensitivity-increasing substances together with supersensitising substances the supersensitising mixture being solely composed of dyes ; Combination of dyes, even if the supersensitising effect is not explicitly disclosed
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 光吸収性の高いハロゲン化銀写真材料の提
供。 【解決手段】 ハロゲン化銀粒子に、(a)前記ハロゲ
ン化銀粒子に隣接し、かつハロゲン化銀を分光増感し得
る色素である第一色素を少なくとも一種含む内部色素
層、および(b)前記内部色素層に隣接し、かつシアニ
ン色素でない色素である第二色素を少なくとも一種含む
外部色素層を含む少なくとも二つの色素層を組み合わせ
てなるハロゲン化銀乳剤を少なくとも一種含んでなるハ
ロゲン化銀写真材料であって、これら色素層が非共有性
引力によって相互に結合しており、前記外部色素層は前
記内部色素層と同等のまたはこれより高いエネルギーの
光を吸収し、そして前記外部色素層のエネルギー放出長
と前記内部色素層のエネルギー吸収波長とに重なりがあ
ることを特徴とするハロゲン化銀写真材料。
供。 【解決手段】 ハロゲン化銀粒子に、(a)前記ハロゲ
ン化銀粒子に隣接し、かつハロゲン化銀を分光増感し得
る色素である第一色素を少なくとも一種含む内部色素
層、および(b)前記内部色素層に隣接し、かつシアニ
ン色素でない色素である第二色素を少なくとも一種含む
外部色素層を含む少なくとも二つの色素層を組み合わせ
てなるハロゲン化銀乳剤を少なくとも一種含んでなるハ
ロゲン化銀写真材料であって、これら色素層が非共有性
引力によって相互に結合しており、前記外部色素層は前
記内部色素層と同等のまたはこれより高いエネルギーの
光を吸収し、そして前記外部色素層のエネルギー放出長
と前記内部色素層のエネルギー吸収波長とに重なりがあ
ることを特徴とするハロゲン化銀写真材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光吸収性を増強さ
れた少なくとも一種のハロゲン化銀乳剤を含有するハロ
ゲン化銀写真材料に関する。
れた少なくとも一種のハロゲン化銀乳剤を含有するハロ
ゲン化銀写真材料に関する。
【0002】
【従来の技術】J凝集性シアニン色素が多くの写真系に
使用されている。これらの色素は、ハロゲン化銀乳剤に
吸着し、これら色素が「エッジ」の上で高密度に詰めこ
まれて、表面に、最大数の色素分子を配置することがで
きると考えられる。しかし、色素の単層は、J凝集性シ
アニン色素と同様に高い吸光係数を有る色素でさえも、
該単層に単位面積あたり衝突する光のわずかな部分しか
吸収しない。平板状粒子乳剤の出現によって、表面積が
増大したため、より多数の色素を該粒子上に配置するこ
とができるようになった。しかし、大部分の写真系で
は、いぜんとして、すべての利用可能な光が収集されて
いるわけではない。
使用されている。これらの色素は、ハロゲン化銀乳剤に
吸着し、これら色素が「エッジ」の上で高密度に詰めこ
まれて、表面に、最大数の色素分子を配置することがで
きると考えられる。しかし、色素の単層は、J凝集性シ
アニン色素と同様に高い吸光係数を有る色素でさえも、
該単層に単位面積あたり衝突する光のわずかな部分しか
吸収しない。平板状粒子乳剤の出現によって、表面積が
増大したため、より多数の色素を該粒子上に配置するこ
とができるようになった。しかし、大部分の写真系で
は、いぜんとして、すべての利用可能な光が収集されて
いるわけではない。
【0003】その要望は、光源の光強度が低いことと色
素の吸光度が比較的低いことが組み合わさって、欠陥が
ある写真応答をもたらす青色スペクトル領域で特に大き
い。また光吸収性を増大する要望は、カラーネガティブ
写真要素のマゼンタ層の緑色を増感する場合に大きい。
眼は、マゼンタ画像色素に対する感度が最も高いため、
この層は、色再現性に対して最大の影響を与える。この
層のより高い写真感度を利用して、色および画像の品質
を改良することができる。また、そのシアン層は、赤色
光の吸収を増大すると、放射線感度の小さい小粒子乳剤
を使用して色と画像の品質特性を改善できるという利益
が得られる。特定の用途では、赤外増感写真要素の赤外
光吸収性を増強することは、より優れた感度と画像の品
質特性を達成するのに有用である。
素の吸光度が比較的低いことが組み合わさって、欠陥が
ある写真応答をもたらす青色スペクトル領域で特に大き
い。また光吸収性を増大する要望は、カラーネガティブ
写真要素のマゼンタ層の緑色を増感する場合に大きい。
眼は、マゼンタ画像色素に対する感度が最も高いため、
この層は、色再現性に対して最大の影響を与える。この
層のより高い写真感度を利用して、色および画像の品質
を改良することができる。また、そのシアン層は、赤色
光の吸収を増大すると、放射線感度の小さい小粒子乳剤
を使用して色と画像の品質特性を改善できるという利益
が得られる。特定の用途では、赤外増感写真要素の赤外
光吸収性を増強することは、より優れた感度と画像の品
質特性を達成するのに有用である。
【0004】より高い光吸収性を達成する一つの方法
は、色素の単層被覆量を超えて、個々の粒子に組み合わ
される分光増感色素の量を増大する方法である(提案さ
れているいくつかの方法が、文献:G.R.Bird, Photogr.
Sci.Eng., 18巻 562頁1974年に記載されている)。一つ
の方法は、二つの色素発色団が結合基によって共有結合
されている分子を合成する方法である(米国特許第2,
518,731号、同第3,976,493号、同第
3,976,640号、同第3,622,316号;特
開昭64(1989年)−91134号およびヨーロッ
パ特許第565,074号参照)。この方法は、二種の
色素が結合されるとお互いの性能を妨害することがある
という欠点があり、例えば、ハロゲン化銀の粒子に、適
正に、凝集しないとかまたは吸着しないことがある。
は、色素の単層被覆量を超えて、個々の粒子に組み合わ
される分光増感色素の量を増大する方法である(提案さ
れているいくつかの方法が、文献:G.R.Bird, Photogr.
Sci.Eng., 18巻 562頁1974年に記載されている)。一つ
の方法は、二つの色素発色団が結合基によって共有結合
されている分子を合成する方法である(米国特許第2,
518,731号、同第3,976,493号、同第
3,976,640号、同第3,622,316号;特
開昭64(1989年)−91134号およびヨーロッ
パ特許第565,074号参照)。この方法は、二種の
色素が結合されるとお互いの性能を妨害することがある
という欠点があり、例えば、ハロゲン化銀の粒子に、適
正に、凝集しないとかまたは吸着しないことがある。
【0005】類似の方法で、シアニン色素をポリ−L−
リジンに結合させた色素ポリマーが数種類合成された
(米国特許第4,950,587号)。これらのポリマ
ーを、ハロゲン化銀乳剤と組み合わせることはできた
が、増感性が不十分な傾向があり、そして色素汚染(処
理後に増感色素が残留することによる望ましくないDm
inの増加)が、この系ではひどいので許容できないも
のであった。
リジンに結合させた色素ポリマーが数種類合成された
(米国特許第4,950,587号)。これらのポリマ
ーを、ハロゲン化銀乳剤と組み合わせることはできた
が、増感性が不十分な傾向があり、そして色素汚染(処
理後に増感色素が残留することによる望ましくないDm
inの増加)が、この系ではひどいので許容できないも
のであった。
【0006】別の方策としては、互いに連結されていな
い二種の色素を使用する方法がある。この方法では、こ
れら色素は、逐次添加されるので互いに妨害する可能性
が低い。ヨーロッパ特許第270 079号および同第
270 082号において、Miysaka 外は、写真要素の
ゼラチン相に入れた非吸着性発光色素と組み合わせて吸
着性増感色素を用いて、分光増感された乳剤を有するハ
ロゲン化銀写真材料について述べている。Steiger 外
は、米国特許第4,040,825号および同第4,1
38,551号において、ゼラチンに結合されている第
二色素と組み合わせて吸着性増感色素を用いて分光増感
させた乳剤を有するハロゲン化銀写真材料について述べ
ている。これらの方法の問題点は、ハロゲン化銀粒子に
吸着されていない色素が、該粒子に吸着された色素のご
く近くに存在しなければ(50オングストローム未満の
間隔でなければ)、効率的なエネルギー伝達は起こらな
いということである(T.Foerster, Disc.Faraday Soc.,
27 巻7頁1957年参照)。これらの系の「粒子から離れ
た」色素の大部分は、エネルギー伝達を行うのに十分に
ハロゲン化銀粒子に近く位置しておらず、むしろ光を吸
収してフィルター色素として作用して感度低下をもたら
す。この方法の問題点の優れた分析結果をSteiger 外が
提供している(Photogr.Sci.Eng., 27巻59頁1983年)。
い二種の色素を使用する方法がある。この方法では、こ
れら色素は、逐次添加されるので互いに妨害する可能性
が低い。ヨーロッパ特許第270 079号および同第
270 082号において、Miysaka 外は、写真要素の
ゼラチン相に入れた非吸着性発光色素と組み合わせて吸
着性増感色素を用いて、分光増感された乳剤を有するハ
ロゲン化銀写真材料について述べている。Steiger 外
は、米国特許第4,040,825号および同第4,1
38,551号において、ゼラチンに結合されている第
二色素と組み合わせて吸着性増感色素を用いて分光増感
させた乳剤を有するハロゲン化銀写真材料について述べ
ている。これらの方法の問題点は、ハロゲン化銀粒子に
吸着されていない色素が、該粒子に吸着された色素のご
く近くに存在しなければ(50オングストローム未満の
間隔でなければ)、効率的なエネルギー伝達は起こらな
いということである(T.Foerster, Disc.Faraday Soc.,
27 巻7頁1957年参照)。これらの系の「粒子から離れ
た」色素の大部分は、エネルギー伝達を行うのに十分に
ハロゲン化銀粒子に近く位置しておらず、むしろ光を吸
収してフィルター色素として作用して感度低下をもたら
す。この方法の問題点の優れた分析結果をSteiger 外が
提供している(Photogr.Sci.Eng., 27巻59頁1983年)。
【0007】より有用な方法は、ハロゲン化銀粒子の表
面へ、二種以上の色素に複数の層を形成させる方法であ
る。PennerとGilmanは、乳剤粒子表面のシアニン色素量
が単層のレベルより大きいことを報告している(Photog
r.Sci.Eng., 20巻97頁1976年、またPenner, Photogr.Sc
i.Eng., 21巻32頁1977年も参照のこと)。これらの場
合、外部色素層は、内部色素層(ハロゲン化銀粒子に吸
着された層)より、長い波長の光を吸収した。Bird外
は、米国特許第3,622,316号に類似の系を報告
している。必要なことは、外部色素層が、内部色素層よ
り短波長側の光を吸収することであった。これが、我々
の発明に最も近い従来技術のようである。従来の色素層
状化法の問題点は、当該色素層が非常にブロードな増感
エンベローブを生成することであった。このため、例え
ば、同じ色記録のハロゲン化銀粒子が緑色光と赤色光の
両者に感光するので、色の再現が不十分になる。
面へ、二種以上の色素に複数の層を形成させる方法であ
る。PennerとGilmanは、乳剤粒子表面のシアニン色素量
が単層のレベルより大きいことを報告している(Photog
r.Sci.Eng., 20巻97頁1976年、またPenner, Photogr.Sc
i.Eng., 21巻32頁1977年も参照のこと)。これらの場
合、外部色素層は、内部色素層(ハロゲン化銀粒子に吸
着された層)より、長い波長の光を吸収した。Bird外
は、米国特許第3,622,316号に類似の系を報告
している。必要なことは、外部色素層が、内部色素層よ
り短波長側の光を吸収することであった。これが、我々
の発明に最も近い従来技術のようである。従来の色素層
状化法の問題点は、当該色素層が非常にブロードな増感
エンベローブを生成することであった。このため、例え
ば、同じ色記録のハロゲン化銀粒子が緑色光と赤色光の
両者に感光するので、色の再現が不十分になる。
【0008】Yamashita ら(ヨーロッパ特許第838
719A2号)は、二種以上のシアニン色素を使用し
て、ハロゲン化銀乳剤表面に複数の色素層を形成させる
ことを述べている。これらの色素は、その色素の窒素原
子を介して、発色団に結合した少なくとも一つの芳香族
または複素環式芳香族の置換基を有していることが必要
であるとされている。Yamashita らは、この要件が満た
されないと、色素の層状化は起こらないと教示してい
る。このことは、このような置換基が、処理後に大量の
残留色素をもたらして(色素汚染)、D−minを増加
させることがあるので、望ましくない。我々は、このこ
とが不要であり、どの色素も、その色素の窒素原子を介
して発色団に結合した少なくとも一つの芳香族または複
素環式芳香族の置換基を含有する必要がないことを発見
したのである。
719A2号)は、二種以上のシアニン色素を使用し
て、ハロゲン化銀乳剤表面に複数の色素層を形成させる
ことを述べている。これらの色素は、その色素の窒素原
子を介して、発色団に結合した少なくとも一つの芳香族
または複素環式芳香族の置換基を有していることが必要
であるとされている。Yamashita らは、この要件が満た
されないと、色素の層状化は起こらないと教示してい
る。このことは、このような置換基が、処理後に大量の
残留色素をもたらして(色素汚染)、D−minを増加
させることがあるので、望ましくない。我々は、このこ
とが不要であり、どの色素も、その色素の窒素原子を介
して発色団に結合した少なくとも一つの芳香族または複
素環式芳香族の置換基を含有する必要がないことを発見
したのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】多くの写真系では、す
べての利用可能な光が集められているわけではない。光
源強度が低くかつ色素吸光度も比較的低いため光応答が
不十分になってしまう青分光領域では、利用可能な光を
すべて集めることの必要性が特に大きい。また、光吸収
性を増大する要望は、カラーネガティブ写真要素のマゼ
ンタ層の緑色を増感する場合にも大きい。眼は、マゼン
タ画像色素に対する感度が高いため、この層は、色再現
に対して最大の影響を与える。この層のより高い感度を
利用して、色と画像の品質特性を改善することができ
る。また、シアン層も、赤色光吸収性を増大することに
よって、輻射線感度の小さい小粒子乳剤を用いて、色と
画像の品質特性を改善できるという利益を得ることがで
きる。特定の用途では、赤外増感写真要素の赤外光吸収
性を増強することは、より優れた感度と画像の品質特性
を達成するのに有用である。
べての利用可能な光が集められているわけではない。光
源強度が低くかつ色素吸光度も比較的低いため光応答が
不十分になってしまう青分光領域では、利用可能な光を
すべて集めることの必要性が特に大きい。また、光吸収
性を増大する要望は、カラーネガティブ写真要素のマゼ
ンタ層の緑色を増感する場合にも大きい。眼は、マゼン
タ画像色素に対する感度が高いため、この層は、色再現
に対して最大の影響を与える。この層のより高い感度を
利用して、色と画像の品質特性を改善することができ
る。また、シアン層も、赤色光吸収性を増大することに
よって、輻射線感度の小さい小粒子乳剤を用いて、色と
画像の品質特性を改善できるという利益を得ることがで
きる。特定の用途では、赤外増感写真要素の赤外光吸収
性を増強することは、より優れた感度と画像の品質特性
を達成するのに有用である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ハロゲン
化銀乳剤の粒子の表面に二つ以上の色素層を形成させる
ことが可能であり、しかもこれにより高い光吸収性が得
られることを見出したのである。これらの色素層は、非
共有性引力(例えば静電結合、ファンデルワールス相互
作用、水素結合、疎水性相互作用、双極子−双極子相互
作用、双極子誘発型双極子相互作用、ロンドンの分散
力、カチオン−π相互作用)または現場(in sit
u)結合生成によって相互に結合されている。単数また
は複数の内部色素層は、ハロゲン化銀粒子に吸着され少
なくとも一種の分光増感剤を含有している。単数または
複数の外部色素層(この明細書ではアンテナ色素層とも
呼称する)は、隣接した内部色素層と同等のまたはこれ
より高いエネルギーの(同等のまたはこれより短い波長
の)光を吸収する。上記単数または複数の外部色素層の
光エネルギー放出波長と、隣接する内部色素層の光エネ
ルギー吸収波長とは重なりがある。
化銀乳剤の粒子の表面に二つ以上の色素層を形成させる
ことが可能であり、しかもこれにより高い光吸収性が得
られることを見出したのである。これらの色素層は、非
共有性引力(例えば静電結合、ファンデルワールス相互
作用、水素結合、疎水性相互作用、双極子−双極子相互
作用、双極子誘発型双極子相互作用、ロンドンの分散
力、カチオン−π相互作用)または現場(in sit
u)結合生成によって相互に結合されている。単数また
は複数の内部色素層は、ハロゲン化銀粒子に吸着され少
なくとも一種の分光増感剤を含有している。単数または
複数の外部色素層(この明細書ではアンテナ色素層とも
呼称する)は、隣接した内部色素層と同等のまたはこれ
より高いエネルギーの(同等のまたはこれより短い波長
の)光を吸収する。上記単数または複数の外部色素層の
光エネルギー放出波長と、隣接する内部色素層の光エネ
ルギー吸収波長とは重なりがある。
【0011】また、本発明者らは、少なくとも一つのア
ニオン性置換基を含有する少なくとも一種の色素および
少なくとも一つのカチオン性置換基を含有する少なくと
も一種の色素により増感したハロゲン化粒子が光吸収性
を増大することを見出した。
ニオン性置換基を含有する少なくとも一種の色素および
少なくとも一つのカチオン性置換基を含有する少なくと
も一種の色素により増感したハロゲン化粒子が光吸収性
を増大することを見出した。
【0012】本発明の側面の一つは、ハロゲン化銀粒子
に、(a)当該ハロゲン化粒子に隣接し、かつハロゲン
化銀を分光増感し得る色素である第一色素を少なくとも
一種含む内部色素層、および(b)上記内部色素層に隣
接し、かつシアニン色素以外の色素である第二色素を少
なくとも一種含む外部色素層を含む少なくとも二つの色
素層を組み合わせてなるハロゲン化銀乳剤を少なくとも
一種含んでなるハロゲン化銀写真材料を構成とする。本
発明の好ましい実施態様では、第二色素は、メロシアニ
ン色素、オキソノール色素、アリーリデン色素、複合メ
ロシアニン色素、スチリル色素、ヘミオキソノール色
素、アントラキノン色素、トリフェニルメタン色素、ア
ゾ色素型、アゾメチン色素またはクマリン色素であり、
その色素層は非共有性引力によって相互に結合してお
り、前記外部色素層は前記内部色素層と同等のまたはこ
れより高いエネルギーの光を吸収し、そして前記外部色
素層のエネルギー放出波長と前記内部色素層のエネルギ
ー吸収波長とに重なりがある。
に、(a)当該ハロゲン化粒子に隣接し、かつハロゲン
化銀を分光増感し得る色素である第一色素を少なくとも
一種含む内部色素層、および(b)上記内部色素層に隣
接し、かつシアニン色素以外の色素である第二色素を少
なくとも一種含む外部色素層を含む少なくとも二つの色
素層を組み合わせてなるハロゲン化銀乳剤を少なくとも
一種含んでなるハロゲン化銀写真材料を構成とする。本
発明の好ましい実施態様では、第二色素は、メロシアニ
ン色素、オキソノール色素、アリーリデン色素、複合メ
ロシアニン色素、スチリル色素、ヘミオキソノール色
素、アントラキノン色素、トリフェニルメタン色素、ア
ゾ色素型、アゾメチン色素またはクマリン色素であり、
その色素層は非共有性引力によって相互に結合してお
り、前記外部色素層は前記内部色素層と同等のまたはこ
れより高いエネルギーの光を吸収し、そして前記外部色
素層のエネルギー放出波長と前記内部色素層のエネルギ
ー吸収波長とに重なりがある。
【0013】本発明の別の側面は、ハロゲン化銀粒子
に、少なくとも一つのアニオン性置換基を有する色素の
少なくとも一種と少なくとも一つのカチオン性置換基を
有する色素の少なくとも一種とを組み合わせてなるハロ
ゲン化銀粒子を含有するハロゲン化乳剤を少なくとも一
種含んでなるハロゲン化銀写真材料であって、但し、そ
れら色素の一種がシアニン色素以外の色素であり、好ま
しくは、メロシアニン色素、オキソノール色素、アリー
リデン色素、複合メロシアニン色素、スチリル色素、ヘ
ミオキソノール色素、アントラキノン色素、トリフェニ
ルメタン色素、アゾ色素型、アゾメチン色素またはクマ
リン色素であるハロゲン化銀写真材料である。
に、少なくとも一つのアニオン性置換基を有する色素の
少なくとも一種と少なくとも一つのカチオン性置換基を
有する色素の少なくとも一種とを組み合わせてなるハロ
ゲン化銀粒子を含有するハロゲン化乳剤を少なくとも一
種含んでなるハロゲン化銀写真材料であって、但し、そ
れら色素の一種がシアニン色素以外の色素であり、好ま
しくは、メロシアニン色素、オキソノール色素、アリー
リデン色素、複合メロシアニン色素、スチリル色素、ヘ
ミオキソノール色素、アントラキノン色素、トリフェニ
ルメタン色素、アゾ色素型、アゾメチン色素またはクマ
リン色素であるハロゲン化銀写真材料である。
【0014】この発明は、ハロゲン化銀粒子の表面に、
増感色素の層を二つ以上形成させることによって、光吸
収性と写真感度を増大させる。その増大した感度は、粒
子が一層小さい乳剤を使用し、かつ粒子が小さい乳剤が
原因の感度の低下を本発明の色素層の増大した光吸収性
で補償することによって、粒状度を改善するのに利用で
きる。粒状度の改善に加えて、粒子が小さい乳剤は、電
離放射線感度が低い。放射線感度は、1粒子当りのハロ
ゲン化銀の質量で決定される。また、本発明は、異なる
色記録において、優れた色再現を提供しすなわち過大の
望ましくない光吸収を行わない。さらに、処理後に残留
する色素の量が、疎水性窒素置換基を含有しない色素を
用いることによって最少限になり、そして第二層の色素
は漂白可能な色素が好ましい。本発明はこれらの特徴を
達成するが、従来技術で述べられている方法ではこれら
特徴を達成できない。
増感色素の層を二つ以上形成させることによって、光吸
収性と写真感度を増大させる。その増大した感度は、粒
子が一層小さい乳剤を使用し、かつ粒子が小さい乳剤が
原因の感度の低下を本発明の色素層の増大した光吸収性
で補償することによって、粒状度を改善するのに利用で
きる。粒状度の改善に加えて、粒子が小さい乳剤は、電
離放射線感度が低い。放射線感度は、1粒子当りのハロ
ゲン化銀の質量で決定される。また、本発明は、異なる
色記録において、優れた色再現を提供しすなわち過大の
望ましくない光吸収を行わない。さらに、処理後に残留
する色素の量が、疎水性窒素置換基を含有しない色素を
用いることによって最少限になり、そして第二層の色素
は漂白可能な色素が好ましい。本発明はこれらの特徴を
達成するが、従来技術で述べられている方法ではこれら
特徴を達成できない。
【0015】
【発明の実施の形態】上記のように、本発明のハロゲン
化銀粒子の好ましい実施態様では、ハロゲン化銀粒子
に、非共有性引力によって相互に結合されている色素層
が組み合わされている。非共有性引力の例としては、静
電引力、水素結合、疎水性相互作用およびファンデルワ
ールス相互作用またはこれら引力の組合せがある。さら
に、相補的化学基間の現場結合形成は本発明にとって価
値がある。例えば、少なくとも一つのホウ素酸(boroni
c acid)置換基を含有する色素の一つの層を形成させて
もよい。少なくとも一つのジオール置換基を有する第二
色素を加えると、これら二つの層の色素間のホウ素−ジ
オール結合の現場生成によって、二つの色素層が生成す
る。現場結合生成の他の例は、ハロゲン化銀に吸着され
た色素と、第二のまたは次の層を生成できる色素との間
の金属錯体の生成である。例えば、ジルコニウムは、リ
ン酸置換基を有する色素を色素層に結合するのに有用で
ある(非ハロゲン化銀の例については、H.E.Katz外、Sc
ience, 254巻1485頁1991年参照)。
化銀粒子の好ましい実施態様では、ハロゲン化銀粒子
に、非共有性引力によって相互に結合されている色素層
が組み合わされている。非共有性引力の例としては、静
電引力、水素結合、疎水性相互作用およびファンデルワ
ールス相互作用またはこれら引力の組合せがある。さら
に、相補的化学基間の現場結合形成は本発明にとって価
値がある。例えば、少なくとも一つのホウ素酸(boroni
c acid)置換基を含有する色素の一つの層を形成させて
もよい。少なくとも一つのジオール置換基を有する第二
色素を加えると、これら二つの層の色素間のホウ素−ジ
オール結合の現場生成によって、二つの色素層が生成す
る。現場結合生成の他の例は、ハロゲン化銀に吸着され
た色素と、第二のまたは次の層を生成できる色素との間
の金属錯体の生成である。例えば、ジルコニウムは、リ
ン酸置換基を有する色素を色素層に結合するのに有用で
ある(非ハロゲン化銀の例については、H.E.Katz外、Sc
ience, 254巻1485頁1991年参照)。
【0016】好ましい実施態様で、本発明は、少なくと
も一つのアニオン性置換基を有するシアニン色素と、少
なくとも一つのカチオン性置換基を有する、シアニン色
素でない第二色素との組合せを使用する。他の好ましい
実施態様で、少なくとも一つのカチオン性置換基を有す
る第二色素はメロシアニン色素またはオキソノール色素
である。第二色素は、処理中に、少なくとも部分的に脱
色して、色素汚染を減らすことが好ましい。
も一つのアニオン性置換基を有するシアニン色素と、少
なくとも一つのカチオン性置換基を有する、シアニン色
素でない第二色素との組合せを使用する。他の好ましい
実施態様で、少なくとも一つのカチオン性置換基を有す
る第二色素はメロシアニン色素またはオキソノール色素
である。第二色素は、処理中に、少なくとも部分的に脱
色して、色素汚染を減らすことが好ましい。
【0017】内部色素層に加えて外部色素層を生成させ
た結果、写真要素による光吸収が増大したことを確認す
るには、内部色素層に、単一または複数の色素を添加し
た後の乳剤の全体吸収量を、外部色素層に単一または複
数の色素をさらに添加した後の乳剤の全吸収量と比較す
ることが必要である。吸収量の測定は当該技術分野で公
知の各種の方法で行えるが、特に便利で直接利用できる
方法は、従来より写真露光を評価するため行われている
のと同じ方法で、乳剤液から平面支持体上に調製された
コーティングの吸収スペクトルを波長の関数として測定
する方法である。平面支持体上にコートされた写真乳剤
のような濁った材料に対して当たる光の波長の関数とし
て、試料に規定の方法で入射する光の吸収分率を測定す
る全体吸収スペクトルの測定法が詳しく説明されている
(例えば、F.GrumとR.J.Becherer, "Optical Radiation
Measurements, Vol.1, Radiometry", Academic Press
、米国ニューヨーク1979年参照)。入射光の吸収分率
を、A(λ)で表すことができ、こゝでAは入射光の吸
収分率でありそしてλは対応する光の波長である。A
(λ)は、それ自体で、本発明で説明した追加色素層の
形成による光吸収量の増加をグラフで表示することを可
能にする有用なパラメーターであるが、このようなグラ
フによる比較の代わりに数字による比較を用いることが
望ましい。さらに、平面支持体上にコートされた乳剤の
光吸収能が写真画像へ変換される効果は、A(λ)に加
えて、露光源の輻射照度の波長分布I(λ)にも依存し
ている(光源の異なる波長における輻射照度は周知の測
定法で得ることができる。例えば、F.GrumとR.J.Becher
er, "Optical Radiation Measurements, Vol.1,Radiome
try", Academic Press 、米国ニューヨーク、1979年参
照)。さらに、写真画像の形成は、他の光化学的工程と
同様に量子効果であるため、通常は単位面積・単位時間
当たりのエネルギー単位で測定される輻射照度を、式N
(λ)=I(λ)λ/hc(こゝでhはプランク常数で
あり、cは光の速度である)により光の量子N(λ)へ
変換する必要がある。そうすると、写真コーティングに
ついて所定の波長において単位面積・単位時間当りに吸
収された光子の数が、式:N a (λ)=A(λ)N
(λ)で与えられる。たいていの場合、本発明の諸実施
例に記載した実験を含めて、写真露光は、単一のまたは
狭い範囲の波長において行われず、むしろ、実際の写真
的状況に見られる特定のイルミナント、例えば昼光を模
倣するよう設計された広い波長スペクトルにわたって同
時に行われる。したがって、このようなイルミナントか
ら単位面積・単位時間当たりに吸収された光の光子の総
数は、個々の波長の全数値の合計また積分値からなり、
すなわち:N a =∫A(λ)N(λ)dλ(こゝに積分
の極限は特定のイルミナントの波長極限に対応する)で
ある。本発明の実施例では、増感性内部色素層だけを含
有する乳剤のコーティングに単位面積・単位時間当り吸
収された光の光子の総数を、100と設定して、内部色
素層に加えて外部色素層を含有するコーティングに単位
面積・単位時間当り吸収された光の光子の総数と相対ベ
ースで比較される。Naのこれら相対値は、正規化相対
吸収量と呼称し、諸実施例において表記する。正規化相
対吸収量の増加は、本発明の有利な光吸収効果の定量的
尺度である。
た結果、写真要素による光吸収が増大したことを確認す
るには、内部色素層に、単一または複数の色素を添加し
た後の乳剤の全体吸収量を、外部色素層に単一または複
数の色素をさらに添加した後の乳剤の全吸収量と比較す
ることが必要である。吸収量の測定は当該技術分野で公
知の各種の方法で行えるが、特に便利で直接利用できる
方法は、従来より写真露光を評価するため行われている
のと同じ方法で、乳剤液から平面支持体上に調製された
コーティングの吸収スペクトルを波長の関数として測定
する方法である。平面支持体上にコートされた写真乳剤
のような濁った材料に対して当たる光の波長の関数とし
て、試料に規定の方法で入射する光の吸収分率を測定す
る全体吸収スペクトルの測定法が詳しく説明されている
(例えば、F.GrumとR.J.Becherer, "Optical Radiation
Measurements, Vol.1, Radiometry", Academic Press
、米国ニューヨーク1979年参照)。入射光の吸収分率
を、A(λ)で表すことができ、こゝでAは入射光の吸
収分率でありそしてλは対応する光の波長である。A
(λ)は、それ自体で、本発明で説明した追加色素層の
形成による光吸収量の増加をグラフで表示することを可
能にする有用なパラメーターであるが、このようなグラ
フによる比較の代わりに数字による比較を用いることが
望ましい。さらに、平面支持体上にコートされた乳剤の
光吸収能が写真画像へ変換される効果は、A(λ)に加
えて、露光源の輻射照度の波長分布I(λ)にも依存し
ている(光源の異なる波長における輻射照度は周知の測
定法で得ることができる。例えば、F.GrumとR.J.Becher
er, "Optical Radiation Measurements, Vol.1,Radiome
try", Academic Press 、米国ニューヨーク、1979年参
照)。さらに、写真画像の形成は、他の光化学的工程と
同様に量子効果であるため、通常は単位面積・単位時間
当たりのエネルギー単位で測定される輻射照度を、式N
(λ)=I(λ)λ/hc(こゝでhはプランク常数で
あり、cは光の速度である)により光の量子N(λ)へ
変換する必要がある。そうすると、写真コーティングに
ついて所定の波長において単位面積・単位時間当りに吸
収された光子の数が、式:N a (λ)=A(λ)N
(λ)で与えられる。たいていの場合、本発明の諸実施
例に記載した実験を含めて、写真露光は、単一のまたは
狭い範囲の波長において行われず、むしろ、実際の写真
的状況に見られる特定のイルミナント、例えば昼光を模
倣するよう設計された広い波長スペクトルにわたって同
時に行われる。したがって、このようなイルミナントか
ら単位面積・単位時間当たりに吸収された光の光子の総
数は、個々の波長の全数値の合計また積分値からなり、
すなわち:N a =∫A(λ)N(λ)dλ(こゝに積分
の極限は特定のイルミナントの波長極限に対応する)で
ある。本発明の実施例では、増感性内部色素層だけを含
有する乳剤のコーティングに単位面積・単位時間当り吸
収された光の光子の総数を、100と設定して、内部色
素層に加えて外部色素層を含有するコーティングに単位
面積・単位時間当り吸収された光の光子の総数と相対ベ
ースで比較される。Naのこれら相対値は、正規化相対
吸収量と呼称し、諸実施例において表記する。正規化相
対吸収量の増加は、本発明の有利な光吸収効果の定量的
尺度である。
【0018】「従来の技術」で述べたように、乳剤の光
吸収量を増大しようとするいくつもの従来の試みは、乳
剤粒子から離れすぎているために、該粒子に吸着された
色素へのエネルギー伝達を行えない色素が存在している
ため、写真感度の顕著な増大が実現されなかった。この
ため、乳剤による相対吸収量の増大は、それだけでは、
追加の色素層の有効性の十分な尺度にはならない。この
目的のために、増大した吸収量と、得られる写真感度の
向上とを関係付ける測定規準を規定しなければならな
い。このようなパラメーターをこゝで説明する。
吸収量を増大しようとするいくつもの従来の試みは、乳
剤粒子から離れすぎているために、該粒子に吸着された
色素へのエネルギー伝達を行えない色素が存在している
ため、写真感度の顕著な増大が実現されなかった。この
ため、乳剤による相対吸収量の増大は、それだけでは、
追加の色素層の有効性の十分な尺度にはならない。この
目的のために、増大した吸収量と、得られる写真感度の
向上とを関係付ける測定規準を規定しなければならな
い。このようなパラメーターをこゝで説明する。
【0019】写真感度は各種の方法で測定することがで
きる。当該技術分野で通常実施されかつ多数の文献(例
えばThe Theory of the Photographic Process、第4
版、T.H.James 編、Macmillian Publishing Co., 米国
ニューヨーク、1977年)に記載されている方法の一つと
して、平面基板上にコートされた乳剤を、フィルター要
素を通じて、またはコートされた乳剤と光源の間に挿入
されるタブレットであって、そのタブレットのフィルタ
ー要素の不透明性を増大させることによって一定係数の
一連の均一ステップで光強度を調節するタブレットを通
じて特定の時間露光する方法がある。その結果、乳剤コ
ーティングの露光が、この係数によって、不連続ステッ
プで一方向に位置的に減少し、その直交方向は一定のま
ゝである。露光ステップのすべてではなく一部によって
現像可能な画像を形成させるのに必要な時間の露光を行
った後、乳剤コーティングを、適当な現像液(黒白また
はカラー)で処理し、画像ステップの濃度を濃度計で測
定する。次に、露光時間を乗じた輻射照度として定義さ
れる。通常は対数形の相対尺度または絶対尺度の露光量
を、画像濃度の測定値に対してプロットしたグラフを構
築することができる。目的に応じて、適切な画像濃度
(例えば、受けた露光量が少なすぎて、検出可能な露光
関連画像を形成できなかったステップで形成された濃度
より0.15高い濃度)を基準として選ぶ。次に、その
基準濃度を達成するのに必要な露光量を、前記構築した
グラフまたはその電子的対応物から求めることができ
る。該基準濃度に達する露光量の逆数を、乳剤コーティ
ングの感度Sと呼称する。Log10Sの値をスピードと
称する。露光は、波長範囲の狭いモノクロ的なものであ
ってもよく、または、さきに述べたように広いスペクト
ルにわたる多数の波長で構成されていてもよい。内部色
素層だけを含有するか、または別法として、内部色素層
に外部色素層を足し合わせて含有する乳剤コーティング
のフィルム感度を、例えば昼光を模倣した特定の光源を
用いて上記のように測定することができる。内部色素層
に外部色素層を足し合わせて含有する乳剤コーティング
の特定の実施例の写真感度と、内部色素層だけを含有す
る乳剤コーティングの対応する基準との相対ベースでの
比較を、後者のSを100と設定して、これに、内部色
素層に外部色素層を足し合わせて含有する本発明の実施
例のコーティングのSの、内部色素層だけを含有する比
較実施例のSに対する比率を乗ずることによって行うこ
とができる。これらの値を、正規化相対感度と呼称す
る。それらの値を、諸実施例において、対応するスピー
ド値とともに表記する。正規化相対感度の増大は、本発
明の有利な写真感度効果の定量的尺度である。
きる。当該技術分野で通常実施されかつ多数の文献(例
えばThe Theory of the Photographic Process、第4
版、T.H.James 編、Macmillian Publishing Co., 米国
ニューヨーク、1977年)に記載されている方法の一つと
して、平面基板上にコートされた乳剤を、フィルター要
素を通じて、またはコートされた乳剤と光源の間に挿入
されるタブレットであって、そのタブレットのフィルタ
ー要素の不透明性を増大させることによって一定係数の
一連の均一ステップで光強度を調節するタブレットを通
じて特定の時間露光する方法がある。その結果、乳剤コ
ーティングの露光が、この係数によって、不連続ステッ
プで一方向に位置的に減少し、その直交方向は一定のま
ゝである。露光ステップのすべてではなく一部によって
現像可能な画像を形成させるのに必要な時間の露光を行
った後、乳剤コーティングを、適当な現像液(黒白また
はカラー)で処理し、画像ステップの濃度を濃度計で測
定する。次に、露光時間を乗じた輻射照度として定義さ
れる。通常は対数形の相対尺度または絶対尺度の露光量
を、画像濃度の測定値に対してプロットしたグラフを構
築することができる。目的に応じて、適切な画像濃度
(例えば、受けた露光量が少なすぎて、検出可能な露光
関連画像を形成できなかったステップで形成された濃度
より0.15高い濃度)を基準として選ぶ。次に、その
基準濃度を達成するのに必要な露光量を、前記構築した
グラフまたはその電子的対応物から求めることができ
る。該基準濃度に達する露光量の逆数を、乳剤コーティ
ングの感度Sと呼称する。Log10Sの値をスピードと
称する。露光は、波長範囲の狭いモノクロ的なものであ
ってもよく、または、さきに述べたように広いスペクト
ルにわたる多数の波長で構成されていてもよい。内部色
素層だけを含有するか、または別法として、内部色素層
に外部色素層を足し合わせて含有する乳剤コーティング
のフィルム感度を、例えば昼光を模倣した特定の光源を
用いて上記のように測定することができる。内部色素層
に外部色素層を足し合わせて含有する乳剤コーティング
の特定の実施例の写真感度と、内部色素層だけを含有す
る乳剤コーティングの対応する基準との相対ベースでの
比較を、後者のSを100と設定して、これに、内部色
素層に外部色素層を足し合わせて含有する本発明の実施
例のコーティングのSの、内部色素層だけを含有する比
較実施例のSに対する比率を乗ずることによって行うこ
とができる。これらの値を、正規化相対感度と呼称す
る。それらの値を、諸実施例において、対応するスピー
ド値とともに表記する。正規化相対感度の増大は、本発
明の有利な写真感度効果の定量的尺度である。
【0020】このように、乳剤コーティングの吸収と写
真感度を測定した結果、各実施例について、それぞれ内
部色素層だけを含有する比較例を100とした二組のパ
ラメーター(Na とS)が得られる。Na を算出するの
に用いる露光源は、Sを得るのに用いるものと同一にす
べきである。これらのパラメーターNa とSが100の
値を超えて増大することは、この発明の外部色素層を加
えたことにより、光子吸収量および写真感度がそれぞれ
増加したことを示す。これらの増加分をそれぞれΔNa
およびΔSと標記する。このΔS/ΔNa の比が、外部
色素層が写真感度を増大する有効性の尺度になる。この
比率に100を乗じてパーセントに変換した値を層状化
効率と呼称してEで表し、以下に記載する実施例に、S
とNa とともに表記する。その層状化効率は、本発明の
増大した吸収量が写真感度を高める効力の尺度になる。
ΔSまたはΔNa のいずれかがゼロである場合、層状化
効率は事実上ゼロである。
真感度を測定した結果、各実施例について、それぞれ内
部色素層だけを含有する比較例を100とした二組のパ
ラメーター(Na とS)が得られる。Na を算出するの
に用いる露光源は、Sを得るのに用いるものと同一にす
べきである。これらのパラメーターNa とSが100の
値を超えて増大することは、この発明の外部色素層を加
えたことにより、光子吸収量および写真感度がそれぞれ
増加したことを示す。これらの増加分をそれぞれΔNa
およびΔSと標記する。このΔS/ΔNa の比が、外部
色素層が写真感度を増大する有効性の尺度になる。この
比率に100を乗じてパーセントに変換した値を層状化
効率と呼称してEで表し、以下に記載する実施例に、S
とNa とともに表記する。その層状化効率は、本発明の
増大した吸収量が写真感度を高める効力の尺度になる。
ΔSまたはΔNa のいずれかがゼロである場合、層状化
効率は事実上ゼロである。
【0021】好ましい実施態様では以下の関係式が満た
される。 E=100ΔS/ΔNa ≧10 かつ ΔNa ≧1
0 上記式中、Eは層状化効率であり、ΔSは、内部色素層
により増感された乳剤の正規化相対感度Sと、内部色素
層および外部色素層の両方により増感された乳剤の正規
化相対感度との差であり、そしてΔNa は、内部色素層
により増感された乳剤の正規化相対吸収量(Na )と、
内部色素層および外部色素層の両方により増感された乳
剤の正規化相対吸収量との差である。
される。 E=100ΔS/ΔNa ≧10 かつ ΔNa ≧1
0 上記式中、Eは層状化効率であり、ΔSは、内部色素層
により増感された乳剤の正規化相対感度Sと、内部色素
層および外部色素層の両方により増感された乳剤の正規
化相対感度との差であり、そしてΔNa は、内部色素層
により増感された乳剤の正規化相対吸収量(Na )と、
内部色素層および外部色素層の両方により増感された乳
剤の正規化相対吸収量との差である。
【0022】ハロゲン化銀の単位面積当り最大の光捕獲
量を実現するため、外部色素層の単一または複数の色素
(この明細書ではアンテナ色素と呼ぶ)が、多層沈着の
追加色素層を付加し、さらにJ凝集状態で存在している
ことが好ましい。その好ましい色素の場合、J凝集状態
は、色素の単位濃度当り最高の吸光係数と蛍光収量の両
方を与える。さらに、大きくJ凝集した二次カチオン性
(extensively J-aggregated secondary cationic )色
素層は、アニオン界面剤で安定化されたカラーカプラー
分散体による脱離や層脱離(delayering)に
対して特に一層強健である。その上に、好ましい色素
が、ハロゲン化銀の表面に直接吸着されている、逆の電
荷を有する通常のシアニン増感色素の上に層を形成する
とき、二種の色素のクラスの固有の構造の不同性によっ
て、ハロゲン化銀粒子に対する同時吸着(co-adsorptio
n )と色素混合(例えばシアニン色素プラスメロシアニ
ン色素)が最少限になる。逆の電荷を有する色素(例え
ばアニオン性シアニンプラスカチオン性シアニン)間の
制御されていない表面同時凝集(uncontrolled surface
co-aggregation )によって、厳しい減感などの各種の
望ましくない写真作用がもたらされることがある。
量を実現するため、外部色素層の単一または複数の色素
(この明細書ではアンテナ色素と呼ぶ)が、多層沈着の
追加色素層を付加し、さらにJ凝集状態で存在している
ことが好ましい。その好ましい色素の場合、J凝集状態
は、色素の単位濃度当り最高の吸光係数と蛍光収量の両
方を与える。さらに、大きくJ凝集した二次カチオン性
(extensively J-aggregated secondary cationic )色
素層は、アニオン界面剤で安定化されたカラーカプラー
分散体による脱離や層脱離(delayering)に
対して特に一層強健である。その上に、好ましい色素
が、ハロゲン化銀の表面に直接吸着されている、逆の電
荷を有する通常のシアニン増感色素の上に層を形成する
とき、二種の色素のクラスの固有の構造の不同性によっ
て、ハロゲン化銀粒子に対する同時吸着(co-adsorptio
n )と色素混合(例えばシアニン色素プラスメロシアニ
ン色素)が最少限になる。逆の電荷を有する色素(例え
ばアニオン性シアニンプラスカチオン性シアニン)間の
制御されていない表面同時凝集(uncontrolled surface
co-aggregation )によって、厳しい減感などの各種の
望ましくない写真作用がもたらされることがある。
【0023】一つの好ましい実施態様で、アンテナ色素
層は、水性媒体(例えば、水、ゼラチン水溶液、メタノ
ール性ゼラチン水溶液)中に整列(well-ordered)液晶
相(リオトロピックメソ相)を形成することができ、そ
して好ましくはスメクチック液晶相を形成する(W.J.Ha
rrison, D.L.MateerおよびG.J.T.Tiddy, J.Phys.Chem.,
100巻2310〜2321頁1996年)。より具体的に述べると、
一実施態様で、好ましいアンテナ色素は、水性媒体中
(ハロゲン化銀粒子は存在しない)、通常の増感を行う
ため展開されるハロゲン化銀に吸着された第一色素の最
高レベルと同等のまたはこれより4オーダー高い任意の
当量モル濃度において、しかし、より好ましくは通常の
増感を行うため展開されるハロゲン化銀に吸着された第
一色素の最適レベルと同等のまたはこれより低い任意の
当量モル濃度において、液晶性J凝集体を形成する(凝
集に関する考察としては、The Theory of the Photogra
phicProcess、第4版、T.H.James 編、Macmillan Publi
shing Co., 米国ニューヨーク、1977年を参照された
い)。
層は、水性媒体(例えば、水、ゼラチン水溶液、メタノ
ール性ゼラチン水溶液)中に整列(well-ordered)液晶
相(リオトロピックメソ相)を形成することができ、そ
して好ましくはスメクチック液晶相を形成する(W.J.Ha
rrison, D.L.MateerおよびG.J.T.Tiddy, J.Phys.Chem.,
100巻2310〜2321頁1996年)。より具体的に述べると、
一実施態様で、好ましいアンテナ色素は、水性媒体中
(ハロゲン化銀粒子は存在しない)、通常の増感を行う
ため展開されるハロゲン化銀に吸着された第一色素の最
高レベルと同等のまたはこれより4オーダー高い任意の
当量モル濃度において、しかし、より好ましくは通常の
増感を行うため展開されるハロゲン化銀に吸着された第
一色素の最適レベルと同等のまたはこれより低い任意の
当量モル濃度において、液晶性J凝集体を形成する(凝
集に関する考察としては、The Theory of the Photogra
phicProcess、第4版、T.H.James 編、Macmillan Publi
shing Co., 米国ニューヨーク、1977年を参照された
い)。
【0024】メソ相を形成する色素は、当業者であれ
ば、N.H.Hartshorne, The Microscopyof Liquid Crysta
ls, Microscope Publications Ltd., London, 1974 年
に記載されているように、偏光顕微鏡を用いて容易に識
別できる。一実施態様において、好ましいアンテナ色素
は、選ばれた水性媒体(水、ゼラチン水溶液、または溶
解した電解質、緩衝剤、界面活性剤およびその他の通常
の増感用添加剤を含有しているかもしくは含有していな
い水性メタノールを含む)中に、最適の濃度と温度で分
散させて、顕微鏡のスライドガラスとカバースリップと
の間に挟まれた薄膜として偏光で観察すると、メソ相の
独特で容易に識別できる構造上の種類(例えば、スメク
チック、ネマチック、ヘキサゴノル)に特有の複屈折組
織、パターンおよび流動レオロジーを示す。さらに、一
実施態様では、好ましい色素は、水性媒体中に液晶相と
して分散させると、高い蛍光強度を生成する特異な深色
シフトした分光吸収帯域をもたらすJ凝集を一般に示
す。別の実施態様では、特定の他の好ましい色素の液晶
相の安定化から、有用な浅色シフトした分光吸収帯域を
得ることもできる。色素層状化の特定の別の実施態様
で、特に現場結合形成による色素の層状化を行う場合、
凝集しないアンテナ色素を用いることが望ましい場合が
ある。
ば、N.H.Hartshorne, The Microscopyof Liquid Crysta
ls, Microscope Publications Ltd., London, 1974 年
に記載されているように、偏光顕微鏡を用いて容易に識
別できる。一実施態様において、好ましいアンテナ色素
は、選ばれた水性媒体(水、ゼラチン水溶液、または溶
解した電解質、緩衝剤、界面活性剤およびその他の通常
の増感用添加剤を含有しているかもしくは含有していな
い水性メタノールを含む)中に、最適の濃度と温度で分
散させて、顕微鏡のスライドガラスとカバースリップと
の間に挟まれた薄膜として偏光で観察すると、メソ相の
独特で容易に識別できる構造上の種類(例えば、スメク
チック、ネマチック、ヘキサゴノル)に特有の複屈折組
織、パターンおよび流動レオロジーを示す。さらに、一
実施態様では、好ましい色素は、水性媒体中に液晶相と
して分散させると、高い蛍光強度を生成する特異な深色
シフトした分光吸収帯域をもたらすJ凝集を一般に示
す。別の実施態様では、特定の他の好ましい色素の液晶
相の安定化から、有用な浅色シフトした分光吸収帯域を
得ることもできる。色素層状化の特定の別の実施態様
で、特に現場結合形成による色素の層状化を行う場合、
凝集しないアンテナ色素を用いることが望ましい場合が
ある。
【0025】他の好ましい実施態様では、第二層はメロ
シアニン色素の混合物を含有している。この場合、少な
くとも一種のメロシアニンがカチオン性置換基を有し、
かつ少なくとも一種のメロシアニン色素がアニオン性置
換基をもっている。アニオン性置換基を有するメロシア
ニン色素は文献で周知である〔Hamer, Cyanine Dyesand
Related Compounds, 1964 年(出版社、米国ニューヨ
ーク州ニューヨーク所在のJohn Wiley & Sons )参
照〕。カチオン性置換基を有するメロシアニン色素は、
米国特許第4,028,353号に説明されている。
シアニン色素の混合物を含有している。この場合、少な
くとも一種のメロシアニンがカチオン性置換基を有し、
かつ少なくとも一種のメロシアニン色素がアニオン性置
換基をもっている。アニオン性置換基を有するメロシア
ニン色素は文献で周知である〔Hamer, Cyanine Dyesand
Related Compounds, 1964 年(出版社、米国ニューヨ
ーク州ニューヨーク所在のJohn Wiley & Sons )参
照〕。カチオン性置換基を有するメロシアニン色素は、
米国特許第4,028,353号に説明されている。
【0026】好ましい実施態様で、第一色素層は一種以
上のシアニン色素を含有している。これらのシアニン色
素は、好ましくは、少なくとも一つの負帯電の置換基を
もっている。別の好ましい実施態様では、第二色素層が
一種以上のメロシアニン色素を含有している。これらの
メロシアニン色素は好ましくは少なくとも一つの正電荷
の置換基をもっている。より好ましくは、第二色素層
は、少なくとも一つの陽電荷の置換基を有するメロシア
ニン色素と、少なくとも一つの負電荷の置換基を有する
メロシアニン色素の混合物で構成されている。
上のシアニン色素を含有している。これらのシアニン色
素は、好ましくは、少なくとも一つの負帯電の置換基を
もっている。別の好ましい実施態様では、第二色素層が
一種以上のメロシアニン色素を含有している。これらの
メロシアニン色素は好ましくは少なくとも一つの正電荷
の置換基をもっている。より好ましくは、第二色素層
は、少なくとも一つの陽電荷の置換基を有するメロシア
ニン色素と、少なくとも一つの負電荷の置換基を有する
メロシアニン色素の混合物で構成されている。
【0027】第一層の単一もしくは複数の色素は、他の
吸着剤(例えばカブリ防止剤)とともに、ハロゲン化銀
粒子の表面の少なくとも80%およびより好ましくは9
0%を実質的にカバーするようなレベルで添加される。
色素がカバーするハロゲン化銀表面の面積は、色素濃度
のシリーズを調製し、最適性能が得られる色素レベルを
選択することによって、または色素吸着等温式などの周
知の方法によって求めることができる(例えば、W.Wes
t, B.H.Carrol、およびD.H.Whitcomb, J.Phys.Chem., 5
6巻1054頁1962年参照)。
吸着剤(例えばカブリ防止剤)とともに、ハロゲン化銀
粒子の表面の少なくとも80%およびより好ましくは9
0%を実質的にカバーするようなレベルで添加される。
色素がカバーするハロゲン化銀表面の面積は、色素濃度
のシリーズを調製し、最適性能が得られる色素レベルを
選択することによって、または色素吸着等温式などの周
知の方法によって求めることができる(例えば、W.Wes
t, B.H.Carrol、およびD.H.Whitcomb, J.Phys.Chem., 5
6巻1054頁1962年参照)。
【0028】緑色光を吸収する色素の場合、好ましい実
施態様は、第一層の少なくとも一種の色素がベンゾオキ
サゾール核を有する実施態様である。このベンゾオキサ
ゾール核は、独立して、フェニル基またはピロール基な
どの芳香族置換基で置換される。
施態様は、第一層の少なくとも一種の色素がベンゾオキ
サゾール核を有する実施態様である。このベンゾオキサ
ゾール核は、独立して、フェニル基またはピロール基な
どの芳香族置換基で置換される。
【0029】ハロゲン化銀乳剤に色素を添加して増感さ
せている間、場合によっては、過剰のゼラチンが色素層
の形成を妨害することがあるようである。場合によって
は、ゼラチンのレベルを8重量%未満そして好ましくは
4重量%未満に保持することが好ましい。色素層が形成
された後に、追加のゼラチンを添加してもよい。
せている間、場合によっては、過剰のゼラチンが色素層
の形成を妨害することがあるようである。場合によって
は、ゼラチンのレベルを8重量%未満そして好ましくは
4重量%未満に保持することが好ましい。色素層が形成
された後に、追加のゼラチンを添加してもよい。
【0030】好ましい一実施態様で、ハロゲン化銀に強
く結合する基、例えばメルカプト基(または、アルカリ
性もしくは酸性条件下でメルカプト基を生成する分子)
またはチオカルボニル基などを含有する分子を、第一色
素層が形成した後、第二色素層が形成される前に添加す
る。下記式(A)で表されるメルカプト化合物は特に好
ましい。
く結合する基、例えばメルカプト基(または、アルカリ
性もしくは酸性条件下でメルカプト基を生成する分子)
またはチオカルボニル基などを含有する分子を、第一色
素層が形成した後、第二色素層が形成される前に添加す
る。下記式(A)で表されるメルカプト化合物は特に好
ましい。
【0031】
【化1】
【0032】上記式中、R6 はアルキル基、アルケニル
基またはアリール基を表し、そしてZ 4 は水素原子、ア
ルカリ金属原子、アンモニウム基、またはアルカリ性も
しくは酸性の条件下で除去できる保護基を表す。いくつ
かの好ましいメルカプト化合物の例を以下に示す。
基またはアリール基を表し、そしてZ 4 は水素原子、ア
ルカリ金属原子、アンモニウム基、またはアルカリ性も
しくは酸性の条件下で除去できる保護基を表す。いくつ
かの好ましいメルカプト化合物の例を以下に示す。
【0033】
【化2】
【0034】本発明の好ましい実施態様を説明する場
合、一つの色素層を内部層として説明し、そして一つの
色素層を外部層として説明する。内部色素層と外部色素
層の間に一つ以上の中間色素層が存在していてもよいと
解すべきであり、これらの層はすべて、先に一層詳細に
考察したように非共有性引力によって相互に結合してい
る。さらに、これら色素層は、下側に横たわっている色
素層のハロゲン化銀粒子を完全に包含する必要はない。
また、色素層間で色素がいくらか混合することも可能で
ある。
合、一つの色素層を内部層として説明し、そして一つの
色素層を外部層として説明する。内部色素層と外部色素
層の間に一つ以上の中間色素層が存在していてもよいと
解すべきであり、これらの層はすべて、先に一層詳細に
考察したように非共有性引力によって相互に結合してい
る。さらに、これら色素層は、下側に横たわっている色
素層のハロゲン化銀粒子を完全に包含する必要はない。
また、色素層間で色素がいくらか混合することも可能で
ある。
【0035】第一色素層の色素は、ハロゲン化銀乳剤を
分光増感できる色素、例えば、シアニン色素、メロシア
ニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、
等極シアニン色素またはヘミシアニン色素である。これ
ら色素のうち、チオカルボニル基を含有するメロシアニ
ン色素、およびシアニン色素が特に有用である。これら
色素のうち、シアニン色素が特に有用である。第一色素
層に用いる色素として特に好ましいのは、下記式Iaで
表されるシアニン色素または下記式Ibで表されるメロ
シアニン色素である。
分光増感できる色素、例えば、シアニン色素、メロシア
ニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、
等極シアニン色素またはヘミシアニン色素である。これ
ら色素のうち、チオカルボニル基を含有するメロシアニ
ン色素、およびシアニン色素が特に有用である。これら
色素のうち、シアニン色素が特に有用である。第一色素
層に用いる色素として特に好ましいのは、下記式Iaで
表されるシアニン色素または下記式Ibで表されるメロ
シアニン色素である。
【0036】
【化3】
【0037】上記式中、E1 とE2 は、同じかまたは異
なっていてもよく、塩基性核である置換もしくは無置換
の複素環リングを形成するのに必要な原子を表し(塩基
性および酸性の核の定義については、The Theory of th
e Photographic Process、第4版、T.H.James 編、Macm
illian Publishing Co., 米国ニューヨーク、1977年参
照)、各Jは、独立して、置換または無置換のメチン基
を表し、qは1〜4の正の整数であり、pとrは各々独
立して0または1を表し、D1 とD2 は各々独立して、
置換もしくは無置換のアルキルまたは無置換のアリール
を表し、そして、D1 とD2 の少なくとも一方がアニオ
ン性置換基を含有し、W2 は、当該電荷を釣り合わせる
ため必要な一つ以上の対イオンである。
なっていてもよく、塩基性核である置換もしくは無置換
の複素環リングを形成するのに必要な原子を表し(塩基
性および酸性の核の定義については、The Theory of th
e Photographic Process、第4版、T.H.James 編、Macm
illian Publishing Co., 米国ニューヨーク、1977年参
照)、各Jは、独立して、置換または無置換のメチン基
を表し、qは1〜4の正の整数であり、pとrは各々独
立して0または1を表し、D1 とD2 は各々独立して、
置換もしくは無置換のアルキルまたは無置換のアリール
を表し、そして、D1 とD2 の少なくとも一方がアニオ
ン性置換基を含有し、W2 は、当該電荷を釣り合わせる
ため必要な一つ以上の対イオンである。
【0038】
【化4】
【0039】上記式中、E1 ,D1 ,J,p,qおよび
W2 は式(Ia)について先に定義したのと同じであ
り、そしてE4 は、好ましくはチオカルボニルを含有す
る置換または無置換の酸性複素環核を完成するのに必要
な原子を表す。第二色素層の色素は、ハロゲン化銀乳剤
を分光増感することができる必要がない。いくつかの好
ましい色素は、メロシアニン色素、アリーリデン色素、
複合メロシアニン色素、ヘミオキソノール色素、オキソ
ノール色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素型、ア
ゾメチンなどである。第二層中に正帯電色素が存在して
いることが好ましく、そして、第二層中に、正負両方に
帯電した色素が存在していることが一層好ましい。第二
層用の色素として特に好ましいのは、構造式IIaとII
b,III a、およびIII bで表される色素である。
W2 は式(Ia)について先に定義したのと同じであ
り、そしてE4 は、好ましくはチオカルボニルを含有す
る置換または無置換の酸性複素環核を完成するのに必要
な原子を表す。第二色素層の色素は、ハロゲン化銀乳剤
を分光増感することができる必要がない。いくつかの好
ましい色素は、メロシアニン色素、アリーリデン色素、
複合メロシアニン色素、ヘミオキソノール色素、オキソ
ノール色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素型、ア
ゾメチンなどである。第二層中に正帯電色素が存在して
いることが好ましく、そして、第二層中に、正負両方に
帯電した色素が存在していることが一層好ましい。第二
層用の色素として特に好ましいのは、構造式IIaとII
b,III a、およびIII bで表される色素である。
【0040】
【化5】
【0041】上記式中、E1 ,D1 ,J,p,qおよび
W2 は式(I)について先に定義したのと同じであり、
そしてGは
W2 は式(I)について先に定義したのと同じであり、
そしてGは
【0042】
【化6】
【0043】(式中、E4 は、好ましくはチオカルボニ
ルを含有しない置換もしくは無置換の酸性複素環核を完
成するのに必要な原子を表し、そしてFとF′は、各々
独立して、シアノ基、エステル基、アシル基、カルバモ
イル基またはアルキルスルホニル基を表す)を表し、そ
してD1 ,E1 ,JまたはGのうちの少なくとも一つは
正電荷を含有する置換基を表す。
ルを含有しない置換もしくは無置換の酸性複素環核を完
成するのに必要な原子を表し、そしてFとF′は、各々
独立して、シアノ基、エステル基、アシル基、カルバモ
イル基またはアルキルスルホニル基を表す)を表し、そ
してD1 ,E1 ,JまたはGのうちの少なくとも一つは
正電荷を含有する置換基を表す。
【0044】
【化7】
【0045】上記式中、E1 ,D1 ,J,p,q,Gお
よびW2 は式(IIa)について定義したのと同じである
が、D1 ,E1 ,JまたはGのうちの少なくとも一つは
正電荷ではなく負電荷を有する置換基を有している。
よびW2 は式(IIa)について定義したのと同じである
が、D1 ,E1 ,JまたはGのうちの少なくとも一つは
正電荷ではなく負電荷を有する置換基を有している。
【0046】
【化8】
【0047】上記式中、JとW2 は上記式(I)につい
て先に定義したのと同じであり、そしてqは2,3もし
くは4であり、そしてEとE6 は独立して、置換または
無置換の酸性複素環核を完成するのに必要な原子を表
し、そしてE5 ,E6 またはJのうちの少なくとも一つ
が正電荷を有する置換基を含有している。
て先に定義したのと同じであり、そしてqは2,3もし
くは4であり、そしてEとE6 は独立して、置換または
無置換の酸性複素環核を完成するのに必要な原子を表
し、そしてE5 ,E6 またはJのうちの少なくとも一つ
が正電荷を有する置換基を含有している。
【0048】
【化9】
【0049】式中、E5 ,E6 ,JおよびW2 は式(II
b)について先に定義したのと同じであり、そして
E5 ,E6 またはJのうちの少なくとも一つは陽電荷で
はなくて陰電荷を有する置換基をもっている。
b)について先に定義したのと同じであり、そして
E5 ,E6 またはJのうちの少なくとも一つは陽電荷で
はなくて陰電荷を有する置換基をもっている。
【0050】負帯電置換基の例は、3−スルホプロピ
ル、2−カルボキシエチル、4−スルホブチルである。
正帯電置換基の例は、3−(トリメチルアンモニオ)プ
ロピル)、3−(4−アンモニオブチル)、または3−
(4−グアニジノブチル)である。他の例は、例えばプ
ロトン化によって、ハロゲン化銀乳剤メルト中で正電荷
を得る置換基であり、例えば3−(3−アミノプロピ
ル)、3−(3−ジメチルアミノプロピル)または4−
(4−メチルアミノプロピル)などのアミノアルキル置
換基がある。
ル、2−カルボキシエチル、4−スルホブチルである。
正帯電置換基の例は、3−(トリメチルアンモニオ)プ
ロピル)、3−(4−アンモニオブチル)、または3−
(4−グアニジノブチル)である。他の例は、例えばプ
ロトン化によって、ハロゲン化銀乳剤メルト中で正電荷
を得る置換基であり、例えば3−(3−アミノプロピ
ル)、3−(3−ジメチルアミノプロピル)または4−
(4−メチルアミノプロピル)などのアミノアルキル置
換基がある。
【0051】本出願において、“基”として特定部分に
言及するとき、これは、その部分がそれ自体、置換され
ていなくてもよく、または一つ以上の置換基(可能な最
大数まで)で置換されていてもよいことを意味する。例
えば、“アルキル基”は、置換または無置換のアルキル
基を意味するが、“ベンゼン基”は置換または無置換の
ベンゼン(6個までの置換基で)を意味する。特にこと
わらない限り、一般に、本発明の分子に利用できる置換
基には、置換されているかまたは置換されていないかに
かかわらず、写真用途に必要な性質を破壊しない基が含
まれる。上記の基の置換基の例として以下の公知の基が
ある。すなわち、ハロゲン、例えばクロロ、フルオロ、
ブロモ、ヨード;アルコキシ特に“低級アルコキシ”す
なわち1〜6個の炭素原子を有する例えばメトキシ、エ
トキシ;置換または無置換のアルキル、特に低級アルキ
ル(例えばメチル、トリフルオロメチル);チオアルキ
ル(例えば、メチルチオまたはエチルチオ)特にいずれ
も1〜6個の炭素原子を有するもの;置換および無置換
のアリール、特に6〜20個の炭素原子を有するもの
(例えばフェニル);および置換または無置換のヘテロ
アリール、特にN,O、もしくはSから選択される1〜
3個のヘテロ原子を含有する五員環もしくは六員環を有
するもの(例えば、ピリジル、チエニル、フルリ、ピロ
リル);酸または酸性塩の基、例えば下記の基;ならび
に当該技術分野で公知の他の基である。具体的に述べる
と、アルキル置換基としては、“低級アルキル”(すな
わち1〜6個の炭素原子を有する)、例えばメチルまた
はエチルがある。さらに、アルキル基またはアルキレン
基については、分枝しているかもしくは分枝していなく
てもよく、そして環構造を有していてもよいと解され
る。色素の構造I,IIおよびIII の例を以下の表Iに列
挙する。
言及するとき、これは、その部分がそれ自体、置換され
ていなくてもよく、または一つ以上の置換基(可能な最
大数まで)で置換されていてもよいことを意味する。例
えば、“アルキル基”は、置換または無置換のアルキル
基を意味するが、“ベンゼン基”は置換または無置換の
ベンゼン(6個までの置換基で)を意味する。特にこと
わらない限り、一般に、本発明の分子に利用できる置換
基には、置換されているかまたは置換されていないかに
かかわらず、写真用途に必要な性質を破壊しない基が含
まれる。上記の基の置換基の例として以下の公知の基が
ある。すなわち、ハロゲン、例えばクロロ、フルオロ、
ブロモ、ヨード;アルコキシ特に“低級アルコキシ”す
なわち1〜6個の炭素原子を有する例えばメトキシ、エ
トキシ;置換または無置換のアルキル、特に低級アルキ
ル(例えばメチル、トリフルオロメチル);チオアルキ
ル(例えば、メチルチオまたはエチルチオ)特にいずれ
も1〜6個の炭素原子を有するもの;置換および無置換
のアリール、特に6〜20個の炭素原子を有するもの
(例えばフェニル);および置換または無置換のヘテロ
アリール、特にN,O、もしくはSから選択される1〜
3個のヘテロ原子を含有する五員環もしくは六員環を有
するもの(例えば、ピリジル、チエニル、フルリ、ピロ
リル);酸または酸性塩の基、例えば下記の基;ならび
に当該技術分野で公知の他の基である。具体的に述べる
と、アルキル置換基としては、“低級アルキル”(すな
わち1〜6個の炭素原子を有する)、例えばメチルまた
はエチルがある。さらに、アルキル基またはアルキレン
基については、分枝しているかもしくは分枝していなく
てもよく、そして環構造を有していてもよいと解され
る。色素の構造I,IIおよびIII の例を以下の表Iに列
挙する。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】
【表7】
【0059】
【表8】
【0060】
【表9】
【0061】
【表10】
【0062】
【表11】
【0063】
【表12】
【0064】
【化10】
【0065】
【表13】
【0066】
【表14】
【0067】
【表15】
【0068】この発明にしたがって、外部色素層に用い
ることができる他の非シアニン色素には、例えば下記の
ものがある。下記式IVで表されるオキソノール色素:
ることができる他の非シアニン色素には、例えば下記の
ものがある。下記式IVで表されるオキソノール色素:
【0069】
【化11】
【0070】上記式中、A1 とA2 はケトメチレンまた
は活性化メチレンの部分であり;L1〜L7 は置換また
は無置換のメチン基であり(これらの基はいずれも、
p,qまたはrのうち少なくとも一つおよび好ましくは
二つ以上が1である五員もしくは六員のリングのメンバ
ーである可能性がある);M+ はカチオンであり;そし
てp,qおよびrは独立して0または1である。下記式
IV−AまたはIV−Bで表されるオキソノール色素:
は活性化メチレンの部分であり;L1〜L7 は置換また
は無置換のメチン基であり(これらの基はいずれも、
p,qまたはrのうち少なくとも一つおよび好ましくは
二つ以上が1である五員もしくは六員のリングのメンバ
ーである可能性がある);M+ はカチオンであり;そし
てp,qおよびrは独立して0または1である。下記式
IV−AまたはIV−Bで表されるオキソノール色素:
【0071】
【化12】
【0072】
【化13】
【0073】上記式中、W1 およびY1 は環式の活性化
メチレン/ケトメチレン部分を形成するのに必要な原子
であり;R3 とR5 は芳香族または複素環式芳香族の基
であり;R4 とR6 は電子求引基であり;G1 〜G4 は
0またはジシアノビニル(−C(CN)2 )であり;そ
してp,qおよびrは前記定義と同じであり;そしてL
1 〜L7 は前記定義と同じである。下記式Vで表される
オキソノール色素:
メチレン/ケトメチレン部分を形成するのに必要な原子
であり;R3 とR5 は芳香族または複素環式芳香族の基
であり;R4 とR6 は電子求引基であり;G1 〜G4 は
0またはジシアノビニル(−C(CN)2 )であり;そ
してp,qおよびrは前記定義と同じであり;そしてL
1 〜L7 は前記定義と同じである。下記式Vで表される
オキソノール色素:
【0074】
【化14】
【0075】上記式中、Xは酸素または硫黄であり;R
7 〜R10は、各々独立して、無置換もしくは置換のアル
キル基、無置換もしくは置換のアリール基または無置換
もしくは置換のヘテロアリール基であり;L1 ,L2 お
よびL3 は各々独立して置換もしくは無置換のメチン基
を表し;M+ はプロトンまたは無機もしくは有機のカチ
オンを表し;そしてnは0,1,2もしくは3である。
下記式VIで表されるメロシアニン:
7 〜R10は、各々独立して、無置換もしくは置換のアル
キル基、無置換もしくは置換のアリール基または無置換
もしくは置換のヘテロアリール基であり;L1 ,L2 お
よびL3 は各々独立して置換もしくは無置換のメチン基
を表し;M+ はプロトンまたは無機もしくは有機のカチ
オンを表し;そしてnは0,1,2もしくは3である。
下記式VIで表されるメロシアニン:
【0076】
【化15】
【0077】上記式中、A3 は先に述べたようなケトメ
チレンまたは活性化メチレン部分であり;L8 〜L15は
各々置換もしくは無置換のメチン基であり(これらの基
はいずれも、s,t,vもしくはwのうちの少なくとも
一つおよび好ましくは二つ以上が1である場合、五員環
もしくは六員環状のメンバーである可能性がある);Z
1 は少なくとも一つの5員または6員の複素環核を含有
する置換または無置換の環系を完成するのに必要な非金
属原子を表し;R17は置換または無置換のアルキル、ア
リールまたはアラルキル基を表す。下記式VII −Aで表
されるメロシアニン色素:
チレンまたは活性化メチレン部分であり;L8 〜L15は
各々置換もしくは無置換のメチン基であり(これらの基
はいずれも、s,t,vもしくはwのうちの少なくとも
一つおよび好ましくは二つ以上が1である場合、五員環
もしくは六員環状のメンバーである可能性がある);Z
1 は少なくとも一つの5員または6員の複素環核を含有
する置換または無置換の環系を完成するのに必要な非金
属原子を表し;R17は置換または無置換のアルキル、ア
リールまたはアラルキル基を表す。下記式VII −Aで表
されるメロシアニン色素:
【0078】
【化16】
【0079】上記式中、A4 は先に述べたのと同様に活
性化メチレン部分またはケトメチレン部分であり;R18
は置換または無置換のアリール、アルキルまたはアラル
キルであり;R19〜R22は各々独立して水素、アルキ
ル、シクロアルキル、アルケニル、置換もしくは無置換
のアリール、ヘテロアリールもしくはアラルキル、アル
キルチオ、ヒドロキシ、ヒドロキシレート、アルコキ
シ、アミノ、アルキルアミノ、ハロゲン、シアノ、ニト
ロ、カルボキシ、アシル、アルコキシカルボニル、アミ
ノカルボニル、スルホンアミド、スルファモイルであ
り、そして芳香族もしくは複素環芳香族の縮合環を形成
するのに必要な原子またはYについて先に述べた可溶化
置換基(solubilizing substituent)を含有する基を含
み;L8 〜L13はL1 〜L7 について先に述べたのと同
じメチン基であり;Y2 はO,S,Te,Se,NRx
またはCRy Rz であり(式中、Rx ,Ry およびRz
は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基である);そ
してsおよびtおよびvは独立して0または1である。
下記式VIII−Aで表されるメロシアニン色素:
性化メチレン部分またはケトメチレン部分であり;R18
は置換または無置換のアリール、アルキルまたはアラル
キルであり;R19〜R22は各々独立して水素、アルキ
ル、シクロアルキル、アルケニル、置換もしくは無置換
のアリール、ヘテロアリールもしくはアラルキル、アル
キルチオ、ヒドロキシ、ヒドロキシレート、アルコキ
シ、アミノ、アルキルアミノ、ハロゲン、シアノ、ニト
ロ、カルボキシ、アシル、アルコキシカルボニル、アミ
ノカルボニル、スルホンアミド、スルファモイルであ
り、そして芳香族もしくは複素環芳香族の縮合環を形成
するのに必要な原子またはYについて先に述べた可溶化
置換基(solubilizing substituent)を含有する基を含
み;L8 〜L13はL1 〜L7 について先に述べたのと同
じメチン基であり;Y2 はO,S,Te,Se,NRx
またはCRy Rz であり(式中、Rx ,Ry およびRz
は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基である);そ
してsおよびtおよびvは独立して0または1である。
下記式VIII−Aで表されるメロシアニン色素:
【0080】
【化17】
【0081】上記式中、R23は置換もしくは無置換のア
リール、ヘテロアリールまたは置換もしくは無置換のア
ミノ基であり;G5 は0またはジシアノビニル(C(C
N)2)であり;E1 は電子求引基であり;R18〜
R22,L8 〜L13,Y2 ならびにs,tおよびvは先に
述べたのと同じである。下記式VIII−Bで表される色
素:
リール、ヘテロアリールまたは置換もしくは無置換のア
ミノ基であり;G5 は0またはジシアノビニル(C(C
N)2)であり;E1 は電子求引基であり;R18〜
R22,L8 〜L13,Y2 ならびにs,tおよびvは先に
述べたのと同じである。下記式VIII−Bで表される色
素:
【0082】
【化18】
【0083】上記式中、G6 は酸素(O)またはジシア
ノビニル(C(CN)2 )であり;R 9 〜R12の基は各
々、独立して、先に述べたのと同じ基を表し;そしてR
18,R 19〜R22,Y2 ,L8 〜L13ならびにs,tおよ
びvは先に述べたのと同じである。下記式VIII−Cで表
される色素:
ノビニル(C(CN)2 )であり;R 9 〜R12の基は各
々、独立して、先に述べたのと同じ基を表し;そしてR
18,R 19〜R22,Y2 ,L8 〜L13ならびにs,tおよ
びvは先に述べたのと同じである。下記式VIII−Cで表
される色素:
【0084】
【化19】
【0085】上記式中、R25基は各々独立して、R19〜
R22について先に述べた基を表し;Y 3 はO,S,NR
x またはCRy Rz (式中、Rx ,Ry およびRz は1
〜5個の炭素原子を有するアルキル基である)を表し;
xは0,1,2,3または4であり;R24はアリール、
アルキルまたはアシルを表し;そしてY2 ,R18,R19
〜R22,L8 〜L13ならびにs,t、およびvは前記説
明と同じである。下記式VIII−Dで表される色素:
R22について先に述べた基を表し;Y 3 はO,S,NR
x またはCRy Rz (式中、Rx ,Ry およびRz は1
〜5個の炭素原子を有するアルキル基である)を表し;
xは0,1,2,3または4であり;R24はアリール、
アルキルまたはアシルを表し;そしてY2 ,R18,R19
〜R22,L8 〜L13ならびにs,t、およびvは前記説
明と同じである。下記式VIII−Dで表される色素:
【0086】
【化20】
【0087】上記式中、E2 は電子求引基で好ましくは
シアノ基であり;R26はアリール、アルキルまたはアシ
ルであり;そしてY2 ,R18,R19〜R22,L8 〜L13
ならびにs,tおよびvは先に記載したのと同じであ
る。下記式VIII−Eで表される色素:
シアノ基であり;R26はアリール、アルキルまたはアシ
ルであり;そしてY2 ,R18,R19〜R22,L8 〜L13
ならびにs,tおよびvは先に記載したのと同じであ
る。下記式VIII−Eで表される色素:
【0088】
【化21】
【0089】上記式中、R27は水素、置換または無置換
のアルキル、アリールまたはアラルキルであり;R
28は、置換もしくは無置換のアルキル、アリールもしく
はアラルキル、アルコキシ、アミノ、アシル、アルコキ
シカルボニル、カルボキシ、カルボキシレート、シアノ
またはニトロであり;R18〜R22,L8 〜L13,Y2 な
らびにs,tおよびvは先に記載したのと同じである。
下記式VIII−Fで表される色素:
のアルキル、アリールまたはアラルキルであり;R
28は、置換もしくは無置換のアルキル、アリールもしく
はアラルキル、アルコキシ、アミノ、アシル、アルコキ
シカルボニル、カルボキシ、カルボキシレート、シアノ
またはニトロであり;R18〜R22,L8 〜L13,Y2 な
らびにs,tおよびvは先に記載したのと同じである。
下記式VIII−Fで表される色素:
【0090】
【化22】
【0091】上記式中、R29とR30は各々独立して水
素、置換または無置換のアルキル、アリールまたはアラ
ルキルであり;Y4 はOまたはSであり;R18〜R22,
L8 〜L13,Y2 ならびにs,tおよびvは先に述べた
のと同じである。下記式IXで表される色素:
素、置換または無置換のアルキル、アリールまたはアラ
ルキルであり;Y4 はOまたはSであり;R18〜R22,
L8 〜L13,Y2 ならびにs,tおよびvは先に述べた
のと同じである。下記式IXで表される色素:
【0092】
【化23】
【0093】上記式中、A5 はケトメチレンまたは活性
化メチレンであり;L16〜L18は置換または無置換のメ
チンであり;R31はアルキル、アリールまたはアラルキ
ルであり;Q3 は、少なくとも一つの五員または六員の
複素環核を含有する置換または無置換の環系を完成する
のに必要な非金属の原子を表し;R32はR19〜R22につ
いて先に記載したのと同じ基を表し;yは0,1,2,
3または4であり、zは0,1または2である。下記式
Xで表される色素:
化メチレンであり;L16〜L18は置換または無置換のメ
チンであり;R31はアルキル、アリールまたはアラルキ
ルであり;Q3 は、少なくとも一つの五員または六員の
複素環核を含有する置換または無置換の環系を完成する
のに必要な非金属の原子を表し;R32はR19〜R22につ
いて先に記載したのと同じ基を表し;yは0,1,2,
3または4であり、zは0,1または2である。下記式
Xで表される色素:
【0094】
【化24】
【0095】上記式中、A6 はケトメチレンまたは活性
化メチレンであり;L16〜L18はL1〜L7 について先
に記載したのと同じメチン基であり;R33は置換または
無置換のアルキル、アリールまたはアラルキルであり;
R34は置換または無置換のアリール、アルキルまたはア
ラルキルであり;R35基は各々独立してR19〜R22につ
いて先に記載したのと同じ基を表し;zは0,1または
2であり;そしてaは0,1,2,3または4である。
下記式XIで表される色素:
化メチレンであり;L16〜L18はL1〜L7 について先
に記載したのと同じメチン基であり;R33は置換または
無置換のアルキル、アリールまたはアラルキルであり;
R34は置換または無置換のアリール、アルキルまたはア
ラルキルであり;R35基は各々独立してR19〜R22につ
いて先に記載したのと同じ基を表し;zは0,1または
2であり;そしてaは0,1,2,3または4である。
下記式XIで表される色素:
【0096】
【化25】
【0097】上記式中、A7 はケトメチレンまたは活性
化メチレン部分であり;L19〜L21はL1 〜L7 につい
て先に記載したのと同じメチン基を表し;R36基は各々
独立してR19〜R22について先に記載したのと同じ基を
表し;bは0または1を表し;そしてcは0,1,2,
3または4を表す。下記式XII で表される色素:
化メチレン部分であり;L19〜L21はL1 〜L7 につい
て先に記載したのと同じメチン基を表し;R36基は各々
独立してR19〜R22について先に記載したのと同じ基を
表し;bは0または1を表し;そしてcは0,1,2,
3または4を表す。下記式XII で表される色素:
【0098】
【化26】
【0099】上記式中、A8 はケトメチレンまたは活性
化メチレンであり;L19〜L21およびbは先に記載した
のと同じであり、R39基は各々独立してR19〜R22につ
いて先に記載したのと同じ基を表し;そしてR37とR38
は各々独立して上記R18について記載したのと同じ基を
表し;およびdは0,1,2,3または4を表す。下記
式XIIIで表される色素:
化メチレンであり;L19〜L21およびbは先に記載した
のと同じであり、R39基は各々独立してR19〜R22につ
いて先に記載したのと同じ基を表し;そしてR37とR38
は各々独立して上記R18について記載したのと同じ基を
表し;およびdは0,1,2,3または4を表す。下記
式XIIIで表される色素:
【0100】
【化27】
【0101】上記式中、A9 はケトメチレンまたは活性
化メチレン部分であり;L22〜L24はL1 〜L7 につい
て先に記載したのと同じメチン基であり;eは0または
1であり;R40基は各々独立してR19〜R22について先
に記載した基を表し;そしてfは0,1,2,3または
4である。下記式XIV で表される色素:
化メチレン部分であり;L22〜L24はL1 〜L7 につい
て先に記載したのと同じメチン基であり;eは0または
1であり;R40基は各々独立してR19〜R22について先
に記載した基を表し;そしてfは0,1,2,3または
4である。下記式XIV で表される色素:
【0102】
【化28】
【0103】上記式中、A10はケトメチレンまたは活性
化メチレン部分であり;L25〜L27はL1 〜L7 につい
て先に記載したのと同じメチン基であり;gは0,1ま
たは2であり;そしてR37とR38は各々独立してR18に
ついて先に記載した基を表す。下記式XVで表される色
素:
化メチレン部分であり;L25〜L27はL1 〜L7 につい
て先に記載したのと同じメチン基であり;gは0,1ま
たは2であり;そしてR37とR38は各々独立してR18に
ついて先に記載した基を表す。下記式XVで表される色
素:
【0104】
【化29】
【0105】上記式中、A11はケトメチレンまたは活性
化メチレン部分であり;R41基は各々独立してR19〜R
22について先に記載した基を表し;R37とR38は各々R
18について記載した基を表し;そしてhは0,1,2,
3または4である。下記式XVI で表される色素:
化メチレン部分であり;R41基は各々独立してR19〜R
22について先に記載した基を表し;R37とR38は各々R
18について記載した基を表し;そしてhは0,1,2,
3または4である。下記式XVI で表される色素:
【0106】
【化30】
【0107】上記式中、Q4 とQ5 は各々、少なくとも
一つの複素環式または炭素環式であって縮合または非縮
合の、アゾ結合で共役された五員環または六員環を形成
するのに必要な原子を表す。上記式IV〜XVI で表される
色素は、カチオン性またはアニオン性の基で置換されて
いる方が好ましい。
一つの複素環式または炭素環式であって縮合または非縮
合の、アゾ結合で共役された五員環または六員環を形成
するのに必要な原子を表す。上記式IV〜XVI で表される
色素は、カチオン性またはアニオン性の基で置換されて
いる方が好ましい。
【0108】本発明の写真要素の乳剤層は、写真要素の
感光層を一つ以上含有していてもよい。本発明にしたが
って製造される写真要素は、黒白の要素、単色の要素ま
たは多色の要素でもよい。多色要素は、スペクトルの三
原色領域の各々に対して感光する色素画像形成ユニット
を含有している。各ユニットは、スペクトルの特定領域
に感光する単一乳剤層または多重乳剤層を含むことがで
きる。画像形成ユニットの層をはじめとする該要素の層
は、当該技術分野で知られている各種の順序で配置する
ことができる。別のフォーマットでは、スペクトルの三
原色領域の各々に対して感光する乳剤を、単一のセグメ
ント化層として配置することができる。
感光層を一つ以上含有していてもよい。本発明にしたが
って製造される写真要素は、黒白の要素、単色の要素ま
たは多色の要素でもよい。多色要素は、スペクトルの三
原色領域の各々に対して感光する色素画像形成ユニット
を含有している。各ユニットは、スペクトルの特定領域
に感光する単一乳剤層または多重乳剤層を含むことがで
きる。画像形成ユニットの層をはじめとする該要素の層
は、当該技術分野で知られている各種の順序で配置する
ことができる。別のフォーマットでは、スペクトルの三
原色領域の各々に対して感光する乳剤を、単一のセグメ
ント化層として配置することができる。
【0109】また、本発明の写真要素は、リサーチ・デ
ィスクロージャー(Research Disclosure) Item 34390,
November 1992に記載されているような磁気記録材料、
または米国特許第4,279,945号および米国特許
第4,302,523号に記載されているように、透明
支持体の下側に、磁気粒子を含有する層のような透明磁
気記録層を有していると有用であろう。当該要素の全厚
(支持体は除く)は一般に5〜30μmである。カラー
感光層の順序は変更可能であるが、通常は、透明支持体
の上に順に赤感性、緑感性および青感性とし(すなわ
ち、青感性層が支持体から最も遠い)、反射性支持体上
では逆の順序とすることが一般的である。
ィスクロージャー(Research Disclosure) Item 34390,
November 1992に記載されているような磁気記録材料、
または米国特許第4,279,945号および米国特許
第4,302,523号に記載されているように、透明
支持体の下側に、磁気粒子を含有する層のような透明磁
気記録層を有していると有用であろう。当該要素の全厚
(支持体は除く)は一般に5〜30μmである。カラー
感光層の順序は変更可能であるが、通常は、透明支持体
の上に順に赤感性、緑感性および青感性とし(すなわ
ち、青感性層が支持体から最も遠い)、反射性支持体上
では逆の順序とすることが一般的である。
【0110】また、本発明は、本発明の写真要素を、い
わゆるシングルユースカメラ(または「レンズ付きフィ
ルム」ユニット)に使用することを考えている。これら
のカメラは、予めフィルムを装填した状態で市販され、
そして露光済フィルムをカメラ内に残したまゝカメラ全
体が処理業者に戻される。このようなカメラはガラス製
またはプラスチック製のレンズを有し、これを通じて写
真要素が露光される。
わゆるシングルユースカメラ(または「レンズ付きフィ
ルム」ユニット)に使用することを考えている。これら
のカメラは、予めフィルムを装填した状態で市販され、
そして露光済フィルムをカメラ内に残したまゝカメラ全
体が処理業者に戻される。このようなカメラはガラス製
またはプラスチック製のレンズを有し、これを通じて写
真要素が露光される。
【0111】本発明の要素に使用するのに適した材料に
関する以下の考察では、リサーチ・ディスクロージャー
(Research Disclosure, September 1996, No. 389 Ite
m 38957)(以後「リサーチ・ディスクロージャーI」と
称する)を参照する。以降でいうセクションとは、特記
しない限り、リサーチ・ディスクロージャーIのセクシ
ョンである。引用されるリサーチ・ディスクロージャー
はすべて、英国のKenneth Mason Publications, Ltd.
(Dudley Annex, 12a North Street, Emsworth,Hampshir
e P0107DQ )の刊行物である。
関する以下の考察では、リサーチ・ディスクロージャー
(Research Disclosure, September 1996, No. 389 Ite
m 38957)(以後「リサーチ・ディスクロージャーI」と
称する)を参照する。以降でいうセクションとは、特記
しない限り、リサーチ・ディスクロージャーIのセクシ
ョンである。引用されるリサーチ・ディスクロージャー
はすべて、英国のKenneth Mason Publications, Ltd.
(Dudley Annex, 12a North Street, Emsworth,Hampshir
e P0107DQ )の刊行物である。
【0112】本発明の写真要素で用いられるハロゲン化
銀乳剤は、ネガ型、例えば表面感光製乳剤もしくは未カ
ブリ内部潜像形成性乳剤、または(処理中にカブらされ
る)内部潜像形成型のポジ型乳剤でもよい。適切な乳剤
およびその調製、ならびに化学増感法と分光増感法はセ
クションI〜Vに記載されている。カラー材料および現
像調節剤はセクションV〜XXに記載されている。本発明
の写真要素に使用できるベヒクルはセクションIIに記載
されており、また各種添加剤、例えば増白剤、カブリ防
止剤、安定剤、光吸収材料、光散乱材料、硬膜剤、コー
ティング助剤、可塑剤、潤滑剤および艶消剤は、例えば
セクションVI〜XIIIに記載されている。製造法はすべて
のセクションに記載されており、層配置は特にセクショ
ンXIに、露光別法はセクションXVI に、そして処理法と
処理剤はそれぞれセクションXIXとXXに記載されてい
る。
銀乳剤は、ネガ型、例えば表面感光製乳剤もしくは未カ
ブリ内部潜像形成性乳剤、または(処理中にカブらされ
る)内部潜像形成型のポジ型乳剤でもよい。適切な乳剤
およびその調製、ならびに化学増感法と分光増感法はセ
クションI〜Vに記載されている。カラー材料および現
像調節剤はセクションV〜XXに記載されている。本発明
の写真要素に使用できるベヒクルはセクションIIに記載
されており、また各種添加剤、例えば増白剤、カブリ防
止剤、安定剤、光吸収材料、光散乱材料、硬膜剤、コー
ティング助剤、可塑剤、潤滑剤および艶消剤は、例えば
セクションVI〜XIIIに記載されている。製造法はすべて
のセクションに記載されており、層配置は特にセクショ
ンXIに、露光別法はセクションXVI に、そして処理法と
処理剤はそれぞれセクションXIXとXXに記載されてい
る。
【0113】ネガ型ハロゲン化銀を使用することによっ
てネガ像を形成させることができる。必要に応じてポジ
(またはリバーサル)像を形成させることができるが、
通常はまずネガ像を形成させる。
てネガ像を形成させることができる。必要に応じてポジ
(またはリバーサル)像を形成させることができるが、
通常はまずネガ像を形成させる。
【0114】また、本発明の写真要素は、ヨーロッパ特
許第213 490号、特開昭58−172,647
号、米国特許第2,983,608号、ドイツ国特許出
願第2,706,117C号、英国特許第1,530,
272号、特開昭58−113935号、米国特許第
4,070,191号およびドイツ国特許願第2,64
3,965号に記載されているような、カラードカプラ
ー(例えば中間層補正のレベルを調節するため)および
マスキングカプラーも使用できる。そのマスキングカプ
ラーはシフトまたはブロックすることができる。
許第213 490号、特開昭58−172,647
号、米国特許第2,983,608号、ドイツ国特許出
願第2,706,117C号、英国特許第1,530,
272号、特開昭58−113935号、米国特許第
4,070,191号およびドイツ国特許願第2,64
3,965号に記載されているような、カラードカプラ
ー(例えば中間層補正のレベルを調節するため)および
マスキングカプラーも使用できる。そのマスキングカプ
ラーはシフトまたはブロックすることができる。
【0115】本発明の写真要素は、漂白もしくは定着の
処理工程を促進もしくは改良して画質を改善する材料を
含有していてもよい。ヨーロッパ特許第193 389
号、同第301 477号、米国特許第4,163,6
69号、同第4,865,956号および同第4,92
3,784号に記載されている漂白促進剤が特に有用で
ある。また、核形成剤、現像促進剤もしくはその前駆体
(英国特許第2,097,140号、同第2,131,
188号);現像抑制剤およびその前駆体(米国特許第
5,460,932号、同5,478,711号);電
子移動剤(米国特許第4,859,578号、同第4,
912,025号);ヒドロキノン、アミノフェノー
ル、アミン、没食子酸の誘導体などのカブリ防止剤およ
び混色防止剤;カテコール;アスコルビン酸;ヒドラジ
ド;スルホンアミドフェノール;および非発色カプラー
を用いることも考えられる。
処理工程を促進もしくは改良して画質を改善する材料を
含有していてもよい。ヨーロッパ特許第193 389
号、同第301 477号、米国特許第4,163,6
69号、同第4,865,956号および同第4,92
3,784号に記載されている漂白促進剤が特に有用で
ある。また、核形成剤、現像促進剤もしくはその前駆体
(英国特許第2,097,140号、同第2,131,
188号);現像抑制剤およびその前駆体(米国特許第
5,460,932号、同5,478,711号);電
子移動剤(米国特許第4,859,578号、同第4,
912,025号);ヒドロキノン、アミノフェノー
ル、アミン、没食子酸の誘導体などのカブリ防止剤およ
び混色防止剤;カテコール;アスコルビン酸;ヒドラジ
ド;スルホンアミドフェノール;および非発色カプラー
を用いることも考えられる。
【0116】また、本発明の写真要素は、コロイド状銀
ゾルまたはイエローおよび/もしくはマゼンタのフィル
ター色素および/もしくはハレーション防止色素を、水
中油型分散体、ラテックス分散体もしくは固体粒子分散
体として(特に、すべての感光層の下側のアンダーコー
トにまたは支持体のすべての感光層が配置されている側
とは反対側に)含有しているフィルター色素層を備えて
いてもよい。さらに該写真要素は、「スミアリング(S
mearing)」カプラー(例えば、米国特許第4,
366,237号、ヨーロッパ特許第096 570
号、米国特許第4,420,556号および同第4,5
43,323号明細書に記載されているようなもの)と
ともに使用できる。また、当該カプラーは、例えば特願
昭61−258,249号もしくは米国特許第5,01
9,492号に記載されているような保護された形態で
ブロックまたはコートされていてもよい。
ゾルまたはイエローおよび/もしくはマゼンタのフィル
ター色素および/もしくはハレーション防止色素を、水
中油型分散体、ラテックス分散体もしくは固体粒子分散
体として(特に、すべての感光層の下側のアンダーコー
トにまたは支持体のすべての感光層が配置されている側
とは反対側に)含有しているフィルター色素層を備えて
いてもよい。さらに該写真要素は、「スミアリング(S
mearing)」カプラー(例えば、米国特許第4,
366,237号、ヨーロッパ特許第096 570
号、米国特許第4,420,556号および同第4,5
43,323号明細書に記載されているようなもの)と
ともに使用できる。また、当該カプラーは、例えば特願
昭61−258,249号もしくは米国特許第5,01
9,492号に記載されているような保護された形態で
ブロックまたはコートされていてもよい。
【0117】該写真要素は、さらに、他の画像改良化合
物、例えば「現像抑制剤放出型」化合物(DIR)を含
有していてもよい。本発明の要素に用いる有用な追加の
DIRは当該技術分野で公知であり、それらの例は、米
国特許第3,137,578号、同3,148,022
号、同3,148,062号、同3,227,554
号、同3,384,657号、同3,379,529
号、同3,615,506号、同3,617,291
号、同3,620,746号、同3,701,783
号、同3,733,201号、同4,049,455
号、同4,095,984号、同4,126,459
号、同4,149,886号、同4,150,228
号、同4,211,562号、同4,248,962
号、同4,259,437号、同4,362,878
号、同4,409,323号、同4,477,563
号、同4,782,012号、同4,962,018
号、同4,500,634号、同4,579,816
号、同4,607,004号、同4,618,571
号、同4,678,739号、同4,746,600
号、同4,746,601号、同4,791,049
号、同4,857,447号、同4,865,957
号、同4,880,342号、同4,886,736
号、同4,937,179号、同4,946,767
号、同4,948,716号、同4,952,485
号、同4,956,269号、同4,959,299
号、同4,966,835号、同4,985,336号
ならびに特許公報英国特許第1,560,240号、同
2,007,662号、同2,032,914号、同
2,099,167号、ドイツ国特許第2,842,0
63号、同2,937,127号、同3,636,82
4号、同3,644,416号、ならびにヨーロッパ特
許公開公報第272,573号、同335,319号、
同336,411号、同346,899号、同362,
870号、同365,252号、同365,346号、
同373,382号、同376,212号、同377,
463号、同378,236号、同384,670号、
同396,486号、同401,612号、同401,
613号に記載されている。
物、例えば「現像抑制剤放出型」化合物(DIR)を含
有していてもよい。本発明の要素に用いる有用な追加の
DIRは当該技術分野で公知であり、それらの例は、米
国特許第3,137,578号、同3,148,022
号、同3,148,062号、同3,227,554
号、同3,384,657号、同3,379,529
号、同3,615,506号、同3,617,291
号、同3,620,746号、同3,701,783
号、同3,733,201号、同4,049,455
号、同4,095,984号、同4,126,459
号、同4,149,886号、同4,150,228
号、同4,211,562号、同4,248,962
号、同4,259,437号、同4,362,878
号、同4,409,323号、同4,477,563
号、同4,782,012号、同4,962,018
号、同4,500,634号、同4,579,816
号、同4,607,004号、同4,618,571
号、同4,678,739号、同4,746,600
号、同4,746,601号、同4,791,049
号、同4,857,447号、同4,865,957
号、同4,880,342号、同4,886,736
号、同4,937,179号、同4,946,767
号、同4,948,716号、同4,952,485
号、同4,956,269号、同4,959,299
号、同4,966,835号、同4,985,336号
ならびに特許公報英国特許第1,560,240号、同
2,007,662号、同2,032,914号、同
2,099,167号、ドイツ国特許第2,842,0
63号、同2,937,127号、同3,636,82
4号、同3,644,416号、ならびにヨーロッパ特
許公開公報第272,573号、同335,319号、
同336,411号、同346,899号、同362,
870号、同365,252号、同365,346号、
同373,382号、同376,212号、同377,
463号、同378,236号、同384,670号、
同396,486号、同401,612号、同401,
613号に記載されている。
【0118】また、DIR化合物は、「Developer-Inhi
bitor-Releasing (DIR) Couplers for Color Photograp
hy」、C.R. Barr, J.R. Thirtle およびP.W. Vittum, P
hotographic Science and Engineering 、13巻、 174
頁、1969年にも記載されている。
bitor-Releasing (DIR) Couplers for Color Photograp
hy」、C.R. Barr, J.R. Thirtle およびP.W. Vittum, P
hotographic Science and Engineering 、13巻、 174
頁、1969年にも記載されている。
【0119】リサーチ・ディスクロージャー〔1979年11
月、Item 18716、英国のKenneth Mason Publications社
(Dudley Annex, 12a North Street, Emworth, Hampshi
re,P01017DQ)より入手可能〕に記載されているよう
に、本発明の概念を利用して反射カラープリントを得る
ことができることも考えられる。本発明の要素を構成す
る乳剤および材料は、米国特許第4,917,994号
に記載されているようなpH調整済支持体上に、エポキシ
溶剤(ヨーロッパ特許第0 164 961号)、追加
の安定剤(例えば米国特許第4,346,165号、同
4,540,653号および同4,906,559号に
記載されているもの)、カルシウムなどの多価カチオン
に対する感度を低下させるための米国特許第4,99
4,359号に記載されているようなバラスト化キレー
ト剤、および米国特許第5,068,171号と同5,
096,805号に記載されているようなステイン低減
性化合物とともに塗布することができる。本発明の写真
要素に有用となりうるその他の化合物については、下記
の日本国特許出願公開公報に記載されている:83−0
9,959、83−62,586、90−072,62
9、90−072,630、90−072,632、9
0−072,633、90−072,634、90−0
77,822、90−078,229、90−078,
230、90−079,336、90−079,33
8、90−079,690、90−079,691、9
0−080,487、90−080,489、90−0
80,490、90−080,491、90−080,
492、90−080,494、90−085,92
8、90−086,669、90−086,670、9
0−087,361、90−087,362、90−0
87,363、90−087,364、90−088,
096、90−088,097、90−093,66
2、90−093,663、90−093,664、9
0−093,665、90−093,666、90−0
93,668、90−094,055、90−094,
056、90−101,937、90−103,40
9、90−151,577。
月、Item 18716、英国のKenneth Mason Publications社
(Dudley Annex, 12a North Street, Emworth, Hampshi
re,P01017DQ)より入手可能〕に記載されているよう
に、本発明の概念を利用して反射カラープリントを得る
ことができることも考えられる。本発明の要素を構成す
る乳剤および材料は、米国特許第4,917,994号
に記載されているようなpH調整済支持体上に、エポキシ
溶剤(ヨーロッパ特許第0 164 961号)、追加
の安定剤(例えば米国特許第4,346,165号、同
4,540,653号および同4,906,559号に
記載されているもの)、カルシウムなどの多価カチオン
に対する感度を低下させるための米国特許第4,99
4,359号に記載されているようなバラスト化キレー
ト剤、および米国特許第5,068,171号と同5,
096,805号に記載されているようなステイン低減
性化合物とともに塗布することができる。本発明の写真
要素に有用となりうるその他の化合物については、下記
の日本国特許出願公開公報に記載されている:83−0
9,959、83−62,586、90−072,62
9、90−072,630、90−072,632、9
0−072,633、90−072,634、90−0
77,822、90−078,229、90−078,
230、90−079,336、90−079,33
8、90−079,690、90−079,691、9
0−080,487、90−080,489、90−0
80,490、90−080,491、90−080,
492、90−080,494、90−085,92
8、90−086,669、90−086,670、9
0−087,361、90−087,362、90−0
87,363、90−087,364、90−088,
096、90−088,097、90−093,66
2、90−093,663、90−093,664、9
0−093,665、90−093,666、90−0
93,668、90−094,055、90−094,
056、90−101,937、90−103,40
9、90−151,577。
【0120】写真要素に用いられるハロゲン化銀は、ヨ
ウ臭化銀、臭化銀、塩化銀、塩臭化銀または塩ヨウ臭化
銀でよい。ハロゲン化銀粒子の好ましいタイプとして
は、多形体、立方体および八面体がある。ハロゲン化銀
の粒径は、写真用組成物に有用であることが知られてい
る分布をもっていればよく、また多分散でも単分散でも
よい。平板状粒子系ハロゲン化銀乳剤も使用できる。
ウ臭化銀、臭化銀、塩化銀、塩臭化銀または塩ヨウ臭化
銀でよい。ハロゲン化銀粒子の好ましいタイプとして
は、多形体、立方体および八面体がある。ハロゲン化銀
の粒径は、写真用組成物に有用であることが知られてい
る分布をもっていればよく、また多分散でも単分散でも
よい。平板状粒子系ハロゲン化銀乳剤も使用できる。
【0121】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
当該技術分野で公知の方法、例えば、リサーチ・ディス
クロージャーIおよびThe Theory of the Photographic
Process、第4版、T.H. James編、Macmillan Publishi
ng Co., New York, 1977に記載されている方法にしたが
って調製できる。これらの方法としては、アンモニア乳
剤製法、中性または酸性乳剤製法などの当該技術分野で
公知の方法がある。これらの方法は一般に、水溶性銀塩
と水溶性ハロゲン化物塩とを保護コロイドの存在下で混
合し、そして析出によってハロゲン化銀が形成される際
の温度、pAg およびpHの値を適切な値に制御する方法で
ある。
当該技術分野で公知の方法、例えば、リサーチ・ディス
クロージャーIおよびThe Theory of the Photographic
Process、第4版、T.H. James編、Macmillan Publishi
ng Co., New York, 1977に記載されている方法にしたが
って調製できる。これらの方法としては、アンモニア乳
剤製法、中性または酸性乳剤製法などの当該技術分野で
公知の方法がある。これらの方法は一般に、水溶性銀塩
と水溶性ハロゲン化物塩とを保護コロイドの存在下で混
合し、そして析出によってハロゲン化銀が形成される際
の温度、pAg およびpHの値を適切な値に制御する方法で
ある。
【0122】粒子が析出する過程において、一種以上の
ドーパント (銀やハロゲン化物以外の粒子内蔵物) を導
入して、粒子の特性を改変することができる。例えば、
リサーチ・ディスクロージャーItem 38957 Section I.
Emulsion grains and theirpreparation, sub-section
G. Grain modifying conditions and adjustments,para
graphs (3),(4) and (5) に開示されている各種の常用
のドーパントのいずれも、本発明を実施する際に利用さ
れる乳剤に存在させることができる。さらに、具体的に
述べると、Olm外の米国特許第5,360,712号
に教示されているように、一種以上の有機リガンドを含
有する遷移金属六配位錯体で粒子をドープすることが考
えられる。
ドーパント (銀やハロゲン化物以外の粒子内蔵物) を導
入して、粒子の特性を改変することができる。例えば、
リサーチ・ディスクロージャーItem 38957 Section I.
Emulsion grains and theirpreparation, sub-section
G. Grain modifying conditions and adjustments,para
graphs (3),(4) and (5) に開示されている各種の常用
のドーパントのいずれも、本発明を実施する際に利用さ
れる乳剤に存在させることができる。さらに、具体的に
述べると、Olm外の米国特許第5,360,712号
に教示されているように、一種以上の有機リガンドを含
有する遷移金属六配位錯体で粒子をドープすることが考
えられる。
【0123】具体的に述べると、リサーチ・ディスクロ
ージャー(Item 36736, 1994年11月発行) で考察されて
いるような浅い電子トラップ (以下SETとも呼称す
る)を形成することによって画像化感度を高めることが
できるドーパントを、粒子の面心立方結晶格子に組み込
むことが考えられる。SETドーパントは、粒子内のど
の場所においても有効である。一般に、銀を基準とし
て、粒子の外部50%にSETドーパントを組み込む
と、一層優れた結果が得られる。SETドーパントを組
み込むのに最適の粒子領域は、当該粒子を構成する全銀
量の50〜85%の範囲内の銀によって形成される領域
である。SETは、一度に全部を導入してもよく、また
は粒子を析出させ続けながら一定期間をかけて反応容器
に流入させてもよい。一般に、SETを形成するドーパ
ントは、銀1モル当り少なくとも1×10-7モルから、
その溶解度の上限値までの濃度、一般に銀1モル当り約
5×10-4モルまでの濃度で組み込むことが考えられ
る。
ージャー(Item 36736, 1994年11月発行) で考察されて
いるような浅い電子トラップ (以下SETとも呼称す
る)を形成することによって画像化感度を高めることが
できるドーパントを、粒子の面心立方結晶格子に組み込
むことが考えられる。SETドーパントは、粒子内のど
の場所においても有効である。一般に、銀を基準とし
て、粒子の外部50%にSETドーパントを組み込む
と、一層優れた結果が得られる。SETドーパントを組
み込むのに最適の粒子領域は、当該粒子を構成する全銀
量の50〜85%の範囲内の銀によって形成される領域
である。SETは、一度に全部を導入してもよく、また
は粒子を析出させ続けながら一定期間をかけて反応容器
に流入させてもよい。一般に、SETを形成するドーパ
ントは、銀1モル当り少なくとも1×10-7モルから、
その溶解度の上限値までの濃度、一般に銀1モル当り約
5×10-4モルまでの濃度で組み込むことが考えられ
る。
【0124】SETドーパントは、相反則不軌を減少さ
せるのに有効であることが知られている。特に、SET
ドーパントとして、Ir+3とIr+4のイリジウム六配位
錯体を使用すると有利である。また、浅い電子トラップ
を提供する効果がないイリジウムドーパント(非SET
ドーパント)を、ハロゲン化銀粒子乳剤の粒子内に組み
込んで相反則不軌を減らすことができる。
せるのに有効であることが知られている。特に、SET
ドーパントとして、Ir+3とIr+4のイリジウム六配位
錯体を使用すると有利である。また、浅い電子トラップ
を提供する効果がないイリジウムドーパント(非SET
ドーパント)を、ハロゲン化銀粒子乳剤の粒子内に組み
込んで相反則不軌を減らすことができる。
【0125】Irは、粒子構造内のどこに存在していて
も、相反則不軌を改善するのに有効である。相反則不軌
を改良するのに好ましい、Irドーパントの粒子構造内
の場所は、当該粒子を形成する全銀量の最初の60%が
析出した後、最後の1%(最も好ましくは最後の3%)
が析出する前に、形成される粒子の領域である。ドーパ
ントは、全部を一度に導入するか、または粒子の析出を
続けながら、一定の期間かけて反応容器に流入させても
よい。一般に、相反則不軌を改良する非SET系Irド
ーパントを、その最低有効濃度で組み込むことが考えら
れる。
も、相反則不軌を改善するのに有効である。相反則不軌
を改良するのに好ましい、Irドーパントの粒子構造内
の場所は、当該粒子を形成する全銀量の最初の60%が
析出した後、最後の1%(最も好ましくは最後の3%)
が析出する前に、形成される粒子の領域である。ドーパ
ントは、全部を一度に導入するか、または粒子の析出を
続けながら、一定の期間かけて反応容器に流入させても
よい。一般に、相反則不軌を改良する非SET系Irド
ーパントを、その最低有効濃度で組み込むことが考えら
れる。
【0126】McDugle外の米国特許第4,93
3,272号に開示されているように、ニトロシル系ま
たはチオニトロシル系配位子を含有する六配位錯体(N
Zドーパント)で粒子をドープすることによって、写真
要素のコントラストをさらに高めることができる。コン
トラストを高めるドーパントは、粒子構造内の便利など
の場所に組み込んでもよい。しかし、NZドーパントが
粒子表面に存在すると、粒子の感度が低下する場合があ
る。したがって、NZドーパントは、ヨウ塩化銀粒子と
形成する際に析出する全銀量の少なくとも1%(最も好
ましくは少なくとも3%)が、粒子表面から分離される
ように粒子内部に配置することが好ましい。NZドーパ
ントの好ましいコントラスト増強濃度は、銀1モル当り
1×10-11 〜4×10-8モルの範囲内であり、特に好
ましい濃度は銀1モル当り10-10 〜10-8モルの範囲
内である。
3,272号に開示されているように、ニトロシル系ま
たはチオニトロシル系配位子を含有する六配位錯体(N
Zドーパント)で粒子をドープすることによって、写真
要素のコントラストをさらに高めることができる。コン
トラストを高めるドーパントは、粒子構造内の便利など
の場所に組み込んでもよい。しかし、NZドーパントが
粒子表面に存在すると、粒子の感度が低下する場合があ
る。したがって、NZドーパントは、ヨウ塩化銀粒子と
形成する際に析出する全銀量の少なくとも1%(最も好
ましくは少なくとも3%)が、粒子表面から分離される
ように粒子内部に配置することが好ましい。NZドーパ
ントの好ましいコントラスト増強濃度は、銀1モル当り
1×10-11 〜4×10-8モルの範囲内であり、特に好
ましい濃度は銀1モル当り10-10 〜10-8モルの範囲
内である。
【0127】SET、非SET系IrおよびNZの各種
ドーパントの一般的に好ましい濃度範囲を上述したが、
これらの一般的範囲内の特定の最適濃度範囲は、日常的
な試験によって、特定の用途に対して確認できることが
分かる。具体的に述べると、SET、非SET系Irお
よびNZのドーパントを単独でまたは組み合わせて使用
することが考えられる。例えば、SETドーパントと非
SET系Irドーパントを組み合わせて含有する粒子が
具体的に考えられる。同様に、SETドーパントとNZ
ドーパントを組み合わせて使用できる。また、SETド
ーパントではないNZドーパントとIrドーパントを組
み合わせて使用することもできる。最後に、非SET系
IrドーパントをSETドーパントおよびNZドーパン
トと組み合わせて使用することができる。後者の三種ド
ーパントの組合せの場合、一般に、析出の観点から、最
初NZドーパントを組み込み、続いてSETドーパント
を入れ、最後に非SET系Irドーパントを組み込むこ
とが最も便利である。
ドーパントの一般的に好ましい濃度範囲を上述したが、
これらの一般的範囲内の特定の最適濃度範囲は、日常的
な試験によって、特定の用途に対して確認できることが
分かる。具体的に述べると、SET、非SET系Irお
よびNZのドーパントを単独でまたは組み合わせて使用
することが考えられる。例えば、SETドーパントと非
SET系Irドーパントを組み合わせて含有する粒子が
具体的に考えられる。同様に、SETドーパントとNZ
ドーパントを組み合わせて使用できる。また、SETド
ーパントではないNZドーパントとIrドーパントを組
み合わせて使用することもできる。最後に、非SET系
IrドーパントをSETドーパントおよびNZドーパン
トと組み合わせて使用することができる。後者の三種ド
ーパントの組合せの場合、一般に、析出の観点から、最
初NZドーパントを組み込み、続いてSETドーパント
を入れ、最後に非SET系Irドーパントを組み込むこ
とが最も便利である。
【0128】本発明の写真要素は、一般に、ハロゲン化
銀を乳剤の形態で提供する。写真乳剤は、一般に、写真
要素の層として乳剤をコートするためのベヒクルを含有
している。有用なベヒクルとしては、天然物質、例えば
タンパク質、タンパク質誘導体、セルロース誘導体(例
えばセルロースエステル類)、ゼラチン(例えば、牛骨
もしくは獣皮のゼラチンなどのアルカリ処理ゼラチン、
または豚皮ゼラチンのような酸処理ゼラチン)、脱イオ
ン化ゼラチン、ゼラチン誘導体(例えばアセチル化ゼラ
チンまたはフタル化ゼラチン)およびリサーチ・ディス
クロージャーIに記載されている他のベヒクルがある。
また、ベヒクルまたはベヒクル増量剤として有用なもの
は、親水性透水性コロイドである。これには、リサーチ
・ディスクロージャーIに記載されているように、合成
高分子の解こう剤、キャリヤ、および/またはバインダ
ー、例えばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルラ
クタム)、アクリルアミドポリマー、ポリビニルアセタ
ール、アルキルおよびスルホアルキルアクリレートとメ
タクリレートのポリマー、加水分解ポリ酢酸ビニル、ポ
リアミド、ポリビニルピリジン、およびメタクリルアミ
ド共重合体が含まれる。ベヒクルは、写真乳剤に有用な
量で、乳剤中に存在させることができる。また乳剤に
は、写真乳剤に有用であることが知られているいずれの
添加剤を含有させてもよい。
銀を乳剤の形態で提供する。写真乳剤は、一般に、写真
要素の層として乳剤をコートするためのベヒクルを含有
している。有用なベヒクルとしては、天然物質、例えば
タンパク質、タンパク質誘導体、セルロース誘導体(例
えばセルロースエステル類)、ゼラチン(例えば、牛骨
もしくは獣皮のゼラチンなどのアルカリ処理ゼラチン、
または豚皮ゼラチンのような酸処理ゼラチン)、脱イオ
ン化ゼラチン、ゼラチン誘導体(例えばアセチル化ゼラ
チンまたはフタル化ゼラチン)およびリサーチ・ディス
クロージャーIに記載されている他のベヒクルがある。
また、ベヒクルまたはベヒクル増量剤として有用なもの
は、親水性透水性コロイドである。これには、リサーチ
・ディスクロージャーIに記載されているように、合成
高分子の解こう剤、キャリヤ、および/またはバインダ
ー、例えばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルラ
クタム)、アクリルアミドポリマー、ポリビニルアセタ
ール、アルキルおよびスルホアルキルアクリレートとメ
タクリレートのポリマー、加水分解ポリ酢酸ビニル、ポ
リアミド、ポリビニルピリジン、およびメタクリルアミ
ド共重合体が含まれる。ベヒクルは、写真乳剤に有用な
量で、乳剤中に存在させることができる。また乳剤に
は、写真乳剤に有用であることが知られているいずれの
添加剤を含有させてもよい。
【0129】本発明に使用されるハロゲン化銀は、化学
増感を施すことが有利である場合がある。ハロゲン化銀
の化学増感を行うのに有用な化合物と方法は、当該技術
分野で公知であり、そしてリサーチ・ディスクロージャ
ーIおよびこれに引用されている文献に記載されてい
る。化学増感剤として有用な化合物としては、例えば、
活性ゼラチン、硫黄、セレン、テルル、金、白金、パラ
ジウム、イリジウム、オスミウム、レニウム、リンまた
はこれらの混合物がある。化学増感は、一般に、リサー
チ・ディスクロージャーI、セクションIV(510〜5
11頁)およびこれに引用されている文献に記載されて
いるように、5〜10のpAg レベル、4〜8のpHレベル
および30〜80℃の温度で行われる。
増感を施すことが有利である場合がある。ハロゲン化銀
の化学増感を行うのに有用な化合物と方法は、当該技術
分野で公知であり、そしてリサーチ・ディスクロージャ
ーIおよびこれに引用されている文献に記載されてい
る。化学増感剤として有用な化合物としては、例えば、
活性ゼラチン、硫黄、セレン、テルル、金、白金、パラ
ジウム、イリジウム、オスミウム、レニウム、リンまた
はこれらの混合物がある。化学増感は、一般に、リサー
チ・ディスクロージャーI、セクションIV(510〜5
11頁)およびこれに引用されている文献に記載されて
いるように、5〜10のpAg レベル、4〜8のpHレベル
および30〜80℃の温度で行われる。
【0130】ハロゲン化銀は、リサーチ・ディスクロー
ジャーIに記載されているような、当該技術分野で公知
のいずれかの方法によって、増感色素で増感させること
ができる。増感色素は、例えば、水系、アルコール系、
ゼラチン水溶液系、アルコール性ゼラチン水溶液系の溶
液または分散液として添加することができる。増感色素
/ハロゲン化銀乳剤とカラー画像形成性カプラー分散液
との混合は、コーティングを行う直前に、またはコーテ
ィングに先立って(例えば2時間前に)行うことができ
る。
ジャーIに記載されているような、当該技術分野で公知
のいずれかの方法によって、増感色素で増感させること
ができる。増感色素は、例えば、水系、アルコール系、
ゼラチン水溶液系、アルコール性ゼラチン水溶液系の溶
液または分散液として添加することができる。増感色素
/ハロゲン化銀乳剤とカラー画像形成性カプラー分散液
との混合は、コーティングを行う直前に、またはコーテ
ィングに先立って(例えば2時間前に)行うことができ
る。
【0131】本発明の写真要素は、リサーチ・ディスク
ロージャーI、セクションXVI に記載されているものを
はじめとして、公知の方法のいずれかを用いて像様露光
することが好ましい。これは一般にスペクトルの可視領
域の光に対する露光で行われ、そして一般に、このよう
な露光は、レンズを通じて行う実物像に対する露光であ
るが、記憶された画像(例えばコンピューターに記憶さ
せた画像)に対し、発光装置(例えば発光ダイオードや
CRT)によって露光することもできる。
ロージャーI、セクションXVI に記載されているものを
はじめとして、公知の方法のいずれかを用いて像様露光
することが好ましい。これは一般にスペクトルの可視領
域の光に対する露光で行われ、そして一般に、このよう
な露光は、レンズを通じて行う実物像に対する露光であ
るが、記憶された画像(例えばコンピューターに記憶さ
せた画像)に対し、発光装置(例えば発光ダイオードや
CRT)によって露光することもできる。
【0132】本発明の写真要素は、例えばリサーチ・デ
ィスクロージャーIまたはThe Theory of the Photogra
phic Process、第4版、T.H. James編、 Macmillan Pub
lishing Co., New York 1977年に記載されているいくつ
もの周知の処理組成物のいずれかを利用するいくつもの
周知の写真処理法のいずれかで処理できる。ネガ型要素
を処理する場合、その要素を発色現像液 (すなわちカラ
ーカプラーによって着色画像色素を生成する現像液) で
処理し、次に酸化剤および溶剤で処理して、銀およびハ
ロゲン化銀を除去する。リバーサル型カラー要素を処理
する場合は、要素を最初に黒白現像液(すなわち、カプ
ラー化合物によって着色色素を生成しない現像液)で処
理し、次にハロゲン化銀とカブらせる処理(通常は化学
カブリ又は光学カブリの処理)を行い、次に発色現像液
で処理する。好ましい発色現像主薬は、p−フェニレン
ジアミン類である。特に好ましいのは、4−アミノN,
N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル
−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−
メチル−N−エチル−N−(α−(メタンスルホンアミ
ド)エチルアニリンセスキ硫酸塩水和物、4−アミノ−
3−メチル−N−エチル−N−(α−ヒドロキシエチ
ル)アニリン硫酸塩、4−アミノ−3−α−(メタンス
ルホンアミド)エチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸
塩、および4−アミノ−N−エチル−N−(2−メトキ
シエチル)−m−トルイジンジ−p−トルエンスルホン
酸である。
ィスクロージャーIまたはThe Theory of the Photogra
phic Process、第4版、T.H. James編、 Macmillan Pub
lishing Co., New York 1977年に記載されているいくつ
もの周知の処理組成物のいずれかを利用するいくつもの
周知の写真処理法のいずれかで処理できる。ネガ型要素
を処理する場合、その要素を発色現像液 (すなわちカラ
ーカプラーによって着色画像色素を生成する現像液) で
処理し、次に酸化剤および溶剤で処理して、銀およびハ
ロゲン化銀を除去する。リバーサル型カラー要素を処理
する場合は、要素を最初に黒白現像液(すなわち、カプ
ラー化合物によって着色色素を生成しない現像液)で処
理し、次にハロゲン化銀とカブらせる処理(通常は化学
カブリ又は光学カブリの処理)を行い、次に発色現像液
で処理する。好ましい発色現像主薬は、p−フェニレン
ジアミン類である。特に好ましいのは、4−アミノN,
N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル
−N,N−ジエチルアニリン塩酸塩、4−アミノ−3−
メチル−N−エチル−N−(α−(メタンスルホンアミ
ド)エチルアニリンセスキ硫酸塩水和物、4−アミノ−
3−メチル−N−エチル−N−(α−ヒドロキシエチ
ル)アニリン硫酸塩、4−アミノ−3−α−(メタンス
ルホンアミド)エチル−N,N−ジエチルアニリン塩酸
塩、および4−アミノ−N−エチル−N−(2−メトキ
シエチル)−m−トルイジンジ−p−トルエンスルホン
酸である。
【0133】色素像を生ぜしめる還元剤と一緒に、Bi
ssonetteの米国特許第3,748,138号、
同第3,826,652号、同第3,862,842号
および同第3,989,526号、ならびにTravi
sの米国特許第3,765,891号に記載されている
ような不活性遷移金属イオン錯体系酸化剤ならびに/ま
たはMatej ecの米国特許第3,674,490
号、リサーチ・ディスクロージャーVol. 116. 1973年12
月 Item 11660 、およびBissonetteのリサー
チ・ディスクロージャー Vol. 148 1976年8月、Item 1
4836, 14846 および14847 に記載されているような過酸
化物系酸化剤を使用する方法によって、色素像を形成ま
たは増幅させることができる。当該写真要素は、下記の
文献に記載されているような方法によって色素像を形成
するよう特に適合させることができる:Dunn外の米
国特許第3,822,129号、Bissonette
の米国特許第3,834,907号と同第3,902,
905号、Bissonette外の米国特許第3,8
47,619号、Mowreyの米国特許第3,90
4,413号、Hirai外の米国特許第4,880,
725号、Iwanoの米国特許第4,954,425
号、Marsden外の米国特許第4,983,504
号、Evans外の米国特許第5,246,822号、
Twistの米国特許第5,324,624号、Fys
onのヨーロッパ特許出願公開第0 487 616
号、Tannahill外の国際公開第WO90/13
059号、Marsden外の国際公開第WO90/1
3061号、Grimsey外の国際公開第WO91/
16666号、Fysonの国際公開第WO91/17
479号、Marsden外の国際公開第WO92/0
1972号、Tannahillの国際公開第WO92
/05471号、Hensonの国際公開第WO92/
07299号、Twistの国際公開第WO93/01
524号および同第WO93/11460号、ならびに
Wingender外のドイツ特許出願公開第OLS
4,211,460号。現像工程に続いて、漂白−定着
工程で銀またはハロゲン化銀を除去し、洗浄し、次いで
乾燥する。
ssonetteの米国特許第3,748,138号、
同第3,826,652号、同第3,862,842号
および同第3,989,526号、ならびにTravi
sの米国特許第3,765,891号に記載されている
ような不活性遷移金属イオン錯体系酸化剤ならびに/ま
たはMatej ecの米国特許第3,674,490
号、リサーチ・ディスクロージャーVol. 116. 1973年12
月 Item 11660 、およびBissonetteのリサー
チ・ディスクロージャー Vol. 148 1976年8月、Item 1
4836, 14846 および14847 に記載されているような過酸
化物系酸化剤を使用する方法によって、色素像を形成ま
たは増幅させることができる。当該写真要素は、下記の
文献に記載されているような方法によって色素像を形成
するよう特に適合させることができる:Dunn外の米
国特許第3,822,129号、Bissonette
の米国特許第3,834,907号と同第3,902,
905号、Bissonette外の米国特許第3,8
47,619号、Mowreyの米国特許第3,90
4,413号、Hirai外の米国特許第4,880,
725号、Iwanoの米国特許第4,954,425
号、Marsden外の米国特許第4,983,504
号、Evans外の米国特許第5,246,822号、
Twistの米国特許第5,324,624号、Fys
onのヨーロッパ特許出願公開第0 487 616
号、Tannahill外の国際公開第WO90/13
059号、Marsden外の国際公開第WO90/1
3061号、Grimsey外の国際公開第WO91/
16666号、Fysonの国際公開第WO91/17
479号、Marsden外の国際公開第WO92/0
1972号、Tannahillの国際公開第WO92
/05471号、Hensonの国際公開第WO92/
07299号、Twistの国際公開第WO93/01
524号および同第WO93/11460号、ならびに
Wingender外のドイツ特許出願公開第OLS
4,211,460号。現像工程に続いて、漂白−定着
工程で銀またはハロゲン化銀を除去し、洗浄し、次いで
乾燥する。
【0134】
【実施例】色素合成の実施例 第四級塩の中間体と色素を、Hamer著「Cyanine Dy
es and Related Compounds」1964年 (出版社、John Wil
ey & Sons 、米国ニューヨーク州ニューヨーク) および
The Theory of the Photographic Process、第4版、T.
H. James編、Macmillian Publishing Co., New York, 1
977 に記載されているような標準方法で製造した。例え
ば、(3−ブロモプロピル)トリメチルアンモニウムブ
ロミドはAldrich社から入手した。その臭化物塩
を、ヘキサフルオロホスフェート塩に転化させて当該化
合物のバレロニトリル中での溶解性を改良した。複素環
塩基と、3−(ブロモプロピル)トリメチルアンモニウ
ムヘキサフルオロホスフェートをバレロニトリル中で1
35℃にて反応させて対応する第四級塩を得た。例え
ば、2−メチル−5−フェニルベンゾオキサゾールと3
−(ブロモプロピル)トリメチルアンモニウムヘキサフ
ルオロホスフェートを反応させて、2−メチル−5−フ
ェニル−(3−(トリメチルアンモニオ)プロピル)ベ
ンゾオキサゾリウムブロミドヘキサフルオロホスフェー
トを得た。この生成物は、テトラブチルアンモニウムブ
ロミドによって、ビス−ブロミド塩に転化させることが
できた。第四級塩の中間体から色素を製造した(例え
ば、米国特許第5,213,956号に記載の手順参
照)。
es and Related Compounds」1964年 (出版社、John Wil
ey & Sons 、米国ニューヨーク州ニューヨーク) および
The Theory of the Photographic Process、第4版、T.
H. James編、Macmillian Publishing Co., New York, 1
977 に記載されているような標準方法で製造した。例え
ば、(3−ブロモプロピル)トリメチルアンモニウムブ
ロミドはAldrich社から入手した。その臭化物塩
を、ヘキサフルオロホスフェート塩に転化させて当該化
合物のバレロニトリル中での溶解性を改良した。複素環
塩基と、3−(ブロモプロピル)トリメチルアンモニウ
ムヘキサフルオロホスフェートをバレロニトリル中で1
35℃にて反応させて対応する第四級塩を得た。例え
ば、2−メチル−5−フェニルベンゾオキサゾールと3
−(ブロモプロピル)トリメチルアンモニウムヘキサフ
ルオロホスフェートを反応させて、2−メチル−5−フ
ェニル−(3−(トリメチルアンモニオ)プロピル)ベ
ンゾオキサゾリウムブロミドヘキサフルオロホスフェー
トを得た。この生成物は、テトラブチルアンモニウムブ
ロミドによって、ビス−ブロミド塩に転化させることが
できた。第四級塩の中間体から色素を製造した(例え
ば、米国特許第5,213,956号に記載の手順参
照)。
【0135】ゼラチン水溶液中に分散された色素の相挙
動および分光吸収特性の例 既知重量の水、脱イオン化ゼラチンおよび固体色素を、
ねじ込みキャップ式ガラス製バイアル中で混合し、次い
でLaudaモデルMA6ディジタル式水浴中、60〜
80℃で1〜2時間撹拌して十分混合することによっ
て、色素分散体(全重量5.0g)を調製した。均質化
した後、該分散体を室温まで放冷した。熱平衡化の後、
該分散体の少量のアリコートを、薄壁ガラス製キャピラ
リーセル(経路長0.0066cm)へ、パスツールピペ
ットを使って移した。次いでその薄膜状色素分散体を、
偏光要素を取り付けたZeiss Universal
M顕微鏡を用いて対物倍率16×で偏光で観察した。
ゼラチン水溶液中で液晶相(すなわちメソフェーズ)を
形成する色素は、顕微鏡で、その特徴的な複屈折模様、
干渉色および剪断流動特性から容易に識別された(場合
によっては、栓をした経路長1mmのガラス製セルの中に
入っている色素分散体の比較的厚い膜について偏光顕微
鏡で観察することによって、色素の液晶相の識別が容易
になった)。例えば、リオトロピックネマチックメソフ
ェーズを形成する色素は、一般に、特徴的な流動性、粘
弾性、複屈折模様(いわゆるシュリーレン、タイガース
キン、レティキュレイテッド(reticulate
d)、ホモジニアス(プラナー)、スレッド様、ドロッ
プレットおよびホメオトロピック(シュードイソトロピ
ックを含む)を示す。リオトロピックヘキサゴナルメソ
フェーズを形成する色素は、一般に、粘性、複屈折のヘ
リンボン様、リボン様またはファン様の模様を示す。リ
オトロピックスメクチックメソフェーズを形成する色素
は、一般に、いわゆるグレイニーモザイク、スフェリユ
ーリチック、フロンド様(シュード−シユリーレン)お
よびオイリーストリークの複屈折模様を示す。イソトロ
ピック溶液相(非液晶)を形成する色素は、偏光で顕微
鏡観察を行ったとき黒く見えた(すなわち非複屈折
性)。その後、同じ薄膜調製物を用いて、ゼラチン水溶
液に分散させた色素の分光吸収特性を、Hewlett
Packard 8453 UV−可視分光光度計で
測定した。代表的なデータを表Aに示す。
動および分光吸収特性の例 既知重量の水、脱イオン化ゼラチンおよび固体色素を、
ねじ込みキャップ式ガラス製バイアル中で混合し、次い
でLaudaモデルMA6ディジタル式水浴中、60〜
80℃で1〜2時間撹拌して十分混合することによっ
て、色素分散体(全重量5.0g)を調製した。均質化
した後、該分散体を室温まで放冷した。熱平衡化の後、
該分散体の少量のアリコートを、薄壁ガラス製キャピラ
リーセル(経路長0.0066cm)へ、パスツールピペ
ットを使って移した。次いでその薄膜状色素分散体を、
偏光要素を取り付けたZeiss Universal
M顕微鏡を用いて対物倍率16×で偏光で観察した。
ゼラチン水溶液中で液晶相(すなわちメソフェーズ)を
形成する色素は、顕微鏡で、その特徴的な複屈折模様、
干渉色および剪断流動特性から容易に識別された(場合
によっては、栓をした経路長1mmのガラス製セルの中に
入っている色素分散体の比較的厚い膜について偏光顕微
鏡で観察することによって、色素の液晶相の識別が容易
になった)。例えば、リオトロピックネマチックメソフ
ェーズを形成する色素は、一般に、特徴的な流動性、粘
弾性、複屈折模様(いわゆるシュリーレン、タイガース
キン、レティキュレイテッド(reticulate
d)、ホモジニアス(プラナー)、スレッド様、ドロッ
プレットおよびホメオトロピック(シュードイソトロピ
ックを含む)を示す。リオトロピックヘキサゴナルメソ
フェーズを形成する色素は、一般に、粘性、複屈折のヘ
リンボン様、リボン様またはファン様の模様を示す。リ
オトロピックスメクチックメソフェーズを形成する色素
は、一般に、いわゆるグレイニーモザイク、スフェリユ
ーリチック、フロンド様(シュード−シユリーレン)お
よびオイリーストリークの複屈折模様を示す。イソトロ
ピック溶液相(非液晶)を形成する色素は、偏光で顕微
鏡観察を行ったとき黒く見えた(すなわち非複屈折
性)。その後、同じ薄膜調製物を用いて、ゼラチン水溶
液に分散させた色素の分光吸収特性を、Hewlett
Packard 8453 UV−可視分光光度計で
測定した。代表的なデータを表Aに示す。
【0136】
【表16】
【0137】これらのデータは、(ハロゲン化銀粒子の
不存在下で)先に述べたようにゼラチン水溶液中に分散
させた場合の、本発明の大部分の色素の熱力学的に安定
な形態が、液晶であることを明確に例証している。さら
に、これらの本発明の色素の液晶型はJ凝集型であり、
特徴的にシャープで強く深色側にシフトしたJ帯域分光
吸収ピークを示し、一般に強力な蛍光が生じる。場合に
よっては、ゼラチンに対する溶解度が低い本発明の色素
は、ゼラチン水溶液に分散させたとき、優先的に、H凝
集型色素を形成して、浅色側にシフトしたH帯域分光吸
収ピークが生じる。上記の凝集特性を示すイオン性色素
は、下方に位置する反対電荷を有するハロゲン化銀吸着
色素と組み合わせた場合、分光増感を改良するアンテナ
色素として特に有用であることが見出された。
不存在下で)先に述べたようにゼラチン水溶液中に分散
させた場合の、本発明の大部分の色素の熱力学的に安定
な形態が、液晶であることを明確に例証している。さら
に、これらの本発明の色素の液晶型はJ凝集型であり、
特徴的にシャープで強く深色側にシフトしたJ帯域分光
吸収ピークを示し、一般に強力な蛍光が生じる。場合に
よっては、ゼラチンに対する溶解度が低い本発明の色素
は、ゼラチン水溶液に分散させたとき、優先的に、H凝
集型色素を形成して、浅色側にシフトしたH帯域分光吸
収ピークが生じる。上記の凝集特性を示すイオン性色素
は、下方に位置する反対電荷を有するハロゲン化銀吸着
色素と組み合わせた場合、分光増感を改良するアンテナ
色素として特に有用であることが見出された。
【0138】写真的評価−例1 ヨウ化物(3.6モル%)を含有し、硫黄と金で増感さ
れた3.7μm×0.11μmの平板状臭化銀の乳剤に
ついて、カラーフォーマットにおいて、フィルムコーテ
ィングを評価した。この乳剤の析出法の詳細は、Een
ton外の米国特許第5,476,760号に記載され
ている。要約すると、銀全体の70%が析出した後、
3.6%のKIを流入させ、続いて銀を過剰流入させて
(over−run)、析出を完了させた。その乳剤
は、銀析出量が66%と67%の間に添加された50モ
ルppm のヘキサシアノルテニウム酸四カリウム(K4 R
u(CN)6 )を含有していた。得られた乳剤(0.0
143モルAg)を40℃まで加熱し、チオシアン酸ナ
トリウム(120mg/Agmole) を添加し、20分間保
持した後、第一増感色素(色素とレベルについては表II
I 参照) を添加した。さらに20分間経過した後、第二
増感色素(色素とレベルについては表III 参照)が存在
する場合はそれを、添加した。さらに20分後、金塩
〔ビス(1,3,5−トリメチル−1,2,4−トリア
ゾリウム−3−チオレート)金(I)テトラフルオロボ
レート、2.2mg/Agmol 〕、硫黄剤(ジカルボキシ
メチル−トリメチル−2−チオ尿素ナトリウム塩、2.
3mg/Agmole) およびカブリ防止剤〔3−(3−
((メチルスルホニル)アミノ)−3−オキソプロピ
ル)−ベンゾチアゾリウムテトラフルオロボレート)、
45mg/Agmole〕を5分間隔で添加し、その溶融体を
20分間保持した後、20分間かけて60℃まで加熱し
た。40℃まで放冷した後、第三色素(色素とレベルに
ついては表III 参照) が存在する場合はそれを、次に第
四色素(色素とレベルについては表III 参照) が存在す
る場合はそれを溶融体に添加した。40℃で30分経過
した後、ゼラチン(647g/Agmol トータル) 、蒸
留水 (溶融体の最終濃度を0.11Agミリモル1gに
するのに十分な量)およびテトラアザインジン(tet
razaindine)(1.0g/Agmole) を添加
した。
れた3.7μm×0.11μmの平板状臭化銀の乳剤に
ついて、カラーフォーマットにおいて、フィルムコーテ
ィングを評価した。この乳剤の析出法の詳細は、Een
ton外の米国特許第5,476,760号に記載され
ている。要約すると、銀全体の70%が析出した後、
3.6%のKIを流入させ、続いて銀を過剰流入させて
(over−run)、析出を完了させた。その乳剤
は、銀析出量が66%と67%の間に添加された50モ
ルppm のヘキサシアノルテニウム酸四カリウム(K4 R
u(CN)6 )を含有していた。得られた乳剤(0.0
143モルAg)を40℃まで加熱し、チオシアン酸ナ
トリウム(120mg/Agmole) を添加し、20分間保
持した後、第一増感色素(色素とレベルについては表II
I 参照) を添加した。さらに20分間経過した後、第二
増感色素(色素とレベルについては表III 参照)が存在
する場合はそれを、添加した。さらに20分後、金塩
〔ビス(1,3,5−トリメチル−1,2,4−トリア
ゾリウム−3−チオレート)金(I)テトラフルオロボ
レート、2.2mg/Agmol 〕、硫黄剤(ジカルボキシ
メチル−トリメチル−2−チオ尿素ナトリウム塩、2.
3mg/Agmole) およびカブリ防止剤〔3−(3−
((メチルスルホニル)アミノ)−3−オキソプロピ
ル)−ベンゾチアゾリウムテトラフルオロボレート)、
45mg/Agmole〕を5分間隔で添加し、その溶融体を
20分間保持した後、20分間かけて60℃まで加熱し
た。40℃まで放冷した後、第三色素(色素とレベルに
ついては表III 参照) が存在する場合はそれを、次に第
四色素(色素とレベルについては表III 参照) が存在す
る場合はそれを溶融体に添加した。40℃で30分経過
した後、ゼラチン(647g/Agmol トータル) 、蒸
留水 (溶融体の最終濃度を0.11Agミリモル1gに
するのに十分な量)およびテトラアザインジン(tet
razaindine)(1.0g/Agmole) を添加
した。
【0139】単層コーティングを支持体上に作製した。
全ゼラチン塗布量は4.8g/m2450mg/ft2 )と
した。銀塗布量は0.5g/m2 (50mg/ft2 )にし
た。乳剤は、コーティングを行う直前に、カプラーC−
1を含有するカプラー分散体と混合した。これはシアン
色素生成性カプラーであり、通常は赤増感色素を含む乳
剤層に用いられる。単層コーティングの分析を容易にす
るため、このカプラーとともに緑増感色素をコートし
た。しかし、旧来の写真用途の場合は、本発明の緑増感
色素はマゼンタ色素生成性カプラーとの組合せで用いら
れると解される。
全ゼラチン塗布量は4.8g/m2450mg/ft2 )と
した。銀塗布量は0.5g/m2 (50mg/ft2 )にし
た。乳剤は、コーティングを行う直前に、カプラーC−
1を含有するカプラー分散体と混合した。これはシアン
色素生成性カプラーであり、通常は赤増感色素を含む乳
剤層に用いられる。単層コーティングの分析を容易にす
るため、このカプラーとともに緑増感色素をコートし
た。しかし、旧来の写真用途の場合は、本発明の緑増感
色素はマゼンタ色素生成性カプラーとの組合せで用いら
れると解される。
【0140】
【化31】
【0141】昼光露光を模倣し、青色光成分を除去する
ため、濾過を行って、365nmのHg−ライン露光また
はタングステン露光を用いてセンシトメトリー露光
(0.01秒)を行った。上記の要素を、 Brit. J. Ph
otog. Annual (1988年、 191〜198 頁) に記載されてい
る公知のC−41発色処理法で3.25分間処理した
が、但し、漂白液の組成は、プロピレンジアミン四酢酸
を含有するように変更した。試験結果を表IIに示す。
ため、濾過を行って、365nmのHg−ライン露光また
はタングステン露光を用いてセンシトメトリー露光
(0.01秒)を行った。上記の要素を、 Brit. J. Ph
otog. Annual (1988年、 191〜198 頁) に記載されてい
る公知のC−41発色処理法で3.25分間処理した
が、但し、漂白液の組成は、プロピレンジアミン四酢酸
を含有するように変更した。試験結果を表IIに示す。
【0142】
【表17】
【0143】写真的評価−例2 乳剤の増感、コーティングおよび評価を、例−1に記載
したようなカラーフォーマットで行った。試験結果を表
III に示す。
したようなカラーフォーマットで行った。試験結果を表
III に示す。
【0144】
【化32】
【0145】
【表18】
【0146】写真的評価−例3 乳剤の増感、コーティングおよび評価を、例−1に記載
したようなカラーフォーマットで行った。未露光のコー
ティングを処理し、次にこれら処理済のストリップの吸
収率を測定して、残留している増感色素の量を求め、試
験結果を表IVに示す。
したようなカラーフォーマットで行った。未露光のコー
ティングを処理し、次にこれら処理済のストリップの吸
収率を測定して、残留している増感色素の量を求め、試
験結果を表IVに示す。
【0147】
【表19】
【0148】写真的評価−例4 乳剤の増感、コーティングおよび評価を、例−1に記載
したようなカラーフォーマットで実施した。試験結果を
表Vに示す。
したようなカラーフォーマットで実施した。試験結果を
表Vに示す。
【0149】
【表20】
【0150】写真的評価−例5 乳剤の増感、コーティングおよび評価を、例−1に記載
したようなカラーフォーマットで実施したが、但し、乳
剤は、C−1の代わりにカプラーC−2を含有するカプ
ラー分散体と、コーティングを行う直前に混合した。試
験結果を表VIに示す。
したようなカラーフォーマットで実施したが、但し、乳
剤は、C−1の代わりにカプラーC−2を含有するカプ
ラー分散体と、コーティングを行う直前に混合した。試
験結果を表VIに示す。
【0151】
【化33】
【0152】
【表21】
【0153】写真的評価−例6 乳剤の増感、コーティングおよび評価を、例−1に記載
したようなカラーフォーマットで実施した。試験結果を
表VII に示す。
したようなカラーフォーマットで実施した。試験結果を
表VII に示す。
【0154】
【表22】
【0155】写真的評価−例7 3.3×0.14μmの臭ヨウ化銀(全ヨウ素含量3.
8%)平板状粒子の乳剤を、以下の方法で製造した。反
応容器中で激しく撹拌されている60.5℃の、0.4
重量%の骨ゼラチンおよび7.3g/Lの臭化ナトリウ
ムを含有する4.6lの水溶液に、15分間かけて一定
の流量で0.21M硝酸銀溶液を単一ジェット添加によ
って添加して、銀全体の0.87%を消費した。次に、
硫酸アンモニウム25.8gを含有する水溶液351ml
を該容器に加え、続いて、2.5Mの水酸化ナトリウム
158mlを加えた。5min 後、4.0Mの硝酸99mLを
添加した。次に、0.74重量%のゼラチンを含有しか
つ40℃の水溶液2.4lを該反応容器に添加して5分
間保持した。次に3.0M硝酸銀水溶液、および2.9
7Mの臭化ナトリウムと0.03Mのヨウ化カリウムを
含有する水溶液を、pBrを0.74に制御しながら、
加速流量(開始から終了まで23×)を利用し、46分
間かけて、反応容器に同時にダブルジェット法で添加
し、銀全体の67.5mole%を消費した。上記期間の4
4.5分の時点で、ヘキサシアノルテニウム酸カリウム
の0.35重量%水溶液75mLを反応容器に添加した。
上記の加速流量の期間の後、銀と塩の溶液の両者を停止
し、次いで、セレノシアン酸カリウム0.973mgおよ
び臭化カリウム10gを含有する溶液279mlを添加し
た。2分後、臭化ナトリウム塩を添加することによっ
て、容器のpBrを1.21に調節した。次に、銀全体
の3%のヨウ化銀リップマンシード(Lippmann
seed)を該反応容器に加えた。2分間経過後、
3.0Mの臭化ナトリウム溶液を、硝酸銀溶液とともに
該反応容器に同時に添加し、ハロゲン化銀が合計12.
6mole調製されるまでpBrを2.48に制御した。得
られた乳剤を40℃まで冷却し、次いで限外濾過法で洗
浄した。
8%)平板状粒子の乳剤を、以下の方法で製造した。反
応容器中で激しく撹拌されている60.5℃の、0.4
重量%の骨ゼラチンおよび7.3g/Lの臭化ナトリウ
ムを含有する4.6lの水溶液に、15分間かけて一定
の流量で0.21M硝酸銀溶液を単一ジェット添加によ
って添加して、銀全体の0.87%を消費した。次に、
硫酸アンモニウム25.8gを含有する水溶液351ml
を該容器に加え、続いて、2.5Mの水酸化ナトリウム
158mlを加えた。5min 後、4.0Mの硝酸99mLを
添加した。次に、0.74重量%のゼラチンを含有しか
つ40℃の水溶液2.4lを該反応容器に添加して5分
間保持した。次に3.0M硝酸銀水溶液、および2.9
7Mの臭化ナトリウムと0.03Mのヨウ化カリウムを
含有する水溶液を、pBrを0.74に制御しながら、
加速流量(開始から終了まで23×)を利用し、46分
間かけて、反応容器に同時にダブルジェット法で添加
し、銀全体の67.5mole%を消費した。上記期間の4
4.5分の時点で、ヘキサシアノルテニウム酸カリウム
の0.35重量%水溶液75mLを反応容器に添加した。
上記の加速流量の期間の後、銀と塩の溶液の両者を停止
し、次いで、セレノシアン酸カリウム0.973mgおよ
び臭化カリウム10gを含有する溶液279mlを添加し
た。2分後、臭化ナトリウム塩を添加することによっ
て、容器のpBrを1.21に調節した。次に、銀全体
の3%のヨウ化銀リップマンシード(Lippmann
seed)を該反応容器に加えた。2分間経過後、
3.0Mの臭化ナトリウム溶液を、硝酸銀溶液とともに
該反応容器に同時に添加し、ハロゲン化銀が合計12.
6mole調製されるまでpBrを2.48に制御した。得
られた乳剤を40℃まで冷却し、次いで限外濾過法で洗
浄した。
【0156】得られた乳剤を43℃まで加熱して、チオ
シアン酸ナトリウム(100mg/Agmole) を添加し
た。5分後に、カブリ防止剤〔(3−(3−((メチル
スルホニル)アミノ)−3−オキソプロピル)−ベンゾ
チアゾリウムテトラフルオロボレート〕(35mg/Ag
mole) を添加し、次に5分間保持した後、第一増感色素
(色素とレベルについては表VIII参照) を添加した。さ
らに20分後、第二増感色素(色素とレベルについては
表III 参照) を添加した。さらに20分後、金塩である
トリナトリウムジチオスルファト金(I)を添加し
(2.24mg/Agmole) 、次いで、2分経過後、チオ
硫酸ナトリウム五水和物(1.11mg/Agmole) を添
加した。得られた溶融体を2分間保持し、次に5分間か
けて65℃まで加熱し、次に40℃まで冷却して、テト
ラアザインデン(0.75g/Agmole)を添加した。
40℃で、第三色素(色素とレベルについては表VIII参
照) を添加し、次に第四色素(色素とレベルについては
表VIII参照) を添加し、次いで先に述べたようにしてコ
ートした。
シアン酸ナトリウム(100mg/Agmole) を添加し
た。5分後に、カブリ防止剤〔(3−(3−((メチル
スルホニル)アミノ)−3−オキソプロピル)−ベンゾ
チアゾリウムテトラフルオロボレート〕(35mg/Ag
mole) を添加し、次に5分間保持した後、第一増感色素
(色素とレベルについては表VIII参照) を添加した。さ
らに20分後、第二増感色素(色素とレベルについては
表III 参照) を添加した。さらに20分後、金塩である
トリナトリウムジチオスルファト金(I)を添加し
(2.24mg/Agmole) 、次いで、2分経過後、チオ
硫酸ナトリウム五水和物(1.11mg/Agmole) を添
加した。得られた溶融体を2分間保持し、次に5分間か
けて65℃まで加熱し、次に40℃まで冷却して、テト
ラアザインデン(0.75g/Agmole)を添加した。
40℃で、第三色素(色素とレベルについては表VIII参
照) を添加し、次に第四色素(色素とレベルについては
表VIII参照) を添加し、次いで先に述べたようにしてコ
ートした。
【0157】
【表23】
【0158】写真的評価−例8 臭化銀平板状粒子の乳剤Aを、Deaton外の米国特
許第726,007号の乳剤Hに基づいた配合にしたが
って調製した。乳剤Aは、ECDが2.7ミクロンで厚
みが0.068ミクロンであった。試料8−1を次のよ
うにして調製した。乳剤Aの一部を次のようにしてエピ
タキシャル増感させた。すなわち、3.76M塩化ナト
リウム溶液を5.3mL/Agmole、およびAg1リップ
マンシード乳剤を0.005mole/Agmole、40℃で
添加した。次に、AgNO3 (0.50M溶液)および
NaBr(0.50M溶液)各々を0.005mole/A
gmoleずつ、該乳剤に、約1分かけて同時に流入させ
た。次いで1.221mmolI−8と0.271mmol I
−20を添加して20分間保持した。次に、3.764
M NaCl溶液を4.46mL/Agmole、0.50M
NaBr溶液を33.60mL/Agmole、および1.
00g/LのK4 Ru(CN)6 を含有する溶液を7.
44mL/Agmole混合して該乳剤に添加した。次に、A
g1リップマンシード乳剤も0.0064mole/Agmo
l 添加した。次に、0.5M AgNO3 溶液を72mL
/Agmole、1分かけて添加した。得られた乳剤を、チ
オシアン酸ナトリウム(180mg/Agmole)、1,3
−ジカルボキシメチル−1,3−ジメチル−2−チオ尿
素(10μmole/Agmole)およびビス(1,3,5−
トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレ
ート)金(I)テトラフルオロボレート(2μmole/A
gmole)でさらに化学増感させた。カブリ防止剤の1−
(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾール(11.44mg/Agmole)を添加した。次に温
度を、3分間当り5℃の速度で50℃まで上昇させ、1
5分間保持した後、3分間当り6.6℃の速度で40℃
まで冷却した。最後に、追加の1−(3−アセトアミド
フェニル)−5−メルカプトテトラゾールを114.4
mg/Agmole添加した。
許第726,007号の乳剤Hに基づいた配合にしたが
って調製した。乳剤Aは、ECDが2.7ミクロンで厚
みが0.068ミクロンであった。試料8−1を次のよ
うにして調製した。乳剤Aの一部を次のようにしてエピ
タキシャル増感させた。すなわち、3.76M塩化ナト
リウム溶液を5.3mL/Agmole、およびAg1リップ
マンシード乳剤を0.005mole/Agmole、40℃で
添加した。次に、AgNO3 (0.50M溶液)および
NaBr(0.50M溶液)各々を0.005mole/A
gmoleずつ、該乳剤に、約1分かけて同時に流入させ
た。次いで1.221mmolI−8と0.271mmol I
−20を添加して20分間保持した。次に、3.764
M NaCl溶液を4.46mL/Agmole、0.50M
NaBr溶液を33.60mL/Agmole、および1.
00g/LのK4 Ru(CN)6 を含有する溶液を7.
44mL/Agmole混合して該乳剤に添加した。次に、A
g1リップマンシード乳剤も0.0064mole/Agmo
l 添加した。次に、0.5M AgNO3 溶液を72mL
/Agmole、1分かけて添加した。得られた乳剤を、チ
オシアン酸ナトリウム(180mg/Agmole)、1,3
−ジカルボキシメチル−1,3−ジメチル−2−チオ尿
素(10μmole/Agmole)およびビス(1,3,5−
トリメチル−1,2,4−トリアゾリウム−3−チオレ
ート)金(I)テトラフルオロボレート(2μmole/A
gmole)でさらに化学増感させた。カブリ防止剤の1−
(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラ
ゾール(11.44mg/Agmole)を添加した。次に温
度を、3分間当り5℃の速度で50℃まで上昇させ、1
5分間保持した後、3分間当り6.6℃の速度で40℃
まで冷却した。最後に、追加の1−(3−アセトアミド
フェニル)−5−メルカプトテトラゾールを114.4
mg/Agmole添加した。
【0159】試料8−2を以下のようにして調製した。
乳剤Aの一部を、例8−1と全く同じ方法で増感させた
が、但しこれらのステップを完了した後、II−2と III
−2を各々1.5mmole ずつ添加し、40℃で20分間
保持した。上記増感された乳剤の試料を、ハレーション
防止裏引きを備えた酢酸セルロースフィルムの支持体上
にコートした。そのコーティングは、8.07mg/dm2
のAg、32.30mg/dm2 のゼラチン、16.15mg
/dm2 のシアン色素形成カプラーC−1、2g/Agmo
leの4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラアザインデンおよび界面活性剤類を含有してい
た。ゼラチンと硬膜剤を含有する保護オーバーコートも
塗布した。コートされ乾燥された試料に、365nmHg
−ライン露光を用い、そして21ステップ校正中性濃度
ステップタブレット(21 step calibrated neutral den
sity step tablet) を介して行うWratten 9
(商標)filtered5500K昼光露光を用い
て、センシトメトリー露光(0.01秒)を行った。そ
の露光されたコーティングを、カラーネガティブKod
ak Flexicolor(商標)C41処理法で現
像した。感度(speed)を、最小濃度を0.15超
える濃度で測定して、相対log単位で報告する。コン
トラストは、ミッドスケールコントラスト(mid-scale
contrast)(ガンマ)として測定した。センシトメトリ
ーの試験結果を表IXに示す。
乳剤Aの一部を、例8−1と全く同じ方法で増感させた
が、但しこれらのステップを完了した後、II−2と III
−2を各々1.5mmole ずつ添加し、40℃で20分間
保持した。上記増感された乳剤の試料を、ハレーション
防止裏引きを備えた酢酸セルロースフィルムの支持体上
にコートした。そのコーティングは、8.07mg/dm2
のAg、32.30mg/dm2 のゼラチン、16.15mg
/dm2 のシアン色素形成カプラーC−1、2g/Agmo
leの4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラアザインデンおよび界面活性剤類を含有してい
た。ゼラチンと硬膜剤を含有する保護オーバーコートも
塗布した。コートされ乾燥された試料に、365nmHg
−ライン露光を用い、そして21ステップ校正中性濃度
ステップタブレット(21 step calibrated neutral den
sity step tablet) を介して行うWratten 9
(商標)filtered5500K昼光露光を用い
て、センシトメトリー露光(0.01秒)を行った。そ
の露光されたコーティングを、カラーネガティブKod
ak Flexicolor(商標)C41処理法で現
像した。感度(speed)を、最小濃度を0.15超
える濃度で測定して、相対log単位で報告する。コン
トラストは、ミッドスケールコントラスト(mid-scale
contrast)(ガンマ)として測定した。センシトメトリ
ーの試験結果を表IXに示す。
【0160】
【表24】
【0161】本発明を実施するのに有用な色素は、ほん
とうの写真スピードの利点を提供することは、写真例1
〜8から分かる。 追加の実施態様 第二色素がメロシアニン色素、オキソノール色素、アリ
ーリデン色素、複合メロシアニン色素、スチリル色素、
ヘミオキソノール色素、アントラキノン色素、トリフェ
ニルメタン色素、アゾ色素型、アゾメチン色素またはク
マリン色素である請求項1に記載の写真材料。ゼラチン
水溶液に対する溶解度が1重量%以下であり;ゼラチン
水溶液において1重量%以下の濃度でJ凝集体を形成
し;および/またはゼラチン水溶液において1重量%以
下の濃度で液晶相を形成する;少なくとも一種のオキソ
ノール色素またはメロシアニン色素を含有する請求項1
又は2に記載のハロゲン化銀写真材料。第二色素が、ゼ
ラチン水溶液において1重量%以下の濃度で液晶相を形
成するオキソノール色素またはメロシアニン色素である
請求項1又は2に記載のハロゲン化銀写真材料。第一色
素が、少なくとも一つのアニオン性置換基を有するシア
ニン色素を含みかつ単層被覆量の少なくとも80%の濃
度で存在し、そして第二色素が、少なくとも一つのカチ
オン性置換基を有するメロシアニン色素またはオキソノ
ール色素を含みかつ単層被覆量の少なくとも50%の濃
度で存在している請求項1又は2に記載のハロゲン化銀
写真材料。 (a)内部色素層が、少なくとも一つのアニオン性置換
基を各々が有する一種以上のシアニン色素を含有し、前
記単一または複数の色素が単層被覆量の少なくとも80
%の濃度で存在し;そして(b)外部色素層が、(i)
少なくとも一つのカチオン性置換基を有する一種以上の
メロシアニン色素またはオキソノール色素であって、そ
の単一または複数の色素が単層被覆量の少なくとも50
%の濃度で存在する色素;および(ii)少なくとも一つ
のアニオン性置換基を有する一種以上のメロシアニン色
素またはオキソノール色素であって、その単一または複
数の色素が単層被覆量の少なくとも50%の濃度で存在
する色素;を含有する;請求項1又は2に記載のハロゲ
ン化銀写真材料。内部色素層が下記式Iで表される色素
を少なくとも一種含有し、そして外部色素層が下記式II
で表される色素を少なくとも一種含有し、
とうの写真スピードの利点を提供することは、写真例1
〜8から分かる。 追加の実施態様 第二色素がメロシアニン色素、オキソノール色素、アリ
ーリデン色素、複合メロシアニン色素、スチリル色素、
ヘミオキソノール色素、アントラキノン色素、トリフェ
ニルメタン色素、アゾ色素型、アゾメチン色素またはク
マリン色素である請求項1に記載の写真材料。ゼラチン
水溶液に対する溶解度が1重量%以下であり;ゼラチン
水溶液において1重量%以下の濃度でJ凝集体を形成
し;および/またはゼラチン水溶液において1重量%以
下の濃度で液晶相を形成する;少なくとも一種のオキソ
ノール色素またはメロシアニン色素を含有する請求項1
又は2に記載のハロゲン化銀写真材料。第二色素が、ゼ
ラチン水溶液において1重量%以下の濃度で液晶相を形
成するオキソノール色素またはメロシアニン色素である
請求項1又は2に記載のハロゲン化銀写真材料。第一色
素が、少なくとも一つのアニオン性置換基を有するシア
ニン色素を含みかつ単層被覆量の少なくとも80%の濃
度で存在し、そして第二色素が、少なくとも一つのカチ
オン性置換基を有するメロシアニン色素またはオキソノ
ール色素を含みかつ単層被覆量の少なくとも50%の濃
度で存在している請求項1又は2に記載のハロゲン化銀
写真材料。 (a)内部色素層が、少なくとも一つのアニオン性置換
基を各々が有する一種以上のシアニン色素を含有し、前
記単一または複数の色素が単層被覆量の少なくとも80
%の濃度で存在し;そして(b)外部色素層が、(i)
少なくとも一つのカチオン性置換基を有する一種以上の
メロシアニン色素またはオキソノール色素であって、そ
の単一または複数の色素が単層被覆量の少なくとも50
%の濃度で存在する色素;および(ii)少なくとも一つ
のアニオン性置換基を有する一種以上のメロシアニン色
素またはオキソノール色素であって、その単一または複
数の色素が単層被覆量の少なくとも50%の濃度で存在
する色素;を含有する;請求項1又は2に記載のハロゲ
ン化銀写真材料。内部色素層が下記式Iで表される色素
を少なくとも一種含有し、そして外部色素層が下記式II
で表される色素を少なくとも一種含有し、
【0162】
【化34】
【0163】上記式中、G1 ,G1 ′およびE1 は、独
立して、少なくとも一種の五員または六員の複素環核を
含有する置換または無置換のリング系を完成するのに必
要な非金属原子を表し;nは1〜4の正の整数であり;
各Lは独立して置換または無置換のメチン基を表し;R
1 とR1 ′は、各々独立して、置換もしくは無置換のア
リールまたは置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し、
R1 およびR1 ′のうち少なくとも一方が負の電荷を有
し;W1 は、必要に応じて、前記電荷を釣り合わせる対
イオンであり;各Jは独立して置換または無置換のメチ
ン基を表し;qは1〜4の正の整数であり;pは0また
は1を表し;D1 は、置換もしくは無置換のアリールま
たは置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し;W2 は、
必要な場合、前記電荷を釣り合わせる一つ以上の対イオ
ンであり;Gは、次式:
立して、少なくとも一種の五員または六員の複素環核を
含有する置換または無置換のリング系を完成するのに必
要な非金属原子を表し;nは1〜4の正の整数であり;
各Lは独立して置換または無置換のメチン基を表し;R
1 とR1 ′は、各々独立して、置換もしくは無置換のア
リールまたは置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し、
R1 およびR1 ′のうち少なくとも一方が負の電荷を有
し;W1 は、必要に応じて、前記電荷を釣り合わせる対
イオンであり;各Jは独立して置換または無置換のメチ
ン基を表し;qは1〜4の正の整数であり;pは0また
は1を表し;D1 は、置換もしくは無置換のアリールま
たは置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し;W2 は、
必要な場合、前記電荷を釣り合わせる一つ以上の対イオ
ンであり;Gは、次式:
【化35】 (上記式中、E4 は、好ましくはチオカルボニルを含有
しない置換または無置換の酸性複素環核を完成するのに
必要な原子を表し;FとF′は各々、独立して、シアノ
基、エステル基、アシル基、カルバモイル基またはアル
キルスルホニル基を表す)を表し;D1 ,E1 ,Jまた
Gの少なくとも一つは正電荷を有する置換基をもってい
る;請求項1又は2に記載のハロゲン化銀写真材料。内
部色素層が下記式Iで表される色素を少なくとも一種含
有し、そして外部色素層が下記式IIで表される色素を少
なくとも一種含有し、
しない置換または無置換の酸性複素環核を完成するのに
必要な原子を表し;FとF′は各々、独立して、シアノ
基、エステル基、アシル基、カルバモイル基またはアル
キルスルホニル基を表す)を表し;D1 ,E1 ,Jまた
Gの少なくとも一つは正電荷を有する置換基をもってい
る;請求項1又は2に記載のハロゲン化銀写真材料。内
部色素層が下記式Iで表される色素を少なくとも一種含
有し、そして外部色素層が下記式IIで表される色素を少
なくとも一種含有し、
【0164】
【化36】
【0165】上記式中、G1 およびG1 ′は、独立し
て、少なくとも一種の五員または六員の複素環核を含有
する置換または無置換のリング系を完成するのに必要な
非金属原子を表し;nは1〜4の正の整数であり;各L
は独立して置換または無置換のメチン基を表し;R1 と
R1 ′は、各々独立して、置換もしくは無置換のアリー
ル基または置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し、R
1 およびR1 ′の少なくとも一方が負の電荷を有し;W
1 は、必要な場合、前記電荷を釣り合わせる対イオンで
あり;R5 は、置換もしくは無置換の芳香族基もしくは
複素環芳香族基、置換もしくは無置換のアルキル基、ま
たは水素を表し;R6 は、置換もしくは無置換のアリー
ル、または置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し;G
2 は、少なくとも一種の五員または六員の複素環核を含
有する置換または無置換のリング系を完成するのに必要
な非金属原子を表し;mは0,1,2または3であり;
E1 は電子求引基を表し;R5 ,L5 ,L6 ,G2 また
はR6 のうちの少なくとも一つが正電荷を有する置換基
を有し;W2 は前記電荷を釣り合わせるのに必要な一つ
以上のアニオン性対イオンである;請求項1又は2に記
載のハロゲン化銀写真材料。内部色素層が下記式Iで表
される色素を少なくとも一種含有し、そして外部色素層
が下記式IIで表される色素を少なくとも一種含有し、
て、少なくとも一種の五員または六員の複素環核を含有
する置換または無置換のリング系を完成するのに必要な
非金属原子を表し;nは1〜4の正の整数であり;各L
は独立して置換または無置換のメチン基を表し;R1 と
R1 ′は、各々独立して、置換もしくは無置換のアリー
ル基または置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し、R
1 およびR1 ′の少なくとも一方が負の電荷を有し;W
1 は、必要な場合、前記電荷を釣り合わせる対イオンで
あり;R5 は、置換もしくは無置換の芳香族基もしくは
複素環芳香族基、置換もしくは無置換のアルキル基、ま
たは水素を表し;R6 は、置換もしくは無置換のアリー
ル、または置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し;G
2 は、少なくとも一種の五員または六員の複素環核を含
有する置換または無置換のリング系を完成するのに必要
な非金属原子を表し;mは0,1,2または3であり;
E1 は電子求引基を表し;R5 ,L5 ,L6 ,G2 また
はR6 のうちの少なくとも一つが正電荷を有する置換基
を有し;W2 は前記電荷を釣り合わせるのに必要な一つ
以上のアニオン性対イオンである;請求項1又は2に記
載のハロゲン化銀写真材料。内部色素層が下記式Iで表
される色素を少なくとも一種含有し、そして外部色素層
が下記式IIで表される色素を少なくとも一種含有し、
【0166】
【化37】
【0167】上記式中、X1 ,X2 は独立してS,S
e,O,N−R′を表し;Z1 ,Z2 は各々、独立して
少なくとも一種の芳香族基を含有し、これら色素はさら
に置換されてもよく;Rは、水素、置換もしくは無置換
の低級アルキル、アリール、アルキルアリールであり;
R1 とR2 は各々、独立して、置換もしくは無置換のア
リールまたは置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し、
R1 とR2 のうち少なくとも一方が負の電荷を有し;W
1 は、必要な場合、前記電荷を釣り合わせるカチオン性
対イオンであり;X5 は独立して、S,Se,O,N−
R′またはC(RaRb)を表し;E1 は電子求引基を
表し;R8 は、置換もしくは無置換の芳香族基もしくは
複素環芳香族基、置換もしくは無置換のアルキル、また
は水素を表し;L5 ,L6 ,L7 ,L8 は独立して、置
換または無置換のメチン基を表し;mは1または2であ
り;Z6 は水素または置換基であり;R8 ,L5 ,
L6 ,Z5 ,R9 のうち少なくとも一つは正帯電の置換
基を有し;W3 は、前記電荷を釣り合わせるのに必要な
一つ以上のアニオン性対イオンである;請求項1又は2
に記載のハロゲン化銀写真材料。少なくとも一つのアニ
オン性置換基を有する少なくとも一種の色素および少な
くとも一つのカチオン性置換基を有する少なくとも一種
の色素を組み合わせてなるハロゲン化銀粒子を含む少な
くとも一種のハロゲン化銀乳剤を含有し、但しこれら色
素のうち一種がシアニン色素でないハロゲン化銀写真材
料。
e,O,N−R′を表し;Z1 ,Z2 は各々、独立して
少なくとも一種の芳香族基を含有し、これら色素はさら
に置換されてもよく;Rは、水素、置換もしくは無置換
の低級アルキル、アリール、アルキルアリールであり;
R1 とR2 は各々、独立して、置換もしくは無置換のア
リールまたは置換もしくは無置換の脂肪族の基を表し、
R1 とR2 のうち少なくとも一方が負の電荷を有し;W
1 は、必要な場合、前記電荷を釣り合わせるカチオン性
対イオンであり;X5 は独立して、S,Se,O,N−
R′またはC(RaRb)を表し;E1 は電子求引基を
表し;R8 は、置換もしくは無置換の芳香族基もしくは
複素環芳香族基、置換もしくは無置換のアルキル、また
は水素を表し;L5 ,L6 ,L7 ,L8 は独立して、置
換または無置換のメチン基を表し;mは1または2であ
り;Z6 は水素または置換基であり;R8 ,L5 ,
L6 ,Z5 ,R9 のうち少なくとも一つは正帯電の置換
基を有し;W3 は、前記電荷を釣り合わせるのに必要な
一つ以上のアニオン性対イオンである;請求項1又は2
に記載のハロゲン化銀写真材料。少なくとも一つのアニ
オン性置換基を有する少なくとも一種の色素および少な
くとも一つのカチオン性置換基を有する少なくとも一種
の色素を組み合わせてなるハロゲン化銀粒子を含む少な
くとも一種のハロゲン化銀乳剤を含有し、但しこれら色
素のうち一種がシアニン色素でないハロゲン化銀写真材
料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス エル.ペナー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,ツイン ブルックス ロー ド 11 (72)発明者 ウィリアム ジェイ.ハリソン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14618, ロチェスター,ブルックサイド ドライブ 75 (72)発明者 マーガレット ジェイ.ヘルバー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14624, ロチェスター,クリスティン ドライブ 47
Claims (2)
- 【請求項1】 ハロゲン化銀粒子に、 (a)前記ハロゲン化銀粒子に隣接し、かつハロゲン化
銀を分光増感し得る色素である第一色素を少なくとも一
種含む内部色素層、および(b)前記内部色素層に隣接
し、かつシアニン色素でない色素である第二色素を少な
くとも一種含む外部色素層、を含む少なくとも二つの色
素層を組み合わせてなるハロゲン化銀乳剤を少なくとも
一種含んでなるハロゲン化銀写真材料であって、 これら色素層が非共有性引力によって相互に結合してお
り、前記外部色素層は前記内部色素層と同等のまたはこ
れより高いエネルギーの光を吸収し、そして前記外部色
素層のエネルギー放出波長と前記内部色素層のエネルギ
ー吸収波長とに重なりがあることを特徴とするハロゲン
化銀写真材料。 - 【請求項2】 下記関係式: E=100ΔS/ΔNa ≧10 および ΔNa ≧
10 (上記式中、 Eは層状化効率であり、 ΔSは、内部色素層により増感された乳剤の正規化相対
感度(S)と、内部色素層および外部色素層の両方によ
って増感された乳剤の正規化相対感度との差であり、そ
してΔNa は内部色素層で増感された乳剤の正規化相対
吸収量(Na )と、内部色素層および外部色素層の両方
によって増感された乳剤の正規化相対吸収量との差であ
る)を満たす請求項1に記載のハロゲン化銀写真材料。
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