JP2000088882A - チェッカーヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

チェッカーヘッドおよびその製造方法

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JP2000088882A
JP2000088882A JP10256313A JP25631398A JP2000088882A JP 2000088882 A JP2000088882 A JP 2000088882A JP 10256313 A JP10256313 A JP 10256313A JP 25631398 A JP25631398 A JP 25631398A JP 2000088882 A JP2000088882 A JP 2000088882A
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R1/00Details of instruments or arrangements of the types included in groups G01R5/00 - G01R13/00 and G01R31/00
    • G01R1/02General constructional details
    • G01R1/06Measuring leads; Measuring probes
    • G01R1/067Measuring probes
    • G01R1/06711Probe needles; Cantilever beams; "Bump" contacts; Replaceable probe pins
    • G01R1/06716Elastic

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な作業で製造でき,大電流にも対応で
き,コンタクトピンの押しつけ圧の不均一が出にくく,
部品点数も少ないチェッカーヘッドおよびその製造方法
を,提供すること。 【解決手段】 導線15として,バネ14の内径より大
きい直径を有する自己融着エナメル線を用い,これを後
面板22に形成されている穴22aに差し込んで仮固定
する。導線を全部差し込んで配線が終わったら低粘度接
着剤で完全接着し,突出部分を除去して平坦にする。こ
れに,前面板20,中間板21,コンタクトピン10お
よびバネ14を組み付けて,チェッカーヘッド1を製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,印刷回路等の被検
査体にコンタクトピンを接触させて電気的コンタクトを
とるチェッカーヘッドに関する。さらに詳細には,DC
テスタ等の回路テスタと被検査体に設けられたテストパ
ッドとの導通をとるために回路テスタに接続されて使用
されるチェッカーヘッドおよびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のチェッカーヘッドの1例を図9に
示す。図9のチェッカーヘッド70は,コンタクトピン
71と,押しバネ72と,引きバネ73と,導線74と
を直線状に配列するとともに,多数組のこの配列を4枚
の積層されたベーク板81〜84に貫通させたものであ
る。もちろん各ベーク板81〜84には,コンタクトピ
ン71等を通すための貫通穴が設けられている。そし
て,コンタクトピン71は釘状の形状をしており,その
先端が前面のベーク板81から突出している。また,ベ
ーク板81の貫通穴はベーク板82の貫通穴より小径と
されており,コンタクトピン71の鍔部がこの段差に当
たることによりその突出が規制されるようになってい
る。
【0003】回路テスタに接続される導線74は,図1
0に示すように,引きバネ73の内部に挿入され,さら
に半田付けされている。押しバネ72は圧縮された状態
でチェッカーヘッド70に組み込まれており,コンタク
トピン71を図9中上方へ,引きバネ73を下方へ押圧
している。この押圧によりコンタクトピン71から引き
バネ73(さらには導線74)までが導通するようにな
っている。特に,コンタクトピン71の先端を被検査体
である印刷回路96のテストパッド97に押し付ける
と,押しバネ72がさらに圧縮されて押圧が強まり,導
通がより確実になる。この状態で,回路テスタからテス
トパッド97に電気信号(電圧や電流)を印加したり,
テストパッド97の電気信号(同じ)を回路テスタで検
出したりすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記し
た従来のチェッカーヘッド70には,次のような問題点
があった。第1に,その製造過程に引きバネ73と導線
74との組み付け(図10)および半田付けの作業を含
んでいる。この作業は手作業で行うため著しく効率が悪
い。また失敗しやすく歩留まりが低い。第2に,導線7
4は引きバネ73に押し込むことができるものでなけれ
ばならない。このため太い導線を使うことができず,大
電流には対応できない。第3に,各コンタクトピン71
のテストパッド97に対する押しつけ圧がばらつきやす
い。製造過程で引きバネ73をベーク板83に組み込む
際に異物が侵入しやすく,このためにバネ圧が不均一に
なるからである。第4に,バネが2種類ありベーク板を
4枚使うので,部品点数が多く工程管理上の負担が大き
い。
【0005】本発明は,前記した従来の技術が有する問
題点の解決を目的としてなされたものである。すなわち
その課題とするところは,簡単な作業で製造でき,大電
流にも対応でき,コンタクトピンの押しつけ圧の不均一
が出にくく,部品点数も少ないチェッカーヘッドを,そ
の製造方法とともに提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題の解決のために
なされた本発明のチェッカーヘッドは,穴が形成された
前板と,前板の穴から先端が突出するとともに前板より
後方の位置にその穴より大径の鍔部が形成された導電性
のコンタクトピンとを有し,コンタクトピンの先端で被
検査体に接触するものであって,鍔部より後方に位置す
るとともに前板に対して固定され,前板の穴の位置に対
応する位置に穴が形成された後板と,後板の穴を貫通し
て設けられるとともに後板に接着された導線と,コンタ
クトピンと導線との間に圧縮状態で設けられた導電性の
バネとを有し,コンタクトピンが後板に向けて押圧され
ている状態ではコンタクトピンと導線とがバネを介して
導通するものである。
【0007】このチェッカーヘッドでは,コンタクトピ
ンの鍔部が前板と後板との間に位置している。そして,
鍔部の前端が前板の穴の周縁に後方から当接することに
より,コンタクトピン前板の前方へ引き抜かれることが
防止されている。また,コンタクトピンの鍔部と後板と
の間にはバネが圧縮状態で配置されている。このため,
バネの後方端は後板に接着されている導線に当接してい
る。また,バネの前方端はコンタクトピンを前方へ向け
て押圧している。コンタクトピンが被検査体に接触して
押し込まれると,このバネの弾力により押し返されるこ
とになる。これによりコンタクトピンの先端と被検査体
とが確実に接触し導通がとられる。また,バネを介して
コンタクトピンと導線とも接触して導通がとられる。
【0008】このチェッカーヘッドは,導線をバネに押
し込む作業を伴わずに製造できる。このため,製造工数
が少なくて済み,また歩留まりも高い。また,バネの個
数がコンタクトピン1本あたり1個で部品点数が少ない
ので,各コンタクトピンの押しつけ圧の不均一が出にく
く,工程管理上の負担も小さい。
【0009】このチェッカーヘッドでは,前板と後板と
の間に挟持されるとともに前板および後板の穴の位置に
対応する位置に穴が形成された中板を有し,鍔部および
バネが中板の穴の中に位置し,導線におけるバネと接す
る側の端面が,後板における前板側の面と同一面である
ことが好ましい。このようにすると,導線を装着した後
板と,前板と中板とを接合しこれにコンタクトピンとバ
ネとを装着したものとを容易に組み合わせることができ
るからである。
【0010】さらに,このチェッカーヘッドでは,導線
の直径を,バネの内直径と外直径との平均より大きくす
ることが望ましい。このようにすると,バネと導線との
確実な導通が得られ,また大電流の用途にも対応できる
からである。なお,このような太い導線を使用できるの
は,導線をバネに押し込む作業を伴わないからである。
【0011】また,本発明に係るチェッカーヘッドの製
造方法では,所定の穴が形成された前板,中板,および
後板と,前板の穴より大径かつ中板の穴より小径の鍔部
が形成された導電性のコンタクトピンと,導電性のバネ
と,導線とを用いる。そして,後板の穴に導線を差し込
み(工程1),導線と後板とを接着し(工程2),導線
における後板の前面から突出している部分を除去し(工
程3),中板の穴にバネを挿入し,前板の穴にコンタク
トピンを後方から挿通してその先端を前方に突出させ,
後板と中板と前板とを重ね合わせて,導線とコンタクト
ピンとによりバネが圧縮された状態とする。
【0012】この製造方法では,工程1〜工程3によ
り,導線と後板との接着体が得られる。この工程3で
は,工程2で使用した接着剤であって後板の前面より上
にはみ出て固化した部分も除去される。その上に,前板
と中板とを,それらの穴にコンタクトピンおよびバネを
挿入しつつ組み付けて,そして各板間を接合すれば,チ
ェッカーヘッドが製造される。この製造過程には,導線
をバネの内側に差し込む作業が含まれていないので,工
数が少なくて済み,また良品率も高い。ここにおいて,
前板,中板,コンタクトピン,およびバネの組み付け順
序には特に制限はない。例えば,前板の穴に後方からコ
ンタクトピンを差し込み,中板を貼り合わせてその穴の
中に鍔部が位置するようにし,そして中板の穴にバネを
押し込んでもよい。あるいは,前板の穴に後方からコン
タクトピンを差し込み,別に中板の穴にバネを押し込
み,コンタクトピンやバネが外れないようにかつ中板の
穴の中に鍔部が位置するように前板と中板とを貼り合わ
せてもよい。
【0013】ここにおいて,導線として自己融着性のあ
るものを用いることが好ましい。これにより,工程2の
前にその自己融着性を利用して導線と後板とを仮固定す
ることができる。実際にチェッカーヘッドを製造する場
合には,多数の穴が後板に設けられており(他の板も同
様),各穴にそれぞれ導線を差し込んで接着することに
なる。ここで,導線を1ないし数本差し込むたびに仮固
定し,差込が全部終わってから接着すると便利である。
差し込み作業を続けている間に,すでに差し込んだ導線
が抜けることがなく,また必要に応じて配線作業なども
行うことができるからである。また,工程2の接着作業
が1回で済むからである。自己融着性のある導線として
は,導線の周囲に接着剤を薄く塗布したものが挙げられ
る。具体的には,「自己融着エナメル線」として市場に
提供されているものを用いればよい。
【0014】また,工程3では,導線の端面を後板の前
面に対して平坦にすることが好ましい。このようにする
と,導線と後板との接着体の上へ中板等を重ね合わせる
作業がしやすいからである。また,バネがコンタクトピ
ンを前方へ向けて押圧する力が均一になるからである。
【0015】また,このチェッカーヘッドの製造方法で
は,導線として,その直径がバネの内直径と外直径との
平均より大きいものを用いることが望ましい。これによ
り,バネと導線との確実な導通が得られるからである。
また,大電流の用途にも対応できるチェッカーヘッドが
得られるからである。なお,導線をバネに押し込む作業
を伴わないので,このような太い導線を使用しても作業
が困難になることはない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下,本発明を具体化した実施の
形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本実
施の形態に係るチェッカーヘッド1の主要部を,図1に
示す。チェッカーヘッド1は,コンタクトピン10とバ
ネ14と導線15とを直線状に配置してこれを前面板2
0と中間板21と後面板22との積層体に貫通させたも
のである。
【0017】コンタクトピン10は,図2に示すよう
に,軸部11と鍔部12とを有する釘形状の部材であ
り,SK材等の工具鋼で形成されている。軸部11の直
径Bは0.13mmであり,鍔部12の直径Cは0.18
mmである。軸部11の長さKは,2.0mmである。
導電性のバネ14は,外径Eが0.18mm,自由長が
2.0mmであり,コンタクトピン10の鍔部12の後
方(図1中下方)に位置する。導線15は,直径Fが
0.18mmであり,バネ14のさらに後方に位置す
る。
【0018】前面板20,中間板21および後面板22
は,エンジニアリングプラスチック等の,絶縁性と適度
な剛性のある材質で形成された平板状の部材であり,互
いに接着されている。これら3枚の板20,21,22
にはそれぞれ,コンタクトピン10やばね14,導線1
5を納める穴(ドリル穴)20a,21a,22aがあ
けられている。前面板20は,厚さGが1.5mmで,
穴20aの直径Aが0.15mmである。中間板21
は,厚さHが2.0mmで,穴21aの直径Dが0.20
mmである。後面板22は,中間板21と同じく,厚さ
Iが2.0mmで,穴22aの直径Jが0.20mmで
ある。
【0019】コンタクトピン10は,その鍔部12が中
間板21の穴21aの中に位置し,軸部11が前面板2
0の穴20aの中に位置する。そして,軸部11の先端
が外部に突出しており,その突出長Tは約0.5mmで
ある。鍔部12の直径Cが前面板20の穴の直径Aより
大きいので,鍔部12の前面側が前面板20の裏面に当
接した状態からさらに前方へ移動することはできない。
【0020】バネ14は,中間板21の穴21aの中に
位置する。バネ14は,その自由長が中間板21の厚さ
Hと等しいので,コンタクトピン10の鍔部12が穴2
1aの中にある分圧縮された状態となっている。
【0021】導線15は,後面板22の穴22aを貫通
しており,後方(図1中下方)側が外部に出て回路テス
タに接続されている。導線15と後面板22とは,図3
に拡大して示すように接着剤25により接着されてい
る。そして,導線15および接着剤25は,バネ14側
が研磨されており,後面板22の表面に対し平坦な面と
なっている。なお,図3中に示される接着剤25は固化
した状態のものである。
【0022】この状態では,バネ14がやや圧縮された
状態となっており,そしてその後方の導線15が後面板
22に対して固定されている。このため,バネ14の弾
力によりコンタクトピン10は前方(図1中上方)に押
しつけられている。そしてこの状態ではバネ14の弾力
により,コンタクトピン10とバネ14とが,またバネ
14と導線15とが接触している。これにより,コンタ
クトピン10から導線15までが電気的に導通すること
となる。ここにおいて,導線15の直径Fは,バネ14
の外径Eと等しいことから,当然,バネ14の外径と内
径との平均より大きい。このため,導線15がバネ14
の内部の中空部分に包含されてしまうことはなく,導線
15の端面とバネ14の図1中下方端とは必ず接触す
る。
【0023】なお,図1では1組のコンタクトピン10
等しか示していないが,実際には多数組が並列に前面板
20等に対して取り付けられる。前述の寸法では,0.
25mmピッチでコンタクトピン10等を設けることが
可能である。
【0024】このチェッカーヘッド1は,導線15をD
Cテスタ等の回路テスタと接続した状態で使用する。そ
の状態で,コンタクトピン10の先端を印刷回路96の
テストパッド97に押し付けると,コンタクトピン10
とバネ14と導線15とを介して回路テスタとテストパ
ッド97とが導通し,回路テスタによる印刷回路96の
特性検査が可能な状態となる。このとき,テストパッド
97によりコンタクトピン10が図1中下方に向けて押
され,バネ14がさらに圧縮される状態となっている。
このため,バネ14の弾力によりコンタクトピン10が
押し返され,この押し返しによりコンタクトピン10と
テストパッド97とが,またバネ14とコンタクトピン
10とが確実に接触して良好な導通が確保される。した
がって,回路テスタからチェッカーヘッドを介してテス
トパッド97に電圧や電流の電気信号を印加したり,逆
にテストパッド97の電気信号を回路テスタで測定した
りすることができる。
【0025】そしてチェッカーヘッド1では,導線15
におけるバネ14と接触する端面が後面板22の表面と
平坦面をなしているので,バネ14の圧縮の程度はどれ
も均一である。このため,コンタクトピン10がテスト
パッド97を押す押圧力が均一である。また,導線15
として0.18mmφという太めのものを使用している
ので,大電流に対応できる。このため,100Vクラス
の電圧をかけるような特性検査もできる。
【0026】次に,チェッカーヘッド1の製造方法を説
明する。チェッカーヘッド1の製造のためには部品とし
て,前述の寸法のコンタクトピン10,バネ14,導線
15,前面板20,中間板21,そして後面板22を用
意する。前面板20,中間板21,そして後面板22に
は,コンタクトピン10等を取り付ける箇所にそれぞれ
所定の径の穴をあけておく。また,導線15と後面板2
2との接着のための接着剤を用意する。この接着剤は,
瞬間接着剤と通称される低粘度接着剤(例えば,東亞合
成(株)製の商品名「ボンドアロンアルファ」等)を用い
ればよい。
【0027】導線15としては,図4に示すように,銅
線27に絶縁層28をコーティングしさらにその上に接
着層29をコーティングしたものを用いる。この構造の
導線は,自己融着性を有している。このような導線は,
「自己融着エナメル線」として市場に提供されている。
【0028】まず,後面板22と導線15とを組み合わ
せる。このため,後面板22の穴22aに導線15を挿
通して,図5に示す状態を得る。
【0029】この状態で,導線15の自己融着性を利用
して仮固定を行う。このためには,接着層29の種類に
より,熱風の吹きかけまたはアルコール等の溶剤に浸け
たり,または導線27に通電する等する。すると,接着
層が一旦溶融しまたは膨潤し,再び固化する。これによ
り,導線15が後面板22に仮固定される。この仮固定
は,後面板22に導線15を1本ないしは数本程度差し
込むたびに行う。仮固定された状態では,低粘度接着剤
により接着した場合ほどの接着強度はないが,導線15
がひとりでに後面板22の穴22aから抜けてしまうこ
とはない。このため,導線15の差し込み作業を続けて
も,すでに差し込んだ導線15が抜けてしまうことはな
い。また,回路テスタへの接続その他の配線作業も行う
ことができる。
【0030】すべての導線15を差し込み,仮固定や必
要な配線作業が済んだら,導線15と後面板22との完
全接着を行う。仮固定の接着強度では,後にバネ14の
弾力を受けると耐えられずに外れてしまうおそれがある
からである。そこで,導線15と後面板22との隙間に
両面から低粘度接着剤を供給する。すると,導線15の
直径より後面板22の穴22aの方がわずかに大きいの
で,低粘度接着剤かそれらの隙間に浸透していく。そし
て低粘度接着剤が固化する。これにより,図6の状態が
得られる。この状態では,導線15と後面板22の穴2
2aとの隙間が低粘度接着剤25が充填されており,強
力な接着強度が得られている。
【0031】次に,後面板22の表面から突出している
余計な部分を除去する。さらにこの面を研磨し,図7の
状態を得る。この状態では,後面板22の表面22f
と,導線15の端面15fとが平坦な同一面をなしてい
る。むろんこの状態でも,導線15と後面板22との接
着状態は強固である。好ましくはこの状態で,導線15
の端面15fに金メッキまたはニッケル金メッキを無電
解メッキ法により施しておくとよい。このメッキをして
おくと,端面15fの酸化が防止され,後にバネ14と
の接触抵抗が増大することがなくなるからである。
【0032】ここで,前面板20,中間板21,コンタ
クトピン10,バネ14の組立を行う。このため,前面
板20の穴20aに裏面側からコンタクトピン10の軸
部11を差し込む。そして,前面板20の裏面に中間板
21を重ね合わせて接着する。このとき,コンタクトピ
ン10の鍔部12が中間板21の穴21aの中に入るよ
うにする。さらに,中間板21の穴21aに裏面側から
バネ14を差し込む。これにより図8に示すものが得ら
れる。この状態では,コンタクトピン10の鍔部12の
分だけ,バネ14が中間板21の穴21aから突出して
いる。なお,図8のものを得るための組立作業は,作業
者にとってやりやすい順序で行えばよい。例えば,前面
板20と中間板21とを先に位置合わせして接着してお
き,これにコンタクトピン10とバネ14とを差し込ん
でもよい。あるいは,コンタクトピン10を差し込んだ
前面板20に中間板21を重ね合わせるとき,あらかじ
め中間板21の穴21aにバネ14を挿入しておいても
よい。
【0033】そして,図7のものの上に図8のものを重
ね合わせ(このときバネ14は圧縮される),中間板2
1と後面板22とを位置合わせして接着すると,図1に
示すチェッカーヘッド1ができあがる。この製造方法に
は,導線をバネの内側に差し込む作業が含まれていない
ので,比較的簡単であり失敗しにくく,高い良品率が期
待できる。
【0034】以上詳細に説明したように本実施の形態で
は,導線15として自己融着性のあるものを使用すると
ともに,後面板22の穴22aに導線15を差し込んだ
らその自己融着性を利用して仮固定を行うこととしてい
る。このため,いちいち完全接着しなくても,他の導線
15の差込や配線等の作業を行うことができる。その後
後面板22と導線15とを完全接着するので,バネ14
の弾力に耐える接着強度が得られる。これにより,導線
をバネの内側に差し込む作業なくしてチェッカーヘッド
1を容易に製造できる。また,後面板22と導線15と
を完全接着した後で突出部分を除去して平坦化するの
で,前面板20や中間板21の組立体との接合が容易で
あるとともに,チェッカーヘッド1において各コンタク
トピン10に対し均一な押圧力が掛かることとなる。さ
らに,バネ14の内径よりも大きい直径を有する導線1
5を使用できるので,前面板20および中間板21と,
後面板22との位置合わせ精度をさほど厳格にしなくて
もバネ14と導線15との導通が得られる。また,大電
流にも対応できる。また,板材の枚数は3枚で済み,バ
ネの種類も1種類で済むので,部品点数が少なく工程管
理がしやすい。
【0035】なお,前述の実施の形態は単なる例示にす
ぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって
本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の
改良,変形が可能である。例えば,各部品等の寸法とし
て示した数値は,0.25mmピッチを前提とする場合
の一具体例であり,他の寸法でもかまわない。
【0036】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば,簡単な作業で製造でき,大電流にも対応でき,
コンタクトピンの押しつけ圧の不均一が出にくく,部品
点数も少ないチェッカーヘッドおよびその製造方法が提
供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】チェッカーヘッドの全体構成を示す断面図であ
る。
【図2】コンタクトピンを示す図である。
【図3】後面板と導線との接合部分を拡大して示す図で
ある。
【図4】自己融着エナメル線の断面図である。
【図5】後面板の穴に導線を挿通した状態を示す図であ
る。
【図6】後面板と導線とを接着した状態を示す拡大図で
ある。
【図7】導線の,後面板から突出している部分を除去し
た状態を示す図である。
【図8】コンタクトピンおよびバネを前面板および中間
板に組み付けた状態を示す図である。
【図9】従来のチェッカーヘッドを示す図である。
【図10】従来のチェッカーヘッドの製造のために導線
をバネに差し込む工程を示す図である。
【符号の説明】
1 チェッカーヘッド 10 コンタクトピン 12 鍔部 14 バネ 15 導線 20 前面板 20a 穴 21 中間板 21a 穴 22 後面板 22a 穴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穴が形成された前板と,前記前板の穴か
    ら先端が突出するとともに前記前板より後方の位置に前
    記穴より大径の鍔部が形成された導電性のコンタクトピ
    ンとを有し,このコンタクトピンの先端で被検査体に接
    触するチェッカーヘッドにおいて,前記鍔部より後方に
    位置するとともに前記前板に対して固定され,前記前板
    の穴の位置に対応する位置に穴が形成された後板と,前
    記後板の穴を貫通して設けられるとともに前記後板に接
    着された導線と,前記コンタクトピンと前記導線との間
    に圧縮状態で設けられた導電性のバネとを有し,前記コ
    ンタクトピンが前記後板に向けて押圧されている状態で
    は前記コンタクトピンと前記導線とが前記バネを介して
    導通することを特徴とするチェッカーヘッド。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するチェッカーヘッドに
    おいて,前記前板と前記後板との間に挟持されるととも
    に前記前板および前記後板の穴の位置に対応する位置に
    穴が形成された中板を有し,前記鍔部および前記バネが
    前記中板の穴の中に位置し,前記導線における前記バネ
    と接する側の端面が,前記後板における前記前板側の面
    と同一面であることを特徴とするチェッカーヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載するチェ
    ッカーヘッドにおいて,前記導線の直径が,前記バネの
    内直径と外直径との平均より大きいことを特徴とするチ
    ェッカーヘッド。
  4. 【請求項4】 後板に形成されている穴に導線を差し込
    み(工程1),前記導線と前記後板とを接着し(工程
    2),前記導線における前記後板の前面から突出してい
    る部分を除去し(工程3),中板に形成されている穴に
    導電性のバネを挿入し,前板に形成されている穴に,そ
    の穴より大径かつ前記中板の穴より小径の鍔部を有する
    導電性のコンタクトピンを後方から挿通してその先端を
    前方に突出させ,前記後板と前記中板と前記前板とを重
    ね合わせて,前記導線と前記コンタクトピンとにより前
    記バネが圧縮された状態とすることを特徴とするチェッ
    カーヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載するチェッカーヘッドの
    製造方法において,前記導線が自己融着性を有し,前記
    工程2の前に,前記導線の自己融着性を利用して前記導
    線と前記後板とを仮固定することを特徴とするチェッカ
    ーヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載するチェ
    ッカーヘッドの製造方法において,前記工程3では,前
    記導線の端面を前記後板の前面に対して平坦にすること
    を特徴とするチェッカーヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4から請求項6までのいずれか1
    つに記載するチェッカーヘッドの製造方法において,前
    記導線の直径が,前記バネの内直径と外直径との平均よ
    り大きいことを特徴とするチェッカーヘッドの製造方
    法。
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