JP3018064B2 - コンタクト装置とその製造方法 - Google Patents

コンタクト装置とその製造方法

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JP3018064B2
JP3018064B2 JP7061728A JP6172895A JP3018064B2 JP 3018064 B2 JP3018064 B2 JP 3018064B2 JP 7061728 A JP7061728 A JP 7061728A JP 6172895 A JP6172895 A JP 6172895A JP 3018064 B2 JP3018064 B2 JP 3018064B2
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志守 渋井
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東洋電子技研株式会社
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/321Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by conductive adhesives

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  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Multi-Conductor Connections (AREA)
  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンタクト装置、特
に、配線、端子及び/又は電極を多数有する被コンタク
ト物の該配線、端子及び/又は電極の少なくとも一部で
あるコンタクトを取るべき部分と対応する多数の接触子
を有し、各コンタクトを取るべき部分を各接触子を介し
て電気的に外部に導出するコンタクト装置と、その製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】IC、トランジスタその他の電子部品を
用いた電子回路は、各種の装置、機器類に非常に多く用
いられており、その用途は拡大の一途を辿っているが、
これら電子回路は片面あるいは両面に配線膜が印刷され
たプリント基板を用いて構成されるのが普通であり、該
プリント基板にIC、トランジスタその他の各種電子部
品を搭載し、必要な半田付けを行うことにより電子回路
が構成されるようになっている。そして、電子回路を用
いた装置、機器類はその多くが小型化、高機能化、高性
能化が要求され、それに伴って電子回路の回路構成が複
雑化、高集積化を要求されている。従って、プリント基
板の配線も微細化、高集積化の傾向があり、それの検査
が難しくなり、且つ非常に重要になりつつある。という
のは、配線が太く、数が少ない場合にはショート不良等
が生じにくいが、配線の微細化、高集積化が進むほどシ
ョート不良が生じ易く、またその発見が難しくなるから
である。
【0003】図3(A)、(B)はプリント基板の検査
に用いるコンタクト装置の従来例を示すもので、(A)
は要部の斜視図、(B)は接触子取付プレートの断面図
である。図面において、aは下ベース、bは上ベース
で、上下に適宜離間して対向配置され、且つ、その一
方、例えば上ベースbが他方、例えば下ベースaに対し
てガイドc、cにより垂直方向に案内されて近接した
り、離間したりし得るようにされている。dは下ベース
a表面に取り付けられた下プレートで、被検査プリント
基板pの下側の面に形成された配線q、q、・・・の後
述する接触子(j)よって電気的に導出すべき各ポイン
トと対応したところに接触子装着孔f、f、・・・が形
成されている。
【0004】g、g、・・・は上記接触子装着孔f、
f、・・・に装着された接触子で、鍔付きケースh、
h、・・・内にスプリングi、i・・・を介して接触針
j、j、・・・が先端が該鍔付きケース上端から所定長
さ突出するように装着されている。接触子g、g、・・
・は上プレートaの上面側から接触子装着孔f、f、・
・・に装着し、鍔をストッパとして用いる。そして、各
接触子g、g、・・・のケースh、h、・・・の底部に
は被覆電線k、k、・・・の一端が例えば半田付けによ
りあるいはラッピングにより接続されている。上記各被
覆電線k、k、・・・の他端がソケットlに接続されて
いる。このソケットlには図示しない検査機本体の図示
しないケーブルが装着される。
【0005】尚、上ベースbに取り付けられたプレート
eにも下ベースaと同じように接触子g、g、・・・が
装着され、そのケースh、h、・・・には被覆電線k、
k、・・・の一端が接続されており、そして、該被覆電
線k、k、・・・の他端がソケット(上記ソケットlと
別の場合もあれば同じ場合もある。)に接続されてい
る。m、nはプレートd、eに対する被検査プリント基
板pの位置関係を規定する位置決め具である。
【0006】このコンタクト装置を用いて被検査プリン
ト基板pの両面の配線に異常がないかどうかを検査する
には、上下に開いた下ベースa・上ベースb間に被検査
プリント基板pを置き、上ゲートbをガイドc、c、・
・・に沿って下降させると共に、位置決め具m、nの先
端を被検査プリント基板pの位置決め孔oに嵌合させる
ことによりプレートd、eに対する被検査プリント基板
pの位置決めを行い、上下プレートd、eに取り付けら
れた接触子g、g・・・の接触針j、j、・・・の先端
を被検査プリント基板pの配線q、q、・・・の表面に
接触させる。そして、その状態で該コンタクト装置のソ
ケットl(、l)にケーブルを介して接続された図示し
ない検査機により被検査プリント基板pの配線q、q、
・・・についてショート不良等がないかどうかを試験す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
コンタクト装置には下記のような問題点があった。第1
に、接触針j、j、・・・はプレートdから例えば2c
m程度突出せしめられており、ぶれが少なくなく、その
ため、配線q、q、・・・が例えば2.54mm、1.
27mmピッチというような集積度のプリント基板には
対応することができるが、1mmピッチ以下になると対
応が難しく、全接触子g、g、・・・についてそれと対
応する配線と良好な接触状態を得ることができにくくな
るという問題があった。これは、高集積化、微細化の要
求に応えたプリント基板の検査を不可能にするので看過
できない問題である。
【0008】第2に、接触子g、g、・・・の構造が複
雑なので、高価格となり、従って、コンタクト装置の製
造価格が高く、且つ、壊れやすいので、メンテナンスコ
ストが高くなるという問題がある。これは必然的に、プ
リント基板の価格を上昇させる要因になり、看過できな
い問題である。第3に、接触子gを用いた場合、配線と
コネクタlとの間には、配線と接触針jとの接触抵抗、
鍔付きケースh内のスプリングiと接触針jとの接触抵
抗、スプリングiと鍔付きケースhの内底面との接触抵
抗が介在し、接触抵抗の総和が大きくなり、高精度の検
査が難しいという問題もある。また、接触子gを構成す
るケース本体hに被覆電線の先端を半田付けあるいはラ
ッピングなどの接続作業をする必要があり、この作業も
面倒であるのみならず、接続不良が発生することも皆無
ではない。
【0009】本発明はこのような問題点を解決すべく為
されたものであり、配線、端子及び/又は電極を多数有
する被コンタクト物の該配線、端子及び/又は電極の少
なくとも一部であるコンタクトを取るべき部分と対応す
る多数の接触子を有し、各コンタクトを取るべき部分を
各接触子を介して電気的に外部に導出するコンタクト装
置において、配線、端子及び/又は電極の配置密度の高
い被コンタクト物に対しても支障なく各コンタクトをと
ることができるようにし、更に、被コンタクト物の該配
線、端子及び/又は電極と被覆電線との間に介在する接
触抵抗を小さくし、且つ、接触子として高価なものを使
用する必要をなくし、構造を簡単にし、製造をし易くし
て、製造価格を低くすることができるようにすることを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1のコンタクト装
置は、表側が小径で裏側が大径にされた多数の接触子装
着孔が被コンタクト物の配線、端子及び/又は電極のコ
ンタクトをとるべき部分と対応するように形成されたプ
レートと、被覆が剥離された先端部が上記プレートの各
接触子装着孔に裏側から接触子を成す先端の芯線が該プ
レートの表面から所定長さ突出し被覆先端が該接触子装
着孔の大径部と小径部との間の段部に係合するように挿
入固定された多数の被覆電線と、上記プレートの表面に
固定された異方性導電体と、を少なくとも備え、上記異
方性導電体の表面に、上記被コンタクト物の配線、端子
及び/又は電極を有する面を、該配線、端子及び/又は
端子と上記接触子との位置関係を所定通りに位置合わせ
して圧接することにより該端子及び/又は端子のコンタ
クトをとるべき部分と上記被覆電線との導通をとるよう
にしてなることを特徴とする。
【0011】請求項2のコンタクト装置は、請求項1記
載のコンタクト装置と同じ構成のコンタクト機構部を、
2個対向して設け、各コンタクト機構部により異方性導
電体にて被コンタクト物をその両面から圧接することに
より該両面の配線、端子及び/又は電極の上記コンタク
トをとるべき部分を各コンタクト装置の接触子を介して
被覆電線により電気的に外部に導出するようにしてなる
ことを特徴とする。請求項3のコンタクト装置は、請求
項1又は2のコンタクト装置において、プレートの表面
への異方性導電体の固定が異方性導電接着剤を介しての
接着により為されてなることを特徴とする。
【0012】請求項4のコンタクト装置の製造方法は、
請求項1、2又は3記載のコンタクト装置の製造方法で
あって、表側が小径で裏側が大径にされた多数の接触子
装着孔が被コンタクト物の配線、端子及び/又は電極の
コンタクトをとるべき部分と対応するように形成された
プレートを用意し、先端部の被覆を剥離された被覆電線
の該先端部を、上記プレートの各接触子装着孔に該プレ
ート裏側から、先端の芯線が該プレートの表面から所定
長さより稍長く突出し被覆先端が該接触子装着孔の大径
部と小径部との間の段部に係合するように挿入固定し、
上記プレートの表面上に、上記各被覆電線の芯線と対応
する位置に芯線挿通孔を有し芯線のプレートから突出さ
せるべき長さと略同じ厚みを有するスペーサを、その各
芯線挿通孔にそれと対応する各芯線が通るように位置合
わせして当て、上記各芯線の上記スペーサから突出する
部分を研磨し、上記スペーサをプレートから取り除き、
上記プレートの表面に異方性導電体を固定することを特
徴とする。
【0013】
【作用】請求項1のコンタクト装置によれば、被覆を剥
離した被覆電線の先端部をプレートの接触子装着孔に裏
面側から挿入、固定して芯線の先端を所定長さプレート
表面から露出させることにより、接触子を得ることがで
き、接触子として特別の部品を必要としないので、部品
点数、部品の価格が極めて安くて済む。そして、各接触
子と、被コンタクト物の被検査プリント基板の配線、端
子及び/又は電極との対応するものどうしの電気的接続
は、異方性導電体を介して得るので、従来におけるよう
な長く突出させた接触針のぶれなるものをほとんどなく
すことができ、配線密度が高くても確実に電気的接続状
態を形成することができ、配線、端子及び/又は電極の
配置ピッチが例えば100ミクロンのものにも充分に対
応することができる。
【0014】しかも、被覆電線と、被コンタクト物の被
検査プリント基板の配線、端子及び/又は電極との間に
は、接触抵抗として、異方性導電体と配線、端子及び/
又は電極との間の接触抵抗と、異方性導電体と被覆電線
の露出した芯線の先端との間の接触抵抗のみが介在し、
しかも異方性導電体に対する配線、端子及び/又は電極
や、接触子を成す被覆電線の芯線先端の圧接による接触
抵抗は、弾力のないものどうしの接触の抵抗に比較して
極めて小さくできる。従って、接触抵抗を小さくでき
る。依って、非常に良好にコンタクトをとることができ
る。そのうえ、接触子と被覆電線は一体であり、接触子
と被覆電線とを半田付けあるいはラッピング等により接
続することが必要でないので、その接続作業分も製造コ
スト低減要因となるのみならず、接続不良がなくなるの
で、故障の発生率が非常に低くなる。依って、非常に良
好にコンタクトをとることができ、故障も少なくなり、
メンテナンスコストも低減できる。
【0015】請求項2のコンタクト装置によれば、請求
項1のコンタクト装置と同様の構成を有するコンタクト
機構部を、一対対向して設け、各コンタクト機構部によ
り異方性導電体にて、両面に配線、端子及び/又は電極
を多数有する被コンタクト物をその両面から圧接するこ
とにより該両面の配線、端子及び/又は電極のコンタク
トをとるべき部分を各コンタクト機構部の接触子を介し
て被覆電線により電気的に外部に導出するので、被コン
タクト物の両面の配線、端子及び/又は電極に対するコ
ンタクトを同時にとることができる。従って、両面プリ
ント配線基板の検査等に極めて便利である。請求項3の
コンタクト装置によれば、異方性導電体のプレートへの
固定を異方性導電接着剤を介して接着することにより行
うので、異方性導電体がプレートに確実に固定され、し
かも接着剤が異方性導電材料からなるので、異方性導電
体と、プレート表面の露出した被覆電線の芯線の先端と
の間の導電性が何等損なわれない。
【0016】請求項4のコンタクト装置の製造方法によ
れば、用意したプレートの接触子装着孔にその裏側から
予め先端部の被覆を剥離しておいた被覆電線の該先端部
を、プレート裏側から、先端の芯線が該プレートの表面
から所定長さより稍長く突出し被覆先端が該接触子装着
孔の大径部と小径部との間の段部に係合するように挿入
固定するので、プレートの表面から接触子となるところ
の被覆電線の芯線の先端を露出した状態にすることがで
きる。そして、上記プレートの表面上に、上記各被覆電
線の芯線と対応する位置に芯線挿通孔を有し芯線のプレ
ートから突出させるべき長さと略同じ厚みを有するスペ
ーサを、その各芯線挿通孔にそれと対応する各芯線が通
るように位置合わせして当て、上記各芯線の上記スペー
サから突出する部分を研磨し該スペーサを上記プレート
から取り除くので、各接触子を成す被覆電線の芯線の上
記プレートの表面から突出した長さを極めて精確に均一
にすることができる。そして、上記プレート上に、異方
性導電体を固定するので、異方性導電体表面に被コンタ
クト物を圧接することによりその配線、端子及び/又は
電極のコンタクトをとるべき部分とそれに対応する被覆
電線との間の電気的導通を該異方性導電体を介してとる
ことができ、接触子は被覆電線と一体なので、従来のよ
うに、接触子と被覆電線との電気的接続のために半田付
け等の接続作業を必要としない。従って、作業工数が非
常に少なくても良い上、不良の発生率も少なくても済
む。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳細に説
明する。図1(A)、(B)は本発明コンタクト装置の
一つの実施例を示すもので、(A)は要部を示す斜視
図、(B)は接触子を成す被覆電線の先端部が接触子装
着孔に挿入固定されたプレートを示す断面図である。図
面において、1は下側コンタクト機構部、2は上側コン
タクト機構部で、両者は略同一の構成を有し、上下に離
間して対向配置されている。
【0018】先ず、下側コンタクト機構部1の構成につ
いて説明する。3はベースで、その表面にプレート4が
設けられている。5、5、・・・は接触子装着孔で、被
検査プリント基板6の配線7のコンタクトをとるべき各
部分に対応した位置に形成されている。各接触子装着孔
5、5、・・・はそれぞれ下側が大径にされ、上側が小
径にされ、5aが大径部分、5bが小径部分であり、従
って、その間に下向き(裏側向き)の段部が存在してい
る。8、8、・・・は被覆電線で、それぞれ一端部が上
記接触子装着孔5の小径部分5bの長さより稍長く被覆
9が剥がされている。10、10、・・・は被覆電線
8、8、・・・の芯線である。
【0019】上記の各被覆電線8、8、・・・の上記一
端部は上記プレート4の裏面から各接触子装着孔5、
5、・・・に挿入され、接着固定されている。具体的に
は、上記剥離された被覆電線8、8、・・・の被覆9、
9、・・・の先端面が上記接触子装着孔5、5、・・・
の小径部分5b、5b、・・・と大径部分5a、5a、
・・・との間の段部に係合する位置まで被覆電線8、
8、・・・の一端部が挿入され、芯線10、10、・・
・の被覆9、9、・・・から露出した先端部は接触子装
着孔5、5、・・・の小径部分5b、5b、・・・を通
ってプレート4の表面から約0.2mm程度突出してい
る。この芯線10、10、・・・の突出量は均一にされ
ている。そして、この芯線10、10、・・・のプレー
ト4から突出した部分が接触子となる。この接触子を成
す芯線10、10、・・の突出した部分の長さを例えば
0.2乃至0.3mm程度ときわめて短くすることによ
りぶれをほとんどなくすことができる。尚、被覆電線
8、8、・・・の接触子装着孔5、5、・・・に挿入さ
れた部分はプレート4から外れないように接着剤で固定
されている。一方、各被覆電線8、8、・・・の他端は
ソケット11に接続される。該ゾケット11は図示しな
い検査装置の検査回路に接続された図示しないケーブル
がコネクトされるものである。
【0020】12は異方性導電ゴム等からなる異方性導
電型接着剤12aを介して上記プレート4の表面に接着
された薄い弾力性に富んだ異方性導電体で、表面に対し
垂直の方向に圧力を受けるとその圧力を受けた部分が縮
んでその部分に垂直方向の導電性が生じる。従って、該
異方性導電体12上に被検査プリント基板6を、その配
線7、7、・・・の各コンタクトをとるべき部分とそれ
に対応する芯線10、10、・・・からなる接触子とを
位置合わせしたうえで置き、適度の圧力を加えると、異
方性導電体6の各芯線10、10・・・と、配線7、
7、・・・の該芯線10、10・・・と対応する各部分
との間はその圧力により縮んで垂直方向の導通が生じ
る。依って、上記ソケット11の各端子が下側コンタク
ト機構部1を介して被検査プリント基板6の裏面の配線
7、7、・・・のコンタクトをとるべき部分と電気的に
接続された状態になる。13はプレート4に対して被検
査プリント基板6を位置合わせする位置合わせ具であ
り、該位置合わせ具13の先端部をプレート4の位置合
わせ孔14と整合させると位置合わせができるようにな
っている。
【0021】尚、上側コンタクト機構部2は下側コンタ
クト機構部1とほとんど同じ構成を有し、単に下側コン
タクト機構部1の上側においてこれと対向配置されてい
る点で相違するに過ぎない。従って、その構成の説明は
重複するので省略する。15、15、・・・は下側コン
タクト機構部1に対して上側コンタクト機構部2を垂直
方向に案内するガイドで、上側コンタクト機構部2は該
ガイド15、15、・・・により案内されて上下動す
る。そして、通常時は下側コンタクト機構部1との間を
開いた状態にされ、検査をするときには被検査プリント
基板6を下側コンタクト機構部1の異方性導電体12上
に位置合わせして載置し、次に、上側コンタクト機構部
2を下降させ、被検査プリント基板12の上側の面上に
該上側コンタクト機構部2の異方性導電体6の表面を位
置合わせして当てて所定の圧力を加える。すると、被検
査プリント基板12の両面の各配線7、7、・・・の各
コンタクトをとるべき部分を外部へ電気的に導出して検
査等ができる。
【0022】図2(A)乃至(E)は本コンタクト装置
の要部を成す接触子のプレートへの組み付け方法を工程
順に示す断面図である。 (A)先ず、図2(A)に示すように、接触子装着孔
5、5、・・・を有するプレート4を用意する。該プレ
ート4の接触子装着孔5、5、・・・は被検査プリント
基板6の配線7のコンタクトをとるべき各部分に対応し
た位置に形成されており、それぞれ下側が大径(5a)
にされ、上側が小径(5b)にされていること前述の通
りである。 (B)次に、図2(B)に示すように、予め先端部の被
覆9、9、・・・を所定長さ剥離しておいた各被覆電線
8、8、・・・のその先端部を、上記プレート4の接触
子装着孔5、5、・・・にプレート4裏面側から挿入
し、芯線10、10、・・・の先端を所定長さ、例えば
0.3mm以上プレート4表面から突出させる。そし
て、その被覆電線8、8、・・・の先端部をプレート4
に接着剤により固定し、外れないようにする。
【0023】(C)次に、図2(C)に示すように、各
芯線10、10、・・・と対応した部分に芯線挿通孔1
6、16、・・・が形成された薄い板状のスペーサ(厚
さ例えば0.3mm)17を上記プレート4上に各芯線
10、10、・・・の先端がそれと対応する芯線挿通孔
16、16、・・・に通るように位置合わせして接着す
る。 (D)次に、各芯線10、10、・・・の上記スペーサ
17の表面から突出した部分を研磨し、図2(D)に示
すように、芯線10、10、・・・の先端面をスペーサ
17の表面と同一平面上に位置するようにする。この研
磨により、各芯線10、10、・・・のプレート4表面
からの突出量はスペーサ17の厚さと同じ(例えば、
0.3mm)になる。その後、芯線10、10、・・・
を例えば錫などでメッキする。
【0024】(E)次に、上記スペーサ17を剥離する
と、図2(E)に示すように、芯線10、10、・・・
からなる接触子が組み付けられたプレート4が出来上が
る。その後、このプレート4の接触子を成す芯線10、
10、・・・が例えば0.3mm突出した面に、異方性
導電接着剤を介して異方性導電体12を接着する。
【0025】このような製造方法によれば、接触子は被
覆電線8と一体、即ち被覆電線8の芯線10そのものな
ので、従来のように、接触子と被覆電線との電気的接続
のために半田付けを必要としない。従って、作業工数が
非常に少なくても良い上、不良の発生率も少なくても済
む。そして、芯線10、10、・・・のプレート4から
突出させるべき長さと略同じ厚みを有するスペーサ17
をプレート4の表面に接着し、各芯線10、10、・・
・のスペーサ17から突出する部分を研磨しその後該ス
ペーサ17を上記プレート4から取り除くので、各接触
子を成す被覆電線8の芯線10、10、・・・の上記プ
レート4の表面から突出した長さを極めて精確に均一化
することができる。従って、コンタクト性を均一化する
ことができる。
【0026】尚、上記実施例は、両面に配線7、7、・
・・を有する被検査プリント基板6に対するコンタクト
をとるコンタクト装置に本発明を適用したものである
が、本発明は片面にのみ配線を有する被検査プリント基
板6に対してコンタクトをとるコンタクト装置にも適用
することができることはいうまでもない。この場合は、
図1の上側コンタクト機構部2は不要で、上側コンタク
ト機構部2に代えてプレスを用いて下側コンタクト機構
部1に対して被検査プリント基板6を適宜な圧力で押す
ようにすると良い。また、本発明コンタクト装置は、プ
リント基板の検査用コンタクト装置のみならず、例えば
パッド電極を有するベアのICチップの検査用コンタク
ト装置や樹脂封止されたICの各端子とコンタクトする
樹脂封止ICの検査用コンタクト装置にも適用すること
ができる。そして、コンタクトをとるものは、配線に限
らず、電極であっても端子であっても良い。
【0027】
【発明の効果】請求項1のコンタクト装置によれば、被
覆を剥離した被覆電線の先端部をプレートの接触子装着
孔に裏面側から挿入、固定して芯線の先端を所定長さプ
レート表面から露出させることにより、接触子を得るこ
とができ、接触子として特別の部品を必要としないの
で、部品点数、部品の価格が極めて安くて済む。そし
て、各接触子と、被コンタクト物の被検査プリント基板
の配線、端子及び/又は電極との対応するものどうしの
電気的接続は、異方性導電体を介して得るので、接触子
を短くても確実な電気的接続がとれ、従来におけるよう
な長い接触針がぶれるというおそれをがない。従って、
配線、端子及び/又は電極の配置ピッチが小さくても確
実に電気的接続状態を形成することができ、具体的には
配置ピッチが例えば100ミクロンのものにも充分に対
応することができる。
【0028】しかも、被覆電線と、被コンタクト物の被
検査プリント基板の配線、端子及び/又は電極との間に
は、接触抵抗として、異方性導電体と配線、端子及び/
又は電極との間の接触抵抗と、異方性導電体と被覆電線
の露出した芯線の先端との間の接触抵抗のみが介在し、
しかも異方性導電体に対する配線、端子及び/又は電極
や、接触子を成す被覆電線の芯線先端の圧接による接触
抵抗は、弾力のないものどうしの接触の抵抗に比較して
極めて小さくできる。従って、接触抵抗を小さくでき
る。依って、非常に良好にコンタクトをとることができ
る。そのうえ、接触子と被覆電線は一体であり、接触子
と被覆電線とを半田付けあるいはラッピング等により接
続する必要がないので、その接続作業分も製造コスト低
減要因となるのみならず、接続不良の発生がなくなるの
で、故障の発生率がより高くなる。依って、非常に良好
にコンタクトをとることができると共に、故障の発生率
も少なくすることができる。
【0029】請求項2のコンタクト装置によれば、請求
項1のコンタクト装置と同様の構成を有するコンタクト
機構部を、一対対向して設け、各コンタクト機構部によ
りその異方性導電体にて、被コンタクト物をその両面か
ら圧接することにより該両面の配線、端子及び/又は電
極のコンタクトをとるべき部分を各コンタクト機構部の
接触子を介して被覆電線により電気的に外部に導出する
ようにしてなるので、被コンタクト物の両面の配線、端
子及び/又は電極に対するコンタクトを同時にとること
ができる。従って、両面プリント配線基板の検査等に極
めて便利である。請求項3のコンタクト装置によれば、
異方性導電体のプレートへの固定を異方性導電接着剤を
介して接着することにより行うので、異方性導電体がプ
レートに確実に固定され、しかも接着剤が異方性導電材
料からなるので、異方性導電体と、プレート表面の露出
した被覆電線の芯線の先端との間の導電性が何等損なわ
れない。
【0030】請求項4のコンタクト装置の製造方法によ
れば、用意したプレートの接触子装着孔に、その裏側か
ら予め先端部の被覆を剥離しておいた被覆電線の該先端
部を、プレート裏側から、先端の芯線が該プレートの表
面から所定長さより稍長く突出し被覆先端が該接触子装
着孔の大径部と小径部との間の段部に係合するように挿
入固定するので、プレートの表面から接触子となるとこ
ろの被覆電線の芯線の先端を露出した状態にすることが
できる。そして、上記プレートの表面上に、上記各被覆
電線の芯線と対応する位置に芯線挿通孔を有し芯線のプ
レートから突出させるべき長さと略同じ厚みを有するス
ペーサを、その各芯線挿通孔にそれと対応する各芯線が
通るように位置合わせして当て、上記各芯線の上記スペ
ーサから突出する部分を研磨し該スペーサを上記プレー
トから取り除くので、各接触子を成す被覆電線の芯線の
上記プレートの表面から突出した長さを極めて精確に均
一にすることができる。そして、上記プレート上に、異
方性導電体を固定するので、異方性導電体表面に被コン
タクト物をその配線、端子及び/又は電極のコンタクト
をとるべき部分とそれに対応する被覆電線との間の電気
的導通を該異方性導電体を介してとることができ、接触
子が被覆電線と一体なので、従来のように、接触子と被
覆電線との電気的接続のために半田付けを必要としな
い。従って、作業工数が非常に少なくても良い上、不良
の発生率も少なくても済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)は本発明コンタクト装置の一つ
の実施例を示すもので、(A)は斜視図、(B)は接触
子が取り付けられたプレートの断面図である。
【図2】(A)乃至(E)は本発明コンタクト装置の製
造方法の要部である接触子のプレートへの組み付け方法
を工程順に示す断面図である。
【図3】(A)、(B)はコンタクト装置の従来例の一
つを示すもので、(A)は斜視図、(B)は接触子が取
り付けられたプレートの断面図である。
【符号の説明】
1、2 上下のコンタクト機構部 4 プレート 5 接触子装着孔 5a 接触子装着孔5の大径部分 5b 接触子装着孔5の小径部分 6 被コンタクト物(被検査プリント基板) 7 配線 8 被覆電線 9 被覆 10 芯線 12 異方性導電体 12a 異方性導電接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−145180(JP,A) 特開 平4−269888(JP,A) 実開 昭57−122676(JP,U) 実開 昭55−80887(JP,U) 実開 平2−27672(JP,U) 実開 昭59−275(JP,U) 特公 昭47−21664(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 9/09,23/68,11/01 H01R 43/20,43/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線、端子及び/又は電極を多数有する被
    コンタクト物の該配線、端子及び/又は電極の少なくと
    も一部であるコンタクトをとるべき部分と対応する多数
    の接触子を有し、該各コンタクトを取るべき部分を各接
    触子を介して電気的に外部に導出するコンタクト装置に
    おいて、 表側が小径で裏側が大径にされた多数の接触子装着孔が
    上記被コンタクト物の配線、端子及び/又は電極の上記
    コンタクトをとるべき部分と対応するように形成された
    プレートと、 被覆が剥離された先端部が、上記プレートの各接触子装
    着孔に、裏側から接触子を成す芯線の先端が該プレート
    の表面から所定長さ突出し被覆先端が該接触子装着孔の
    大径部と小径部との間の段部に係合するように、挿入固
    定された多数の被覆電線と、 上記プレートの表面に固定された異方性導電体と、 を少なくとも備え、 上記異方性導電体の表面に、上記被コンタクト物を、そ
    の配線、端子及び/又は端子のコンタクトをとるべき部
    分と上記接触子の対応するものどおしが整合するように
    位置合わせして圧接することにより該各コンタクトをと
    るべき部分と上記被覆電線との導通をとるようにしてな
    ることを特徴とするコンタクト装置
  2. 【請求項2】 両面に配線、端子及び/又は電極を多数
    有する被コンタクト物の該配線、端子及び/又は電極の
    少なくとも一部であるコンタクトをとるべき部分と対応
    する多数の接触子を有し、各コンタクトを取るべき部分
    を各接触子を介して電気的に外部に導出するコンタクト
    装置において、 表側が小径で裏側が大径にされた多数の接触子装着孔が
    上記被コンタクト物の配線、端子及び/又は電極の上記
    コンタクトをとるべき部分と対応するように形成された
    プレートと、被覆が剥離された先端部が上記プレートの
    各接触子装着孔に裏側から接触子を成す芯線の先端が該
    プレートの表面から所定長さ突出し被覆先端が該接触子
    装着孔の大径部と小径部との間の段部に係合するように
    挿入固定された多数の被覆電線と、上記プレートの表面
    に固定された異方性導電体とを少なくとも備えたコンタ
    クト機構部を2個対向して設け、 上記2個のコンタクト装置機構部によりその異方性導電
    体にて、上記被コンタクト物をその両面から圧接するこ
    とにより該両面の配線、端子及び/又は電極のコンタク
    トを取るべき部分を各コンタクト装置の接触子を介して
    被覆電線により電気的に外部に導出するようにしてなる
    ことを特徴とするコンタクト装置
  3. 【請求項3】 プレートの表面への異方性導電体の固定
    が異方性導電接着剤を介しての接着により為されてなる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のコンタクト装置
  4. 【請求項4】 表側が小径で裏側が大径にされた多数の
    接触子装着孔が被コンタクト物の配線、端子及び/又は
    電極の少なくとも一部であるコンタクトをとるべき部分
    と対応するように形成されたプレートを用意し、 先端部の被覆を所定長さより長く剥離された被覆電線の
    該先端部を、上記プレートの各接触子装着孔に該プレー
    ト裏側から、接触子を成す芯線の先端が該プレートの表
    面から所定長さより稍長く突出し被覆先端が該接触子装
    着孔の大径部と小径部との間の段部に係合するように挿
    入固定し、 上記プレートの表面上に、上記各被覆電線の芯線と対応
    する位置に芯線挿通孔を有し芯線のプレートから突出さ
    せるべき長さと略同じ厚みを有するスペーサを、その各
    芯線挿通孔にそれと対応する各芯線が通るように位置合
    わせして当て、 上記各芯線の上記スペーサから突出する部分を研磨し、 上記スペーサをプレートから取り除き、 上記プレートの表面に異方性導電体を固定することを特
    徴とする請求項1、2又は3記載のコンタクト装置の製
    造方法
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