JP2000086935A - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JP2000086935A JP10276446A JP27644698A JP2000086935A JP 2000086935 A JP2000086935 A JP 2000086935A JP 10276446 A JP10276446 A JP 10276446A JP 27644698 A JP27644698 A JP 27644698A JP 2000086935 A JP2000086935 A JP 2000086935A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性、耐候性、使用時までの保存安定性等
に優れ、かつ多孔質基材及び上塗り塗料双方との密着性
にも優れる水性塗料組成物を提供する。 【解決手段】 コア成分が、アクリル酸のエポキシ基含
有アルキルエステル(A)及び/又は多価エポキシ化合
物(B)5〜50重量%のビニル共重合体からなり、シ
ェル成分が、カルボキシル基含有重合性不飽和単量体
(D)2〜50重量%のビニル共重合体からなるコア/
シェル型水性エマルション(E)と、水溶性珪酸塩
(F)とを、固形分重量比で、(E):(F)=10:
1〜1:10の配合割合で含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性塗料組成物に
関し、より詳しくは、珪酸カルシウム板やALC板など
の多孔質板の表面処理剤として、又は下塗り剤として特
に優れる水性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】珪酸カルシウム板、ALC板、フレキシ
ブルボード、石膏スラグパーライト、木片セメント板、
プレキャストコンクリート板などの窯業系サイディング
基材や、モルタル、コンクリート基材等の無機質系多孔
質基材は、耐久性向上及び美観のために通常表面塗装が
施される。
【0003】この塗装に際しては、塗料を直接基材へ塗
布すると基材への付着性が不良となるので、基材に下塗
り塗装を施す。従って、この目的に用いられるプライマ
ーには、耐水性、耐候性、使用時までの保存安定性等に
優れることはもちろん、基材及び上塗り塗料双方との密
着性が良好であることが必要である。このような目的の
プライマーとして、従来より、水溶性珪酸塩と合成樹脂
とを含む水性樹脂組成物が知られている。
【0004】例えば、特開昭61−238860号公報
には、式M2 O・xSiO2 (Mはアルカリ金属、xは
2.0〜4.5の値)で表される水溶性珪酸塩と、アク
リル系合成樹脂エマルション及び/又は水溶液とを含む
組成物が記載されており、アクリル樹脂としては、アク
リル酸エステル共重合体、スチレン・アクリル酸エステ
ル共重合体等が記載されている。
【0005】また、特開平7−102241号公報に
は、アクリルエマルション樹脂と式Li2 O・nSiO
2 (nは3〜8の値)で示される珪酸リチウムとを含む
組成物が記載されている。同号公報の実施例によれば、
アクリル樹脂として、メチルメタクリレート/ブチルア
クリレート共重合体が用いられている。
【0006】また、特開平2−308887公報には、
カルボキシル基及びアルコキシシリル基を有するビニル
共重合体のエマルション(A)と珪酸リチウム(B)と
を、固形分重量比で(A):(B)=40:60〜9
0:10の割合で含む組成物が記載されている。
【0007】しかしながら、これら公報記載の組成物で
は、いずれも使用時までの保存安定性が悪く、多孔質基
材との密着性が不十分であるという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、上記従来技術の問題点を解決し、耐水性、耐候性、
使用時までの保存安定性等に優れ、かつ多孔質基材及び
上塗り塗料双方との密着性にも優れる水性塗料組成物を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、一般式(I)で示される重合性不飽和単量体及
び/又は多価エポキシ化合物とその他の重合性不飽和単
量体との共重合体をコア成分に含有し、カルボキシル基
含有不飽和単量体とその他の重合性不飽和単量体との共
重合体をシェル成分に含有するコア/シェル型水性エマ
ルションを用いることによって、上記目的を達成できる
ことを見出だし、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、コア成分が、一般式
(I): CH2 =C(R1 )COOR2 (I) (一般式(I)において、R1 は水素原子又はメチル基
を表し、R2 はエポキシ基又はエポキシ基等価体を有す
る置換アルキル基を表す。)で示される重合性不飽和単
量体(A)及び/又は分子中に少なくとも2個のエポキ
シ基を有する多価エポキシ化合物(B)5〜50重量%
と、前記重合性不飽和単量体(A)及び/又は多価エポ
キシ化合物(B)と共重合可能なその他の重合性不飽和
単量体(C)95〜50重量%との共重合体からなり、 シェル成分が、カルボキシル基を有する重合性不飽和単
量体(D)2〜50重量%と、前記カルボキシル基含有
不飽和単量体(D)と共重合可能なその他の重合性不飽
和単量体(C)98〜50重量%との共重合体からなる
コア/シェル型水性エマルション(E)と、 一般式(II): M2 O・xSiO2 (II) (一般式(II)において、Mは周期律表第IA族に属す
るアルカリ金属を表し、xは2.0〜7.5の値を表
す。)で表される水溶性珪酸塩(F)とを、 固形分重量比で、(E):(F)=10:1〜1:10
の配合割合で含む、水性塗料組成物である。
【0011】前記重合性不飽和単量体(A)は、前記一
般式(I)におけるR2 が下記エポキシ基又はエポキシ
基等価体含有アルキル基(1),(2) 及び(3):
【化2】 (この式において、R3 は水素原子又はメチル基を表
し、Xはハロゲン原子を表す。)から選ばれるものであ
ることが好ましい。
【0012】このように、エポキシ基等価体とは、上記
(1) のような、シェル成分の共重合体中のカルボキシル
基と、エポキシ基と同様に反応して架橋構造を形成し得
る基を意味する。
【0013】また、前記多価エポキシ化合物(B)は、
ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノー
ルAジβメチルグリシジルエーテル、ビスフェノールF
ジグリシジルエーテル及びビスフェノールFジβ−メチ
ルグリシジルエーテルから選ばれることが好ましい。
【0014】また、前記重合性不飽和単量体(C)は、
(メタ)アクリル酸エステル、スチレン又はスチレン誘
導体、(メタ)アクリロニトリル、アミド結合含有ビニ
ルモノマー、ヒドロキシル基含有ビニルモノマー及びシ
リル基含有ビニルモノマーからなる群から選ばれる少な
くとも1種のモノマーを含むことが好ましい。
【0015】本発明において、前記コア/シェル型水性
エマルション(E)は、例えば、シェル成分を構成すべ
き共重合体を重合した後、このシェル成分を高分子分散
剤として使用して、コア成分を構成すべき共重合体の各
モノマーを水中に乳化分散させ、ラジカル重合開始剤に
より乳化重合することにより合成される。
【0016】本発明において、前記コア/シェル型水性
エマルション(E)のコア/シェル重量比は、コア:シ
ェル=9:1〜1:9であることが好ましい。
【0017】本発明において、前記コア/シェル型水性
エマルション(E)のコア成分を構成する共重合体のT
gが−40℃〜100℃であり、シェル成分を構成する
共重合体のTgが−40℃〜100℃であることが好ま
しい。以下、本発明について詳しく説明する。
【0018】まず、コア成分を構成する共重合体につい
て説明する。重合性不飽和単量体(A)は、次の一般式
(I)で示される。 CH2 =C(R1 )COOR2 (I) 一般式(I)において、R1 は水素原子又はメチル基を
表し、R2 はエポキシ基又はエポキシ基等価体を有する
置換アルキル基を表す。R2 が表すエポキシ基又はエポ
キシ基等価体含有アルキル基としては、特に限定されな
いが、例えば、次の(1),(2) 及び(3) が挙げられる。
【0019】
【化3】 この式において、R3 は水素原子又はメチル基を表し、
Xはフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子を表す。
【0020】重合性不飽和単量体(A)として、より具
体的に、グリシジルメタクリレート、グリシジルタクリ
レート、β−メチルグリシジルメタクリレート、(3,4-
エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレート、3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が入
手容易なものとして挙げられる。
【0021】重合性不飽和単量体(A)のエポキシ基や
エポキシ基等価体は、シェル成分の共重合体中のカルボ
キシル基と反応して架橋構造を形成し得る。
【0022】多価エポキシ化合物(B)は、分子中に少
なくとも2個のエポキシ基を有する化合物であり、例え
ば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェ
ノールAジβ−メチルグリシジルエーテル、ビスフェノ
ールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジβ−
メチルグリシジルエーテル、ブロム化ビスフェノールA
ジグリシジルエーテル、テトラヒドロキシフェニルメタ
ンテトラグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシ
ジルエーテル、ノボラックジグリシジルエーテル、ポリ
アルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリ
ントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールグリ
シジルエーテル等のグリシジルエーテル類; フタル酸
ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシ
ジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル等のジ
グリシジルエステル類; テトラグリシジルジアミノジ
フェニルメタン、トリグリシジルイソシアヌレート等の
多価グリシジルアミン類; エポキシ化ポリブタジエ
ン、エポキシ化大豆等の脂肪族エポキシ樹脂等が挙げら
れる。
【0023】これらのうち、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル、ビスフェノールAジβ−メチルグリシジ
ルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、
ビスフェノールFジβ−メチルグリシジルエーテル等
が、入手容易であり好ましい。
【0024】多価エポキシ化合物(B)の共重合体生成
後の残存エポキシ基は、シェル成分の共重合体中のカル
ボキシル基と反応して架橋構造を形成し得る。
【0025】前記重合性不飽和単量体(A)及び/又は
多価エポキシ化合物(B)と共重合可能なその他の重合
性不飽和単量体(C)は、(メタ)アクリル酸エステ
ル、スチレン又はスチレン誘導体、(メタ)アクリロニ
トリル、アミド結合含有ビニルモノマー、ヒドロキシル
基含有ビニルモノマー及びシリル基含有ビニルモノマー
からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーを含
むことが好ましい。
【0026】このような(メタ)アクリル酸エステルと
しては、アルキル基の炭素数が1〜12、好ましくは1
〜8の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられ
る。より具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)ア
クリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル
酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メ
タ)アクリル酸シクロヘキシル等が挙げられる。これら
のうち、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等が入手容易で
ある点、他のビニル系モノマーとの共重合性が良好であ
る点から好ましい。また、これらのうちの1種を用いて
も良いし、2種以上を併用してもよい。
【0027】スチレン又はスチレン誘導体としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、ビニルトルエン、モノクロルスチレン等が挙げられ
る。これらのうち、スチレン、α−メチルスチレン等が
入手容易である点、他のビニル系モノマーとの共重合性
が良好である点から好ましい。
【0028】アミド結合含有ビニルモノマーとしては、
例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、α−エチ
ルアクリルアミド; N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−メチルア
クリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−メチ
ロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミ
ドなどのN−置換(メタ)アクリルアミド; メチレン
ビスアクリルアミド、メチレンビスメタクリルアミドな
どのN−置換(メタ)アクリルアミド2量体;N−ビニ
ルピロリドン等が挙げられる。これらのうち、アクリル
アミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド等が入手容
易である点、これらアミド結合含有ビニルモノマー以外
のビニル系モノマーとの共重合性が良好である点から好
ましい。
【0029】ヒドロキシル基含有ビニルモノマーとして
は、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。シリル基含有ビニルモノマーとしては、例えば、ジ
ビニルジメトキシシラン、ジビニルジ−β−メトキシエ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ
ス−β−メトキシエトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)ア
クリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げら
れる。これらのうち、γ−(メタ)アクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロ
ピルトリエトキシシラン等が入手容易である点、アルコ
キシシラン基の安定性の点から好ましい。
【0030】さらに、重合性不飽和単量体(C)とし
て、必要に応じて上記の他に、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、ブタジエンなどを、本発明の目的を損なわない範囲
の量で用いることもできる。
【0031】本発明において、コア成分を構成する共重
合体は、前記重合性不飽和単量体(A)及び/又は前記
多価エポキシ化合物(B)5〜50重量%と、前記重合
性不飽和単量体(C)95〜50重量%とからなる。単
量体(A)及び/又は多価エポキシ化合物(B)が5重
量%未満であると、この共重合体中におけるエポキシ基
の数が少なく、塗膜の焼付け時のシェル成分の共重合体
中のカルボキシル基との架橋構造が少なく、密着性が発
現しにくい。一方、(A)及び/又は(B)が50重量
%を超えると、コア/シェル型エマルションの合成時の
乳化安定性及びエマルション保存時の保存安定性が悪化
する。シェル成分の共重合体中のカルボキシル基の数を
も考慮して、(A)及び/又は(B)は5〜20重量%
であることが好ましい。
【0032】次に、シェル成分を構成する共重合体につ
いて説明する。カルボキシル基を有する重合性不飽和単
量体(D)例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、
マレイン酸の半エステル化物、フマル酸、フマル酸の半
エステル化物、イタコン酸、イタコン酸の半エステル化
物、クロトン酸、ケイ皮酸等のα,β−不飽和カルボン
酸; さらには、カルボキシエチル(メタ)アクリレー
トやカルボキシプロピル(メタ)アクリレートなどのカ
ルボキシアルキル(メタ)アクリレート; フタル酸モ
ノヒドロキシエチルアクリレートやコハク酸モノヒドロ
キシエチルアクリレートなどのジカルボン酸とモノヒド
ロキシアルキルアクリレートとのエステル等が挙げられ
る。これらのうち、アクリル酸、メタクリル酸等が入手
容易である点、他のビニル系モノマーとの共重合性が良
好である点から好ましい。
【0033】前記カルボキシル基含有単量体(D)と共
重合可能なその他の重合性不飽和単量体(C)として
は、前述した単量体(C)と同様のものを用いることが
できる。
【0034】本発明において、シェル成分を構成する共
重合体は、前記カルボキシル基含有単量体(D)2〜5
0重量%と、前記重合性不飽和単量体(C)98〜50
重量%とからなる。単量体(D)が2重量%未満である
と、この共重合体中におけるカルボキシル基の数が少な
く、コア/シェル型エマルションの合成時の乳化安定性
及びエマルション保存時の保存安定性が悪化する。ま
た、塗膜焼付け時のコア成分の共重合体中のエポキシ基
との架橋構造が少なく、密着性が発現しにくい。また、
水溶性珪酸塩と配合した場合にゲル化を起こしやすい。
一方、単量体(D)が50重量%を超えると、塗膜の親
水性が大きくなり、耐水性が悪化する。コア成分の共重
合体中のエポキシ基の数をも考慮して、単量体(D)は
5〜30重量%であることが好ましい。
【0035】本発明で用いるコア/シェル型水性エマル
ション(E)は、例えば次のようにして合成することが
できる。例えば、シェル成分を構成すべき共重合体を重
合した後、このシェル成分を高分子分散剤として使用し
て、コア成分を構成すべき共重合体の各モノマーを水中
に乳化分散させ、ラジカル重合開始剤により乳化重合す
ることにより合成される。
【0036】より詳しくは、シェル成分を構成すべき共
重合体の各モノマー、すなわち少なくとも1種の(D)
2〜50重量%と少なくとも1種の(C)98〜50重
量%とを、例えばイソプロピルアルコール等の適当な有
機溶媒中で、ラジカル重合開始剤存在下、40〜90℃
程度で攪拌し、重合する。重合後、例えばアンモニア水
等を加えモノマー(D)由来のカルボキシル基を中和し
つつ、常圧又は減圧下で加熱し有機溶媒を除去し、シェ
ル成分の水性共重合体を得る。
【0037】次に、得られた共重合体を高分子分散剤と
して使用して、コア成分を構成すべき共重合体の各モノ
マー、すなわち少なくとも1種の(A)及び/又は少な
くとも1種の(B)5〜50重量%と少なくとも1種の
(C)95〜50重量%とを水中に乳化分散させ、ラジ
カル重合開始剤存在下、40〜90℃程度で攪拌し、乳
化重合する。
【0038】ラジカル重合開始剤としては、通常のもの
を用いることができ、例えば、アゾビスイソブチロニト
リル、過酸化ベンゾイル、過硫酸アンモニウム等を用い
ることができる。ラジカル重合開始剤の使用量も、適宜
選択すればよい。このような反応によって、シェル成分
のカルボキシル基とコア成分のエポキシ基との架橋が起
こり、コア/シェル型構造が形成される。
【0039】また、コア/シェル型水性エマルション
(E)の合成においては、コア/シェル重量比が、コ
ア:シェル=9:1〜1:9の範囲であることが好まし
い。コア成分がこの範囲よりも多くなると、乳化安定性
を保つことが難しくなる。一方、コア成分がこの範囲よ
りも少なくなると、乳化安定性は十分であるが、カルボ
キシル基が相対的に多くなるため、耐水性、耐薬品性が
低下しやすい。コア/シェル重量比が、コア:シェル=
8:2〜2:8の範囲であることがより好ましい。
【0040】また、本発明において、前記コア/シェル
型水性エマルション(E)のコア成分を構成する共重合
体のガラス転移温度Tgが−40℃〜100℃であり、
シェル成分を構成する共重合体のガラス転移温度Tgが
−40℃〜100℃であることが、塗膜の造膜性及び温
冷繰り返し時の密着性の点から好ましい。
【0041】ここで用いるガラス転移温度Tgは、下記
トボルスキ (Tobolsky) の計算式により算出される値で
ある。この式による計算値は、実測値とほぼ一致する値
である。
【0042】1/Tg=W1 /Tg1 +W2 /Tg2
・・・・・+Wn /Tgn (式中、Tgは共重合体のガラス転移温度(K)、Tg
1 、Tg2 、・・・、Tgn はそれぞれ単量体1、2、
・・・、nのホモポリマーのガラス転移温度(K)、W
1 、W2 、・・・、Wn はそれぞれ単量体1、2、・・
・、nの重量分率を示す。)
【0043】また、コア/シェル型水性エマルション
(E)の粒子径は、エマルション(E)と水溶性珪酸塩
(F)の使用時までの混合安定性と、塗布後の皮膜状態
の相溶性との兼ね合いから、0.01〜1μm程度が適
切であり、0.03〜0.8μmが好ましい。
【0044】 次に、一般式(II): M2 O・xSiO2 (式中、Mは周期律表第IA族に属するアルカリ金属を
表し、xは2.0〜7.5の値を表す。)で表される水
溶性珪酸塩(F)について説明する。
【0045】水溶性珪酸塩(F)におけるアルカリ金属
Mとしては、Li、Na、Kが好ましい。また、水溶性
珪酸塩(F)におけるxは2.0〜7.5の値である。
xが2.0未満であると得られる塗料組成物の耐水性が
劣り、一方、xが7.5を超えると得られる塗料組成物
の基材への密着性が劣る。好ましいxの値は2.0〜
4.5である。
【0046】また、本発明において、水溶性珪酸塩
(F)は完全な水溶液形態であることが好ましい。コロ
イド状のものなどは、基材への浸透性や密着性が劣る。
また、水溶性珪酸塩(F)の2種以上を併用することも
可能である。
【0047】本発明の塗料組成物は、コア/シェル型水
性エマルション(E)と水溶性珪酸塩(F)とを、固形
分重量比で、(E):(F)=10:1〜1:10の配
合割合で含む。エマルション(E)の配合量がこの範囲
よりも大きいと、上塗り塗料との密着性は良くなるが、
無機質基材との密着性が悪くなる。一方、エマルション
(E)の配合量がこの範囲よりも小さいと、無機質基材
との密着性は良くなるが、上塗り塗料との密着性が悪く
なる。より適切な配合割合は、エマルション(E)のコ
ア/シェル成分やその比によっても異なるが、(E):
(F)=1:5〜5:1であり、より好ましい配合割合
は、(E):(F)=1:5〜1:1である。
【0048】本発明の塗料組成物は、コア/シェル型水
性エマルション(E)と水溶性珪酸塩(F)とを混合す
ることによって得られる。この混合の際に、メチルセル
ソルブ、カルビトール、トリエチレングリコール、テキ
サノール等の造膜助剤を用いてもよい。また、塗料組成
物には、必要に応じて、消泡剤、増粘剤、凍結安定剤、
湿潤剤、顔料、水溶性樹脂、浸透助剤などの公知の添加
剤を配合しても良い。
【0049】本発明の塗料組成物によれば、コア/シェ
ル型水性エマルション(E)と水溶性珪酸塩(F)との
相溶性が高いので、使用時までの保存安定性に非常に優
れる。また、基材への塗布時や皮膜形成状態のいずれに
おいても塗料組成物の均質状態を保つことができる。ま
た、例えば塗膜の焼付け処理によって、コア成分共重合
体中のエポキシ基とシェル成分共重合体中のカルボキシ
ル基とが架橋構造を形成し、密着性が高められる。その
結果、基材との密着性が非常に良好であり、かつ上塗り
塗料との密着性も良好である。本発明の塗料組成物は、
特にプライマーとしての使用に適している。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 [製造例1] シェル成分共重合体(高分子分散剤)の合成 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管及び温度
計を備えた2リットルの反応容器にイソプロピルアルコ
ール(以下「IPA」と略する)220重量部を入れ、
撹拌しながらアゾビスイソブチロニトリル(以下「AI
BN」と略する)2.6重量部を加えて溶解し、80℃
に加温した。共重合成分として、メチルメタクリレート
(以下「MMA」と略す)137.5重量部、n- ブチ
ルアクリレート(以下「BA」と略す)75.0重量
部、アクリル酸(以下「AA」と略す)25.0重量部
及びブレンマーPE200(日本油脂製)12.5重量
部を混合し、この共重合成分混合物を滴下ロートを用い
て約3時間かけて反応容器に滴下した。滴下終了後、追
加触媒としてAIBN 1.0重量部をIPA 25重
量部に溶解して、反応容器に滴下し、さらに2時間反応
を保持した。重合終了後、撹拌を続けながら、25%ア
ンモニア水23.6重量部を反応容器に加え、脱イオン
水875重量部を約1時間かけて反応容器に滴下して水
性化した。水性化後、ロータリーエバポレーターを用い
てIPAを蒸発させ、目的のシェル成分(高分子分散
剤) を得た。このシェル成分の固形分濃度28.5重量
%、Tg(計算値)35℃であった。
【0051】[製造例2〜7]表1に示すモノマー組成
とした以外は、製造例1と同様にして、シェル成分共重
合体(高分子分散剤)の合成を行った。
【0052】
【表1】
【0053】[実施例1] コア/シェル型水性エマルションの合成 脱イオン水87.9重量部に製造例1で合成された高分
子分散剤210.8重量部(固形分重量:60.1重量
部)を溶解し、それにスチレン(以下「ST」と略す)
28.8重量部、2-エチルヘキシルアクリレート(以下
「EHA」と略す)7.2重量部、エピコート828
(油化シェルエポキシ製)24.0重量部及びt-ドデシ
ルメルカプタン(以下「TDM」と略す)0.6重量部
を入れて、ホモジナイザーでプレエマルション化した。
【0054】このプレエマルションを撹拌機、還流冷却
器、滴下ロート、窒素導入管及び温度計を備えた2リッ
トルの反応容器に入れて、60℃まで加熱した。反応容
器が60℃になった時点で、脱イオン水14重量部にハ
ーブチルH69(日本油脂製)0.34重量部を溶解し
た水溶液と脱イオン水3.5重量部にレドールC(住友
精化製)0.34重量部を溶解した水溶液を滴下し、重
合を開始した。1.5時間重合後、さらに後添触媒とし
て、脱イオン水6重量部にハーブチルH690.14重
量部を溶解した水溶液と脱イオン水1.5重量部にレド
ールC 0.14重量部を溶解した水溶液を滴下し、さ
らに1.5時間熟成を行った。この水系エマルション
は、固形分濃度29重量%、pH8.5、30℃でのB
型粘度計による粘度11.0cpであった。
【0055】水系コーティング組成物の製造 次に、この水系エマルション99.3重量部に珪酸Na
(x=4、濃度30重量%)384重量部を混合し、脱
イオン水454.8重量部で希釈して、目的の水系コー
ティング組成物を得た。この水系コーティング組成物
は、固形分濃度15重量%、pH11、30℃でのB型
粘度計による粘度3cpであった。得られた水系コーテ
ィング組成物について、次のようにして、保存安定性試
験及び密着性試験を行った。
【0056】(保存安定性試験)水系コーティング組成
物を密閉容器に入れ、この密閉容器を50℃の熱風乾燥
機中で7日間放置した。放置後の組成物の状態を目視に
より評価した。 ○:変化なし △:やや増粘 ×:グリッツ発生
【0057】(密着性試験)1m×1mの大きさの珪酸
カルシウム板を切削加工して、10cm間隔に幅1c
m、深さ4mmの溝を形成した。この珪酸カルシウム板
基材を100℃で8分間予熱後、水系コーティング組成
物をスプレーにて80g/m2 (wet量)塗布し、4
0秒放置後、この上にアレスアクアグロス(関西ペイン
ト製水性アクリル壁用塗料)の20%水希釈物を110
g/m2 (wet量)塗布し、100℃で4分間乾燥さ
せた。得られた塗材を室温で24時間放置後、JIS
A 5422に規定された塗膜の密着性試験を行い、塗
膜剥離率(%)を求め、密着性を評価した。また、60
℃温水に24時間浸漬後の密着性試験も行った。
【0058】[実施例2〜15]シェル成分共重合体と
して表2に示す各製造例のものを用い、表2に示すコア
成分モノマー組成とした以外は、実施例1と同様の操作
により、コア/シェル型水性エマルションの合成を行っ
た。次に、実施例1と同様の操作により、各水系エマル
ションと、珪酸Na(x=4、濃度30重量%)又は珪
酸Li(x=4.5、濃度22.2重量%:実施例6)
とを、表2に示すエマルション:珪酸塩重量比となるよ
うに配合し、それぞれ目的の水系コーティング組成物を
得た。得られた各水系コーティング組成物について、実
施例1と同様の保存安定性試験及び密着性試験を行っ
た。
【0059】[実施例16〜21及び比較例1〜4]シ
ェル成分共重合体として表3に示す各製造例のものを用
い、表3に示すコア成分モノマー組成とした以外は、実
施例1と同様の操作により、コア/シェル型水性エマル
ションの合成を行った。次に、実施例1と同様の操作に
より、各水系エマルションと、珪酸Na(x=4、濃度
30重量%)とを、表3に示すエマルション:珪酸塩重
量比となるように配合し、それぞれ水系コーティング組
成物を得た。得られた各水系コーティング組成物につい
て、実施例1と同様の保存安定性試験及び密着性試験を
行った。
【0060】[比較例5]実施例1で合成したコア/シ
ェル型水性エマルション単独のものについて、実施例1
と同様の保存安定性試験及び密着性試験を行った。
【0061】[比較例6]実施例1で用いた珪酸Na単
独のものについて、実施例1と同様の保存安定性試験及
び密着性試験を行った。
【0062】[比較例7]1リットルのフラスコに脱イ
オン水35.0重量部にエマルゲン935(花王製)
3.15重量部を加えて撹拌溶解した。さらにST 2
8.2重量部、EHA 7.2重量部、エピコート82
8 24.0重量部及びTDM 0.6重量部を入れ
て、ホモジナイザーでプレエマルション化した。
【0063】撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導
入管及び温度計を備えた2リットルの反応容器に脱イオ
ン水51.3重量部を入れ、撹拌しながら60℃に加熱
した。反応容器が60℃になった時点で、脱イオン水1
2.3重量部にハーブチルH69 0.21重量部を溶
解した水溶液と脱イオン水12.3重量部にレゾールC
0.21重量部を溶解した水溶液と上記プレエマルシ
ョンとを滴下ロートより3時間かけて滴下し、重合を行
った。滴下終了後さらに3時間熟成を行い、冷却後、2
5%アンモニア水でpH8.5になるまで中和し、これ
をコア成分とした。このコア成分は固形分濃度35重量
%、pH8.5であった。
【0064】次に、撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、
窒素導入管及び温度計を備えた2リットルの反応容器に
コア成分171.4重量部、脱イオン水104.19重
量部を加えて60℃に加熱した。反応容器が60℃にな
った時点で、脱イオン水32.2重量部にハーブチルH
69 0.46重量部を溶解した水溶液と、脱イオン水
32.2重量部にレゾールC 0.46重量部を溶解し
た水溶液と、MMA33.0重量部、BA 18.0重
量部、AA 3.0重量部及びブレンマーPE200
1.5重量部の混合物とを滴下ロートをより2時間かけ
て反応容器に滴下し、重合を行った。滴下終了後、さら
に3時間熟成を行い、冷却後、25%アンモニア水でp
H8.5になるまで中和し、水系エマルションを得た。
この水系エマルションは固形分濃度29重量%、pH
8.5、30℃でのB型粘度計による粘度9cpであっ
た。
【0065】さらに、実施例1と同様の操作により、水
系エマルションと、珪酸Na(x=4、濃度30重量
%)とを、エマルション:珪酸塩重量比が2:8となる
ように配合した。珪酸Naの配合によりゲル化が起こっ
た。
【0066】この例においては、コア成分共重合体の合
成後に、アクリル酸を添加したため、重合速度が遅いア
クリル酸がシェル部に完全に共重合されずに、水相中で
かなりのポリアクリル酸が生成し、目的のコア/シェル
型構造にはなっていなかったとものと考えられる。その
水相中のポリアクリル酸のために、珪酸Naの配合によ
りエマルションが不安定化し、ゲル化したものと考えら
れる。
【0067】
【表2】
【0068】
【表3】
【0069】(表2、表3の備考)コア成分モノマーの
略号は、次の通りである。 EP828:エピコート828 GMA:グリシジルメタクリレート M−GMA:メチルグリシジルメタクリレート CYM:(3,4-エポキシシクロヘキシル)メチルメタク
リレート CHPMA:3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート 以上の実施例1〜21及び比較例1〜7の評価結果を、
表4に示す。
【0070】
【表4】
【0071】表4より、実施例1〜19では、保存安定
性に優れ、また珪酸カルシウム板基材の平面部及び切削
加工部(溝部)のいずれにおいても実用上十分な密着性
が得られた。特に、実施例1〜15は、好ましい実施例
であり、より良好な結果が得られた。
【0072】実施例21では、保存安定性に優れるが、
切削加工部の密着性がやや劣った。実施例20では、コ
ア成分がシェル成分に比べて多すぎ、安定なコア/シェ
ル型エマルションが得られなかった。比較例2、3、
4、5、6では、密着性が劣った。比較例1、7では、
珪酸塩の配合時にゲル化が起こり、評価できなかった。
【0073】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物は、上述のよう
に構成されているので、コア/シェル型水性エマルショ
ン(E)と水溶性珪酸塩(F)との相溶性が高いので、
使用時までの保存安定性に非常に優れる。また、両者の
相溶性が良いために、基材への塗布時や皮膜形成状態の
いずれにおいても塗料組成物の均質状態を保つことがで
きる。また、例えば塗膜の焼付け処理によって、コア成
分共重合体中のエポキシ基とシェル成分共重合体中のカ
ルボキシル基とが架橋構造を形成し、密着性が高められ
る。その結果、基材との密着性が非常に良好であり、か
つ上塗り塗料との密着性も良好である。従って、本発明
の水性塗料組成物は、多孔質板の表面処理剤として、又
はプライマーとして特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J038 CC021 CC022 CC072 CC082 CC102 CG141 CG142 CG152 CG161 CG162 CG171 CG172 CH032 CH042 CH072 CH112 CH122 CL001 CL002 DB041 DB051 DB061 DB071 DB221 DB222 DB261 DB281 DB431 GA03 GA06 GA07 HA456 MA03 MA08 MA10 MA13 NA12 NA24 NA26 PA07 PC04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア成分が、一般式(I): CH2 =C(R1 )COOR2 (I) (一般式(I)において、R1 は水素原子又はメチル基
    を表し、R2 はエポキシ基又はエポキシ基等価体を有す
    る置換アルキル基を表す。)で示される重合性不飽和単
    量体(A)及び/又は分子中に少なくとも2個のエポキ
    シ基を有する多価エポキシ化合物(B)5〜50重量%
    と、前記重合性不飽和単量体(A)及び/又は多価エポ
    キシ化合物(B)と共重合可能なその他の重合性不飽和
    単量体(C)95〜50重量%との共重合体からなり、 シェル成分が、カルボキシル基を有する重合性不飽和単
    量体(D)2〜50重量%と、前記カルボキシル基含有
    不飽和単量体(D)と共重合可能なその他の重合性不飽
    和単量体(C)98〜50重量%との共重合体からなる
    コア/シェル型水性エマルション(E)と、 一般式(II): M2 O・xSiO2 (II) (一般式(II)において、Mは周期律表第IA族に属す
    るアルカリ金属を表し、xは2.0〜7.5の値を表
    す。)で表される水溶性珪酸塩(F)とを、 固形分重量比で、(E):(F)=10:1〜1:10
    の配合割合で含む、水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 前記重合性不飽和単量体(A)は、前記
    一般式(I)におけるR2 が下記エポキシ基又はエポキ
    シ基等価体含有アルキル基(1),(2) 及び(3): 【化1】 (この式において、R3 は水素原子又はメチル基を表
    し、Xはハロゲン原子を表す。)から選ばれるものであ
    る、請求項1に記載の塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記多価エポキシ化合物(B)は、ビス
    フェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールA
    ジβ−メチルグリシジルエーテル、ビスフェノールFジ
    グリシジルエーテル及びビスフェノールFジβメチルグ
    リシジルエーテルから選ばれる、請求項1又は2に記載
    の塗料組成物。
  4. 【請求項4】 前記重合性不飽和単量体(C)が、(メ
    タ)アクリル酸エステル、スチレン又はスチレン誘導
    体、(メタ)アクリロニトリル、アミド結合含有ビニル
    モノマー、ヒドロキシル基含有ビニルモノマー及びシリ
    ル基含有ビニルモノマーからなる群から選ばれる少なく
    とも1種のモノマーを含む、請求項1〜3のうちのいず
    れか1項に記載の塗料組成物。
  5. 【請求項5】 前記コア/シェル型水性エマルション
    (E)が、シェル成分を構成すべき共重合体を重合した
    後、このシェル成分を高分子分散剤として使用して、コ
    ア成分を構成すべき共重合体の各モノマーを水中に乳化
    分散させ、ラジカル重合開始剤により乳化重合すること
    により合成されたコア/シェル型水性エマルションであ
    る、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の塗料組
    成物。
  6. 【請求項6】 前記コア/シェル型水性エマルション
    (E)のコア/シェル重量比が、コア:シェル=9:1
    〜1:9である、請求項1〜5のうちのいずれか1項に
    記載の塗料組成物。
  7. 【請求項7】 前記コア/シェル型水性エマルション
    (E)のコア成分を構成する共重合体のTgが−40℃
    〜100℃であり、シェル成分を構成する共重合体のT
    gが−40℃〜100℃である、請求項1〜6のうちの
    いずれか1項に記載の塗料組成物。
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