JP4514258B2 - シリコン含有水性コーティング剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、放置安定性、塗膜の耐候性、耐汚染性、耐水性、耐溶剤性、基材密着性に優れたシリコン含有水性コーティング剤組成物に関するもので、特に金属へのコーティング剤として有用なシリコン含有水性コーティング剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアルコキシポリシロキサンあるいはテトラアルコキシシランや、アルコキシシリル基(加水分解性シリル基)含有単量体等を含有する樹脂、特にアクリル−シリコン系樹脂は常温硬化性を有し、高硬度の塗膜を形成し、耐候性、耐汚染性等の性能に優れるので従来より接着剤や塗料用バインダー、紙コーティング剤として使用されている。
【0003】
例えば、特開平6−145453号公報には、アルコキシシリル基含有アクリル共重合体、テトラアルキルシリケート(テトラアルコキシシラン)及び/又はその縮合物、硬化触媒よりなる親水性硬化性組成物が開示され、塗膜表面が親水性となるので、汚染物質を雨水等により洗い流せることができ耐汚染性が良好であることが記載されている。
しかし、近年、塗料や接着剤の分野において、公害対策あるいは省資源の観点より、有機溶剤を使用するものから、水性あるいは水分散性樹脂への樹脂の転換が試みられているが、上記開示技術では、有機溶剤系での重合が中心で、水系では、安定な重合が出来ず目的とするエマルジョンの製造にはかなりの技術が必要となる。
【0004】
かかる水系での重合について種々の工夫が試みられており、例えば、アルコキシシリル基含有単量体を用いた乳化重合の例としては、特開平3−227312号公報にはメタクリル酸アルキルエステル、アルコキシシラン基含有単量体、アクリルアミド等を乳化重合してなるエマルジョンが開示され、また、特開平5−25354号公報には加水分解性シリル基とアミンイミド基を各々1分子中に少なくとも1個有する樹脂を含有する反応型樹脂エマルジョンが開示されている。しかしこれらの開示技術では、ある程度の耐候性、耐溶剤性は向上するものの、更なる改良が求められており、特に耐汚染性についていまだ満足なものは得られていない。そこで、これらの改良のため、本発明者らはポリアルコキシポリシロキサンを用いることが不可欠との知見から種々の検討を行い、先に特願平10−220941号において、ポリアルコキシポリシロキサン(A)、不飽和単量体(B)、乳化剤(C)を含む水媒体中において油滴の径が1000nm以下になるように予め乳化させた水性乳化液を重合開始剤(D)の存在下に重合して得られたシリコン含有水性コーティング剤が放置安定性が良好で、塗膜の耐候性、耐水性、耐溶剤性、耐汚染性に優れることを明らかにした。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記コーティング剤は金属やエポキシ樹脂等の基材に対する密着性がやや劣り、そのため、特に金属のコーティング剤としては、改良の余地があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者等は更に研究を重ねた結果、ポリアルコキシポリシロキサン(A)、不飽和単量体(B)、乳化剤(C)を含む水媒体中において油滴の径が1000nm以下になるように予め乳化させた水性乳化液を重合開始剤(D)の存在下に重合して得られたエマルジョン(イ)とエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)との混合物からなるシリコン含有水性コーティング剤組成物(以下単にコーティング剤組成物と称する)が上記課題を解決することを見いだし、特に、前記エマルジョン(イ)の製造時に水媒体中に加水分解性シリル基、水酸基あるいはエポキシ基の少なくとも1種の官能基を含有する不飽和単量体(E)を併用するとより高度な耐候性、耐水性、耐溶剤性が得られ、更に、前記エマルジョン(イ)の製造時にポリアルコキシポリシロキサン(A)の替りにポリアルコキシポリシロキサン(A)又はテトラアルコキシシラン(A’)と加水分解性シリル基、水酸基あるいはエポキシ基の少なくとも1種の官能基を含有する不飽和単量体(E)の部分縮合物を用いると、耐汚染性も顕著に発揮することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
まず、本発明で使用されるエマルジョン(イ)について説明する。
エマルジョン(イ)の製造で使用されるポリアルコキシポリシロキサン(A)とは、下記一般式(1)で示されるものであれば、特に限定されない。
【化1】
式中、nは平均縮合度で2以上の整数値で、上記化合物が常温で流動性を有する範囲であればよい。Rはアルキル基、アリール基、アラルキル基のいずれか(好ましくはアルキル基)を示す。それぞれのRの炭素数は同一であっても異なっていてもよく、直鎖状あるいは分岐を有するものでもよい。炭素数として好ましくは1〜10(更に好ましくは1〜5)である。
【0008】
上記(A)として、具体的には、nが2〜50程度(好ましくは3〜10)のポリメトキシポリシロキサン、ポリエトキシポリシロキサン、ポリプロピオキシポリシロキサン、ポリブトキシポリシロキサン等が挙げられるが、耐汚染性、耐水性、耐溶剤性が短時間で発揮される点で、ポリメトキシポリシロキサン、ポリエトキシポリシロキサンが好ましい。
【0009】
上記(A)の製造法としては特に制限されないが、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロピオキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシランを加水分解(縮合)することにより得られ、上記一般式(1)のnは加水分解率を制御することにより調整できる。
【0010】
加水分解反応自体は、公知の方法によることができ、例えば、上記テトラアルコキシシランに所定量の水を加えて酸触媒の存在下に、副生するアルコールを留去しながら通常、室温程度〜100℃で反応させることで可能である。加水分解の程度は、使用する水の量により適宜調節することができ、該縮合物が流動性を有し、かつ後述する不飽和単量体(B)に可溶であればよい。
【0011】
更にエマルジョン(イ)の製造では前記のポリアルコキシポリシロキサン(A)の替りに、ポリアルコキシポリシロキサン(A)又はテトラアルコキシシラン(A’)と後述する加水分解性シリル基、水酸基あるいはエポキシ基の少なくとも1種の官能基を含有する不飽和単量体(E)の部分縮合物〔以下(A)・(E)という〕を用いることも好ましく、該(A)・(E)は、上記(A)又は(A’)と(E)を水、触媒の存在下で反応させた後、アルコールを留去して得られるもので、かかる方法について述べる。
【0012】
該テトラアルコキシシラン(A’)とは、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロピロキシシラン、テトラブトキシシラン等であるが、耐汚染性、耐水性、耐溶剤性が短時間で発揮される点で、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
(A)又は(A’)と後述する(E)の反応重量比は1/10〜100/1が好ましく、更には、5/10〜10/1である。1/10未満ではコーティング剤組成物から得られた皮膜の耐汚染性、耐候性、耐溶剤性、耐水性が不十分となり、100/1を越えると、コーティング剤組成物から得られる皮膜の耐候性、耐水性、耐溶剤性が低下し、更に、(A)の低分子量成分に起因する臭気が強くなることがあり好ましくない。
水の使用量は、(A)又は(A’)と(E)の合計量100重量部に対して0.1〜50重量部、更には0.5〜30重量部である。0.1重量部未満では(A)又は(A’)と(E)との縮合が不十分となり、50重量部を越えると高粘度となり、更に不飽和単量体(B)への溶解性も低下し好ましくない。
【0013】
部分縮合に用いられる触媒としては(A)又は(A’)、(E)に可溶な酸基含有化合物であればよく、該酸基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基を含有する無機酸、有機酸、単量体、重合体等が挙げられる。該触媒として、具体的には、p−トルエンスルホン酸、硫酸、ギ酸、酢酸、リン酸等が挙げられ、該触媒の配合量は(A)又は(A’)と(E)の合計量100重量部に対して0.1〜20重量部、更には0.3〜10重量部である。0.1重量部未満では縮合反応が長時間となったり、縮合反応が進行しないことがあり、20重量部を越えると重合時の安定性が低下したり、コーティング剤組成物から得られる皮膜の耐水性が低下し好ましくない。
また、反応時に希釈溶剤として、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、ブタノール等のアルコール等を併用してもよい。
【0014】
部分縮合の反応温度としては、0〜100℃が好ましく、更には10〜80℃であり、反応温度としては、1〜50時間が好ましく、更には10〜40時間である。
【0015】
縮合反応後、縮合で生成したアルコール(と希釈溶剤としてのアルコール)は30〜100℃で減圧下あるいは常圧下に、5重量%以下に留去すればよい。
得られた部分縮合物は必要に応じて塩基で中和する。該中和は縮合反応直後または、上記のアルコール留去後に行われる。
該塩基としてはアンモニア、N,N−ジメチルエタノールアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モルフォリン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチルジエタノール、ジイソプロパノールアミン、N−エチル−ジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられ、好ましくはアンモニア、ジエチルアミンが用いられる。
該塩基は直接水溶液として添加したり、アルコール溶液あるいは水/アルコールの混合溶液として添加することができ、その際の添加量としては、中和するのに必要な50〜110当量%を添加して、0〜100℃、1〜3時間程度撹拌して中和する。
【0016】
加水分解性シリル基、水酸基あるいはエポキシ基の少なくとも1種の官能基を含有する不飽和単量体(E)としてはまず、加水分解性シリル基含有不飽和単量体として、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルクロロシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロピオキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロピオキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシペンチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシオクチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシデシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシドデシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシオクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリポロポキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジプロポキシシラン等が挙げられるが、好ましくは、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシペンチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシヘキシルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシオクチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシデシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシドデシルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシオクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシランがある。
【0017】
また、水酸基含有単量体としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチルカルビトールアクリレート、トリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェート、4−ブチルヒドロキシアクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、アリルアルコール、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等が挙げられ好ましくは2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、アリルアルコールである。
【0018】
また、エポキシ基含有単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、N−(4(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル)アクリルアミド、ビスフェノールAジグリシジルエーテルモノ(メタ)アクリレート等が挙げられ、好ましくはグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルである。
【0019】
エマルジョン(イ)の製造で使用される不飽和単量体(B)としてはラジカル重合性を有するものであれば特には限定されないが、具体的には、スチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、アセトアセチル化(メタ)アクリレート、ビニルトルエン、酢酸ビニル、t−デカン酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、アクリルクロライド、(メタ)アクリルアミドや(メタ)アクリル酸、クロトン酸、フマール酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、リシノール酸等のカルボキシル基含有単量体及びそれらの塩(アミン塩、ジエチルアミン塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩)等が挙げられ、これらは単独もしくは2種以上の混合物にて使用され、これらのなかでも、スチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸(アンモニウム塩、ジエチルアミン塩)、クロトン酸(アンモニウム塩、ジエチルアミン塩)、イタコン酸(アンモニウム塩、ジエチルアミン塩)が好ましい。
【0020】
エマルジョン(イ)の製造で使用される乳化剤(C)とは、ポリアルコキシポリシロキサン(A)、不飽和単量体(B)各成分を水媒体中に乳化させ得る機能を持つものであれば特には限定されず、反応性(イオン性)界面活性剤、非反応性(イオン性)界面活性剤等が挙げられるが塗膜の耐水性の点で反応性界面活性剤が好ましい。
【0021】
反応性界面活性剤とは、(A)、(B)、(E)のいずれかとラジカル反応性を有するイオン性、非イオン性の界面活性剤であればよく、該反応性界面活性剤は例えば、下記一般式(2)〜(7)のような構造をもつものである。
【化2】
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
〔但し、一般式(2)〜(7)において、R1:H又はCH3、R2:アルキル基、R3:アルキレン基、n:1以上の整数、X:H,SO3NH4,SO3Naのいずれかを示す。〕
【0027】
上記界面活性剤として具体的には、アデカリアリープSE−20N(アニオン性)、アデカリアリープSE−10N(アニオン性)、アデカリアリープNE−10(ノニオン性)、アデカリアリープNE−20(ノニオン性)、アデカリアリープNE−30(ノニオン性)〔以上旭電化(株)製〕、エレミノールJS−2(アニオン性)、エレミノールRS−30(アニオン性)〔以上三洋化成(株)製〕、ラテムルS−180A(アニオン性)、ラテムルS−120A(アニオン性)〔以上花王(株)製〕、アクアロンBC−05(アニオン性)、アクアロンBC−10(アニオン性)、アクアロンBC−20(アニオン性)、アクアロンHS−05(アニオン性)、アクアロンHS−10(アニオン性)、アクアロンHS−20(アニオン性)、アクアロンRN−10(ノニオン性)、アクアロンRN−20(ノニオン性)、アクアロンRN−30(ノニオン性)、アクアロンRN−50(ノニオン性)、ニューフロンティアS−510(アニオン)〔以上第一工業製薬(株)製〕、フォスフィノ−ルTX(アニオン性)〔東邦化学工業(株)製〕)などの市販品が挙げられる。
【0028】
エマルジョン(イ)の製造で使用される重合開始剤(D)は、特に制限されず、水溶性、油溶性のいずれのものも用いることが可能で、具体的には、アルキルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、p−メタンヒドロパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ラウロリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、ジ−イソブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾジイソブチレート、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッドのアンモニウム(アミン)塩、2,2’−アゾビス(2−メチルアミドオキシム)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンアミドオキシム)ジヒドロクロライドテトラヒドレート、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕−プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド〕、各種レドックス系触媒(この場合酸化剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド等が、還元剤としては亜硫酸ナトリウム、酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、アスコルビン酸等が用いられる。)等が挙げられる。
【0029】
これらの中でもアゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド}、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッドのアンモニウム(アミン)塩等が挙げられる。
尚、上記(D)は重合缶内に予め加えておいてもよいし、重合開始直前に加えてもよいし、また、後述する油滴の径を1000nm以下にする乳化の前の(A)〔及び(E)〕、(B)、(C)の混合液あるいは(A)・(E)、(B)、(C)の混合液に予め添加したり、該乳化後の乳化液に添加してもよい。
【0030】
エマルジョン(イ)の製造では、更に重合を安定に行うために重合の際に加水分解抑制剤(F)を存在させることも好ましく、(F)も特に限定されないが、塩基で中和してなる酸官能基及び/又はアミンイミド基を含有する化合物であることが好ましい。該化合物としては▲1▼塩基で中和してなる酸官能基及び/又はアミンイミド基を含有するpH緩衝機能をもつ高分子化合物、▲2▼塩基で中和してなる酸官能基を含有するpH緩衝機能をもつ化合物等が挙げられ、以下詳細に説明する。
【0031】
まず、▲1▼の化合物について述べる。該化合物における酸官能基とは、スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基等があげられ、特に、カルボキシル基が好ましく、その場合、▲1▼の化合物は、カルボキシル基含有単量体及び/又はアミンイミド基単量体を単独重合又は他の不飽和単量体と共重合させて得られる。
該カルボキシル基含有単量体とは、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、フマール酸、(無水)マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、リシノール酸(好ましくは(メタ)アクリル酸、フマール酸)である。
【0032】
該アミンイミド基含有単量体としては、1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−エチルアミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミンメタクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−ヒドロキシ−3’−フェノキシプロピル)アミンメタクリルイミド、1,1,1−トリメチルアミンアクリルイミド、あるいは下記式(8)、(9)で示される単量体が挙げられる。
【0033】
【化8】
【0034】
【化9】
【0035】
共重合の際に用いる他の不飽和単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン、バーサチック酸ビニルエステル等の脂肪酸エステル等が単独又は併用して用いられる。
【0036】
上記の重合で得られた共重合体は、カルボキシル基を持つ場合は、次に塩基性化合物で中和されて▲1▼となり、該塩基性化合物としてはアンモニア、N,N−ジメチルエタノールアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モルフォリン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノイソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、N−メチルジエタノール、ジイソプロパノールアミン、N−エチル−ジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられ、好ましくはアンモニア、ジエチルアミンが用いられる。
【0037】
上記の▲1▼の分子量については、特には限定されないが、数平均分子量が、500〜500000が好ましく、更に好ましくは700〜30000で、該分子量が500未満の時は得られるコーティング剤組成物の重合時の安定性が低下し、500000を越える時は高粘度化し重合時の希釈剤が多くなり不経済であり好ましくない。
【0038】
次に▲2▼の化合物について説明する。該化合物としては、反応系をpH6〜10に保持できる無機塩等が挙げられ、具体的には、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸一カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、蟻酸ナトリウム、ギ酸アンモニウム等である。
又、上記加水分解抑制剤(F)は、2種以上組合せて使用することもできる。
【0039】
尚、上記(F)は、(D)と同様に重合缶内に予め加えておいてもよいし、重合開始直前に加えてもよいし、また、後述する油滴の径を1000nm以下にする乳化の前の(A)〔及び(E)〕、(B)、(C)の混合液あるいは(A)・(E)、(B)、(C)の混合液に予め添加したり、該乳化後の乳化液に添加してもよい。
【0040】
次に、上記で述べた(A)あるいは(A)・(E)、不飽和単量体(B)、乳化剤(C)を含む水媒体中や(A)、(E)、(B)、(C)を含む水媒体中で、油滴の径を1000nm以下に予め乳化させ、水性乳化液を得る方法について以下詳細に説明する。
なお、通常(D)〔必要に応じて(F)〕も該乳化前に添加するので、以下それらの仕込方法についても説明する。
【0041】
上記の各成分の仕込方法としては、水に(C)を溶解した後、その他の成分を仕込むのが好ましい。
まず、(A)、(B)〔必要に応じて(E)〕を用いる場合の配合割合について説明する。
(A)、(B)、(E)の配合重量比率は特に制限されないが、(A)/(B)/(E)=1〜70/99〜30/0〜50が好ましく更には3〜50/97〜50/0〜20である。
上記範囲外ではコーティング剤組成物の放置安定性が低下したり、コーティング組成物を皮膜にした時十分な耐候性、耐溶剤性、耐汚染性が得られないので好ましくない。
【0042】
また、乳化剤(C)の配合量は(A)と(B)〔(E)が存在する場合(A)、(B)、(E)〕の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部とすることが好ましく、更には0.3〜5重量部である。0.1重量部未満では、油滴の径が1000nm以下に乳化できず、又、安定な重合が行えず、10重量部を越えるとコーティング剤組成物を皮膜にした時、耐水性が悪くなり好ましくない。
【0043】
重合開始剤(D)の仕込量は(A)と(B)〔(E)が存在する場合(A)、(B)、(E)〕の合計量100重量部に対して0.03〜2重量部が好ましく、更には0.05〜1重量部である。(A)・(E)を用いる場合は(A)・(E)と(B)の合計量100重量部に対して0.03〜2重量部が好ましく、更には0.05〜1重量部である。
(D)が上記範囲より少ない場合は重合速度が遅くなり、上記範囲を越えるとコーティング剤組成物を皮膜にしたとき、耐溶剤性、耐候性が低下する場合があり好ましくない。
【0044】
また、加水分解抑制剤(F)を配合する場合、該配合量が(A)と(B)〔(E)が存在する場合(A)、(B)、(E)〕の合計量100重量部に対して0.01〜10重量部とすることが好ましく、更には0.03〜3重量部である。0.01重量部未満では、十分な重合安定性が得られず粗粒子の発生が発生したり、ゲル化したりし、10重量部を越えるとコーティング剤組成物を皮膜にした時の耐水性が低下したり、重合安定性が低下することがあり好ましくない。
【0045】
水の使用量は(A)と(B)〔(E)が存在する場合(A)、(B)、(E)〕の合計量100重量部に対して50〜400重量部が好ましく、更には 70〜200重量部とすることが好ましく、50重量部未満では水性乳化液が高粘度となりまた、重合安定性も低下する。400重量部を越えると生成する水性乳化液の濃度が低くなり、塗膜化する際の乾燥性が低下し好ましくない。尚、水の使用量には部分縮合物に含まれる水も含まれる。
【0046】
次に、(A)・(E)、(B)を用いる場合の配合割合について説明する。
(A)・(E)、(B)の配合重量割合は特に制限されないが、(A)・(E)/(B)=1〜70/99〜30が好ましく、更には3〜50/97〜50である。
上記範囲外ではコーティング剤組成物の放置安定性が低下したり、コーティング組成物を皮膜にした時十分な耐候性、耐溶剤性、耐汚染性が得られないので好ましくない。
【0047】
また、乳化剤(C)の配合量は(A)・(E)と(B)の合計量100重量部に対して0.1〜10重量部とすることが好ましく、更には0.3〜5重量部である。0.1重量部未満では、油滴の径が1000nm以下になるように乳化が行えず、また、コーティング剤組成物の安定な重合が行えず、10重量部を越えるとコーティング剤組成物を皮膜にした時、十分な耐水性が得られないので好ましくない。
【0048】
重合開始剤(D)の仕込量は(A)・(E)と(B)の合計量100重量部に対して0.03〜2重量部が好ましく、更には0.05〜1重量部である。
(D)が上記範囲より少ない場合は重合速度が遅くなり、上記範囲を越えるとコーティング剤組成物を皮膜にしたとき、耐溶剤性、耐候性が低下する場合があり好ましくない。
【0049】
また、加水分解抑制剤(F)を配合する場合、該配合量が(A)・(E)と(B)の合計量100重量部に対して0.01〜10重量部とすることが好ましく、更には0.03〜3重量部である。0.01重量部未満では十分な重合安定性が得られず、10重量部を越えるとコーティング剤組成物を皮膜にした時の耐水性が低下したり、重合安定性が低下することがあり好ましくない。
【0050】
水の使用量は(A)・(E)と(B)の合計量100重量部に対して50〜400重量部が好ましく、更には70〜200重量部とすることが好ましく、50重量部未満では水性乳化液が高粘度となり、400重量部を越えると生成する水性乳化液の濃度が低くなり、水を大量に留去する必要があり好ましくない。尚、水の使用量には(A)・(E)に含まれる水も含まれる。
【0051】
油滴の径が1000nm以下になるように乳化するにあたっては、高圧ホモジナイザー、超音波処理装置等の乳化装置を用いることが必要で、高圧ホモジナイザーを用いる際の圧力は10〜1500kg/cm2にすることが好ましく、更には、30〜1000kg/cm2である。
乳化時の温度は、乳化中に組成物が反応しない程度の温度であれば問題なく、通常5〜60℃程度が適当である。又、乳化液の通過(Pass)回数は1〜5回程度が好ましい。
なお上記の乳化する前に、攪拌、震動等により予備乳化しておくのが好ましい。
【0052】
上記の乳化装置により、(A)、(B)〔必要に応じて(E)〕や(A)・(E)、(B)、(C)を水媒体中で乳化させ、油滴の径を1000nm以下に調整することが必要で、好ましくは50〜1000nm、更には100〜500nmである。該径が1000nmを越えるとコーティング剤組成物の重合安定性が低下するので不適当である。なお、(D)〔必要に応じて(F)〕を上記乳化前に添加した場合は、(D)〔必要に応じて(F)〕を添加し乳化して上記の油滴の径に調整する。
【0053】
上記の乳化終了後、乳化液を昇温して重合してエマルジョン(イ)を得るのであるが、その方法としては(x)乳化液全量をそのまま昇温して重合する、(y)乳化液の一部を昇温して重合を開始し、残りの乳化液を滴下して重合を継続する、(z)反応缶に水(必要に応じて一部の乳化剤及び一部又は全部の加水分解抑制剤、重合開始剤を仕込んでおいてもよい)を仕込んで昇温した後、乳化液を全量滴下又は、分割、連続滴下して重合する等が挙げられる。
(x)の重合条件としては、通常40〜90℃程度の範囲が適当であり、昇温開始後1〜8時間程度で反応が終了する。
(y)の重合条件としては反応液の5〜50重量%を40〜90℃で0.1〜4時間重合した後、残りの反応液を1〜5時間程度かけて滴下して、その後同温度で1〜3時間程度熟成する。
(z)の重合条件としては水を反応液の5〜100重量%となるように仕込み、40〜90℃に昇温し、反応液を2〜5時間程度かけて滴下し、その後同温度で1〜3時間程度熟成する。
【0054】
かくして本発明に用いられるエマルジョン(イ)が得られるわけであるが、かかるエマルジョン(イ)とエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)が混合されて、本発明のコーティング剤組成物となるのである。
本発明において使用されるエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)は通常のエポキシ樹脂をエマルジョン化すれば良く、該エポキシ樹脂は塗料用として公知のものはいずれも実用可能である。
【0055】
該エポキシ樹脂は、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、クロル化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ノボラックグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸ジグリシジルエステル、テトラグリシジルアミノジフェニルメタン、ビスフェノールFジグリシジルエーテル等であり、必要に応じてこれらをエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリメチレンテロラミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ベンジルジメチルアミン、ジメチルアミノメチルフェノール、等のアミン系硬化剤やシュウ酸、フタル酸等の有機酸系硬化剤で硬化させたものも用いられる。かかるエポキシ樹脂のエポキシ当量は170〜6000が適当である。
【0056】
上記エポキシ樹脂のエマルジョン化には特に制限はないが、高圧ホモジナイザーによるエマルジョン化が好ましく、以下そのエマルジョン化について説明する。
該エマルジョン化は、上記エポキシ樹脂を水中で、乳化剤とともにホモジナイズすればよく、該乳化剤としては、前述のエマルジョン(イ)のところで使用した乳化剤(C)に例示されたものが使用され、該乳化剤の配合量としてはエポキシ樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部とすることが好ましく、更には0.3〜5重量部である。0.1重量部未満では、乳化分散性が悪く、エマルジョンの安定性が良くなく、10重量部を越えると塗膜の耐水性が悪く、実用的でない。
【0057】
水の使用量はエポキシ樹脂100重量部に対して50〜200重量部が好ましく、更には70〜100重量部とすることが好ましく、50重量部未満では粘度が高く、エマルジョン化の作業性が悪く、粒子径も大きくなり、200重量部を越えると、樹脂分が低くなり、コーティング剤組成物の乾燥性が悪くなり好ましくない。
【0058】
高圧ホモジナイザーでエマルジョン化する際の条件としては、圧力は10〜1500kg/cm2にすることが好ましく、更には、100〜1000kg/cm2である。
エマルジョン化時の温度は、エポキシ樹脂のガラス転移温度以上の温度(通常50〜70℃程度)が適当である。又、乳化液の通過(Pass)回数は1〜5回程度が好ましい。
なお上記の乳化する前に、攪拌、震動等により予備乳化しておくのが好ましい。
【0059】
上記の高圧ホモジナイザーにより、エポキシ樹脂を1000nm以下の粒子径に調整することが好ましく、更には100〜500nmである。該粒子径が1000nmを越えるとエマルジョンの放置安定性が悪くなり、分離や沈降が生じて好ましくない。
【0060】
上記(イ)と(ロ)とのが混合重量割合(固形分重量割合)は、(イ)/(ロ)=100/5〜70が好ましく、更には100/10〜50である。100/5を越えるとコーティング剤の基材への密着が充分ではなく、100/70未満ではコーティングした塗膜の耐候性や耐汚染性が悪くなり好ましくない。
(イ)と(ロ)の混合方法としては特に制限はなく、通常室温で5分〜3時間程度攪拌すればよい。
【0061】
本発明のコーティング剤組成物には本発明の効果を損わない範囲で公知の消泡剤、防腐剤、防錆剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を添加してもよい。又、塗膜の硬化を促進するため、有機スズ化合物、有機アルミニウム化合物等の有機金属化合物等の硬化剤を添加してもよく、該硬化剤はエマルジョンの形で添加してもよい。
【0062】
本発明のコーティング剤組成物は放置安定性に優れ、各種性能、例えば、造膜性、密着性、耐薬品性、光沢性、耐水性、耐候性、耐汚染性、密着性(特に金属密着性)等に優れ、合成樹脂(特にエポキシ樹脂)、金属、ガラス、陶磁器、紙、木材、皮革のコーティング剤やコンクリート、モルタル、珪酸カルシウム、スレート板などの建材塗料及び接着剤等に有用である。
【0063】
【実施例】
以下、本発明について具体的に説明する。尚、以下記述で「%」、「部」とあるのは「重量%」、「重量部」である。
実施例1
〔エマルジョン(イ)の製造〕
コンデンサー、温度計、撹拌翼を備えたフラスコにポリエトキシポリシロキサン〔コルコート(株)製「エチルシリケート40」〕(A)25部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(E)10部、水0.94部、ギ酸0.3部を室温で30時間反応させた後、副生したエタノールとギ酸を40℃、減圧下で留去し(A)・(E)を得た。
一方コンデンサー、温度計、撹拌翼を備えたフラスコに、イソプロピルアルコール100部を仕込み、80℃に昇温した。次いでアクリル酸15部、メチルメタクリレート35部、2−エチルヘキシルアクリレート50部にアゾビスイソブチロニトリル1.0部を溶解した混合液を80℃で4時間かけて滴下重合し、更に、80℃で3時間重合させた。次いで、撹拌しながらアンモニア水を添加し、更にイソプロピルアルコールを留去し、最後にアンモニア水でpH=8.0に調整して、加水分解抑制剤(F)の(25%)水溶液を得た。
【0064】
次に乳化剤(C)〔旭電化(株)製「SE−10N」〕2部及び上記加水分解抑制剤(F)2.5部を水128.5部〔(F)に含まれる水も含む〕に溶解し、次いで上記(A)・(E)35部、不飽和単量体(B)〔メチルメタクリレート45部、n−ブチルアクリレート45部〕90部の混合物に、アゾビスイソブチルニトリル(D)0.5部を溶解したものを添加し、撹拌混合し予備乳化を行った。該予備乳化液を高圧ホモジナイザー(GAULIN社製)で圧力500kg/cm2、常温で1Pass処理し、200nmの径の油滴をもつ乳化液を調製した。
次に重合缶に水64.25部を仕込み、80℃に昇温してから上記の乳化液を4時間かけて滴下し重合を行った。滴下後更に80℃で2時間重合をつづけ、冷却後5%アンモニア水でpHを8.5に調整し、固形分40%のエマルジョン(イ)を得た。
【0065】
〔エポキシ樹脂エマルジョン(ロ)の製造〕
コンデンサー、温度計、撹拌翼を備えたフラスコに、エポキシ樹脂(ビスフェノールAジグリシジルエーテル〔東都化成(株)製「エポトートYD−128S」、エポキシ当量210〕100部と水150部、乳化剤〔旭電化(株)製「アデカリアリープSE−10N(アニオン性)」〕3部を配合して、60℃で1時間混合した分散液を高圧ホモジナイザー(GAULIN社製)で圧力500kg/cm2、常温で1Pass処理し、260nmの平均粒子径をもつ、固形分40%のエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)を調製した。
【0066】
次に(イ)100部と(ロ)30部を25℃で、30分間混合してコーティング剤組成物を得た。
該組成物に対して以下の評価を行った。
【0067】
(コーティング剤組成物のエマルジョン平均粒子径)
大塚電子社製レーザー光散乱粒径測定機「DLS−700」で測定した。
(不揮発分)
JIS K6828に準拠する条件にて不揮発分を測定した。
(粘度)
JIS K7117に準拠する回転粘度計及び条件を用いて25℃にて粘度を測定した。
(放置安定性)
該組成物を室温で3ケ月放置して、状態を目視で観察した。
○・・・変化無し
△・・・ややゲル化
×・・・完全にゲル化
【0068】
(耐候性)
上記組成物をガラス板に膜厚100μmとなるようにアプリケータでキャスティングし、室温で7日間乾燥して得られた塗膜を6カ月間屋外暴露した後、塗膜の様子を目視で観察した。
◎・・・光沢があり、透明で良好な皮膜であった。
○・・・やや光沢の低下が認められる程度で、皮膜状態は良好であった。
△・・・光沢の低下と皮膜の破壊が認められた。
×・・・光沢の著しい低下と著しい皮膜の破壊(白化、クラック)が認めら れた。
【0069】
(耐汚染性)
上記組成物をガラス板に膜厚100μmとなるようにアプリケータでキャスティングし、室温で7日間乾燥して得られた塗膜を6カ月間屋外暴露した後、塗膜の雨筋を目視で観察した。
◎・・・ほとんど雨筋が認められない。
○・・・一部にうっすら雨筋が認められた。
△・・・ところどころに雨筋が認められた。
×・・・全面にはっきり雨筋が認められた。
(耐水性)
上記組成物をガラス板に膜厚100μmとなるようにアプリケータでキャスティングし、室温で7日間乾燥して得られた塗膜を蒸留水に24時間浸漬後の表面状態を目視で観察した。
◎・・・全く白化、膨れは認められなかった。
○・・・わずかに白化が認められたが、膨れは認められなかった。
△・・・白化、膨れが認められた。
×・・・白化、膨れが進行し、ところどころで溶出していた。
【0070】
(耐溶剤性)
上記組成物をガラス板に膜厚100μmとなるようにアプリケータでキャスティングし、室温で7日間乾燥して得られた塗膜を酢酸エチルに24時間浸漬後の表面状態を目視で観察した。
◎・・・変化なし
○・・・表面にやや膨れ、白化が認められた。
△・・・膨れ、白化が全面に広がった。
×・・・全体に膨れ、白化が進行し、ガラス板より塗膜が脱落した。
(金属密着性)
ボンデ処理鋼板に、上記組成物を膜厚100μmとなるようにアプリケータでキャスティングし、室温で7日間乾燥して得られた塗膜をついて碁盤目テープ法(JIS K5400)を実施して、100個の升目中密着している升目を測定した。
【0071】
実施例2
実施例1で(A)・(E)を製造する際に用いたγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(E)10部の替わりに、2−ヒドロキシメタクリレート(E)10部を用いて、同様に実施して、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様に評価を行った。
【0072】
実施例3
実施例1で(A)・(E)を製造する際に用いたγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(E)10部の替わりに、グリシジルメタクリレート(E)10部を用いて、同様に実施して、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様に評価を行った。
【0073】
実施例4
実施例1で(A)・(E)を製造する際に用いたポリエトキシポリシロキサン〔コルコート(株)「エチルシリケート40」〕(A)の替りにテトラエトキシシラン(A’)を同量用いた以外は同様に実施し、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様に評価を行った。
【0074】
実施例5
実施例1のエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)の配合量を45部に変更した以外は同様に実施して、同様に評価した。
【0075】
実施例6
実施例1のエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)の配合量を15部に変更した以外は同様に実施して、同様に評価した。
【0076】
実施例7
実施例1のエポキシ樹脂をポリグリセロールポリグリシジルエーテル〔ナガセ化成工業(株)製「デコナールEX−512」、エポキシ当量166〕に替えた以外は同様に反応を実施して、同様に評価した。
【0077】
実施例8
実施例1で(A)・(E)を製造する際に用いたポリエトキシポリシロキサン〔コルコート(株)製「エチルシリケート40」〕(A)の替りにポリメトキシポリシロキサン〔三菱化学社製「MS51」〕(A)を同量用いた以外は同様に実施し、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様に評価を行った。
【0078】
実施例9
実施例1において、(A)・(E)35部の替りにポリエトキシポリシロキサン25部を用いて、更に、不飽和単量体(B)〔メチルメタクリレート45部、n−ブチルアクリレート45部の混合物〕90部の替りにメチルメタクリレート50部、n−ブチルアクリレート50部の混合物100部を用いた以外は同様に実施して、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
【0079】
実施例10
実施例1において、(A)・(E)35部の替りにポリエトキシポリシロキサン25部とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(E)10部を用いた以外は同様に実施して、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
【0080】
実施例11
実施例1で(A)・(E)を製造する際に用いたポリエトキシポリシロキサン〔コルコート(株)「エチルシリケート40」〕(A)の替りにテトラエトキシシラン(A’)を同量用いた以外は同様に実施し、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様に評価を行った。
【0081】
比較例1
実施例1でエマルジョン(イ)の製造の際に用いた高圧ホモジナイザーの替りに通常のホモジナイザー〔三田村理研工業(株)製「LD−X10/20型」〕を用いて、油滴の径を2000nmとした以外は、同様に処理し以下同様に実施して、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様に評価を行った。
【0082】
比較例2
実施例1において、(A)・(E)35部の替りにγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(E)10部を用いた以外は同様に実施して、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
【0083】
比較例3
実施例1において、エポキシ樹脂エマルジョン(ロ)の添加を省略した以外は同様に実施して、コーティング剤組成物を得て、実施例1と同様の評価を行った。
実施例と比較例の評価結果を表1及び2に示した。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【発明の効果】
本発明の水性コーティング用組成物は、ポリアルコキシポリシロキサン(A)、不飽和単量体(B)、乳化剤(C)を含む水媒体中において油滴の径が1000nm以下になるように予め乳化させた水性乳化液を重合開始剤(D)の存在下に重合して得られたエマルジョン(イ)とエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)との混合物からなるコーティング剤組成物、特に、前記エマルジョン(イ)の製造時に水媒体中に加水分解性シリル基、水酸基あるいはエポキシ基の少なくとも1種の官能基を含有する不飽和単量体(E)を併用して得られたコーティング剤組成物、更に、前記エマルジョン(イ)の製造時に、ポリアルコキシポリシロキサン(A)の替りにポリアルコキシポリシロキサン(A)又はテトラアルコキシシラン(A’)と加水分解性シリル基、水酸基あるいはエポキシ基の少なくとも1種の官能基を含有する不飽和単量体(E)の部分縮合物を用いて得られたコーティング剤組成物からなるので、放置安定性、塗膜の耐候性、耐汚染性、耐水性、耐溶剤性、基材密着性に優れる。
Claims (5)
- ポリアルコキシポリシロキサン(A)、不飽和単量体(B)、乳化剤(C)を含む水媒体中において油滴の径が1000nm以下になるように予め乳化させた水性乳化液を重合開始剤(D)の存在下に重合して得られたエマルジョン(イ)とエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)とを混合してなることを特徴とするシリコン含有水性コーティング剤組成物。
- ポリアルコキシポリシロキサン(A)、不飽和単量体(B)、乳化剤(C)、加水分解性シリル基、水酸基あるいはエポキシ基の少なくとも1種の官能基を含有する不飽和単量体(E)を含む水媒体中において油滴の径が1000nm以下になるように予め乳化させた水性乳化液を重合開始剤(D)の存在下に重合して得られたエマルジョン(イ)とエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)とを混合してなることを特徴とするシリコン含有水性コーティング剤組成物。
- ポリアルコキシポリシロキサン(A)又はテトラアルコキシシラン(A’)と、加水分解性シリル基、水酸基あるいはエポキシ基の少なくとも1種の官能基を含有する不飽和単量体(E)の部分縮合物、不飽和単量体(B)、乳化剤(C)を含む水媒体中において油滴の径が1000nm以下になるように予め乳化させた水性乳化液を重合開始剤(D)の存在下に重合して得られたエマルジョン(イ)とエポキシ樹脂エマルジョン(ロ)とを混合してなることを特徴とするシリコン含有水性コーティング剤組成物。
- 重合の際に、更に加水分解抑制剤(F)を存在させてなることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のシリコン含有水性コーティング剤組成物。
- 乳化剤(C)が反応性界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のシリコン含有水性コーティング剤組成物。
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