JP2000085102A5 - - Google Patents

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【発明の名称】スクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】表面がマスクに接触するように回路基板をセットし、マスク上のはんだを上記マスクの開口部に充填することによって上記はんだを回路基板に印刷するスクリーン印刷装置において、
先端がマスクの上面に当接しかつマスク上面に平行なX軸の一端側から他端側へ移動して上記はんだを上記マスクの開口部に押し出すスキージがマスクの上方に設けられ、
上記マスクの一端側を上方へ持ち上げて回路基板から順次剥離させる持ち上げ部材と、上記スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側が傾斜するように上記持ち上げ部材を昇降させる昇降装置とが備えられていることを特徴とするスクリーン印刷装置。
【請求項2】昇降装置は回路基板に対するマスクの一端側の傾斜角度がほぼ一定になるように持ち上げ部材を昇降させ、
スキージの先端と持ち上げ部材とはそれぞれ、マスク上面に平行でかつX軸に直交するY軸方向にわたって延設されていることを特徴とする請求項1記載のスクリーン印刷装置。
【請求項3】スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側の傾斜角度を検出する角度検出手段と、上記角度検出手段で求められた傾斜角度に応じて昇降装置を制御する制御部とが備えられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクリーン印刷装置。
【請求項4】昇降装置は、モータにより回転駆動されるねじと、このねじに螺合してねじの回転によって昇降するナット部材と、このナット部材と持ち上げ部材とを連結するブラケットとで構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクリーン印刷装置。
【請求項5】昇降装置は、作動用流体の圧力によって作動するシリンダ装置と、このシリンダ装置と持ち上げ部材とを連結するリンク機構とで構成され、
スキージの押付力によってマスクの一端側に作用する下向きの力の大きさに応じて上記シリンダ装置のピストンロッドの出退量が調節されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクリーン印刷装置。
【請求項6】昇降装置は、上下方向に回動自在なアームと、このアームを回動させるシリンダ装置とで構成され、
上記アームの遊端部に持ち上げ部材が取付けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスクリーン印刷装置。
【請求項7】X軸に直交するY軸方向におけるマスクの両側端部を傾斜角度が一定になるように持ち上げる補助持ち上げ装置が備えられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のスクリーン印刷装置。
【請求項8】補助持ち上げ装置は、Y軸方向におけるマスクの両側端部を持ち上げるローラと、このローラを昇降させる昇降駆動装置と、上記ローラをスキージの移動に応じてX軸方向へ移動させる移動装置とで構成されていることを特徴とする請求項7記載のスクリーン印刷装置。
【請求項9】補助持ち上げ装置は、Y軸方向におけるマスクの両側端部の下方でX軸方向へ複数配設された昇降自在なピンと、これら各ピンを個別に昇降させる昇降駆動装置とで構成されていることを特徴とする請求項7記載のスクリーン印刷装置。
【請求項10】表面がマスクに接触するように回路基板をセットし、
スキージの先端をマスクの上面に当接して上記スキージをマスク上面に平行なX軸の一端側から他端側へ移動させてはんだをマスクの開口部に押し出して回路基板に印刷するスクリーン印刷方法において、
上記スキージをX軸の一端側から他端側へ移動させる際、マスクの一端側を上方へ持ち上げ、スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側の傾斜角度をほぼ一定にしながら上記マスクを回路基板から順次剥離させることを特徴とするスクリーン印刷方 法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を回路基板に実装する際、回路基板のランド上にクリームはんだを印刷するスクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品を回路基板に実装する際の工程は、先ず、回路基板上にクリームはんだを印刷し、その後、電子部品を装着し、リフローによってクリームはんだを溶融して電子部品を回路基板に接合している。上記回路基板上へのクリームはんだの印刷はスクリーン印刷装置によって行われ、回路基板上の適所に適量のクリームはんだを供給している。
【0003】
以下に、従来のスクリーン印刷装置を用いたスクリーン印刷方法を説明する。すなわち、図18に示すように、マスク71の下方に設けられた昇降自在なテーブル72上に回路基板73を位置決め固定し、上記テーブル72を上昇させて回路基板73の上面をマスク71に接触させる。そして、先端がマスク71の上面に当接するスキージ74をマスク71の上面に平行なX軸の一端側Aから他端側Bへ移動させることによって、スキージ74がマスク71上のクリームはんだ75を押し出し、マスク71の開口部(図示せず)にクリームはんだ75が充填される。
【0004】
その後、上記テーブル72を下降させて回路基板73をマスク71の下方へ離間(版離れ)させる。この際、図19に示すように、マスク71の自重やマスク71とクリームはんだ75との接着力によって、マスク71の中央部は下方にたわみ76を生じる。そして、回路基板73がマスク71の下方へ完全に離間(版離れ)すると、上記マスク71は元の定常姿勢に戻り、マスク71のたわみ76が解消される。
【0005】
図20のグラフは、回路基板73をマスク71から離間(版離れ)させる際のマスク71の挙動を示すものである。これによると、テーブル72を下降させた場合、マスク71の両端側A,Bおよび中央部はそれぞれ、特定の位置イ,ロまで回路基板73と一緒に下降し、その後、回路基板73から離間して版離れする。この際、回路基板73の変位とマスク71との変位との差がマスク71の厚さT以上になった時点で版離れが終了する。尚、マスク71の両端側A,Bは中央部よりも早く回路基板73に対して版離れを開始し、マスク71の中央部は最もたわみ量が大きく版離れのタイミングが遅い。また、マスク71の中央部は、版離れの際、短時間で元の定常姿勢に戻るため、回路基板73に対する戻り時の相対速度は最も大きくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記の従来形式では、図18,図19に示すように、スキージ74をX軸の一端側Aから他端側Bへ移動させた後、回路基板73をマスク71から離間させる版離れ動作を実行するため、印刷作業に時間がかかるといった問題があった。
【0007】
また、回路基板73をマスク71から離間(版離れ)させる際、マスク71の自重やマスク71とクリームはんだ75との接着力のばらつき等によって、マスク71のたわみ76が形成される箇所やたわみ76の量が様々に変化するためマスク71の版離れ時の挙動が一定しないといった問題があった。また、回路基板73に対するマスク71の傾斜角度Θが様々に変化するため版離れ状態が一定しないといった問題もあり、これらの問題によって、クリームはんだ75の回路基板73への印刷が安定して行えないといった問題が生じた。
【0008】
本発明は、印刷作業に要する時間を短縮でき、さらに、回路基板をマスクから離間させる際、マスクの版離れ状態を一定にし得るスクリーン印刷装置およびスクリーン印刷方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のスクリーン印刷装置においては、先端がマスクの上面に当接しかつマスク上面に平行なX軸の一端側から他端側へ移動して上記はんだを上記マスクの開口部に押し出すスキージがマスクの上方に設けられ、上記マスクの一端側を上方へ持ち上げて回路基板から順次剥離させる持ち上げ部材と、上記スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側が傾斜するように上記持ち上げ部材を昇降させる昇降装置とが備えられているものである。
【0010】
この発明によれば、マスクの版離れ時の挙動はスキージの先端に沿って同様となり、版離れ状態が終始一定となる。また、印刷作業に要する時間を短縮できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、表面がマスクに接触するように回路基板をセットし、マスク上のはんだを上記マスクの開口部に充填することによって上記はんだを回路基板に印刷するスクリーン印刷装置において、
先端がマスクの上面に当接しかつマスク上面に平行なX軸の一端側から他端側へ移動して上記はんだを上記マスクの開口部に押し出すスキージがマスクの上方に設けられ、
上記マスクの一端側を上方へ持ち上げて回路基板から順次剥離させる持ち上げ部材と、上記スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側が傾斜するように上記持ち上げ部材を昇降させる昇降装置とが備えられているものである。
【0012】
これによると、スキージがX軸の一端側から他端側へ移動してはんだをマスクの開口部に押し出すとともに、昇降装置が持ち上げ部材を上昇させることによって、マスクの一端側が持ち上げ部材で上方へ持ち上げられて回路基板から順次剥離される。この際、マスクは従来のようなたわみを生じることはなく、スキージの先端を起点とする一端側の範囲が回路基板から斜め上方へ剥離するため、マスクの版離れ時の挙動はスキージの先端に沿って同様となる。
【0013】
また、上記のように、スキージが移動してはんだをマスクの開口部に押し出すとともに、マスクの一端側が持ち上げられて回路基板から順次剥離されるため、はんだの充填と回路基板をマスクから離間させる版離れ動作とを同時に行うことができる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、昇降装置は回路基板に対するマスクの一端側の傾斜角度がほぼ一定になるように持ち上げ部材を昇降させ、
スキージの先端と持ち上げ部材とはそれぞれ、マスク上面に平行でかつX軸に直交するY軸方向にわたって延設されているものである。
【0015】
これによると、マスクの一端側が持ち上げ部材で上方へ持ち上げられて回路基板から順次剥離される際、スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側の傾斜角度がほぼ一定になるため、版離れ状態が終始一定となる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側の傾斜角度を検出する角度検出手段と、上記角度検出手段で求められた傾斜角度に応じて昇降装置を制御する制御部とが備えられているものである。
【0017】
これによると、昇降装置が持ち上げ部材を上昇させる際、制御部が角度検出手段で求められた傾斜角度に応じて昇降装置を制御することによって、傾斜角度をほぼ一定にすることができるため、版離れ状態が終始一定となる。
【0018】
請求項4に記載の発明は、昇降装置は、モータにより回転駆動されるねじと、このねじに螺合してねじの回転によって昇降するナット部材と、このナット部材と持ち上げ部材とを連結するブラケットとで構成されているものである。
【0019】
これによると、モータによりねじが回転駆動されてナット部材が昇降することによって、持ち上げ部材が昇降する。
請求項5に記載の発明は、昇降装置は、作動用流体の圧力によって作動するシリンダ装置と、このシリンダ装置と持ち上げ部材とを連結するリンク機構とで構成され、
スキージの押付力によってマスクの一端側に作用する下向きの力の大きさに応じて上記シリンダ装置のピストンロッドの出退量が調節されるものである。
【0020】
これによると、シリンダ装置のピストンロッドが出退することによって、持ち上げ部材がリンク機構を介して昇降する。尚、ピストンロッドは作動用流体の圧力によって常に一定の力で出退し、ここで、持ち上げ部材からスキージの先端までの距離が短い場合、スキージの押付力によってマスクの一端側に作用する下向きの力が大きく、したがってマスクを介して持ち上げ部材に作用する下向きの力も大きくなるため、持ち上げ部材を持ち上げるのに大きな力を要することになる。これにより、シリンダ装置のピストンロッドの出退量が減少し、以って、持ち上げ部材の上昇距離が短くなる。
【0021】
その後、スキージがX軸の他端側へ移動するにしたがって、持ち上げ部材からスキージの先端までの距離が長くなり、スキージの押付力によってマスクの一端側に作用する下向きの力が小さくなり、マスクを介して持ち上げ部材に作用する下向きの力も小さくなるため、わずかな力で持ち上げ部材を持ち上げることができることになる。これにより、シリンダ装置のピストンロッドの出退量が増大し、以って、持ち上げ部材の上昇距離が長くなる。
【0022】
このように、スキージの移動距離に応じて持ち上げ部材の上昇距離が自動的に増減されるため、傾斜角度をほぼ一定にすることができ、したがって、版離れ状態が終始一定となる。
【0023】
請求項6に記載の発明は、昇降装置は、上下方向に回動自在なアームと、このアームを回動させるシリンダ装置とで構成され、
上記アームの遊端部に持ち上げ部材が取付けられているものである。
【0024】
これによると、シリンダ装置によってアームを上下方向に回動することによって、持ち上げ部材が昇降する。
請求項7に記載の発明は、X軸に直交するY軸方向におけるマスクの両側端部を傾斜角度がほぼ一定になるように持ち上げる補助持ち上げ装置が備えられているものである。
【0025】
これによると、Y軸方向におけるマスクの両側端部は補助持ち上げ装置によって傾斜角度がほぼ一定になるように持ち上げられるため、Y軸方向におけるマスクの両側端部の持ち上げ量が上記両側端部間の中央部の持ち上げ量よりも少なくなってしまうといった持ち上げ量のばらつきを防止することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明は、補助持ち上げ装置は、Y軸方向におけるマスクの両側端部を持ち上げるローラと、このローラを昇降させる昇降駆動装置と、上記ローラをスキージの移動に応じてX軸方向へ移動させる移動装置とで構成されているものである。
【0027】
これによると、昇降駆動装置でローラを上昇させることによって、Y軸方向におけるマスクの両側端部はローラによって持ち上げられる。この際、スキージの移動に応じて移動装置がローラをX軸方向へ移動させることにより、Y軸方向におけるマスクの両側端部とこれら両側端部間の中央部との傾斜角度を共にほぼ一定にすることができる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、補助持ち上げ装置は、Y軸方向におけるマスクの両側端部の下方でX軸方向へ複数配設された昇降自在なピンと、これら各ピンを個別に昇降させる昇降駆動装置とで構成されているものである。
【0029】
これによると、昇降駆動装置でピンを上昇させることによって、Y軸方向におけるマスクの両側端部はピンによって持ち上げられる。この際、スキージの移動に応じてピンをX軸方向において順次上昇させることにより、Y軸方向におけるマスクの両側端部とこれら両側端部間の中央部との傾斜角度を共にほぼ一定にすることができる。
【0030】
請求項10に記載の発明は、表面がマスクに接触するように回路基板をセットし、
スキージの先端をマスクの上面に当接して上記スキージをマスク上面に平行なX軸の一端側から他端側へ移動させてはんだをマスクの開口部に押し出して回路基板に印刷するスクリーン印刷方法において、
上記スキージをX軸の一端側から他端側へ移動させる際、マスクの一端側を上方へ持ち上げ、スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側の傾斜角度をほぼ一定にしながら上記マスクを回路基板から順次剥離させるものである。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図17を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1,図2に示すように、1はスクリーン印刷装置であり、開口部(図示せず)を有するマスク2の下方に、基盤回路3を支持する昇降自在なテーブル4が設けられている。また、上記マスク2の上方には、先端がマスク2の上面に当接しかつマスク2の上面に平行なX軸の一端側Aから他端側Bへ移動してクリームはんだ5をマスク2の開口部に押し出すスキージ6が設けられている。
【0032】
また、図1,図5に示すように、マスク2の下方には、マスク2の一端側Aを上方へ持ち上げて回路基板3から順次剥離させる一方の持ち上げ部材7aと、この一方の持ち上げ部材7aを昇降させる一方の昇降装置8aと、マスク2の他端側Bを上方へ持ち上げて回路基板3から順次剥離させる他方の持ち上げ部材7bと、この他方の持ち上げ部材7bを昇降させる他方の昇降装置8bとが設けられている。
【0033】
図2に示すように、上記一方の持ち上げ部材7aは平板状に形成されており、一方の持ち上げ部材7aとスキージ6とはそれぞれ、マスク2の上面に平行でかつ上記X軸に直交するY軸方向にわたって延設されている。また、図3,図4に示すように、上記一方の昇降装置8aは、上下方向のボールねじ10と、このボールねじ10を回転駆動させるモータ11と、上記ボールねじ10に螺合するナット部材12と、このナット部材12と一方の持ち上げ部材7aとを連結するブラケット13とで構成されている。また、上記モータ11は固定フレーム14に取付けられており、この固定フレーム14には、上記ブラケット13を昇降方向へ案内するガイド装置15が設けられている。尚、上記他方の持ち上げ部材7bおよび他方の昇降装置8bはそれぞれ上記一方の持ち上げ部材7aおよび一方の昇降装置8aと同一に構成されている。
【0034】
また、図5,図10に示すように、スクリーン印刷装置1には、スキージ6の先端を中心とした回路基板3に対するマスク2の一端側Aの傾斜角度Θを検出する角度検出手段16と、この角度検出手段16で求められた傾斜角度Θに応じて上記モータ11を制御する制御部17とが備えられている。
【0035】
上記角度検出手段16は、マスク2の一端側Aからスキージ6の先端までの移動距離Lを検出する距離検出センサ18と、一方の持ち上げ部材7aの上昇距離Hを検出する高さ検出センサ19とで構成されており、
Θ=tan−1(H/L)
といった関係式に基づいて傾斜角度Θが算出される。そして、上記制御部17は算出された傾斜角度Θが一定になるようにモータ11を制御している。尚、上記各センサ18,19には、光電スイッチ等が用いられている。
【0036】
さらに、図7〜図9に示すように、マスク2の下方には、Y軸方向におけるマスク2の両側端部Cを傾斜角度Θが一定になるように持ち上げる補助持ち上げ装置22が備えられている。すなわち、補助持ち上げ装置22は、上記マスク2の両側端部Cを持ち上げる遊転自在なローラ23と、このローラ23を昇降させる昇降駆動装置24と、この昇降駆動装置24と一体にローラ23をスキージ6の移動に応じてX軸方向へ移動させる移動装置25とで構成されている。
【0037】
上記昇降駆動装置24は、減速機26に上下方向へ揺動自在に取付けられた揺動レバー27と、上記減速機26を介して揺動レバー27を揺動させるモータ28とで構成されており、上記揺動レバー27の遊端部に上記ローラ23が設けられている。また、上記減速機26とモータ28とはX軸方向へ移動自在な可動ブラケット29に取付けられている。
【0038】
また、上記移動装置25は、X軸の一端側Aと他端側Bとに位置する一対のプーリー30,31と、両プーリー30,31間に巻回されたベルト32と、片方のプーリー31を回転させるモータ33とで構成されており、上記可動ブラケット29がベルト32に連結されている。尚、上記プーリー30,31は固定フレーム14に取付けられており、この固定フレーム14には、上記可動ブラケット29をX軸方向へ案内するガイド装置34が設けられている。
【0039】
また、上記補助持ち上げ装置22のモータ28,33は、昇降装置8a,8bと同様に、制御部17によって制御されている。尚、図7に示すように、補助持ち上げ装置22は、平面視において、X軸の両側方に一対振り分けられて配設されている。
【0040】
以下に、上記構成における作用を説明する。
図1に示すように、下降したテーブル4上に回路基板3を位置決め固定し、その後、テーブル4を上昇させて回路基板3の上面をマスク2に接触させる。次に、図5に示すように、スキージ6がX軸の一端側Aから他端側Bへ移動してクリームはんだ5をマスク2の開口部(図示せず)に押し出すとともに、図3,図4に示すように、モータ11によりボールねじ10が回転し、ナット体12とブラケット13とを介して一方の持ち上げ部材7aが上昇する。これにより、図5,図6に示すように、マスク2の一端側Aが一方の持ち上げ部材7aで上方へ持ち上げられて回路基板3から順次剥離される。
【0041】
この際、上記マスク2は従来のようなたわみを生じることはなく、スキージ6の先端を起点とする一端側Aの範囲が回路基板3から斜め上方へ剥離するため、マスク2の版離れ時の挙動はスキージ6の先端に沿ってY軸方向で同様となる。
【0042】
さらに、この際、制御部17が角度検出手段16で求められた傾斜角度Θに応じてモータ11を制御することにより、スキージ6の移動位置に関わらず上記傾斜角度Θを一定にすることができるため、版離れ状態が終始一定となる。
【0043】
さらに、図7に示すように、制御部17は角度検出手段16で求められた傾斜角度Θに応じてモータ28,33を制御し、これにより、プーリー30,31を介してベルト32が回動され、可動ブラケット29と共にローラ23が、スキージ6の移動に応じて、X軸に沿って一端側Aから他端側Bへ移動するとともに、減速機26を介して揺動レバー27が上方へ揺動し、ローラ23が上昇する。これにより、図9に示すように、マスク2の両側端部Cは、ローラ23によって、上記傾斜角度Θを一定にして持ち上げられる。したがって、図6に示すように、特にスキージ6の移動距離Lが大きくなった場合等において、マスク2の両側端部Cの持ち上げ量が上記両側端部C間の中央部の持ち上げ量よりも少なくなってしまうといった持ち上げ量のばらつきを防止することができる。
【0044】
また、上記のように、スキージ6が移動してクリームはんだ5をマスク2の開口部に押し出すとともに、マスク2の一端側Aが持ち上げられて回路基板3から順次剥離されるため、クリームはんだ5の充填と回路基板3をマスク2から離間させる版離れ動作とを同時に行うことができる。したがって、印刷作業に要する時間を短縮できる。
【0045】
さらに、上記実施の形態では、マスク2の版離れ速度を従来よりも低速にし得る。すなわち、図18に示す従来のスキージ74の移動速度は10〜30mm/秒であり、版離れ速度は1〜2mm/秒程度であるのに対して、本実施の形態では、タクトダウンすることなく、版離れ速度を0.1mm/秒程度の低速にすることができる。したがって、本実施の形態のスキージ6の移動速度を例えば200mm/秒の高速にした場合であっても、版離れ速度を1mm/秒程度の低速にすることができる。
(実施の形態2)
先述した実施の形態1の昇降装置8a,8bはボールねじ10とモータ11とを用いているが、実施の形態2では、図11,図12に示すように昇降装置41a,41bにシリンダ装置43を用いている。
【0046】
すなわち、一方の昇降装置41aは、Y軸方向へ出退自在なピストンロッド42を有するエア駆動式のシリンダ装置43と、このシリンダ装置43と一方の持ち上げ部材7aとの間に連動連結されるリンク機構44とで構成されている。
【0047】
さらに、このリンク機構44は、上記ピストンロッド42の先端に連結されてY軸方向へ移動自在な連結杆45と、Y軸方向で相対向する一対の揺動自在なL形状のベルクランク46,47とで構成されており、上記両ベルクランク46,47の一端部間が連結杆45で連結され、両ベルクランク46,47の他端部がそれぞれ一方の持ち上げ部材7aの端部に連結されている。また、各ベルクランク46,47はそれぞれ固定ブラケット48に取付けられている。尚、上記シリンダ装置43に供給される作動用空気(作動用流体の一例)の圧力はマスク2にダメージを与えない程度に減圧されている。さらに、他方の昇降装置41bも上記一方の昇降装置41aと同一に構成されている。
【0048】
これによると、ピストンロッド42は作動用空気の圧力によって常に一定の力で出退する。図12に示すように、ピストンロッド42を突出させた場合、連結杆45がY軸方向へ移動して、両ベルクランク46,47が一方Qへ揺動するため、一方の持ち上げ部材7aが上昇し、これにより、マスク2の一端側Aが一方の持ち上げ部材7aで上方へ持ち上げられて回路基板3から順次剥離される。
【0049】
この際、図5に示すように、一方の持ち上げ部材7aからスキージ6の先端までの移動距離Lが短い場合、スキージ6の押付力によってマスク2の一端側Aに作用する下向きの力Fが大きく、したがってマスク2を介して一方の持ち上げ部材7aに作用する下向きの力も大きくなるため、一方の持ち上げ部材7aを持ち上げるのに大きな力を要することになる。これに対して、図11,図12に示すように、ピストンロッド42の突出力は一定であるため、上記ピストンロッド42の突出量が減少し、以って、一方の持ち上げ部材7aの上昇距離Hが短くなる。
【0050】
その後、図6に示すように、スキージ6がX軸の他端側Bへ移動するにしたがって、一方の持ち上げ部材7aからスキージ6の先端までの移動距離Lが長くなり、これに応じてスキージ6の押付力によってマスク2の一端側Aに作用する下向きの力Fが小さくなり、したがってマスク2を介して一方の持ち上げ部材7aに作用する下向きの力も小さくなるため、わずかな力で一方の持ち上げ部材7aを持ち上げることができることになる。これに対して、ピストンロッド42の突出力は一定であるため、ピストンロッド42の突出量が増大し、以って、一方の持ち上げ部材7aの上昇距離Hが長くなる。
【0051】
このように、スキージ6の移動距離Lに応じて一方の持ち上げ部材7aの上昇距離Hが自動的に増減されるため、傾斜角度Θをほぼ一定にすることができ、したがって、版離れ状態が終始一定となる。
【0052】
また、ピストンロッド42を退入させることによって、連結杆45を介して両ベルクランク46,47が他方Rへ揺動するため、一方の持ち上げ部材7aが下降する。
【0053】
上記実施の形態2では、シリンダ装置43をエア駆動式としているが油圧駆動式であってもよい。
(実施の形態3)
先述した実施の形態1では平板状の持ち上げ部材7a,7bを用いているが、実施の形態3では図13〜図15に示すように、丸棒状の持ち上げ部材7a,7bを用いており、さらに昇降装置の構成も先述した実施の形態1,2のものとは異なっている。
【0054】
すなわち、図13〜図15に示すように、実施の形態3の一方の昇降装置50aは、Y軸に沿って平行に配置された回転軸51と、この回転軸51の両端部に設けられて上下方向へ回動自在なアーム52と、上記回転軸51の両端を回転自在に支持する固定ブラケット53と、上記回転軸51を回転させるシリンダ装置54とで構成されている。そして、上記持ち上げ部材7aは両アーム52の遊端部間に取付けられている。また、他方の昇降装置50bも上記一方の昇降装置50aと同一に構成されている。
【0055】
これによると、一方の昇降装置50aのシリンダ装置54のピストンロッド49を上方へ突出させることによって、回転軸51が一方向イへ回転し、両アーム52が上向きに回動するため、図14,図15の各仮想線で示すように、一方の持ち上げ部材7aが上昇する。また、上記一方の昇降装置50aと同様に他方の昇降装置50bが作動することによって、他方の持ち上げ部材7bが上昇する。
(実施の形態4)
先述した実施の形態1の補助持ち上げ装置22はローラ23を用いているが、実施の形態4では、図16,図17に示すように補助持ち上げ装置55にピン56を用いている。
【0056】
すなわち、上記補助持ち上げ装置55は、マスク2の両側端部Cの下方でX軸方向へ一直線状に複数配設された昇降自在なピン56と、これら各ピン56を個別に昇降させるシリンダ装置57(昇降駆動装置の一例)とで構成されている。これらシリンダ装置57は、昇降装置8a,8bと同様に、制御部17によって制御されている。尚、補助持ち上げ装置55は、平面視において、X軸の両側方に一対振り分けられて配設されている。
【0057】
これによると、各ピン56はシリンダ装置57によって昇降され、この際、スキージ6の移動位置に応じた位置のピン56をX軸方向において一端側Aから他端側Bへわたり順次上昇させていくことによって、マスク2の両側端部Cとこれら両側端部C間の中央部との傾斜角度Θを共にほぼ一定にすることができる。
【0058】
上記各実施の形態では、図1の実線に示すように、スキージ6をX軸の一端側Aから他端側Bへ移動させながら一方の持ち上げ部材7aによってマスク2の一端側Aを持ち上げているが、図1の仮想線に示すように、反対方向に傾斜した別のスキージ60を他端側Bから一端側Aへ逆移動させる場合は、他方の持ち上げ部材7bによってマスク2の他端側Bを持ち上げる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、マスクは従来のようなたわみを生じることはなく、スキージの先端を起点とする一端側の範囲が回路基板から斜め上方へ剥離するため、マスクの版離れ時の挙動はスキージの先端に沿って同様となる。この際、スキージの先端を中心とした回路基板に対するマスクの一端側の傾斜角度がほぼ一定になるため、版離れ状態が終始一定となる。
【0060】
また、スキージが移動してはんだをマスクの開口部に押し出すとともに、マスクの一端側が持ち上げられて回路基板から順次剥離されるため、はんだの充填と回路基板をマスクから離間させる版離れ動作とを同時に行うことができる。したがって、印刷作業に要する時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるスクリーン印刷装置の正面図である。
【図2】同、スクリーン印刷装置の平面図である。
【図3】同、スクリーン印刷装置の昇降装置の正面図である。
【図4】図3におけるZ−Z矢視図である。
【図5】同、スクリーン印刷装置の動作を示す正面図である。
【図6】同、スクリーン印刷装置の動作を示す正面図である。
【図7】同、スクリーン印刷装置の補助持ち上げ装置の平面図である。
【図8】同、スクリーン印刷装置の補助持ち上げ装置をX軸方向から見た図である。
【図9】同、スクリーン印刷装置の補助持ち上げ装置の動作を示す図である。
【図10】同、スクリーン印刷装置の制御系のブロック図である。
【図11】本発明の実施の形態2におけるスクリーン印刷装置の昇降装置をX軸方向から見た図であり、持ち上げ部材を下降させた状態を示す。
【図12】同、スクリーン印刷装置の昇降装置をX軸方向から見た図であり、持ち上げ部材を上昇させた状態を示す。
【図13】本発明の実施の形態3におけるスクリーン印刷装置の正面図である。
【図14】同、スクリーン印刷装置の一方の昇降装置の斜視図である。
【図15】同、スクリーン印刷装置の一方の昇降装置の一部切欠き正面図である。
【図16】本発明の実施の形態4におけるスクリーン印刷装置の補助持ち上げ装置の斜視図である。
【図17】同、スクリーン印刷装置の補助持ち上げ装置の動作を示す図である。
【図18】従来のスクリーン印刷装置の正面図である。
【図19】従来のスクリーン印刷装置を用いた際の版離れ時の図である。
【図20】従来のスクリーン印刷装置を用いた際の版離れ時の回路基板とマスクとの変位を示すグラフである。
【符号の説明】
1 スクリーン印刷装置
2 マスク
3 回路基板
5 クリームはんだ
6 スキージ
7a,7b 持ち上げ部材
8a,8b 昇降装置
10 ボールねじ
11 モータ
12 ナット部材
13 ブラケット
16 角度検出手段
17 制御部
22 補助持ち上げ装置
23 ローラ
24 昇降駆動装置
25 移動装置
41a,41b 昇降装置
42 ピストンロッド
43 シリンダ装置
44 リンク機構
50a,50b 昇降装置
52 アーム
54 シリンダ装置
55 補助持ち上げ装置
56 ピン
57 シリンダ装置(昇降駆動装置)
A 一端側
B 他端側
C 側端部
F 下向きの力
Θ 傾斜角度
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