JP2000084407A - 脱酸素剤 - Google Patents

脱酸素剤

Info

Publication number
JP2000084407A
JP2000084407A JP10257145A JP25714598A JP2000084407A JP 2000084407 A JP2000084407 A JP 2000084407A JP 10257145 A JP10257145 A JP 10257145A JP 25714598 A JP25714598 A JP 25714598A JP 2000084407 A JP2000084407 A JP 2000084407A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen scavenger
carbon dioxide
oxygen
cysteine
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10257145A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3656133B2 (ja
Inventor
Hidekatsu Shoji
英克 庄司
Minoru Oka
実 岡
Hiroshi Honda
浩 本田
Yusuke Ochi
祐介 越智
Shoichi Koda
昇一 幸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP25714598A priority Critical patent/JP3656133B2/ja
Publication of JP2000084407A publication Critical patent/JP2000084407A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3656133B2 publication Critical patent/JP3656133B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭酸ガスを発生も吸収もせず、医薬品の無酸
素状態での保存、特に重炭酸塩含有薬液を封入したプラ
スチック製容器と該容器を包装したガス非透過性包装材
との空間部に配置して用いるのに適した脱酸素剤を提
供。 【解決手段】 システインを必須成分として含有するこ
とを特徴とする脱酸素剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脱酸素剤、より詳し
くは、無酸素状態での保存が要望される食品、医薬品等
や電子部材、電子製品等に適用される脱酸素剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば食品や医薬品の保存性
向上、特に油性食品の酸化防止、湿性食品の腐敗防止、
医薬品の失活乃至劣化防止等のために、之等食品及び医
薬品を脱酸素剤と共に容器内に封入して、容器内を無酸
素状態とする工夫が行なわれており、これに用いられる
脱酸素剤としては、鉄系のものやアスコルビン酸等の有
機系の酸素吸収剤が知られている。
【0003】しかしながら、鉄系のものは、鉄粉を主体
としており、金属検知器により検知されるため、これを
適用した製品には金属探知器が適用できなない。また、
これは酸素と共に、炭酸ガスをも吸収する不利があっ
た。
【0004】一方、アスコルビン酸等の有機系の酸素吸
収剤は、酸素と反応して炭酸ガスを発生するものであ
る。これらはいずれも炭酸ガスを発生し、それによって
脱酸素による容器の形状変化を防止するものであった
り、重炭酸塩含有薬液の包装体内を炭酸ガス雰囲気とす
るもの(特許第2527532号)である。
【0005】しかるに、かかる炭酸ガス発生型の脱酸素
剤は、密閉容器内に収容される保存対象物によっては、
むしろ発生する炭酸ガスによる悪影響がみられ、好まし
いものではなかった。即ち、例えば制酸薬、アシドーシ
ス治療薬等としての炭酸水素ナトリウム注射薬等を、薬
液のpH変動をできるだけ避けるためにガスバリアーフ
ィルムで包装した製品等において、上記炭酸ガス発生型
の脱酸素剤を利用すれば、炭酸ガスの発生に伴われて、
ガスバリアー包装内の精密に設定された炭酸ガス濃度が
変化し、これによって注射薬のpHが比較的速やかに変
化する不利があった。
【0006】従って、かかる炭酸ガス発生型脱酸素剤と
は異なって炭酸ガスを実質的に発生せず、勿論吸収もし
ない脱酸素剤が、斯界で要望されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭酸
ガスを発生も吸収もしない新しいタイプの脱酸素剤を提
供することにある。
【0008】本発明者らは、上記目的より鋭意研究を重
ねた結果、システインを必須成分とする脱酸素剤が、上
記目的に合致することを見いだし、ここに本発明を完成
するに至った。
【0009】
【問題点を解決するための手段】即ち本発明によれば、
システインを必須成分として含有することを特徴とする
脱酸素剤が提供される。
【0010】また、本発明によれば、更にアルカリ化剤
及び鉄化合物を含有する上記脱酸素剤、システイン1重
量部に対して、ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム及
び炭酸ナトリウムからなる群から選ばれる少なくとも1
種のアルカリ化剤0.05〜2重量部、及び鉄化合物
0.1〜200重量部を含有する上記脱酸素剤、医薬品
の保存に用いられる上記脱酸素剤、及び重炭酸塩含有薬
液を封入したプラスチック製容器と該容器を包装したガ
ス非透過性包装材との空間部に配置される上記脱酸素剤
が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明につき詳述すれば、
本発明脱酸素剤では、システインを必須成分として含有
することが重要である。ここでシステインは、L−体、
DL−体及びD−体のいずれであってもよい。またこれ
は、その塩、エステル、N−アシル誘導体等の形態であ
ってもよい。該システインの塩としては、例えば代表的
には塩酸塩を例示できる。エステルとしては、例えばメ
チルエステル、エチルエステル等のアルキルエステルを
例示できる。N−アシル誘導体としては、例えばアセチ
ル誘導体、ベンジル誘導体、カルボキシメチル誘導体等
を例示できる。之等の具体例としては、例えばL−シス
テイン、L−システイン塩酸塩、DL−システイン、D
L−システイン塩酸塩、D−システイン、D−システイ
ン塩酸塩、塩酸L−エチルシステイン、塩酸L−メチル
システイン、アセチルシステイン、S−カルボキシメチ
ル−L−システイン等を挙げることができる。之等はそ
の一種を単独で用いることもでき、また二種以上を併用
することもできる。
【0012】本発明脱酸素剤は、一般には上記システイ
ンと共に更に適当なアルカリ化剤及び鉄化合物を含有す
る。
【0013】ここでアルカリ化剤は、特に限定されず、
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の無機酸塩及び有機
酸塩又は水酸化物を代表として、その他のアルカリ性化
合物であることができる。その具体例としては、例えば
ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等を例示できる。
これらの内では特にホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウ
ム及び炭酸ナトリウムが好ましい。これらはその一種を
単独で用いることもでき、また2種以上を併用すること
もできる。その配合量は、システイン1重量部に対し
て、0.05〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量
部の範囲で配合されるのが好適である。
【0014】また、鉄化合物としては、第一鉄塩及び第
二鉄塩のいずれでもよく、例えばFeCl2,FeC
3,FeSO4,Fe2(SO43等及び結晶水を有す
るそれらを例示できる。これらの内では、塩化第二鉄及
びその水和物が好ましい。上記鉄化合物は、一種を単独
で用いることもでき、2種以上を併用することもでき
る。これらはシステイン1重量部に対して0.1〜20
0重量部、好ましくは0.1〜50重量部の範囲で配合
されるのが好適である。
【0015】本発明脱酸素剤は、単に、上記システイン
及びその他の成分を通常入手される粉末状態のままで実
用することもできるが、斯かる粉末は一般には取扱い性
等を考慮して、適当なガス透過性の袋等に充填して実用
されるのがよい。また、本発明脱酸素剤は、通常これが
保存対象物と共に密閉系内に配置されるものであること
を考慮すると、その実用形態に適した形態、例えば錠剤
等の固剤形態や、フィルム乃至シート状形態に調製され
るのが好ましい。之等の錠剤、フィルム、シート等の調
整は、常法に従い、適当な賦形剤、担体等を用いて行な
うことができる。
【0016】上記錠剤は、例えば珪藻土、タルク、モン
モリロナイト、ベントナイト、カオリナイト、珪酸マグ
ネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、カー
ボンブラック等の賦形剤(担体)乃至増量剤等を用い
て、常法に従い適宜の大きさに賦形される。
【0017】また、本発明脱酸素剤をフィルム乃至シー
ト状形態に調製するに当たっては、例えば上記各成分
を、必要に応じてエチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、でんぷん等のバインダー成分や、グリセリン、ポ
リエチレングリコール等の多価アルコールと共に、水も
しくは有機溶剤中に分散乃至溶解させ、得られる液状物
を適当なフィルム状基材、例えば紙、不織布等に含浸さ
せるか、又はプラスチックフィルム等に印刷等により塗
布し、乾燥させればよい。また、かかるフィルム乃至シ
ート状形態への調製に際しては、保存対象物の包装容器
や包装フィルム等を基材として、之等の内面に本発明脱
酸素剤を塗布、乾燥することもできる。これによれば、
本発明脱酸素剤のフィルム乃至シートを形成させた包装
材料が得られ、これは直接、保存対象物に包装乃至収容
に利用できる。
【0018】更に、本発明脱酸素剤は、例えば水酸化ナ
トリウム水溶液等のアルカリ化剤の水溶液を用いて、液
状形態に調製することもできる。
【0019】かくして得られる本発明脱酸素剤は、保存
対象物と共に密閉容器内に収容して、生鮮食品や加工食
品等の保存、医薬品等の保存(酸化防止)等に有利に用
いられる。その利用によれば、特に、真空包装法、窒素
シール法、脱酸素剤法等との併用によって、上記保存対
象物を収容した密閉容器中の酸素を充分に吸着除去し
て、所望の保存効果等を奏し得る。
【0020】特に本発明脱酸素剤は、例えば重炭酸塩含
有薬液を封入したプラスチック製容器と該容器を包装し
たガス非透過性包装材との空間部に、配置して利用され
るのが好ましい。
【0021】かかる本発明脱酸素剤の利用によれば、本
発明脱酸素剤自体が炭酸ガスの発生も吸収も行なわない
ことに基づいて、薬液から発生する炭酸ガスの大気中へ
の揮散防止やこれによる薬液のpH値を一定値に保持で
きる利点が保証される。
【0022】以下、上記好ましい本発明脱酸素剤の利用
の形態につき詳述すれば、本発明脱酸素剤の適用に適し
た重炭酸塩を含有する薬液としては、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウム、その他
の炭酸水素塩の単独の水溶液や之等各塩と他の成分とか
らなる水溶液等の炭酸水素イオンを生じるものの他、例
えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸イオンを生
じる炭酸塩水溶液であってもよい(炭酸塩として添加し
ても使用するpHでは重炭酸塩となる)。之等各水溶液
の重炭酸イオン濃度は、特に限定されるものではない
が、通常0.01〜1M程度の範囲にあるのが普通であ
り、これは重炭酸塩水溶液濃度で、約0.01〜10%
程度に相当する。特に好ましい重炭酸塩濃度としては、
約0.1〜8.5%の範囲を例示できる。
【0023】上記薬液を封入(収容、充填)するための
ガス透過性プラスチック製容器としては、従来より医療
分野で用いられている各種のものをいずれも使用でき
る。その具体例としては、例えばポリエチレン製、エチ
レン酢酸ビニル共重合体製、ポリプロピレン製、ポリ塩
化ビニル製のものや、之等を適当な比率で配合あるいは
ラミネートしたもの等を例示できる。之等容器の形状、
大きさ等には特に制限はないが、一般には長方形や円筒
形のものがよく用いられ、それらの内容量は一般的には
約20ml程度から3l程度の範囲が汎用されるのが普
通である。
【0024】ガス非透過性を有する包装材における「ガ
ス非透過性」とは、厳密にガスを透過しないという意味
ではなく、そのガス非透過性が上記薬液容器のそれより
も大きいことを意味している。例えば、上記薬液容器と
同一の材質でもその厚みが大きい場合には、上記ガス非
透過性包装材として利用することができる。かかるガス
非透過性を有する包装材の材質としては、通常かかる包
装材として汎用されている、例えばポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリビニルアルコール(PV
A)、エチレンビニルアルコール共重合体(EVO
H)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン等の
材質のものや之等各種材質の多層フィルム(ラミネート
フィルム)からなるものを例示できる。之等包装材の形
状、大きさ等は上記薬液容器を収容できることを前提と
して特に制限されるものではないが、この収容後に該容
器との間に炭酸ガス含有ガスを封入できる充分な空間部
を形成させ得る形状、大きさとする必要があり、一般に
は、上記容器の約1.2〜3倍容量程度の大きさである
のが望ましい。
【0025】上記容器と包装材との空間部は、炭酸ガス
雰囲気とされる。この炭酸ガス雰囲気とするための手段
としては、例えば炭酸ガスと空気との混合ガスや炭酸ガ
スと窒素ガスとの混合ガス等の炭酸ガス含有ガスを上記
空間部に封入する方法が採用できる。この方法におい
て、用いられる混合ガスの炭酸ガス濃度は、プラスチッ
ク製容器に充填される薬液の種類、特にその炭酸水素イ
オン濃度及びpHに応じて適宜決定される。例えば上記
薬液として炭酸水素ナトリウム70gを注射用水に溶解
させて全量を1lとした水溶液を選ぶ場合、該水溶液の
炭酸水素イオン濃度は833mMであり且つpHは8.
2であり、この値を保持するためには、上記混合ガス雰
囲気の炭酸ガス濃度を約40%程度とするのがよい。
【0026】上記における薬液の炭酸水素イオン濃度及
びpHは、一般に0.01〜1M程度及び6.5〜8.
6程度であり、上記空間部の炭酸ガス分圧は通常約1mm
Hg〜760mmHgの範囲に調整されるのがよく、これに応
じて上記混合ガス中の炭酸ガスの含有比率を選択するの
が好ましい。より詳しくは、製造後の薬液のpHが所定
の範囲内にある場合には、空間部に封入する炭酸ガスは
薬液の炭酸ガス分圧にほぼ等しくなるようにすればよ
い。
【0027】上記に従う、薬液の容器への充填、滅菌、
包装材による包装、空間部の炭酸ガス雰囲気化等は、通
常の注射液の製造方法に従って容易に行なうことができ
る。
【0028】本発明脱酸素剤は、上記の如くして調製さ
れる重炭酸塩含有薬液容器包装体の空間部に配置され
る。更に該空間部には、より好ましくは、本発明脱酸素
剤と共に酸素インジケーターを収容できる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するため、本
発明脱酸素剤の製造例を実施例として挙げ、次いで得ら
れた本発明脱酸素剤の性能を調べた実験例を挙げる。
【0030】
【実施例1〜4】下記表1に示す各成分(但し、実施例
1ではシステイン1重量部に水0.1〜0.5重量部を
加えたものを使用した)を、乾燥窒素雰囲気下で十分混
合した後、有孔ポリエチレン袋(3cm×4cm)に各
2g充填し、ヒートシーラーで3方シールすることによ
り、本発明脱酸素剤を製造した。
【0031】
【表1】
【0032】
【実験1】脱酸素能力と炭酸ガス発生量試験 本発明脱酸素剤の脱酸素能力と炭酸ガス発生を調べるた
めに、上記実施例1及び2で調製した本発明脱酸素剤の
各2.0g、又は比較のため、市販脱酸素剤(三菱ガス
社製「エージレスZ100」、主剤;鉄粉、以下「市販
品A」という)及び市販脱酸素剤(同上社製「GM2
0」、主剤;アスコルビン酸、以下「市販品B」とい
う)の各2gと、空気50mlとを、下記ガスバリヤー
製フィルムで包装し、室温遮光条件下に5日間放置し
た。
【0033】上記包装直後(試験開始時)及び5日間放
置後の、各供試脱酸素剤包装体内の酸素濃度と炭酸ガス
濃度を測定した。
【0034】実験で用いたガスバリアー製フィルムは、
延伸ナイロン17μm(ON17)/ポロビニルアルコ
ール12μm(PVA12)/低密度ポリエチレン35
μm(LLDPE35)で、その酸素透過度は、10m
l/m2/24hr/atm以下である。
【0035】酸素濃度は、東レ社製ジルコニア式酸素濃
度計を使用して測定した。また炭酸ガス発生量は、島津
製作所社製ガスクロGC−14Bにより測定した。
【0036】結果を、下記表2に示す。
【0037】
【表2】
【0038】表2より、実施例1〜3で調製した本発明
脱酸素剤は、良好な脱酸素能力を示し、炭酸ガスはほと
んど発生しなかった。これに対して、市販品Bは、脱酸
素能力では本発明脱酸素剤と同様であったが、5日後の
炭酸ガス量は20.0%にもおよび、炭酸ガス発生の著
しいことが判った。
【0039】尚、市販品Aは、この試験では本発明脱酸
素剤と差はなかったが、次の試験において、本発明脱酸
素剤との差が明らかとなった。
【0040】
【実験2】炭酸ガスの吸収試験 本発明脱酸素剤及び市販品Aの炭酸ガス吸収性を調べる
ために、各実施例で得られた本発明脱酸素剤及び市販品
Aのそれぞれ2.0gを、混合ガス50ml(炭酸ガ
ス:窒素=50:50)雰囲気中で、実験1で使用した
と同一のガスバリヤー製フィルムにて包装し、同様に5
日間放置し、5日後の炭酸ガス濃度を測定し、試験開始
時におけるそれと対比した。
【0041】その結果を下記表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】表3より、本発明脱酸素剤は、ほとんど炭
酸ガスを吸収しないのに対して、市販品Aは、著しい炭
酸ガスの吸収を認め、5日後には包装体内の炭酸ガスを
全て吸収することが判った。
【0044】
【実験3】炭酸水素ナトリウム注射液pHへの影響試験 本発明脱酸素剤の炭酸ガスの吸収・発生による炭酸水素
ナトリウム注射液のpHへの影響について以下の通り試
験した。
【0045】即ち、ろ過滅菌した1%炭酸水素ナトリウ
ム注射液140mlを医療用ガス透過性プラスチック容
器に充填、密封し、この容器を50mlの空気と共にガ
スバリアー包装し、該ガスバリアー包装内に、本発明脱
酸素剤及び比較脱酸素剤の各2.0gを配置し、経日的
に注射液pHを測定し、その変動を観察した。
【0046】結果を下記表4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】表4より、本発明脱酸素剤を利用した場合
は、30日経過後も実質的にpHの変化は認められなか
ったのに対して、比較脱酸素剤(市販品A及びB)の利
用では、いずれも5日経過時で既にpHが初期値から大
きく変化し、しかも市販品AではそのpH変化は、経日
的に益々初期値からかけ離れることが判った。
フロントページの続き (72)発明者 越智 祐介 徳島県板野郡北島町鯛浜38−1 フィネス 阿部207 (72)発明者 幸田 昇一 徳島県鳴門市瀬戸町明神字丸山220 Fターム(参考) 4B021 LA17 LA24 MC04 MK02 MK08 MK12 MK23 MP07 4G066 AA12A AA12B AA13A AA13B AA19A AA19B AA27A AA27B AA39A AA39B AA43A AA43B AB27A AB27B AC12C AC13C AC16C AC26C BA12 BA13 BA22 CA37 DA01 EA07 EA20 FA37

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】システインを必須成分として含有すること
    を特徴とする脱酸素剤。
  2. 【請求項2】更にアルカリ化剤及び鉄化合物を含有する
    請求項1に記載の脱酸素剤。
  3. 【請求項3】システイン1重量部に対して、ホウ酸ナト
    リウム、水酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムからなる
    群から選ばれる少なくとも1種のアルカリ化剤0.05
    〜2重量部、及び鉄化合物0.1〜200重量部を含有
    する請求項2に記載の脱酸素剤。
  4. 【請求項4】医薬品の保存に用いられる請求項1に記載
    の脱酸素剤。
  5. 【請求項5】重炭酸塩含有薬液を封入したプラスチック
    製容器と該容器を包装したガス非透過性包装材との空間
    部に配置される請求項4に記載の脱酸素剤。
JP25714598A 1998-09-10 1998-09-10 脱酸素剤 Expired - Fee Related JP3656133B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25714598A JP3656133B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 脱酸素剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25714598A JP3656133B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 脱酸素剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000084407A true JP2000084407A (ja) 2000-03-28
JP3656133B2 JP3656133B2 (ja) 2005-06-08

Family

ID=17302346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25714598A Expired - Fee Related JP3656133B2 (ja) 1998-09-10 1998-09-10 脱酸素剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3656133B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012157656A1 (ja) * 2011-05-18 2012-11-22 三菱瓦斯化学株式会社 酸素吸収剤

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012076046A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Kyodo Printing Co Ltd システイン系酸素吸収剤

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012157656A1 (ja) * 2011-05-18 2012-11-22 三菱瓦斯化学株式会社 酸素吸収剤
JP6020447B2 (ja) * 2011-05-18 2016-11-02 三菱瓦斯化学株式会社 酸素吸収剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP3656133B2 (ja) 2005-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100294526B1 (ko) 중탄산염함유분말약제수용용기및약제의안정화방법
US8029842B2 (en) Low water activity oxygen scavenger and methods of using
JP6185911B2 (ja) 酸素発生・炭酸ガス吸収剤包装体、及び活魚介類の輸送方法
JPS6094056A (ja) ブロツコリ−保存袋
JP3656133B2 (ja) 脱酸素剤
JP2505329B2 (ja) 重炭酸塩化合物含有薬液保存用の包装体
JPS5845081Y2 (ja) 積層材料
JP2893673B2 (ja) 食品の保存方法
JPH10309427A (ja) 脱酸素剤組成物、脱酸素剤包装体および物品の保存方法
JP2527532B2 (ja) 炭酸ガス発生型脱酸素剤の新規な用途
JPH11207177A (ja) 脱酸素剤
JPH0271814A (ja) 脱酸素剤
JP5294161B2 (ja) 耐湿性脱酸素剤
JP7375276B2 (ja) 重炭酸リンゲル液の輸液バッグの包装袋
JP2000039429A (ja) 酸素検知剤
JPS5932946A (ja) 脱酸素剤の保存方法
JPH11262514A (ja) 重炭酸塩含有薬液容器包装体及び炭酸ガス分圧コントロール剤
JP4586945B2 (ja) 発酵漬け物の保存方法
JPS626775B2 (ja)
JPS6034128A (ja) 穀類の保存方法
JP2000041527A (ja) 酸素発生剤・炭酸ガス吸収剤包装体及び活魚介類の輸送方法
JPH01196284A (ja) 食品保存用組成物
JPS58175431A (ja) 鮮魚、魚卵の保存方法
JP2005319429A (ja) 耐湿性脱酸素剤
JPH03151824A (ja) 魚卵の鮮度保持方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees