JP2000080334A - 複合両面テープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テープ被着体に容易に再剥離再貼着させる機
能を付与できる新規な両面テープおよびその作成方法の
提供。 【課題の解決手段】 剥離紙２面に再剥離再貼着型の感
圧性接着剤層３と強粘着型の感圧性接着剤層４とが積層
されてなる複合両面テープ１。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、粘着性の異なる感
圧性接着剤層を複合し、テープ被着体に再剥離再貼着さ
せる機能を付与できる新規な両面テープおよびその作成
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の両面テープは通常の糊や接着剤な
どと同様の機能が求められるもので、例えば、シート片
にテープを貼着し、これを台紙などに貼り合わせたり、
封筒の封緘片にテープを貼着し、封入物を封入した後に
封緘片を接着させるなど、テープ被着体とさらに別の被
着体との間あるいは被着体同士を完全接着させるために
使用される。そして、その一般的な構成は、剥離紙面に
強粘着型の感圧性接着剤層を施してなるものであった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
両面テープでは成し得ないアプリケーションにてテープ
被着体を利用できるようにしたい場合もある。とりわ
け、テープ被着体を、さらに別の被着体との間あるいは
被着体同士で再剥離再貼着できれば、例えば、任意の位
置に貼り代えでき、かつ、位置ずれが生じないようにし
た貼着付箋や、葉書や封書などに記載された情報を一時
的に隠蔽するため、情報記載部を覆うように仮着する隠
蔽シール、あるいは、メッセージを記載して二つ折りし
た後、対向面を仮着して容易に他人に読まれないように
した伝言メモなどとしてテープ被着体を利用できる。そ
こで、本発明は、テープ被着体に容易に再剥離再貼着さ
せる機能を付与できる新規な両面テープおよびその作成
方法の提供を課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】かかる課題を達成するた
め、本発明者は、再剥離再貼着型の感圧性接着剤層と強
粘着型の感圧性接着剤層とを積層してなる両面テープを
想到した。すなわち、本発明の複合両面テープは、剥離
紙面に再剥離再貼着型の感圧性接着剤層と強粘着型の感
圧性接着剤層とが積層されてなることを特徴とする。

【０００５】また、本発明の両面テープの作成方法は、
表裏面に剥離剤層を有してなる剥離紙の一面に再剥離再
貼着型の感圧性接着剤を、かつ、他面に強粘着型の感圧
性接着剤をそれぞれ塗布する工程と、当該感圧性接着剤
を定着させて感圧性接着剤層を形成する工程と、当該感
圧性接着剤層が形成された前記剥離紙をロール状に巻き
取る工程とを含んでなることを特徴とする。

【０００６】したがって、請求項１記載の複合両面テー
プによれば、テープを所望の長さに切断し、所定のテー
プ被着体に、その強粘着性の感圧性接着剤層をもって貼
着した後、再剥離再貼着型の感圧性接着剤層をもって、
さらに別の被着体との間あるいは被着体同士を再剥離再
貼着できる。

【０００７】また、請求項２記載の複合両面テープの作
成方法によれば、再剥離再貼着型の感圧性接着剤と強粘
着型の感圧性接着剤を、表裏面に剥離剤層を有してなる
剥離紙の当該表裏面のそれぞれに塗布、定着させること
で、各々の感圧性接着剤層をほぼ同時に形成でき、さら
に、感圧性接着剤層が形成された剥離紙をロール状に巻
き取ることで、ロール内では再剥離再貼着型の感圧性接
着剤層と強粘着型の感圧性接着剤層が強接着すると共
に、粘着強度の調整により、再剥離再貼着型の感圧性接
着剤層と剥離紙、あるいは強粘着型の感圧性接着剤層と
剥離紙とが仮着することで、本発明の複合両面テープを
少ない工程で効率的に作成できる。

【０００８】

【発明の実施形態】以下、本発明の複合両面テープおよ
びその作成方法について添付の図面に基づき、さらに詳
述する。なお、ここにおいて、図１は本発明の複合両面
テープの断面説明図、図２はロール状に成形された本発
明の複合両面テープの断面説明図、図３は本発明の複合
両面テープの使用状態説明図、また、図４は本発明の複
合両面テープの作成方法の概略的フロー図である。

【０００９】図１に示すように、本発明の複合両面テー
プ１は、剥離紙２の表面に再剥離再貼着型の感圧性接着
剤層３と強粘着型の感圧性接着剤層４とが順次積層され
てなる。それぞれの感圧性接着剤層３，４を構成する再
剥離再貼着型や強粘着型の感圧接着剤の種類は従来公知
のもので良く、特に限定はない。例えば、再剥離再貼着
型のものは従来の貼着付箋や隠蔽シールなどで使用され
るもので良く、一方、強粘着型のものは従来の両面テー
プで使用されているもので良い。

【００１０】また、剥離紙２も従来公知のもので良く、
一般的なものは剥離剤層が一方の面にあるが、本実施例
では、再剥離再貼着型の感圧性接着剤層３を剥離紙２の
剥離剤層面でなく基材面に設け、図２に示すように、複
合両面テープ１をロール状に成形した際、剥離剤層を強
粘着型の感圧性接着剤層４に対接するように構成してい
る。ただし、作成方法を鑑み、最も好ましくは、剥離紙
２を剥離剤層が両面にあるタイプのものを使用するのが
良い。

【００１１】なお、本実施例のものは剥離紙２の表面に
再剥離再貼着型の感圧性接着剤層３を設け、次に、強粘
着型の感圧性接着剤層４を設けた構成であるが、本発明
はこれに限定されず、剥離紙２の剥離剤層面に強粘着型
の感圧性接着剤層４を設け、次に、再剥離再貼着型の感
圧性接着剤層４を設けた構成であっても構わない。ただ
し、後者の構成であると、一旦、何らかの被着体に再剥
離再貼着型の感圧性接着剤層をもって複合両面テープを
仮着し、表出している強粘着型の感圧性接着剤層をもっ
てテープ被着体に間接的に再度貼着することになり、テ
ープ被着体に複合両面テープを直接的に貼着し、さら
に、テープ被着体をさらに別の被着体との間あるいは被
着体同士を再剥離再貼着するまで、剥離紙が再剥離再貼
着型の感圧接着剤層を保護している本実施例の構成の方
が実用上好適であると言える。

【００１２】本発明の複合両面テープの使用は、図３に
示すように、例えば、テープ被着体５を貼着付箋として
利用したい場合には、（イ）ロール状に成形された複合
両面テープ（図示せず）からテープを所望の長さに切断
し、（ロ）強粘着性の感圧性接着剤層４をもって付箋紙
片たるテープ被着体５に貼着した後、（ハ）剥離紙２を
剥離し、（ニ）表出した再剥離再貼着型の感圧性接着剤
層３をもって、机などの別の被着体６との間で剥離可能
に貼着される。このように、テープ被着体５には再剥離
再貼着型の感圧性接着剤層３によって、何度でも別の被
着体との間に剥離・貼着を繰り返すことができる機能が
付与される。

【００１３】各々の感圧性接着剤層３，４の形成方法に
ついては、例えば、専用塗布機や印刷機などをもって剥
離紙２の表面に一方の感圧性接着剤を塗布し、その感圧
性接着剤の種類に応じ、温風乾燥、赤外線照射、紫外線
照射などにより定着させて感圧性接着剤層を形成し、こ
の感圧性接着剤層上に、次の感圧性接着剤層を同様な方
法にて順次形成して行く方法でも良いが、後述する請求
項２記載の作成方法が最も好適である。

【００１４】本発明の複合両面テープの最も好適な作成
方法について、図４に示した実施例に基づき説明する。
先ず、表裏面に剥離剤層を有してなる剥離紙２のロール
の繰出装置ＵＷから繰り出された剥離紙２のウエヴの一
面に再剥離再貼着型の感圧性接着剤３′を、他面に強粘
着型の感圧性接着剤４′をそれぞれ塗布する。なお、本
実施例においては、剥離紙２の表裏面へ同時に感圧性接
着剤を塗布できるタイプの塗布機Ｃを用いているが、片
面に塗布するタイプの塗布機を二台並設させても良い。
次に、温風加熱タイプの乾燥機Ｄをもってそれぞれの感
圧性接着剤３′，４′を同時に固化定着させ、再剥離再
貼着型の感圧性接着剤層３および強粘着型の感圧性接着
剤層４を形成する。そして、巻取装置ＲＷにて当該感圧
性接着剤層３，４が形成された剥離紙２をロール状に巻
き取るものである。また、必要に応じ、剥離紙２のウエ
ヴを単位幅に切断したり、単位長さに区画分離するため
の切断装置やミシン線加工機Ｍなどを併設しても良い。

【００１５】なお、剥離紙面と感圧性接着剤層および感
圧性接着層間の粘着強度に関し、ロール状に成形された
複合両面テープにおいて、剥離紙面と再剥離再貼着型の
感圧性接着剤層との粘着強度をａとし、剥離紙面と強粘
着型の感圧性接着剤層との粘着強度をｂとし、また、再
剥離再貼着型の感圧性接着剤層と強粘着型の感圧性接着
剤層との粘着強度をｃすれば、ａ，ｂ，ｃの関係はａ＜
ｂ＜ｃもしくはｂ＜ａ＜ｃに調整するものであるが、実
用上好ましい構成の複合両面テープを作成するために
は、ｂ＜ａ＜ｃとするのが好ましい。これは、前述した
ように、ロール状に成形された複合両面テープを繰り出
した際に、強粘着型の感圧性接着剤層が表出し、再剥離
再貼着型の感圧性接着剤層が剥離紙によって保護されて
いる状態となり、テープ被着体に複合両面テープを強粘
着型の感圧性接着剤層をもって貼着した後に、直ちに別
の被着体との間あるいは被着体同士を貼着しない場合、
再剥離再貼着型の感圧性接着剤層が表出せずに好都合で
あるからである。

【００１６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の複合両面
テープによれば、テープを所望の長さに切断し、所定の
テープ被着体に、その強粘着性の感圧性接着剤層をもっ
て貼着した後、再剥離再貼着型の感圧性接着剤層をもっ
て、さらに別の被着体との間あるいは被着体同士を再剥
離再貼着でき、テープ被着体を貼着付箋、隠蔽シールあ
るいは伝言メモのように、従来の両面テープでは成し得
ないアプリケーションで利用できる。また、本発明の複
合両面テープの作成方法によれば、各々の感圧性接着剤
層をほぼ同時に形成でき、さらに、感圧性接着剤層が形
成された剥離紙をロール状に巻き取り、感圧性接着剤層
間の粘着強度を調整することで、本発明の複合両面テー
プを少ない工程で効率的に作成できるなどの効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の複合両面テープの断面説明図。

【図２】ロール状に成形された本発明の複合両面テープ
の断面説明図。

【図３】本発明の複合両面テープの使用状態説明図。

【図４】本発明の複合両面テープの作成方法の概略的フ
ロー図。

【符号の説明】

１ 複合両面テープ ２ 剥離紙 ３ 再剥離再貼着型の感圧性接着剤層 ４ 強粘着型の感圧性接着剤層 ５ テープ被着体 ６ 別の被着体 ３′ 再剥離再貼着型の感圧性接着剤 ４′ 強粘着型の感圧性接着剤 ＵＷ 繰出装置 Ｃ 塗布機 Ｄ 乾燥機 ＲＷ 巻取装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 剥離紙面に再剥離再貼着型の感圧性接着
   剤層と強粘着型の感圧性接着剤層とが積層されてなる複
   合両面テープ。
2. 【請求項２】 表裏面に剥離剤層を有してなる剥離紙の
   一面に再剥離再貼着型の感圧性接着剤を、かつ、他面に
   強粘着型の感圧性接着剤をそれぞれ塗布する工程と、当
   該感圧性接着剤を定着させて感圧性接着剤層を形成する
   工程と、当該感圧性接着剤層が形成された前記剥離紙を
   ロール状に巻き取る工程とを含んでなる請求項１記載の
   複合両面テープの作成方法。