JP2007046028A - 粘着シートと両面テープ及び離型紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に貼り付けることができ、空気が入らず貼り直しが可能で長期間経過後もカンタンに跡を残さずきれいに剥すことができる、粘着シートと両面テープ及びその離型紙を提供する。
【解決手段】剥離処理した表面に連続した多数の開口部を有する印刷樹脂被膜5を形成した離型紙6に貼り合わせ一体にする。印刷樹脂被膜5は粘着層7の表面を分断、或いは被る形で非粘着部分を形成する。
【選択図】図5

Description

本発明は強粘着剤を使用する粘着加工品で、しかも貼り直しができ、空気が入らず長期間経過後も簡単にしかもカスを残さず剥すことのできる、粘着シートと両面テープ及び離型紙に関する。
従来の粘着シート又は、両面テープ(粘着シート又は、両面テープを総称して本発明では粘着加工品と呼ぶ)は、基材に粘着剤を平坦に塗布して形成され、その平坦な粘着剤塗布面に貼設された剥離紙(説明を明瞭に行なうため本発明についての剥離紙を離型紙と呼ぶことで他の発明と区別する)と、から構成されていた。この構造の粘着加工品を貼る場合一旦貼ると強固な粘着力を有するため剥れなくなり、貼り直しが難しく、更に面積の大きい粘着加工品の場合は空気が入り膨れ(所謂空気膨れ)、又、シワが入りきれいに貼れないという欠点があった。こうした問題に対応するため弱粘着剤や再剥離タイプの粘着剤を用いる方法があるが、粘着加工品や接着物体の伸縮や自重により時間の経過と共に剥れてしまい根本的な問題解決には至っていない。そこで、1.〔特許文献1〕特許番号第3660740号〔特許文献2〕特開平7−310057号公報〔特許文献3〕特開平10−219204号公報〔特許文献4〕特開平11−29749号公報〔特許文献5〕特開平11−29750号公報〔特許文献6〕特開2000−303030号公報〔実用新案文献1〕公開実用新案平3−50040号公報などがあるが、いずれも粘着層を非粘着又は、微粘着のマスキング部材やネットで積層被覆又は、埋め込むなどの方法で非粘着部分を形成することで解決しようとしている。又、2.〔特許文献7〕特許番号第2980423号は基材の発砲体表面をセル構造にして粘着層に凸凹を設け初期の接着面積を小さくしている。3.〔特許文献8〕特開平9−31421号公報〔特許文献9〕特開平9−263735号公報〔特許文献10〕特開平11−116917号公報〔特許文献11〕国際公開第96/41604号等ではマスキング部材やネットによる被覆の他、粘着剤を塗布しない非粘着部分を設けるとしているが、その具体的な加工方法や非粘着部分の形状及び範囲等が明確に詳しく説明されていない。僅かに本発明者が提案した前述の〔特許文献10〕第5頁0016で、格子状に設けられるものでニス等のアクリル樹脂を印刷したり、既成の樹脂シートを貼り合わすことにより形成されるとだけ述べられているにすぎない。同じように、4.粘着シートの初期粘着力を小さくして且つ、貼り付け時の空気を自然に抜く方法として〔実用新案文献2〕実用新案登録第250317号公報〔特許文献12〕特許番号第3377439号は剥離紙にエンボス加工を施し該剥離紙に粘着剤を充填(塗布)して多数の微小凸部を有し連通する隙間を設けた粘着層を形成した粘着シートが紹介されている。
しかしながら、上述のようなマスキング部材の積層被覆やネットの埋め込む方法は基材が厚みのある発砲体のようなものであれば初期の軽い圧着では貼り直しができ、更に貼り付け時の強い圧着でマスキング部材が発砲体に埋没して強固な接着が可能であるが、一般的に基材として使われる薄い(15μ〜100μ程度のもの)プラスチックフィルムや紙、不織布の場合は粘着剤の厚さが通常10〜50μ程度で、埋没が不可能であり又、積層被覆した場合マスキング部材やネットの厚みが障害となり、圧着しても粘着層が被着体に充分届かずしっかりした接着ができない。又、こうした条件をクリアするため相当薄いマスキング部材やネットが仮に確保できたとしても粘着層へ積層被覆或いは埋め込むという特別な加工は非常に困難である。特に帯状(巻取り)の粘着加工品の場合はなおさらである。一方、粘着剤の塗布或いは、非塗布により、粘着部分或いは、非粘着部分を連続的に形成する場合、対応できる粘着剤塗布技術をもつ加工メーカーは非常に限定される。特に帯状の粘着剤塗工の場合、詳しくは後述するが粘着剤溶液が弾き剥離紙に正確に塗布することができないためである。そのため帯状面に粘着剤の塗布部分と非塗布部分をパターンにより塗布出来るところは殆んどないといえる。又、上述の方法で作られた粘着加工品は粘着層に厚さのムラが生じ均一にならない、即ち粘着層にマスキング部材やネットが積層被覆されその分厚くなる部分とそうでない部分に高さの相違ができる。又、同じように、粘着剤の塗布部分と非塗布部分では厚さが違い粘着加工品に均等な厚みを確保できない。そのため、薄いフィルムや紙を基材とする粘着加工品の場合、基材表面に凸凹が現象する。これは剥離紙にエンボスを施し粘着層に多数の微小凸部を有する前述の粘着シート〔実用新案文献2〕及び〔特許文献12〕でも同じようなことが考えられる。そのため、こうした粘着シートはシート本体(基材)に印刷適正の確保が難しくきれいな印刷ができない。又、上述の発砲体基材にマスキング部材を積層被覆したもの、発砲体表面をセル状にしたもの、粘着層に微小凸部を有した其々の粘着加工品は初期に軽く貼り付けたときは貼り直しがが容易にできるが、一度強く圧着してしまうと粘着面積が大きくなり貼り直しが困難になる。更に、長期間経過した場合は経日変化により粘着力が昂進して強固になり剥れなくなり、カスを残し跡が汚くなる。又、粘着層に微小凸部を形成する製造方法として剥離紙にエンボス加工をする場合、エンボス加工をした後でシリコーン加工をする旨が記述されているが、これだと一般に流通する既成の剥離紙には該加工ができない。又、前述の全ての発明方法に共通することは非粘着部分或いは微小凸部を形成する柄や大きさ等にかなり制約を受ける等の欠点がある。
課題を解決する手段
本発明は上記課題を達成するためになされたものであり、請求項1、及び請求項2、の発明はいずれも剥離処理された表面に多数の連続的な開口部を有する樹脂被膜が印刷により形成(以下本発明では印刷樹脂被膜と呼ぶ)された離型紙と貼設、一体になった粘着シート又は、両面テープが構成され、又、請求項3は上記請求項1及び請求項2、の粘着シート又は、両面テープの粘着力と再剥離のバランスをより最良に実現するための離型紙上の印刷樹脂被膜の柄及び構造について具体的に説明している。この印刷樹脂被膜を形成した離型紙が粘着シート又は、両面テープの粘着層に非粘着効果を有する部分を連続的に形成することにより、貼り直しができて、しかも空気膨れが起きず、強接着を保持して尚且つ、長期間経過後もカンタンにカスを残さず、きれいに剥すことができる粘着加工品を実現する。
発明の効果
本発明は上述の構成により、次のような著大な効果を奏する。剥離処理された表面に印刷樹脂被膜5を形成した離型紙6aと貼設一体になった請求項1、の粘着シート、又は、離型紙6bと貼り合せ一体となった請求項2の、両面テープにおいて離型紙6a及び6bを剥離除去した場合、粘着層7に同一高さの非粘着部分を形成し(図5参照)、又は、粘着層7に被覆する形で非粘着部分を形成する(図6参照)。印刷樹脂被膜5は印刷により形成されるので極めて薄い(5〜30μぐらい)被膜形成が可能であり、又、大きさや柄の設定は制約が少なく自在に離型紙表面に被覆定着することができる。又、粘着加工品の粘着剤塗布方法については詳しくは後述するが、一般的には剥離紙に粘着剤を塗布して熱風乾燥で固形化して基材に転写するという反転塗工方法が行なわれるため、本発明の印刷樹脂被膜を形成した離型紙があれば、マスキング部材やネットを積層被覆、或いは埋め込むという特別な工程は必要なく、正確に均一で精度の高い非粘着部分を形成することができる。又、印刷樹脂被膜5は図5で示す通り粘着層7と同一高さで形成されるため薄いプラスチックや紙を基材とする表面に凸凹の現象は現れず、粘着シート基材に印刷をする場合適正な印刷精度が確保できる。又、図6の場合、印刷樹脂層が粘着層に被る形になるので連続した凸部に対応する凹部の溝10が連続的に形成され、空気が入らず、粘着層に微小凸部を形成したものと同一に近い効果を得ることができる。又、エンボス加工を施した剥離紙の場合は剥離紙全体が凸凹状に変形して、帯状(巻取り)の粘着剤塗布工程では、シワの発生を抑止するため高いテンションをかけて巻取りロールにより引張り、又、剥離紙と基材の密着を促進するためプレスローラーを通す必要があるが、このとき巻き擦れによるシワや歪みが発生して高速での粘着塗布加工に重大な支障が生じることがある。しかし本発明の印刷樹脂被覆を形成した離型紙は変形しないのでそうした問題は全く発生しない。
以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。図1に、剥離紙(紙)4aの構造を拡大して示し、この剥離紙4aは、(長尺の)帯状であって、一般的にロール巻きである。そして、図1に示すように素材紙1と、樹脂層2と、シリコーン3と、から成る。なお、この剥離紙用の素材紙1は、材質を紙、又はプラスチックフィルム等としたものである。(本発明に於いて、素材紙の材質がプラスチックの場合も「剥離紙」と呼ぶこととする。但し材質がプラスチックの場合は素材紙1が、樹脂層2を、図2のごとく兼ねることになる)図3は、本発明の実施の形態を示し、剥離紙4aの、表面上に印刷樹脂被膜5が形成された離型紙6aである。ここで、剥離紙について詳しく説明すると、素材紙1(材質は紙、又はプラスチック)は、ラミネートにより樹脂層2が積層され更にその表面上にシリコーン3が、塗布被膜されている。樹脂層2は、シリコーンの塗布加工においてシリコーン溶液が素材紙1に、浸透するのを防止すると共に滑性を促し、シリコーンの剥離効果をより一層高めるためのものである。樹脂層2の材質は一般的にはポリエチレンが広く使われるが、ポリプロピレンやポリエステル等でも同じである。したがって素材紙1がプラスチックの場合は樹脂層2をラミネートする必要がない(図2参照)。ここで、素材紙が紙の場合ラミネートにより樹脂層を積層すると説明したが、紙に直接シリコーンをコーテイングする方法もある(ダイレクトシリコーン)。又、剥離用シリコーンは、基材に塗布された粘着剤を保管時において、剥離紙が保護しており剥離除去して使用する。この場合粘着剤が剥離紙に残らないようにするための剥離層を形成している。したがって一般的には剥離剤としてシリコーンが広く用いられるが充分な剥離効果があれば他の物質でもよい。素材紙1の、材質が紙の場合種類としては種々ものが使用可能であり、例えば坪量30g/m〜150g/m程度の上質紙を使用するのも好ましい。又、プラスチックフィルムの種類としては例えば、ポリエステルやポリプロピレンが好ましく、その他のプラスチックフィルムも使用可能である。そして厚さは自由で好ましくは15μ〜150μ程度とする。又、ラミネートによる樹脂層2はポリエチレンが広く使われ厚さは、5μ〜50μ程度とし、好ましくは10μ〜30μ程度とする。シリコーン塗布量は基材の種類により多少異なるが0.3g/m〜1.5g/m(固形分)程度が好ましい。次に図2は、剥離紙(プラスチック)4bの構造図である。材質がプラスチックのため、樹脂層2の上面にシリコーンが塗布できるので、図1で示す素材紙1を必要としない。図3は本発明の粘着シートの離型紙6aの構造図である。図4は本発明の両面テープの離型紙6bの構造図である。離型紙6a及び6bは剥離紙のシリコーン3に(6bは片面のみ)印刷樹脂被膜5を形成したことを特徴とする。図5は、本発明の直接塗布方式で得られた請求項1の粘着シート11aの構造図である。離型紙6aに、粘着層7と基材(シート本体)8が貼り合せ一体となり構成する。基材(シート本体)には種々のものが使用でき紙、又は、プラスチックとする。紙の厚さは坪量50g/m〜250g/m程度の上質紙が好ましい。又、プラスチックの種類としては、例えばポリエステルや塩化ビニルが使用でき、更にその他のプラスチックも使用可能である。そして、その厚さは自由で20μ〜300μ程度が好ましい。次に本発明の離型紙6aと、一体に構成された請求項1の、粘着シート11a、の具体的使用例である。先ず粘着シート11a、の離型紙6aを剥離除去すると離型紙6aの印刷樹脂被膜5が離型紙6aから粘着層7へ移行して印刷樹脂被膜が粘着層の粘着機能を抑止した非粘着部分を作る。これを、被着体(例えばガラスとか壁面)に軽く圧着すると、全面接着と違い貼り直しが可能で、ラクにきれいに貼ることができる。又、空気が入らないので基材(シート本体)8、にシワや歪みが生じることもない。粘着シートは表面に印刷され広告等に使用されることが多いが、粘着層7の厚さが一定のため凸凹が基材表面に現れることもなく美しいメディアとして様々な場所に貼ることができる。又、長期間経過後剥すときもカンタンに粘着剤が残らず、きれいに剥すことができる。次に図6は、本発明の転写方式で得られた請求項1の粘着シート11bの構造図である。構造的には前記11aと略同じであるが、粘着シート11bは粘着層7に印刷樹脂被膜5が積層して一体となっている。したがって、粘着層の表面上に印刷樹脂被膜による凸部(被膜されている部分)と凹部(被膜がない部分)の溝10が形成される。粘着シート11bは高さが均一でないので薄い基材(シート本体)の場合は表面に凸凹が現象する。硬質塩ビ等の硬い、或いは厚い基材においてはそうした現象は起きない。次に図7は本発明の離形紙6bと一体に構成された請求項2、の両面テープの斜視図である。両面テープは基材8を芯材として両面に粘着層7a(テープの1面側、即ち繰り出すと最初に現れる面)と粘着層7b(テープの2面側、即ち物体に貼り離型紙を剥離除去すると現れる面)をもち、この粘着層を保護するため離型紙6bと一体で構成されている。先ず両面テープを巻きから繰り出すと両面テープの1面側に粘着層7aが現れる。これを必要長さで切り物体に貼り付ける。そして離型紙6bを剥離除去すると離型紙6bの印刷樹脂被膜5が離型紙6bから粘着層7bへ移行して部分的な非粘着部分を両面テープの2面側に形成した粘着層7bが現れる。この状態で被着体に貼り付け使用する。貼り直しや空気が入らない等の特徴については前述の粘着シート11a及び11bと同じ効果がある。両面テープの基材には種々のものが使用できるが、一般的には不職布、紙、ポリエステルフィルムやその他のプラスチックフィルムが用途により其々選択して使われる。厚さは15μ〜150μが好ましい。本説明では両面テープの2面側に非粘着部分が形成された粘着層7bが形成されることで説明をしたが、粘着剤の塗布工程についての詳しい説明は後述するが、巻取りローラーを反転すれば、反対面(1面側)にすることができる。又、塗布工程において第一工程、第二工程共、印刷樹脂被膜を形成した離型紙を使うことで両面非粘着部分を有する粘着層にすることもできる。請求項1の、粘着シート及び請求項2の、両面テープに使う粘着剤は強粘着剤であり、主に800gf/20mm〜2,000gf/20mmが好ましい。800gf/20mm以下の中粘着剤或いは弱粘着剤や800gf/20mm以上の強粘着再剥離タイプの粘着剤は前述の理由で使う必要性がない。本発明は強粘着剤であり且つ、貼り直しができて空気が入らず、長期間経過後もきれいにカスを残すことなく剥すことができることを最大の特徴とする。次に請求項3の、離型紙について具体的な説明をする。剥離処理面への印刷は通常では接着性が阻害されインキが弾けて小さな玉粒状に収縮され剥離紙に定着が難しくカンタンに剥れてしまい、剥離紙への印刷はできないという見解が一般的である。しかも、離型紙は帯状(巻取り)で印刷されるので印刷面が巻回の相手面と強い圧力で接触状態を継続する。又、粘着加工等後工程に移行の際は運搬、輸送において強い衝撃を直接受け、印刷樹脂被膜が剥離欠落する危険性が充分予想される。しかし、本発明の離型紙は請求項1、及び請求項2の粘着シート又は、両面テープに絶対不可欠な部材であり、又、極めて薄く正確な柄を自在に形成して、尚且つ、粘着剤の塗布工程に耐え得る強固に定着した離型紙の供給がないと本発明の粘着シート又は、両面テープの実現はあり得ない。印刷樹脂被膜は大きさ柄において殆んど自在にできるが、その形成条件により粘着力又は剥離性のバランスが大きく変わる。本発明では、図8で示すように、連続的な格子柄を全面に配置して、各格子を囲む印刷樹脂被膜を形成することで、貼り直しが容易にできて、空気が入らずラクに貼れ更に、長期間経過後もきれいにカスを残さず剥すことのできる再剥離特性をもった最良の粘着加工品を実現した。印刷樹脂被膜の柄及び構造は図8で示す通り、格子柄は離型紙の長手方向に45°の傾斜角度で配置され、粘着部分12を取り囲む形の印刷樹脂層5(非粘着部分9)が形成される。粘着部分12の一辺の長さは4mm、印刷樹脂層5の幅は2mmである。したがって、4mm四角形の独立した各格子を2mm幅の印刷樹脂層が取り囲み。連続的な格子柄を構成している(被覆率約55%)。印刷樹脂層の厚さは20μである。以上の条件が最も好ましいが傾斜角度は30°<60°、格子の1辺の長さは2mmから30mm、印刷樹脂の幅は1mmから15mm、又印刷樹脂層の厚さは5μから50μ(これ以上厚いと後述する直接塗布方式が難しい)、四角形は正方形、菱形が考えられる。本発明は図3のごとくシリコーン被膜上に多数の開口部を有する印刷樹脂被膜5を形成したことを特徴とする離型紙である。シリコーン処理面にはハジキ性が付与され印刷インキが弾かれて接着性が阻害されることは前述したが、本発明は樹脂(インキ)の粘度を高め樹脂(インキ)を厚くスクリーン印刷により被膜することで実現した。又、粘着剤の主成分であるアクリルやトルエン等の溶剤に犯されることなく、長期間に亘って印刷樹脂被膜を維持するためにウレタン系樹脂を使用した。それはウレタン系樹脂が耐熱性、耐衝撃性、耐磨耗性、耐油性、耐溶剤性、等に優れた性能を発揮するのが最大の理由である。ウレタン樹脂の硬化被膜により粘着加工品が長期に亘り保管、或いは使用されても非粘着部分9と粘着部分12を其々独立体として安定的に保持する。
本発明の粘着シート、或いは両面テープの製造方法には次の二通りがある。先ず、転写方式について述べる。厚さ80μの上質紙の両面にポリエチレンを厚さ各10μでラミネートした上にシリコーン加工が施された、両面剥離紙の重剥離面に図8で示す格子柄を前述のウレタン系樹脂をスクリーン印刷により、厚さ20μの印刷樹脂被膜を形成した離型紙6bを作った。次に既に出来ている両面テープの既設の剥離紙を剥しながら本発明の離型紙6bに移し変え巻取り、請求項2の両面テープを幅15mm長さ20m巻きで完成させた。そして、この両面テープを繰り出しA−1サイズポスターの裏面四方に貼り、剥離紙を剥したところ図8の格子状の非粘着部分9が形成されていることを確認した。このポスターを構内壁面に貼り、1ヶ月後に剥したところカスが残らずきれいにしかも、ラクに剥すことができた。これは、既存の両面テープの粘着層に離型紙6bを使い印刷樹脂被膜を転写させる方法によるものである。この方法だと粘着層の上に印刷樹脂被膜が被さる形(図6、11b参照)で出来上がる。即ち粘着層上部に印刷樹脂層の柄による厚さ20μの凸凹が現象する。転写前の両面テープの厚さは0.13mmであったものが、印刷樹脂被膜転写後は厚さが0.15mmになった。しかし、この図8の格子柄を使用した両面テープは四方のどの方向から剥してもラクにしかもきれいに剥すことができた。
次に直接塗布方式について述べる。上記〔実施例1〕の転写方式によらない実施例を粘着加工品の粘着剤塗布方法の詳しい説明と合わせて行なう。第一工程として前述で得られた印刷樹脂被膜を形成した離型紙6bに直接粘着剤をm当り90g/we=(40g/dry)で塗布して100℃で2分乾燥の後、基材(ポリエステルフィルム厚さ25μ)と貼り合せ(反転塗工)巻取り、第二工程で別の印刷樹脂被膜のない片面剥離紙(工程紙と呼ばれるもの)に第一工程と同じ要領で粘着剤を塗布、乾燥後剥離紙(工程紙)を剥しながら、第一工程で得られた巻取りの基材の反対面(粘着剤が塗布されていない面)に貼り合せ巻取り、幅15mm長さ20m巻きの両面テープを完成させた。そして、両面テープを繰り出し前述のA−1ポスターを同要領且つ、同環境下に貼った。この加工方法の場合印刷樹脂被膜は同一高さで粘着層に埋没する形(図5、11a参照)で形成され、ポスター表面に凸凹が現象しない。初期の接着性は転写方式比べ優れているが、剥し易さその他の性能、効果は〔実施例1〕の転写方式で得られたものと同じである。この〔実施例1〕及び〔実施例2〕において重要なことは、粘着剤の塗布工程において印刷樹脂被膜が離型紙と接着状態を維持できるか、粘着剤の乾燥工程で印刷樹脂被膜が軟化或いは、溶解しないか、更に重要なことは粘着剤を印刷樹脂被膜の上に直接塗布して、厚さを均一にするためにはスキジーで掻く必要があるが粘着剤に連動して脱落をしないか、という様々な問題があるがウレタン系樹脂の優れた特性でハジキによる接着性の阻害もなく、耐熱、耐溶剤に対して何らの問題もなかった。又、粘着剤塗布方法はウエット状態で塗布して乾燥で溶剤を飛ばし固形化(ドライ)させる。したがって、粘着剤の厚みを40μ確保するためには、例えば固形分比率45%の粘着剤はウエットで約88.9μ載せる必要がある。これに対し印刷樹脂被膜の厚さは20μであるから印刷樹脂の硬化被膜の接着が強固であれば離型紙に粘着剤を直接塗布しても何ら問題は起きない。したがって剥離紙に樹脂が強固に印刷により定着した離型紙があれば、粘着力を弱めず、強粘着剤を用いて貼り直しがカンタンにできて、且つ、空気も入らず、長期間経過後もきれいに剥すことのできる粘着加工品を得ることができる。
次に、片面剥離紙に印刷樹脂被膜を形成した離型紙6aを使い前述〔実施例2〕と同じ直接塗布方式で粘着剤を塗布して乾燥固形化した後、塩化ビニル壁紙を基材(シート本体)として貼り合せ巻取り、幅97cm長さ30m巻の粘着シートの壁紙を作った。石膏ボード(通称プラスターボード)の壁面に貼ってみたが空気が入らず、貼り直しがラクにでき、又、重ね貼りして重ね部分の真中で2枚を一緒に切りジョイント部をきれいに合わせる施工(一般的な施工方法、通称重ね貼り)でも、図8の格子柄で配置された上の壁紙裏面の粘着層が下の壁紙表面の化粧部(塩ビ印刷面)を傷つける(捲る)ことなく又、周囲を汚さず短時間で施工することができた。その後長期間に亘る温度変化や湿度の影響を受けても接着状態に変化はなく、きれいな仕上り状態を維持している。
本発明は粘着シートと両面テープ及び離型紙に関する。実施例3で壁紙について説明をしたが、それ以外にも粘着シート基材を床材、天井材等の大型建装材や広告メディアとしても充分利用でき、又、小さいものではラベルやステッカー、又、両面テープに限らず片面粘着テープ等にも幅広い利用が可能である。
素材紙が紙の場合の剥離紙の断面図である。 素材紙がプラスチックの場合の剥離紙の断面図である。 粘着シートの離型紙の構造を示す断面図である。 両面テープの離型紙の構造を示す断面図である。 粘着シート(直接塗布方式)の構造を示す断面図である。 粘着シート(転写方式)の構造を示す断面図である。 両面テープの実施の形態を示す斜視図である。 印刷樹脂被膜の図柄、構造を示す平面図である。
符号の説明
1 素材紙
2 樹脂層
3 シリコーン
4a 剥離紙
4b 剥離紙
5 印刷樹脂被膜
6a 離型紙
6b 離型紙
7 粘着層
7a 粘着層
7b 粘着層
8 基材
9 非粘着部分
10 溝
11a 粘着シート
11b 粘着シート
12 粘着部分

Claims (4)

  1. 剥離処理面に多数の開口部を有する樹脂層を印刷により被膜形成した離型紙と貼設一体となり構成したことを特徴とする粘着シート。
  2. 上記、請求項1の粘着シートが両面粘着シートであることを特徴とする両面テープ。
  3. 剥離処理された帯状の剥離紙の表面に、長手方向に対し30°<60°の傾斜角度で連続的に全面に配置した四角形の各四角形を取り囲む樹脂被膜が、印刷により形成していることを特徴とする離型紙。
  4. 上記、請求項3に記載の離型紙と貼設一体となり構成していることを特徴とする請求項1、又は2の粘着シート又は、両面テープ。
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