JP2000077831A - 保護回路装置およびこれを使用した二次電池 - Google Patents

保護回路装置およびこれを使用した二次電池

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JP2000077831A JP10259333A JP25933398A JP2000077831A JP 2000077831 A JP2000077831 A JP 2000077831A JP 10259333 A JP10259333 A JP 10259333A JP 25933398 A JP25933398 A JP 25933398A JP 2000077831 A JP2000077831 A JP 2000077831A
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Nobuyoshi Maejima
信義 前嶋
Yasutoshi Kurihara
保敏 栗原
Tsuneo Endo
恒雄 遠藤
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次電池の過充電、過放電、電磁波誤動作を
防止する。 【解決手段】 二次電池要素が収納された金属ケース5
と金属蓋6とで構成された空間にはフレキシブルプリン
ト基板9と電磁波遮蔽機能を具備した保護回路装置40
が装着されている。保護回路装置40の搭載部品はガラ
スエポキシ板1の一方の主面にフェライト粉末を分散さ
れて形成された第1樹脂層2Aの上に第2樹脂層、配線
層を介して固着され、35〜95vol%のフェライト
粉末が有機樹脂に分散されて熱膨張率14〜30ppm
/℃に設定の封止用樹脂で成形された樹脂封止体30で
樹脂封止されている。 【効果】 保護回路装置はフェライト粉末添加の樹脂封
止体、第1樹脂層で包囲されているため、電磁波雑音か
ら保護され、誤動作による二次電池の過放電、過充電、
過熱等を引き起こすことは防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保護回路装置およ
びそれを使用した二次電池、特に、電磁波障害による二
次電池の誤動作を防止する技術に関し、例えば、携帯電
話やパーソナルコンピュータ等に利用して有効な技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車用電話機、携帯用無線電話
装置、携帯用パーソナルコンピュータ、携帯用ビデオカ
メラ等の電子機器の小型化に伴って、高いエネルギー密
度を有し、小型・軽量化されたリチウムイオン二次電池
が実用に供されている。リチウムイオン二次電池では通
常、LiCo系化合物が正極活物質として、炭素材料が
負極活物質として用いられる。
【0003】リチウムイオン二次電池を所定電池電圧以
上に過充電すると、負極上でのリチウム金属の析出、正
極活物質の分解、有機電解液の分解等が生じ、正負極の
短絡、電池性能劣化等の原因となる。逆に、リチウムイ
オン二次電池を所定の電池電圧以下に過放電すると、負
極集電体の金属がイオン化して有機電解液中に溶出し、
集電機能の劣化および負極活物質の脱落を生じて容量低
下を引き起こす。
【0004】そこで、過充電および過放電を防止するた
めに、特開平8−31460号には次の二次電池が開示
されている。すなわち、第1の電極となるケース内に二
次電池要素を収納し、そのケースの上部開口部に第2の
電極および安全弁が設けられた蓋を嵌合してなる二次電
池において、蓋の上部に第1の外部端子、第2の外部端
子および保護回路が実装されかつ安全弁に対応する位置
に孔が形成された基板を実装するとともに、第1および
第2の外部端子を保護回路を介してそれぞれケースおよ
び第2の電極に接続した二次電池である。この二次電池
においては、保護回路がコンパクトに一体化されている
ため、容積効率の高い二次電池になる。ここで、保護回
路は集積回路素子、FET素子、サーミスタ、ポリスイ
ッチ、コンデンサ等をプリント基板上に搭載したハイブ
リッドICで構成されている。
【0005】このような二次電池の保護回路にはハイブ
リットICが使用される。従来のこの種のハイブリッド
ICの問題点として、電磁波による悪影響が挙げられ
る。具体的には、前記ハイブリッドICが発生する電磁
波により二次電池が収納される電子機器を誤動作させた
り、逆に、二次電池が収納された電子機器等で発生した
電磁波により前記ハイブリッドICが誤動作する。特
に、二次電池用保護回路の電磁波による誤動作は、電池
の過充電および過放電の防止を不能にすることにつなが
るため、絶対に避けなければならない重要な技術課題で
ある。
【0006】電磁波障害を防ぐ技術として、特開昭64
−41248号には次の気密封止型半導体装置が開示さ
れている。すなわち、フェイライトまたはフェイライト
に相当する特性を有する物質によって形成されたベース
およびキャップを有するケースに半導体素子を含む集積
回路装置を収納し、このケースによりケース内外の電波
を吸収するようにした気密封止型半導体装置である。こ
こで、フェイライトは、一般式MFe2 4 、MO・n
Fe2 3 (M:2価金属、n:整数)で示される亜鉄
酸塩である。
【0007】また、電磁波障害を防ぐ技術として、特開
平5−95055号には次の半導体集積回路が開示され
ている。すなわち、チップを機械的、化学的に保護する
封止部材を持つ半導体集積回路において、チップを導電
率・透磁率の高い物質で覆い半導体集積回路自体を静電
的・電磁的に遮蔽する半導体集積回路である。この半導
体集積回路においては、実装する電子回路基板の電磁遮
蔽効率を向上させて電子回路基板のノイズ対策を簡略化
し、電子回路基板の高密度実装および電子機器の軽薄短
小化を容易にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−31460号に開示された二次電池では、過充電お
よび過放電を防止する保護回路機能を備えてはいるけれ
ども、電磁波による保護回路そのものの誤動作を防止す
ることができない。
【0009】特開昭64−41248号に開示された気
密封止型半導体装置においては、半導体素子を収納する
ベースおよびキャップからなるケース成形体を予め製作
しておく必要があり、この場合、製作過程におけるハン
ドリングの容易性を保つ上でベースやキャップに寸法的
な余裕を持たせておく必要があるため、これらの部品を
抜本的に小型化するのは困難である。このことは、二次
電池用保護回路を限られたスペースの中に効率良く収納
することを困難にする。また、この二次電池において
は、封止材を予め準備しておく必要があるため、部品点
数や製作工数が多くなり、保護回路や二次電池の製作コ
ストの面で不利益になる。
【0010】特開平5−95055号に開示された半導
体集積回路においては、絶縁性と電磁干渉シールド効果
を持たせるため多層構造樹脂層が必要になるため、トラ
ンスファモールド工程が3回にわたるなどプロセスが複
雑になる。このことは、保護回路や二次電池のコスト低
減を困難にする。また、モールド工程で樹脂の流動を促
すための空隙が必要になる関係上、薄い樹脂層を形成す
ることが困難になる。このことは、保護回路の小型化お
よび保護回路を限られたスペースに収納する上で大きな
障害となる。
【0011】本発明の目的は、二次電池の過充電および
過放電を確実に防止するとともに、電磁波障害による二
次電池の誤動作を抑制することにある。
【0012】本発明の他の目的は、小型化と廉価化を実
現しつつ、電気的接続部の信頼性と気密性に優れる保護
回路装置および二次電池を提供することにある。
【0013】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0015】すなわち、保護回路装置は、半導体基体ま
たは/および受動素子からなる部品が配線基板に固着さ
れており、前記部品および配線基板の所要部がフェライ
ト粉末添加のモールド樹脂によって樹脂封止されてお
り、前記配線基板は金属板または樹脂板の上にフェライ
ト粉末添加の第1樹脂層、絶縁用の第2樹脂層および配
線層が順次敷設されて構成されていることを特徴とす
る。
【0016】前記した手段によれば、回路および搭載部
品がフェライト粉末添加の第1樹脂層とフェライト粉末
添加のモールド樹脂により包囲されるため、保護回路装
置に電磁的遮蔽効果を持たせることができる。この結
果、保護回路装置内部で発生した雑音の外部放出と、外
部雑音の保護回路装置内部への侵入が防止され、保護回
路装置の誤動作が避けられるため、二次電池の過充電や
過放電が確実に防止される。また、回路基板側の第1樹
脂層は数十〜数百μmと薄く、しかも搭載部品は1層の
モールド樹脂で被覆されるため、保護回路装置の小型化
とコスト低減が図られるとともに、二次電池の限られた
スペースへの実装を容易にする。
【0017】前記モールド樹脂の熱膨張率を14〜20
ppm/℃に調整することにより、配線基板に対してモ
ールド樹脂の熱膨張率を適切に調整することができるた
め、モールド樹脂と配線基板間界面の内部応力を低く抑
制することができる。この結果、部品固着部の熱疲労破
壊が抑制されるとともに、配線基板とモールド樹脂との
間の接合界面の剥離が抑制される。この結果、保護回路
装置には気密性と部品固着部の耐熱疲労性が付与され、
二次電池の信頼性が高められる。
【0018】さらに、前記部品を固着するために、Sn
を主成分としてSb、Ag、Zn、In、CuおよびB
iの群から選択された1種類以上の金属が添加された合
金材を用いることが望ましい。これにより、剛性が大き
く熱歪吸収性に優れる合金材の利点が作用して、保護回
路装置における部品固着部の熱疲労破壊がより一層抑制
される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0020】本実施形態において、本発明に係る二次電
池は、図1に示されているリチウムイオン二次電池とし
て構成されている。図1において、ステンレス鋼からな
る有底角柱形の金属ケース5の内部には、正極活物質、
負極活物質、正極集電体、負極集電体、セパレータ、有
機電解液等の二次電池要素(図示せず)が収納されてい
る。正極活物質としてはLiCoO2 、負極活物質とし
てはグラファイト構造を有するカーボンが用いられてい
る。正極活物質はAlからなる正極集電体に保持され、
負極活物質はCuからなる負極集電体に保持されてい
る。正極活物質と負極活物質との間にはセパレータが配
置され、有機電解液が充填されている。
【0021】二次電池の負電極になる金属ケース5の開
口部には、断面が凹状の金属蓋6が嵌合されている。金
属蓋6の中央部には正電極7がガラス、セラミック等か
らなる絶縁層6aを介して設けられ、金属蓋6の所定部
に開設された孔には安全弁8が取り付けられている。
【0022】金属蓋6と金属ケース5とによって構成さ
れた空間には、フレキシブルプリント基板9と保護回路
装置40が装着されている。保護回路装置40には過放
電、過充電、過電流、過大入力および過熱を防止するた
めの保護回路が、後述するように形成されている。フレ
キシブルプリント基板9には正極外部端子41、負極外
部端子42およびサーミスタ用外部端子43が設けられ
ている。正極外部端子41は接続部51、53、保護回
路装置40およびフレキシブルプリント基板9上の配線
(図示を省略)を介して正電極7に接続されている。負
極外部端子42は金属蓋6、接続部52、53、保護回
路装置40およびフレキシブルプリント基板9上の配線
(図示を省略)を介して金属ケース5に接続されてい
る。フレキシブルプリント基板9および保護回路装置4
0の配線基板10には、安全弁8に対応する位置に孔9
1、101がそれぞれ形成されている。
【0023】フレキシブルプリント基板9の上には、外
部端子41、42、43に対応する位置に孔15を設け
た絶縁板16が配置されている。金属ケース5の底面側
にも絶縁板17が配置されている。絶縁板16、金属ケ
ース5および絶縁板17の外側面は熱収縮チューブ18
によって被覆されている。
【0024】正極外部端子41と負極外部端子42との
間には充電器または電子機器が接続され、サーミスタ用
外部端子43は充電器または電子機器の温度検出端子に
接続される。
【0025】以上の構成に係る二次電池には、電磁波遮
蔽機能を具備した保護回路装置40が実装されている。
以下、保護回路装置40を図2、図3について説明す
る。
【0026】図2は本発明の一実施形態である保護回路
装置を示しており、(a)は縦断面図、(b)は拡大部
分断面図である。図3は回路図である。
【0027】保護回路装置40は第1樹脂層2Aと第2
樹脂層2Bと配線層3とを有する配線基板(以下、基板
ということがある。)10を備えている。第1樹脂層2
Aはガラスエポキシ板1の一方の主面にフェライト粉末
を分散されて形成されている。配線層3は基板10の上
に絶縁用第2樹脂層2Bを介して選択的に形成されてい
る。
【0028】基板10の上には半導体素子基体21、ポ
リスイッチ22A、サーミスタ22B、チップコンデン
サ23A、23B、端子24が、合金材層25により機
械的かつ電気的に接続されている。半導体素子基体21
はSiによって構成されており、図3に示されている集
積回路素子21AとFET素子21Bが作り込まれてい
る。合金材層25は、Snを主成分としSb、Ag、Z
n、In、CuおよびBiの群から選択された1種類以
上の金属が添加された合金によって形成されている。半
導体素子基体(以下、半導体素子という。)21と配線
層3との間には金属線(Al)26が超音波式ボンディ
ング方法によって橋絡されている。
【0029】半導体素子21、ポリスイッチ22A、サ
ーミスタ22B、チップコンデンサ23A、23B、端
子24、合金材層25、金属線26および基板10は、
樹脂封止体30によって樹脂封止されている。樹脂封止
体30は35〜95vol%のフェライト粉末が有機樹
脂に分散され、熱膨張率14〜30ppm/℃に設定さ
れた封止用のモールド樹脂が使用されてトランスファモ
ールド法によって成形されている。
【0030】保護回路装置40における集積回路素子2
1A、FET素子21B、ポリスイッチ22A、サーミ
スタ22B、チップコンデンサ23Aおよび23Bは、
図3に示されているように電気的に接続されている。二
次電池要素を収納している金属ケース(負電極を兼ね
る)5と負極外部端子42との間には、過放電防止用F
ET素子211および過電圧防止用FET素子212か
らなるFET素子21Bが接続されている。サーミスタ
用外部端子43と負極外部端子42との間にはサーミス
タ22Bが接続されている。正電極7と正極外部端子4
1との間にはポリスイッチ22Aが接続されている。
【0031】ポリスイッチ22Aに過電流が流れると、
発熱によりその抵抗値が増加するため、電流が遮断され
る。したがって、ポリスイッチ22Aは過電流および過
熱を防止する。このポリスイッチ22Aは温度が低下す
ると導通状態に戻る。
【0032】正電極7と金属ケース5との間に過電圧が
印加されると、集積回路素子21AはFET素子212
をオフにする。これにより、過充電が防止される。ま
た、過放電により正電極7と金属ケース5との間の電圧
が所定の電圧より低下すると、集積回路素子21AはF
ET素子211をオフにする。これにより、過電流が防
止される。
【0033】さらに、保護回路装置40はフェライト粉
末添加の樹脂封止体30により外部から侵入する電磁波
雑音から保護されている。このため、電磁波雑音に基づ
く保護回路の誤動作によって、二次電池の過放電、過充
電、過熱等を引き起こすことは防止される。
【0034】本実施形態において、樹脂封止体30や第
1樹脂層2Aは優れた電磁波遮蔽性能を備えており、保
護回路装置40を電磁的に遮蔽し、装置内部で発生した
雑音の外部への放出や外部で発生した雑音の装置内部へ
の侵入を防止するように構成されている。以下、樹脂封
止体30および第1樹脂層2Aについて、樹脂封止体3
0を代表して詳しく説明する。
【0035】図2(b)に示されているように、樹脂封
止体30は、マトリックスとしてのエポキシ樹脂31に
NiFe2 4 ・ZnFe2 4 フェライト粉末32が
分散された樹脂によって成形されている。ここで、エポ
キシ樹脂31は搭載部品、合金材層および配線樹脂基板
を機械的に保護したり、樹脂封止するための役割および
ガラスエポキシ板1と第1樹脂層2Aを強固に接着する
ための役割を担う。フェライト粉末32は電磁波を吸収
して熱に変換する役割を担う。
【0036】図4(a)はエポキシ樹脂31に75vo
l%のNiFe2 4 ・ ZnFe24 フェライト粉末
32を分散した樹脂封止体30の電磁波透過特性を示す
グラフである。図4(b)は電磁波の透過特性測定法の
概略を示す模式図である。
【0037】透過特性は電磁波源用発信器601と電磁
波強度測定器(受信用素子)602とに、それぞれルー
プ径2mm以下の電磁波送信用微少ループアンテナ60
3および電磁波受信用微少ループアンテナ604を接続
した装置を用い、電磁波送信用微少ループアンテナ60
3と電磁波受信用微少ループアンテナ604との間に試
料605を配置して、電磁界強度を測定して実施した。
試料605としては、前記した樹脂封止体30と同一の
条件になるように設定したもの(以下、試料Aとい
う。)と、フェライト粉末が存在しないエポキシ樹脂か
らなる樹脂板(以下、試料Bという。)とを使用した。
【0038】図4(a)の電磁波透過強度は発信側強度
を基準にした場合の受信側強度として表される。測定結
果によれば、曲線Bで示されている試料Bに対する比較
例の場合は、周波数0. 1〜1. 5GHzの範囲におい
て大部分の電磁波が透過している。これに対して、曲線
Aで示されている試料Aに対する本実施形態の場合は、
周波数0. 1〜1. 5GHzの範囲において電磁波の大
幅な強度低下(遮蔽効果)が観測される。
【0039】図5(a)はエポキシ樹脂31に添加する
NiFe2 4 ・ZnFe2 4 フェライト粉末32の
量を変化させた場合の樹脂封止体30の電磁波透過特性
を示すグラフである。
【0040】電磁波透過強度はフェライト粉末添加量の
少ない領域では大きく、添加量を増すにつれ低下してい
る。特に、添加量が35vol%以上の領域では−50
dB以下ときわめて優れた遮蔽効果が得られる。したが
って、樹脂封止体30に電磁波に対する遮蔽性能を確実
に付与する観点から、好ましくはフェライト粉末の添加
量は35vol%以上に調整することが重要である。
【0041】一方、保護回路装置40の正常動作を維持
するためには、半導体素子21、ポリスイッチ22A、
サーミスタ22B、チップコンデンサ23A、23B、
端子24、合金材層25、金属線26および配線層3の
相互間は、樹脂封止体30を介して電気的に接続されて
はならない。換言すると、樹脂封止体30は優れた電気
絶縁性を有している必要がある。
【0042】図5(b)は前記構成に係る保護回路装置
における端子24間の電圧−電流特性を示すグラフであ
る。
【0043】ここで、端子24に連なる配線層3の間隔
は0. 5mmであり、配線層3間の対向長は約10mm
であり、樹脂封止体30におけるフェライト粉末32の
添加量は75vol%である。
【0044】曲線Aによって示されている本実施形態に
係る樹脂封止体30の場合においては、リーク電流は端
子間の印加電圧が100Vで約10μAであり、500
Vで40μAであり、1000Vで70μAである。こ
の値は、曲線Bで示されているフェライト粉末を添加し
ない比較例に係る樹脂封止体の場合とほぼ同等であり、
本実施形態に係る樹脂封止体30を二次電池に使用する
上で障害にはならないことを示している。つまり、樹脂
封止体30によって保護回路装置40を樹脂封止体した
場合でも、フェライト粉末を添加しない樹脂封止体の場
合に比べて、遜色ない絶縁性を確保することができる。
【0045】図6は保護回路装置の端子24間における
リーク電流の樹脂封止体30中におけるNiFe2 4
・ZnFe2 4 フェライト粉末32の添加量依存性を
示すグラフである。
【0046】印加電圧100Vにおけるリーク電流は、
フェライト粉末添加量の少ない領域では小さく、添加量
の多い領域で増大している。リーク電流の増大は、添加
量を増すにつれエポキシ樹脂31より抵抗率の小さいフ
ェライト粉末32の相互間距離が狭められることに基づ
く。
【0047】しかしながら、特に、添加量が95vol
%以下の領域では35μA以下と、保護回路や二次電池
を実用する上で支障のない優れた絶縁性が得られる。し
たがって、樹脂封止体30に電気絶縁性を確実に付与す
る観点から、好ましくはフェライト粉末の添加量を95
vol%以下に調整することが重要である。
【0048】以上のように、本実施形態に係る樹脂封止
体30を適用した場合は、フェライト粉末を添加しない
樹脂封止体を適用した場合に比べ、電磁波に対する優れ
た遮蔽効果と優れた電気絶縁性を得ることができる。
【0049】フェライト粉末32としてのNiFe2
4 ・ZnFe2 4 の代替物質としては、一般式、MF
2 4 またはMO・nFe2 3 (Mは2価金属、n
は整数)で表される物質が挙げられる。具体的には、M
はCd、Co、Cu、Fe、Mg、Mn、Ni、Zn、
Ba、SrおよびPbである。
【0050】また、プランバイト型の2BaO・2M
0. 6Fe2 3 (Mは上記と同じ2価金属)も、代替
フェライト材に属す。
【0051】また、Y3 Fe5 12または3Y2 3
5Fe2 3 で表されるガーネットも代替フェライト材
に属す。
【0052】これらの代替物質やNiFe2 4 ・Zn
Fe2 4 は単独で、あるいは、任意の組成に組み合わ
せてエポキシ樹脂31に添加することも可能である。こ
のような場合でも、樹脂封止体30に優れた電磁波遮蔽
性能と電気絶縁性を付与することができる。
【0053】表1は代替フェライト粉末32を添加した
樹脂封止体30の電磁波透過強度およびリーク電流を示
している。代替フェライト粉末の添加量は75vol%
であり、マトリックスとしての樹脂31はエポキシであ
る。いずれのフェライト粉末の場合も、優れた電磁波遮
蔽効果と電気絶縁性が得られている。
【0054】
【表1】
【0055】以上説明したように、樹脂封止体30をエ
ポキシ樹脂に35〜90vol%のフェライト粉末を分
散した樹脂封止用モールド樹脂によって成形することに
より保護回路装置の内部において発生した雑音の外部へ
の放出と、外部雑音の保護回路装置内部への侵入を防止
できるため、保護回路装置自体および保護回路装置の周
辺機器の誤動作を防止できる。また、樹脂封止体30に
優れた電気絶縁性が付与されているため、保護回路装置
の正常な回路動作を確保することができる。
【0056】次に、二次電池に使用された保護回路装置
40における合金材層25について説明する。合金材層
25は搭載部品を機械的かつ電気的に接続するためのも
のであり、高い熱疲労破壊耐量を有している必要があ
る。
【0057】図7は合金材層の熱疲労破壊耐量を示すグ
ラフである。合金材層25の熱疲労破壊耐量は半導体素
子21−ガラスエポキシ板1間における合金材層25の
破壊率の温度サイクル数依存性として表されている。温
度サイクル試験は−55℃〜150℃の条件の下で実施
されている。
【0058】図7において、曲線AはSn−5wt%S
b(合金材A)を合金材層25に、曲線BはPb−60
wt%Sn(合金材B)を合金材層25に、曲線CはP
b−5wt%Sn(合金材C)を合金材層25に、曲線
Dは銀ペースト(接着剤)を合金材層25にそれぞれ適
用した場合を示している。
【0059】合金材Aの場合は、温度サイクル数100
0回までは破断率の変動を殆ど示していない。これに対
し合金材Bおよび合金材Cや接着剤Dの場合は、100
回付近から破断率を増している。なお、ここで言う破断
は半導体素子21とガラスエポキシ板1との間の熱抵抗
が初期値の1. 5倍に達した場合のことであり、破断率
は試験投入試料数(25個)に対する破断試料数の割合
のことである。
【0060】このように、合金材Aを適用した場合は、
他の固着材を適用した場合よりも、一層優れた熱疲労破
壊耐量を示している。これは、Sn−5wt%Sb材の
剛性がPb−60wt%Sn材やPb−5wt%Sn材
より高く、塑性変形しにくい(歪を生じにくい)材料で
あることに基づく。
【0061】合金材AとしてのSn−5wt%Sb材の
代替物としては、例えば、次のようなものがある。Sn
−3. 5wt%Ag、Sn−3. 5wt%Ag−1. 5
wt%In、Sn−8. 5wt%Zn−1. 5wt%I
n、Sn−4wt%Ag−2wt%Zn−2wt%B
i、Sn−4. 5wt%Cu、Sn−4wt%Cu−3
wt%Ag、Sn−2wt%Sb−1wt%Cu−2w
t%Ag−2wt%Zn。すなわち、Snを主成分(9
0wt%以上)とし、これにSb、Zn、In、Agお
よびBiの群から選択された1種類以上の金属が添加さ
れた合金材である。このような合金材にはPbが用いら
れておらず、副次的な効果としてPbの毒性に基づく環
境汚染問題を解消するのに役立つ。
【0062】ところで、樹脂封止体30は搭載部品を機
械的に保護したり、樹脂封止するものである。また、樹
脂封止体30は基板10と一体化されるものであり、こ
の場合の一体化の界面に内部応力が作用しないことが望
ましい。
【0063】その第1の理由は、基板10上には搭載部
品(21A、21B、22A、22B、23A、23
B、24)が搭載されており、これらの部品を固着する
合金材層25に一体化に伴う内部応力が搭載部品を介し
て作用すると、その後の稼働時や休止時の温度変化に起
因する応力が重畳され、合金材層25の熱疲労破壊を生
じやすくなるためである。
【0064】第2の理由は、樹脂封止体30と基板10
との一体化界面27、27’(図2参照)に内部応力を
内蔵すると、その後の稼働時や休止時の温度変化に起因
する応力が重畳されて過大な界面応力を生じ、一体化界
面27や27’の剥離に至る。この結果、稼働環境下の
水分が剥離界面を通じて保護回路装置40の内部に侵入
し、配線層3、搭載部品21A、21B、22A、22
B、23A、23B、端子24、合金材層25、金属線
26を腐食させ、保護回路装置40の正常な回路機能を
損ねるからである。
【0065】図8は樹脂封止体30と配線基板10との
一体化物のそり量を示すグラフである。
【0066】ここで、基板10の寸法は7mm×30m
m×0. 8mm、トランスファモールドによる樹脂封止
体30の厚さは2mmである。また、縦軸は基板10の
長手方向(30mm)のそり量を表し、プラスの値は基
板10側が凸になる形状を、マイナスのそれは基板10
側が凹になる形状を意味する。横軸は樹脂封止体30の
熱膨張率を表している。一体化物のそり量は、樹脂封止
体30の熱膨張率が大きくなるにつれプラスの大きな値
を示している。この際、基板10の初期そり量は25μ
m(図中の破線)である。
【0067】図8において、モールド後に界面に内部応
力が作用しないようにするためには、モールド後の一体
化物のそり量を基板10の初期そり量に近似させる必要
がある。望ましくは、図8の領域Rで示されているよう
に±10μm以内に止める。このような観点から判断す
ると、樹脂封止体30の熱膨張率は、13. 5〜21p
pm/℃であることが望ましい。
【0068】しかしながら、合金材層25に関する各種
の試験によれば、熱膨張率は14〜20ppm/℃の範
囲に選択されるのが最も望ましいことが判明した。
【0069】表2は樹脂封止体の熱膨張率と各種試験に
よる保護回路装置の耐久性能の関係を示している。
【0070】
【表2】
【0071】温度サイクル試験は保護回路装置40に−
55〜150℃の温度変化を与え、合金材層25の熱疲
労破断による回路機能の劣化状況を追跡している。熱膨
張率が6〜13ppm/℃の領域および25ppm/℃
の場合においては、いずれも5000回以下の温度サイ
クルにおいて回路機能の劣化を生じている。これに対し
て14〜20ppm/℃の範囲においては、いずれの試
料も10000回以上の温度サイクルを与えても、回路
機能の劣化は生じていない。
【0072】高温高湿バイアス試験においては、保護回
路装置40に85℃、85%RHの雰囲気ストレスを与
えて、さらに、配線層3とガラスエポキシ板1との間に
500Vの直流電圧を印加して、この間の電気的絶縁劣
化状況を追跡している。熱膨張率が13ppm/℃以下
の領域および25ppm/℃の場合においては、いずれ
も2000h以下で絶縁劣化を生じている。これに対し
て、14〜20ppm/℃の範囲においては、いずれの
試料も5000h以上の試験によっても絶縁劣化は観測
されていない。
【0073】プレッシャークッカ試験においては、保護
回路装置40を121℃、2気圧の水蒸気雰囲気に曝
し、配線層3の短絡、搭載部品の化学的変質による保護
回路装置40の回路機能の劣化状況を追跡している。熱
膨張率が11ppm/℃以下の領域および25ppm/
℃の場合においては、いずれも400h以下で回路機能
の劣化を生じている。これに対して、13〜20ppm
/℃の範囲においては、いずれの試料も500h以上の
試験によっても絶縁劣化は観測されていない。
【0074】以上の試験結果を総合的に評価すると、樹
脂封止体30の熱膨張率は、14〜20ppm/℃の範
囲が望ましい。
【0075】以上説明したように、樹脂封止体30の熱
膨張率を14〜20ppm/℃に調製し、合金材層25
を90wt%以上のSnにSb、Zn、In、Agおよ
びBiの群から選択された1種類以上の金属が添加され
た合金材に形成することにより、保護回路装置40に高
い接続信頼性と優れた樹脂封止性とを、前述した電磁波
遮蔽性能、電気絶縁性、小型化および低コスト化に加え
ることができる。
【0076】樹脂封止体30の熱膨張率は、一般的な手
法によって制御することができる。すなわち、エポキシ
樹脂にフェライト粉末と共に、熱膨張率調整材としての
ガラス、シリカ、アルミナ等のセラミックス粉末を添加
した後に、これらを混練して得た組成物が樹脂封止体3
0になり得る。具体的には、セラミックス粉末の添加量
を増減することにより、熱膨張率を制御することができ
る。
【0077】本実施形態に係る樹脂封止体30は具体的
には、次の条件によって成形することができる。樹脂タ
ブレットの予備加熱温度は65℃、金型温度は175±
5℃、金型クランプ力は100t、モールド圧力は80
kgf/cm2 によってトランスファモールドする。次
いで、温度が175±5℃で、5時間、キュアベークす
る。
【0078】樹脂封止体30は、温度が150℃で、2
時間、硬化熱処理する、ポッティング法によって成形す
ることもできる。
【0079】しかし、樹脂封止体30の寸法精度の制御
や量産性、ハンドリングの観点から比較すれば、保護回
路装置40の小型化および廉価化にとっては、トランス
ファモールド法によって樹脂封止体30を成形すること
が望ましい。
【0080】ここで、第1樹脂層2Aの電磁波透過特性
について説明する。
【0081】図9はエポキシ樹脂2AaにNiFe2
4 ・ZnFe2 4 のフェライト粉末2Abを分散させ
た第1樹脂層2Aを有する配線基板10の電磁波透過特
性を示すグラフである。この場合の特性も図4(b)に
示した方法で測定した。
【0082】電磁波透過強度は発信側強度を基準にした
場合の受信側強度として表される。曲線Aで示されてい
る本実施形態に係る場合(曲線A)は、大幅な強度低下
が観測されている。つまり、曲線Bに示されている第1
樹脂層が設けられない比較例の場合に比べて、エポキシ
樹脂2AaにNiFe2 4 ・ZnFe2 4 のフェラ
イト粉末2Abを分散させた第1樹脂層2Aを有する配
線基板10は、大幅に優れた電磁波遮蔽効果を示してい
る。
【0083】したがって、第1樹脂層2Aは樹脂封止体
30と共に回路および搭載部品を実質的に包囲して、電
磁波の侵入や放出を阻止する。この結果、保護回路装置
40は電磁波による影響を受けずに正常な回路機能を維
持し、二次電池の誤動作防止をより一層確実なものにす
る。
【0084】以下、実施例を示して詳細に説明する。
【0085】〔実施例1〕本実施例の二次電池の構成
は、図1に示されているものと同様である。ここで、フ
レキシブルプリント基板9は所定のパターンに形成され
た銅箔からなる配線層(図示は省略、厚さ80μm)9
5の両面にポリイミド樹脂層(図示を省略、厚さ50μ
m)96、97が積層されている。
【0086】本実施例の二次電池に使用された保護回路
装置40の構成は、図2に示されているものと同様であ
る。配線基板10は、ガラスエポキシ板1(寸法7mm
×30mm×0. 8mm)の一方の主面にエポキシ樹脂
2AaにNiFe2 4 ・ZnFe2 4 フェライト粉
末2Abを75vol%添加した第1樹脂層2A(厚さ
80μm)と、エポキシからなる絶縁用の第2樹脂層2
B(厚さ80μm)とを介して配線層(厚さ70μm、
銅材)3が選択形成された積層体として構成されてい
る。
【0087】ここで、フェライト粉末2Abの粒径は
0. 5〜30μmに設定されている。半導体素子21と
してのSiからなる集積回路素子21A、TET素子2
1B、ポリスイッチ22A、サーミスタ22B、チップ
コンデンサ23A、23Bおよびリン青銅からなる端子
24が、Sn−5wt%Sb材によって形成された厚さ
20〜100μmの合金材層25により、基板10の上
に機械的かつ電気的に接続されている。半導体素子21
A、21Bと配線層3との間には、Alによって形成さ
れた金属線26が超音波式ボンディング法によって形成
されている。
【0088】各搭載部品21A、21B、22A、22
B、23A、23B、24、合金材層25、金属線26
および基板10は、フェライト粉末32としてのNiF
24 ・ZnFe2 4 が75vol%添加され熱膨
張率が16ppm/℃に調製されたエポキシ樹脂からな
る樹脂封止体30(厚さ2mm)のトランスファモール
ドにより樹脂封止されている。フェライト粉末32は粒
径0. 5〜300μmである。
【0089】図10は電磁波雑音強度の測定結果を示す
グラフである。
【0090】曲線Aは動作状態にある保護回路装置40
の周囲で測定した強度を示しており、フェライト粉末を
添加しない樹脂封止体を適用した比較例の保護回路装置
(回路構成、寸法等は本実施例の保護回路装置と同一で
ある。)について同様の方法で測定した雑音強度を基準
にして示している。この曲線Aから本実施例の保護回路
装置40から放出される雑音の強度は、比較例の保護回
路装置の場合のそれより大幅に低いことがわかる。
【0091】曲線Bは保護回路装置40の周囲の近傍で
電磁波雑音を発生させた場合に保護回路装置40の内部
に侵入する電磁波雑音の強度を示しているこの場合も、
比較例の保護回路装置の場合を基準にした値で示してい
る。曲線Bから本実施例の保護回路装置40に侵入する
雑音強度は、比較例の保護回路装置の場合のそれより大
幅に低いことが理解される。
【0092】以上のように、本実施例の保護回路装置4
0は基板10の側に第1樹脂層2Aおよび部品搭載側に
樹脂封止体30がそれぞれ形成され、これらによって搭
載部品および回路は実質的に包囲されているため、優れ
た電磁波遮蔽性能が付与されている。
【0093】図11はチップコンデンサを接続した部分
(固着部)の温度サイクル試験による熱疲労破断寿命を
示すグラフである。
【0094】図中の小さい□印は樹脂封止体30を設け
ない場合、大きい□印は樹脂封止体30を設けた場合を
それぞれ示している。樹脂封止体30を設けない場合
は、温度サイクルの際の高温−低温間の温度差により破
断による断線サイクル数が変る。断線サイクル数の下限
値点の包絡直線を求めると、実線が得られる。この実線
が樹脂封止体30を設けない場合における熱疲労破断寿
命を表す。
【0095】樹脂封止体30を設けた場合には、温度差
205℃(温度サイクルが−55〜150℃)の条件下
でも、11000回の時点では断線は見られない(大き
い□印)。この試験結果に対し、樹脂封止体30を設け
ない場合における破断寿命の傾向を線形被害則に基づい
て樹脂封止体30を設けた場合に適用すると、破線で示
されている直線が得られる。この直線が保護回路装置4
0におけるチップコンデンサ23A、23Bの固着部の
熱疲労破断寿命と推定される。この寿命特性から、保護
回路装置40の実稼働条件(温度差が70℃と仮定す
る。)における破断寿命を見積もると、100万回以上
と推定される。
【0096】このように長い破断寿命が得られたのは、
合金材層25自体が優れた耐熱疲労特性を有している
ことに加えて、樹脂封止体30と基板10との一体化
界面27に内部応力が内蔵せず、外部要因の熱応力が重
畳されてもはんだ付け部に過大な応力が作用しないこと
に基づく。換言すれば、合金材層25の剛性および熱歪
吸収性と、封止材としての樹脂封止体30の熱膨張率と
が整合されていることに基づく。
【0097】なお、受動素子としてコンデンサと共に広
く用いられるチップ抵抗体の固着部の破断寿命について
も、同様の方法で調べた。その結果、仮定される実稼働
条件(温度差が70℃)における破断寿命は、45万回
以上と推定された。このように長い破断寿命が得られた
理由は、基本的にチップコンデンサの場合と同様であ
る。チップ抵抗体よりチップコンデンサの場合に長い寿
命が得られるのは、チップ抵抗体(母材はアルミナ)よ
りもチップコンデンサ(母材はチタン酸バリウム)の方
が、基板10との熱膨張率の整合性に優れるためであ
る。
【0098】図12はFET素子搭載部の温度サイクル
試験におけるΔVDSの推移を示すグラフである。ΔVDS
は素子搭載部の熱抵抗に密接に関連する指標である。
【0099】図中の曲線Aは本実施例の二次電池におけ
る保護回路装置40の場合、曲線Bおよび曲線Cはそれ
ぞれ熱膨張率が8ppm/℃および25ppm/℃の樹
脂封止体を適用した比較例の保護回路装置の場合を示し
ている。但し、合金材層25としては、各曲線A、B、
CともにSn−5wt%Sb材を用いている。
【0100】曲線Aでは温度サイクル数が2万回までは
ΔVDSの上昇を示していない。これに対し、曲線Bおよ
び曲線Cでは150回以上で上昇している。このよう
に、本実施例の場合に長い破断寿命が得られたのは、基
本的にチップコンデンサの場合と同様の理由に基づく。
逆に、比較例の場合は、樹脂封止体と回路基板との一体
化界面に内部応力を内蔵するため、外部要因の熱応力が
重畳されて固着部に過大な応力が作用する。この点が短
い寿命しか得られなかった理由である。
【0101】本実施例に係る二次電池では、保護回路装
置40はフレキシブルプリント基板9と電気的に接続さ
れている。図1において、この接続は接続部53によっ
て示されている。すなわち、接続部53は端子24とフ
レキシブルプリント基板の配線層とをはんだ付けによっ
て接続している。接続部53は第2合金材としてのPb
−60wt%Sn材により、形成されている。以下、こ
のはんだ付け工程をプリント基板はんだ付け工程とい
う。プリント基板はんだ付け工程においては、フレキシ
ブルプリント基板9の所定部にPb−60wt%Sn材
のペーストを印刷した後に、印刷部に端子24が対応す
るように保護回路装置40を配置し、これらを220℃
に加熱した。
【0102】他方、保護回路装置40の内部における搭
載部品21A、21B、22A、22B、23A、23
B、24の第1合金材層25は、約230℃以上の融点
(正確には232〜240℃)を持つSn−5wt%S
b材からなる合金材(以下、第1合金材という。)によ
る「前作業」で予め固着されている。そのために、第2
合金材が形成される接続部53で保護回路装置40をフ
レキシブルプリント基板9に固着する「後作業」が、第
2合金材の融点が第1合金材の融点よりも低い220℃
の加熱によって行なわれても、第1合金材層25の再溶
融は生じない。
【0103】これによって、保護回路装置40内の回路
定数は、プリント基板はんだ付け工程を経ても変動しな
い。したがって、保護回路装置40の熱的変質や性能劣
化を防止することができる。
【0104】これに対して、第1合金材層25にPb−
60wt%Sn材からなる合金材が使用された場合に
は、220℃のプリント基板はんだ付け工程において、
第1合金材層25のPb−60wt%Sn材(融点:1
83℃)が再溶融し、保護回路装置40内の回路定数が
変動することがある。
【0105】また、Pb−60wt%Sn材は再溶融に
より、1. 16倍の体積膨張を生ずる。この場合には、
搭載部品21A、21B、22A、22B、23A、2
3B、24、樹脂封止体30および配線基板10で構成
される密閉空間で溶融した第1合金材層25が受ける圧
力は、80kg/mm2 以上に達する。この結果、樹脂
封止体30が配線基板10から剥離して溶融はんだ材が
その間隙を通して流出することがある。流出を生ずる
と、配線層3間は電気的に短絡されやすい。しかし、本
実施例の保護回路装置40では、プリント基板はんだ付
け工程で再溶融を生じないため、配線層3間が短絡する
ことは無い。
【0106】一方、例えば、融点の高いPb−5wt%
Sn材を用いて搭載部品を配線基板10に固着するに
は、300℃以上の温度に加熱する必要がある。この場
合は、ガラスエポキシ板1の品質によっては、その熱に
よる劣化により配線基板10の絶縁耐力が低下すること
がある。
【0107】しかし、本実施例では前述したように22
0℃の加熱であって300℃以上の熱工程を経ないた
め、ガラスエポキシ板1は品質が低い場合でも劣化せ
ず、配線基板10の電気絶縁性は保たれる。この点から
も、熱的耐久性の向上および熱的劣化の防止を図ること
ができる。
【0108】〔実施例2〕本実施例の二次電池では、保
護回路装置40は次の点を除いて前記実施例1と同じ構
成である。異なる点は、熱膨張率が16ppm/℃以外
のエポキシ樹脂からなる樹脂封止体30によって樹脂封
止されている点である。表2の耐久性能は、これらの保
護回路装置40の各種試験により得られたものである。
【0109】〔実施例3〕本実施例の二次電池は前記実
施例1と同様の基本構成を有している。異なる点は、保
護回路装置40に適用される配線基板10が金属(銅)
をベースにして形成されている点である。
【0110】図13は本実施例に係る配線基板10を示
す断面図である。配線基板10は寸法が7mm×30m
m×0. 4mmの銅板1Aの一方の主面に、第1樹脂層
2A(厚さ200μm)と、エポキシからなる絶縁用第
2樹脂層2B(厚さ70μm)とを介して配線層3(厚
さ70μm、銅材)が選択形成された積層体から構成さ
れている。図示は省略されているが、配線基板10には
安全弁用の孔が設けられている。
【0111】この配線基板10を適用した保護回路装置
40およびこれを実装した二次電池は、前記実施例1と
同様の各種性能を示した。これに加えて、本実施例の場
合は配線基板10が熱伝導率の高い銅板1Aをベースに
しているため、保護回路装置40は格段に高い放熱性を
有している。このことは、保護回路装置40の性能安定
化、接続部信頼性の向上に役立つ。また、銅板1Aは電
波の遮断にも役立つことは言うまでもない。
【0112】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0113】例えば、樹脂封止体30や第1樹脂層2A
に適用されるエポキシ系樹脂としては、フィラーとして
SiO2 (溶融シリカ、結晶シリカ)やZnO粉末を添
加したフェノール硬化型エポキシ樹脂を使用してもよ
い。この場合、フィラーは所望の電磁波遮蔽特性、熱膨
張率との兼ね合いに応じて、任意の組成を選択すること
が可能である。
【0114】また、ゴム変性エポキシ樹脂を用いた場合
においても、その熱膨張率が14〜20ppm/℃の範
囲に選択される限り、前述した効果を得ることができ
る。
【0115】前記実施形態および実施例ではトランスフ
ァモールド構造の保護回路装置を中心に述べたが、本発
明はこれのみに限定されるものではない。例えば、図1
4に示されているように構成してもよい。
【0116】図14(a)は回路を構成する全ての搭載
部品や配線をポッティング法により樹脂封止した場合を
示している。
【0117】図14(b)は回路を構成する搭載部品や
配線の必要部を部分的にポッティング法により樹脂封止
した場合を示している。
【0118】前記実施形態および実施例では半導体素子
基体21がSiによって形成されている場合を中心に述
べたが、これに限定されない。例えば、GaAs、Ga
P、SiCのごとき化合物半導体を母材にした半導体素
子基体21が搭載された場合でも、前記した効果を得る
ことができる。
【0119】前記実施形態および実施例では、90wt
%以上のSnにSb、Ag、Zn、In、Cuおよ9B
iの群から選択された1種類以上の金属が添加された合
金材によって部品を固着した場合に、過酷な稼働および
環境条件の下でも優れた接続信頼性を確保することがで
きる点を示した。しかし、二次電池または保護回路装置
40の稼働および環境条件がさほど厳しくない場合に
は、部品用固着材は前記の合金材に限定する必要は無
い。例えば、銀ペースト接着剤や、一般的なPb−Sn
系合金材等の物質で固着してもよい。
【0120】配線基板10のベース板1、1Aは配線層
3から電気的に絶縁される形態を実現することが可能で
あれば、どのような材質を用いてもよい。例えば、ベー
ス板1の代替物としては、次のものを挙げることができ
る。ガラスポリイミド材やガラスビスマレイド・トリ
アジン材のような複合樹脂板、紙フェノール。窒化ア
ルミニウム材、アルミナ材、窒化珪素材、ムライト材、
ベリリヤ材のようなセラミック板。アルミニウム、ニ
ッケル、鉄、真鍮、鉄−ニッケル合金、鉄−ニッケル−
コバルト合金、銅−インバー−銅ラミネート複合金属、
銅−モリブデン−銅ラミネート複合金属のような金属
材。
【0121】二次電池要素は前記した材料に限定されな
い。正極活物質としてはリチウムイオンを脱ドープまた
はドープし得る物でよく、リチウムコバルト酸化物の
他、リチウムマンガン酸化物、リチウムニッケル酸化
物、リチウムバナジウム酸化物、リチウムモリブデン酸
化物、リチウムモリブデン二硫化物、リチウムチタン酸
化物、リチウムチタン硫化物、あるいはこれらを複合し
てなる複合化合物を用いることができる。
【0122】また、負極活物質としては金属リチウム、
リチウム合金、あるいはリチウムイオンを脱ドープまた
はドープし得る炭素質材料、例えば、グラファイト、熱
分解炭素、ピッチコークス、ニードルコークス、石油コ
ークス、有機高分子の焼成体(フェノール樹脂、フラン
樹脂、ポリアクリロミトリル等の焼成体)等を用いるこ
とが可能である。
【0123】有機電解液における電解質として、LiC
lO4 、LiAsF6 、LiPF6、LiBF4 、CH
3 SO3 Li、CF3 SO3 Li、(CF3 SO2 2
NLi等のリチウム塩のいずれか一種または二種以上を
混合したものを用いることができる。
【0124】有機電解液における溶媒としては、例え
ば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチル
エチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,
2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒ
ドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−
ジオキソラン、スルホラン、メチルスルホラン、アセト
ニトリル、プロピオニトリル、ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル等のいずれか一種または二
種以上を混合したものを用いることができる。
【0125】セパレータとしては、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリオレフィンの微多孔膜の一種または
二種以上の張り合わせ膜、ポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリアミド、セルロース等の不織布の単独または前
記微多孔膜のとの張り合わせ膜を使用することができ
る。特に好ましくはポリエチレン製の微多孔膜を用いる
のがよい。
【0126】前記実施形態および前記実施例では角型二
次電池に関して説明したが、本発明は円筒型二次電池に
も同様にして適用可能である。また、本発明はリチウム
イオン二次電池に限らず、他の二次電池にも適用するこ
とができる。
【0127】正極外部端子41、負極外部端子42およ
びサーミスタ用外部端子43の位置や形状等は、前記実
施形態および前記実施例に限定されない。また、これら
の外部端子41、42、43の上面は、前記実施形態お
よび前記実施例においては絶縁板16の表面に対して凹
型になるように配置されているが、凸型あるいは面一に
なるように配置されてもよい。
【0128】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0129】保護回路装置の配線基板の上にフェライト
粉末添加の第1樹脂層、絶縁用の第2樹脂層および配線
層を順次敷設し、配線基板の所要部や搭載部品をフェラ
イト粉末添加のモールド樹脂によって樹脂封止すること
により、保護回路装置に電磁的遮蔽効果を持たせること
ができるため、保護回路装置の誤動作を防止することが
できる。
【0130】この保護回路装置を二次電池に使用するこ
とにより、保護回路装置の誤動作を回避することができ
るため、二次電池の過充電や過放電を確実に防止するこ
とができる。
【0131】また、保護回路装置は小型化およびコスト
低減を図ることができるため、二次電池の限られたスペ
ースへの実装を容易にすることができるとともに、二次
電池のコストを低減することができる。
【0132】モールド樹脂の熱膨張率を14〜20pp
m/℃に設定することにより、配線基板に対してモール
ド樹脂の熱膨張率を適切に調整することができるため、
モールド樹脂と配線基板間界面の内部応力を低く抑制す
ることができる。その結果、部品固着部の熱疲労破壊を
抑制することができるとともに、配線基板とモールド樹
脂との間の接合界面の剥離を抑制することができる。そ
の結果、保護回路装置には気密性と部品固着部の耐熱疲
労性が付与され、二次電池の品質および信頼性を高める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるリチウムイオン電池
を示す正面断面図である。
【図2】本発明の一実施形態である保護回路装置を示し
ており、(a)は縦断面図、(b)は拡大部分断面図で
ある。
【図3】回路図である。
【図4】(a)はエポキシ樹脂にフェライト粉末を分散
した樹脂封止体の電磁波透過特性を示すグラフ、(b)
は電磁波の透過特性測定法を示す模式図である。
【図5】(a)はエポキシ樹脂に添加するフェライト粉
末の量を変化させた場合の樹脂封止体の電磁波透過特性
を示すグラフである。(b)は二次電池に実装された保
護回路装置における端子間の電圧−電流特性を示すグラ
フである。
【図6】保護回路装置の端子間におけるリーク電流の樹
脂封止体中におけるフェライト粉末の添加量依存性を示
すグラフである。
【図7】合金材の熱疲労破壊耐量を示すグラフである。
【図8】樹脂封止体と配線樹脂基板との一体化物のそり
量を示すグラフである。
【図9】エポキシ樹脂にフェライト粉末を分散させた第
1樹脂層を有する配線基板の電磁波透過特性を示すグラ
フである。
【図10】電磁波雑音強度の測定結果を示すグラフであ
る。
【図11】チップコンデンサ固着部の温度サイクル試験
による熱疲労破断寿命を示すグラフである。
【図12】FET素子搭載部の温度サイクル試験におけ
るΔVDSの推移を示すグラフである。
【図13】配線基板の一実施例を示す拡大部分断面図で
ある。
【図14】(a)、(b)は本発明の他の実施形態であ
る各保護回路装置をそれぞれ示す各正面断面図である。
【符号の説明】
1…ガラスエポキシ板(ベース板)、1A…銅板(ベー
ス板)、2A…第1樹脂層、2B…絶縁用第2樹脂層、
2Aa…エポキシ樹脂、2Ab…フェライト粉末、3…
配線層、5…金属ケース、6…金属蓋、6a…絶縁層、
7…正電極、8…安全弁、9…フレキシブルプリント基
板、10…配線基板、15…孔、16、17…絶縁板、
18…熱収縮チューブ、21…半導体素子(半導体素子
基体)、21A…集積回路素子、21B…FET素子、
22A…ポリスイッチ、22B…サーミスタ、23A、
23B…チップコンデンサ、24…端子、25…合金材
層、26…金属線、27、27’…一体化界面、30…
樹脂封止体、31…エポキシ樹脂、32…フェライト粉
末、40…保護回路装置、41…正極外部端子、42…
負極外部端子、43…サーミスタ用外部端子、51、5
2…接続部(固着部)、53…接続部(第2合金材
層)、91…孔、95…配線層、96、97…ポリイミ
ド樹脂層、101…孔、211…過放電防止用FET素
子、212…過電圧防止用FET素子、601…電磁波
源用発信器、602…電磁波強度測定器、603…電磁
波送信用微少ループアンテナ、604…電磁波受信用微
少ループアンテナ、605…試料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/05 (72)発明者 遠藤 恒雄 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内 Fターム(参考) 4M109 AA01 BA04 CA21 DB02 EA02 EB12 EC04 EE07 GA02 5E314 AA24 AA42 BB11 CC17 EE05 FF04 FF05 FF21 GG08 GG17 GG26 5E315 AA13 BB18 CC24 DD25 GG03 GG05 GG22 5H030 AA03 AA04 AA08 AA10 AS11 AS14 DD20 FF51

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基体または/および受動素子から
    なる部品が配線基板に固着されており、前記部品および
    配線基板の所要部がフェライト粉末添加のモールド樹脂
    によって樹脂封止されており、前記配線基板は金属板ま
    たは樹脂板の上にフェライト粉末添加の第1樹脂層、絶
    縁用の第2樹脂層および配線層が順次敷設されて構成さ
    れていることを特徴とする保護回路装置。
  2. 【請求項2】 前記モールド樹脂または/および前記第
    1樹脂層は、有機樹脂に一般式MFe2 4 またはMO
    ・nFe2 3 (ただし、Mは2価金属、nは整数)で
    示されるフェライト粉末が添加された組成物であること
    を特徴とする請求項1に記載の保護回路装置。
  3. 【請求項3】 前記モールド樹脂または/および前記第
    1樹脂層は、有機樹脂にY3 Fe5 12または3Y2
    3 ・5Fe2 3 で表されるガーネットからなるフェラ
    イト粉末が添加された組成物であることを特徴とする請
    求項1に記載の保護回路装置。
  4. 【請求項4】 前記配線基板は、ガラスエポキシまたは
    ポリイミドまたはエポキシまたは紙フェノールからなる
    樹脂板によって構成されていることを特徴とする請求項
    1、2または3に記載の保護回路装置。
  5. 【請求項5】 前記配線基板は、銅またはアルミニウム
    からなる金属板を母材として構成されていることを特徴
    とする請求項1、2または3に記載の保護回路装置。
  6. 【請求項6】 二次電池要素が内部に収容されて負電極
    を構成したケースの開口部には正電極を構成した蓋が嵌
    合されており、前記ケースと前記蓋とによって構成され
    た空間には正電極外部端子、負電極外部端子および保護
    回路装置が実装され、前記正電極外部端子および前記負
    電極外部端子が前記保護回路を介してそれぞれ前記正電
    極および前記ケースに接続されている二次電池におい
    て、 請求項1に記載の保護回路装置が使用されていることを
    特徴とする二次電池。
  7. 【請求項7】 前記保護回路装置が過充電または/およ
    び過放電を防止するように構成されていることを特徴と
    する二次電池。
  8. 【請求項8】 前記モールド樹脂の熱膨張率が、14〜
    20ppm/℃であることを特徴とする請求項6または
    7に記載の二次電池。
  9. 【請求項9】 前記モールド樹脂または/および前記第
    1樹脂層は、有機樹脂に一般式MFe2 4 またはMO
    ・nFe2 3 (ただし、Mは2価金属、nは整数)で
    示されるフェライト粉末が添加された組成物であること
    を特徴とする請求項6、7または8に記載の二次電池。
  10. 【請求項10】 前記モールド樹脂または/および前記
    第1樹脂層は、有機樹脂にY3 Fe5 12または3Y2
    3 ・5Fe2 3 で表されるガーネットからなるフェ
    ライト粉末が添加された組成物であることを特徴とする
    請求項6、7または8に記載の二次電池。
  11. 【請求項11】 前記配線基板は、ガラスエポキシまた
    はポリイミドまたはエポキシまたは紙フェノールからな
    る樹脂板によって構成されていることを特徴とする請求
    項6、7、8、9または10に記載の二次電池。
  12. 【請求項12】 前記配線基板は、銅またはアルミニウ
    ムからなる金属板を母材として構成されていることを特
    徴とする請求項6、7、8、9または10に記載の二次
    電池。
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