JP2000074978A - 平行2回線送電線における故障点標定装置 - Google Patents

平行2回線送電線における故障点標定装置

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JP2000074978A
JP2000074978A JP24560898A JP24560898A JP2000074978A JP 2000074978 A JP2000074978 A JP 2000074978A JP 24560898 A JP24560898 A JP 24560898A JP 24560898 A JP24560898 A JP 24560898A JP 2000074978 A JP2000074978 A JP 2000074978A
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impedance
transmission line
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Tokuo Emura
徳男 江村
Masayasu Takeuchi
雅靖 竹内
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Nissin Electric Co Ltd
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Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】平行2回線送電線における故障点標定装置
において、線路インピーダンスにアンバランスがあって
も、正確な故障点の標定を行うことができるように、送
電線の各端子Tiごとに、線路インピーダンスZ1,Z2
(Z1=Zs1−Zm1,Z2=Zs2−Zm2)で補正された故
障相kの差電流[(Z1Ii1−Z2Ii2)]k(i=1,2,3)を
求め、これらの補正された差電流を用いて、平行2回線
送電線における故障点を標定する。 【効果】線路インピーダンスで補正された各端子の差電
流を採用するので、線路インピーダンスにアンバランス
があっても、正確な故障点の標定を行うことができる。
特に直接接地系平行2回線送電線では、他相、他回線へ
の誘導が大きく線路インピーダンスのアンバランスの程
度が著しいので、本発明の適用は、一層有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平行2回線送電線
における故障点標定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平行2回線送電線の故障点標定方式とし
て、従来のインピーダンス演算方式に代わる、各端子の
両回線差電流の大きさのみを用いた方式(差電流分流比
方式)が開発されている(特開平2−154168号参
照)。この差電流分流比方式によれば、各端子の両回線
の差電流の大きさのみを用いるため、各端子電流のサン
プリングは非同期でよく、データの端子間伝送方式が簡
単となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記差電流分流比方式
では、送電線のインピーダンスがバランスしているもの
として演算を行っている。具体的には、3相を添字a,b,
cで表すと、回線1L又は2Lにおいて、自己インピー
ダンスZsa,Zsb,Zscが互いに等しく、相間インピーダン
スZmab,Zmbc,Zmcaが互いに等しく、回線間で回線
1Lにおける自己インピーダンスと回線2Lにおける自
己インピーダンスとがそれぞれ等しく、回線間で回線1
Lにおける相間インピーダンスと回線2Lにおける相間
インピーダンスとがそれぞれ等しいという前提に立って
いる。
【0004】ところが、実際には、送電線鉄塔の架線位
置が3線で異なるためインピーダンスのアンバランスが
あり、これが標定誤差発生の原因となっていた。そこ
で、本発明は、送電線路のインピーダンスにアンバラン
スがあっても、そのアンバランスを補正することにより
正確な故障点の標定を行うことができる故障点標定装置
を実現することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の故障点標定装置
は、送電線の各端において、電圧を検出し、電流を1L
回線及び2L回線について検出する検出手段と、検出さ
れた電流、電圧と、線路インピーダンスとに基づいて、
送電線の各端子ごとに、線路インピーダンスで補正され
た故障相の差電流を求め、これらの補正された差電流を
用いて、平行2回線送電線における故障点を標定する演
算手段とを有するものである(請求項1)。
【0006】(1)図1は、2端子平行2回線送電線系統
に本発明を適用する場合の、本発明の動作原理を説明す
るための回路図である。この図1において、dは線路
長、x1は端子T1から故障点までの距離、x2は端子T2
から故障点までの距離(x1+x2=d)である。V1は
端子T1での相電圧行列(3×1)、I11は端子T1での
1L回線相電流行列(3×1)、I12は端子T1での2
L回線相電流行列(3×1)、V2は端子T2での相電圧
行列(3×1)、I21は端子T2での1L回線相電流行列
(3×1)、I22は端子T2での2L回線相電流行列
(3×1)、I1fは1L回線の故障点から流出する故障
電流行列(3×1)、I2fは2L回線の故障点から流出
する故障電流行列(3×1)、V1fは1L回線の故障点
の相電圧行列(3×1)、V2fは2L回線の故障点の相
電圧行列(3×1)である。
【0007】1L回線の単位長当たりの自己インピーダ
ンス行列をZs1(3×3)、2L回線の単位長当たりの
自己インピーダンス行列をZs2(3×3)、1L回線か
ら2L回線への単位長当たりの相互インピーダンス行列
をZm1(3×3)、2L回線から1L回線への単位長当
たりの相互インピーダンス行列をZm2(3×3)とす
る。これらのインピーダンス行列は、鉄塔への送電線路
の配置などが決まれば決まり、すべて既知の値をとる。
【0008】故障点が1L回線のみの単純故障では、I
2f=0と考えればよく、健全相に関しては行列の当該要
素を0と考えればよいので、前記のように両回線の故障
として扱っても一般性は失わない。また、故障点抵抗に
ついては特に条件はなく、各端子の背後電源は、電源
端、非電源端のいずれでもよい。
【0009】図1の回路では、故障点の相電圧V1f,V
2fに関して次式が成立する。 V1f=V1−x1(Zs1I11+Zm2I12)=V2−x2(Zs1I21+Zm2I22)(1 ) V2f=V1−x1(Zm1I11+Zs2I12)=V2−x2(Zm1I21+Zs2I22)(2 ) また、故障点電流に関しては、 I11+I21=I1f(3) I12+I22=I2f(4) (1)式−(2)式より、 x1[(Zs1−Zm1)I11−(Zs2−Zm2)I12] =x2[(Zs1−Zm1)I21−(Zs2−Zm2)I22] (5) が成り立ち、(Zs1−Zm1)×(3)式−(Zs2−Zm2)×
(4)式より、 [(Zs1−Zm1)I11−(Zs2−Zm2)I12] +[(Zs1−Zm1)I21−(Zs2−Zm2)I22] =(Zs1−Zm1)I1f−(Zs2−Zm2)I2f](6) が成り立つ。(5)式、(6)式及びx1+x2=dの関係よ
り、次式が得られる。 (Z1I11−Z2I12)=x2(Z1I1f−Z2I2f)/d (7) (Z1I21−Z2I22)=x1(Z1I1f−Z2I2f)/d (8) ただし、Z1=Zs1−Zm1,Z2=Zs2−Zm2とする。
(7)式(8)式は行列の関係式であるが、a相、b相、c相
の各要素についても、当然同様の式が成立する。[ ]
kを、k番目の要素を表すものとすれば(k=a,b又は
c)、 [(Z1I11−Z2I12)]k=x2[(Z1I1f−Z2I2f)]k/d (9) [(Z1I21−Z2I22)]k=x1[(Z1I1f−Z2I2f)]k/d (10) が成立する。なお、(9)式、(10)式は、kが相以外に線
間である場合でも、さらに正相、逆相、零相の場合で
も、α相(相−零相)の場合でも成立する。
【0010】(9)式(10)式より、両辺の絶対値をとった
式、 |[(Z1I11−Z2I12)]k| =(x2/d)|[(Z1I1f−Z2I2f)]k| (11) |[(Z1I21−Z2I22)]k| =(x1/d)|[(Z1I1f−Z2I2f)]k| (12) が成立する。また、x1+x2=dの関係を用いて、 |[(Z1I11−Z2I12)]k|+|[(Z1I21−Z2I22)]k| =|[(Z1I1f−Z2I2f)]k| (13) が得られる。(11),(12),(13)式より、2端子平行2回
線送電線系統の故障点標定演算式として次式が得られ
る。
【0011】端子T1からの標定: x1/d=|[(Z1I21−Z2I22)]k|/A(14) 端子T2からの標定: x2/d=|[(Z1I11−Z2I12)]k|/A(15) ただし、A=|[(Z1I11−Z2I12)]k|+|
[(Z1I21−Z2I22)]k|とした。前記(14)式、(1
5)式のように、両端子T1,T2での差電流[I11−I1
2]k,[I21−I22]kではなく、線路インピーダンス
で補正された[(Z1I11−Z2I12)]k,[(Z1I21
−Z2I22)]kを採用するので、線路インピーダンスに
アンバランスがあっても、正確な故障点の標定を行うこ
とができる。また、絶対値のみを用いた標定演算ができ
るので、各端子非同期のサンプリングでもよいというメ
リットがある。
【0012】(2) 図2は、3端子平行2回線送電線系統
に本発明を適用する場合の、動作原理を説明するための
回路図である。この図2において、d1,d2,d3はそ
れぞれ分岐点から端子T1,T2,T3までの線路長、x1
は端子T1から故障点までの距離である。ただし、端子
T1から分岐点までの間に故障が発生したとする(x1<
d1)。
【0013】V1は端子T1での相電圧行列(3×1)、
I11は端子T1での1L回線相電流行列(3×1)、I12
は端子T1での2L回線相電流行列(3×1)、V2は端
子T2での相電圧行列(3×1)、I21は端子T2での1
L回線相電流行列(3×1)、I22は端子T2での2L
回線相電流行列(3×1)、V3は端子T3での相電圧行
列(3×1)、I31は端子T3での1L回線相電流行列
(3×1)、I32は端子T3での2L回線相電流行列
(3×1)、I1fは1L回線の故障点から流出する故障
電流行列(3×1)、I2fは2L回線の故障点から流出
する故障電流行列(3×1)、V1fは1L回線の故障点
の相電圧行列(3×1)、V2fは2L回線の故障点の相
電圧行列(3×1)、V1bは1L回線の分岐点の相電圧
行列(3×1)、V2bは2L回線の分岐点の相電圧行列
(3×1)である。
【0014】1L回線の単位長当たりの自己インピーダ
ンス行列をZs1(3×3)、2L回線の単位長当たりの
自己インピーダンス行列をZs2(3×3)、1L回線か
ら2L回線への単位長当たりの相互インピーダンス行列
をZm1(3×3)、2L回線から1L回線への単位長当
たりの相互インピーダンス行列をZm2(3×3)とす
る。これらのインピーダンス行列は、鉄塔への送電線路
の配置などが決まれば決まり、すべて既知の値をとる。
【0015】故障点が1L回線のみの単純故障では、I
2f=0と考えればよく、健全相に関しては行列の当該要
素を0と考えればよいので、前記のように両回線の故障
として扱っても一般性は失わない。また、故障点抵抗に
ついては特に条件はなく、各端子の背後電源は、電源
端、非電源端のいずれでもよい。
【0016】分岐点電圧V1b,V2bに関して、次式が成
立する。 V1b=V1−x1(Zs1 I11+Zm2I12) −(d1−x1)[Zs1(I11−I1f)+Zm2(I12−I2f)] =V2−d2(Zs1 I21+Zm2 I22) =V3−d3(Zs1 I31+Zm2 I32) (16) V2b=V1−x1(Zm1 I11+Zs2I12) −(d1−x1)[Zm1(I11−I1f)+Zs2(I12−I2f)] =V2−d2(Zm1 I21+Zs2 I22) =V3−d3(Zm1 I31+Zs2 I32) (17) また、故障点電流に関して次式が成立する。
【0017】 I11+I21+I31=I1f (18) I12+I22+I32=I2f (19) (16)式から(17)式を引くと、 x1(Z1 I11−Z2I12) +(d1−x1)[Z1(I11−I1f)−Z2(I12−I2f)] =d1(Z1I11−Z2I12)−(d1−x1)(Z1I1f−Z2I2f) =d2(Z1 I21−Z2 I22) =d3(Z1 I31−Z2 I32) (20) ただし、Zs1−Zm1=Z1,Zs2−Zm2=Z2とした。ま
た、Z1×(18)-Z2×(19)より、 (Z1I11−Z2I12)+(Z1I21−Z2I22)+(Z1I31−Z2I32) =(Z1I1f−Z2I2f) (21) が成り立つ。(20)式、(21)式より、各端子の(Z1 Ii1
−Z2 Ii2)(i=1,2,3)は次のように表される。
【0018】 (Z1I11−Z2I12)=[1−x1(d2+d3)/L](Z1I1f−Z2I2f) (Z1I21−Z2I22)=(x1d3/L)(Z1I1f−Z2I2f) (22) (Z1I31−Z2I32)=(x1d2/L)(Z1I1f−Z2I2f) ここで、L=d1d2+d2d3+d3d1 とおいた。前記
3つの式をまとめて(22)式ということにすると(以下、
(23)式、(24)式についても同様。)、(22)式は行列とし
ての関係式であるが、各要素(a相b相c相)について
も、等式が成立する。k番目の要素を[ ]kと表すこ
とにすれば、 [Z1I11−Z2I12]k=[1−x1(d2+d3)/L][Z1I1f−Z2I2f]k [Z1I21−Z2I22]k=(x1d3/L)[Z1I1f−Z2I2f]k (23) [Z1I31−Z2I32]k=(x1d2/L)[Z1I1f−Z2I2f]k が成り立つ。前記(23)式のkは、相以外に線間である場
合でも、さらに対象座標の正相、逆相、零相の場合で
も、α相(相−零相)の場合でも成立する。(23)式の絶
対値をとることにより、次式が得られる。
【0019】 |[Z1I11−Z2I12]k| =[1−x1(d2+d3)/L]|[Z1I1f−Z2I2f]k| |[Z1I21−Z2I22]k|=(x1d3/L)|[Z1I1f−Z2I2f]k| (24) |[Z1I31−Z2I32]k|=(x1d2/L)|[Z1I1f−Z2I2f]k| この(24)式より、 x1={L/(d2+d3)}C/B (25) C=|[Z1I21−Z2I22]k|+|[Z1I31−Z2I32]k| B=|[Z1I11−Z2I12]k|+|[Z1I21−Z2I22]k|+|[Z1I31 −Z2I32]k| が成り立つ、この(25)式は、故障点までの距離を計算す
る標定演算式である。
【0020】しかし、故障点が分岐以遠にあるとき、分
岐点からいずれの端子の間にあるか不明である。そこ
で、(25)式を端子T1から分岐点までの間にある故障に
対しての標定演算式と考え、端子T2及び端子T3からの
標定演算式を(24)式に基づいて求めたのが、次の(26)(2
7)式である。 d2+d3(d1−x1)/(d3+d1)={L/(d3+d1)}D/B (26) D=|[Z1I31−Z2I32]k|+|[Z1I11−Z2I12]k| d3+d2(d1−x1)/(d1+d2)={L/(d1+d2)}E/B (27) E=|[Z1I11−Z2I12]k|+|[Z1I21−Z2I22]k| これらの(26),(27)式より、当該端子から分岐点までの
間に故障があるとき、またその時に限り、当該端子での
標定演算式による計算値は、当該端子から分岐点までの
距離以下となる。以上の3つの式をまとめて書くと、3端
子平行2回線の標定演算式は、次のようになる。i=
1,2,3に対して、 xi={1−|[Z1Ii1−Z2Ii2]k|/Σ|[Z1Ii1−Z2Ii2]k|} ×L/(d1+d2+d3−di) (28) とするとき(Σはi=1から3までとる)、故障点まで
の距離は、0≦xi≦diとなるiが特定されれば、端子
Tiから分岐点までの間のxiの距離にある。
【0021】この故障点標定演算方式の特徴は、2端子
の場合と同様、線路インピーダンスで補正された各端子
の[(Z1Ii1−Z2Ii2)]k(i=1,2,3)を採用するの
で、線路インピーダンスにアンバランスがあっても、正
確な故障点の標定を行うことができる。また、絶対値の
みを用いた標定演算ができるので、各端子非同期のサン
プリングでもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面を参照しながら詳細に説明する。図3は、2端子
平行2回線送電線及び本発明の故障点標定装置を示す図
であり、2端子平行2回線送電線1L,2Lの端子T1
には変圧器が設置されている。端子T2には図示しない
が、負荷、電源いずれかが設置される。
【0023】故障点標定装置1は、端子T1に設置さ
れ、端子T2には電流、電圧のデータを検出する検出装
置2が設置されているが、この逆でもよく、また両端子
に検出装置を配置し、故障点標定装置を別に配置しても
よい。端子T1における回線1Lのa,b,c相には変
流器CT11が設置され、回線2Lのa,b,c相には変
流器CT12が設置される。また、回線の電圧を検出する
計器用変圧器PT1が設置されている。
【0024】故障点標定装置1には、検出された各相電
圧、各相電流をそれぞれ電圧信号に変換する補助変圧器
11、補助変圧器11で変換された電圧信号を所定の電
気角(例えば30°)ごとにサンプリングするサンプル
ホールド回路12、A/D変換器13、端子T2におけ
る電圧、電流データを光ファイバ、マイクロ波回線など
任意の通信回線(図示しているのは光ファイバ)を通し
て受信する通信端末14、A/D変換器13により変換
されたサンプル値や通信端末14を通して受信されたサ
ンプル値を記憶するメモリ15、各相の電圧、電流を監
視して短絡故障や地絡故障を検出する故障検出部16、
故障発生時に、メモリ15に記憶されたサンプル値に基
づいて本発明の故障点標定演算をするCPU、並びに、
回線の線路長、インピーダンス行列などの諸定数を整定
値として入力するテンキーや故障位置の表示をするディ
スプレイを有する入出力部17が含まれている。
【0025】一方、端子T2には、端子T2における回線
1Lのa,b,c相の電流を検出する変流器CT21、回
線2Lのa,b,c相の電流を検出する変流器CT22が
設置され、回線の電圧を検出する計器用変圧器PT2が
設置される。これらの電流、電圧は、検出装置2に入力
され、ここで所定のデータ量に変換処理され、通信回線
を通じて端末T1に送信される。
【0026】検出装置2は、図示しないが、故障点標定
装置1と同様、各相の電流、電圧をサンプリングするサ
ンプルホールド回路と、データをディジタル変換するA
/D変換器と、データを処理する処理回路と、通信端末
が内蔵されているが、このサンプルホールド回路と、故
障点標定装置1のサンプルホールド回路12との間でサ
ンプリング同期はとられていないのが特徴である。
【0027】前記故障点標定装置の動作を説明する。故
障検出部16が地絡、短絡等の故障を検出すると、CP
Uは、故障相を知り、メモリ15に格納された故障直前
の電流、電圧のサンプル値に基づいて、当該故障相(故
障相をkと標記する)の補正された差電流の絶対値|
[(Z1I11−Z2I12)]k|,|[(Z1I21−Z2I2
2)]k|を算出する。ここで、Z1,Z2は、Z1=Zs1
−Zm1,Z2=Zs2−Zm2で求められ、整定値Zs1,Zm
1,Zs2,Zm2は、それぞれ、1L回線の単位長当たり
の自己インピーダンス行列(3×3)、2L回線の単位
長当たりの自己インピーダンス行列(3×3)、1L回
線から2L回線への単位長当たりの相互インピーダンス
行列(3×3)、2L回線から1L回線への単位長当た
りの相互インピーダンス行列(3×3)である。そし
て、前出の(14)式、(15)式を使って、端子T1からの標
定と、端子T2からの標定を行う。
【0028】図4は、3端子平行2回線送電線及び本発
明の故障点標定装置を示す図である。端子T1には故障
点標定装置1が設置され、端子T2,T3には電流、電圧
のデータを検出する検出装置2、検出装置3が設置され
ている。端子T1における電流を検出する変流器CT1
1,CT12が設置され、回線の電圧を検出する計器用変
圧器PT1が設置されている。また、端子T2における電
流を検出する変流器CT21,CT22が設置され、回線の
電圧を検出する計器用変圧器PT2が設置されている。
端子T3における電流を検出する変流器CT31,CT32
が設置され、回線の電圧を検出する計器用変圧器PT3
が設置されている。
【0029】故障点標定装置1、検出装置2、検出装置
3の機能と構成は、図3を用いて説明したのと原則的に
は変わらない。ただ、CPUが、3端子平行2回線送電
線の故障点標定演算を行う点が異なるだけである。故障
検出部16が地絡、短絡等の故障を検出すると、CPU
は、故障相を知り、メモリ15に格納された故障直前の
電流、電圧のサンプル値に基づいて、当該故障相(故障
相をkと標記する)の補正された差電流の絶対値|
[(Z1I11−Z2I12)]k|,|[(Z1I21−Z2I2
2)]k|,|[Z1I31−Z2I32]k|を算出する。そし
て、前出の(28)式を使って、各端子からの標定を行う。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明の故障点標定装置に
よれば、線路インピーダンスで補正された各端子の
[(Z1Ii1−Z2Ii2)]k(i=1,2,3)を採用するので、
線路インピーダンスにアンバランスがあっても、正確な
故障点の標定を行うことができる。特に直接接地系平行
2回線送電線では、他相、他回線への誘導が大きく線路
インピーダンスのアンバランスの程度が著しいので、本
発明の適用は、一層有効である。また、絶対値のみを用
いた標定演算ができるので、各端子非同期のサンプリン
グでも実用的であるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2端子平行2回線送電線系統に本発明を適用す
る場合の、本発明の動作原理を説明するための回路図で
ある。
【図2】3端子平行2回線送電線系統に本発明を適用す
る場合の、本発明の動作原理を説明するための回路図で
ある。
【図3】2端子平行2回線送電線に設置された本発明の
故障点標定装置のブロック図である。
【図4】3端子平行2回線送電線に設置された本発明の
故障点標定装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 故障点標定装置 2,3 検出装置 11 補助変圧器 12 サンプルホールド回路 13 A/D変換器 14 通信端末 15 メモリ 16 故障検出部 17 入出力部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平行2回線送電線における故障点標定装置
    であって、 送電線の各端において、電圧を検出し、電流を1L回線
    及び2L回線について検出する検出手段と、 検出された電流、電圧と、線路インピーダンスとに基づ
    いて、送電線の各端子ごとに、線路インピーダンスで補
    正された故障相の差電流を求め、これらの補正された差
    電流を用いて、平行2回線送電線における故障点を標定
    する演算手段とを備えることを特徴とする故障点標定装
    置。
  2. 【請求項2】2端子平行2回線送電線における故障点標
    定装置であって、 送電線の一端T1において、電圧V1を検出し、1L回線
    及び2L回線について電流I11,I12を検出する第1検
    出手段と、 送電線の他端T2において、電圧V2を検出し、1L回線
    及び2L回線について電流I21,I22を検出する第2検
    出手段と、 1L回線の単位長当たりの自己インピーダンスZs1、2
    L回線の単位長当たりの自己インピーダンスZs2、1L
    回線から2L回線への単位長当たりの相互インピーダン
    スZm1、及び2L回線から1L回線への単位長当たりの
    相互インピーダンスZm2を用いて、Z1=Zs1−Zm1,
    Z2=Zs2−Zm2を求め、線路インピーダンスで補正さ
    れた故障相kの差電流[(Z1I11−Z2I12)]k,
    [(Z1I21−Z2I22)]kを求め、これらの補正され
    た差電流を用いて、次式により2端子平行2回線送電線
    における故障点を標定する演算手段とを備えることを特
    徴とする故障点標定装置。 端子T1からの標定: x1/d=|[(Z1I21−Z2I22)]k|/A 端子T2からの標定: x2/d=|[(Z1I11−Z2I12)]k|/A (A=|[(Z1I11−Z2I12)]k|+|[(Z1I21
    −Z2I22)]k|、dは線路長を表す)
  3. 【請求項3】3端子平行2回線送電線における故障点標
    定装置であって、 送電線の一端T1において、電圧V1を検出し、1L回線
    及び2L回線について電流I11,I12を検出する第1検
    出手段と、 送電線の他端T2において、電圧V2を検出し、1L回線
    及び2L回線について電流I21,I22を検出する第2検
    出手段と、 送電線のさらに他端T3において、電圧V3を検出し、1
    L回線及び2L回線について電流I31,I32を検出する
    第3検出手段と、 1L回線の単位長当たりの自己インピーダンスZs1、2
    L回線の単位長当たりの自己インピーダンスZs2、1L
    回線から2L回線への単位長当たりの相互インピーダン
    スZm1、及び2L回線から1L回線への単位長当たりの
    相互インピーダンスZm2を用いて、Z1=Zs1−Zm1,
    Z2=Zs2−Zm2を求め、線路インピーダンスで補正さ
    れた故障相の差電流[(Z1I11−Z2I12)]k,
    [(Z1I21−Z2I22)]k,[(Z1I31−Z2I32)]
    kを求め、これらの補正された差電流を用いて、次式に
    より3端子平行2回線送電線における端子Tiからの故
    障点を標定する演算手段とを備えることを特徴とする故
    障点標定装置。i=1,2,3に対して、 xi={1−|[Z1Ii1−Z2Ii2]k|/Σ|[Z1Ii1
    −Z2Ii2]k|}×L/(d1+d2+d3−di) (L=d1d2+d2d3+d3d1,総和Σはi=1からi
    =3までとる)
  4. 【請求項4】前記演算手段は、0≦xi≦diとなるiを
    求めることにより、端子Tiから分岐点までの故障と
    し、当該距離xiを、端子Tiから故障点までの距離と決
    定することを特徴とする請求項3記載の故障点標定装
    置。
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