JP2000214210A - 事故点標定装置 - Google Patents

事故点標定装置

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JP2000214210A
JP2000214210A JP11012025A JP1202599A JP2000214210A JP 2000214210 A JP2000214210 A JP 2000214210A JP 11012025 A JP11012025 A JP 11012025A JP 1202599 A JP1202599 A JP 1202599A JP 2000214210 A JP2000214210 A JP 2000214210A
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JP11012025A
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Akio Takeda
昭夫 竹多
Yasuhiro Kurosawa
保広 黒沢
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Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/08Locating faults in cables, transmission lines, or networks
    • G01R31/088Aspects of digital computing

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 回線間の電気量データ間のサンプリング同期
が事前に取られていなくても、事故相を選別する機能を
要せず測距可能とする。 【解決手段】 事故点標定装置において、下記6つの手
段を備えた。PCM電流差動リレーの信号を受信し、自
端からの送信信号についての受信タイミングを計測する
機能を有する第1の手段11。受信された電流データを
もとに送電線上の事故検出を行ない、起動信号を出力す
る第2の手段12。起動信号を受け付けたときに、記憶
していた電気量データの事故発生中のある所定の範囲を
記憶保存する第3の手段13。記憶保存されたデータに
対し各回線間の同期補正処理を施す第4の手段14。送
電線の3相分のインピーダンス値及び線路長を整定値と
して入力できる第5の手段15。同期補正処理が施され
た記憶保存データと3相分のインピーダンス整定及び線
路長整定を用いて事故点までの距離を標定する第6の手
段16。標定値を出力する第7の手段17。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PCMリレーから
事故点標定に必要な送電線の自端子及び対向端子の正相
電圧、各相電流の電気量データを獲得し、正相電気量で
事故点を標定する事故点標定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、送電線の事故点標定方式としてサ
ージ受信方式,パルスレーダ方式等があり、近年はイン
ピーダンス測定方式が適用されてきている。前者は高価
な送電線への信号結合装置を要するのに対し、後者は電
圧変成器、電流変成器により得られる電圧、電流をディ
ジタルデータに変換してインピーダンスを求め、事故点
までの距離を測定するものである。この方式として、1
端子の電圧,電流で判定する方式(特公昭58−294
71)と2端子の電圧、電流を使う方式(「送電線の事
故点標定器」法貴、木谷著、昭和32年オーム社)があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、ディジタル電
流差動リレーで得られる各端子の電流データのベクトル
和電流が事故電流成分そのものであることを利用して、
下式に基づいて一端判定形のインピーダンス測定方式を
実現する方式がある。図8はその原理を示す系統図であ
る。図8において下式が成立することは周知の通りであ
る。
【数1】 VA =x・z・IA +VF …………………(1) VF =IF ・RF ……………………(2) 但し、 VA :A端子の電圧。 IA :A端子の電流。 z:送電線単位線路長当たりのインピーダンス値。 VF :事故点残り電圧。 IF :事故電流。 RF :事故点抵抗。 x:A端子から事故点までの距離。
【0004】ここでRF が実抵抗成分である場合は
(3)式が成立する。*印は共役複素数、Im{ }は
{ }の虚数部を示す。(3)式から標定値xは(4)
式で与えられる。
【数2】
【0005】しかしながら、(4)式が成立するのは事
故点抵抗が純抵抗として扱った場合であり、これがリア
クタンス成分を有すると、IF とVF は同位相とはなら
ず、(3)式は成立しないため測距誤差が生じる。この
ような状況を解決するためには対向端子の電圧を使用す
れば、(6)式により事故点の残り電圧に影響されずに
標定値xを求めることができる。
【数3】
【0006】しかし、電流差動リレーの構成を利用する
場合、(6)式の標定計算を行なうには対向端子の全相
電流及び電圧が必要である。電流は電流差動リレーの電
流データを流用すればよいが、伝送速度の制限より電圧
については全相分伝送することができない。例えば、電
気学会論文誌B(113巻2号、平成5年)に記載の典
型的な各端子対向形PCMリレーの伝送速度は54kb
psである。
【0007】実際の伝送例は文献(東芝レビュー41巻
11号“送電線用ディジタル電流差動継電装置”、’8
6年11月)に記載されているが、図9にその1部を示
す。本図によると、電流データ3相分を3相*12ビッ
ト/(1/720Hz=1.388ms)で伝送する。
電圧データとしては4ビット/(1/720Hz=1.
388ms)が割り当てられている。
【0008】更に各相量で扱おうとした場合、事故相が
何れかで標定電気量を変える必要がある。例えば、2線
短絡・地絡事故の場合は当該相間電圧、電流を使う必要
があり、1線地絡事故の場合は地絡相の電気量を使う必
要がある。そのためには事故相を選別する機能が必要と
なるので、全相の電気量を対向端子に送出する必要が出
てくる。
【0009】更に、事故点標定の計算は精度を向上させ
るため、一般的には隣回線からの電磁誘導分の補償を行
なうようにしている。即ち、(4)式における分母の
(z・IA )部、あるいは(6)式における(z・
B ),z(IA +IB )部は(7)式のように展開し
た形で計算を行なう((7)式はr相事故の場合につい
て示す。)。
【数4】 (z・I)r=zrr・Ir +zrs・Is +zrt・It +zrr′・Ir ′+zrs′・Is ′+zrt′・It ′ …………………………(7) 但し、 z′:隣回線相互インピーダンス。 I′:隣回線電流。 r,s,t:相。
【0010】つまり、事故点標定の計算は精度向上のた
め隣回線からの誘導分を考慮して行なうため隣回線の電
流データも必要とする。しかしながら、前記した通り、
例えば1L,2L各々の電圧、電流データを1L,2L
各々の電流差動リレーから得る構成とした場合、通常電
流差動リレーは回線単位の装置構成となっている。その
ため、1L,2L各々の装置間でサンプリング同期は取
られていないため、そのまま電圧、電流データを事故点
標定の計算に供与することができない。
【0011】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、伝送速度上の制約があっても対向端子の電圧デー
タの伝送量を必要最小限に抑え、且つ回線間の電気量デ
ータ間のサンプリング同期が事前に取れていなくても、
事故点の残り電圧に影響されず、事故相を選別する機能
を要せずに測距出来る、全端子のデータを使用した送電
線の事故点標定が行なえる事故点標定装置を提供するこ
とを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の[請求項1]に
係る事故点標定装置は、送電線の事故点を標定する事故
点標定装置において、下記6つの手段を備えた。1号
線,2号線送電線保護のために設置されている各々のP
CM電流差動リレーの送信及び受信信号を受信し、且つ
自端からの送信信号についての受信タイミングを計測す
る機能を有する第1の手段。前記第1の手段で受信され
た電流データをもとに送電線上の事故検出を行ない、事
故を検出した際に起動信号を出力する第2の手段。前記
第1の手段で受信した1L,2L各々の自端子、相手端
子の電気量データを常時記憶しておき、前記第2の手段
からの起動信号を受け付けたときに、既に記憶していた
1L,2L各々の自端子及び対向端子の電気量データの
事故発生中のある所定の範囲を記憶保存する第3の手
段。前記第1の手段で自端送信信号のデータ受信時に計
測された受信タイミングの情報をもとに、第3の手段で
記憶保存されたデータに対し1L,2L回線間の同期補
正処理を施す第4の手段。送電線の3相分のインピーダ
ンス値及び線路長を整定値として入力できる第5の手
段。前記第4の手段において1L,2L回線間の同期補
正処理が施された記憶保存データと第5の手段で整定さ
れた3相分のインピーダンス整定及び線路長整定を用い
て事故点までの距離を標定する第6の手段。前記第6の
手段で算出された標定値を結果として外部へ出力する第
7の手段。
【0013】作用の骨子は自端子の電圧,電流データの
みを使用した標定方式よりも原理的に優位な全端子の電
圧,電流データを使用した標定方式を使って事故点まで
の距離を測定しようとするものである。全端子の電圧,
電流データを獲得する手段としてPCMリレーの伝送デ
ータを利用するものである。そしてPCMリレーの伝送
容量の関係から、必ずしも3相分の電気量を送る必要が
なく、且つ事故相選別機能を必要としない正相電気量を
使った標定方式を適用する点が特徴である。事故点標定
の計算は精度を向上させるため、一般的には隣回線から
の電磁誘導分の補償を行なうようにしている。しかしな
がら、一般的にPCMリレーは回線毎独立した構成とな
っており、回線間の装置で同期が取られていない。この
ためPCMリレーから受信したデータに対し、回線間の
同期補正を行なう機能を導入している。又、既に説明し
た通り本事故点標定装置では対称分の内正相電気量を抽
出して事故点までの距離を演算するが、一般的に送電線
のインピーダンス値は、自己、相互インピーダンス共3
相間で異なっている非対称な関係にある。そのため、こ
の不平衡分を考慮するため整定値として設定するインピ
ーダンス値は正相インピーダンスではなく、3相分のイ
ンピーダンス値とし、演算結果を外部出力するようにし
ている。
【0014】本発明の[請求項2]に係る事故点標定装
置は、[請求項1]において第1の手段を1L,2L各
々のPCMリレーからの自端送信信号を受信した際、1
L,2L各々の受信タイミング差を計測するように第1
の手段を構成する。そして、第4の手段を1Lあるいは
2Lの何れかを同期補正の基準として、第1の手段で計
測された受信タイミング差の分だけ受信した電気量デー
タに対し位相補正を行なうように構成した。
【0015】[請求項2]では、1L,2L各自端PC
Mリレーからの送信信号を本事故点標定装置で受信した
際の受信タイミング差を計測し、この受信タイミング差
が即ち、1L,2L各PCMリレーのサンプリングタイ
ミング差になっている。そのため、1Lあるいは2Lの
何れかを同期補正の基準として、この受信タイミング差
の分だけ受信した電気量データに対し位相補正を行なう
ことで同期補正機能を実現している。
【0016】本発明の[請求項3]に係る事故点標定装
置は、[請求項1]において第1の手段に基準クロック
信号を持たせ、1L,2L各々のPCMリレーからの自
端送信信号を受信した際、1L,2L各々の受信タイミ
ングの基準クロックに対する偏差を計測するように構成
する。そして、第4の手段を第1の手段で受信した電気
量データに対し、前記第1の手段で計測した基準クロッ
クに対する偏差分だけ位相補正を行なうように構成し
た。
【0017】[請求項3]では、事故点標定装置に基準
となるクロック信号を持たせ、1L,2L各自端PCM
リレーからの送信信号を本事故点標定装置で受信した際
の各受信タイミングと前記基準クロックとの偏差を計測
する。そして、各々の偏差分だけ受信した電気量データ
に対し位相補正を行なうことで同期補正機能を実現して
いる。
【0018】本発明の[請求項4]に係る事故点標定装
置は、[請求項1]において第6の手段を次のように構
成した。第4の手段にて同期補正がなされたPCMリレ
ーからの1L,2L全端子分の電気量データを使って、 2回線送電線の一方の端子Aの各回線の正相電圧V
A1L ,VA2L の差分△V A1を算出する。 他方の端子Bの各回線の正相電圧VB1L ,VB2L
差分△VB1を算出する。 端子Bの各回線の3相電流IB1L ,IB2L と、第5
の手段にて予め設定された当該送電線の端子Aと端子B
の間の線路長Lと単位長当たりのインピーダンス値Z
S1L ,ZS2L 及び隣回線との間の単位長当たりの相互イ
ンピーダンス値Zm1 L ,Zm2L との積の差分の3相電圧
値{(ZS1L ・IB1L +Zm1L ・IB2L )−(ZS2L
B2L +Zm2L ・IB1L )}×Lを算出する。 前記算出した3相電圧から正相電圧[{(ZS1L
B1L +Zm1L ・IB2L)−(ZS2L ・IB2L +Zm2L
・IB1L )}×L]1 を算出する。 端子Aと端子Bの各回線の電流のベクトル和
d1L ,Id2L を各3相分算出し、その3相分の電流と
第5の手段にて予め設定された当該送電線の端子Aと端
子Bの間の単位長当たりのインピーダンス値ZS1L ,Z
S2L 及び隣回線との間の単位長当たりの相互インピーダ
ンス値Zm1L ,Zm2L との積の差分の3相電圧値{(Z
S1L ・Id1L +Zm1L ・Id2L )−(ZS2L ・Id2L
m2L ・Id1L )}を算出する。 前記にて算出した3相電圧から正相電圧[{(Z
S1L ・Id1L +Zm1L ・I d2L )−(ZS2L ・Id2L
m2L ・Id1L )}1 を算出する。 で算出された正相電圧からで算出された正相電
圧を減じ、更にで算出された正相電圧を加算した値
[△VA1−△VB1+{(ZS1L ・IB1L +Zm1L ・I
B2L )−(ZS2L ・IB2L +Zm2L ・IB1L )}×L]
1 をで算出された正相電圧で除して事故点までの距離
を算出する。
【0019】[請求項4]では平行2回線送電線を対象
とし、各々の端子電圧の回線間差電圧が略零である性質
を利用している。即ち、回線の正相電気量の差分量を使
って、各端子電圧の大きさによって生じる誤差を軽減し
て、事故点までの距離を正確に算出している。
【0020】本発明の[請求項5]に係る事故点標定装
置は、[請求項4]において第6の手段を事故発生回線
でない側の回線の正相電圧及び正相電流を零にすること
により事故点までの距離を算出する構成とした。
【0021】[請求項5]は事故回線でない側の電気量
を強制的に零にすることにより、平行2回線送電線にお
いて片回線が休止の場合も含め、単一回線の場合でも事
故点までの距離が算出可能となるようにしている。
【0022】本発明の[請求項6]に係る事故点標定装
置は、[請求項4]において第6の手段を平行2回線送
電線の両回線が運用中に事故が発生した場合は、請求項
4に記載の第6の手段と同じ方法で事故点までの距離を
算出する。そして、片回線停止時は、停止回線の正相電
圧及び正相電流を零にすることにより事故点までの距離
を算出する構成とした。
【0023】[請求項6]は、平行2回線送電線に適用
された場合、送電線の運用状態によって[請求項4],
[請求項5]で示した標定方式を切り替えて事故点まで
の距離を算出するようにしている。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る事故点標定装
置の実施の形態を示すシステム構成図である。本図では
2端子送電線として示しているが、3端子以上の多端子
送電線でも同様である。201,202は標定の対象と
なる平行2回線送電線である。A端子側から説明する。
11A,12Aは各々1L,2Lの変流器、21A,2
2Aは各々1L,2Lの変成器である。
【0025】31A,32Aは送電線201,202を
保護するPCMリレーであり、各々変流器11A,12
A及び変成器21A,22Aを介して電流,電圧データ
を取り込み、対向端子であるB端子に設置される31
B,32BのPCMリレー装置と絶えずサンプリング同
期を取りながら電気量データを送受信している。
【0026】1は本実施の形態の事故点標定装置であ
り、PCMリレーからのデータ受信を行なうデータ受信
部11(第1の手段)、事故検出を行なう事故検出部1
2(第2の手段)、データ記憶を行なうデータ記憶部1
3(第3の手段)、受信データの回線間の同期補正処理
を行なう同期補正部14(第4の手段)、標定演算に必
要な整定値を設定する整定部15(第5の手段)、標定
演算を行なう標定演算部16(第6の手段)及び結果の
出力を行なう結果出力部17(第7の手段)から構成さ
れる。
【0027】PCMリレーからのデータ受信を行なう第
1の手段では、PCMリレー31Aの送受信信号及びP
CMリレー32Aの送受信信号を受信することにより送
電線全端子分の電気量データを獲得すると同時に、PC
Mリレー31A,32A各々の自端送信信号を受信した
タイミングを計測している。
【0028】事故検出を行なう第2の手段は、第1の手
段で受信した電気量データを使用して事故検出の判定を
行ない、事故検出した際には起動信号を出力する構成と
している。事故検出そのものは自端電気量データだけを
使用した過電流判定、全端子電気量を使用した差動電流
判定等様々な判定方法が考えられるが、確実に送電線の
内部事故判定を行なうためには差動電流判定を適用する
方が好ましい。
【0029】データ記憶を行なう第3の手段は、第1の
手段にて受信した全端子の電気量データを常時記憶更新
している。そして、第2の手段からの起動信号を受け付
けた際に、標定演算に使用するための事故発生中の全端
子分の電気量データを記憶保存させる。
【0030】一般的にPCMリレーは送電線1回線毎に
独立した構成となっている。即ち、同一回線の自端−相
手端間、例えばPCMリレー31A,31B間あるいは
32A,32B間ではサンプリング同期が取られている
が、1L−2LのPCMリレー装置間ではサンプリング
同期が取られておらず、非同期の関係になっている。こ
のため第3の手段で記憶保存された全端子分のデータは
そのままでは標定演算に供することができない。
【0031】そこで、受信データの回線間の同期補正処
理を行なう第4の手段では、第1の手段にてPCMリレ
ーからの自端送信信号受信時に計測した受信タイミング
の情報をもとに1−2L間の同期補正を行なう。例え
ば、1LPCMリレー31Aと2LPCMリレー32A
からの自端送信信号の受信タイミング差がθであった場
合、(8)式を使うことによって2L側PCMリレーか
ら受信した電気量データを1L側PCMリレーのサンプ
リングタイミングでサンプリングを行なったデータ系列
に変換することができる。
【数5】 v2m=v2n cosθ−(√3v2n−2v2n-1) sinθ …(8-1 ) i2m=i2n cosθ−(√3i2n−2i2n-1) sinθ …(8-2 ) 但し、 v2m,i2m:2Lの電圧、電流データのサンプル値。 m:1L側と等価なサンプリング時系列。 n:データ収集装置から受信した時点の2Lデータのサ
ンプリング時系列。
【0032】標定演算に必要な整定値を設定する第5の
手段では、標定演算に必要な送電線の3相分のインピー
ダンス値を整定として設定し、標定演算部に受け渡す。
本事故点標定装置では対称分の内正相電気量を抽出して
事故点までの距離を演算するが、一般的に送電線のイン
ピーダンス値は、自己、相互インピーダンス共3相間で
異なっている非対称な関係にある。そのため、不平衡分
を考慮するため整定値として設定するインピーダンス値
は正相インピーダンスではなく、3相分のインピーダン
ス値としている。
【0033】例えば、送電線での線路降下電圧は、(1
4)式に示すように3相ベースで演算したものを正相量
に変換することで算出するようにする。こうすることに
より、送電線のインピーダンスが3相間で不平衡であっ
たとしても正確に線路電圧を算出することが可能にな
る。
【0034】しかしながら、インピーダンス値の3相間
不平衡分が比較的小さければ、(14)式のような厳密
な他回線からの電磁誘導分を補償せず、正相インピーダ
ンスのみでの演算でも事故点までの距離を正確に算出で
きることは言うまでもない。又、他回線からの電磁誘導
分の簡易的な補償方法として、距離リレー等で一般的に
採用されている自回線及び(あるいは)隣回線からの零
相電流補償を実施する手法もある。
【数6】 VL1={zrr・Ir +zrs・Is +zrt・It +zrr ′・Ir ′+zrs′・Is ′+zrt′・It ′}1 ……………………………(14) 但し、 VL1:線路正相電圧。 z′:隣回線相互インピーダンス、I′:隣回線電流。 r,s,t:相。 { }1:正相変換。
【0035】標定演算を行なう第6の手段では、第4の
手段で同期補正を実施した後の全端子電気量データ及び
第5の手段から渡されるインピーダンス整定を使って、
(4)あるいは(6)式等で事故点までの距離を求める
標定演算を行なう。結果の出力を行なう第7の手段では
第6の手段で得られた標定結果を外部に出力する。
【0036】本実施の形態によれば、伝送速度上の制約
があっても対向端子の電圧データの伝送量を必要最小限
に抑え、且つ回線間の電気量データ間のサンプリング同
期が事前に取られていなくても、事故点の残り電圧に影
響されず、事故相を選別する機能を要せずに測距が可能
である。
【0037】図2は[請求項2]に係る事故点標定装置
を説明する図である。[請求項2]では1,2L各々の
PCMリレーから受信した電気量データ間の同期補正を
実施する方法を提案しているが、これは1L,2L各自
端PCMリレーからの送信信号が送信されてから本事故
点標定装置に受信されるまでの時間遅れの差は無視可能
であること、及びPCMリレーの送信信号の送信タイミ
ングは該PCMリレーのサンプリング信号に同期してい
ることを利用している。
【0038】図2(A)は1LPCMリレーのサンプリ
ング信号(SHP)、(B)は2LPCMリレーのサン
プリング信号を示し、この両者にはθ1だけのタイミン
グ差がある状態を示している。このように一般的に1L
−2LのPCMリレー間はサンプリングタイミングが非
同期の関係になっている。又、(C),(D)は各々事
故点標定装置が1L及び2LPCMリレーの自端送信信
号を受信したタイミングを示している。
【0039】1L,2L各PCMリレーからの自端送信
信号が送信されてから本事故点標定装置に受信されるま
での時間遅れの差は無視可能である、即ち、図2中にお
いてt1=t2の関係が成立する。且つ、PCMリレー
の送信信号の送信タイミングは該PCMリレーのサンプ
リング信号に同期していることから、1L−2LPCM
リレー各々のサンプリングタイミング差θ1と事故点標
定装置が1L及び2LPCMリレーの自端送信信号を受
信したタイミング差θ2の間にはθ1=θ2の関係が成
立する。
【0040】したがって、事故点標定装置が1L及び2
LPCMリレーの自端送信信号を受信したタイミング差
θ2を計測し、1L,2Lどちらかのデータを基準に
(8)式等でθ2の分だけ位相補正を行えば、あたかも
位相補正を実施した側のデータは、基準とした側のサン
プリング信号で生成されたデータと見なすことが可能と
なる。
【0041】図3は[請求項3]に係る事故点標定装置
を説明する図である。[請求項3]では[請求項2]と
同様1,2L各々のPCMリレーから受信した電気量デ
ータ間の同期補正を実施する方法を提案している。[請
求項3]の基本的な考え方は[請求項2]と同様であ
り、1L,2L各自端PCMリレーからの送信信号が送
信されてから本事故点標定装置に受信されるまでの時間
遅れの差は無視可能であること、及びPCMリレーの送
信信号の送信タイミングは該PCMリレーのサンプリン
グ信号に同期していることを利用している。
【0042】図3(E)に示す通り、事故点標定装置内
に基準クロック信号を設け、事故点標定装置が1L及び
2LPCMリレーの自端送信信号を受信したときの受信
タイミングと前記基準クロックとの偏差θ1、θ2を計
測する。そして(8)式等により、1LPCMリレーか
ら受信した電気量データに対してはθ1だけ位相補正を
実施し、2LPCMリレーから受信した電気量データに
対してはθ2だけ位相補正を実施することにより、あた
かも1L,2L各々の電気量データが事故点標定装置が
持つ基準クロックでサンプリングされたものと見なすこ
とができるようになり、標定演算に供することが可能と
なる。
【0043】[請求項3]では、事故点標定装置に基準
となるクロック信号を持たせ、1L,2L各自端PCM
リレーからの送信信号を本事故点標定装置で受信した際
の各受信タイミングと前記基準クロックとの偏差を計測
し、各々の偏差分だけ受信した電気量データに対し位相
補正行なうことで同期補正機能を実現している。
【0044】図4は[請求項4]に係る事故点標定装置
を説明する図であり、1,2L各々のPCMリレーから
受信した全端子(図4では2端子送電線の場合を示す)
電気量データを使った事故点標定演算の方法を示すもの
である。前述したように事故相選別を要さず、伝送容量
の制約からどんな事故であっても測距できる対称分電気
量としては正相電気量がある。正相電気量は対称座標法
の対称分(正相,逆相,零相)の1つで、どんな事故ケ
ースでも必ず存在するので事故相を検出せずに所望の機
能を達成できる。
【0045】しかし、正相に対して零相は地絡事故のみ
(短絡では発生しない)、逆相は不平衡事故のみ(3相
短絡事故では発生しない)発生するので、事故相を検出
せずに事故点を標定するには不適である。だが、正相電
気量を使うと、言うまでもなく正相電圧は(10)式で
(事故点抵抗は零)に示すように事故点電圧が零になら
ない(電気学会編:安藤文郎他著「保護継電工学」第3
章)ので、一端判定方式による標定計算量としては不適
である。
【数7】 3相短絡(3φS)……VF1=0(VaF=VbF=VCF=0) …(10-1) 2相短絡(2φS)……VF1=EF1/2(VbF=VCF=0) …(10-2) 1相地絡(1φG)……VF1*EF1/3(VaF=0) …(10-3) 2相地絡(2φG)……VF1*EF1/2(VbF=VCF=0) …(10-4) 但し、 EF1:事故点事故前電圧。*印はほゞ等しいことを意味
する。
【0046】前記した通り、3相短絡の場合を除き事故
点抵抗の有無に拘わらず事故点における正相電圧は必ず
残る。この対策として、事故点の正相電圧の影響を受け
ない方式として対向端子の電気量も使う方式がある。広
く運用されている平行2回線送電線の端子Aと端子B間
に事故が発生した場合、両端子の正相電圧VA( )1 ,V
B( )1 と正相電流IAA( )1 ,IB( )1 と事故点正相電
圧VF( )1 の関係は次式の通りである(( )=1,
2:回線を示す)。本原理の次式を説明する系統図を図
5に示す。
【数8】 VA11 =X・(ZS1L ・IA1L +Zm1L ・IA2L 1 +VF11 B11 =(L−X)・(ZS1L ・IB1L +Zm1L ・IB2L 1 +VF11 A21 =X・(ZS2L ・IA2L +Zm2L ・IA1L 1 +VF21 B21 =(L−X)・(ZS2L ・IB2L +Zm2L ・IB1L 1 +VF21 …………………………………………(11) 但し、 L:端子A,B間の線路長。 X:端子Aから事故点までの距離。添え字第2文字目は
回線を示す。
【0047】ここで、Z( )1L ,Z( )2L は#1,#2
回線の単位長当たりのインピーダンスであり、対称であ
れば、Z( )1L =Z( )2L であることは言うまでもな
い。(11)式から(12)式のように測距できる。
【数9】
【0048】図4は演算式(12)を説明する図であ
る。図4において、(a)では2回線送電線の一方の端
子Aの回線の正相電圧VA1L ,VA2L の差分の正相電圧
△VA1を得る。一方、(b)では2回線送電線の一方の
端子Bの回線の正相電圧VB1L,VB2L の差分の正相電
圧△VB1 を得る。(c)では予め整定部にて整定された
当該送電線の端子Aと端子Bの間の各回線の線路長L、
線路インピーダンスZS1 L ,ZS2L 及び隣回線からの相
互インピーダンスZm1L ,Zm2L から{(ZS1L・I
B1L +Zm1L ・IB2L )−(ZS2L ・IB2L +Zm2L
B1L )}×Lを得る。
【0049】(d)では(c)で得られた3相電圧値か
ら正相電圧[{(ZS1L ・IB1L +Zm1L ・IB2L )−
(ZS2L ・IB2L +Zm2L ・IB1L )}×L]1 を得
る。(e)では、線路インピーダンスZS1L ,ZS2L
び隣回線からの相互インピーダンスZm1L ,Zm2L から
事故電流による当該線路における単位長当たりの3相電
圧降下分(ZS1L ・Id1L +Zm1L ・Id2L )−(Z
S2L ・Id2L +Zm2L ・I d1L )を算出する。
【0050】(f)では(c)で得られた3相電圧値か
ら正相電圧[(ZS1L ・Id1L +Z m1L ・Id2L )−
(ZS2L ・Id2L +Zm2L ・Id1L )]1 を得る。
(g)では、(a)〜(f)で得た各項により、(1
2)式に示す演算式により事故点までの距離を算出す
る。
【0051】本実施の形態によれば、平行2回線送電線
において各々の端子電圧の回線間差電圧が略零である性
質を利用し、回線の正相電気量の差分量を使うことによ
って、各端子電圧の大きさによって生じる誤差を軽減し
て事故点までの距離を正確に算出できる。
【0052】図6は[請求項5]に係る事故点標定装置
を説明する図であり、1,2L各々のPCMリレーから
受信した全端子(図6では2端子送電線の場合を示す)
電気量データを使った事故点標定演算の方法を示すもの
である。[請求項4]では回線間の差分を取ることによ
って各端子電圧の大きさによって生じる誤差を軽減して
事故点までの距離を正確に算出したが、これは平行2回
線送電線が適用できるのは2回線共運用されている場合
に限定される。
【数10】
【0053】しかしながら、事故回線のみに着目した
(13)式を適用することにより、隣回線側が運用され
ていようとされていまいと事故点までの距離を算出する
ことができる。図6により、この内容を詳しく説明す
る。図6において、(c)では予め整定部にて整定され
た当該送電線の端子Aと端子Bの間の各回線の線路長
L、線路インピーダンスZS1L ,ZS2L 及び隣回線から
の相互インピーダンスZm1L,Zm2L から(ZS1L ・I
B1L +Zm1L ・IB2L )×Lを得る。
【0054】(d)では(c)で得られた3相電圧値か
ら正相電圧{(ZS1L ・IB1L +Z m1L ・IB2L )×
L}1 を得る。(e)では、線路インピーダンス
S1L ,ZS2 L 及び隣回線からの相互インピーダンスZ
m1L ,Zm2L から事故電流による当該線路における単位
長当たりの3相電圧降下分(ZS1L ・Id1L +Zm1L
d2L)を算出する。
【0055】(f)では(c)で得られた3相電圧値か
ら正相電圧[(ZS1L ・Id1L +Z m1L ・Id2L )]1
を得る。(g)では(c)〜(f)で得た各項により、
(13)式に示す演算式により事故点までの距離を算出
する。
【0056】本実施の形態によれば、平行2回線送電線
において隣回線側の運用状態がどうなっていても事故点
までの距離を正確に算出可能な事故点標定装置を提供す
ることができる。
【0057】図7は[請求項6]に係る事故点標定装置
を説明する図である。前記したとおり、(12)式に示
す演算式は、回線間の差分を取ることによって各端子電
圧の大きさによって生じる誤差を軽減して事故点までの
距離を正確に算出できるが、適用は2回線共運用されて
いる場合に限定される。
【0058】一方、(13)式に示す演算式は、前記電
圧量誤差の軽減効果は期待できないが、隣回線の運用状
態によらず標定が可能であるという利点がある。これら
のことより、事故発生時の全端子の遮断器状態を確認
し、最適な標定方式を選択する手法を提供するのが本請
求項の目的である。
【0059】図7はその一実施例を示すものである。ス
テップS71では各端子の遮断器情報を参照し、送電線
の運用状態を判断する。ステップS72ではその結果に
より、平行2回線運用の場合は(12)式の演算式を適
用するステップS73へ進み、片回線運用の場合は(1
3)式の演算式を適用するステップS74へ進み、標定
演算を実施する。こうすることにより、送電線の運用状
態に合わせて、最適な演算式を適用して事故点までの距
離を標定する事故点標定装置を提供することができる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば送
電線を挟む端子の電気量データをPCMリレーから取得
し、そのデータに対し回線間の同期補正を実施した上で
事故点を標定する方式において、各端子の電気量から所
定の電気量を作成し、それを正相変換して標定するよう
にしたので、事故相を選別せずに必要最小限の電気量で
精度良く事故点を標定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の[請求項1]に係る事故点標定装置の
実施の形態を示す構成図。
【図2】本発明の[請求項2]に係る事故点標定装置を
説明する図。
【図3】本発明の[請求項3]に係る事故点標定装置を
説明する図。
【図4】本発明の[請求項4]に係る事故点標定装置の
実施の形態の処理内容を示すブロック図。
【図5】2回線送電線と事故点との関係を示す図。
【図6】本発明の[請求項5]に係る事故点標定装置の
実施の形態の処理内容を示すブロック図。
【図7】本発明の[請求項6]に係る事故点標定装置の
実施の形態の処理内容を示すブロック図。
【図8】インピーダンス測定方式の原理を示す系統図。
【図9】PCMリレーの伝送方式を示す図。
【符号の説明】
1 事故点標定装置 11 第1の手段 12 第2の手段 13 第3の手段 14 第4の手段 15 第5の手段 16 第6の手段 17 第7の手段 1A 送電線 2A 変成器 3A 変流器 201,202 送電線 11A,12A,11B,12B 変流器 21A,22A,21B,22B 変成器 31A,32A,31B,32B PCM電流差動リ
レー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G033 AA02 AB01 AC02 AC04 AD15 AG14 5G047 AA04 AB05 BA06 BB01 BB04 CA01 CA07 5G058 EE02 EF01 EF02 EF03 EG09 EG15 EH02 EH03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1号線,2号線(以下、1L,2Lと称
    す)送電線保護のために設置されている各々のPCM電
    流差動リレー(以下、PCMリレーと称す)の送信及び
    受信信号を受信し、且つ自端からの送信信号についての
    受信タイミングを計測する機能を有する第1の手段と、
    前記第1の手段で受信された電流データをもとに送電線
    上の事故検出を行ない、事故を検出した際に起動信号を
    出力する第2の手段と、前記第1の手段で受信した1
    L,2L各々の自端子、相手端子の電気量データを常時
    記憶しておき、前記第2の手段からの起動信号を受け付
    けたときに、既に記憶していた1L,2L各々の自端子
    及び対向端子の電気量データの事故発生中のある所定の
    範囲を記憶保存する第3の手段と、 前記第1の手段で
    自端送信信号のデータ受信時に計測された受信タイミン
    グの情報をもとに、第3の手段で記憶保存されたデータ
    に対し1L,2L回線間の同期補正処理を施す第4の手
    段と、送電線の3相分のインピーダンス値及び線路長を
    整定値として入力できる第5の手段と、前記第4の手段
    において1L,2L回線間の同期補正処理が施された記
    憶保存データと第5の手段で整定されたインピーダンス
    整定及び線路長整定を用いて事故点までの距離を標定す
    る第6の手段と、前記第6の手段で算出された標定値を
    結果として外部へ出力をする第7の手段とを具備する事
    を特徴とする事故点標定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の事故点標定装置におい
    て、1L,2L各々のPCMリレーからの自端送信信号
    を受信した際、第1の手段は1L,2L各々の受信タイ
    ミング差を計測するように構成し、第4の手段は前記1
    Lあるいは2Lの何れかを同期補正の基準とすると共
    に、第1の手段で計測された受信タイミング差の分だけ
    受信した電気量データに対し位相補正を行なうように構
    成することを特徴とする事故点標定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の事故点標定装置におい
    て、第1の手段内に基準クロック信号を持たせ、1L,
    2L各々のPCMリレーからの自端送信信号を受信した
    際、第1の手段は1L,2L各々の受信タイミングの基
    準クロックに対する偏差を計測するように構成し、第4
    の手段は前記第1の手段で受信した電気量データに対
    し、前記第1の手段で計測した基準クロックに対する偏
    差分だけ位相補正を行なうように構成することを特徴と
    する事故点標定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の事故点標定装置におい
    て、第6の手段を次のように構成することを特徴とする
    事故点標定装置。第4の手段にて同期補正がなされたP
    CMリレーからの1L,2L全端子分の電気量データを
    使って、第6の手段にて下記手順により事故点標定を行
    なう。 2回線送電線の一方の端子Aの各回線の正相電圧V
    A1L ,VA2L の差分△V A1を算出する。 他方の端子Bの各回線の正相電圧VB1L ,VB2L
    差分△VB1を算出する。 端子Bの各回線の3相電流IB1L ,IB2L と、第5
    の手段にて予め設定された当該送電線の端子Aと端子B
    の間の線路長Lと単位長当たりのインピーダンス値Z
    S1L ,ZS2L 及び隣回線との間の単位長当たりの相互イ
    ンピーダンス値Zm1 L ,Zm2L との積の差分の3相電圧
    値{(ZS1L ・IB1L +Zm1L ・IB2L )−(ZS2L
    B2L +Zm2L ・IB1L )}×Lを算出する。 前記算出した3相電圧から正相電圧[{(ZS1L
    B1L +Zm1L ・IB2L)−(ZS2L ・IB2L +Zm2L
    ・IB1L )}×L]1 を算出する。 端子Aと端子Bの各回線の電流のベクトル和
    d1L ,Id2L を各3相分算出し、その3相分の電流と
    第5の手段にて予め設定された当該送電線の端子Aと端
    子Bの間の単位長当たりのインピーダンス値ZS1L ,Z
    S2L 及び隣回線との間の単位長当たりの相互インピーダ
    ンス値Zm1L ,Zm2L との積の差分の3相電圧値{(Z
    S1L ・Id1L +Zm1L ・Id2L )−(ZS2L ・Id2L
    m2L ・Id1L )}を算出する。 前記にて算出した3相電圧から正相電圧[{(Z
    S1L ・Id1L +Zm1L ・I d2L )−(ZS2L ・Id2L
    m2L ・Id1L )}1 を算出する。 で算出された正相電圧からで算出された正相電
    圧を減じ、更にで算出された正相電圧を加算した値
    [△VA1−△VB1+{(ZS1L ・IB1L +Zm1L ・I
    B2L )−(ZS2L ・IB2L +Zm2L ・IB1L )}×L]
    1 をで算出された正相電圧で除して事故点までの距離
    を算出する。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の事故点標定装置におい
    て、事故発生回線でない側の回線の正相電圧を零にする
    ことにより事故点までの距離を算出する構成とすること
    を特徴とする事故点標定装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の事故点標定装置におい
    て、平行2回線送電線の両回線が運用中に事故が発生し
    た場合は、請求項4に記載の第6の手段と同じ方法で事
    故点までの距離を算出し、片回線停止時は、停止回線の
    正相電圧を零にすることにより事故点までの距離を算出
    する構成とすることを特徴とする事故点標定装置。
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