JP3586266B2 - 送電線の故障点標定方法およびそれを用いた故障点標定システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、落雷や風雨、氷雪や樹木、飛来物の接触、または鳥獣などによる様々な要因により送電線に故障が発生した場合に、その故障点を標定する送電線の故障点標定方法およびそれを用いた故障点標定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、送電線の故障点標定方法としては、送電線を直列インピーダンスと並列アドミタンスとに分離し、近似的な集中定数とした電気回路により測距(送電端または受電端から故障点までの距離を測定)を行っているものがある。また、並列アドミタンスを無視したり、送電線を平衡な回路として取り扱っている場合も少なくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記送電線の故障点標定方法では、送電線の電気特性を定める電気回路は多導体の分布定数回路であるため、送電線保守において標定精度が必ずしも十分でなく、標定精度の一層の向上が望まれている。
【0004】
そこで、この発明の目的は、故障点の標定精度を向上できる送電線の故障点標定方法およびそれを用いた故障点標定システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の送電線の故障点標定方法は、送電回路の3相不平衡送電線の両端の電圧,電流の計測値に基づいて、故障点を標定する送電線の故障点標定方法であって、上記3相不平衡送電線における3相不平衡分布定数回路内のインピーダンス行列とアドミタンス行列から固有ベクトル行列であるモード変換行列を求めるモード変換を行うことにより、上記3相不平衡送電線を相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にするステップと、上記3相不平衡送電線の両端の上記電圧,電流の計測値に基づいて、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線において故障点を夫々標定するステップとを有することを特徴としている。
【0006】
上記請求項1の送電線の故障点標定方法によれば、上記送電回路の3相不平衡送電線を固有ベクトルでモード変換することにより、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にして、そのモード変換された複数の仮想の単相送電線夫々において、上記3相不平衡送電線の両端の上記電圧,電流の計測値に基づいて故障点を標定する。したがって、全ての電線間に静電容量結合および電磁誘導結合の存在する3相不平衡送電線の回路を、それらの相互作用のない複数の単相回路として取り扱うことが可能となる。これにより、すべての電線間の静電容量結合の影響を考慮することが可能となり、また、電磁誘導結合の扱いも高精度に行うことが可能となる。したがって、故障点の標定精度を向上できる。
【0007】
また、請求項2の送電線の故障点標定方法は、請求項1の送電線の故障点標定方法において、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線において夫々標定された上記故障点に関する標定位置情報を相互に比較して、そのモード領域の送電端の電圧と故障点の電圧との電圧差の大きい仮想の単相送電線かまたは上記モード領域の故障時の電流が大きい仮想の単相送電線において標定された故障点を優先して選択することを特徴としている。
【0008】
上記請求項2の送電線の故障点標定方法によれば、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線において夫々標定された上記故障点に関する標定位置情報の相互比較により、そのモード領域の送電端の電圧と故障点の電圧との電圧差の大きい仮想の単相送電線(またはモード領域の故障時の電流が大きい仮想の単相送電線)において標定された精度の高い故障点を優先して選択することによって、標定精度のさらなる向上を図ることが可能となる。
【0009】
また、請求項3の送電線の故障点標定方法は、請求項1の送電線の故障点標定方法において、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線において夫々標定された上記故障点に関する標定位置情報を相互に比較して、上記故障点までの距離の虚数部の小さい仮想の単相送電線の少なくとも一方において標定された故障点を優先して選択することを特徴としている。
【0010】
上記請求項3の送電線の故障点標定方法によれば、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線において夫々標定された上記故障点に関する標定位置情報の相互比較により、その故障点までの距離の虚数部の小さい仮想の単相送電線の少なくとも一方において標定された精度の高い故障点を優先して選択することによって、標定精度の向上を図ることが可能となる。
【0011】
また、請求項4の送電線の故障点標定方法は、請求項1乃至3のいずれか1つの送電線の故障点標定方法において、上記送電回路の3相不平衡送電線の両端の電圧,電流の計測値から故障点の抵抗値を測定することを特徴としている。
【0012】
上記請求項4の送電線の故障点標定方法によれば、上記送電回路の3相不平衡送電線の両端の電圧,電流の計測値から故障点の電圧,電流を得ることができ、その故障点の電圧,電流に基づいて故障点の抵抗値を求めることによって、その抵抗値の大きさにより故障原因の推定が可能となる。
【0013】
また、請求項5の送電線の故障点標定方法は、送電回路の3相不平衡送電線の一方の端子のみの電圧,電流の計測値に基づいて、故障点を標定する送電線の故障点標定方法であって、上記3相不平衡送電線を固有ベクトルでモード変換して、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にするステップと、上記3相不平衡送電線の電圧,電流の計測値がない他方の端子の背後起電力および背後インピーダンスを特定して、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線の分布定数回路から3相不平衡送電線に逆変換するステップと、上記3相不平衡送電線の一方の端子の電圧,電流の計測値に基づいて、上記逆変換された3相不平衡送電線において故障点を標定するステップとを有することを特徴としている。
【0014】
上記請求項5の送電線の故障点標定方法によれば、上記送電回路の3相不平衡送電線を固有ベクトルでモード変換することにより、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にして、上記3相不平衡送電線の電圧,電流の計測値がない他方の端子の背後起電力および背後インピーダンスを特定して、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線の分布定数回路から3相不平衡送電線に逆変換する。上記逆変換された3相不平衡送電線において、上記3相不平衡送電線の一方の端子の上記電圧,電流の計測値に基づいて故障点を標定する。したがって、全ての電線間に静電容量結合および電磁誘導結合の存在する3相不平衡送電線の回路を、それらの相互作用のない複数の単相回路として取り扱うことが可能となり、すべての電線間の静電容量結合や電磁誘導結合の影響を考慮することによって、故障点の標定精度を向上できる。
【0015】
【0016】
【0017】
また、請求項の送電線の故障点標定方法は、複数の3相不平衡送電線が分岐点で連なる多端子構成の送電回路の各端子の電圧,電流の計測値に基づいて、故障点を標定する送電線の故障点標定方法であって、上記送電回路の上記分岐点により区分された各区間の3相不平衡送電線を固有ベクトルで第1のモード変換をして、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にするステップと、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線の上記分岐点におけるモード領域の電圧,電流を求めるステップと、上記分岐点におけるモード領域の電圧,電流に基づいて、上記第1のモード変換がされた複数の仮想の単相送電線の分布定数回路から上記送電回路の各区間の3相不平衡送電線に逆変換して、上記分岐点における相領域の電圧,電流を求めるステップと、上記逆変換された上記送電回路の故障点を求める区間の3相不平衡送電線を固有ベクトルで第2のモード変換をして、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にするステップと、上記送電回路の故障点を求める区間の3相不平衡送電線の一方の端子の上記電圧,電流の計測値および他方の端子である上記分岐点の相領域の電圧,電流に基づいて、その区間の上記第2のモード変換がされた複数の仮想の単相送電線において故障点を夫々標定するステップとを有することを特徴としている。
【0018】
上記請求項の送電線の故障点標定方法によれば、上記送電回路の分岐点で区分された各区間の3相不平衡送電線を固有ベクトルで第1のモード変換をして、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にし、そのモード変換された複数の仮想の単相送電線の分岐点におけるモード領域の電圧,電流を求める。次に、上記分岐点におけるモード領域の電圧,電流に基づいて、上記第1のモード変換がされた複数の仮想の単相送電線の分布定数回路から上記送電回路の各区間の3相不平衡送電線に逆変換して、上記分岐点の相領域の電圧,電流を求める。そうして逆変換された送電回路の故障点を求める区間の3相不平衡送電線を固有ベクトルで第2のモード変換をして、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にする。そして、上記送電回路の故障点を求める区間の3相不平衡送電線の一方の端子の電圧,電流の計測値および他方の端子である上記分岐点の相領域の電圧,電流に基づいて、その区間の上記第2のモード変換がされた複数の仮想の単相送電線において故障点を夫々標定する。このようにして、複数の3相不平衡送電線が分岐点で連なる多端子構成の送電回路において、故障点を標定できると共に標定精度を向上できる。
【0019】
また、請求項の送電線の故障点標定システムは、請求項1乃至のいずれか1つの送電線の故障点標定方法を用いた故障点標定システムであって、送電回路の3相不平衡送電線の端に設けられ、上記3相不平衡送電線の電圧を検出する電圧検出手段と、上記3相不平衡送電線の端に設けられ、上記3相不平衡送電線の電流を検出する電流検出手段と、上記電圧検出手段により検出された電圧および上記電流検出手段により検出された電流を同期サンプリングし、その同期サンプリングされた電圧および電流に基づいて、上記送電線の故障点標定方法を用いて故障点を標定する標定手段とを備えたことを特徴としている。
【0020】
上記請求項の送電線の故障点標定システムによれば、上記電圧検出手段により検出された電圧および上記電流検出手段により検出された電流を同期サンプリングし、その同期サンプリングされた電圧および電流に基づいて、上記のいずれか1つの送電線の故障点標定方法を用いて標定手段により故障点を標定することによって、故障点の標定精度を向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の送電線の故障点標定方法およびそれを用いた故障点標定システムの実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
〔1−1〕 単相分布定数回路の等価π型集中定数回路
図1はこの発明の送電線の故障点標定方法の基本原理を説明するための単相分布定数回路であり、1は単相送電線、2は仮想の中性線または大地である。
【0023】
図1において、単位長当たりの送電線のインピーダンスZとアドミタンスYを、
Z=R+jωL [Ω/km] , Y=G+jωC [S/km]
単位長当りの抵抗:R[Ω/km]
インダクタンス :L[H/km]
漏れ抵抗 :G[S/km]
キャパシタンス :C[F/km]
とし、送電線亘長をL[km]および測距(送電端から故障点までの距離)をK[km]とすると、送電端と故障点との4端子定数は、
【数1】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
で表される。
【0024】
また、図2は送電線故障時の一般的な電気回路を示しており、図2における送電線(送電線亘長L[km])内の故障点fの電圧Vfと、送電端Sから故障点fまでの距離KS,受電端Rから故障点fまでの距離KRを、送電端Sの電圧VS,電流ISおよび受電端Rの電圧VR,電流IRを用いて求める。このとき、送電線の4端子定数は、送受電端S,Rで対称であるので、図2より送受電端S,Rの電圧電流VS,IS,VR,IRおよび故障点の電圧電流VfS,IfS,VfR,IfRは、
【数2】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
の関係となる。
【0025】
上記(式2)よりVfS=VfRとなるKSまたはKRを求めることができ、故障点を測距できる。
【0026】
〔1−2〕 3相不平衡分布定数回路
次に、単回線3相不平衡送電線における故障について図3に示す3相不平衡分布定数回路を用いて説明する。この場合、相互インダクタンスおよび相互静電容量が存在するため、3相回路のままでは分布定数回路の電圧および電流解を算出することができない。そこで、3相不平衡分布定数回路内のインピーダンス行列[Z] [Ω/km]とアドミタンス行列[Y] [S/km]を、
【数3】
Figure 0003586266
とする。そして、
【数4】
Figure 0003586266
となる固有ベクトル行列であるモード変換行列[P]を求め、各モード(0、α、β)に変換し、各モードにおいては、図4(A)〜(C)のように相互作用の無い単相送電線として取り扱うことができるため、上記(式2)から与えられる次(式3)より、
【数5】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
故障点までの距離KS(またはKR)を算出する。
【0027】
〔2〕 標定精度向上対策
故障発生のときには、ほとんどすべてのモードで測距可能である。上記(式3)によると、各モード(0、α、β)においてそれぞれ故障点までの距離KSk,KRkが算出される。これら各モードの故障点までの距離KS0,KS α,KS βおよびKR0,KR α,KR β等で表される標定位置情報をそれぞれ相互比較し、故障点を特定する。この場合、送電端電圧と故障点電圧との電圧差の大きいモードか、またはモード変換後の各モード相電流が大きいモードの精度の高いモードを優先して選択することによって、故障点を特定する。これにより、測距精度および信頼性を向上できる。
【0028】
また、モード毎に算出された標定値(KS、KR)の虚数部の小さいモードの少なくとも一方を優先して選択する。例えば、図13に示すシミュレーション例によると、モード4での電流Is(4)が最も大きく、かつ、標定結果KS(4)の虚数部がもっとも小さいので、精度が最も高い。これにより、測距精度および信頼性を向上できる。なお、図13では、送電線亘長を195 . 39kmとし、故障点を75%地点とし、故障点抵抗Rfを50Ωとしている。
【0029】
また、送電端電圧と故障点電圧との電圧差の大きいモードと精度の最も高いモード別優先順位との2重チェックにより、さらに測距精度および信頼性の向上を図ることができる。
【0030】
〔3〕 故障点抵抗値の算出
図5(A)は故障点の3線一括で見た回路の一般形を示している。図5において、故障点の電圧Vf,電流Ifや、故障点挿入等価インピーダンスZf、故障点挿入等価起電力Efには、次のような意味があり、全てのモードに変換できる。
【0031】
図5(A)の3線一括回路において、測距は必ず1相乃至は1モードで行うから、図5(B)に示すように、1相乃至は1モードから見た回路に置き換える。図5(B)から相別回路で見る場合は、送電線の故障では、全て純抵抗と見て差し支えない。したがって、故障点のa相の電圧Vfaは、
【数6】
Figure 0003586266
【数7】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
で表すことができる。
【0032】
故障点には、b相およびc相についても同様に故障相抵抗Rfと多相の回り込み分による起電力Efが挿入されることとなる。1線地絡、2相短絡故障では、アーク抵抗RfのみとなりEfは零となる。
【0033】
そして、故障点の電圧Vfa,Vfb,Vfcおよび電流Ifa,Ifb,Ifcが、
【数8】
Figure 0003586266
で表される。したがって、
【数9】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
により、全てのアーク抵抗が∞でない場合、故障点抵抗値を求めることができる。
【0034】
上記(式4),(式5)は、固有ベクトルでモード変換されていない相領域で表されているが、送電線を固有ベクトルでモード変換する場合には、それぞれのモードついて故障点インピーダンスZfと起電力Efにより表すことができる。
【0035】
〔4−1〕 一端子の計測値による標定
インピーダンス形測距の基本原理は、前述の通りその区間の両端子の電圧電流情報を用いる必要がある。これを、一端子の電圧電流情報のみで測距するためには、次の(A),(B)の条件を満たすことが必要不可決となる。
【0036】
(A) 必ず3相回路の相別回路とし、故障点の電圧と故障点に流れる電流は、アーク抵抗のみで定まり同相と見なせること。
【0037】
(B) さらに、次のいずれかの仮定近似化を行うこと。
a.電圧電流情報のない端子の背後起電力および背後インピーダンスを特定するBF(Back Fixed)方式
b.故障点に流れ込む各端子からの故障電流成分は全て同相とする△I方式
【0038】
このような仮定近似化が必要不可欠な1端判定方式(一端子の電圧電流情報のみで測距する方式)は、上記(A)の条件から、3相回路の故障相の電圧電流の位相をチェックすることが必要不可欠であり、3相回路のままの相別に回路を戻して、判定する相別電圧電流判定方式に限定される。
【0039】
〔4−2〕 BF方式(背後条件特定形)
まず、BF方式の基本原理について説明する。図6は上記BF方式の測距回路条件を示している。図6のように受電端Rの背後の起電力ERとインピーダンスZRが与えられたものとする。
【0040】
図6において、VR=ER−ZRRと置けるから、Vf=VfS=VfRとして、次の(式6)と(式7)が与えられる。
【数10】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
【数11】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
【0041】
そして、上記(式6)と(式7)より次(式8)が与えられる。
【数12】
Figure 0003586266
【数13】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
【0042】
ただし、ここで背後起電力ERは、次により位相を確定するものとする。
【数14】
Figure 0003586266
ここで、δRは、背後起電力ERの大きさとともに予め特定できるものとする。
【0043】
上記(式8)を満足する故障点までの距離Kについて、Kの変化による収束計算で測距できる。
【0044】
そして、次の(a)〜(c)に示すように、受電端の背後条件に応じて上記(式8)を整理する。
【0045】
(a) 受電端が非電源端子の場合(ZR→∞、IR=0)
上記(式8)を整理して、
【数15】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
が得られる。
【0046】
(b) 受電端が非電源・定インピーダンス端子の場合(ER=0)
上記(式8)を整理して、
【数16】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
が得られる。
【0047】
(c) 受電端が定電流端子の場合(IR=一定、ZR→∞、ER=ZRR)
上記(式8)に至る過程に定電流の条件を代入すると、
【数17】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
が得られる。
【0048】
上記(a)〜(c)ように、それぞれ背後条件に応じて、故障点までの距離Kについて、Kの変化による収束計算により測距できる。
【0049】
次に、BF方式の第一近似値の測距について説明する。図6において、分布定数回路とアドミタンスを無視した3相の相別近似回路とし、さらに受電端Rの背後条件としての起電力ERおよびインピーダンスZRを特定した場合を図7に示している。ただし、ここで背後起電力ERは、次式により位相を確定するものとする。
【数18】
Figure 0003586266
【0050】
ここにδRは、背後起電力ERの大きさとともに予め特定できるものとする。
【0051】
図7から送電端Sの電圧電流Vs,Isおよび与えられた受電端Rの背後条件から、
【数19】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
【数20】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
の関係が成り立つ。
【0052】
上記(式12)と(式13)の関係から、
【数21】
Figure 0003586266
であり、したがって、
【数22】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
が得られる。
【0053】
上記(式14)を満足する故障点までの距離Kを求めることにより、第一次近似の測距KS0、KR0および上記(式12)から第一次近似の故障点電圧Vf0を求めることができる。
【0054】
そして、次の(i)〜(iii)に示すように、受電端の背後条件に応じて上記(式14)を整理する。
【0055】
(i) 受電端が非電源端子の場合(ZR→∞)
上記(式14)において、IR=0であるから、
【数23】
Figure 0003586266
【数24】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
【数25】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
が得られる。
【0056】
(ii) 受電端が非電源・定インピーダンス端子の場合(ER=0)
また、上記(式14)において、ER=0であるから、
【数26】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
が得られる。
【0057】
この(式17)を満足する故障点までの距離Kを求めることにより、第一次近似の測距KS0、KR0および上記(式12)から、第一次近似の故障点電圧Vf0を求めることができる。
【0058】
(iii) 受電端が定電流源端子の場合(ZR→∞、ER=ZRRの場合)
受電端電流IRが予め一定で与えられるので、上記(式14)は、
【数27】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
とすることができる。したがって、第一次近似の故障点電圧Vf0は、
【数28】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
により求めることができる。
【0059】
〔4−3〕 △I方式(端子間故障電流同位相形)
次に、△I方式の基本原理について説明する。図6において、故障発生直前の電流から、故障発生直後の電流に変化した差分、すなわち故障による変化成分電流は、鳳−テブナンの定理から故障電流成分である。
【0060】
送電端Sのこの変化成分の電圧を△VS,電流を△ISと置くと、故障点における変化成分の電圧△VfS,電流△IfSは、
【数29】
Figure 0003586266
となる。
【0061】
そして、この変化成分の電流△ISと故障点電圧Vfは、同位相となるという前提から、
【数30】
Figure 0003586266
であり、それ故、
【数31】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
の条件を満足するKを収束計算により見い出すことにより、測距することができる。これが△I方式の基本原理となる。
【0062】
次に、△I方式の第一近似値の測距について説明する。同様にして、図7から、
【数32】
Figure 0003586266
であるから、
【数33】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
【数34】
Figure 0003586266
Figure 0003586266
により、第一次近似の測距KS0,KR0および第一次近似の故障点電圧Vf0を求めることができる。
【0063】
なお、受電端Rが非電源端子の場合には、△IS=ISであるので、上記(式21)は、上記(式15)と同一となる。
【0064】
〔5〕 多端子(多区間)の3相不平衡分布定数回路の場合
この発明を、以下の図8に示す平行2回線3相不平衡送電線を用いた3端子構成の系統(送電回路)に適用した場合の実施の形態について説明する。
【0065】
図8に示すように、平行2回線の3相不平衡送電線L11,L12の一端に遮断器CB11,CB12を介して母線1が接続され、その3相不平衡送電線L11,L12の他端に遮断器CB21,CB22を介して母線2が接続されている。また、上記3相不平衡送電線L11,L12の各分岐点に3相不平衡送電線L21,L22の一端が接続され、その3相不平衡送電線L21,L22の他端に遮断器CB31,CB32を介して母線3が接続されている。上記母線3に負荷50が接続されている。
【0066】
また、上記平行2回線の3相不平衡送電線L11,L12の一端に電流検出手段としての変流器CT11,CT12を配置し、3相不平衡送電線L11,L12の他端に電流検出手段としての変流器CT21,CT22を配置すると共に、3相不平衡送電線L21,L22の他端に電流検出手段としてのCT31,CT32を夫々配置している。また、上記平行2回線の3相不平衡送電線L11,L12の両端の電圧および3相不平衡送電線L21,L22の他端の電圧を検出するため、母線1側、母線2側および母線3側に電圧検出手段としての変成器PT1,PT2,PT3を配置している。
【0067】
また、上記母線1側に、変成器PT1により検出された電圧V1と変流器CT11,CT12により検出された電流I1を記録するデータ記録装置10を配置すると共に、上記母線2側に、変成器PT2により検出された電圧V2と変流器CT21,CT22により検出された電流I2を記録するデータ記録装置20を配置している。また、上記母線3側に変成器PT3により検出された電圧V3と変流器CT31,CT32により検出された電流I3を記録するデータ記録装置30を配置している。上記データ記録装置10,20,30は、GPS(Global Positioning Satellite)からの時刻信号をGPSアンテナ11,21,31で夫々受信し、その時刻信号に基づいて、各電圧,電流を同期サンプリングして記録する。また、上記データ記録装置10,20,30からの電圧電流情報に基づいて、標定手段としての演算処理装置40により故障点を標定する。
【0068】
上記変成器PT1,PT2,PT3と、変流器CT11,CT12,CT21,CT22,CT31,CT32と、データ記録装置10,20,30と、演算処理装置40とで故障点標定システムを構成している。
【0069】
また、図9は図8の平行2回線3相不平衡送電線を3相分布定数回路として表している。図9において、区間1は、図8の母線1側から分岐点までの3相分布定数回路(分布定数R1,L1,G1,C1)であり、区間2は、図8の母線2側から分岐点までの3相分布定数回路(分布定数R2,L2,G2,C2)であり、区間3は、図8の母線3側から分岐点までの3相分布定数回路(分布定数R3,L3,G3,C3)である。
【0070】
このような3端子(3区間)構成の送電回路における故障時の標定については、図10のように、区間毎にモード変換して演算する必要がある。この送電線は、3相平行2回線であるため、2×3相をモード変換することにより、6つのモードについて故障点を算出することになる。
【0071】
(1) 区間1に故障がある場合
計測データであるノード1の電圧V1(相領域)からモード変換により区間1におけるモード領域の電圧Vmsを算出すると共に、計測データであるノード1の電流I1(相領域)からモード変換により区間1におけるモード領域の電流Imsを算出する。また、計測データであるノード2の電圧V2,電流I2およびノード3の電圧V3,電流I3から算出されるノードMの電圧VM,電流IM1(相領域)からモード変換により区間1におけるモード領域の電圧Vmr,電流Imrを算出する。そして、算出された区間1におけるモード領域の電圧Vms,電流Imsおよび電圧Vmr,電流Imrを用いて、故障点までの距離Ks(Kr)を算出する。
【0072】
(2) 区間2に故障がある場合
計測データであるノード1の電圧V1,電流I1およびノード3の電圧V3,電流I3から算出されるノードMの電圧VM,電流IM2(相領域)からモード変換により区間2におけるモード領域の電圧Vms,電流Imsを算出する。また、計測データであるノード2の電圧V2(相領域)からモード変換により区間2におけるモード領域のVmrを算出すると共に、計測データであるノード2の電流I2(相領域)からモード変換により区間2におけるモード領域の電流Imrを算出する。そして、算出された区間2におけるモード領域の電圧Vms,電流Imsおよび電圧Vmr,電流Imrを用いて、故障点までの距離Ks(Kr)を算出する。
【0073】
(3) 区間3に故障がある場合
計測データであるノード1の電圧V1,電流I1およびノード2の電圧V2,電流I2から算出されるノードMの電圧VM,電流IM3(相領域)からモード変換により区間3におけるモード領域の電圧Vms,電流Imsを算出する。また、計測データであるノード3の電圧V3(相領域)からモード変換により区間3におけるモード領域の電圧Vmrを算出すると共に、計測データであるノード3の電流I3(相領域)からモード変換により区間3におけるモード領域の電流Imrを算出する。そして、算出された区間3におけるモード領域の電圧Vms,電流Imsおよび電圧Vmr,電流Imrを用いて、故障点までの距離Ks(Kr)を算出する。
【0074】
つまり、上記(1)〜(3)のとおり、区間1,区間2および区間3のインピーダンスおよびアドミタンスをそれぞれ[Zn],[Yn](n=1,2,3)とし、各区間のモード変換行列を[Pn]、変換後のモードインピーダンスを[Zpn]、アドミタンスを[Ypn]、相領域での各区間の送電端の電圧,電流を(VSn),(ISn)、受電端の電圧,電流を(VRn),(IRn)、モード変換後の各区間の送電端の電圧,電流を(VpSn),(IpSn)、受電端の電圧,電流を(VpRn),(IpRn)とすると、各モード毎に、
【数35】
Figure 0003586266
の関係により、非計測ノードのモード領域の電圧,電流を計測データから算出して、
【数36】
Figure 0003586266
の関係よりモード領域から相領域に逆変換する。
【0075】
そうして、算出された非計測ノード(中間ノード(ノードM))の相領域の電圧,電流を、故障点を求める区間において再度モード変換し、その区間における故障点を上記(式3)から算出する。
【0076】
上記実施形態においては、この発明を平行2回線の3相(交流)不平衡送電線の3端子構成の系統に適用した場合について説明しているが、その他の様々な構成の系統に適用することができる。また、上記故障点標定システムに用いた送電線の故障点標定方法は、これに限らず、この発明の他の送電線の故障点標定方法を適用してもよい。
【0077】
〔6〕 シミュレーション結果
以上説明した送電線の故障点標定方法の実用性を検証するため、図11に示す送電回路を汎用のシミュレーションプログラムであるEMTP(Electro-Magnetic Transients Program)で模擬し、故障時の電圧電流を求めて標定演算を行った。
【0078】
図11において、直接接地系の平行2回線3相不平衡送電線(500kV,50Hz)により構成された電力系統を示している。ここで、A変電所とB変電所との間の送電線亘長を195.39kmとし、故障点をA変電所側から25%地点(48.85km),50%地点(97.70km)および75%地点(146.54km)とし、故障点抵抗を0Ωと50Ωとしている。
【0079】
図12にそのシミュレーション結果を示しており、「従来方式(1)」とは、回路モデルを集中定数回路(並列アドミタンス考慮)とした標定方法によるものであり、「従来方式(2)」とは、回路モデルを集中定数回路(並列アドミタンス無視)とした標定方法によるものである。
【0080】
図12に示すように、「従来方式(1)」および「従来方式(2)」によると、標定値に数kmの誤差が生じることがわかる。これに対して、「新方式」としたこの発明の送電線の故障点標定方法((式3)を用いた分布定数回路モード変換)では、原理的な誤差が生じないことがわかる。
【0081】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明の送電線の故障点標定方法およびそれを用いた故障点標定システムによれば、落雷や風雨、氷雪や樹木、飛来物の接触、または鳥獣などによる様々な要因により送電線に故障が発生した場合に、その故障点を高精度に標定することができる。これにより、送電線保守を合理化できると共に、系統運用を的確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の実施の一形態の送電線の故障点標定方法の基本原理を説明するための単相分布定数回路を示す図である。
【図2】図2は送電線故障時の一般的な電気回路を示す図である。
【図3】図3(A)は3相不平衡分布定数回路であり図3(B)は上記3相不平衡分布定数回路における故障を示す図である。
【図4】図4(A)〜(C)は上記3相不平衡分布定数回路をモード変換した後の各モードの電気回路を示す図である。
【図5】図5(A)は故障点の3線一括で見た3線一括回路の一般形を示す図であり、図5(B)は上記3線一括回路を置き換えた相別回路を示す図である。
【図6】図6は測距回路条件を示す図である。
【図7】図7は第一次近似測距のための回路と電圧電流の関係を示す図である。
【図8】図8は平行2回線3相不平衡送電線の3端子構成の系統および故障点標定システムの概略構成を示す図である。
【図9】図9は図8に示す上記3端子構成の系統を3端子(3区間)3相不平衡分布定数回路として表した図である。
【図10】図10は図9の各区間のモード変換後の電気回路を示す図である。
【図11】図11はシミュレーションする送電回路を示す概略図である。
【図12】図12は図11に示す送電回路について、故障時の電圧電流を求めて標定演算を行ったシミュレーション結果を示す図である。
【図13】図13は標定精度向上対策を説明するためのモード電流および測距のシミュレーション例を示す図である。
【符号の説明】
1…単相送電線、
2…仮想の中性線または大地、
10,20,30…データ記録装置、
11,21,31…GPSアンテナ、
40…演算処理装置、
50…負荷、
L11,L12,L21,L22,L31,L32…3相不平衡送電線、
PT1,PT2,PT3…変成器、
CT11,CT12,CT21,CT22,CT31,CT32…変流器、
CB11,CB12,CB21,CB22,CB31,CB32…遮断器。

Claims (7)

  1. 送電回路の3相不平衡送電線の両端の電圧,電流の計測値に基づいて、故障点を標定する送電線の故障点標定方法であって、
    上記3相不平衡送電線における3相不平衡分布定数回路内のインピーダンス行列とアドミタンス行列から固有ベクトル行列であるモード変換行列を求めるモード変換を行うことにより、上記3相不平衡送電線を相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にするステップと、
    上記3相不平衡送電線の両端の上記電圧,電流の計測値に基づいて、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線において故障点を夫々標定するステップとを有することを特徴とする送電線の故障点標定方法。
  2. 請求項1に記載の送電線の故障点標定方法において、
    上記モード変換された複数の仮想の単相送電線において夫々標定された上記故障点に関する標定位置情報を相互に比較して、そのモード領域の送電端の電圧と故障点の電圧との電圧差の大きい仮想の単相送電線かまたは上記モード領域の故障時の電流が大きい仮想の単相送電線において標定された故障点を優先して選択することを特徴とする送電線の故障点標定方法。
  3. 請求項1に記載の送電線の故障点標定方法において、
    上記モード変換された複数の仮想の単相送電線において夫々標定された上記故障点に関する標定位置情報を相互に比較して、上記故障点までの距離の虚数部の小さい仮想の単相送電線の少なくとも一方において標定された故障点を優先して選択することを特徴とする送電線の故障点標定方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の送電線の故障点標定方法において、
    上記送電回路の3相不平衡送電線の両端の電圧,電流の計測値から故障点の抵抗値を測定することを特徴とする送電線の故障点標定方法。
  5. 送電回路の3相不平衡送電線の一方の端子のみの電圧,電流の計測値に基づいて、故障点を標定する送電線の故障点標定方法であって、
    上記3相不平衡送電線を固有ベクトルでモード変換して、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にするステップと、
    上記3相不平衡送電線の電圧,電流の計測値がない他方の端子の背後起電力および背後インピーダンスを特定して、上記モード変換された複数の仮想の単相送電線の分布定数回路から3相不平衡送電線に逆変換するステップと、
    上記3相不平衡送電線の一方の端子の電圧,電流の計測値に基づいて、上記逆変換された3相不平衡送電線において故障点を標定するステップとを有することを特徴とする送電線の故障点標定方法。
  6. 複数の3相不平衡送電線が分岐点で連なる多端子構成の送電回路の各端子の電圧,電流の計測値に基づいて、故障点を標定する送電線の故障点標定方法であって、
    上記送電回路の上記分岐点により区分された各区間の3相不平衡送電線を固有ベクトルで第1のモード変換をして、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にするステップと、
    上記モード変換された複数の仮想の単相送電線の上記分岐点におけるモード領域の電圧,電流を求めるステップと、
    上記分岐点におけるモード領域の電圧,電流に基づいて、上記第1のモード変換がされた複数の仮想の単相送電線の分布定数回路から上記送電回路の各区間の3相不平衡送電線に逆変換して、上記分岐点における相領域の電圧,電流を求めるステップと、
    上記逆変換された上記送電回路の故障点を求める区間の3相不平衡送電線を固有ベクトルで第2のモード変換をして、相互作用の無い独立した分布定数回路で表された複数の仮想の単相送電線にするステップと、
    上記送電回路の故障点を求める区間の3相不平衡送電線の一方の端子の上記電圧,電流の計測値および他方の端子である上記分岐点の相領域の電圧,電流に基づいて、その区間の上記第2のモード変換がされた複数の仮想の単相送電線において故障点を夫々標定するステップとを有することを特徴とする送電線の故障点標定方法。
  7. 請求項1乃至のいずれか1つに記載の送電線の故障点標定方法を用いた故障点標定システムであって、
    送電回路の3相不平衡送電線の端に設けられ、上記3相不平衡送電線の電圧を検出する電圧検出手段と、
    上記3相不平衡送電線の端に設けられ、上記3相不平衡送電線の電流を検出する電流検出手段と、
    上記電圧検出手段により検出された電圧および上記電流検出手段により検出された電流を同期サンプリングし、その同期サンプリングされた電圧および電流に基づいて、上記送電線の故障点標定方法を用いて故障地点を標定する標定手段とを備えたことを特徴とする送電線の故障点標定システム。
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