JP2560994B2 - 短絡故障点標定方法 - Google Patents

短絡故障点標定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2個の送電端を有する
3端子単回線送電線における短絡故障点の標定方法に関
する。ここにおいて「単回線送電線」とは、当初から単
回線として設定されたものでもよく、並行2回線送電線
の一方が故障して単回線運用されているものであっても
よい。
【0002】
【従来の技術】変電所間の送電線は、建造物内で保守管
理されている変電所等と比較して、外部に起因する故障
(雷撃による絶縁破壊、あるいは鳥や樹木の接触等)が
不可避である。故障発生時には、故障点探索作業が伴う
が、特に山間部における故障点探索は非常に困難な場合
がある。
【0003】そこで、故障点の位置、範囲を予め計算で
特定(標定)しておけば、その範囲内で故障点を探索す
ればよく、作業の効率化につながる。従来から3端子単
回線送電線における短絡故障点の標定方法として、キル
ヒホッフの法則を使用する方法が周知である。この方法
は、送電端の電圧、電流、線路のインピーダンスから、
故障点を特定する方法である。この方法を、3端子単回
線送電線を例にとって、a−b相間短絡故障が発生した
場合について説明する。
【0004】図1に示すように、各端をA端、B端、C
端とし、分岐点をTとする。送電端Aには電源が接続さ
れ、送電端Bにも電源が接続されているとする。故障は
区間TCで発生したとする。 d1 ;送電端Aから分岐点Tまでの距離、 d2 ;送電端Bから分岐点Tまでの距離、 x;分岐点Tから故障点Fまでの距離、 Vab;送電端Aにおける線間電圧、 Iab;送電端Aにおける線間電流、 Vab′;送電端Bにおける線間電圧(Vabに等しい)、 Iab′;送電端Bにおける線間電流、 z1 ;区間ATの単位長当たりの線路正相インピーダン
ス z2 ;区間BTの単位長当たりの線路正相インピーダン
ス z3 ;区間TCの単位長当たりの線路正相インピーダン
ス とする。x,Iab′は未知の値である。なお、この明細
書において、表記V,I,zは、それぞれベクトルを表
わすものとする。
【0005】図1の回路で、キルヒホッフの法則を適用
すると次のようになる。区間TCを流れる線間電流は、 Iab+Iab′ となる。故障点における線間電圧は0であるから、送電
端Aにおける線間電圧V abは、 Vab=d1 1 ab+xz3 (Iab+Iab′) と表される。xを求めると、 x=(Vab−d1 1 ab)/z3 (Iab+Iab′) =(Vab/Iab−d1 1 )×Iab/z3 (Iab+Iab′) (1) と表される。
【0006】ここで、もし送電端Bに電源がなかったと
すると、故障電流を供給しないため、 Iab′=0 となり、(1) 式は、A端での測定量と既知の定数のみで
表されるから、故障点の距離xを解くことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、送電端Bに
電源があるために、(1) 式の右辺第2項のIab′が誤差
として現れる。図2は、区間AT,TC間で短絡故障が
起こったときの、(1) 式に従って求めた標定値xのグラ
フである。送電端Aから分岐点Tまでの故障ならば正確
に求めることができるが、分岐点Tを超えると、前記の
誤差が現れて、故障点は実際よりも遠く見積もられてし
まう。
【0008】このため、故障点探索の範囲を広くとらな
ければならなくなり、故障点の探索作業にかかる労力は
倍加する。本発明は、前記の問題に鑑みてなされたもの
であり、2個の送電端を有し、1送電端でのみ電圧・電
流を監視する3端子単回線送電線における短絡故障点を
標定する場合において、故障点が分岐点より遠くにあっ
ても、故障点を正確に標定することができる方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、電源の
接続されていない区間での短絡故障点を標定する場合
に、前記電源の接続されていない区間の単位長当たりの
正相インピーダンスz3に 1+Z1 /Z2 (ただし、Z1 は電圧・電流を監視している送電端の電
源から分岐点までの正相インピーダンス、Z2 は電圧・
電流を監視していない送電端の電源から分岐点までの正
相インピーダンスである)をかけた値 z3 (1+Z1 /Z2 ) を前記電源の接続されていない区間の単位長当たりの正
相インピーダンスとみなして、短絡故障点を標定する方
法である。
【0010】
【作用】図1を参照しながら説明する。図1は発明の適
用対象である,2個の送電端A,Bと1個の受電端Cを
有し、1送電端Aでのみ電圧・電流を監視する3端子単
回線送電線を示している。送電端Aと分岐点Tとの間の
距離はd1 、送電端Bと分岐点Tとの間の距離はd2
する。回線の単位長当たりの正相インピーダンスは送電
端Aと分岐点Tとの間はz1 、送電端Bと分岐点Tとの
間はz2 、分岐点Tと受電端Cとの間はz 3 とする。
【0011】送電端Aの線間電圧はVab、送電端Bの線
間電圧はVab′とする。送電端Aから線間電流Iabが流
れ出し、送電端Bには線間電流Iab′が流れ出すものと
する。分岐点Tと故障点との距離xを求めると、距離x
は、<従来の技術>で説明したとおり、 x=(Vab−d1 1 ab)/z3 (Iab+Iab′) =(Vab/Iab−d1 1 )×Iab/z3 (Iab+Iab′) (2) と表される。
【0012】ここで、送電端Aにおけるユーザは、送電
端Bから流れる線間電流Iab′を知らないので、端子B
に電源がないものとした通常の式((2) 式でIab′=0
とおいた式) x=(Vab−d1 1 ab)/z3 ab =(Vab/Iab−d1 1 )/z3 (3) を使って故障点を求めようとする。
【0013】そこで本発明では、(3) 式を使用できるよ
うに分岐点Tと受電端Cとの間の単位長当たりの正相イ
ンピーダンスを変換する。その方法は、送電端AとBを
仮想的に結んで図3のような等価回路を考える(このよ
うな等価回路が成り立つのは、送電端Bにおける線間電
圧Vab′と送電端Aにおける線間電圧Vab とが等しい
からである)。この等価回路では、故障電流をIf とす
ると、次の式が成立する。
【0014】d1 1 ab=d2 2 ab′ If =Iab+Iab′ これらの2つの式から、 If =Iab+Iab′=(1+d1 1 /d2 2 )Iab (4) が成立する。この(4) 式の 1+d1 1 /d2 2 =R は、区間ATを流れる電流と区間TCを流れる電流の比
である。そこで、区間TCの単位長当たりの正相インピ
ーダンスz3 を、この比Rを用いて次のように換算す
る。
【0015】 z3 ′=Rz3 =(1+d1 1 /d2 2 )z3 (5) この換算後のz3 ′で、(3) 式のz3 を置き換えると、 x=(Vab/Iab−d1 1 )/z3 ′ =(Vab/Iab−d1 1 )/(1+d1 1 /d2 2 )z3 (6) となる。この(6) 式と(2) 式が同じ式であることは、
(4) 式を考慮すれば分かる。
【0016】したがって、(5) 式に従って区間TCの単
位長当たりの正相インピーダンスを修正して用いれば
電圧・電流を監視する端以外の端に送電端を有する場合
でも、故障点の位置を正確に測定できる。
【0017】
【実施例】以下、この発明の故障点標定方法を添付図面
に基いて詳細に説明する。なお、前述した図1と共通す
るものについて同じ符号を使用する。図4は一般的な3
端子単回線送電線、及びこの発明に係る故障点標定方法
に適用されるフォルトロケータを示す図であり、3端子
単回線送電線(以下3端子系と略称する)Lは、送電端
A側に高抵抗Rにより接地された電源TR1 を配置し、
送電端B側に電源TR2 、受電端C側に負荷LBを配置
している。フォルトロケータ3は送電端A側に配置され
ている。R1 ,R2 はそれぞれ電源TR1 ,電源TR2
の接続抵抗である。
【0018】上記3端子系Lには、送電端A側における
回線のa相、b相及びc相に接続される変流器CT1
a,1b,1cと、及び送電端A側の母線に接続され、
線間電圧を検出するトランス2とが接続されている。フ
ォルトロケータ3は、図5に示すように、読み取った各
相電圧・電流を所定レベルの電圧信号に変換する補助ト
ランス11、補助トランス11で変換された電圧信号を
所定電気角(例えば30度)ごとにサンプリングするサン
プルホールド回路12、A/D変換器13、A/D変換
器13により変換されたディジタル値、3端子系の区間
ATの単位長当たりの正相インピーダンスz1 、区間B
Tの単位長当たりの正相インピーダンスz2 、区間CT
の単位長当たりの正相インピーダンスz3 、及び補正さ
れた区間CTの単位長当たりの正相インピーダンス z3 ′=(1+d1 1 /d2 2 )z3 を格納するRAM15、短絡故障検出プログラム、故障
点標定プログラムを格納しているROM14,故障点標
定演算を行うCPU16、各区間の区間長d1 ,d2
3 、単位長当たりの正相インピーダンスz1 ,z2
3 ,z3 ′等の整定を行うためのキーボード19、並
びにCPU16により算出された故障点等の情報を表示
する表示装置20が設けられている。
【0019】前記短絡故障検出プログラムは、周知のも
ので、例えば各相電流のいずれかが基準値を超えたかど
うかで判定する。故障点標定プログラムは、前に説明し
たとおり、送電端Aの線間電圧Vab,線間電流Iab,単
位長当たりの正相インピーダンスz1 ,z2 ,z3 ,区
間長d1,d2 ,d3 に基づいて、故障点の位置を求め
るものである((3) 式参照)。
【0020】上記フォルトロケータ3の動作は次のとお
りである。ユーザは、キーボード19を用いて区間長d
1 ,d 2 単位長当たりの正相インピーダンスz1 ,z
2 3 ′をフォルトロケータ3に入力し、整定値とし
て記憶させる。ここで、単位長当たりの正相インピーダ
ンスz3 ′は、区間TCの真の正相インピーダンスz3
に 1+(R1 +d1 1 )/(R2 +d2 2 ) をかけた値である。
【0021】CPU16が短絡故障及び故障相を検出す
ると、CPU16は、故障点標定を行う。すなわち、C
PU16はRAMに格納されている故障検出相に対応す
る電流、電圧データを取り込み、式 x=(Vab/Iab−d1 1 )/z3 ′ に代入して、区間TCにおける距離xを数値計算する。
【0022】このようにして、送電端Bの電源の定数を
全く知らなくても、故障点までの距離x求めることがで
きる。CPU16の出力は、I/O装置を通して表示装
置20に出力され、表示装置20において故障回線と、
故障点までの距離が表示される。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、2個の送
電端(自端及び他端)を有し、1送電端(自端)でのみ
電圧・電流を監視する3端子単回線送電線において、他
端の電源容量等を知らなくても、補正された線路インピ
ーダンスを整定値として記憶させるだけで、故障点まで
の距離を正確に標定できる。
【0024】したがって、故障点の特定が可能になり、
少ない労力で故障点の探索作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための、3端子単回線
送電線の回路図である。
【図2】区間A−T−Cで短絡故障が起こったときの、
従来の式に従って求めた標定値xのグラフである。
【図3】区間TCの単位長当たりの正相インピーダンス
を変換するための、送電端AとBを仮想的に結んだ等価
回路図である。
【図4】3端子単回線送電線におけるフォルトロケータ
3の配置を示す図である。
【図5】フォルトロケータ3の内部構成ブロック図であ
る。
【符号の説明】
3 フォルトロケータ 16CPU L 3端子単回線送電線 A 送電端 B 送電端 C 受電端

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個の送電端を有し、1送電端でのみ電圧
    ・電流を監視する3端子単回線送電線における、電源の
    接続されていない区間での短絡故障点を標定する方法で
    あって、 前記電源の接続されていない区間の単位長当たりの正相
    インピーダンスz3 に 1+Z1 /Z2 (Z1 は電圧・電流を監視している送電端の電源から分
    岐点までの正相インピーダンス、Z2 は電圧・電流を監
    視していない送電端の電源から分岐点までの正相インピ
    ーダンスである)をかけた値 z3 (1+Z1 /Z2 ) を前記電源の接続されていない区間の単位長当たりの正
    相インピーダンスとみなして、短絡故障点を標定するこ
    とを特徴とする短絡故障点標定方法。
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CN104849625A (zh) * 2015-06-11 2015-08-19 中国电力工程顾问集团华东电力设计院有限公司 含有环形网络的电网系统的故障点定位方法及电网系统
CN109884445B (zh) * 2019-02-02 2022-12-09 中国电力科学研究院有限公司 短路电流控制用参数整定方法及装置
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