JP2000074780A - 振動/加振試験機 - Google Patents

振動/加振試験機

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JP2000074780A
JP2000074780A JP11045868A JP4586899A JP2000074780A JP 2000074780 A JP2000074780 A JP 2000074780A JP 11045868 A JP11045868 A JP 11045868A JP 4586899 A JP4586899 A JP 4586899A JP 2000074780 A JP2000074780 A JP 2000074780A
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友夫 窪田
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栄治 上原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動/加振試験機において摩擦に起因したス
テップ的な加速度波形の歪みを改善する。 【解決手段】 直線状に伸縮するアクチュエータを駆動
し、被試験体を任意の加振特性で加振する振動/加振試
験機において、アクチュエータの可動部に外乱吸収用の
錘部材11を取り付ける。これにより、可動部の質量が
増加し、摩擦に起因したステップ的な加速度波形の歪み
を大幅に低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動/加振試験機に関
し、特に、直線状に伸縮するアクチュエータを駆動し、
被試験体を任意の加振特性で加振する振動/加振試験機
に関する。
【0002】
【従来の技術】被試験体を任意の加振特性で加振し、そ
の耐震性能や耐久性を試験する振動/加振試験機(振動
試験機または加振試験機、以下、単に加振試験機とす
る)においては、加振波形の歪みを抑え、目標とする加
振波形が正しく再現されることが要求される。
【0003】従来の加振波形の歪みの改善方法として
は、実開平5−14879号に示されているように制御
系の変更により改善する方法、実開平4−104550
号や特公昭56−72326号に示されているように制
御入力に補正パルスを加算することで改善する方法が知
られている。
【0004】このように、加振試験機の波形歪み改善方
法に関して色々な方法が提案されているが、これらは全
て制御入力の補正を行うことで波形歪みの改善を図って
いる点で共通している。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
このような従来の加振波形歪みの改善方法にあっては、
アクチュエータの摺動部等における摩擦に起因した波形
歪みを十分に改善することができなかった。
【0006】図24は従来の電気油圧式サーボ機構によ
る加振試験機の概略構成を示す。この加振試験機は、油
圧シリンダ3のシリンダロッド7を伸縮させ、取付用治
具9、10の間に取り付けられた被試験体を加振するも
ので、油圧シリンダ3への油圧の供給を制御する油圧源
4、サーボ弁5及び電圧電流変換器6を備える。
【0007】図25はその線形モデルを示し、K1〜K
4は定数ゲインパラメータ、Aはシリンダロッド7の受
圧面積、Mはシリンダロッド質量(ピストン、取付用治
具等を含む可動部の全質量)、sはラプラス演算子であ
る。また、サーボ弁5の動特性は今回の説明には直接関
係しないため、サーボ弁5のスプールは応答遅れなしと
仮定している。
【0008】この加振試験機を正弦波加振したときの加
速度波形を図26のに示す。ピストン摺動部等には摩
擦が作用しており、特に、ピストン行程端(死点)では
ピストン速度がゼロとなり静摩擦力が作用するため、加
速度波形はこのようにステップ的に大きく歪んでしま
う。この摩擦に起因した歪みはシリンダロッドが軽量化
されているときに特に顕著になる。この歪みを制御入力
によって完全にキャンセルするためには、制御入力によ
って加速度波形をステップ的に変化させることが必要で
ある。
【0009】ここで図25に示した線形モデルの制御入
力から加速度までの伝達特性を求めてみると図27のよ
うになる。この図27に示す伝達特性のゲイン線図は図
28のようになり、高周波領域で遅れ特性となる。この
ため、制御入力にステップ状の信号を印加しても、図2
9に示すように加速度波形はステップ的な変化をするこ
とができない。
【0010】このような理由から、制御入力の補正で
は、図26ののように加速度波形が歪まされた後の収
束を速めることはできるものの、ステップ的な歪みaを
小さくすることはできず、加速度波形の歪みを十分に改
善することができなかった。
【0011】本発明は、このような従来技術の問題点を
鑑みてなされたもので、制御入力の補正だけでは十分に
改善することができなかった摩擦によるステップ的な加
速度波形の歪みを改善することを目的とする。
【0012】
【問題点を解決するための手段】第1の発明は、直線状
に伸縮するアクチュエータを駆動し、被試験体を任意の
加振特性で加振する振動/加振試験機において、アクチ
ュエータの可動部に外乱吸収用の錘部材を取り付けたこ
とを特徴とするものである。
【0013】第2の発明は、第1の発明において、錘部
材を取り外し可能とし、アクチュエータの可動部質量を
可変にしたことを特徴とするものである。
【0014】第3の発明は、第2の発明において、錘部
材を複数個備え、アクチュエータの可動部質量を可変に
したことを特徴とするものである。
【0015】第4の発明は、第2または第3の発明にお
いて、アクチュエータの可動部質量に応じて設計された
複数の制御系を持ち、可動部質量に応じてそれらを選択
して使用可能な制御装置を備えたことを特徴とするもの
である。
【0016】第5の発明は、第1から第4の発明におい
て、アクチュエータが上下に伸縮するロッドを備え、被
試験体取付用の治具をロッド上端に取り付け、錘部材を
前記治具とロッドとの間に取り付けたことを特徴とする
ものである。
【0017】第6の発明は、第1から第4の発明におい
て、前記アクチュエータは上下に伸縮するロッドを備
え、被試験体取付用の治具をロッド上端に取り付け、錘
部材をロッド下端に取り付けたことを特徴とするもので
ある。
【0018】第7の発明は、第1から第4の発明におい
て、錘部材を被試験体取付用の治具として用いる構成と
したことを特徴とするものである。
【0019】第8の発明は、第1の発明において、錘部
材を取り付ける代わりに、アクチュエータの可動部質量
を錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とするもの
である。
【0020】第9の発明は、第8の発明において、アク
チュエータが伸縮するロッドを備え、このロッドの質量
を増加させることにより、アクチュエータの可動部質量
を錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とするもの
である。
【0021】第10の発明は、第8の発明において、ア
クチュエータがピストンを備えた液圧シリンダであり、
このピストンの質量を増加させることにより、アクチュ
エータの可動部質量を錘部材の質量分だけ増加させたこ
とを特徴とするものである。
【0022】第11の発明は、第8の発明において、ア
クチュエータの可動部に接続された回り止めを備え、こ
の回り止めの質量を増加させることにより、アクチュエ
ータの可動部質量を錘部材の質量分だけ増加させたこと
を特徴とするものである。
【0023】第12の発明は、第8の発明において、ア
クチュエータの可動部に接続されたセンサあるいはセン
サ取付用冶具を備え、これらセンサあるいはセンサ取付
用冶具の質量を増加させることにより、アクチュエータ
の可動部質量を錘部材の質量分だけ増加させたことを特
徴とするものである。
【0024】第13の発明は、第1から第4の発明にお
いて、アクチュエータが伸縮する中空のロッドを備え、
錘部材が前記中空のロッド内に挿入されることを特徴と
するものである。
【0025】第14の発明は、第1の発明において、錘
部材がリンクを介して前記アクチュエータの可動部に取
り付けられることを特徴とするものである。
【0026】第15の発明は、直線状に伸縮するアクチ
ュエータを駆動し、被試験体を任意の加振特性で加振す
る振動/加振試験機において、アクチュエータの可動部
と接続される被試験体の構成要素に外乱吸収用の錘部材
を取り付けたことを特徴とするものである。
【0027】
【作用及び効果】第1の発明によると、アクチュエータ
の可動部質量を増加させたことにより、摩擦が加速度に
与える影響が小さくなる。これにより、摩擦に起因した
加振波形の歪みを大幅に低減し、加振波形の歪みを許容
範囲内に収めることができる。しかも、可動部の質量を
増加させたことによる応答性の低下は後述するように制
御系の変更により改善することができるため問題となら
ない。
【0028】また、第2、第3の発明によると、試験機
の推力に余裕がない場合には錘部材を取り外して試験を
行うことができる。したがって、試験機の推力が足りる
範囲内で錘部材を取り付け、加振波形の歪みを低減する
ことができる。
【0029】また、第4の発明によると、アクチュエー
タの可動部質量に応じて適切な制御系を使い分けること
ができる。これにより、可動部が軽いものに対して可動
部が重い状態で調整された制御系を用いてしまって制御
系が発振気味になったり、逆に、可動部を重くしたもの
に対して可動部が軽い状態で調整された制御系を用いて
しまって制御系が保守的になったりするのを防止するこ
とができる。
【0030】また、第5、第6の発明によると、既存の
試験機に対しても錘部材を容易に取り付けることができ
るという利点がある。また、第6の発明では、錘部材の
質量がロッドの引張方向に作用するので、圧縮時に撓ん
だロッドを元の形状に戻す作用があり、アクチュエータ
の作動性が向上する。
【0031】また、第7の発明によると、第1から第4
の発明と同様の作用効果を奏しつつ、試験機の構成を簡
略化できる。また、錘部材と被試験体取付用の治具とが
一体化されるので、錘部材の取り付け不良や脱落を確実
に防止することができる。
【0032】また、第8の発明によっても、第1の発明
と同様に、摺動部摩擦等に起因する加振波形の歪みを大
幅に低減することができ、錘部材の取付不良や脱落を防
止することがきる。また、第9、第10の発明によると
可動部重心が可動部中心付近に位置することになるの
で、前後左右方向の振れに対する安定性が向上する。
【0033】また、第11の発明によると、アクチュエ
ータの側面に錘部材を取り付けることができるので、ス
ペース等の制約から錘部材をアクチュエータの上にも下
にも取り付けられない試験機であっても、側面に余裕が
ありさえすれば錘部材を取り付けることができる。
【0034】また、第12の発明によると、アクチュエ
ータの可動部質量を容易に増加させることができ、スペ
ースやコスト等の面でも有利になる。
【0035】また、第13の発明によると、錘部材をロ
ッド内に取り付けることができるが、錘部材の取付位置
を調整することにより可動部の重心位置を自由に設定で
きるので、前後左右の振れに対する安定性を向上させる
ことができる。
【0036】また、第14の発明によると、錘部材の取
付位置を調整することにより、アクチュエータの可動部
質量を可変とした場合と同様の効果を得ることができ
る。また、アクチュエータの可動部近傍に錘部材を取り
付けるスペースがない場合であっても錘部材を取り付け
ることができる。
【0037】また、第15の発明によると、加振試験機
は従来構造のまま、加振試験機の可動部質量を重くした
場合と同様の効果が得られる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づき本発明の
実施形態を説明する。
【0039】図1は本発明を適用した加振試験機の概略
構成を示す。この加振試験機は、地面1に設置された門
型フレーム2と、門型フレーム2に固定された油圧シリ
ンダ3と、油圧シリンダ3へ油圧を供給する油圧源4
と、油圧源4から油圧シリンダ3への油圧の供給を制御
するサーボ弁5とから構成される。図示しないコントロ
ーラからの制御信号が電圧電流変換器6を介してサーボ
弁5に入力され、油圧シリンダ3のシリンダロッド7の
伸縮量が制御される。ここで油圧シリンダ3は両ロッド
式であり、シリンダロッド7が上下に貫通している。
【0040】門型フレーム2から上方に平行に延びる2
本のアーム2a、2bの所定位置を結ぶクロスビーム8
を備え、シリンダロッド7の上端とクロスビーム8の下
面にはそれぞれ被試験体を取り付けるための取付用治具
9、10が固定されている。図示しない被試験体の下部
を取付用治具9、上部を取付用治具10にそれぞれ接続
し、シリンダロッド7を伸縮させれば被試験体に圧縮、
引張力が交互に作用し、被試験体が上下方向に加振され
る。
【0041】このような構成のもと、本発明では、油圧
シリンダ3の可動部に外乱吸収用の錘部材11を取り付
け、可動部の質量を増加させている。ここでは円盤状の
錘部材11をシリンダロッド7と取付用治具9との間に
剛結合している。このような構造とすることにより、既
存の試験機に対しても錘部材11を簡単に取り付けるこ
とができる。
【0042】なお、錘部材11の取り付け位置はこの位
置に限定されるものではなく、可動部であれば他の位置
であってもよい。例えば、図2に示すようにシリンダロ
ッド7の下端に取り付けてもよい。この場合、錘部材1
1の質量によりシリンダロッド7に引張方向の力が作用
するので、被試験体圧縮時の曲げ力によりシリンダロッ
ド7が垂直軸に対して偏心してもそれを元に戻す作用が
あり、シールなどへの負担が少なくなるという利点があ
る。
【0043】また、錘部材11と取付用治具10とを一
体化した構成、すなわち、取付用治具10をなくし、錘
部材10を被試験体取付用の治具として用いる構成とし
てもよい。この場合、試験機の構成を簡略化できるとい
う利点に加え、錘部材11の取り付け不良や脱落等を確
実に防止できるという利点もある。
【0044】次に、作用について説明する。ここではま
ず、従来の制御系を変更する方法では摩擦によるステッ
プ的な加振波形歪みを改善できないことを示す。
【0045】図3に示すブロック図は、図1あるいは図
2に示した加振試験機の線形モデルに制御系を加えたも
のである。図中のK1〜K4は定数ゲインパラメータ、
Aはシリンダロッド7の受圧面積、Mはシリンダロッド
質量(ピストン、取付用治具等を含む可動部の全質
量)、sはラプラス演算子である。C1〜C4は任意の
コントローラであり、検出信号は油圧シリンダ3のシリ
ンダ室間の差圧と、シリンダロッド7の加速度、速度及
び変位とする。
【0046】ここで図3に示したブロック図は、 ・外乱が加わる前の力aは「差圧×A」と等価なため、
差圧フィードバックで代表できる。 ・外乱が加わった後の力bは「加速度×M」と等価なた
め、加速度フィードバックで代表できる。 ・流量cは信号d、e、fの加減算で表すことができ、
dは「差圧×K3」と等価なため差圧フィードバックで
代表でき、eは「速度×K4」と等価なため速度フィー
ドバックで代表でき、fは「制御入力×K1」と等価で
あり、制御入力をフィードバックするということは、コ
ントローラC1〜C4の任意性より、これらコントロー
ラを予め調整しておくことで代表できる。 ・信号gは、「流量×K2」と等価なため、上記の説明
と同様に他の信号と同様に他の信号で代表できる。との
理由から電気油圧式サーボ機構に対する全ての制御系を
表すことができる。
【0047】この図3において、摩擦による加速度波形
の歪みを評価するために、外乱(摩擦)から加速度まで
の伝達特性を求めると図4のようになる。ここで、図4
の特性においてコントローラC1〜C4を調整した場合
(制御系の変更した場合)の特性変化について説明す
る。
【0048】図5は、C1=C2=C3=0、C4=正
の一定値とした場合の(以降、この特性を基準とす
る)に対して、C4を大きくした場合のと、小さくし
た場合のを示す。図6は基準のに対してC3を負の
一定値とした場合のと、正の一定値とした場合のを
示す。図7は基準のに対してC2を負の一定値とした
場合のと、正の一定値とした場合のを示す。図8は
基準のに対してC1を負の一定値とした場合のと、
正の一定値とした場合のを示す。
【0049】これら図5〜図8に示すように、各検出信
号をフィードバックすることで、共振周波数、共振点の
減衰特性、共振周波数以下の低周波領域の特性を変える
ことができることがわかる。しかしながら、どの検出信
号をフィードバックしても、共振周波数より高周波の特
性は変えることができていない。これは、高周波領域の
特性が図4に示した伝達関数の分母分子の最高次数の係
数比によって決定されることによる。つまり、図4に示
したものではこの係数比が1/Mとなっており、コント
ローラC1〜C4を調整してもこの係数比は調整するこ
とができない。
【0050】また、図5〜図8の例ではコントローラC
1〜C4が定数の場合について説明したが、コントロー
ラC1〜C4が任意の周波数特性を持っていると仮定し
ても、前述した係数比は調整することはできない。一般
的に周波数特性を持ったコントローラは以下のように記
述することができ(a、bは実数、nはゼロまたは正の
整数である)、
【0051】
【数1】 この式を図4に示す伝達関数においてコントローラC1
に適用すると、
【0052】
【数2】 となり分母分子の最高次数はn+3次となる。しかしな
がら、それらの係数比は結局、
【0053】
【数3】 となり、コントローラに任意の周波数特性を持たせたと
してもやはりこの係数比は変えることはできない。ここ
ではコントローラC1に周波数特性を持たせた場合につ
いて示したが、コントローラC2〜C4に適用してみて
もこの係数比は変えることができないことを同様な計算
により確認できる。
【0054】このように、外乱から加速度までの特性に
おいて、高周波領域の特性を制御系の調整では変えるこ
とができない。言い換えるならば、この高周波領域の特
性がその伝達特性の分母分子の最高次数の係数比1/M
で決定されるため、高周波領域の特性は可動部質量Mを
変更することによってはじめて変えることができるとい
える。
【0055】このような考えに基づき、本発明ではアク
チュエータ可動部に錘部材11を取り付け、可動部質量
Mを増加させている。ここで可動部質量Mを変化させた
場合の特性変化を図9に示す。図9のは、C1=C2
=C3=0、C4=正の一定値とした場合の基準波形
に対して、可動部の質量Mを大きくした場合を示し、
は可動部の質量Mを小さくした場合を示す。このよう
に、可動部の質量Mを変えることにより、制御系の変更
では変えることのできなかった高周波領域の特性を変え
ることができる。
【0056】これを時間応答で評価すると、図10の
に示すようになる。このように可動部の質量Mを大きく
することにより、摩擦によるステップ的な歪みaをbに
小さくすることができ、加速度波形歪みを大幅に改善す
ることができる。
【0057】なお、図5〜図9は特性変化を見やすくす
るため、共振点のダンピングはかなり悪い状態で記述し
ており、図10は記述上簡単のためダンピングをよくし
た場合の波形を示しているが、摩擦によってステップ的
に歪まされる部分は共振点のダンピングによらず同じで
ある。
【0058】ところで、アクチュエータ可動部に錘部材
11を取り付け、可動部の質量を増加させると、加速度
波形の歪みを大幅に改善させるという効果があるが、可
動部の質量を増加させるとそれに伴い、(a)応答性の
悪化、(b)試験機の必要推力の増大といった問題が生
じる。以下、これらの点について述べる。
【0059】(a)応答性の悪化 まず、可動部質量の増加に伴い応答性が悪化するという
問題について述べる。
【0060】アクチュエータの可動部質量を変更した場
合の図9(外乱から加速度までの特性)に対応する目標
追従性(応答性)を図11に示す。この図に示すよう
に、アクチュエータの可動部質量を大きくしてもバンド
幅(約10Hz弱まで)の帯域においては、応答性はほ
とんど悪化しないことがわかる。通常、共振周波数はバ
ンド幅(応答できる最高周波数)に比べてより高周波領
域側に設定されているため、共振周波数がバンド幅の周
波数帯域内に入らない程度の質量増加ならば応答性悪化
は実用上問題とならない。
【0061】また、可動部の質量増加が大きく、共振周
波数がバンド幅の周波数帯域内に入ったとしても、図5
〜図8に示したようにコントローラC1〜C4を調整す
ることによって低周波領域の特性は十分改善することが
できる(図5〜図8は外乱(入力)から加速度(出力)
の特性であるが、各コントローラによって調整できる周
波数帯域は、入力と出力をどこに取るかに関わらず同じ
である)。
【0062】図12のはアクチュエータの可動部質量
を大きくしすぎたため、共振点が図11に示すバンド幅
(約10Hz弱まで)の帯域に入ってしまった例を示
す。このような場合には、図6で示したように速度のマ
イナーフィードバックで共振周波数を高く設定し、図7
で示したように加速度のマイナーフィードバックで共振
点のダンピングを調整し、さらに図5で示したように変
位のフィードバックゲインを調整すればよい。これによ
り、図12のに示すように目標値追従性を向上させる
ことができる。なお、図12のでは、共振点のダンピ
ングを加速度フィードバックによって向上させているた
め、共振点のピークは確認できないようになっている。
【0063】このように、制御系の変更によって応答性
は改善できるため、アクチュエータの可動部質量を大き
くしたことによる応答性の悪化は実用上問題とならな
い。
【0064】(b)試験機の必要推力の増大 次に、可動部の質量を大きくすることにより、アクチュ
エータに要求される推力が大きくなるという問題につい
て説明する。
【0065】通常、試験機では様々な加振条件で試験が
行われるが、これらの加振条件から必要となる最大推力
を計算することができる(変位の目標値を2回微分して
加速度を計算し、それに可動部の質量をかければ試験機
単体で必要となる推力を計算できるので、これに被試験
体からの反力を足せば良い)ため、これらの加振で必要
となる最大推力と試験機の最大推力とを比較し、試験機
の推力にどれだけ余裕があるかを計算することができ
る。
【0066】このとき、加振で必要となる最大推力に対
して試験機の推力が十分大きい場合はかなりの自由度を
もって追加する錘部材の質量を決定することができる
が、摩擦による加速度波形のステップ的な歪を十分に低
減させたい場合は、最低でも可動部質量を2倍程度にす
る必要がある。また、摩擦や油の内部漏れによる推力ロ
スを考慮して、錘部材を追加することで加振で必要とな
る最大推力が試験機の最大推力の90%を超えないよう
に錘部材の質量を決定するなどと、試験機の推力に余裕
を持たせせることも必要となる。
【0067】また、加振で必要となる最大推力に対して
試験機の推力が十分大きくない場合、可動部の質量を増
加させると試験機の推力が不足してしまうため、可動部
の質量をほとんど増加することができない。また、可動
部の質量を増加させなければ加振で必要となる最大推力
を小さく抑えることができるが、今度は「質量M×加速
度a=力F+外乱W」の式より、加振で必要となる推力
Fが小さい場合、外乱Wが加振で必要となる推力Fに対
して相対的に大きくなり、加速度aに現れる外乱の影響
が大きくなってしまう。
【0068】そこで、このように加振で必要となる最大
推力に対して試験機の推力が十分に大きくない場合に
は、錘部材11を脱着可能とし、試験機の推力が足りる
範囲で錘部材11を取り付けるようにすればよい。
【0069】これにより、試験機の推力に余裕がない場
合でも、加速度波形の歪みが大きく現れる加振条件(加
振で必要となる推力が小さい場合)において、試験機の
推力の許容範囲内で錘部材11を取り付けることがで
き、加速度波形の歪みを十分に低減させることができ
る。
【0070】以下、図1に示した加振試験機において錘
部材11を取り外し可能にし、可動部の質量を2種類に
変更可能にした例を示す。なお、それぞれの加振条件で
必要となる推力の右側に括弧内に記述してある数値は、
1[N]の大きさの外乱が加速度波形歪みに及ぼす影響
である。
【0071】
【表1】 上記の例では、試験機の推力が10[N]であり、従来
構造では加振条件1で必要となる推力が8[N]、加振
条件2で必要となる推力が4[N]であり、両加振条件
において試験機の推力は十分である。
【0072】しかしながら、本発明を適用し、錘部材1
1を可動部に取り付け、可動部質量が従来の2倍(M→
2M)になると、加振で必要となる推力もそのまま2倍
となるため、加振条件1では試験機の推力が不足してし
まう。
【0073】そこで、このように推力が不足するような
場合には錘部材11を取り外し、従来構造のまま加振す
るようにする。これにより加振に必要な推力を8[N]
に抑えることができる。もともと外乱の影響が現れにく
い加振条件1では、錘部材11を取り外しても外乱の影
響は(1/8)と現れにくい。このように試験機の推力
に余裕がないときは、試験機の推力確保を優先的に実施
すればよい。
【0074】一方、推力に余裕のある加振条件2では錘
部材を取り付けて加振する。これにより、従来構造では
加振条件2で(1/4)と非常に外乱の影響が現れやす
くなっているのに対し、錘部材11を取り付けたことに
より外乱の影響を(1/8)に抑えることができる。
【0075】なお、上記の例では錘部材11を取り付け
るか外すかによってアクチュエータの可動部質量は2種
類であるが、さらに錘部材11を分割または追加して可
動部質量を何種類かに変更可能としてもよい。これによ
り、加振で必要となる推力に応じて可動部質量を変更
し、試験機の推力を有効に使用しながら、より多くの加
振条件において加速度波形の歪みを効率よく低減させる
ことができる。以下にアクチュエータの可動部質量を2
種類に変更可能にした場合と4種類に変更可能にした場
合を示す。
【0076】
【表2】 このように、アクチュエータの可動部質量を2種類に変
更可能とした場合よりも4種類に変更可能とした場合の
方が、より多くの加振条件において外乱の影響を低減で
きることがわかる。これにより、試験機の推力が加振で
必要となる推力に対して十分大きくない場合において
も、アクチュエータの可動部質量を変更可能とすること
で、加振機の推力が足りる範囲内で加速度波形の歪みを
改善することができる。
【0077】なお、表1、表2に示した例は、本発明の
有効性を分かり易く説明するための一例であり、本発明
が適用可能な範囲を限定するものではない。
【0078】また、錘部材10と取付用治具11とを一
体化した構成においてアクチュエータの可動部質量を変
更するには、質量の異なる取付用治具兼錘部材を複数個
用意しておき、加振条件に応じてこの取付用治具兼錘部
材を交換するようにすればよい。
【0079】ところで、表1、表2に示したようにアク
チュエータの可動部質量を何種類かに変更可能とした場
合、図9からもわかるように、アクチュエータの可動部
質量に応じて共振点のダンピングが変化する。そのた
め、アクチュエータの可動部が軽い状態で制御系を調整
してからアクチュエータの可動部を重くすると、制御系
は保守的(共振点のダンピングがよくなるため、ゲイン
をもっと上げることができる状態)になってしまう。逆
に、アクチュエータの可動部が重い状態で制御系を調整
してからアクチュエータの可動部を軽くすると、制御系
は発振気味(共振点のダンピングが悪化するため、ゲイ
ンを下げなければならない状態)になってしまう。
【0080】このように、一つの制御系で複数の可動部
質量に対応するには限界があり、アクチュエータの可動
部質量を変更可能とした場合には、それらアクチュエー
タの可動部質量に応じて制御系も変更する必要がある。
【0081】そこで、可動部質量を可変とした場合に
は、アクチュエータの可動部質量に応じて調整された複
数の制御系を予め用意しておき、取り付ける錘部材11
の数に応じて制御系を切り換えるようにする。例えば、
図13に示すように、錘部材11を3個用意し、可動部
質量を4種類に変更可能とした場合は、錘部材11が0
〜3個のときにそれぞれ最適となるように設計された4
種類のコントローラを用意しておき、取り付ける錘部材
11の数に応じてコントローラを切り換えるようにすれ
ばよい。
【0082】これにより、アクチュエータの可動部質量
に応じた制御系をその都度選択することができ、制御系
が保守的になったり、発振気味になったりすることを防
止し、最適な制御が可能になる。
【0083】制御系が古くから用いられている変位ルー
プのPID制御、さらにはP制御のみのような場合に
は、アクチュエータの可動部質量に応じてその都度ゲイ
ンを調整してもあまりその調整に時間がかからないた
め、このように複数の制御系を予め用意しておくことの
利点はそれ程大きくない。しかしながら、加速度波形歪
みを低減するのに錘部材11の追加以外に制御系でも対
応する場合には、変位ループ以外の検出信号を有効に利
用する必要がある(図5〜7からも、外乱から加速度の
伝達特性を調整するのに変位以外の検出信号をフィード
バックする有効性が十分理解できる)。そのため、アク
チュエータの可動部質量に応じて調整すべき制御系のゲ
インが多くなり、さらに図3に示した各コントローラC
1〜C4に周波数特性を持たせているような場合には、
現場で制御系を調整するの事実上不可能になる。
【0084】このようなことから、アクチュエータの可
動部質量及び制御系を変更して加速度波形歪みを低減
し、さらにアクチュエータの可動部質量を可変とするよ
うな場合には、予めアクチュエータの可動部質量に応じ
て調整された制御系を用意しておき、これらの制御系を
選択できるようにしておくことは非常に有効な手段とな
る。
【0085】なお、図13に示した例では、アクチュエ
ータの可動部質量を4種類に変更可能とし、制御系もそ
れに対応させて4種類用意するとしたが、このようにア
クチュエータの可動部質量を何種類にも変更可能とする
と、それぞれに対応した制御系を調整するのに手間がか
かる。また、制御装置においてこれらの制御系(コント
ローラのゲインなど)を格納しておく際のメモリ使用量
も大きくなってしまう。
【0086】そのため、このような場合は、アクチュエ
ータの可動部質量の変更種類よりも少ない制御系を用意
し、一つの制御系を複数の可動部質量に対して用いるよ
うにしてもよい。例えば、アクチュエータの可動部質量
が1kg〜10kgまで1kg毎に10段階に調整可能
な場合、1kg段階毎に調整された10段階の制御系を
用意するのではなく、アクチュエータの可動部質量に対
して2kg毎に調整された5段階の制御系を用意するよ
うにしてもよい。このようにすることで、錘部材11の
可動部に空の容器を接続し、液体を入れない状態から満
タンに入れた状態まで調整することで可動部の質量を無
段階に変更可能にした場合等にも対応することができ
る。
【0087】また、アクチュエータの可動部質量に応じ
て予め調整された制御系を選択して使用するとき、制御
装置に制御系のゲイン、その他パラメータの調整器を設
け、加振条件や負荷条件に応じて、あるいは一つの制御
系で複数のアクチュエータの可動部質量に対してコント
ロールするときは、アクチュエータの可動部質量に応じ
て制御系を微調整できるようにしてもよい。これによ
り、制御系調整の自由度が増し、制御系が常に最適な状
態でコントロールできるようになる。
【0088】以上、電気油圧式サーボ機構による加振試
験機を例に挙げて本発明の実施の形態について説明した
が、電気油圧式ではなく電気機械式のサーボ機構(電動
ボールネジ式サーボ機構)による加振試験機であって
も、アクチュエータの可動部への伝達機構が異なるだけ
であり、本発明をそのまま適用することができる。
【0089】また、図14に示すように、流量制御弁
(サーボ弁)を使用せず、電気油圧式サーボ機構の部分
を油圧ポンプ13、モータ12等からなる構成とした電
動油圧式アクチュエータの加振試験機であっても本発明
を適用可能である。なお、図14では流量制御弁に代わ
る部分のみを簡略化して記述しているが、実際は油タン
ク、アキュムレータ、チェック弁など他の構成要素も併
用されるのが一般的である。さらに、電動油圧式アクチ
ュエータの構造は油圧ポンプの吐出量を可変としたもの
など、これ以外にも多くの構成がある。
【0090】また、図15に示すような振動試験機にも
同様に本発明を適用することができる。図15に示した
ものは、アクチュエータの可動部質量を増加させるため
に油圧シリンダ3のシリンダロッド7先端に接続された
振動台14に錘部材11を剛結合させている。振動台1
4と錘部材11の摩擦が十分大きく、それらが一体とな
って駆動される場合はそれらを剛結合させる必要はな
い。また、被試験体の振動台14から振動が伝達される
部分に錘部材11を取り付ける構成としても同様の効果
が得られる。
【0091】また、上記実施形態では、錘部材を取り付
けることによってアクチュエータの可動部質量を増加さ
せているが、錘部材を取り付ける代わりに、可動部の構
成要素の質量を増加させることにより可動部質量を増加
させるようにしてもよい。例えば、図16、図17に示
す加振試験機では、油圧シリンダ3のシリンダロッド7
の径を太くすることにより、あるいはピストン15を軸
方向に厚くすることにより可動部質量を錘部材相当分だ
け増加させている。
【0092】このような構成としても、錘部材をシリン
ダロッドに取り付けた場合と同様に加振波形の歪みを大
幅に低減することができ、加振波形の歪みを許容範囲内
に収めることができる。特に、錘部材をシリンダロッド
に取り付ける方法に比べ、可動部の重心が可動部の中心
付近に位置することになるので、前後左右方向の振れに
対する安定性が向上するといった効果が得られる。ま
た、錘部材の取付不良や脱落も防止することができる。
【0093】なお、ここではシリンダロッド7あるいは
ピストン15を大きくすることにより可動部質量を増加
させているが、それらの材質を、より比重の大きな材質
に変更する等により可動部質量を増加させても良い。
【0094】また、一般に、油圧シリンダを用いる加振
試験機には、シリンダロッドの回転を防止する回り止め
機構が可動部に剛体結合されているが、この回り止め機
構の構成要素の質量を錘部材相当分だけ重くすることに
より、あるいは、回り止め機構に錘部材を取り付けるこ
とにより可動部質量を増加させてもよい。この場合も錘
部材をシリンダロッドに取り付けたのと同様の効果が得
られる。例えば、図18に示す加振試験機では、取付用
冶具9に剛体結合されている回り止め機構16に錘部材
11を取り付けることで可動部質量を増加させている。
【0095】回り止め機構はアクチュエータの側面に取
り付けられていることが多いので、スペースなどの制約
から錘部材をアクチュエータの上にも下にも取り付けら
れない場合に有効である。
【0096】また、加振試験機には、変位センサ、速度
センサ、加速度センサ、荷重センサなどさまざまなセン
サが取り付けられているが、可動部に剛体結合されてい
るセンサまたはセンサ取付用冶具の質量を錘部材の質量
分だけ増加させる構成、あるいは、センサまたはセンサ
取付用冶具に錘部材を剛体結合させる構成でも、錘部材
をシリンダロッドに取り付けた場合と同じ効果が得られ
る。
【0097】例えば、図19に示す加振試験機では、シ
リンダロッド7下端に変位センサ19の取付用冶具18
が剛体結合されているが、このセンサ取付用冶具18の
質量を錘部材の質量分だけ増加させることで、図2に示
したシリンダロッド下端に錘部材を取り付けた場合と同
じ効果が得られる。
【0098】センサの取付方法によっては、新たに錘部
材を取り付けるより、センサ取付用冶具自体を大きなも
のにして重くしたり、センサの取付用冶具に錘部材を取
り付けたほうが製作上簡単で、スペースやコストを低減
できるというメリットがある。
【0099】また、錘部材をアクチュエータ可動部に取
り付ける場合であっても、その取付位置は可動部構成要
素の外側である必要は無く、例えば、図20に示す加振
試験機のように、シリンダロッド7を中空円筒構造と
し、錘部材11をシリンダロッド7内の任意の位置で固
定できるようにしてもよい。
【0100】この場合、錘部材を可動構成要素の外側か
ら取り付ける方法に比べ、可動部の重心位置を自由に設
定できるため、前後左右方向の横振れに対する安定性を
向上させることができる。
【0101】なお、図20に示す加振試験機では錘部材
11を3個挿入しているが、錘部材の挿入個数を変えた
り、質量の異なる錘部材を幾つか用意しておくことで加
振試験機の可動部質量を容易に変更できるので、試験機
の推力が十分でない場合には錘部材の質量を減らして対
応することができる。
【0102】また、錘部材はリンク等を介して可動部に
接続される構成であってもよい。例えば、図21に示す
加振試験機では、シリンダロッド7下端にレバー20を
介して錘部材11が取り付けられている。この例では、
レバー20の支点21を固定(回転方向には自由)する
とともに、シリンダロッド7下端とレバー20の接続部
22をスライド可能な構成とし、シリンダロッド7の伸
縮に合わせて錘部材11が上下するようにしている。な
お、リンダロッド7とレバー20の接続部分を固定(回
転方向には自由)する場合は、レバー20の支点21を
スライドできる構成とすればよい。
【0103】このような構成とした場合、レバー20に
接続された錘部材11の取付位置を調整することによ
り、図13に示した加振試験機の可動部質量を任意に可
変とした場合と同様の効果が得られる。すなわち、錘部
材11を支点21寄りに取り付ければ錘部材11を軽く
したのと同じ効果が得られ、支点21から離して取り付
ければ錘部材11を重くしたのと同じ効果が得られる。
これにより、試験機の推力が不足する場合には錘部材1
1を支点21寄りに取り付け、試験機の推力を確保し、
試験機の推力に余裕がある場合には錘部材を支点21か
ら離して取り付け、加振波形ひずみをさらに改善するこ
とができる。
【0104】なお、以上述べた実施形態では、すべてア
クチュエータの可動部質量を増加させることで加振波形
のひずみを改善しているが、可動部に剛体結合される被
試験体の構成要素の質量を錘部材の質量分だけあらかじ
め重くしておくことにより、あるいは、その構成要素に
錘部材を取り付けることにより被試験体の一部を重くし
ても、可動部質量を増加させた場合と同様の効果が得ら
れる。
【0105】例えば、被試験体がバネの場合は、図2
2、図23(a)に示すようにバネ23と錘部材11が
一体となったものを被試験体として試験を行えば良く、
また、被試験体がダンパーの場合は、図23(b)ある
いは(c)に示すように、ダンパー24の構成要素う
ち、アクチュエータの可動部に剛体結合される部分(こ
こでは、アウターチューブ24a)に錘部材11を取り
付けて試験を行えばよい。
【0106】このような構成とすることにより、加振試
験機を従来構造のまま使用しても、加振試験機の可動部
質量を重くした場合と同様の効果を得ることができ、加
振試験機を改造することなくアクチュエータの摩擦等に
よる加振波形への影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加振試験機の概略構成を示した図
である。
【図2】錘部材の取り付け位置を変えた実施例を示した
図である。
【図3】加振試験機の線形モデルに制御系を加えたブロ
ック図である。
【図4】外乱(摩擦)から加速度までの伝達特性を示し
たブロック図である。
【図5】コントローラC4を変化させた場合の特性変化
を示した図である。
【図6】コントローラC3を変化させた場合の特性変化
を示した図である。
【図7】コントローラC2を変化させた場合の特性変化
を示した図である。
【図8】コントローラC1を変化させた場合の特性変化
を示した図である。
【図9】可動部質量を変化させた場合の特性変化を示し
た図である。
【図10】可動部質量を変化させた場合の加速度波形を
示した図である。
【図11】可動部質量を変更した場合の目標値追従性を
示した図である。
【図12】制御系の変更による目標値追従性の改善効果
を示した図である。
【図13】本発明の別の実施形態を示した図である。
【図14】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図15】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図16】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図17】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図18】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図19】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図20】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図21】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図22】本発明のさらに別の実施形態を示した図であ
る。
【図23】被試験体への錘部材の取付例を示した図であ
る。
【図24】従来の加振試験機の概略構成を示した図であ
る。
【図25】その線形モデルを示したブロック図である。
【図26】従来の加振試験機を正弦波加振したときの加
速度波形を示した図である。
【図27】制御入力から加速度までの伝達特性を示した
ブロック図である。
【図28】そのゲイン線図である。
【図29】ステップの信号を印加したときの加速度波形
を示した図である。
【符号の説明】
3 油圧シリンダ 4 油圧源 5 サーボ弁 7 シリンダロッド 9 取付用治具 10 取付用治具 11 錘部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上妻 文英 東京都港区浜松町二丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直線状に伸縮するアクチュエータを駆動
    し、被試験体を任意の加振特性で加振する振動/加振試
    験機において、アクチュエータの可動部に外乱吸収用の
    錘部材を取り付けたことを特徴とする振動/加振試験
    機。
  2. 【請求項2】前記錘部材を取り外し可能とし、前記アク
    チュエータの可動部質量を可変にしたことを特徴とする
    請求項1に記載の振動/加振試験機。
  3. 【請求項3】前記錘部材を複数個備え、前記アクチュエ
    ータの可動部質量を可変にしたことを特徴とする請求項
    2に記載の振動/加振試験機。
  4. 【請求項4】前記アクチュエータの可動部質量に応じて
    設計された複数の制御系を持ち、可動部質量に応じてそ
    れらを選択して使用可能な制御装置を備えたことを特徴
    とする請求項2または3に記載の振動/加振試験機。
  5. 【請求項5】前記アクチュエータは上下に伸縮するロッ
    ドを備え、 被試験体取付用の治具をロッド上端に取り付け、前記錘
    部材を前記治具とロッドとの間に取り付けたことを特徴
    とする請求項1から4のいずれか一つに記載の振動/加
    振試験機。
  6. 【請求項6】前記アクチュエータは上下に伸縮するロッ
    ドを備え、 被試験体取付用の治具をロッド上端に取り付け、前記錘
    部材をロッド下端に取り付けたことを特徴とする請求項
    1から4のいずれか一つに記載の振動/加振試験機。
  7. 【請求項7】前記錘部材を被試験体取付用の治具として
    用いる構成としたことを特徴とする請求項1から4のい
    ずれかひとつに記載の振動/加振試験機。
  8. 【請求項8】前記錘部材を取り付ける代わりに、前記ア
    クチュエータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増
    加させたことを特徴とする請求項1に記載の振動/加振
    試験機。
  9. 【請求項9】前記アクチュエータは伸縮するロッドを備
    え、 ロッドの質量を増加させることにより、前記アクチュエ
    ータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増加させた
    ことを特徴とする請求項8に記載の振動/加振試験機。
  10. 【請求項10】前記アクチュエータはピストンを備えた
    液圧シリンダであり、 ピストンの質量を増加させることにより、前記アクチュ
    エータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増加させ
    たことを特徴とする請求項8に記載の振動/加振試験
    機。
  11. 【請求項11】前記アクチュエータの可動部に接続され
    た回り止めを備え、 回り止めの質量を増加させることにより、前記アクチュ
    エータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増加させ
    たことを特徴とする請求項8に記載の振動/加振試験
    機。
  12. 【請求項12】前記アクチュエータの可動部に接続され
    たセンサあるいはセンサ取付用冶具を備え、 センサあるいはセンサ取付用冶具の質量を増加させるこ
    とにより、前記アクチュエータの可動部質量を前記錘部
    材の質量分だけ増加させたことを特徴とする請求項8に
    記載の振動/加振試験機。
  13. 【請求項13】前記アクチュエータは伸縮する中空のロ
    ッドを備え、 前記錘部材は前記中空のロッド内に挿入されることを特
    徴とする請求項1から4のいずれかひとつに記載の振動
    /加振試験機。
  14. 【請求項14】前記錘部材はリンクを介して前記アクチ
    ュエータの可動部に取り付けられることを特徴とする請
    求項1に記載の振動/加振試験機。
  15. 【請求項15】直線状に伸縮するアクチュエータを駆動
    し、被試験体を任意の加振特性で加振する振動/加振試
    験機において、前記アクチュエータの可動部と接続され
    る前記被試験体の構成要素に外乱吸収用の錘部材を取り
    付けたことを特徴とする振動/加振試験機。
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