JP3908873B2 - 振動/加振試験機 - Google Patents

振動/加振試験機 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は振動/加振試験機に関し、特に、直線状に伸縮するアクチュエータを駆動し、被試験体を任意の加振特性で加振する振動/加振試験機に関する。
【0002】
【従来の技術】
被試験体を任意の加振特性で加振し、その耐震性能や耐久性を試験する振動/加振試験機(振動試験機または加振試験機、以下、単に加振試験機とする)においては、加振波形の歪みを抑え、目標とする加振波形が正しく再現されることが要求される。
【0003】
従来の加振波形の歪みの改善方法としては、実開平5−14879号に示されているように制御系の変更により改善する方法、実開平4−104550号や特公昭56−72326号に示されているように制御入力に補正パルスを加算することで改善する方法が知られている。
【0004】
このように、加振試験機の波形歪み改善方法に関して色々な方法が提案されているが、これらは全て制御入力の補正を行うことで波形歪みの改善を図っている点で共通している。
【0005】
【発明が解決しようとしている問題点】
しかしながら、このような従来の加振波形歪みの改善方法にあっては、アクチュエータの摺動部等における摩擦に起因した波形歪みを十分に改善することができなかった。
【0006】
図24は従来の電気油圧式サーボ機構による加振試験機の概略構成を示す。この加振試験機は、油圧シリンダ3のシリンダロッド7を伸縮させ、取付用治具9、10の間に取り付けられた被試験体を加振するもので、油圧シリンダ3への油圧の供給を制御する油圧源4、サーボ弁5及び電圧電流変換器6を備える。
【0007】
図25はその線形モデルを示し、K1〜K4は定数ゲインパラメータ、Aはシリンダロッド7の受圧面積、Mはシリンダロッド質量(ピストン、取付用治具等を含む可動部の全質量)、sはラプラス演算子である。また、サーボ弁5の動特性は今回の説明には直接関係しないため、サーボ弁5のスプールは応答遅れなしと仮定している。
【0008】
この加振試験機を正弦波加振したときの加速度波形を図26の▲1▼に示す。ピストン摺動部等には摩擦が作用しており、特に、ピストン行程端(死点)ではピストン速度がゼロとなり静摩擦力が作用するため、加速度波形はこのようにステップ的に大きく歪んでしまう。この摩擦に起因した歪みはシリンダロッドが軽量化されているときに特に顕著になる。この歪みを制御入力によって完全にキャンセルするためには、制御入力によって加速度波形をステップ的に変化させることが必要である。
【0009】
ここで図25に示した線形モデルの制御入力から加速度までの伝達特性を求めてみると図27のようになる。この図27に示す伝達特性のゲイン線図は図28のようになり、高周波領域で遅れ特性となる。このため、制御入力にステップ状の信号を印加しても、図29に示すように加速度波形はステップ的な変化をすることができない。
【0010】
このような理由から、制御入力の補正では、図26の▲2▼のように加速度波形が歪まされた後の収束を速めることはできるものの、ステップ的な歪みaを小さくすることはできず、加速度波形の歪みを十分に改善することができなかった。
【0011】
本発明は、このような従来技術の問題点を鑑みてなされたもので、制御入力の補正だけでは十分に改善することができなかった摩擦によるステップ的な加速度波形の歪みを改善することを目的とする。
【0012】
【問題点を解決するための手段】
第1の発明は、直線状に伸縮するアクチュエータを駆動し、被試験体を任意の加振特性で加振する振動/加振試験機において、アクチュエータの可動部に試験機の推力の許容範囲内で、加振で必要となる最大推力に対して試験機の推力が大きいほど重い錘部材を取り付け、アクチュエータの可動部質量に応じて設計された複数の制御系を持ち、錘部材によって可動部質量が増加することによる応答性の悪化を制御系を変更することで改善する制御装置を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
第2の発明は、第1の発明において、錘部材を取り外し可能とし、アクチュエータの可動部質量を可変にしたことを特徴とするものである。
【0014】
第3の発明は、第2の発明において、錘部材を複数個備え、アクチュエータの可動部質量を可変にしたことを特徴とするものである。
【0016】
の発明は、第1から第の発明において、アクチュエータが上下に伸縮するロッドを備え、被試験体取付用の治具をロッド上端に取り付け、錘部材を前記治具とロッドとの間に取り付けたことを特徴とするものである。
【0017】
の発明は、第1から第の発明において、前記アクチュエータは上下に伸縮するロッドを備え、被試験体取付用の治具をロッド上端に取り付け、錘部材をロッド下端に取り付けたことを特徴とするものである。
【0018】
の発明は、第1から第の発明において、錘部材を被試験体取付用の治具として用いる構成としたことを特徴とするものである。
【0019】
の発明は、第1の発明において、錘部材を取り付ける代わりに、アクチュエータの可動部質量を錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とするものである。
【0020】
の発明は、第の発明において、アクチュエータが伸縮するロッドを備え、このロッドの質量を増加させることにより、アクチュエータの可動部質量を錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とするものである。
【0021】
の発明は、第の発明において、アクチュエータがピストンを備えた液圧シリンダであり、このピストンの質量を増加させることにより、アクチュエータの可動部質量を錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とするものである。
【0022】
10の発明は、第の発明において、アクチュエータの可動部に接続された回り止めを備え、この回り止めの質量を増加させることにより、アクチュエータの可動部質量を錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とするものである。
【0023】
11の発明は、第の発明において、アクチュエータの可動部に接続されたセンサあるいはセンサ取付用冶具を備え、これらセンサあるいはセンサ取付用冶具の質量を増加させることにより、アクチュエータの可動部質量を錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とするものである。
【0024】
12の発明は、第1から第の発明において、アクチュエータが伸縮する中空のロッドを備え、錘部材が前記中空のロッド内に挿入されることを特徴とするものである。
【0025】
13の発明は、第1の発明において、錘部材がリンクを介して前記アクチュエータの可動部に取り付けられることを特徴とするものである。
【0027】
【作用及び効果】
第1の発明によると、アクチュエータの可動部質量を増加させたことにより、摩擦が加速度に与える影響が小さくなる。これにより、摩擦に起因した加振波形の歪みを大幅に低減し、加振波形の歪みを許容範囲内に収めることができる。しかも、可動部の質量を増加させたことによる応答性の低下は制御系の変更により改善することができる。
【0028】
また、第2、第3の発明によると、試験機の推力に余裕がない場合には錘部材を取り外して試験を行うことができる。したがって、試験機の推力が足りる範囲内で錘部材を取り付け、加振波形の歪みを低減することができる。
【0030】
また、第、第の発明によると、既存の試験機に対しても錘部材を容易に取り付けることができるという利点がある。また、第の発明では、錘部材の質量がロッドの引張方向に作用するので、圧縮時に撓んだロッドを元の形状に戻す作用があり、アクチュエータの作動性が向上する。
【0031】
また、第の発明によると、第1から第の発明と同様の作用効果を奏しつつ、試験機の構成を簡略化できる。また、錘部材と被試験体取付用の治具とが一体化されるので、錘部材の取り付け不良や脱落を確実に防止することができる。
【0032】
また、第の発明によっても、第1の発明と同様に、摺動部摩擦等に起因する加振波形の歪みを大幅に低減することができ、錘部材の取付不良や脱落を防止することがきる。また、第、第の発明によると可動部重心が可動部中心付近に位置することになるので、前後左右方向の振れに対する安定性が向上する。
【0033】
また、第10の発明によると、アクチュエータの側面に錘部材を取り付けることができるので、スペース等の制約から錘部材をアクチュエータの上にも下にも取り付けられない試験機であっても、側面に余裕がありさえすれば錘部材を取り付けることができる。
【0034】
また、第11の発明によると、アクチュエータの可動部質量を容易に増加させることができ、スペースやコスト等の面でも有利になる。
【0035】
また、第12の発明によると、錘部材をロッド内に取り付けることができるが、錘部材の取付位置を調整することにより可動部の重心位置を自由に設定できるので、前後左右の振れに対する安定性を向上させることができる。
【0036】
また、第13の発明によると、錘部材の取付位置を調整することにより、アクチュエータの可動部質量を可変とした場合と同様の効果を得ることができる。また、アクチュエータの可動部近傍に錘部材を取り付けるスペースがない場合であっても錘部材を取り付けることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき本発明の実施形態を説明する。
【0039】
図1は本発明を適用した加振試験機の概略構成を示す。この加振試験機は、地面1に設置された門型フレーム2と、門型フレーム2に固定された油圧シリンダ3と、油圧シリンダ3へ油圧を供給する油圧源4と、油圧源4から油圧シリンダ3への油圧の供給を制御するサーボ弁5とから構成される。図示しないコントローラからの制御信号が電圧電流変換器6を介してサーボ弁5に入力され、油圧シリンダ3のシリンダロッド7の伸縮量が制御される。ここで油圧シリンダ3は両ロッド式であり、シリンダロッド7が上下に貫通している。
【0040】
門型フレーム2から上方に平行に延びる2本のアーム2a、2bの所定位置を結ぶクロスビーム8を備え、シリンダロッド7の上端とクロスビーム8の下面にはそれぞれ被試験体を取り付けるための取付用治具9、10が固定されている。図示しない被試験体の下部を取付用治具9、上部を取付用治具10にそれぞれ接続し、シリンダロッド7を伸縮させれば被試験体に圧縮、引張力が交互に作用し、被試験体が上下方向に加振される。
【0041】
このような構成のもと、本発明では、油圧シリンダ3の可動部に外乱吸収用の錘部材11を取り付け、可動部の質量を増加させている。ここでは円盤状の錘部材11をシリンダロッド7と取付用治具9との間に剛結合している。このような構造とすることにより、既存の試験機に対しても錘部材11を簡単に取り付けることができる。
【0042】
なお、錘部材11の取り付け位置はこの位置に限定されるものではなく、可動部であれば他の位置であってもよい。例えば、図2に示すようにシリンダロッド7の下端に取り付けてもよい。この場合、錘部材11の質量によりシリンダロッド7に引張方向の力が作用するので、被試験体圧縮時の曲げ力によりシリンダロッド7が垂直軸に対して偏心してもそれを元に戻す作用があり、シールなどへの負担が少なくなるという利点がある。
【0043】
また、錘部材11と取付用治具10とを一体化した構成、すなわち、取付用治具10をなくし、錘部材10を被試験体取付用の治具として用いる構成としてもよい。この場合、試験機の構成を簡略化できるという利点に加え、錘部材11の取り付け不良や脱落等を確実に防止できるという利点もある。
【0044】
次に、作用について説明する。ここではまず、従来の制御系を変更する方法では摩擦によるステップ的な加振波形歪みを改善できないことを示す。
【0045】
図3に示すブロック図は、図1あるいは図2に示した加振試験機の線形モデルに制御系を加えたものである。図中のK1〜K4は定数ゲインパラメータ、Aはシリンダロッド7の受圧面積、Mはシリンダロッド質量(ピストン、取付用治具等を含む可動部の全質量)、sはラプラス演算子である。C1〜C4は任意のコントローラであり、検出信号は油圧シリンダ3のシリンダ室間の差圧と、シリンダロッド7の加速度、速度及び変位とする。
【0046】
ここで図3に示したブロック図は、
・外乱が加わる前の力aは「差圧×A」と等価なため、差圧フィードバックで代表できる。
・外乱が加わった後の力bは「加速度×M」と等価なため、加速度フィードバックで代表できる。
・流量cは信号d、e、fの加減算で表すことができ、dは「差圧×K3」と等価なため差圧フィードバックで代表でき、eは「速度×K4」と等価なため速度フィードバックで代表でき、fは「制御入力×K1」と等価であり、制御入力をフィードバックするということは、コントローラC1〜C4の任意性より、これらコントローラを予め調整しておくことで代表できる。
・信号gは、「流量×K2」と等価なため、上記の説明と同様に他の信号と同様に他の信号で代表できる。
との理由から電気油圧式サーボ機構に対する全ての制御系を表すことができる。
【0047】
この図3において、摩擦による加速度波形の歪みを評価するために、外乱(摩擦)から加速度までの伝達特性を求めると図4のようになる。ここで、図4の特性においてコントローラC1〜C4を調整した場合(制御系の変更した場合)の特性変化について説明する。
【0048】
図5は、C1=C2=C3=0、C4=正の一定値とした場合の▲2▼(以降、この特性を基準とする)に対して、C4を大きくした場合の▲1▼と、小さくした場合の▲3▼を示す。図6は基準の▲2▼に対してC3を負の一定値とした場合の▲1▼と、正の一定値とした場合の▲3▼を示す。図7は基準の▲2▼に対してC2を負の一定値とした場合の▲1▼と、正の一定値とした場合の▲3▼を示す。図8は基準の▲2▼に対してC1を負の一定値とした場合の▲1▼と、正の一定値とした場合の▲3▼を示す。
【0049】
これら図5〜図8に示すように、各検出信号をフィードバックすることで、共振周波数、共振点の減衰特性、共振周波数以下の低周波領域の特性を変えることができることがわかる。しかしながら、どの検出信号をフィードバックしても、共振周波数より高周波の特性は変えることができていない。これは、高周波領域の特性が図4に示した伝達関数の分母分子の最高次数の係数比によって決定されることによる。つまり、図4に示したものではこの係数比が1/Mとなっており、コントローラC1〜C4を調整してもこの係数比は調整することができない。
【0050】
また、図5〜図8の例ではコントローラC1〜C4が定数の場合について説明したが、コントローラC1〜C4が任意の周波数特性を持っていると仮定しても、前述した係数比は調整することはできない。一般的に周波数特性を持ったコントローラは以下のように記述することができ(a、bは実数、nはゼロまたは正の整数である)、
【0051】
【数1】
Figure 0003908873
この式を図4に示す伝達関数においてコントローラC1に適用すると、
【0052】
【数2】
Figure 0003908873
となり分母分子の最高次数はn+3次となる。しかしながら、それらの係数比は結局、
【0053】
【数3】
Figure 0003908873
となり、コントローラに任意の周波数特性を持たせたとしてもやはりこの係数比は変えることはできない。ここではコントローラC1に周波数特性を持たせた場合について示したが、コントローラC2〜C4に適用してみてもこの係数比は変えることができないことを同様な計算により確認できる。
【0054】
このように、外乱から加速度までの特性において、高周波領域の特性を制御系の調整では変えることができない。言い換えるならば、この高周波領域の特性がその伝達特性の分母分子の最高次数の係数比1/Mで決定されるため、高周波領域の特性は可動部質量Mを変更することによってはじめて変えることができるといえる。
【0055】
このような考えに基づき、本発明ではアクチュエータ可動部に錘部材11を取り付け、可動部質量Mを増加させている。ここで可動部質量Mを変化させた場合の特性変化を図9に示す。図9の▲1▼は、C1=C2=C3=0、C4=正の一定値とした場合の基準波形▲2▼に対して、可動部の質量Mを大きくした場合を示し、▲3▼は可動部の質量Mを小さくした場合を示す。このように、可動部の質量Mを変えることにより、制御系の変更では変えることのできなかった高周波領域の特性を変えることができる。
【0056】
これを時間応答で評価すると、図10の▲3▼に示すようになる。このように可動部の質量Mを大きくすることにより、摩擦によるステップ的な歪みaをbに小さくすることができ、加速度波形歪みを大幅に改善することができる。
【0057】
なお、図5〜図9は特性変化を見やすくするため、共振点のダンピングはかなり悪い状態で記述しており、図10は記述上簡単のためダンピングをよくした場合の波形を示しているが、摩擦によってステップ的に歪まされる部分は共振点のダンピングによらず同じである。
【0058】
ところで、アクチュエータ可動部に錘部材11を取り付け、可動部の質量を増加させると、加速度波形の歪みを大幅に改善させるという効果があるが、可動部の質量を増加させるとそれに伴い、(a)応答性の悪化、(b)試験機の必要推力の増大といった問題が生じる。以下、これらの点について述べる。
【0059】
(a)応答性の悪化
まず、可動部質量の増加に伴い応答性が悪化するという問題について述べる。
【0060】
アクチュエータの可動部質量を変更した場合の図9(外乱から加速度までの特性)に対応する目標追従性(応答性)を図11に示す。この図に示すように、アクチュエータの可動部質量を大きくしてもバンド幅(約10Hz弱まで)の帯域においては、応答性はほとんど悪化しないことがわかる。通常、共振周波数はバンド幅(応答できる最高周波数)に比べてより高周波領域側に設定されているため、共振周波数がバンド幅の周波数帯域内に入らない程度の質量増加ならば応答性悪化は実用上問題とならない。
【0061】
また、可動部の質量増加が大きく、共振周波数がバンド幅の周波数帯域内に入ったとしても、図5〜図8に示したようにコントローラC1〜C4を調整することによって低周波領域の特性は十分改善することができる(図5〜図8は外乱(入力)から加速度(出力)の特性であるが、各コントローラによって調整できる周波数帯域は、入力と出力をどこに取るかに関わらず同じである)。
【0062】
図12の▲4▼はアクチュエータの可動部質量を大きくしすぎたため、共振点が図11に示すバンド幅(約10Hz弱まで)の帯域に入ってしまった例を示す。このような場合には、図6で示したように速度のマイナーフィードバックで共振周波数を高く設定し、図7で示したように加速度のマイナーフィードバックで共振点のダンピングを調整し、さらに図5で示したように変位のフィードバックゲインを調整すればよい。これにより、図12の▲5▼に示すように目標値追従性を向上させることができる。なお、図12の▲5▼では、共振点のダンピングを加速度フィードバックによって向上させているため、共振点のピークは確認できないようになっている。
【0063】
このように、制御系の変更によって応答性は改善できるため、アクチュエータの可動部質量を大きくしたことによる応答性の悪化は実用上問題とならない。
【0064】
(b)試験機の必要推力の増大
次に、可動部の質量を大きくすることにより、アクチュエータに要求される推力が大きくなるという問題について説明する。
【0065】
通常、試験機では様々な加振条件で試験が行われるが、これらの加振条件から必要となる最大推力を計算することができる(変位の目標値を2回微分して加速度を計算し、それに可動部の質量をかければ試験機単体で必要となる推力を計算できるので、これに被試験体からの反力を足せば良い)ため、これらの加振で必要となる最大推力と試験機の最大推力とを比較し、試験機の推力にどれだけ余裕があるかを計算することができる。
【0066】
このとき、加振で必要となる最大推力に対して試験機の推力が十分大きい場合はかなりの自由度をもって追加する錘部材の質量を決定することができるが、摩擦による加速度波形のステップ的な歪を十分に低減させたい場合は、最低でも可動部質量を2倍程度にする必要がある。また、摩擦や油の内部漏れによる推力ロスを考慮して、錘部材を追加することで加振で必要となる最大推力が試験機の最大推力の90%を超えないように錘部材の質量を決定するなどと、試験機の推力に余裕を持たせせることも必要となる。
【0067】
また、加振で必要となる最大推力に対して試験機の推力が十分大きくない場合、可動部の質量を増加させると試験機の推力が不足してしまうため、可動部の質量をほとんど増加することができない。また、可動部の質量を増加させなければ加振で必要となる最大推力を小さく抑えることができるが、今度は「質量M×加速度a=力F+外乱W」の式より、加振で必要となる推力Fが小さい場合、外乱Wが加振で必要となる推力Fに対して相対的に大きくなり、加速度aに現れる外乱の影響が大きくなってしまう。
【0068】
そこで、このように加振で必要となる最大推力に対して試験機の推力が十分に大きくない場合には、錘部材11を脱着可能とし、試験機の推力が足りる範囲で錘部材11を取り付けるようにすればよい。
【0069】
これにより、試験機の推力に余裕がない場合でも、加速度波形の歪みが大きく現れる加振条件(加振で必要となる推力が小さい場合)において、試験機の推力の許容範囲内で錘部材11を取り付けることができ、加速度波形の歪みを十分に低減させることができる。
【0070】
以下、図1に示した加振試験機において錘部材11を取り外し可能にし、可動部の質量を2種類に変更可能にした例を示す。なお、それぞれの加振条件で必要となる推力の右側に括弧内に記述してある数値は、1[N]の大きさの外乱が加速度波形歪みに及ぼす影響である。
【0071】
【表1】
Figure 0003908873
上記の例では、試験機の推力が10[N]であり、従来構造では加振条件1で必要となる推力が8[N]、加振条件2で必要となる推力が4[N]であり、両加振条件において試験機の推力は十分である。
【0072】
しかしながら、本発明を適用し、錘部材11を可動部に取り付け、可動部質量が従来の2倍(M→2M)になると、加振で必要となる推力もそのまま2倍となるため、加振条件1では試験機の推力が不足してしまう。
【0073】
そこで、このように推力が不足するような場合には錘部材11を取り外し、従来構造のまま加振するようにする。これにより加振に必要な推力を8[N]に抑えることができる。もともと外乱の影響が現れにくい加振条件1では、錘部材11を取り外しても外乱の影響は(1/8)と現れにくい。このように試験機の推力に余裕がないときは、試験機の推力確保を優先的に実施すればよい。
【0074】
一方、推力に余裕のある加振条件2では錘部材を取り付けて加振する。これにより、従来構造では加振条件2で(1/4)と非常に外乱の影響が現れやすくなっているのに対し、錘部材11を取り付けたことにより外乱の影響を(1/8)に抑えることができる。
【0075】
なお、上記の例では錘部材11を取り付けるか外すかによってアクチュエータの可動部質量は2種類であるが、さらに錘部材11を分割または追加して可動部質量を何種類かに変更可能としてもよい。これにより、加振で必要となる推力に応じて可動部質量を変更し、試験機の推力を有効に使用しながら、より多くの加振条件において加速度波形の歪みを効率よく低減させることができる。以下にアクチュエータの可動部質量を2種類に変更可能にした場合と4種類に変更可能にした場合を示す。
【0076】
【表2】
Figure 0003908873
このように、アクチュエータの可動部質量を2種類に変更可能とした場合よりも4種類に変更可能とした場合の方が、より多くの加振条件において外乱の影響を低減できることがわかる。これにより、試験機の推力が加振で必要となる推力に対して十分大きくない場合においても、アクチュエータの可動部質量を変更可能とすることで、加振機の推力が足りる範囲内で加速度波形の歪みを改善することができる。
【0077】
なお、表1、表2に示した例は、本発明の有効性を分かり易く説明するための一例であり、本発明が適用可能な範囲を限定するものではない。
【0078】
また、錘部材10と取付用治具11とを一体化した構成においてアクチュエータの可動部質量を変更するには、質量の異なる取付用治具兼錘部材を複数個用意しておき、加振条件に応じてこの取付用治具兼錘部材を交換するようにすればよい。
【0079】
ところで、表1、表2に示したようにアクチュエータの可動部質量を何種類かに変更可能とした場合、図9からもわかるように、アクチュエータの可動部質量に応じて共振点のダンピングが変化する。そのため、アクチュエータの可動部が軽い状態で制御系を調整してからアクチュエータの可動部を重くすると、制御系は保守的(共振点のダンピングがよくなるため、ゲインをもっと上げることができる状態)になってしまう。逆に、アクチュエータの可動部が重い状態で制御系を調整してからアクチュエータの可動部を軽くすると、制御系は発振気味(共振点のダンピングが悪化するため、ゲインを下げなければならない状態)になってしまう。
【0080】
このように、一つの制御系で複数の可動部質量に対応するには限界があり、アクチュエータの可動部質量を変更可能とした場合には、それらアクチュエータの可動部質量に応じて制御系も変更する必要がある。
【0081】
そこで、可動部質量を可変とした場合には、アクチュエータの可動部質量に応じて調整された複数の制御系を予め用意しておき、取り付ける錘部材11の数に応じて制御系を切り換えるようにする。例えば、図13に示すように、錘部材11を3個用意し、可動部質量を4種類に変更可能とした場合は、錘部材11が0〜3個のときにそれぞれ最適となるように設計された4種類のコントローラを用意しておき、取り付ける錘部材11の数に応じてコントローラを切り換えるようにすればよい。
【0082】
これにより、アクチュエータの可動部質量に応じた制御系をその都度選択することができ、制御系が保守的になったり、発振気味になったりすることを防止し、最適な制御が可能になる。
【0083】
制御系が古くから用いられている変位ループのPID制御、さらにはP制御のみのような場合には、アクチュエータの可動部質量に応じてその都度ゲインを調整してもあまりその調整に時間がかからないため、このように複数の制御系を予め用意しておくことの利点はそれ程大きくない。しかしながら、加速度波形歪みを低減するのに錘部材11の追加以外に制御系でも対応する場合には、変位ループ以外の検出信号を有効に利用する必要がある(図5〜7からも、外乱から加速度の伝達特性を調整するのに変位以外の検出信号をフィードバックする有効性が十分理解できる)。そのため、アクチュエータの可動部質量に応じて調整すべき制御系のゲインが多くなり、さらに図3に示した各コントローラC1〜C4に周波数特性を持たせているような場合には、現場で制御系を調整するの事実上不可能になる。
【0084】
このようなことから、アクチュエータの可動部質量及び制御系を変更して加速度波形歪みを低減し、さらにアクチュエータの可動部質量を可変とするような場合には、予めアクチュエータの可動部質量に応じて調整された制御系を用意しておき、これらの制御系を選択できるようにしておくことは非常に有効な手段となる。
【0085】
なお、図13に示した例では、アクチュエータの可動部質量を4種類に変更可能とし、制御系もそれに対応させて4種類用意するとしたが、このようにアクチュエータの可動部質量を何種類にも変更可能とすると、それぞれに対応した制御系を調整するのに手間がかかる。また、制御装置においてこれらの制御系(コントローラのゲインなど)を格納しておく際のメモリ使用量も大きくなってしまう。
【0086】
そのため、このような場合は、アクチュエータの可動部質量の変更種類よりも少ない制御系を用意し、一つの制御系を複数の可動部質量に対して用いるようにしてもよい。例えば、アクチュエータの可動部質量が1kg〜10kgまで1kg毎に10段階に調整可能な場合、1kg段階毎に調整された10段階の制御系を用意するのではなく、アクチュエータの可動部質量に対して2kg毎に調整された5段階の制御系を用意するようにしてもよい。このようにすることで、錘部材11の可動部に空の容器を接続し、液体を入れない状態から満タンに入れた状態まで調整することで可動部の質量を無段階に変更可能にした場合等にも対応することができる。
【0087】
また、アクチュエータの可動部質量に応じて予め調整された制御系を選択して使用するとき、制御装置に制御系のゲイン、その他パラメータの調整器を設け、加振条件や負荷条件に応じて、あるいは一つの制御系で複数のアクチュエータの可動部質量に対してコントロールするときは、アクチュエータの可動部質量に応じて制御系を微調整できるようにしてもよい。これにより、制御系調整の自由度が増し、制御系が常に最適な状態でコントロールできるようになる。
【0088】
以上、電気油圧式サーボ機構による加振試験機を例に挙げて本発明の実施の形態について説明したが、電気油圧式ではなく電気機械式のサーボ機構(電動ボールネジ式サーボ機構)による加振試験機であっても、アクチュエータの可動部への伝達機構が異なるだけであり、本発明をそのまま適用することができる。
【0089】
また、図14に示すように、流量制御弁(サーボ弁)を使用せず、電気油圧式サーボ機構の部分を油圧ポンプ13、モータ12等からなる構成とした電動油圧式アクチュエータの加振試験機であっても本発明を適用可能である。なお、図14では流量制御弁に代わる部分のみを簡略化して記述しているが、実際は油タンク、アキュムレータ、チェック弁など他の構成要素も併用されるのが一般的である。さらに、電動油圧式アクチュエータの構造は油圧ポンプの吐出量を可変としたものなど、これ以外にも多くの構成がある。
【0090】
また、図15に示すような振動試験機にも同様に本発明を適用することができる。図15に示したものは、アクチュエータの可動部質量を増加させるために油圧シリンダ3のシリンダロッド7先端に接続された振動台14に錘部材11を剛結合させている。振動台14と錘部材11の摩擦が十分大きく、それらが一体となって駆動される場合はそれらを剛結合させる必要はない。また、被試験体の振動台14から振動が伝達される部分に錘部材11を取り付ける構成としても同様の効果が得られる。
【0091】
また、上記実施形態では、錘部材を取り付けることによってアクチュエータの可動部質量を増加させているが、錘部材を取り付ける代わりに、可動部の構成要素の質量を増加させることにより可動部質量を増加させるようにしてもよい。例えば、図16、図17に示す加振試験機では、油圧シリンダ3のシリンダロッド7の径を太くすることにより、あるいはピストン15を軸方向に厚くすることにより可動部質量を錘部材相当分だけ増加させている。
【0092】
このような構成としても、錘部材をシリンダロッドに取り付けた場合と同様に加振波形の歪みを大幅に低減することができ、加振波形の歪みを許容範囲内に収めることができる。特に、錘部材をシリンダロッドに取り付ける方法に比べ、可動部の重心が可動部の中心付近に位置することになるので、前後左右方向の振れに対する安定性が向上するといった効果が得られる。また、錘部材の取付不良や脱落も防止することができる。
【0093】
なお、ここではシリンダロッド7あるいはピストン15を大きくすることにより可動部質量を増加させているが、それらの材質を、より比重の大きな材質に変更する等により可動部質量を増加させても良い。
【0094】
また、一般に、油圧シリンダを用いる加振試験機には、シリンダロッドの回転を防止する回り止め機構が可動部に剛体結合されているが、この回り止め機構の構成要素の質量を錘部材相当分だけ重くすることにより、あるいは、回り止め機構に錘部材を取り付けることにより可動部質量を増加させてもよい。この場合も錘部材をシリンダロッドに取り付けたのと同様の効果が得られる。例えば、図18に示す加振試験機では、取付用冶具9に剛体結合されている回り止め機構16に錘部材11を取り付けることで可動部質量を増加させている。
【0095】
回り止め機構はアクチュエータの側面に取り付けられていることが多いので、スペースなどの制約から錘部材をアクチュエータの上にも下にも取り付けられない場合に有効である。
【0096】
また、加振試験機には、変位センサ、速度センサ、加速度センサ、荷重センサなどさまざまなセンサが取り付けられているが、可動部に剛体結合されているセンサまたはセンサ取付用冶具の質量を錘部材の質量分だけ増加させる構成、あるいは、センサまたはセンサ取付用冶具に錘部材を剛体結合させる構成でも、錘部材をシリンダロッドに取り付けた場合と同じ効果が得られる。
【0097】
例えば、図19に示す加振試験機では、シリンダロッド7下端に変位センサ19の取付用冶具18が剛体結合されているが、このセンサ取付用冶具18の質量を錘部材の質量分だけ増加させることで、図2に示したシリンダロッド下端に錘部材を取り付けた場合と同じ効果が得られる。
【0098】
センサの取付方法によっては、新たに錘部材を取り付けるより、センサ取付用冶具自体を大きなものにして重くしたり、センサの取付用冶具に錘部材を取り付けたほうが製作上簡単で、スペースやコストを低減できるというメリットがある。
【0099】
また、錘部材をアクチュエータ可動部に取り付ける場合であっても、その取付位置は可動部構成要素の外側である必要は無く、例えば、図20に示す加振試験機のように、シリンダロッド7を中空円筒構造とし、錘部材11をシリンダロッド7内の任意の位置で固定できるようにしてもよい。
【0100】
この場合、錘部材を可動構成要素の外側から取り付ける方法に比べ、可動部の重心位置を自由に設定できるため、前後左右方向の横振れに対する安定性を向上させることができる。
【0101】
なお、図20に示す加振試験機では錘部材11を3個挿入しているが、錘部材の挿入個数を変えたり、質量の異なる錘部材を幾つか用意しておくことで加振試験機の可動部質量を容易に変更できるので、試験機の推力が十分でない場合には錘部材の質量を減らして対応することができる。
【0102】
また、錘部材はリンク等を介して可動部に接続される構成であってもよい。例えば、図21に示す加振試験機では、シリンダロッド7下端にレバー20を介して錘部材11が取り付けられている。この例では、レバー20の支点21を固定(回転方向には自由)するとともに、シリンダロッド7下端とレバー20の接続部22をスライド可能な構成とし、シリンダロッド7の伸縮に合わせて錘部材11が上下するようにしている。なお、リンダロッド7とレバー20の接続部分を固定(回転方向には自由)する場合は、レバー20の支点21をスライドできる構成とすればよい。
【0103】
このような構成とした場合、レバー20に接続された錘部材11の取付位置を調整することにより、図13に示した加振試験機の可動部質量を任意に可変とした場合と同様の効果が得られる。すなわち、錘部材11を支点21寄りに取り付ければ錘部材11を軽くしたのと同じ効果が得られ、支点21から離して取り付ければ錘部材11を重くしたのと同じ効果が得られる。これにより、試験機の推力が不足する場合には錘部材11を支点21寄りに取り付け、試験機の推力を確保し、試験機の推力に余裕がある場合には錘部材を支点21から離して取り付け、加振波形ひずみをさらに改善することができる。
【0104】
なお、以上述べた実施形態では、すべてアクチュエータの可動部質量を増加させることで加振波形のひずみを改善しているが、可動部に剛体結合される被試験体の構成要素の質量を錘部材の質量分だけあらかじめ重くしておくことにより、あるいは、その構成要素に錘部材を取り付けることにより被試験体の一部を重くしても、可動部質量を増加させた場合と同様の効果が得られる。
【0105】
例えば、被試験体がバネの場合は、図22、図23(a)に示すようにバネ23と錘部材11が一体となったものを被試験体として試験を行えば良く、また、被試験体がダンパーの場合は、図23(b)あるいは(c)に示すように、ダンパー24の構成要素うち、アクチュエータの可動部に剛体結合される部分(ここでは、アウターチューブ24a)に錘部材11を取り付けて試験を行えばよい。
【0106】
このような構成とすることにより、加振試験機を従来構造のまま使用しても、加振試験機の可動部質量を重くした場合と同様の効果を得ることができ、加振試験機を改造することなくアクチュエータの摩擦等による加振波形への影響を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加振試験機の概略構成を示した図である。
【図2】錘部材の取り付け位置を変えた実施例を示した図である。
【図3】加振試験機の線形モデルに制御系を加えたブロック図である。
【図4】外乱(摩擦)から加速度までの伝達特性を示したブロック図である。
【図5】コントローラC4を変化させた場合の特性変化を示した図である。
【図6】コントローラC3を変化させた場合の特性変化を示した図である。
【図7】コントローラC2を変化させた場合の特性変化を示した図である。
【図8】コントローラC1を変化させた場合の特性変化を示した図である。
【図9】可動部質量を変化させた場合の特性変化を示した図である。
【図10】可動部質量を変化させた場合の加速度波形を示した図である。
【図11】可動部質量を変更した場合の目標値追従性を示した図である。
【図12】制御系の変更による目標値追従性の改善効果を示した図である。
【図13】本発明の別の実施形態を示した図である。
【図14】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図15】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図16】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図17】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図18】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図19】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図20】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図21】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図22】本発明のさらに別の実施形態を示した図である。
【図23】被試験体への錘部材の取付例を示した図である。
【図24】従来の加振試験機の概略構成を示した図である。
【図25】その線形モデルを示したブロック図である。
【図26】従来の加振試験機を正弦波加振したときの加速度波形を示した図である。
【図27】制御入力から加速度までの伝達特性を示したブロック図である。
【図28】そのゲイン線図である。
【図29】ステップの信号を印加したときの加速度波形を示した図である。
【符号の説明】
3 油圧シリンダ
4 油圧源
5 サーボ弁
7 シリンダロッド
9 取付用治具
10 取付用治具
11 錘部材

Claims (13)

  1. 直線状に伸縮するアクチュエータを駆動し、被試験体を任意の加振特性で加振する振動/加振試験機において、アクチュエータの可動部に前記試験機の推力の許容範囲内で、加振で必要となる最大推力に対して前記試験機の推力が大きいほど重い錘部材を取り付け、
    前記アクチュエータの可動部質量に応じて設計された複数の制御系を持ち、前記錘部材によって前記可動部質量が増加することによる応答性の悪化を前記制御系を変更することで改善する制御装置を備えたことを特徴とする振動/加振試験機。
  2. 前記錘部材を取り外し可能とし、前記アクチュエータの可動部質量を可変にしたことを特徴とする請求項1に記載の振動/加振試験機。
  3. 前記錘部材を複数個備え、前記アクチュエータの可動部質量を可変にしたことを特徴とする請求項2に記載の振動/加振試験機。
  4. 前記アクチュエータは上下に伸縮するロッドを備え、被試験体取付用の治具をロッド上端に取り付け、前記錘部材を前記治具とロッドとの間に取り付けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の振動/加振試験機。
  5. 前記アクチュエータは上下に伸縮するロッドを備え、被試験体取付用の治具をロッド上端に取り付け、前記錘部材をロッド下端に取り付けたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の振動/加振試験機。
  6. 前記錘部材を被試験体取付用の治具として用いる構成としたことを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の振動/加振試験機。
  7. 前記錘部材を取り付ける代わりに、前記アクチュエータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とする請求項1に記載の振動/加振試験機。
  8. 前記アクチュエータは伸縮するロッドを備え、ロッドの質量を増加させることにより、前記アクチュエータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とする請求項7に記載の振動/加振試験機。
  9. 前記アクチュエータはピストンを備えた液圧シリンダであり、ピストンの質量を増加させることにより、前記アクチュエータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とする請求項7に記載の振動/加振試験機。
  10. 前記アクチュエータの可動部に接続された回り止めを備え、回り止めの質量を増加させることにより、前記アクチュエータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とする請求項7に記載の振動/加振試験機。
  11. 前記アクチュエータの可動部に接続されたセンサあるいはセンサ取付用冶具を備え、センサあるいはセンサ取付用冶具の質量を増加させることにより、前記アクチュエータの可動部質量を前記錘部材の質量分だけ増加させたことを特徴とする請求項7に記載の振動/加振試験機。
  12. 前記アクチュエータは伸縮する中空のロッドを備え、前記錘部材は前記中空のロッド内に挿入されることを特徴とする請求項1から3のいずれかひとつに記載の振動/加振試験機。
  13. 前記錘部材はリンクを介して前記アクチュエータの可動部に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の振動/加振試験機。
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