JP2000073809A - エンジンの自動停止始動装置 - Google Patents
エンジンの自動停止始動装置Info
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Abstract
り、変速機の発進応答性向上と係合ショックの低減を図
る。 【解決手段】所定条件でエンジンを自動停止・再始動す
るエンジンの自動停止始動装置において、エンジンの再
始動時に例えば変速機の1速状態を形成する前進クラッ
チへの供給流体圧を急速に増圧する急速増圧手段を備え
ている場合、2速発進をするスノーモード時のように変
速機において1速が達成されていない場合、自動停止制
御を禁止する自動停止禁止手段を備えた。
Description
の自動停止と自動始動とを実行することにより、燃料を
節約し、あるいは排気エミッションを低減させる自動停
止始動装置に関する。
車が停車した場合、所定の停止条件下でエンジンを自動
停止させ、その後、所定の始動条件下、例えばアクセル
ペダルを踏み込んだときに、エンジンを再始動させるこ
とにより、燃料を節約したり、排気エミッションを低減
させる自動停止始動装置が例えば特開平9−71138
号などで知られている。
ランスミッション(自動変速機)を備えるものが多くな
っており、前記自動停止始動装置も自動変速機を備えた
自動車に設けることが一般的である。また、自動クラッ
チ式のマニュアルトランスミッションも知られている。
これら変速機が油圧式の場合、変速機に油圧を供給する
オイルポンプ(油圧ポンプ)が設けられ、しかもそのオ
イルポンプはエンジンによって駆動されることから、前
記自動停止始動装置によるエンジン停止・始動制御にお
いて次のような問題が生じる。
ブ)ポジションで、自動停止始動装置によってエンジン
が停止すると、これまでエンジンの駆動力で作動してい
たオイルポンプが停止してしまうので、当然に変速機の
作動のための油圧が低下してしまう。したがって変速機
の前進クラッチや変速比を油圧で切り換えるクラッチ・
ブレーキも、一旦解放状態となってしまう。
とにより、エンジンの再始動条件が満足されると、エン
ジンが始動回転し始め、変速機のオイルポンプの吐出圧
が徐々に上昇する。そして、Dポジションであるため作
動油圧が十分になった時点で、前記前進クラッチが元通
り係合して例えば1速になる。クラッチが係合すること
とは、すなわち、油路から抜けたオイルが再び油路を通
って供給されることであり、クラッチ係合までには、エ
ンジンが回転し始めてから多少の時間を要する。ところ
が、クラッチが係合するまでにはアクセルペダルが踏ま
れていることからエンジンはかなり高い回転数に達して
おり、前進クラッチの係合の瞬間に係合ショックが発生
する可能性がある。また、搭乗者に不快感を与える可能
性がある。
係合ショックを避けるために、自動停止した後、再始動
する場合、クラッチを係合させるための油圧回路に、速
く油圧を供給する急速増圧手段を設けることが考えられ
る。
て、例えばシフトレバーがDポジションにある場合があ
るが、Dポジションで始動する場合、必ずしも変速機の
変速段が1速を達成している状態から始動するとは限ら
ない。
変速段が1速の場合を想定して所定の前進クラッチに油
圧を急速に供給するシステムとして設計されていると、
2速段で発進する際には、前進クラッチ以外にも油圧を
供給する部分があるため、前進クラッチの急速増圧効果
は期待できない。
の前進クラッチ係合用の急速増圧システムを構成するこ
とは一応可能ではあるが、実際、1速、2速それぞれに
急速増圧手段を構成することは現実性に乏しい。
ので、エンジンの自動停止始動装置において、エンジン
の再始動時での発進応答性向上と所定クラッチの係合シ
ョックを可能な限り低減できるようにすることを課題と
する。
決するため、以下のような手段を採用した。
ンを自動停止・再始動する自動停止始動装置において、
エンジンの再始動時に変速機において所定変速段が達成
されている状態で所定クラッチへの供給流体圧を急速に
増圧する急速増圧手段と、変速機の状態を検出する検出
手段と、この検出手段により変速機において所定の変速
段が達成されていない状態が検出されたときエンジンの
自動停止制御を禁止する自動停止禁止手段と、を備えた
ことを特徴とする。
速がゼロ、ブレーキペダルオン、アクセルオフ、かつシ
フトレバーのポジションがN(ニュートラル)またはD
にあること、あるいは、ブレーキペダルがオフであって
も、シフトレバーのポジションがP(パーキング)にあ
ることなどが一例として挙げられる。従って、交差点な
どでブレーキが踏まれ、車両が一時停止した場合、ある
いは、駐車場での停車時、自動停止始動装置によりエン
ジンが停止する。
エンジンが再始動する。エンジンの再始動条件として
は、例えば、再発進のため、ブレーキペダルが離され、
アクセルが踏み込まれたことなどである。
手段により、所定変速段(例えば1速)が達成されてい
る状態で所定クラッチへの供給流体圧を急速に増圧する
ことで、所定クラッチを、急速に係合させる。
し、変速機において所定変速段(例えば1速)が達成さ
れているかいないかが判定され、所定変速段が達成され
ていない場合、自動停止制御禁止手段により、エンジン
の自動停止制御が禁止され、すでに制御が開始されてい
るのであればその段階で中止される。
合とは、スノーモードやマニュアルモード、スポーツモ
ードでの2速発進状態の場合、変速機構のフェール時で
1速とならない場合等である。
面を参照して説明する。 <システム構成概要>図1は、本発明に係る装置の全体
像を示す構成図である。図1に示したように、内燃機関
(以下、エンジンという)1のクランク軸2に、クラッ
チ3を介して自動変速機(オートマチックトランスミッ
ション:A/Tと記す)4のトルクコンバータ入力部5
が連結されている。
クラッチ6を介して減速装置7が接続され、この減速装
置7にモータおよび発電機として機能するモータ・ジェ
ネレータ(以下M/Gと記す)8が連結されている。M
/G8はエンジンの自動停止始動制御において、エンジ
ンの再始動時、スタータに代わってエンジンを迅速に始
動する。また、M/G8は、クラッチ6が係合した状態
で回生制動を実施する。
1、キャリア12、リングギア13を含み、さらに、ブ
レーキ14、ワンウェイクラッチ15を介してM/G8
に連結する。また、自動変速機4は、エンジンにより駆
動されるオイルポンプを内蔵しており(図示せず)、こ
のオイルポンプは、油圧源として、自動変速機4へ作動
用油圧を供給する。このオイルポンプはエンジン停止に
伴って停止する。
1が電気的に接続されている。このインバータ21は電
力源であるバッテリ22からM/G8へと供給される電
力をスイッチングにより可変にしてM/G8の回転数を
可変にする。また、M/G8からバッテリ22への電気
エネルギーの充電を行うように切替える。
ラッチ3,6の断続の制御、およびインバータ21のス
イッチング制御をおこなうため、コンピュータよりなる
コントローラ(ECU)23が設けられている。
信号は、図2に示したように、エンジン回転数、エンジ
ン水温、イグニッションスイッチ、バッテリSOC(充
放電収支)、ヘッドライト、デフォッガ、エアコン、車
速、AT油温、シフトポジション、サイドブレーキ、フ
ットブレーキ、排気装置の触媒温度、アクセル開度、ク
ランク位置、スポーツシフト信号、車両加速度センサ、
駆動力源ブレーキ力スイッチ、タービン回転数NTセン
サ、スノーモードスイッチ、エンジン点火信号、燃焼噴
射信号、スタータ、コントローラ、減速装置、ATソレ
ノイド、ATライン圧コントロールソレノイド、ABS
アクチュエータ、自動停止制御実施インジケータ、自動
停止制御未実施インジケータ、スポーツモードインジケ
ータ、電子スロットル弁、スノーモードインジケータ等
からの検出信号であり、また、コントローラ23からは
これらに制御信号が出力される。
央処理装置(CPU)の他に、制御プログラムを記憶し
たROM、演算結果等を書き込むRAM、データのバッ
クアップを行うバックアップRAMなどを備えている。
これらはバスで接続されている。
自動変速機A/Tはエンジンのトルクを駆動輪に伝達す
るため、トルクコンバータ31と、このトルクコンバー
タ31の出力トルクを車両の駆動に必要なトルクに変換
して駆動輪に伝達する歯車変速機とを備えている。
クをポンプインペラ32の回転によって流体の運動エネ
ルギに変換し、この流体の流れによる運動エネルギをス
テータ33を介してタービンランナ34に伝えることに
よりトルクコンバータ31の出力軸にトルクを伝達す
る。このトルクコンバータ31は、ロックアップクラッ
チ35を備え、車速とアクセル開度に応じて、エンジン
の出力軸とトルクコンバータ31の出力軸とを直結す
る。そして、前記タービンランナ34に接続された出力
軸には、変速機4の入力軸36(インプットシャフト)
が連結されている。
車機構、クラッチ、ブレーキ等を組み合わせ、複数種の
変速比と、前進・後進の選択を行っている。
であり、ここに示す構成では、前進5段・後進2段の変
速段を設定できるように構成されている。すなわちここ
に示す自動変速機は、トルクコンバータ31に連結した
副変速部41と、この副変速部41に続く主変速部42
とを備えている。
歯車機構51を備えており、前記トルクコンバータ31
の出力軸に連結した入力軸36が、このオーバードライ
ブ用遊星歯車機構51のキャリヤ52に連結されてい
る。
有するリングギヤ53と、このリングギヤ53の中心に
配置されたサンギヤ54と、このサンギヤ54と前記リ
ングギヤ53との間に配置され、キャリヤ52によって
保持されたピニオンギヤとを有し、ピニオンギヤがサン
ギヤ54とリングギヤ53とに噛合しつつサンギヤ54
の周囲を相対回転する構成である。
間には、多板クラッチC0 と一方向クラッチF0 とが設
けられている。なお、この一方向クラッチF0 はサンギ
ヤ54がキャリヤ52に対して相対的に正回転(入力軸
36の回転方向の回転)する場合に係合するようになっ
ている。
多板ブレーキB0 が設けられている。そしてこの副変速
部41の出力要素であるリングギヤ53が、主変速部4
2の入力要素である中間軸61に接続されている。
C0 もしくは一方向クラッチF0 が係合した状態では遊
星歯車機構51の全体が一体となって回転するため、中
間軸61が入力軸36と同速度で回転し、低速段とな
る。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ54の回転
を止めた状態では、リングギヤ53が入力軸36に対し
て増速されて正回転し、高速段となる。
51と同一構造の三組の遊星歯車機構70,80,90
を備えており、それらの回転要素が以下のように連結さ
れている。すなわち、第1遊星歯車機構70のサンギヤ
71と第2遊星歯車機構80のサンギヤ81とが互いに
一体的に連結され、また第1遊星歯車機構70のリング
ギヤ73と第2遊星歯車機構80のキャリヤ82と第3
遊星歯車機構90のキャリヤ92との三者が連結され、
かつそのキャリヤ92に出力軸95が連結されている。
さらに第2遊星歯車機構80のリングギヤ83が第3遊
星歯車機構90のサンギヤ91に連結されている。
後進2段の変速段とを設定することができ、そのための
クラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。
連結されている第2遊星歯車機構80のリングギヤ83
および第3遊星歯車機構90のサンギヤ91と中間軸6
1との間に第1クラッチC1(前進クラッチ)が設けら
れている。また、互いに連結された第1遊星歯車機構7
0のサンギヤ71および第2遊星歯車機構80のサンギ
ヤ81と中間軸61との間に第2クラッチC2が設けら
れている。
レーキB1はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構70および第2遊星歯車機構80のサンギヤ71,8
1の回転を止めるように配置されている。また、これら
のサンギヤ71,81(すなわち共通サンギヤ軸)とケ
ーシング96との間には、第1一方向クラッチF1と多
板ブレーキである第2ブレーキB2 とが直列に配列され
ており、その第1一方向クラッチF1はサンギヤ71,
81が逆回転(入力軸36の回転方向とは反対方向の回
転)しようとする際に係合するようになっている。
ーシング96との間には、多板ブレーキである第3ブレ
ーキB3 が設けられている。そして第3遊星歯車機構9
0のリングギヤ93の回転を止めるブレーキとして、多
板ブレーキである第4ブレーキB4 と第2一方向クラッ
チF2 とがケーシング96との間に並列に配置されてい
る。なお、この第2一方向クラッチF2 はリングギヤ9
3が逆回転(入力軸36の回転方向とは反対方向の回
転)しようとする際に係合するようになっている。な
お、図3において、S1はタービン回転数センサであ
り、S2は出力軸回転数センサである。
レーキを図4の作動表に示すように係合・解放すること
により前進5段・後進2段の変速段を設定することがで
きる。なお、図4において○印は係合状態、◎印はエン
ジンブレーキ時の係合状態、△印は係合するが動力伝達
には関係のない状態、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
動クラッチ式のマニュアル・トランスミッションについ
ても適用可能である。
止条件でエンジンを自動停止させ、所定の復帰条件でエ
ンジンを再始動させるエンジン自動停止始動装置が設け
られている。このエンジン自動停止始動装置でエンジン
を再始動する場合、変速機において、前進クラッチであ
るC1クラッチに供給する油圧(流体圧)を、急速増圧
手段により急速増圧する。
OMに記憶された制御プログラムに従ってコントローラ
23上に実現される。この装置は、図5に示したよう
に、エンジン1の自動停止の実行条件を判定する自動停
止判定手段101と、自動停止判定手段101により自
動停止条件が揃ったと判定されたときエンジンへの燃料
供給をカットする燃料カット指令手段102と、エンジ
ン1の再始動の実行条件を判定する自動復帰判定手段1
03と、自動復帰判定手段103によりエンジン1を再
始動すべきであると判定したとき、M/G8を駆動する
とともに燃料供給を再開してエンジンを再始動する復帰
指令手段104とを備えている。
帰判定手段103での判定のため、車速センサからの信
号、シフトレバーのポジションを示す信号、アクセルセ
ンサからの信号、ブレーキペダル信号等が入力されてい
る。
がゼロ、ブレーキペダルが踏まれていて、アクセルペダ
ルが踏まれていなくて、エンジン水温やA/Tの作動油
温が所定範囲内にあり、かつシフトレバーのポジション
がDまたはNにあることなどを条件にエンジンを停止す
べきと判定する。このようにDまたはNポジションのと
き、自動停止始動制御を行うことをDエコランといい、
Nポジションのときのみ自動停止始動制御を行い、他の
ポジションでは自動停止始動制御を行なわない制御をN
エコランという。DエコランとするかNエコランとする
かを選択して制御するようにすることもできる。なお、
ただ単にシフトレバーがPポジションにあることなどを
条件にエンジンを停止すべきとしてもよい。
ば、アクセルペダルが踏まれるか、ブレーキがオフとな
ったときにエンジンを再始動すべきであると判定する。
手段101により自動停止条件が揃ったと判定されたと
き、運転席に設けた制御実施インジケータ、例えばラン
プを点灯し、運転者にエンジンの自動停止中であること
を示す自動停止表示手段105を備えている。
の状態を検出する検出手段107が設けられており、こ
の検出手段107で、変速機の状態、とりわけ、変速機
により1速が達成されていない状態かどうかが検出され
る。
ジションが走行ポジションのときで、かつ、検出手段1
07による検出の結果、変速機により1速が達成されて
いない状態であるとされたとき、自動停止制御を禁止す
る自動停止禁止手段108を備えている。例えば、変速
機が1速でなく、高速段にあるとき、変速機の各種バル
ブが作動しなくなって変速機がフェールした状態のと
き、さらに、2速発進を行うスノーモード時やスポーツ
モード時である。
らスノーモード等に変更するとき、自動停止制御あるい
はすでにある自動停止状態を即座に中止する。
スイッチによるマニュアル設定に限らず、車輪のスリッ
プ状態に従って自動的にスノーモードに切り換える場合
も含む。
る場合があり、これもスノーモードと同じ扱いとする。
いてもエンジンが動いていれば、シフトレバーがDポジ
ションにある限り、車両を前進させようとするクリープ
力が働く。従って、傾斜の緩い坂道などでは、このクリ
ープ力で車両が後退するのを防止できる。
ンジンを停止してしまうので、クリープ力は働かない。
従って、停止した位置が坂道であった場合、ブレーキを
踏み続けていなければ車両が後退してしまうこととな
る。
定手段101により自動停止条件が揃ったと判定された
とき、ブレーキ装置のマスタシリンダ液圧を保持してブ
レーキ力を保持するヒルホールド制御手段106を備え
ている。このヒルホールド制御手段106もまた、プロ
グラムによりコントローラ7上に実現される。なお、ヒ
ルホールド制御はアンチロックブレーキ装置(ABS)
用のアクチュエータの駆動により行うことが好ましい。
また、車輪につながる回転軸を機械的にロックするもの
であってもよい。
示す油圧回路を図6に従って説明する。
路の一部であり、図6では、エンジン1により駆動され
るオイルポンプ17と、このオイルポンプ17からの油
圧をライン圧コントロールソレノイド201で調圧して
所定のライン圧として供給するプライマリレギュレータ
バルブ202と、運転席内のシフトレバーと連動して前
記プライマリーレギュレータバルブ202からのライン
圧を各ポジションに応じて作動部分に導くマニュアルバ
ルブ203と、マニュアルバルブ203からの油圧を前
進クラッチC1へと供給・遮断する切換バルブ205
と、前進クラッチC1用のアキュムレータ206とを示
している。このアキュムレータ206の前段には、オリ
フィス207が介装されている。なお、208は切換バ
ルブ205の駆動用ソレノイドである。さらに、前進ク
ラッチC1への油圧経路は、マニュアルバルブ203か
ら大オリフィス209と前記切換バルブ205とを介し
て前進クラッチC1に油圧を供給する第1の油圧経路2
10と、大オリフィス209を通過した後の第1の油圧
経路210から分岐して小オリフィス211を介して前
進クラッチC1へと油圧を供給する第2の油圧経路21
2とに分かれいる。そして、大オリフィス209を通過
した後の第1の油圧経路210と前記第2の油圧経路2
12との間に、前記小オリフィス211部分と並列に接
続され、チェックボールからなる逆止弁213を備えた
復帰経路214が設けられている。この逆止弁213
は、前進クラッチC1側からマニュアルバルブ203側
へと向かう方向にのみ作動油が流れ得るよう構成し、前
進クラッチC1から作動油を復帰経路214を介してド
レーンする。
とき、大オリフィス209のみを介して第1の油圧経路
210から直接前進クラッチC1へと油圧が供給され
る。一方、切換バルブ205が閉制御されているとき、
大オリフィス209を経由した油圧は、さらに小オリフ
ィス211を経由して第2の油圧経路212から前進ク
ラッチC1へと供給される。大オリフィス209のみを
経由したときの方が、小オリフィス211をも経由する
場合に比較して油圧供給速度は速い。従って、本実施形
態における急速増圧手段とは、切換バルブ205と第1
の油圧経路210と大オリフィス109をいう。
て、前記コントローラ上には、エンジン再始動後に一定
時間、前記切換バルブ205を開制御して、大オリフィ
ス209からの油圧を直接前進クラッチC1へと供給す
る復帰用油圧供給指令手段109がプログラムにより実
現されている。
205が閉じて第1の油圧経路210から第2の油圧経
路212を経由する経路を選択している。エンジンの自
動停止始動装置によりエンジンが一旦停止し、その後再
始動する場合は、復帰用油圧供給指令手段109からの
指令で切換バルブ205が開く。従って、マニュアルバ
ルブ203から供給される油圧は、第1の油圧経路21
0から大オリフィス109を経由した後、そのまま直接
前進クラッチC1へと急速に供給される。
って説明する。
ールソレノイド201でプライマリーレギュレータバル
ブ202の調圧値を上げ、ライン圧を昇圧制御する昇圧
手段を設けた構成である。この場合は、エンジン再始動
時に、ライン圧を昇圧制御することで急速に油圧経路2
10から油圧を供給する。
を昇圧すると、同じ圧力損失の油圧経路であれば、昇圧
した圧力分だけ速く油圧が供給される。
に設けたオリフィスの絞り度をエンジンの再始動時に一
時的に緩くする可変絞りオリフィスを設けてもよい。
ャート及び図8及び図9のタイミングチャートを用いて
説明する。
ジション、特にDポジションにした状態で、プライマリ
レギュレータバルブ202で調圧されたライン圧はマニ
ュアルバルブ203を介して最終的には前進用摩擦係合
装置である前進クラッチC1へと供給される。この前進
クラッチC1が係合しているときは、図4の作動表から
明らかなように、車両は前進状態にある。このとき切換
バルブ205は閉じた状態である。
ったため、ブレーキを踏み、車両が停止した場合、自動
停止判定手段201がエンジンの自動停止の実行条件を
判定する。交差点での停止では、車速がゼロ、ブレーキ
ペダルが踏まれていて、アクセルペダルが踏まれていな
くて、エンジン水温やA/Tの作動油温が所定範囲にあ
り、かつシフトレバーのポジションがDまたはNにある
ことなどの条件は満たされており、この結果、エンジン
は停止すべきであると判定される。
件が揃ったと判定されたとき燃料カット指令手段202
によりエンジンへの燃料供給がカットされる。すると、
エンジンが停止してその回転数NEが徐々に落ちる。エ
ンジン停止とともにオイルポンプ17の駆動も停止する
ので、かつ、前進クラッチC1と前進クラッチ用アキュ
ムレータ206に蓄積されていた油が逆止弁213、復
帰経路214を通ってドレーンされる(図8の
(a))。C1油圧がエンジン停止後もしばらく一定で
あるのは、アキュムレータ206からの油圧によるもの
である。
ず、ステップ20において、運転状態を示す各種入力信
号が処理され、その入力信号を元にエンジン停止制御中
であるか否かが判定される(ステップ30)。ここでエ
ンジン停止制御中でなければ、そのまま処理を再開、す
なわちステップ20に戻り、エンジン停止制御中であれ
ば、ステップ40へと進み、自動復帰判定手段103が
エンジンを再始動すべきであるか否かを判定する。ここ
で、再始動する条件が揃っていなければ、自動停止制御
状態を継続する(ステップ50)。自動停止状態のとき
は、オイルポンプ17の停止によりクリープ力も失われ
るため、ヒルホールド制御装置が作動して、C1油圧が
ドレーンされる前にブレーキ油圧を保持し、ブレーキ力
を確保しておく(ステップ60)(図8(b))。さら
に、制御実施インジケータが点灯し(ステップ70)、
運転者にエンジン停止中であることを示す。
か、アクセルペダルを踏むと、自動復帰判定手段103
がエンジンを再始動すべきであると判定するので(ステ
ップ40)、復帰指令手段104によりM/G8を駆動
するとともに燃料供給を再開してエンジンを再始動する
(ステップ80)。すると、エンジン回転数はアイドル
回転(+α)(図9のNETGT)に制御される。ま
た、ヒルホールド制御手段206によるブレーキ力の保
持が解除される(ステップ90:図9(a)) エンジンが再始動するとオイルポンプ17も再駆動され
るが、この間、エンジン回転数が安定するまでの間、復
帰用油圧供給指令手段109により切換バルブ205が
開制御され、第1の油圧経路210と大オリフィス20
9を経由した油圧を直接前進クラッチC1へと供給する
(ステップ100)。
ド201でプライマリーレギュレータバルブ202の調
圧値を上げ、ライン圧を昇圧制御してもよい。
油圧は、図9(b)のように第2の油圧経路212の小
オリフィス211を経由した場合(図9(c))に比較
して、急速に立ち上がる。その後、制御未実施インジケ
ータを点灯し(ステップ110)、ステップ20に戻
る。
T)、あるいは、ライン圧の昇圧時間は、変速機の作動
油温(AT油温)に影響されるので、この時間は表1の
ようなマップに従い選択するようにするとよい。このよ
うにすると、AT油温の差による作動油の粘性のばらつ
きによる制御に与える影響を回避でき、適切な制御を行
うことができる。
が油圧供給回路から十分ドレーンする前にエンジン再始
動が生じて、初期油圧の印加が行われるとC1油圧が急
に立ち上がり、係合ショックが生じるので、タイマによ
り所定時間(図8のToff)経過した後でないと、切
換バルブ205を開制御しないよう制御する。この所定
時間Toffを決定するため、エンジンの回転数NEを
検出し、エンジン回転数が所定の回転数(図8のNE
1)まで落ちたことを復帰用油圧供給(すなわち切換バ
ルブ205の開制御)の開始条件とする。また、エンジ
ン回転数ではなく、これと連動するオイルポンプの回転
数を検出し、オイルポンプの回転数が所定の回転数まで
落ちたことを復帰用油圧供給の開始条件としてもよい。
ッチについても、この図の回路を適用できる。
ッチ式のマニュアルトランスミッションであってもよ
い。
が、本発明の最大の特徴点を示す制御例を図10のフロ
ーチャートを用いて説明する。
ンが図11におけるDポジションやMポジションにした
状態で走行状態にあるものとする。Dポジションは、変
速機が自動的に変速段を変化させる場合であり、Mポジ
ションは、運転者がマニュアルで変速段を変化させるた
めのスポーツモードの位置である。Mポジションの場
合、図12に示したように、ステアリングに設けたシフ
トスイッチ230でポジションをアップダウンさせる。
が図2に従ってコントローラ23に入力され、当該入力
信号が処理されている(ステップ120)。次いで、検
出手段107で変速機の状態が検出され、その検出信号
に基づいて、変速機が1速を達成しているか否かを判定
する。すなわち、自動停止禁止手段108中における判
定手段で、スノーモードか否か(ステップ130)、変
速機の油圧回路を構成するソレノイド208がフェール
しているか否か(ステップ140)、スポーツモードか
否か(ステップ150)がそれぞれ判断され、これらの
いずれかが肯定である場合、ステップ160で、自動停
止禁止手段108により、自動停止始動制御が禁止され
る。
ッチがマニュアル設定されているか否か、あるいは車輪
のスリップ率が所定値を越えて自動的にスノーモード設
定された場合か否かによる。このとき、変速機により2
速発進が行われる。ソレノイドフェールの場合、通常自
動変速機は、高速段を達成する。よって、停止してもそ
の後は1速を達成できないので、スノーモードと同じ扱
いとする。
ードでは、ステアリングのシフトスイッチで1速、2速
での発進を選択できる。停止時に1速に戻るが、マニュ
アルで2速発進可能であり、シフトアップにより1速か
ら2速にした状態で自動停止、再始動が行われると、1
速を達成できないので、同様の扱いとする。
の条件も否定である場合、自動停止始動制御は実行され
る状態にあり、自動停止判定手段101により自動停止
条件が揃ったと判定されたとき(ステップ170)、図
7で示した自動停止制御が実行され、ステップ190へ
と処理が進み、制御未実施インジケータを点灯する。
いとき、ステップ200で、自動停止制御を行わず、自
動停止未実施インジケータを点灯させる。
ジションがD(ドライブ)ポジションなどの走行ポジシ
ョンにあるときで、エンジンの再始動時に1速で再始動
できない場合には、その後における自動停止始動制御を
禁止する。
始動制御を行うこととなり、再始動時の前進クラッチへ
の急速増圧が確実に行われ、係合ショックを少なくする
ことができる。
るか否かを検出して制御しているが、本発明では、1速
以外の変速段が達成されていないとき、エンジンの自動
停止始動制御を禁止してもよい。
Nポジションでかつスポーツモードが選択されたときは
直ちにエンジン自動停止始動制御を中止するのが好まし
い。
減少できる場合にのみ、エンジンの自動停止始動制御を
行うこととなり、係合ショック減少のための確実な制御
を期待することができる。
帰装置のブロック図
図
ャート図
チャート図
ート図
た図
Claims (3)
- 【請求項1】 所定条件でエンジンを自動停止・再始動
するエンジンの自動停止始動装置において、 エンジンの再始動時に変速機において所定変速段が達成
されている状態で所定クラッチへの供給流体圧を急速に
増圧する急速増圧手段と、 変速機の状態を検出する検出手段と、 この検出手段により変速機において所定の変速段が達成
されていない状態が検出されたときエンジンの自動停止
制御を禁止する自動停止禁止手段と、 を備えたことを特徴とするエンジンの自動停止始動装
置。 - 【請求項2】 前記検出手段で検出した変速機の状態
が、2速発進状態の場合である請求項1記載の自動停止
始動装置。 - 【請求項3】 前記検出手段で検出した変速機の状態
が、変速機構のフェール時である請求項1記載の自動停
止始動装置。
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- 1999-02-03 JP JP02676499A patent/JP3837949B2/ja not_active Expired - Fee Related
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