JP2000072141A - 折畳コンテナ - Google Patents

折畳コンテナ

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JP2000072141A
JP2000072141A JP11239078A JP23907899A JP2000072141A JP 2000072141 A JP2000072141 A JP 2000072141A JP 11239078 A JP11239078 A JP 11239078A JP 23907899 A JP23907899 A JP 23907899A JP 2000072141 A JP2000072141 A JP 2000072141A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高さ方向に折曲自在な折畳側板を有する折畳
コンテナがある。しかし従来は、前記折畳側板が、2枚
の板同士を蝶番等の金具で屈曲自在に連結し、また、そ
の折畳側板が底板に対しても蝶番等の金具で連結されて
いるため、構成部品と組立工数が多くなってコスト高に
なる。 【解決手段】 四角い底板の周囲を四枚の側板で囲った
箱形の組立状態と扁平な折畳状態に変化する折畳コンテ
ナにおいて、一枚のプラスチック段ボールを使用し、そ
のプラスチック段ボールの厚さの一部を切断して構成す
るヒンジ部を両縁から少なくとも三本づつ平行に設けて
内側に屈曲自在なるように形成し、もって、対向関係に
ある二枚の屈曲自在な側板2bと底板2cとを一体構造
にして構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種工業部品等を収納
し、輸送・運搬する際に使用する折畳可能な折畳コンテ
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の折畳コンテナとして、従来、実
開昭60−167733号公報、実開昭63−1262
35号公報等において、底板の相対向する1対の辺上に
設けた立上げ壁上に、ヒンジ部を介して側板が取付けら
れ、矩形フレーム状の上枠が両側板の外側を囲い摺動可
能に水平に配設され、その上枠の相対向する2辺部(側
板のない2辺部)に、ヒンジ部を介して2枚の板が連結
されてなる折畳側板が下側に向けて取付けられ、両折畳
側板が両側板の間で折畳み動作するように構成された折
畳コンテナが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の折畳
コンテナは、両側の折畳側板の下縁部がフリーな状態と
なるため、そのままフリーの状態にした場合はコンテナ
の強度が低下し、強度を保持させるためには、両折畳側
板の下縁部と底板の2辺部との間に強固な嵌合機構を設
けて両部分を嵌合させる必要があり、嵌合機構などが複
雑になり、コンテナの折畳や組立て操作が複雑化する問
題があった。
【0004】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、充分な強度を有すると共に、容易に折畳と組立て操
作を行うことができる折畳コンテナを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の折畳コンテナは、矩形枠状の上枠と、上枠
の相対向する2辺部に上端の保持部が固定される内側板
と、上枠の相対向する他の2辺部に上端の保持部が固定
され内側板の外側に配設される外側板と、を備え、内側
板は底板の両側に側板を連設してコ字状の開形状を持つ
ように形成され、外側板は底板の両側に側板を連設して
コ字状の開形状を持つと共に、内側板に対し十文字に交
差し且つ底板と底板を重ね合せるように配設され、内側
板の側板と外側板の側板の略中央部に折畳時に内側に入
るヒンジ部が設けられたことを特徴とする。
【0006】
【作用】このように構成された折畳コンテナでは、折畳
む場合、先ず、内側板を、その側板の中央のヒンジ部を
内側に曲げ入れるようにして折畳み、次に、外側板を、
同様に、その側板の中央のヒンジ部を内側に曲げ入れる
ようにして折畳み、それを上枠内に入れ、コンテナは折
畳み状態となる。
【0007】一方、コンテナを折畳状態から組立る場
合、折畳時とは反対に、先ず、外側板を上枠内から引き
下げ、ヒンジ部を開くようにして両側の側板を平坦な形
状にし、コ字状に開く。次に、内側板を、同様に上枠内
から引き下げ、その両ヒンジ部を開くようにして両側の
側板を平坦な形状にし、コ字状に開く。この状態で、内
側板の底板が外側板の底板に重ねられ、二重底を持つコ
ンテナが組立てられる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0009】図1は折畳コンテナの正面図を、図2はそ
の側面図を、図3はその平面図を示している。1はコン
テナの上枠であり、全体の平面形状が矩形の枠状に例え
ば合成樹脂で形成される。上枠1の内部には、後述の内
側板2と外側板3の保持部2a,3aを嵌入するための
凹部1aが全周にわたって水平に形成される。この凹部
1a内には、差し込まれる保持部の抜けを防止するため
に、係止突起が設けられる。
【0010】また、上枠1の上面には複数のコンテナを
積み重ねる際に位置決めとなる凸条1bが枠の長手方向
に沿って突設される。また、上枠1には内側全周に内側
庇部1cが張り出すように設けられ、上枠1の下部には
立下り壁1dが下側全周に設けられる。さらに、側面側
の立下り壁1dの下端部には、折畳状態の外側板3を係
止し垂れ下がりを防止するための係止部1eが内側に突
出して設けられる(図6、図8)。
【0011】2は内側板であり、例えば合成樹脂製段ボ
ールにより略コ字状に折り曲げて形成される。この内側
板2は、凹部1aに差し込む保持部2aと、保持部2a
に続く側板2bと、側板2bに続く底板2cとから構成
され、各部分は、繰り返し折り曲げ可能なヒンジ部を介
して一体的に形成される。そして、内側板2の両保持部
2aは、図4、図6に示すように、上枠1の両側部の凹
部1a内に差し込まれ、固定される。また、側板2bの
中央部に水平なヒンジ部2dが設けられ、側板2bはヒ
ンジ部2dを内側に入れるように折畳み可能である。
【0012】3は外側板であり、上記と同様に、例えば
合成樹脂製段ボールにより略コ字状に折り曲げ、内側板
2の外側に密に組み付くように形成される。外側板3
は、内側板と同様に、凹部1aに差し込む保持部3a
と、保持部3aに固定壁部3eを介して続く側板3b
と、側板3bに続く底板3cとから構成され、各部分
は、繰り返し折り曲げ可能なヒンジ部を介して一体的に
形成される。そして、外側板3の両保持部3aは、図
5、図7に示すように、上枠1の前後の辺部の凹部1a
内に差し込まれ、固定される。なお、保持部3aと側板
3bの間に設けられ上枠1の内側に固定される固定壁部
3eは、図7に示すように、折畳んだ状態の内側板2が
収納可能な幅で設けられる。また、側板3bの中央部に
水平なヒンジ部3dが設けられ、側板3bはヒンジ部3
dを内側に入れるように折畳み可能である。
【0013】このように、内側板2と外側板3は、上枠
1の相対向する各々の2辺に、その保持部2a,3aを
固定して取付けられ、コ字状の内側板2と外側板3は十
文字に交差するように配設され、各底板2c,3cにお
いて独立した二重底を形成する。
【0014】上記構成の折畳コンテナを折畳む場合、図
6に示すように、先ず、内側板2を、その側板2bの中
央のヒンジ部2dを内側に曲げ入れるようにして折畳
み、それを上枠1内の固定壁部3eの内側に入れる。
【0015】次に、外側板3を、同様に、その側板3b
の中央のヒンジ部3dを内側に曲げ入れるようにして折
畳み、それを上枠1の立下り壁1d内に入れる。これ
で、コンテナは図8に示すように折畳まれ、外側板3は
係止部1eで係止されるため、折畳状態は良好に保持さ
れる。
【0016】一方、コンテナを折畳状態から組立る場
合、折畳時とは反対に、先ず、外側板3を、係止部1e
の係止を外して引き下げ、ヒンジ部3dを開くようにし
て両側の側板3bを平坦な形状にし、コ字状に開く。次
に、内側板2を、同様に上枠1内から引き下げ、その両
ヒンジ部2dを開くようにして両側の側板2bを平坦な
形状にする。この状態で、内側板2の底板2cが外側板
3の底板3cに重ねられ、二重底を形成し、内側板2の
側板2bの両側端部は、外側板3の側板3bの内側に挟
まれ、隙間のない強固な箱が簡単に形成される。
【0017】このように、内側板2と外側板3の底板に
よって二重底が形成されるため、コンテナの強度を高
め、重量物を運搬することも可能となる。また、内側板
2と外側板3の保持部2a,3aが上枠1の凹部1a内
に水平に差し込み固定されているため、内側板2と外側
板3にかかる荷重を充分に保持することができる。
【0018】なお、上記実施例の内側板2と外側板3で
は、プラスチック段ボールの厚さの一部を切断してヒン
ジ部としたが、単に折り曲げてヒンジ部とすることもで
き、また、他の蝶番形のヒンジとすることもできる。ま
た、内側板2と外側板3は、プラスチック段ボールの
他、プラスチック板、金属板、紙製段ボール等により形
成することもできる。
【0019】また、底板2c,3cに、相互に係合可能
な凸部と凹部、又は凸部と孔を設けて係合させれば、組
立て時の内側板2と外側板3のずれを防止できる。ま
た、内側板2の底板2cの長さを外側板3の底板3cの
幅より小さくすれば、側板2bと側板3b間に生じやす
い隙間を極めて少なくすることができる。
【0020】さらに、図9に示すように、上枠1は、内
側板12と外側板13の上端部を曲げて形成することも
できる。
【0021】即ち、例えば合成樹脂製段ボールにより略
コ字状に折り曲げて形成される内側板12は、側板12
bと、側板12bに続く底板12cとを有し、各部分
は、繰り返し折り曲げ可能なヒンジ部を介して一体的に
形成され、側板12bの中央部に水平なヒンジ部12d
が設けられ、側板12bはヒンジ部12dを内側に入れ
るように折畳み可能である。そして、側板12bの上部
に、その延設部を外側に曲折されてなる断面コ字状の上
枠部12aがそれと一体に形成される。
【0022】また、同様の外側板13は、側板13b
と、側板13bに続く底板13cとを有し、各部分は、
繰り返し折り曲げ可能なヒンジ部を介して一体的に形成
され、側板13bの中央部に水平なヒンジ部13dが設
けられ、側板13bはヒンジ部13dを内側に入れるよ
うに折畳み可能である。そして、側板13bの上部に固
定壁部13eが設けられ、その固定壁部13eの上部
に、その延設部を外側に曲折してなる断面コ字状の上枠
部13aがそれと一体に形成される。
【0023】内側板12と外側板13は、コンテナの矩
形平面の相対する2辺に上枠部12a,13aを位置さ
せ、底板12cを上に、底板13cを下に重ね合せて配
設される。そして、組み立てられた内側板12と外側板
13の上枠部12a,と13aの4つの角部には、L字
状の補強連結具14が外側から組み付けられ、箱の角部
が連結されてコンテナが完成する。このコンテナも、上
記と同様に簡単に折畳むことができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の折畳コン
テナによれば、上枠に両端を保持され十字状に交差して
配置されたコ字状の内側板と外側板により、コンテナの
側壁部を形成するため、フリーの端部によって強度が低
下することはなく、複雑な構造の嵌合機構を必要としな
いため、構造が簡単で、低コストで容易に製造すること
ができ、組立て・折畳み操作を簡単に行うことができ
る。また、コンテナの底部が内側板と外側板の底板によ
り二重底となるため、コンテナの強度が増大し、重量物
を収納して搬送することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す折畳コンテナの正面
図である。
【図2】 同側面図である。
【図3】 同平面図である。
【図4】 図2に IV − IV 断面図である。
【図5】 図1のV −V 断面図である。
【図6】 折畳み状態の断面図である。
【図7】 折畳み状態の断面図である。
【図8】 折畳み完了状態の断面図である。
【図9】 他の実施例の折畳コンテナの部分斜視図であ
る。
【図10】 内側板の斜視図である。
【符号の説明】
1 …上枠 2 …内側板 2a…保持部 2b…側板 2c…底板 2d…ヒンジ部 3 …外側板 3a…保持部 3b…側板 3c…底板 3d…ヒンジ部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月27日(1999.8.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 折畳コンテナ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種工業部品等を収納
し、輸送・運搬する際に使用する折畳可能な折畳コンテ
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の折畳コンテナとして、従来、実
開昭63−126235号公報等において、底板の相対
向する1対の辺上に設けた立上げ壁上に、ヒンジ部を介
して側板が取付けられ、矩形フレーム状の上枠が両側板
の外側を囲い摺動可能に水平に配設され、その上枠の相
対向する2辺部(側板のない2辺部)に、ヒンジ部を介
して2枚の板が連結されてなる折畳側板が下側に向けて
取付けられ、両折畳側板が両側板の間で折畳み動作する
ように構成された折畳コンテナが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この種の折畳
コンテナは、折畳側板が、独立した2枚の板同士を蝶番
等の金具で屈曲自在に連結して構成され、また、その折
畳側板が底板に対しても蝶番等の金具で連結されている
ため、構成部品点数と組立工数が多くなってコスト高に
なる問題点があった
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記に鑑みな
されたもので、四角い底板の周囲を四枚の側板で囲った
箱形の組立状態と扁平な折畳状態に変化する折畳コンテ
ナにおいて、一枚のプラスチック段ボールを使用し、そ
のプラスチック段ボールの厚さの一部を切断して構成す
るヒンジ部を両縁から少なくとも三本づつ平行に設けて
内側に屈曲自在なるように形成し、もって、対向関係に
ある二枚の屈曲自在な側板と底板とを一体構造にして構
成した折畳コンテナを提供する。
【0005】
【作用】上記折畳コンテナは、一枚のプラスチック段ボ
ールに対して厚さの一部を切断してヒンジ部を構成し、
対向関係にある屈曲自在な二枚の側板と底板を一体にし
て構成したため、部品点数の激減と低価格化が可能にな
る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、図1は折畳コンテナの正面図を、図2はそ
の側面図を、図3はその平面図を示している。1はコン
テナの上枠であり、全体の平面形状が矩形の枠状に例え
ば合成樹脂で形成される。上枠1の内部には、後述の内
側板2と外側板3の保持部2a,3aを嵌入するための
凹部1aが全周にわたって水平に形成される。この凹部
1a内には、差し込まれる保持部の抜けを防止するため
に、係止突起が設けられる。
【0007】また、上枠1の上面には複数のコンテナを
積み重ねる際に位置決めとなる凸条1bが枠の長手方向
に沿って突設される。また、上枠1には内側全周に内側
庇部1cが張り出すように設けられ、上枠1の下部には
立下り壁1dが下側全周に設けられる。さらに、側面側
の立下り壁1dの下端部には、折畳状態の外側板3を係
止し垂れ下がりを防止するための係止部1eが内側に突
出して設けられる(図6、図8)。
【0008】2は内側板であり、図10のように、一枚
のプラスチック段ボールを略コ字状に折り曲げて形成さ
れる。この内側板2は、凹部1aに差し込む保持部2a
と、保持部2aに続く側板2bと、側板2bに続く底板
2cとから構成され、各部分は、プラスチック段ボール
の厚さの一部を切断して繰り返し折り曲げ可能とした
ンジ部を介して一体的に形成される。そして、内側板2
の両保持部2aは、図4、図6に示すように、上枠1の
両側部の凹部1a内に差し込まれ、固定される。また、
側板2bの中央部に水平なヒンジ部2dが設けられ、側
板2bはヒンジ部2dを内側に入れるように折畳み可能
である。
【0009】3は外側板であり、上記と同様に、一枚の
プラスチック段ボールを略コ字状に折り曲げ、内側板2
の外側に密に組み付くように形成される。外側板3は、
内側板と同様に、凹部1aに差し込む保持部3aと、保
持部3aに固定壁部3eを介して続く側板3bと、側板
3bに続く底板3cとから構成され、各部分は、プラス
チック段ボールの厚さの一部を切断して繰り返し折り曲
げ可能としたヒンジ部を介して一体的に形成される。そ
して、外側板3の両保持部3aは、図5、図7に示すよ
うに、上枠1の前後の辺部の凹部1a内に差し込まれ、
固定される。なお、保持部3aと側板3bの間に設けら
れ上枠1の内側に固定される固定壁部3eは、図7に示
すように、折畳んだ状態の内側板2が収納可能な幅で設
けられる。また、側板3bの中央部に水平なヒンジ部3
dが設けられ、側板3bはヒンジ部3dを内側に入れる
ように折畳み可能である。
【0010】このように、内側板2と外側板3は、上枠
1の相対向する各々の2辺に、その保持部2a,3aを
固定して取付けられ、コ字状の内側板2と外側板3は十
文字に交差するように配設され、各底板2c,3cにお
いて独立した二重底を形成する。
【0011】上記構成の折畳コンテナを折畳む場合、図
6に示すように、先ず、内側板2を、その側板2bの中
央のヒンジ部2dを内側に曲げ入れるようにして折畳
み、それを上枠1内の固定壁部3eの内側に入れる。
【0012】次に、外側板3を、同様に、その側板3b
の中央のヒンジ部3dを内側に曲げ入れるようにして折
畳み、それを上枠1の立下り壁1d内に入れる。これ
で、コンテナは図8に示すように折畳まれ、外側板3は
係止部1eで係止されるため、折畳状態は良好に保持さ
れる。
【0013】一方、コンテナを折畳状態から組立てる場
合、折畳時とは反対に、先ず、外側板3を、係止部1e
の係止を外して引き下げ、ヒンジ部3dを開くようにし
て両側の側板3bを平坦な形状にし、コ字状に開く。次
に、内側板2を、同様に上枠1内から引き下げ、その両
ヒンジ部2dを開くようにして両側の側板2bを平坦な
形状にする。この状態で、内側板2の底板2cが外側板
3の底板3cに重ねられ、二重底を形成し、内側板2の
側板2bの両側端部は、外側板3の側板3bの内側に挟
まれ、隙間のない強固な箱が簡単に形成される。
【0014】このように、内側板2と外側板3の底板に
よって二重底が形成されるため、コンテナの強度を高
め、重量物を運搬することも可能となる。また、内側板
2と外側板3の保持部2a,3aが上枠1の凹部1a内
に水平に差し込み固定されているため、内側板2と外側
板3にかかる荷重を充分に保持することができる。
【0015】なお、底板2c,3cに、相互に係合可能
な凸部と凹部、又は凸部と孔を設けて係合させれば、組
立て時の内側板2と外側板3のずれを防止できる。ま
た、内側板2の底板2cの長さを外側板3の底板3cの
幅より小さくすれば、側板2bと側板3b間に生じやす
い隙間を極めて少なくすることができる。
【0016】さらに、図9に示すように、上枠1は、内
側板12と外側板13の上端部を曲げて形成することも
できる。
【0017】即ち、例えばプラスチック段ボールにより
略コ字状に折り曲げて形成される内側板12は、側板1
2bと、側板12bに続く底板12cとを有し、各部分
は、繰り返し折り曲げ可能なヒンジ部を介して一体的に
形成され、側板12bの中央部に水平なヒンジ部12d
が設けられ、側板12bはヒンジ部12dを内側に入れ
るように折畳み可能である。そして、側板12bの上部
に、その延設部を外側に曲折されてなる断面コ字状の上
枠部12aがそれと一体に形成される。
【0018】また、同様の外側板13は、側板13b
と、側板13bに続く底板13cとを有し、各部分は、
繰り返し折り曲げ可能なヒンジ部を介して一体的に形成
され、側板13bの中央部に水平なヒンジ部13dが設
けられ、側板13bはヒンジ部13dを内側に入れるよ
うに折畳み可能である。そして、側板13bの上部に固
定壁部13eが設けられ、その固定壁部13eの上部
に、その延設部を外側に曲折してなる断面コ字状の上枠
部13aがそれと一体に形成される。
【0019】内側板12と外側板13は、コンテナの矩
形平面の相対する2辺に上枠部12a,13aを位置さ
せ、底板12cを上に、底板13cを下に重ね合せて配
設される。そして、組み立てられた内側板12と外側板
13の上枠部12a,と13aの4つの角部には、L字
状の補強連結具14が外側から組み付けられ、箱の角部
が連結されてコンテナが完成する。このコンテナも、上
記と同様に簡単に折畳むことができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の折畳コン
テナによれば、一枚のプラスチック段ボールにより、し
かもプラスチック段ボールの厚さの一部を切断してヒン
ジ部を構成することにより、対向関係にある二枚の屈曲
自在な側板と底板とを一体構造にしたため、折畳側板を
構成するのに蝶番や軸受部材を使用していた従来型の折
畳コンテナに比べて、コンテナ全体の部品点数及び組立
工数が激減し、従って飛躍的な低コスト化が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す折畳コンテナの正面
図である。
【図2】 同側面図である。
【図3】 同平面図である。
【図4】 図2に IV − IV 断面図である。
【図5】 図1のV −V 断面図である。
【図6】 折畳み状態の断面図である。
【図7】 折畳み状態の断面図である。
【図8】 折畳み完了状態の断面図である。
【図9】 他の実施例の折畳コンテナの部分斜視図であ
る。
【図10】 内側板の斜視図である。
【符号の説明】 2b…側板 2c…底板 2d…ヒンジ部 3b…側板 3c…底板 3d…ヒンジ部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角い底板の周囲を四枚の側板で囲った
    箱形の組立状態と扁平な折畳状態に変化する折畳コンテ
    ナにおいて、 一枚のプラスチック段ボールを使用し、そのプラスチッ
    ク段ボールの厚さの一部を切断して構成するヒンジ部を
    両縁から少なくとも三本づつ平行に設けて内側に屈曲自
    在なるように形成し、もって、対向関係にある二枚の屈
    曲自在な側板と底板とを一体構造にして構成した折畳コ
    ンテナ。
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