JPH09169332A - 紙 箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中底を箱本体と一体にして支持強度を大きく
し、組立て、折畳みも容易な紙箱を提供することであ
る。 【解決手段】 底壁１の両側縁に折り目線１ａを介して
側壁２、２を設け、両端縁に折り目線１ｂを介して端壁
３、３及び内端壁３ａ、３ａを設け、前記それぞれの側
壁２と端壁３の両端を連結壁４、４によって接続した紙
箱において、前記一方の側壁２に折り目線２ｂを介して
一方の支持壁７と折り目線６ａを介して中底６を連続し
て設け、この中底６に折り目線６ｂを介して他方の支持
壁７を設け、これらの支持壁７、７を前記側壁２、２の
内面に固着したのである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業の技術分野】この発明は、種々の物品の包装や保
管に用いる紙箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】厚紙によって形成した箱に中底を設ける
場合がある。その目的は様々である。例えば、収納する
物品を倒れないように支持するため、中底に穴を設け
て、この穴に物品を挿し込んだり、物品から滲出する液
体を中底の孔から下方の底壁に落下させるため等であ
る。

【０００３】従来、この種の中底は、紙箱本体とは別体
になっており、組立てが面倒で、中底の支持強度も弱い
問題がある。

【０００４】

【発明の課題】そこで、この発明の課題は、中底を箱本
体と一体にして支持強度を大きくし、組立て、折り畳み
も容易にすることである。

【０００５】

【課題の解決手段】上記の課題を解決するために、この
発明は、底壁の両側縁にそれぞれ折り目線を介して両側
壁を設け、前記底壁の両端縁にそれぞれ折り目線を介し
て両端壁を設け、隣接する側壁と端壁のそれぞれ両端を
連結壁で接続した紙箱において、前記一方の側壁に折り
目線を介して一方の中底支持壁及び中底を連続して設
け、この中底に折り目線を介して他方の中底支持壁を設
け、これらの中底支持壁を前記側壁の内面に固着したこ
とを特徴とする。

【０００６】上記中底は、折り目線を介して側壁と連続
して設けられているため、支持強度が大きく、組立ての
手間もかからず、またほぼ扁平に折り畳むことができ
る。

【０００７】

【実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付図面に
基づいて説明する。

【０００８】図１は、この発明の紙箱を形成するための
ブランクを示す。図示のように、底壁１の両側縁には、
折り目線１ａ、１ａを介して側壁２、２が設けられ、両
端縁には、折り目線１ｂ、１ｂを介して端壁３、３が設
けられている。

【０００９】前記両側壁２、２と両端壁３、３は、ほぼ
３角形の連結壁４によって接続されている。この連結壁
４には、底壁１の隅角部から延びる２等分折り目線４ａ
が設けられている。

【００１０】前記両端壁３、３には、後述するように紙
箱を組立てたとき、端壁３、３を固定するための係止片
３ｃ、３ｃを有する内端壁３ａ、３ａが折り目線３ｂ、
３ｂを介して設けられている。

【００１１】前記側壁２の一方には、折り目線２ａを介
して蓋フラップ５が設けられている。このフラップ５
は、両端及び一方の側縁に挿し込み片５ａ、５ａ、５ｂ
を有している。

【００１２】前記側壁２の他方には、折り目線２ｂを介
して一方の中底支持壁７、折り目線６ａを介して中底
６、折り目線６ｂを介して他方の中底支持壁７が設けら
れている。

【００１３】前記一方の支持壁７には、両端に切欠き７
ａ、７ａが設けられ、他方の支持壁７は、その両端が中
底６よりも短くなって、切欠き７ｂ、７ｂを形成してい
る。

【００１４】前記中底６には、複数の透孔６ｃが設けら
れている。また、側壁２と支持壁７にまたがって、窓８
が設けられている。

【００１５】上記ブランクを組立てて紙箱を形成するに
は、まず両側壁２、２を折り目線１ａ、１ａに沿って立
ち上げ、次に図２に示すように、折り目線２ｂ、６ａに
沿って支持壁７を折り曲げ、他方の側壁２の内面に、支
持壁７を重ね合せて糊付けし、さらに他方の支持壁７を
折り目線６ｂに沿って立ち上げ、一方の側壁２の内面に
糊付けする。図１中、一方の側壁２の鎖線で示された領
域が、他方の支持壁７の糊付けされる部分である。

【００１６】図２は、上記のようにして中底６の支持壁
７、７を側壁２、２の内面に重ね合せて糊付けした状態
を示している。図から判るように、前記窓８によって、
側壁２の上縁に半円形の切欠きが形成されている。これ
は、蓋フラップ５の挿し込み片５ｂを側壁２の内側に挿
し込んで蓋を閉じた状態から蓋を開く場合、容易に開く
ことができるようにするためである。

【００１７】図２の状態から、連結壁４を折り目線４ａ
に沿って二つ折りにしながら端壁３を折り目線１ｂに沿
って次第に立ち上げ（図３）、端壁３が底壁１に対して
ほぼ直角になると、連結壁４は、図４に示すように、折
り目線４ａに沿って二重に折り畳まれる。そこで、図５
に示すように、内端壁３ａを折り目線３ｂに沿って折り
曲げ端壁３の内面に重ね合せ、係止片３ｃを内端壁３ａ
と直角に折り曲げて支持壁７の端部に設けた切欠き７ｂ
に係止する。同様に、他方の係止片３ｃも切欠き７ａに
係止する。これによって、側壁２、２と端壁３、３が紙
箱の周壁を形成した状態が維持される。

【００１８】なお、図２の状態で、底壁１の両側縁の折
り目線１ａ、１ａに沿って一方に倒すと、紙箱全体をほ
ぼ平坦に折り畳むことができる。従って運搬、保管等に
嵩張らず、取り扱いに便利である。

【００１９】上記のようにして形成した紙箱は、しゅう
まい等の食品を収納販売するのに好適であり、そのまま
電子レンジで加熱しても、水、油等が透孔６ｃから底壁
１に滴下して中底６に溜まることがない。

【００２０】図６は他の実施形態を示す。図中、図１と
同じ部分は同じ符号を付し、説明は省略する。

【００２１】図示のように、中底６には、図１の透孔６
ｃに代えてＨ形切り目６ｅが設けられており、この切り
目６ｅの中央を押圧すると穴が形成されるようになって
いる。また、中底６の両端には、遮蔽壁６ｄ、６ｄが形
成され、この遮蔽壁６ｄ、６ｄと中底６とにまたがって
略コ字形切り目６ｆが設けられている。この切り目６ｆ
は、遮蔽壁６ｄを折り曲げたとき、突起６ｇとなるよう
にしたものである。

【００２２】前記中底６の他方の支持壁７ｃは、一方の
支持壁７よりも巾が狭く形成され、一方の側壁２の鎖線
で示す領域に接着されるようになっている。

【００２３】前記内端壁３ａには、その外端中央に切欠
き３ｄが形成されている。この切欠き３ｄは、前記切り
目６ｆによって形成される突起６ｇと互に係合する。こ
の切欠き３ｄの両側には、一対の係止突条３ｅが設けら
れている。

【００２４】前記蓋フラップ５には、ポケットを形成す
るためのパネルが連続して設けられている。図示のよう
に、ポケットの頂壁９の両側には、側壁１０、１０が設
けられ、一端には端壁１１が設けられている。これらの
側壁１０及び端壁１１には、それぞれ挿し込み片１０ａ
及び１１ａが設けられている。また、一方の側壁１０に
は、頂壁９に接着される接合片１２が設けられている。

【００２５】図７は、図２とほぼ同様にして中底６を両
側壁２、２に固着した状態を示している。図示のよう
に、支持壁７が他方の側壁２の内面に接着され、支持壁
７ｃは一方の側壁２の内面に接着される（図６の鎖線領
域において）。なお、ポケットは、蓋フラップ５の裏面
に既に形成されている。

【００２６】図７の状態から、連結壁４を折り目線４ａ
に沿って折り曲げながら、端壁３を立ち上げ、さらに内
端壁３ａを折り曲げて端壁３の内面に重ね合せる。この
手順は、前述の実施形態と同様である。ただし、中底６
の両端の切り目６ｆによって形成された突起６ｇを内端
壁３ａの切欠き３ｄに係合し、内端壁３ａの突条３ｅを
端壁３と遮蔽壁６ｄとの間に挿し込んで、内端壁３ａを
固定する点は異なる。

【００２７】このようにして、作成された紙箱は、例え
ば、ＡＰＳ（先進的写真システム）のカートリッジをＨ
形切れ目６ｃに挿し込んで収納し、インデックスプリン
トを蓋フラップ５のポケットに収納して、保管するのに
好適である。

【００２８】なお、この実施形態の紙箱も、図７の状態
で底壁１の側縁の折り目線１ａ、１ａに沿って、一方に
倒すことによりほぼ扁平に折り畳むことができる。

【００２９】

【発明の効果】この発明によれば、以上のように、底壁
の両端縁に折り目線を介して設けた側壁の一方に、その
上縁から折り目線を介して連続する一方の中底支持壁
と、この支持壁に折り目線を介して連続する中底及び中
底から折り目線を介して連続する他方の中底支持壁を設
け、これらの支持壁を前記両側壁の内面に接着して中底
を支持するようにしたので、中底の支持強度が高められ
ると同時に、中底を別途挿入して組立てる手間を省くこ
とができ、また側壁を一方に倒すことによって全体をほ
ぼ扁平に折り畳むことができるので運搬や保管に便利で
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の紙箱の展開図

【図２】同上を組立てる途中過程を示す斜視図

【図３】同上の紙箱の端壁を組立てる状態を示す平面図

【図４】同上の組立て完了状態を示す平面図

【図５】同上の内端壁の係止状態を示す断面図

【図６】この発明の紙箱の他の例を示す展開図

【図７】同上の組立て過程を示す斜視図

【符号の説明】

１ 底壁 １ａ、１ｂ 折り目線 ２ 側壁 ２ａ、２ｂ 折り目線 ３ 端壁 ３ａ 内端壁 ３ｂ 折り目線 ３ｃ 係止片 ３ｄ 切欠き ３ｅ 係止突条 ４ 連結壁 ４ａ 折り目線 ５ 蓋フラップ ５ａ、５ｂ 挿し込み片 ６ 中底 ６ａ、６ｂ 折り目線 ６ｃ 透孔 ６ｄ 遮蔽壁 ６ｅ Ｈ形切り目 ６ｆ コ字形切り目 ６ｇ 突起 ７ 中底支持壁 ７ａ、７ｂ 切欠き ７ｃ 中底支持壁 ９ ポケットの頂壁 １０ ポケットの側壁 １１ ポケットの端壁

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底壁の両側縁にそれぞれ折り目線を介し
   て両側壁を設け、前記底壁の両端縁にそれぞれ折り目線
   を介して両端壁を設け、隣接する側壁と端壁のそれぞれ
   両端を連結壁で接続した紙箱において、前記一方の側壁
   に折り目線を介して一方の中底支持壁及び中底を連続し
   て設け、この中底に折り目線を介して他方の中底支持壁
   を設け、これらの中底支持壁を前記側壁の内面に固着し
   たことを特徴とする紙箱。