JP2000063694A - 黄色顔料およびその製造方法 - Google Patents

黄色顔料およびその製造方法

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JP2000063694A
JP2000063694A JP10232015A JP23201598A JP2000063694A JP 2000063694 A JP2000063694 A JP 2000063694A JP 10232015 A JP10232015 A JP 10232015A JP 23201598 A JP23201598 A JP 23201598A JP 2000063694 A JP2000063694 A JP 2000063694A
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monoazo yellow
mol
coupler
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Kensuke Ajizono
建介 味園
Junichiro Sato
淳一郎 佐藤
Hidehiro Tamadome
秀広 玉留
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Sanyo Color Works Ltd
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
    • C09B67/0033Blends of pigments; Mixtured crystals; Solid solutions
    • C09B67/0046Mixtures of two or more azo dyes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラートナー用黄色着色剤として好適な特性
を備えたモノアゾ系黄色顔料を提供する。 【解決手段】 一般式(1): 【化11】 〔式中、R1およびR2は互いに相違する水素原子、塩素
原子、ニトロ基、メチル基又はメトキシ基を表し、
3、R4およびR5は同じか又は相違する水素原子、塩
素原子、メチル基、メトキシ基又はエトキシ基を表す〕
で示されるモノアゾ系黄色顔料を製造する際に、スルホ
ン酸基含有異種ベースと5−アセトアセチルアミノベン
ズイミダゾロンの異種カップラー、又は5−アミノベン
ズイミダゾロンの異種ベースとスルホン酸基含有異種カ
ップラーとを添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モノアゾ系黄色顔
料およびその製造方法に関し、さらに詳細には、電子写
真、静電印刷法などにおけるカラー画像形成方法に用い
られる、カラートナー用の黄色着色剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真、静電印刷法などでのカラー画
像形成において、品質の良いカラー画像再現性を得るた
めに、カラートナー用着色剤に対しては次のような特
性、即ち、色相、透明性、着色力などの光学的特性や、
耐光性、耐熱性、耐溶剤性などの耐久性が要求され、更
に、着色剤に起因する変異原生や分解生成物などの安全
性に問題のないことも併せて要求される。そのため、使
用される着色剤は耐久性の面から、一般に染料よりも顔
料の方が好ましく、黄色顔料としては、例えば、C.I.Pi
gment Yellow 12、同13、同17のようなベンジジン系ジ
スアゾ顔料やC.I.Pigment Yellow 93、同151、同154、
同180のような縮合系アゾ顔料などが使用されている。
【0003】しかしながら、ベンジジン系ジスアゾ顔料
は、主として色相、透明性、着色力などの光学的特性が
影響するカラー画像再現性は良好であるが、主として耐
光性が影響する画像の保持性にはついては好ましくな
く、又ベンジジン類に起因する分解生成物のため安全性
も疑問視されている。一方、縮合系アゾ顔料は、ベンジ
ジン系ジスアゾ顔料に比べて、画像の保持性や安全性は
満足できるが、高価格であることや、カラー画像再現性
が不十分であるなどの欠点を有し、それぞれ一長一短が
あるのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電子写真、
静電印刷法などにおけるカラー画像形成方法のために、
画像再現性、画像保持性が良好で、且つ、安価で安全性
に優れたバランスの良いカラートナー用黄色顔料着色剤
として好適な、モノアゾ系黄色顔料を提供することをそ
の目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】現在、有機黄色顔料では
モノアゾ系顔料とベンジジン系ジスアゾ顔料が最も多く
生産されているが、一般式(1):
【0006】
【化8】
【0007】〔式中、R1およびR2は互いに相違する水
素原子、塩素原子、ニトロ基、メチル基又はメトキシ基
を表し、R3、R4およびR5は同じか又は相違する水素
原子、塩素原子、メチル基、メトキシ基又はエトキシ基
を表す〕で示されるモノアゾ系黄色顔料は、カラートナ
ー用黄色着色剤としてみた場合、一般に安全性、価格お
よび画像の保持性に影響する耐光性は問題ないが、カラ
ー画像再現性に影響する着色力、透明性などの光学的特
性がベンジジン系ジスアゾ顔料に比べて劣り、更に、溶
剤、熱などに対する結晶安定性が悪く、カラートナー作
製時に結晶成長が起こり、不透明になるという致命的な
欠点がある。そのため、従来の前記一般式(1)で示さ
れるようなモノアゾ系黄色顔料は、基本的に品質の良い
カラー画像再現性を得ることは不可能であるということ
からトナー用黄色着色剤として省みられていなかった。
【0008】本発明者らは、上述の従来技術の問題点を
解決すべく、敢えて、前記一般式(1)で示されるモノ
アゾ系黄色顔料[以下、モノアゾ黄色顔料という。]に
つき鋭意研究を重ねた。その結果、モノアゾ黄色顔料の
合成時に、 所定量で、且つ特定の異種ベースと異種カップラーを
併用して合成することにより得られたもの、又は モノアゾ黄色顔料の合成時に、所定量のスルホン酸基
含有異種ベースもしくはスルホン酸基含有異種カップラ
ーを使用し、表面疎水性が所定範囲となるようにして得
られたものが、モノアゾ黄色顔料本来の耐久性を保持し
つつ、且つ溶剤、熱などに対する結晶安定性が向上し、
又、顔料の1次粒子径を小さくしたことによる光学的特
性の向上と相まって、カラートナー用着色剤として、従
来技術の問題点が解決できるものが得られることを見出
し、本発明を完成させるに至った。本発明において異種
ベースおよび異種カップラーとは、目的とするモノアゾ
黄色顔料を構成するためにカップリング反応において用
いられるベースおよびカップラーとそれぞれ異なる化学
構造を有するが、カップリング反応の基質になり得るも
のを称し、その詳細については後述する。
【0009】即ち、本願第一発明(請求項1)は、モノ
アゾ系黄色顔料用ベースとモノアゾ系黄色顔料用カップ
ラーとのカップリング反応による、一般式(1)で示さ
れるモノアゾ黄色顔料の製造時に、モノアゾ黄色顔料用
ベース100モルに対して一般式(2):
【0010】
【化9】
【0011】〔式中、RおよびR7は同じか又は相違
する水素原子、クロル原子、ニトロ基又はメチル基を表
す〕で示されるスルホン酸基含有異種ベース1〜10モ
ル、およびモノアゾ黄色顔料用カップラー100モルに
対して5−アセトアセチルアミノベンズイミダゾロンの
異種カップラー1〜10モルが添加されることを特徴と
するモノアゾ系黄色顔料の製造方法に関する。この方法
によって、上記のような種々の特性を具備した、カラー
トナー用着色剤として好適に利用可能な黄色顔料を得る
ことができる。
【0012】本願第二発明(請求項2)は、モノアゾ系
黄色顔料用ベースとモノアゾ系黄色顔料用カップラーと
のカップリング反応による、一般式(1)で示されるモ
ノアゾ系黄色顔料の製造方法であって、モノアゾ系黄色
顔料用ベース100モルに対して、5−アミノベンズイ
ミダゾロン異種ベース1〜10モル、およびモノアゾ黄
色顔料用カップラー100モルに対して、一般式
(3):
【0013】
【化10】
【0014】〔式中、R8は 水素原子、塩素原子、メチ
ル基、メトキシ基又はアセチルアミノ基を表す〕で示さ
れるスルホン酸基含有異種カップラー1〜10モルが、
製造時に添加されることを特徴とするモノアゾ系黄色顔
料の製造方法に関する。この方法によっても、前記本願
第一発明と同様、その特性が向上し、カラートナー用着
色剤として好適に利用可能な黄色顔料を得ることができ
る。
【0015】さらに本願第三発明(請求項3)は、モノ
アゾ系黄色顔料用ベースとモノアゾ系黄色顔料用カップ
ラーとのカップリング反応による、一般式(1)で示さ
れるモノアゾ系黄色顔料の製造方法であって、モノアゾ
系黄色顔料用ベース100モルに対して、一般式(2)
で示されるスルホン酸基含有異種ベース1〜10モル、
又はモノアゾ黄色顔料用カップラー100モルに対し
て、一般式(3)で示されるスルホン酸基含有異種カッ
プラー1〜10モルのいずれかが製造時に添加されるこ
とを特徴とし、顔料の表面疎水性度(IPA滴定試験)
が2以上であるモノアゾ系黄色顔料の製造方法に関し、
この方法によっても、本願第一および第二発明と同じ様
な特性を有するためにカラートナー用着色剤として好適
に利用可能な黄色顔料を得ることができる。
【0016】表面疎水性度は、例えば、界面活性剤、脂
肪酸エステル、油、シランカップリング剤等の疎水化処
理剤を、モノアゾ系黄色顔料100重量部に対して1〜
15重量部用いることによって調整することができる。
【0017】そして本願第四発明(請求項5)は、本願
第一乃至第三発明のいずれかの方法において、モノアゾ
系黄色顔料がカラートナー用黄色着色剤として使用され
ることを特徴とする方法に関するものである。
【0018】さらに本願第五発明(請求項6)は、以上
の方法によって製造されたアゾ系黄色顔料に関する。こ
のアゾ系黄色顔料は、光学的特性および溶剤、熱などに
対する結晶安定性に優れている。
【0019】また、本願第六発明(請求項7)は、上記
本願第四発明の方法によって製造されたモノアゾ系黄色
顔料を含むカラートナーに関する。このカラートナー
は、電子写真、静電印刷法などにおけるカラー画像形成
方法のために好適に使用し得るよう、画像再現性、画像
保持性が良好であり、且つ、安価で安全性に優れたもの
である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をさらに詳細に説
明する。
【0021】モノアゾ黄色顔料をカラートナー用着色剤
として使用するためには、これら顔料本来の特性を維持
しつつ、さらに光学的特性および溶剤、熱などに対する
結晶安定性を改良することが必要となる。光学的特性の
改良については、一般式(2)で示されるスルホン酸基
含有異種ベース又は一般式(3)で示されるスルホン酸
基含有異種カップラーを顔料合成時に併用し、顔料の1
次粒子径を小さくして透明性、着色力を上げることによ
り達成されるが、加えて、溶剤、熱などに対する結晶安
定性の改良までには至らない。
【0022】光学的特性の改良に加えて、溶剤、熱など
に対する結晶安定性の改良は、本発明の次のような2つ
の方法で成し遂げることができる。
【0023】第1の方法としては、一般式(2)で示さ
れるスルホン酸基含有異種ベース又は一般式(3)で示
されるスルホン酸基含有異種カップラーのいずれかの併
用の上に、更に、一般式(2)の異種ベース併用の場合
であれば5−アセトアセチルアミノベンズイミダゾロン
の異種カップラーを、又、一般式(3)のカップラー併
用の場合であれば5−アミノベンズイミダゾロンの異種
ベースを同時に、モノアゾ黄色顔料のカップリング時に
併用して合成すればよい。
【0024】本発明において、一般式(2)で示される
ベースとして、例えば、2-クロロ-4-アミノトルエン-
5-スルホン酸、4-クロロ-3-アミノトルエン-5-スル
ホン酸、2、5-ジ-クロロ-アニリン-4-スルホン酸、
4-アミノトルエン-5-スルホン酸、4-クロロ-アニリ
ン-3-スルホン酸、4-アミノ-ベンゼンスルホン酸、3
-アミノ-ベンゼンスルホン酸、2-アミノ-ベンゼンスル
ホン酸、2-ニトロアニリン-4-スルホン酸、4-ニトロ
アニリン-2-スルホン酸等が挙げられる。
【0025】又、一般式(3)で示されるカップラーと
しては、例えば、4-アセトアセチルアミノベンゼンス
ルホン酸、アセト酢酸-2-スルホ-4-アセトアミノアニ
リド、アセト酢酸-2-スルホ-4-メトキシアニリド、1
-アセトアセチルアミノ-4-クロルベンゼン-3-スルホ
ン酸、アセト酢酸-2-スルホ-4-メチルアニリド、2-
アセトアセチルアミノベンゼンスルホン酸等を挙げるこ
とができる。
【0026】次に、如上のスルホン酸基含有異種ベース
又はスルホン酸基含有異種カップラーを用いたモノアゾ
黄色顔料合成時における処理方法について以下に説明す
る。一般式(2)で示されるスルホン酸基含有異種ベー
ス、又は5−アミノベンズイミダゾロンの異種ベース
は、その所定量を、モノアゾ黄色顔料のベースと共にジ
アゾ化を行って、ジアゾ化液を調製する。一方、5−ア
セトアセチルアミノベンズイミダゾロンの異種カップラ
ー又は一般式(3)で示されるスルホン酸基含有異種カ
ップラーは、その所定量を、モノアゾ黄色顔料のカップ
ラーと共に溶解した後、カップラー液を調製し、先のジ
アゾ化液と常法に従ってカップリング合成、熱処理など
の後処理を行えばよい。但し、併用する異種ベースと異
種カップラーの種類がベンズイミダゾロン系同士、又
は、スルホン酸基含有化合物同士であれば、本発明の目
的は達成されないので、異種ベースがスルホン酸基含有
物であれば、異種カップラーはベンズイミダゾロン系
を、逆に、ベンズイミダゾロン系ベースであれば、スル
ホン酸基含有の異種カップラーを使用せねばならない。
【0027】本発明のモノアゾ黄色顔料の製造方法にお
ける、これら異種ベースおよび異種カップラーの使用量
は、モノアゾ黄色顔料のベース又はカップラー100モ
ルに対して、それぞれ異種ベース又は異種カップラーが
1〜10モル、好ましくは2〜6モルとすればよい。異
種ベース又は異種カップラーの使用量が1モル未満であ
れば、光学的特性の改良および結晶成長防止作用の付与
効果が不十分で、本発明の目的とするモノアゾ黄色顔料
が得られず、逆に10モルを越えれば、結晶成長防止作
用は付与できるが、色相の鮮明性や耐光性の低下傾向が
みられるようになり、モノアゾ黄色顔料本来の適性が阻
害されるので好ましくない。
【0028】次に第2の方法では、一般式(2)で示さ
れるスルホン酸基含有異種ベース又は一般式(3)で示
されるスルホン酸基含有異種カップラーのいずれか一方
を、モノアゾ黄色顔料用ベースまたはカップラー100
モルに対して1〜10モルを併用し、且つ、そのモノア
ゾ黄色顔料の好ましくは合成後に、表面疎水性が2以上
になるように調整する。これにより、結晶安定化がはか
られ、前記第1の方法と同様に、本発明の目的とするモ
ノアゾ黄色顔料を得ることができる。
【0029】表面疎水性度が2以上の顔料を得るには、
疎水化処理剤としてHLBの低い(HLB=1〜6)非
イオン界面活性剤や陽イオン界面活性剤、脂肪酸エステ
ル、油、シランカップリング剤等を、製造されるモノア
ゾ系黄色顔料100重量部に対して1〜15重量部、好
ましくは2〜10重量部で、顔料表面を被覆する。かか
る疎水化処理剤は、1重量部以下の使用量では十分な表
面疎水性度とならないために光学特性の向上は達成でき
ず、又15重量部以上では着色剤の結着樹脂に対する分
散性が悪くなり、又着色力の低下を招く。
【0030】本発明でいう表面疎水性度とは以下の手順
で得られた数値をいう。
【0031】試料0.2gを100mlビーカーに秤
取し、純水50mlを加える。
【0032】マグネチックスターラーで撹拌しなが
ら、液面下にIPA(イソプロピルアルコール)を加え
る。
【0033】試料が完全に湿潤し、液面上に試料が認
められなくなった点を終点とする。
【0034】終点に至るまでに添加したIPA量(m
l)を表面疎水性度とする。
【0035】以上のような方法で、本発明の目的とする
モノアゾ黄色顔料を各々得ることができるが、これら疎
水化処理を前記第1の方法において行っても、何ら差し
支えることはない。
【0036】異種ベースおよび/又は異種カップラーを
併用して製造した場合と併用しない場合とで、顔料のX
線結晶回折分析により示される結晶型の変化は見られな
かった。従って、本発明の製造方法によってこのように
モノアゾ系黄色顔料がカラートナー用着色剤として使用
可能となった理由は、異種ベースおよび/又は異種カッ
プラーにより付与される電子吸引性度、得られる顔料の
若干の極性の変化などが、耐溶剤、耐熱性などに好影響
を及ぼし、従来モノアゾ黄色顔料における致命的な欠点
であったカラートナー作製時の結晶成長も抑えられたこ
とにあると推測される。又、顔料の1次粒子径を小さく
して、透明性、着色力を上げることにより、一般的には
耐光性は低下するものであるが、本発明で得た顔料の耐
光性低下は非常に小さかった。
【0037】本発明の目的は、モノアゾ黄色顔料合成時
に上記したように特定の異種ベースおよび/又は異種カ
ップラーを併用するか、さらに顔料の疎水性度を調整す
ることによって成し遂げられるが、従来から顔料の合成
助剤や、ソフト化剤、表面処理剤のエマルジョン化剤な
どとして用いられている界面活性剤を、モノアゾ黄色顔
料の疎水性度や帯電性などカラートナー適性に影響を及
ぼさない範囲で使用しても特に問題はない。
【0038】以上、述べてきたモノアゾ黄色顔料の、カ
ラートナー用着色剤としての基本的な適性有無の判定法
としては、従来から一般的で簡易的な方法として知られ
ている次のような方法を採用した。すなわち、先ず結着
樹脂として通常使用されているポリエステルやアクリル
のような樹脂に、顔料を高濃度、高分散化したマスター
バッチを作り、次に、このマスターバッチの顔料分が3
〜5重量%になるように、テトラヒドロフラン又は酢酸
エチルなどの溶剤で希釈した上記樹脂・顔料分散液を調
製し、これを透明フイルムに展色して試料を作製した。
この試料をオーバーヘッドプロジェクター(OHP)に
セットし、その透過色を目視により判定する方法と、併
せて、同じく作製した試料の分光透過率特性(Y値、透
過率)を測色する方法を採った。又、耐光性もフェドメ
ーターで一定時間照射を行い、同分光測色計で測色し
た。これらの結果を総合して判定した。
【0039】如上の方法によって製造されたモノアゾ黄
色顔料から、カラートナーを製造するためには、結着樹
脂に配合して溶融、混練することによりマスターバッチ
を調製し、次いで係るマスターバッチをさらに結着樹脂
中にて溶融、混練する工程を含む、従前の手順に従って
以下のように行うとよい。すなわち、線状ポリエステル
樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物−
テレフタル酸縮合生成物、軟化点107℃、ガラス転移
点63℃)、 又はスチレンアクリル樹脂(スチレン/
ブチルメタクリレート共重合体であって、軟化点115
℃、ガラス転移点63℃)などの結着樹脂55〜75重
量部、好ましくは60〜65重量部をニーダーに投入
し、105〜135℃、好ましくは110〜120℃で
加熱溶融した中に、本発明の黄色顔料25〜45重量
部、好ましくは35〜40重量部を少しずつ投入してマ
スターバッチを作製し、次にこのマスターバッチ7〜2
0重量部、好ましくは10〜15重量部を、前記線状ポ
リエステル樹脂又はスチレンアクリル樹脂などの結着樹
脂80〜93重量部、好ましくは85〜90重量部に、
適量の電荷調整剤と共に添加して希釈し、105〜13
5℃、好ましくは110〜120℃で溶融、混練する。
冷却後、粉砕して得られる粉体を分級し、平均粒径5〜
15μm、好ましくは8〜12μmとして、さらに流動
性向上剤、クリーニング助剤等を添加してカラートナー
を得る。
【0040】以下に、実施例、比較例を挙げ、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明は、これらに限定され
るものではない。尚、特に断らない限り、以下の実施
例、比較例等に於ける%は重量%を表している。
【0041】(実施例1)水600gと35%塩酸320g(3.068
モル)の混合溶液中に、p−クロロ−o−ニトロアニリ
ン195.8g(1.165モル)と異種ベースとして5−アミノ
ベンズイミダゾロン3.6g(0.024モル)を加えて、攪拌
して分散させた。この分散液に、氷を約600g加えて冷却
後、水100gに亜硝酸ソーダ88g(1.275モル)を溶解した
液を加え、10℃以下を保持しつつ1時間攪拌し、スルフ
ァミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行って
ジアゾ化液とした。
【0042】一方、カップラー液は、次のようにして調
製した。水5000gにアセトアセチル−o−クロロアニリ
ド234.8g(1.110モル)とスルホン酸基含有異種カップ
ラーとして4−アセトアセチルアミノベンゼンスルホン
酸8.8g(0.034モル)を加えて分散させ、次に、30%苛性
ソーダ180g(1.35モル)を加えて溶解させた。80%酢酸1
60g(2.133モル)にポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル(HLB:12)5gを溶解させた溶液を滴下してpH6と
し、温度20℃に調整してカップラー液とした。
【0043】このカップラー液に上記のジアゾ化液を2
時間で滴下してカップリング反応を終了した。更に90℃
に昇温し、30分間熟成した後、濾過、水洗して副生塩な
どを除去し、乾燥機で100℃乾燥した。この乾燥顔料を
粉砕して得られたモノアゾ黄色顔料の収量は、434g(1.
10モル)であった。
【0044】(実施例2)水600gと35%塩酸320g(3.068
モル)の混合溶液中に、p−クロロ−o−ニトロアニリ
ン194.1g(1.155モル)を加えて、攪拌して分散させ
る。この分散液に、氷を約600g加えて冷却後、水100gに
亜硝酸ソーダ88g(1.275モル)を溶解した液を加え、10
℃以下を保持しつつ1時間攪拌し、スルファミン酸で過
剰の亜硝酸を消失させた後、濾過を行ってジアゾ化液と
した。
【0045】一方、カップラー液は、次のようにして調
製した。水5000gにアセトアセチル−o−クロロアニリ
ド234.8g(1.110モル)とスルホン酸基含有異種カップ
ラーとして4−アセトアセチルアミノベンゼンスルホン
酸8.8g(0.034モル)を加えて分散させ、次に、30%苛性
ソーダ180g(1.35モル)を加えて溶解させた。80%酢酸1
60g(2.133モル)にポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル(HLB:12)5gを溶解させた溶液を滴下してpH6と
し、温度20℃に調整してカップラー液とした。
【0046】このカップラー液に上記のジアゾ化液を2
時間で滴下してカップリング反応を終了した。次に、疎
水化処理剤としてステアリン酸メチルエステル22.4gを
加えて30分撹拌して、水酸化ナトリウム水溶液でpH
を10に調整、90℃に昇温し、30分間熟成した後、濾
過、水洗して副生塩などを除去し、乾燥機で100℃乾
燥した。この乾燥顔料を100μm以下にまで粉砕して
得られたモノアゾ黄色顔料の収量は、455g(1.15モル)
であった。
【0047】(比較例1)実施例1で、異種ベースであ
る5−アミノベンズイミダゾロン3.6gとスルホン酸基含
有異種カップラーである4−アセトアセチルアミノベン
ゼンスルホン酸8.8gを使用せず、p−クロロ−o−ニト
ロアニリンの量195.8gを195.1g(1.161モル)に、アセ
トアセチル−o−クロロアニリドの量234.8gを242.0g
(1.144モル)に変更したことを除いて、実施例1と同
様の操作によって、比較例1の顔料438g(1.11モル)を
得た。
【0048】(比較例2)実施例1で、異種ベースであ
る5−アミノベンズイミダゾロン3.6gを加えず、p−ク
ロロ−o−ニトロアニリンの量195.8gを194.1g(1.155
モル)に変更したことを除いて、実施例1と同様の操作
によって、比較例2の顔料437g(1.11モル)を得た。
【0049】(実施例3)水700gと35%塩酸315g(3.020
モル)の混合溶液中に、m−ニトロ−oアニシジン195.
6g(1.164モル)とスルホン酸基含有異種ベースとして
2−ニトロアニリン−4−スルホン酸7.8g(0.0358モ
ル)を加えて、攪拌して分散させる。この分散液に、氷
を約600g加えて冷却後、水100gに亜硝酸ソーダ87g(1.2
61モル)を溶解した液を加え、10℃以下を保持しつつ1
時間攪拌し、スルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させ
た後、濾過を行ってジアゾ化液とした。
【0050】一方、カップラー液は、次のようにして調
製した。水4000gに酢酸ソーダ100g(0.735モル)を溶解
した後、アセトアセチル−o−アニシダイド250.7g(1.
211モル)と異種カップラーとして5−アセトアセチル
アミノベンズイミダゾロン5.8g(0.0249モル)を加えて
分散させ、次に、30%苛性ソーダ185g(1.387モル)を加
えて溶解させた液に、80%酢酸110g(1.467モル)にポリ
オキシエチレンラウリルエーテル(HLB:10)4.1gを溶
解させた溶液を滴下してpH6とし、温度25℃に調整し
てカップラー液とした。
【0051】このカップラー液に上記のジアゾ化液を2
時間で滴下してカップリング反応を終了した。更に90℃
に昇温し、30分間熟成した後、濾過、水洗して副生塩な
どを除去し、乾燥機で100℃乾燥した。この乾燥顔料を
粉砕して得られたモノアゾ黄色顔料の収量は、454g(1.
18モル)であった。
【0052】(実施例4)水700gと35%塩酸315g(3.020
モル)の混合溶液中に、m−ニトロ−oアニシジン195.
6g(1.164モル)とスルホン酸基含有異種ベースとして
2−ニトロアニリン−4−スルホン酸7.8g(0.0358モ
ル)を加えて、攪拌して分散させる。この分散液に、氷
を約600g加えて冷却後、水100gに亜硝酸ソーダ87g(1.2
61モル)を溶解した液を加え、10℃以下を保持しつつ1
時間攪拌し、スルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させ
た後、濾過を行ってジアゾ化液とした。
【0053】一方、カップラー液は、次のようにして調
製した。水4000gに酢酸ソーダ100g(0.735モル)溶解し
た後、アセトアセチル−o−アニシダイド255.9g(1.23
6モル)を加えて分散させ、次に、30%苛性ソーダ185g
(1.387モル)を加えて溶解させた液に、80%酢酸110g
(1.467モル)にポリオキシエチレンラウリルエーテル
(HLB:12)4.1gを溶解させた溶液を滴下してpH
6とし、温度25℃に調整してカップラー液とした。この
カップラー液に上記のジアゾ化液を2時間で滴下してカ
ップリング反応を終了した。次に、疎水化処理剤として
大豆油23.1gを加え30分間撹拌した後、水酸化ナトリ
ウム水溶液でpHを10に調整して90℃に昇温30分
間熟成した。以後は濾過、水洗して副生塩などを除去
し、乾燥機で100℃乾燥した。この乾燥顔料を粉砕して
得られたモノアゾ黄色顔料の収量は、477g(1.23モル)
であった。
【0054】(比較例3)実施例3で、スルホン酸基含
有異種ベースである2−ニトロアニリン−4−スルホン
酸7.8gと異種カップラーである5−アセトアセチルアミ
ノベンズイミダゾロン5.8gを使用せず、m−ニトロ−o
−アニシジンの量195.6gを201.6g(1.2モル)に、アセ
トアセチル−o−アニシダイドの量250.7gを255.9g(1.
236モル)に変更したことを除いて、実施例3と同様の
操作によって、比較例3の顔料470g(1.22モル)を得
た。
【0055】(比較例4)実施例4で、スルホン酸基含
有異種ベースの2−ニトロ−アニリン−4−スルホン酸
7.8gを加えず、m−ニトロ−o−アニシジンの量195.6g
を201.6g(1.2モル)に変更したことを除いて、実施例
4と同様の操作によって、比較例4の顔料468g(1.21モ
ル)を得た。
【0056】(実施例5)水1100gと35%塩酸375g(3.59
6モル)の混合溶液中に、3−ニトロ−4−トルイジン19
3.6g(1.273モル)とスルホン酸基含有異種ベースとし
て3−アミノベンゼンスルホン酸6.8g(0.0393モル)を
加えて、攪拌して分散させる。この分散液に、氷を約70
0g加えて冷却後、水130gに亜硝酸ソーダ100g(1.449モ
ル)を溶解した液を加え、10℃以下を保持しつつ1時間
攪拌し、スルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させた
後、濾過を行ってジアゾ化液とした。
【0057】一方、カップラー液は、次のようにして調
製した。水5000gに酢酸ソーダ110g(0.809モル) 溶解
した後、アセトアセチルアニリド223.2g(1.261モル)
と異種カップラーとして5−アセトアセチルアミノベン
ズイミダゾロン9.1g(0.039モル)を加えて分散させ、
次に、30%苛性ソーダ173g(1.30モル)を加えて溶解さ
せた液に、80%酢酸103g(1.373モル)にポリオキシエチ
レンラウリルエーテル(HLB:10)13gを加えて溶解さ
せた溶液を滴下してpH6とし、温度20℃に調整してカ
ップラー液とした。このカップラー液に、上記のジアゾ
化液を2時間で滴下してカップリング反応を終了した。
更に90℃に昇温し、30分間熟成した後、濾過、水洗して
副生塩などを除去し、乾燥機で100℃乾燥した。この乾
燥顔料を粉砕して得られたモノアゾ黄色顔料の収量は43
8g(1.29モル)であった。
【0058】(実施例6)実施例5と同様の操作によっ
て顔料を合成した後、疎水化処理剤としてステアリン酸
メチルエステル21.9gを加え、ついで水酸化ナトリウム
水溶液でpHを10に調整して90℃に昇温30分間熟
成した。以後は濾過、水洗して副生塩などを除去し、乾
燥機で100℃乾燥した。この乾燥顔料を粉砕して得られ
たモノアゾ黄色顔料の収量は459g(1.35モル)であっ
た。
【0059】(実施例7)水600gと35%塩酸320g(3.068
モル)の混合溶液中に、p−クロロ−o−ニトロアニリ
ン188.3g(1.121モル)とスルホン酸基含有異種ベース
として4−アミノベンゼンスルホン酸6.0g(0.0347モ
ル)を加えて、攪拌して分散させた。この分散液に、氷
を約600g加えて冷却後、水100gに亜硝酸ソーダ88g(1.2
75モル)を溶解した液を加え、10℃以下を保持しつつ1
時間攪拌し、スルファミン酸で過剰の亜硝酸を消失させ
た後、濾過を行ってジアゾ化液とした。
【0060】一方、カップラー液は、次のようにして調
製した。水5000gにアセトアセチル−o−クロロアニリ
ド237.2g(1.121モル)と異種カップラーとして5−ア
セトアセチルアミノベンズイミダゾロン5.3g(0.0227モ
ル)を加えて分散させ、次に、30%苛性ソーダ180gを加
えて溶解させた。80%酢酸160g(2.133モル)にポリオキ
シエチレンラウリルエーテル(HLB:12)5gを溶解させ
た溶液を滴下してpH6とし、温度20℃に調整してカッ
プラー液とした。
【0061】このカップラー液に上記のジアゾ化液を2
時間で滴下してカップリング反応を終了した。次に、苛
性ソーダ液を加えてpHを約10に補正した後で、25%の
ロジンソーダ液53gを加え10分間攪拌後、塩化カルシウ
ム2水和物3.5g(0.0238モル)を水30gに溶解した液を
静かに加えロジン処理を行った。その後、再び希塩酸で
pHを約5に補正した後、90℃に昇温し、30分間熟成し
た。以後は濾過、水洗して副生塩などを除去し、乾燥機
で100℃乾燥した。この乾燥顔料を粉砕して得られたモ
ノアゾ黄色顔料の収量は、452g(1.14モル)であった。
【0062】[試料の作製]実施例1〜7および比較例
1〜4のモノアゾ黄色顔料を用いて、カラートナー用着
色剤としての基本的な適性の有無を試験するための試料
を、次の手順で作製した。先ず、結着樹脂としての線状
ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサ
イド付加物−テレフタル酸縮合生成物、軟化点:107
℃、ガラス転移点:63℃)60重量部をニーダーに投
入し、110〜112℃で加熱溶融した中に、試験顔料
40重量部を少しずつ投入し、常法により顔料分40%
のマスターバッチを作製した。
【0063】次に、このマスターバッチ10重量部をテ
トラヒドロフラン溶剤90重量部に溶解し、各々、顔料
分4%の黄色顔料分散液を調製した。この顔料分散液
を、0.15mmバーコーターで、透明フイルムおよび
白アート紙に展色し、透明フイルムへの展色物は光学的
特性値の測定用に、白アート紙への展色物は耐光性測定
用の試料とした。
【0064】(比較例5)市販のベンジジン系ジスアゾ
顔料、Pigment Yellow 1705(山陽色素社製、P.Y-17)を
使用して、実施例1〜7および比較例1〜4で得られた
顔料と同じ上記方法で、試験試料を作製した。
【0065】(比較例6)市販の縮合系アゾ顔料、Crom
ophtal Yellow 3G(Ciba社製、P.Y-93)を使用し
て、実施例1〜7および比較例1〜4で得られた顔料と
同じ上記方法で、試験試料を作製した。
【0066】(比較例7)市販の縮合系アゾ顔料、Tone
r Yellow HG(クラリアント社製、P.Y-180)を使用し
て、実施例1〜7および比較例1〜4で得られた顔料と
同じ上記方法で、試験試料を作製した。
【0067】以上作製した顔料の試料につき、以下の通
りに試験を行った。
【0068】[顔料の試験] 光学的特性値 (a)疎水性度:前記の手順に従う; (b)Y値:分光測色計CM−3700d(MINOL
TA社製)にて、(C光源、2゜視野)で試料の明るさ
(明度)を測定; (c)透過率:波長550nmの透過率と波長410nmの
透過率との差T(%))を(b)に記載したと同じ分光
測色計で測定; (d)色調:試料をオーバーヘッドプロジェクター(O
HP)にセットし、その透過色を目視により判定し、下
記の基準で評価した。
【0069】◎:非常に鮮明な黄色に発現し、カラート
ナー用着色剤として使用できる。
【0070】○:鮮明な黄色に発現し、カラートナー用
着色剤として使用できる。
【0071】△:若干、赤味黄色となり、色に陰りはあ
るが、実用上問題なし。
【0072】×:淡褐色〜濃褐色に発現し、カラートナ
ー用着色剤として使えない。 耐光性 フェドメーター(スガ試験機株式会社製、SC750−
WN)で100時間照射を行い、に記載したと同じ分
光測色計(D65光源、10゜視野)で未照射試料との
色差(ΔE)を求めた。
【0073】以上の試験結果を以下の表1にまとめて示
した。
【0074】
【表1】
【0075】表1の光学的特性値の欄を見れば、実施例
3および実施例5の顔料の方が、対応する比較例1〜4
に比べ、光学的特性は格段に向上しており、現状の市場
品例である比較例5〜7と比べても、同等乃至はそれ以
上の値を示すことから、良好な画像再現性が得られ、
又、耐光性測定によるΔE値から見て、実施例1、3お
よび5の顔料の耐光性は、対応する比較例1〜4に比べ
て、その変化の幅は小さく、良好な画像保持性を示すこ
とが分かる。
【0076】又、実施例2、実施例4および実施例6は
疎水性度を与える処理をしたものであるが、明らかに疎
水性度の数値が大きくなっており、光学的特性も良くな
っていることがわかる。
【0077】
【発明の効果】本発明のモノアゾ系黄色顔料を使用すれ
ば、電子写真、静電印刷法などに基ずくカラー画像形成
方法に関して、画像再現性、画像保持性が良好で、且
つ、安価で安全性に優れたバランスの良いカラートナー
用黄色着色剤が得られる。
フロントページの続き (72)発明者 玉留 秀広 兵庫県姫路市延末81番地 山陽色素株式会 社内 Fターム(参考) 2H005 AA21 AB02 CA21 DA04 EA07 EA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 〔式中、R1およびR2は互いに相違する水素原子、塩素
    原子、ニトロ基、メチル基又はメトキシ基を表し、
    3、R4およびR5は同じか又は相違する水素原子、塩
    素原子、メチル基、メトキシ基又はエトキシ基を表す〕
    で示されるモノアゾ系黄色顔料を、モノアゾ系黄色顔料
    用ベースとモノアゾ系黄色顔料用カップラーとのカップ
    リング反応によって製造する方法であって、 該モノアゾ系黄色顔料用ベース100モルに対して、一
    般式(2): 【化2】 〔式中、R6およびR7は同じか又は相違する水素原子、
    クロル原子、ニトロ基又はメチル基を表す〕で示される
    異種ベース1〜10モル、および該モノアゾ系黄色顔料
    用カップラー100モルに対して、5−アセトアセチル
    アミノベンズイミダゾロンの異種カップラー1〜10モ
    ルが、製造時に添加されることを特徴とするモノアゾ系
    黄色顔料の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(1): 【化3】 〔式中、R1およびR2は互いに相違する水素原子、塩素
    原子、ニトロ基、メチル基又はメトキシ基を表し、
    3、R4およびR5は同じか又は相違する水素原子、塩
    素原子、メチル基、メトキシ基又はエトキシ基を表す〕
    で示されるモノアゾ系黄色顔料を、モノアゾ系黄色顔料
    用ベースとモノアゾ系黄色顔料用カップラーとのカップ
    リング反応によって製造する方法であって、 該モノアゾ系黄色顔料用ベース100モルに対して、5
    −アミノベンズイミダゾロンの異種ベース1〜10モ
    ル、および該モノアゾ系黄色顔料用カップラー100モ
    ルに対して、一般式(3): 【化4】 〔式中、R8は 水素原子、塩素原子、メチル基、メトキ
    シ基又はアセチルアミノ基を表す〕で示される異種カッ
    プラー1〜10モルが、製造時に添加されることを特徴
    とするモノアゾ系黄色顔料の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1): 【化5】 〔式中、R1およびR2は互いに相違する水素原子、塩素
    原子、ニトロ基、メチル基又はメトキシ基を表し、
    3、R4およびR5は同じか又は相違する水素原子、塩
    素原子、メチル基、メトキシ基又はエトキシ基を表す〕
    で示されるモノアゾ系黄色顔料を、モノアゾ系黄色顔料
    用ベースとモノアゾ系黄色顔料用カップラーとのカップ
    リング反応によって製造する方法であって、 該モノアゾ系黄色顔料用ベース100モルに対して、一
    般式(2): 【化6】 〔式中、R6およびR7は同じか又は相違する水素原子、
    クロル原子、ニトロ基又はメチル基を表す〕で示される
    異種ベース1〜10モル、又は該モノアゾ系黄色顔料用
    カップラー100モルに対して、一般式(3): 【化7】 〔式中、R8は 水素原子、塩素原子、メチル基、メトキ
    シ基又はアセチルアミノ基を表す〕で示される異種カッ
    プラー1〜10モルのいずれかが製造時に添加されるこ
    とを特徴とし、該モノアゾ系黄色顔料の表面疎水性度
    (IPA滴定試験)が2以上であるモノアゾ系黄色顔料
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 製造されるモノアゾ系黄色顔料100重
    量部に対して、疎水化処理剤が1〜15重量部配合され
    て、モノアゾ系黄色顔料の表面疎水性度(IPA滴定試
    験)が2以上に調整される請求項1乃至3のいずれかに
    記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記モノアゾ系黄色顔料が、カラートナ
    ー用黄色着色剤である請求項1乃至4のいずれかに記載
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の製造
    方法によって製造されたモノアゾ系黄色顔料。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の製造方法によって製造さ
    れたモノアゾ系黄色顔料を含むカラートナー。
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