JP2000060088A - アクチュエータ及びそれを使用したカメラ用シャッタ - Google Patents

アクチュエータ及びそれを使用したカメラ用シャッタ

Info

Publication number
JP2000060088A
JP2000060088A JP10227187A JP22718798A JP2000060088A JP 2000060088 A JP2000060088 A JP 2000060088A JP 10227187 A JP10227187 A JP 10227187A JP 22718798 A JP22718798 A JP 22718798A JP 2000060088 A JP2000060088 A JP 2000060088A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotor
rotors
actuator
coils
stator frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10227187A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2999998B1 (ja
Inventor
Kunio Arisaka
邦夫 有坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Copal Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP22718798A priority Critical patent/JP2999998B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2999998B1 publication Critical patent/JP2999998B1/ja
Publication of JP2000060088A publication Critical patent/JP2000060088A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の回転子を近接位置に配置し、それらを個
々に制御することを可能にした、コスト的にもスペース
的にも有利なアクチュエータと、そのアクチュエータを
用いたカメラ用シャッタを提供すること。 【解決手段】回転子11,12は、固定子枠を構成して
いる基枠9とカバー枠10に軸受けされ、回転軸の径方
向位置に出力ピン21a,22aを一体的に有してい
る。そして、回転子11の往復回転によってシャッタ羽
根を、回転子12の往復回転によって絞り羽根を、それ
ぞれ往復作動させるようになっている。回転子11,1
2は、2極であって着磁方向が同じなので、組立状態に
おいて同時に着磁することができる。コイル13,14
は、回転子ごとに軸受部を囲むようにして固定子枠に巻
回されているが、巻き軸が共通で巻き方向が同じである
から、固定子枠をX軸上で回転させることにより捲線加
工を同時に行えるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石製の回転
子を所定の角度範囲内でだけ往復回転させるようにし
た、一般に、ムービングマグネット型モータと称されて
いるタイプのアクチュエータのうち、特に、複数の回転
子を備えていて、それらを個別に回転させ得るようにし
たアクチュエータと、そのアクチュエータを使用したカ
メラ用シャッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ムービングマグネット型モータと称され
ているアクチュエータは、固定子のコイルに対して正方
向へ通電すると、回転子を所定の角度だけ正方向へ回転
させ、逆方向へ通電すると、所定の角度だけ逆方向へ回
転させるアクチュエータであって、その際、回転子と一
体的に回転する出力ピンが、被駆動部材を駆動するよう
にしたものである。このアクチュエータは、ステッピン
グモータなどに比較し、制御系が簡単で済み且つ低コス
ト化と小型化に適しているという利点があるが、起動性
や駆動力の点では劣り且つ複雑な回転制御も行えないこ
とから、主に、精密機器,玩具,施錠装置などにおい
て、比較的コンパクトに纏める必要があり且つ負荷が小
さくて済むような場合に用いるのが有利とされている。
【0003】また、このアクチュエータの構成には、主
に二つの種類がある。その第1のものは、特開平10−
148869号公報などに記載されているように、固定
子のコイルが、回転子を軸受けしている枠体に対して、
その軸受部を囲むようにして巻回したものであり、第2
のものは、特開平10−68980号公報などに記載さ
れているように、固定子の磁極部材にコイルを巻回し、
その磁極部材の磁極部を、回転子の周面に対向させるよ
うにして配置させるようにしたものである。そして、通
常、それらの回転子は2極か4極に着磁されている。本
発明のアクチュエータの構成は、それらのうち第1の種
類の構成に属するものである。
【0004】ところで、各種の製品の中には、近接位置
にある複数の被駆動部材を、個別のアクチュエータによ
って駆動させるようにしたい場合がある。例えば、カメ
ラ用シャッタにおいては、一つのアクチュエータによっ
てシャッタ羽根を駆動し、もう一つのアクチュエータに
よって絞り羽根を駆動したい場合とか、施錠装置におい
ては、複数のロック部材が設けられていて、それらを順
に解除し、すべてを解除したときに開錠できるようにし
たい場合などである。そのような場合、従来において
は、個別に製作されたアクチュエータを一つ一つ装置へ
組み付けるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、ムー
ビングマグネット型モータと称されているアクチュエー
タは、低コスト化,小型化に有利なアクチュエータであ
る。しかしながら、個々に制御可能な複数のアクチュエ
ータを一つの装置に取り付ける場合には、アクチュエー
タの数に比例して装置への取付部も多くなることから、
回転子を近接位置に配置しようとすると、所定のスペー
ス内には組み付けられなくなることがあり、装置の小型
化に貢献できる度合いが低下してしまう。また、そのよ
うな場合、取付部の形状の異なるアクチュエータを幾つ
か用意し、それらを組み合わせて用いるようにすれば、
複数の回転子を限られたスペース内に近接させて配置で
きる場合もあるだろうが、そのようにする場合には、コ
スト高になってしまい、装置の低コスト化に貢献できる
度合いが低下してしまう。そのため、複数の回転子を近
接させて組み付ける場合にも、この種のアクチュエータ
としての低コスト化,小型化についてのメリットが損な
われず、むしろ、コスト的にもスペース的にも一層有利
となるようにしたアクチュエータの実現が望まれてい
る。
【0006】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、複
数の回転子を近接位置に配置し、それらを個々に制御す
ることを可能にした、コスト的にもスペース的にも有利
なアクチュエータと、そのアクチュエータを用いたカメ
ラ用シャッタを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の第1の目的を達成
するために、本発明のアクチュエータは、共通の固定子
枠に軸受けされており夫々回転軸の径方向位置において
回転軸と平行に延伸した出力ピンを一体的に設けている
2極に着磁された複数の永久磁石製回転子と、夫々の回
転子ごとに二つの軸受部を囲むようにして前記固定子枠
に巻回された複数のコイルとを備え、それらの回転子と
コイルとは、各コイルの巻き軸が共通軸上にあるように
し且つ各コイルの巻き方向が同一であるようにして配置
されているようにする。また、上記の第2の目的を達成
するために、本発明のアクチュエータは、共通の固定子
枠に軸受けされており夫々回転軸の径方向位置において
回転軸と平行に延伸した出力ピンを一体的に設けている
2極に着磁された複数の永久磁石製回転子と、夫々の回
転子ごとに二つの軸受部を囲むようにして前記固定子枠
に巻回された複数のコイルとを備え、それらの回転子と
コイルとは、各回転子の回転軸が互いに平行であり且つ
各回転子の着磁方向が同一であるようにして配置されて
いるようにする。また、上記の第1の目的と第2の目的
とを達成するために、本発明のアクチュエータは、共通
の固定子枠に軸受けされており夫々回転軸の径方向位置
において回転軸と平行に延伸した出力ピンを一体的に設
けている2極に着磁された複数の永久磁石製回転子と、
夫々の回転子ごとに二つの軸受部を囲むようにして前記
固定子枠に巻回された複数のコイルとを備え、それらの
回転子とコイルとは、各コイルの巻き軸が共通軸上にあ
るようにし且つ各コイルの巻き方向が同一であるように
し、また、各回転子の回転軸が互いに平行であり且つ各
回転子の着磁方向が同一であるようにして配置されてい
るようにする。また、上記のような本発明の各アクチュ
エータは、前記固定子枠が、各回転子の一方の軸受けを
する共通の基枠と、各回転子の他方の軸受けをする共通
のカバー枠とで構成されているようにすると、製作する
場合に有利となる。更に、上記のような本発明の各アク
チュエータにおいて、前記固定子枠に前記回転子を二つ
軸受けさせ、そのアクチュエータをシャッタ地板に取り
付け、一方の回転子の前記出力ピンがシャッタ羽根を駆
動し、他方の回転子の前記出力ピンが絞り羽根を駆動す
るように構成すると、低コストのカメラ用シャッタが得
られる。その場合、一方の回転子の前記出力ピンがシャ
ッタ羽根を駆動し、他方の回転子の前記出力ピンがレン
ズを光軸方向へ駆動するようにしても、同様にして低コ
ストのカメラ用シャッタを得ることが可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
6に示した第1実施例と、図7及び図8に示した第2実
施例によって説明する。これらの実施例は、いずれも二
つの回転子を備えているアクチュエータ(ツインアクチ
ュエータと称されている)を、デジタルカメラに適用し
たものであって、第1実施例は、一方の回転子によって
シャッタ羽根を駆動し、他方の回転子によって絞り羽根
を駆動するようにしたものであり、第2実施例は、一方
の回転子によってシャッタ羽根を駆動し、他方の回転子
によってレンズを駆動するようにしたものである。
【0009】〔第1実施例〕先ず、第1実施例の構成を
図1〜図3を用いて説明するが、図1は被写体側から視
た撮影前における静止状態を示した平面図であり、図2
は図1の要部断面図であり、図3は図1からアクチュエ
ータを取り外した平面図である。図2から分かるよう
に、本実施例においては、被写体側から順に、シャッタ
地板1,中間板2,補助地板3が、所定の空間を有する
ようにして配置され、中間板2と補助地板3が、図示し
ていない適宜な手段によってシャッタ地板1に固定され
ている。そして、シャッタ地板1と中間板2との間がシ
ャッタ室となり、中間板2と補助地板3との間が絞り室
になっている。また、シャッタ地板1は、図1に示すよ
うに、ほぼ中央部に円形の開口部1aを有している。中
間板2と補助地板3にも、図示をしていない開口部が形
成されているが、本実施例においては、シャッタ地板1
に形成された開口部1aが露光開口となっている。
【0010】シャッタ地板1は、合成樹脂製であって、
図3の背面側、即ち図2の下方側に、軸1b,1c,1
dを立設している。そして、軸1b,1cには、シャッ
タ羽根4,5が回転可能に取り付けられており、また、
軸1b,1cの先端を、中間板2の孔に挿入することに
よって、シャッタ羽根4,5が軸1b,1cから抜けな
いようにしている。また、軸1dは、中間板2に形成さ
れた孔を貫通しており、絞り室内において絞り羽根6を
回転可能に取り付けている。そして、その先端を、補助
地板3に形成された孔に挿入し、絞り羽根6が軸1dか
ら抜けないようにしている。更に、その絞り羽根6に
は、上記の開口部1aよりは直径の小さな開口部6aが
形成されている。
【0011】シャッタ地板1の被写体側、即ち図2の上
方側には、ねじ孔を有する二つの取付部1e,1fが設
けられており、そこには、アクチュエータが、ビス7,
8によって取り付けられている。また、アクチュエータ
の固定子枠は、合成樹脂製の基枠9とカバー枠10とで
構成されており、カバー枠10に設けられた可撓性のフ
ック部10aを基枠9に引っ掛けることによって両者を
一体化することが可能になっており、また、取付部1
e,1fに対する取り付けは、ビス7,8を、基枠9に
形成された孔に挿入して行うようになっている。尚、フ
ック部10aは、実際には複数個設けられているが、図
2には、その一つだけが示されている。
【0012】カバー枠10には、二つの筒部10b,1
0cが設けられており、それらの中空部に回転子11,
12を収容している。これらの回転子11,12は、夫
々、永久磁石製であって、基枠9とカバー枠10に軸受
けされており、夫々の二つの軸受部を囲むようにしてコ
イル13,14が巻回されている。そして、それらのコ
イル13,14は、夫々の巻き軸が共通軸上にあり、且
つコイルの巻き方向が同一方向になっている。即ち、コ
イル13,14は、図1及び図2において二点鎖線で示
した軸Xを中心にして巻回されており、その巻き方向
は、本実施例の場合、図1及び図2の右側から見て反時
計方向に巻かれている。
【0013】カバー枠10の筒部10b,10cには、
上記のようにしてコイル13,14を巻回した後、円筒
状のヨーク15,16を嵌め込んである。また、図1に
示すように、筒部10bには、棒状をした2本の磁性体
部材17,18が、回転子11の回転軸と平行になるよ
うにして圧入されており、また、筒部10cにも、棒状
をした2本の磁性体部材19,20が、同様にして圧入
されている。更に、本実施例の回転子11,12は、い
ずれも2極に着磁されており、それらの着磁方向が同一
となるようにして配置されている。即ち、図1において
は、便宜的に磁極の境界線を実線で示しているが、その
実線よりも開口部1a側(図1の上方側)がN極であ
り、反対側(図1の下方側)がS極となっている。
【0014】回転子11,12には、成形加工によって
合成樹脂製の駆動アーム21,22が一体化されてい
る。この駆動アーム21,22は、回転子11,12の
回転軸から径方向に張り出していて、その先端には、回
転軸と平行に延伸した出力ピン21a,22aを有して
いる。そして、駆動アーム21の出力ピン21aは、基
枠9に形成された長孔9aとシャッタ地板1に形成され
た長孔1gとを貫通し、シャッタ羽根4,5の長孔4
a,5aに嵌合している。また、長孔1gの形状は図3
に示されているが、長孔9aも同じ形状をしていて、両
者は重なるようにして配置されている。そして、それら
の長手方向の二つの端面が、出力ピン21aの作動角を
規制するようになっている。
【0015】他方、駆動アーム22の出力ピン22a
は、基枠9の長孔9bとシャッタ地板1の長孔1hとを
貫通し、絞り羽根6の長孔6bに嵌合している。また、
長孔9bは、図3に示された長孔1hと同じ形状をし、
長孔1hと重なり合うようにして配置され、それらの長
孔1h,9bの長手方向の二つの端面が、出力ピン22
aの作動角を規制するようになっている。尚、図3は、
上記したように、シャッタ地板1からアクチュエータを
取り外した状態の平面図であるから、本来であれば、出
力ピン21a,22aは示されている筈がないものであ
るが、シャッタ羽根4,5や絞り羽根6との関係を理解
し易くするために、便宜的に示したものである。このこ
とは、図4〜図6についても同様である。
【0016】ここで、本実施例におけるアクチュエータ
の製作方法について説明しておく。上記の構成の説明か
らも分かるように、本実施例においては、二つの回転子
11,12に対して、夫々の固定子枠を用意しておら
ず、基枠9とカバー枠10からなる共通の固定子枠を設
けている。このことは、回転子が三つ以上になっても同
じである。そのため、回転子ごとに固定子枠を用意する
場合に比較して、部品数が削減でき、低コストで製作す
ることができる。また、シャッタ地板1に対する取付部
の数も削減することが可能であるから、取り付けスペー
スが小さくて良く、シャッタの小型化,コンパクト化に
貢献することが可能となっている。
【0017】そこで、先ず、カバー枠10の筒部10
b,10cに回転子11,12を収容し、夫々の回転軸
の一端をカバー枠10に軸受けさせる。この場合、回転
子11,12は、未だ2極に着磁されていない。その
後、回転子11,12の各回転軸の他端を基枠9に軸受
けさせるようにして、フック部10aによって基枠9と
カバー枠10とを一体化させる。このようにして回転子
11,12を組み付けた後、その組立体に対して導線を
巻回しコイル13,14とするが、その捲線工程は、一
つの捲線機によって同時に行われる。即ち、先ず、その
組立体を、軸Xを中心にして回転できるようにして捲線
機に取り付けておき、夫々異なるボビンから引き出され
た導線の一端を固定子枠に固定させ、次に、その組立体
を、図1及び図2の右側から見て時計方向へ回転させる
ことによって巻回する。従って、二つのコイル13,1
4を別々に製作する場合よりも捲線工程が効率化され、
低コスト化が可能となる。
【0018】次に、着磁装置内において、回転子11,
12に対して着磁することになるが、その着磁加工は、
図1に矢印で示したように、回転軸に対して垂直方向に
磁場を有する強磁界に、回転子11,12をさらすこと
によって行われる。その場合、回転子11,12には、
予め着磁される場合の方向性が付与されているため、着
磁装置に入れるとき、回転子11,12の回転位置を正
確に揃えておかなくても、着磁時に強磁界によって自動
的に位置決めされるようになっている。
【0019】このように、本実施例によれば、共通の固
定子枠に二つの回転子11,12を予め組み付けた後、
それらに対して同時に着磁することが可能になっている
ので、個別に着磁してから固定子枠に組み付けるように
した場合よりも、製作過程における回転子11,12の
取扱いが容易になり、低コスト化が可能となっている。
即ち、本実施例によれば、着磁装置への出し入れを行う
に当たって、二つの回転子を一緒に取り扱えるという利
点がある。また、予め個別に着磁した場合には、いろい
ろな細かい物体が付着し易く、固定子枠に組み付けるま
での管理が面倒であるが、本実施例の場合には、固定子
枠内に組み付けておいてから着磁するので、その管理が
比較的容易になる。尚、この着磁工程は、上記した捲線
工程の前工程としても一向に差し支えない。但し、既に
説明したように、着磁された後においては、細かい物体
が付着し易くなるので、出来るだけ後工程にする方が好
ましい。
【0020】次に、棒状の磁性体部材17,18,1
9,20を、カバー枠10に形成された孔に、図2の上
方から下方に向けて挿入する。それから、円筒形のヨー
ク15,16を、カバー枠10の筒部10b、10c
に、図2の上方から下方に向けて嵌合させ、本実施例の
ツインアクチュエータが完成する。尚、磁性体部材1
7,18,19,20とヨーク15,16の組み付け
は、着磁工程の前に行われても、特に支障のないことが
確認されているが、一般的な製作方法としては、上記し
た工程順が好ましい。また、磁性体部材17,18,1
9,20の組み付けについては、捲線工程の前に行うよ
うにしても、特に支障はない。
【0021】次に、本実施例の作動を説明する。図1及
び図3は、撮影前の静止状態を示したものであるが、こ
こでは特にカメラの不使用状態ということにする。従っ
て、カメラの電源スイッチは切られていて、画像モニタ
ーなどは機能しておらず、且つコイル13,14には通
電されていない。この状態においては、回転子11のS
極(図1において下方側の磁極)と磁性体部材17との
間に働く磁力が、N極と磁性体部材18との間に働く磁
力よりも大きいため、回転子11には反時計方向へ回転
する付勢力が与えられている。しかし、図3に示すよう
に、出力ピン21aが長孔1gの下端面に当接すること
によって回転が阻止され、シャッタ羽根4,5を全開状
態に保っている。
【0022】他方、この状態においては、回転子12の
N極(図1において上方側の磁極)と磁性体部材20と
の間に働く磁力が、S極と磁性体部材19との間に働く
磁力よりも大きいため、回転子12には、時計方向へ回
転する付勢力が与えられている。しかしながら、図3に
示すように、出力ピン22aが長孔1hの上端面に当接
することによって、その回転を阻止されている。そし
て、このときには、絞り羽根6は、軸1dにおいて反時
計方向へ回転された状態を保っており、開口部1aを全
開状態にしている。
【0023】撮影に先立って、カメラの電源スイッチを
閉じると、撮像素子が通電状態になって電荷の蓄積と放
出を繰り返すようになる。そのため、画像モニターでの
被写体の観察が可能になる。しかしながら、この状態で
は、未だコイル13,14に対する通電が行われず、シ
ャッタ羽根4,5と絞り羽根6は、開口部1aを全開状
態に保っている。その後、撮影に際して、レリーズボタ
ンが押されると、その時点における撮像素子の出力信号
によって、全開状態で撮影を行うか、絞り羽根6の開口
部6aを用いた小絞り状態で撮影を行うかが決定され、
且つ露光時間が決定される。
【0024】そこで、先ず、被写体が比較的暗く、この
全開状態で撮影を行う場合について説明する。この場合
には、撮像素子に対する電荷の蓄積開始信号をトリガー
信号として、直ちに撮影が開始される。即ち、そのトリ
ガー信号によって、露光時間制御回路が起動し、露光時
間に対応する秒時のカウントが開始される。そして、カ
ウントが終了すると、その出力信号によって、コイル1
3に対して正方向の通電が行われる。そのため、回転子
11は、図1の状態から時計方向へ回転され、出力ピン
21aによって、シャッタ羽根4,5に閉じ作動を行わ
せる。そして、その閉じ作動は、シャッタ羽根4,5が
開口部1aを閉じた後、出力ピン21aが長孔1gの上
方の端面に当接して停止する。
【0025】この閉じ状態になると、本実施例において
はコイル13に対する通電を断つ。しかし、このときに
は、通電が断たれても、回転子11のN極(図1におい
て上方側の磁極)と磁性体部材18との間に働く磁力
が、S極と磁性体部材17との間に働く磁力よりも大き
いため、回転子11には時計方向へ回転する付勢力が与
えられていて、この状態が維持されている。また、省電
力を考えないのであれば、通電を続けるようにしても構
わないが、その場合には、磁性体部材18が不要にな
る。そして、この閉じ状態においては、画像書き込み装
置などを介して、被写体像が記憶媒体に記憶され、それ
が終了すると、今度は、コイル13に対して逆方向の通
電が行われる。そのため、回転子11は反時計方向へ回
転され、出力ピン21aが、シャッタ羽根4,5に開き
作動を行わせ、図1及び図3に示した状態に復帰する。
その後、コイル13に対する通電を断ち、次の撮影に備
えることになる。
【0026】次に、被写体が比較的明るいために、絞り
羽根6の開口部6aを用いて撮影する場合を、図4〜図
6を加えて説明するが、上記の作動説明と実質的に重複
する作動説明については簡単に説明することにする。先
ず、この場合には、コイル14に対して逆方向の通電を
行う。その場合、コイル14はコイル13と巻き回し方
向が同じであるため、回転子12は反時計方向へ回転さ
れ、出力ピン22aによって、絞り羽根6を時計方向へ
回転させる。そして、出力ピン22aが長孔1hの下方
の端面に当接して停止したときの状態が図4に示されて
おり、露光開口は、開口部6aによって規制されるよう
になる。そして、この状態で、コイル14に対する通電
が断たれるが、回転子12のS極(図1において下方側
の磁極)と磁性体部材19との間に働く磁力が、N極と
磁性体部材20との間に働く磁力よりも大きいため、回
転子12には反時計方向へ回転する付勢力が与えられ、
その後もこの状態が維持される。尚、この場合にも、省
電力を考えなければ、通電を断たなくてもよいことは上
記した通りである。
【0027】図4に示された状態になった後、既に説明
したようにして撮影が開始される。そして、露光時間に
対応する秒時のカウントが終了すると、露光時間制御回
路からの出力信号によって、コイル13に対して正方向
の通電が行われる。そのため、回転子11は、図1に示
された状態から時計方向へ回転され、出力ピン21aに
よって、シャッタ羽根4,5に閉じ作動を行わせる。そ
して、シャッタ羽根4,5が開口部1aを閉じた後、出
力ピン21aが長孔1gの上方の端面に当接して停止し
た状態が図5に示されている。また、この閉じ状態にな
ると、コイル13に対する通電が断たれる。
【0028】この閉じ状態において、被写体像が記憶媒
体に記憶されると、今度は、コイル14に対して正方向
の通電が行われるため、回転子12は時計方向へ回転さ
れ、出力ピン22aが、絞り羽根6を反時計方向へ回転
させる。そして、出力ピン22aが、長孔1hの上方の
端面に当接した状態が図6に示されている。また、この
図6の状態において、コイル14に対する通電を断つ
が、既に説明した理由によって、回転子12はこの状態
を保つことになる。その後、今度は、コイル13に対し
て逆方向の通電が行われるため、回転子11は反時計方
向へ回転され、出力ピン21aが、シャッタ羽根4,5
に開き作動を行わせる。そして、出力ピン21aが、長
孔1gの下方の端面に当接し、停止することによって、
図1及び図3に示した状態に復帰する。
【0029】その後、コイル13に対する通電を断ち、
次の撮影に備えることになるが、次の撮影を行わない場
合には、この状態において電源スイッチを開けばよく、
アクチュエータを機能させる必要は全くない。尚、この
被写体が比較的明るいときの作動説明においては、図5
の状態から図3の状態に復帰させるのに、先ず、絞り羽
根6を復帰させてからシャッタ羽根4,5を復帰させる
場合で説明したが、その順序には特に意味がなく、逆の
順序にしても差し支えない。また、一度に電力消費が行
われてもよいのであれば、同時に復帰させるようにして
も差し支えない。
【0030】〔第2実施例〕次に、第2実施例を図7及
び図8を用いて説明する。図7は被写体側から視た平面
図であり、図8は図7の要部断面図である。本実施例
も、ツインアクチュエータを用いたデジタルカメラ用シ
ャッタであるが、第1実施例とは異なり、一方の回転子
によってシャッタ羽根を駆動し、他方の回転子によって
レンズを駆動するようにしたものである。本実施例に採
用されているアクチュエータは、その全ての構成を具体
的に図示していないが、実際には第1実施例に採用され
ているアクチュエータと全く同じ構成をしている。その
ため、アクチュエータについては、図示した部材,部位
にのみ、第1実施例と同じ符号を付け、構成の説明につ
いては省略する。また、シャッタ羽根の形状や取り付け
構成が図示されていないが、それらについては第1実施
例と全く同じであるため、省略されている。
【0031】本実施例のシャッタ地板31は、合成樹脂
製であって、ほぼ中央部に円形の開口部31aが形成さ
れている。そして、このシャッタ地板31には、補助地
板32が適宜な手段によって取り付けられ、それらの間
にシャッタ室を形成している。また、上記したように、
本実施例におけるシャッタ羽根は、第1実施例のシャッ
タ羽根4,5と全く同じ2枚構成をしていて、シャッタ
室内において、シャッタ地板31に立設された二つの軸
に、夫々回転可能に取り付けられている。そして、シャ
ッタ地板31には、第1実施例の長孔1gと同じ長孔が
形成されていて、回転子11と一体の出力ピン21a
が、シャッタ羽根に形成された長孔に嵌合している。ま
た、補助地板32にも、開口部31aと同様な開口部3
2aが形成されているが、本実施例においては開口部3
1aが露光開口を規制している。
【0032】シャッタ地板31には、被写体側に筒部3
1bが形成されていて、その内周面にはメスのヘリコイ
ドねじが形成されている。レンズ筒33は、合成樹脂製
であって、その内部にレンズ34を取り付けてあり、外
周面には、筒部31bのヘリコイドねじに螺合するオス
のヘリコイドねじが形成されている。また、このレンズ
筒33には、径方向に張出部が形成されていて、そこに
ピン33aが設けられている。
【0033】シャッタ地板31には、軸31cが設けら
れており、そこに、レバー35が回転可能に取り付けら
れている。また、ビス36を軸31cのねじ孔に取り付
けることによって、レバー35の抜け止めにしている。
そして、このレバー35には、二つの切欠き孔35a,
35bが形成されていて、切欠き孔35aには上記のピ
ン33aが嵌合し、切欠き孔35bには回転子12と一
体の出力ピン22aが嵌合している。また、その出力ピ
ン22aの先端は、シャッタ地板31に形成された長孔
31dに挿入され、出力ピン22aが支障なく作動でき
るようになっている。
【0034】次に、本実施例の作動を説明する。図7に
示した状態は、撮影前の静止状態を示したものであり、
しかも、カメラの不使用状態であるために、電源スイッ
チは切られていて、コイル13,14には通電されてい
ない。このときは、回転子11のS極(図7において下
方側の磁極)と磁性体部材17との間に働く磁力が、N
極と磁性体部材18との間に働く磁力よりも大きいた
め、回転子11には反時計方向へ回転する付勢力が与え
られていて、シャッタ羽根による開口部31aの全開状
態が維持されている。他方、回転子12についても、そ
のS極(図7において下方側の磁極)と磁性体部材19
との間に働く磁力が、N極と磁性体部材20との間に働
く磁力よりも大きいため、やはり反時計方向へ回転する
付勢力が与えられている。そのため、出力ピン22aが
レバー35を時計方向へ回転させ、レンズ筒33を被写
体側へ繰り出した状態を保っている。
【0035】撮影に先立って、カメラの電源スイッチを
閉じると、撮像素子が通電状態になって、画像モニター
での被写体の観察が可能になる。その後、撮影に際し
て、レリーズボタンが押されると、図示していない測距
装置の測定結果によって、レンズ筒33を繰り出した状
態で撮影を行うのか、繰り込んだ状態で撮影を行うのか
が決定され、且つ露光時間が決定される。
【0036】そこで、レンズ筒33を繰り出した状態で
撮影を行う場合には、撮像素子に対する電荷の蓄積開始
信号をトリガー信号として、直ちに撮影が行われる。そ
して、露光時間に対応する秒時のカウントが終了する
と、露光時間制御回路の出力信号によって、コイル13
に対して正方向の通電が行われる。そのため、回転子1
1は、図7の状態から時計方向へ回転され、出力ピン2
1aによって、シャッタ羽根に閉じ作動を行わせるが、
その閉じ作動は、シャッタ羽根が開口部31aを閉じた
後、出力ピン21aが、ストッパ(第1実施例で示した
長孔1gに相当する長孔の上方端面)に当接して停止す
る。
【0037】この閉じ状態になると、コイル13に対す
る通電を断つが、このときには、回転子11のN極(図
7において上方側の磁極)と磁性体部材18との間に働
く磁力が、S極と磁性体部材17との間に働く磁力より
も大きくなっているため、回転子11には時計方向へ回
転する付勢力が与えられ、この状態が維持される。この
閉じ状態においては、被写体像が記憶媒体に記憶される
が、それが終了すると、今度は、コイル13に対して逆
方向の通電が行われる。そのため、回転子11は、反時
計方向へ回転され、出力ピン21aによってシャッタ羽
根に開き作動を行わせ、図7の状態に復帰した後、コイ
ル13に対する通電を断ち、次の撮影に備える。
【0038】これに対して、レンズ筒33を繰り込んだ
状態にして撮影を行う場合には、先ず、コイル14に対
して正方向の通電が行われる。そのため、回転子12
は、図7の状態から時計方向へ回転され、出力ピン22
aによって、レバー35を反時計方向へ回転させる。ま
た、それによって、レンズ筒33は、図8において左の
方向へ繰り込まれていく。そして、出力ピン22aが、
ストッパ(第1実施例で示した長孔1hに相当する長孔
の上方端面)に当接して停止する。その後、コイル14
に対する通電を断つが、このときには、回転子12のN
極(図7において上方側の磁極)と磁性体部材20との
間に働く磁力が、S極と磁性体部材19との間に働く磁
力よりも大きくなっているため、回転子12には時計方
向へ回転する付勢力が与えられ、この状態が維持され
る。
【0039】このようにして、レンズ筒33を繰り込ん
だ後、撮影が行われることになるが、撮影を開始してか
ら、シャッタ羽根が閉じ作動を行い、被写体像が記憶媒
体に記憶され、シャッタ羽根が開き作動を終了するまで
の説明は、上記の、レンズ筒33を繰り出した状態で撮
影する場合と同じであるから、重複を避けるために省略
する。そこで、シャッタ羽根が開き作動を終了すると、
今度は、コイル14に対して逆方向の通電が行われる。
そのため、回転子12は反時計方向へ回転され、出力ピ
ン22aによってレバー35を時計方向へ回転させる。
その結果、回転子12は図7に示した状態に復帰し、レ
ンズ筒33は、図8に示した繰り出し位置へ復帰する。
その後、コイル14に対する通電が断たれて、次の撮影
に備え、撮影を行わない場合は、電源スイッチを開くこ
とになる。尚、このレンズ筒33の復帰作動は、シャッ
タ羽根の開き作動より前に行うようにしてもよいし、同
時に行うようにしても差し支えない。
【0040】尚、上記の各実施例においては、駆動アー
ムは合成樹脂製であって、成形加工によって回転子に一
体化されたものとして説明したが、本発明は、そのよう
な構成に限定されず、回転子と駆動アームとを、樹脂材
料と磁性材料との混合材料によって一緒に成形するよう
にしたものであっても差し支えない。また、上記の各実
施例においては、固定子枠に回転子を二つ軸受けさせて
いるが、三つ以上にしても差し支えない。更に、上記の
各実施例においては、固定子枠が基枠とカバー枠で構成
され、それらに回転子の軸受けを分担させているが、本
発明は、固定子枠が、一つの部材で構成されていても、
三つ以上の部材で構成されていても差し支えなく、ま
た、回転子は同じ部材に軸受けされていても差し支えな
い。
【0041】上記の各実施例においては、回転子とコイ
ルとは、各コイルの巻き軸が共通軸上にあるようにし且
つ各コイルの巻き方向が同一であるようにし、また、各
回転子の回転軸が互いに平行であり且つ各回転子の着磁
方向が同一であるようにして配置されているが、本発明
は、そのような構成に限定されるものではない。即ち、
各コイルの巻き軸が共通軸上にあるようにし且つ各コイ
ルの巻き方向が同一であるようにしてあれば、回転子に
ついては、必ずしも、各回転子の回転軸が互いに平行で
あり且つ各回転子の着磁方向が同一である必要がなく、
また、各回転子の回転軸が互いに平行であり且つ各回転
子の着磁方向が同一であれば、コイルについては、必ず
しも、各コイルの巻き軸が共通軸上にあるようにし且つ
各コイルの巻き方向が同一であるようにする必要がな
い。更に、各コイルの導線は、その線径が必ずしも同じ
である必要はなく、コイルごとに異なっていても差し支
えない。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、個々に
制御することの可能な複数の回転子を、共通の固定子枠
で軸受けするようにしたので、部品点数が少なく且つ狭
いスペースに取り付けるのに有利となり、また、コイル
や回転子の配置構成によって捲線工程や着磁工程におけ
る工数を削減することができるので、アクチュエータと
してはもとより、そのアクチュエータを採用した製品の
低コスト化と小型化に極めて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体側から視た第1実施例の平面図であっ
て、撮影前の静止状態を示している。
【図2】図1の要部断面図である。
【図3】図1からアクチュエータを取り外した場合の平
面図である。
【図4】図3と同じようにして示した平面図であって、
撮影に際して絞り羽根が初期位置から露光用開口部に挿
入された状態を示している。
【図5】図3と同じようにして示した平面図であって、
撮影終了直後の状態を示している。
【図6】図3と同じようにして示した平面図であって、
図5に示した状態から絞り羽根が初期位置へ復帰した状
態を示している。
【図7】被写体側から視た第2実施例の平面図であっ
て、撮影前の静止状態を示している。
【図8】図7の要部断面図である。
【符号の説明】
1,31 シャッタ地板 1a,6a,31a,32a 開口部 1b,1c,1d,31c 軸 1e,1f 取付部 1g,1h,4a,5a,6b,9a,9b,31d
長孔 2 中間板 3,32 補助地板 4,5 シャッタ羽根 6 絞り羽根 7,8,36 ビス 9 基枠 10 カバー枠 10a フック部 10b,10c,31b 筒部 11,12 回転子 13,14 コイル 15,16 ヨーク 17,18,19,20 磁性体部材 21,22 駆動アーム 21a,22a 出力ピン 33 レンズ筒 33a ピン 34 レンズ 35 レバー 35a,35b 切欠き孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月23日(1999.8.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のアクチュエータは、共通の固定子枠に
ける近接位置に夫々の回転軸を平行にして軸受けされて
おり夫々回転軸の径方向位置において回転軸と平行に延
伸した出力ピンを一体的に設けている2極に着磁された
複数の永久磁石製回転子と、夫々の回転子ごとに二つの
軸受部を囲むようにして前記共通の固定子枠に巻回され
た複数のコイルとを備え、各コイルは、その巻き軸が共
通軸上にあるようにし且つ各コイルの巻き方向が同一で
あるようにして配置されているようにする。また、上記
の目的を達成するために、本発明のアクチュエータは、
共通の固定子枠における近接位置に夫々の回転軸を平行
にして軸受けされており夫々回転軸の径方向位置におい
て回転軸と平行に延伸した出力ピンを一体的に設けてい
る2極に着磁された複数の永久磁石製回転子と、夫々の
回転子ごとに二つの軸受部を囲むようにして前記共通の
固定子枠に巻回された複数のコイルとを備え、各回転子
は、夫々の回転面上における磁極の境界線が同一方向に
整列し得るようになっていて、前記各境界線の同一側の
極性が全て同じ極性となるようにして配置されているよ
うにしてもよい更に、上記の目的を達成するために、
本発明のアクチュエータは、共通の固定子枠における近
接位置に夫々の回転軸を平行にして軸受けされており夫
々回転軸の径方向位置において回転軸と平行に延伸した
出力ピンを一体的に設けている2極に着磁された複数の
永久磁石製回転子と、夫々の回転子ごとに二つの軸受部
を囲むようにして前記共通の固定子枠に巻回された複数
のコイルとを備え、各コイルは、その巻き軸が共通軸上
にあるようにし且つ各コイルの巻き方向が同一であるよ
うにし、また、各回転子は、夫々の回転面上における磁
極の境界線が同一方向に整列し得るようになっていて、
前記各境界線の同一側の極性が全て同じ極性となるよう
にして配置されているようにしてもよい。また、上記の
ような本発明の各アクチュエータは、前記共通の固定子
枠が、各回転子の一方の軸受けをする共通の基枠と、各
回転子の他方の軸受けをする共通のカバー枠とで構成さ
れているようにすると、製作する場合に有利となる。
、上記のような本発明の各アクチュエータにおいて、
前記共通の固定子枠に前記回転子を二つ軸受けさせ、そ
のアクチュエータをシャッタ地板に取り付け、一方の回
転子の前記出力ピンがシャッタ羽根を駆動し、他方の回
転子の前記出力ピンが絞り羽根を駆動するように構成す
ると、低コストのカメラ用シャッタが得られる。その場
合、一方の回転子の前記出力ピンがシャッタ羽根を駆動
し、他方の回転子の前記出力ピンがレンズを光軸方向へ
駆動するようにしても、同様にして低コストのカメラ用
シャッタを得ることが可能になる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】上記の各実施例においては、回転子とコイ
ルとは、各コイルの巻き軸が共通軸上にあるようにし且
つ各コイルの巻き方向が同一であるようにし、また、各
回転子の回転軸が互いに平行であり且つ各回転子の2極
の極性の向きが他の回転子と同じになり得るようにして
配置されているが、本発明は、そのような構成に限定さ
れるものではない。即ち、各コイルの巻き軸が共通軸上
にあるようにし且つ各コイルの巻き方向が同一であるよ
うにしてあれば、回転子については、必ずしも、各回転
子の2極の極性の向きが他の回転子と同じになり得るよ
うに配置する必要がなく、また、各回転子は、その回転
軸が互いに平行であり且つその2極の極性の向きが他の
回転子と同じになり得るように配置されていれば、コイ
ルについては、必ずしも、各コイルの巻き軸が共通軸上
にあるようにし且つ各コイルの巻き方向が同一であるよ
うにする必要がない。更に、各コイルの導線は、線径が
必ずしも同じである必要はなく、コイルごとに異なって
いても差し支えない。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の固定子枠に軸受けされており夫々
    回転軸の径方向位置において回転軸と平行に延伸した出
    力ピンを一体的に設けている2極に着磁された複数の永
    久磁石製回転子と、夫々の回転子ごとに二つの軸受部を
    囲むようにして前記固定子枠に巻回された複数のコイル
    とを備え、それらの回転子とコイルとは、各コイルの巻
    き軸が共通軸上にあるようにし且つ各コイルの巻き方向
    が同一であるようにして配置されていることを特徴とす
    るアクチュエータ。
  2. 【請求項2】 共通の固定子枠に軸受けされており夫々
    回転軸の径方向位置において回転軸と平行に延伸した出
    力ピンを一体的に設けている2極に着磁された複数の永
    久磁石製回転子と、夫々の回転子ごとに二つの軸受部を
    囲むようにして前記固定子枠に巻回された複数のコイル
    とを備え、それらの回転子とコイルとは、各回転子の回
    転軸が互いに平行であり且つ各回転子の着磁方向が同一
    であるようにして配置されていることを特徴とするアク
    チュエータ。
  3. 【請求項3】 共通の固定子枠に軸受けされており夫々
    回転軸の径方向位置において回転軸と平行に延伸した出
    力ピンを一体的に設けている2極に着磁された複数の永
    久磁石製回転子と、夫々の回転子ごとに二つの軸受部を
    囲むようにして前記固定子枠に巻回された複数のコイル
    とを備え、それらの回転子とコイルとは、各コイルの巻
    き軸が共通軸上にあるようにし且つ各コイルの巻き方向
    が同一であるようにし、また、各回転子の回転軸が互い
    に平行であり且つ各回転子の着磁方向が同一であるよう
    にして配置されていることを特徴とするアクチュエー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記固定子枠が、各回転子の一方の軸受
    けをする共通の基枠と、各回転子の他方の軸受けをする
    共通のカバー枠とで構成されていることを特徴とする請
    求項1乃至3の何れかに記載のアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記固定子枠に前記回転子を二つ軸受け
    させている請求項1乃至4の何れかに記載のアクチュエ
    ータを、シャッタ地板に取り付け、一方の回転子の前記
    出力ピンがシャッタ羽根を駆動し、他方の回転子の前記
    出力ピンが絞り羽根を駆動するようにしたことを特徴と
    するカメラ用シャッタ。
  6. 【請求項6】 前記固定子枠に前記回転子を二つ軸受け
    させている請求項1乃至4の何れかに記載のアクチュエ
    ータを、シャッタ地板に取り付け、一方の回転子の前記
    出力ピンがシャッタ羽根を駆動し、他方の回転子の前記
    出力ピンがレンズを光軸方向へ駆動するようにしたこと
    を特徴とするカメラ用シャッタ。
JP22718798A 1998-08-11 1998-08-11 アクチュエータ及びそれを使用したカメラ用シャッタ Expired - Fee Related JP2999998B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22718798A JP2999998B1 (ja) 1998-08-11 1998-08-11 アクチュエータ及びそれを使用したカメラ用シャッタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22718798A JP2999998B1 (ja) 1998-08-11 1998-08-11 アクチュエータ及びそれを使用したカメラ用シャッタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2999998B1 JP2999998B1 (ja) 2000-01-17
JP2000060088A true JP2000060088A (ja) 2000-02-25

Family

ID=16856864

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22718798A Expired - Fee Related JP2999998B1 (ja) 1998-08-11 1998-08-11 アクチュエータ及びそれを使用したカメラ用シャッタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2999998B1 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002010611A (ja) * 2000-06-27 2002-01-11 Nidec Copal Corp 電磁アクチュエータ及びその製造方法
US6767145B2 (en) 2001-06-21 2004-07-27 Nidec Copal Corporation Lens shutter for cameras
JP2004317552A (ja) * 2003-04-11 2004-11-11 Olympus Corp 光量調整用アクチュエーター及び光学ユニット及び電子カメラ
WO2005033792A1 (en) * 2003-10-07 2005-04-14 Ct Electronics Co., Ltd. A shutter apparatus of camera
JP2007041307A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Nisca Corp 光量調整装置
JP2007047281A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Nisca Corp 光量調整装置
KR100820295B1 (ko) * 2006-08-10 2008-04-08 동인하이텍주식회사 소형 카메라 셔터 구동장치
JP2010002918A (ja) * 2009-08-19 2010-01-07 Nidec Copal Corp カメラ用レンズシャッタ
JP2010002919A (ja) * 2009-08-19 2010-01-07 Nidec Copal Corp カメラ用レンズシャッタ
JP2010266718A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Seiko Precision Inc 羽根駆動装置及び光学機器
JP2018021965A (ja) * 2016-08-01 2018-02-08 日本電産コパル株式会社 羽根駆動装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002010611A (ja) * 2000-06-27 2002-01-11 Nidec Copal Corp 電磁アクチュエータ及びその製造方法
JP4698800B2 (ja) * 2000-06-27 2011-06-08 日本電産コパル株式会社 電磁アクチュエータ及びその製造方法
US6767145B2 (en) 2001-06-21 2004-07-27 Nidec Copal Corporation Lens shutter for cameras
JP2004317552A (ja) * 2003-04-11 2004-11-11 Olympus Corp 光量調整用アクチュエーター及び光学ユニット及び電子カメラ
WO2005033792A1 (en) * 2003-10-07 2005-04-14 Ct Electronics Co., Ltd. A shutter apparatus of camera
JP2007041307A (ja) * 2005-08-03 2007-02-15 Nisca Corp 光量調整装置
JP2007047281A (ja) * 2005-08-08 2007-02-22 Nisca Corp 光量調整装置
KR100820295B1 (ko) * 2006-08-10 2008-04-08 동인하이텍주식회사 소형 카메라 셔터 구동장치
JP2010266718A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Seiko Precision Inc 羽根駆動装置及び光学機器
JP2010002918A (ja) * 2009-08-19 2010-01-07 Nidec Copal Corp カメラ用レンズシャッタ
JP2010002919A (ja) * 2009-08-19 2010-01-07 Nidec Copal Corp カメラ用レンズシャッタ
JP2018021965A (ja) * 2016-08-01 2018-02-08 日本電産コパル株式会社 羽根駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2999998B1 (ja) 2000-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4549115B2 (ja) カメラ用羽根駆動装置
US5418588A (en) Aperture size adjustment device for a camera with a stepping motor drive source
JP2999998B1 (ja) アクチュエータ及びそれを使用したカメラ用シャッタ
JP2006340444A (ja) 駆動装置
US6781772B2 (en) Driving apparatus, light-amount regulating apparatus, and lens driving apparatus
JP4522691B2 (ja) カメラ用羽根駆動装置
JP4549196B2 (ja) カメラ用羽根駆動装置
JP4979920B2 (ja) カメラ用羽根駆動装置
JP4204311B2 (ja) 光量調節装置
JP2005173132A (ja) カメラ用羽根駆動装置
JP5000808B2 (ja) カメラ用絞り機構
JP4587689B2 (ja) 電磁アクチュエータ
JP2008048538A (ja) 電磁アクチュエータ及びそれを用いたカメラ用羽根駆動装置
JP3683325B2 (ja) カメラの駆動装置用パルスモータ
JP2005241874A (ja) カメラ用羽根駆動装置
JP2002369489A (ja) 電磁駆動モータ及びそれを有する電磁駆動絞り装置
JP4334337B2 (ja) カメラ用羽根駆動装置
JP2002199693A (ja) 電磁駆動モータ、電磁作動装置、光量調整装置および光学機器
JP2008026692A (ja) デジタルカメラ用シャッタ装置
JP2005284102A (ja) カメラ用絞り装置
JP3573537B2 (ja) カメラの駆動装置用パルスモータ
JP3561337B2 (ja) カメラ用駆動装置
JPH09230420A (ja) カメラの駆動装置用パルスモータ
JP2002369488A (ja) 電磁駆動モータ及びそれを有する電磁駆動絞り装置
JP2009300661A (ja) カメラ用羽根駆動装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees