JP2000054609A - 床タイルパネル及びその施工用接着剤 - Google Patents

床タイルパネル及びその施工用接着剤

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JP2000054609A
JP2000054609A JP10225515A JP22551598A JP2000054609A JP 2000054609 A JP2000054609 A JP 2000054609A JP 10225515 A JP10225515 A JP 10225515A JP 22551598 A JP22551598 A JP 22551598A JP 2000054609 A JP2000054609 A JP 2000054609A
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Kanji Kagami
寛治 各務
Yasuhiro Baba
康弘 馬場
Takashi Hori
▲たか▼史 堀
Minoru Asano
實 浅野
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MARUBAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床タイル貼施工を不慣れな作業者であっても
極めて簡単で短い工期とすること。 【解決手段】 窯業系サイディング材11面と複数個の
タイル13裏面とが有機系接着剤層12を介して強固に
接着され、この有機系接着剤層12が露出する目地部1
4には硬質発泡体15が押込まれ圧着され、その上面に
は更に無機系接着剤層16が塗布され床タイルパネル1
0が構成されている。このため、硬質発泡体15の耐候
性及び目地部14とタイル13との継ぎ目における耐水
性・耐湿性が補償され、目地部14の変色等も防止され
る。このとき、硬質発泡体15が緩衝材として働くこと
でタイル13間の膨張・圧縮によるタイル13表面の表
層剥離や目地部14の割れ・浮きが抑止される。この床
タイルパネル10を用いることで、床タイル貼施工が極
めて簡単な作業で短い工期となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パネル基板に複数
個のタイルを貼付けてユニット化した床タイルパネル及
びその施工用接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建物の玄関等における床タイル貼
施工では、コンクリート下地面に対してモルタルを用い
て不陸を修正し、1〜4日養生後にタイルをモルタルで
貼付施工し、1〜4日養生後に目地モルタルにより目地
埋めを行い、1〜4日後に目地部を酸で洗浄する工程処
理が一般的でありよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の床タ
イル貼施工には熟練した職人が必要であり、工期も相当
長くなるため施工費用が高いという不具合があった。
【0004】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、複数個のタイルを貼付けたパ
ネル基板を用い、不慣れな作業者であっても短い工期で
極めて簡単に床タイル貼施工することができる床タイル
パネル及びその施工用接着剤の提供を課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の床タイルパネ
ルによれば、所定の厚みを有し所定の大きさかつ所定の
端面形状に形成されたパネル基板の片側の全表面に、所
定の厚みで1層からなる強接着性を有する第1の接着層
が塗布され、その第1の接着層を介してパネル基板面に
所定の間隔からなる目地部を有し所定の配列にて複数個
のタイルが位置決め圧着され、これら複数個のタイル間
の目地部の形状に対応させ所定の厚みにて形成された硬
質発泡体が目地部で露出された第1の接着層を介して圧
着され、その上面に無機系接着剤にシリコン系接着剤ま
たは変性シリコン系接着剤を含み人工セラミック粒材を
混合した所定の厚みで1層からなる耐候性・高流動性を
有する第2の接着層が塗布されている。つまり、パネル
基板と複数個のタイルとの間には所定の厚みで1層から
なる強接着性を有する第1の接着層を介在させ、複数個
のタイル間の目地部にはその寸法形状に対応させ所定の
厚みで予め発泡成型された硬質発泡体が押込まれ、その
上面には更に無機系接着剤にシリコン系接着剤または変
性シリコン系接着剤を含み人工セラミック粒材を混合し
た所定の厚みで1層からなる耐候性・高流動性を有する
第2の接着層が塗布されている。このように、床タイル
パネルを構成するパネル基板面と複数個のタイル裏面と
が第1の接着層を介して強固に接着され、その第1の接
着層が露出する目地部に押込まれ圧着される硬質発泡体
が緩衝材として働くことでタイル間の膨張・圧縮による
タイル表面の表層剥離や目地部の割れ・浮きが抑止さ
れ、更に、その硬質発泡体の上面に塗布される第2の接
着層によって硬質発泡体の耐候性及び目地部とタイルと
の継ぎ目における耐水性・耐湿性が補償され、目地部の
変色等も防止されるという効果が得られる。
【0006】請求項2の床タイルパネルでは、第1の接
着層が有機系接着剤でウレタン系接着剤を含むためパネ
ル基板と複数個のタイルとの間の強接着性が得られると
共に、パネル基板の片側の全表面にウレタン系接着剤を
含む有機系接着剤を塗布しても比較的安価であるという
効果が得られる。
【0007】請求項3の床タイルパネルでは、硬質発泡
体がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ポリウレタン、発泡パルプ、発泡骨材か
らなる成型品とするものである。即ち、目地部の寸法形
状に対応させ適当な材料を用いた発泡成型品を自在に形
成することができる。このため、複数個のタイル間の目
地部の隙間寸法に合わせ押込む程度の寸法形状からなる
硬質発泡体の成型品を用いれば目地部の隙間空間を容易
に埋めることができるという効果が得られる。
【0008】請求項4の床タイルパネルでは、第2の接
着層が無機系接着剤にシリコン系接着剤または変性シリ
コン系接着剤を含み人工セラミック粒材を混合してなる
ため目地部の耐候性・耐水性・耐湿性が得られると共
に、目地部はパネル基板の片側の全表面に比べて面積が
小さいため高価なシリコン系接着剤または変性シリコン
系接着剤の混合割合を多くした無機系接着剤を塗布して
も極端な原価高騰を招くことがない。更に、第2の接着
層には人工セラミック粒材が混合されているため目地部
の耐候性を向上でき、かつ複数個のタイルに合わせ所望
の着色等を施した人工セラミック粒材を用いることで、
目地部の意匠性を向上できるという効果が得られる。
【0009】請求項5の床タイルパネルの施工用接着剤
によれば、複数個のタイルが圧着されたパネル基板の反
対面をコンクリート下地面に固着するものであって、中
空な人工セラミック粒材、シラスバルーン、ケイ砂から
なる略球形状の骨材を混合してなる有機系接着剤である
ため軽量・安価であり、かつ床タイルパネルをコンクリ
ート下地面に載置したのち骨材の作用により不陸調整が
容易であるという優れた施工性が得られる。
【0010】請求項6の床タイルパネルの施工用接着剤
では、骨材が粒径2.36〜1.18〔mm〕のもの重
量100に対して粒径1.18〜0.59〔mm〕のも
の重量50〜300とし、かつ骨材の重量100に対し
てバインダが重量20〜150からなり、骨材の周囲に
バインダが均一に介在するパテ状であるためコンクリー
ト下地面に塗布する際の作業性が極めて良好であるとい
う効果が得られる。
【0011】請求項7の床タイルパネルの施工用接着剤
では、バインダが1液性ウレタン樹脂、2液性ウレタン
樹脂、2液性エポキシ樹脂、シリコン樹脂、変性シリコ
ン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ系
樹脂及び珪酸ソーダ系樹脂のうち少なくとも1つからな
り、コンクリート下地面に塗布する際、基本的に乾式施
工となるため作業性が極めて良好で作業時間を大幅に短
縮できるという効果が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の床タイルパネル及
びその施工用接着剤を具体的な実施の形態に基づいて説
明する。
【0013】図1は本発明の一実施の形態にかかる床タ
イルパネルを示す断面図である。
【0014】図1において、床タイルパネル10には、
まず、最下層のパネル基板としての窯業系サイディング
材11面上に有機系接着剤層12が形成されている。こ
の有機系接着剤層12の上面には複数個のタイル13が
所定の配列にて位置決め圧着されている。また、複数個
のタイル13間には継ぎ目として所定の間隔からなる目
地部14が設けられている。そして、目地部14におけ
る有機系接着剤層12の上面には硬質発泡体15が押込
まれ圧着され、この硬質発泡体15の上面に目地材とし
てシリコン系接着剤または変性シリコン系接着剤を含み
人工セラミック粒材を混合した無機系接着剤層16が形
成されている。
【0015】窯業系サイディング材11は、周知の押出
法や抄造法によって、セメントを主原料とし添加物とし
て種々の補強繊維を加えて製造され、その外形寸法の大
きさは用途によって異なるものの、施工時の作業性を考
慮すれば、1〔m2 〕以下、好ましくは0.5〔m2
以下であるのがよい。また、窯業系サイディング材11
の厚みは、連続的な施工において窯業系サイディング材
11間の継ぎ目となる所定の端面形状を有する相決り部
(図示略)の強度や加工性を考慮すれば10〜20〔m
m〕程度であるのが好ましい。
【0016】窯業系サイディング材11の片側の全表面
を覆うようにウレタン系接着剤を含み1層からなる有機
系接着剤層12が塗布されている。この有機系接着剤層
12の上面に位置決め圧着されている複数個のタイル1
3としては、陶磁器、煉瓦、天然石、人工石等の種々の
材料が用途や意匠性等を考慮して採用でき、その大きさ
は材質や用途によって縦30〜150〔mm〕、横30
〜250〔mm〕程度、その厚みは3〜20〔mm〕程
度の範囲で選定されることが好ましい。
【0017】そして、複数個のタイル13間に設けられ
た目地部14の有機系接着剤層12の上面には目地部1
4の寸法形状に合わせて予め発泡成型された硬質発泡体
15が押込まれ有機系接着剤層12にて圧着される。更
に、目地部14の硬質発泡体15の上面の全面を覆うよ
うに人工セラミック粒材を混合した1層からなる無機系
接着剤層16が塗布されている。なお、この無機系接着
剤層16にはシリコン系接着剤または変性シリコン系接
着剤を含むことが好ましく、変性シリコン系接着剤とし
ては、エポキシ変性シリコン系接着剤、アクリル変性シ
リコン系接着剤、ウレタン変性シリコン系接着剤等を用
いることができる。
【0018】図2は図1の床タイルパネル10の製造工
程を示す断面図である。
【0019】図2(a)に示すように、まず、所定の厚
み、大きさ、端面形状に形成された窯業系サイディング
材11の片側の全表面を覆うようにウレタン系接着剤を
含み1層からなる有機系接着剤層12が塗布される。こ
の有機系接着剤層12の接着力が最大となる適当な放置
時間ののち、図2(b)に示すように、有機系接着剤層
12を介して複数個のタイル13が窯業系サイディング
材11面上に所定の配列にて位置決め圧着される。この
とき、複数個のタイル13間には所定の間隔からなる目
地部14が設けられる。そして、図2(c)に示すよう
に、複数個のタイル13間の目地部14の上面に目地部
14の寸法形状に予め発泡成型された硬質発泡体15が
押込まれ、複数個のタイル13と同様に有機系接着剤層
12の接着力を利用して圧着される。更に、図2(d)
に示すように、目地部14の硬質発泡体15の上面の全
面を覆うようにシリコン系接着剤または変性シリコン系
接着剤を含み人工セラミック粒材を混合した1層からな
る無機系接着剤層16が複数個のタイル13の表面より
やや下がったレベルとなるように塗布される。このよう
にして、床タイルパネル10の製造が完了する。
【0020】ここで、ウレタン系接着剤を含む有機系接
着剤層12は、窯業系サイディング材11面とタイル1
3との強接着性を達成することを主目的とし、粘性変化
・硬化時間等に基づき具体的な接着剤及びその塗布厚を
選択すればよい。また、硬質発泡体15はタイル13間
の膨張・圧縮によるタイル13表面の表層剥離や目地部
14の割れ・浮きを抑止する緩衝材として使用すること
を主目的とし、この硬質発泡体15は成型完成品である
必要はなく目地部14に注入したのち発泡して成型され
るような材料であってもよい。そして、シリコン系接着
剤または変性シリコン系接着剤を含み人工セラミック粒
材を混合した無機系接着剤層16は、高流動性を有し目
地部14におけるタイル13の端面及び裏面と硬質発泡
体15との継ぎ目における耐水性・耐湿性を高めると共
に、耐候性を有し目地部14における硬質発泡体15の
太陽光等による劣化を抑制することを主目的とし、具体
的な接着剤及びその塗布厚を選択すればよい。
【0021】更に、無機系接着剤層16としてシリコン
系接着剤または変性シリコン系接着剤を含み人工セラミ
ック粒材を混合した接着剤のみでは所望の耐候性が得ら
れないときには無機系接着剤層16に適宜、添加剤を予
め混合しておくことで所望の耐候性を得ることができ、
また、複数個のタイル13に合わせ無機系接着剤層16
に適宜、着色等を施すことで意匠性を向上させることが
できる。
【0022】次に、上述の無機系接着剤層16に混合さ
れている人工セラミック粒材について詳述する。複数個
のタイル13間の目地部14の硬質発泡体15の上面の
目地材としての無機系接着剤層16に混合するため、粒
度が0.1〜2000〔μm〕の範囲で平均粒度が85
0〔μm〕程度のものが好ましい。また、硬質発泡体1
5の太陽光による劣化抑制を無機系接着剤層16と共に
達成するためには人工セラミック粒材の太陽光透過率は
10〔%〕以下であることが好ましい。このような人工
セラミック粒材は、Al,Fe,Si,Zr,Mg,M
n,Ca等の金属酸化物の1種または2種以上の複合体
を電気炉で900〜1500〔℃〕の間で溶融し、溶融
状態のまま高速回転付ドラムで破砕粒状化し、水ミスト
雰囲気中で急冷することで形成される。更に、このよう
に形成された人工セラミック粒材21に対して、必要に
応じ複数個のタイル13に合わせた所望の着色等が施さ
れることで目地部14の意匠性が向上される。
【0023】このように、本実施の形態の床タイルパネ
ル10は、所定の厚みを有し所定の大きさかつ所定の端
面形状に形成されたパネル基板としての窯業系サイディ
ング材11と、サイディング材11の片側の全表面に所
定の厚みで塗布される1層からなる強接着性を有する第
1の接着層と、第1の接着層を介してサイディング材1
1面に所定の間隔からなる目地部14を有し所定の配列
にて位置決め圧着される複数個のタイル13と、複数個
のタイル13間の目地部14の形状に対応し所定の厚み
にて形成され、目地部14で露出された第1の接着層を
介して圧着される硬質発泡体15と、硬質発泡体15の
上面に所定の厚みで塗布される1層からなる耐候性・高
流動性を有する第2の接着層とを具備するものである。
また、本実施の形態の床タイルパネル10は、第1の接
着層を有機系接着剤でウレタン系接着剤を含む有機系接
着剤層12とするものである。そして、本実施の形態の
床タイルパネル10は、第2の接着層を無機系接着剤に
シリコン系接着剤または変性シリコン系接着剤を含み人
工セラミック粒材を混合した無機系接着剤層16とする
ものである。
【0024】即ち、所定の厚みを有し所定の大きさかつ
所定の端面形状に形成された窯業系サイディング材11
の片側の全表面に、所定の厚みで1層からなる強接着性
を有する有機系接着剤層12が塗布され、その有機系接
着剤層12を介してサイディング材11面に所定の間隔
からなる目地部14を有し所定の配列にて複数個のタイ
ル13が位置決め圧着され、これら複数個のタイル13
間の目地部14の形状に対応させ所定の厚みにて形成さ
れた硬質発泡体15が目地部14で露出された有機系接
着剤層12を介して圧着され、その上面に無機系接着剤
にシリコン系接着剤または変性シリコン系接着剤を含み
人工セラミック粒材を混合した所定の厚みで1層からな
る耐候性・高流動性を有する無機系接着剤層16が塗布
されている。つまり、窯業系サイディング材11と複数
個のタイル13との間には所定の厚みで1層からなる強
接着性を有する有機系接着剤層12を介在させ、複数個
のタイル13間の目地部14にはその寸法形状に対応さ
せ所定の厚みで予め発泡成型された硬質発泡体15が押
込まれ、その上面には更に無機系接着剤にシリコン系接
着剤または変性シリコン系接着剤を含み人工セラミック
粒材を混合した所定の厚みで1層からなる耐候性・高流
動性を有する無機系接着剤層16が塗布されている。
【0025】これにより、床タイルパネル10を構成す
る窯業系サイディング材11面と複数個のタイル13裏
面とが有機系接着剤層12を介して強固に接着され、そ
の有機系接着剤層12が露出する目地部14に押込まれ
圧着される硬質発泡体15が緩衝材として働くことでタ
イル13間の膨張・圧縮によるタイル13表面の表層剥
離や目地部14の割れ・浮きが抑止され、更に、その硬
質発泡体15の上面に塗布される無機系接着剤層16に
よって硬質発泡体15の耐候性及び目地部14とタイル
13との継ぎ目における耐水性・耐湿性が補償され、目
地部14の変色等も防止される。
【0026】また、本実施の形態の床タイルパネル10
は、硬質発泡体15をポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレタン、発泡パ
ルプ、発泡骨材からなる成型品とするものである。即
ち、目地部14の寸法形状に対応させ適当な材料を用い
た発泡成型品を自在に形成することができる。このた
め、複数個のタイル13間の目地部14の隙間寸法に合
わせ押込む程度の寸法形状で硬質発泡体15の成型品を
用いれば目地部14の隙間空間を容易に埋めることがで
き、目地部における緩衝作用を適切に発揮させることが
できる。
【0027】次に、本発明の一実施の形態にかかる床タ
イルパネル10を施工するための施工用接着剤20につ
いて図3を参照して説明する。
【0028】図3において、床タイルパネル10の施工
用接着剤20は、従来のセメントモルタルに替えて有機
系接着剤に略球形状の骨材20aとして例えば、中空な
人工セラミック粒材が混合されている。この骨材20a
としての中空な人工セラミック粒材は、粒径2.36〜
1.18〔mm〕のもの重量100に対して粒径1.1
8〜0.59〔mm〕のもの重量50〜300で、好ま
しくは重量150〜200であると施工用接着剤20を
レベル調整材として用いるときの滑性がよい。なお、骨
材20aとして必要に応じて略球形状のシラスバルーン
やケイ砂を有機系接着剤に混合してもよい。
【0029】また、施工用接着剤20の有機系接着剤と
してのバインダ20bは1液性湿気硬化型接着剤を用
い、そのバインダ20bが重量150に対して上述の中
空な人工セラミック粒材からなる骨材20aの粒径2.
36〜1.18〔mm〕を重量100と粒径1.18〜
0.59〔mm〕を重量200とを均一に混合すること
でパテ状の接着剤を得ることができた。
【0030】次に、上述の床タイルパネル10とその施
工用接着剤20とを用いて例えば、玄関の床部分に対し
て床タイル貼施工するときの手順について図3を参照し
て説明する。
【0031】まず、玄関の敷居部分を基準として所定の
勾配になるように道糸を張り、予め施工されたコンクリ
ート下地21面への施工用接着剤20の吸込みを防止す
るためプライマが塗布される。このプライマとしては湿
気硬化型ウレタン系のもので、塗布量としては50〜5
00〔g/m2 〕、好ましくは100〜300〔g/m
2 〕がよい。
【0032】次に、コンクリート下地21面に対する床
タイルパネル10との間に充填される施工用接着剤20
の厚みを調整し、床タイルパネル10のタイル13表面
の高さを調整するため、各床タイルパネル10の4隅と
なるコンクリート下地21面に両面テープにて例えば、
鉄板で適当な大きさ、厚みからなる高さ調整用スペーサ
(図示略)が接着される。こののち、コンクリート下地
21面にレベル調整材を兼ねた施工用接着剤20をコテ
やヘラ等により平滑に塗布し、タイル13面を上にして
床タイルパネル10を載置し、床タイルパネル10の上
面側から圧力振動をさせながら道糸と平行になるように
貼合わせる。この圧力振動は奥側から手前側に向けて行
い余分な施工用接着剤20を手前側にはみ出させる。こ
のとき、施工用接着剤20に混合されている中空な人工
セラミック粒材等は略球形状をしており、床タイルパネ
ル10の裏面側が高さ調整用スペーサに当接し沈まなく
なるまで容易に圧締される。このようにして、床タイル
パネル10が奥側から左右に貼合わせられ順次手前側に
施工される。
【0033】これにより、従来、熟練した職人を必要と
していたコンクリート下地21面に対する床タイル貼施
工が、本実施の形態にかかる床タイルパネル10とその
施工用接着剤20とを用いることで不慣れな作業者にも
極めて簡単に施工できる。また、本実施の形態では、コ
ンクリート下地21面に対する従来のセメントモルタル
による湿式施工と異なり、基本的に乾式施工であるため
作業時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0034】このように、本実施の形態の床タイルパネ
ル10の施工用接着剤20は、複数個のタイル13が圧
着されていないパネル基板11面をコンクリート下地2
1面に固着するものであって、中空な人工セラミック粒
材からなる略球形状の骨材20aを混合してなる有機系
接着剤とするものである。また、本実施の形態の床タイ
ルパネル10の施工用接着剤20は、骨材20aが粒径
2.36〜1.18〔mm〕のもの重量100に対して
粒径1.18〜0.59〔mm〕のもの重量50〜30
0とし、かつ骨材の重量100に対してバインダ20b
が重量20〜150とするものである。そして、本実施
の形態の床タイルパネル10の施工用接着剤20は、バ
インダ20bを1液性ウレタン樹脂とするものである。
即ち、施工用接着剤20は骨材20aとバインダ20b
とが適切な重量比率で混合された有機系接着剤である。
このため、床タイルパネル10の施工用接着剤20は軽
量・安価であり、床タイルパネル10をコンクリート下
地21面に載置したのちの不陸調整が容易であるという
優れた施工性を有する。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の床タイ
ルパネルによれば、所定の厚みを有し所定の大きさかつ
所定の端面形状に形成されたパネル基板と、パネル基板
の片側の全表面に所定の厚みで塗布される少なくとも1
層からなる強接着性を有する第1の接着層と、第1の接
着層を介してパネル基板面に所定の間隔からなる目地部
を有し所定の配列にて位置決め圧着される複数個のタイ
ルと、複数個のタイル間の目地部の形状に対応し所定の
厚みにて形成され、目地部で露出された第1の接着層を
介して圧着される硬質発泡体と、硬質発泡体の上面に所
定の厚みで塗布される少なくとも1層からなる耐候性・
高流動性を有する第2の接着層とを具備しており、パネ
ル基板と複数個のタイルとの間には少なくとも1層から
なる強接着性を有する第1の接着層を介在させ、複数個
のタイル間の目地部には硬質発泡体を押込み、その上面
には更に少なくとも1層からなる耐候性・高流動性を有
する第2の接着層が塗布される。このように、床タイル
パネルは簡単な構成であって、パネル基板面と複数個の
タイル裏面とを第1の接着層を介して強固に接着するこ
とができ、その第1の接着層が露出する目地部には硬質
発泡体が押込まれて接着され緩衝材として働くことでタ
イル間の膨張・圧縮によるタイル表面の表層剥離や目地
部の割れ・浮きが抑止され、その上面に塗布される第2
の接着層によって目地部とタイルとの継ぎ目における耐
水性・耐湿性及び目地部の耐候性を補償し、目地部の変
色等を防止することができる。
【0036】請求項2の床タイルパネルによれば、第1
の接着層が有機系接着剤でウレタン系接着剤を含むため
パネル基板と複数個のタイルとの間の強接着性が得られ
ると共に、パネル基板の片側の全表面にウレタン系接着
剤を含む有機系接着剤を塗布しても比較的安価なものと
することができる。
【0037】請求項3の床タイルパネルによれば、硬質
発泡体がポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ポリウレタン、発泡パルプ、発泡骨
材からなる成型品であるため目地部の寸法形状に対応さ
せ適当な材料を用いた発泡成型品を自在に形成すること
ができる。このため、複数個のタイル間の目地部の隙間
寸法に合わせ押込む程度の寸法形状で硬質発泡体の成型
品を用いれば目地部の隙間空間を容易に埋めることがで
き、目地部における適切な緩衝作用を発揮することがで
きる。
【0038】請求項4の床タイルパネルによれば、第2
の接着層が無機系接着剤にシリコン系接着剤または変性
シリコン系接着剤を含むため目地部の耐候性・耐水性・
耐湿性が得られると共に、目地部はパネル基板の片側の
全表面に比べて面積が小さく、硬質発泡体の上面に塗布
されるため高価なシリコン系接着剤または変性シリコン
系接着剤の混合割合を多くした無機系接着剤を塗布して
も極端な原価高騰を招かないようにすることができる。
【0039】請求項5の床タイルパネルの施工用接着剤
によれば、複数個のタイルが圧着されたパネル基板の反
対面をコンクリート下地面に固着するものであって、中
空な人工セラミック粒材、シラスバルーン、ケイ砂から
なる略球形状の骨材を混合してなる有機系接着剤である
ため軽量・安価であり、かつ床タイルパネルをコンクリ
ート下地面に載置したのち骨材の作用により不陸調整が
容易であるという優れた施工性が得られる。
【0040】請求項6の床タイルパネルの施工用接着剤
によれば、骨材は、粒径2.36〜1.18〔mm〕の
もの重量100に対して粒径1.18〜0.59〔m
m〕のもの重量50〜300とし、かつ骨材の重量10
0に対してバインダが重量20〜150からなり、骨材
の周囲にバインダが均一に介在するパテ状であるためコ
ンクリート下地面に塗布する際の作業性が極めて良好で
あるという効果が得られる。
【0041】請求項7の床タイルパネルの施工用接着剤
によれば、バインダが1液性ウレタン樹脂、2液性ウレ
タン樹脂、2液性エポキシ樹脂、シリコン樹脂、変性シ
リコン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキ
シ系樹脂及び珪酸ソーダ系樹脂のうち少なくとも1つか
らなり、コンクリート下地面に塗布する際、基本的に乾
式施工であるため作業性が極めて良好で作業時間を大幅
に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施の形態にかかる床タイ
ルパネルを示す断面図である。
【図2】 図2は本発明の一実施の形態にかかる床タイ
ルパネルの製造工程を示す断面図である。
【図3】 図3は本発明の一実施の形態にかかる床タイ
ルパネルのコンクリート下地面への施工状態を示す断面
図である。
【符号の説明】
10 床タイルパネル 11 窯業系サイディング材(パネル基板) 12 有機系接着剤層(第1の接着層) 13 タイル 14 目地部 15 硬質発泡体 16 無機系接着剤層(第2の接着層) 20 施工用接着剤 20a 骨材 20b バインダ 21 コンクリート下地
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 馬場 康弘 岐阜県土岐郡笠原町1865番地 株式会社ぎ ふセラシス内 (72)発明者 堀 ▲たか▼史 岐阜県羽島郡笠松町北及1762番地 株式会 社マルバン内 (72)発明者 浅野 實 岐阜県羽島郡笠松町北及1762番地 株式会 社マルバン内 Fターム(参考) 2E162 CA01 CA08 CA09 CA10 4F100 AC05 AD00C AD00H AD02 AE01 AJ04C AK04C AK07C AK12C AK15C AK51B AK51C AK52C AR00B AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C BA42 CA23C CA24C CB00C DC23C DC28C DE01C DE01H DJ01C GB08 JB07 JD04 JK06 JK11 JK12C JK14 JL01 JL09 JL09C JL11B JN28

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の厚みを有し所定の大きさかつ所定
    の端面形状に形成されたパネル基板と、 前記パネル基板の片側の全表面に所定の厚みで塗布され
    る少なくとも1層からなる強接着性を有する第1の接着
    層と、 前記第1の接着層を介して前記パネル基板面に所定の間
    隔からなる目地部を有し所定の配列にて位置決め圧着さ
    れる複数個のタイルと、 前記複数個のタイル間の前記目地部の形状に対応し所定
    の厚みにて形成され、前記目地部で露出された前記第1
    の接着層を介して圧着される硬質発泡体と、 前記硬質発泡体の上面に所定の厚みで塗布される少なく
    とも1層からなる耐候性・高流動性を有する第2の接着
    層とを具備することを特徴とする床タイルパネル。
  2. 【請求項2】 前記第1の接着層は、有機系接着剤でウ
    レタン系接着剤を含むことを特徴とする請求項1に記載
    の床タイルパネル。
  3. 【請求項3】 前記硬質発泡体は、ポリエチレン、ポリ
    プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリウレ
    タン、発泡パルプ、発泡骨材からなる成型品であること
    を特徴とする請求項1に記載の床タイルパネル。
  4. 【請求項4】 前記第2の接着層は、無機系接着剤にシ
    リコン系接着剤または変性シリコン系接着剤を含み人工
    セラミック粒材を混合してなることを特徴とする請求項
    1に記載の床タイルパネル。
  5. 【請求項5】 更に、前記複数個のタイルが圧着された
    前記パネル基板の反対面をコンクリート下地面に固着す
    る施工用接着剤であって、 中空な人工セラミック粒材、シラスバルーン、ケイ砂か
    らなる略球形状の骨材を混合してなる有機系接着剤であ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つ
    に記載の床タイルパネルの施工用接着剤。
  6. 【請求項6】 前記骨材は、粒径2.36〜1.18
    〔mm〕のもの重量100に対して粒径1.18〜0.
    59〔mm〕のもの重量50〜300とし、かつ前記骨
    材の重量100に対してバインダが重量20〜150か
    らなることを特徴とする請求項5に記載の床タイルパネ
    ルの施工用接着剤。
  7. 【請求項7】 前記バインダは、1液性ウレタン樹脂、
    2液性ウレタン樹脂、2液性エポキシ樹脂、シリコン樹
    脂、変性シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹
    脂、エポキシ系樹脂及び珪酸ソーダ系樹脂のうち少なく
    とも1つからなることを特徴とする請求項6に記載の床
    タイルパネルの施工用接着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002105395A (ja) * 2000-09-28 2002-04-10 Toagosei Co Ltd 塗膜形成用の下地調整材

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