JP2000052307A - 化粧板の製造方法 - Google Patents

化粧板の製造方法

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JP2000052307A
JP2000052307A JP10291060A JP29106098A JP2000052307A JP 2000052307 A JP2000052307 A JP 2000052307A JP 10291060 A JP10291060 A JP 10291060A JP 29106098 A JP29106098 A JP 29106098A JP 2000052307 A JP2000052307 A JP 2000052307A
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JP10291060A
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Takeshi Iwaki
武 岩城
Katsura Nagata
桂 永田
Yasushi Mizuta
康司 水田
Takeshi Ito
武志 伊藤
Masanori Sugawara
正紀 菅原
Akihiro Takahashi
昭博 高橋
Toshiki Oyanagi
俊樹 大柳
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せ
しめてなる化粧版の製造方法であって、該接着剤とし
て、アクリル系エマルション及び/または合成ゴムラテ
ックス固形分換算100重量部に対し、(メタ)アクリ
ルアミド60−99重量%と不飽和カルボン酸単量体1
−40重量%とからなる水溶性ポリマーを固形分換算4
−150重量部を混合して得られる接着剤またはこれに
フィラー、架橋剤を混合して使用することを特徴とする
化粧板の製造方法。 【効果】 本発明は、化粧加工成形板からの、ホルムア
ルデヒド放散量を低減させ、かつ耐浸み出し性、耐干割
れ性、耐候性、耐温水及び、耐煮沸接着力に優れた接着
剤を提供すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リグノセルロース
板、珪酸カルシウム板等を台板として用い、表面に化粧
材を接着する化粧加工成型板の製造方法に関する。更に
詳しくは、表面化粧材への浸み出し汚染防止と、耐干割
れ性、耐候性、耐温水及び耐煮沸接着力を有する非ホル
ムアルデヒド系接着剤を使用した化粧板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、化粧板製造用の接着剤又はバイン
ダーとしては、熱硬化性である尿素系縮合樹脂、メラミ
ン系縮合樹脂、メラミン−尿素系縮合樹脂、又は尿素−
メラミン系縮合樹脂(以下アミノ系縮合樹脂と略称す
る)を単独で用いる他、これ等アミノ系縮合樹脂と酢酸
ビニル系エマルション、又はスチレン−ブタジエン系共
重合体ラテックスの混合物が広く用いられている。通常
これらの接着剤又はバインダーの実際の使用に当たって
は、水、小麦粉、架橋剤、硬化剤等を混合後、被着体に
種々の方法で塗布し、加熱圧締され製造されている。こ
れらアミノ系縮合樹脂は安価で接着力も優れ、比較的短
時間で硬化するという特質を有する。
【0003】しかし、これらのホルムアルデヒド系接着
剤の熱圧成型後の製品から放出されるホルムアルデヒド
は環境上問題視されており、そのためホルムアルデヒド
の低減方法としては、一般的には、ホルムアルデヒド系
接着剤中の遊離ホルムアルデヒド量を少なくしたり(ホ
ルムアルデヒド系接着剤においてはフェノール、メラミ
ン或いは尿素に対するホルムアルデヒドのモル比を小さ
くする)、ホルムアルデヒド系接着剤の配合時に、ホル
ムアルデヒドキャッチャー剤などを添加する方法があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】化粧板は周知のごとく
床材、壁材、天井材、家具類等に多用されている。しか
しながら、化粧材の厚さが薄くなるほど化粧材表面への
接着剤の浸み出し及び、干割れ(木目に沿って発生する
細かい亀裂)が多く発生する問題がある。このうち、後
者の干割れの発生については、化粧板用台板がリグノセ
ルロースを主原料とする木質板の場合、四季の温度変化
や、湿度の変化により木材繊維が膨張と収縮を繰り返
し、台板表面に微細な亀裂が入り、それが表面の化粧材
にそのまま移行することが判明している。また、化粧板
用台板としてリグノセルロース成型板以外の珪酸カルシ
ウム板等を用いた場合においても、化粧材と台板との線
膨張率が異なり、温度や湿度の変化により、リグノセル
ロース成形板(前者)と同様に表面の化粧材に亀裂を生
じる。
【0005】これらを改良する接着剤として、特開平5
−306383号公報にはpHを調整したカルボキシル
変性スチレン−ブタジエン合成ゴムラテックスとエチレ
ン−酢酸ビニルエマルションと尿素との混合物に、尿素
樹脂、小麦粉、水を加えた接着剤が提案されているが、
この場合には耐水接着力には優れるものの、小麦粉との
混和性が悪く化粧板表面への接着剤の浸み出し汚染、更
には化粧板表面の干割れ防止には限界があり、またこれ
では十分な改良とはなっていないことに加え、更に、尿
素樹脂を併用する以上出来上がった化粧板からホルムア
ルデヒドが放出されることは避けられない。
【0006】また接着剤の改良方法以外に、フィラーの
改良として特公昭52−6330号公報には、配合糊に
長さ1〜6mmのガラス繊維または同効性の同サイズの
繊維を1〜8%混合して錯綜状に分散させ、この接着剤
にて化粧単板を台板に接着する提案がなされているが、
台板と化粧材の伸縮運動を完全に阻止出来ていないた
め、相互移行を生じ突板の干割れが発生する。従って、
この方法では従来の接着剤の改良に比べ、干割れ発生は
減少するがとても十分に満足できるものではない。また
ホルムアルデヒドを低減させるために、ホルムアルデヒ
ド系接着剤中の遊離ホルムアルデヒド量を少なくした
り、ホルムアルデヒド系接着剤の配合時に、ホルムアル
デヒドキャッチャー剤などを添加した場合、干割れ抵抗
性、耐温水および耐煮沸接着力に大きな低下が見られ
る。また、その他の方法として十分な干割れ抵抗性を有
する接着剤が未だ見いだされていない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、化粧加工成型
板からのホルムアルデヒド放散量を低減させ、かつ耐浸
み出し性、耐干割れ性、耐候性、耐温水及び耐煮沸接着
力に優れた接着剤を提供することにある。本発明者ら
は、化粧材表面への接着剤の浸み出し汚染防止、耐水接
着力、更には木材や珪カル板等への耐膨張、耐収縮を具
備した接着剤の開発や、干割れのメカニズム等の検討を
重ねた結果、台板表面に発生する伸縮運動に対して、ア
クリル系エマルションおよび/または合成ゴムラテック
スと、(メタ)アクリルアミド60−99重量%及び不
飽和カルボン酸単量体1−40重量%からなる水溶性ポ
リマーとの混合物を用いることで台板表面に塗膜が形成
され、台板から化粧材への応力が緩和され、化粧材表面
の干割れを生じないことを見い出した。また、接着剤混
合物にフィラーを含有させることで、接着剤混合物中の
固形分が上がることにより乾燥性、造膜性が向上し、耐
染み出し汚染性が向上すると共に、台板と表面の化粧材
間の応力が緩和され耐干割れ性は更に向上することも併
せて見い出した。
【0008】上記に加えて更にイソシアネート系架橋剤
またはエポキシ系架橋剤を使用することにより常態接着
力は勿論のこと耐水接着力についても著しく向上するこ
とを見い出し、さらにこれらにより化粧材と台板間の相
互移行を防止することをも見い出した。又、本発明の接
着剤混合物系は本質的にホルムアルデヒドを含有してお
らず、従って化粧板からのホルムアルデヒド放散量は本
質的に木材に含まれる量のみになり、大幅にホルムアル
デヒド放散量が抑制出来ることをも見い出した。
【0009】即ち、本発明は以下の(1)〜(5)を提
供するものである。 (1) 台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せしめて
なる化粧板の製造方法であって、該接着剤としてアクリ
ル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテッ
クス(B)の樹脂分換算100重量部に対して (メタ)アクリルアミド 60−99重量%と 不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と からなる水溶性ポリマー(C)を樹脂分換算4−150
重量部を混合する事で得られる接着剤を使用することを
特徴とする化粧板の製造方法。
【0010】(2) 台板と化粧材とを接着剤を用いて
接着せしめてなる化粧板の製造方法であって、該接着剤
としてアクリル系エマルション(A)および/または合
成ゴムラテックス(B)の樹脂分換算で100重量部に
対し (メタ)アクリルアミド 60−99重量%と 不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と からなる水溶性ポリマー(C)の樹脂分換算4−150
重量部を混合した接着剤であって、この接着剤の樹脂分
換算100重量部に対して、フィラー(D) 20−3
00重量部を混合して得られる接着剤混合物を使用する
ことを特徴とする化粧板の製造方法。
【0011】(3) (1)記載の接着剤または(2)
記載の接着剤混合物に、さらにイソシアネート系架橋剤
(E)を混合してなる接着剤混合物を使用することを特
徴とする化粧板の製造方法。
【0012】(4) (1)記載の接着剤、(2)また
は(3)記載の接着剤混合物に、さらにエポキシ系架橋
剤(F)を混合してなる接着剤混合物を使用することを
特徴とする化粧板の製造方法。
【0013】(5) (1)〜(4)のいずれかに記載
の化粧板の製造方法により得られる化粧板。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明の台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せ
しめてなる化粧板の製造方法において使用する接着剤と
は、アクリル系エマルション(A)および/または合成
ゴムラテックス(B)の樹脂分換算で100重量部に対
して (メタ)アクリルアミド 60−99重量%と 不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と からなる水溶性ポリマー(C)を樹脂分換算で4−15
0重量部を混合したものからなる接着剤である。以下、
各構成成分について説明する。
【0015】本発明で用いられるアクリル系エマルショ
ン(A)および/または合成ゴムラテックス(B)の製
造方法は、一般的な重合方法を用いて合成することが出
来る。その重合方法としては、所謂一般的な重合方法で
良く、好ましくは乳化重合が良いが、特に制限はない。
また、これには一段重合からなる単層構造、或いは多段
重合からなる異相構造を有するように重合する方法があ
るが、どちらの重合法を用いても良い。
【0016】また、得られる固形分の範囲は、30〜6
0重量%であり、好ましくは35〜55重量%であり、
さらに好ましくは40〜52重量%である。該固形分が
上記範囲より過小であると接着剤の水バランスがとれ
ず、目的とする接着剤混合物が得られにくい傾向にあ
る。一方、上記範囲より過大であると重合時の安定性の
低下や、接着剤混合物の粘度が高くなり、作業性が悪く
なる傾向にある。
【0017】以下、アクリル系エマルション(A)につ
いて説明する。本発明において使用するアクリル系エマ
ルション(A)は、芳香族ビニル系単量体、不飽和カル
ボン酸エステル系単量体、アミド基を有するアクリル系
単量体および不飽和カルボン酸系単量体からなるモノマ
ー組成物を乳化重合して得られる。ここで、アクリル系
エマルション(A)の乳化重合に用いる芳香族ビニル系
単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビ
ニルベンゼン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等
を挙げることが出来る。これら単量体は単独で、或いは
2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0018】また、不飽和カルボン酸エステル系単量体
としては、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜
12のアルキル基を有するアクリル酸もしくはメタアク
リル酸エステル化合物等が挙げられ、好ましくは炭素数
4〜12のアルキル基を有するアクリル酸もしくはメタ
アクリル酸エステル化合物等が良い。
【0019】本発明のアクリル系エマルション(A)の
乳化重合に用いる不飽和カルボン酸系単量体としては、
アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸等のモノカル
ボン酸類が、またイタコン酸、マレイン酸、フマール酸
等のジカルボン酸類が挙げられる。
【0020】本発明のアクリル系エマルション(A)の
乳化重合に用いるアミド基を有するアクリル系単量体、
即ち不飽和アミド系単量体としては、アクリルアミド、
メタアクリルアミド、マレイミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタアクリルアミド、N−
メトキシメチルアクリルアミド、N−イソプロポキシメ
チルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミ
ド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N−オク
チロキシメチルアクリルアミド、N−カルボキシメチル
アクリルアミド等が挙げられ、これらの中でも良好な接
着力、耐水性、耐温水性、耐煮沸性等を発現することか
ら、メチロール基を有するN−メチロールアクリルアミ
ド及びN−メチロールメタアクリルアミドが好ましい。
【0021】以下、合成ゴムラテックス(B)について
説明する。本発明において使用する合成ゴムラテックス
(B)は、脂肪族共役ジエン系単量体、芳香族ビニル系
単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、アミド基
を有するアクリル系単量体および不飽和カルボン酸系単
量体からなるモノマー組成物を乳化重合して得られる。
【0022】合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に用
いられる脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−
ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−ク
ロロ−1,3−ブタジエン等を挙げることができる。こ
れら単量体は単独で、或いは2種以上を組み合わせて使
用することができる。また、合成ゴムラテックス(B)
の乳化重合に用いる芳香族ビニル系単量体としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニ
ルトルエン、p−メチルスチレン等を挙げることが出来
る。これら単量体は単独で、或いは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0023】また、不飽和カルボン酸エステル系単量体
としては、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、ラウリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜
12のアルキル基を有するアクリル酸もしくはメタアク
リル酸エステル化合物等が挙げられ、好ましくは炭素数
4〜12のアルキル基を有するアクリル酸もしくはメタ
アクリル酸エステル化合物等が良い。
【0024】本発明の合成ゴムラテックス(B)の乳化
重合に用いる不飽和カルボン酸系単量体としては、アク
リル酸、メタアクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン
酸類が、またイタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の
ジカルボン酸類が挙げられる。
【0025】本発明の合成ゴムラテックス(B)の乳化
重合に用いるアミド基を有するアクリル系単量体、即ち
不飽和アミド系単量体としては、アクリルアミド、メタ
アクリルアミド、マレイミド、N−メチロールアクリル
アミド、N−メチロールメタアクリルアミド、N−メト
キシメチルアクリルアミド、N−イソプロポキシメチル
アクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、
N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N−オクチロ
キシメチルアクリルアミド、N−カルボキシメチルアク
リルアミド等が挙げられ、これらの中でも良好な接着
力、耐水性、耐温水性、耐煮沸性等を発現することか
ら、メチロール基を有するN−メチロールアクリルアミ
ド及びN−メチロールメタアクリルアミドが好ましい。
上記のアクリル系エマルション(A)、合成ゴムラテッ
クス(B)に挙げられた単量体は単独、あるいは2種以
上組み合わせて使用することができる。
【0026】上記したように、単量体の組み合わせにつ
いて何等制限はないが、アクリル系エマルション(A)
及び合成ゴムラテックス(B)に用いられるモノマーに
ついて、例えば下記のようなモノマー組成が好ましく挙
げられる。アクリル系エマルション(A)に用いられる
モノマーは、 芳香族ビニル系単量体 0.1〜80重量% 不飽和カルボン酸エステル系単量体 18〜98重量% アミド基を有するアクリル系単量体 0.5〜 6重量% 不飽和カルボン酸系単量体 0.5〜10重量% であり、また合成ゴムラテックス(B)に用いられるモ
ノマーは、 脂肪族共役ジエン系単量体 8〜70重量% 芳香族ビニル系単量体 0.1〜85重量% 不飽和カルボン酸エステル系単量体 5〜88重量% アミド基を有するアクリル系単量体 0.5〜 6重量% 不飽和カルボン酸系単量体 0.5〜10重量% である。上記したアクリル系エマルション(A)及び合
成ゴムラテックス(B)に用いられるモノマーの内、芳
香族ビニル系単量体については、その使用量が上記範囲
内であると、好ましい接着層が形成され、耐水接着力等
の目的とする物性が得られやすく、好ましい。
【0027】不飽和カルボン酸エステル系単量体につい
ては、その使用量が上記範囲内であると、好ましい接着
層が形成され、耐水接着力等の目的とする物性が得られ
やすく、好ましい。脂肪族共役ジエン系単量体について
は、その使用量が上記範囲内であると、好ましい接着層
が形成され、耐水接着力等の目的とする物性が得られや
すく、好ましい。
【0028】またアクリル系エマルション(A)及び合
成ゴムラテックス(B)に用いられる上記モノマーのう
ち、アミド基を有するアクリル系単量体の使用量は、モ
ノマー総量100重量%中、0.5〜6重量%であり、
乳化重合時の安定性及び耐水接着力より、好ましくは2
〜5重量%である。使用量が上記範囲内であると、目的
とする耐水接着力が得られ、乳化重合時の安定性が向上
し、さらにエマルション粘度又はラテックス粘度並びに
接着剤配合物の粘度が適性となり、作業性に優れ、好ま
しい。
【0029】さらにアクリル系エマルション(A)及び
合成ゴムラテックス(B)に用いられる上記モノマーの
うち、不飽和カルボン酸系単量体については、その使用
量が上記範囲内であると、重合時の化学的安定性及び機
械的安定性が向上し、ロールコーター等での接着剤塗布
時に塗布性が良くなり被着体への安定な塗布状態が得ら
れやすく、乳化重合速度が適性に保たれて所定時間内に
重合が完結し、耐水接着力も得られやすく、またエマル
ション粘度又はラテックス粘度並びに接着剤配合物の粘
度が適性となり、作業性に優れ、好ましい。また、アク
リル系エマルション(A)と合成ゴムラテックス(B)
を混合して使用する場合には、その混合比については特
に制限はなく、単独又は二種以上混合して使用できる。
【0030】本発明に使用するアクリル系エマルション
(A)の重合方法は一般的乳化重合法で良い。又、合成
ゴムラテックス(B)の重合方法は通常の合成ゴムラテ
ックスの乳化重合法で良い。アクリル系エマルション
(A)及び合成ゴムラテックス(B)の重合方法として
は、水、上記単量体混合物、乳化剤(界面活性剤)、
(ラジカル)重合開始剤、分子量調節剤(連鎖移動剤又
は重合度調節剤)を基本構成とする乳化重合法である。
【0031】本発明におけるアクリル系エマルション
(A)、合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に使用す
る乳化剤、重合開始剤、分子量調整剤、得られるラテッ
クスの粒子径、及びラテックスを中和により安定化させ
る方法に関しては、以下に説明するように、両者とも全
く同様のもの及び方法であって、何等差し支えない。上
記のアクリル系エマルション(A)、合成ゴムラテック
ス(B)の乳化重合に使用する乳化剤については、特に
制限はなく、ノニオン型および/またはアニオン型の界
面活性剤を使用することができる。
【0032】具体的には、例えば、脂肪酸石鹸、ロジン
酸石鹸、ドデシル硫酸ナトリウム等の高級アルコールの
硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、(ジ)アルキ
ルジフェニルエーテル(ジ)スルホン酸ナトリウム、ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベン
ゼンスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスル
ホコハク酸塩等のスルホン酸系、ポリオキシエチレンア
ルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫
酸塩等のアニオン型界面活性剤、ポリエチレングリコー
ルのアルキルエステル、アルキルフェノールエーテル、
アルキルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシ
エチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニ
オン型界面活性剤が挙げられ、これらは単独又は2種以
上組み合わせて使用されるが、通常アニオン性界面活性
剤単独またはアニオン性界面活性剤とノニオン性界面活
性剤の混合系で用いられる。上記界面活性剤の単量体混
合物に対する使用割合としては、0.01〜5重量%の
範囲が一般的である。
【0033】また、上記アクリル系エマルション
(A)、合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に使用す
る(ラジカル)重合開始剤としては、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ(ナトリウム)等の
過硫酸塩等の水溶性の開始剤が使用できるが、特に過硫
酸塩が好ましい。この場合単独で使用することが望まし
いが、還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤と
しても使用できる。この場合の還元剤としては、例えば
N、N、N’、N’−テトラメチルメチレンジアミン等
の有機アミン、アルドース、ケトース等の還元糖を挙げ
ることができる。また他には、過酸化水素、過酸化ベン
ゾイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハ
イドロパーオキサイド等の過酸化物、2、2−アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾビス化合物等が挙げられ、
中でも過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル
等の油溶性開始剤も好ましく使用できる。
【0034】また、上記アクリル系エマルション
(A)、合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に使用す
る分子量調整剤としては、一般的な乳化重合に使用され
ている公知の分子量調整剤を使用することができる。具
体的には、例えば、n−オクチルメルカプタン、n−ド
デシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メル
カプトエタノール等のメルカプタン類、四塩化炭素等の
ハロゲン化炭化水素類、ジメチルキサントゲンジスルフ
ィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロ
ピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲンジスル
フィド類、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラ
エチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジ
スルフィド等のチウラムジスルフィド類、ターピノーレ
ン等のテルペノイド類、2,4−ジメチル−6−t−ブ
チルフェノール、α−メチルスチレンダイマー、2−エ
チルヘキシルチオグリコレート、3−フェニル−1−ペ
ンテン、1,4−シクロヘキサジエン、ヒドロキノン、
t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノール、2,6−キシレノールの他アリルア
ミン、アリルアルコール等のアリル化合物、システアミ
ン等が挙げられる。
【0035】乳化重合して得られたエマルション又はラ
テックスの粒子径は、150nm−450nmが好まし
く、この範囲より過小であると、接着剤混合物の粘度が
高くなり、作業性が悪くなる傾向にある。一方、この範
囲より過大であると、重合安定性が悪くなる傾向にあ
る。また、粒子径の設定は乳化剤量により調節すること
ができる。
【0036】また、このエマルション又はラテックス
は、中和することにより安定化される。特にアンモニア
に代表される揮発性アミン類を用いると、耐水接着力向
上のために好ましい。中和により調整されるpHの範囲
としては、好ましくは4−9であり、さらに好ましくは
5−8である。この範囲より過小であると、機械的安定
性が得られず被着体への安定な塗布状態が得られにくい
傾向にある。一方、この範囲より過大であると、得られ
る接着剤混合物の硬化が遅延される傾向にあるためやは
り好ましくない。
【0037】次に、本発明で使用する(メタ)アクリル
アミド 60−99重量%と不飽和カルボン酸単量体
1−40重量%とからなる、(メタ)アクリルアミドを
主成分とする水溶性ポリマー(C)について説明する。
本発明の(メタ)アクリルアミド60−99重量%、不
飽和カルボン酸単量体1−40重量%からなる水溶性ポ
リマー(C)とは、前記単量体を公知の水溶性ポリマー
の重合方法により得られるものである。
【0038】本発明で使用する不飽和カルボン酸単量体
の具体的な例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン
酸等のモノカルボン酸類、マレイン酸、フマール酸、イ
タコン酸、シトラコン酸等のジカルボン酸類及びそのハ
ーフエステル類、3−ブテン−1,2,3−トリカルボ
ン酸、4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸、ア
スコット酸等のトリカルボン酸類等が挙げられる。その
使用量は1−40重量%であり、この範囲より過小であ
る場合には、水溶性ポリマーが不安定となり易い傾向に
あり、また架橋剤等を添加した際に十分に効果が得られ
にくい傾向にある。一方過大である場合には、水溶性ポ
リマーの粘度が高くなり易く、作業性が悪くなり易い傾
向にある。また、上記不飽和カルボン酸単量体に、必要
に応じて共重合可能な単量体も使用することができる。
【0039】本発明の(メタ)アクリルアミドと共重合
して使用可能な単量体の例として、イオン性、親水性、
疎水性の単量体が挙げられる。イオン性単量体のうちア
ニオン性の単量体としては、具体的には、例えば、ビニ
ルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−スルホエチル
アクリレート、アクリルアミドプロパンスルホン酸、ア
クリルアミド−tert−ブチルスルホン酸等のスルホ
ン酸基含有不飽和単量体およびその塩等が挙げられる。
【0040】イオン性単量体のうちカチオン性の単量体
としては、具体的には、例えば、N,N−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の第
3級アミノ基含有不飽和単量体およびこれらとメチルク
ロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド等の4級
化剤との反応によって得られる第4級アミノ基含有不飽
和単量体等が挙げられる。
【0041】親水性の単量体としては、具体的には、例
えば、メタアクリルアミド、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、アセトンアクリルアミド、N,N−ジメ
チル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アク
リルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−プロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピ
ロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロ
イルモルホリン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、各種の
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート
類、N−ビニル−2−ピロリドン等を挙げることができ
る。
【0042】疎水性の単量体としては、具体的には、例
えば、N,N−ジ−n−プロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−n−
ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−n−オクチル
(メタ)アクリルアミド、N−tert−オクチル(メ
タ)アクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、N
−n−ドデシルアクリルアミド等のN−アルキル(メ
タ)アクリルアミド誘導体;N,N−ジグリシジル(メ
タ)アクリルアミド、N−(4−グリシドキシブチル)
(メタ)アクリルアミド、N−(5−グリシドキシペン
チル)アクリルアミド、N−(6−グリシドキシヘキシ
ル)アクリルアミド等のN−(ω−グリシドキシアルキ
ル)(メタ)アクリルアミド誘導体;メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル
(メタ)アクリレート等のアクリレート誘導体;酢酸ビ
ニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピ
レン、ブテン等のオレフィン類; アクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のエチレン系ニトリル化合物;
スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレ
ン等を挙げることができる。これらの単量体成分は、1
種または2種以上の組み合わせで使用することができる
が、その使用量は、10重量%以下であり、この範囲以
上である場合には、重合安定性、貯蔵安定性等の問題を
生じる場合がある。
【0043】また、上記化合物の他に(メタ)アクリル
アミドと共重合として使用可能な単量体の例として、架
橋性ビニル単量体が挙げられる。具体的な例としては、
例えば、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレ
ンビス(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジビニルベンゼンなどの2官能型架橋性
単量体、あるいは、1,3,5−トリアクリロイルヘキ
サヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアクリル酸ペンタエリスリトール等の多官能型
架橋性単量体等が挙げられる。これら架橋性ビニル単量
体の使用量は、アクリルアミドを主成分とする水溶性ポ
リマーを構成する全単量体の総量に対して5重量%以下
であるが、架橋構造の均一性の点から2重量%以下であ
ることが望ましい。
【0044】その他に耐水性を向上させる目的でモノメ
チロールグリオキザールモノウレン、ジメチロールグリ
オキザールモノウレン、モノメチルグリオキザールモノ
ウレン、ジメチルグリオキザールモノウレン、モノメチ
ロールモノメチルグリオキザールモノウレン等のグリオ
キザールモノウレン類を使用することが可能である(特
開平6−341095号公報)。これらグリオキザール
モノウレン類の使用量としては、アクリルアミドを主成
分とする水溶性ポリマー100重量部に対して0.1〜
10重量部である。
【0045】本発明のアクリルアミドを主成分とする水
溶性ポリマー(C)の重合方法に関しては、特に制限は
なく、公知の水溶性ポリマーの重合方法に従うが、中で
もラジカル重合が好ましく用いられる。その製造方法と
しては、全単量体を反応容器に一括で仕込み、重合する
回分重合、単量体の一部を重合中に連続で添加する半回
分重合法のどちらの方法でも良い。
【0046】本発明の水溶性ポリマー(C)の重合にお
いて使用する重合開始剤としては、特に制限はないが、
水溶性の開始剤である方が好ましい。その添加方法とし
ては、モノマーを仕込んだ反応容器に一括添加しても良
いし、あるいは連続添加しても良い。上記重合開始剤の
具体的な例としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩類、過酸
化水素、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ第三ブチル等の過
酸化物が挙げられる。これらの開始剤は単独で使用する
ことも還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤と
して使用することもできる。この場合の還元剤として
は、例えば亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、N,N,N’,
N’−テトラメチルエチレンジアミン等の有機アミン、
更にアルドース、ケトース等の還元糖を挙げることがで
きる。
【0047】また、アゾ化合物も好ましい開始剤であ
り、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオンアミジ
ン塩酸塩、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル、2,2’−アゾビス−N,N’−ジメチレ
ンイソブチルアミジン塩酸塩、2,2’−アゾビス−2
−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオン
アミド、2,2’−アゾビス−2−(2−イミダゾリン
−2−イル)−プロパンおよびその塩、4,4’−アゾ
ビス−4−シアノ吉草酸およびその塩を使用することが
できる。また上記した重合開始剤を2種類以上併用する
ことも可能である。
【0048】本発明の水溶性ポリマー(C)の重合にお
いて使用する連鎖移動剤としては、特に制限はないが、
水溶性の連鎖移動剤が好ましく、具体例としては、例え
ば、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、およびそ
れらのナトリウム塩もしくはカリウム塩等のアルカリ金
属塩あるいはアンモニウム塩、アリルアミン、アリルア
ルコール等のアリル化合物、メルカプトエタノール、メ
ルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸等のメルカプ
タン類、システアミン等が挙げられる。
【0049】さらに、本発明のアクリル系エマルション
(A)および/または合成ゴムラテックス(B)と水溶
性ポリマー(C)を混合してなる接着剤について説明す
る。
【0050】本発明のアクリル系エマルション(A)お
よび/または合成ゴムラテックス(B)に、(メタ)ア
クリルアミド60−99重量%及び不飽和カルボン酸単
量体1−40重量%からなる水溶性ポリマー(C)を混
合する方法としては、アクリル系エマルション(A)お
よび/または合成ゴムラテックス(B)を重合する際に
添加しても良いし、重合後にブレンドしても良い。
【0051】水溶性ポリマーの添加量はアクリル系エマ
ルションおよびまたは合成ゴムラテックスが樹脂分換算
100重量部に対して、水溶性ポリマーが樹脂分換算4
−150重量部であり、好ましくは10−50重量部で
ある。この範囲より過剰になると耐水接着強度が低下し
易く過小であると目的とする効果が得られにくい傾向に
ある。得られる接着剤固形分の範囲は、25〜60重量
%であり、好ましくは30〜50重量%である。該固形
分が上記範囲より過小であると接着剤の水バランスがと
れず、目的とする接着剤混合物が得られにくい傾向にあ
る。一方、上記範囲より過大であると重合時の安定性が
低下し易く、接着剤混合物の粘度が高くなり易く、作業
性が悪くなり易い傾向にある。
【0052】本発明において使用するフィラー(D)に
ついて説明する。フィラーについては、無機および有機
フィラーがあるが、無機フィラーとしては、具体的に
は、例えばクレー、タルク、炭酸カルシウム、酸化カル
シウム、硅砂、スレート粉、マイカ粉、ガラス粉末、亜
鉛華、二酸化チタン、カオリン、硅石粉(石英)、硅藻
土、ベントナイト、雲母、寒水、軽石、水酸化アルミニ
ウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、石膏、硫
酸バリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
【0053】また有機フィラーとしては、具体的には、
例えば小麦粉、スターチ、木粉、澱粉、大麦粉、米粉、
塩ビ粉、酢ビ粉、尿素樹脂填料、メラミン樹脂填料、尿
素−メラミン樹脂填料等が挙げられる。中でも原料の価
格、接着剤混合物の固形分及び作業性を考慮するとクレ
ー、タルク、炭酸カルシウム、小麦粉が好ましい。これ
らフィラーは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用
することができる。この使用量は、アクリル系エマルシ
ョン(A)および/または合成ゴムラテックス(B)と
水溶性ポリマー(C)からなる接着剤が樹脂分換算10
0重量部に対して20−300重量部であり、好ましく
は60−200重量部である。この範囲より過剰となる
場合には、干割れ抵抗性、耐温水接着性および耐煮沸接
着性が低下して目的とする効果が得られにくい傾向にあ
り、過小である場合には、浸み出しを起こしやすい傾向
にある。また、化粧材に浸み出しが起こりにくいものを
使用した場合には、特にフィラーを含有しなくてもよ
い。
【0054】本発明において使用するイソシアネート系
架橋剤(E)について説明する。イソシアネート系架橋
剤としては、イソシアネート化合物又はその重合物等で
あるものが好ましい。具体的には、例えば、トリレンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、キシレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の単量
体イソシアネート類、トリレンジイシシアネートまたは
ジフェニルメタンジイソシアネートとポリプロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドの重合体、テトラヒドロフランとエチレンオキサイ
ドの共重合体、ポリマーポリオール等のポリエーテルポ
リオール類と反応させたウレタンプレポリマー類等のウ
レタン系樹脂が挙げられる。これらは単独であるいは2
種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0055】これら架橋剤の使用量としては、上記接着
剤混合物の樹脂固形分100重量部に対して100重量
部以下であり、好ましくは10−50重量部である。こ
の範囲より過剰になると、接着剤混合物の粘度が増加し
易く、作業性を低下させ易い傾向にある。この範囲より
過小であると目的とする耐水性が得られない場合があ
る。
【0056】本発明において使用するエポキシ系架橋剤
(F)について説明する。エポキシ系架橋剤としては、
具体的には、例えば、エポキシ−フェノーリック系樹
脂、エポキシ−ナイロン系樹脂、エポキシ−ポリアミド
系樹脂、エポキシ−サルファイド系樹脂、エポキシ−シ
リコーン系樹脂、ニトリルゴム−エポキシ系樹脂等のエ
ポキシ系樹脂が挙げられる。これらは単独であるいは2
種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0057】これら架橋剤の使用量としては、上記接着
剤混合物の固形分換算100重量部に対して2−60重
量部以下、好ましくは3−40重量部である。この範囲
より過剰になると、接着剤混合物の粘度が増加し易く、
作業性を低下させ易い傾向にある。この範囲より過小で
あると目的とする耐水性が得られない場合がある。
【0058】また、必要に応じてポリオール類、ポリア
ミン類のほか、炭酸亜鉛アンモニウム、酢酸亜鉛アンモ
ニウム、ジルコニルアンモニウムカーボネート等の金属
架橋剤類、マレイン酸、パラトルエンスルホン酸、硫
酸、塩酸、硝酸等の有機或いは無機の強酸類等を使用す
ることができる。これらは単独であるいは2種以上を組
み合わせて使用することもできる。上記したこれらの架
橋剤の使用量としては、上記接着剤混合物100重量部
に対して10重量部以下であり、この範囲より過剰にな
ると、接着剤混合物の粘度が増加し易く、作業性を低下
させ易い傾向にある。
【0059】本発明の接着剤混合物は、所望の効果を阻
害しない範囲で防腐剤、水、分散剤、消泡剤、アミノ系
縮合樹脂、造膜助剤、可塑剤、着色剤及び、凍結防止
剤、ポバールやセルロース等の水溶性高分子等を併用し
ても良い。
【0060】本発明の接着剤混合物の製造方法として
は、公知の方法で製造して良く、特に限定されるもので
はない。具体的な本発明の接着剤混合物の1例として
は、例えば1リットルビーカーに固形分40%のアクリ
ル系エマルション(A)及び/又は合成ゴムラテックス
(B)と(メタ)アクリルアミド60−99重量%、不
飽和カルボン酸単量体1−40重量%からなる水溶性ポ
リマー(C)を混合してなる接着剤を採集し、攪拌下に
フィラー(D)、架橋剤(E)又は(F)を混合して得
られる。
【0061】本発明において使用する台板とは、特に制
限はないが、公知の台板が使用できる。具体的には、例
えば、リグノセルロース等を主原料とする木質合板、珪
酸カルシウムを主原料とする無機質板、等を挙げること
が出来る。また、一般的に、その大きさ及び厚さについ
ては、主として使用する場所、即ち、例えば天井材、壁
材または床材などの用途に合わせて、様々なサイズのも
のを自在に選択・組み合わせて使用されるものであり、
その用途によって異なるため、特に限定されるものでは
ない。
【0062】また、本発明で使用する化粧材とは、特に
制限はないが、公知の化粧材が使用できる。具体的に
は、木質系のものとしては、杉、檜、ホワイトオーク突
板等の天然木を薄くスライスしたもの等が挙げられ、ま
たそれ以外のものとしては、紙、メラミン含浸紙等の化
粧用材料等が挙げられる。また、上記と同様、一般的
に、その大きさ及び厚さについては、主として使用する
場所、即ち、例えば天井材、壁材または床材などの用途
に合わせて、様々なサイズのものを自在に選択・組み合
わせて使用されるものであり、その用途によって異なる
ため、特に限定されるものではない。
【0063】本発明の化粧板の製造方法としては、特に
限定されるものではなく、一般的な製造方法で良い。即
ち、所定の配合割合で調整された接着剤混合物を、スプ
レッダーロールやロールコーター等の接着剤塗布機を用
い所定量の接着剤を台板に塗布し、その上に化粧材を重
ねて貼り合わせることにより製造する。この時、熱圧締
する場合には、プレス温度105〜135℃、プレス圧
力5〜15Kgf/cm2、プレス時間20〜150秒
で、冷圧締し成型する場合は、プレス圧力5〜15Kg
f/cm2、プレス時間15分〜24時間圧締し、本発
明の化粧板が得られる。
【0064】
【実施例】以下に、本発明の接着剤組成物の製造例、実
施例及び比較例をあげて説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。又、例中の部及び%は特に指
定のない限り重量基準による。又、表中の数字は特に指
定のない限り重量部を表す。
【0065】[アクリル系エマルション(A)の合成] 合成例1及び2 表−1の1及び2に示す組成割合の混合モノマー100
部と連鎖移動剤(tDM;tert−ドデシルメルカプ
タン)0.1部の混合物を別々に予め計量し、各々蒸留
水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5部
中に、攪拌条下で滴下しプレ乳化モノマーとした。次い
で、別途、攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入
管、滴下口を備えた1リットルフラスコに蒸留水50
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部仕込
み、窒素シール下で攪拌しながら70℃に昇温後、0.
5部の過硫酸カリウムとシードエマルションとして、n
−ブチルアクリレート、メチルメタアクリレート及びヒ
ドロキシエチルメタアクリレートの等量混合モノマー
0.5部を仕込み、30分反応させシードエマルション
を形成させた。次いで、前記プレ乳化モノマーを3時間
かけて連続滴下し、残モノマーの反応を3時間行った
後、40℃に冷却し、14%アンモニア水を用いpH6
に調整し、100メッシュの金網でろ過し、固形分48
%のアクリル系エマルション1及び2を得た。
【0066】[合成ゴムラテックス(B)の合成] 合成例3及び4 表−1の3及び4に示す組成割合の混合モノマー100
部と連鎖移動剤(tDM)0.5部の混合物を予め計量
し、蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
0.4部中に、攪拌条件下で滴下しプレ乳化モノマーと
した。次いで、攪拌機付き3リットルオートクレーブ中
に、蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
0.1部、過硫酸カリウム0.5部を仕込み、密閉し、
窒素にてオートクレーブ内圧を5kg/cm2にし、5
分間漏れテストを実施後500mmHg迄減圧した。本
操作を2回繰り返した後、窒素気流中で、攪拌下、65
℃まで昇温した。窒素シール下で攪拌しながら65℃に
昇温後、シードエマルションとして乳化モノマーの0.
5%仕込み、30分反応させシードエマルションを形成
させた。次いで、残りの乳化モノマーを8時間かけて連
続滴下し、残モノマーの反応を10時間行った後、40
℃に冷却し、14%アンモニア水を用いpH6に調整
し、100メッシュの金網でろ過し、固形分48%の合
成ゴムラテックス3及び4を得た。
【0067】[(メタ)アクリルアミドを主成分とする
水溶性ポリマー(C)の合成] 合成例5及び6 攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管、滴下口
を備えた5つ口のフラスコに脱イオン水および表−1の
5−6に示したモノマーを仕込み、窒素ガスを吹き込み
ながら水溶液温度を30℃に調整した。この水溶液に開
始剤として過硫酸アンモニウムおよびレドックス開始剤
の還元剤として亜硫酸ナトリウムを蒸留水にそれぞれ溶
解した後に添加して反応を開始した。60分間重合を行
い、その間水溶液の温度制御は行わず、自然発熱させ
た。冷却して反応を終了させ、20%水溶性ポリマー5
及び6を得た。
【0068】[(メタ)アクリルアミドを主成分とする
水溶性ポリマー(C)存在下の接着材の合成] 合成例7 表−1の7に示す組成割合の混合モノマー100部と連
鎖移動剤(tDM)0.1部と合成例5で得られたアク
リルアミドを主成分とする水溶性ポリマー20部の混合
物を別々に予め計量し、各々蒸留水50部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ソーダ0.5部中に、攪拌条下で滴下
しプレ乳化モノマーとした。次いで、攪拌機、還流冷却
器、温度計、窒素ガス導入管、滴下口を備えた1リット
ルフラスコに蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダ0.1部仕込み、窒素シール下で攪拌しながら
70℃に昇温後、0.5部の過硫酸カリウムとシードエ
マルションとして、n−ブチルアクリレート、メチルメ
タアクリレート及びヒドロキシエチルメタアクリレート
の等量混合モノマー0.5部を仕込み、30分反応させ
シードエマルションを形成させた。次いで、前記プレ乳
化モノマーを3時間かけて連続滴下し、残モノマーの反
応を3時間行った後、40℃に冷却し、14%アンモニ
ア水を用いpH6に調整し、100メッシュの金網でろ
過し、固形分43%の接着剤7を得た。
【0069】合成例8 表−1の8に示す組成割合の混合モノマー100部と連
鎖移動剤(tDM)0.1部と合成例5で得られたアク
リルアミドを主成分とする水溶性ポリマー20部の混合
物を別々に予め計量し、各々蒸留水50部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ソーダ0.4部中に、攪拌条件下で滴
下しプレ乳化モノマーとした。次いで、攪拌機付き3リ
ットルオートクレーブ中に、蒸留水50部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ソーダ0.1部、過硫酸カリウム0.
5部を仕込み、密閉し、窒素にてオートクレーブ内圧を
5kg/cm2にし、5分間漏れテストを実施後500
mmHg迄減圧した。本操作を2回繰り返した後、窒素
気流中で、攪拌下、65℃まで昇温した。窒素シール下
で攪拌しながら65℃に昇温後、シードエマルションと
して乳化モノマーの0.5%仕込み、30分反応させシ
ードエマルションを形成させた。次いで、残りの乳化モ
ノマーを8時間かけて連続滴下し、残モノマーの反応を
10時間行った後、40℃に冷却し、14%アンモニア
水を用いpH6に調整し、100メッシュの金網でろ過
し、固形分43%の接着剤8を得た。
【0070】実施例1 合成例1で得たアクリル系エマルション(1)70重量
部と合成例5で得たアクリルアミドを主成分とする水溶
性ポリマー(5)30重量部からなる接着剤に対して水
15重量部を攪拌下混合し、次いで小麦粉(日本製粉
(株)製、商品名:赤牡丹(グルテン高含有品))35
重量部を攪拌下にて均一混合し、粘度5000−100
00cpsの接着剤混合物を得た。該接着剤混合物を、
スプレッダー塗布機を用いて、12mm厚合板尺角当た
り10g塗布し、予め水中に浸漬させて置いた0.25
mm厚のホワイトオーク突板を覆せ、115℃熱プレス
を用いプレス圧10Kg/cm2で1分間圧締し、室温
迄冷却し、アミノアルキッド樹脂を焼き付け塗装し、化
粧板を製造した。得られた化粧板を、下記に示す評価試
験に供し、その結果を表−2に示した。
【0071】実施例2−16 表−2及び3に示す配合割合に従って、合成例1及び2
で得たアクリル系エマルションおよび/または合成例3
及び4で得た合成ゴムラテックス、合成例5及び6で得
たアクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー、合成
例7及び8で得た接着剤、小麦粉、水、イソシアネート
系樹脂コスモネートM−200(三井化学(株)製)、
エポキシ系樹脂SB−56H(三井化学(株)製)等を
均一に混合し、粘度5000−10000cpsの接着
剤混合物を得た。該接着剤混合物を用いて、実施例1と
同様にして化粧板を製造し、得られた化粧板を下記評価
試験に供し、その結果を表−5及び6に示した。
【0072】比較例1〜9 表−4に示す配合割合に従って、合成例1及び2で得た
アクリル系エマルションおよび/または合成例3−4で
得た合成ゴムラテックス、小麦粉、水、尿素樹脂U−3
10(三井化学(株)製)、イソシアネート系樹脂コス
モネートM−200(三井化学(株)製)、エポキシ系
樹脂SB−56H(三井化学(株)製)等を均一に混合
し、粘度5000−10000cpsの接着剤混合物を
得た。該接着剤混合物を用いて、実施例1と同様にして
化粧板を製造し、得られた化粧板を下記評価試験に供
し、その結果を表−7に示した。
【0073】[化粧板の評価方法] <評価試験> 1.作業性 小麦粉配合時の流動性の有無を目視で観察し下記のごと
く表示した。 4:配合が容易で流動性がありロールコーター塗布が十
分可能 3:配合が容易で流動性あり、但し経時で粘度が増加す
るがロールコーター塗布が十分可能 2:配合可能、但し高粘度化し流動性に欠けるがロール
コーター塗布可能 1:配合が困難で、まま粉状態になりロールコーター塗
布不可能
【0074】2.二類浸漬剥離試験 前記試料から1辺が75mmの正方形状のものを4片裁
断し、70℃温水に2時間浸漬後、60℃乾燥機で3時
間乾燥し、同一接着層における剥離しない部分の長さを
それぞれの側面で測定した。JAS適合基準に準じ判定
し合格片数を表示した。JAS適合基準とは、同一接着
層における剥離しない部分の長さがそれぞれの側面にお
いて50mm以上であることである。
【0075】3.一類浸漬剥離試験 前記二類浸漬剥離試験同様の試料を煮沸水に4時間浸漬
後、60℃乾燥機で20時間乾燥後、再度煮沸水に4時
間浸漬し、60℃乾燥機で3時間乾燥して、前記同様の
評価を行い同様に表示した。
【0076】4.寒熱繰り返し試験 前記試料から1辺が150mmの正方形状のものを2片
裁断し、80℃乾燥機で2時間、−20℃で2時間を1
サイクルとして5サイクル(合計20時間)処理後室温
に戻し、突板表面の干割れの数を測定し表示した。JA
S適合基準とは、試験片に割れ、ふくれ、しわ等を生じ
ないことである。 4:面積当たりの干割れ数 なし 3: 〃 1〜2カ所 2: 〃 10カ所未満 1: 〃 10カ所以上
【0077】5.接着剤浸み出し汚染 熱プレス直後のプレス盤からの剥がれ易さ及び、突板表
面の接着剤浸み出しを観察し下記のごとく表示した。 4:プレス盤からの剥がれ良好、且つ突板表面に接着剤
の浸み出しなし 3:プレス盤からの剥がれ良好、但し突板表面に若干の
接着剤の浸み出しあり 2:プレス盤からの剥がれ良好、但し突板表面に多くの
接着剤の浸み出しあり 1:突板表面に接着剤の浸み出しがあり、プレス盤から
剥離が困難
【0078】6.放出ホルムアルデヒド放散量測定試験 試験片として長さ105mm、幅50mmの長方形状の
ものを10片使用する。JIS R3503(化学分析
用ガラス器具)に規定する大きさ240mm(内容量9
〜11L)のデシケータの底部に300mLの蒸留水を
入れた直径120mm、高さ60mmの結晶皿を置き、
化粧板作成7日後に試験片をこのデシケーターの中にそ
れぞれが接触しないように固定し、20℃、24時間放
置する。次にこの蒸留水をJISA5908の5.1
1.2に規定する方法、即ち、アセチルアセトン−酢酸
アンモニウム溶液を用いて、アセチルアセトン法に従っ
て、光電分光光度計で波長415nmの吸光度によりホ
ルムアルデヒドの量(放散量)を定量した。
【0079】7.総合判定 評価試験1〜5のJAS適合基準で合否の判定を表示し
た。 ○:JAS適合基準に合格 ×:JAS適合基準に不合格
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】
【表5】
【0085】
【表6】
【0086】
【表7】
【0087】
【発明の効果】以上のごとく、リグノセルロース板、珪
酸カルシウム板等を台板として用い表面に化粧材を接着
する化粧加工成型板の製造方法に関して本発明の化粧板
の製造方法によれば、本発明の接着剤混合物を使用する
ことにより、耐干割れ性、耐候性、耐温水及び耐煮沸接
着力(常態接着力、耐水接着力)を有する非ホルムアル
デヒド系接着剤を使用した化粧板の製造が可能となっ
た。さらにイソシアネート系架橋剤またはエポキシ系架
橋剤を含有することにより、耐温水性及び耐煮沸性等の
接着力が更に向上する。また、化粧材と台板間の相互移
行を防止でき、さらに木材や珪カル板等への耐膨張、耐
収縮を具備した接着剤が得られた。加えて、非ホルマリ
ン系台板を用いて化粧板を成型した化粧板からのホルム
アルデヒドが放出されないので、環境(特に室内環境)
への悪影響が全くない。更には、ロールコーターやスプ
レッダー等での接着剤混合物塗布時の機械的安定性、作
業性及び被着体への安定な塗布性を始め、化粧材表面へ
の接着剤の浸み出し汚染が低く、また台板表面から化粧
材への応力が緩和されることにより、耐干割れ性が更に
向上し、化粧材表面の干割れを生じないことから、とり
わけ化粧板の製造方法としての実用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 133/08 C09J 133/08 133/26 133/26 163/00 163/00 175/04 175/04 (72)発明者 伊藤 武志 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 菅原 正紀 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 高橋 昭博 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 大柳 俊樹 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せ
    しめてなる化粧板の製造方法であって、該接着剤として
    アクリル系エマルション(A)および/または合成ゴム
    ラテックス(B)の樹脂分換算100重量部に対して (メタ)アクリルアミド 60−99重量%と 不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と からなる水溶性ポリマー(C)を樹脂分換算4−150
    重量部を混合する事で得られる接着剤を使用することを
    特徴とする化粧板の製造方法。
  2. 【請求項2】 台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せ
    しめてなる化粧板の製造方法であって、該接着剤として
    アクリル系エマルション(A)および/または合成ゴム
    ラテックス(B)の樹脂分換算100重量部に対し (メタ)アクリルアミド 60−99重量%と 不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と からなる水溶性ポリマー(C)の樹脂分換算4−150
    重量部を混合した接着剤であって、この混合した接着剤
    の樹脂分換算100重量部に対して、フィラー(D)
    20−300重量部を混合する事で得られる接着剤混合
    物を使用することを特徴とする化粧板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の接着剤または請求項2記
    載の接着剤混合物に、さらにイソシアネート系架橋剤
    (E)を混合してなる接着剤混合物を使用することを特
    徴とする化粧板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の接着剤、請求項2または
    3記載の接着剤混合物に、さらにエポキシ系架橋剤
    (F)を混合してなる接着剤混合物を使用することを特
    徴とする化粧板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の化粧板
    の製造方法により得られる化粧板。
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