JP3638451B2 - 化粧板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リグノセルロース板、珪酸カルシウム板等を台板として用い、表面に化粧材を接着する化粧加工成型板の製造方法に関する。更に詳しくは、表面化粧材への浸み出し汚染防止と、耐干割れ性、耐候性、耐温水及び耐煮沸接着力を有する低ホルムアルデヒド系接着剤を使用した化粧板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、化粧板製造用の接着剤又はバインダーとしては、熱硬化性である尿素系縮合樹脂、メラミン系縮合樹脂、メラミン−尿素系縮合樹脂、又は尿素−メラミン系縮合樹脂(以下アミノ系縮合樹脂と略称する)を単独で用いる他、これらアミノ系縮合樹脂と酢酸ビニル系エマルション、又はスチレン−ブタジエン系共重合体ラテックスの混合物が広く用いられている。通常これらの接着剤又はバインダーの実際の使用に当たっては、水、小麦粉、架橋剤、硬化剤等を混合後、被着体に種々の方法で塗布し、加熱圧締され製造されている。これらアミノ系縮合樹脂は安価で接着力も優れ、比較的短時間で硬化するという特質を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
化粧板は周知のごとく床材、壁材、天井材、家具類等に多用されており、しかしながら、化粧材の厚さが薄くなるほど化粧材表面への接着剤の浸み出し及び、干割れ(木目に沿って発生する細かい亀裂)が多く発生する問題がある。
このうち、後者の干割れの発生については、化粧板用台板がリグノセルロースを主原料とする木質板の場合、四季の温度変化や、湿度の変化により木材繊維が膨張と収縮を繰り返し、台板表面に微細な亀裂が入り、それが表面の化粧材にそのまま移行することが判明している。また、化粧板用台板としてリグノセルロース成型板以外の珪酸カルシウム板等を用いた場合においても、化粧材と台板との線膨張率が異なり、温度や湿度の変化により、リグノセルロース成形板(前者)と同様に表面の化粧材に亀裂を生じる。
【0004】
これらを改良する接着剤として、特開平5−306383号公報にはpHを調整したカルボキシル変性スチレン−ブタジエン合成ゴムラテックスとエチレン−酢酸ビニルエマルションと尿素との混合物に、尿素樹脂、小麦粉、水を加えた接着剤が提案されているが、この場合には耐水接着力には優れるものの、小麦粉との混和性が悪く化粧板表面への接着剤の浸み出し汚染、更には化粧板表面の干割れ防止には限界があり、これでは十分な改良とはなっていない。
【0005】
また接着剤の改良方法以外に、フィラーの改良として特公昭52−6330号公報には、配合糊に長さ1〜6mmのガラス繊維または同効性の同サイズの繊維を1〜8%混合して錯綜状に分散させ、この接着剤にて化粧単板を台板に接着する提案がなされているが、台板と化粧材の伸縮運動を完全に阻止出来ていないため、相互移行を生じ突板の干割れが発生する。従って、この方法では従来の接着剤の改良に比べ、干割れ発生は減少するが十分に満足できるものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、化粧加工成型板において、表面化粧材への耐浸み出し性、耐干割れ性、耐候性、耐温水及び耐煮沸接着力に優れた接着剤を提供することにある。
本発明者らは、化粧材表面への接着剤の浸み出し汚染防止、耐水接着力、更には木材や珪カル板等への耐膨張、耐収縮を具備した接着剤の開発や、干割れのメカニズム等の検討を重ねた結果、台板表面に発生する伸縮運動に対して、アクリル系エマルションおよび/または合成ゴムラテックスと、(メタ)アクリルアミド60−99重量%及び不飽和カルボン酸単量体1−40重量%(必要に応じてその他共重合可能な単量体も使用)からなる水溶性ポリマーとの混合物を用いることで台板表面に塗膜を形成され、台板から化粧材への応力が緩和され、化粧材表面の干割れを生じないことを見い出した。
【0007】
また、接着剤混合物にフィラーを含有させることで、接着剤混合物中の固形分が上がることにより乾燥性、造膜性が向上し、耐染み出し汚染性が向上すると共に、台板と表面の化粧材間の応力が緩和され耐干割れ性は更に向上することも併せて見い出した。
上記に加えて更に熱硬化性樹脂であるアミノ系縮合樹脂等を使用することにより常態接着力は勿論のこと耐水接着力についても著しく向上することを見い出し、さらにこれらにより化粧材と台板間の相互移行を防止することをも見い出した。
【0008】
即ち、本発明は以下の(1)〜(4)を提供するものである。
(1) 台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せしめてなる化粧板の製造方法であって、該接着剤として
アクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)の樹脂分換算100重量部に対して
(メタ)アクリルアミド 60−99重量%と
不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と
からなる水溶性ポリマー(C)を樹脂分換算4−150重量部を混合する事で得られる接着剤を使用することを特徴とする化粧板の製造方法。
【0009】
(2) 台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せしめてなる化粧板の製造方法であって、該接着剤として、アクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)の樹脂分換算で100重量部に対し
(メタ)アクリルアミド 60−99重量%と
不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と
からなる水溶性ポリマー(C)の樹脂分換算4−150重量部を混合した接着剤であって、この接着剤の樹脂分換算100重量部に対して、フィラー(D)20−300重量部を混合して得られる接着剤混合物を使用することを特徴とする化粧板の製造方法。
【0010】
(3) (1)記載の接着剤または(2)記載の接着剤混合物に、さらに熱硬化性樹脂(E)を混合してなる接着剤混合物を使用することを特徴とする化粧板の製造方法。
【0011】
(4) (1)〜(3)のいずれかに記載の化粧板の製造方法により得られる化粧板。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せしめてなる化粧板の製造方法において使用する接着剤とは、 アクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)の樹脂分換算で100重量部に対して
(メタ)アクリルアミド 60−99重量%と
不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と
からなる水溶性ポリマー(C)を樹脂分換算で4−150重量部を混合したものからなる接着剤である。
【0013】
以下、各構成成分について説明する。
本発明で用いられるアクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)の製造方法は、一般的な重合方法を用いて合成することが出来る。その重合方法としては、所謂一般的な重合方法で良く、好ましくは乳化重合が良いが、特に制限はない。また、これには一段重合からなる単層構造、或いは多段重合からなる異相構造を有するように重合する方法があるが、どちらの重合法を用いても良い。
【0014】
また、得られる固形分の範囲は、30〜60重量%であり、好ましくは35〜55重量%であり、さらに好ましくは40〜52重量%である。該固形分が上記範囲より過小であると接着剤の水バランスがとれず、目的とする接着剤混合物が得られにくい傾向にある。一方、上記範囲より過大であると重合時の安定性の低下や、接着剤混合物の粘度が高くなり、作業性が悪くなる傾向にある。
【0015】
以下、アクリル系エマルション(A)について説明する。
本発明において使用するアクリル系エマルション(A)は、芳香族ビニル系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、アミド基を有するアクリル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体からなるモノマー組成物を乳化重合して得られる。
【0016】
ここで、アクリル系エマルション(A)の乳化重合に用いる芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等を挙げることが出来る。これら単量体は単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0017】
また、不飽和カルボン酸エステル系単量体としては、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸もしくはメタアクリル酸エステル化合物等が挙げられ、好ましくは炭素数4〜12のアルキル基を有するアクリル酸もしくはメタアクリル酸エステル化合物等が良い。
【0018】
本発明のアクリル系エマルション(A)の乳化重合に用いる不飽和カルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸類が、またイタコン酸、マレイン酸、フマール酸等のジカルボン酸類が挙げられる。
【0019】
本発明のアクリル系エマルション(A)の乳化重合に用いるアミド基を有するアクリル系単量体、即ち不飽和アミド系単量体としては、アクリルアミド、メタアクリルアミド、マレイミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−イソプロポキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N−オクチロキシメチルアクリルアミド、N−カルボキシメチルアクリルアミド等が挙げられ、これらの中でも良好な接着力、耐水性、耐温水性、耐煮沸性等を発現することから、メチロール基を有するN−メチロールアクリルアミド及びN−メチロールメタアクリルアミドが好ましい。
【0020】
以下、合成ゴムラテックス(B)について説明する。
本発明において使用する合成ゴムラテックス(B)は、脂肪族共役ジエン系単量体、芳香族ビニル系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、アミド基を有するアクリル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体からなるモノマー組成物を乳化重合して得られる。
【0021】
合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に用いられる脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン等を挙げることができる。これら単量体は単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0022】
また、合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に用いる芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等を挙げることが出来る。これら単量体は単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0023】
また、不飽和カルボン酸エステル系単量体としては、酢酸ビニル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜12のアルキル基を有するアクリル酸もしくはメタアクリル酸エステル化合物等が挙げられ、好ましくは炭素数4〜12のアルキル基を有するアクリル酸もしくはメタアクリル酸エステル化合物等が良い。
【0024】
本発明の合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に用いる不飽和カルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸類が、またイタコン酸、マレイン酸、フマール酸等のジカルボン酸類が挙げられる。
【0025】
本発明の合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に用いるアミド基を有するアクリル系単量体、即ち不飽和アミド系単量体としては、アクリルアミド、メタアクリルアミド、マレイミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−イソプロポキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N−オクチロキシメチルアクリルアミド、N−カルボキシメチルアクリルアミド等が挙げられ、これらの中でも良好な接着力、耐水性、耐温水性、耐煮沸性等を発現することから、メチロール基を有するN−メチロールアクリルアミド及びN−メチロールメタアクリルアミドが好ましい。
【0026】
上記のアクリル系エマルション(A)、合成ゴムラテックス(B)に挙げられた単量体は単独、あるいは2種以上組み合わせて使用することができる。
上記したように、単量体の組み合わせについて何等制限はないが、アクリル系エマルション(A)及び合成ゴムラテックス(B)に用いられるモノマーについて、例えば下記のようなモノマー組成が好ましく挙げられる。
【0027】
アクリル系エマルション(A)に用いられるモノマーは、
芳香族ビニル系単量体 0.1〜80重量%
不飽和カルボン酸エステル系単量体 18〜98重量%
アミド基を有するアクリル系単量体 0.5〜 6重量%
不飽和カルボン酸系単量体 0.5〜10重量%
であり、また合成ゴムラテックス(B)に用いられるモノマーは、
脂肪族共役ジエン系単量体 8〜70重量%
芳香族ビニル系単量体 0.1〜85重量%
不飽和カルボン酸エステル系単量体 5〜88重量%
アミド基を有するアクリル系単量体 0.5〜 6重量%
不飽和カルボン酸系単量体 0.5〜10重量%
である。
【0028】
上記したアクリル系エマルション(A)及び合成ゴムラテックス(B)に用いられるモノマーの内、芳香族ビニル系単量体については、その使用量が上記範囲内であると、好ましい接着層が形成され、耐水接着力等の目的とする物性が得られやすく、好ましい。
不飽和カルボン酸エステル系単量体については、その使用量が上記範囲内であると、好ましい接着層が形成され、耐水接着力等の目的とする物性が得られやすく、好ましい。
脂肪族共役ジエン系単量体については、その使用量が上記範囲内であると、好ましい接着層が形成され、耐水接着力等の目的とする物性が得られやすく、好ましい。
【0029】
またアクリル系エマルション(A)及び合成ゴムラテックス(B)に用いられる上記モノマーのうち、アミド基を有するアクリル系単量体の使用量は、モノマー総量100重量%中、0.5〜6重量%であり、乳化重合時の安定性及び耐水接着力より、好ましくは2〜5重量%である。使用量が上記範囲内であると、目的とする耐水接着力が得られ、乳化重合時の安定性が向上し、さらにエマルション粘度又はラテックス粘度並びに接着剤配合物の粘度が適性となり、作業性に優れ、好ましい。
【0030】
さらにアクリル系エマルション(A)及び合成ゴムラテックス(B)に用いられる上記モノマーのうち、不飽和カルボン酸系単量体については、その使用量が上記範囲内であると、重合時の化学的安定性及び機械的安定性が向上し、ロールコーター等での接着剤塗布時に塗布性が良くなり被着体への安定な塗布状態が得られやすく、乳化重合速度が適性に保たれて所定時間内に重合が完結し、耐水接着力も得られやすく、またエマルション粘度又はラテックス粘度並びに接着剤配合物の粘度が適性となり、作業性に優れ、好ましい。
また、アクリル系エマルション(A)と合成ゴムラテックス(B)を混合して使用する場合には、その混合比については特に制限はなく、単独又は二種以上混合して使用できる。
【0031】
本発明に使用するアクリル系エマルション(A)の重合方法は一般的乳化重合法で良い。又、合成ゴムラテックス(B)の重合方法は通常の合成ゴムラテックスの乳化重合法で良い。
アクリル系エマルション(A)及び合成ゴムラテックス(B)の重合方法としては、水、上記単量体混合物、乳化剤(界面活性剤)、(ラジカル)重合開始剤、分子量調節剤(連鎖移動剤又は重合度調節剤)を基本構成とする乳化重合法である。
【0032】
本発明におけるアクリル系エマルション(A)、合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に使用する乳化剤、重合開始剤、分子量調整剤、得られるラテックスの粒子径、及びラテックスを中和により安定化させる方法に関しては、以下に説明するように、両者とも全く同様のもの及び方法であって、何等差し支えない。
【0033】
上記のアクリル系エマルション(A)、合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に使用する乳化剤については、特に制限はなく、ノニオン型および/またはアニオン型の界面活性剤を使用することができる。
【0034】
具体的には、例えば、脂肪酸石鹸、ロジン酸石鹸、ドデシル硫酸ナトリウム等の高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、(ジ)アルキルジフェニルエーテル(ジ)スルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸塩等のスルホン酸系、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩等のアニオン型界面活性剤、
ポリエチレングリコールのアルキルエステル、アルキルフェノールエーテル、アルキルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン型界面活性剤が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて使用されるが、通常アニオン性界面活性剤単独またはアニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の混合系で用いられる。
上記界面活性剤の単量体混合物に対する使用割合としては、0.01〜5重量%の範囲が一般的である。
【0035】
また、上記アクリル系エマルション(A)、合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に使用する(ラジカル)重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ソーダ(ナトリウム)等の過硫酸塩等の水溶性の開始剤が使用できるが、特に過硫酸塩が好ましい。
この場合単独で使用することが望ましいが、還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤としても使用できる。この場合の還元剤としては、例えばN、N、N’、N’−テトラメチルメチレンジアミン等の有機アミン、アルドース、ケトース等の還元糖を挙げることができる。
【0036】
また他には、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物、2、2−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾビス化合物等が挙げられ、中でも過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性開始剤も好ましく使用できる。
【0037】
また、上記アクリル系エマルション(A)、合成ゴムラテックス(B)の乳化重合に使用する分子量調整剤としては、一般的な乳化重合に使用されている公知の分子量調整剤を使用することができる。
具体的には、例えば、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等のメルカプタン類、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲンジスルフィド類、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類、ターピノーレン等のテルペノイド類、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、α−メチルスチレンダイマー、2−エチルヘキシルチオグリコレート、3−フェニル−1−ペンテン、1,4−シクロヘキサジエン、ヒドロキノン、t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−キシレノールの他アリルアミン、アリルアルコール等のアリル化合物、システアミン等が挙げられる。
【0038】
乳化重合して得られたエマルション又はラテックスの粒子径は、150nm−450nmが好ましく、この範囲より過小であると、接着剤混合物の粘度が高くなり、作業性が悪くなる傾向にある。一方、この範囲より過大であると、重合安定性が悪くなる傾向にある。また、粒子径の設定は乳化剤量により調節することができる。
また、このエマルション又はラテックスは、中和することにより安定化される。特にアンモニアに代表される揮発性アミン類を用いると、耐水接着力向上のために好ましい。中和により調整されるpHの範囲としては、好ましくは4−9であり、さらに好ましくは5−8である。この範囲より過小であると、機械的安定性が得られず被着体への安定な塗布状態が得られにくい傾向にある。一方、この範囲より過大であると、得られる接着剤混合物の硬化が遅延される傾向にあるためやはり好ましくない。
【0039】
次に、本発明で使用する(メタ)アクリルアミド 60−99重量%と不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%とからなる、(メタ)アクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー(C)について説明する。
本発明の(メタ)アクリルアミド60−99重量%、不飽和カルボン酸単量体1−40重量%からなる水溶性ポリマー(C)とは、前記単量体を公知の水溶性ポリマーの重合方法により得られるものである。
本発明で使用する不飽和カルボン酸単量体の具体的な例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸類、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸等のジカルボン酸類及びそのハーフエステル類、3−ブテン−1,2,3−トリカルボン酸、4−ペンテン−1,2,4−トリカルボン酸、アスコット酸等のトリカルボン酸類等が挙げられる。
【0040】
その使用量は1−40重量%であり、この範囲より過小である場合には、水溶性ポリマーが不安定となり易い傾向にあり、また架橋剤等を添加した際に十分に効果が得られにくい傾向にある。一方過大である場合には、水溶性ポリマーの粘度が高くなり易く、作業性が悪くなり易い傾向にある。
また、上記不飽和カルボン酸単量体に、必要に応じて共重合可能な単量体も使用することができる。
【0041】
本発明の(メタ)アクリルアミドと共重合して使用可能な単量体の例として、イオン性、親水性、疎水性の単量体が挙げられる。
イオン性単量体のうちアニオン性の単量体としては、具体的には、例えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−スルホエチルアクリレート、アクリルアミドプロパンスルホン酸、アクリルアミド−tert−ブチルスルホン酸等のスルホン酸基含有不飽和単量体およびその塩等が挙げられる。
【0042】
イオン性単量体のうちカチオン性の単量体としては、具体的には、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の第3級アミノ基含有不飽和単量体およびこれらとメチルクロライド、ジメチル硫酸、ベンジルクロライド等の4級化剤との反応によって得られる第4級アミノ基含有不飽和単量体等が挙げられる。
【0043】
親水性の単量体としては、具体的には、例えば、メタアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、アセトンアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、各種のメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類、N−ビニル−2−ピロリドン等を挙げることができる。
【0044】
疎水性の単量体としては、具体的には、例えば、N,N−ジ−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−n−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ドデシルアクリルアミド、N−n−ドデシルアクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリルアミド誘導体;N,N−ジグリシジル(メタ)アクリルアミド、N−(4−グリシドキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(5−グリシドキシペンチル)アクリルアミド、N−(6−グリシドキシヘキシル)アクリルアミド等のN−(ω−グリシドキシアルキル)(メタ)アクリルアミド誘導体;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等のアクリレート誘導体;
酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブテン等のオレフィン類; アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のエチレン系ニトリル化合物; スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン等を挙げることができる。
【0045】
これらの単量体成分は、1種または2種以上の組み合わせで使用することができるが、その使用量は、10重量%以下であり、この範囲以上である場合には、重合安定性、貯蔵安定性等の問題を生じる場合がある。
【0046】
また、上記化合物の他に(メタ)アクリルアミドと共重合として使用可能な単量体の例として、架橋性ビニル単量体が挙げられる。
具体的な例としては、例えば、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどの2官能型架橋性単量体、あるいは、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリル酸ペンタエリスリトール等の多官能型架橋性単量体等が挙げられる。
【0047】
これら架橋性ビニル単量体の使用量は、アクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマーを構成する全単量体の総量に対して5重量%以下であるが、架橋構造の均一性の点から2重量%以下であることが望ましい。
その他に耐水性を向上させる目的でモノメチロールグリオキザールモノウレン、ジメチロールグリオキザールモノウレン、モノメチルグリオキザールモノウレン、ジメチルグリオキザールモノウレン、モノメチロールモノメチルグリオキザールモノウレン等のグリオキザールモノウレン類を使用することが可能である(特開平6−341095号公報)。これらグリオキザールモノウレン類の使用量としては、アクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー100重量部に対して0.1〜10重量部である。
【0048】
本発明のアクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー(C)の重合方法に関しては、特に制限はなく、公知の水溶性ポリマーの重合方法に従うが、中でもラジカル重合が好ましく用いられる。その製造方法としては、全単量体を反応容器に一括で仕込み、重合する回分重合、単量体の一部を重合中に連続で添加する半回分重合法のどちらの方法でも良い。
【0049】
本発明の水溶性ポリマー(C)の重合において使用する重合開始剤としては、特に制限はないが、水溶性の開始剤である方が好ましい。その添加方法としては、モノマーを仕込んだ反応容器に一括添加しても良いし、あるいは連続添加しても良い。
上記重合開始剤の具体的な例としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩類、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ第三ブチル等の過酸化物が挙げられる。これらの開始剤は単独で使用することも還元剤と組み合わせてレドックス系重合開始剤として使用することもできる。
この場合の還元剤としては、例えば亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等の有機アミン、更にアルドース、ケトース等の還元糖を挙げることができる。
【0050】
また、アゾ化合物も好ましい開始剤であり、2,2’−アゾビス−2−メチルプロピオンアミジン塩酸塩、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン塩酸塩、2,2’−アゾビス−2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド、2,2’−アゾビス−2−(2−イミダゾリ」ン−2−イル)−プロパンおよびその塩、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸およびその塩を使用することができる。また上記した重合開始剤を2種類以上併用することも可能である。
【0051】
本発明の水溶性ポリマー(C)の重合において使用する連鎖移動剤としては、特に制限はないが、水溶性の連鎖移動剤が好ましく、具体例としては、例えば、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、およびそれらのナトリウム塩もしくはカリウム塩等のアルカリ金属塩あるいはアンモニウム塩、アリルアミン、アリルアルコール等のアリル化合物、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸、チオグリコール酸等のメルカプタン類、システアミン等が挙げられる。
さらに、本発明のアクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)と水溶性ポリマー(C)を混合してなる接着剤について説明する。
【0052】
本発明のアクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)に、(メタ)アクリルアミド60−99重量%及び不飽和カルボン酸単量体1−40重量%からなる水溶性ポリマー(C)を混合する方法としては、アクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)を重合する際に添加しても良いし、重合後にブレンドしても良い。
【0053】
水溶性ポリマーの樹脂固形分としての添加量はアクリル系エマルションおよび/または合成ゴムラテックスの固形分換算100重量部に対して4−150重量部であり、好ましくは10−50重量部である。この範囲より過剰になると耐水接着強度が低下し易く過小であると目的とする効果が得られにくい傾向にある。得られる接着剤固形分の範囲は、25〜60重量%であり、好ましくは30〜50重量%である。該固形分が上記範囲より過小であると接着剤の水バランスがとれず、目的とする接着剤混合物が得られにくい傾向にある。一方、上記範囲より過大であると重合時の安定性が低下し易く、接着剤混合物の粘度が高くなり易く、作業性が悪くなり易い傾向にある。
【0054】
本発明において使用するフィラー(D)について説明する。
接着剤混合物にフィラーを含有させることで、接着剤混合物中の固形分が上がることにより乾燥性、造膜性が向上し、耐染み出し汚染性が向上すると共に、台板と表面の化粧材間の応力が緩和され耐干割れ性は更に向上する効果が得られる。
【0055】
フィラーについては、無機および有機フィラーがあるが、無機フィラーとしては、具体的には、例えばクレー、タルク、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、硅砂、スレート粉、マイカ粉、ガラス粉末、亜鉛華、二酸化チタン、カオリン、硅石粉(石英)、硅藻土、ベントナイト、雲母、寒水、軽石、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、石膏、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。
【0056】
また有機フィラーとしては、具体的には、例えば小麦粉、スターチ、木粉、澱粉、大麦粉、米粉、塩ビ粉、酢ビ粉、尿素樹脂填料、メラミン樹脂填料、尿素−メラミン樹脂填料等が挙げられる。
中でも原料の価格、接着剤混合物の固形分及び作業性を考慮するとクレー、タルク、炭酸カルシウム、小麦粉が好ましい。これらフィラーは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
この使用量は、アクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)と水溶性ポリマー(C)からなる接着剤の固形分換算100重量部に対して20−300重量部であり、好ましくは20−200重量部である。この範囲より過剰となる場合には、干割れ抵抗性、耐温水接着性および耐煮沸接着性が低下して目的とする効果が得られにくい傾向にあり、過小である場合には、浸み出しを起こしやすい傾向にある。また、化粧材に浸み出しが起こりにくいものを使用した場合には、特にフィラーを含有しなくてもよい。
【0057】
本発明において使用する熱硬化性樹脂(E)について説明する。
熱硬化性樹脂としては、具体的には、例えば、ホルムアルデヒド系樹脂である尿素系縮合樹脂、メラミン系縮合樹脂、尿素−メラミン系縮合樹脂、メラミン−尿素系樹脂に代表されるアミノ系縮合樹脂、フェノール系縮合樹脂等が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0058】
これら熱硬化性樹脂の使用量としては、上記接着剤混合物100重量部に対して5−200重量部であり、好ましくは15−100重量部である。この範囲より過剰になると、干割れ等が発生し易く、この範囲より過小であると耐水接着力が得られにくい傾向にある。
【0059】
本発明の接着剤混合物は、所望の効果を阻害しない範囲で防腐剤、水、分散剤、消泡剤、アミノ系縮合樹脂、造膜助剤、可塑剤、着色剤及び、凍結防止剤、ポバールやセルロース等の水溶性高分子等を併用しても良い。
本発明の接着剤混合物の製造方法としては、公知の方法で製造して良く、特に限定されるものではない。
【0060】
具体的な本発明の接着剤混合物の1例としては、例えば1リットルビーカーに固形分40%のアクリル系エマルション(A)及び/又は合成ゴムラテックス(B)と(メタ)アクリルアミド60−99重量%、不飽和カルボン酸単量体1−40重量%(必要に応じてその他共重合可能な単量体)からなる水溶性ポリマー(C)を混合してなる接着剤を採集し、攪拌下にフィラー(D)、熱硬化性樹脂(E)を混合して得られる。
【0061】
本発明において使用する台板とは、特に制限はないが、公知の台板が使用できる。具体的には、例えば、リグノセルロース等を主原料とする木質合板、珪酸カルシウムを主原料とする無機質板、等を挙げることが出来る。
また、一般的に、その大きさ及び厚さについては、主として使用する場所、即ち、例えば天井材、壁材または床材などの用途に合わせて、様々なサイズのものを自在に選択・組み合わせて使用されるものであり、その用途によって異なるため、特に限定されるものではない。
【0062】
また、本発明で使用する化粧材とは、特に制限はないが、公知の化粧材が使用できる。具体的には、木質系のものとしては、杉、檜、ホワイトオーク突板等の天然木を薄くスライスしたもの等が挙げられ、またそれ以外のものとしては、紙、メラミン含浸紙等の化粧用材料等が挙げられる。
【0063】
また、上記と同様、一般的に、その大きさ及び厚さについては、主として使用する場所、即ち、例えば天井材、壁材または床材などの用途に合わせて、様々なサイズのものを自在に選択・組み合わせて使用されるものであり、その用途によって異なるため、特に限定されるものではない。
【0064】
本発明の化粧板の製造方法としては、特に限定されるものではなく、一般的な製造方法で良い。即ち、所定の配合割合で調整された接着剤混合物を、スプレッダーロールやロールコーター等の接着剤塗布機を用い所定量の接着剤を台板に塗布し、その上に化粧材を重ねて貼り合わせることにより製造する。この時、熱圧締する場合には、プレス温度105〜135℃、プレス圧力5〜15Kgf/cm2、プレス時間20〜150秒で、冷圧締し成型する場合は、プレス圧力5〜15Kgf/cm2、プレス時間15分〜24時間圧締し、本発明の化粧板が得られる。
【0065】
【実施例】
以下に、本発明の接着剤組成物の製造例、実施例及び比較例をあげて説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。又、例中の部及び%は特に指定のない限り重量基準による。又、表中の数字は特に指定のない限り重量部を表す。
【0066】
[アクリル系エマルション(A)の合成]
合成例1及び2
表−1の1及び2に示す組成割合の混合モノマー100部と連鎖移動剤(tDM;tert−ドデシルメルカプタン)0.1部の混合物を別々に予め計量し、各々蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5部中に、攪拌条下で滴下しプレ乳化モノマーとした。
次いで、別途、攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管、滴下口を備えた1リットルフラスコに蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部仕込み、窒素シール下で攪拌しながら70℃に昇温後、0.5部の過硫酸カリウムとシードエマルションとして、n−ブチルアクリレート、メチルメタアクリレート及びヒドロキシエチルメタアクリレートの等量混合モノマー0.5部を仕込み、30分反応させシードエマルションを形成させた。次いで、前記プレ乳化モノマーを3時間かけて連続滴下し、残モノマーの反応を3時間行った後、40℃に冷却し、14%アンモニア水を用いpH6に調整し、100メッシュの金網でろ過し、固形分48%のアクリル系エマルション1及び 2を得た。
【0067】
[合成ゴムラテックス(B)の合成]
合成例3及び4
表−1の3及び4に示す組成割合の混合モノマー100部と連鎖移動剤(tDM)0.5部の混合物を予め計量し、蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.4部中に、攪拌条件下で滴下しプレ乳化モノマーとした。
次いで、攪拌機付き3リットルオートクレーブ中に、蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部、過硫酸カリウム0.5部を仕込み、密閉し、窒素にてオートクレーブ内圧を5kg/cmにし、5分間漏れテストを実施後500mmHg迄減圧した。
本操作を2回繰り返した後、窒素気流中で、攪拌下、65℃まで昇温した。
窒素シール下で攪拌しながら65℃に昇温後、シードエマルションとして乳化モノマーの0.5%仕込み、30分反応させシードエマルションを形成させた。次いで、残りの乳化モノマーを8時間かけて連続滴下し、残モノマーの反応を10時間行った後、40℃に冷却し、14%アンモニア水を用いpH6に調整し、100メッシュの金網でろ過し、固形分48%の合成ゴムラテックス3及び4を得た。
【0068】
[(メタ)アクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー(C)の合成]
合成例5及び6
攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管、滴下口を備えた5つ口のフラスコに脱イオン水および表−1の5及び6に示したモノマーを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら水溶液温度を30℃に調整した。この水溶液に開始剤として過硫酸アンモニウムおよびレドックス開始剤の還元剤として亜硫酸ナトリウムを蒸留水にそれぞれ溶解した後に添加して反応を開始した。60分間重合を行い、その間水溶液の温度制御は行わず、自然発熱させた。冷却して反応を終了させ、樹脂固形分20%の水溶性ポリマー5及び6を得た。
【0069】
[(メタ)アクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー(C)存在下の接着 の合成]
合成例7
表−1の7に示す組成割合の混合モノマー100部と連鎖移動剤(tDM)0.1部と合成例5で得られたアクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー20部の混合物を別々に予め計量し、各々蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5部中に、攪拌条下で滴下しプレ乳化モノマーとした。
次いで、攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管、滴下口を備えた1リットルフラスコに蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部仕込み、窒素シール下で攪拌しながら70℃に昇温後、0.5部の過硫酸カリウムとシードエマルションとして、n−ブチルアクリレート、メチルメタアクリレート及びヒドロキシエチルメタアクリレートの等量混合モノマー0.5部を仕込み、30分反応させシードエマルションを形成させた。次いで、前記プレ乳化モノマーを3時間かけて連続滴下し、残モノマーの反応を3時間行った後、40℃に冷却し、14%アンモニア水を用いpH6に調整し、100メッシュの金網でろ過し、固形分43%の接着剤7を得た。
【0070】
合成例8
表−1の8に示す組成割合の混合モノマー100部と連鎖移動剤(tDM)0.1部と合成例5で得られたアクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー20部の混合物を別々に予め計量し、各々蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.4部中に、攪拌条件下で滴下しプレ乳化モノマーとした。
次いで、攪拌機付き3リットルオートクレーブ中に、蒸留水50部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部、過硫酸カリウム0.5部を仕込み、密閉し、窒素にてオートクレーブ内圧を5kg/cmにし、5分間漏れテストを実施後500mmHg迄減圧した。
【0071】
本操作を2回繰り返した後、窒素気流中で、攪拌下、65℃まで昇温した。
窒素シール下で攪拌しながら65℃に昇温後、シードエマルションとして乳化モノマーの0.5%仕込み、30分反応させシードエマルションを形成させた。次いで、残りの乳化モノマーを8時間かけて連続滴下し、残モノマーの反応を10時間行った後、40℃に冷却し、14%アンモニア水を用いpH6に調整し、100メッシュの金網でろ過し、固形分43%の接着剤8を得た。
【0072】
実施例1
合成例1で得たアクリル系エマルション(1)70重量部と合成例5で得たアクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー(5)30重量部からなる接着剤に対して水15重量部を攪拌下混合し、次いで小麦粉(日本製粉(株)製、商品名:赤牡丹(グルテン高含有品))35重量部を攪拌下にて均一混合し、粘度5000−10000cpsの接着剤混合物を得た。該接着剤混合物を、スプレッダー塗布機を用いて、12mm厚合板尺角当たり10g塗布し、予め水中に浸漬させて置いた0.25mm厚のホワイトオーク突板を覆せ、115℃熱プレスを用いプレス圧10Kg/cm2で1分間圧締し、室温迄冷却し、アミノアルキッド樹脂を焼き付け塗装し、化粧板を製造した。得られた化粧板を、下記に示す評価試験に供し、その結果を表−2に示した。
【0073】
実施例2−13
表−2に示す配合割合に従って、合成例1及び2で得たアクリル系エマルションおよび/または合成例3及び4で得た合成ゴムラテックス、合成例5及び6で得たアクリルアミドを主成分とする水溶性ポリマー、合成例7及び8で得た接着剤、小麦粉、水、尿素樹脂U−310(三井化学(株)製)等を均一に混合し、粘度5000−20000cpsの接着剤混合物を得た。該接着剤混合物を用いて、実施例1と同様にして化粧板を製造し、得られた化粧板を下記評価試験に供し、その結果を表−4及び5に示した。
【0074】
比較例1〜4
表−3に示す配合割合に従って、合成例1及び2で得たアクリル系エマルションおよび/または合成例3及び4で得た合成ゴムラテックス、小麦粉、水、尿素樹脂U−310(三井化学(株)製)等を均一に混合し、粘度5000−20000cpsの接着剤混合物を得た。該接着剤混合物を用いて、実施例1と同様にして化粧板を製造し、得られた化粧板を下記評価試験に供し、その結果を表−5に示した。
【0075】
[化粧板の評価方法]
<評価試験>
1.作業性
小麦粉配合時の流動性の有無を目視で観察し下記のごとく表示した。
4:配合が容易で流動性がありロールコーター塗布が十分可能
3:配合が容易で流動性あり、但し経時で粘度が増加するがロールコーター塗布が十分可能
2:配合可能、但し高粘度化し流動性に欠けるがロールコーター塗布可能
1:配合が困難で、まま粉状態になりロールコーター塗布不可能
【0076】
2.二類浸漬剥離試験
前記試料から1辺が75mmの正方形状のものを4片裁断し、70℃温水に2時間浸漬後、60℃乾燥機で3時間乾燥し、同一接着層における剥離しない部分の長さをそれぞれの側面で測定した。
JAS適合基準に準じ判定し合格片数を表示した。
JAS適合基準とは、同一接着層における剥離しない部分の長さがそれぞれの側面において50mm以上であることである。
【0077】
3.一類浸漬剥離試験
前記二類浸漬剥離試験同様の試料を煮沸水に4時間浸漬後、60℃乾燥機で20時間乾燥後、再度煮沸水に4時間浸漬し、60℃乾燥機で3時間乾燥して、前記同様の評価を行い同様に表示した。
【0078】
4.寒熱繰り返し試験
前記試料から1辺が150mmの正方形状のものを2片裁断し、80℃乾燥機で2時間、−20℃で2時間を1サイクルとして5サイクル(合計20時間)処理後室温に戻し、突板表面の干割れの数を測定し表示した。
JAS適合基準とは、試験片に割れ、ふくれ、しわ等を生じないことである。
4:面積当たりの干割れ数 なし
3: 〃 1−2カ所
2: 〃 10ヶ所未満
1: 〃 10ヶ所以上
【0079】
5.接着剤浸み出し汚染
熱プレス直後のプレス盤からの剥がれ易さ及び、突板表面の接着剤浸み出しを観察し下記のごとく表示した。
4:プレス盤からの剥がれ良好、且つ突板表面に接着剤の浸み出しなし
3:プレス盤からの剥がれ良好、但し突板表面に若干の接着剤の浸み出しあり
2:プレス盤からの剥がれ良好、但し突板表面に多くの接着剤の浸みだしあり
1:突板表面に接着剤の浸み出しがあり、プレス盤からの剥離が困難
【0080】
6.総合判定
評価試験1〜5のJAS適合基準で合否の判定を表示した。
○:JAS適合基準に合格
×:JAS適合基準に不合格
【0081】
【表1】
Figure 0003638451
【0082】
【表2】
Figure 0003638451
【0083】
【表3】
Figure 0003638451
【0084】
【表4】
Figure 0003638451
【0085】
【表5】
Figure 0003638451
【0086】
【発明の効果】
以上のごとく、リグノセルロース板、珪酸カルシウム板等を台板として用い表面に化粧材を接着する化粧加工成型板の製造方法に関して本発明の化粧板の製造方法によれば、本発明の接着剤混合物を使用することにより、耐干割れ性、耐候性、耐温水及び耐煮沸接着力(常態接着力、耐水接着力)を有する低ホルムアルデヒド系接着剤を使用した化粧板の製造が可能となった。さらに熱硬化性樹脂を含有することにより、耐温水性及び耐煮沸性等の接着力が更に向上する。
また、化粧材と台板間の相互移行を防止でき、さらに木材や珪カル板等への耐膨張、耐収縮を具備した接着剤が得られた。
更には、ロールコーターやスプレッダー等での接着剤混合物塗布時の機械的安定性、作業性及び被着体への安定な塗布性を始め、化粧材表面への接着剤の浸み出し汚染が低く、また台板表面から化粧材への応力が緩和されることにより、耐干割れ性が更に向上し、化粧材表面の干割れを生じないことから、とりわけ化粧板の製造方法としての実用価値が高い。

Claims (4)

  1. 台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せしめてなる化粧板の製造方法であって、該接着剤として
    アクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)の樹脂分換算100重量部に対して
    (メタ)アクリルアミド 60−99重量%と
    不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と
    からなる水溶性ポリマー(C)を樹脂分換算4−150重量部を混合する事で得られる接着剤を使用することを特徴とする化粧板の製造方法。
  2. 台板と化粧材とを接着剤を用いて接着せしめてなる化粧板の製造方法であって、該接着剤としてアクリル系エマルション(A)および/または合成ゴムラテックス(B)の樹脂分換算100重量部に対し
    (メタ)アクリルアミド 60−99重量%と
    不飽和カルボン酸単量体 1−40重量%と
    からなる水溶性ポリマー(C)の樹脂分換算4−150重量部を混合した接着剤であって、この混合した接着剤の樹脂分換算100重量部に対して、フィラー(D) 20−300重量部を
    混合する事で得られる接着剤混合物を使用することを特徴とする化粧板の製造方法。
  3. 請求項1記載の接着剤または請求項2記載の接着剤混合物に、さらに熱硬化性樹脂(E)を混合してなる接着剤混合物を使用することを特徴とする化粧板の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の化粧板の製造方法により得られる化粧板。
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