JP2007009027A - 木質複合材製造用粘着付与剤および接着剤組成物、この粘着付与剤を用いた木質複合材の製造方法 - Google Patents

木質複合材製造用粘着付与剤および接着剤組成物、この粘着付与剤を用いた木質複合材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ボードや合板、化粧板、集成材などの木質複合材の製造時に木質チップや単板などの木質材料に粘着性および仮接着性を付与することができる粘着付与剤、粘着性および仮接着性を付与し、低ホルムアルデヒド放散性を有する接着剤組成物、およびボード製造時におけるマットの型崩れや、合板や化粧板、集成材等の製造時における木質材料のずれが発生しない木質複合材の製造方法を提供すること。
【解決手段】 合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)と、これらの樹脂の固形分換算の合計量10重量部に対して、分子中に少なくとも1つのアミド基を有する樹脂(C)を固形分換算で5〜100重量部含有する木質複合材製造用粘着付与剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、木質複合材製造用粘着付与剤、この粘着付与剤を含む接着剤組成物、およびこの粘着付与剤を用いた木質複合材の製造方法に関する。
リグノセルロース類や竹、籾殻、コーリャン茎などを主原料とする木質材料からなる成型板は、木質材料が木質チップの場合、パーティクルボードと称され、パーティクルボードの他には、大型のチップを用いるウェハーボード、を1方向に配列させたオリエンテッドストランドボード(OSB)がある。また、木質材料が木質繊維(ファイバー)の場合にはインシュレーションボード、ハードボード、中質繊維板(MDF)と称されている。また、木質材料が籾殻の場合には籾殻ボード、コーリャン茎の場合にはコーリャンボードと称されている。以下、これらをまとめて単に「ボード」という。
一方、木質材料が単板の場合には合板と称され、普通合板、構造用合板、コンクリート型枠用合板、難燃合板、防火戸用合板、表面にオーバーレイやプリント塗装等の加工を施した特殊合板などがある。また、木質材料が挽板の場合には集成材と称されている。
これらの成型板(以下、「木質複合材」ともいう)は冷圧締および熱圧締よって得られ、そのまま、あるいは表面に紙、天然木を薄くスライスした突板、ポリオレフィンシート等の化粧材を貼り付けた化粧板として、床材、壁材、ドア材、防音材、断熱材、畳心材、家具部材、自動車部材、床下地材などに使用されている。
従来、ボードや合板などの熱圧成型板、集成材、これらの表面に紙等を貼り付けた化粧板などの製造において使用される接着剤やバインダーとして、熱硬化性である尿素樹脂、メラミン樹脂、尿素メラミン樹脂、メラミン尿素樹脂、フェノール樹脂、フェノールメラミン樹脂、メラミンフェノール樹脂等の接着剤(以下、「ホルムアルデヒド系接着剤」という)が、安価で接着力に優れ、比較的短時間で硬化するという点で、広く用いられていた。また、必要に応じて冷圧成形されたLVL等の集成材用の接着剤やバインダーとして、被着体の厚みが厚く熱が伝わり難いものの接着や、熱により被着体が変形等を生じるものの接着に適し、さらには耐水接着力や剪断強度が優れているという点で、水性高分子系接着剤などが広く用いられていた。
しかしながら、ホルムアルデヒド系接着剤を用いて成型した製品からはホルムアルデヒドが放出され、これが環境上問題視されている。このため、ホルムアルデヒド系接着剤のフェノール、メラミンあるいは尿素に対するホルムアルデヒドのモル比を小さくしてホルムアルデヒド系接着剤中の遊離ホルムアルデヒドを減らしたり(以下、このような接着剤を「低ホルムアルデヒド系接着剤」という)、ホルムアルデヒド系接着剤の配合時にホルムアルデヒドキャッチャー剤などを添加して、ホルムアルデヒド系接着剤からのホルムアルデヒド放散量の低減が図られているが、成型後のボードの物理的強度の低下、合板の耐水接着力の低下、集成材における浸漬剥離等の耐水接着力の低下などの問題が生じている。
そこで、ホルムアルデヒド系接着剤の代わりに、有機イソシアネート化合物とイソシアヌレート化触媒とからなる非ホルムアルデヒド系接着剤を用い、これをスプレー塗布して熱圧成形する製造方法などが提案されている(特許文献1参照)。この製造方法では、接着剤としてホルムアルデヒドを含有しないため、非ホルムアルデヒド系ボードが得られる
が、イソシアネート系接着剤は、ホルムアルデヒド系接着剤と比較して被着体に塗布した際の粘着性が弱く、たとえばボードを製造する際に、接着剤を塗布したチップをマット状に成形しても、熱圧締により接着剤を硬化させるまで、そのマットの形状を維持することができないという問題がある。特に、工場などでボードを量産する場合、形成したマットをベルトコンベア等に載せて連続的に移動させるが、その移動時にマットが崩れ、ボードの製造に大きな支障をきたす。
このため、たとえば表裏層と芯層の3層構造からなるボードを製造する場合、全層にイソシアネート系接着剤を用いることができず、表裏層にホルムアルデヒド系接着剤を用い、芯層にイソシアネート系接着剤を用いてマットの型崩れを防いできた。ところが、この場合、全層にホルムアルデヒド系接着剤を用いた場合と比較して、ボード中のホルムアルデヒド含有量は低減されたが、表裏層にホルムアルデヒド系接着剤を用いているため、成型後のボードからのホルムアルデヒド放散量が問題となっている。また、従来のホルムアルデヒド系接着剤を用いた場合と比べて接着剤自体の粘着性も低下し、ボード製造の自由度が低下している。
また、低ホルムアルデヒド系接着剤や非ホルムアルデヒド系接着剤を合板の製造に使用した場合にも低ホルムアルデヒド系接着剤や非ホルムアルデヒド系接着剤の仮接着性が問題となる。合板は、一方の単板にスプレッダー等を用いて接着剤を塗布した後、接着剤の転写を目的として冷圧締し、次いで、この仮接着した合板を熱盤間に1セットづつ挿入して熱圧締することにより得られる。このとき、熱盤挿入時に合板の木口が開かないように仮接着性が必要となる。しかしながら、低ホルムアルデヒド系接着剤や非ホルムアルデヒド系接着剤を用いると、木口が開いて多段プレスや横型ホットプレスの熱盤と熱盤との間に合板を挿入できなかったり、熱盤挿入時に単板同士がずれ、そのまま熱圧締されて不良品となり、製造に大きな支障をきたす。
また、合板の場合と同様に、化粧板の場合も熱圧および冷圧前に、紙、突板やポリオレフィンシート等の化粧材のずれが生じたり、集成材の場合も挽板等のずれが生じ、作業性が悪くなったり、その程度によっては不良品となるなど、製造に大きな支障をきたす。
このため、合板や化粧板、集成材の製造においては、低ホルムアルデヒド系接着剤(具体的にはアミノ系接着剤)に部分ケン化ポリビニルアルコールと硫酸アルミニウムを混合して仮接着力を増強した接着剤組成物が提案されている(特許文献2参照)が、この接着剤は流動性が悪いため接着剤の塗布量の調整が難しく、仮接着性が安定して得られず、また、成型後の合板や化粧板、集成材の物理的強度も十分ではなかった。また、低ホルムアルデヒド系接着剤(具体的にはアミノ系接着剤)に硬化剤として塩化アンモニウムや硫酸アルミニウムの代わりに3価金属イオンの鉱物塩を用いて、より仮接着力に優れた接着剤組成物が提案されている(特許文献3参照)が、この接着剤は硬化時間の調整が難しく、仮接着性が安定して得られず、また、成型後の合板や化粧板、集成材の物理的強度も十分ではなかった。
すなわち、木質複合材からのホルムアルデヒド放散量の低減要求に伴って開発された低ホルムアルデヒド系接着剤や非ホルムアルデヒド系接着剤は、遊離ホルムアルデヒド量は低減されるが、建築基準法改正前の従来のホルムアルデヒド系接着剤と比べて接着剤自体の粘着性が低下するという問題が発生している。また、遊離ホルムアルデヒド量の低減により成型後の木質複合材は耐水性が低下する問題もある。この耐水性の低下は接着剤の塗布量を増加することにより改善できるが、接着剤塗布量の増加は成型後の木質複合材からのホルムアルデヒド放散量の増加を招く。さらに、ホルムアルデヒド源を含まない有機イソシアネート系接着剤を用いると、成型後の木質複合材は十分な物理的強度を示し、ホルムアルデヒド放散量の低減は図れるものの、木質材料中への接着剤の浸透性がよいため、
接着剤を塗布した木質材料の粘着性や仮接着性が低く、ボード生産時にはマット崩れが発生しやすく、合板、化粧板や集成材等の生産時にはずれが発生しやすい。
特開2003−276012号公報 特開昭54−55032号公報 特開平7−138548号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、ボードや合板、化粧板、集成材などの木質複合材の製造時に木質チップや単板などの木質材料に粘着性および仮接着性を付与することができる粘着付与剤、粘着性および仮接着性を付与し、低ホルムアルデヒド放散性を有する接着剤組成物、およびボード製造時におけるマットの型崩れや、合板や化粧板、集成材等の製造時における木質材料のずれが発生しない木質複合材の製造方法を提供することを目的としている。
本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意研究した結果、低ホルムアルデヒド系接着剤や非ホルムアルデヒド系接着剤を用いて木質複合材を製造しても、特定組成の粘着付与剤を併用することによって、マットや単板などに粘着性や仮接着性を付与することができ、マットの型崩れや単板などのずれを防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る木質複合材製造用粘着付与剤は、合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)と、これら樹脂の固形分換算の合計量10重量部に対して、分子中に少なくとも1つのアミド基を有する樹脂(C)を固形分換算で5〜100重量部含有することを特徴とする。
前記合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)のガラス転移温度は60℃以下であることが好ましい。また、分子中に少なくとも1つのアミド基を有する前記樹脂(C)の重量平均分子量は5,000〜5,000,000であることが好ましい。
本発明に係る木質複合材製造用接着剤組成物は、非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および/または低ホルムアルデヒド系接着剤(E)と、上記粘着付与剤とからなることを特徴とする。前記非ホルムアルデヒド系接着剤(D)は少なくとも有機イソシアネート系接着剤を含有することが好ましい。
本発明に係る木質複合材の製造方法は、木質材料に、上記接着剤組成物を付着させた後、該木質材料を圧締することを特徴とする。
本発明によると、低ホルムアルデヒド系接着剤や非ホルムアルデヒド系接着剤など、それ単独では粘着性や仮接着性の付与を発現しにくい接着剤であっても、マットや単板などに優れた粘着性や仮接着性を付与することができ、木質複合材製造時のマットの型崩れや単板などのずれを防止することができる。特に、接着剤を木質材料に塗布した後、熱圧プレスまでの時間(オープンタイム)を長く設定してもマットの型崩れや単板などのずれが発生せず、より多くのマットや仮接着した木質複合材を多段プレスや横型プレスにセットでき、効率的にボードや合板、化粧板、集成材などの木質複合材を製造することができる。また、得られた木質複合材も耐水性や接着力に優れている。
〔粘着付与剤〕
本発明に係る粘着付与剤は、合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)と分子中に少なくとも1つのアミド基を有する樹脂(C)(以下、「アミド基含有樹脂(C)」という)とを含有し、ボードや合板、化粧板、集成材などの木質複合材の製造に好適に使用することができる。
(A)合成エマルション系樹脂:
本発明で用いられる合成エマルション系樹脂(A)は、合成エマルション系樹脂の従来公知の製造方法により得ることができ、たとえば、単層構造からなる一段重合法や、異相構造からなる多段重合法により得ることができるが、好適には乳化重合により製造することができる。
上記合成エマルション系樹脂(A)のガラス転移点は、製膜性や凝集性、特に粘着性の観点から、60℃以下が好ましい。
上記合成エマルション系樹脂(A)は、不飽和カルボン酸エステル系単量体、アミド基を有するアクリル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体、ならびに必要に応じて芳香族ビニル系単量体を乳化重合して得ることが好ましい。
上記芳香族ビニル系単量体としは、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン等を挙げることができる。これらの単量体は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、経済性、乳化重合のし易さからスチレンが好ましい。
上記不飽和カルボン酸エステル系単量体としては、メチルメタアクリレート、エチルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタアクリレート、tert−ブチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート、ラウリルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレート等の置換もしくは無置換のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルおよびメタクリル酸アルキルエステル、酢酸ビニルなどが挙げられる。これらの単量体は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、経済性、乳化重合のし易さの観点から、メチルメタアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートおよびヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。
上記アミド基を有するアクリル系単量体(以下、「アミド基含有アクリル系単量体」という)としては、アクリルアミド、メタアクリルアミド、マレイミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタアクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−イソプロポキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−イソブトキシメチルアクリルアミド、N−オクチロキシメチルアクリルアミド、N−カルボキシメチルアクリルアミド等が挙げられる。これらの単量体は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、接着力、耐水性、耐温水性、耐煮沸性等の観点から、メタアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドおよびN−メチロールメタアクリルアミドが好ましく、N−メチロールアクリルアミドおよびN−メチロールメタアクリルアミドがより好ましい。
上記不飽和カルボン酸系単量体としては、アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸等のものカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等のジカルボン酸などが挙げられる。これらの単量体は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、アクリル酸およびイタコン酸が好ましい。
(B)合成ゴム系ラテックス樹脂:
本発明で用いられる合成ゴム系ラテックス樹脂(B)は、合成ゴム系ラテックス樹脂の従来公知の製造方法により得ることができ、たとえば、単層構造からなる一段重合法や、異相構造からなる多段重合法により得ることができるが、好適には乳化重合により製造することができる。
上記合成ゴム系ラテックス樹脂(B)のガラス転移点は、製膜性や凝集性、特に粘着性の観点から、60℃以下が好ましい。
上記合成ゴム系ラテックス樹脂(B)は、芳香族ビニル系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、アミド基含有アクリル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体および脂肪族共役ジエン系単量体を乳化重合して得ることが好ましい。
上記芳香族ビニル系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、アミド基含有アクリル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体としては、上記合成エマルション系樹脂(A)において例示した各単量体が挙げられる。これらの単量体は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン等を挙げることができる。これらの単量体は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、1,3−ブタジエンが好ましい。
<合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)の調製方法>
上記合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)は、好適には乳化重合により調製することができる。この乳化重合は、従来公知の乳化重合法により行うことができる。たとえば、上記芳香族ビニル系単量体、不飽和カルボン酸エステル系単量体、アミド基含有アクリル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体、合成ゴム系ラテックス樹脂(B)の場合にはさらに脂肪族共役ジエン系単量体を、水を溶媒として、界面活性剤、連鎖移動剤(重合度調節剤)、ラジカル重合開始剤の存在下で乳化重合することにより、上記合成エマルション系樹脂(A)または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)を得ることができる。このとき、上記単量体の量を適宜設定することにより、得られる合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)のガラス転移温度を調節することができる。
具体的には、まず、所望の樹脂のガラス転移温度を決め、次に、この樹脂の重合にモノマーとして用いる、不飽和カルボン酸エステル系単量体、アミド基を有するアクリル系単量体、不飽和カルボン酸系単量体、芳香族ビニル系単量体および脂肪族共役ジエン系単量体のそれぞれのガラス転移温度と、公知であるFOXの式とを用いて前記モノマーの組成を設定する。なお、FOXの式は、1/Tg=Σ(Wi/Tgi)で表され、Tgは樹脂のガラス転移温度(K)、Tgiはモノマーiのガラス転移温度(K)、Wiはモノマーiの重量分率を示す。
より好ましくは、まず、樹脂のガラス転移温度と、アミド基含有アクリル系単量体および不飽和カルボン酸系単量体の量とを設定し、次に、樹脂のガラス転移温度が所望の値となるように、FOX式を用いて、不飽和カルボン酸エステル系単量体、芳香族ビニル系単量体および脂肪族共役ジエン系単量体の量を調整する。
界面活性剤としては、乳化重合に使用できるものであれば特に限定はなく、脂肪酸石鹸、ロジン酸石鹸、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、
ポリオキシエチレンアルキルアリール硫酸塩等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、通常、アニオン性界面活性剤単独で、またはアニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤とを併用して用いられ、上記単量体の合計量に対して0.01〜5重量%の範囲で用いることが好ましい。
上記連鎖移動剤(分子量調整剤)としては、乳化重合に使用できる従来公知の連鎖移動剤を使用することができる。たとえば、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等のメルカプタン類;四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;ターピノーレン等のテルペイノイド類;アリルアミン、アリルアルコール等のアリル化合物;2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、α−メチルスチレンダイマー、2−エチルヘキシルチオグリコレート、3−フェニル−1−ペンテン、1,4−シクロヘキサジエン、ヒドロキノン、t−ブチルカテコール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,6−キシレノール、システアミン等が挙げられる。
上記ラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;過酸化水素、過酸化ベンゾイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物;2,2−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾビス化合物等が挙げられる。これらのうち、過硫酸塩が特に好ましい。
重合温度は60〜90℃が好ましいが、重亜硫酸ソーダ、アスコルビン酸(塩)、ロンガリット等の還元剤をラジカル重合開始剤と組み合わせた低温レドックス重合でも行うことができる。
また、上記重合の際、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム等のPH調節剤等の重合調節剤を添加してもよい。
また、得られた合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)は中和により安定化させることが好ましい。特に、アンモニアなどの揮発性アミン類による中和は耐水接着力が向上するため好ましい。中和により調整されるpHの範囲は、好ましくは4〜9であり、より好ましくは5〜8である。pHが上記範囲にあると、粘着付与剤を含む接着剤組成物の硬化性に影響を与えず、また、接着剤組成物は被着体へ安定して塗布することができ、十分な機械的安定性を示す。
また、上記合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)は、それぞれ固形分が好ましくは30〜70重量%、より好ましくは40〜60重量%であることが望ましい。
(C)アミド基含有樹脂:
本発明で用いられる分子中に少なくとも1つのアミド基を有する樹脂(C)(以下、「アミド基含有樹脂(C)」という)は、上記合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)とは異なる樹脂であり、アクリルアミド系ポリマー、具体的にはポリアクリルアミドが挙げられる。上記アミド基含有樹脂(C)は、アミド基を有する重合性単量体(以下、「アミド基含有重合性単量体」という)、好ましくはアクリルアミド基含有単量体を、必要に応じてその他の重合性単量体を用いて、従来公知の方法で(共)重合することによって得ることができる。
上記アミド基含有重合性単量体としては、(メタ)アクリルアミド;N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−n−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−tert−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ドデシル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N―ジ−n―プロピル(メタ)アクリルアミド等のアルキル(メタ)アクリルアミド;ジアリル(メタ)アクリルアミドなどのアリル基含有(メタ)アクリルアミド;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のアミノ基含有(メタ)アクリルアミドならびにこれらのナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩およびメチルクロライド、ベンジルクロライド等の4級化合物;N,N−ジグリシジル(メタ)アクリルアミド、N−(4−グリシドキシブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(6−グリシドキシヘキシル)アクリルアミド等のグリシジル基含有(メタ)アクリルアミド;N−アクリロイルピロリジン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイルモルホリン等の含窒素へテロ環含有アクリルアミド化合物;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のアクリルアミドアルキルスルホン酸ならびにそのナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩;ダイアセトンアクリルアミドなどのモノ(メタ)アクリルアミド;
メチレンビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)アクリルアミド、ヘキサメチレンビス(メタ)アクリルアミドなどのビス(メタ)アクリルアミド;
N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド等のアミド基含有ビニル化合物などが挙げられる。
これらのアミド基含有重合性単量体は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記その他の重合性単量体は上記アミド基含有重合性単量体と(共)重合可能な単量体である。たとえば、不飽和カルボン酸およびその塩、αまたはβ−不飽和スルホン酸およびその塩、(メタ)アクリレート、オレフィン類、およびその他のビニル基含有化合物が挙げられる。
上記不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられ、これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩などか挙げられる。
上記αまたはβ−不飽和スルホン酸としては、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸等が挙げられ、これらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩などか挙げられる。
上記(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレートならびにこれらのナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、アンモニウム塩およびメチルクロライド、ベンジルクロライド等の4級化合物;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類;メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類などのモノ(メタ)アクリレート;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;
ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアクリルホルマールなどのトリアクリレートなどが挙げられる。
上記オレフィン類としては、プロピレン、ブテンなどが挙げられ、その他のビニル基含有化合物としては、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、イソプレン、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、N−ビニル−2−ピロリドン等の単官能ビニル化合物;ジビニルベンゼン、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリアリルイソシアヌレート、ジアクリロイルイミド等の多官能ビニル化合物などが挙げられる。
これらのその他の重合性単量体は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記アミド基含有樹脂(C)は、従来公知の重合方法により調製することができるが、ラジカル重合法を適用することが好ましい。また、全単量体を反応容器に一括で仕込んだ後、重合を開始する回分(バッチ)重合法、単量体の一部または全部を反応容器に滴下しながら重合する半回分(セミバッチ)重合法、単量体の滴下比率を経時的に変化させながら重合する多段滴下重合法、単量体を反応容器に連続的に供給し、得られた樹脂を連続的に取り出す連続重合法のいずれでもよい。
また、重合開始剤は、反応容器に予めまたは重合開始時に一括添加しても、重合中に連続的または間欠的に添加してもよい。重合中に連続的または間欠的に添加する場合、必要に応じて添加速度を変更することができる。
重合温度は単一重合開始剤を使用する場合には、通常30〜100℃が好ましく、レドックス系重合開始剤を使用する場合は前記温度範囲よりも低くすることができ、通常5〜90℃が好ましい。また、重合温度は重合中一定に保っても、変動させてもよい。重合温度を一定に保つ場合、変動させる場合のいずれにおいても、冷却手段および加熱手段を適宜組み合わせて重合温度を調整することができる。
重合容器内の雰囲気は特に制限はないが、速やかに重合させるためには窒素ガスなどの不活性ガスで置換することが好ましい。
重合中のpHは特に制限はなく、所望の値に一定に調整しても、変動させてもよい。pHを一定に調整する場合、変動させる場合のいずれにおいても、pH調整剤を使用することができる。このとき使用可能なpH調整剤としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のアルカリ化剤;リン酸、硫酸、塩酸等の無機酸;蟻酸、酢酸等の有機酸等が挙げられる。
上記アミド基含有樹脂(C)は、重量平均分子量が好ましくは5,000〜5,000,000、より好ましくは7,000〜5,000,000である。アミド基含有樹脂(C)の重量平均分子量が上記範囲にあると、重合時にゲル化が起こらず、安定して重合できるとともに、適度な粘度を示すため使用時の作業性に優れている。さらに、蒸発や木質材料中への浸透が発生しにくく、また木質材料表面に十分な保水性を発現することができる。
本発明において、上記アミド基含有樹脂(C)は1種単独で使用してもよいし、組成の異なる樹脂を2種以上組み合わせて使用することもできる。
(粘着付与剤)
本発明に係る粘着付与剤は、上記合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)と上記アミド基含有樹脂(C)とを、上記合成エマルション系
樹脂(A)と合成ゴム系ラテックス樹脂(B)との固形分換算の合計量10重量部に対して、上記アミド基含有樹脂(C)が固形分換算で5〜100重量部の割合で含有する。
上述したように、この粘着付与剤において上記アミド基含有樹脂(C)は保水性を発現する。上記合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)はこれら単独では十分な粘着性を発現しにくいが、上記アミド基含有樹脂(C)を上記割合で併用することにより、アミド基含有樹脂(C)の保水性が作用して優れた粘着性を発現する。
上記粘着付与剤において、合成エマルション系樹脂(A)と合成ゴム系ラテックス樹脂(B)との混合比率は特に制限されず、いずれかを単独で使用することができる。
上記粘着付与剤は、合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)とアミド基含有樹脂(C)とを、予め、混合して攪拌機等を用いて均一分散させて使用してもよいし、後述する接着剤組成物を調製する際に各成分を添加して使用してもよい。このうち、接着剤組成物を調製する際の作業性がよい点で、前者の方法が好ましい。
〔木質複合材製造用接着剤組成物〕
本発明に係る木質複合材製造用接着剤組成物は、非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および/または低ホルムアルデヒド系接着剤(E)と、上記粘着付与剤とを含有する。上記粘着付与剤の含有量は、非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および低ホルムアルデヒド系接着剤(E)の固形分換算の合計量100重量部に対して、固形分換算で好ましくは0.2〜15重量部、より好ましくは0.3〜12重量部である。粘着付与剤の含有量が上記範囲にあると、接着剤組成物の接着性と粘着性がバランスよく発現される。
(D)非ホルムアルデヒド系接着剤:
本発明で用いられる非ホルムアルデヒド系接着剤(D)としては、有機イソシアネート系接着剤、水性高分子系接着剤が挙げられる。
有機イソシアネート系接着剤としては、従来公知のイソシアネート化合物およびその重合物が挙げられる。具体的には、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族イソシアネートおよび芳香族ポリイソシアネート類;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、リジンメチルエステルジイソシアネート等の脂肪族イソシアネートおよび脂肪族ポリイソシアネート類;水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート等の脂環式イソシアネートおよび脂環式ポリイソシアネート類が挙げられる。これらのうち、毒性や価格の面でMDIが好ましい。
これらイソシアネート化合物やポリイソシアネートは、合成エマルション系樹脂(A)や合成ゴム系ラテックス樹脂(B)中に好適に含まれるカルボキシル基やメチロールアミド基と反応して耐水性を向上させることができる。これらのイソシアネート化合物およびポリイソシアネートは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
水性高分子系接着剤とは、従来公知のポリビニルアルコールを含む樹脂液に、必要に応じてSBR(スチレン/ブタジエン共重合体ゴム)、充填剤、安定剤およびその他の添加剤を配合した主剤と、有機イソシアネート系接着剤等の硬化剤とからなる2液性の接着剤である。この水性高分子系接着剤は、従来公知の被着体の接着に用いることができ、特に厚みが厚い被着体、一辺の長さが長く通常のプレスにおさまらない被着体、熱圧成型では被着体への熱伝導時間が掛かり生産性や作業性が悪くなる被着体、熱圧成型により熱変形
する被着体などの接着に好適に用いることができ、冷圧プレスにより被着体を接着することができる。
(E)低ホルムアルデヒド系接着剤:
本発明で用いられるホルムアルデヒド系接着剤(E)としては、ホルムアルデヒド−尿素樹脂、ホルムアルデヒド−メラミン樹脂、ホルムアルデヒド−尿素−メラミン樹脂、ホルムアルデヒド−メラミン−尿素樹脂、ホルムアルデヒド−フェノール樹脂、ホルムアルデヒド−フェノール−メラミン樹脂、ホルムアルデヒド−メラミン−フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの樹脂は、遊離ホルムアルデヒドの含有量が少なく、また、接着剤として使用した場合にホルムアルデヒド放散量が少なく、JASおよびJISの放出ホルムアルデヒド規格「F☆☆☆」に適合することができる。
〔木質複合材の製造方法〕
本発明に係る木質複合材の製造方法は、木質材料に上記接着剤組成物を付着させた後、この木質材料を圧締する方法である。
この製造方法では、結果として、上記非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および/または低ホルムアルデヒド系接着剤(E)と上記粘着付与剤とが木質材料に付着していれば、いずれの方法を使用することができ、たとえば下記の方法(1)〜(3)が挙げられる。
(1)まず、合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)とアミド基含有樹脂(C)とを混合して粘着付与剤を調製する。次いで、この粘着付与剤と非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および/または低ホルムアルデヒド系接着剤(E)とを混合して接着剤組成物を調製する。そして、この接着剤組成物を塗布などの方法により木質材料の表面に付着させる。
(2)合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)と、アミド基含有樹脂(C)と、非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および/または低ホルムアルデヒド系接着剤(E)とを、混合して粘着付与剤を含有する接着剤組成物を一段で調製する。次いで、この接着剤組成物を塗布などの方法により木質材料の表面に付着させる。
(3)まず、合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)とアミド基含有樹脂(C)とを混合して粘着付与剤を調製する。次いで、この粘着付与剤と、非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および/または低ホルムアルデヒド系接着剤(E)とを、同時にまたは別個に、塗布などの方法により木質材料の表面に付着させることにより、表面に粘着付与剤を含有する接着剤組成物が付着した木質材料が得られる。
上記方法のうち、ボードを製造する場合には、上記いずれの方法を使用することができるが、合板や化粧板、集成材を製造する場合には、作業工程の問題から上記方法(3)を適用することは困難である。
一方、ボード、合板、化粧板、集成材のいずれの製造においても、接着剤組成物をより均一に木質材料に付着できるという観点から、上記方法(1)および(2)のように、粘着付与剤を含有する接着剤組成物を予め調製し、これを木質材料に付着させる方法が好ましい。また、接着剤組成物調製時の作業性の観点から、上記方法(1)のように、粘着付与剤を予め調製し、これを非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および/または低ホルムアルデヒド系接着剤(E)と混合する方法が好ましい。
ボードの製造では、木質チップや木質繊維、籾殻、コーリャン茎など従来公知の木質材料に、従来公知の方法、たとえばブレンダー中でスプレーガン等を用いて塗布することにより接着剤組成物を付着させることができる。次いで、このようにして接着剤組成物を付着させた木質チップ等の木質材料を、従来公知の方法でフォーミングしてマットを形成することができ、必要に応じて冷圧プレスを行ってもよい。冷圧プレス圧は好ましくは0.2〜1.5MPa、プレス時間は好ましくは5〜90秒間である。次に、このフォーミングマットを熱圧プレスに移動し、熱圧締することによりボードが得られる。熱圧プレス温度は好ましくは110〜220℃、プレス圧は好ましくは0.8〜5.0MPa、プレス時間は好ましくはボード1mm当り5〜20秒間である。
合板の製造では、単板など従来公知の木質材料に、従来公知の方法、たとえばスプレッダー等を用いて塗布することにより接着剤組成物を付着させることができる。次いで、このようにして接着剤組成物を付着させた単板等の木質材料を重ね合わせ、これを冷圧プレスを用いて圧締して仮接着することができる。このとき、プレス圧は好ましくは0.8〜1.5MPa、プレス時間は好ましくは10〜45分間である。次に、仮接着した木質材料を熱圧プレスに移動し、熱圧締することにより合板が得られる。熱圧プレス温度は好ましくは110〜130℃、プレス圧は好ましくは0.8〜1.5MPa、プレス時間は好ましくは1mm当り10〜30秒間である。
化粧板の製造では、合板、MDF、パーティクルボード、ウェハーボード、OSB、インシュレーションボード、ハードボード、集成材等の木質板や、LVL、集成材、発泡スチロール板、硅酸カルシウム板、スレート板、プラスターボード、フレキシブルボード、コンクリートを発泡させたALC板など従来公知の材料(以下、「台板」ともいう)に、従来公知の方法、たとえばスプレッダー等を用いて塗布することにより接着剤組成物を付着させることができる。次いで、このようにして接着剤組成物を付着させた台板に、天然木を薄くスライスした突板、ポリオレフィン化粧材、メラミン含侵紙等の従来公知の化粧材を被せて熱圧プレスに移動し、熱圧締することにより化粧板が得られる。熱圧プレス条件は化粧材の厚みや材質、用いる台板によって適宜設定することができるが、たとえば、熱圧プレス温度は好ましくは110〜130℃、プレス圧は好ましくは0.05〜1.5MPa、プレス時間は好ましくは化粧材1mm当り30〜210秒間である。
集成材の製造では、挽き板など従来公知の木質材料に、従来公知の方法、たとえばスプレッダーやルーダー等を用いて塗布することにより接着剤組成物を付着させることができる。次いで、このようにして接着剤組成物を付着させた挽き板等の木質材料を重ね合わせ、これをプレスにて圧締して集成材が得られる。このとき、プレス圧は好ましくは0.8〜1.5MPa、プレス時間は好ましくは6〜48時間であり、プレス時の室内温度は好ましくは15〜40℃である。
[実施例]
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、この実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例において、「部」および「%」は、特に断りのない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を示す。また、表中の数値の単位は、特に断りのない限り、「重量部」である。
[調製例A1〜A5]
(合成エマルション系樹脂(A)の調製)
表1に示す割合で混合したモノマー混合物100重量部と連鎖移動剤(tert−ドデシルメルカプタン)0.5重量部との混合物を、蒸留水50重量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量部との混合液中に、撹拌しながら滴下して乳化モノマー(a1)〜(a5)をそれぞれ調製した。
次に、1リットルフラスコに蒸留水95重量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1重量部とを仕込み、窒素シール下で撹拌しながら70℃に昇温した後、前記乳化モノマー(a1)、(a2)、(a3)、(a4)または(a5)を1重量部と過硫酸カリウム0.5重量部とを添加し、30分間反応させてエマルション粒子の種を形成した。
これに、前記乳化モノマー(a1)、(a2)、(a3)、(a4)または(a5)を3時間かけて連続滴下して反応させ、さらに3時間かけて残留モノマーを反応させた。得られた反応生成物を40℃に冷却した後、14%アンモニア水でpH6に調整し、100メッシュの金網でろ過して、固形分50%の合成エマルション系樹脂(A1)〜(A5)をそれぞれ得た。得られた合成エマルション系樹脂のガラス転移温度(Tg)を表1に示す。
Figure 2007009027
[調製例B1〜B4]
(合成ゴム系ラテックス樹脂(B)の調製)
表2に示す割合で混合したモノマー混合物1000重量部と連鎖移動剤(tert−ドデシルメルカプタン)5重量部との混合物を、蒸留水500重量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2重量部との混合液中に、撹拌しながら滴下して乳化モノマー(b1)〜(b4)を調製した。
一方、撹拌機付き3リットルオートクレーブ中に、蒸留水500重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量部、過硫酸カリウム5重量部を仕込んで密閉した。その後、オートクレーブ内圧力を窒素にて5kg/cm2まで加圧し、5分間静置して漏れの
有無を確認後、500mmHgまで減圧した。この操作(加圧−静置−減圧)を2回繰り返した。次いで、窒素シール下、250rpmの回転速度で撹拌しながら、65℃まで昇温した後、表2に記載の量の0.5%の1,3−ブタジエンと総量の0.5%の前記乳化モノマーとを添加し、30分間反応させてエマルション粒子の種を形成した。
これに、残りの前記乳化モノマーと1,3−ブタジエンとを8時間かけて連続滴下して反応させ、さらに12時間かけて残留モノマーを反応させた。得られた反応生成物を40℃に冷却した後、14%アンモニア水でpH5に調整し、100メッシュの金網でろ過して、固形分50%の合成ゴム系ラテックス樹脂(B1)〜(B4)を得た。得られた合成ゴム系ラテックス樹脂のガラス転移温度(Tg)を表2に示す。
Figure 2007009027
[調製例C1]
(アミド基含有樹脂(C)の調製)
撹拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管および滴下口を備えた5つ口フラスコ(以下、単に「反応容器」ともいう)に純水350gを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら内温を80℃に調整した。
一方、50%アクリルアミド水溶液62.3g、80%アクリル酸2.5g、ジメチルアミノエチルメタクリレート11.5g、メタリルスルホン酸ナトリウム4.1gを混合し、98%硫酸でpHを4.0に調整した混合水溶液、および過硫酸カリウム0.5gを溶解した水溶液40gを調製した。
これら2種類の水溶液を同時に上記反応容器中に150分間かけて一定速度で滴下した。この間、反応容器の温度を80℃に保った。滴下終了後、80℃で3時間重合を続けた後、水を加え、さらに冷却して反応を終了させ、重量平均分子量0.7万のポリアクリルアミド(C1)を含有する水溶液(固形分10%)を得た。
[調製例C2]
(アミド基含有樹脂(C)の調製)
反応容器に純水600g、50%アクリルアミド水溶液269.6g、80%アクリル酸19.0gを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら内温を40℃に調整した。次いで、過
硫酸アンモニウム1.3g、亜硫酸水素ナトリウム0.6gを加え、120分間重合した後、水を加え、さらに冷却して重合反応を完了させ、重量平均分子量20万のポリアクリルアミド(C2)を含有する水溶液(固形分15%)を得た。
[調製例C3]
(アミド基含有樹脂(C)の調製)
反応容器に純水400gを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら内温を80℃に調整した。一方、50%アクリルアミド水溶液300.0g、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド62.3g、メチレンビスアクリルアミド0.4g、メタリルスルホン酸ナトリウム1.6gを混合し、98%硫酸でpHを4.0に調整した後、純度84%の4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸1.0gおよび水100gを加えて、開始剤含有モノマー混合液を調製した。なお、このモノマー混合液は、下記滴下前に重合が開始しないように20℃以下に保った。
上記モノマー混合液を上記反応容器中に150分間かけて一定速度で滴下した。この間、反応容器の温度を80℃に保った。滴下終了後、80℃で3時間重合を続けた後、水を加え、さらに冷却して反応を終了させ、重量平均分子量73万のポリアクリルアミド(C3)を含有する水溶液(固形分20%)を得た。
[調製例C4]
(アミド基含有樹脂(C)の調製)
反応容器に純水400gを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら内温を80℃に調整した。一方、50%アクリルアミド水溶液380.0g、80%アクリル酸14.2g、メチレンビスアクリルアミド0.4g、メタリルスルホン酸ナトリウム4.0g、および純度84%の4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸0.5gを混合して、開始剤含有モノマー混合液を調製した。なお、このモノマー混合液は、下記滴下前に重合が開始しないように20℃以下に保った。
上記モノマー混合液を上記反応容器中に150分間かけて一定速度で滴下した。この間、反応容器の温度を80℃に保った。滴下終了後、80℃で3時間重合を続けた後、水を加え、さらに冷却し反応を終了させ、重量平均分子量250万のポリアクリルアミド(C4)を含有する水溶液(固形分20%)を得た。
[調製例C5]
(アミド基含有樹脂(C)の調製)
反応容器に純水370gを仕込み、窒素ガスを吹き込みながら内温を80℃に調整した。一方、50%アクリルアミド水溶液397.8g、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド74.9g、80%アクリル酸15.3g、メチレンビスアクリルアミド0.524g、メタリルスルホン酸ナトリウム13.4gを混合し、98%硫酸でpHを4.0に調整した混合水溶液、および過硫酸カリウム0.5gを溶解した水溶液40gを調製した。
これら2種類の水溶液を同時に上記反応容器中に150分間かけて一定速度で滴下した。この間、反応容器の温度を80℃に保った。滴下終了後、80℃で3時間重合を続けた後、水を加え、さらに冷却して反応を終了させ、重量平均分子量485万のポリアクリルアミド(C5)を含有する水溶液(固形分30%)を得た。
[製造例1〜6および比較製造例1〜2]
合成エマルション系樹脂(A)、合成ゴム系ラテックス樹脂(B)、アミド基含有樹脂(C)を含有する水溶液を、表3に示す割合で配合し、攪拌機を用いて均一に分散させて粘着付与剤(1)〜(8)を調製した。
Figure 2007009027
1リットルのフラスコに日本農林規格(JAS)1類用低ホルムアルデヒド系接着剤((株)サンベーク製、ホルムアルデヒド−メラミン−尿素共縮合樹脂、固形分65%)を100重量部仕込み、攪拌しながら上記粘着付与剤(1)を5重量部添加して混合した。これらが均一に分散したことを確認した後、攪拌しながら、小麦粉「すぎ」(日本製粉(株)製)を15重量部添加した。次いで、上記成分が均一に分散したことを確認した後、硬化剤として塩化アンモニウム(粉体)を1重量部添加、混合して合板用接着剤を得た。
フタバガキ科のホワイトメランチの単板(3mm厚)3枚を含水率12%に調整した。このうちの1枚(中板)の両面に、片面尺角当たり16gの上記合板用接着剤をスプレッダーを用いて塗布し、すぐに(保持時間0分)、または温度20℃、湿度60%の雰囲気下で30分間もしくは60分間放置(保持時間30分または60分)した後、残りの2枚の単板(フェイス、バック)で挟み、冷圧プレスを用いてプレス圧1MPaで10分間圧締して仮接着した後、図1に示す合板固定用治具にて固定し、インテスコ社製引っ張り試験機を用いて引張速度50mm/分で粘着性試験を実施した。この粘着性試験を3回実施し、その平均接着強度を求めた。保持時間0分、30分、60分における平均接着強度を表4に示す。
また、上記と同様にして保持時間が0分、30分または60分の条件でフェイス、中板、バックを仮接着した後、115℃の熱圧プレスを用いてプレス圧1.2MPaで2分間圧締し、保持時間が0分、30分、60分の合板(9mm厚)をそれぞれ3枚作製した。作製した合板を1週間通風の良い場所で養生した後、日本農林規格(JAS)の引っ張り
剪断試験用試験片をそれぞれ20片作製した。この試験片を煮沸水に4時間浸漬し、次いで60±3℃で20時間乾燥し、さらに煮沸水に4時間浸漬した後、室温水に浸漬した。試験片が室温まで冷却したことを確認した後、湿潤状態の試験片について引っ張り剪断試験を実施し、平均湿潤引張強度および平均木破率を求めた。保持時間0分、30分、60分における平均湿潤引張強度および平均木破率を表4に示す。
1リットルのフラスコに日本農林規格(JAS)1類用ホルムアルデヒド系接着剤((株)サンベーク製、ホルムアルデヒド−メラミン−尿素共縮合樹脂、固形分65%)を100重量部仕込み、攪拌しながら上記粘着付与剤(2)を10重量部添加して混合した。これらが均一に分散したことを確認した後、攪拌しながら、炭酸カルシウム(丸尾カルシウム(株)製、商品名:スーパーS)21重量部と小麦粉(日本製粉(株)製、商品名:赤牡丹(グルテン高含有品))35重量部とを添加して均一に混合した。次いでイソシアネート化合物(MDI)(三井武田ケミカル(株)製、商品名:コスモネートM−300)14重量部を攪拌しながら混合した。さらに硬化剤として塩化アンモニウム(粉体)を1重量部添加、混合して化粧板用接着剤を得た。
予め含水率を12%に調整したフタバガキ科のレッドラワンの単板(3mm厚)と上記化粧板用接着剤とを用いた以外は、実施例1と同様にして粘着性試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における平均接着強度を表4に示す。
また、市販の特類レッドラワン合板(12mm厚、1尺角)の片面に、片面尺角当たり12gの上記化粧板用接着剤をスプレッダーを用いて塗布し、すぐに(保持時間0分)、または温度20℃、湿度60%の雰囲気下で30分間もしくは60分間放置(保持時間30分または60分)した後、予め水中に浸漬させて置いた0.25mm厚のホワイトオーク突板を覆せ、120℃の熱圧プレスを用いてプレス圧1MPaで45秒間圧締した後、室温まで冷却して保持時間が0分、30分、60分の化粧板(30cm角)をそれぞれ2枚作成した。
これらの化粧板を一晩静置し、次いで、アミノアルキッド樹脂を焼き付け塗装し、1週間通風の良い場所で養生した後、日本農林規格(JAS)の1類浸漬剥離試験用試験片をそれぞれ10片作製した。この試験片を煮沸水に4時間浸漬し、次いで60±3℃で20時間乾燥し、さらに煮沸水に4時間浸漬した後、60±3℃で3時間乾燥した。乾燥後の試験片についてJAS1類浸漬剥離試験を実施し、試験片10片の剥離長さの合計値を求めた。保持時間0分、30分、60分における剥離長さを表4に示す。
1リットルのフラスコ中で、マット含水率が12%になる量の水と、チップ絶乾重量に対して固形分が0.5%となる量の上記粘着付与剤(3)とを混合し、攪拌により均一に分散させてボード用水系接着剤を得た。このボード用水系接着剤と、チップ絶乾重量に対して固形分が10%となる量の有機イソシアネート系接着剤(MDI)(三井武田ケミカル(株)製、商品名:コスモネートM−250W)とを、含水率を予め3%に調整した表層用木質チップに、ブレンダー中で、スプレーガンを用いて均一に噴霧、塗布した。
接着剤を均一塗布した上記木質チップを、塗布後すぐに(保持時間0分)、または温度20℃、湿度60%の雰囲気下で30分間もしくは60分間放置(保持時間30分または60分)した後、成型後のボードが15cm角、厚み15mm、設定密度720kg/m3になるように、鋼製コール盤(35cm角)上に15cm角の大きさに均一にフォーミ
ングした。次いで、このフォーミングマットを冷圧プレスを用いてプレス圧1MPaで1分間圧締した後、下記の方法により粘着性試験を実施した。この粘着性試験を3回実施し
、その平均値を求めた。保持時間0分、30分、60分における平均値を表4に示す。
(粘着性試験方法)
上記マットを、鋼製コール盤とともに、図2に示すローラーコンベアのA点に置き、ローラーコンベアの傾斜を利用してマットを鋼製コール盤とともにB点に移動させた。この操作を数回繰り返し、マットが崩れるまでの回数を求めた。図2のローラーコンベアは、直径38.1mm、長さ600.0mmのローラー30本で構成され、ローラー間隔(中心間距離)は48.9mm、AB間の水平距離は1500mm、傾斜角は7°である。
また、上記と同様にして、表層用木質チップにボード用水系接着剤および有機イソシアネート系接着剤(MDI)を均一に塗布した後、すぐに(保持時間0分)、または温度20℃、湿度60%の雰囲気下で30分間もしくは60分間放置(保持時間30分または60分)した後、成型後のボードが60cm角、厚み15mm、設定密度720kg/m3
になるように、鋼製コール盤(70cm角)上に60cm角の大きさに均一にフォーミングした。次いで、このフォーミングマットを、200℃、最高圧力4.5MPaの厚み制御可能な熱圧プレスを用いて4分間圧締し、保持時間が0分、30分、60分のボード(15mm厚)をそれぞれ3枚作製した。作製したボードを1週間通風の良い場所で養生した後、JIS−A−5908「パーティクルボード」に準じて、常態曲げ強さ試験用、湿潤B曲げ強さ試験用、吸水厚さ膨張率試験用試験片をそれぞれ10片作製し、試験を実施しその平均値を求めた。保持時間0分、30分、60分における平均常態曲げ強さ、湿潤B曲げ強さ試験および平均吸水厚さ膨張率を表4に示す。
なお、上記鋼製コール盤および熱圧プレスの表面には、予め固形分として20g/m2
のカルナバ系ワックス外部離型剤(三井武田ケミカル(株)製、商品名:MK−56)を塗布した。
粘着付与剤として、チップ絶乾重量に対して固形分が0.7%となる量の上記粘着付与剤(4)を用いた以外は実施例3と同様にしてボード用水系接着剤を得た。
このボード用水系接着剤を用い、有機イソシアネート系接着剤(コスモネートM−250W)の使用量をチップ絶乾重量に対して固形分が8%となる量に変更した以外は、実施例3と同様にしてフォーミングマットを形成し、粘着性試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における平均値を表4に示す。
また、上記ボード用水系接着剤を用い、有機イソシアネート系接着剤(コスモネートM−250W)の使用量をチップ絶乾重量に対して固形分が8%となる量に変更し、熱圧プレスの温度を210℃に変更した以外は、実施例3と同様にしてボードを作製し、常態曲げ強さ試験、湿潤B曲げ強さ試験、吸水厚さ膨張率試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における平均常態曲げ強さ、平均湿潤B曲げ強さおよび平均吸水厚さ膨張率を表4に示す。
粘着付与剤として、チップ絶乾重量に対して固形分が1.0%となる量の上記粘着付与剤(5)を用いた以外は実施例3と同様にしてボード用水系接着剤を得た。
このボード用水系接着剤とチップ絶乾重量に対して固形分が9%となる量の有機イソシアネート系接着剤(MDI)(三井武田ケミカル(株)製、商品名:コスモネートM−300)を用いた以外は実施例3と同様にしてフォーミングマットを形成し、粘着性試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における平均値を表4に示す。
また、上記ボード用水系接着剤とチップ絶乾重量に対して固形分が9%となる量の有機
イソシアネート系接着剤(MDI)(三井武田ケミカル(株)製、商品名:コスモネートM−300)とを用い、熱圧プレスの温度を210℃に変更した以外は、実施例3と同様にしてボードを作製し、常態曲げ強さ試験、湿潤B曲げ強さ試験、吸水厚さ膨張率試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における平均常態曲げ強さ、平均湿潤B曲げ強さおよび平均吸水厚さ膨張率を表4に示す。
1リットルフラスコに、T−1用水性高分子接着剤((株)サンベーク製、MR−160 固形分65%)を100重量部仕込み、攪拌しながら上記粘着付与剤(6)を15重量部添加して混合した。これらが均一に分散したことを確認した後、攪拌しながら、有機イソシアネート系接着剤(MDI)(三井武田ケミカル(株)製、商品名:コスモネートM−300)を17重量部添加し、均一に分散させて集成材用接着剤を得た。
予め含水率を12%に調整したフタバガキ科のレッドメランチの単板(3mm厚)と上記集成材用接着剤とを用いた以外は、実施例1と同様にして粘着性試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における平均接着強度を表4に示す。
また、10mm厚みのナラ材の片面に、尺角当たり20gの上記集成材用接着剤をスプレッダーを用いて塗布し、すぐに(保持時間0分)、または温度20℃、湿度60%の雰囲気下で30分間もしくは60分間放置(保持時間30分または60分)した後、10mm厚みのナラ材を重ね合わせ、室温25℃にて冷圧プレスを、圧力0.9MPaで24時間圧締し、保持時間が0分、30分、60分の集成材(10cm×30cm、厚み20mm)をそれぞれ5枚作製した。作製した集成材を1週間通風の良い場所で養生した後、日本農林規格(JAS)の1類浸漬剥離試験用試験片をそれぞれ10片作製した。
浸漬剥離試験用試験片を煮沸水に5時間浸漬し、次いで室温水中に1時間浸漬した後、60±3℃で18時間乾燥した。乾燥後の試験片についてJAS1類浸漬剥離試験を実施し、試験片10片の剥離長さの合計値を求めた。保持時間0分、30分、60分における剥離長さを表4に示す。
[比較例1]
粘着付与剤(1)を使用しなかった以外は実施例1と同様にして合板用接着剤を得た。この合板用接着剤を用いた以外は実施例1と同様にして、粘着性試験を実施し、また、合板を作製して、引っ張り剪断試験を実施し、平均湿潤引張強度および平均木破率を求めた。保持時間0分、30分、60分における平均接着強度、平均湿潤引張強度および平均木破率を表5に示す。
[比較例2]
粘着付与剤(1)の代わりに粘着付与剤(7)を5重量部用いた以外は実施例1と同様にして合板用接着剤を得た。この合板用接着剤を用いた以外は実施例1と同様にして、粘着性試験を実施し、また、合板を作製して引っ張り剪断試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における平均接着強度、平均湿潤引張強度および平均木破率を表5に示す。
[比較例3]
粘着付与剤(2)を使用しなかった以外は実施例2と同様にして化粧板用接着剤を得た。この化粧板用接着剤を用いた以外は実施例2と同様にして、粘着性試験を実施し、また、化粧板を作製してJAS1類浸漬剥離試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における試験片10片の剥離長さの合計値を表5に示す。
[比較例4]
粘着付与剤(2)の代わりに粘着付与剤(8)を10重量部用いた以外は実施例2と同様にして化粧板用接着剤を得た。この化粧板用接着剤を用いた以外は実施例2と同様にして、粘着性試験を実施し、また、化粧板を作製してJAS1類浸漬剥離試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における試験片10片の剥離長さの合計値を表5に示す。
[比較例5]
マット含水率が12%になる量の水と、チップ絶乾重量に対して固形分が9%となる量の有機イソシアネート系接着剤(MDI)(三井武田ケミカル(株)製、商品名:コスモネートM−250W)とを塗布した以外は実施例3と同様にして、フォーミングマットを形成して粘着性試験を実施し、また、ボードを作製して、常態曲げ強さ試験、湿潤B曲げ強さ試験、吸水厚さ膨張率試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における粘着性、平均常態曲げ強さ、平均湿潤B曲げ強さおよび平均吸水厚さ膨張率を表5に示す。
[比較例6]
粘着付与剤(6)を使用しなかった以外は実施例6と同様にして集成材用接着剤を得た。この集成材用接着剤を用いた以外は実施例6と同様にして、粘着性試験を実施し、また、集成材を作製してJAS1類浸漬剥離試験を実施した。保持時間0分、30分、60分における試験片10片の剥離長さの合計値を表5に示す。
Figure 2007009027
Figure 2007009027
本発明に係る粘着付与剤は、単独では粘着性や仮接着性の付与を発現しにくい接着剤、たとえば低ホルムアルデヒド系接着剤や非ホルムアルデヒド系接着剤と併用して、ボードや合板、化粧板、集成材などの木質複合材の製造に好適に使用することができる。具体的には、木質材料に接着剤組成物を付着させてから圧締して木質複合材を得るまでの時間、特にボード製造におけるフォーミングや合板等の製造における仮接着を行ってから圧締するまでの時間(オープンタイム)を長く設定することができる。また、オープンタイムを長く設定しても、不良品の発生率が低く、生産性を向上させることができる。
図1は、実施例において合板の粘着性測定装置の概略図である。 図2は、実施例においてマットの粘着性試験に使用したローラーコンベアの概略図である。
符号の説明
11 合板
12 合板固定用治具
13 ロードセル
14 チャック
21 マット
22 コール盤
23 ローラー

Claims (6)

  1. 合成エマルション系樹脂(A)および/または合成ゴム系ラテックス樹脂(B)と、これらの樹脂の固形分換算の合計量10重量部に対して、分子中に少なくとも1つのアミド基を有する樹脂(C)を固形分換算で5〜100重量部含有することを特徴とする木質複合材製造用粘着付与剤。
  2. 前記合成エマルション系樹脂(A)および合成ゴム系ラテックス樹脂(B)のガラス転移温度が60℃以下であることを特徴とする請求項1に記載の粘着付与剤。
  3. 分子中に少なくとも1つのアミド基を有する前記樹脂(C)の重量平均分子量が5,000〜5,000,000であることを特徴とする請求項1に記載の粘着付与剤。
  4. 非ホルムアルデヒド系接着剤(D)および/または低ホルムアルデヒド系接着剤(E)と、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着付与剤とからなる木質複合材製造用接着剤組成物。
  5. 前記非ホルムアルデヒド系接着剤(D)が少なくとも有機イソシアネート系接着剤を含有することを特徴とする請求項4に記載の木質複合材製造用接着剤組成物。
  6. 木質材料に、請求項4に記載の接着剤組成物を付着させた後、該木質材料を圧締することを特徴とする木質複合材の製造方法。
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