JP2000049881A - 通信システム - Google Patents

通信システム

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JP2000049881A
JP2000049881A JP10228617A JP22861798A JP2000049881A JP 2000049881 A JP2000049881 A JP 2000049881A JP 10228617 A JP10228617 A JP 10228617A JP 22861798 A JP22861798 A JP 22861798A JP 2000049881 A JP2000049881 A JP 2000049881A
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value
circuit
signal frame
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JP10228617A
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English (en)
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Katsuhiro Asano
勝洋 浅野
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Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユニークワード(UW)を含んだ信号フレー
ムを多値QAM方式により送信装置から受信装置へ送信
する通信システムにおいて、受信装置により例えば小規
模の回路を用いてUWの検出タイミング候補を精度よく
特定する。 【解決手段】 送信装置から送信する信号フレーム中の
連続した複数のシンボルに振幅が最大となるシンボル値
を割り当てることによりUWを構成し、受信装置では、
切替回路11の切替処理により例えば受信した1信号フ
レーム分(N個)のシンボル値(例えば受信ベースバン
ド信号の包絡線の2乗値)をそれぞれ各メモリZ1〜Z
Nにより保持し、総和回路13がメモリZ1〜ZNに保
持されたシンボル値の並びの中からUWを構成するシン
ボル数と同数の連続したシンボルの列を順次選択して当
該シンボル列のシンボル値を総和し、検出回路14が総
和回路13により得られた総和値が最大となるシンボル
列の並び位置をUWの検出タイミング候補として出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユニークワード
(UW)を含んだ信号フレームを多値QAM(Quadratu
re Amplitude Modulation)方式により送信装置から受
信装置へ送信する通信システムに関し、特に、受信装置
において例えば簡易な処理によりユニークワードの検出
タイミング候補を精度よく特定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば移動通信といったデジタル無線通
信では、送信装置から送信するバースト的な信号フレー
ム中に当該信号フレームの同期を確保するためのユニー
クワードを含めることが行われており、受信装置では送
信装置から受信した信号フレーム中のユニークワードの
位置の候補を検出することにより当該信号フレームに含
まれるデータ等の位置を特定することが行われている。
【0003】図5には、受信装置において受信した信号
フレーム中からユニークワードの位置の候補を検出する
ユニークワードタイミング候補検出回路(UWタイミン
グ候補検出回路)の構成例を示してあり、この回路で
は、一般的且つ確実性の高いユニークワード検出方法と
して、複素相関演算部31により受信信号(受信系列)
と同期用のユニークワードとの複素相関を演算してその
演算結果から相関値を算出し、相関値ピーク検出回路3
8により当該相関値のピークが検出されたタイミングを
ユニークワードの検出タイミング候補(UWタイミング
候補)として出力することが行われている。
【0004】具体的には例えば図6に示すように、受信
系列中の各信号フレームにはユニークワード41とデー
タ42が含まれており、相関値ピーク検出回路38で
は、複素相関演算部31により算出された相関値が設定
されたしきい値より大きくなったタイミングをUWタイ
ミング候補とみなして出力する。なお、ユニークワード
としては一般に相関特性の優れた系列(例えば疑似雑音
符号の一種であるM系列符号)が用いられているため、
信号フレーム中のユニークワードと同期用ユニークワー
ドとの間で得られる相関値の方が信号フレーム中のデー
タ部分と同期用ユニークワードとの間で得られる相関値
より明らかに大きくなり、上記のようなUWタイミング
候補の検出が確実に行われる。
【0005】ここで、UWタイミング候補は、例えば通
信に定常的な通信路が用いられた場合には実際のユニー
クワードのタイミング(UWタイミング)とほぼ一致す
るが、移動通信等のように低品質な通信環境で通信が行
われる場合には、例えば伝送路変動の影響に起因してU
Wタイミング以外のタイミングで上記した相関値が大き
くなってしまうことやUWタイミングであるにもかかわ
らず上記した相関値がピークとならないことが生じてし
まうため、UWタイミングとは必ずしも一致しない。な
お、後者のようにUWタイミング候補と実際のUWタイ
ミングとが一致しない場合であっても、一般に知られて
いる同期保護技術等を用いることにより、検出したUW
タイミング候補から実際のUWタイミングを特定するこ
とができる。
【0006】また、上記した複素相関演算部31により
行われる演算処理や当該演算処理を行う回路構成につい
て詳しく説明する。一例として、式1に示すユニークワ
ードU(上記した同期用ユニークワードも同様)が用い
られ、受信信号(例えば受信ベースバンド信号)から式
2に示す複素系列Rが抽出されたとすると、これらの複
素相関値Cは式3のように示される。
【0007】
【数1】
【0008】
【数2】
【0009】
【数3】
【0010】ここで、上記式1〜式3中で、UI、RI、
CIはそれぞれU、R、CのI相成分を示しており、U
Q、RQ、CQはそれぞれU、R、CのQ相成分を示して
おり、jは複素数部分を示している。また、式3中の・
は内積演算を示している。また、複素系列Rとユニーク
ワードUとの相関値CORは上記式3に示した複素相関
値Cの電力で表され、この相関値CORは式4のように
示される。
【0011】
【数4】
【0012】上記した複素相関演算部31では、4個の
内積演算回路32a〜32dと、2個の加算器33、3
7と、1個の減算器34と、2個の乗算器35、36と
を備えて、上記式3及び式4に示した数式に相当する演
算処理を行っている。なお、内積演算回路32a〜32
dとしては、例えば継続時間が有限であるインパルス応
答を処理するFIRフィルタ(有限インパルスフィル
タ)が用いられている。
【0013】複素相関演算部31での具体的な演算処理
としては、まず、複素系列R(受信ベースバンド信号)
のI相成分が内積演算回路32a及び内積演算回路32
bに入力される一方、複素系列RのQ相成分が内積演算
回路32c及び内積演算回路32dに入力され、また、
同期用ユニークワードUのI相成分が内積演算回路32
a及び内積演算回路32dに入力される一方、同期用ユ
ニークワードUのQ相成分が内積演算回路32b及び内
積演算回路32cに入力されることにより、各内積演算
回路32a〜32dでは入力された2つの成分の内積が
演算される。
【0014】そして、第1の加算器33により内積演算
回路32a及び内積演算回路32cから出力された内積
演算結果が加算されて、この加算結果(上記式3中のC
I)の2乗値が第1の乗算器35により演算される一
方、減算器34により内積演算回路32b及び内積演算
回路32dから出力された内積演算結果が減算されて、
この減算結果(上記式3中のCQ)の2乗値が第2の乗
算器36により演算され、第1及び第2の乗算器35、
36での乗算結果が第2の加算器37により加算される
ことにより、上記式4に示した相関値CORが算出され
て相関値ピーク検出回路38へ出力される。
【0015】以上に示されるように、上記図5に示した
UWタイミング候補検出回路では、複素相関を用いるこ
とによりUWタイミング候補を精度よく特定することが
できるものの、複素相関の演算処理を行うための複素相
関演算部31のハードウェア回路の規模が非常に大型化
してしまうといった不具合があった。また、上記図5に
示したUWタイミング候補検出回路では、例えば信号フ
レームの伝送速度が速い(例えば市販のLSIを用いる
とするとシンボルレートで60MHzを超える程度に速
い)場合には、リアルタイムで処理を行うことができる
ような構成で複素相関演算部31等のハードウェア回路
を構築することが困難となってしまうといった不具合が
あった。
【0016】また、上記したユニークワードを用いるこ
となく、例えば送信装置から送信する信号フレーム中に
当該信号フレームの同期を確保するためのパイロットシ
ンボルを挿入して、受信装置において同期加算方式によ
り受信した信号フレームの同期を確保することも行われ
ている。(「陸上移動通信用16QAM変復調装置の特
性 須永、三瓶著 電子情報通信学会論文誌 B-II Vo
l.73-B-II No.1 pp.1〜9」参照)。
【0017】例えば16QAM方式により通信を行う通
信システムにおいて、同期加算方式を採用した場合の信
号フレームの構成や受信装置側の構成等について説明す
る。図7には、同期加算方式が採用された場合に用いら
れる信号フレームの構成例を示してあり、同図に示した
構成では、1つの信号フレームがS個(Sは複数)のシ
ンボルから構成されており、すなわち、連続したS個の
シンボル毎に信号フレームが周期的に構成されている。
【0018】また、各信号フレームは、1個のシンボル
から成るパイロットシンボル51と(S−1)個のシン
ボルから成る情報シンボル52とから構成されており、
パイロットシンボル51は例えば各信号フレーム中の先
頭に挿入されている。ここで、各信号フレーム中に挿入
されるパイロットシンボル51には多値レベルの中で振
幅が最大となるシンボル値が割り当てられており、これ
により、伝送上の信頼度の向上やパイロットシンボル5
1と情報シンボル52との分離を可能にすることを実現
している。
【0019】例えば16QAM方式において各シンボル
値のI相成分(I−ch)及びQ相成分(Q−ch)が
それぞれ−3、−1、+1、+3のいずれかのレベル値
をとり得る構成では、信号空間ダイヤグラムは図8のよ
うに示され、この場合には、上記したパイロットシンボ
ル51として同図に示した4個のシンボルP1〜P4の
内のいずれかのシンボルが用いられる。
【0020】また、図9には、受信装置において同期加
算方式により受信した信号フレーム中のパイロットシン
ボル51の位置を検出して当該信号フレームの同期を確
保するフレームタイミング検出回路の構成例を示してあ
り、この回路には、1信号フレーム分のシンボル数と同
数(S個)のメモリL1〜LS等を有した記憶回路62
や後述する切替回路61や最大値検出回路63が備えら
れている。
【0021】このフレームタイミング検出回路では、受
信信号から得られたベースバンド信号の包絡線の2乗値
(シンボル値の2乗値)が切替回路61に入力信号とし
て入力され、切替回路61では、入力された2乗値を記
憶回路62へ出力するに際して、当該2乗値を出力する
先となるメモリL1〜LSを順次切り替える。すなわ
ち、切替回路61では、入力される2乗値毎に当該2乗
値の出力先となるメモリをメモリL1、メモリL2、・
・・、メモリLS、メモリL1、メモリL2、・・・と
いった順序で周期的に切り替えることが行われ、これに
より、1信号フレームを構成するシンボル数(S)と同
数から成る周期毎に2乗値の出力先となるメモリL1〜
LSが一巡する。
【0022】また、記憶回路62では、切替回路61か
ら各メモリL1〜LSに対して出力された2乗値を複数
の信号フレーム分にわたって平均化処理(同期加算処
理)して得たデータ値を当該各メモリL1〜LSにより
記憶することが行われる。すなわち、具体的には、各メ
モリL1〜LSに既に記憶されているデータ値が乗算器
G1〜GSによりμ(μは忘却係数、0≦μ≦1)倍さ
れ、これにより得られた乗算結果と切替回路61から入
力された2乗値とが加算器F1〜FSにより加算され
て、この加算結果のデータ値が各メモリL1〜LSによ
り記憶される。
【0023】上記のような平均化処理により得られたデ
ータ値は各メモリL1〜LSにより保持されるとともに
最大値検出回路63へ出力され、最大値検出回路63で
は、各メモリL1〜LSから入力されたデータ値の中で
最大のものに対応した信号フレーム中の位置をパイロッ
トシンボル51のタイミングとみなして、当該タイミン
グ(フレームタイミング)を通知するための検出信号
(フレーム検出信号)を出力する。
【0024】なお、以上に示した切替回路61での切替
タイミングや、記憶回路62でのデータ値の入出力タイ
ミングや、最大値検出回路63でのフレーム検出信号の
出力タイミング等は、受信装置において一般に知られて
いるゼロ交叉法や最大振幅法(Maximum Amplitude Meth
od)により受信信号から検出されたシンボルタイミング
に同期して行われる。
【0025】また、上記した記憶回路62の各メモリL
1〜LSに記憶されるデータ値について更に具体的に説
明する。例えば受信装置における受信ベースバンド信号
のシンボル値U(n、k)は、そのI相(同相)成分を
UI(n、k)とする一方、Q相(直交)成分をUQ
(n、k)とすると、式5のように示される。ここで、
kは受信された信号フレームの番号を示しており、k=
1、2、3、4、・・・といった値をとる。また、nは
受信された信号フレーム内でのシンボル値の並び番号
(サンプル番号)を示しており、1≦n≦S(Sは上記
したようにパイロットシンボル51の挿入周期)といっ
た値をとる。また、式5中のjは複素数部分を示してい
る。
【0026】
【数5】
【0027】また、切替回路61から出力される2乗値
は上記式5に示したシンボル値U(n、k)を2乗した
値であり、例えばk番目の信号フレームに関して各メモ
リL1〜LSにより記憶されるデータ値MEM(n、
k)は、(k−1)番目の信号フレームに関して各メモ
リL1〜LSにより記憶されたデータ値MEM(n、k
−1)を用いて式6のように示される。なお、式6中の
*は複素共役を示している。
【0028】
【数6】
【0029】上記したように、変調方式として16QA
M方式が用いられた場合にはパイロットシンボル51に
は常に(3+j3)等といった最大振幅のレベル値が割
り当てられており、ノイズやフェージング変動の影響を
無視すると、多数の信号フレーム分の平均化処理が行わ
れた後(すなわち、定常状態)では、パイロットシンボ
ル51のタイミングに対応した2乗値が切替回路61か
ら入力されるメモリ(メモリL1〜LSのいずれか)に
記憶されるデータ値MEM(np)はほぼ式7のように
示される。
【0030】
【数7】
【0031】一方、情報シンボル52を構成する各シン
ボルには一般に、上記図8に示した信号空間ダイヤグラ
ム中の16個のシンボル値が等確率で割り当てられると
みなすことができ、上記と同様に多数の信号フレーム分
の平均化処理が行われた後では、情報シンボル52中の
各シンボルのタイミングに対応した2乗値が切替回路6
1から入力されるメモリ(メモリL1〜LSの内で上記
したパイロットシンボル値の2乗値が入力されるもの以
外のメモリ)に記憶されるデータ値MEM(nd)はほ
ぼ式8のように示される。
【0032】
【数8】
【0033】また、式7に示したMEM(np)と式8
に示したMEM(nd)との大小関係を式9に示すよう
に、前者のMEM(np)の方が後者のMEM(nd)
より大きく、すなわち、任意のパイロットシンボル挿入
周期(1信号フレーム分)の区間では、メモリL1〜L
Sに記憶されるデータ値はパイロットシンボル51に対
応したメモリにおいて最大となる。
【0034】
【数9】
【0035】従って、例えば最大のデータ値を記憶して
いるメモリL1〜LSへ切替回路61から2乗値を出力
したタイミングをパイロットシンボル51に対応した基
準タイミングであるとみなすことにより、受信装置では
受信した信号フレームの同期を確保することができる。
なお、パイロットシンボル51は例えばフェージング歪
補償に用いることもできる。
【0036】以上のように、上記図9に示したフレーム
タイミング検出回路では、例えば上記図5に示したUW
タイミング候補検出回路に比べて簡易な回路構成により
信号フレームの同期を確保することができ、また、高速
伝送が用いられた場合であってもリアルタイムで処理を
行うことが可能なハードウェア回路の実現性も比較的高
いが、上記したUWタイミング候補検出回路に比べて信
号フレーム同期の精度が不十分であるといった不具合が
あった。すなわち、上記したパイロットシンボルは1個
のシンボルのみから構成されているため、例えばノイズ
等の影響により当該シンボルのレベル値等が変動してし
まった場合には、受信装置ではパイロットシンボル本来
のレベル値を検出することができず、また、信号フレー
ム同期の精度も低下してしまっていた。
【0037】また、例えば、上記したフレームタイミン
グ検出回路を用いた場合に、信号フレーム中の複数の連
続したシンボル位置に上記したパイロットシンボルを割
り当てることによりユニークワードを構成することもで
きるが、こうした構成であっても、各パイロットシンボ
ル位置における同期加算結果(すなわち、メモリL1〜
LSに記憶されるデータ値)はほぼ同じ値になってしま
うため、ノイズやフェージング等の影響に起因してユニ
ークワードを構成するいずれのパイロットシンボル位置
の同期加算結果が最大となるかが状況により変動してし
まうことが生じる。
【0038】このため、上記のように複数のメモリL1
〜LSの内で最大のデータ値を記憶したいずれか1個の
メモリに対応したシンボル位置を基準として信号フレー
ムの同期を確保するといった処理では、複数のパイロッ
トシンボルからユニークワードを構成した場合であって
も、当該ユニークワード長(すなわち、ユニークワード
を構成するパイロットシンボル数)でのジッタが発生し
てしまい、UWタイミング候補を精度よく特定すること
ができないといった不具合があった。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
通信システムでは、受信装置により受信した信号フレー
ムの同期を確保するに際して、例えば上記図5に示した
UWタイミング候補検出回路を用いた場合にはUWタイ
ミング候補を精度よく特定することができるものの複素
相関の演算処理を行うための回路構成が大規模となって
しまう等といった不具合があり、一方、上記図9に示し
たフレーム検出回路を用いた場合には回路構成を簡易に
すること等ができるものの信号フレーム同期の精度が不
十分であるといった不具合があった。
【0040】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、ユニークワードを含んだ信号
フレームを多値QAM方式により送信装置から受信装置
へ送信するに際して、受信装置において例えば簡易な処
理によりユニークワードの検出タイミング候補を精度よ
く特定することができる通信システムを提供することを
目的とする。更に具体的には、本発明の通信システムで
は、上記図5に示した従来のUWタイミング候補検出回
路により行われる複素相関の演算処理といった複雑な処
理を行うことなく、比較的規模の小さな回路構成により
ユニークワードの検出タイミング候補を精度よく特定す
ることを実現する。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る通信システムでは、ユニークワードを
含んだ信号フレームを多値QAM方式により送信装置か
ら受信装置へ送信するに際して、次のようにしてユニー
クワードを構成し、受信装置によりユニークワードの検
出タイミング候補を特定する。
【0042】すなわち、送信装置から送信する信号フレ
ーム中の連続した複数のシンボルに振幅が最大となるシ
ンボル値を割り当てることによりユニークワードを構成
し、受信装置では、受信したシンボル値を少なくとも1
信号フレーム分メモリにより保持し、総和回路がメモリ
に保持されたシンボル値の並びの中からユニークワード
を構成するシンボル数と同数の連続したシンボルの列を
順次選択して当該シンボル列のシンボル値を総和し、検
出回路が総和回路により得られた総和値が最大となるシ
ンボル列の並び位置をユニークワードの検出タイミング
候補として出力する。
【0043】従って、本発明の通信システムでは、例え
ば上記図5に示した従来のUWタイミング候補検出回路
により行われる複素相関の演算処理といった複雑な処理
を行わずとも、ユニークワードを用いて簡易な処理によ
り当該ユニークワードの検出タイミング候補を精度よく
特定することができ、これにより、受信装置では受信し
た信号フレームの同期を精度よく確保することができ
る。
【0044】
【発明の実施の形態】本発明に係る一実施例を図面を参
照して説明する。本発明の通信システムではユニークワ
ードを含んだ信号フレームを多値QAM方式により送信
装置から受信装置へ送信することが行われ、本例では、
多値QAM方式として16QAM方式を用いて送信装置
と受信装置との間でデジタル無線通信が行われる場合を
例として説明する。
【0045】図1には、本例の送信装置から送信する信
号フレームの一構成例を示してあり、同図に示した構成
では、1信号フレームがN個(Nは複数)のシンボルか
ら構成されており、これらN個のシンボルの内の連続し
たm個のシンボルがユニークワード(UW)1に割り当
てられているとともに、残りの(N−m)個のシンボル
が情報シンボル2に割り当てられている。ここで、本例
のユニークワード1を構成するシンボルの個数mは複数
であり、1信号フレーム中に含まれる全シンボルの個数
Nより小さな数である。また、本例では、各信号フレー
ム中の先頭の位置にユニークワード1が設けられてい
る。
【0046】また、上記したユニークワード1を構成す
る各シンボルには、振幅が最大となるシンボル値が割り
当てられている。例えば、本例では16QAM方式にお
いて各シンボル値のI相成分(I−ch)及びQ相成分
(Q−ch)がそれぞれ−3、−1、+1、+3のいず
れかのレベル値をとり得る構成が用いられており、この
場合には、信号空間ダイヤグラムは上記図8に示したも
のと同様となる。ここで、同図に示した符号P1〜P4
を用いて説明すると、本例では、同図に示した信号ダイ
ヤグラム中の4個のシンボルP1〜P4の内のいずれか
のシンボルをm個連続して並べることによりユニークワ
ード1を構成している。
【0047】本例では、上記のように振幅が最大となる
シンボル値をユニークワード1に割り当てることによ
り、伝送上の信頼度の向上やユニークワード1と情報シ
ンボル2との分離を容易にすることを実現している。な
お、ユニークワードを構成する各シンボルに割り当てる
シンボル値としては、振幅が最大となるものであれば、
いずれのシンボル値を割り当ててもよい。
【0048】本例の送信装置では、上記したユニークワ
ード1と情報シンボル2とから成る信号フレームを例え
ば上記図1に示したように連続して順次送信することに
より、これらの信号フレームを用いて受信装置へ情報を
送信することが行われる。なお、送信装置としては、上
記図1に示したようにユニークワードを含んだ信号フレ
ームを多値QAM方式(本例では16QAM方式)によ
り受信装置へ送信することができる構成であれば、どの
ような構成が用いられてもよく、本例では、送信装置の
構成については説明を省略する。
【0049】また、送信装置から受信装置へ送信する信
号フレームの構成としても、必ずしも本例に示したもの
が用いられなくともよく、要は、信号フレーム中にユニ
ークワードが含まれており、当該ユニークワードが信号
フレーム中の連続した複数のシンボルに振幅が最大とな
るシンボル値を割り当てることにより構成されていれ
ば、どのような信号フレームの構成が用いられてもよ
い。一例として、1信号フレームを構成するシンボル数
Nやユニークワードを構成するシンボル数mとしても種
々な数が用いられてもよい。
【0050】次に、本例の受信装置において受信した信
号フレーム中からユニークワード1の位置の候補を検出
するユニークワードタイミング候補検出回路(UWタイ
ミング候補検出回路)の構成や動作について説明する。
図2には、本例の受信装置に備えられたUWタイミング
候補検出回路の構成例を示してあり、この回路には、例
えば1信号フレーム中に含まれるシンボル数と同数(N
個)のメモリZ1〜ZN等を有した記憶回路12と、入
力された信号値を出力する先となるメモリZ1〜ZNを
切り替える切替回路11と、メモリZ1〜ZNに記憶さ
れたデータ値により後述する移動平均値を算出する移動
平均回路13と、移動平均回路13により算出された移
動平均値に基づいてユニークワード1の検出タイミング
候補(UWタイミング候補)を出力する最大値検出回路
14とが備えられている。
【0051】切替回路11は例えば切替スイッチから構
成されており、本例では、受信装置により受信された信
号から得られたベースバンド信号の包絡線の2乗値(シ
ンボル値の2乗値)が切替回路11に入力信号として入
力される。なお、受信装置により送信装置から送信され
た信号フレーム中のシンボル値を受信する構成や、受信
したシンボル値の2乗値(本例では受信ベースバンド信
号の包絡線の2乗値)を生成する構成等については種々
なものが用いられてよく、本例では、その説明を省略す
る。
【0052】切替回路11は、上記のようにして入力さ
れた2乗値を記憶回路12へ出力するに際して、当該2
乗値を出力する先となるメモリZ1〜ZNを順次切り替
える機能を有している。具体的には、本例の切替回路1
1では、入力された2乗値毎に当該2乗値の出力先とな
るメモリをメモリZ1、メモリZ2、・・・、メモリZ
N、メモリZ1、メモリZ2、・・・といった順序で周
期的に切り替えることが行われ、これにより、1信号フ
レームを構成するシンボル数(N)と同数から成る周期
毎に2乗値の出力先となるメモリZ1〜ZNが一巡す
る。
【0053】記憶回路12は上記したようにN個のメモ
リZ1〜ZNを有しており、また、本例では、各メモリ
Z1〜ZNには入力側に加算を行う加算器V1〜VNが
設けられているとともに、出力側と当該加算器V1〜V
Nとの間に乗算を行う乗算器W1〜WNが設けられてい
る。このような構成により、本例の記憶回路12では、
切替回路11から各メモリZ1〜ZNに対して出力され
た2乗値を複数の信号フレーム分にわたって忘却係数λ
により順次平均化処理(同期加算処理)して得たデータ
値を当該各メモリZ1〜ZNにより記憶することが行わ
れる。
【0054】すなわち、具体的には、まず最初の1信号
フレーム分については切替回路11から入力された2乗
値(データ値)がそのまま各メモリZ1〜ZNにより記
憶され、その後は、各メモリZ1〜ZNに既に記憶され
ているデータ値が乗算器W1〜WNによりλ倍され、こ
れにより得られた乗算結果と切替回路11から入力され
た2乗値とが加算器V1〜VNにより加算されて、この
加算結果のデータ値が各メモリZ1〜ZNにより順次記
憶される。なお、忘却係数λとしては例えば0以上1以
下の値が用いられるのが好ましい。
【0055】本例では、上記した記憶回路12に設けら
れたN個のメモリZ1〜ZNが切替回路11から入力さ
れた1信号フレーム分のシンボル値(本例では受信ベー
スバンド信号の包絡線の2乗値)を保持することによ
り、受信装置により受信したシンボル値を少なくとも1
信号フレーム分保持するメモリが構成されている。な
お、メモリの構成としては任意であり、例えば各メモリ
Z1〜ZNが1つのメモリの記憶領域をN個に分割する
ことにより構成されていてもよい。
【0056】また、本例の記憶回路12では、上記のよ
うな平均化処理により得られたデータ値を順次各メモリ
Z1〜ZNにより保持するとともに、各メモリZ1〜Z
Nにより保持された当該データ値を順次移動平均回路1
3へ出力することが行われる。移動平均回路13は、記
憶回路12のメモリZ1〜ZNから入力された1信号フ
レーム分のデータ値の中からユニークワード1を構成す
るシンボル数と同数(m個)の連続したデータ値の列を
順次選択して、選択したデータ値列のデータ値の総和値
(移動平均値)を算出する機能を有している。
【0057】ここで、図3には、本例の移動平均回路1
3の構成例を示してあり、この移動平均回路13は、上
記のように記憶回路12のメモリZ1〜ZNから入力さ
れたN個のデータ値の中からm個の連続したデータ値を
順次選択して出力する機能を有した選択回路21と、選
択回路21から出力されたm個のデータ値を総和して得
られた総和値を最大値検出回路14へ出力する機能を有
した加算器22とから構成されている。
【0058】本例では、上記した移動平均回路13が記
憶回路12から入力されたN個のデータ値の中からm個
の連続したデータ値の列を順次選択してデータ値の総和
をとることにより、メモリに保持されたシンボル値(す
なわち、本例ではデータ値)の並びの中からユニークワ
ードを構成するシンボル数と同数の連続したシンボルの
列を順次選択して当該シンボル列のシンボル値を総和す
る総和回路が構成されている。
【0059】最大値検出回路14は、例えばメモリZ1
〜ZNに記憶された1信号フレーム分について移動平均
回路13から出力された複数の移動平均値を比較して、
これら複数の移動平均値の中で最大のものに対応した位
置タイミングをUW検出タイミング候補として出力する
機能を有している。なお、各移動平均値に対応した位置
タイミングの特定の仕方としては、一例として、移動平
均回路13から最大値検出回路14へ各移動平均値が出
力されたタイミング等に基づいて、当該移動平均値がい
ずれのメモリZ1〜ZNに記憶されたデータ値の列から
得られたものであるかを特定することにより、1信号フ
レーム分(N個)のデータ値中での当該データ値列の並
び位置のタイミングを特定することができる。
【0060】本例では、上記した最大値検出回路14が
1信号フレーム分について移動平均回路13から入力さ
れた移動平均値の中で最大のものに対応した位置タイミ
ングをUW検出タイミング候補として出力することによ
り、総和回路(本例では移動平均回路13)により得ら
れた総和値が最大となるシンボル列(本例ではデータ値
の列)の並び位置をユニークワードの検出タイミング候
補として出力する検出回路が構成されている。
【0061】なお、以上に示した切替回路11での切替
タイミングや、記憶回路12や選択回路21や加算器2
2でのデータ値の入出力タイミングや、最大値検出回路
14でのUWタイミング候補の出力タイミング等は、受
信装置において例えば一般に知られているゼロ交叉法や
最大振幅法により受信信号から検出されたシンボルタイ
ミングに同期して行われる。
【0062】また、上記のようにして最大値検出回路1
4から出力されたUWタイミング候補は、通信状況によ
って例えば実際のユニークワードのタイミング(UWタ
イミング)とほぼ一致する場合や、また、例えば実際の
UWタイミングから多少ずれてしまう場合もあるが、本
発明では、出力されたUWタイミング候補の処理の仕方
としては任意であってよい。一例として、後者のように
UWタイミング候補と実際のUWタイミングとが一致し
ない場合であっても、一般に知られている同期保護技術
等を用いることにより、受信装置ではUWタイミング候
補から実際のUWタイミングを特定することができる。
【0063】ここで、以上のような構成から成る本例の
UWタイミング候補検出回路により行われる処理の一例
を図4を用いて更に具体的に説明する。なお、本例で
は、上記図1に示した1信号フレームが16個のシンボ
ルから構成されており(すなわち、N=16)、ユニー
クワードが4個のシンボルから構成されている(すなわ
ち、m=4)場合について説明する。
【0064】また、本例では16QAM方式において各
シンボル値のI相成分及びQ相成分がそれぞれ−3、−
1、+1、+3のいずれかのレベル値をとり得る構成が
用いられていることから、例えば上記式7や式8により
示したのと同様に、ユニークワード1を構成するシンボ
ル値に対応してメモリZ1〜ZNに記憶されるデータ値
を”18”とすると、情報シンボル2を構成するシンボ
ル値に対応してメモリZ1〜ZNに記憶されるデータ値
は平均すれば”10”となるとみなすことができる。
【0065】このため、本例では、説明の便宜上から、
ユニークワード1を構成するシンボル値に対応してメモ
リZ1〜ZNに記憶されるデータ値を”18”とする一
方、情報シンボル2を構成するシンボル値に対応してメ
モリZ1〜ZNに記憶されるデータ値を”10”として
説明を行う。なお、これらのデータ値は必ずしも本例に
示す値になるとは限らないが、本例ではユニークワード
1を構成するシンボルには振幅が最大となるシンボル値
が割り当てられているため、例えば上記の場合に情報シ
ンボル2を構成するシンボル値に対応してメモリZ1〜
ZNに記憶されるデータ値が”10”にならない場合で
あっても、ノイズやフェージング変動の影響を無視すれ
ば、情報シンボル2に対応して記憶されるデータ値がユ
ニークワード1に対応して記憶されるデータ値より大き
くなってしまわないような構成となっている。
【0066】図4には、切替回路11の切替処理により
各メモリZ1〜ZNに記憶された1信号フレーム分のデ
ータ値の一例と、これらのデータ値に基づいて移動平均
回路13により算出された移動平均値(加算結果)の一
例とを概念的に示してある。同図中の”メモリ番号”及
び”記憶回路メモリ内容”に示されるように、本例で
は、メモリZ1〜Z4及びメモリZ9〜Z16には情報
シンボル2のシンボルに対応したデータ値”10”が記
憶されている一方、メモリZ5〜Z8にはユニークワー
ド1のシンボルに対応したデータ値”18”が記憶され
ているとする。
【0067】移動平均回路13を構成する選択回路21
では、メモリZ1〜ZNに記憶された各信号フレーム分
のデータ値から連続したm個のデータ値の列を順次選択
するに際して、各信号フレーム分毎に1信号フレームを
構成するシンボル数Nと同数種類のデータ値列を順次選
択して出力することが行われる。すなわち、本例の場合
には、上記図4中の”選択回路出力メモリ番号”に示さ
れるように、メモリZ1〜Z4(選択状態t1)、メモ
リZ2〜Z5(選択状態t2)、・・・、メモリZ13
〜Z16(選択状態t13)、メモリ14〜Z16及び
メモリZ1(選択状態t14)、・・・、メモリZ16
及びメモリZ1〜Z3(選択状態t16)といった16
種類のメモリの組について当該メモリに記憶されたデー
タ値の列が順次選択される。
【0068】また、移動平均回路13を構成する加算器
22では、上記したように、選択回路21により順次選
択されて出力された各データ値列についてデータ値を総
和し、これにより算出された総和値(すなわち、移動平
均値)を最大値検出回路14へ出力することが行われ
る。ここで、本例において算出される移動平均値の具体
例としては、上記図4中の”加算結果(移動平均値)”
に示されるように、例えば選択状態t1では4個のメモ
リZ1〜Z4の全てにデータ値”10”が記憶されてい
るため移動平均値は”40”となり、例えば選択状態t
2では3個のメモリZ2〜Z4にデータ値”10”が記
憶されているとともに1個のメモリZ5にデータ値”1
8”が記憶されているため移動平均値は”48”とな
り、同様に、算出される移動平均値は、選択状態t3で
は”56”となり、選択状態t4では”64”となり、
選択状態t5では”72”となり、・・・、選択状態t
16では”40”となる。
【0069】なお、本例の移動平均回路13では、上記
のようにして1信号フレーム分のデータ値について16
種類の選択状態t1〜t16における移動平均値が出力
された後には、次の処理タイミングにおいて再び選択状
態t1の処理に戻って次の1信号フレーム分についての
移動平均値の算出処理を行うことが開始され、例えば送
信装置と受信装置との間での通信が終了するまでの間、
このような16種類の移動平均値の算出処理が繰り返し
て行われる。
【0070】最大値検出回路14では、上記したよう
に、移動平均回路13から出力された1信号フレーム分
の16種類の移動平均値の中で最大のものに対応した位
置タイミングをUW検出タイミング候補として出力する
ことが行われる。本例では、上記図4に示されるよう
に、選択状態t5において算出された移動平均値”7
2”が最大となることが判定され、当該移動平均値を算
出する基礎となったメモリZ5〜Z8に記憶された4個
のデータ値がユニークワード1を構成する4個のシンボ
ル値の候補に対応していることが特定される。
【0071】以上のように、本例の受信装置におけるU
Wタイミング候補検出回路では、例えば上記従来例の図
5に示した回路により行われる複素相関の演算処理とい
った複雑な処理を行うことなく、簡易な処理によりユニ
ークワードの検出タイミング候補を特定することがで
き、また、上記図2に示したように、回路の規模を比較
的小さくすることもできる。
【0072】また、本例のUWタイミング候補検出回路
では、例えば上記従来例の図9に示したフレームタイミ
ング検出回路のように信号フレーム中の1個のシンボル
値のみに基づいて信号フレーム同期を確保する構成とは
異なり、信号フレーム中の連続した複数のシンボル値の
総和に基づいて信号フレーム同期を確保する構成である
ため、例えば伝送路上でのノイズ等の影響により上記し
た各メモリZ1〜ZNに記憶されるデータ値が多少ばら
ついてしまった場合であっても、1信号フレーム分のデ
ータ値の中から単一のデータ値列のみがUWタイミング
候補として特定されることを殆どの場合において保障す
ることができる。これにより、本例では、例えばノイズ
等の影響により信号フレーム中のシンボル値等が多少変
動してしまった場合であっても、受信装置によりユニー
クワード本来のレベル値を検出することや、UWタイミ
ング候補を精度よく特定して信号フレーム同期の精度を
高めることを実現することができる。
【0073】また、本例のUWタイミング候補検出回路
では、例えば上記従来例の図5に示した回路構成の場合
とは異なり、例えば高速伝送が用いられた場合におい
て、リアルタイムで処理を行うことが可能なハードウェ
ア回路の実現を容易にすることもできる。
【0074】ここで、上記実施例の図2に示したUWタ
イミング候補検出回路では、1信号フレーム分のシンボ
ル値(上記実施例では受信ベースバンド信号の包絡線の
2乗値)を保持するメモリZ1〜ZNを備えた構成を示
したが、本発明では、例えば1信号フレーム分より多く
のシンボル値を保持するメモリが用いられてもよい。
【0075】また、上記実施例では、例えば上記図4に
示した選択状態t14から選択状態t16において、周
期的に切り替えられて用いられるN個のメモリZ1〜Z
Nに記憶された1信号フレーム分のデータ値の内の後尾
のデータ値(すなわち、メモリZNに記憶されたデータ
値)と先頭のデータ値(すなわち、メモリZ1に記憶さ
れたデータ値)とを連続して並べてm個のデータ値の列
を抽出する構成を用いたが、このような構成ではなく、
例えば或る信号フレーム分の後尾のデータ値と次の信号
フレーム分の先頭のデータ値とを連続して並べることに
よりm個のデータ値の列を抽出する構成を用いることも
できる。
【0076】また、上記実施例では、好ましい態様とし
て、切替回路11から各メモリZ1〜ZNに対して受信
ベースバンド信号の包絡線の2乗値を出力して記憶させ
る構成を用いたが、本発明では、受信装置により受信し
たシンボル値が必ずしもこのような態様によりメモリに
記憶される必要はなく、要は、ユニークワード部分に対
応するシンボル値と情報シンボル部分に対応するシンボ
ル値との大きさの差異によりUWタイミング候補を特定
することができるような構成が用いられれば、どのよう
な態様でシンボル値がメモリに記憶されてもよい。
【0077】また、受信装置においてUWタイミング候
補を検出する回路の構成としては、必ずしも以上に示し
た構成に限られることなく種々な構成が用いられてもよ
く、要は、信号フレーム中の連続した複数のシンボルに
振幅が最大となるシンボル値を割り当ててユニークワー
ドを構成した態様において、受信装置が受信したシンボ
ル値の並びの中からUWタイミング候補を特定すること
ができるような構成が用いられればよい。
【0078】また、以上では、送信装置と受信装置との
間で16QAM方式により通信が行われる場合を例とし
て示したが、本発明では、必ずしも16QAM方式に限
られることなく種々な多値QAM方式が用いられてもよ
く、要は、通信に用いられる多値QAM方式において振
幅が最大となるシンボル値からユニークワードが構成さ
れればよい。すなわち、16QAM方式以外の多値QA
M方式が用いられた場合であっても、上記のようなユニ
ークワードの構成を用いることにより、上記実施例の場
合と同様に受信装置ではUWタイミング候補を精度よく
特定することができる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る通信
システムによると、ユニークワードを含んだ信号フレー
ムを多値QAM方式により送信装置から受信装置へ送信
するに際して、当該信号フレーム中の連続した複数のシ
ンボルに振幅が最大となるシンボル値を割り当ててユニ
ークワードを構成する一方、受信装置では受信した例え
ば1信号フレーム分のシンボル値の並びの中からユニー
クワードを構成するシンボル数と同数の連続したシンボ
ル列を順次選択して当該シンボル列のシンボル値を総和
し、これにより得られた総和値が最大となるシンボル列
の並び位置をユニークワードの検出タイミング候補とし
て検出するようにしたため、例えば比較的規模の小さな
回路構成を用いて簡易な処理によりユニークワードの検
出タイミング候補を精度よく特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る信号フレームの構成例
を示す図である。
【図2】UWタイミング候補検出回路の構成例を示す図
である。
【図3】移動平均回路の構成例を示す図である。
【図4】UWタイミング候補検出回路により行われる処
理の一例を説明するための図である。
【図5】従来例に係るUWタイミング候補検出回路の構
成を示す図である。
【図6】相関値ピーク検出回路により行われる処理を説
明するための図である。
【図7】パイロットシンボルを含んだ信号フレームの構
成を示す図である。
【図8】16QAM方式における信号空間ダイヤグラム
の一例を示す図である。
【図9】従来例に係るフレームタイミング検出回路の構
成を示す図である。
【符号の説明】
1・・ユニークワード、 2・・情報シンボル、 11
・・切替回路、12・・記憶回路、 13・・移動平均
回路、 14・・最大値検出回路、Z1〜ZN・・メモ
リ、 V1〜VN・・加算器、 W1〜WN・・乗算
器、λ・・忘却係数、 21・・選択回路、 22・・
加算器、N・・1信号フレーム中のシンボル数、m・・
ユニークワードを構成するシンボル数、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユニークワードを含んだ信号フレームを
    多値QAM方式により送信装置から受信装置へ送信する
    通信システムにおいて、 送信装置から送信する信号フレーム中の連続した複数の
    シンボルに振幅が最大となるシンボル値を割り当てるこ
    とによりユニークワードを構成し、 受信装置には、受信したシンボル値を少なくとも1信号
    フレーム分保持するメモリと、 メモリに保持されたシンボル値の並びの中からユニーク
    ワードを構成するシンボル数と同数の連続したシンボル
    の列を順次選択して当該シンボル列のシンボル値を総和
    する総和回路と、 総和回路により得られた総和値が最大となるシンボル列
    の並び位置をユニークワードの検出タイミング候補とし
    て出力する検出回路と、 を備えたことを特徴とする通信システム。
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