JP2847441B2 - 拡散信号の相関値抽出方法 - Google Patents

拡散信号の相関値抽出方法

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JP2847441B2
JP2847441B2 JP14539391A JP14539391A JP2847441B2 JP 2847441 B2 JP2847441 B2 JP 2847441B2 JP 14539391 A JP14539391 A JP 14539391A JP 14539391 A JP14539391 A JP 14539391A JP 2847441 B2 JP2847441 B2 JP 2847441B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はスペクトラム拡散変調さ
れた信号の復調方式及び該方式を実現するための復調装
置に関するもので、特に直接拡散変調された信号の復調
に適した方式及び装置に関する。
【従来技術】従来から、建造物内に伝送路を敷設し情報
信号又は制御信号の伝送を行うローカルエリアネットワ
ークシステム、ホームコントロールシステム等に於いて
は、その伝送路の敷設工事に係る費用を低減するため
に、既に建造物内に敷設された電灯線等を伝送路として
利用することが考えられている。一方、スペクトラム拡
散変調にも幾多の方式が提案されているが、直接拡散方
式が基本的な変調方式として知られている。図6は直接
拡散変調方式を説明するためのブロック構成図であっ
て、送信側Mでは送信デ−タとPN系列61とを乗算器
62によって乗積変調し、増幅器63にて所要レベルま
で増幅した後トランス64を介して電灯線等の伝送路6
5に送出する。一方、受信側Dでは結合トランス66に
よって前記拡散信号を取り込み、増幅器67を経た後相
関器68と同期PN系列発生器69に並列に入力し、受
信したPN系列と同期を保った状態で前記相関器68に
て逆拡散した相関器の出力レベルが基準電圧REFより
大きいか小さいかを比較器70に於いて検出しその結果
によってデ−タを復調するものである。
【0002】しかし、本来通信線路の伝達特性が理想的
な場合は、本来図7(a)に示すように相関器出力値は
同期点にて正負共に極大値又は極小値を呈するべきとこ
ろ、通信線路としてインピーダンス特性等の考慮がなさ
れておらず、しかも種々雑音の多い電灯線等の電力配電
線による場合は、信号周波数伝送帯域内にディップポイ
ントが発生すること等による伝送特性の悪化に伴って、
同図(b)に示すように同期点に於ける相関値が負の値
を持ったり、或は正のピーク点が同期位置から大きくず
れ、更にはそのピーク値レベルも小さくなる等、種々歪
を生じる結果、正常な復調が不可能となっていた。従
来、電灯線等のように電路の伝送特性が劣悪な場合にも
デ−タの伝送を可能とするために、S.G.Glisi
cが1988にMDS/SSKSS方式として提案した
(米国学会誌IEEE、Transactions o
n Communications,vol.36,N
o.4、1988年3月号、頁519から頁527)も
のやその改良型のCSK方式と呼ばれるスペクトラム拡
散信号変復調方式(NEC技報vo1.42 NO.9/1989:“高
性能SS電灯線モデム”)が提案されている。
【0003】この方式は送信すべきデ−タの”1””
0”に対応して、互いに周期長が等しく且相関の小さい
二つのPN系列にいづれか一方を送出すると共に、受信
側では、送信側と同一のPN系列によって求めた相関値
のレベルによって、受信したデ−タのビット値を判定す
る如く復調するものである。その原理を図8を参照して
説明すれば、変調側Tは互いに周期長が等しく相関値が
小さいPN系列PN1 81及びPN0 82を夫々用意
し、伝送すべき情報データの状態値が“0”の場合には
前記PN系列PN0 を、又伝送すべき情報データの状態
値が“1”の場合には前記PN系列PN1 をタイミング
発生器83、同期化回路84の制御のもとにスイッチ8
5、86、増幅器87、及びトランス88を介して電灯
線89に送出する。一方、復調側ではトランス90、増
幅器91、バンドパスフィルタ92を介して拡散信号を
取り込み、相関器93とPN系列発生器94とによって
送信側PN1 系列の相関値を、又相関器95とPN0 系
列発生器96とによってPN0 系列の相関値を求め、夫
々をピーク値比較器97に入力する。 このピーク値比
較器97は例えばRSフリップフロップ回路を含み、前
記PN1 とPN0 系列の相関値夫々を所定のスレシホー
ルドレベルとを比較すると共に、該スレシホールドレベ
ルを越えた場合にパルスを発生し、フリップフロップ回
路のセット端子S及びリセット端子Rに夫々入力し、相
関値のいづれにピーク値が発生するかによって、フリッ
プフロップ回路の出力に”1”又は”0”を出力するも
のである。
【0004】この方式では、受信側の相関器にマッチド
・フィルタを使用すれば、送受信相互のPN系列の同期
制御が不要となり同期引き込み時間の短縮が可能で、従
来の通信方式に比べポ−リング通信等に極めて有利であ
る上、信号が若干伝送路によって歪んだ場合でも、相関
信号にピークが得られる限りデ−タの復調が可能であ
る。しかし、電路の伝送特性が劣悪な場合は、受信側相
関器出力波形に明瞭なピークが得られないことが多く、
かなりの復調誤り率が高く、高速デ−タ通信には不向き
であった。この対策として、前記NEC技報vo1.42 NO.
9/1989:“高性能SS電灯線モデム”には、図9に示す
ように夫々の相関値にピーク位置を中心とする時間窓F
とその両側設けた時間窓E夫々によって抽出した信号の
絶対値を求め、一方の相関値のE部と他方の相関値のF
部の絶対値を乗算し、両者の差の極性からデ−タを復調
する方法が提案されているが、この方法でも相関値に比
較的明瞭なピークが存在することが必要であって、更に
伝送特性が劣化して相関値のピークが不明確になった場
合及び、相関ピークの位置が同期点からづれた場合は、
従来と同様誤り率が大きくなり最早デ−タ復調が不可能
となっていた。本発明の理解を助けるために伝送特性の
影響によって、相関器出力波形が歪む理由を数式を用い
て詳細に説明する。
【0005】今、伝送路のインパルスレスポンスと周波
数特性夫々をh(t)、H(f) とし、変調装置から出力す
る送信信号をX(t) 、復調側にて受信する受信信号をR
(t)、更に前記送受信信号のスペクトルを夫々X(f) 、
R(f) としたとき、受信側相関器出力R (τ) は次の式
(1)にて表される。
【数1】 この式の中で、τとは受信側相関器に於ける受信信号と
受信側PN系列との時間的ずれである。この式を前記各
関数を代入して変形すると式(2)となるが
【数2】 前記時定数τが零(τ=0)即ち、受信相関器に入力す
る前記PN系列符号と受信信号との同期が保たれている
ときの相関器出力R(0) は式(3)となる。
【数3】 この式からも明らかなように、相関値R(0) は伝送路の
伝送特性H(f) の振幅・位相特性の影響を受け、正及び
負の両者の値を取り得ることになる。従って、当該特性
の如何によって相関ピークの極性の変化、相関ピーク位
置の変動或はピーク値の変化等種々様々の変形を受ける
ため、上述した従来のデ−タ復調方法では正確な復調が
困難であった。
【0006】
【発明の目的】本発明は上述のスペクトラム拡散信号変
復調方式の問題を解決するためになされたものであっ
て、伝送路の伝送特性に大きな遅延偏差及び振幅偏差が
生じて相関器の出力波形の相関ピークの存在が明確でな
くても、復調側が元の情報データを得ることが可能なス
ペクトラム拡散信号復調方式、更には各種スペクトラム
拡散通信に於ける同期手段等に利用可能な拡散信号の相
関値抽出方法を提供することを目的とする。
【発明の概要】上述の目的を達成するため本発明に於い
ては、スペクトラム拡散変調された信号から相関値を抽
出する際に、逆拡散した一周期分以上の信号波形と、該
信号波形の時間軸上の所定位置に関し左右対称な波形を
作出すると共に、これら2つの信号を合成することによ
って、前記対称軸とした点に議事的な相関ピークを形成
したことを特徴とするものである。
【0007】その具体的手段としては例えば、逆拡散し
た信号を正方向にメモリする第一の所定長のメモリレジ
スタと、同様に逆拡散した前記信号を逆方向にメモリす
る第二の所定長のメモリレジスタとを具え、所定のタイ
ミングにて前記二つのメモリレジスタの内容を加算し、
該加算信号から相関値を求めればよく、この手段は特に
上記CSK方式に有効である他、各種スペクトラム拡散
信号の復調及び同期確立手段の一つとして利用可能であ
る。
【実施例】以下、本発明を図面に示した実施例に基づい
て詳細に説明するが、それに先立って、本発明の原理を
簡単に説明する。図1は本発明の原理を説明するための
波形図であって、受信側相関器の出力波形R( τ) は伝
送路の特性が理想的な場合、即ち|X(f) | が1の時に
は同図(a)に模擬的に示したように同期点0に於てピ
ークを呈するところ、上述したように伝送路の周波数特
性H(f) の振幅・位相特性の影響を受けて、例えば同図
(b)に示すように波形が歪むことが多い。この場合は
同期点から相関ピーク位置がずれており、正確なデ−タ
復調が不可能であること上述したとうりであるが、本発
明では、同図(c)の如く前記図(b)とは同期点0に
関して左右対称な波形を生成し、この両者を加算して同
図(d)の信号を作出する。この信号は、視覚的にも理
解できるように、同期点に立てた軸に関し左右対称
【0008】となり、しかも当該点にてピーク値を呈す
るものとなるから、伝送路による波形歪があっても、同
期点に一致して疑似的な相関ピークを作出することがで
きる。従って、この信号を利用すれば受信信号から同期
点を検出することが容易であり、更には、当該信号から
デ−タを復調することも可能である。なお、前記図6、
7にて説明した直接拡散変調の場合はデ−タビット値に
よってはピーク値が負となる。もし、本発明をCSK変
調の復調に利用する場合は、夫々の相関器出力について
前記(d)の波形を求めた後、自乗または絶対値を求め
て同図(e)の如く全てを正値にした上で、レベルの大
小を比較し、受信したデ−タが”1”か”0”かを判定
すればよい。以上の操作を物理的に説明すれば、前記図
(c)は相関器出力波形R( τ) の時間軸を逆にしたも
の、即ちR(-τ) であり、また図(d)は次の式(4)
にて表されるφ( τ) となり、また(e)の波形はφ2
( τ) である。
【数4】 なお、上述の各操作は以下実施例にて詳細に説明する如
く、相関器出力を少なくともPN系列の一周期分を時間
軸に対し正方向と逆方向に夫々を記憶するメモリレジス
タを用意すれば容易に実現可能である。即ち、図2は本
発明を実施するためのスペクトラム拡散通信装置の一例
を示すブロック構成図であって、ここでは動作の理解を
容易にするために変調側を含めて説明する。
【0009】同図2に於いてTは変調装置で、相関値が
互いに小さく例えば周期長が31ビットの2つのPN系
列PN0 及びPN1 夫々のPN系列発生器1、2と、該
PN系列の何れかを切り替えて出力するスイッチ3、4
と、前記拡散信号を所定のレベルに増幅する増幅器5
と、電路結合トランス6と、供給された送信デ−タSD
のビット値に対応して前記スイッチ3を制御する同期化
回路7及び、送信要求信号RSを入力しこの例では、前
記同期化回路に300Hzの信号をまた前記二つのPN
系列発生器には9.3kHzの信号を夫々供給するタイ
ミング発生器8とを具え、伝送すべきデ−タのビット値
に対応してPN系列PN1 またはPN0 の何れかを伝送
路9に送出するように構成したものである。一方、受信
装置Rは先ず大まかなブロックに分けると、電路から拡
散信号を取り込む入力部INと、PN1 系列とPN0 夫
々の相関信号を生成するPN1 復調部及びPN0 復調部
と、該復調部の相関器出力を加算した信号からデ−タ周
期信号を抽出するタイミング抽出部TDと、前記二つの
復調部の出力信号からデ−タを再生するデ−タ復調部D
Dと、受信装置全体の制御を行う制御部CONTを含ん
だ構成である。
【0010】更に上記各ブロックの構成を説明すれば、
前記入力部INは伝送路9から拡散信号を取り込むトラ
ンス11と、その出力を増幅する増幅器12と、帯域外
の雑音等を除去するために1kHzから10kHzを通
過域とするバンドパスフィルタ或はカットオフ周波数が
約10kHzのロ−パスフィルタ13と、該フィルタ出
力をデジタル信号に変換するデジタル・アナログ変換器
A/D14とを含む。前記各PN復調部は同一構成であ
るので、PN1 復調部について説明すれば、前記A/D
変換器14の出力を逆拡散する相関器15と、そのため
の基準信号PN系列を発生し又は記憶したPN1 発生器
16と、前記相関器15の出力を記憶するものであって
互いに逆方向から入力するように接続した二つのメモリ
レジスタ17、18と、該二つのメモリレジスタの出力
を合成する加算器19と、該加算器の出力を記憶する第
三のメモリレジスタ20と、該メモリレジスタ出力を2
乗する2乗回路21及び前記相関器出力を2乗する第二
の2乗回路22とを具えたもので、PN0 復調部も同様
に番号21乃至32のブロックで構成したものである。
【0011】また、タイミング抽出部TDは前記夫々の
PN復調部の第二の2乗回路出力を加算すると共に該加
算信号から送信されたデ−タの周期信号を抽出する加算
器41、タイミング抽出器42とを含む。更に、前記デ
−タ復調部DDは前記PN復調部出力、即ち第一の2乗
回路21と31の出力を加算する加算器43と、該加算
器出力から疑似相関ピーク点のタイミングを抽出する同
期点抽出器44と、前記二つのPN復調部出力を入力す
る比較器46と、前記同期点抽出器44と前記比較器4
5及び制御部CONTの信号から復調デ−タとキャリア
検出信号を発生する処理回路46とを含んだものであ
る。また、制御部CONTには27.9kHzと300
Hzのクロック信号を発生するクロック発生器47と受
信装置全体の制御を行う制御回路48を含んで構成した
ものである。
【0012】以上の構成に於いて、その動作及びデ−タ
復調手順を詳細に説明する。先ず、変調側Tでは伝送す
べき情報データSDを同期化回路7に供給する前に、送
信要求信号RSをタイミング発生器8に供給し、該タイ
ミング発生器8から出力する信号によって前記第二のス
イッチ4を閉接すると共に前記第一のスイッチ3を制御
してPN1 とPN0 符合を所定周期、例えば30周期づ
つ送信する。PN系列符号を31ビット、デ−タ送信速
度を300b/sとすれば、周波数9.3kHzのクロ
ックによって30周期分のPN系列を送信するには10
0ms必要となる。このようにデ−タを送信する前に数
十周期のPN系列を送信する理由は、受信側にて受信信
号の到来、即ちキャリア検出を判定するため及びデ−タ
送信タイミング信号成分、この例の場合は300Hzを
検出してデ−タ復調の準備を整えるためである。この操
作を終了した後デ−タSDを同期化回路7に供給する
と、該同期化回路が前記タイミング発生器のクロック信
号に同期して1/300(sec)毎に1ビットの情報
デ−タを出力する。即ち、デ−タのビット値に応じて前
記スイッチ3を切り替え、デ−タが ”1”の時はPN
1 発生器側の、またデ−タが ”0”の時はPN0 発生
器側のPN系列を一周期分づつ出力する。
【0013】次に、受信側の復調装置の動作を説明する
と、その入力部INに於いて、トランス11を介して前
記拡散信号を取り込むと共に、増幅器12により所要の
増幅を施した後、フィルタ13にて帯域外の各種雑音を
除去し拡散信号のメインロ−ブのみを通過させ、A/D
14によってデジタル信号に変換する。このときのサン
プリング周波数は9.3kHzの整数倍で、本実施例で
は3倍の27.9kHzとし、PN系列信号の1ビット
当たり3つのサンプルのレベル(振幅値)値を、例えば
16ビットのデジタル信号として生成する。当該アナロ
グ/デジタル変換器出力はデジタル信号となって、本来
これ以降の処理は全てデジタル信号となるが、処理内容
の理解を容易にするため、装置の構成は同図2に示した
如く機能別のブロックとしたが、実際はDSP等のデジ
タル処理回路にて置換し得るものである。又、同様の理
由から以降の説明及び波形図面についてもアナログ信号
波形に模して説明する。各PN復調部の動作をPN1 復
調部について説明すると、先ず、相関器15はデジタル
変換された拡散信号とメモリに記憶したPN系列PN1
との乗算を行うことによって両者の相関値を求める、所
謂マッチドフィルタ方式の相関器が一般的であり、この
相関器出力は93ビット(93段)の二つのメモリレジ
スタ(シフトレジスタ)に入力されるが、上述した如く
入力方向を互いに逆方向にしている。
【0014】即ち、図3に示すように一方のメモリレジ
スタ17にはセル番号1から入力するのに対し、他方の
メモリレジスタ18にはセル番号93から入力し、93
個のセルにクロック発振器47から供給される27.9
kHzのクロック信号に基づいて相関器出力を逐次書き
込む。この結果、前記メモリレジスタ17には前記R(
τ) が、また他方のメモリレジスタ18にはR(-τ) が
夫々メモリされ、両メモリ内容を後述するタイミング抽
出器42からのタイミングパルスに基づいて加算器にて
合成加算した後、第三のメモリレジスタ20に移し代え
る。この第三のメモリレジスタの内容は前記式(4)に
示したφ( τ) に該当するもので、その波形は前記図1
(d)に表記したものとなり、2乗回路21にて振幅を
強調すると共に、負値を正値に反転して同図1(e)に
示す波形φ2(τ) を得る。尚、前記2乗回路21、31
は絶対値回路であってもよく、このときは前記(e)の
波形は|φ( τ) | となる。また、PN0 復調部につい
ては基準信号がPN0 に置換されるだけで、他の動作、
構成は上記説明と全く同一である。上記処理過程を更に
詳細に説明する。
【0015】図4は前記図3に示したメモリレジスタに
記憶した値を図示したもので、横軸の数値はメモリレジ
スタのメモリセル番号、縦軸は夫々のサンプリング点に
於ける相関出力のレベルを示したものである。同図の
(a)はメモリレジスタ17に時間軸に正方向に記憶し
たもので、左から順にサンプリングした相関値出力
1、x2 、x3 ・・・を当該メモリレジスタ17の第
1セル、第2セル、第3セル・・・に順次入力されてい
る。また(b)はメモリレジスタ18に見掛け上時間軸
に対し負の方向に記憶したもので、一方のメモリの第1
セルと他方のセルの第93セル、また第2セルと第92
セル、更に第3セルと第91セル・・・の如く互いに加
算し第三のメモリレジスタ20に記憶すると、同図
(d)の波形に該当する信号が得られる。これは前記図
1(e)に示したもの、即ちφ2(τ) となり、上述した
ようにピーク位置に立てた軸に関し左右対称な波形が得
られる。尚、同図4(c)のタイミングパルスは各メモ
リレジスタの中央セル、この例では第47セルの位置に
なるように、図示を省略した移相調整回路等によって調
整する。
【0016】次に前記タイミングパルス抽出について図
5を参照しつつ説明する。即ち、同図5(a)、(b)
はPN1 復調部とPN0 復調部夫々の相関器出力で、そ
の2乗回路出力は(c)、(d)となる。この例では、
デ−タとして ”1”、”1”、”0”が送信された場
合を例示したもので、前記二つの2乗出力を加算したも
のが(e)となり、この波形信号から通過帯域中心周波
数が300Hzのバンドパスフィルタを介して(f)デ
−タ伝送周期をもつ略正弦波に近い信号が抽出される。
そこで、この信号に基づき、例えば負から正に変化する
ゼロクロス点にて(g)に示すタイミングパルスを発生
し、上述したようにメモリレジスタの中央セル付近に調
整したのち、このタイミングにて上述した二つのメモリ
レジスタ17と18及び27と28の夫々のメモリセル
同士の加算を実行する。このときの二つのメモリレジス
タ同士の加算の様子は前記図1、図3及び図4にて説明
した通りであって、夫々のPN復調部の2乗回路21、
31の出力には左右対称な疑似相関波形が得られ、デ−
タ復調部DDの比較器45に於いて両者のレベルの比較
を実行し、PN1 の方のレベルが大きいときは正の信号
波形を、またPN0 の方が大きいときは負レベルの信号
波形を出力すると共に、処理回路
【0017】46では、タイミング抽出器44から供給
するタイミングパルス、これは図5(g)に示したもの
と同じものに基づいてデ−タビット値を判定し、図5
(i)に示す如く ”1””1””0”とデ−タの復調
を行う。なお、この例ではタイミング抽出器を42、4
4と二つ具えたのは、先ず、タイミング抽出部TDにて
大まかな同期点を求め、これによってφ( τ) を算出し
た後、伝送路の歪みを補正した該信号φ( τ) により一
層正確な同期点を抽出し、二つの相関値を比較せんとし
たものであるが、デ−タ復調部のタイミング信号に、第
一のタイミング抽出器42の出力を使用しても構わな
い。なお、この場合はデ−タ復調部の加算器43とタイ
ミング抽出器44は不要となるが、処理回路46に供給
するタイミングパルスが正確に同期点に位置するよう、
若干の移相補正が必要となろう。以上のように構成し、
且動作させれば発明の概要にて説明した如く、R( τ)
とR(-τ) が求まり、両者を加算し、更にその信号から
同期点に疑似的な相関ピークをもった信号を作出するこ
とができ、デ−タの復調或は同期タイミングの抽出等が
可能となる。上記具体的例は本発明の実施例の一つに過
ぎず、この例に限定することなく種々変形が可能である
こと当然である。例えば、前記クロック発振器47とタ
イミング抽出器42の出力パルスとは特別に同期を考慮
しない場合を例示したが、これに限らずタイミング抽出
器の出力300Hzのパルス信号に前記クロック発振器
のクロック信号を同期させれば、メモリレジスタへの書
き込み、加算等の演算が容易になる。
【0018】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、スペクト
ラム拡散信号を復調する際に各相関器の出力信号伝送路
による歪を補正し、所定の位置に相関ピークを生ずるよ
うにしたので、伝送路の伝送特性に大きな遅延偏差及び
振幅偏差が生じて相関器の出力信号が大きく歪む場合で
あっても正確に元の情報データを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(e)は本発明の原理を説明するた
めの信号波形図である。
【図2】本発明を実施するためのスペクトラム拡散信号
変復調装置の一実施例をを示すブロック図である。
【図3】同実施例の部分的動作を説明するための図であ
る。
【図4】(a)乃至(d)は上記実施例の動作を説明す
るための信号波形図である。
【図5】(a)乃至(i)は図4と同様に上記実施例の
動作を説明するための信号波形図である。
【図6】従来の直接拡散通信方法を説明するための装置
構成ブロック図である。
【図7】(a)(b)は従来の直接拡散通信方法を説明
するための信号波形図である。
【図8】従来の改良された拡散通信装置のブロック構成
図である。
【図9】従来の改良された拡散通信装置の信号波形図で
ある。
【符号の説明】
1、2…PN系列発生器 3、4…スイッチ 7…同期化回路 8…タイミング発生器 9…伝送線路 15、25…相関器 16、26…PN系列発生器 17、18、20、27、28、30…メモリレジスタ 21、22、31、32…2乗回路 19、29、41、43…加算器 45…比較器 42、44…タイミング抽出器 46…処理回路 47…クロック発振器 48…制御回路 T…変調装置 R…復調装置

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スペクトラム拡散変調された信号から相関
    値を抽出する際に、変調側PN系列と同一のPN系列を
    使用して逆拡散した一周期分以上の信号波形と、該信号
    波形の時間軸上の所定位置に関し左右対称な波形とを合
    成することによって、前記対称軸とした点に疑似的な相
    関ピークを形成したことを特徴とする拡散信号の相関値
    抽出方法。
  2. 【請求項2】スペクトラム拡散変調された信号から相関
    値を抽出する際に、変調側PN系列と同一のPN系列を
    使用して逆拡散した信号を正方向にメモリする第一の所
    定長のメモリレジスタと、同様に逆拡散した前記信号を
    逆方向にメモリする第二の所定長のメモリレジスタとを
    具え、所定のタイミングにて前記二つのメモリレジスタ
    の内容を加算し、該加算信号から相関値を求めたことを
    特徴とする拡散信号の相関値抽出方法。
  3. 【請求項3】スペクトラム拡散変調された信号から相関
    値を抽出する際に、変調側PN系列と同一のPN系列を
    使用して逆拡散した信号を正方向にメモリする第一の所
    定長のメモリレジスタと、同様に逆拡散した前記信号を
    逆方向にメモリする第二の所定長のメモリレジスタとを
    具え、所定のタイミングにて前記二つのメモリレジスタ
    の内容を加算し、該加算信号から送受PN系列の同期タ
    イミングを求めたことを特徴とする拡散信号の相関値抽
    出方法。
  4. 【請求項4】前記スペクトラム拡散信号が伝送すべき情
    報データの状態値に対応して互いに周期長が等しく相関
    値が小さい複数のPN系列の何れかを出力するよう変調
    されたものである場合に於いて、変調側PN系列と同一
    のPN系列を使用して夫々逆拡散した信号を自乗し又は
    絶対値を求めた後加算した信号からデ−タの伝送周期を
    抽出すると共に、前記夫々の逆拡散信号を正方向にメモ
    リする所定長の正方向メモリレジスタと、同様に逆拡散
    した前記信号を逆方向にメモリする所定長の逆方向メモ
    リレジスタとを具え、前記抽出した所定のタイミングに
    て夫々の逆拡散信号の正逆二つのメモリレジスタの内容
    を加算し、該加算信号から相関値を求めたことを特徴と
    する請求項1記載の拡散信号の相関値抽出方法。
  5. 【請求項5】前記スペクトラム拡散信号が伝送すべき情
    報データの状態値に対応して互いに周期長が等しく相関
    値が小さい複数のPN系列の何れかを出力するよう変調
    されたものである場合に於いて、変調側PN系列と同一
    のPN系列を使用して夫々逆拡散した信号を自乗し又は
    絶対値を求めた後加算した信号からデ−タの伝送周期を
    抽出すると共に、前記夫々の逆拡散信号を正方向にメモ
    リする所定長の正方向メモリレジスタと、同様に逆拡散
    した前記信号を逆方向にメモリする所定長の逆方向メモ
    リレジスタとを具え、前記抽出した所定のタイミングに
    て夫々の逆拡散信号の正逆二つのメモリレジスタの内容
    を加算し、該加算信号から両相関値レベルの比較タイミ
    ングを求めたことを特徴とする請求項1記載の拡散信号
    の相関値抽出方法。 【0001】
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