JP2000049338A - 絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法、絶縁ゲート型トランジスタの製造方法、絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装置、および特性評価プログラムを記録してあるコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法、絶縁ゲート型トランジスタの製造方法、絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装置、および特性評価プログラムを記録してあるコンピュータ読み取り可能な記録媒体

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JP2000049338A
JP2000049338A JP10213019A JP21301998A JP2000049338A JP 2000049338 A JP2000049338 A JP 2000049338A JP 10213019 A JP10213019 A JP 10213019A JP 21301998 A JP21301998 A JP 21301998A JP 2000049338 A JP2000049338 A JP 2000049338A
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健司 山口
Hiroyuki Amishiro
啓之 網城
Hiroko Maruyama
裕子 丸山
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Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗に基づく方法において、実効チャネル長
や外部抵抗の抽出確度を向上させることを目的とする。 【解決手段】 基準となるチャネル長が長いトランジス
タと、実効チャネル長の抽出対象となるチャネル長の短
いトランジスタとを準備する(ステップST1.1)。マ
スクチャネル長‐ソース・ドレイン間抵抗平面におい
て、ゲートオーバードライブを微小変化させてもソース
・ドレイン間抵抗の変化がほぼ0と推定される仮想点を
抽出する。その仮想点の座標におけるソース・ドレイン
間抵抗の変化の割合と単位長さ当たりのチャネル抵抗に
マスクチャネル長の変化の割合をかけて得られる積との
差で定義される関数Fの値を計算する(ステップST1.
6)。ステップST1.7で求める関数Fの標準偏差が最小
となるシフト量δから、チャネル長が短い方のトランジ
スタの真の閾値電圧を決定する(ステップST1.10)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は絶縁ゲート型トラ
ンジスタの実効チャネル長、さらには外部抵抗を抽出す
る絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法、絶縁ゲー
ト型トランジスタの特性評価装置、前記特性評価方法を
用いる絶縁ゲート型トランジスタの製造方法および特性
評価プログラムを記録してあるコンピュータ読み取り可
能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】抵抗に基づく方法では、外部抵抗R
sdと、実効チャネル長Leffとを抽出することが目的と
される。ただし、抵抗に基づく方法では、実効チャネル
長LeffのかわりにチャネルショートニングDL(=Lm
eff)が決定される。ここで、Lmは、マスクチャネル
長(設計チャネル長)を表す。ソース・ドレイン間抵抗
totが外部抵抗Rsdとチャネル抵抗Rchの和であると
いう仮定の下で、抵抗に基づく方法による抽出が行われ
る。チャネル抵抗Rchが実効チャネル長Leffと単位長
さ当たりのチャネル抵抗fとの積で与えられる、という
関係が実効チャネル長Leffとチャネル抵抗Rchの間に
成り立っている。図24はチャネル抵抗Rchと外部抵抗
sdと実効チャネル長Leffとマスクチャネル長Lmとチ
ャネルショートニングDLの関係を表す概念図である。こ
のソース・ドレイン間抵抗Rtotとマスクチャネル長Lm
との間には、図25に示す関係が近似的に成立する。す
なわち、ゲート電圧Vgsまたは(ゲート電圧Vgs−閾値
電圧Vth)を一定とすると、マスクチャネル長Lmの変
化に対する抵抗Rtotの変化の割合が一定になる。以
下、(ゲート電圧Vgs−閾値電圧Vth)をゲートオーバ
ードライブVgtという。また、種々のゲートオーバード
ライブVgtの値に対応するRtot‐Lm直線がそれぞれ一
点で交わると仮定する。この交点におけるマスクチャネ
ル長Lmの座標をDL*と表し、ソース・ドレイン間抵抗R
totの座標をRsd *と表す。ここで、記号*はこのような
ソース・ドレイン間抵抗Rtotとマスクチャネル長Lm
の間に成立する関係に基づき、換言すればマスクチャネ
ル長をX軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸としてX‐
Y平面に引かれた特性曲線に基づき決定された値である
ことを示している。
【0003】抵抗に基づく方法として多くの方法がこれ
までに提案されている。その中で、テラダ・ムタ・チャ
ーン(Terada-Muta-Chern)法(以下、TMC法とい
う。)と、シフト・アンド・レシオ(Shift & Retio)
法(以下、S&R法という。)が一般的に用いられてい
る。
【0004】まず、TMC法につき、図26〜図27を
用いて説明する。ソース・ドレイン間抵抗Rtotと実効
チャネル長Leffとチャネルの単位長さ当たりの抵抗値
fと外部抵抗Rsdの関係を与える数9を、実効チャネル
長Leffとマスクチャネル長Lmとチャネルショートニン
グDLとの関係を与える数10および変数Aを与える数1
1を用いて数12のように変形する。
【0005】
【数9】
【0006】
【数10】
【0007】
【数11】
【0008】
【数12】
【0009】この数12から、ソース・ドレイン間抵抗
Rtotとマスクチャネル長Lmとの関係から単位長さ当た
りの抵抗fと変数Aを求めることができることが分か
る。ただし、ソース・ドレイン間抵抗Rtotとマスクチ
ャネル長Lmと単位長さ当たりの抵抗fはゲートオーバ
ードライブVgtの関数であるため、これらを求めるため
にはゲートオーバードライブVgtを一定にする必要があ
る。例えば、図26に示すように、マスクチャネル長L
mがそれぞれLm1〜Lm4のMOSトランジスタのソース
・ドレイン間抵抗Rtotを測定すれば、異なるゲートオ
ーバードライブVgt1,Vgt2,…について複数の直線を
引くことができ、それぞれの直線の傾きと縦軸との切片
から単位長さ当たりの抵抗fの値f1,f2,…と数3で
定義した変数Aの値A1,A2,…が求められる。
【0010】次に、数11に着目すると、上述のように
して求められた抵抗fの値f1,f2,…と変数Aの値A
1,A2,…との間には図27のグラフのような関係があ
ることから、TMC法では、グラフの傾きと縦軸の切片
とからチャネルショートニングDLと外部抵抗Rdsが抽出
される。ただし、ゲートオーバードライブVgtの計算の
基準となるMOSトランジスタの閾値電圧Vthは図28
に示すように、ソース・ドレイン間電流‐ゲート電圧特
性から外挿して求められる。
【0011】TMC法は、外挿して得る閾値電圧Vth
不確かさの影響で抽出確度が劣るため、チャネル長が
0.35μm以下レベルのトランジスタへの適用には適
さない。2つのトランジスタから交点座標のマスクチャ
ネル長の値DL*を決定する場合の、ゲートオーバードラ
イブVgtが正確でないことによる影響を図29に示す。
2つのトランジスタのゲートオーバードライブVgtが真
のVgtから同じだけ違う場合は問題ないが、図29に示
されているように、例えば2つのトランジスタのゲート
オーバードライブVgtの差が0.01V違うだけで0.
01μm弱程度の誤差がある。閾値電圧Vthの抽出に外
挿法を用いる場合、外部抵抗Rsdによるゲート長が短い
方のトランジスタの閾値電圧Vthの抽出誤差は−0.0
2V程度存在する。したがって、閾値電圧Vthの不確か
さによるチャネルショートニングDLの抽出誤差は−
0.01〜−0.02μm程度であると見積もることが
できる。また、ゲート電圧Vgsの測定間隔が0.1V
ある測定データを用いる場合、量子化誤差により±0.
01V程度の閾値電圧Vthの抽出誤差が生じる可能性が
あり、それによってもチャネルショートニングDLの抽出
誤差が発生する。
【0012】次に、S&R法につき、図30および図3
1を用いて説明する。S&R法は、マスクチャネル幅Wm
が同一でマスクチャネル長Lmが異なる2つのMOSト
ランジスタSh,Loから、数13を用いてチャネルショー
トニングDLを与える。ただし、MOSトランジスタLoは
チャネルショートニングDLの影響を無視できるほどチャ
ネル長が長いトランジスタであり、MOSトランジスタ
Shはチャネル長が短いトランジスタである。また、以下
〈〉は、ゲートオーバードライブVgtのある領域におけ
る平均値を表し、プライムはゲートオーバードライブV
gtについての一階微分を表す。また、δoは、2つのM
OSトランジスタSh,Loの閾値電圧VthSh,VthLoの差
(VthSh−VthLo)である。
【0013】
【数13】
【0014】換言すれば、S&R法は、正しいゲートオ
ーバードライブVgtに対して〈ri〉を決定する問題に
帰着される。〈ri〉を決定するアルゴリズムは次のよ
うになる。
【0015】ステップ1:トランジスタLoの閾値電圧V
thLoを抽出する。 ステップ2:RtotSh′をδだけシフトさせて、ゲート
オーバードライブVgtLo(=Vgs−VthLo)のある領域
で平均値〈ri〉と標準偏差σ(ri)を計算する(図3
0参照)。 ステップ3:シフト量δを変化させてステップ2を繰り
返す。 ステップ4:ステップ3の結果からσ(ri)2が極小と
なるときのシフト量δをδoとして、〈ri〉を〈ri〉
δ=δoで与える(図31参照)。なお、シフト量δを変
化させることは、すなわちショートトランジスタShの閾
値電圧VthShを変化させていることと等価である。
【0016】S&R法は、TMC法で問題となる閾値電
圧Vthの不確かさによる誤差を軽減する。しかし、S&
R法では、適当なチャネルショートニングDLが得られる
ように、計算を行うゲートオーバードライブVgtの領域
を適切に決めなければならないという問題がある。S&
R法における〈ri〉の決定では、riがゲートオーバー
ドライブVgt依存性を持つにも係わらず、ゲートオーバ
ードライブVgtが小さいときはriは一定値であると仮
定される。その結果、S&R法で抽出されたチャネルシ
ョートニングDLはゲートオーバードライブVgtの領域依
存性を持つ(図32参照)。S&R法では、ショートト
ランジスタShのマスクチャネル長LmShに対し、ロング
トランジスタLoのマスクチャネル長LmLoを十分に大き
くとらなければならない。もし、ロングトランジスタの
マスクチャネル長LmLoをショートトランジスタのマス
クチャネル長LmShに近づけると、〈ri〉は1に近づ
く。その結果、数13よりチャネルショートニングDLの
値が0に値が近づくことになる(図33参照)。これ
は、チャネルショートニングDLと外部抵抗Rsdのゲート
オーバードライブ依存性を無視して定式化を行ったこと
により生じた問題である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の抵抗に基づく方
法は以上のように構成されており、実効チャネル長およ
び外部抵抗を抽出する確度が低かったり、これらの抽出
の確度がパラメータの設定に依存するという問題があ
る。例えば、TMC法では、閾値電圧を外挿する等して
求める際の不確かさによる誤差のために実効チャネル長
および外部抵抗の抽出確度が劣るという問題がある。S
&R法では、閾値電圧の不確かさによる実効チャネル長
の抽出誤差を軽減するが、計算を行うために指定するゲ
ートオーバードライブVgtの領域に依存して抽出される
実効チャネル長の値が大きく変化するという問題があ
る。
【0018】この発明は上記の問題点を解消するために
なされたものであり、抵抗に基づく方法において、実効
チャネル長および外部抵抗の抽出確度を向上させること
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る絶縁ゲ
ート型トランジスタの特性評価方法は、(a)マスクチ
ャネル長のみが互いに異なる少なくとも2つの絶縁ゲー
ト型トランジスタを準備するステップと、(b)前記少
なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタのうち、チャ
ネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トランジスタに関す
る閾値電圧を抽出し、チャネル長の短い方の第2絶縁ゲ
ート型トランジスタに関する閾値電圧を推定するととも
に推定した当該閾値電圧の値を第1の推定値とするステ
ップと、(c)前記第1絶縁ゲート型トランジスタのゲ
ート電圧と抽出された前記第1絶縁ゲート型トランジス
タの前記閾値電圧との差を第1ゲートオーバードライブ
と定義するとともに前記第2絶縁ゲート型トランジスタ
のゲート電圧と前記第1の推定値との差を第2ゲートオ
ーバードライブと定義したとき、前記マスクチャネル長
をX軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐Y平
面において、前記第1および第2ゲートオーバードライ
ブが等しいという条件の下で、前記第1および第2絶縁
ゲート型トランジスタの前記マスクチャネル長と前記ソ
ース・ドレイン間抵抗との関係を示す特性曲線から、前
記第1および第2ゲートオーバードライブを微小変化さ
せても前記ソース・ドレイン間抵抗の変化がほぼ0と推
定される仮想点を抽出して当該仮想点におけるX座標の
値およびY座標の値をそれぞれ第2および第3の推定値
とし、並びに前記仮想点における前記特性曲線の傾きを
抽出するとともに抽出した当該傾きの値を第4の推定値
とするステップと、(d)前記ステップ(c)を、前記
第1の推定値を変化させて繰り返し行うステップと、
(e)前記ステップ(c)、(d)に係わる前記第2か
ら第4の推定値の中から、前記第1および第2ゲートオ
ーバードライブの微小変化に対し、前記第2の推定値の
変化分と前記第4の推定値との積に前記第3の推定値の
変化分が等しくなるときの最適な第2から第4の推定値
を求め、当該最適な第2から第4の推定値に対応する最
適な第1の推定値を決定すると共に、前記最適な第1の
推定値に基づいて前記第2絶縁ゲート型トランジスタの
閾値電圧の真の値を決定するステップと、(f)前記閾
値電圧の真の値から前記マスクチャネル長と実効チャネ
ル長との差および外部抵抗を決定するステップとを備え
て構成される。
【0020】第2の発明に係る絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価方法は、第1の発明の絶縁ゲート型トラン
ジスタの特性評価方法において、前記ステップ(e)で
は、前記特性曲線を、前記X‐Y平面において、前記第
1のゲートオーバードライブが第1の値のときに前記第
1絶縁ゲート型トランジスタについて与えられる第1の
点と、前記第2ゲートオーバードライブが前記第1の値
の時に前記第2絶縁ゲート型トランジスタについて与え
られる第2の点とを通る第1の直線で近似することを特
徴とする。
【0021】第3の発明に係る絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価方法は、第2の発明の絶縁ゲート型トラン
ジスタの特性評価方法において、前記ステップ(e)
は、前記第1および第2ゲートオーバードライブの微小
変化に対し、前記第2の推定値の前記変化分と前記第4
の推定値との前記積に前記第3の推定値の前記変化分が
等しくなるときの前記最適な第2から第4の推定値を数
14で与えられる関係式から求めることを特徴とする。
【0022】
【数14】
【0023】第4の発明に係る絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価方法は、第2の発明の絶縁ゲート型トラン
ジスタの特性評価方法において、前記ステップ(e)
は、前記第1および第2ゲートオーバードライブの微小
変化に対し、前記第2の推定値の前記変化分と前記第4
の推定値との前記積に前記第3の推定値の前記変化分が
等しくなるときの前記最適な第2から第4の推定値を、
数15で与えられる関係式から求めることを特徴とす
る。
【0024】
【数15】
【0025】第5の発明に係る絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価方法は、第2の発明の絶縁ゲート型トラン
ジスタの特性評価方法において、前記ステップ(e)
は、前記第1および第2ゲートオーバードライブの微小
変化に対し、前記第2の推定値の前記変化分と前記第4
の推定値との前記積に前記第3の推定値の前記変化分が
等しくなるときの前記最適な第2から第4の推定値を、
数16で与えられる関係式から求めることを特徴とす
る。
【0026】
【数16】
【0027】第6の発明に係る絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価方法は、第2の発明の絶縁ゲート型トラン
ジスタの特性評価方法において、前記ステップ(e)
は、前記第1および第2ゲートオーバードライブの微小
変化に対し、前記第2の推定値の前記変化分と前記第4
の推定値との前記積に前記第3の推定値の前記変化分が
等しくなるときの前記最適な第2から第4の推定値を、
数17で与えられる関係式から求めることを特徴とす
る。
【0028】
【数17】
【0029】第7の発明に係る絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価方法は、(a)マスクチャネル長のみが互
いに異なる少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタ
を準備するステップと、(b)前記少なくとも2つの絶
縁ゲート型トランジスタのうち、チャネル長の長い方の
第1絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を抽出
し、チャネル長の短い方の第2絶縁ゲート型トランジス
タに関する閾値電圧を推定して推定した値を第1の推定
値とするステップと、(c)前記第1絶縁ゲート型トラ
ンジスタのゲート電圧と抽出した前記第1絶縁ゲート型
トランジスタの前記閾値電圧との差を第1ゲートオーバ
ードライブと定義するとともに前記第2絶縁ゲート型ト
ランジスタのゲート電圧と前記第1の推定値との差を第
2ゲートオーバードライブと定義したときに、前記マス
クチャネル長をX軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸と
するX‐Y平面において、前記第1および第2ゲートオ
ーバードライブが等しいという条件の下で、前記第1お
よび第2絶縁ゲート型トランジスタの前記マスクチャネ
ル長と前記ソース・ドレイン間抵抗との関係を示す特性
曲線から、前記第1および第2ゲートオーバードライブ
を微小変化させたときに、前記ソース・ドレイン間抵抗
の変化がほぼ0と推定される仮想点を抽出して当該仮想
点におけるX座標の値を第2の推定値とするステップ
と、(d)前記ステップ(c)を、前記第1の推定値を
変化させて繰り返し行うステップと、(e)前記ステッ
プ(b)、(c)、(d)に係わる前記第1および第2
の推定値の中から、前記第2ゲートオーバードライブを
X軸にとり前記第2の推定値をY軸にとったときの、前
記第2ゲートオーバードライブと前記第2の推定値との
関係を示す特性曲線の形状が、前記第2ゲートオーバー
ドライブの所定の範囲において所定の形状となる場合の
最適な第1の推定値を求め、当該最適な第1の推定値に
基づいて前記第2絶縁ゲート型トランジスタの閾値電圧
の真の値を決定するステップと、(f)前記閾値電圧の
真の値から前記マスクチャネル長と実効チャネル長との
差および外部抵抗を決定するステップとを備えて構成さ
れる。
【0030】第8の発明に係る絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価方法は、第7の発明の絶縁ゲート型トラン
ジスタの特性評価方法において、前記ステップ(e)
は、前記所定の形状となっている前記特性曲線を検出す
るために、複数の前記特性曲線の中から、前記所定の範
囲において前記第2の推定値が最もよく一定値に収束し
ている最適な前記特性曲線を求めるステップを含むこと
を特徴とする。
【0031】第9の発明に係る絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価方法は、(a)ソース・ドレイン間電圧の
異なる2つ以上のドレイン電流‐ゲート電圧特性から、
抵抗に基づく方法を用いて、それぞれ実効チャネル長を
抽出するステップと、(b)前記ステップ(a)で異な
るソース・ドレイン間電圧について抽出した実効チャネ
ル長から外挿して実効チャネル長を決定するステップと
を備えて構成される。
【0032】第10の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの製造方法は、マスクチャネル長のみが互いに異な
る少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタを作成す
る工程と、前記2つの絶縁ゲート型トランジスタのドレ
イン電流特性をゲート電圧およびドレイン電圧を変えて
測定する工程と、第1から第9の発明のうちのいずれか
の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法を用いて前
記絶縁ゲート型トランジスタの閾値電圧を決定する工程
と、前記閾値電圧の仕様適合性を判断する工程とを備え
て構成される。
【0033】第11の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの製造装置は、マスクチャネル長のみが互いに異な
る少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタのうち、
チャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トランジスタに
関する特性を基準としてチャネル長の短い方の第2絶縁
ゲート型トランジスタに関する特性を評価する絶縁ゲー
ト型トランジスタの特性評価装置であって、前記第1絶
縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を抽出し、前
記第2絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を推
定し、推定して得た値を第1の推定値とする閾値電圧推
定手段と、前記第1絶縁ゲート型トランジスタのゲート
電圧と抽出した前記第1絶縁ゲート型トランジスタの前
記閾値電圧との差を第1ゲートオーバードライブと定義
するとともに前記第1および第2絶縁ゲート型トランジ
スタのゲート電圧とび前記第1の推定値との差を第2ゲ
ートオーバードライブと定義し、前記マスクチャネル長
をX軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐Y平
面において前記第1および第2絶縁ゲート型トランジス
タの前記マスクチャネル長と前記ソース・ドレイン間抵
抗との関係を示す特性曲線から、前記第1および第2ゲ
ートオーバードライブを微小変化させたときに、前記ソ
ース・ドレイン間抵抗の変化がほぼ0と推定される仮想
点を抽出して当該仮想点におけるX座標の値およびY座
標の値をそれぞれ第2および第3の推定値とし、並びに
前記仮想点における前記特性曲線の傾きを抽出して当該
傾きの値を第4の推定値とする抽出手段と、前記第2か
ら第4の推定値の中から、前記第1および第2ゲートオ
ーバードライブの微小変化に対し、前記第2の推定値の
変化分と前記第4の推定値との積に前記第3の推定値の
変化分が等しくなるときの最適な第2から第4の推定値
を求め、求められた当該第2から第4の推定値に対応す
る最適な第1の推定値を決定すると共に、前記最適な第
1の推定値に基づいて前記第2絶縁ゲート型トランジス
タの真の閾値電圧を決定する閾値電圧決定手段と、前記
真の閾値電圧に基づいて前記マスクチャネル長と実効チ
ャネル長との差および外部抵抗を決定するチャネルショ
ートニング決定手段とを備えて構成される。
【0034】第12の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価装置は、第11の発明の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置において、前記抽出手段は、
前記特性曲線を、前記X‐Y平面において、前記第1ゲ
ートオーバードライブが第1の値のときに前記第1絶縁
ゲート型トランジスタについて与えられる第1の点と、
前記第2ゲートオーバードライブが前記第1の値のとき
に前記第2絶縁ゲート型トランジスタについて与えられ
る第2の点とを通る第1の直線を用いて近似することを
特徴とする。
【0035】第13の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価装置は、第12の発明の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置において、前記閾値電圧決定
手段は、前記第1および第2ゲートオーバードライブの
微小変化に対し、前記第2の推定値の前記変化分と前記
第4の推定値との前記積に前記第3の推定値の前記変化
分が等しくなるときの前記最適な第2から第4の推定値
を、数18で与えられる関係式から求めることを特徴と
する。
【0036】
【数18】
【0037】第14の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価装置は、第12の発明の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置において、前記閾値電圧決定
手段は、前記第1および第2ゲートオーバードライブの
微小変化に対し、前記第2の推定値の前記変化分と前記
第4の推定値との前記積に前記第3の推定値の前記変化
分が等しくなるときの前記最適な第2から第4の推定値
を、数19で与えられる関係式から求めることを特徴と
する。
【0038】
【数19】
【0039】第15の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価装置は、第12の発明の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置において、前記閾値電圧決定
手段は、前記第1および第2ゲートオーバードライブの
微小変化に対し、前記第2の推定値の前記変化分と前記
第4の推定値との前記積に前記第3の推定値の前記変化
分が等しくなるときの前記最適な第2から第4の推定値
を、数20で与えられる関係式から求めることを特徴と
する。
【0040】
【数20】
【0041】第16の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価装置は、第12の発明の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置において、前記閾値電圧決定
手段は、前記第1および第2ゲートオーバードライブの
微小変化に対し、前記第2の推定値の前記変化分と前記
第4の推定値との前記積に前記第3の推定値の前記変化
分が等しくなるときの前記最適な第2から第4の推定値
を、数21で与えられる関係式から求めることを特徴と
する。
【0042】
【数21】
【0043】第17の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価装置は、マスクチャネル長のみが互いに
異なる少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタのう
ち、チャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トランジス
タに関する特性を基準としてチャネル長の短い方の第2
絶縁ゲート型トランジスタに関する特性を評価する絶縁
ゲート型トランジスタの特性評価装置であって、前記第
1絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を抽出
し、前記第2絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電
圧を推定し、推定して得た値を第1の推定値とする閾値
電圧推定手段と、前記第1絶縁ゲート型トランジスタの
ゲート電圧と抽出された前記第1絶縁ゲート型トランジ
スタの前記閾値電圧との差を第1ゲートオーバードライ
ブと定義するとともに前記第2絶縁ゲート型トランジス
タのゲート電圧と前記第1の推定値との差を第2ゲート
オーバードライブをと定義したときに、前記マスクチャ
ネル長をX軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX
‐Y平面において前記第1および第2絶縁ゲート型トラ
ンジスタの前記マスクチャネル長と前記ソース・ドレイ
ン間抵抗との関係を示す特性曲線から、前記第1および
第2ゲートオーバードライブを微小変化させたときに、
前記ソース・ドレイン間抵抗の変化がほぼ0と推定され
る仮想点を抽出して当該仮想点におけるX座標の値を第
2の推定値とする抽出手段と、前記第2の推定値の中か
ら、前記第2ゲートオーバードライブをX軸にとり前記
第2の推定値をY軸にとったときの、前記第2ゲートオ
ーバードライブと前記第2の推定値との関係を示す特性
曲線の形状が、前記第2ゲートオーバードライブの所定
の範囲において所定の形状となる場合の第1の推定値を
求め、求められた当該最適な第1の推定値に基づいて前
記第2絶縁ゲート型トランジスタの真の閾値電を決定す
る閾値電圧決定手段と、前記真の閾値電圧に基づいて前
記マスクチャネル長と実効チャネル長との差および外部
抵抗を決定するチャネルショートニング決定手段とを備
えて構成される。
【0044】第18の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価装置は、第17の発明の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置において、前記閾値電圧決定
手段は、前記所定の形状となっている前記特性曲線を検
出するために、複数の前記特性曲線の中から、前記所定
の範囲において前記第2の推定値が最もよく一定値に収
束している最適な前記特性曲線を求めるステップを含む
ことを特徴とする。
【0045】第19の発明に係る絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価装置は、ソース・ドレイン間電圧の異な
る2つ以上のドレイン電流‐ゲート電圧特性から、抵抗
に基づく方法を用いて、それぞれ実効チャネル長を抽出
する計算手段と異なるソース・ドレイン間電圧について
抽出した実効チャネル長から外挿して実効チャネル長を
決定する出力手段とを備えて構成される。
【0046】第20の発明に係る特性評価プログラムを
記録してあるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータに、マスクチャネル長のみが互いに異なる
少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタのうち、チ
ャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トランジスタに関
する特性を基準としてチャネル長の短い方の第2絶縁ゲ
ート型トランジスタに関する特性を評価させる特性評価
プログラムを記録してあるコンピュータ読み取り可能な
記録媒体であって、前記コンピュータに、前記第1絶縁
ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を抽出させ、前
記第2絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を推
定させて推定させた値を第1の推定値とさせる手段と、
前記コンピュータに、前記第1絶縁ゲート型トランジス
タのゲート電圧と抽出させた前記第1絶縁ゲート型トラ
ンジスタの閾値電圧との差を第1ゲートオーバードライ
ブと定義するとともに前記第2絶縁ゲート型トランジス
タのゲート電圧と前記第1の推定値との差を第2ゲート
オーバードライブと定義したときに、前記マスクチャネ
ル長をX軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐
Y平面において、前記第1および第2ゲートオーバード
ライブが等しいという条件の下で、前記第1および第2
絶縁ゲート型トランジスタの前記マスクチャネル長と前
記ソース・ドレイン間抵抗との関係を示す特性曲線か
ら、前記第1および第2ゲートオーバードライブを微小
変化させたときに、前記ソース・ドレイン間抵抗の変化
がほぼ0と推定される仮想点を抽出させて当該仮想点に
おけるX座標の値およびY座標の値をそれぞれ第2およ
び第3の推定値とさせ、並びに前記仮想点における前記
特性曲線の傾きを抽出させて当該傾きの値を第4の推定
値とさせる手段と、前記コンピュータに、前記第2から
第4の推定値の中から、前記第1および第2ゲートオー
バードライブの微小変化に対し、前記第2の推定値の変
化分と前記第4の推定値との積に前記第3の推定値の変
化分が等しくなるときの最適な第2から第4の推定値を
求めさせ、求めさせた当該第2から第4の推定値に対応
する最適な第1の推定値を決定すると共に、前記最適な
第1の推定値に基づいて前記第2絶縁ゲート型トランジ
スタの真の閾値電圧を決定させる手段と、前記コンピュ
ータに、前記真の閾値電圧に基づいて前記マスクチャネ
ル長と実効チャネル長との差および外部抵抗を決定させ
る手段とを含むことを特徴とする。
【0047】第21の発明に係る特性評価プログラムを
記録してあるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、
コンピュータに、マスクチャネル長のみが互いに異なる
少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタのうち、チ
ャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トランジスタに関
する特性を基準としてチャネル長の短い方の第2絶縁ゲ
ート型トランジスタに関する特性を評価させる特性評価
プログラムを記録してあるコンピュータ読み取り可能な
記録媒体であって、前記コンピュータに、前記第1絶縁
ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を抽出させ、前
記第2絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を推
定させて推定させた値を第1の推定値とさせる手段と、
前記コンピュータに、前記第1絶縁ゲート型トランジス
タのゲート電圧と抽出させた前記第1絶縁ゲート型トラ
ンジスタの前記閾値電圧を第1ゲートオーバードライブ
と定義するとともに前記第2絶縁ゲート型トランジスタ
のゲート電圧と前記第1の推定値との差を第2ゲートオ
ーバードライブを用いさせ、前記マスクチャネル長をX
軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐Y平面に
おいて、前記第1および第2ゲートオーバードライブが
等しいという条件の下で、前記第1および第2絶縁ゲー
ト型トランジスタの前記マスクチャネル長と前記ソース
・ドレイン間抵抗との関係を示す特性曲線から、前記第
1および第2ゲートオーバードライブを微小変化させた
ときに、前記ソース・ドレイン間抵抗の変化がほぼ0と
推定される仮想点を抽出させて当該仮想点におけるX座
標の値を第2の推定値とさせる手段と、前記コンピュー
タに、前記第2の推定値の中から、前記第2ゲートオー
バードライブをX軸にとり前記第2の推定値をY軸にと
ったときの、前記第2ゲートオーバードライブと前記第
2の推定値との関係を示す特性曲線の形状が、前記第2
ゲートオーバードライブの所定の範囲において所定の形
状となる場合の最適な第1の推定値を求めさせ、求めさ
せた当該最適な第1の推定値を前記第2絶縁ゲート型ト
ランジスタの真の閾値電圧と決定させる手段と、前記コ
ンピュータに、前記真の閾値電圧に基づいて前記マスク
チャネル長と実効チャネル長との差および外部抵抗を決
定させる手段とを含むことを特徴とする。
【0048】
【発明の実施の形態】まず、発明の絶縁ゲート型トラン
ジスタの評価方法の概要について図1および図2を用い
て説明する。図1はこの発明の絶縁ゲート型トランジス
タの評価方法における手順の概要を示すフローチャート
である。以下の説明では絶縁ゲート型トランジスタとし
てMOSトランジスタを用いた場合について説明する。
マスクチャネル幅Wmが同一でマスクチャネル長Lmが異
なる2つ以上のMOSトランジスタを準備する。ドレイ
ン・ソース間電圧Vdsが異なる、2以上のドレイン・ソ
ース間電流‐ゲート電圧特性(Ids‐Vgs特性)から実
効チャネル長LeffをこれらMOSトランジスタについ
て抽出する(ステップST1)。ただし、この抽出は、
ds‐Vgs特性の線形領域を用いて行う。例えば、ドレ
イン・ソース間電圧Vdsを、0.05V、0.1V、
0.15Vに設定して実効チャネル長Leffをそれぞれ
抽出する。
【0049】実効チャネル長Leffの値は、実効チャネ
ル長Leffとソース・ドレイン間電圧Vdsの関係から外
挿して与えられる。例えば、図2のような実効チャネル
長Leffとソース・ドレイン間電圧Vdsの関係を示すグ
ラフの切片の値、すなわちLeff(0)を実効チャネル
長Leffとする(ステップST2)。外部抵抗Rsdは、
ソース・ドレイン間電圧Vdsの値が最小のときのIds
gs特性から抽出して与える。ただし、外部抵抗Rsd
値は、実効チャネル長Leffの決定と同様に、実効チャ
ネル長Leffとソース・ドレイン間電圧Vdsの関係を用
いて外挿法により与えられてもよい。
【0050】実施の形態1.次に、実施の形態1による
絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法について説明
する。実施の形態1による絶縁ゲート型トランジスタの
特性評価方法では、マスクチャネル幅Wmが同一でマス
クチャネル長Lmの異なる2つのトランジスタの線形領
域のドレイン電流を用いて、チャネルショートニングDL
と外部抵抗Rsdを抽出する。
【0051】まず、実施の形態1による絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価方法のうち、図1のステップST
1について概略的に説明する。実施の形態1による特性
評価方法では、まず、マスクチャネル幅Wmが同一でマ
スクチャネル長Lmが異なる2つのMOSトランジスタ
が準備される。以下、この2つのMOSトランジスタの
うち、マスクチャネル長Lmが長いトランジスタをロン
グトランジスタLoまたは第1絶縁ゲート型トランジスタ
といい、短いトランジスタをショートトランジスタShま
たは第2絶縁ゲート型トランジスタという。例えば図2
8を用いて説明した従来と同様の方法により、これらM
OSトランジスタLo,Shの閾値電圧VthLo,VthShを、
例えばIds‐Vgs特性等から外挿する。このとき外挿し
て得られた第2絶縁ゲート型トランジスタのの閾値電圧
thShが第1の推定値である。
【0052】ロングトランジスタLoの閾値電圧VthLo
固定してショートトランジスタShの閾値電圧VthSh(第
1の推定値)を変化させ、変化させたそれぞれの閾値電
圧VthShについてゲートオーバードライブVgtを微小変
化させてもソース・ドレイン間抵抗Rtotの値の変化が
ほぼ0と推定される仮想点の座標(DL*,Rsd *)を、例
えば交点座標を用いて抽出する。このとき、ロングトラ
ンジスタLoのゲートオーバードライブVgtが第1ゲート
オーバードライブ、ショートトランジスタShのゲートオ
ーバードライブVgtが第2ゲートオーバードライブであ
る。また、仮想点の座標DL*が第2の推定値、座標Rsd *
が第3の推定値になり、この仮想点における傾きfが第
4の推定値となる。
【0053】次に、閾値電圧VthLo,VthShを用い、ソ
ース・ドレイン間抵抗Rtotとマスクチャネル長Lmとの
関係から仮想点の座標(DL*,Rsd *)を抽出する。ソー
ス・ドレイン間抵抗Rtotとマスクチャネル長Lmとの間
に成立する関係から仮想点を抽出する方法としては、例
えば従来と同様に、図25に示すグラフ、すなわちマス
クチャネル長LmをX軸に、ソース・ドレイン間抵抗R
totをY軸にとって、Rtot‐Lm特性を表す2本の特性
曲線(直線)が引かれたグラフから、その2本の直線の
交点を求めることによって抽出する例が挙げられる。例
えば、図25において、ゲートオーバードライブVgt
示す直線が第1の直線、当該第1の直線上でマスクチャ
ネル長Lm=LmLoを満たす点が第1の点であり、当該第
1の直線上でマスクチャネル長Lm=LmShを満たす点が
第2の点である。しかし、仮想点の座標の推定はこの例
に限られるものではなく、例えば、2点を通る直線では
なくて、3点以上の点で決定される曲線であってもよ
く、また、交点ではなくて交点の近傍の点であってもよ
い。抽出した仮想点を示す座標(DL*,Rsd *)の値の中
から、仮想点の座標のX成分、すなわち座標のマスクチ
ャネル長Lmの値DL*の変化分と単位長さ当たりのチャネ
ル抵抗値fとの積に対し、仮想点を示す座標のY成分、
すなわち仮想点の座標のソース・ドレイン間抵抗Rtot
の値Rsd *の変化分が等しくなると推定されるものを決
定する。
【0054】次に、図1のステップST1について、つ
まり各ドレイン・ソース間電圧VdsにおけるMOSトラ
ンジスタの実効チャネル長Leffと外部抵抗Rsdの抽出
について図3を用いて具体的に説明する。まず、マスク
チャネル幅Wmが同一でマスクチャネル長Lmが異なる、
2つのトランジスタLo、ShのIds‐Vgs特性を測定する
(ステップST1.1)。測定したIds‐Vgs特性から、
外挿法等を用いてロングトランジスタLoとショートトラ
ンジスタShの閾値電圧VthLo,VthShを抽出する(ステ
ップST1.2)。これら閾値電圧VthLo,VthShの差
(VthSh−VthLo)を求める。以下、このようにして求
めた閾値電圧VthLo,VthShの差(VthSh−VthLo)の
ことをδguessという。
【0055】閾値電圧の差として設定する値δを振る領
域の上限と下限をそれぞれδinf=δguess−K,δsup
=δguess+Kと決める(ステップST1.3)。ここで、
Kは例えば0.2Vとする。また、初期値としてδ=δ
infを設定する。計算しようとしているδがδinfとδ
supとの間に存在するかを判断する(ステップST1.
4)。つまりδinf≦δ≦δsupであるか否かを判断す
る。
【0056】ロングトランジスタLoの閾値電圧V
thLoは、ステップST1.2で抽出した値に固定し、ショ
ートトランジスタShの閾値電圧VthShは、仮想的にロン
グトランジスタLoの閾値電圧VthLoとδとの和とする
(ステップST1.5)。ステップST1.5の閾値電圧V
thLo,VthLo+δを基準に、ゲートオーバードライブV
gtを測る。ある領域Ω、例えば0.3V≦Vgt≦1.3
Vを満たすゲートオーバードライブVgtの範囲で20点
程度、仮想点におけるLm座標の値の変化の割合DL*
(δ,Vgtn)、仮想点におけるRtot座標の値の変化の
割合Rsd *′(δ,Vgtn)、単位長さ当たりのチャネル
抵抗f(δ,Vgtn)を求める。その求めた値から、数
22で表される関数F(δ,Vgtn)の値を求める。
【0057】
【数22】
【0058】次に、領域Ωにおいて、関数Fの標準偏差
σ[F(δ)]を計算する(ステップST1.7)。δに
δ+Qを代入することによって、シフト量δの値を変更
してステップST1.4に戻る(ステップST1.8)。
【0059】ステップST1.4でδinf≦δ≦δsupであ
ると判断された場合にはステップST1.5〜ST1.8を繰
り返す。しかし、ステップST1.4でδinf≦δ≦δsup
でないと判断された場合には、ステップST1.9に進
み、標準偏差σ[F(δ)]が極小となるδ=δ0を求
める。その時、ショートトランジスタShの真の閾値電圧
thShは、ロングトランジスタLoの閾値電圧VthLoとス
テップST1.9で決定されたδ0との和で与えられる。
【0060】ステップST1.9で決定した、ショートト
ランジスタShの真の閾値電圧VthLo+δ0を用いて、ショ
ートトランジスタShのゲートオーバードライブVgtを測
り、仮想点のLm座標の値DL*(Vgt)を求める(ステッ
プST1.10)。なお、このときのロングトランジスタLo
の閾値電圧VthLoはステップST1.5と同様にステップ
ST1.2で求められた値を基準としている。
【0061】ゲートオーバードライブVgt=0の点に最
も近い停留点における仮想点のLm座標の値DL*を真のチ
ャネルショートニングDLとして決定する(ステップST
1.11)。この真のチャネルショートニングDLが最適な第
2の推定値である。また同時に、実効チャネル長Leff
は、マスクチャネル長Lmと真のチャネルショートニン
グDLとの差で決定され、外部抵抗Rsdは数23で決定さ
れる。この外部抵抗Rsが最適な第3の推定値である。
ただし、数23において、RtotLo、LmLoは、それぞ
れ、ロングトランジスタLoのソース・ドレイン間抵抗、
マスクチャネル長である。なお、最適な第4の推定値
は、真のチャネルショートニングDLを与えるゲートオー
バードライブVgtを用いて得られる単位長さ当たりのチ
ャネル抵抗fである。
【0062】
【数23】
【0063】次に、数22に示す関数Fの標準偏差から
真のチャネルショートニングDL等を決定する具体的な手
順について説明する。実施の形態1による絶縁ゲート型
トランジスタの特性評価方法では、閾値電圧の外挿の不
確かさ、特にチャネル長が短いトランジスタの閾値電圧
の外挿の不確かさによる誤差を軽減するために、例えば
仮想点のLm座標の値DL*とdL*の間に成り立つ次の数2
4の関係に着目して、変分的方法を適用する。なお、dL
*は、ソース・ドレイン間抵抗Rtotとマスクチャネル長
mとの間の関係において、ソース・ドレイン間抵抗R
totをY軸、マスクチャネル長LmをX軸とするときにR
tot‐Lm特性曲線(直線)を外挿して得られるX切片の
値である。以下、dL*をLm切片の値という。
【0064】
【数24】
【0065】ショートトランジスタShとロングトランジ
スタLoとの閾値電圧における差を仮想的にシフト量δと
し、RtotSh(VgtLo+δ−VthSh+VthLo)とRtotLo
(VgtLo)より、仮想点のLm座標の値DL*,Lm切片の
値dL*およびその変化の割合dL*′、並びに単位長さ当た
りのチャネル抵抗fおよびその変化の割合f′を求め
る。シフト量δがショートトランジスタShとロングトラ
ンジスタLoの真の閾値電圧の差δ0に等しいとき、数2
4が満足される。そのとき、閾値電圧VthLo〜0近傍の
仮想点のLm座標の値DL*は真のチャネルショートニング
DLを与える。従って、以下の手順で真のチャネルショー
トニングDLおよび外部抵抗Rsdが抽出できる。
【0066】まず、あるシフト量δに対し、仮想点のL
m座標の値DL*、Lm切片の値dL*、単位長さ当たりのチャ
ネル抵抗fを数25〜数27で与える。
【0067】
【数25】
【0068】
【数26】
【0069】
【数27】
【0070】ただし、数25〜数27で用いられている
パラメータRtotSh、RtotLo、δRtotSh、δRtotLoは次
の数28〜数31で与えられる。
【0071】
【数28】
【0072】
【数29】
【0073】
【数30】
【0074】
【数31】
【0075】シフト量δを変化させて、仮想点のLm
標の値DL*、Lm切片の値dL*およびその変化の割合d
L*′、並びに単位長さ当たりのチャネル抵抗fおよびそ
の変化の割合f′を求める。数22に示す関数Fは、数
32のように変形し、再定義した方が求めやすくなる。
数32で定義される関数Fは、シフト量δが2つのトラ
ンジスタLo,Shの閾値電圧の差δ0に等しいときに、ゲ
ートオーバードライブVgtLoに依存せず0になる。そこ
で、ゲートオーバードライブVgtLoのある領域で関数F
の標準偏差が極小となるシフト量δを真の閾値電圧の差
δ0に決定する。
【0076】
【数32】
【0077】図4は、関数Fの標準偏差とシフト量δと
の関係の一例を示すグラフである。図4に示すグラフで
はシフト量δが0.095Vの時に最小値をとるので、真の
閾値電圧の差δ0を0.095Vとする。
【0078】上述の閾値電圧の差δ0の値を用いて、真
のチャネルショートニングDLの値を決定する。例えば、
図3のステップST1.11と同様にして真のチャネルショ
ートニングDLの値を決定してもよいが、仮想点のLm
標の値DL*(δ0,VgtLo)のうち、ロングトランジスタ
LoのゲートオーバードライブVgtLo〜0近傍の値の平均
値を真のチャネルショートニングDLの値としてもよい。
外部抵抗Rsdは、真のチャネルショートニングDLから求
めた実効チャネル長LeffShを用いて数33から求めら
れる。
【0079】
【数33】
【0080】実施の形態1によるMOSトランジスタの
評価方法(以下、KY法という。)S&R法およびTM
C法を0.3μmのパターン幅で製造するプロセスに適
用した結果の一例を図5〜図7に示す。図5および図6
は、TMC法で抽出されるチャネルショートニングDLと
外部抵抗Rsdが、閾値電圧Vthの不確かさにより他の方
法(S&R法やKY法)が示す結果と大きく異なること
を示唆している。図7は、S&R法により抽出されるチ
ャネルショートニングDLが計算のために設定するゲート
オーバードライブVgtの領域に大きく依存していること
を示している。それに比べて、KY法の場合には、抽出
されるチャネルショートニングDLが計算のために設定す
るゲートオーバードライブVgtの領域に依存せず安定し
ている。
【0081】KY法とS&R法との関係は明示的に示さ
れうるものである。マスクチャネル長Lmの異なる2つ
のトランジスタSh,Loから求められる仮想点のLm座標
の値DL *は、数26で与えられる。δVgtを0に近づけ
たときの極限では、数34が成り立つ。
【0082】
【数34】
【0083】数34を数26に代入して数35を得る。
【0084】
【数35】
【0085】数35は、Y.Taur et al.“A New “Shift
and Ratio”Method for MOSFET Channel-Length Extra
ction,”IEEE Elect.Dev.Lett,EDL-13(5),p.267,1992
(以下、文献1という。)で示された、S&R法により
求められた仮想点のLm座標の値DL*〔S&R〕とは、補
正項(1−1/ri-1だけ異なっている。記号〔S&
R〕は、S&R法によって得られた解であることを示
す。これは、文献1において、Lm座標の値DL*〔S&
R〕の導出時にゲートオーバードライブVgtの変化に対
するチャネルショートニングの変化の割合DL′と外部抵
抗の変化の割合Rsd′を無視したからである。これらを
無視しなければ、数28の結果が得られる。
【0086】ショートトランジスタShのマスクチャネル
長LmShがロングトランジスタLoのマスクチャネル長L
mLoに対して十分に小さいとき、S&R法により求めた仮
想点のLm座標の値DL*〔S&R〕はKY法により求めた
m座標の値DL*に漸近的に近づく。しかし、KY法とS
&R法の間には、2つの相違点があり、そのためKY法
はS&R法より整合性のある結果を与える。第1は、2
つのトランジスタの閾値電圧Vthの差δ0の決定方法の
違いである。S&R法では、ゲートオーバードライブV
gtが小さいとき、仮想点のLm座標の値DL*〔S&R〕が
ゲートオーバードライブ依存性(Vgt依存性)を持たな
いと仮定している。実際、Lm座標の値DL*〔S&R〕が
gt依存性を持つにも係わらず、S&R法が適当な結果
を与えるのは、仮想点のLm座標の値DL*(Vgt)がVgt
=0.7付近で停留点を持つからである。第2は、チャ
ネルショートニングDLの解釈である。KY法では、Vgt
=0の近傍での仮想点のLm座標の値DL*の抽出値を真の
チャネルショートニングDLの値とする。抵抗に基づく方
法では、抽出可能な、明確な量はVgt=0の時のチャネ
ルショートニングDLだけである。
【0087】なお、実施の形態1で用いた数32の代わ
りに、数36〜数38のいずれかを用いて関数Fを求め
てもよい。
【0088】
【数36】
【0089】
【数37】
【0090】
【数38】
【0091】数37,数38におけるR*はRtot‐Lm
特性を外そうして得られるRtot切片の値である。マス
クチャネル長LmをX軸に、ソース・ドレイン間抵抗R
totをY軸にとって、Rtot‐Lm特性曲線(直線)を外
挿してX=0またはY=0として得られるY切片の値R
*またはX切片の値dL*を用いることにより仮想点の座
標(DL*,Rsd *)の微分を計算しなくてすむ。数32,
数36〜数38のいずれの数式を用いても確度的には変
わりがないが、数36,数37を用いる場合にはRsd *
を計算する必要がある。従って、数32または数38を
用いる方がよい。
【0092】また、上記実施の形態1では、関数Fの標
準偏差値の極小値によってシフト量δを決定したが、関
数Fの平均値が0に近い値で、あるいは関数Fの2乗和
ΣF2の極小値でシフト量δを決定することもできる。
ただし、標準偏差値の極小値と異なり、これらの決定方
法の場合には、計算誤差により生じる関数Fの値のオフ
セットによる誤差が含まれる場合がある。
【0093】また、上記実施の形態1では、停留点から
チャネルショートニングDLの値を求めたが、ゲートオー
バードライブVgtが0の付近の所定の値における、仮想
点のLm座標の値DL*をチャネルショートニングDLとして
もよい。例えば、ゲートオーバードライブVgtの値が
0.3Vの時の仮想点のLm座標の値DL*をチャネルショ
ートニングDLの値とする。
【0094】また、上記実施の形態1では、停留点にお
ける仮想点のLm座標の値DL*からチャネルショートニン
グDLの値を求めたが、ゲートオーバードライブVgtの所
定の範囲にある値DL*を平均して、その平均値をチャネ
ルショートニングDLとしてもよい。例えば、ゲートオー
バードライブVgtが0.5≦Vgt≦1.0の範囲にある
ときのDL*の平均値をチャネルショートニングDLとす
る。
【0095】また、上記実施の形態1では、停留点にお
ける仮想点のLm座標の値DL*からチャネルショートニン
グDLの値を求めたが、DL*の極大値をチャネルショート
ニングDLとしてもよく、あるいは他の方法でチャネルシ
ョートニングDLを決定する場合でも上記実施の形態1と
同様の効果を奏する。
【0096】また、上記実施の形態1では仮想点のLm
座標の値DL*を求めるのに、例えば数25においてδR
totSh/δRtotLoを用いたが、δRtotSh/δRtotLoの代
わりに、RtotSh′/RtotLo′を用いてもよい。つま
り、ロングトランジスタLoやショートトランジスタSh
のソース・ドレイン間抵抗Rtotの変化の割合を高次の
近似式を用いて高い精度で計算することによって高い精
度でチャネルショートニングDLの抽出が行える。例え
ば、図8に示すように、幅hをもって等間隔に並んだ点
のy0における曲線の傾きは、数39に示す高次の近似
式で与えることができる。
【0097】
【数39】
【0098】実施の形態1による絶縁ゲート型トランジ
スタの評価方法により従来より高い確度で評価すること
ができるようになったことから、RtotSh′/RtotLo
を用いることによる精度の向上が従来に比べて十分に評
価結果に反映されるようになる。
【0099】次に、実施の形態1による絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置について図9を用いて説明す
る。絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装置1は、被
測定物2の測定を行うための測定装置3に接続されてい
る。被測定物2としては、例えば、ロングトランジスタ
LoとショートトランジスタShとが作り込まれている集積
回路がある。例えば、製造工程が終了したロットから抜
き出された集積回路が測定装置3にセットされて測定が
行われる。測定装置3は、特性評価装置1の制御部4に
よって制御される。制御部4に与えられる制御情報は入
力部5から与えられる。入力部5はキーボードやマウス
などによって構成される。測定装置3で得られた測定デ
ータは制御情報とともに制御部4から計算部6に入力さ
れる。計算部6は、入力部5から入力されるデータに基
づいて、実効チャネル長Leffと外部抵抗Rsdの抽出を
行う。出力部7は、抽出された実効チャネル長Leff
外部抵抗Rsdの出力や途中の制御情報を出力する。出力
部7が出力する制御情報は、制御部4や計算部5から与
えられる。
【0100】計算部6は、閾値電圧VthLo,VthSh、仮
想シフト量δを決定する閾値電圧・仮想シフト量決定部
11と、仮想点の座標としての交点座標(DL*,Rsd *
およびその交点座標における特性曲線の傾きfを抽出す
る抽出部12と、真のシフト量δ0を決定するための真
のシフト量決定部13と、チャネルショートニングDLと
実効チャネル長Leffと外部抵抗Rsdを決定するチャネ
ルショートニング決定部14とで構成されている。ここ
では、Lm‐Rtot特性曲線においてゲートオーバードラ
イブVgtを微小変化させてもソース・ドレイン間抵抗R
totの変化がほぼ0と推定される仮想点の座標として交
点座標を用いたが、交点座標は交点を求める以外の方法
で求めてもよく、また上述のように仮想点の座標として
他の点を用いてもよい。入力部5から閾値電圧・仮想シ
フト量決定部11に対し、仮想シフト量δを変化させる
範囲の上限値δsupと下限値δinfを決めるための変数K
の値、ゲートオーバードライブVgtを測定する領域Ωの
範囲、および仮想シフト量δの変化量Qが入力される。
また、制御部4から閾値電圧・仮想シフト量決定部11
に対し、ソース・ドレイン間電流Idsとゲート・ソース
間電圧Vgsの測定データが与えられる。これらのデータ
を受け取った閾値電圧・仮想シフト量決定部11から抽
出部12に対し、ロングトランジスタLoの閾値電圧V
thLoと、その閾値電圧VthLoとショートトランジスタSh
の閾値電圧VthShの差を示す仮想シフト量δが与えられ
る。抽出部12では、さらに入力部5から与えられるマ
スクチャネル長Lmの値と、制御部4から与えられるソ
ース・ドレイン間電流Idsとゲート・ソース間電圧Vgs
の測定データをも用い、各シフト量δに関し、領域Ωに
おいて、交点座標(DL*、Rsd *)の変化の割合dDL*
dVgt,dRsd */dVgt、特性曲線の傾きfを抽出す
る。抽出部12で抽出された交点のLm座標の変化の割
合dDL*/dVgt,交点のRtot座標の変化の割合dRsd
*/dVgt、特性曲線の傾きfを用いて、真のシフト量
決定部13は、領域Ωにおいて数32,数36〜数38
に示されているいずれかの関数Fの標準偏差が最小とな
る仮想シフト量δ0を決定する。真のシフト量δ0が決
定されると、抽出部12は、真のシフト量δ0とそれに
対応する交点のLm座標DL*,ソース・ドレイン間抵抗R
tot、特性曲線の傾きfをチャネルショートニング決定
部14に対して出力する。チャネルショートニング決定
部14では、停留点における仮想点のLm座標の値DL*
らチャネルショートニングDLを決定し、数10、数23
に示されている計算を行って実効チャネル長Leffや外
部抵抗Rsdを決定する。出力部7からは、チャネルシ
ョートニング決定部14で決定されたチャネルショート
ニングDLと実効チャネル長Leffと外部抵抗Rsd、抽出
部12で抽出された交点座標(DL*,Rtot)と交点座標
における特性曲線の傾き、真のシフト量決定部13で決
定された真のシフト量δ0が出力される。以上のように
構成することによって、実効チャネル長Leffや外部抵
抗Rsdの抽出確度が向上した絶縁ゲート型トランジスタ
の特性評価装置を得ることができる。
【0101】なお、図10に示すように、上記の実施の
形態1で説明した、図3に示す手順に従ってコンピュー
タに絶縁ゲート型トランジスタを評価させるための評価
プログラム30を、該プログラムを記録した記録媒体か
らコンピュータに読み取らせることによって上記実施の
形態1で説明した絶縁ゲート型トランジスタの特性評価
をコンピュータで実現できることはいうまでもない。評
価プログラム30を実行することによって、実施の形態
1で説明したように、例えば図9の測定装置3から与え
られる測定データ31と入力部5から与えられる制御情
報32に基づいて、実効チャネル長Leffと外部抵抗R
sdに関するデータを含む測定データ33を抽出すること
ができる。
【0102】次に、実施の形態1による絶縁ゲート型ト
ランジスタの製造方法について図11を用いて説明す
る。まず、ターゲットとなるショートトランジスタShと
リファレンスとなるロングトランジスタLoを試作する
(ステップST50)。ショートトランジスタShおよび
ロングトランジスタLoの電気的特性を測定する(ステッ
プST51)。この測定のステップで、各トランジスタ
のIds‐Vds特性、オフリーク電流Ioffおよびドレイ
ン電流Idmax等の測定を行う。オフリーク電流I
offは、例えばVds=VDD、Vgs=Vbs=0Vの時に
ソース・ドレイン間に流れる電流である。また、電流I
dmaxは、Vds=Vgs=VDD、Vbs=0Vの時にソース
・ドレイン間に流れる電流である。ここで、VDDは電
源電圧を示す。
【0103】次に、実施の形態1で説明した、絶縁ゲー
ト型トランジスタの特性評価方法を用い、Ids‐Vds
性などからショートトランジスタShの閾値電圧VthSh
実効チャネル長LeffShを抽出する。そして、ショート
トランジスタShの閾値電圧VthShと実効チャネル長L
effShと電流Idmax,Ioffが仕様を満足するかを判断す
る(ステップST53)。もし、仕様を満足していない
ときには、ステップST50に戻り、新しいマスクを用
いて試作をやり直す。
【0104】実施の形態1による絶縁ゲート型トランジ
スタの評価方法によれば、既知のマスクチャネル長と電
気的特性から閾値電圧を確度良く決定することができる
ため、絶縁ゲート型トランジスタの断面を観察する場合
に比べて製造に要する時間を短縮することができるとい
う効果がある。また、実施の形態1による絶縁ゲート型
トランジスタの評価方法によれば、図12に示すよう
に、ゲートオーバードライブVgtに対応して、所望のマ
スクチャネル長Lmにおける実効チャネル長Leffの範囲
が確度よく求められる。また、実施の形態1による絶縁
ゲート型トランジスタの評価方法によって、同時に実行
チャネル長Leffの変動範囲に対応する閾値電圧Vth
変動範囲が確度よく求められ(図13参照)、製造工程
における閾値電圧Vthについての品質管理が容易にな
る。
【0105】実施の形態2.まず、実施の形態2による
絶縁ゲート型トランジスタの評価方法の概要について図
14を用いて説明する。図14は実施の形態1による絶
縁ゲート型トランジスタの評価方法によって求められた
ゲートオーバードライブVgtに対するLm座標の値DL*
変化を示すグラフである。このグラフには、マスクチャ
ネル長LmShが異なる5つのショートトランジスタShに
ついて、真の閾値電圧を用いたときのLm座標の値DL*
変化が示されている。ただし、これらLm座標の値DL*
抽出するための基準となるロングトランジスタLoのマス
クチャネル長LmLoは21.6μmで共通である。図1
4を図16と比較して分かるように、真の閾値電圧を用
いると、ゲートオーバードライブVgtに対するLm座標
の値DL*の変化はショートトランジスタShのマスクチャ
ネル長LmShに係わらずぼぼ同じである。従って、ゲー
トオーバードライブVgtの値が、例えば0.3〜1.2
Vの範囲で、このグラフの特性曲線と一致するものを見
いだせれば、ショートトランジスタShについて真の閾値
電圧を抽出することができる。なお、実施の形態2にお
いても、実施の形態1と同様に、第1および第2の絶縁
ゲート型トランジスタ、第1および第2のゲートオーバ
ードライブ並びに第1および第2の推定値が定義され
る。
【0106】次に、この発明の実施の形態2による絶縁
ゲート型トランジスタの評価方法の一例について図15
および図16を用いて説明する。図15に示す方法で
は、図14に示す特性曲線を、その特性曲線が例えば
0.3〜1.2Vの範囲で標準偏差が小さいことを用い
て抽出する。実施の形態2による絶縁ゲート型トランジ
スタの特性評価方法においてはLm座標の値DL*のゲート
オーバードライブVgtに対する依存性を利用してショー
トトランジスタの真の閾値電圧を決定するため、実施の
形態1によるそれと似通った手順によって真の閾値電圧
が決定される。実施の形態1による絶縁ゲート型トラン
ジスタの評価方法と、実施の形態2による絶縁ゲート型
トランジスタの評価方法とが異なる点は、図1に示す手
順のステップST1であり、ステップST2は同じであ
る。
【0107】実施の形態2におけるステップST1にお
ける、実効チャネル長Leffを抽出する手順の一例が図
15に示されている。実効チャネル長Leffを抽出する
手順に関して、実施の形態1による絶縁ゲート型トラン
ジスタの評価方法と実施の形態2によるそれとが異なる
のは、図3のステップST1.6、ステップST1.7、ステ
ップST1.9〜ST1.11にそれぞれ対応する図15のス
テップST1.12、ST1.13、ST1.14〜ST1.16であ
る。
【0108】縦軸に図15のステップST1.12で求めた
仮想点のLm座標の値DL*の抽出値をとり、横軸にゲート
オーバードライブVgtをとってプロットしたものが図1
6のグラフである。図16では、仮想点のLm座標の値D
L*とゲートオーバードライブVgtの値について領域Ωの
範囲外に属するものとプロットしているが、これは仮想
点のLm座標の値DL*とゲートオーバードライブVgtの関
係を分かり易く説明するためである。ステップST1.13
では、シフト量δについて仮想点のLm座標の値DL*の平
均値と標準偏差σ[DL*]について計算する。
【0109】シフト量δについて所定の範囲δinf〜δ
supでステップST1.13の計算が終了したと判断される
と(ステップST1.4)、ステップST1.14で真のチャ
ネルショートニングDLを与えるシフト量δ0を推定す
る。このシフト量δ0は、標準偏差σ[DL*]が最小とな
るときのシフト量δである。ステップST1.15では、真
のチャネルショートニングDLがシフト量δ0の仮想点の
m座標の値DL*の平均値で与えられる。そして、ステッ
プST1.16で、実効チャネル長Leffは、マスクチャネ
ル長Lmと真のチャネルショートニングDLとの差で決定
され、外部抵抗Rsdは前述の数23で決定される。
【0110】次に、実施の形態2による絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置について図17を用いて説明
する。絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装置1A
は、実施の形態1の絶縁ゲート型トランジスタの特性評
価装置1と同様に、被測定物2の測定を行うための測定
装置3に接続されている。この絶縁ゲート型トランジス
タの特性評価装置1Aの構成において、図9の特性評価
装置1と同一符号で示された部分は図9の同一符号部分
に相当する部分である。つまり、特性評価装置1Aにお
いて、計算部6Aの抽出部12Aと真のシフト量決定部
13Aとチャネルショートニング決定部14A以外の構
成について、特性評価装置1と同じである。特性評価装
置1Aの抽出部12Aでは、ゲートオーバードライブV
gtを領域Ωで変化させて、交点座標の(DL*、Rsd *)を
求める。真のシフト量決定部13Aでは、この領域Ωに
おける交点座標のマスクチャネル長Lmの値DL*の標準偏
差σ[DL*]が最小になる値を求め、真のシフト量δ0
が決定される。抽出部12Aは、真のシフト量δ0とそ
れに対応する交点のLm座標の値DL*をチャネルショート
ニング決定部14Aに対して出力する。チャネルショー
トニング決定部14Aでは、真のシフト量δ0について
領域Ωに渡る仮想点のLm座標の値DL*の平均値からチャ
ネルショートニングDLを決定する。
【0111】実施の形態2による絶縁ゲート型トランジ
スタの製造方法については、図11におけるステップS
T52においてKY法に代えて実施の形態2による絶縁
ゲート型トランジスタの評価方法を用いればよく、上記
実施の形態1による絶縁ゲート型トランジスタの製造方
法と同様の効果を奏する。
【0112】なお、実施の形態1および実施の形態2に
よるチャネルショートニングDLの抽出において、ショー
トトランジスタShのマスクチャネル長LmShがロングト
ランジスタLoのマスクチャネル長LmLoよりも十分に小
さい(LmSh<<LmLo)とき、マスクチャネル長LmLo
とゲート仕上がり長LgLoとの差は仮想点のLm座標の値
DL*の決定にほとんど影響せず、ショートトランジスタS
hの真のチャネルショートニングDLを決定できる。例え
ば、パターン幅が0.35μm以下のレベルのデバイス
/回路パフォーマンスを評価するためには、各トランジ
スタのチャネルショートニングDLを抽出することが要求
される。各トランジスタに対してチャネルショートニン
グDLを抽出するにはショートトランジスタShとリファレ
ンスとなるロングトランジスタLoの2つのトランジスタ
を用いる。このようなチャネルショートニングDLの抽出
においてゲート仕上がり長Lgとマスクチャネル長Lm
の差がトランジスタにより異なるために生じる誤差につ
いて説明する。マスクチャネル長Lmを用いたときの仮
想点のLm座標の値DL*は数40で与えられる。
【0113】
【数40】
【0114】いま、ゲート仕上がり長‐ソース・ドレイ
ン間抵抗平面(Lg‐Rtot平面)における、交点のLg
座標をDL**とすると数41が得られる。
【0115】
【数41】
【0116】ロングトランジスタLoおよびショートトラ
ンジスタShのゲート仕上がり長LgLo,LgShとマスクチ
ャネル長LmLo,LmShとの間には、これらの差を示すΔ
Lo,ΔLShを用い、それぞれ数42,数43の関係が
成り立つので、数40から数43を用いると、交点のL
m座標の値DL*と交点のLg座標の値DL**との差は数44
のようになる。ただし、ΔLは数45に示すとおり定義
されている。
【0117】
【数42】
【0118】
【数43】
【0119】
【数44】
【0120】
【数45】
【0121】数43、数44は、LmSh<<LmLoの関係
が成り立つ場合、ショートトランジスタShの実効チャネ
ル長Leffが抽出されることを表している。数44の最
後の式の第2項が誤差を表す。いま、相対誤差をrで表
すと数46を得る。そして、LLo≒LmLoとすると、数
46は数47のように変形される。
【0122】
【数46】
【0123】
【数47】
【0124】数47は、ロングトランジスタLoのサイズ
に制限を与える。例えば、ΔL=0.1μm、r=0.
02の場合、確度良くショートトランジスタShの実効チ
ャネル長を抽出するためにはロングトランジスタのマス
クチャネル長LmLoを5μmよりも大きくする必要があ
る。
【0125】次に、フィールド分離のばらつきによりチ
ャネル幅が等しくないことによる影響の考察を行う。ソ
ース・ドレイン間抵抗Rtotを数48で表す。ここで、
gはチャネルのシート抵抗を表す。
【0126】
【数48】
【0127】ショートトランジスタShとロングトランジ
スタLoのチャネル幅Wの差をΔW(=WeffSh
effLo)と置くと、数48は数49のように変形でき
る。
【0128】
【数49】
【0129】数49は、シート抵抗gが実効チャネル幅
effに依存しないと仮定すると、実効チャネル長L
effShが(1−ΔW/WeffLo)倍になったように見える
ことを表している。いま、相対誤差をrで表すと、誤差
Δrについて数50を得る。
【0130】
【数50】
【0131】実効チャネル幅WeffLoがほぼマスクチャ
ネル幅WmLoに等しいとすると、数50は数51のよう
に変形できる。
【0132】
【数51】
【0133】数51は、抽出に用いるロングトランジス
タLoのマスクチャネル幅WmLoに制限を与える。例え
ば、2つのトランジスタLo,Shの実効チャネル幅の差Δ
Wを0.1μm、相対誤差rを0.02とした場合、確
度良くショートトランジスタShの実効チャネル長を抽出
するためには、ロングトランジスタLoのマスクチャネル
幅WmLoを5μmよりも大きくする必要がある。
【0134】次に、抽出に用いるトランジスタの外部抵
抗Rsdが異なることによる影響を考察する。外部抵抗R
sdのゲートオーバードライブVgt依存性が無視できると
仮定すると、誤差ΔRsdShは、数52で表される。ただ
し、ΔRsdは数53で与えられる。Rsd *−Rsd **は図
34で定義される。
【0135】
【数52】
【0136】
【数53】
【0137】いま、相対誤差をrで表すと、数54を得
る。また、数54を変形して、数55を得る。
【0138】
【数54】
【0139】
【数55】
【0140】数55は、ロングトランジスタLoのサイズ
に制限を与える。例えば、|ΔRsd|/Rsdsh=1、r
=0.05、Lmsh=0.2μmとすると、確度良くシ
ョートトランジスタShの実効チャネル長LeffShを抽出
するためには、ロングトランジスタLoのマスクチャネル
長LmLoが4μmよりも大きくなるように設定する必要
がある。
【0141】次に、飽和ドリフト速度がチャネルショー
トニングDL抽出に及ぼす影響を考察する。ドレイン電流
は数56で見積もることができる。
【0142】
【数56】
【0143】ここで、μは移動度を、Coxは酸化膜容量
を、U1はμ/(2・Vsat)を表す。ただし、Vsat
飽和速度である。(1+U1・Vds/Leff-1の項が
飽和ドリフト速度の効果を表している。いま、単位チャ
ネル当たりのチャネル抵抗が実効チャネル長Leffに依
存しないと考えると、ショートトランジスタShの実効チ
ャネル長LeffShは、実効的に(1+U1・Vds
eff)倍に見える。その結果、チャネルショートニン
グDLはU1・Vdsだけ小さく抽出されることになる。
【0144】飽和ドリフト速度は、ソース・ドレイン電
流‐ソース・ドレイン間電圧特性(Ids‐Vds特性)の
測定バイアス条件のうちソース・ドレイン間電圧Vds
制限を与える。0.18μmのNMOSトランジスタと
PMOSトランジスタに対する、チャネルショートニン
グDLの抽出値のソース・ドレイン間電圧依存性(Vds
存性)をそれぞれ図18、図19に示す。なお、図18
および図19においても表記されているS&I法は、実
施の形態2による絶縁ゲート型トランジスタの特性評価
方法を表す。PMOSトランジスタについては、グラフ
の傾きを示すU1は0.03μm/V程度以下である。
従って、ソース・ドレイン間電圧Vdsが0.1V以下な
らば、チャネルショートニングDLの抽出値に0.003
程度以下の差しかない。しかし、NMOSトランジスタ
では、傾きU1は0.15μm/V程度である。従っ
て、ソース・ドレイン間電圧Vdsが0.1Vの時、チャ
ネルショートニングDLの値として0.015μm程度小
さい値が抽出される。真の実効チャネル長Leffの値
は、例えば図9に示す出力部7において計算部6から入
力した各ドレイン電圧毎の実効チャネル長の値を用い、
実効チャネル長‐ソース・ドレイン間電圧の特性を示す
直線を外挿して、ソース・ドレイン間電圧Vdsが0の時
の実効チャネル長Leffの値で与えられる。しかし、製
造工程における実効チャネル長Leffのモニタでは、ソ
ース・トレイン間電圧Vdsが0.05Vのデータからの
抽出値を用いる。外挿値の場合、少なくとも2倍のデー
タを必要とすること、ばらつきが実際のそれよりも大き
くなる可能性があることを考慮してモニタリングを行
う。
【0145】ところで、ゲート仕上がり長Lgと実効チ
ャネル長Leffの差で定義されるチャネルショートニン
グDLTの効率的かつ高確度な抽出は、論理回路の回路シ
ミュレーションに関するパラメータ抽出、例えばSPICE
パラメータ抽出におけるゲート仕上がり長Lgの補正に
とって重要である。例えば、SPICEパラメータ抽出にお
いて、マスクチャネル長Lmが0.5μm程度以下のト
ランジスタに対し、電気的にゲート仕上がり長Lgの補
正を行っている。マスクチャネル長Lmが0.35μm
以下レベルのトランジスタでは、マスクチャネル長Lm
とゲート仕上がり長Lgの間にある非線形的な関係を無
視することはできない。それゆえ、各トランジスタのゲ
ート仕上がり長Lgを知る必要がある。しかし、全ての
トランジスタに対して、電子顕微鏡でゲート仕上がり長
gを測定することは困難である。そこで、実施の形態
1で説明したKY法または実施の形態2で説明したS&
I法を用いて、電気的なゲート仕上がり長Lgの補正を
次のように行う。まず、少なくとも一つ以上のトランジ
スタのゲート仕上がり長Lgを、従来からある手法を用
いて電子顕微鏡で測定する。測定されたトランジスタ
は、リファレンスとなる。次に、リファレンスとなる、
それらトランジスタに対し、ゲート仕上がり長Lgと実
効チャネル長Leffの差DLTをKY法またはS&I法で抽
出する。その次に、ゲート仕上がり長Lgを電子顕微鏡
で測定していないトランジスタの実効チャネル長Leff
を抽出し、そのトランジスタのゲート仕上がり長Lg
実効チャネル長LeffとチャネルショートニングDLTの和
で与える。マスクチャネル長Lmが異なる2つ以上のト
ランジスタをリファレンスとして用いる場合には、チャ
ネルショートニングDLTの補間値を用いる。なお、チャ
ネルショートニングDLTのばらつきはゲート仕上がり長
gのばらつきに対して無視できると仮定している。こ
こで、マスクチャネル長Lmが0.18μmのPMOS
トランジスタに対する、KY法とS&I法によるゲート
仕上がり長Lgの補正の結果を図20に示す。また、図
21〜図23に、マスクチャネル幅Wmを21.6μm
として、マスクチャネル長Lmをそれぞれ0.16μ
m、0.18μm、0.20μmとしたときのIdS‐V
ds特性について、測定値とKY法をによる抽出値を用い
たシミュレーション結果とを示す。ここに示す測定値と
シミュレーション結果とは誤差2%以下の確度で一致し
ている。
【0146】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1あるいは
請求項7記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方
法、請求項11あるいは請求項17記載の絶縁ゲート型
トランジスタの特性評価装置、または請求項20あるい
は請求項21記載の特性評価プログラムを記録してある
コンピュータ読み取り可能な記録媒体によれば、第2ゲ
ートオーバードライブの範囲に係わらず、第2絶縁ゲー
ト型トランジスタの閾値電圧が確度よく抽出でき、実効
チャネル長や外部抵抗の抽出確度を向上させることがで
きるという効果がある。
【0147】請求項2記載の絶縁ゲート型トランジスタ
の特性評価方法または請求項12記載の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置によれば、特性曲線を直線で
近似するので、仮想点を直線の交点として、また交点で
の傾きを直線の傾きとして求められるので、仮想点と仮
想点での傾きの抽出が容易であるという効果がある。
【0148】請求項3、請求項4、請求項5あるいは請
求項6記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法
または請求項13、請求項14、請求項15あるいは請
求項16記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装
置によれば、仮想点の座標のゲートオーバードライブに
関する微分を求めなくてよいので誤差を軽減できる可能
性があるという効果がある。特性曲線から求められる交
点の座標は、特性曲線のY切片やX切片の値より、ノイ
ズの影響を大きく受けるからである。従って、仮想点の
座標のゲートオーバードライブに関する微分の誤差は、
切片のその微分の誤差よりも大きくなる。
【0149】請求項8記載の絶縁ゲート型トランジスタ
の特性評価方法または請求項18記載の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置によれば、所定の形状となっ
ている特性曲線の検出が簡単になるので、特性評価の高
速化が容易になるという効果がある。
【0150】請求項9記載の絶縁ゲート型トランジスタ
の特性評価方法または請求項19記載の絶縁ゲート型ト
ランジスタの特性評価装置によれば、ドリフト速度飽和
による誤差を取り除くことができ、抽出確度を向上させ
ることができるという効果がある。
【0151】請求項10記載の絶縁ゲート型トランジス
タの製造方法によれば、絶縁ゲート型トランジスタの特
性評価方法によって非破壊的に、かつ高い確度で閾値電
圧と実効チャネル長を抽出できるので、製造期間の短縮
が図れるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の概要を説明するためのフローチャ
ートである。
【図2】 図1の一ステップを説明するための概念図で
ある。
【図3】 実施の形態1の絶縁ゲート型トランジスタの
評価方法の手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】 真のシフト量の決定について説明するための
グラフである。
【図5】 実施の形態1の効果の一例を説明するための
グラフである。
【図6】 実施の形態1の効果の他の例を説明するため
のグラフである。
【図7】 実施の形態1の効果の他の例を説明するため
のグラフである。
【図8】 高次の近似について説明するための図であ
る。
【図9】 実施の形態1の絶縁ゲート型トランジスタの
特性評価装置の一構成例を示すブロック図である。
【図10】 図9の計算部をコンピュータで実現する概
念を示す概念図である。
【図11】 実施の形態1の絶縁ゲート型トランジスタ
の特性評価方法を用いる絶縁ゲート型トランジスタの製
造工程を示すフローチャートである。
【図12】 絶縁ゲート型トランジスタの製造における
マスクチャネル長と実効チャネル長との関係を示すグラ
フである。
【図13】 絶縁ゲート型トランジスタの製造における
実効チャネル長と閾値電圧との関係を示すグラフであ
る。
【図14】 実施の形態2の概要を説明するためのグラ
フである。
【図15】 実施の形態2の絶縁ゲート型トランジスタ
の評価方法の手順の一例を示すフローチャートである。
【図16】 実施の形態2におけるチャネルショートニ
ングの決定について説明するためのグラフである。
【図17】 実施の形態2の絶縁ゲート型トランジスタ
の特性評価装置の一構成例を示すブロック図である。
【図18】 ゲート・ドレイン間電圧と実効チャネル長
との関係の一例を示すグラフである。
【図19】 ゲート・ドレイン間電圧と実効チャネル長
との関係の他の例を示すグラフである。
【図20】 KY法とS&I法によるゲート仕上がり長
の補正を示すグラフである。
【図21】 ドレイン電流‐ゲート電圧の特性について
実測値と第1のシミュレーション結果を比較するための
グラフである。
【図22】 ドレイン電流‐ゲート電圧の特性について
実測値と第2のシミュレーション結果を比較するための
グラフである。
【図23】 ドレイン電流‐ゲート電圧の特性について
実測値と第3のシミュレーション結果を比較するための
グラフである。
【図24】 チャネル抵抗と外部抵抗と実効チャネル長
とマスクチャネル長とチャネルショートニングの関係を
示す概念図である。
【図25】 ソース・ドレイン間抵抗とマスクチャネル
長との間に近似的に成立する関係を示すグラフである。
【図26】 TMC法による実効チャネル長の抽出を説
明するためのグラフである。
【図27】 TMC法による実効チャネル長の抽出を説
明するためのグラフである。
【図28】 閾値電圧の抽出について説明するためのグ
ラフである。
【図29】 閾値電圧の不確かさのためにTMC法にお
いて生じる誤差を説明するためのグラフである。
【図30】 S&R法における標準偏差の計算について
説明するためのグラフである。
【図31】 S&R法における真のシフト量の決定を説
明するためのグラフである。
【図32】 S&R法におけるチャネルショートニング
のゲートオーバードライブ領域上限に対する依存性の一
例を示すグラフである。
【図33】 S&R法におけるチャネルショートニング
のチャネル長依存性の一例を示すグラフである。
【図34】 Rsd *とRsd **の定義を説明するための図
である。
【符号の説明】
1,1A 特性評価装置、4 制御部、5 入力部、
6,6A 計算部、7出力部、11 閾値電圧・仮想シ
フト量決定部、12,12A 抽出部、13,13A
真のシフト量決定部、14,14A チャネルショート
ニング決定部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網城 啓之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 丸山 裕子 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4M106 AA01 AB03 AB04 BA14 CA01 CA02 CA04 CA10 CA32 5F040 DA00 DA30 DB01 DB10 (54)【発明の名称】 絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法、絶縁ゲート型トランジスタの製造方法、絶縁ゲート 型トランジスタの特性評価装置、および特性評価プログラムを記録してあるコンピュータ読み取 り可能な記録媒体

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)マスクチャネル長のみが互いに異
    なる少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタを準備
    するステップと、 (b)前記少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタ
    のうち、チャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トラン
    ジスタに関する閾値電圧を抽出し、チャネル長の短い方
    の第2絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を推
    定するとともに推定した当該閾値電圧の値を第1の推定
    値とするステップと、 (c)前記第1絶縁ゲート型トランジスタのゲート電圧
    と抽出された前記第1絶縁ゲート型トランジスタの前記
    閾値電圧との差を第1ゲートオーバードライブと定義す
    るとともに前記第2絶縁ゲート型トランジスタのゲート
    電圧と前記第1の推定値との差を第2ゲートオーバード
    ライブと定義したとき、前記マスクチャネル長をX軸、
    ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐Y平面におい
    て、前記第1および第2ゲートオーバードライブが等し
    いという条件の下で、前記第1および第2絶縁ゲート型
    トランジスタの前記マスクチャネル長と前記ソース・ド
    レイン間抵抗との関係を示す特性曲線から、前記第1お
    よび第2ゲートオーバードライブを微小変化させても前
    記ソース・ドレイン間抵抗の変化がほぼ0と推定される
    仮想点を抽出して当該仮想点におけるX座標の値および
    Y座標の値をそれぞれ第2および第3の推定値とし、並
    びに前記仮想点における前記特性曲線の傾きを抽出する
    とともに抽出した当該傾きの値を第4の推定値とするス
    テップと、 (d)前記ステップ(c)を、前記第1の推定値を変化
    させて繰り返し行うステップと、 (e)前記ステップ(c)、(d)に係わる前記第2か
    ら第4の推定値の中から、前記第1および第2ゲートオ
    ーバードライブの微小変化に対し、前記第2の推定値の
    変化分と前記第4の推定値との積に前記第3の推定値の
    変化分が等しくなるときの最適な第2から第4の推定値
    を求め、当該最適な第2から第4の推定値に対応する最
    適な第1の推定値を決定すると共に、前記最適な第1の
    推定値に基づいて前記第2絶縁ゲート型トランジスタの
    閾値電圧の真の値を決定するステップと、 (f)前記閾値電圧の真の値から前記マスクチャネル長
    と実効チャネル長との差および外部抵抗を決定するステ
    ップとを備える絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ステップ(e)では、前記特性曲線
    を、前記X‐Y平面において、前記第1のゲートオーバ
    ードライブが第1の値のときに前記第1絶縁ゲート型ト
    ランジスタについて与えられる第1の点と、前記第2ゲ
    ートオーバードライブが前記第1の値の時に前記第2絶
    縁ゲート型トランジスタについて与えられる第2の点と
    を通る第1の直線で近似することを特徴とする、請求項
    1記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法。
  3. 【請求項3】 前記ステップ(e)は、前記第1および
    第2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前記第
    2の推定値の前記変化分と前記第4の推定値との前記積
    に前記第3の推定値の前記変化分が等しくなるときの前
    記最適な第2から第4の推定値を、 【数1】 で与えられる関係式から求めることを特徴とする、請求
    項2記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法。
  4. 【請求項4】 前記ステップ(e)は、前記第1および
    第2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前記第
    2の推定値の前記変化分と前記第4の推定値との前記積
    に前記第3の推定値の前記変化分が等しくなるときの前
    記最適な第2から第4の推定値を、 【数2】 で与えられる関係式から求めることを特徴とする、請求
    項2記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法。
  5. 【請求項5】 前記ステップ(e)は、前記第1および
    第2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前記第
    2の推定値の前記変化分と前記第4の推定値との前記積
    に前記第3の推定値の前記変化分が等しくなるときの前
    記最適な第2から第4の推定値を、 【数3】 で与えられる関係式から求めることを特徴とする、請求
    項2記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法。
  6. 【請求項6】 前記ステップ(e)は、前記第1および
    第2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前記第
    2の推定値の前記変化分と前記第4の推定値との前記積
    に前記第3の推定値の前記変化分が等しくなるときの前
    記最適な第2から第4の推定値を、 【数4】 で与えられる関係式から求めることを特徴とする、請求
    項2記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法。
  7. 【請求項7】 (a)マスクチャネル長のみが互いに異
    なる少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタを準備
    するステップと、 (b)前記少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタ
    のうち、チャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トラン
    ジスタに関する閾値電圧を抽出し、チャネル長の短い方
    の第2絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を推
    定して推定した値を第1の推定値とするステップと、 (c)前記第1絶縁ゲート型トランジスタのゲート電圧
    と抽出した前記第1絶縁ゲート型トランジスタの前記閾
    値電圧との差を第1ゲートオーバードライブと定義する
    とともに前記第2絶縁ゲート型トランジスタのゲート電
    圧と前記第1の推定値との差を第2ゲートオーバードラ
    イブと定義したときに、前記マスクチャネル長をX軸、
    ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐Y平面におい
    て、前記第1および第2ゲートオーバードライブが等し
    いという条件の下で、前記第1および第2絶縁ゲート型
    トランジスタの前記マスクチャネル長と前記ソース・ド
    レイン間抵抗との関係を示す特性曲線から、前記第1お
    よび第2ゲートオーバードライブを微小変化させたとき
    に、前記ソース・ドレイン間抵抗の変化がほぼ0と推定
    される仮想点を抽出して当該仮想点におけるX座標の値
    を第2の推定値とするステップと、 (d)前記ステップ(c)を、前記第1の推定値を変化
    させて繰り返し行うステップと、 (e)前記ステップ(b)、(c)、(d)に係わる前
    記第1および第2の推定値の中から、前記第2ゲートオ
    ーバードライブをX軸にとり前記第2の推定値をY軸に
    とったときの、前記第2ゲートオーバードライブと前記
    第2の推定値との関係を示す特性曲線の形状が、前記第
    2ゲートオーバードライブの所定の範囲において所定の
    形状となる場合の最適な第1の推定値を求め、当該最適
    な第1の推定値に基づいて前記第2絶縁ゲート型トラン
    ジスタの閾値電圧の真の値を決定するステップと、 (f)前記閾値電圧の真の値から前記マスクチャネル長
    と実効チャネル長との差および外部抵抗を決定するステ
    ップとを備える絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方
    法。
  8. 【請求項8】 前記ステップ(e)は、前記所定の形状
    となっている前記特性曲線を検出するために、複数の前
    記特性曲線の中から前記所定の範囲において前記第2の
    推定値が最もよく一定値に収束している最適な前記特性
    曲線を求めるステップを含むことを特徴とする、請求項
    7記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法。
  9. 【請求項9】 (a)ソース・ドレイン間電圧の異なる
    2つ以上のドレイン電流‐ゲート電圧特性から、抵抗に
    基づく方法を用いて、それぞれ実効チャネル長を抽出す
    るステップと、 (b)前記ステップ(a)で異なるソース・ドレイン間
    電圧について抽出した実効チャネル長から外挿して実効
    チャネル長を決定するステップとを備える絶縁ゲート型
    トランジスタの特性評価方法。
  10. 【請求項10】 マスクチャネル長のみが互いに異なる
    少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタを作成する
    工程と、 前記2つの絶縁ゲート型トランジスタのドレイン電流特
    性をゲート電圧およびソース・ドレイン間電圧を変えて
    測定する工程と、 請求項1から請求項9のうちのいずれかに記載されてい
    る絶縁ゲート型トランジスタの特性評価方法を用いて前
    記絶縁ゲート型トランジスタの閾値電圧と実効チャネル
    長を決定する工程と、 前記ドレイン電流特性、前記閾値電圧および前記実効チ
    ャネル長の仕様適合性を判断する工程とを備える、絶縁
    ゲート型トランジスタの製造方法。
  11. 【請求項11】 マスクチャネル長のみが互いに異なる
    少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタのうち、チ
    ャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トランジスタに関
    する特性を基準としてチャネル長の短い方の第2絶縁ゲ
    ート型トランジスタに関する特性を評価する絶縁ゲート
    型トランジスタの特性評価装置であって、 前記第1絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を
    抽出し、前記第2絶縁ゲート型トランジスタに関する閾
    値電圧を推定し、推定して得た値を第1の推定値とする
    閾値電圧推定手段と、 前記第1絶縁ゲート型トランジスタのゲート電圧と抽出
    した前記第1絶縁ゲート型トランジスタの前記閾値電圧
    との差を第1ゲートオーバードライブと定義するととも
    に前記第1および第2絶縁ゲート型トランジスタのゲー
    ト電圧とび前記第1の推定値との差を第2ゲートオーバ
    ードライブと定義し、前記マスクチャネル長をX軸、ソ
    ース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐Y平面において
    前記第1および第2絶縁ゲート型トランジスタの前記マ
    スクチャネル長と前記ソース・ドレイン間抵抗との関係
    を示す特性曲線から、前記第1および第2ゲートオーバ
    ードライブを微小変化させたときに、前記ソース・ドレ
    イン間抵抗の変化がほぼ0と推定される仮想点を抽出し
    て当該仮想点におけるX座標の値およびY座標の値をそ
    れぞれ第2および第3の推定値とし、並びに前記仮想点
    における前記特性曲線の傾きを抽出して当該傾きの値を
    第4の推定値とする抽出手段と、 前記第2から第4の推定値の中から、前記第1および第
    2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前記第2
    の推定値の変化分と前記第4の推定値との積に前記第3
    の推定値の変化分が等しくなるときの最適な第2から第
    4の推定値を求め、求められた当該第2から第4の推定
    値に対応する最適な第1の推定値を決定すると共に、前
    記最適な第1の推定値に基づいて前記第2絶縁ゲート型
    トランジスタの真の閾値電圧を決定する閾値電圧決定手
    段と、 前記真の閾値電圧に基づいて前記マスクチャネル長と実
    効チャネル長との差および外部抵抗を決定するチャネル
    ショートニング決定手段とを備える絶縁ゲート型トラン
    ジスタの特性評価装置。
  12. 【請求項12】 前記抽出手段は、前記特性曲線を、前
    記X‐Y平面において、前記第1ゲートオーバードライ
    ブが第1の値のときに前記第1絶縁ゲート型トランジス
    タについて与えられる第1の点と、前記第2ゲートオー
    バードライブが前記第1の値のときに前記第2絶縁ゲー
    ト型トランジスタについて与えられる第2の点とを通る
    第1の直線を用いて近似することを特徴とする、請求項
    11記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装置。
  13. 【請求項13】 前記閾値電圧決定手段は、前記第1お
    よび第2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前
    記第2の推定値の前記変化分と前記第4の推定値との前
    記積に前記第3の推定値の前記変化分が等しくなるとき
    の前記最適な第2から第4の推定値を、 【数5】 で与えられる関係式から求めることを特徴とする、請求
    項12記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装
    置。
  14. 【請求項14】 前記閾値電圧決定手段は、前記第1お
    よび第2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前
    記第2の推定値の前記変化分と前記第4の推定値との前
    記積に前記第3の推定値の前記変化分が等しくなるとき
    の前記最適な第2から第4の推定値を、 【数6】 で与えられる関係式から求めることを特徴とする、請求
    項12記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装
    置。
  15. 【請求項15】 前記閾値電圧決定手段は、前記第1お
    よび第2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前
    記第2の推定値の前記変化分と前記第4の推定値との前
    記積に前記第3の推定値の前記変化分が等しくなるとき
    の前記最適な第2から第4の推定値を、 【数7】 で与えられる関係式から求めることを特徴とする、請求
    項12記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装
    置。
  16. 【請求項16】 前記閾値電圧決定手段は、前記第1お
    よび第2ゲートオーバードライブの微小変化に対し、前
    記第2の推定値の前記変化分と前記第4の推定値との前
    記積に前記第3の推定値の前記変化分が等しくなるとき
    の前記最適な第2から第4の推定値を、 【数8】 で与えられる関係式から求めることを特徴とする、請求
    項12記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価装
    置。
  17. 【請求項17】 マスクチャネル長のみが互いに異なる
    少なくとも2つの絶縁ゲート型トランジスタのうち、チ
    ャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型トランジスタに関
    する特性を基準としてチャネル長の短い方の第2絶縁ゲ
    ート型トランジスタに関する特性を評価する絶縁ゲート
    型トランジスタの特性評価装置であって、 前記第1絶縁ゲート型トランジスタに関する閾値電圧を
    抽出し、前記第2絶縁ゲート型トランジスタに関する閾
    値電圧を推定し、推定して得た値を第1の推定値とする
    閾値電圧推定手段と、 前記第1絶縁ゲート型トランジスタのゲート電圧と抽出
    された前記第1絶縁ゲート型トランジスタの前記閾値電
    圧との差を第1ゲートオーバードライブと定義するとと
    もに前記第2絶縁ゲート型トランジスタのゲート電圧と
    前記第1の推定値との差を第2ゲートオーバードライブ
    をと定義したときに、前記マスクチャネル長をX軸、ソ
    ース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐Y平面において
    前記第1および第2絶縁ゲート型トランジスタの前記マ
    スクチャネル長と前記ソース・ドレイン間抵抗との関係
    を示す特性曲線から、前記第1および第2ゲートオーバ
    ードライブを微小変化させたときに、前記ソース・ドレ
    イン間抵抗の変化がほぼ0と推定される仮想点を抽出し
    て当該仮想点におけるX座標の値を第2の推定値とする
    抽出手段と、 前記第2の推定値の中から、前記第2ゲートオーバード
    ライブをX軸にとり前記第2の推定値をY軸にとったと
    きの、前記第2ゲートオーバードライブと前記第2の推
    定値との関係を示す特性曲線の形状が、前記第2ゲート
    オーバードライブの所定の範囲において所定の形状とな
    る場合の最適な第1の推定値を求め、求められた当該最
    適な第1の推定値に基づいて前記第2絶縁ゲート型トラ
    ンジスタの真の閾値電を決定する閾値電圧決定手段と、 前記真の閾値電圧に基づいて前記マスクチャネル長と実
    効チャネル長との差および外部抵抗を決定するチャネル
    ショートニング決定手段とを備える絶縁ゲート型トラン
    ジスタの特性評価装置。
  18. 【請求項18】 前記閾値電圧決定手段は、前記所定の
    形状となっている前記特性曲線を検出するために、複数
    の前記特性曲線の中から、前記所定の範囲において前記
    第2の推定値が最もよく一定値に収束している最適な前
    記特性曲線を求めるステップを含むことを特徴とする、
    請求項17記載の絶縁ゲート型トランジスタの特性評価
    装置。
  19. 【請求項19】 ソース・ドレイン間電圧の異なる2つ
    以上のドレイン電流‐ゲート電圧特性から、抵抗に基づ
    く方法を用いて、それぞれ実効チャネル長を抽出する計
    算手段と異なるソース・ドレイン間電圧について抽出し
    た実効チャネル長から外挿して実効チャネル長を決定す
    る出力手段とを備える絶縁ゲート型トランジスタの特性
    評価装置。
  20. 【請求項20】 コンピュータに、マスクチャネル長の
    みが互いに異なる少なくとも2つの絶縁ゲート型トラン
    ジスタのうち、チャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型
    トランジスタに関する特性を基準としてチャネル長の短
    い方の第2絶縁ゲート型トランジスタに関する特性を評
    価させる特性評価プログラムを記録してあるコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体であって、 前記コンピュータに、前記第1絶縁ゲート型トランジス
    タに関する閾値電圧を抽出させ、前記第2絶縁ゲート型
    トランジスタに関する閾値電圧を推定させて推定させた
    値を第1の推定値とさせる手段と、 前記コンピュータに、前記第1絶縁ゲート型トランジス
    タのゲート電圧と抽出させた前記第1絶縁ゲート型トラ
    ンジスタの閾値電圧との差を第1ゲートオーバードライ
    ブと定義するとともに前記第2絶縁ゲート型トランジス
    タのゲート電圧と前記第1の推定値との差を第2ゲート
    オーバードライブと定義したときに、前記マスクチャネ
    ル長をX軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐
    Y平面において、前記第1および第2ゲートオーバード
    ライブが等しいという条件の下で、前記第1および第2
    絶縁ゲート型トランジスタの前記マスクチャネル長と前
    記ソース・ドレイン間抵抗との関係を示す特性曲線か
    ら、前記第1および第2ゲートオーバードライブを微小
    変化させたときに、前記ソース・ドレイン間抵抗の変化
    がほぼ0と推定される仮想点を抽出させて当該仮想点に
    おけるX座標の値およびY座標の値をそれぞれ第2およ
    び第3の推定値とさせ、並びに前記仮想点における前記
    特性曲線の傾きを抽出させて当該傾きの値を第4の推定
    値とさせる手段と、 前記コンピュータに、前記第2から第4の推定値の中か
    ら、前記第1および第2ゲートオーバードライブの微小
    変化に対し、前記第2の推定値の変化分と前記第4の推
    定値との積に前記第3の推定値の変化分が等しくなると
    きの最適な第2から第4の推定値を求めさせ、求めさせ
    た当該第2から第4の推定値に対応する最適な第1の推
    定値を決定すると共に、前記最適な第1の推定値に基づ
    いて前記第2絶縁ゲート型トランジスタの真の閾値電圧
    を決定させる手段と、 前記コンピュータに、前記真の閾値電圧に基づいて前記
    マスクチャネル長と実効チャネル長との差および外部抵
    抗を決定させる手段とを含む特性評価プログラムを記録
    してあるコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  21. 【請求項21】 コンピュータに、マスクチャネル長の
    みが互いに異なる少なくとも2つの絶縁ゲート型トラン
    ジスタのうち、チャネル長の長い方の第1絶縁ゲート型
    トランジスタに関する特性を基準としてチャネル長の短
    い方の第2絶縁ゲート型トランジスタに関する特性を評
    価させる特性評価プログラムを記録してあるコンピュー
    タ読み取り可能な記録媒体であって、 前記コンピュータに、前記第1絶縁ゲート型トランジス
    タに関する閾値電圧を抽出させ、前記第2絶縁ゲート型
    トランジスタに関する閾値電圧を推定させて推定させた
    値を第1の推定値とさせる手段と、 前記コンピュータに、前記第1絶縁ゲート型トランジス
    タのゲート電圧と抽出させた前記第1絶縁ゲート型トラ
    ンジスタの前記閾値電圧を第1ゲートオーバードライブ
    と定義するとともに前記第2絶縁ゲート型トランジスタ
    のゲート電圧と前記第1の推定値との差を第2ゲートオ
    ーバードライブを用いさせ、前記マスクチャネル長をX
    軸、ソース・ドレイン間抵抗をY軸とするX‐Y平面に
    おいて、前記第1および第2ゲートオーバードライブが
    等しいという条件の下で、前記第1および第2絶縁ゲー
    ト型トランジスタの前記マスクチャネル長と前記ソース
    ・ドレイン間抵抗との関係を示す特性曲線から、前記第
    1および第2ゲートオーバードライブを微小変化させた
    ときに、前記ソース・ドレイン間抵抗の変化がほぼ0と
    推定される仮想点を抽出させて当該仮想点におけるX座
    標の値を第2の推定値とさせる手段と、 前記コンピュータに、前記第2の推定値の中から、前記
    第2ゲートオーバードライブをX軸にとり前記第2の推
    定値をY軸にとったときの、前記第2ゲートオーバード
    ライブと前記第2の推定値との関係を示す特性曲線の形
    状が、前記第2ゲートオーバードライブの所定の範囲に
    おいて所定の形状となる場合の最適な第1の推定値を求
    めさせ、求めさせた当該最適な第1の推定値を前記第2
    絶縁ゲート型トランジスタの真の閾値電圧と決定させる
    手段と、 前記コンピュータに、前記真の閾値電圧に基づいて前記
    マスクチャネル長と実効チャネル長との差および外部抵
    抗を決定させる手段とを含む特性評価プログラムを記録
    してあるコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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