JP2000047431A - 静電潜像現像用トナー及び現像剤の製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナー及び現像剤の製造方法

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JP2000047431A
JP2000047431A JP22948198A JP22948198A JP2000047431A JP 2000047431 A JP2000047431 A JP 2000047431A JP 22948198 A JP22948198 A JP 22948198A JP 22948198 A JP22948198 A JP 22948198A JP 2000047431 A JP2000047431 A JP 2000047431A
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odor
acid
alcohol
fixing
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Kimitoshi Yamaguchi
公利 山口
Akihiro Koban
昭宏 小番
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のトナー製造方法において、ごくわずか
に残存する臭気物質や、製造時の保管環境などによって
トナー成分の一部が分解して生じる微量の臭気物質を十
分に脱臭・除去し、トナー自体の臭いと定着時の臭気が
少ないトナー及び現像剤の製造法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも熱可塑性樹脂及び着色剤を含
有するトナーにおいて、粉砕・分級処理後に消臭剤を添
加して脱臭処理することを特徴とするトナー製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電荷像を現像す
るために用いられる電子写真用トナー製造時の脱臭方法
及び現像剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子複写機等で使用される現像剤に含有
されるトナーは、バインダー樹脂の他、例えば磁性粉、
着色剤、帯電制御剤又は離型剤(ポリオレフィンワック
ス等)を分散含有している。バインダー樹脂にはスチレ
ン−アクリル系樹脂又はポリエステル系樹脂が多く用い
られるが、それらバインダー樹脂の製造に用いられるモ
ノマー、溶媒、重合開始剤、重合促進剤又は重合抑制剤
等が不純物としてトナー中に残存していることが多い。
帯電制御剤には第4アンモニウム塩、ニグロシン系染料
又は含金属アゾ染料、極性基を有するポリマー等を用い
るが、それら帯電制御剤由来の不純物がトナー中に残存
している場合もある。
【0003】例えば帯電制御剤として第4アンモニウム
塩を用いる場合、不純物としてアミン類が含まれる場合
がある。また、バインダー樹脂への第4アンモニウム塩
の混練分散工程における混練温度が高すぎる場合も他成
分との化学反応によりアミン類が生成することもある。
その他、着色剤由来の残溶媒、分解生成物などが混入し
ている場合もある。
【0004】これらの不純物、特に低分子量の芳香をも
つ成分は、使用時のトナー容器を開封したときの臭気と
して不快感を感ずるなどの不具合をもたらす。また、ト
ナーは定着工程においてコピー紙面に定着する方法とし
て、加圧定着法、熱定着法等が用いられる。更に、熱定
着法としてはオーブン定着法、フラッシュ定着法、加圧
定着法、加熱ローラ定着法等があるが、電子写真複写機
等では一般的に加熱ローラ定着法が用いられている。こ
の方法は加熱ローラの表面と被定着シート像を被定着シ
ート上に融着する際の熱効率が極めて良好で、迅速に定
着することができるので、特に高速度の複写時における
定着方法として極めて有効である。
【0005】しかしながら、この方法ではトナー像を加
熱するために、トナー中の微量成分を大気中に放出し使
用者にとって不快臭をもたらす場合がある。更に近年、
複写機やプリンタの小型化に伴い、オフィス等ではそれ
らを身近で使用することが多くなってきた。また、一般
家庭で使用される機会も増し、結果としてトナーから発
せられる臭気は従来に増して使用者に不快感を与える機
会が多くなっている。
【0006】また、電子写真装置から発生する悪臭原因
の一つであったコロナ放電によるオゾン発生があった
が、ローラ帯電やブラシ帯電等の接触帯電法、或いはオ
ゾン発生を極力抑えたコロナ放電器等の技術革新によ
り、オゾン臭は劇的に低減され、相対的に使用者にトナ
ー臭が不快感を与える場合が多くなった。また、本体装
置にオゾン、臭気等を吸着するためにフィルターを付設
している場合が多かったが、これは生産コスト的にも不
利であり、また、脱臭性能維持のためには定期的な交換
等の煩わしさもある。
【0007】これらのトナーに由来する臭気を低減させ
る方法としては、従来からバインダー樹脂中の不純物を
軽減する方法がある。例えば、特開昭64−70765
号公報、特開昭64−88556号公報、特開平8−3
28311号公報等には、バインダー樹脂中の残存モノ
マーの低減による臭気の低減が提案されており、特開平
7−104515号公報、特開平7−104514号公
報等には、樹脂中の揮発成分の低減だけでは十分でない
として、トナーの製造工程の間に原材料中に微量含まれ
る化学的に不安定な物質発生が分解して生ずる生成物が
臭気の発生原因となることから、最終的なトナー製品全
体の臭気対策として、臭気を除去する技術が開示されて
いる。
【0008】また、特開平8−171234号公報に
は、臭気の原因物質をトナー中に含有するベンズアルデ
ヒドの酸化生成物であるとして、ベンズアルデヒドの含
有量を低減する試みがなされている。また一方、特開平
9−230628号公報には、樹脂の分子量制御剤であ
り、トナーの基本性能上欠かすことのできないアルキル
メルカプタン(臭気発生の原因物質の一つ)の使用量を
低減しつつ、これを必要最低量含有することで、臭気改
善のために定着性に悪影響が現れることを防止する工夫
がなされている。
【0009】また、特開平3−105350号公報で
は、臭気物質を反応吸着する物質としてアルキルベタイ
ン化合物をトナー中に添加する試みが記載されている
が、化合物の構造上、他のトナー成分への吸着性が避け
られず、例えばトナーとしての帯電性等の基本品質に好
ましい影響を与えない。
【0010】また更に、特開平2−240663号公報
には粉砕・分級工程において脱臭剤とトナーを5時間以
上接触し、脱臭する方法が記載されているが、製造時間
が長時間にわたることや、製造終了後に発生する臭気に
ついては低減されるものではない。
【0011】更に、上記いずれの場合も、人間が知覚し
得る臭気物質の必要量は極めて微量であるため、いかに
原因物質の除去を行なっても製造終了から使用者によっ
て開封、使用される間に、ごくわずかに揮発した臭気物
質や、製造後の保管環境によってはトナー成分の一部が
分解して生ずる微量の臭気物質もあり、これらは容易に
知覚し得るものであった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、通常
のトナー製造方法において、ごくわずかに残存する臭気
物質や、製造時の保管環境などによってトナー成分の一
部が分解して生じる微量の臭気物質を十分に脱臭・除去
し、トナー自体の臭いと定着時の臭気が少ないトナー及
び現像剤の製造法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、本発明の(1)
「少なくとも熱可塑性樹脂及び着色剤を含有するトナー
において、粉砕・分級処理後に消臭剤を添加して脱臭処
理することを特徴とするトナー製造方法」、(2)「磁
性キャリアと前記(1)項に記載の方法で得られるトナ
ーとを混合することを特徴とする二成分現像剤の製造方
法。」によって達成されることを見い出した。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
製造方法は、粉砕・分級工程の直後、或いは添加剤の混
合後のいずれの時点でも適用することが可能である。消
臭剤を添加し脱臭処理すると、数時間から効果が見られ
る。時間は長いほどよいが、好ましくは24時間以上が
よい。脱臭処理する際の温度は高い方がよい。しかし、
温度が高すぎると長時間処理する場合、トナーのブロッ
キングや帯電特性に悪影響が生じるので、好ましくは6
0℃以下が適当である。
【0015】消臭剤は吸着機能または悪臭を分解する機
能をもつもの、いずれのタイプも使用可能である。例え
ば、吸着機能をもつものとしては活性炭が挙げられる。
活性炭は、植物繊維、ヤシガラ、コーヒー豆、竹、木
片、石炭などの含炭素物質を原料として作られ、表面が
複雑な多孔性構造をもち、膨大な細孔面積を有するもの
であり、臭気成分の吸着能力に優れている。使用形態
は、粉状、粒状どちらでもよいが、300m2/g以上
の表面積をもつものが好ましい。脱臭処理に使用された
活性炭は400℃〜450℃で加熱して吸着物質を除去
し、再生して再び使用することも可能である。脱臭処理
後メッシュなどで除去することができる。或いは通気性
のよい袋又はケースに活性炭を入れて、トナーが密封さ
れた容器内に設置する方法のいずれでもよい。磁性キャ
リアと請求項1に記載の方法で脱臭処理されたトナーと
を混合し、スタート現像剤を作成することにより、定着
時の臭気が少ない二成分現像剤を提供することができ
る。
【0016】本発明に使用される熱可塑性樹脂を作成す
るための単量体は、特に限定されるものではないが、具
体例として次の各モノマーが挙げられる。即ち、スチレ
ン及びその誘導体、例えばメチルスチレン、ジメチルス
チレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチ
ルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、
ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレ
ン、オクチルスチレンの如きアルキルスチレン、フロロ
スチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモ
スチレン、ヨードスチレンの如きハロゲン化スチレン、
更にニトロスチレン、アセチルスチレン、メトキシスチ
レンなどが挙げられる。
【0017】また、付加重合性不飽和カルボン酸、即
ち、アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、チグリン酸、アンゲ
リカ酸の如き付加重合性不飽和脂肪族モノカルボン酸、
又はマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸の
如き付加重合性不飽和脂肪族ジカルボン酸が挙げられ
る。また、カルボン酸の金属塩化したものも用いること
ができ、この金属塩化は重合終了後に行なうことができ
る。
【0018】また、前記付加重合性不飽和カルボン酸と
アルキルアルコール、ハロゲン化アルキルアルコール、
アルコキシアルキルアルコール、アラルキルアルコー
ル、アルケニルアルコールの如きアルコールとのエステ
ル化物などが挙げられる。そして、上記アルコールの具
体例としてメチルアルコール、エチルアルコール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコー
ル、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチ
ルアルコール、ノニルアルコール、ドデシルアルコー
ル、テトラデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール
の如きアルキルアルコール;これらアルキルアルコール
を一部ハロゲン化したハロゲン化アルキルアルコール;
メトキシエチルアルコール、エトキシエチルアルコー
ル、メトキシプロピルアルコール、エトキシプロピルア
ルコールの如きアルコキシアルキルアルコール;ベンジ
ルアルコール、フェニルエチルアルコール、フェニルプ
ロピルアルコールの如きアラルキルアルコール;アリル
アルコール、クロトニルアルコールの如きアルケニルア
ルコールが挙げられる。
【0019】また、前記付加重合性不飽和カルボン酸よ
り誘導されるアミド及びニトリル;エチレン、プロピレ
ン、ブテン、イソブチレンの如き脂肪族モノオレフィ
ン;塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニル、1,2−
ジクロルエチレン、1,2−ジブロムエチレン、1,2
−ジヨードエチレン、塩化イソプロペニル、臭化イソプ
ロペニル、塩化アリル、臭化アリル、塩化ビニリデン、
弗化ビニル、弗化ビニリデンのごときハロゲン化脂肪族
オレフィン;1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエ
ン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエン−3−
メチル−2,4−ヘキサジエンの如き共役ジエン系脂肪
族ジオレフィンが挙げられる。
【0020】更に、酢酸ビニル類、ビニルエーテル類;
ビニルカルバゾール、ビニルピリジン、ビニルピロリド
ンなどの含窒素ビニル化合物が挙げられる。本発明に使
用する樹脂は、これらのモノマーを1種又は2種以上重
合したものを用いることができる。
【0021】また、ポリエステル系樹脂としては、一般
公知のアルコールと酸との重縮合反応によって得られる
ものを全て用いることができる。また、一般公知の方法
により酸価の制御を行なうことができる。例えばアルコ
ールとしては、ポリエチレングリコール、ジエチレング
リコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレ
ングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4
−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビ
ス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノー
ルA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン
化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェ
ノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭
素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換
した二価のアルコール単位体、その他の2価のアルコー
ル単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテ
トロール、1,4−サルビタン、ペンタエスリトールジ
ペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタン
トリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオ
ール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,
3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の
高アルコール単量体を挙げることができる。
【0022】また、ポリエステル樹脂を得るために用い
られるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン
酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタ
ル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22
の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した二価の有
機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステ
ルとリノレイン酸の二量体、1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、
2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカ
ルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,
3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボ
キシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタ
ン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボ
ール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価
カルボン酸単量体を挙げることができる。
【0023】トナーが良好な画像を得るためには十分な
流動性を付与し、転写抜けなどの異常のない良好な画像
を得ることが肝要である。これには一般に流動性向上材
として疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの
微粒子を外添することが公知であり、金属酸化物、有機
樹脂微粒子、金属石鹸など、下記のようなものを用いる
ことが可能である。例えばテフロン、ステアリン酸亜鉛
の如き滑剤或いは酸化セリウム、炭化ケイ素等の研磨
剤、或いは例えば表面を疎水化したSiO2、TiO2
の無機酸化物などの流動性付与剤、ケーキング防止剤と
して知られるもの。及び、それらの表面処理物などであ
る。特に従来、流動性の向上効果においては疎水性シリ
カが好ましく用いられる。
【0024】本発明に使用される着色剤としては、カー
ボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタ
ロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6
G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キ
ナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、ト
リアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、染顔
料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混
合して使用し得る。
【0025】また、トナーの摩擦帯電性を十分に制御す
る目的で、いわゆる極性制御剤、例えばモノアゾ染料の
金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル酸、
ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属
錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染
料などを含有させることができる。
【0026】さらに必要に応じて離型剤を添加してもよ
い。離型材料として、低分子量ポリプロピレン、低分子
量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリス
タリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モ
ンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることが
できるが、これらに限定されるものではない。特に、脱
遊離脂肪酸型カルナウバワックス、モンタンワックス、
酸化ライスワックス、フィッシャートロプシュワックス
から選ばれる離型剤を用いた場合、離型性に優れ、熱ロ
ーラ、熱フィルムなどの接触型定着を使用した場合、定
着部材温度の広い温度範囲での使用が可能となる。
【0027】本発明のトナーは一成分現像方式、二成分
現像方式のいずれの現像方式においても使用できる。二
成分現像剤の場合には、キャリアは公知のものが全て使
用可能である。被覆用樹脂としては、表面エネルギーが
小さく、かつ耐熱性の良好なものであれば、単独又は混
合してして使用することも可能であり、例えば以下のも
のが挙げられる。ポリ四弗化エチレン(PTFE)、パ
ーフルオロアルコキシ・フッ素樹脂(PFA)、四弗化
エチレン・六弗化プロピレン共重合体(FEP)、エチ
レン・四弗化エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロ
ロ三弗化エチレン(PCTFE)、弗化ビニリデン(P
VDF)、弗化ビニル(PVF)、ポリイミド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂など。また、シリコーン樹脂として
は、下記一般式で表わされる繰り返し単位を含むシリコ
ーン樹脂が挙げられる。
【0028】
【化1】
【0029】ストレートシリコーン樹脂としては、KR
271、KR272、KR282、KR252、KR2
55、KR152(信越化学工業社製)、SR240
0、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社
製)などがある。また、変性シリコーンとしては、エポ
キシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノ
ール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエ
ステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなど
が挙げられ、変性シリコーンの例としては、エポキシ変
性:ES−100N、アクリル変性:KR5208、ポ
リエステル変性:KR−5203、アルキッド変性:K
R−206、ウレタン変性:KR−305(以上、信越
化学工業社製)、エポキシ変性:SR−2115、アル
キッド変性:SR2110(以上、東レダウコーニング
シリコーン社製)などである。
【0030】また、シリコーン樹脂としては、下記
(1)式で表わされる繰り返し単位を含むシリコーン樹
脂が挙げられる。さらにシリコーン樹脂と添加物の分散
性、相溶性を向上させるために、一般公知のシランカッ
プリング剤を含めることができる。シランカップリング
剤としては、
【0031】
【化2】 X−Si(OR)n ・・・(1)式 (式中、nは1〜3の整数である。)で表わされ、Xは
有機物、無機物との反応性、吸着性を有する各種の官能
基、および官能基を有する飽和、不飽和の炭化水素鎖を
意味する。ORはアルコキシ基を意味する。特にXにア
ミノ基を有する、いわゆるアミノシランカップリング剤
は好ましく用いられる。
【0032】また、コート層に、抵抗調整、被膜強度ア
ップなどのため、以下のような物質を含有させることが
できる。導電性ZnO、Al等の金属粉、各種の方法で
作られたSnO2、MoB2、炭化ケイ素、および導電性
高分子、カーボンブラック等がある。キャリア芯材とし
ては、例えば従来より公知の、鉄、コバルトなどの強磁
性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、
Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、N
i−Zn系フェライト、Baフェライトなどが挙げられ
る。本発明の被覆樹脂の形成方法は、スプレードライ
法、浸漬法、或いはパウダーコーティング法など公知の
方法が使用できる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてさらに具体的
に説明する。なお、以下実施例に示す各成分量(部)は
いずれも重量基準である。
【0034】製造例1 撹拌機、コンデンサー、温度計を備えた加圧可能な反応
器に水300部、部分鹸化ポリビニルアルコール(日本
合成化学工業社製ゴーセノール GH−20)1.0部
を入れ、回転速度200rpmで撹拌しながら、スチレ
ン65部、n−ブチルアクリレート25部、2−エチル
ヘキシルアクリレート6部、過酸化ベンゾイルを開始剤
として3部を溶解した溶液を投入し、温度80℃に加温
して、6時間保持し、重合を完結させた。生成物を冷却
し、十分に水洗いし、遠心脱水機で脱水した後、熱風循
環乾燥機を用いて50℃で24時間乾燥し、粒状のポリ
マーAを得た。
【0035】 製造例2 製造例1で得られたポリマーA 100部 カルナウバワックス1号品 5部 磁性粉(マグネタイト:粒径0.2μm) 45部 カーボンブラック(キャボット社製、モーガルL) 1部 含クロムアゾ染料 2部 以上を、ブレンダーにて十分に混合した後、2軸式押出
し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、
次いでジェット式気流式微粉砕機で微粉砕した。更に風
力分級機で分級を行ないトナー母粒子Bを得た。
【0036】続いて、トナー母粒子B100部に対し
て、日本アエロジル(株)製疎水性シリカ微粉末R97
2を0.7部加え、ヘンシェルミキサーで5分間の撹拌
を行ない、得られた粉体を目開き100μmのメッシュ
により篩い、粗大粒子を取り除いてトナーCを得た。ト
ナーBの粒径をコールター(株)製コールターマルチラ
イザーIIで測定したところ、体積平均粒径7.4μmで
あった。また、(株)島津製作所製フローテスターCF
T−500Cで測定したところ、軟化温度83℃、流出
開始温度125℃を示した。このトナーBをステンレス
製の容器に入れて室温で20日間密封保存した。
【0037】製造例3 トナーB100部に対して、活性炭(ヤシガラから製造
された粒径約2mm、表面積1000m2/g以上のも
の)20部を通気性のよい布袋に入れて、ステンレス製
の容器内にトナーと一緒に入れて、40℃の環境で20
日間密封保存し、トナーCを得た。
【0038】 製造例4 ポリマーA 100部 カルナウバワックス1号品 5部 カーボンブラック(キャボット社製、モーガルL) 10部 含クロムアゾ染料 2部 以上を、ブレンダーにて十分に混合した後、2軸式押出
し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕し、
次いでジェット式気流式微粉砕機で微粉砕した。更に風
力分級機で分級を行ないトナー母粒子Dを得た。
【0039】続いて、トナー母粒子D100部に対し
て、日本アエロジル(株)製疎水性シリカ微粉末R97
2を0.5部加え、ヘンシェルミキサーで5分間の撹拌
を行ない、得られた粉体を目開き100μmのメッシュ
により篩い、粗大粒子を取り除いてトナーDを得た。ト
ナーDの粒径をコールター(株)製コールターマルチラ
イザーIIで測定したところ、体積平均粒径7.7μmで
あった。また、(株)島津製作所製フローテスターCF
T−500Cで測定したところ、軟化温度80℃、流出
開始温度122℃を示した。このトナーDをステンレス
製の容器に入れて室温で20日間密封保存した。
【0040】製造例5 トナーD100部に対して、活性炭(ヤシガラから製造
された粒径約2mm、表面積1000m2/g以上のも
の)20部を通気性のよい布袋に入れて、ステンレス製
の容器内にトナーと一緒に入れて、40℃の環境で20
日間密封保存し、トナーEを得た。
【0041】実施例1 まず、10人のパネラーに、トナーC(製造例3)を密
封したステンレス容器を開封したときの臭気の有無を回
答させた。次に、このトナーCを排気フィルターを取り
外した(株)リコー製レーザープリンタ(一成分現像方
式)に入れ画像面積7%のチャートを連続100枚プリ
ントしたときの定着臭気の有無をパネラー10人に回答
させた。パネラー10人中、トナーC容器の開封時は1
人、プリント時は2人が不快臭を感じた。
【0042】比較例1 まず、10人のパネラーに、トナーB(製造例2)を密
封したステンレス容器を開封したときの臭気の有無を回
答させた。次に、このトナーBを排気フィルターを取り
外した(株)リコー製レーザープリンタ(一成分現像方
式)に入れ画像面積7%のチャートを連続100枚プリ
ントしたときの定着臭気の有無をパネラー10人に回答
させた。パネラー10人中、トナーB容器の開封時は8
人、プリント時は9人が不快臭を感じた。 実施例2 まず、10人のパネラーに、トナーE(製造例5)を密
封したステンレス容器を開封したときの臭気の有無を回
答させた。次に、このトナーE5部と、70μmのフェ
ライト芯材にシリコーン樹脂をコートしたキャリア95
部を20分間ボールミル混合して二成分現像剤を作成
し、排気フィルターを取り外した(株)リコー製デジタ
ル複写機に入れて、画像面積7%のチャートを連続10
0枚コピーしたときの定着臭気の有無をパネラー10人
に回答させた。更に、このトナーを使用し、5000枚
コピー時点で定着臭気の有無を確認させた。パネラー1
0人中、トナーE容器の開封時は1人、初期100枚コ
ピー時は1人、5000枚時は2人が不快臭を感じた。
【0043】比較例2 まず、10人のパネラーに、トナーD(製造例4)を密
封したステンレス容器を開封したときの臭気の有無を回
答させた。次に、このトナーD5部と、70μmのフェ
ライト芯材にシリコーン樹脂をコートしたキャリア95
部を20分間ボールミル混合して二成分現像剤を作成
し、排気フィルターを取り外した(株)リコー製デジタ
ル複写機に入れて、画像面積7%のチャートを連続10
0枚コピーしたときの定着臭気の有無をパネラー10人
に回答させた。更に、このトナーを使用し、5000枚
コピー時点で定着臭気の有無を確認させた。パネラー1
0人中、トナーD容器の開封時は8人、コピー時は初期
及び5000枚時共に9人が不快臭を感じた。以上実施
例及び比較例の結果を表1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明より明らか
なように、本発明のトナー製造方法により、使用前のト
ナー単独の悪臭を脱臭除去することができ、また、定着
加熱時に発生し易いトナーの臭気を除去することができ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも熱可塑性樹脂及び着色剤を含
    有するトナーにおいて、粉砕・分級処理後に消臭剤を添
    加して脱臭処理することを特徴とするトナー製造方法。
  2. 【請求項2】 磁性キャリアと請求項1に記載の方法で
    得られるトナーとを混合することを特徴とする二成分現
    像剤の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001060917A1 (en) * 2000-02-16 2001-08-23 General Electric Company Poly(arylene ether)-polystyrene composition

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001060917A1 (en) * 2000-02-16 2001-08-23 General Electric Company Poly(arylene ether)-polystyrene composition
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