JP2000045929A - アキシャルピストンポンプ・モータ - Google Patents

アキシャルピストンポンプ・モータ

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JP2000045929A
JP2000045929A JP10217531A JP21753198A JP2000045929A JP 2000045929 A JP2000045929 A JP 2000045929A JP 10217531 A JP10217531 A JP 10217531A JP 21753198 A JP21753198 A JP 21753198A JP 2000045929 A JP2000045929 A JP 2000045929A
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hole
cylinder
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cylinder block
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Michio Kurokawa
道夫 黒川
Hisatoshi Sakurai
久稔 櫻井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧バランス比の変動を抑制し、シリンダブ
ロックの位置によらず、バルブプレートからの油漏れを
防止し、且つ高いトルク効率を実現する。 【解決手段】 バルブプレート70の閉じ込み部80の
前端面に小油孔91が設けられると共に、後端面に小油
孔91に連通する小ピストン孔92が設けられ、小ピス
トン孔92にシリンダ孔からの油圧を受けてバルブプレ
ート70をシリンダブロックに押圧する小ピストンが設
けられたアキシャルピストンポンプ・モータにおいて、
小ピストン孔92と小ピストンと小油孔91の組を、1
つの閉じ込み部80あたりにつき3組バルブプレート7
0の周方向に並べて配置し、1個の小ピストン孔92当
たりの小油孔91の数を2個にして、小ピストン孔92
の中心線の両側に配した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダブロック
の回転するアキシャルピストンポンプ・モータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】この形式のアキシャルピストンポンプ・
モータの例として、図20に示すようなものがある(本
例では対向斜板式のものを示す)。このアキシャルピス
トンポンプ・モータは、エンドカバー1を有するハウジ
ング2と、ハウジング2内に軸受7A、7Bにより回転
自在に支持されたシリンダブロック3と、シリンダブロ
ック3の各シリンダ孔4に摺動自在に設けられたピスト
ン5と、モータとして使用するときピストン5の往復運
動をシリンダブロック3の回転運動に変換し、ポンプと
して使用するときシリンダブロック3の回転運動をピス
トン5の往復運動に変換する斜板機構(運動変換機構)
20と、エンドカバー1とシリンダブロック3の端面間
に回転不能且つ軸方向微小移動可能に配され、シリンダ
ブロック3の回転に伴って、エンドカバー1に形成した
2つのメインポート6A、6Bとシリンダブロック3の
各シリンダ孔4との接続油路の切り換えを行うバルブプ
レート8とを備えている。
【0003】また、図21〜図23に併せて示すよう
に、シリンダブロック3のバルブプレート8側の摺動面
に、それぞれ各シリンダ孔4に連通するシリンダポート
9が開口されている。バルブプレート8のシリンダブロ
ック3側の摺動面には一対の給排ポート11A、11B
が設けられている。給排ポート11A、11Bは、シリ
ンダポート9を閉鎖する閉じ込み部10を境界部分とし
て残すことにより、シリンダポート9に選択的に連通す
る。バルブプレート8のエンドカバー1側の面には、給
排ポート11A、11Bとメインポート6A、6Bの対
応するもの同士を互いに液密に連通し、且つ、給排ポー
ト11A、11Bに作用する油圧力によって軸方向に摺
動させられて、それによりバルブプレート8をシリンダ
ブロック3に押圧するスリーブ12が設けられている。
ここでは、バルブプレート8とエンドカバー1の対向面
に形成された円形のスリーブ孔13、14に、スリーブ
12の両端が摺動自在且つ液密に嵌合され、バルブプレ
ート8側のスリーブ孔13とスリーブ12間にバネ15
が介装されている。
【0004】この構造において、運転中、バルブプレー
ト8には、バルブプレート8をシリンダブロック3の端
面に押し付けようとする力(以下「押付力」という)
と、引き離そうとする力(以下「離反力」という)が作
用する。押付力は、メインポート6A、6Bあるいは給
排ポート11A、11Bから、スリーブ12の端面に作
用する油圧力とバネ15の力によって発生する。また、
離反力は、シリンダブロック3のシリンダポート9に作
用する圧力及びバルブプレート8とシリンダブロック3
の摺動面の油膜の圧力によって発生する。この押付力と
離反力の比(=離反力/押付力)を油圧バランス比とい
う。
【0005】押付力よりも離反力の方が大きくなる(油
圧バランス比>1)と、バルブプレート8がシリンダブ
ロック3の端面から離れ、油漏れが著しく増加し、容積
効率の低下や回転不能等の不具合を生じる。また、押付
力の方が離反力よりも大きければ(油圧バランス比<
1)、油漏れはなくなるが、大き過ぎると摩擦損失が増
加し、トルク効率が低下する。
【0006】通常、スリーブ12によって発生する押付
力は一定で変化しないが、離反力はシリンダブロック3
の回転に伴って変化する。即ち、シリンダポート9は高
圧・低圧の切り換わり時に、2つの給排ポート11A、
11Bの間の閉じ込み部(上死点、下死点)10を通過
するが、その閉じ込み部10を通過する際に、回動する
シリンダブロック3のシリンダ孔4には高い圧力が封じ
込められるため、シリンダブロック3とバルブプレート
8の摺動面(弁面)に大きな離反力が作用する。従っ
て、シリンダブロック3の回転角度位置に応じてこの閉
じ込み部10に対するシリンダポート9の重合面積が変
化することにより、離反力つまりは油圧バランス比が大
きく変化するのである。
【0007】そこで、油漏れ量を減らすことを優先する
には、離反力の最も大きい場所、つまり閉じ込み部10
を通過する時点での油圧バランス比を1より小さくする
ためにスリーブ12の押付力の増大を図る必要がある。
しかし、離反力が最も大きい場所を基準にして、スリー
ブ12による押付力を設定すると、離反力が小さい場所
(閉じ込み部10以外の場所)では油圧バランス比が小
さくなり過ぎて、摩擦損失が大きくなり、トルク効率が
低くなってしまう。また、シリンダブロック3とバルブ
プレート8の摺動面に焼き付き等の不具合を生ずる恐れ
もある。
【0008】一方、トルク効率向上を優先するために、
スリーブ12による押付力を弱く設定すると、離反力の
大きい場所での油漏れが多くなって、容積効率の低下や
回転不能等の不具合を生ずるおそれが強まる。
【0009】このように、トルク効率の向上と油漏れ量
の低減を両立させることは難しい問題であった。
【0010】そこで、上述のポンプ・モータにおいて
は、バルブプレート8の閉じ込み部10の中心線(バル
ブプレート8の円周方向における閉じ込み部10の中心
線)上に、小油孔25と小ピストン孔27と小ピストン
28とを1組だけ設け、小油孔25を通してシリンダ孔
4内の圧力を小ピストン孔27に導き、小ピストン28
をその圧力で軸方向に摺動させることにより、閉じ込み
部10においてバルブプレート8をシリンダブロック3
の端面に押し付ける力を増大させるようにしている。
【0011】この構造によれば、小ピストン28の働き
によって、シリンダブロック3とバルブプレート8の摺
動面(弁面)の接触状態を安定させることができ、同時
に閉じ込み部(上死点、下死点)10での急激な圧力変
化を防ぐことができる。
【0012】なお、この小油孔25、小ピストン孔2
7、及び小ピストン28を設ける技術は、住友重機械技
報「Vol.21 No.60 April 1973
P80〜」、英国特許第1222382号、実用新案
登録公報第2502901号等において公知である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、バルブプレ
ート8の閉じ込み部10に小ピストン28を具備した従
来のポンプ・モータでは、小ピストン28が片方の閉じ
込み部10につき1個しか設けられておらず、しかも、
小油孔25が小ピストン孔27の中心線上に1個しか設
けられていない。
【0014】このため、シリンダポート9がバルブプレ
ート8の閉じ込み部10と重合を始めてから、閉じ込み
部10の中心線上の小油孔27に達するまでの距離が長
く、その間、小ピストン28の効果が全く現れずに、シ
リンダ孔4の圧力が重合部分に作用して離反力が大きく
増加し、その後、シリンダポート9が小油孔27に達し
た段階で、小ピストン28の効果が現れて、押付力が増
加するという経過をたどることになる。特にシリンダポ
ート9が細長い楕円形、又はまゆ型をしている場合、小
ピストン28に圧力が導かれるまでの距離(時間)が著
しく長くなる。
【0015】このような場合、小ピストン28が存在し
ない場合と比べて確かに改善はされるものの、依然とし
て油圧バランス比の変動が大きかった。よって、低速運
転時や起動時等に油漏れやトルク変動が大きくなるおそ
れがあり、それらを嫌う運転状況に対応するには依然と
して充分ではなかった 本発明は、上記事情を考慮し、シリンダブロックがいか
なる回転角度位置にあっても、バルブプレートからの油
漏れを防止し、且つ、高いトルク効率(即ち低い摩擦損
失)が得られるようなアキシャルピストンポンプ・モー
タを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のアキシ
ャルピストンポンプ・モータは、エンドカバーを有する
ハウジング内に回転自在に設けられ、円周方向に間隔を
おいて複数のシリンダ孔を有するシリンダブロックと、
該シリンダブロックの各シリンダ孔に摺動自在に設けら
れたピストンと、モータとして使用するとき前記ピスト
ンの往復運動を前記シリンダブロックの回転運動に変換
し、ポンプとして使用するとき前記シリンダブロックの
回転運動を前記ピストンの往復運動に変換する運動変換
機構と、前記エンドカバーとシリンダブロックの端面間
に回転不能に配され、シリンダブロックの回転に伴っ
て、エンドカバーに形成した2つのメインポートと前記
シリンダブロックの各シリンダ孔との接続油路の切り換
えを行うバルブプレートとを備えており、前記シリンダ
ブロックのバルブプレート側の摺動面に、それぞれ前記
各シリンダ孔に連通するシリンダポートが開口され、前
記バルブプレートのシリンダブロック側の摺動面に、シ
リンダポートを閉鎖する閉じ込み部を境界部分として残
すことにより、前記シリンダポートに選択的に連通する
一対の円弧状の給排ポートが設けられ、更に、バルブプ
レートの前記閉じ込み部のシリンダブロック側の面に、
シリンダポートと連通可能な小油孔が設けられると共
に、反対側の面に該小油孔に連通する小ピストン孔が設
けられ、該小ピストン孔に、前記小油孔がシリンダポー
トと連通したときに前記シリンダ孔内に閉じ込められた
油圧力によって軸方向に摺動させられて、それにより、
前記バルブプレートを前記シリンダブロックに押圧する
小ピストンが設けられたアキシャルピストンポンプ・モ
ータにおいて、前記小ピストン孔と小ピストンと小油孔
の組を、1つの閉じ込み部あたりにつき複数、バルブプ
レートの周方向に並べて配置したことにより、上記課題
を解決したものである。
【0017】この発明では、バルブプレートの閉じ込み
部(上死点、下死点)に周方向に並べて複数の小ピスト
ンを配置したので、シリンダポートと閉じ込み部の重合
の度合いにより、小ピストンによってバルブプレートを
シリンダブロックに押し付ける力(押付力)を、前記重
合による離反力に同期させて、意図した特性となるよう
に細かく調節することができる。
【0018】即ち、シリンダブロックの回転角度(=シ
リンダポートと閉じ込み部の重合の度合い)に応じた、
バルブプレートに作用する押付力と離反力の比(油圧バ
ランス)の変動を小さくすることができる。従って、シ
リンダブロックとバルブプレートの摺動面(弁面)の摩
擦損失の低減と、摺動面(弁面)からの油漏れの低減を
両立させることができ、運転効率の向上を図ることがで
きる。
【0019】請求項2の発明のアキシャルピストンポン
プ・モータは、請求項1において、前記小ピストン孔に
連通する小油孔を、バルブプレートの円周方向における
小ピストン孔の中心線よりずらして配置したことを特徴
としている。
【0020】この発明では、小油孔の位置を中心線より
ずらしたので、少なくとも一方の回転方向においては、
(中心線上に小油孔を配置した場合よりも)シリンダポ
ートと小油孔の連通のタイミングを早めることができ
る。従って、小ピストン孔にシリンダポートの油圧を早
いタイミングで導入することができ、小ピストンによる
油圧バランスの改善効果を有効に発揮させることができ
る。
【0021】請求項3の発明のアキシャルピストンポン
プ・モータは、請求項1において、前記小ピストン孔1
個当たりの前記小油孔の数を複数にし、バルブプレート
の円周方向における小ピストン孔の中心線を境にしてそ
の両側に、それぞれ小油孔を配したことを特徴としてい
る。
【0022】この発明では、小ピストン孔の中心線の両
側に小油孔を配したので、ポンプ・モータの回転方向に
拘わらず、小ピストン孔にシリンダポートの油圧を早い
タイミングで導入することができ、小ピストンによる油
圧バランスの改善効果を有効に発揮させることができ
る。
【0023】請求項4の発明のアキシャルピストンポン
プ・モータは、請求項3において、前記1つの小ピスト
ン孔に連通する複数の小油孔を、それらが同時に別のシ
リンダポートに連通しない位置に配置したことを特徴と
している。
【0024】この発明では、1つの小ピストン孔に連通
する複数の小油孔が同時に別のシリンダポートに連通し
ないので、内部リークが防止され、容積効率が向上す
る。
【0025】請求項5の発明のアキシャルピストンポン
プ・モータは、請求項3において、前記1つの小ピスト
ン孔に連通する複数の小油孔を、それらが同時に別のシ
リンダポートに連通し得る位置に配置したことを特徴と
している。
【0026】この発明では、1つの小ピストン孔に連通
する複数の小油孔が同時に別のシリンダポートに連通す
ることがあるため、特に騒音防止と脈動防止効果を高め
る特性を得ることができる。
【0027】請求項6の発明のアキシャルピストンポン
プ・モータは、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記
小油孔のシリンダブロック側の開口に連続させて、シリ
ンダポートの接近する方向に延びるVノッチ、Uノッチ
等の切欠溝を設けたことを特徴としている。
【0028】この発明では、小油孔の入口(開口)にV
ノッチ、Uノッチ等の切欠溝を設けたので、小ピストン
孔にシリンダ孔の内圧が滑らかに導かれるようになる。
その結果、騒音防止及び脈動防止効果が高まる。
【0029】請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれ
かにおいて、前記バルブプレートのエンドカバー側の面
に配設したスリーブの端面を、バネの力とスリーブに作
用する油圧力とで、エンドカバー側に形成した平坦面に
液密に押圧接触させるようにしたことを特徴としてい
る。
【0030】この発明では、バルブプレート側には、ス
リーブの端面を液密に受けるための平坦部だけ形成すれ
ばよいので、エンドカバー側の加工量を減らすことがで
き、エンドカバー内部のメインポートのレイアウトの自
由度が増す。
【0031】請求項8の発明のアキシャルピストンポン
プ・モータは、請求項1〜7のいずれかにおいて、前記
全小ピストンのうちの少なくとも1対の端部を、バルブ
プレートの回転を拘束する位置決めピンを兼ねて、エン
ドカバー側の嵌合孔に摺動自在に嵌合させたことを特徴
としている。
【0032】この発明では、全小ピストンのうちの少な
くとも1対をバルブプレート側にも嵌合させたので、バ
ルブプレートを定位置にて回転止めすることができる。
【0033】請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれ
かにおいて、前記小ピストンの外周に小ピストン孔との
隙間をシールするためのOリングを嵌合したことを特徴
としている。
【0034】この発明によれば、小ピストンとバルブプ
レートの隙間からの油漏れを防止することができ、小ピ
ストン孔内の圧力低下を防いで押付力を維持することが
できる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0036】図1は実施形態の斜板式アキシャルピスト
ンポンプ・モータの側断面を示している。便宜上、図に
おいて左側を前端側、右側を後端側とする。このポンプ
・モータのハウジング51は、ハウジング本体52と、
エンドカバー53とに分割されている。ハウジング本体
52は、ハウジング51の内部空間を確保する筒状の周
壁52Aと、その前端開口を塞ぐ前端壁52Bとを一体
に有している。また、エンドカバー53は、前記周壁5
2Aの後端開口を塞ぐ後端壁として構成されており、ハ
ウジング本体52の後端部に嵌合された状態で、同後端
部にボルト100で固定されている。ハウジング本体5
2の前端壁52Bには、回転軸(モータとして用いると
きは出力軸、ポンプとして用いるときは入力軸となる)
56の先端を外部に突出させるための貫通孔52Cが形
成されると共に、内面に斜板60が一体に形成されてい
る。符号61で示すものはスラストプレートであり、斜
板60の表面に配されている。
【0037】ハウジング51の内部には、シリンダバレ
ル55と回転軸56とを一体化した構造のシリンダブロ
ック54が収容されている。回転軸56はシリンダブロ
ック54の前部に設けられ、シリンダバレル55はシリ
ンダブロック54の後部外周に設けられている。そし
て、シリンダブロック54は、ハウジング51の前部と
後部に装着された軸受57、58によって回転自在に支
持され、回転軸56の前端部が、前端壁52Bの貫通孔
52Cより外部に露出している。前側の軸受57は、前
端壁52Bの貫通孔52Cの内周に配置され、後側の軸
受58は、エンドカバー53の内面に突設した凸部59
の外周に配置されている。シリンダブロック54の後端
面には、エンドカバー53の凸部59に嵌まる凹部55
bが穿設されており、この凹部55bの内周と凸部59
の外周間に後側の軸受58が嵌まっている。
【0038】シリンダバレル55は、ハウジング51の
前端壁52Bの内面に設けた斜板60と、エンドカバー
53との間に位置している。シリンダバレル55には、
円周上に等間隔に複数のシリンダ孔55aが形成されて
おり、各シリンダ孔55a内には、斜板60に向かって
出没するピストン62が摺動自在に挿入されている。各
ピストン62の球状の前端頭部62aには、斜板60の
摺動面に対して摺動可能に接触するスリッパ63が回動
自在に嵌装されている。スリッパ63は、一枚のリング
状のリテーナプレート64によって保持されている。こ
こでは、斜板60、スラストプレート61、スリッパ6
3、リテーナプレート64等によって斜板式運動変換機
構が構成されている。
【0039】また、シリンダバレル55の後端面とエン
ドカバー53の間には、シリンダバレル55の後端面が
回転しながら接するリング状のバルブプレート70が配
設されている。バルブプレート70は、シリンダバレル
55の回転に伴って、エンドカバー53内に形成した2
つのメインポート75A、75Bと、シリンダバレル5
5の各シリンダ孔55aとの接続状態を切り換える役目
を果たすもので、エンドカバー53に設けた凸部59の
外周に嵌挿されている。バルブプレート70とエンドカ
バー53との間にはスリーブ73および皿バネ72が配
設されている。スリーブ73および皿バネ72は、バル
ブプレート70をシリンダバレル55の後端面に摺動自
在かつ液密に押圧接触させると共に、バルブプレート7
0とメインポート75との間を液密に連通させるシール
機構に相当するものである。
【0040】図2はシリンダブロック54(シリンダバ
レル55)の後端面を示す図、図3はバルブプレート7
0の前端面を示す図、図4はバルブプレート70の後端
面を示す図であり、図1とこれらの図を併せて参照しな
がら、バルブプレート70の周辺の構造を詳しく述べ
る。
【0041】図2に示すように、シリンダバレル55の
後端面(バルブプレート70との摺動面=弁面)には、
それぞれ各シリンダ孔55aに連通する円周方向に長い
長孔状のシリンダポート55cが開口されている。
【0042】また、図3に示すように、バルブプレート
70の前端面(シリンダバレル55との摺動面=弁面)
には、シリンダポート55cを閉鎖する閉じ込み部80
を境界部分として残すことにより、各シリンダポート5
5cに選択的に連通する2つの有底の給排ポート71
A、71Bが形成されている。これら2つの給排ポート
71A、71Bは、モータとして使用した場合、一方が
オイルの供給側(ポンプの場合は吸込側)、他方が排出
側(ポンプの場合は吐出側)となるものであり、シリン
ダバレル54の円周方向に沿った円弧状の長穴として形
成されている。各給排ポート71A、71Bは、複数の
シリンダポート55cのうちの半数とそれぞれ連通する
円周方向長さを有している。
【0043】また、図4に示すように、バルブプレート
70の後端面には、前面側の給排ポート71A、71B
に連通させて、円周方向に間隔をおいて複数(この例で
は6個)の有底の円形穴82が形成されている。このう
ち、半数(3個)の円形穴82は一方の給排ポート71
Aに連通し、残りの半数(3個)の円形穴82は他方の
給排ポート71Bに連通している。なお、閉じ込み部8
0には円形穴82は形成されていない。
【0044】一方、図1に示すようにエンドカバー53
には2系統のメインポート75A、75Bが穿設されて
いる。エンドカバー53の内面には、バルブプレート7
0の円形穴82に対応させて、各メインポート75A、
75Bの開口が形成されている。この場合、一方のメイ
ンポート75Aの開口は、対応する円形穴82を介して
一方の給排ポート71Aと連通し、他方のメインポート
75Bの開口は、対応する円形穴82を介して他方の給
排ポート71Bと連通している。
【0045】このような対応関係を維持するために、バ
ルブプレート70は、エンドカバー53に対してピン7
8(後述する長い方の小ピストン94が兼用している)
で回転止めされている。ピン78は、円形穴82を避け
た位置に配置され、エンドカバー53に設け有底孔79
と、バルブプレート70の後端面に設けた小ピストン孔
92に両端が嵌まっている。
【0046】スリーブ73は円筒体からなり、バルブプ
レート70の各円形穴82の内周に摺動自在に嵌まって
おり、スリーブ73の外周と円形穴82の内周間には液
密性確保のためのOリング74が嵌められている。スリ
ーブ73は、メインポート75A、75Bの開口とバル
ブプレート70の円形穴82を連通するためのものであ
り、円形穴82の底面とスリーブ73の前端面間に収容
した皿バネ72によって、エンドカバー53側に付勢さ
れ、後端面がメインポート75A、75Bの開口の周縁
に形成した平坦面81に液密に押圧接触させられてい
る。また、これにより、皿バネ72は、バルブプレート
70をシリンダバレル55の後端面に対して液密的に押
圧接触させている。
【0047】また、バルブプレート70の閉じ込み部8
0の前端面には、図3に示すようにシリンダポート55
cと連通可能な小油孔91が設けられると共に、反対側
の後端面には、図4に示すように小油孔91に連通する
小ピストン孔92が設けられている。そして、図1に示
すように、各小ピストン孔92にそれぞれ小ピストン9
3、94(94は前述したピン78)が、シリンダブロ
ック54の軸線方向に液密的に摺動自在に収容されてい
る。
【0048】本実施形態では、小ピストン孔92と小ピ
ストン93、94と小油孔91の組を、1つの閉じ込み
部80あたりにつき3つずつ配置している。このうちの
2つは外周側に、バルブプレート70の周方向に並べて
配置し、残る1つは、それらの内周側に、閉じ込み部8
0の中心線(バルブプレート70の円周方向における中
心線)上に位置させて配置している。また、各小ピスト
ン孔92には2つずつ小油孔91が連通しており、これ
ら2つの小油孔91は、バルブプレート70の円周方向
における小ピストン孔92の中心線を境にして、その両
側に左右対称に配されている。また、小ピストン孔9
2、小油孔91、小ピストン93、94の組は、各閉じ
込み部80の中心線を基準にして左右対称に配されてい
る。そのため、外周側の2つの小ピストン孔92及び小
油孔91は、閉じ込み部80の中心線上にはなく、給排
ポート71A、71B側にずれた場所に位置している。
【0049】図4を一見して分かるように、閉じ込み部
80全体に3つの小ピストン孔92がほぼ均等な間隔で
分布している。そして、後述するように、シリンダブロ
ック54の回転角度位置に応じて、該シリンダブロック
54の所定の回転角度θ毎に、シリンダ孔55Cが次々
に別の小ピストン孔92に通じる小油孔91と相対応で
きるように分布してある。
【0050】また、図1に示すように、外周側の小ピス
トン孔92に収容された小ピストン93は長さの短いも
のとされ、その端面がエンドカバー53の内面に直接押
圧接触するようになっているが、内周側の小ピストン孔
92に収容された小ピストン94は長さの長いものとさ
れ、その端部が、エンドカバー53の内面に形成された
有底穴79に摺動自在に挿入され、有底穴79の底部に
突き当たるようになっている。
【0051】このように、一対の閉じ込み部80の3つ
の小ピストン93、94のうち1つの小ピストン94
(両方の閉じ込み部80のものを合わせて2本)を、エ
ンドカバー53とバルブプレート70に共に係合させて
いるので、この小ピストン94が、前述したバルブプレ
ート70の回転方向の位置決めピン78の役目を果たす
ことになる。そのため、他の位置決めピンを別に設ける
必要がなく、また、スリーブ73をエンドカバー53側
の穴に嵌合させて位置決めする必要もなくなる。
【0052】なお、各小ピストン93、94の外周に
は、小ピストン93、94と小ピストン孔92の隙間か
らの油漏れを防止するため、及び、小ピストン孔92内
の圧力低下を防いで押付力を維持するために、Oリング
95が嵌合されている。
【0053】次に作用を説明する。
【0054】モータとして使用した場合は、高圧油が一
方のメインポート75A(または75B)より流入する
と、その高圧油はバルブプレート70を経てシリンダバ
レル55のシリンダ孔55aに入り、ピストン62の端
面に作用して、ピストン62を軸方向に運動させ、スリ
ッパ63を斜板60に押し付ける。そして、スリッパ6
3の斜面60に対する押し付け作用により、ピストン6
2の運動方向と直交する方向の分力が発生し、この分力
が回転力となって、シリンダブロック54を回転させ、
それと一体の回転軸56を回転させる。この動作の際
に、高圧側のピストン62は上死点(退縮限)から下死
点(突出限)に移動し、又、低圧側のピストン62は下
死点から上死点に移動することになり、それに伴って作
動後の低圧油はバルブプレート70を経て他方のメイン
ポート75B(または75A)より流出する。
【0055】ポンプとして使用した場合は、回転軸56
の回転によりシリンダブロック54が回転し、シリンダ
ブロック54の回転によりピストン62が往復運動し、
ピストン62の往復運動により、吸い込み行程と吐き出
し行程が順次実行される。それと同時に、バルブプレー
ト70による油路の切換えが自動的に行われ、作動油が
一方のメインポート75A(または75B)から吸い込
まれて、他方のメインポート75B(または75B)か
ら吐き出される。
【0056】上記の動作の際、バルブプレート70は皿
バネ72及び円形穴82に作用する油圧力の作用によっ
て、常時シリンダバレル55の後端面に液密的に押圧接
触させられ、バルブプレート70とメインポート75の
開口との間は、スリーブ73によって常に液密に連通さ
れている。従って、オイルの漏れを確実に防止しなが
ら、メインポート75A、75Bとシリンダ孔55aと
の接続状態を切り換えることができる。
【0057】また、シリンダブロック54の回転角度位
置に応じて小ピストン93、94が摺動し、閉じ込み部
80にて増加する離反力に抗する押付力を発生する。以
下、その作用の詳細を説明する。
【0058】図5はシリンダブロック54の回転角度と
油圧バランス比の関係を示す図であり、この図の(a)
〜(e)の各段階におけるシリンダポート55cと閉じ
込み部80及び小ピストン孔92並びに小油孔91の関
係を図6〜図10に示す。図6〜図10の中の矢印はシ
リンダブロック54の回転方向を示している。ここで
は、給排ポート71Aが高圧側、給排ポート71Bが低
圧側になっている場合を例にとって動作を順に説明す
る。
【0059】(1)シリンダブロック54が矢印方向に
回転すると、その回転に伴い、シリンダポート55cが
バルブプレート70の閉じ込み部80に重合していく
〔図6参照。図5の(a)の段階〕。重合部分を符号1
20で示す。この重合部分120の圧力により離反力が
増加する。
【0060】(2)やがて、シリンダポート55cが所
定回転角度θだけ回転し、最初の小ピストン孔92に通
じる小油孔91に達すると、シリンダ孔55a内の圧力
がこの最初の小ピストン孔92に導かれ、それにより小
ピストン93が摺動してエンドプレート53を押し、そ
の反力としてバルブプレート70の押付力が増加する
〔図7参照。図5の(b)の段階〕。
【0061】(3)シリンダブロック54がさらに回転
すると、重合部分120が増加し、離反力が再び増加し
ていく。やがて、シリンダポート55cが次の小ピスト
ン孔92に通じる小油孔91に達すると、シリンダ孔5
5a内の圧力が次の小ピストン孔92に導かれ、それに
より小ピストン94が摺動してエンドプレート53を押
し、その反力としてバルブプレート70の押付力が増加
する〔図8参照。図5の(c)の段階〕。
【0062】(4)シリンダブロック54がさらに回転
すると、重合部分120が増加し、離反力が再び増加し
ていく。やがて、シリンダポート55cが次の(最後
の)小ピストン孔92に通じる小油孔91に達すると、
シリンダ孔55a内の圧力が次の小ピストン孔92に導
かれ、それにより小ピストン93が摺動してエンドプレ
ート53を押し、その反力としてバルブプレート70の
押付力が増加する〔図9参照。図5の(d)の段階〕。
【0063】(5)シリンダブロック54がさらに回転
して、シリンダポート55cが低圧側の給排ポート71
Bに達すると、シリンダ孔55aの内圧は低下し、同時
に小ピストン孔92の圧力も低下する〔図10参照。図
5の(e)の段階〕。
【0064】以上のように、シリンダブロック54の回
転に伴う離反力の増加に同期して押付力も徐々に増加す
るため、図5に示すように油圧バランス比の変動が、小
ピストンがない場合(点線で示すもの)に比べて小さく
なる。
【0065】図11、図12、図13は、油圧バランス
比の変動の違いを比較のために示した図である。図11
は小ピストンがない場合、図12は閉じ込み部80の中
心線上に小ピストン(小ピストン孔92)が1個だけあ
る場合(従来例に相当)、図13は閉じ込み部80に3
個の小ピストン(小ピストン孔92)が存在する場合
(本実施形態の場合)をそれぞれ示している。これらの
図から分かるように、本実施形態では小ピストンを3個
配置し、シリンダブロック54の回転角度位置に応じ
て、該シリンダブロック54の所定回転角度θ毎に、シ
リンダ孔55cが次々に別の小ピストン孔92a、92
b、92cの小油孔91a、91b、91cとつなが
り、つながった小ピストン孔92の小ピストンが次々に
押付力増大作用を発揮するため、油圧バランス比の変動
を他の場合よりも格段に抑制することができる。従っ
て、シリンダブロック54がいかなる回転角度位置にあ
っても、油圧バランス比を均衡させることができ、低リ
ーク量と高トルク効率を両立させることができ、高い総
合性能を発揮することができる。また、小ピストン9
3、94による押付力と重合部による離反力の作用位置
がほとんど同一となるため、バルブプレート70に作用
するモーメントのバランスをも容易に均衡させることが
できる。
【0066】また、本実施形態では、図14に拡大して
示すように、小油孔91を小ピストン孔92の中心線
(シリンダブロック54の円周方向における中心線)C
上から敢えて外して、中心線の両側に対称配置したの
で、各小ピストン孔92ごとに見た場合に、片方の小油
孔91が一方の給排ポート71A側にずれ、もう片方の
小油孔91が他方の給排ポート71B側にずれる関係に
なる。従って、どちらの方向にシリンダブロック54が
回転する場合にも、小ピストン孔92の中心線上に小油
孔91を配置した場合より早く、シリンダポート55c
と小油孔91を出合わせることができ、早く小ピストン
孔92に圧力を導くことができて、油圧バランスを均衡
させやすくなる。
【0067】また、他の作用効果として、このポンプ・
モータの場合は、スリーブ73の端面を、皿バネ72の
力とスリーブ73に作用する油圧力とで、エンドカバー
53側に形成した平坦面81に液密に押圧接触させるよ
うにしたので、エンドカバー53側にスリーブ73を収
容するための精密な穴加工をする必要がなく、エンドカ
バー側の加工量を減らすことができると共に、エンドカ
バー53内部のメインポート75A、75Bのレイアウ
トの自由度を増すことができ、その結果、エンドカバー
53の製作コストの低減が図れる利点もある。
【0068】また、複数の小ピストン93、94のうち
の少なくとも1対の小ピストン94を、バルブプレート
70の回転を拘束するための位置決めピン78として利
用するので、位置決めピンを別に設ける必要がなくな
り、構造の簡略化が図れる。また、従来のようにスリー
ブで位置決めを行う場合は、スリーブ穴の位置精度を高
くする必要があったが、小ピストン94は油路として使
うのではなく、単に位置決めを行うためだけにエンドカ
バー53に係合させるので、エンドカバー53側の有底
穴79の精度はそれほど高くしなくてよい。
【0069】なお、上記実施形態では、図14に示すよ
うに、モータ作用時にどちらの回転方向でも運転できる
ようにする必要があるために、小油孔91を、1個の小
ピストン孔92あたり2個設けて、左右対称に配置して
いるが、ポンプとして運転する場合など、回転方向が一
定である場合には、図15に示すように、1個の小ピス
トン孔92あたり小油孔91を1個とし、それをシリン
ダポート55cが近づく方向に片寄らせて配置してもよ
い。この場合もシリンダブロック54(あるいはシリン
ダポート55c)の所定回転角度毎に、シリンダポート
55cが別の小油孔91a、91b、91cとつながる
ようにするとよい。
【0070】もちろん、小油孔91を中心線C上に設け
ることを禁止するものではない。
【0071】また、内部リークを防止して、容積効率の
向上を図ることを重視する場合は、図16に示すよう
に、1つの小ピストン孔92に連通する2つの小油孔9
1を、それらが同時に別のシリンダポート55cに連通
しないように配置する。
【0072】また、騒音防止・脈動防止等を重視する場
合は、図17に示すように、1つの小ピストン孔92に
連通する複数の小油孔91を、敢えて、それらが同時に
別のシリンダポート55cに連通するように配置する。
【0073】また、図18に示すように、小油孔91の
シリンダブロック54側の開口に連続させて、シリンダ
ポート55cの接近する方向に延びるVノッチ、Uノッ
チ等の切欠溝99を設ければ、小ピストン孔92にシリ
ンダ孔55aの内圧を滑らかに導くことができるように
なり、その結果、騒音防止及び脈動防止効果を高めるこ
とができる。
【0074】また、騒音防止・脈動防止のために、図1
9に示すように、バルブプレート70の給排ポート71
A、71Bの端部に、Vノッチ、Uノッチ等の油溝71
cを設けてもよい。
【0075】また、上記実施形態では、本発明を斜板式
アキシャルピストンポンプ・モータに適用した場合を示
したが、本発明は、斜板式(対向斜板式を含む)、斜軸
式等、ポンプ・モータの種類にかかわらず、給排ポート
付きの浮遊弁板式のバルブプレートを持つ全ての種類の
ポンプ・モータに対して適用することができる。
【0076】また、浮遊弁板式であればスリーブの設置
場所がバルブプレート内であってもまた、エンドカバー
内であっても本構造が適用できる。
【0077】また、上記実施形態では、スリーブ73を
エンドカバー53側の平坦面81に押圧接触させるよう
にしているが、図20の従来例のように、エンドカバー
53にスリーブ孔を形成して、その孔にスリーブ73の
端部を摺動自在に嵌合させてもよい。そうした場合は、
スリーブ73で位置決めピンを兼ねることができ、小ピ
ストン94をエンドカバー53側の有底穴79に嵌合さ
せなくてよくなる。
【0078】また、小ピストン孔92の数や、1個の小
ピストン孔92当たりの小油孔91の数については、本
発明の趣旨に合致していれば特に限定されない。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
バルブプレートの閉じ込み部に周方向に並べて複数の小
ピストンを配置したので、シリンダポートと閉じ込み部
の重合による離反力に同期させて、バルブプレートに作
用する押付力を多段階に細かく調節することができる。
従って、シリンダブロックの回転角度位置によらず、油
圧バランス比の変動を抑制することができ、シリンダブ
ロックとバルブプレートの摺動面の摩擦損失の低減によ
るトルク効率の向上と、摺動面からの油漏れの低減によ
る容積効率の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のアキシャルピストンポンプ
・モータの断面図
【図2】図1のII−II矢視断面の要部(シリンダブ
ロックの後端面)を示す図
【図3】図1のIII−III矢視断面の要部(バルブ
プレートの前端面)を示す図
【図4】図1のIV−IV矢視断面の要部(バルブプレ
ートの後端面)を示す図
【図5】実施形態のアキシャルピストンポンプ・モータ
のシリンダブロック回転角度と油圧バランス比の関係を
示す特性図
【図6】図5の(a)の段階のバルブプレートとシリン
ダポートの関係を示す図
【図7】図5の(b)の段階のバルブプレートとシリン
ダポートの関係を示す図
【図8】図5の(c)の段階のバルブプレートとシリン
ダポートの関係を示す図
【図9】図5の(d)の段階のバルブプレートとシリン
ダポートの関係を示す図
【図10】図5の(e)の段階のバルブプレートとシリ
ンダポートの関係を示す図
【図11】小ピストンがない従来例の場合の構成と、シ
リンダブロック回転角度と油圧バランス比の関係を示す
【図12】小ピストン及び小油孔が閉じ込み部の中心線
上に1個ある従来例の場合の構成と、シリンダブロック
回転角度と油圧バランス比の関係を示す図
【図13】小ピストン及び小油孔が閉じ込み部の中心線
上及びその両側に複数個ある本実施形態の場合の構成
と、シリンダブロック回転角度と油圧バランス比の関係
を示す図
【図14】本実施形態の要部拡大図
【図15】その変形例を示す図
【図16】他の実施形態の要部拡大図
【図17】更に他の実施形態の要部拡大図
【図18】更に他の実施形態の要部拡大図
【図19】更に他の実施形態のバルブプレートの前端面
の図
【図20】従来のアキシャルピストンポンプ・モータの
例を示す側断面図
【図21】図20のXXI−XXI矢視断面の要部(シ
リンダブロックの後端面)を示す図
【図22】図20のXXII−っXII矢視断面の要部
(バルブプレートの前端面)を示す図
【図23】図20のXXIII−XXIII矢視断面の
要部(バルブプレートの後端面)を示す図
【符号の説明】
53…エンドカバー 51…ハウジング 54…シリンダブロック 55a…シリンダ孔 55c…シリンダポート 60…斜板(運動変換機構) 62…ピストン 70…バルブプレート 71A、71B…給排ポート 73…スリーブ 75A、75B…メインポート 78…ピン 80…閉じ込み部 81…平坦面 91…小油孔 92…小ピストン孔 93、94…小ピストン 95…Oリング 99…切欠溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H070 AA01 BB04 CC05 CC06 CC29 DD82 DD83 3H084 AA08 AA16 AA45 AA51 BB07 BB21 CC40 CC58 CC59

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンドカバーを有するハウジング内に回転
    自在に設けられ、円周方向に間隔をおいて複数のシリン
    ダ孔を有するシリンダブロックと、 該シリンダブロックの各シリンダ孔に摺動自在に設けら
    れたピストンと、 モータとして使用するとき前記ピストンの往復運動を前
    記シリンダブロックの回転運動に変換し、ポンプとして
    使用するとき前記シリンダブロックの回転運動を前記ピ
    ストンの往復運動に変換する運動変換機構と、 前記エンドカバーとシリンダブロックの端面間に回転不
    能に配され、シリンダブロックの回転に伴って、エンド
    カバーに形成した2つのメインポートと前記シリンダブ
    ロックの各シリンダ孔との接続油路の切り換えを行うバ
    ルブプレートとを備えており、 前記シリンダブロックのバルブプレート側の摺動面に、
    それぞれ前記各シリンダ孔に連通するシリンダポートが
    開口され、 前記バルブプレートのシリンダブロック側の摺動面に、
    シリンダポートを閉鎖する閉じ込み部を境界部分として
    残すことにより、前記シリンダポートに選択的に連通す
    る一対の円弧状の給排ポートが設けられ、 更に、バルブプレートの前記閉じ込み部のシリンダブロ
    ック側の面に、シリンダポートと連通可能な小油孔が設
    けられると共に、反対側の面に該小油孔に連通する小ピ
    ストン孔が設けられ、 該小ピストン孔に、前記小油孔がシリンダポートと連通
    したときに前記シリンダ孔内に閉じ込められた油圧力に
    よって軸方向に摺動させられて、それにより、前記バル
    ブプレートを前記シリンダブロックに押圧する小ピスト
    ンが設けられたアキシャルピストンポンプ・モータにお
    いて、 前記小ピストン孔と小ピストンと小油孔の組を、1つの
    閉じ込み部あたりにつき複数、バルブプレートの周方向
    に並べて配置したことを特徴とするアキシャルピストン
    ポンプ・モータ。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記小ピストン孔に連通する小油孔を、バルブプレート
    の円周方向における小ピストン孔の中心線よりずらして
    配置したことを特徴とするアキシャルピストンポンプ・
    モータ。
  3. 【請求項3】請求項1において、 前記小ピストン孔1個当たりの前記小油孔の数を複数に
    し、バルブプレートの円周方向における小ピストン孔の
    中心線を境にしてその両側に、それぞれ小油孔を配した
    ことを特徴とするアキシャルピストンポンプ・モータ。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記1つの小ピストン孔に連通する複数の小油孔を、そ
    れらが同時に別のシリンダポートに連通しない位置に配
    置したことを特徴とするアキシャルピストンポンプ・モ
    ータ。
  5. 【請求項5】請求項3において、 前記1つの小ピストン孔に連通する複数の小油孔を、そ
    れらが同時に別のシリンダポートに連通し得る位置に配
    置したことを特徴とするアキシャルピストンポンプ・モ
    ータ。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記小油孔のシリンダブロック側の開口に連続させて、
    シリンダポートの接近する方向に延びる切欠溝を設けた
    ことを特徴とするアキシャルピストンポンプ・モータ。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記バルブプレートのエンドカバー側の面に配設したス
    リーブの端面を、バネの力とスリーブに作用する油圧力
    とで、エンドカバー側に形成した平坦面に液密に押圧接
    触させるようにしたことを特徴とするアキシャルピスト
    ンポンプ・モータ。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記全小ピストンのうちの少なくとも1対の端部を、バ
    ルブプレートの回転を拘束する位置決めピンを兼ねて、
    エンドカバー側の嵌合孔に摺動自在に嵌合させたことを
    特徴とするアキシャルピストンポンプ・モータ。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記小ピストンの外周に小ピストン孔との隙間をシール
    するためのOリングを嵌合したことを特徴とするアキシ
    ャルピストンポンプ・モータ。
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