JP2002256823A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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JP2002256823A
JP2002256823A JP2001051429A JP2001051429A JP2002256823A JP 2002256823 A JP2002256823 A JP 2002256823A JP 2001051429 A JP2001051429 A JP 2001051429A JP 2001051429 A JP2001051429 A JP 2001051429A JP 2002256823 A JP2002256823 A JP 2002256823A
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seal
fluid
seal groove
internal combustion
combustion engine
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Application number
JP2001051429A
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English (en)
Inventor
Yoshio Okubo
好夫 大久保
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34479Sealing of phaser devices

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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール溝の底部側への作動流体の回り込みを
無くし、交番トルクの影響を受けながらバルブタイミン
グを変更したとしても、圧力室間に作動流体の漏れが生
じないようにする。また、流体シールの倒れを防止して
バルブタイミング制御時の作動をスムーズにする。 【解決手段】 流体シール18に弾性変形可能な脚部3
6a〜36dを設け、下方側の脚部36c,36dをシ
ール溝17aの側壁37と底壁39に弾発力をもって密
接させ、上方側の脚部36a,36bを相手部材の摺動
面38に密接させる。下方側の脚部36c,36dによ
ってシール溝17aの背部側への作動流体の回り込みを
防止すると共に、流体シール18の倒れを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気弁
や排気弁の開閉タイミングを運転条件に応じて制御する
バルブタイミング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のバルブタイミング制御装
置として、例えば、特開平11−30111号公報等に
開示されているものが知られている。
【0003】この公報に記載のバルブタイミング制御装
置は、外方に突出するベーンを有するベーンロータをカ
ムシャフトの端部に一体的に取付ける一方で、内部に複
数の隔壁を有するハウジング部材をクランクシャフトの
回転が伝達されるタイミングスプロケットに一体的に取
り付け、ベーンロータをハウジング部材の内部に回動可
能に収容して、ベーンとその両側の隔壁との間に進角室
と遅角室を形成すると共に、これらの各室に対し、機関
の運転状態に応じて適宜油圧を給排するようにしてい
る。したがって、進角室と遅角室の一方に高圧の作動油
を供給し、他方の室の作動油をドレンさせることによっ
て、タイミングスプロケットとカムシャフトの回転位相
が操作され、その結果、吸気弁や排気弁のバルブ開閉の
タイミングが変更される。
【0004】また、ベーンと隔壁の各先端面には軸方向
に沿ってシール溝が形成され、この各シール溝に、進角
室と遅角室の間の作動油の漏れを防止する流体シールが
配置されている。この流体シールは、樹脂等の液密性の
高い低摩擦材によって形成されたシール部品と、このシ
ール部品を相手部材側に付勢する板ばねによって構成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のバ
ルブタイミング制御装置の場合、シール部品をシール溝
の側壁に常時密接させることが難しいため、一方の液室
の作動油がシール部品とシール溝の側壁との隙間に入り
込み、その入り込んだ作動油がシール溝の底部を回り込
んで他方の液室に漏れ出る可能性がある。
【0006】つまり、シール部品は、摩耗抵抗等を考慮
すると、どうしても弾性変形しにくく溝への装着が難し
い材質を選定せざるを得ず、このことから通常シール溝
に対して若干幅が狭くなるように形成されている。した
がって、シール部品とシール溝の側壁との間にどうして
も隙間ができ、上記のような作動油の漏れの可能性が生
じる。
【0007】特に、ベーンロータを用いるこの種のバル
ブタイミング制御装置においては、バルブタイミングの
変更操作時に、ベーンロータがカムシャフトから交番ト
ルク(バルブスプリングと駆動カムの形状に起因する変
動トルク)を受けると、ベーンロータがそのトルクによ
って回転方向前後に変動しつつ作動するため、シール部
品がシール溝の溝幅中央に位置する時間が長くなり、上
記の作動油の漏れを招く可能性がより大きい。したがっ
て、バルブタイミングの変更操作を完了するまでに時間
がかかり、作動応答性の点で芳しくない。
【0008】また、上記従来のバルブタイミング制御装
置の場合、バルブタイミングの変更操作時にベーンロー
タが交番トルクを受けると、シール部品に対してシール
溝の側壁が回転方向前後に急激に動くため、このときシ
ール部品がシール溝内で倒れを生じる可能性がある。そ
して、このようにシール部品に倒れが生じた場合には、
シール性が悪化すると共に、ベーン部材のスムーズな動
作に支障を来し、この状態が続くとシール部品のシール
寿命の低下につながる。
【0009】本発明の目的とするところは、シール溝の
底部側への作動油流体の回り込みを無くして、バルブタ
イミングの変更操作時にカムシャフトからの交番トルク
を受けた場合であっても、流体シール部分からの作動流
体の漏れを確実に防止できるようにすることにある。
【0010】また、本発明の他の目的は、流体シールの
倒れを防止して、バルブタイミングの変更操作を常時ス
ムーズに行え、しかも、流体シールのシール寿命をも延
ばすことができるようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、本発明は、内燃機関の駆動軸から回
転を伝達される回転伝達部材と、この回転伝達部材から
動力を伝達されて機関弁を作動させるカムシャフトと、
前記回転伝達部材とカムシャフトの一方に一体化され、
径方向外方に突出する少なくとも一つのベーンを有する
ベーンロータと、前記回転伝達部材とカムシャフトの他
方に一体化され、前記ベーンロータを内部に回転可能に
収容するハウジング部材と、このハウジング部材の内部
に、前記ベーンの前後面に臨んで設けられた進角室及び
遅角室と、この進角室と遅角室に選択的に流体を供給又
は排出する流体給排手段と、前記ベーンロータとハウジ
ング部材の摺動面の一方側に形成されたシール溝と、こ
のシール溝内に配置され、相手部材の摺動面に密接して
前記進角室と遅角室の間の流体の漏れを防止する流体シ
ールと、を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装置
において、前記流体シールを、相手部材に摺動可能に密
接するシール部と、このシール部の背部側に一体に設け
られ、シール溝内に長手方向の一端から他端に連続して
密接して保持される弾性保持部と、を備えた構成とし
た。
【0012】したがって、流体シールのシール部が交番
トルクの影響等を受けてシール溝の溝幅中央側に若干動
いたとしても、弾性保持部がシール部の背部側において
シール溝内の長手方向全域に亙って密接しているため、
作動流体のシール溝の底部側への回り込みは阻止され
る。
【0013】そして、流体シールの弾性保持部はシール
溝の両側壁方向に弾発力を付与するように構成すること
が好ましく、このような構成とした場合には、弾性保持
部とシール溝の側壁との間が密閉されると共に、両側壁
に作用する弾発力によって流体シールの倒れがより確実
に防止される。
【0014】また、流体シールの弾性保持部はシール溝
に密接する弾性変形可能な複数の脚部を備えた構成とし
ても良い。この場合、脚部がシール溝に密接することに
よって、シール溝の底部側への流体の回り込みを阻止す
ることが可能になる。そして、弾性保持部は脚部の形状
によって弾性を持たせることができるため、シール部と
同じ材質で一体に形成することができる。したがって、
この構成を採用した場合には、流体シールの成形が容易
になる分、製造コストの削減を図ることが可能になる。
【0015】さらに、弾性保持部の少なくとも一対の脚
部は、シール溝の両側壁に対して弾発力をもって密接さ
せることが好ましく、例えば、弾性保持部全体を断面略
X字状に形成しても良い。このように弾性保持部全体を
断面略X字状に形成した場合には、シール溝の底部側に
指向する脚部と相手部材側に指向する脚部の間の窪み部
分に入り込んだ流体が、相手部材側に指向する脚部を相
手部材の摺動面に押し付けるように作用する。したがっ
て、進角室と遅角室の間の流体の漏れはより確実に防止
される。また、シール部と弾性保持部を同材質によって
形成し、X字状断面を成す二つの脚部をシール部として
相手部材に当接させるようにするならば、流体シールを
上下逆向きにしてシール溝に取付けても何等問題となら
ない。このため、流体シールの組付けが容易になり、組
付作業性が向上する。
【0016】弾性保持部の略X字状断面は、すべて脚部
が点対称となるように形成すれば、シール溝に対して流
体シールをいずれの向きで取付けても何等問題とはなら
ない。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0018】図1〜図4は本発明の第1の実施形態を示
すものであり、図1は内燃機関の吸気側カムシャフト
(以下、単に「カムシャフト」と言う)1の一端に設け
られたバルブタイミング制御装置2の縦断面図を示し、
図2は同装置の別の断面図、図3は流体シール18の装
着部の拡大断面図、図4は流体シール18の斜視図を夫
々示す。
【0019】図1に示すようにカムシャフト1はジャー
ナル部3を有し、このジャーナル部3がシリンダヘッド
4に回転自在に支持されると共に、外周に図外の駆動カ
ムが一体に設けられている。この駆動カムには、機関弁
としての図外の吸気弁がバルブスプリングで付勢された
状態で当接しており、この吸気弁は駆動カムが回転する
ことによって開閉作動するようになっている。
【0020】カムシャフト1は、その前端部とジャーナ
ル部3の各外周に夫々二つの環状溝5a,5bと6a,
6bが形成されている。前端部側の環状溝5a,5bと
ジャーナル部3側の環状溝6a,6bは夫々カムシャフ
ト1の内部に形成された第1通路7aと第2通路7bに
よって連通している。これらの第1,第2通路7a,7
bには、内燃機関を潤滑するためのオイルポンプ8から
選択的に油圧が供給されるようになっている。
【0021】カムシャフト1の前端部には、外周に4枚
のベーン9a〜9dが一体に形成されたベーンロータ9
が環状溝5a,5bを覆い、かつ、ノックピン10で回
転方向に位置決めした状態で嵌合され、更に、その状態
においてカムボルト11によって螺子止め固定されてい
る。
【0022】ベーンロータ9には、第1通路7aに連通
する進角通路12a〜12dと、第2通路7bに連通す
る遅角通路13a〜13dが夫々設けられている。この
ベーンロータ9は焼結成形によって形成されているが、
進角通路12a〜12dは、焼結成形時に同時に造形さ
れる溝によって構成されている。尚、遅角通路13a〜
13dは焼結成形したベーンロータ9に対し、外周より
径方向内側に向けてドリルによる穴あけを行い、そのと
き形成された穴によって構成されている。また、図2に
示すように、ベーンロータ9の一つのベーン9aは他の
ものに比較して幅広に形成されており、このベーン9a
には大径部と小径部を備えたロックピン摺動孔15が貫
通形成され、このロックピン摺動孔15には後述するロ
ックピン16が摺動自在に収容されている。更に、各ベ
ーン9a〜9dの先端面には所定幅をもって軸方向一端
から他端に延びるシール溝17aが形成され、このシー
ル溝17aに後述する流体シール18が収容配置されて
いる。
【0023】ベーンロータ9は、ハウジング部材19の
内部に同軸にかつ相対回動可能に収容されている。ハウ
ジング部材19は、外周面に回転伝達部材としてのチェ
ーンスプロケット24が形成された筒状のハウジング本
体19aと、このハウジング本体19aの前面側(図1
中左側)に配置されたフロントプレート19bと、ハウ
ジング本体19aの後面側(図1中右側)に配置され、
カムシャフト1の前端部が貫通挿入されるリヤプレート
19cとから構成され、これらが複数の締結ボルト20
によって一体に結合されている。尚、チェーンスプロケ
ット24にはタイミングチェーン25が掛けられ、この
タイミングチェーン25を介して内燃機関のクランクシ
ャフトの回転が伝達されるようになっている。
【0024】ハウジング本体19aはベーンロータ9と
同様に焼結成形によって形成されているが、ハウジング
本体19aの内周側には、図2に示すように4つの台形
状の隔壁21a〜21dが周方向に離間して突設されて
いる。ベーンロータ9の各ベーン9a〜9dは隣接する
隔壁21a〜21dの間に配置され、これにより、各ベ
ーン9a〜9dの周方向両側に進角室22a〜22dと
遅角室23a〜23dが形成されている。そして、各進
角室22a〜22dと遅角室23a〜23dには前記進
角通路12a〜12dと遅角通路13a〜13dが夫々
開口するようになっている。
【0025】また、ハウジング部材19の各隔壁21a
〜21dの先端面には、ベーン9a〜9dの先端面と同
様に軸方向の一端から他端に延びるシール溝17bが形
成され、このシール溝17bに同様の流体シール18が
収容配置されている。
【0026】フロントプレート19bは、カムボルト1
1を挿入すべくリング状に形成されており、その内周縁
部には後述するロックピン16の背部に作用する圧力を
大気に開放すべく開放孔30が形成されている。
【0027】一方、リヤプレート19cは、同様にカム
シャフト1を挿入すべくリング状に形成されているが、
その外周縁部の所定位置には、高硬度の材料から成る係
止部材26が圧入固定され、この係止部材26に、後述
するロックピン16が嵌合されるロックピン係止穴27
が形成されている。このロックピン係止穴27は、開口
部に向かって先開きとなるテーパ形状に形成されてい
る。また、係止部材26には、ロックピン係止穴27の
底部に作動油を給排するための第1解除通路28が形成
されている。この第1解除通路28はリヤプレート19
cに形成された通路溝29を介して進角通路12aに連
通し、常時進角室22a〜22dと同圧が作用するよう
になっている。
【0028】ところで、前記ベーン9aのロックピン摺
動孔15には、図1に示すようにロックピン16の他に
合成樹脂製のスプリングリテーナ31とコイルスプリン
グ32とが収容されている。ロックピン16は大径部1
6aと小径部16bを備えており、更に小径部16bの
先端には、先端に向けて先細りとなるテーパ部16cが
形成されている。また、コイルスプリング32はロック
ピン16をリヤプレート19c側に、スプリングリテー
ナ31をフロントプレート19b側に夫々付勢し、ベー
ンロータ9がハウジング部材19に対して最遅角位置に
回動したときにロックピン16をロックピン係止穴27
に嵌合させるようになっている。したがって、ロックピ
ン16は、コイルスプリング32、スプリングリテーナ
31、ロックピン係止穴27と共にロック機構を構成
し、ハウジング部材19とベーンロータ9の組付位置を
最遅角側で機械的にロックする。
【0029】また、ロックピン摺動孔15は、図1に示
すようにフロントプレート19b側が大径に、リヤプレ
ート19b側が小径に形成され、これらの間に段差部が
設けられているが、これらの段差部とロックピン16の
大径部16aの間には環状の解除室14が設けられてい
る。この解除室14には、図2に示すように遅角室23
aに連通する第2解除通路33が開口し、遅角室23a
の圧力が導入されるようになっている。このため、遅角
室23aの油圧が所定圧力以上となった場合には、ロッ
クピン16がコイルスプリング32の力に抗してスプリ
ングリテーナ31側に移動し、ロックピン係止穴27と
の嵌合が解除される。また、ロックピン16の先端部に
は前述の通り、第1解除通路28を通して進角室22a
の油圧が作用するため、進角室22aの油圧が所定圧力
以上になった場合には、やはりロックピン16がコイル
スプリング32の力に抗して後退し、ロックピン係止穴
27との嵌合が解除される。尚、ベーンロータ9が進角
側から遅角側に作動するときには、遅角室23aの圧力
が解除室14に作用してコイルスプリング32を押し縮
めるが、逆に遅角側から進角側に作動するときにはロッ
クピン16の先端部がロックピン係止穴27から離反し
ているため、進角室22aの圧力がロックピン16に作
用せず、ロックピン16の先端部はベーンロータ9の作
動中コイルスプリング32の力を受けてリヤプレート1
9cに摺接する。このため、ロックピン16の先端は平
坦に形成されている。
【0030】スプリングリテーナ31に関しては、ベー
ンロータ9の作動状態に拘らず常にフロントプレート1
9b側に付勢されており、このフロントプレート19b
との当接面も平坦に形成されている。また、このスプリ
ングリテーナ31には、作動油を通過可能とするために
外周に複数の切欠きを有する大径のばね受け部31aが
設けられており、更にロックピン16側には、コイルス
プリング32の保持、倒れの防止及びロックピン16の
ストッパを兼ねた突起31bが設けられている。
【0031】このように構成されたベーンロータ9とハ
ウジング部材19の組付角を制御するために、流体吸排
手段としての電磁切換弁34が設けられている。この電
磁切換弁34は、戻しばね35と電磁力とのバランスに
よってポートを3位置で適宜切換えるものであり、弁体
が中間位置にあるときには第1,第2通路7a,7bに
対する作動油の吸排を遮断し、弁体が一方に変位したと
きには、第2通路7bをオイルポンプ8に、第1通路7
aをドレンに夫々接続し、弁体が他方に変位したときに
は逆に第1通路7aをオイルポンプ8に、第2通路7b
をドレンに夫々接続する。尚、ベーンロータ9とハウジ
ング部材19の組付角を任意の位置で保持する場合に
は、弁体を中間位置に維持することにより、第1,第2
通路7a,7bに対する作動油の吸排を遮断する。この
電磁切換弁34は、カム角センサ、クランク角センサ、
水温センサ等からの情報に応じてコントローラにより制
御される。
【0032】ここで、前記各ベーン9a〜9dと隔壁2
1a〜21dのシール溝17a,17bに収容配置され
る流体シール18について図3,図4によって説明す
る。ただし、ベーン9a〜9d側と隔壁21a〜21d
側のシール構造は基本的に同構造とされているため、以
下ではベーン9a〜9d側のものを例に説明し、隔壁2
1a〜21d側については、図中の対応する部分に対応
する符号を括弧に入れて付すものとする。
【0033】流体シール18は、全体がPTFE,PE
EK等の合成樹脂によって一体に、かつ、長手方向に亙
って同一断面に形成されている。この流体シール18の
断面は4つの脚部36a〜36dが四方に延びる略X字
状に形成されており、シール溝17a(17b)の上方
側に延出する二つの脚部36a,36bの先端が相手部
材であるハウジング本体19a(ベーンロータ9)の摺
動面38に密接すると共に、下方側の二つの脚部36
c,36dがシール溝17a(17b)の両側壁37,
37と底壁39に跨って当接するようになっている。
【0034】この流体シール18の材質自体は殆ど伸縮
性を持たないが、断面が略X字状であり、各脚部36a
〜36dが曲げ方向の弾性変形を許容する構造となって
いるため、下方側の脚部36c,36dはシール溝17
a(17b)の両側壁37と底壁39に対して弾発力を
もって当接している。この実施形態においては、上方側
の二つの脚部36a,36bの先端が本発明におけるシ
ール部を構成し、下方側の二つの脚部36c,36dを
含む残余の部分が本発明における弾性保持部を構成して
いる。また、この実施形態の流体シール18の場合、脚
部36a〜36dがすべて同一長さで、上下左右につい
て夫々対称に形成されているが、その断面は全体に縦長
のX字断面に形成されており、上方側の二つの脚部36
a,36bは相手部材の摺動面38には密接するもの
の、シール溝17a(17b)の両側壁37,37に対
しては非接触となっている。したがって、上方側の各脚
部36a,36bとシール溝17a(17b)の側壁3
7上端との間には隙間48,49があり、上下の対応す
る脚部36a,36d及び36b,36cとこれらに対
峙する側壁37とによって囲まれた断面略三角形状の側
壁空間40には進角室22a〜22dまたは遅角室23
a〜23dからの作動油の流入が可能となっている。
【0035】つづいて、以上のように構成されたこの実
施形態のバルブタイミング制御装置の作動について説明
する。
【0036】内燃機関が始動されると、オイルポンプ8
によって吸引された作動油は、カムシャフト1のジャー
ナル部3側の環状溝6b、第2通路7b、前端部側の環
状溝5b、ベーンロータ9の遅角通路13a〜13dを
通って遅角室23a〜23dに供給される一方、進角室
22a〜22dの作動油は、進角通路12a〜12d、
環状通路5a、第1通路7a、環状通路6aを通ってド
レンされる。これにより、ベーン9a〜9dは最遅角側
に位置されることとなる。このとき、ロックピン16
は、作動油圧が所定値に上昇するまでロック状態を維持
するが、作動油圧が所定値以上になると、ロックピン1
6が後退してロック状態が解除される。
【0037】ここで、バルブタイミングを進角させる場
合、電磁切換弁34の通電を制御して進角室12a〜1
2dとオイルポンプ8を連通し、遅角室23a〜23d
側をドレンさせる。これにより、ベーン9a〜9dは、
ハウジング部材19に対して進角方向に作動し、その結
果、回転位相が進角側に変更される。
【0038】また、任意の位置で位相を維持する場合に
は、電磁切換弁34に対する通電を制御して、進角室1
2a〜12d及び遅角室23a〜23dへの作動油の供
給、排出を遮断する。これにより、ベーン9a〜9d
は、ハウジング部材19に対して所定位置で位相を維持
することが可能となる。尚、作動油の漏れ等により回転
位相がずれることがあるが、この場合、フィードバック
制御を行うことで即座にずれが修正される。
【0039】更に、内燃機関の停止時に機関が慣性運転
を続けている間は、オイルポンプ8から供給される作動
油が低圧となるが、このとき吸気弁からカムシャフト1
に入力される交番トルクのうちの遅角方向のトルク成分
と進角方向のトルク成分の差により、ベーン9a〜9d
は最遅角位置に戻され、その際、ロックピン16はロッ
クピン係止穴27に嵌合されてロック状態とされる。こ
こで機関が完全に停止するまでにベーン9a〜9dが最
遅角位置まで戻らなかった場合には、内燃機関の再始動
時のクランキングの際に、交番トルクに起因する前記と
同様の戻し作用により最遅角位置に戻され、そこでロッ
クピン16によるロックが行われる。
【0040】また、このバルブタイミング制御装置2が
作動する場合において、ベーン9a〜9bに装着された
流体シール18は以下のように機能する。
【0041】流体シール18は、前述のように下方側の
脚部36c,36dが弾性変形しつつシール溝17a
(17b)の両側壁37,37と底壁39に傾斜角をも
って密接し、その一方で上方側の脚部36a,36bが
若干弾性変形して相手部材(ハウジング部材19または
ベーンロータ9)の摺動面38に密接している(図3参
照)。したがって、基本的にベーン9a〜9dや隔壁2
1a〜21dは相手部材に対して上方側の脚部36a,
36bの弾発力をもった密接によって作動油の流通を阻
止し、また、シール溝17a(17b)の底壁39側の
作動油の回り込みは下方側の脚部36c,36dのシー
ル溝17a(17b)に対する弾発力をもった密接によ
って阻止する。
【0042】また、ベーンロータ9の作動時等には、進
角室22a〜22dまたは遅角室23a〜23dの高圧
の作動油が、上方側の脚部36a,36bとシール溝1
7a(17b)の側壁37上端との隙間48,49を通
して側壁空間40に入り込む。したがって、今、例えば
一方の隙間48を通して高圧の作動油が一方の側壁空間
40に入り込んだとすると、その作動油の圧力は脚部3
6a,36dをシール溝17a(17b)の他方側の側
壁37方向に付勢しようとするが、このとき下方側の脚
部36c,36dは側壁37,37に対して弾発力をも
って密接しているため、下方側の脚部36dは圧力を受
けて変位することがなく、上方側の脚部36aのみが対
角位置にある脚部36cを支点に変位して相手部材の摺
動面38に押し付けられる。よって、ベーンロータ9の
作動時には、上方側の脚部36aまたは36bが作動油
の圧力に応じた力で相手部材に押し付けられ、作動油の
漏れはより確実に防止される。
【0043】この実施形態は略X字状断面の流体シール
18を採用したものであるが、この流体シール18を用
いたことにより、以下のような特有の効果を得ることが
できる。 (1)下方側の脚部36c,36dをシール溝17a
(17b)の側壁37と底壁39に弾発力をもたせて密
接させたことから、シール溝17a(17b)の底壁3
9側への作動油の回り込みを確実に防止することがで
き、しかも、脚部36c,36dが底壁39から受ける
弾性反力によって上方側の脚部36a,36bを相手部
材の摺動面38に密接させることができることから、相
手部材との接触部を通しての直接的な作動油の漏れをも
確実に防止することができる。したがって、これらのこ
とからベーンロータ9の作動時における作動油の漏れを
少なくし、作動応答性を高めることができる。 (2)下方側の脚部36c,36dをシール溝17a
(17b)の側壁37に弾発力をもって密接させている
ことから、流体シール18自体の倒れを確実に防止する
ことができる。したがって、この倒れに起因するシール
不良や相手部材の損傷、シール寿命の低下等を無くすこ
とができる。 (3)上方側の脚部36a,36bとシール溝17a
(17b)の側壁37上端の間に隙間48,49を設
け、作動油の圧力を上方側の脚部36a,36bの摺動
面38に対する押付力として利用できるようにしている
ことから、作動油の漏れをより確実に防止することがで
きる。 (4)流体シール18全体を同材質によって一体に形成
すると共に、複数の脚部36a〜36dを有する断面形
状とすることにより、シール溝17a(17b)等に対
する当接部に弾発力をもたせるようにしているため、板
ばね等の別体部品を用いる必要がないのは勿論のこと、
シール部と弾性保持部を別材料で成形する必要もなく、
流体シール18を低コストで極めて容易に製造すること
ができる。 (5)流体シール18全体を上下と左右が対称となる略
X字状の断面形状に形成したことから、上下を反転させ
てシール溝17a(17b)に組付けても何等問題がな
く、したがって、流体シール18の組付作業が容易にな
る。
【0044】次に、図5に示す本発明の第2の実施形態
について説明する。尚、この第2の実施形態も含め以下
で説明する実施形態はすべてシール溝に装着される流体
シールの構造のみが異なり、他の部分の構造は第1の実
施形態と同様となっている。また、第1の実施形態と同
一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略するも
のとする。
【0045】図5に示す流体シール118は、すべての
脚部36a〜36dが点対称となるような略X字状断面
に形成され、隣接する脚部が相互に直交している点と、
上方側の脚部36a,36bがシール溝17a(17
b)の側壁37に密接している点で第1の実施形態のも
のと異なっている。各脚部36a〜36dの弾発力は第
1の実施形態と同様にシール溝17a(17b)と相手
部材の摺動面38に作用するが、側壁空間40には作動
油の圧力が作用せず、上方側の脚部36a,36bに対
する作動油による付勢作用は得ることができない。その
代わりに、各脚部36a〜36dは若干肉厚に形成さ
れ、相手部材に対して広い面積で接触するようになって
いる。
【0046】この流体シール118はすべての脚部36
a〜36dが点対称となるように形成されているため、
上下左右のどの向きからシール溝17a(17b)に組
付けても同様の機能を得ることができる。したがって、
第1の実施形態のものよりも、さらに組付作業は容易と
なる。
【0047】また、図6は、本発明の第3の実施形態を
示すものであり、この実施形態の流体シール218は、
上方側に脚部を設ける代わりに、相手部材の摺動面38
に密接する偏平状、若しくは、断面半円状の頭部41を
設けた点で第1の実施形態のものと異なっている。流体
シール218の下部側にはシール溝17a(17b)の
側壁37と底壁39に密接する一対の脚部36c,36
dが設けられ、これらの脚部36c,36dの付根部外
側には頭部41側に連続する窪み42が設けられてい
る。そして、頭部41とシール溝17a(17b)の両
側の側壁37上端部との間には隙間48,49が設けら
れ、側壁空間40に進角室または遅角室の作動油が流入
するようになっている。
【0048】したがって、この実施形態の場合にも、流
体シール218の倒れが側壁37に弾接する脚部36
c,36dによって阻止され、側壁空間40に導入され
た作動油の圧力が窪み42部分を中心として頭部41を
傾斜させるように作用する。これにより、頭部41が広
い面積でもって相手部材に接触し、しかも、このとき作
動油の力による頭部41の傾斜によって高い接触面圧を
得ることができる。この結果、作動油の漏れはより確実
に防止される。
【0049】さらにまた、図7,図8は本発明の第4の
実施形態を示すものであり、この実施形態の流体シール
318は、以上で説明した他の実施形態と同様に全体が
同一材料で形成されているが、その断面形状が大きく異
なっている。
【0050】即ち、流体シール318は、全体が断面略
U字状に形成され、そのU字形状の開口側の端縁がシー
ル溝17a(17b)の側壁37と底壁39に弾発力を
もって密接する脚部43aを構成し、U字形状の湾曲し
た頂部43bが相手部材の摺動面38に密接するように
なっている。また、この流体シール318は、シール溝
17a(17b)に装着する前の状態では、図8に示す
ように両脚部43a,43aがシール溝17a(17
b)の溝幅よりも広く開き、脚部43aの下端から頂部
43bまでの高さが、シール溝17a(17b)の底壁
39から相手部材の摺動面38までの高さよりも高くな
るように設定されている。
【0051】そして、流体シール318は、シール溝1
7a(17b)に装着された状態において脚部43a,
43aがシール溝17a(17b)の側壁37に弾接
し、さらにこの状態で頂部43bが相手部材の摺動面3
8に密接することによって頂部43bが下方側に押さ
れ、頂部43bを中心として全体が幅方向に広がるよう
に変形すると共に、脚部43a,43aの下端がシール
溝17a(17b)の底壁39に押付けられる。
【0052】したがって、この流体シール318は、シ
ール溝17a(17b)に装着された状態において脚部
43a,43aがシール溝17a(17b)の側壁37
と底壁39に弾発力をもって密接し、このとき底壁39
から受ける反力によって頂部43bが、図7中の矢印で
示すように相手部材に弾発力をもって密接する。尚、こ
の実施形態においては、頂部43bの相手部材との接触
面が本発明におけるシール部を構成し、残余の部分が弾
性保持部を構成している。
【0053】この流体シール318は、両側の脚部43
aがシール溝17a(17b)の側壁37に弾発力をも
って密接するため、他の実施形態と同様にシール溝17
a(17b)の底部側への作動油の回り込みを確実に防
止することができると共に、流体シール318全体の倒
れも防止することができる。ただし、装着状態において
頂部43bが緩やかな曲面となって相手部材の摺動面3
8に接触するため、他の実施形態に比較して摺動抵抗を
小さくすることができるという利点がある。
【0054】以上の実施形態はすべて流体シール全体を
同一材料によって一体に形成し、主に脚部の曲げ反力に
よってシール溝の側壁に弾発力をもって密接するように
したが、流体シールをシール溝に弾発力をもって密接さ
せるための手段としては、例えば、図9に示すように
(同図中、流体シールは符号418で示す。)相手部材
に密接するシール部44をPTFE、PEEK等の硬質
で摺動抵抗の小さい合成樹脂によって形成すると共に、
シール溝に弾発力をもって密接する弾性保持部45をニ
トリルゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム等の軟質のゴム
材料によって形成し、両者を加硫接着によって一体化す
るようにしても良い。
【0055】また、この場合さらにシール部の倒れを確
実に防止するためには、図10に示すように(同図中、
流体シールは符号518で示す。)シール部47の略下
半部をゴム材料から成る弾性保持部46内に埋設するよ
うにしても良い。
【0056】さらに以上で説明した実施形態は、回転伝
達部材としてタイミングスプロケットを用いたが、ゴム
材等から成るベルトによって駆動されるタイミングプー
リを用いるようにしても良い。この場合、駆動力の伝達
時に発生する騒音をより低減することができる。
【0057】また、本発明にかかるバルブタイミング制
御装置は吸気側のカムシャフトに限らず、排気側のカム
シャフトに適用しても良い。さらにまた、ベーンロータ
はその胴部とベーンを一体成形したものに限らず、胴部
とベーンを夫々別々に成形し、これらを成形後に結合し
たものであっても良い。
【0058】また、以上で説明した実施形態は、ハウジ
ング部材を回転伝達部材と一体化し、ベーン部材をカム
シャフトと一体化したものについて説明したが、逆にハ
ウジング部材をカムシャフトと一体化し、ベーン部材を
回転伝達部材と一体化しても良い。さらに、以上の実施
形態では、シール溝と流体シールをベーン部材のベーン
とハウジング部材の隔壁の両方に設けたものについて説
明したが、シール溝と流体シールはベーンと隔壁のいず
れか一方にのみ設けるようにしても良い。尚、このよう
に一方側にのみ設ける場合には、作動時の摺動ストロー
クが長くなるベーン側に設けた方が作動油の漏れ防止の
観点からは好ましい。
【0059】また、上記の実施形態においては、任意の
位置で回転位相を保持しようとするときに、流体給排手
段である電磁切換弁の通電量の制御によって進角室と遅
角室に対する作動油の供給と排出を遮断するようにして
いるが、進角室と遅角室に同圧の作動油を供給すること
によって回転位相を保持するようにしても良い。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明は、相手部材に密接
するシール部の背部側に、シール溝に密接して保持され
る弾性保持部を一体に設けたため、シール溝の底部側へ
の流体の回り込みと、流体シールの倒れを確実に防止す
ることができ、その結果、作動油の漏れによる作動応答
性の低下を無くすことができると共に、流体シールの倒
れによる作動不良や流体シール寿命の低下を無くすこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図2のA−A線
に沿う断面図。
【図2】同実施形態を示す図1のB−B線に沿う断面
図。
【図3】同実施形態における流体シール装着部の拡大断
面図。
【図4】同実施形態の流体シールの斜視図。
【図5】本発明の第2の実施形態における流体シール装
着部の拡大断面図。
【図6】本発明の第3の実施形態における流体シール装
着部の拡大断面図。
【図7】本発明の第4の実施形態における流体シール装
着部の拡大断面図。
【図8】同実施形態における流体シールの組付前の状態
を示す拡大正面図。
【図9】本発明の第5の実施形態における流体シールの
拡大斜視図。
【図10】同実施形態における流体シール装着部の拡大
断面図。
【符号の説明】
1…カムシャフト 2…バルブタイミング制御装置 9…ベーンロータ 9a〜9d…ベーン 17a,17b…シール溝 18,118,218,318,418,518…流体
シール 22a〜22d…進角室 23a〜23d…遅角室 24…タイミングスプロケット 34…電磁切換弁(流体吸排手段) 36a,36b…脚部(シール部) 36c,36d…脚部(弾性保持部) 41…頭部(シール部) 44,47…シール部 45,46…弾性保持部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の駆動軸から回転を伝達される
    回転伝達部材と、 この回転伝達部材から動力を伝達されて機関弁を作動さ
    せるカムシャフトと、 前記回転伝達部材とカムシャフトの一方に一体化され、
    径方向外方に突出する少なくとも一つのベーンを有する
    ベーンロータと、 前記回転伝達部材とカムシャフトの他方に一体化され、
    前記ベーンロータを内部に回転可能に収容するハウジン
    グ部材と、 このハウジング部材の内部に、前記ベーンの前後面に臨
    んで設けられた進角室及び遅角室と、 この進角室と遅角室に選択的に流体を供給又は排出する
    流体給排手段と、 前記ベーンロータとハウジング部材の摺動面の一方側に
    形成されたシール溝と、 このシール溝内に配置され、相手部材の摺動面に密接し
    て前記進角室と遅角室の間の流体の漏れを防止する流体
    シールと、を備えた内燃機関のバルブタイミング制御装
    置において、 前記流体シールを、相手部材に摺動可能に密接するシー
    ル部と、このシール部の背部側に一体に設けられ、シー
    ル溝内に長手方向の一端から他端に連続して密接して保
    持される弾性保持部と、を備えた構成としたことを特徴
    とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性保持部は、シール溝の両側壁方
    向に弾発力を付与することを特徴とする請求項1に記載
    の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 【請求項3】 前記弾性保持部は、シール溝に密接する
    弾性変形可能な複数の脚部を備えていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の内燃機関のバルブタイミン
    グ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記弾性保持部の少なくとも一対の脚部
    は、シール溝の両側壁に対して弾発力をもって密接する
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のバルブタ
    イミング制御装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性保持部を断面略X字状に形成し
    たことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のバルブ
    タイミング制御装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性保持部をすべての脚部が点対称
    となる断面略X字状に形成したことを特徴とする請求項
    5に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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