JP2000045717A - 内燃機関のカムシャフト - Google Patents
内燃機関のカムシャフトInfo
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Abstract
強度を好適に維持しながらも、生産性の極めて高いカム
シャフトを提供する。 【解決手段】カムシャフト1の軸材2上のカムロブ取り
付け部5には、鋳肌面6が除去加工されずに残されてい
る。軸材2及び鋳肌面6の周囲を被うかたちで樹脂7を
射出成形することで、カムプロフィールが形成されてい
る。
Description
ルブを開閉駆動させるカムシャフトに関するものであ
る。
れによって駆動される機関バルブの開閉特性を左右し、
ひいては内燃機関の性能にも大きな影響を及ぼす。カム
プロフィールに凹凸やうねりが存在すると振動及び騒音
が発生する。したがって、カムプロフィールの加工精度
に対する要求は非常に高いものとなっている。
びカムロブを含む全体が鋳造によって一体成形された
り、あるいはカムロブと軸材とを別途に成形した後、こ
れらを組み付けられたりして製造されている。そして、
製造の最終段階において、カムプロフィールの研削が施
される。この研削加工によって、カムプロフィールの正
確な形状が形作られる。ただし、カムプロフィールは微
妙な曲面によって構成されているため、その研削加工は
非常に困難であり、カムシャフトの製造費用や製造時間
を増加させる大きな要因となっている。また、その研削
には特別な研削装置(カム研削盤)が必要とされるた
め、設備投資も増加させる要因となっている。
程からカムロブの研削加工を省略することが検討されて
いる。こうしたカムシャフトの一つとして、粉末冶金法
によって製造された焼結合金製のカムロブを焼きばめ等
によって軸材に固定することが挙げられる。
程ではカムロブ組み付け穴とカムロブプロフィールとの
同軸度が出しにくいため、組み付け穴の機械加工が必要
なことや、焼結にともなう熱ひずみが生じることなどか
ら、粉末冶金法によって形成される焼結合金の面精度に
は限界がある。また、圧縮成形する際の金型の寿命が短
いことや、原料が比較的高価であることから、製造費用
の削減を図ることは困難である。以上のように、焼結合
金製のカムロブはその製造に各種問題を抱えている。
精度とすることが可能な樹脂材料によって全体を成形し
たカムシャフトが提案されている。実開昭64−565
04号公報には、軸材とカムロブとカムギアとを樹脂材
料によって一体成形したカムシャフトが示されている。
こうしたカムシャフトは軽量であり、しかも射出成形だ
けで一括して製造することができるためカムロブ全体が
焼結合金製のものに比較して生産性が高い。
ーズ部の耐摩耗性が向上のために、カムロブのノーズ部
には焼結合金製の薄片が挿入されており、製造面での問
題は未だ解決されていない。しかも、樹脂材料は金属材
料と比較して機械的強度が低いため、樹脂によって一体
成形された上記公報のようなカムシャフトは、剛性が低
く、長尺のカムシャフトを製作することは困難であっ
た。
のであって、その目的は、カムプロフィールの精度が高
く、しかも機械的強度を比較的好適としながらも、生産
性の極めて高いカムシャフトを提供することにある。
め、請求項1に記載の発明では、金属製の軸材上にカム
ロブを設けたカムシャフトにおいて、カムロブのカムプ
ロフィールが樹脂によって形成されていることをその要
旨とする。
で、しかも機械加工を施さずとも成形面の精度を極めて
高くすることができる。カムプロフィールを樹脂によっ
て成形することで、仕上げ加工を施さなくても、射出成
形だけで非常に高い精度とすることができるようにな
る。また、軸材は金属製となっており、機械的強度を好
適に維持することができる。さらに、軸材は剛性の高い
金属製であるため、カムシャフトを容易に長尺とするこ
とができる。したがって、上記の構成とすることで、カ
ムプロフィールの精度が高く、しかもカムシャフトの機
械的強度を比較的好適としながらも、製造工程及び製造
費用を削減し、生産性を極めて高くすることができるよ
うになる。
1に記載の内燃機関のカムシャフトにおいて、前記樹脂
製のカムプロフィールは、射出成形により成形されたも
のであることをその要旨とする。
の金型内に樹脂を充填してカムプロフィールを成形して
いる。こうして樹脂製のカムプロフィールを軸材上で成
形することで、組み付け工程等を省略し、製造工程を簡
略化できる。また、軸材とカムプロフィールを構成する
樹脂との結合力も強固とすることができるようになる。
2に記載の内燃機関のカムシャフトにおいて、前記軸材
は鋳造されたものであって、カムロブが設けられる部位
には、鋳肌面が除去されずに残されていることをその要
旨とする。
凹凸が無数に形成されている。一般に、軸材を鋳造によ
って形成する場合、鋳造後に鋳肌面を旋盤等で除去加工
し、軸材の表面を滑らかにしている。同構成では、カム
プロフィールを構成する樹脂が設けられる部位の鋳肌面
だけは除去せずに残しておき、そのままの状態で樹脂の
射出成形を行う。溶融した樹脂は鋳肌面の凹凸内に進入
して、そのまま凝固する。したがって、カムプロフィー
ルを構成する樹脂と軸材との締結は、より強靭となる。
本来、除去加工すべきところを加工しないだけなので、
加工工程や加工費用を増やさずとも、軸材とカムロブと
の固定を容易に強化させることができるようになる。
1〜3にのいずれか記載の内燃機関のカムシャフトにお
いて、前記カムロブのノーズ部に相当する部位には、圧
縮強度あるいは耐摩耗性の少なくとも一方を強化するた
めの補強がなされていることをその要旨とする。
して機関バルブを押し下げるため、そのノーズ部には大
きな力が作用する。そのため、ノーズ部には十分な圧縮
強度が必要とされる。また同様に、ノーズ部には摩耗に
よる損傷が生じやすく、耐摩耗性も要求される。上記構
成では、補強によってノーズ部の圧縮強度や耐摩耗性を
向上しており、カムシャフトの耐久性や信頼性を向上す
ることができるようになる。
4に記載の内燃機関のカムシャフトにおいて、前記カム
ロブのノーズ部を金属製としたことをその要旨とする。
先述したように、カムロブのノーズ部には十分な圧縮強
度や耐摩耗性が要求される。特に高出力の内燃機関では
カムシャフトが高速で回転され、機関バルブは高速で開
閉駆動される。そのため、カムロブが押圧する機関バル
ブのバルブスプリングのばね力はバルブがカムプロフィ
ールに追従可能なように強く設定されている。このた
め、ノーズ部を金属製とすることで、圧縮強度及び耐摩
耗性を向上している。こうして、樹脂製のカムプロフィ
ールを有するカムシャフトの耐久性や信頼性を向上する
ことができるようになる。
5に記載の内燃機関のカムシャフトにおいて、カムロブ
の樹脂部分と前記金属製のノーズ部と前記軸材とは、樹
脂の射出成形によって一体化されたものであることをそ
の要旨とする。
のノーズ部と軸材とカムプロフィールを構成する樹脂と
が一体化されるため、金属製ノーズ部を容易に装着する
ことができるようになる。また、こうして装着すること
で、カムプロフィールを構成する樹脂と金属製のノーズ
部との固定力をより強固なものとすることができるよう
になる。
4〜6のいずれかに記載の内燃機関のカムシャフトにお
いて、少なくともノーズ部に相当する面には、硬質の被
膜がコーティングされていることをその要旨とする。
表面の硬度を高くすることが有効である。上記構成で
は、カムロブのノーズ部に窒化チタンやダイアモンド・
ライク・カーボン等の硬質の被膜をコーティングあるい
は蒸着することで、ノーズ部表面の硬度を高くしてい
る。したがって、カムロブの耐久性を高めることができ
るようになる。こうして、カムシャフトの耐久性や信頼
性を向上することができるようになる。
4〜6のいずれかに記載の内燃機関のカムシャフトにお
いて、少なくともノーズ部に相当する面には、前記硬質
の被膜がコーティングされた箔材が装着されていること
をその要旨とする。
硬質の被膜をコーティングする場合、不要部にマスキン
グを施す等の作業が必要になる。上記構成では、予め硬
質の被膜がコーティングされた箔材を必要部に装着する
だけでよいため、必要部に対して、より簡単に硬質の被
膜を設けることができるようになる。
明を具体化した第1の実施の形態について、図1に基づ
き詳細に説明する。
に設けられたカムロブ及びその周辺部の断面構造を示
す。カムシャフトの軸材2は鋳造によって形成されてお
り、略中空円筒形状を呈している。鋳造後、軸材2の周
面には旋盤加工及び研削加工が施され、鋳造時の鋳肌面
が除去され、滑らかな表面が形成される。また、このと
き同時に、軸材2の両端に軸受け部4が形成される。た
だし、カムロブ3が設けられる取り付け部5には旋盤加
工が施されず、鋳肌面6がそのまま残されている。な
お、鋳肌面6の形状は十分な固定力を得るために、同図
1(b)〜(e)に示すような各種形状としてもよい。
し、カムロブ取り付け部5の周囲にフェノール樹脂、ナ
イロン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
樹脂等の樹脂7によってカムロブ3を射出形成する。先
述したように、カムロブ3の取り付け部5には鋳肌面6
が残されている。鋳造後の鋳肌面は粗く、細かな凹凸
(理解を容易にするために図では、この凹凸は強調され
ている)が形成されている。射出成形時に、樹脂7は鋳
肌面6の凹凸内に進入し、そのまま凝固する。したがっ
て、軸材2と樹脂7とは、強固に固定される。
鋳鉄製の軸材2の周囲を被うようなかたちとなる。こう
して高強度の軸材2が中心に存在することで、カムロブ
3の機械的強度を高くすることができるようになる。ま
た、軸材2は機械的強度の高い鋳鉄によって構成されて
いるため、長尺のカムシャフトでも容易に形成すること
ができる。
の表面は、金型の表面の面粗度及び面精度を忠実に再現
する。したがって、樹脂7の射出成型時のひけ分も予め
盛り込んで金型を高精度に形成しておくことで、仕上げ
加工を施さずともカムロブ3のカムプロフィールの精度
を非常に高くすることができるようになる。さらに、樹
脂材料の融点は金属材料と比べて低いため、焼結合金の
場合と比較して金型の消耗が少なくて済む。また、樹脂
材料は一般に安価であるため、製造費用を低く抑えるこ
とができるようになる。
塑性樹脂を使用する場合、カムシャフト1の使用温度条
件によっては、圧縮強度や耐熱性が不足する場合があ
る。こうした場合、樹脂中に充填材や強化材を添加して
圧縮強度や耐熱性を補強する必要がある。
材料の中では耐摩耗性や圧縮強度が非常に高く、カムロ
ブ3のカムプロフィールの材料として非常に好適な材料
である。しかしながら、PEEK樹脂は比較的高価であ
る。そこで、図2に示すように、フェノール樹脂等の安
価な熱硬化性樹脂によってカムロブ3の内部7aを予め
形成しておき、その後、上記内部7aをくるむような態
様で周囲部7bに上記PEEK樹脂を射出成形する。こ
うすることで、より耐摩耗性の高い樹脂製カムロブを低
費用で製造することができるようになる。
のような効果を得ることができる。 (1)カムプロフィールを樹脂によって形成すること
で、仕上げ加工を施さずとも、非常に高精度のカムプロ
フィールを有するカムロブを形成することができるよう
になり、製造が容易となる。
肌面を利用することで軸材とカムプロフィールを構成す
る樹脂との固定力を強化することができ、前記と同様に
製造が容易となる。
プロフィールを形成することで、製造工程を簡易化する
ことができるようになる。 (4)カムロブ断面が樹脂と鋳鉄との2層構造となって
いるため、機械的強度を高くすることができる。
め、長尺のカムシャフトでも容易に製造することができ
るようになる。 (第2の実施の形態)次に、本発明を具体化した第2の
実施の形態について説明する。
記第1の実施の形態のカムシャフトにおいて、図1に示
すカムロブ3のノーズ部の表面に、硬質の被膜をコーテ
ィングあるいは蒸着することで耐摩耗性向上を図ったも
のである。
て樹脂製のカムプロフィールを形成した後、ノーズ部に
厚さ数μm程度の窒化チタン(TiN)やダイアモンド
・ライク・カーボン(DLC)等の被膜を窒化処理ある
いは蒸着によって樹脂7の表面に直接コーティングさせ
る。これらのTiNやDLCは非常に硬度が高いため、
これらをコーティングすることで樹脂製のカムプロフィ
ールの耐摩耗性を大幅に向上することができるようにな
る。
た場合、少なくともノーズ部近傍の樹脂7中には、適当
な割合(5〜20%程度)の鉄あるいはチタンの粉末を
混入しておく。こうすることで、樹脂7とTiN被膜と
の親和性を向上し、被膜の剥離を抑制することができる
ようになる。
実施の形態における(1)〜(6)に記載の効果に加
え、以下のような効果を得ることができる。 (7)TiNやDLC等の被膜によってカムプロフィー
ルの耐摩耗性を向上し、カムシャフトの耐久性や信頼性
を更に向上することができるようになる。
カムロブが機関バルブを押圧する際の摩擦を従来の鋳造
製カムロブの場合に比べて低減することができるように
なる。したがって、カムシャフトの回転を円滑とするこ
とができ、内燃機関の燃費を向上することができるよう
になる。
混入することで、TiN被膜の剥離を抑制することがで
きるようになる。 (第3の実施の形態)次に、本発明を具体化した第3の
実施の形態について、図3に基づき説明する。
機関バルブを押圧する際に大きな力が作用し、摩耗によ
る損傷を受けやすい。本実施の形態のカムシャフトは、
前記第1の実施の形態のカムシャフトにおいて、図3
(a)及び図3(b)に示すような態様にて、カムロブ
3のノーズ部の表面に硬質の被膜9がコーティングされ
た鋼製の箔材8を装着することで、耐摩耗性向上を図っ
たものである。
を示す。鋼製箔材8は厚さ0.05〜0.1mm程度
で、金型に馴染み易いように十分な薄さとなっている。
鋼製箔材8にあってカムプロフィールを構成する表面9
には、厚さ1〜2μm程度のTiNやDLC等の被膜が
窒化処理あるいは蒸着によってコーティングされてい
る。これらのTiNやDLCは非常に硬度が高いため、
これらをコーティングすることで鋼製箔材8の耐摩耗性
を大幅に向上することができるようになる。また、鋼製
箔材8の裏面10はエッチング加工が施されており、無
数の細かな凹凸が形成されている。
箔材8を金型内のノーズ部に対応する部分に配置し、強
力な磁石でもって金型内面に密着させておく。こうして
鋼製箔材8をセットした後、樹脂7を金型内に充填し、
樹脂製のカムプロフィールを形成する。このとき、樹脂
7は鋼製箔材8の裏面10にエッチング加工によって形
成された凹凸内に進入するため、鋼製箔材8と樹脂7と
を強固に固定することができる。また、鋼製箔材8の両
端はL字上に曲折されており、樹脂7内に埋め込まれる
かたちとなる。そのため、同箔材8を更に強固に固定す
ることができるようになる。なお、樹脂7との固定力を
更に増すために、箔材8を、図3(d)に示すようなカ
ムプロフィールの全周を被うベルト形状とし、このベル
ト状の箔材8を金型内にセットした後に樹脂7を射出成
形してカムロブ3を形成するようにしてもよい。
に、軸材2上に樹脂製のカムプロフィールを射出成形し
てからカムロブ3のノーズ部にだけ硬質の被膜9をコー
ティングする場合には、コーティングが不要な部位にマ
スキングを施す等の作業が必要になる。本実施の形態で
は、カムプロフィールを構成する樹脂7の射出成形時
に、予め硬質の膜9がコーティングされた箔材8を必要
部に装着するだけでよいため、カムロブ3のノーズ部に
対して硬質の被膜9をより簡単に与えることができるよ
うになる。
各実施の形態における(1)〜(8)に記載の効果に加
え、以下のような効果を得ることができる。 (10)硬質の被膜がコーティングされた鋼製の箔材
を、射出成形時にノーズ部に装着することで、カムロブ
のノーズ部に対してより容易に硬質の被膜を設けること
ができるようになる。
化した第4の実施の形態について、図4に基づき説明す
る。
記第1の実施の形態のカムシャフトにおいて、先述した
ように大きな力が作用するカムロブ3のノーズ部に、焼
結合金製のノーズピース11を装着することで、カムロ
ブ3の耐久性向上を図ったものである。
おり、その円弧状の外周面がノーズ部のカムプロフィー
ルを構成している。また、ノーズピース11の中央部お
よび両端部には、両側面間を貫通する挿通孔12が形成
されている。
ズピース11を金型内のノーズ部に対応する部分に配置
し、強力な磁石あるいはピン等によって固定しておく。
こうしてノーズピース11をセットした後、金型内に樹
脂7を充填し、カムロブ3のカムプロフィールを射出成
形する。このとき樹脂7は、ノーズピース11の挿通孔
12内にも充填される。こうしてノーズピース11と樹
脂7とは強固に固定される。
し、研削加工を省略する場合には、カムプロフィールだ
けでなく、軸材が挿入される孔の位置やその内周面にも
高い精度が要求される。本実施の形態のように、ノーズ
部のみを焼結合金製とすれば、高い精度が求められるの
は、カムプロフィールを構成する一曲面に限られる。し
たがって、ノーズピース11の製造は比較的容易に行う
ことができる。
各実施の形態における(1)〜(6)に記載の効果に加
え、以下のような効果を得ることができる。 (11)大きな力が作用するノーズ部を焼結合金製とす
ることで、カムロブの機械的強度や耐摩耗性を高め、ひ
いてはカムシャフトの耐久性や信頼性を更に向上するこ
とができるようになる。
に変更してもよい。・前記各実施の形態では、軸材2を
除くカムロブ3の大部分が樹脂7によって構成されてい
た。これを、図5に示すように、鋳造時にカムロブ3の
大部分を軸材2とともに一体成形し、カムプロフィール
を構成する表層部のみを樹脂7によって形成する構成と
してもよい。このようにした場合にも、前記各実施の形
態と同様の効果を得ることができることに加え、カムロ
ブの機械的強度を更に強化することができるようにな
る。
鉄としたが、軸材の材料を鋼やその他の金属材料に変更
してもよい。・前記第4の実施の形態では、ノーズピー
ス11を焼結合金製としたが、鋳鉄製あるいはその他の
金属製のものに変更してもよい。このようにした場合に
も、前記各実施の形態における(1)〜(6)及び(1
1)に記載の効果と同様の効果を得ることができるが、
ノーズピース11のカムプロフィールに研削加工が必要
となる場合もあり、製造工程や製造費用といった生産性
との兼ね合いを考慮した上で材料を選択する必要があ
る。
ース11のカムプロフィールに、TiNあるいはDLC
等の硬質の被膜をコーティングしてもよい。このように
した場合には、前記各実施の形態における(1)〜
(6)及び(11)に記載の効果に加え、(7)及び
(8)に記載の効果も得られるようになる。
請求項に記載した発明以外の技術的思想について、それ
らの効果と共に以下に記載する。 (1)金型内に鋳造製の軸材を設置し、その金型内に樹
脂を射出成形して樹脂製のカムプロフィールを形成する
ことを特徴とする内燃機関のカムシャフトの製造方法。
のカムプロフィールと好適な機械的強度を兼ね備え、か
つ、極めて生産性の高いカムシャフトを提供することが
できるようになる。
シャフトの製造方法において、前記鋳造製の軸材上にあ
って少なくとも前記樹脂製のカムプロフィールが形成さ
れる部位には鋳造時の鋳肌面を除去加工せずに残留させ
ておくことを特徴とする内燃機関のカムシャフトの製造
方法。
(1)に記載の発明の効果に加え、樹脂と軸材との締結
力を一層強化できるという効果が得られるようになる。 (3)前記(1)に記載の内燃機関のカムシャフトの製
造方法において、前記金型内のカムロブのノーズ部に金
属製のノーズ部を配置して、樹脂の射出成形によって前
記樹脂製カムロブと前記金属製ノーズ部と前記軸材とを
一体化することを特徴とする内燃機関のカムシャフトの
製造方法。
(1)に記載の発明の効果に加え、カムロブのノーズ部
の耐摩耗性と強度を向上するという効果が得られるよう
になる。
ロフィールが樹脂によって形成されているため、カムプ
ロフィールを高精度とすることができ、カムシャフトの
機械的強度も比較的好適としながらも、生産性を極めて
高くすることができるようになる。
出成形することで、樹脂製カムプロフィールの形成を容
易とし、軸材と樹脂との固定も強固とすることができる
ようになる。
肌面の凹凸を利用することで、樹脂製のカムプロフィー
ル部分と軸材との固定を容易かつ強固にすることができ
るようになる。
強によって、ノーズ部の圧縮強度や耐摩耗性を高め、ひ
いてはカムシャフトの耐久性や信頼性を向上することが
できるようになる。
ーズ部を金属製とすることで機械的強度や耐摩耗性を高
め、ひいてはカムシャフトの耐久性や信頼性を向上する
ことができるようになる。
属製ノーズ部を容易かつ強固に装着することができるよ
うになる。また、請求項7に記載の発明によれば、硬質
の被膜を設けることで、ノーズ部表面の耐摩耗性を高
め、ひいてはカムシャフトの耐久性や信頼性を向上する
ことができるようになる。
ムプロフィールに対して硬質の被膜を更に簡単に設ける
ことができるようになる。
断面図。
断面図。
断面図。
断面図。
断面図。
け部、5…カムロブ取り付け部、6…鋳肌面、7…樹
脂、8…鋼製箔材、9…被膜、10…エッチング面、1
1…ノーズピース、12…挿通孔。
Claims (8)
- 【請求項1】金属製の軸材上にカムロブを設けた内燃機
関のカムシャフトにおいて、 カムロブのカムプロフィールが樹脂によって形成されて
いることを特徴とする内燃機関のカムシャフト。 - 【請求項2】前記樹脂製のカムプロフィールは、射出成
形により形成されたものである請求項1に記載の内燃機
関のカムシャフト。 - 【請求項3】前記軸材は鋳造されたものであって、 カムロブが設けられる部位には、鋳肌面が除去されずに
残されている請求項2に記載の内燃機関のカムシャフ
ト。 - 【請求項4】前記カムロブのノーズ部に相当する部位に
は、圧縮強度あるいは耐摩耗性の少なくとも一方を強化
するための補強がなされている請求項1〜3のいずれか
に記載の内燃機関のカムシャフト。 - 【請求項5】前記カムロブのノーズ部を金属製とした請
求項4に記載の内燃機関のカムシャフト。 - 【請求項6】前記カムロブの樹脂部分と前記金属製のノ
ーズ部と前記軸材とは、樹脂の射出成形によって一体化
されたものである請求項5に記載の内燃機関のカムシャ
フト。 - 【請求項7】少なくともノーズ部に相当する面には硬質
の被膜がコーティングされている請求項4〜6のいずれ
かに記載の内燃機関のカムシャフト。 - 【請求項8】少なくともノーズ部に相当する面には前記
硬質の被膜がコーティングされた箔材が装着されている
請求項4〜6のいずれかに記載の内燃機関のカムシャフ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10217566A JP2000045717A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 内燃機関のカムシャフト |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10217566A JP2000045717A (ja) | 1998-07-31 | 1998-07-31 | 内燃機関のカムシャフト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000045717A true JP2000045717A (ja) | 2000-02-15 |
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ID=16706282
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---|---|---|---|
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Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2000045717A (ja) |
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