JP2000044668A - 架橋ポリカーボネート樹脂組成物とそれを用いた吸収剤およびカラム充填剤 - Google Patents
架橋ポリカーボネート樹脂組成物とそれを用いた吸収剤およびカラム充填剤Info
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Abstract
ン化合物などの人体や地球環境に悪影響を及ぼす有機化
合物の効果的な吸収除去や回収をする性能に優れた素材
とそれを用いた吸収剤を提供する。 【解決手段】 架橋ポリカーボネート樹脂を主たる構成
成分とし、20℃における塩化メチレン可溶成分の含有
割合を5重量%以下としてなる架橋ポリカーボネート樹
脂組成物と、該組成物を素材とする有機化合物用の吸収
剤。
Description
ート樹脂組成物および該組成物を用いた有機化合物の吸
収剤、吸収方法、水からの有機化合物の吸収除去方法な
らびにクロマトグラフィ用カラム充填剤に関する。さら
に詳しくは、塩化メチレン可溶成分が5%以下である架
橋ポリカーボネート樹脂を主たる構成成分とする架橋ポ
リカーボネート樹脂組成物と、これを用いた有機化合
物、殊に環境への影響の大きい有機ハロゲン化合物等の
除去に有用性の高い吸収剤、吸収方法、水からの有機化
合物の吸収除去方法ならびにクロマトグラフィ用カラム
充填剤に関する。
メチレンやパークロルエチレン、フロン系化合物などの
有機ハロゲン化合物の与える人体への毒性や環境への影
響が、大きな社会問題となっている。そこで、これら有
機ハロゲン化合物をはじめとする生体への悪影響を及ぼ
す虞れの大きい物質や環境破壊を招く虞れの大きい物質
は、これらを大気や土壌、河川、海水、地下水などへの
排出を防止することが強く要請されている。このような
有機ハロゲン化合物を含む上水や用水、排水など各種の
水や排気から、その有害物質を除去する方法として、活
性炭による吸着法が広く採用されているが、この活性炭
では吸着能力が充分でなく、さらに吸収能力の高いもの
が要望されている。
開発がなされており、例えば、特公平4−22620号
公報においては、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体にジ
クミルパーオキサイドを作用させて架橋化させた樹脂架
橋物を用いた塩素系有機溶剤用の吸収剤を提案してい
る。しかしながら、このビニル系樹脂の架橋物では、有
機ハロゲン化合物の吸収性能が充分に高いものではない
という難点がある。
の架橋物でもよい旨の記載があるが、従来から知られて
いる架橋ポリカーボネート樹脂、すなわち、原料として
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔別
名ビスフェノールA〕や1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキサン〔別名ビスフェノールZ〕な
どを用いて製造されたポリカーボネート樹脂を多価アミ
ン化合物を用いて架橋する方法、あるいはビニル基を有
するポリカーボネート樹脂にラジカル開始剤を添加する
ことによって架橋する方法では、いずれの場合も架橋反
応の収率が低く、その架橋物中には塩化メチレンに可溶
な成分である非架橋樹脂成分の含有割合が比較的に高い
ものしか得られない。このような非架橋樹脂成分の含有
割合の高い架橋ポリカーボネート樹脂組成物を、有機ハ
ロゲン化合物の吸収剤に適用しようとすると、この吸収
剤中のポリカーボネート樹脂が有機ハロゲン化合物中に
溶出したり、隣接する吸収剤粒子同士が融着するように
なり、短期間で有機ハロゲン化合物の吸収能力が低下す
るという問題があるほか、有機ハロゲン化合物の吸収能
力が低く、吸収剤として満足できるものではなかった。
に基づいてなされたものであり、有機ハロゲン化合物な
どの人体や地球環境に悪影響をもたらす有機化合物を、
効率よく吸収除去することができるとともに、該有機化
合物による材料の溶出や融着がなく、さらに再生によっ
て繰返し使用の可能な吸収剤の素材として有用性の高い
架橋ポリカーボネート樹脂組成物とその製造方法、およ
びこれを素材とする有機化合物用の吸収剤、その使用方
法、水からの有機化合物の吸収除去方法ならびにガスク
ロマトグラフィー用のカラム充填剤を提供することを目
的とするものである。
解決するために鋭意研究を重ねた結果、ポリカーボネー
ト樹脂中の塩化メチレン可溶成分、すなわち非ゲル化成
分の含有割合が5重量%以下である架橋ポリカーボネー
ト樹脂組成物が、有機化合物の吸収能力が高く、有機化
合物への溶出もなく、また再生により繰返し使用が可能
であることを見出し、これら知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
である。 〔1〕20℃における塩化メチレン可溶ポリカーボネー
ト樹脂成分の含有割合が5重量%以下である架橋ポリカ
ーボネート樹脂組成物。 〔2〕架橋ポリカーボネート樹脂が、1分子内にヒドロ
シリル化可能な炭素−炭素二重結合を少なくとも2つ含
むポリカーボネート樹脂に対して、1分子内に2つ以上
の珪素−水素結合を有する化合物または1分子内に珪素
−水素結合を有しかつ珪素原子上に加水分解性官能基を
持つ化合物を反応させて架橋化することにより得られた
架橋ポリカーボネート樹脂である前記〔1〕記載のポリ
カーボネート樹脂組成物。 〔3〕架橋ポリカーボネート樹脂が、下記の一般式
〔1〕、
ン原子、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル
基、炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリール
基、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基
または炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリール
オキシ基であり、X1 は、単結合、−O−、−CO−、
−S−、−SO−、−SO2 −、−CR2 R3 −(ただ
し、R2 、R3 は、各々独立に水素原子、炭素数1〜6
の置換もしくは無置換のアルキル基、トリフルオロメチ
ル基または炭素数6〜12の置換もしくは無置換のアリ
ール基である)、炭素数5〜12の置換もしくは無置換
のシクロアルキリデン基、炭素数2〜12のα,ω−ア
ルキレン基、9,9−フルオレニリデン基、1,8−メ
ンタンジイル基、2,8−メンタンジイル基、ピラジリ
デン基または炭素数6〜12のアリーレン基であり、a
1 、a2 は0〜4の整数、b1 +b2 が1〜8の整数で
ありかつa1 +b1 とa2 +b2 がともに4以下の整数
であり、cは0〜4の整数である。〕で表される繰返し
単位(1)または該繰返し単位(1)と下記一般式〔2
a〕〜〔2c〕、
6 は、前記R1 と同一の意味を有し、X2は、前記X1
と同一の意味を有し、dは0〜4の整数、eは0〜6の
整数、fは0〜4の整数である。〕のいずれかで表され
る繰返し単位(2)を構成成分として有するポリカーボ
ネート樹脂に対して、下記一般式〔3a〕〜〔3e〕、
数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基または炭素
数6〜12の置換もしくは無置換のアリール基であり、
gは0〜100の整数であり、hは0〜4の整数、iは
1〜6の整数、j1 とj2 は、j1 +j2 が0〜100
となる整数、xは1〜100の整数、yは2〜100の
整数、zは1〜100の整数である。〕のいずれかで表
される1分子内に2つ以上の珪素−水素結合を有する化
合物を反応させるか、あるいは下記一般式〔4〕、
意味を有し、Yは、炭素数1〜6の置換もしくは無置換
のアルコキシ基、塩素原子、臭素原子または沃素原子で
あり、mは1〜3の整数であり、かつk+mが3であ
る。)で表される1分子内に珪素−水素結合を有しかつ
珪素原子上に加水分解性の官能基を持つ化合物を反応さ
せて得られる架橋ポリカーボネート樹脂である、前記
〔1〕または〔2〕記載の架橋ポリカーボネート樹脂組
成物。 〔4〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の架橋ポリ
カーボネート樹脂組成物からなる有機化合物の吸収剤。 〔5〕有機化合物が有機ハロゲン化合物である前記
〔4〕記載の吸収剤。 〔6〕有機化合物が環状エーテル化合物である前記
〔4〕記載の吸収剤。 〔7〕有機化合物がケトン化合物である前記〔4〕記載
の吸収剤。 〔8〕有機化合物が芳香族炭化水素化合物である前記
〔4〕記載の吸収剤。
の吸収剤。 〔10〕前記一般式〔1〕で表される繰返し単位
(1)、または該繰返し単位(1)と前記一般式〔2
a〕〜〔2c〕のいずれかで表される繰返し単位(2)
を構成成分とするポリカーボネート樹脂の濃度30重量
%以下の有機溶媒溶液に、前記一般式〔3a〕〜〔3
e〕および〔4〕のいずれかで表される化合物を加えて
架橋反応をさせて得られるゲルを、機械的剪断の付与お
よび/または貧溶媒との接触により粒子化させることか
らなる前記〔4〕記載の吸収剤の製造方法。 〔11〕貧溶媒がアルコール、脂肪族炭化水素、または
非環状エーテルである前記〔10〕記載の吸収剤の製造
方法。 〔12〕前記一般式〔1〕で表される繰返し単位
(1)、または該繰返し単位(1)と前記一般式〔2
a〕〜〔2c〕のいずれかで表される繰返し単位(2)
を構成成分として有するポリカーボネート樹脂の濃度3
0重量%以下の有機溶媒溶液に、前記一般式〔3a〕〜
〔3e〕および〔4〕のいずれかで表される化合物を加
えて担体にコーティングした状態において、コーティン
グの途上、またはコーティングの後に、架橋反応を行う
ことからなる前記〔4〕記載の吸収剤の製造方法。 〔13〕前記〔4〕〜
を用いる水、廃液または排気からの有機化合物の吸収除
去方法。 〔14〕有機化合物を吸収した吸収剤を、該有機化合物
の沸点以上の温度に加熱することからなる前記〔4〕記
載の吸収剤の再生方法。 〔15〕有機化合物を吸収した吸収剤に、貧溶媒を接触
させることからなる前記〔4〕記載の吸収剤の再生方
法。 〔16〕貧溶媒がアルコールである前記〔14〕記載の
吸収剤の再生方法。 〔17〕貧溶媒が脂肪族炭化水素である前記〔14〕記
載の吸収剤の再生方法。 〔18〕貧溶媒が非環状エーテルである前記〔14〕記
載の吸収剤の再生方法。 〔19〕前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の架橋ポ
リカーボネート樹脂組成物からなるクロマトグラフィ用
カラム充填剤。
脂組成物は、20℃における塩化メチレン可溶ポリカー
ボネート樹脂成分の含有割合が5重量%以下である架橋
ポリカーボネート樹脂組成物である。すなわち、20℃
における塩化メチレンに可溶なポリカーボネート樹脂成
分の含有割合を特定の値よりも低い値にまで減少させる
ことによって、高い有機化合物吸収能を有し、かつ塩化
メチレンなどの有機ハロゲン化合物と接触した場合にお
いても、有機ハロゲン化合物に溶解したり、粒状化した
ときに有機ハロゲン化合物と接触して隣接する粒子同士
の融着を生じない特性を有する架橋ポリカーボネート樹
脂組成物である。
樹脂組成物の主たる構成成分をなす架橋ポリカーボネー
ト樹脂が、1分子内にヒドロシリル化可能な炭素−炭素
二重結合を少なくとも2つ含むポリカーボネート樹脂に
対して、1分子内に2つ以上の珪素−水素結合を有する
化合物、または1分子内に珪素−水素結合を有しかつ珪
素原子上に加水分解性官能基を持つ化合物を反応させ
て、これを架橋化することにより得られた架橋ポリカー
ボネート樹脂である架橋ポリカーボネート樹脂組成物で
ある。
ート樹脂が、前記一般式〔1〕で表される繰返し単位
(1)、またはこの繰返し単位(1)と前記一般式〔2
a〕、〔2b〕または〔2c〕のいずれかで表される繰
返し単位(2)とを構成成分とするポリカーボネート樹
脂に対して、前記一般式〔3a〕〜〔3e〕のいずれか
で表される化合物、または前記一般式〔4〕で表される
化合物を反応させ、これを架橋して得られる架橋ポリカ
ーボネート樹脂である架橋ポリカーボネート樹脂組成物
である。
〜R8 が表す炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアル
キル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
2−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基
などが挙げられ、また、炭素数6〜12の置換もしくは
無置換のアリール基としては、フェニル基、トリル基、
スチリル基、ビフェニリル基、ナフチル基などが挙げら
れ、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ基
としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イ
ソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、2−ブ
トキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシ
ルオキシ基などが挙げられ、炭素数6〜12の置換もし
くは無置換のアリールオキシ基としては、フェノキシ
基、トリルオキシ基、スチリルオキシ基、ナフチルオキ
シ基、ビフェニルオキシ基などが挙げられる。
返し単位(2)は、直鎖状あるいは環状のいずれの形態
において結合していてもよく、さらに合成時に末端停止
剤や分岐剤を用いて、重合体鎖中に特殊な末端構造や分
岐構造を有するポリカーボネート樹脂としてあるもので
あってもよい。また、前記繰返し単位(1)と繰返し単
位(2)からなる共重合体である場合には、繰返し単位
(1)のモル比〔(1)/((1)+(2))〕が、
0.0001以上であるもの、好ましくは0.001〜
0.3の範囲であるものが好適に用いられる。この共重
合比が、0.0001未満のものでは、架橋化が充分で
なく、20℃における塩化メチレン可溶成分の含有割合
を5重量%以下にすることが困難であるからである。
発明の目的達成を阻害しない範囲でこれら繰返し単位
(1)および(2)のほか、前記式〔1〕、〔2a〕、
〔2b〕、〔2c〕で規定した以外の構造単位を有する
ポリカーボネート単位や、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ
スルホン、ポリスチレン、エポキシ樹脂、ポリシロキサ
ン構造を有する単位を含有しているものであってもよ
い。
化メチレンを溶媒とする0.5g/デシリットルの濃
度、20℃の温度で測定した還元粘度〔ηSP/c〕が
0.01〜10デシリットル/gであるものが好まし
い。この還元粘度〔ηSP/c〕が、0.01デシリット
ル/g未満のものでは、架橋によるゲル化が円滑に進行
しないため、20℃における塩化メチレン可溶成分の含
有割合を5重量%以下にすることが困難になるおそれが
あり、また、10デシリットル/gを超えるものでは、
溶液粘度が高すぎて架橋によるゲル化が円滑に進行しな
いことがあり、20℃における塩化メチレン可溶成分の
含有割合を5重量%以下にすることが困難になるおそれ
がある。
リカーボネート樹脂を製造する方法については、例え
ば、炭酸エステル形成性化合物としてホスゲンなどを用
い、適当な酸結合剤の存在下に、炭素−炭素不飽和結合
を持つ二価フェノールを単独で、あるいは炭素−炭素不
飽和結合を持つ二価フェノールと炭素−炭素不飽和結合
を持たない二価フェノールとを反応させる方法によれば
よい。また、炭酸エステル形成性化合物としてビスアリ
ールカーボネートを用い、エステル交換反応を行う方法
によることもできる。この炭素−炭素不飽和結合を持つ
二価フェノールは、1種単独でも2種以上を併用しても
よく、また炭素−炭素不飽和結合を持たない二価フェノ
ールについても1種単独でも2種以上を併用してもよ
い。
ノールとしては、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−
ジビニルビフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−3,
3’−ジアリルビフェニル、3,3’,5,5’−テト
ラアリル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス
(3−ビニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス
(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメ
タン、1,1−ビス(3−ビニル−4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1−ビス(3−アリル−4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、1,1−ビス(3−アリル−4
−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2
−ビス(3−ビニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−ビニル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシ
−5−フェニルフェニル)プロパン、2,2−ビス〔3
−(3−ブテニル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔3−(4−ペンテニル)−4−ヒド
ロキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(5−
ヘキセニル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロパン、2
−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−アリル−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,
5−ジアリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−ビニル−4−ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、3,3−ビス(3−ビニル−4−ヒド
ロキシフェニル)ペンタン、3,3−ビス(3−アリル
−4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス
(3−ビニル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、1,1−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、ビス(3−ビニル−4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル、ビス(3−アリル−4−ヒドロ
キシフェニル)エーテル、ビス(3−ビニル−4−ヒド
ロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−アリル−4−
ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−ビニル−
4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3−ア
リル−4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス
(3−ビニル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビ
ス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、
3,3’−ジビニル−4,4’−ジヒドロキシベンゾフ
ェノン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシベンザルアセ
トフェノン、9,9−ビス(3−ビニル−4−ヒドロキ
シフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−アリル−
4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス
(3−アリル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
フルオレン、1,3−ビス〔2−(3−アリル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピル〕ベンゼン、1,4−ビス
〔2−(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
ル〕ベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−4−アリルベン
ゼン、4,4’−ジヒドロキシ−3−アリルビフェニ
ル、2,7−ジヒドロキシ−3,6−ジアリルナフタレ
ン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,6
−ヘプタジエン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3−ブテン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−2−プロペン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−2−ビニルシクロヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−2−アリルシクロヘキサ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−
(1−シクロヘキセニル)シクロヘキサン、さらに次式
で表される化合物などが挙げられる。
ものとしては、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒド
ロキシビフェニル、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アリ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパン、
2,7−ジヒドロキシ−3,6−ジアリルナフタレン、
1,1−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン、2−アリル−1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロ
キシベンザルアセトフェノン、9,9−ビス(3−アリ
ル−4−ヒドロキシ−5−メチル)フルオレンなどが挙
げられる。
ない二価フェノールとしては、例えば、4,4’−ジヒ
ドロキシビフェニル、3,3’−ジフルオロ−4,4’
−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジヒドロキ
シ−2,2’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジヒド
ロキシ−3,3’−ジシクロヘキシルビフェニルなどの
4,4’−ジヒドロキシビフェニル類;ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フェニルメタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)メタン、ビス(3−ノニル−4−ヒドロキ
シフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5−ジブロモ−
4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−クロロ−
4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3−フルオロ
−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(2−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタ
ン、ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、2−ヒド
ロキシフェニル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビ
ス(2−ヒドロキシ−4メチルフェニル)メタン、ビス
(2−ヒドロキシ−4−メチル−6−tert−ブチル
フェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−4,6−ジ
メチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)−1−フェニルエタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニ
ル)−1−フェニルエタン、2−(4−ヒドロキシ−3
−メチルフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)
−1−フェニルエタン、1,1−ビス(2−tert−
ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタ
ン、1−フェニル−1,1−ビス(3−フルオロ−4−
ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2−ヒド
ロキシ−4−メチルフェニル)エタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−sec
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−クロロ−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3
−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,
2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパン、1,1−ビス(2−tert−
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジフルオロフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシ−5−
クロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス(2−ヒドロキシ−4−s
ec−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−
ヒドロキシ−4,6−ジメチルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,
2−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチル
プロパン、1,1−ビス(2−tert−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−2−メチルプロパ
ン、1,1−ビス(2−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(2−tert
−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタ
ン、1,1−ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
tert−ペンチルフェニル)ブタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモ
フェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−3−メチルブタン、3,3−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ヘプタン、2,2−ビス(2−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)
ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オ
クタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ノナ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,
1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、1,1−ビス(3−フェニル−4
−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル
シクロヘキサン、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒド
ロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サンなどのビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類;ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−フ
ルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテルなどのビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル類;ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド、ビス(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)スルフィドなどのビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド類;ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)スルホキシド、ビス(3−メチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホキシドなどのビス(4−ヒド
ロキシフェニル)スルホキシド類;ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)スルホン、ビス(3−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)スルホン、ビス(3−フェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホンなどのビス(4−ヒドロキ
シフェニル)スルホン類;4,4’−ジヒドロキシベン
ゾフェノンなどのビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン類;9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオ
レン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)フルオレン、9,9−ビス(3−フェニル−4−
ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのビス(ヒドロキ
シフェニル)フルオレン類;4,4”−ジヒドロキシ−
p−ターフェニルなどのジヒドロキシ−p−ターフェニ
ル類;4,4’’’−ジヒドロキシ−p−クォーターフ
ェニルなどのジヒドロキシ−p−クォーターフェニル
類;2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ピラジ
ン、2,5−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,6
−ジメチルピラジン、2,5−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2,6−ジエチルピラジンなどのビス(ヒド
ロキシフェニル)ピラジン類;1,8−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)メンタン、2,8−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メンタン、1,8−ビス(3−メチル−
4−ヒドロキシフェニル)メンタン、1,8−ビス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)メンタンな
どのビス(ヒドロキシフェニル)メンタン類;1,4−
ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピ
ル〕ベンゼン、1,3−ビス〔2−(4−ヒドロキシフ
ェニル)−2−プロピル〕ベンゼンなどのビス〔2−
(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン
類;1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒド
ロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、
2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキ
シナフタレンなどのジヒドロキシナフタレン類;レゾル
シン、ヒドロキノン、カテコールなどのジヒドロキシベ
ンゼン類;α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサ
ン、α,ω−ビス〔3−(2−ヒドロキシフェニル)プ
ロピル〕ポリジメチルシロキサンなどのポリシロキサン
類;1,1,8,8−テトラヒドロ−1,8−ジヒドロ
キシパーフルオロオクタン、1,1,6,6−テトラヒ
ドロ−1,6−ジヒドロキシパーフルオロヘキサンなど
のジヒドロパーフルオロアルカン類などが挙げられる。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フ
ェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メ
チルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−フェニルフェニル)プロパン、4,4’−ジヒ
ドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)
スルホン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、3,3−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ペンタン、9,9−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−メチルフェニル)フルオレン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エーテル、4,4’−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メ
トキシフェニル)1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、α,ω−ビス〔3−(2−ヒドロキシフ
ェニル)プロピル〕ポリジメチルシロキサン、レゾルシ
ン、2,7−ジヒドロキシナフタレンなどが、とくに好
ましく用いられる。
酸とその誘導体や、一価のフェノールを用いることがで
きる。例えば、p−tert−ブチル−フェノール、p
−フェニルフェノール、p−クミルフェノール、p−パ
ーフルオロノニルフェノール、p−(パーフルオロノニ
ルフェニル)フェノール、p−(パーフルオロキシルフ
ェニル)フェノール、p−tert−パーフルオロブチ
ルフェノール、1−(P−ヒドロキシベンジル)パーフ
ルオロデカン、p−〔2−(1H,1H−パーフルオロ
トリドデシルオキシ)−1,1,1,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロピル〕フェノール、3,5−ビス(パー
フルオロヘキシルオキシカルボニル)フェノール、p−
ヒドロキシ安息香酸パーフルオロドデシル、p−(1
H,1H−パーフルオロオクチルオキシ)フェノール、
2H,2H,9H−パーフルオロノナン酸、1,1,
1,3,3,3−テトラフロロ−2−プロパノールなど
が好適に用いられる。これら末端停止剤の添加割合は、
共重合組成比として、0.05〜30モル%、さらに好
ましくは0.1〜10モル%であり、この割合が30モ
ル%を超えると機械的強度の低下を招くことがあり、
0.05モル%未満であると成形性の低下を招くことが
ある。
リシン、ピロガロール、4,6−ジメチル−2,4,6
−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプテン、
2,6−ジメチル−2,4,6−トリス(4−ヒドロキ
シフェニル)−3−ヘプテン、2,4−ジメチル−2,
4,6−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
1,3,5−トリス(2−ヒドロキシフェニル)ベンゼ
ン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゼン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)フェニ
ルメタン、2,2−ビス〔4,4−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキシル〕プロパン、2,4−ビス
〔2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピ
ル〕フェノール、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−
メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−
ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフ
ェニル)プロパン、テトラキス(4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン、テトラキス〔4−(4−ヒドロキシフェニ
ルイソプロピル)フェノキシ〕メタン、2,4−ジヒド
ロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌル酸、3,3−
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オ
キソ−2,3−ジヒドロインドール、3,3−ビス(4
−ヒドロキシアリール)オキシインドール、5−クロロ
イサチン、5,7−ジクロロイサチン、5−ブロモイサ
チンなどが挙げられる。
30モル%以下、好ましくは5モル%以下であり、これ
が30モル%を超えると成形性の低下を招くことがあ
る。炭酸エステル形成性化合物としては、ホスゲンなど
の各種ジハロゲン化カルボニルや、クロロホーメートな
どのハロホーメート、炭酸エステル化合物などを用い、
酸結合剤の存在下に重縮合を行う反応は、通常、溶媒中
で行う。ホスゲンなどのガス状の炭酸エステル形成性化
合物を使用する場合、これを反応系に吹き込む方法が好
適に採用できる。この炭酸エステル形成性化合物の使用
割合は、反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜調整
すればよい。
ム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム
などのアルカリ金属水酸化物や、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、ピリジンなどの有
機塩基、あるいはこれらの混合物を用いることができ
る。この酸結合剤の使用割合も反応の化学量論比(当
量)を考慮して適宜調整すればよい。具体的には、原料
の二価フェノールの水酸基1モル当たり、1当量もしく
はそれより過剰量、好ましくは1〜5当量の酸結合剤を
使用すればよい。
シレンなどの芳香族炭化水素や、塩化メチレン、クロロ
ホルム、1.1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエ
タン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−ト
リクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロエタ
ン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロ
ロエタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、
アセトフェノンなどが好適なものとして挙げられる。こ
れら溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。さらに、互いに混ざり合わな
い2種の溶媒を用いて界面重縮合反応を行ってもよい。
ンや、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−
ジメチルシクロヘキシルアミン、ピリジン、ジメチルア
ニリンなどの三級アミン、トリメチルベンジルアンモニ
ウムクロライド、トリエチルベンジルアンモニウムクロ
ライド、トリブチルベンジルアンモニウムクロライド、
トリオクチルメチルアンモニウムクロライド、テトラブ
チルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウ
ムブロマイドなどの四級アンモニウム塩、テトラブチル
ホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブ
ロマイドなどの四級ホスホニウム塩などが好適である。
件については、反応温度は、通常、0〜150℃、好ま
しくは5〜40℃であり、反応圧力は減圧、常圧、加圧
のいずれでもよいが、通常は常圧もしくは反応系の自圧
程度の加圧下に行うことができる。反応時間について
は、反応温度により左右されるが、0.5分間〜10時
間、好ましくは1分間〜2時間程度である。
るには、例えば前記反応条件の選択、前記末端停止剤や
分岐剤の使用量の増減などにより行うことができる。ま
た、場合によっては、得られた重合体に適宜物理的処理
(混合、分画など)および/または化学的処理(ポリマ
ー反応、部分分解処理など)を施して所望の分子量範囲
のものを得るようにしてもよい。
般式〔1〕で表される繰返し単位(1)からなるポリカ
ーボネート樹脂、あるいは該繰返し単位(1)と前記一
般式〔2a〕〜〔2c〕のいずれかで表される繰返し単
位(2)からなるポリカーボネート樹脂に対して、1分
子内に2以上の珪素−水素結合を有する化合物、または
1分子内に珪素−水素結合を有しかつ珪素原子上に加水
分解性官能基を持つ化合物を反応させて架橋化させる。
有する化合物としては、前記一般式〔3a〕〜〔3e〕
のいずれかで表される化合物が好適に用いられる。これ
ら化合物の具体例としては、ジメチルシラン、ジエチル
シラン、ジフェニルシラン、1,1,3,3−テトラメ
チルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメ
チルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7
−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,
5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、
1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキ
サン、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,
3−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,1,3,3
−テトラメチルジシラザン、1,2−ビス(ペンタメチ
ルジシロキサニル)エタンなどが好適なものとして挙げ
られる。
しかつ珪素原子上に加水分解性の官能基を持つ化合物と
しては、前記一般式〔4〕で表される化合物が好適であ
り、その具体例としては、トリメトキシシラン、トリエ
トキシシラン、トリプロポキシシラン、トリイソプロポ
キシシラン、トリブトキシシラン、トリ−t−ブトキシ
シラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシシ
ラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、フェニルジエトキシシラン、ジフェニルエトキシシ
ラン、テトラキス(トリメチルシロキシ)シラン、メチ
ルビス(トリメチルシロキシ)シラン、トリクロロシラ
ン、メチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、フ
ェニルジクロロシラン、ジフェニルクロロシランなどが
好適なものとして挙げられる。
カーボネート樹脂中の炭素−炭素不飽和結合のモル数に
対して、架橋剤中の珪素−水素結合のモル数が0.01
〜100当量、好ましくは0.1〜1当量の範囲とすれ
ばよい。この値が、0.01当量未満では架橋化が充分
でなく、またこの値が100当量を超えて加えると、過
剰に存在する珪素化合物の一部がカーボネート結合に反
応してその重合体鎖を切断することがあるからである。
(1)または繰返し単位(1)および(2)からなるポ
リカーボネート樹脂の架橋化を行うにあたっては、ヒド
ロシリル化触媒を用いて行うのが好適である。このよう
なヒドロシリル化触媒としては、ラジカル系触媒や塩基
系触媒、周期律表の第VIII〜X族遷移金属錯体触媒
を好適に使用することができる。このラジカル系触媒と
しては、公知のすべての熱開始剤、光開始剤を用いるこ
とができる。熱開始剤としては、有機過酸化物が好適で
あり、その具体的な化合物としては、メチルエチルケト
ンパーオキサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサ
イド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロ
ヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサ
イド類;アセチルパーオキサイド、プロピオニルパーオ
キサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイル
パーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイル
パーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−ク
ロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベン
ゾイルパーオキサイド、アセチルシクロヘキサンスルホ
ニルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類、
t−ブチルヒドロパーオキサイド、キュメンヒドロパー
オキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサ
イド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、2,5−ジ
メチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、
1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオキサ
イドなどのヒドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、t−ブチル−α−クミルパーオキサイ
ド、ジ−α−クミルパーオキサイド、1,4−ビス
〔(t−ブチルジオキシ)イソプロピル〕ベンゼン、
1,3−ビス〔(t−ブチルジオキシ)イソプロピル〕
ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシンなどのジ
アルキルパーオキサイド類;1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ブタンなどのパーオキシケタール類;t−ブチルパ
ーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレ
ート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチル
パーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカ
ノエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメ
チルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジ−t−ブチルジパーオキシフタレート、ジ−t−
ブチルジパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオ
キシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベ
ンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどのアルキルパーエス
テル類;ビス(2−エチルヘキシル)パーオキシジカー
ボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ−n
−プロピルパーオキシジカーボネート、ビス(メトキシ
イソプロピル)パーオキシジカーボネート、ビス(3−
メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ビス(2
−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、ビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボ
ネート、OO−t−ブチル−O−イソプロピルパーオキ
シジカーボネートなどのパーオキシカーボネート類;コ
ハク酸パーオキサイド;過硫酸カリウム;過硫酸アンモ
ニウム;ペルオキソ二硫酸カリウム;ペルオキソ二硫酸
アンモニウム;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス
−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘ
キサンカルボニトリル、アゾビス−2−アミジノプロパ
ン塩酸塩などのアゾ化合物;過酸化水素;レドックス系
開始剤;トリエチルアルミニウム;トリエチルホウ素;
ジエチル亜鉛などが挙げられる。
ンゾインメチルエーテル、4,4’−ビス(ジメチルア
ミノ)ベンゾフェノン、2−クロロアントラセン、2−
メチルアントラキノン、チオキサントン、ジフェニルジ
サルファイド、ジメチルジチオカルバメート、2−メチ
ル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モンフ
ォリノプロパノンなどが挙げられる。これら光開始剤を
用いる場合、紫外線などの照射の強度は、1〜100m
J/cm2 程度とする。
チルアミンやトリエチルアミンなどのトリアルキルアミ
ンを好適に用いることができる。そして、上記周期律表
の第VIII〜X族遷移金属錯体触媒の具体例として
は、Fe(CO)5 などの鉄触媒、RuCl3 などのル
テニウム触媒、オスミウム触媒、Co2 (CO)8 など
のコバルト触媒、(Ph3 P)3 RhCl、〔Rh(C
2 H4 )2 Cl〕2 などのロジウム触媒、IrCl3 な
どのイリジウム触媒、(Ph3 P)2 Ni、(Ph
3 P)2 NiCl2 などのニッケル触媒、(Ph3 P)
4 Pd、(Ph3 P) 2 PdCl2 などのパラジウム触
媒、H2 PtCl6 ・6H2 O、(Ph3 P) 4 Pt、
(Pt(C2 H4 )Cl2 )2 、(Ph3 P)2 PtC
l2 、Pt(C 2 H4 )(Ph3 P)Cl2 、(PhC
N)2 PtCl2 、K2 PtCl4 、Pt−Al
2 O3 、Pt−C、白金−1,1,3,3−テトラメチ
ル−1,3−ジビニルジシロキサン錯体、白金−シクロ
ビニルメチルシロキサン錯体、白金カルボニル錯体、S
peier触媒(H2 PtCl6 ・6H2 Oのイソプロ
パノール溶液)などの白金触媒などが好ましいものとし
て挙げられる。
ボネート樹脂のビニル基に対し、1wtPPM〜1wt
%、好ましくは、100〜1000wtPPMの範囲に
おいて、反応性を考慮して適宜決定すればよい。この触
媒の添加量が、1wtPPM未満では反応速度が遅くて
架橋反応が充分に進行しないことがあり、1wt%を超
えると得られる製品が着色することがあることから、上
記範囲内とするのが適当である。また、上記の種々の触
媒の中でも、周期律表の第VIII〜X族遷移金属錯体
触媒が、反応の収率や副反応の少なさ、触媒添加量の少
なさなどの理由から最も好ましい触媒である。
実施する際の反応条件としては、反応温度は20〜20
0℃、好ましくは50〜150℃である。反応温度を2
0℃よりも低くすると、反応速度が低下し、またこれを
200℃以上で行ってもそれに見合う効果はなく、かえ
って不経済である。反応時間については、1秒間〜24
時間、好ましくは1分間〜12時間である。この反応時
間を1秒間未満としたのでは充分に反応が進行しないこ
とがあり、また24時間を超える時間をかけるのは経済
的でない。そして、ここでの架橋化処理は、架橋反応に
用いる炭素−炭素不飽和結合を有するポリカーボネート
樹脂の少なくとも95重量%が、架橋剤によって架橋化
されるように架橋反応を行うようにするのが好ましい。
カーボネート樹脂組成物は、20℃における塩化メチレ
ン可溶ポリカーボネート樹脂成分の含有割合が5重量%
以下と低く、種々の有機化合物に対して優れた吸収特性
を有すると同時に、この架橋ポリカーボネート樹脂組成
物を吸収剤として扱いやすい顆粒状に成形して用いると
き、有機化合物中に溶出したり、顆粒同士が融着したり
するようなことがないことから、吸収剤の素材として有
用性の高いものである。
樹脂組成物を製造するには、架橋反応に用いる炭素−炭
素不飽和結合を有するポリカーボネート樹脂と架橋剤
を、有機溶媒にその濃度が30重量%以下になるように
溶解した溶液状態において、これの架橋反応を行い、得
られたゲルに機械的な剪断力を与えるか、あるいは貧溶
媒を加えて処理する方法、さらにはこれら処理を同時に
行う方法によることができる。
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、sec−
ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアル
コール、エチレングリコールなどのアルコール類;ペン
タン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカンなどの脂
肪族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
ーテル、メチル−tert−ブチルエーテルなどの非環
状エーテル類などが挙げられる。これらの中でも、メチ
ルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコ
ール、ヘキサン、ヘプタンが特に好適に用いられる。
樹脂組成物を製造する方法として、架橋反応に用いる炭
素−炭素不飽和結合を有するポリカーボネート樹脂と架
橋剤を、有機溶媒にその濃度が30重量%以下になるよ
うに溶解した溶液を、担体の粒子表面にコーティングす
る途上において、あるいはコーティングした後に、架橋
反応を行い、粉末状の架橋ポリカーボネート樹脂組成物
を得るようにしてもよい。この粒子状の架橋ポリカーボ
ネート樹脂組成物体を製造する場合に用いる担体として
は、一般の濾材に使用されている粒子状の樹脂、アスベ
スト、セルロース、けいそう土、パーライト、炭素、砂
などが好適である。
なる吸収剤は、粉末状であるものが自由な形態として排
気や排水の処理装置に適用し易いという利点があるが、
このような粉末状に形成して用いるほか、繊維状、膜
状、板状の濾材を担体として、これに架橋性ポリカーボ
ネート樹脂組成物をコーティングし架橋させて用いるこ
ともできる。このような繊維状の担体としては、ポリア
ミドやポリエステル、ポリエチレンなど合成樹脂製のフ
ィラメントや天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、これら
の織布や不織布などを用いることができる。また、膜状
のものでは、セルロースやガラス、多孔質樹脂メンブラ
ンなどが適し、板状のものでは多孔質樹脂板や焼結金属
板を担体として用いることができる。このほか、金網や
合成樹脂ネットを担体として用いてもよい。
は、種々の有機化合物の吸収除去あるいは回収に使用す
ることができるが、その有機化合物としては、架橋前の
ポリカーボネート樹脂の良溶媒あるいは相溶性に優れる
ものであればよい。そのような有機化合物の具体例を挙
げれば、1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,
1,2,2−テトラクロロエタン、塩化メチレン、クロ
ロホルム、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1
−トリクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、1,2
−ジクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベン
ゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、
エピクロロヒドリン、トリクロロエチレン、四塩化炭
素、ポリ塩化ビフェニル、ダイオキシンなどの有機ハロ
ゲン化合物;ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環
状エーテル類;ジフェニルエーテルなどの芳香族エーテ
ル類;ニトロベンゼン、トルエン、ベンゼン、テトラヒ
ドロナフタレンなどの芳香族炭化水素類;シクロヘキサ
ノン、アセトフェノンなどのケトン類;ジメチルホルム
アミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
などのアミド類などがある。
化合物を吸収除去または回収するにあたっては、これら
有機化合物の種類や、これらが存在する上水や工業用
水、農業用水、排水、下水など各種の水、廃液、排気な
どの種類や性質、有機化合物の濃度などを考慮して、そ
の捕集装置や回収装置の方式を選定すればよい。そし
て、本発明の吸収剤を用いて水や廃液中の有機化合物を
吸収除去する場合、この有機化合物が水と遊離した状態
で存在していても、これが水に溶存する状態であって
も、これらを効果的に吸収除去することができる。
て吸収に使用した後の有機化合物を吸収した吸収剤は、
再生処理して、再び吸収剤として用いることができる。
この吸収剤の再生処理を行う場合には、有機化合物を吸
収した吸収剤を、常圧または減圧の条件下、その圧力条
件における有機化合物の沸点あるいは沸点よりやや高い
温度に加熱して、有機化合物を吸収剤から揮発させれば
よい。この場合、気化させた有機化合物は、冷却して回
収し、大気中に放散することのないようにする必要があ
る。また、この吸収剤の再生処理を、有機化合物を吸収
した吸収剤にアルコール、脂肪族炭化水素または非環状
エーテルを接触させることにより行うこともできる。こ
の再生処理に用いるアルコールや脂肪族炭化水素、非環
状エーテルとしては、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、
ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、ペンチ
ルアルコール、ヘキシルアルコール、エチレングリコー
ルなどのアルコール類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素類;ジエチ
ルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−ter
t−ブチルエーテルなどの非環状エーテル類が好適であ
る。
組成物は、有機化合物の分離に用いる液体クロマトグラ
フィーのカラム充填剤として用いることができる。
gを、6重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶液550ミ
リリットルに溶解した溶液と塩化メチレン250ミリリ
ットルとを混合して攪拌しながら、冷却下、該溶液にホ
スゲンガスを950ミリリットル/分の割合で15分間
吹き込んだ。ついで、この反応液を静置して有機層を分
離し、重合度が2〜4であり、分子末端がクロロホーメ
ート基であるポリカーボネートオリゴマーの塩化メチレ
ン溶液を得た。
チレン溶液200ミリリットルに、塩化メチレンを加え
て全量を450ミリリットルとした後、これに、2,2
−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)ブロパ
ン20.6gと、8重量%濃度の水酸化ナトリウム水溶
液150ミリリットルを加え、さらに分子量調節剤とし
てp−tertーブチルフェノール0.9gを加え、混
合液を激しく攪拌しながら、触媒として7重量%濃度の
トリエチルアミン水溶液を2ミリリットル加え、28℃
において、攪拌下に1.5時間反応させた。
リットルで希釈し、ついで、水1.5リットルで2回、
0.01規定濃度の塩酸1リットルで1回、さらに水1
リットルで2回の順で洗浄した後、有機層をメタノール
中に投入し、析出した固体を濾過し、乾燥することによ
り、ポリカーボネート樹脂を得た。上記で得られたポリ
カーボネート樹脂につき、塩化メチレンを溶媒とする濃
度0.5g/デシリットルの溶液の20℃で測定(以下
の実施例も同一条件において測定)した還元粘度〔ηs
p/c〕は、2.85デシリットル/gであった。この
還元粘度の測定は、自動粘度測定装置VMR−042
〔離合社製〕を用い、自動粘度用ウッベローデ改良型粘
度計(RM型)で測定した。また、このポリカーボネー
ト樹脂について測定した1 H−NMRスペクトルにおい
ては、3.5ppmおよび5.1ppmにアリル基に基
づく吸収ピークが、また7〜8ppmに全芳香族環に基
づく吸収ピークが認められ、これらの強度比より、下記
化学構造を有するポリカーボネート樹脂であると認めら
れた。
製造 つぎに、上記(1)で得られたポリカーボネート樹脂1
gと、架橋剤として、1,1,3,3,5,5−ヘキサ
メチルトリシロキサン96mgとを、塩化メチレン50
ミリリットルに溶解し、これに、触媒として白金−1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のキシレン
溶液〔白金濃度5重量%〕20mgを加えて架橋化処理
をした。
がゼリー状に固まり始めた時点において、これに機械的
剪断を加えて細かく砕き、さらにメチルアルコール30
ミリリットルを加えた後、デカンテーションにより上澄
みを除去し、1mmHgの減圧下、100℃において1
2時間の乾燥を行うことにより、粒径0.1〜3mmの
粉末状架橋ポリカーボネート樹脂組成物を得た。ここ
で、得られた架橋ポリカーボネート樹脂組成物につき、
これを20℃の塩化メチレン中に投入して、塩化メチレ
ン可溶成分の含有割合を測定したところ、1重量%であ
った。
物中の架橋ポリカーボネート樹脂の化学構造は、赤外線
吸収スペクトル分析の測定結果から、このものの架橋前
に存在したビニル基由来の吸収ピークが架橋後には消失
したことから、下記のとおりであると認められた。
ート樹脂組成物の粉末1.07gを用い、これに、有機
化合物として塩化メチレンをゆっくりと添加してゆき、
この吸収剤粉末への塩化メチレンの吸収がなくなり、吸
収剤に拘束されない自由な塩化メチレンが生ずるまで塩
化メチレンを添加した後、その自由な塩化メチレンをデ
カンテーションにより分離してその容量を測定し、添加
した塩化メチレンの全量との差から有機化合物の吸収量
を算出した。そして、ここで吸収した有機化合物の重量
の吸収剤乾燥重量に対する倍率により、この吸収剤の当
該有機化合物に対する吸収性能とした。
用済の吸収剤を、次の3通りの方法により、再生処理を
し、再度、吸収性能の評価をした。 1)上記(3)における使用済の吸収剤に、機械的剪断
力を与えながら、60℃に加熱して、再粉末化した。こ
の加熱による塩化メチレンの揮発によって隣接する膨潤
ゲル同士の付着がなくなるまで塩化メチレンを除去した
後、得られた粉末を、1mmHgの減圧下、100℃に
おいて、12時間乾燥して、再生吸収剤粉末を得た。つ
ぎに、この再生吸収剤粉末を用いて、上記(3)と同様
にして塩化メチレンの吸収性能の評価をした。 2)上記(3)における使用済の吸収剤に、メチルアル
コール30ミリリットルを加えて攪拌した後、これを濾
過し、得られた粉末を、1mmHgの減圧下、100℃
において、12時間乾燥することによって、再生吸収剤
粉末を得た。この再生吸収剤粉末についても、上記
(3)と同様にして塩化メチレンの吸収性能の評価をし
た。 3)上記(3)における使用済の吸収剤を、1mmHg
の減圧下、100℃において、12時間乾燥して、再生
吸収剤粉末を得た。この再生吸収剤粉末についても、上
記(3)と同様にして塩化メチレンの吸収性能の評価を
した。上記(3)の吸収剤および(4)の再生吸収剤の
塩化メチレンの吸収性能の評価結果を第1表に示す。
能の評価 吸収剤として、上記(2)で得られた架橋ポリカーボネ
ート樹脂組成物粉末0.7gを用い、これを内径10m
mのカラムに充填し、約4cmのカラムを作製した。こ
のカラムに、あらかじめ純水を流通させた後、有機化合
物として塩化メチレンを3500ppm含有するよう調
製した水溶液10ミリリットルを流通させ、該カラムを
通過した後の水に溶存する塩化メチレンの量をガスクロ
マトグラフで検出した。この結果を第2表に示す。
粉末0.7gを用い、これを内径10mmのカラムに充
填し、約4cmのカラムを作製した。このカラムに、サ
ンプル液として、メチルアルコール2ミリリットルに、
塩化メチレン50mgとアセトン50mgを溶解させた
溶液を導入し、メチルアルコールを展開溶媒としてカラ
ムクロマトグラフィを行った。溶出開始から0.5ミリ
リットルごとに分取し、合計20ミリリットルまでのフ
ラクションをガスクロマトグラフィを用いて、塩化メチ
レンとアセトンの分離性能の評価をした。これらの分離
性能の評価結果を第3表に示す。
の製造 実施例1において用いたp−tert−ブチルフェノー
ルの使用量を2.0gに変更した他は実施例1と同様に
して、ポリカーボネート樹脂を製造した。得られたポリ
カーボネート樹脂の還元粘度〔ηsp/c〕は、0.9
4デシリットル/gであった。また、このポリカーボネ
ート樹脂の化学構造は、実施例1のポリカーボネート樹
脂と同一であった。
製造 原料樹脂として、上記(1)で得られたポリカーボネー
ト樹脂を用いた他は、実施例1の(2)と同様にして架
橋化処理をすることにより、架橋ポリカーボネート樹脂
組成物を製造した。この架橋ポリカーボネート樹脂組成
物中の架橋化ポリカーボネート樹脂の化学構造は実施例
1で得た架橋化ポリカーボネート樹脂と同一であると認
められた。また、この架橋ポリカーボネート樹脂組成物
は、20℃における塩化メチレン可溶ポリカーボネート
樹脂成分の含有割合が2重量%であった。
ート樹脂組成物粉末を用い、有機化合物として塩化メチ
レンに代えてクロロホルム、テトラヒドロフラン、シク
ロヘキサン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ク
ロロベンゼン、1,1,2−トリクロロエタン、四塩化
炭素、トリクロロエチレン、N,N−ジメチルホルムア
ミドをそれぞれ用いた他は、実施例1と同様にして、こ
れら有機化合物の吸収性能の評価をした。これら評価結
果を第4表に示す。
ロキシフェニル)プロパン20.6gに代えて、3,
3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル1
7.8gを用い、また、p−tert−ブチルフェノー
ルの使用量を2.0gとした他は、実施例1と同様にし
て、ポリカーボネート樹脂を製造した。得られたポリカ
ーボネート樹脂の還元粘度〔ηsp/c〕は、0.90
デシリットル/gであった。また、このポリカーボネー
ト樹脂について測定した1 H−NMRスペクトルにおい
ては、3.5ppmおよび5.1ppmにアリル基に基
づく吸収ピークが、また1.7ppmに2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのイソプロピル基
に基づく吸収ピークが認められ、これらの強度比より、
下記化学構造を有するポリカーボネート樹脂であると認
められた。
製造 原料樹脂として、上記(1)で得られたポリカーボネー
ト樹脂を用いた他は、実施例1の(2)と同様にして架
橋化処理をすることにより、架橋ポリカーボネート樹脂
組成物を製造した。この架橋ポリカーボネート樹脂組成
物は、20℃における塩化メチレン可溶ポリカーボネー
ト樹脂成分の含有割合が4重量%であった。また、この
架橋ポリカーボネート樹脂組成物中の架橋ポリカーボネ
ート樹脂の化学構造は、赤外線吸収スペクトル分析の測
定結果から、このものの架橋前に存在したビニル基由来
の吸収ピークが架橋後には消失したことから、下記のと
おりであると認められた。
ート樹脂組成物粉末を用いた他は、実施例1と同様にし
て、これら有機化合物の吸収性能の評価をした。これら
評価結果を第1表に示す。
た。 (2)架橋ポリカーボネート樹脂組成物の製造 原料樹脂として、上記(1)で得られたポリカーボネー
ト樹脂を用い、架橋剤として、実施例1で用いた1,
1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサンに代
えて、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン26m
gを用いた他は、実施例1の(2)と同様にして架橋化
処理をすることにより、架橋ポリカーボネート樹脂組成
物を製造した。ここで得られた架橋ポリカーボネート樹
脂組成物は、20℃における塩化メチレン可溶ポリカー
ボネート樹脂成分の含有割合が1重量%であった。ま
た、この架橋ポリカーボネート樹脂組成物について測定
した1 H−NMRスペクトル、および赤外線吸収スペク
トル分析の測定結果から、下記化学構造を有する架橋ポ
リカーボネート樹脂組成物であると認められた。
ート樹脂組成物粉末を用いた他は、実施例1と同様にし
て、これら有機化合物の吸収性能の評価をした。これら
評価結果を第1表に示す。
た。 (2)架橋ポリカーボネート樹脂組成物の製造 原料樹脂として、上記(1)で得られたポリカーボネー
ト樹脂を用い、架橋剤として、実施例1で用いた1,
1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサンに代
えて、トリス(トリメチルシロキシ)シラン430mg
を用いた他は、実施例1の(2)と同様にして架橋化処
理をすることにより、架橋ポリカーボネート樹脂組成物
を製造した。ここで得られた架橋ポリカーボネート樹脂
組成物は、20℃における塩化メチレン可溶ポリカーボ
ネート樹脂成分の含有割合が1重量%であった。また、
この架橋ポリカーボネート樹脂組成物について測定した
1 H−NMRスペクトル、および赤外線吸収スペクトル
分析の測定結果から、下記化学構造を有する架橋ポリカ
ーボネート樹脂組成物であると認められた。
ート樹脂組成物粉末を用いた他は、実施例1と同様にし
て、これら有機化合物の吸収性能の評価をした。これら
評価結果を第1表に示す。
た。 (2)架橋ポリカーボネート樹脂組成物の製造 原料樹脂として、上記(1)で得られたポリカーボネー
ト樹脂を用い、架橋剤として、実施例1で用いた1,
1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサンに代
えて、トリエトキシシラン46mgを用いた他は、実施
例1の(2)と同様にして架橋化処理をすることによ
り、架橋ポリカーボネート樹脂組成物を製造した。ここ
で得られた架橋ポリカーボネート樹脂組成物は、20℃
における塩化メチレン可溶ポリカーボネート樹脂成分の
含有割合が1重量%であった。また、この架橋ポリカー
ボネート樹脂組成物について測定した1 H−NMRスペ
クトル、および赤外線吸収スペクトル分析の測定結果か
ら、下記化学構造を有する架橋ポリカーボネート樹脂組
成物であると認められた。
ート樹脂組成物粉末を用いた他は、実施例1と同様にし
て、これら有機化合物の吸収性能の評価をした。これら
評価結果を第1表に示す。
ロキシフェニル)プロパン20.6gに代えて、2,2
−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン6.0gとビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニ
ルメタン8.8gおよび下記式、
た、p−tert−ブチルフェノールの使用量を2.0
gとした他は、実施例1と同様にして、ポリカーボネー
ト樹脂を製造した。得られたポリカーボネート樹脂の還
元粘度〔ηsp/c〕は、0.78デシリットル/gで
あった。また、このポリカーボネート樹脂について測定
した 1H−NMRスペクトルにおいては、0ppmにシ
ロキサンに基づく吸収ピークが、3.5ppmおよび
5.1ppmにアリル基に基づく吸収ピークが、また
1.7ppmに2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパンのイソプロピル基に基づく吸収ピークが認
められ、さらに7〜8ppmに全芳香族環に基づく吸収
ピークが認められ、これらの強度比より、下記化学構造
を有するポリカーボネート樹脂であると認められた。
ト樹脂を用いた他は、実施例1の(2)と同様にして架
橋化処理をすることにより、架橋ポリカーボネート樹脂
組成物を製造した。ここで得られた架橋ポリカーボネー
ト樹脂組成物は、20℃における塩化メチレン可溶ポリ
カーボネート樹脂成分の含有割合が、5重量%であっ
た。また、この架橋ポリカーボネート樹脂組成物中の架
橋化ポリカーボネート樹脂の化学構造は、赤外線吸収ス
ペクトル分析の測定結果から、このものの架橋前に存在
したビニル基由来の吸収ピークが架橋後には消失したこ
とから、下記のとおりであると認められた。
ート樹脂組成物粉末を用い、有機化合物として塩化メチ
レンに加えて、トルエン、メチルエチルケトンを用いた
他は、実施例1と同様にして、これら有機化合物の吸収
性能の評価をした。これら評価結果を第1表および第4
表に示す。
産業社製;バスクリーン・P)を用い、実施例1および
2と同様に、各種有機化合物の吸収性能の評価をした。
これら評価結果を第1表〜第4表に示す。
を製造した。 (2)架橋ポリカーボネート樹脂組成物の製造 上記(1)で得られたポリカーボネート樹脂1gとベン
ゾイルパーオキサイド200mgを、塩化メチレン10
ミリリットルに溶解し、これをシャーレにキャスト製膜
した。得られたフィルムを、150℃において、8時間
加熱して架橋化した。ついで、このフィルムを裁断して
粉末化し、架橋ポリカーボネート樹脂組成物の粉末を得
た。このポリカーボネート樹脂組成物は、20℃におけ
る塩化メチレン可溶ポリカーボネート樹脂成分の含有割
合が11重量%であった。 (3)有機化合物の吸収性能の評価 吸収剤として、上記(2)で得られた架橋ポリカーボネ
ート樹脂組成物粉末を用いた他は、実施例1と同様にし
て、有機化合物の吸収性能の評価をした。その評価結果
を第1表に示す。
どの人体や地球環境に悪影響をおよぼす有機化合物の効
果的な吸収除去あるいは回収に優れた性能を発現する架
橋ポリカーボネート樹脂組成物と、それを素材とする有
機化合物の吸収剤を提供することができる。また、有機
化合物の分離性能に優れたガスクロマトグラフィ用カラ
ム充填剤を提供することができる。
Claims (19)
- 【請求項1】 20℃における塩化メチレン可溶ポリカ
ーボネート樹脂成分の含有割合が5重量%以下である架
橋ポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項2】 架橋ポリカーボネート樹脂が、1分子内
にヒドロシリル化可能な炭素−炭素二重結合を少なくと
も2つ含むポリカーボネート樹脂に対して、1分子内に
2つ以上の珪素−水素結合を有する化合物または1分子
内に珪素−水素結合を有しかつ珪素原子上に加水分解性
官能基を持つ化合物を反応させて架橋化することにより
得られた架橋ポリカーボネート樹脂である請求項1記載
の架橋ポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項3】 架橋ポリカーボネート樹脂が、下記の一
般式〔1〕、 【化1】 〔式〔1〕中のR1 は、各々独立にハロゲン原子、炭素
数1〜6の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6
〜12の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数1〜
6の置換もしくは無置換のアルコキシ基または炭素数6
〜12の置換もしくは無置換のアリールオキシ基であ
り、X1 は、単結合、−O−、−CO−、−S−、−S
O−、−SO2 −、−CR2 R3 −(ただし、R2 、R
3 は、各々独立に水素原子、炭素数1〜6の置換もしく
は無置換のアルキル基、トリフルオロメチル基または炭
素数6〜12の置換もしくは無置換のアリール基であ
る)、炭素数5〜12の置換もしくは無置換のシクロア
ルキリデン基、炭素数2〜12のα,ω−アルキレン
基、9,9−フルオレニリデン基、1,8−メンタンジ
イル基、2,8−メンタンジイル基、ピラジリデン基ま
たは炭素数6〜12のアリーレン基であり、a1 、a2
は各々独立に0〜4の整数、b1 +b2 が1〜8の整数
でありかつa1 +b1 とa2 +b2 がともに4以下の整
数であり、cは0〜4の整数である。〕で表される繰返
し単位(1)または該繰返し単位(1)と下記一般式
〔2a〕〜〔2c〕、 【化2】 〔式〔2a〕〜〔2c〕中のR4 〜R6 は、前記R1 と
同一の意味を有し、X2は、前記X1 と同一の意味を有
し、dは0〜4の整数、eは0〜6の整数、fは0〜4
の整数である。〕のいずれかで表される繰返し単位
(2)を構成成分として有するポリカーボネート樹脂に
対して、下記一般式〔3a〕〜〔3e〕、 【化3】 〔式〔3a〕〜〔3e〕中のR7 は、炭素数1〜6の置
換もしくは無置換のアルキル基または炭素数6〜12の
置換もしくは無置換のアリール基であり、gは0〜10
0の整数であり、hは0〜4の整数、iは1〜6の整
数、j1 とj2 は、j1 +j2 が0〜100となる整
数、xは0〜100の整数、yは2〜100の整数、z
は1〜100の整数である。〕のいずれかで表される1
分子内に2つ以上の珪素−水素結合を有する化合物を反
応させるか、あるいは下記一般式〔4〕、 【化4】 〔式〔4〕中のR8 は、前記R7 と同一の意味を有し、
Yは、炭素数1〜6の置換もしくは無置換のアルコキシ
基、塩素原子、臭素原子または沃素原子であり、mは1
〜3の整数であり、かつk+mが3である。〕で表され
る1分子内に珪素−水素結合を有し、かつ珪素原子上に
加水分解性の官能基を持つ化合物を反応させて得られる
架橋ポリカーボネート樹脂である請求項1または2記載
の架橋ポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の架橋ポ
リカーボネート樹脂組成物からなる有機化合物の吸収
剤。 - 【請求項5】 有機化合物が有機ハロゲン化合物である
請求項4記載の吸収剤。 - 【請求項6】 有機化合物が環状エーテル化合物である
請求項4記載の吸収剤。 - 【請求項7】 有機化合物がケトン化合物である請求項
4記載の吸収剤。 - 【請求項8】 有機化合物が芳香族炭化水素化合物であ
る請求項4記載の吸収剤。 - 【請求項9】 有機化合物がアミド化合物である請求項
4記載の吸収剤。 - 【請求項10】前記一般式〔1〕で表される繰返し単位
(1)、または該返し単位(1)と前記一般式〔2a〕
〜〔2c〕のいずれかで表される繰返し単位(2)を構
成成分として有するポリカーボネート樹脂の濃度30重
量%以下の有機溶媒溶液に、前記一般式〔3a〕〜〔3
e〕および〔4〕のいずれかで表される化合物を加えて
架橋反応させて得られるゲルを、機械的剪断の付与およ
び/または貧溶媒との接触により粒子化することからな
る請求項4記載の吸収剤の製造方法。 - 【請求項11】貧溶媒がアルコール、脂肪族炭化水素ま
たは非環状エーテルである請求項10記載の吸収剤の製
造方法。 - 【請求項12】前記一般式〔1〕で表される繰返し単位
(1)、または該返し単位(1)と前記一般式〔2a〕
〜〔2c〕のいずれかで表される繰返し単位(2)を構
成成分として有するポリカーボネート樹脂の濃度30重
量%以下の有機溶媒溶液に、前記一般式〔3a〕〜〔3
e〕および〔4〕のいずれかで表される化合物を加えて
担体にコーティングした状態において、コーティングの
途上またはコーティングの後に架橋反応を行うことから
なる請求項4記載の吸収剤の製造方法。 - 【請求項13】請求項4〜9のいずれかに記載の吸着剤
を用いる水、廃液または排気からの有機化合物の吸収除
去方法。 - 【請求項14】有機化合物を吸収した吸収剤を該有機化
合物の沸点以上温度に加熱することからなる請求項4記
載の吸収剤の再生方法。 - 【請求項15】有機化合物を吸収した吸収剤に貧溶媒を
接触させることからなる請求項4記載の吸収剤の再生方
法。 - 【請求項16】貧溶媒がアルコールである請求項14記
載の吸収剤の再生方法。 - 【請求項17】貧溶媒が脂肪族炭化水素である請求項1
4記載の吸収剤の再生方法。 - 【請求項18】貧溶媒が非環状エーテルである請求項1
4記載の吸収剤の再生方法。 - 【請求項19】請求項1〜3のいずれかに記載の架橋ポ
リカーボネート樹脂組成物からなるクロマトグラフィ用
カラム充填剤。
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JP21535098A JP4041591B2 (ja) | 1998-07-30 | 1998-07-30 | 架橋ポリカーボネート樹脂組成物とそれを用いた吸収剤およびカラム充填剤 |
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