JP2021123654A - ポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い難燃性と透明性を高度に両立したPC−PS樹脂を提供する。【解決手段】ポリカーボネート構造単位と一般式[3]で表されるアルケニル基含有ポリカーボネート構造単位およびポリシロキサン構造単位を含む樹脂であって、アルケニル基由来の二重結合の含有量が0.01〜4.2モル%であることを特徴とするポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。(上記一般式[3]において、R3、R4は、炭素原子数2〜10のアルケニル基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、i及びjは夫々0〜4の整数であり、かつi+jは1〜8の整数である。)【選択図】なし

Description

本発明は、高い難燃性と透明性を高度に両立するポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂(以下、「PC−PS樹脂」と略することがある)に関する。
ポリカーボネートは、耐衝撃性に優れ、高い耐熱性を有するので、光学部品、電気・電子機器分野、自動車分野において幅広く使用されている。更に、昨今の用途分野拡大に対応するため、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下BPAと略することがある)などの一般的なモノマー原料に各種の共重合モノマー単位を導入した共重合ポリカーボネートの開発が進められている。中でも、BPAとポリシロキサンコモノマーからなるPC−PS共重合体は難燃性や耐衝撃性に優れることが知られており、多くの文献が開示されている(特許文献1〜3)。
特許文献4には、ポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体の更なる難燃性改良の方法として、ビニル基含有フェノール変性シロキサンの使用が記載されている。
しかしながら、該特許文献4のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂組成物は難燃性には優れているものの、複雑な形状の成形品を作製する際の高温や滞留時間延長といった厳しい成形条件下においては、白濁が生じたりなどの外観不良を起こしやすいことがわかった。
特開平5−186675号公報 特開平5−247195号公報 特許第2662310号公報 特開2013−209546号公報
本発明は、上記従来技術の課題を背景になされたもので、高い難燃性と透明性を高度に両立したPC−PS樹脂を提供することにある。
本発明者らはこの目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、下記構成によって、上記課題を解決することができることを見出し本発明に到達した。
(構成1)
下記一般式[1]で表されるポリカーボネート構造単位と下記一般式[3]で表されるポリカーボネート構造単位および下記一般式[4]で表されるポリシロキサン構造単位を含むポリカーボネート−ポリシロサン樹脂であって、アルケニル基由来の二重結合の含有量が0.01〜4.2モル%であることを特徴とするポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
Figure 2021123654
[(上記一般式[1]において、R及びRは夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜18のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数6〜14のアリール基、炭素原子数6〜14のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、e及びfは夫々1〜4の整数であり、Wは単結合もしくは下記一般式[2]で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基である。)
Figure 2021123654
(上記一般式[2]においてR11,R12,R13,R14,R15,R16,R17及びR18は夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基及び炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる基を表し、R19及びR20は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜14のアリール基、炭素原子数6〜10のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる基を表し、複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、gは1〜10の整数、hは4〜7の整数である。)]
Figure 2021123654
(上記一般式[3]において、R、Rは、炭素原子数2〜10のアルケニル基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、i及びjは夫々0〜4の整数であり、かつi+jは1〜8の整数であり、Wは上記一般式[1]と同義である。)
Figure 2021123654
(上記一般式[4]において、R23、R24、R25及びR26は、夫々独立に水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基又は炭素原子数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基であり、R21及びR22は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基であり、pは1〜150の自然数である。Xは炭素原子数2〜8の二価脂肪族基である。)
(構成2)
前記一般式[3]で表されるポリカーボネート構造単位の含有量が、ポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂全体を基準にして、0.005〜4.2モル%である構成1に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
(構成3)
前記一般式[3]で表されるポリカーボネート構造単位のアルケニル基がビニル基あるいはアリル基である構成1又は2に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
(構成4)
前記一般式[3]で表されるポリカーボネート構造単位が2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導された構造である構成1〜3のいずれか一項に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
(構成5)
平均ポリシロキサン繰り返し数が、1〜50である構成1〜4のいずれか一項に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
(構成6)
厚み2.0mm部位における全光線透過率(%)が80%以上である構成1〜5のいずれか一項に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
(構成7)
厚さ1.6mmUL試験片を80℃温水中に1週間保管した後、25℃、50%RH環境下で2週間調湿し、垂直燃焼試験を実施した際の合計燃焼秒数が60秒以下である構成1〜6のいずれか一項に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
(構成8)
構成1〜7のいずれか一項に記載の樹脂から形成された成形品。
本発明のPC−PS樹脂は、高い難燃性と透明性を高度に両立するためその奏する産業上の効果は格別である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
[ポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂]
本発明のポリカーボネート−ポリシロキサン(PC−PS)樹脂は、式[1]で表されるポリカーボネート構造単位と式[3]で表されるポリカーボネート構造単位および式[4]で表されるポリシロキサン構造単位を含有しており、アルケニル基由来の二重結合の含有量が0.01〜4.2モル%であることを特徴とする。尚、PC−PS樹脂とは、共重合体、またはその他の樹脂との樹脂組成物である。
(ポリカーボネート−ポリシロキサン(PC−PS)共重合体)
本発明のPC−PS共重合体は、式[1]で表されるポリカーボネート構造単位と式[3]で表されるポリカーボネート構造単位および式[4]で表されるポリシロキサン構造単位を含有する。
<式[1]のポリカーボネート構造単位>
ポリカーボネート構造単位は、下記式[1]で表される。
Figure 2021123654
上記式[1]において、R及びRは夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜18のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜14のアリール基、炭素原子数6〜14のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる基を表す。それぞれ複数ある場合は、それらは同一でも異なっていても良い。
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
炭素原子数1〜18のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基である。
炭素原子数1〜18のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキトキシ基、オクトキシ基等が挙げられる。炭素原子数1〜6のアルコキシ基が好ましい。
炭素原子数6〜20のシクロアルキル基として、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。炭素原子数6〜12のシクロアルキル基が好ましい。
炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基として、好ましくはシクロヘキシルオキシ基、シクロオクチルオキシ基等が挙げられる。炭素原子数6〜12のシクロアルキル基が好ましい。
炭素原子数6〜14のアリール基として、フェニル基、ナフチル基等挙げられる。
炭素原子数6〜14のアリールオキシ基として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。
炭素原子数7〜20のアラルキル基として、ベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられる。
炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基として、ベンジルオキシ基、フェニルエチルオキシ基等が挙げられる。
これらの中でも、水素、メチル基、フェニル基が特に好ましい。
e及びfは夫々1〜4の整数であり、Wは単結合もしくは下記式[2]で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基である。
Figure 2021123654
式[2]においてR11,R12,R13,R14,R15,R16,R17及びR18は夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基及び炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる基を表す。
炭素原子数1〜18のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられる。好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基である。
炭素原子数6〜14のアリール基として、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。これらは置換されていてもよい。置換基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭素原子数1〜6のアルキル基が挙げられる。
炭素原子数7〜20のアラルキル基として、ベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられる。
19及びR20は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜14のアリール基、炭素原子数6〜10のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる基を表す。複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良い。
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
炭素原子数1〜18のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基である。
炭素原子数1〜10のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基等が挙げられる。炭素原子数1〜6のアルコキシ基が好ましい。
炭素原子数6〜20のシクロアルキル基として、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等が挙げられる。炭素原子数6〜12のシクロアルキル基が好ましい。
炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基として、シクロヘキシルオキシ基、シクロオクチルオキシ基等が挙げられる。炭素原子数6〜12のシクロアルコキシ基が好ましい。
炭素原子数2〜10のアルケニル基として、エテニル基、プロペニル基(慣用名:アリル基)、ブテニル基、ペンテニル基等が挙げられる。炭素原子数2〜6のアルケニル基が好ましい。
炭素原子数6〜14のアリール基として、フェニル基、ナフチル基等挙げられる。
炭素原子数6〜14のアリールオキシ基として、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。
炭素原子数7〜20のアラルキル基として、ベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられる。炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基として、ベンジルオキシ基、フェニルエチルオキシ基等が挙げられる。
gは1〜10の整数、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくは1〜3の整数である。
hは4〜7の整数、好ましくは4〜5の整数である。
式[1]で表されるポリカーボネート構造単位は、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4−ビフェノール、4,4’−スルホニルジフェノール、2,2’−ジメチル−4,4’−スルホニルジフェノール、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン、1,4−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン等が好ましく、より好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(BPZ)、4,4−ビフェノール、4,4’−スルホニルジフェノール、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンであり、特に好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンより誘導された構造単位である。
式[1]で表されるポリカーボネート構造単位は異なる複数の繰り返し単位を含んでもよく、この時の繰り返し単位は構造単位でもランダムでも良い。
ポリカーボネート構造単位の長さは、式[1]の繰り返し単位の平均数で、好ましくは10〜100、より好ましくは30〜100、さらに好ましくは50〜70である。
式[1]で表されるポリカーボネート構造単位の含有量は、共重合体の全重量を基準にして、好ましくは50〜99.9重量%、より好ましくは70〜99.5重量%、さらに好ましくは80〜99.0重量%である。
<式[3]のポリカーボネート構造単位>
ポリカーボネート構造単位は、下記式[3]で表される。
Figure 2021123654
上記式[3]において、R、Rは、炭素原子数2〜10のアルケニル基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、i及びjは夫々0〜4の整数であり、かつi+jは1〜8の整数であり、Wは上記式[1]と同義である。)
炭素原子数2〜10のアルケニル基として、エテニル基(慣用名:ビニル基)、プロペニル基(慣用名:アリル基)、ブテニル基、ペンテニル基等が挙げられ、アリール基のような他の置換基が共存していてもよい。中でも炭素原子数2〜6のアルケニル基が好ましく、特に好ましくはビニル基、アリル基である。
式[3]で表されるポリカーボネート構造単位として、特に好ましくは2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ビニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンより誘導された構造単位である。
式[3]で表されるポリカーボネート構造単位は異なる複数の繰り返し単位を含んでもよく、この時の繰り返し単位は構造単位でもランダムでも良い。
<式[4]のポリシロキサン構造単位>
ヒドロキシアリール末端ポリシロキサンから誘導される下記式[4]で表される。
Figure 2021123654
上記一般式[4]において、R23、R24、R25及びR26は、夫々独立に水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基又は炭素原子数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基である。
炭素原子数1〜12のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられる。好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基である。
炭素原子数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基として、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。置換基としてメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素原子数1〜6のアルキル基が挙げられる。
23、R24、R25、R26がメチル基であることが特に好ましい。
21及びR22は夫々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基である。
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
炭素原子数1〜10のアルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基である。
炭素原子数1〜10のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキソキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基等が挙げられる。好ましくは炭素原子数1〜6のアルコキシ基である。
21およびR22が、水素原子、メトキシ基であることが特に好ましい。
Xは、炭素原子数2〜8の二価脂肪族基である。二価脂肪族基として、炭素原子数2〜8のアルキレン基が挙げられる。アルキレン基としてエチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基等が好ましく挙げられる。
pは1〜150の自然数であり、好ましくは1〜100、より好ましくは1〜50、特に好ましくは5〜50である。該平均鎖長pは核磁気共鳴(NMR)測定により算出される。
pの繰り返し単位には、R23、R24が異なる単位をいくつも含んでいてもよい。例えば下記式[5]のようにp1とp2の繰り返し単位があってもよく、その場合、p1とp2の繰り返し単位の合計がpとなり、この時のp1とp2の繰り返し単位は構造単位とランダムでもよい。
Figure 2021123654
かかる特定の鎖長範囲を満足するために、異なる2種類またはそれ以上の平均鎖長pを有するヒドロキシアリール末端ポリシロキサン原料を混合して調製しても良い。ポリシロキサン原料の混合調製の方法としては、末端をヒドロキシアリール変性させた適当なポリシロキサン原料同士を混合する方法でも、末端をヒドロキシアリール変性させる前の適当な平均鎖長を有するポリシロキサン前駆体同士を予め混合した後に、末端をヒドロキシアリール変性させる方法のどちらでも良い。
PC−PS共重合体の式[7]で表される二価フェノール含有量は、PC−PS共重合体の全重量を基準にして0.005〜4.2モル%であり、好ましくは0.005〜2.1モル%である。式[7]で表される二価フェノール含有量が上記の範囲内であると燃焼時に架橋増粘効果が発現し高い難燃性が得られるとともに、シロキサンの凝集を抑制できるため高い透明性も維持できると推定される。
(その他の樹脂)
本発明のPC−PS樹脂は、本発明の有利な効果を与えることができるのであれば他の樹脂成分として例えばポリエチレン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリスルホン、ポリアリレート、ABS樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリカーボネート等を含んでもよく、好ましくはポリカーボネートが挙げられる。
具体的なポリカーボネートとしては、上記式[1]のポリカーボネート構造単位および式[4]のポリシロキサン構造単位を含有するポリカーボネート−ポリシロキサン共重合体や上記式[1]を誘導する、例えば、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,3’−ビフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエ−テル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルエ−テル、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2’−ジメチル−4,4’−スルホニルジフェノール、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド、2,2’−ジフェニル−4,4’−スルホニルジフェノール、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジフェニルジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジフェニルジフェニルスルフィド、1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン、1,4−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン等の二価フェノールからなるポリカーボネートが挙げられる。
後述のポリカーボネートとしては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−スルホニルジフェノール、2,2’−ジメチル−4,4’−スルホニルジフェノール、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン、1,4−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼンから誘導されるポリカーボネートが好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(BPZ)、4,4’−スルホニルジフェノール、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンから誘導されるポリカーボネートがさらに好ましい。中でも強度に優れ、良好な耐久性を有する2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導されるポリカーボネートが最も好適である。また、これらは単独または二種以上組み合わせて用いてもよい。
PC−PS樹脂は式[1]で表されるポリカーボネート構造単位と式[3]で表されるポリカーボネート構造単位および式[4]で表されるポリシロキサン構造単位を含有しており、全樹脂中のアルケニル基由来の二重結合の含有量が0.01〜4.2モル%であり、好ましくは0.1〜4.0モル%、より好ましくは0.5〜3.8モル%、最も好ましくは1.0〜2.8モル%である。アルケニル基由来の二重結合の含有量が上記範囲内であると燃焼時に架橋増粘効果が発現し高い難燃性が得られるとともに、シロキサンの凝集を抑制できるため高い透明性も維持できていると推定される。尚、アルケニル基由来の二重結合の含有量はPC−PS樹脂のNMR測定より算出式される。例えば、アルケニル基由来の二重結合含有構造として2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンが3モル%共重合化されている場合、アルケニル基由来の二重結合量は2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンがアルケニル基由来の二重結合を2個保有しているため6モル%となる。式[1]と式[4]からなる樹脂は、アルケニル基由来の二重結合を有する式[3]を共重合化することで燃焼時に架橋増粘効果が発現し高い難燃性が得られるとともに、シロキサンの凝集を抑制できるため高い透明性も維持できていると推定される。
PC−PS樹脂として、平均ポリシロキサン繰り返し数は1〜150であり、好ましくは1〜100、より好ましくは1〜50、最も好ましくは5〜50である。上述の範囲内であれば、高い難燃性と透明性の両立が十分に達成される。
PC−PS樹脂のポリシロキサン成分の含有量は、PC−PS樹脂の全重量を基準にして1〜15重量%であり、好ましくは2〜14重量%、より好ましくは3〜13重量%である。なお、ポリシロキサン成分含有量とは、シロキサン繰り返し構造の含有量であり、例えば、ポリシロキサン構造単位が上記式[4]で構成される場合、繰り返し単位pに相当する構造の含有量である。上述の範囲内であると、高い難燃性と透明性の両立が達成できるとともに、外観(色ムラ、剥離不良)の悪化、剛性低下、ガラス転移温度低下、熱曲げ耐性低下など物性面での低下を抑制出来、パウダー化が容易になり生産性が向上する。
PC−PS樹脂の粘度平均分子量は、好ましくは11,000〜30,000、より好ましくは12,000〜25,000、さらに好ましくは14,000〜24,000である。上述の範囲内であると、多くの分野において実用上の機械強度が獲得しやすく、成形加工時においては適度な溶融粘度を有するため熱劣化等の不具合が抑制されるとともに随時混合するポリカーボネート樹脂との溶融粘度差が小さく混錬性が良好となる。さらには、樹脂製造時の水洗工程の効率が良好であり、生産性に優れる。
[PC−PS共重合体の製造方法]
本発明におけるPC−PS共重合体は、工程(a)および工程(b)により製造することができる。
工程(a)は、水に不溶性の有機溶媒とアルカリ水溶液との混合液中において、下記式[6]で表わされる二価フェノールと下記式[7]で表される二価フェノールとホスゲンとを反応させ、末端クロロホーメート基を有するカーボネートオリゴマーを含有する溶液を調製する工程である。
Figure 2021123654
(式中、R、R、e、fおよびWは前記と同じである。)
式[6]で表される二価フェノールとしては、例えば、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−スルホニルジフェノール、2,2’−ジメチル−4,4’−スルホニルジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、1,3−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼン、および1,4−ビス{2−(4−ヒドロキシフェニル)プロピル}ベンゼンが好ましい。
殊に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(BPZ)、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、および9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンが好ましい。中でも強度に優れ、良好な耐久性を有する2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンが最も好適である。また、これらは単独または二種以上組み合わせて用いてもよい。
Figure 2021123654
(式中、R、R、i、jおよびWは前記と同じである。)
式[7]で表される二価フェノールとしては、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−ビニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンが好適である。
工程(b)は、下記式[8]で表されるヒドロキシアリール末端ポリシロキサンと工程(a)で調製したカーボネートオリゴマーとを界面重合させ、本発明のPC−PS共重合体を得る工程である。
Figure 2021123654
(式中R21〜R26、X、pは前記と同じである。)
上記一般式[8]で表されるヒドロキシアリール末端ポリシロキサンとしては、例えば次に示すような化合物が好適に用いられる。
Figure 2021123654
工程(a)において末端クロロホルメート基を有する二価フェノールのオリゴマーを含む混合溶液を得た後、該混合溶液を攪拌しながら一般式[8]であるヒドロキシアリール末端ポリシロキサンを二価フェノールの仕込み量に対して0.004モル当量/min以下の速度で加え、該ヒドロキシアリール末端ポリシロキサンと該オリゴマーを界面重縮合させることにより、PC−PS共重合体を得る。
本発明の製造において、溶媒としては、公知のポリカーボネートの製造に使用されるものなど各種の反応に不活性な溶媒を1種単独であるいは混合溶媒として使用すればよい。代表的な例としては、例えば、キシレンの如き炭化水素溶媒、並びに、塩化メチレンおよびクロロベンゼンをはじめとするハロゲン化炭化水素溶媒などが挙げられる。特に塩化メチレンの如きハロゲン化炭化水素溶媒が好適に用いられる。二価フェノールの濃度は、好ましくは500g/L以下、より好ましくは450g/L以下、更に好ましくは300g/L以下である。二価フェノールの濃度は、製造効率の観点から、その下限は150g/L以上が好ましい。
界面重縮合反応の際は、酸結合剤を反応の化学量論比(当量)を考慮して適宜追加してもよい。酸結合剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、ピリジン等の有機塩基あるいはこれらの混合物などが用いられる。具体的には、上記式[4]を導くヒドロキシアリール末端ポリシロキサン、又は上記の如く二価フェノールの一部を添加モノマーとしてこの反応段階に添加する場合には、後添加分の二価フェノールとヒドロキシアリール末端ポリシロキサンとの合計モル数(通常1モルは2当量に相当)に対して2当量若しくはこれより過剰量のアルカリを用いることが好ましい。
二価フェノールのオリゴマーとヒドロキシアリール末端ポリシロキサンとの界面重縮合反応による重縮合は、上記混合液を激しく攪拌することにより行われる。
かかる重合反応においては、末端停止剤或いは分子量調節剤が通常使用される。末端停止剤としては一価のフェノール性水酸基を有する化合物が挙げられ、通常のフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノール、トリブロモフェノールなどの他に、長鎖アルキルフェノール、脂肪族カルボン酸クロライド、脂肪族カルボン酸、ヒドロキシ安息香酸アルキルエステル、ヒドロキシフェニルアルキル酸エステル、アルキルエーテルフェノールなどが例示される。その使用量は用いる全ての二価フェノール系化合物100モルに対して、100〜0.5モル、好ましくは50〜2モルの範囲であり、二種以上の化合物を併用することも当然に可能である。
重縮合反応を促進するために、トリエチルアミンのような第三級アミン又は第四級アンモニウム塩などの触媒を添加してもよい。
かかる重合反応の反応時間は、未反応ポリシロキサン成分を低減するためには比較的長くする必要がある。好ましくは30分以上、更に好ましくは50分以上である。一方、長時間の反応溶液の撹拌によってポリマーの析出が発生し得るため、好ましくは180分以下、更に好ましくは90分以下である。
反応圧力は、減圧、常圧、加圧のいずれでも可能であるが、通常は、常圧もしくは反応系の自圧程度で好適に行いえる。
反応温度は−20〜50℃の範囲から選ばれ、多くの場合は重合に伴い発熱するので水冷または氷冷することが望ましい。
所望に応じ、亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイドなどの酸化防止剤を少量添加してもよい。
本発明のPC−PS樹脂における、厚さ1.6mmUL試験片を80℃温水中に1週間保管した後、25℃、50%RH環境下で2週間調湿し、垂直燃焼試験を実施した際の合計燃焼秒数は、好ましくは60秒以下であり、より好ましくは55秒以下であり、さらに好ましくは50秒以下である。
本発明のPC−PS樹脂は本発明の効果を損なわない範囲で通常ポリカーボネート樹脂に配合される各種の難燃剤、強化充填材、添加剤を配合することができる。
本発明において、PC−PS樹脂は、例えば単軸押出機、二軸押出機の如き押出機を用いて、溶融混練することによりペレット化することができる。かかるペレットを作製するにあたり、各種難燃剤、強化充填剤、添加剤を配合することもできる。
難燃剤としては、従来、熱可塑性樹脂、特に芳香族ポリカーボネート樹脂の難燃剤として知られる各種の化合物が適用できるが、より好適には、有機金属塩系難燃剤(例えば、有機スルホン酸アルカリ(土類)金属塩、ホウ酸金属塩系難燃剤、および錫酸金属塩系難燃剤など)、有機リン系難燃剤(例えば、モノホスフェート化合物、ホスフェートオリゴマー化合物、ホスホネートオリゴマー化合物、ホスホニトリルオリゴマー化合物、ホスホン酸アミド化合物およびホスファゼンなど)、シリコーン化合物からなるシリコーン系難燃剤、フィブリル化PTFE等である。その中でも、有機金属塩系難燃剤、有機リン系難燃剤が特に好ましい。尚、かかる化合物の配合は難燃性の向上をもたらすが、それ以外にも各化合物の性質に基づき、例えば帯電防止性、流動性、剛性、および熱安定性の向上などがもたらされる。
本発明において、PC−PS樹脂は、通常前記の如く製造されたペレットを射出成形して各種製品を製造することができる。更にペレットを経由することなく、押出機で溶融混練された樹脂を直接シート、フィルム、異型押出成形品、ダイレクトブロー成形品、および射出成形品にすることも可能である。
かかる射出成形においては、通常の成形方法だけでなく、適宜目的に応じて、射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、発泡成形(超臨界流体の注入によるものを含む)、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、二色成形、サンドイッチ成形、および超高速射出成形などの射出成形法を用いて成形品を得ることができる。これら各種成形法の利点は既に広く知られるところである。また成形はコールドランナー方式およびホットランナー方式のいずれも選択することができる。
また本発明において、PC−PS樹脂は、押出成形により各種異形押出成形品、シート、およびフィルムなどの形で利用することもできる。またシート、フィルムの成形にはインフレーション法や、カレンダー法、キャスティング法なども使用可能である。さらに特定の延伸操作をかけることにより熱収縮チューブとして成形することも可能である。また本発明のPC−PS樹脂を回転成形やブロー成形などにより成形品とすることも可能である。
更に本発明において、PC−PS樹脂からなる成形品には、各種の表面処理を行うことが可能である。ここでいう表面処理とは、蒸着(物理蒸着、化学蒸着など)、メッキ(電気メッキ、無電解メッキ、溶融メッキなど)、塗装、コーティング、印刷などの樹脂成形品の表層上に新たな層を形成させるものであり、通常のポリカーボネート樹脂に用いられる方法が適用できる。表面処理としては、具体的には、ハードコート、撥水・撥油コート、紫外線吸収コート、赤外線吸収コート、並びにメタライジング(蒸着など)などの各種の表面処理が例示される。
以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。特記しない限り、実施例中の部は重量部であり、%は重量%である。なお、評価は下記の方法に従った。
(1)粘度平均分子量(Mv)
次式にて算出される比粘度(ηSP)を20℃で塩化メチレン100mlにポリカーボネートペレット樹脂0.7gを溶解した溶液からオストワルド粘度計を用いて求め、
比粘度(ηSP)=(t−t)/t
[tは塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mvを算出する。
ηSP/c=[η]+0.45×[η] c (但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4Mv0.83
c=0.7
(2)シロキサン繰り返し構造の含有量(ポリシロキサン成分含有量)およびアルケニル基由来の二重結合の含有量(モル%)および平均ポリシロキサン繰り返し数
日本電子株式会社製 JNM−AL400を用い、得られたPC−PS樹脂のH−NMRスペクトルを測定し、二価フェノール由来のピーク(例えばBPAや2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの場合は、1.4〜1.8ppm)の積分曲線とポリシロキサン由来のピーク(−0.2〜0.3ppm)の積分曲線、アルケニル基由来ピーク(2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの場合は、4.9〜5.1ppmおよび5.7〜6.0ppm、下記式[9]のPMVSの場合は5.6〜6.1ppm)の積分曲線から算出した積分比よりポリシロキサン成分含有量を算出した。同様に、二価フェノール由来のピークの積分曲線とアルケニル基由来のピークの積分曲線、ヒドロキシアリール末端由来のピーク(0.4〜0.6ppmおよび2.5〜2.7ppm)の積分曲線からアルケニル基由来の二重結合含有量(モル%)を算出した。さらに同様に、ヒドロキシアリール末端由来のピークの積分曲線とポリシロキサン由来のピークの積分曲線から算出した積分比を比較することにより平均ポリシロキサン繰り返し数を算出した。
(3)難燃性
米国アンダーライターラボラトリー社の定める方法(UL94)により、垂直燃焼試験(UL94V)を実施。
試験片厚さ1.6mmにおける垂直燃焼試験を実施して評価した。(a)また、別途、80℃温水中に1週間保管した後、25℃、50%RH環境下で2週間調湿し、同様に評価を実施した。その際、5個の試料に合計10回の接炎を行い、合計燃焼秒数も併記した。(b)なお、V−0、V−1、V−2のいずれの判定にもあてはまらないものについてはnot−Vと表記した。
(4)全光線透過率
ペレットをシリンダー温度350℃で10分滞留させて幅50mm、長さ90mm、厚みがゲート側から3.0mm(長さ20mm)、2.0mm(長さ45mm)、1.0mm(長さ25mm)の3段型プレートを成形し、かかる厚み2.0mm部位における全光線透過率(%)を日本電飾工業(株)製Haze Meter NDH 2000を用い、ASTM D1003に準拠し測定した。
[PC−PS共重合体の製造]
(PC−PS−1の製造法)
温度計、撹拌機、還流冷却器付き反応器にイオン交換水17590部、25%水酸化ナトリウム水溶液6883部を入れ、一般式[6]で表される二価フェノールとして2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA)3657部(16.02モル)、およびハイドロサルファイト7.5部を溶解した後、一般式[7]で表される二価フェノールとして2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(DAL−A)120部(0.39モル)を塩化メチレン14060部(二価フェノール総量に対して10モル当量)に溶解させた混合溶液を加え、撹拌下16〜24℃でホスゲン1900部を70分要して吹き込んだ。25%水酸化ナトリウム水溶液1324部、p−tert−ブチルフェノール107部を塩化メチレン8000部に溶解した溶液を加え、攪拌しながら一般式[8]で表されるヒドロキシアリール末端ポリシロキサンとしてKF−2201(p=35(信越化学工業(株)製)415部(0.142モル)を塩化メチレン800部に溶解した溶液を作製し、該溶液を加えて乳化状態とした後、再度激しく撹拌した。かかる攪拌下、反応液が26℃の状態でトリエチルアミン4.2部を加えて温度26〜31℃において1時間撹拌を続けて反応を終了した。反応終了後有機相を分離し、塩化メチレンで希釈して水洗を繰り返し、洗浄液が中性になったところで塩酸酸性水にて水洗した。その後、イオン交換水で繰り返し洗浄し水相の導電率がイオン交換水と殆ど同じになったところで温水を張ったニーダーに投入して、攪拌しながら塩化メチレンを蒸発し、PC−PS共重合体のパウダーを得た。脱水後、熱風循環式乾燥機により120℃で12時間乾燥した。得られたPC−PS共重合体(PC−PS−1)の粘度平均分子量は19,800、ポリシロキサン成分含有量は8.2重量%、アルケニル基由来の二重結合含有量は4.7モル%であった。
(PC−PS−2の製造法)
一般式[6]で表される二価フェノールとして2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA)3701部(16.21モル)、一般式[7]で表される二価フェノールとして2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(DAL−A)62部(0.20モル)に変更した以外は、PC−PS−1の製造法と同様にした。得られたPC−PS共重合体(PC−PS−2)の粘度平均分子量は19,700、ポリシロキサン成分含有量は8.2重量%、アルケニル基由来の二重結合含有量は2.4モル%であった。
(PC−PS−3の製造法)
一般式[6]で表される二価フェノールとして2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA)3746部(16.41モル)、一般式[7]で表される二価フェノールは使用せず、一般式[8]で表される二価フェノールとしてKF−2201 208部(0.071モル)および下記式[9]で表されるPMVS 222部(0.071モル)に変更した以外は、PC−PS−1の製造法と同様にした。得られたPC−PS共重合体(PC−PS−3)の粘度平均分子量は19,500、ポリシロキサン成分含有量は8.4重量%、アルケニル基由来の二重結合含有量は4.7モル%であった。
Figure 2021123654
(PC−PS−4の製造法)
一般式[6]で表される二価フェノールとして2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(BPA)3746部(16.41モル)に変更し、一般式[7]で表される二価フェノールは使用しなかった以外はPC−PS−1の製造法と同様にした。得られたPC−PS共重合体(PC−PS−3)の粘度平均分子量は19,500、ポリシロキサン成分含有量は8.3重量%、アルケニル基由来の二重結合含有量は0モル%であった。
Figure 2021123654
[PC−PS共重合体を含むポリカーボネート樹脂組成物の製造]
[実施例1〜4、比較例1〜3]
上記製造例で得られたPC−PS−1〜4を下表の配合割合を参考に、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(BASF(株)製:イルガフォス168)を300ppmとなるように混合した後、ベント式二軸押出機(テクノベル(株)製,KZW15−25MG)を用いて、吐出量2.5kg/h、スクリュー回転数200rpmであり、押出温度は第1供給口からダイス部分まで280℃で溶融混練してペレット化した。得られたペレットを120℃で5時間熱風乾燥した後、射出成形機(日本製鋼所(株)製、JSW J−75EIII)を用いて、シリンダー温度350℃で10分滞留させた後、幅50mm、長さ90mm、厚みがゲート側から3.0mm(長さ20mm)、2.0mm(長さ45mm)、1.0mm(長さ25mm)であり算術平均粗さ(Ra)が0.03μmである3段型プレートを成形した。
また、難燃剤処方としてトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト500ppm、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(BASFジャパン(株)製:イルガノックス1076)500ppm、メガファックF−114P(DIC(株)製)500ppm、SN3310(Guangzhou Shine Polymer Technology Co.,Ltd.製:PTFEパウダー)2000ppmを別途混合したものを上記同様に押出し、得られたペレットを上記の成形機にて、成形温度300℃、金型温度80℃、成形サイクル40秒にてUL試験片(幅13mm、長さ125mm、厚み1.6mm)を作製し難燃性を評価した。その評価結果を表2に示す。
Figure 2021123654
本発明のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂は、高い難燃性と透明性を高度に両立していることが認められる。
本発明のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂は、高い難燃性と透明性を高度に両立しているため、光学部品、電気・電子機器分野、自動車分野において幅広く使用することができる。中でも寒冷地といった厳しい環境にさらされることが想定される各種ハウジング成形品で実用性が高い。

Claims (8)

  1. 下記一般式[1]で表されるポリカーボネート構造単位と下記一般式[3]で表されるポリカーボネート構造単位および下記一般式[4]で表されるポリシロキサン構造単位を含むポリカーボネート−ポリシロサン樹脂であって、アルケニル基由来の二重結合の含有量が0.01〜4.2モル%であることを特徴とするポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
    Figure 2021123654
    [(上記一般式[1]において、R及びRは夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜18のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数6〜14のアリール基、炭素原子数6〜14のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、e及びfは夫々1〜4の整数であり、Wは単結合もしくは下記一般式[2]で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基である。)
    Figure 2021123654
    (上記一般式[2]においてR11,R12,R13,R14,R15,R16,R17及びR18は夫々独立して水素原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基及び炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる基を表し、R19及びR20は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜14のアリール基、炭素原子数6〜10のアリールオキシ基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる基を表し、複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、gは1〜10の整数、hは4〜7の整数である。)]
    Figure 2021123654
    (上記一般式[3]において、R、Rは、炭素原子数2〜10のアルケニル基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、i及びjは夫々0〜4の整数であり、かつi+jは1〜8の整数であり、Wは上記一般式[1]と同義である。)
    Figure 2021123654
    (上記一般式[4]において、R23、R24、R25及びR26は、夫々独立に水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基又は炭素原子数6〜12の置換若しくは無置換のアリール基であり、R21及びR22は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基であり、pは1〜150の自然数である。Xは炭素原子数2〜8の二価脂肪族基である。)
  2. 前記一般式[3]で表されるポリカーボネート構造単位の含有量が、ポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂全体を基準にして、0.005〜4.2モル%である請求項1に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
  3. 前記一般式[3]で表されるポリカーボネート構造単位のアルケニル基がビニル基あるいはアリル基である請求項1又は2に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
  4. 前記一般式[3]で表されるポリカーボネート構造単位が2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンから誘導された構造である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
  5. 平均ポリシロキサン繰り返し数が、1〜50である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
  6. 厚み2.0mm部位における全光線透過率(%)が80%以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
  7. 厚さ1.6mmUL試験片を80℃温水中に1週間保管した後、25℃、50%RH環境下で2週間調湿し、垂直燃焼試験を実施した際の合計燃焼秒数が60秒以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリカーボネート−ポリシロキサン樹脂。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂から形成された成形品。
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