JP2000044654A - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物

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JP2000044654A
JP2000044654A JP10216959A JP21695998A JP2000044654A JP 2000044654 A JP2000044654 A JP 2000044654A JP 10216959 A JP10216959 A JP 10216959A JP 21695998 A JP21695998 A JP 21695998A JP 2000044654 A JP2000044654 A JP 2000044654A
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Masaharu Ishiguro
雅春 石黒
Koujirou Suga
広次郎 菅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硬化させることにより、耐熱性、耐水性、機械
的強度および可とう性に優れた硬化物を得ることがで
き、積層板または接着剤の素材として好適なエポキシ樹
脂組成物の提供。 【解決手段】ビスフェノール類からなる主骨格を有し、
エポキシ当量が170〜800g/eqである2官能エ
ポキシ樹脂(a−1)に、下記構造式(1)(R1 :水
素原子またはメチル基、X:−C(R2)(R3)−
(R2 ,R3 :水素原子または炭素数1〜3のアルキル
であり、R2 とR3 の炭素数の合計は1〜3の整数)で
表され、軟化点が40〜110℃であるフェノールノボ
ラック類(a−2)と、ビスフェノール類(a−3)と
を反応させて得られる、エポキシ当量が200〜200
0g/eqである多官能エポキシ樹脂を必須成分として
含むエポキシ樹脂組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂組成
物に関し、特に、硬化剤により硬化させて、耐熱性、耐
水性、機械的強度、および可とう性の優れた硬化物を得
ることができ、積層板または接着剤の主成分として好適
なエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノールA型エポキシ樹脂は2官
能性であるため、用途によっては耐熱性が不足すること
がある。こうした場合には、特開昭63−199725
号公報、特開昭59−191714号公報等で公知のフ
ェノール類とホルマリンから製造される多官能のノボラ
ック型エポキシ樹脂を併用して耐熱性を向上させること
がよく行われている。一方、難燃性が要求される電気・
電子用途では、テトラブロムビスフェノールAを原料に
したブロム化エポキシ樹脂が一般に使用されている。
【0003】また、ビスフェノールFやビスフェノール
AD骨格を有する、いわゆる、ビスフェノールF型やビ
スフェノールAD型のエポキシ樹脂は、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂より粘度が低く、可とう性も優れるた
め、価格が高いにもかかわらず、特定の用途に重用され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フェノール類
とホルマリンから製造される多官能のノボラック型エポ
キシ樹脂と、上記のビスフェノール骨格を有する2官能
エポキシ樹脂とを併用すると耐熱性は向上するが、硬化
物は硬くて脆く、可とう性が低下する傾向がある。この
ため、耐熱性のみを考慮して上記のノボラック型エポキ
シ樹脂の併用量を多くすることには問題がある。
【0005】例えば、難燃化されたFR4(NEMA規
格)グレードでは、ビスフェノールA型液状エポキシ樹
脂をテトラブロムビスフェノールAで変性した、ブロム
含有量が20〜30%の低ブロムタイプのエポキシ樹脂
を主原料とし、これに耐熱性を付与する目的でクレゾー
ル・ホルマリン−ノボラック型エポキシ樹脂やビスフェ
ノールA・ホルマリン−ノボラック型エポキシ樹脂を併
用した形のものが用いられている。しかしながら、この
エポキシ樹脂を積層板の製造に用いる場合、耐熱性を考
慮して、前記のノボラック型エポキシ樹脂の併用量を多
くすると、得られる硬化物が硬くて脆くなるため銅箔と
の接着強度や層間接着強度が低下して吸水後の半田耐熱
性も低下する等の問題点がある。
【0006】また、絶縁粉体塗料や成形材料の分野でも
同様の樹脂の併用が行われているので、耐熱性の向上す
るに従って機械的特性が低下するという、同様の問題を
抱えている。一方、従来のホルムアルデヒド型ノボラッ
クを用いて、上記のビスフェノール骨格を有する2官能
エポキシ樹脂と反応させた場合、ノボラック量を増やす
とゲル化する問題があった。
【0007】そこで、本発明の目的は、硬化剤により硬
化させることにより、耐熱性、耐水性、機械的強度およ
び可とう性に優れた硬化物を得ることができ、積層板ま
たは接着剤の素材として好適なエポキシ樹脂組成物を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐熱性と
機械的特性、および可とう性等の諸性能にバランスのと
れた硬化物を得ることができるエポキシ樹脂組成物を得
るため鋭意研究した。その結果、2官能エポキシ樹脂
に、特定のフェノール類とアルデヒドから製造されるフ
ェノールノボラック類と、特定のビスフェノール類とを
反応させてなる多官能エポキシ樹脂を必須成分として含
むエポキシ樹脂組成物が、前記目的を達成することがで
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、ビスフェノールA、
ビスフェノールF、ビスフェノールADおよびテトラブ
ロムビスフェノールAからなる群から選ばれる少なくと
も1種のビスフェノール類からなる主骨格を有し、エポ
キシ当量が170〜510g/eqである2官能エポキ
シ樹脂(a−1)に、下記構造式(1):
【化3】 〔式(1)中、複数のR1 は同一でも異なってもよく、
水素原子またはメチル基であり、Xは、下記式(2):
【化4】 (式(2)中、R2 およびR3 は同一でも異なってもよ
く、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、
2 とR3 の炭素数の合計は1〜3の整数である)で表
される基であり、nは0〜7の整数である〕で表され、
軟化点が40〜110℃であるフェノールノボラック類
(a−2)と、ビスフェノールA、ビスフェノールF、
ビスフェノールADおよびテトラブロムビスフェノール
Aからなる群から選ばれる少なくとも1種のビスフェノ
ール類(a−3)とを反応させて得られる、エポキシ当
量が200〜2000g/eqである多官能エポキシ樹
脂を必須成分として含むエポキシ樹脂組成物を提供する
ものである。
【0010】以下、本発明のエポキシ樹脂組成物(以
下、「本発明の組成物」という)について詳細に説明す
る。
【0011】本発明の組成物は、2官能エポキシ樹脂
(a−1)と、前記式(1)で表されるフェノールノボ
ラック類(a−2)と、ビスフェノール類(a−3)と
を反応させて得られる多官能エポキシ樹脂を必須成分と
して含むものである。
【0012】本発明の組成物の必須成分である多官能エ
ポキシ樹脂を調製するために用いられる2官能エポキシ
樹脂(a−1)は、ビスフェノールA、ビスフェノール
F、ビスフェノールADおよびテトラブロムビスフェノ
ールAからなる群から選ばれる少なくとも1種のビスフ
ェノール類からなる主骨格を有し、分子内に2個以上の
エポキシ基を有する液状または固形状のエポキシ樹脂で
ある。この主骨格は、前記のビスフェノール類から選ば
れる1種に由来する構造単位のみを含んでいるものでも
よいし、2種以上のビスフェノール類に由来する構造単
位の組合せを含んでいるものでもよい。これらのビスフ
ェノール類の中でも、電気・電子部品の用途、特に、積
層板用の樹脂として利用する場合には、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、ビスフェノールADおよびテト
ラブロムビスフェノールAから選ばれる少なくとも1種
からなる2官能エポキシ樹脂が好ましく、特に、加水分
解可能な塩素が0.02%以下、またはα−ジオール体
が樹脂100g中200ミリモル以下である2官能エポ
キシ樹脂が好ましい。
【0013】また、この2官能エポキシ樹脂(a−1)
は、エポキシ当量が170〜800g/eqであるもの
であり、接着性および難燃性がさらに優れた積層板を形
成するエポキシ樹脂組成物が得られることから、エポキ
シ当量が170〜510g/eqであるものが好まし
い。
【0014】さらに、この2官能エポキシ樹脂(a−
1)は、通常、分子量が350〜2000程度のもので
あり、比較的高分子量の多官能エポキシ樹脂を得ること
が必要な場合には、低分子量のものが好ましく、例え
ば、350〜1200の範囲のものが好ましい。
【0015】この2官能エポキシ樹脂(a−1)は、特
に制限されず、公知のいずれの方法にしたがって製造し
たものでもよい。例えば、ビスフェノールA、ビスフェ
ノールF、ビスフェノールADおよびテトラブロムビス
フェノールAから選ばれる少なくとも1種のビスフェノ
ール類とエピクロルヒドリンとを用いて、昭和60年5
月10日(株)昭晃堂発行、垣内弘編著「新エポキシ樹
脂」に記載されているような公知の方法により製造され
る、同一分子内に2個以上のエポキシ基を有する液状ま
たは固形(臭素化)エポキシ樹脂であってもよいし、あ
るいは、かくして得られるエポキシ樹脂に、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、ビスフェノールADおよび
テトラブロモビスフェノールAから選ばれる少なくとも
1種のビスフェノール類を、さらに前記の公知の方法に
より反応させて得られる(臭素化)エポキシ樹脂であっ
てもよい。
【0016】また、本発明の組成物の必須成分である多
官能エポキシ樹脂を調製するために用いられるフェノー
ルノボラック類(a−2)は、フェノール類とアルデヒ
ドから誘導されるものであり、前記構造式(1)で表さ
れるものである。前記構造式(1)において、複数のR
1 は同一でも異なってもよく、水素原子またはメチル基
であり、Xは、前記式(2)で表される基である。ま
た、式(2)中、R2 およびR3 は同一でも異なっても
よく、水素元素または炭素数1〜3のアルキル基であ
り、R2 とR3 の炭素数の合計は1〜3の整数である。
nは0〜7の整数である。炭素数1〜3のアルキル基と
しては、メチル基、エチル基およびn−プロピル基が挙
げられる。特に、基XのR2 とR3 の一方が水素原子で
あり、他方がメチル基、エチル基またはn−プロピル基
であるものが、好ましい。
【0017】このフェノールノボラック類(a−2)の
構成成分であるフェノール類としては、例えば、フェノ
ール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾー
ル等が挙げられる。
【0018】また、アルデヒドとしては、例えば、アセ
トアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアル
デヒド、イソブチルアルデヒド等が挙げられる。アルデ
ヒドとして、n−ブチルアルデヒドよりさらに大きい分
子量のものを用いた場合はフェノールノボラック類(a
−2)の製造に際して、フェノール類との反応率が低下
し、目的とするノボラック収率がより低下する為、コス
ト的に不利になること、また、吸湿半田耐熱性の向上が
認められないことからメリットは少ない。したがって、
アルデヒドとしては、アセトアルデヒド、プロピオンア
ルデヒド、n−ブチルアルデヒドを用いることが好まし
い。また、アルデヒドとしてホルムアルデヒドを用いた
場合は、吸湿半田耐熱性が低くなるという欠点が生ず
る。
【0019】このフェノールノボラック類(a−2)
は、接着性および吸湿半田耐熱性に優れる硬化物を形成
することができるエポキシ樹脂組成物を得ることができ
ることから、軟化点が40〜110℃の範囲のものであ
り、特に軟化点が50〜100℃の範囲のものが、さら
に優れた吸湿半田耐熱性を有する硬化物を形成すること
ができるエポキシ樹脂組成物を得ることができることか
ら、好ましい。
【0020】このフェノールノボラック類(a−2)
は、フェノール類とアルデヒドを公知慣用の酸性触媒を
用いて反応させた後、常圧若しくは減圧で水分を除去
し、残留する未反応フェノール類を水洗、薄膜蒸留等で
除去させる常法にしたがって製造することができる。
【0021】また、本発明の組成物の必須成分である多
官能エポキシ樹脂を調製するために用いられるビスフェ
ノール類(a−3)は、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールF、ビスフェノールADおよびテトラブロムビスフ
ェノールAからなる群から選ばれる少なくとも1種であ
る。このビスフェノール類(a−3)としては、前記2
官能エポキシ樹脂(a−1)の構成成分であるビスフェ
ノール類と同一のものであっても、異なるものであって
もよい。また、1種単独でも、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。
【0022】本発明の組成物の必須成分である多官能エ
ポキシ樹脂は、前記の2官能エポキシ樹脂(a−1)、
フェノールノボラック類(a−2)およびビスフェノー
ル類(a−3)を、苛性ソーダ、トリフェニルホスフィ
ン、テトラメチルアンモニウムクロリド等の常用の触媒
の存在下に、40〜150℃の反応温度で常圧あるいは
減圧下に反応せしめることにより製造することができ
る。このとき、十分な接着性(銅箔剥離強度、層間剥離
強度)、吸湿半田耐熱性を有する硬化物を示すエポキシ
樹脂組成物を得ることができることから、3成分を下記
式(3)および(4)で表される重量割合の範囲で用い
ることが好ましい。 0.01≦(a−2)/[(a−1)+(a−2)+(a−3)]≦0.30 (3) 0.05≦(a−3)/[(a−1)+(a−2)+(a−3)]≦0.40 (4)
【0023】また、本発明の組成物は、前記の多官能エ
ポキシ樹脂以外に、必要に応じて、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、タルク、アエロジル等の充填
剤等を含んでいてもよい。
【0024】本発明の組成物は、その必須成分である多
官能エポキシ樹脂を硬化剤を用いて硬化させることによ
り、硬化物とすることができる。用いられる硬化剤は、
特に限定されず、従来のエポキシ樹脂の硬化に常用され
ている公知の硬化剤を用いることができる。例えば、脂
肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド樹脂お
よびそれらのアダクト硬化剤、ジシアンジアミド、酸ヒ
ドラジド、酸無水物、カルボン酸類、フェノール樹脂等
を用いることができる。また、必要に応じて硬化促進剤
を添加することも可能である。硬化促進剤としては、例
えば、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアミン等の
3級アミン、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等の
イミダゾール類、トリフェニルホスフィン、BF3−ピ
ペリジン塩等を挙げることができる。
【0025】さらに、本発明の組成物を用いて、積層板
を製造する場合、プリプレグ作製時の含浸性等の操作性
を考慮して、本発明の組成物を溶剤に希釈して調製した
ワニスとして使用することも可能である。用いる硬化剤
の種類に応じて、最適な溶剤の種類は異なるが、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、
メタノール、ブタノール等を単独若しくは併用して用い
ることができる。
【0026】本発明の組成物は、積層板用、特に4層以
上の多層板用として、接着性、電気特性は基より、特
に、吸湿半田耐熱性に優れた硬化物を形成することがで
きる。また、ワニス含浸の際のシート補強材としては、
ガラス繊維布、リンター紙、クラフト紙等を用いること
ができる。
【0027】本発明の組成物を用いて、プリント配線板
を製造する場合、プリント配線基板製造用のプリプレグ
を、例えば、常温で前記組成のワニスを補強材に含浸
後、乾燥機内で乾燥してBステージ化して製造すること
ができる。このプリプレグを切断してシート状化し、そ
の複数枚を銅箔と重ねて、加熱プレス成形することによ
り前記特性に優れたプリント配線板を製造することがで
きる。
【0028】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。
【0029】(実施例1)窒素置換下、室温にて2Lの
ステンレス容器内に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(エポキシ当量:189g/eq)617g、フェノー
ルアセトアルデヒドノボラック(軟化点:78℃、OH
当量:120)65g、3,5,3’5’−テトラブロ
ム−4,4’−ジヒドロキシジフェニルプロパン(TB
BA)318gおよび50%テトラメチルアンモニウム
クロリド水溶液30ppmを一括に仕込み、150℃で
6時間攪拌した。反応混合物中のフェノール性水酸基が
50ppm以下であることを確認後、降温し、温度が9
0℃に達した時点でメチルエチルケトン250gを添加
し、20分攪拌してエポキシ樹脂組成物を得た。次に、
室温まで冷却し、フィルター孔径が1μmのカートリッ
ジフィルターでエポキシ樹脂組成物を濾過して、ワニス
を調製した。得られたワニスの固形分は80.1%、固
形換算のエポキシ当量は647g/eqであった。
【0030】得られたワニスに、エポキシ当量に対し、
0.5当量のジシアンジアミド(アミン当量21)10
%ジメチルホルムアミド溶液および0.15phrの2
−エチル−4−メチルイミダゾール10%メチルセロソ
ルブ溶液を加えたものを、日東紡製ガラスクロスWE1
16E104(厚さ:0.1mm)に含浸させたもの
を、上下に重ね貼り合わせた後、140℃で5分乾燥
し、Bステージ品を得た。このBステージ品9枚を重ね
合わせた後、片面に三井金属製電解銅箔(厚さ18μ
m)のM面を密着させ、170℃、3MPaの圧力下、
1時間プレス処理した。
【0031】得られたプレス処理品を、JIS C64
81に準拠して、物性測定した結果、銅箔剥離強度は2
0.6N/cm、層間剥離強度は20.1N/cmであ
った。また、プレス処理品を試料として用いて、プレッ
シャークッカー試験(PCM)(加熱条件;温度:12
1℃、相対湿度:100%)を所定時間行った後、26
0℃の半田浴に20秒間浸漬して、膨れの有無を調べ、
吸湿半田耐熱性を評価したところ、PCM9時間迄の試
料は、異常がないことが確認された。
【0032】(実施例2)フェノールアセトアルデヒド
ノボラックをo−クレゾールプロピオンアルデヒドノボ
ラック(軟化点:71℃、OH当量:148)に換えた
以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂組成物を製
造してワニスを調製し、固形分およびエポキシ当量を測
定した。また、プレス処理品を製造して銅箔剥離強度、
相間剥離強度を測定し、さらにプレッシュー試験に供し
て、吸湿半田耐熱性を評価した。結果を表1に示す。
【0033】(比較例1〜3)使用する成分の組成を、
表1に示すとおりに変えた以外は、実施例1と同様にし
て、エポキシ樹脂組成物を製造してワニスを調製し、固
形分およびエポキシ当量を測定し、さらにプレス処理品
を製造して銅箔剥離強度、相間剥離強度を測定した。ま
た、プレッシュー試験に供して、吸湿半田耐熱性を評価
した。結果を表1に示す。
【0034】(比較例4)フェノールアセトアルデヒド
ノボラックをフェノールホルムアルデヒドノボラック
(軟化点:73℃、OH当量:106)に変えた以外
は、実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を製造
してワニスを調製し、固形分およびエポキシ当量を測定
し、さらにプレス処理品を製造して銅箔剥離強度、相間
剥離強度を測定した。また、プレッシュー試験に供し
て、吸湿半田耐熱性を評価した。結果を表1に示す。
【0035】(比較例5、6)フェノールアセトアルデ
ヒドノボラックとして軟化点の異なるものを用いた以外
は、実施例1と同様にして、エポキシ樹脂組成物を製造
してワニスを調製し、固形分およびエポキシ当量を測定
し、さらにプレス処理品を製造して銅箔剥離強度、相間
剥離強度を測定した。また、プレッシュー試験に供し
て、吸湿半田耐熱性を評価した。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂組成物は、硬化剤
により硬化させることにより、耐熱性、耐水性、機械的
強度および可とう性に優れた硬化物を得ることができる
ものである。そのため、本発明のエポキシ樹脂組成物
は、積層板または接着剤の主成分として好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビ
    スフェノールADおよびテトラブロムビスフェノールA
    からなる群から選ばれる少なくとも1種のビスフェノー
    ル類からなる主骨格を有し、エポキシ当量が170〜8
    00g/eqである2官能エポキシ樹脂(a−1)に、
    下記構造式(1): 【化1】 〔式(1)中、複数のR1 は同一でも異なってもよく、
    水素原子またはメチル基であり、Xは、下記式(2): 【化2】 (式(2)中、R2 およびR3 は同一でも異なってもよ
    く、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基であり、
    2 とR3 の炭素数の合計は1〜3の整数である)で表
    される基であり、nは0〜7の整数である〕で表され、
    軟化点が40〜110℃であるフェノールノボラック類
    (a−2)と、ビスフェノールA、ビスフェノールF、
    ビスフェノールADおよびテトラブロムビスフェノール
    Aからなる群から選ばれる少なくとも1種のビスフェノ
    ール類(a−3)とを反応させて得られる、エポキシ当
    量が200〜2000g/eqである多官能エポキシ樹
    脂を必須成分として含むエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記の2官能エポキシ樹脂(a−1)、フ
    ェノールノボラック類(a−2)およびビスフェノール
    類(a−3)を、下記式(3)および(4)で示す割合
    で反応させることを特徴とする請求項1に記載のエポキ
    シ樹脂組成物。 0.01≦(a−2)/[(a−1)+(a−2)+(a−3)]≦0.30 (3) 0.05≦(a−3)/[(a−1)+(a−2)+(a−3)]≦0.40 (4)
  3. 【請求項3】前記構造式(1)中の基XのR2 とR3
    一方が水素原子であり、他方がメチル基、エチル基また
    はn−プロピル基である請求項1に記載のエポキシ樹脂
    組成物。
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