JP2000034987A - オルダム接手のメッキ方法およびスクロール型圧縮機 - Google Patents
オルダム接手のメッキ方法およびスクロール型圧縮機Info
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Abstract
厚さを均一にする。 【解決手段】 スクロール型圧縮機の旋回スクロール2
2の公転旋回運動を許容しつつその自転を阻止するオル
ダム接手48をメッキ液Lの中に浸漬する。この状態
で、オルダム接手48のキー部48a(48b)とキー
部48d(48c)との略中間近傍に陰極の先端62,
62を配置し、電解を行う。これにより、各々のキー部
48a〜48dに流れる電流を分散させて通電状態を比
較的均一にし、被覆形成されるメッキ層の厚さが均一に
なるようにしている。
Description
機に係り、特に、旋回スクロールの自転を阻止するオル
ダム接手のメッキ厚さを均一にする技術に関する。
路の構成要素として圧縮機が設けられている。この圧縮
機は、エバポレータから送出されてくるガス冷媒を圧縮
して高温高圧のガス冷媒として吐出するためのものであ
る。
ているが、その一つにスクロール型圧縮機がある。この
スクロール型圧縮機は、渦巻き状ラップを備えた固定ス
クロールと旋回スクロールとが、互いのラップを噛み合
わせるように組み立てられてなる。
偏心させられているとともに、180゜だけ角度をずら
して噛み合わされた状態になっている。また、旋回スク
ロールの背面には、固定スクロールに対する公転旋回運
動を許容しながらその自転を阻止するオルダム接手が設
けられている。
士の空間(圧縮室)に冷媒が導入されると、旋回スクロ
ールが固定スクロールに対して偏心回転することによ
り、圧縮室が両スクロールの中心に向けて次第に縮小
し、これに対応して冷媒の圧縮が行われる。
型圧縮機の潤滑は、冷媒が油と混在した状態で圧縮機に
送り込まれ、その油が旋回スクロール,オルダム接手等
に撹拌されることで行われるが、圧縮機を長時間運転し
ないと、オルダム接手に付着した油が流下してしまうた
め、再起動時に油が瞬時にオルダム接手全体にまわりに
くく、潤滑不足で焼つく場合があった。
ルダム接手に電気スズメッキを施すことで、オルダム接
手の耐焼付性能を大幅に向上させる対策が講じられてい
た。しかしながら、このメッキ方法は、図5に示すよう
に、オルダム接手1を硫酸及び硫酸第一スズからなるメ
ッキ液Lの中に浸し、通電のための接点である陰極の先
端2,2をオルダム接手1の上下2ヶ所のキー部3a,
3cに近づけて行うものであったため、陰極に近いキー
部3a,3cに電流が多く流れ、他のキー部3b,3d
よりもメッキ層が厚くなるという問題があった。
で、その目的とするところは、メッキ厚さが均一なオル
ダム接手およびそれを備えたスクロール型圧縮機を提供
することにある。
に、本発明においては以下の構成を採用した。すなわ
ち、請求項1記載のオルダム接手のメッキ方法は、被嵌
合体の溝に嵌合される複数のキー部を備えたオルダム接
手に、焼付防止のためのメッキ層を被覆形成するメッキ
方法であって、メッキ液中に浸したオルダム接手のキー
部とキー部との間に電極を配置して電解を行うことを特
徴とするものである。
をオルダム接手のキー部とキー部との間(より好ましく
は中間)に配置して電解を行うようにしているため、各
々のキー部に流れる電流が分散されて通電状態が比較的
均一になり、被覆形成されるメッキ層の厚さが均一にな
る。
は、渦巻き状のラップを有する固定スクロールおよび旋
回スクロールが、互いのラップを噛み合わせるようにし
てハウジング内に組み立てられるとともに、前記旋回ス
クロールおよびハウジングに形成されたキー溝にキー部
が嵌合することで前記旋回スクロールの公転旋回運動を
許容しつつその自転を阻止するオルダム接手とを備え、
該オルダム接手には、これをメッキ液中に浸しつつ前記
キー部とキー部との間に電極を配置した状態で電解を行
うことにより被覆形成されるメッキ層を備えることを特
徴とするものである。
付防止のためのメッキ層が均一に被覆形成されたオルダ
ム接手を備えているため、キー溝内を摺動するキー部の
動きが滑らかになる。
圧縮機の一実施形態について、図1〜図4を参照しなが
ら説明する。図2は、カーエアコンに用いられるスクロ
ール型圧縮機の全体構成を示す断面図である。
と、ボルト13によってカップ状本体12に締結された
カバー14と、図示しないボルトによって締結された筒
状部材(被嵌合体)15とから構成されている。この筒
状部材15を貫通する回転軸16は、ベアリング17,
18を介して密閉ハウジング11に回転自在に支持され
ている。
ル21及び旋回スクロール(被嵌合体)22が配設され
ている。この固定スクロール21は、端板23とその内
面に立設された渦巻き状ラップ24とを備え、この端板
23は、図示しないボルトによってカップ状本体12に
締結されている。
周面とを密接させることによって、密閉ハウジング11
内が仕切られ、端板23の外側には高圧側内空部25が
形成され、端板23の内側には低圧側内空部26が形成
されている。一方、カバー14とカップ状本体12との
結合部には、吸入室27と吐出室28とが形成されてお
り、高圧側内空部25は図示しない通路によって吐出室
28に連通し、低圧側内空部26は吸入室27に直接連
通している。
が穿設され、この吐出ポート29は吐出弁30によって
開閉されるようになっている。旋回スクロール22は、
端板31とその内面に立設された渦巻き状ラップ32と
を備え、この渦巻き状ラップ32は、固定スクロール2
1の渦巻き状ラップ24と実質的に同一の形状を有して
いる。
とは相互に公転旋回半径だけ偏心し、かつ、180°だ
け角度をずらせて図示のように噛み合わされる。かくし
て、渦巻き状ラップ24の先端面に埋設されたチップシ
ール33は、端板31の内面に密接し、渦巻き状ラップ
32の先端面に埋設されたチップシール34は端板23
の内面に密接し、各渦巻き状ラップ24,32の側面は
複数個所で線接触して渦巻きの中心に対しては略点対称
をなす複数の圧縮室35a,35bが形成される。
ボス41の内部にはドライブブッシュ42が旋回軸受4
3を介して回転自在に嵌装され、このドライブブッシュ
42に穿設されたスライド溝44には回転軸16の内端
に偏心して穿設された偏心駆動ピン45がスライド可能
に嵌合されている。
ロール22の公転旋回運動による動的アンバランスを平
衡させるため、回転軸16を中心として偏心駆動ピン4
5と180°反対の方向に重心がくるように、バランス
ウェイト46が取り付けられている。
1の外面周縁と筒状部材15の内側端面との間に介装さ
れたスライド軸受、48は旋回スクロールの公転旋回運
動を許容しつつその自転を阻止するオルダム接手、51
は回転軸16に固定されたバランスウェイトである。
とによって、図示しない走行エンジンからの動力がベル
ト53および電磁クラッチ52を経て回転軸16に伝達
され、回転軸16が回転すると、偏心駆動ピン45,ド
ライブブッシュ42,ボス41等からなる旋回駆動機構
を介して旋回スクロール22が駆動される。
ダム接手48によってその自転を阻止されながら公転旋
回半径、即ち回転軸16と偏心駆動ピン45との偏心量
を半径とする円軌道上を公転旋回運動する。すると、渦
巻き状ラップ24,32における各側面の線接触部が次
第に渦巻きの中心方向へ移動し、この結果、圧縮室35
a,35bはその容量を減じながら渦巻きの中心方向へ
移動する。
室27を経て低圧側内空部26に流入したガスが、渦巻
き状ラップ24,32の外終端開口部から各圧縮室35
a,35b内へと取り込まれて圧縮されながら中央の室
54に至り、ここから吐出ポート29を通り吐出弁30
を押し開いて高圧側内空部25に吐出され、吐出室28
を経て、そこから図示しない吐出口を経て流出する。
を流れていて、これらが吸入室27からこの圧縮機に流
れ込むと、油はカップ状本体12の内側の低圧側内空部
26に溜まる。溜まった油は、旋回スクロール22,オ
ルダム接手48,及びバランスウェイト46によって撹
拌され、それらの部品を油で塗らすと同時に油滴をつく
り、ベアリング18,旋回軸受43,および偏心駆動ピ
ン45等の摺動部を潤滑する。
ミニウム材でできた旋回スクロール22に設けられたキ
ー溝と筒状部材15に設けられたキー溝との摺動による
耐焼付性能を向上させるべく、以下に述べる電気メッキ
方法によりキー部48a,48b,48c,48dの被
メッキ面61にスズメッキが施されている(図3および
図4参照)。
なり、オルダム接手48にセットする接点の位置を、ス
ズメッキを施す4本のキー部48a,48b,48c,
48dの中間近傍においていることを特徴としており、
その他の点については従来法と同じである。
先端(電極)62,62をオルダム接手48の4個のキ
ー部48a〜48dの中間点近傍においている。この中
間点は、オルダム接手48がX軸およびY軸に対して対
称な形状をしていることから、原点Oを通ってX軸とY
軸とのなす角を二等分する方向に引いた軸線上に位置す
る。
第一スズから成るメッキ液Lの中に浸して、陽極と陰極
の電極棒に電流を流せば、電流は4個のキー部48a〜
48dから離して配置された陰極の先端62,62に流
れることになる。このため、キー部48a〜48dに流
れる電流が分散されて比較的均一になり、各キー部48
a〜48dに形成されるスズメッキ皮膜の厚さを均一に
することができる。
ー溝内を摺動するキー部48a〜48dの動きを滑らか
にすることができる。なお、図1では、陰極を上下に2
本おいた電気メッキ方法を図示したが、これに限らず、
陰極を上下・左右に4本おくようにしてもよい。
によれば、次のような効果を奏することができる。 (a)請求項1記載のオルダム接手のメッキ方法におい
ては、電極をオルダム接手のキー部とキー部との間に配
置して電解を行うようにすることで、各々のキー部に流
れる電流が分散されて通電状態が比較的均一になるた
め、被覆形成されるメッキ層の厚さを均一にすることが
できる。
においては、焼付防止のためのメッキ層が均一に被覆形
成されたオルダム接手を備えているため、キー溝内を摺
動するキー部の動きを円滑にすることができる。
実施形態を示す電極配置図である。
形態を示す全体構成図である。
電極配置図である。
19)
ルダム接手に電気スズメッキを施すことで、オルダム接
手の耐焼付性能を大幅に向上させる対策が講じられてい
た。しかしながら、このメッキ方法は、図5に示すよう
に、オルダム接手1を硫酸及び硫酸第一スズからなるメ
ッキ液Lの中に浸し、通電のための接点である陰極の先
端2,2をオルダム接手1の上下2ヶ所のキー部3a,
3c、あるいは左右2ヶ所のキー3b,3dに近づけて
行うものであったため、陰極に近いキー部3a,3c、
あるいは3b,3dに電流が多く流れ、他のキー部3
b,3d、あるいは3a,3cよりもメッキ層が厚くな
るという問題があった。
Claims (2)
- 【請求項1】 被嵌合体の溝に嵌合される複数のキー部
を備えたオルダム接手に、焼付防止のためのメッキ層を
被覆形成するメッキ方法であって、 メッキ液中に浸したオルダム接手のキー部とキー部との
間に電極を配置して電解を行うことを特徴とするオルダ
ム接手のメッキ方法。 - 【請求項2】 渦巻き状のラップを有する固定スクロー
ルおよび旋回スクロールが、互いのラップを噛み合わせ
るようにしてハウジング内に組み立てられるとともに、
前記旋回スクロールおよびハウジングに形成されたキー
溝にキー部が嵌合することで前記旋回スクロールの公転
旋回運動を許容しつつその自転を阻止するオルダム接手
とを備え、該オルダム接手には、これをメッキ液中に浸
しつつ前記キー部とキー部との間に電極を配置した状態
で電解を行うことにより被覆形成されるメッキ層を備え
ることを特徴とするスクロール型圧縮機。
Priority Applications (8)
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