JP2000030703A - 非水電解質二次電池用負極材料とそれら負極材料を用いた非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極材料とそれら負極材料を用いた非水電解質二次電池

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JP2000030703A JP10150966A JP15096698A JP2000030703A JP 2000030703 A JP2000030703 A JP 2000030703A JP 10150966 A JP10150966 A JP 10150966A JP 15096698 A JP15096698 A JP 15096698A JP 2000030703 A JP2000030703 A JP 2000030703A
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一広 岡村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く、高容量でサイクル特性の優れ
た非水電解質二次電池を提供することを目的とする。 【解決手段】 非水電解質二次電池用の負極材料とし
て、固相Aのまわりを別の固相Bが包み込んだ複合粒子
であり、固相Aはリチウム金属、もしくはリチウムと合
金を形成することができる一種類の元素、もしくはリチ
ウムと合金を形成することができる元素を少なくとも一
種類以上含む固溶体または金属間化合物からなり、固相
Bは固相Aを形成するリチウムまたはリチウムと合金化
することが可能な少なくとも一種の元素を含む固溶体ま
たは金属間化合物によって形成されており、かつリチウ
ムイオンと電子の混合導伝体であることで課題を解決す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機電解液や固体
ポリマー電解質等を用いる非水電解質二次電池にかか
り、特に、高容量で、安全面での信頼性が高く、サイク
ルによる放電容量の低下が少なく、かつ高率充放電特性
が優れた新規な負極材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】負極活物質にリチウムを用いるいわゆる
リチウムイオン電池は一般に起電力が高く、高エネルギ
ー密度化が可能であるので、各種正極活物質との組合せ
の電池系が実用化され、コードレス機器及至ポータブル
機器の小型軽量化に貢献している。これらの研究開発と
実用化とは、放電が終れば、取り替える必要がある一次
電池の分野だけでなく、充電することにより繰り返し再
生させて放電できる二次電池の分野にも展開されてい
る。リチウムは水と激しく反応し、水素を発生するの
で、リチウム電池においては、その電解質としては、リ
チウム塩を脱水した非プロトン性有機溶媒に溶解した有
機電解液や固体ポリマー電解質等の非水電解質が用いら
れる。そこで、これらリチウム電池のことを非水電解質
一次電池および非水電解質二次電池と称する場合があ
る。
【0003】非水電解質二次電池の正極活物質として
は、当初五酸化バナジウムV25、二硫化チタンTiS
2、二硫化モリブデンMoS2等の遷移金属元素の酸化物
やカルコゲナイドが検討されたが、近年は、充放電によ
りリチウムイオンが放出と吸蔵とを繰り返してサイクル
寿命特性が優れたリチウムとコバルト、リチウムとニッ
ケルおよびリチウムとマンガンとの複合酸化物で、Li
CoO2、LiNiO2、LiMn24と示されるリチウ
ム含有遷移金属元素の酸化物をベースとし、これら遷移
金属元素の一部を他の元素で置換した数多くの酸化物や
リチウム含有遷移金属元素のカルコゲナイド等が検討さ
れている。
【0004】これらに対して、負極材料としては、活物
質である金属リチウムをそのまま使えれば、電位が最も
卑になるので、エネルギー密度の面からは一番望まし
い。しかしながら、充電の際に負極表面に比表面積が大
きく活性な樹枝状または苔状結晶の金属リチウムが析出
し、これらの結晶が電解液中の溶媒と反応して不活性化
し易い。そのため容量が急速に低下するので、負極の金
属リチウム量を予め多量に充填設定する必要があった。
また、析出したデンドライトがセパレータを貫通し、内
部短絡を起こす恐れがあるので、安全性に問題があると
共に、サイクル寿命が短いという欠点があった。
【0005】このような充電時のデンドライトの発生を
抑制するために、Li−Al合金やLiと易融合金であ
るウッドメタルとの合金が負極材料として試みられた。
このようなリチウムと合金化が可能な金属およびそれら
金属を少なくとも一種含んだ合金の場合、初期の充放電
サイクルの段階においては電気化学的に比較的高容量を
示す。
【0006】しかしながら、充放電によりリチウムとの
合金化とリチウムの脱離を繰り返すことによって、元来
の骨格合金の結晶構造を維持してはいるが、相変化を生
じたり、あるいは元素の骨格合金とは相違する結晶構造
に変化してしまう場合がある。そのような場合、活物質
のリチウムのホスト物質である金属または合金の粒子が
膨脹、収縮を起こし、充放電サイクルの進行につれて、
金属または合金の結晶粒に亀裂が入り、粒子の微細化が
進む。この微細化現象は負極材料粒子間の電気抵抗を高
め、充放電時の抵抗分極を増大させることにより、実用
上満足できるサイクル寿命特性を発揮することができな
かった。
【0007】近年、充放電によりリチウムイオンが吸
蔵、放出できる黒鉛などの炭素材をホスト物質として負
極材料に用い、前述した例えばリチウム含有コバルト酸
化物を正極材料として組み合せ、有機電解液を用いた系
がリチウム・イオン二次電池の各称ですでに実用化され
ている。
【0008】そして、さらに負極容量を増大させる目的
で、特開平7−315822号公報に開示されているよ
うに、黒鉛化炭素質からなるホスト物質とこのホスト物
質に組み込まれた例えばケイ素との複合物を負極材料に
用いることが提案されている。この発明は、ケイ素単独
をリチウムのホスト物質とする負極より、高容量化し、
サイクル寿命も向上する。しかし、ケイ素と炭素との化
学結合力が小さいためか、ケイ素内にリチウムが吸蔵さ
れることによる体積膨脹をケイ素の周りの炭素によって
完全に抑制することができず、満足できるサイクル寿命
特性は達成できていない。
【0009】特開平7−315822号公報と同様に高
容量で、長いサイクル寿命特性を達成するための負極材
料として、Fe2Si3、FeSi、FeSi2などの鉄
のケイ化物が特開平5−159780号公報に、遷移元
素であり、かつ非鉄金属元素の珪化物が特開平7−24
0201号公報に、さらに、4B族元素、PおよびSb
の少なくとも一種の元素を含む金属間化合物からなり、
それらの結晶構造がCaF2型、ZnS型およびAlL
iSi型のいずれかからなるホスト物質を負極材料とし
て用いることが提案されている。
【0010】これらの発明は、結晶格子間に充電により
リチウムが吸蔵され、放電によりリチウムが放出される
負極材料であって、充放電を繰り返しても、骨格の結晶
の膨脹、収縮はあまり認められない。したがって結晶粒
の微細化は殆ど進まないので、良好なサイクル特性が期
待される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
負極材料の結晶格子間に吸蔵、放出されるリチウム量に
は限界があり、高容量化の点で満足できる水準でなかっ
たことが課題になっていた。
【0012】機器用電源としての非水電解質二次電池に
対する要求には、高容量であり、サイクル寿命が長いこ
ととともに、高率で充放電できる特性が望まれる。すな
わち、いかに高容量であっても、高率充放電特性が劣っ
ておれば、用途によっては電源を小型軽量化することが
不可能になる場合があるからである。
【0013】非水電解質二次電池において、負極材料の
高率充放電特性を向上させるためには、その粒子表面の
電気化学的活性度が重要な因子になる。例えば、ケイ素
をホスト物質とする負極材料においては、高率での充放
電時における電荷移動反応で、ケイ素は多くのリチウム
を吸蔵、放出する能力が高いので、有利であると考えら
れる。これに対して、前述した各種ケイ化物等を負極材
料とした場合、電子およびリチウムイオンの混合伝導体
としての機能から、充放電時の酸化還元反応が基本的に
優れており、サイクル特性は期待できるが、リチウムの
吸蔵、放出能力が相対的に小さいために、高率充放電特
性も劣るという課題があった。
【0014】本発明は、安全面からの高信頼性、高容量
で、サイクルによる放電容量の低下が少なく、かつ高率
充放電特性が優れた新規な非水電解質二次電池用負極材
料を提供せんとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、固相Aにより
形成される核の周囲の全面または一部を固相Bによって
包み込んだ複合粒子であって、この固相Aはリチウムま
たはリチウムと合金化することが可能な少なくとも一種
の元素、もしくは、リチウムと合金化することが可能な
元素を含む固溶体または金属間化合物からなり、固相B
は固相Aとは組成が異なり、かつ固相Aを形成するリチ
ウムまたはリチウムと合金化することが可能な少なくと
も一種の元素を含む固溶体または金属間化合物からなる
非水電解質二次電池用負極材料を用いることにより、安
全面の信頼性を確保し、高容量で、サイクルによる放電
容量の低下が少なく、かつ高率充放電特性が優れた非水
電解質二次電池を実現することに成功したものである。
【0016】具体的には本発明による負極材料として
は、固相Aおよび固相Bからなる複合粒子において、固
相Aが、リチウムまたはリチウムと合金化することが可
能な元素として、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ガ
リウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウ
ム、錫、鉛、アンチモンおよびビスマスからなる群から
選ばれた少なくとも一種の元素、もしくはこれら元素を
少なくとも一種含む固溶体または金属間化合物により形
成され、かつ固相Bがアルカリ土類金属元素および遷移
金属元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素
を含む固溶体または金属間化合物によって形成されるこ
とによって達成されたものである。
【発明の実施の形態】
【0017】本発明について実施例をもって、図および
表を引用しながら以下詳細に説明する。
【0018】(実施例1) (1)負極材料用粉末の調製 所定の比率の金属リチウムとリチウムと合金化すること
が可能な粒状の元素材料をアルミナ坩堝内に秤取し、乾
燥アルゴン雰囲気下の電気炉で適切な融解温度まで加熱
し、その温度に1h保持する。その後融解物を電気炉内
で室温まで冷却する。凝固したインゴットを常法により
機械的に粉砕し、粒径150μm以下の粉末とする。
【0019】(2)調製粉末の断面の分析 硬化剤を添加したエポキシ樹脂中に調製した負極材料用
粉末を加えて練合分散させてから充分脱気した後、硬化
させて負極材料粉末をエポキシ樹脂で包埋する。
【0020】負極材料用粉末が分散しているエポキシ樹
脂のブロックを、乾燥アルゴン雰囲気のグローブボック
ス内で鋸で切断し、その断面を研磨する。研磨面を日本
電子製のJXA−8600MX装置を用い、電子式プロ
ーブによる精密分析(EPMA)により、負極材料粉末
の断面組成を分析した。
【0021】(3)試料粉末の電子伝導度の測定 試料粉末3.0gを秤取し、金属製ダイを底部にはめ込
んだ内径25mmのプラスチック製円筒型に入れる。円
柱型金属製ロッドを円筒型内に挿入し、408kgf・
cm-2の圧力で加圧した状態で試料上下の金型ダイ間の
電気抵抗値を三菱化学製のLORESTA−SP(MC
P−T500)により測定し、この値から電子伝導度を
求めた。
【0022】(4)試料粉末のイオン伝導度の測定 試料粉末3.0gを秤取し、内径10mmのプラスチッ
ク製円筒型に入れ、圧力2546kg・cm-2でペレッ
トを成型する。成型したペレットの上下面に約1.0m
m厚の組成0.01Li3PO4+0.63Li2S+
0.36SiS2で示されるリチウムイオン伝導性のガ
ラス状固体電解質で、さらにそれらの外側を約1mm厚
の金属リチウム片で挟み込む。上下面を5093kgf
・cm-2で加圧した状態でU.K.のソーラートロン社
製ACインピーダンス測定装置により抵抗値を測定し、
その測定値からリチウムイオン伝導度を求める。
【0023】(5)負極材料の充放電特性の評価 図1に示されるR2016サイズ(直径20.0mm、
総高1.6mm)のコイン型試験セルを作製して、負極
材料の充放電容量等の電気化学的特性を測定して評価し
た。
【0024】図1において、ステンレス鋼板製のセルケ
ース1およびカバー2間はポリプロピレン製ガスケット
7を介して液密気密にシールされている。
【0025】負極材料成型極5は、セルケース1の内底
面に溶接されたステンレス鋼製エキスパンデッドメタル
からなる集電体3と一体成型されている。カバー2内面
には円板状金属リチウム極4が圧着されている。
【0026】負極材料成型極5と金属リチウム極4との
間は微孔性ポリプロピレン膜からなるセパレータ6によ
り隔離され、極間、負極材料成型極5およびセパレータ
6内に有機電解液が含浸されている。
【0027】負極材料成型極5は負極材料粉末85重量
部に対し、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン10重
量部と導電剤としてのアセチレンブラック5重量部とを
混合した合剤の所定量を集電体3上に一体成型した。セ
ルケース1内に成型された負極材料成型極5を80℃で
十分減圧乾燥したのち、試験セルを組み立てる。
【0028】有機電解液としてはエチレンカーボネート
(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との等体積
混合溶媒に電解質である溶質の六フッ化リン酸リチウ
ム、LiPR6を溶解させ、1mol・1-1の濃度とし
たものを用いた。
【0029】試験セルは、一般的なコイン型リチウム一
次電池例えばCR2016型の二酸化マンガン・リチウ
ム電池の二酸化マンガン正極を負極材料成型極に置き換
えた構造と理解すればよい。
【0030】試験セルの充放電効率は、20℃におい
て、充電および放電とも電流密度0.5mA・cm-2
定電流でまず3.0Vになるまで放電した後、0Vにな
るまで充電する。このような条件で、充放電を50サイ
クル繰り返した。
【0031】表1に負極材料調製時の原材料の混合比
率、加熱温度、調製負極材料の固相Aと固相Bとの組成
および固相Bの電子伝導度とイオン伝導度をまとめて示
す。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】また、表2に調製した負極材料の試験セル
により測定した初期サイクルおよび50サイクル目の充
電容量、放電容量、充放電効率(放電容量/充電容量×
100)および放電容量変化率(50サイクル目放電容
量/初期サイクル放電容量×100)をまとめて示す。
【0035】なお、本発明の実施例の各試料と比較する
ため、次に示す充放電により、リチウムイオンを吸蔵お
よび放出を繰り返すことができるホスト物質を用いて同
じ条件で負極材料成型極を成型し、同様に試験セルを作
製し、同じ条件で充放電サイクル試験をした。それらの
結果を表2に併せて示す。
【0036】従来例1:粒径150μm以下のケイ素粉
末 従来例2:ケイ素粉末とナフタレンピッチとの混合物を
アルミナ坩堝に入れ、アルゴン雰囲気下の電気炉で10
00℃で1h加熱する。
【0037】室温まで冷却した後、機械的に粉砕して粒
径150μm以下の粉末を得た。試料粉末はケイ素と炭
素とが緩やかに結合した複合物であることを、解析手段
により確認した。
【0038】従来例3:粒径150μm以下の天然黒鉛
粉末 従来例4:粒径150μm以下の金属間化合物Mg2
i粉末
【0039】表1に示したように、本発明による実施例
1における試料No.1〜8はEPMAによる分析で、
すべての試料が核を形成する固相Aが金属リチウムから
なり、その周囲を包み込むようにリチウムとリチウムと
合金化が可能な各元素との金属間化合物からなる固相B
が形成された複合粒子であることが確認された。
【0040】固相Bを形成している金属間化合物を別途
調製し、その粉末の電子伝導度とリチウムイオン伝導度
とを測定したところ、表1から明らかなように固相Bは
すべて混合伝導体であると推察される。
【0041】そして、実施例1における各試料粉末は包
晶現象によって形成された複合粒子であった。
【0042】各試料粉末の初期サイクルの放電容量は少
なくとも650mAh・cm-3で、従来例1のケイ素お
よび従来例2のケイ素と炭素との複合物とほぼ同じ水準
であり、従来例3の天然黒鉛および従来例4のMg2
iより高容量であることがわかる。
【0043】また、実施例1の各試料の初期サイクルの
充放電効率は共に従来例3の天然黒鉛による負極材料と
同等の少なくとも90%を示した。
【0044】50サイクル目の放電容量を比較すると、
初期サイクルで放電容量が大きかった従来例1および2
は50サイクル経過後放電容量が激減しているのに対
し、従来例3および4の天然黒鉛およびMg2Siは殆
ど放電容量が変化しなかった。これらに対して、本発明
による実施例1の各試料は放電容量維持率が少なくとも
75%を保持しており、従来例3および4より放電容量
が10〜30%程度大きかった。
【0045】本発明による固相Aおよび固相Bからなる
複合粒子である負極材料において、固相Aを形成してい
る金属リチウムは元来容量密度は高いが、サイクルによ
る放電容量の低下は顕著である。これに対して、固相B
を形成するLiと各元素との金属間化合物は混合伝導体
であり、サイクル特性は優れているが、容量密度は余り
高くない。ところが、固相Aと固相Bとからなる複合粒
子を負極材料に用いることにより、サイクル特性が優れ
た固相Bの存在により、固相Aを形成する高容量密度の
金属リチウムの充放電サイクルによる放電容量の低下を
抑制して相互補完したものと考えられる。
【0046】本発明による実施例1における各複合粒子
は、活物質であるLiが金属または金属間化合物として
予め含有されているので、実際の二次電池に適用するに
は、充電状態に相当するV25やTiS2やMoS2等の
遷移金属元素の酸化物またはカルコゲナイドを正極材料
として選び、有機電解液を含浸させて組み立て、まず放
電から始まる系の負極材料として用いるのに適してい
る。
【0047】(実施例2)実施例1における各負極材料
は調製時に予めLi活物質を含有させた固相Aおよび固
相Bからなる複合粒子であった。実施例2においては、
粒子の核には、充放電により吸蔵、放出するリチウムイ
オン量が大きい固相Aにより形成させ、その周囲を、固
相Aのリチウムイオンの吸蔵、放出量には及ばないが、
サイクルの進行につれて放電容量が低下し難いサイクル
特性が優れた固相Bにより包み込んだ複合粒子について
検討した。
【0048】(1)負極材料粉末の調製 所定比率のリチウムと合金化することが可能な2種類の
粒状の元素材料を用い、適切な融解温度に加熱したの
ち、実施例1と同様に試料粉末を調製する。
【0049】(2)調製粉末の断面の分析、試料粉末の
電子伝導度およびイオン伝導度の測定 実施例1に準じて分析・測定した。
【0050】(3)負極材料の充放電特性の評価 実施例1と同様に負極成型極を成型した後、実施例1と
同じ条件で試験セルを作製した。
【0051】その後、実施例1と同じ条件で充放電を5
0サイクル繰り返した。実施例1と相違するのは初め放
電から開始するのではなく、初充電から試験を開始する
点である。
【0052】負極材料調製時の原材料の混合比率、加熱
温度、調製負極材料の固相Aと固相Bとの組成および固
相Bの電子伝導度とイオン伝導度をまとめて表3,表4
に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】次いで、調製した負極材料の試験セルによ
り測定した初期サイクルおよび50サイクル目の充電容
量、放電容量、充放電効率および放電容量維持率をまと
めて表5,表6に示す。
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】なお、表3,表4および表5,表6の組成
のなかで、例えば試料No.15の固相Aのように、M
n−Als.s.と示したのは、MnとAlとの固溶体
を意味する。試料No.19,20,41,42,4
7,49および50の場合も同様に固溶体を意味する。
試料No.61,63および65の固相AはそれぞれM
oおよびSiの単独の元素によって形成されている以外
は、固相Aおよび固相Bが二種の元素からなる金属間化
合物により形成されていた。
【0059】実施例2における各試料は、実施例1と同
様に包晶現象によって固相Aからなる核の周囲を包み込
むように固相Bが形成された複合粒子であった。また、
固相Bは表3,表4に示されるように、実施例1の各試
料と同様に電子伝導性とリチウムイオン伝導性を兼ね備
えた混合伝導体であった。
【0060】表5,表6から実施例2における各試料の
初期サイクルの放電容量は表2に示された従来例1〜4
の場合よりすべて大きく、特に試料No.23,35,
52,55,56,57,61および63の8種類を除
けば、少なくとも1000mAh・cm-3の値を示し
た。これらの高容量の負極材料は、固相Aにおいて活物
質のLiと合金化することが可能な元素として、亜鉛、
カドミウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タ
リウム、ケイ素、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモンお
よびビスマスからなる群から選ばれた少なくとも一種が
含まれている。そして、それらのなかで、固相Aからな
る核がケイ素で形成されている試料No.65が最高の
放電容量(1450mAh・cm-3)を示した。
【0061】初期サイクルにおける本発明による実施例
2の各試料すべてが少なくとも75%を示し、従来例1
のケイ素や従来例2のケイ素と炭素との複合物や従来例
4のMg2Siより高かった。従来例3の天然黒鉛の9
1%には及ばないものも多かったが、これと同等または
それ以上の試料(例えば試料No.9〜12,14,1
6,17および19)も相当数認められた。
【0062】放電容量維持率は実施例1と同様に少なく
とも75%は保持し、多くの試料が90%代を示した。
これは従来例3の天然黒鉛および従来例4のMg2Si
には及ばないまでも、従来例1のケイ素および従来例2
のケイ素と炭素との複合物よりもサイクルによる放電容
量の低下が圧倒的に低いことを示している。
【0063】初期サイクルおよび50サイクル目の充放
電特性から、本発明による固相Aおよび固相Bからなる
複合粒子において、固相Aが前述したように、充放電に
より吸蔵、放出するリチウム量が大きい亜鉛、カドミウ
ム、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、
ケイ素、ゲルマニウム、錫、鉛、アンチモンおよびビス
マスからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素、も
しくはこれらリチウムと合金化することが可能な元素を
含む固溶体または金属間化合物により形成されているこ
とに注目すべきである。
【0064】また、実施例1における試料No.2およ
び5を含めて、本実施例2における試料No.9〜1
7,19〜44,46〜50,52〜61,63〜68
および70〜72のように、50サイクル後の放電容量
維持率が少なくとも90%で、優れたサイクル特性を示
した。
【0065】このような優れたサイクル特性を示した負
極材料において、固相Bが、アルカリ土類元素および遷
移金属元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元
素を含む固溶体または金属間化合物により形成されてい
ることが理解される。
【0066】なお、実施例2の表3,表4および表5,
表6では示さなかったが、固相Bを形成する材質として
は、Mg2Si、Mg2Pb、Mg2Sn、Mg2Ge等お
よびNiSi以外のFeSi2、CoSi2等の遷移金属
元素の各種ケイ化物が有望視される。
【0067】試料No.65のように固相Aおよび固相
Bからなる複合粒子において、固相Aを形成するケイ素
は、リチウムと合金化することが可能である。Siを単
独でホスト物質として負極に用いた場合(従来例1に相
当)、初期サイクルにおける充電(初充電)容量は、表
2で示したように5600mAh・cm-3に、また40
00mAh・g-1を越える程極めて大きな値を示す。し
かし、リチウムイオンが吸蔵されるにつれて、Siの結
晶構造が変化する。すなわち、結晶の格子間距離が拡大
し、体積膨脹は最高4倍程度まで達する。このような体
積膨脹現象はケイ素の結晶粒界に亀裂を生ぜしめる。
【0068】初放電することにより、ケイ素は収縮する
につれて、初充電前よりもSi結晶粒は微細化する。こ
のような微細化は、粒子相互間のオーミックな接触抵抗
を増大させ、電子伝導性が低下する。その結果、放電時
の負極の過電圧が大きくなり、初期サイクルの放電(初
放電)容量は初充電容量の1/2にも達しない。初放電
容量として取り出せなかったリチウムは負極内に残存
し、死にリチウムとなり、その後のサイクルにおいて放
電反応に関与し得なくなる。
【0069】第2サイクルでの充電時には、微細化によ
り電気抵抗が高くなったSi粒子は合金化し難くなる。
そして、電子伝導性が比較的高く、微細化が進まなかっ
たSi粒子だけが合金化され、その充電容量は初充電時
の20%程度にしかならない。第2サイクルの充電時に
もSiの微細化はさらに進み、それにつれて放電容量も
さらに低下する。このように充放電を繰り返すことによ
り、20サイクルもしないうちに全く充放電が不能の状
態になってしまう。この状態の負極はSiの微細化によ
り比表面積が増大するとともに、多量の死にリチウムが
存在するので、熱的に極めて不安定で、安全性の面から
懸念される状態といえる。
【0070】これに対して、試料No.65の固相Bを
形成するNiSi2は、ケイ素とは異なり、充放電によ
り吸蔵、放出するリチウムは、結晶格子内で行なわれる
ため結晶構造の変化は殆んど認められない。そのため、
結晶の膨脹、収縮は極めて小さく、結晶粒の微細化や死
にリチウムの生成や比表面積の増大等は殆んど生じな
い。したがって、固相Aを形成するSiが単独で負極材
料として用いられた場合のように、サイクルにより放電
容量が著しく低下する懸念は全くないが、放電容量が2
50mAh・g-1程度で、高容量化を志向した電池にお
いては、満足できる負極材料とはいえない。また、この
ように放電容量が小さければ、高率充放電特性の点でも
不利になると考えられる。
【0071】そこで、本発明のように、固相Aおよび固
相Bからなる複合粒子において、固相AがSiにより、
かつ固相BがNiSi2により形成されたリチウムのホ
スト物質を負極材料として用いた場合、SiとNiSi
2とは、それらの界面において相互に強固に結着し、電
気的にも導通し易い状態となっている。そして、充放電
に際し、前述したように、NiSi2の膨脹、収縮はS
iに比し、極めて小さいので、Siの膨脹、収縮を抑制
する効果を発揮する。その結果、Siの膨脹、収縮の程
度は、結晶構造上、復元可能な弾性的範囲内である2倍
以内の体積膨脹に抑えられる。このように、Siの膨脹
が抑制される分だけ、充放電により吸蔵、放出されるリ
チウム量は、Si単独の場合より小さくなる。しかしな
がら、Siからなる固相Aの周囲を包み込むように電子
およびリチウムイオン混合伝導体であるNiSi2から
なる固相Bが形成されているので、前述したように、S
iとNiSi2とは電子移動が可能な状態にある。した
がって、充電することにより、非水電解質側からリチウ
ムイオンがSiとNiSi2内へ吸蔵されるに際し、電
子がSiとNiSi2間で混成される電子雲から供給さ
れるものと考えられる。したがって、SiとNiSi2
とによるリチウムの吸蔵量の総和は、Si単独の場合に
は及ばないものの、NiSi2単独の場合よりかなり大
きくなる。
【0072】以上の説明から、サイクル特性が優れ、比
較的高容量の従来例3の天然黒鉛および従来例4のMg
2Siに比べ、本発明による固相AをSi、固相BをN
iSi2で形成された複合粒子を負極材料に用いた場
合、サイクルによる放電容量の低下が少なく、さらに高
容量化できることが理解される。
【0073】次に、非水電解質二次電池用負極材料の安
全性について、われわれが「はんだごて法」と称する試
験方法で判定した。その方法は、前述した負極材料を評
価するために、50サイクルの充放電試験を終了した試
験セルを充電し、相対湿度5%以下の乾燥空気下のグロ
ーブボックス内で分解し、真空乾燥する。その後、セル
ケース1内に集電体3と一体成型された負極材料成型極
5に約300℃に加熱した「はんだごて」を押し当てて
変化を目視観察する。
【0074】従来例1のケイ素の場合は、白煙を若干上
げたが発火、燃焼するには至らなかった。
【0075】従来例2のケイ素と炭素との複合物および
従来例3の天然黒鉛の場合は、激しく燃焼する状態が認
められた。
【0076】従来例4のMgNi2の場合は、外観上何
等の変化も生じなかった。本発明による実施例1および
実施例2の各試料はいずれも白煙の発生や発火、燃焼等
の変化は全く認められず、安全性の面での信頼性が高い
ものと判断される。
【0077】したがって、本発明による固相Aおよび固
相Bで形成された複合粒子からなる負極材料は、安全性
が高く、サイクルによる放電容量の低下が少なく、かつ
高容量であることが確かめられた。
【0078】(実施例3)本実施例3においては、原材
料であるSiおよびNiの混合比率(at.%)を変え
るとともに、粉砕による平均粒度とそれに伴う比表面積
の変化が、充放電特性に及ぼす影響について検討した。
【0079】(1)負極材料粉末の調製 原材料である粒状のSiおよびNiの混合比率を変え、
おのおのの適切な融解温度に加熱したのち、実施例1と
同様に得られたインゴットを粉砕し、篩分けにより、各
平均粒径の粉末を調製した。
【0080】(2)調製粉末の平均粒径 湿式のレーザー式粒度分布測定法により測定した。
【0081】(3)調製粉末の比表面積 N2ガス吸着によるBET法で測定した。
【0082】(4)調製粉末中のニッケルケイ化物の含
有率 調製粉末を塩酸で溶解し、ジメチルグリオキシムのエタ
ノール溶液を注加し、ジメチルグリオキシマト−ニッケ
ル(II)を沈澱させる重量分析により全Ni分を求め、
NiSi2として換算してその含有量とした。
【0083】(5)負極材料の充放電特性の評価 実施例1と同様に、負極成型極を成型したのち、実施例
1と同じ条件で試験セルを作製した。
【0084】その後、実施例1に準じた実施例2と同じ
条件で充放電を50サイクル繰り返した。
【0085】これらの結果を表7にまとめて示す。ま
た、実施例3の各試料と比較するため、従来例1乃至4
の各試料を篩分けにより得られた各平均粒径の粉末とそ
れらの比表面積と充放電試験結果を表8にまとめて示
す。
【0086】
【表7】
【0087】
【表8】
【0088】表7および8から、NiSi2と想定した
固相Bの含有率が30%の試料No.74a〜fは、5
0サイクル後の放電容量維持率が20〜30%まで激減
した。これに対し、試料No.75a〜f,76a〜
f,77a〜fおよび78a〜fのすべてが97〜98
%と高い値を保持している。試料No.74a〜fにお
いては固相Bを形成するNiSi2含有率が30%と低
く、固相AのSi含有率が高くなることが、初期サイク
ルの充放電容量は大きいが、サイクルによる放電容量の
低下が著しくなったものと考えられる。固相BにNiS
2が存在しても、その含有率が低ければ、充放電によ
るSiの膨脹、収縮を抑制することができないことを示
している。
【0089】一方、固相Bを形成するNiSi2含有率
が高い例えば試料No.78a〜fにおいては、サイク
ルによる放電容量維持率は98%と極めて高いが、充放
電容量は実施例2の試料No.65および本実施例の試
料No.75a〜f,76a〜fおよび77a〜fと比
較して必ずしも大きくない。これは固相Aを形成するS
iの含有率が低過ぎたことに起因したものと判断され
る。
【0090】なお、固相Bを形成するニッケルケイ化物
を本実施例3においては、NiSi 2と想定したが、実
際には、NiSi、Ni3Si2、Ni2Si等多くの種
類が存在する。しかし、これらを定量的に分離すること
は現状では不可能なので、主成分と考えられる代表的N
iSi2により説明した。
【0091】以上の結果から固相Bを形成するニッケル
ケイ化物(NiSi2として)の含有率は、40重量%
以上、95重量%以下の範囲が適切である。なお、固相
Bの含有率について、固相Aおよび固相BがそれぞれS
iとNiSi2とにより形成される場合について詳述し
たが、本発明による実施例1および実施例2の各試料に
ついても、固相Bの含有率が同じ範囲内において、優れ
た充放電特性が発揮される。
【0092】本実施例3および従来例1乃至4の各試料
とも平均粒径を小さくするにつれて比表面積は大きくな
る。
【0093】実施例3の各試料の平均粒径と初期サイク
ルおよび50サイクルの充放電容量との相関性について
検証すると、平均粒径が100〜50μmの範囲の場合
と、40〜0.5μmの範囲の場合とで明らかに差が認
められた。すなわち、前者は後者よりも200mAh・
cm-3程度充放電容量が低い。平均粒径が100〜50
μmと、粒径が大きくなることにより、固相内拡散に遅
れが生じ、過電圧が大きくなって、充放電容量が低下す
るものと考えられる。
【0094】表4でも明らかなように、従来例1a〜f
乃至4a〜fにおいて、従来例3a〜fの天然黒鉛は、
初期サイクルおよび50サイクルにおける充放電効率が
極めて高く、サイクルによる放電容量の低下も極めて少
なく、サイクル特性が優れた負極材料である。しかしな
がら、充放電容量は500mAh・cm-3にも達せず、
高容量志向には適しない。これらの挙動は平均粒径を変
えても殆ど影響されなかった。
【0095】従来例1a〜fのSiおよび2a〜fのS
iとCとの複合物の場合は、サイクル特性が極めて劣
り、平均粒径を変えても効果は認められなかった。
【0096】従来例4a〜fのMg2Siは初期サイク
ルにおける充放電効率は低い。従来例3a〜fと同様
に、サイクルによる放電容量の低下は少なく、50サイ
クルの充放電容量は、500mAh・cm-3に達せず、
高容量化に適しない。平均粒径を変えても効果は認めら
れなかった。
【0097】これらの結果から、本発明による実施例の
各試料が従来例より優れた充放電特性を発揮する負極材
料になり得ることが理解される。
【0098】50サイクルの充放電試験を終了した本実
施例3の各試料による試験セルを充電し、前述した「は
んだごて法」により、各負極材料の安全性について判定
した。その結果、試料No.74a〜fはすべて白煙の
発生が認められた。これは、固相Bを形成するNiSi
2の含有率が低いために、固相Aを形成するケイ素の膨
脹、収縮を抑制しきれず、ケイ素単独の負極材料の場合
と同様な挙動をしたものと考えられる。
【0099】試料No.75a〜f〜78a〜fにおい
ては、それぞれ平均粒径が0.5μmの試料No.75
a,76a,77aおよび78aの負極材料が僅かに白
煙を発生するのが認められた。これら平均粒径0.5μ
mの場合、比表面積が10m 2・g-1よりも大きいこと
から活性な表面部分が多いため、安全性の面で懸念がも
たれる状態になったものと考えられる。
【0100】上記した以外の試料は、発火、燃焼は勿
論、白煙の発生は全く認められず、実施例2における試
料No.65と同様に安全性の面でも問題のない負極材
料といえる。
【0101】したがって、実施例3の固相AがSiで、
また固相BがNiSi2で形成された各試料において、
平均粒径が1μm以上、40μm以下の範囲であり、か
つ比表面積が0.01m2・g-1以上、10m2・g-1
下の範囲とすることが、安全性の面でも支障がなく、充
放電特性が優れた負極材料であるといえる。また、これ
らの条件は、実施例3の各試料においては、前述したよ
うに、固相Bを形成するニッケルケイ化物の含有率が4
0重量%以上、95重量%以下の範囲が前提になってい
る。
【0102】(実施例4)本発明による各実施例におけ
る試料断面の電子顕微鏡観察から、固相Aにより形成さ
れる核の周囲全面を必ずしも固相Bによって包み込んで
はいない。そこで、実施例2における試料No.65お
よび実施例3の各試料と同様に、固相Aがケイ素で、固
相Bがニッケルケイ化物で形成された複合粒子におい
て、粒子全表面に対して固相Aを形成しているケイ素の
露出面積比率による充放電特性に及ぼす影響について検
討した。
【0103】(1)負極材料粉末の調製 原材料である粒状のSiおよびNiの混合比率を変え、
適切な融解温度まで加熱し、実施例1と同様に粉末を得
て、EPMA、電子顕微鏡観察等により、粒子表面の固
相Aを形成するSiの露出面積比率が0,2,5,1
0,20,40,60,80および100%となる試料
を調製する。なお、Siの露出面積100%の試料とし
ては、従来例1に相当するケイ素単独の負極材料を適用
した。
【0104】(2)負極材料の充放電特性の評価 実施例1と同様に、負極材料成型極を成型したのち、実
施例1と同じ条件でコイン型の試験セルを作製した。
【0105】その後20℃において0.5mA・cm-2
で初充電したのち、0.5,0.7,1.4,2.0お
よび3.0mA・cm-2と放電率を変えて、それぞれ
3.0Vまで放電した。最も放電率が低い0.5mA・
cm-2の場合の放電容量を100として、各放電率にお
ける放電容量の比率を求め、放電容量変化率とした。そ
れらの結果を表9にまとめて示す。
【0106】
【表9】
【0107】負極材料粉末の全表面積に対し、Siの露
出面積比率が5%以上であれば、高率放電特性が優れて
いることがわかる。しかしながら、Siの露出面積比率
が40%を越える程度までなると固相Aを形成するSi
量が多くなり過ぎて、サイクル特性が劣化する問題が生
ずる。したがって、粉末の全表面積に対するSiの露出
面積比率は5%以上、40%以下の範囲に調整すること
が好ましい。この条件は高率放電だけでなく、高率充電
においても有効である。
【0108】上記したように、粒子表面全体が固相Bを
形成するニッケルケイ化物だけで被覆された場合、必ず
しも高率充放電特性が優れない場合がある。粒子表面に
適切な比率で、固相Aを形成するSiが露出している
と、このSi部で多くのリチウムの吸蔵、放出が可能な
ので、ニッケルケイ化物と共に、全体として、リチウム
の吸蔵、放出の速度が高くなり、高率充放電特性が向上
するものと考えられる。
【0109】(実施例5)実施例2の試料No.65を
負極材料に用い、正極材料として、リチウム含有コバル
ト酸化物、LiCoO2、リチウム含有ニッケル酸化物
およびスピネル型リチウム含有マンガン酸化物、LiM
24を選んで、Fig.2で示される公称780mA
hの円筒型セル(総高50mm、外径17mm)を作製
し、充放電サイクル試験を行なった。
【0110】図2において、正極板8と負極板10とを
微孔性ポリプロピレン膜からなるセパレータ12を介し
て渦巻状に捲回した極板群の上下面にポリプロピレン製
の上部絶縁板13および下部絶縁板14を取り付けた状
態で、ニッケル鍍鋼板製のセルケース15内に収容す
る。正極板8に溶接されている正極リード片9の一端を
ポリプロピレン製ガスケット17を予め嵌着させた防爆
機構が組み込まれたカバー16の下面に溶接し、負極板
10に溶接された負極リード片11の一端をセルケース
15の内底面に溶接したのち、所定量の非水電解質の有
機電解液を注入する。極板群内に有機電解液が吸収含浸
されたのち、セルケース15上縁部とカバー16間をガ
スケット17を介して、液密、気密にシールし、絶縁外
装(図示していない。)を施せばセルは完成する。
【0111】正極板8は前述した3種の正極材料粉末1
00重量部に導電剤カーボンブラック2.5重量部およ
び結着剤としてポリ四フッ化エチレンの水性ディスパー
ジョン溶液7重量部を練合したペーストを芯材のアルミ
ニウム箔の両面にコートし、乾燥、ロール加圧したの
ち、所定寸法に裁断してチタン製正極リード片9をスポ
ット溶接により取り付けた。
【0112】負極板10は、前述したように、固相Aが
Siにより、また固相BがNiSi 2により形成された
試料No.65を負極材料として用い、結着剤にポリフ
ッ化ビニリデン(以下PVDFと略記する。)と天然黒
鉛粉末とを添加、練合して調製したペーストを芯材の銅
箔の両面にコートし、乾燥、ロール加圧後所定寸法に裁
断して銅製の負極リード片11をスポット溶接により取
り付けた。
【0113】非水電解質として、コイン型試験セルで用
いたものと同じ組成の有機電解液を用いた。すなわち、
1mol・1-1の濃度になるように、LiPF6をEC
とDECとの等体積混合溶媒に溶解したものである。表
10に正極材料と負極ペースト組成を変えた各試作セル
の初期サイクルの放電容量に対する500サイクル充放
電後の放電容量の維持率をまとめて示す。
【0114】
【表10】
【0115】充放電試験は、20℃において0.2Cm
A(156mA)定電流で充放電を繰り返した。充電終
了設定電圧は4.2Vとし、放電終止電圧は3.0Vと
した。
【0116】表10から明らかなように、それぞれの正
極材料において、負極ペースト内の天然黒鉛粉末の含有
率が5〜80wt%の範囲において、500サイクル経
過後の放電容量の維持率が比較的高く、少なくとも80
%を維持した。これらに対して、天然黒鉛粉末の含有率
が5%未満の場合、電子伝導性が低く、過電圧が大きく
なりサイクル特性が低下したものと考えられる。また天
然黒鉛粉末の含有率が80wt%を越える程多くなる
と、リチウムの液拡散抵抗が増大することにより、極板
内部で未反応部分が増加するためかサイクル特性が劣化
するようである。したがって、天然黒鉛の含有率は5w
t%以上、80wt%以下の範囲内に規制することが望
ましい。ここでは天然黒鉛粉末について述べたが、その
他にアセチレンブラックのようなカーボンブラック、人
造黒鉛、メソフェーズカーボン小球体のような易黒鉛化
炭素、繊維状黒鉛、難黒鉛化炭素等の炭素材を用いるこ
とができる。
【0117】また、非水電解質としてLiPF6のEC
とDECとの混合溶媒溶液からなる有機電解液により説
明したが、電解質として過塩素酸リチウムLiCl
4、四フッ化ホウ酸リチウムLiBF4、トリフルオロ
メタンスルフォン酸リチウムLiCF3SO3、六フッ化
砒酸リチウムLiAsF6等のリチウム塩および有機溶
媒として、プロピレンカーボネートのような環状エステ
ル、テトラヒドロフランのような環状エーテル、ジメト
キシエタンのような鎖状エーテル、プロピオン酸メチル
のような鎖状エステル等の一種類および二種類以上の混
合溶媒を用いることを妨げるものではない。
【0118】さらにこれら有機電解液に限定されず、固
体ポリマー電解質やこれに可塑剤として有機溶媒を添加
してゲル状をしたゲルポリマー電解質を用いる場合にも
本発明は適用可能である。
【0119】また実施例において例示したセル形状は円
筒型であったが、本発明はセル形状によって効果が変わ
るものではない。角型やシート状の薄型等においても同
様な効果を奏することはいうまでもない。
【0120】さらに、正極材料としては実施例5で示し
た三種類に限定されるものではない。実施例1でも記し
たV25、TiS2、MoS2等にも適用できることはい
うまでもない。
【0121】本発明による負極材料として各実施例にお
ける全試料はその原材料としてリチウムおよびリチウム
と合金化することが可能な元素をそれぞれ二種類の場合
について例示したが、必要に応じて、三種類以上の元素
によって調製することを阻害するものではない。
【0122】
【発明の効果】非水電解質二次電池用負極材料として、
固相Aにより形成される核の周囲の全面または一部を、
固相Bによって包み込んだ複合粒子を用い、固相Aはリ
チウムまたはリチウムと合金化することができる少なく
とも一種の元素、固溶体、または金属間化合物からな
り、固相Bは固相Aとは組成が異なるリチウムまたはリ
チウムと合金化することが可能な元素を含む固溶体また
は金属間化合物からなるものであるので、相内に残留す
るリチウムを殆どなくすことができることにより安全性
を高めることができるとともに、相内へリチウムを多量
に収容、拡散させることができ高容量で強負荷特性に優
れた非水電解質二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による負極材料の充放電効率をはじめ電
気化学的特性を評価するための、コイン型試験セルの縦
断面図
【図2】本発明による負極材料を用いた負極を備えた非
水電解質二次電池の一実施例である円筒型セルの縦断面
【符号の説明】
1 電池ケース 2,16 カバー 3 集電体 4 金属リチウム極 5 負極材料成型極 6,12 セパレータ 7,17 ガスケット 8 正極 9 正極リード板 10 負極 11 負極リード片 13 上部絶縁板 14 下部絶縁板 15 ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 10/40 H01M 10/40 Z (72)発明者 新田 芳明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H003 AA02 AA04 AA10 BB02 BB15 BC01 BC05 BD02 BD04 BD05 5H014 AA02 CC01 CC07 EE05 EE08 HH00 HH01 HH06 5H029 AJ02 AJ03 AJ05 AJ12 AK02 AL06 AL11 AL12 AM03 AM05 AM06 BJ02 BJ03 BJ14 DJ12 DJ15 DJ16 DJ17 HJ01 HJ06 HJ07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固相Aにより形成される核の周囲の全面
    または一部を、固相Bによって包み込んだ複合粒子であ
    って、前記固相Aはリチウムまたはリチウムと合金化す
    ることが可能な少なくとも一種の元素、もしくはリチウ
    ムと合金化することが可能な前記元素を含む固溶体また
    は金属間化合物からなり、前記固相Bは、前記固相Aと
    は組成が異なり、かつ前記固相Aを形成するリチウムま
    たはリチウムと合金化することが可能な少なくとも一種
    の元素を含む固溶体または金属間化合物からなる非水電
    解質二次電池用負極材料。
  2. 【請求項2】 包晶現象により凝固析出した固相Aから
    なる核の周囲の全面または一部を包み込むように固相B
    が形成された複合粒子からなる請求項1記載の非水電解
    質二次電池用負極材料。
  3. 【請求項3】 固相Aおよび固相Bからなる複合粒子
    は、前記固相Bが、電子伝導性とリチウムイオン伝導性
    とを兼ね備えた請求項1記載の非水電解質二次電池用負
    極材料。
  4. 【請求項4】 固相Aおよび固相Bからなる複合粒子に
    おいて、前記固相Aがリチウムまたはリチウムと合金化
    することが可能な亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ガ
    リウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウ
    ム、錫、鉛、アンチモンおよびビスマスからなる群から
    選ばれた少なくとも一種の元素、もしくは前記リチウム
    と合金化することが可能な元素を含む固溶体または金属
    間化合物により形成された請求項1記載の非水電解質二
    次電池用負極材料。
  5. 【請求項5】 固相Aおよび固相Bからなる複合粒子に
    おいて、前記固相Bがアルカリ土類元素および遷移金属
    元素からなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を含
    む固溶体または金属間化合物により形成された請求項1
    記載の非水電解質二次電池用負極材料。
  6. 【請求項6】 固相Aおよび固相Bからなる複合粒子に
    おいて、前記固相Aがケイ素により、かつ前記固相Bが
    ニッケルケイ化物によって形成された請求項1記載の非
    水電解質二次電池用負極材料。
  7. 【請求項7】 固相Aおよび固相Bからなる複合粒子に
    おいて、前記固相Bの含有率が40重量%以上、95重
    量%以下の範囲である請求項1記載の非水電解質二次電
    池用負極材料。
  8. 【請求項8】 固相Aおよび固相Bからなる複合粒子の
    平均粒径が、1μm以上、40μm以下の範囲であり、
    かつ比表面積が0.01m2・g-1以上、10m2・g-1
    以下の範囲である請求項6または7記載の非水電解質二
    次電池用負極材料。
  9. 【請求項9】 固相Aおよび固相Bからなる複合粒子の
    表面に、前記固相Aが全表面積の5%以上、40%以下
    の範囲で露出している請求項6記載の非水電解質二次電
    池用負極材料。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載され
    た負極材料を用いた負極を備えた非水電解質二次電池。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至9のいずれかに記載され
    た負極材料に、炭素粉末を5重量%以上、80重量%以
    下の範囲内で添加した混合粉末を用いた負極を備えた非
    水電解質二次電池。
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