JP2000028821A - フィルターの製造方法及びフィルター - Google Patents

フィルターの製造方法及びフィルター

Info

Publication number
JP2000028821A
JP2000028821A JP19756498A JP19756498A JP2000028821A JP 2000028821 A JP2000028821 A JP 2000028821A JP 19756498 A JP19756498 A JP 19756498A JP 19756498 A JP19756498 A JP 19756498A JP 2000028821 A JP2000028821 A JP 2000028821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
electrodeposition
optical semiconductor
thin film
semiconductor thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19756498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3815061B2 (ja
Inventor
Hidekazu Akutsu
英一 圷
Shigemi Otsu
茂実 大津
Takashi Shimizu
敬司 清水
Ryujun Fu
龍淳 夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP19756498A priority Critical patent/JP3815061B2/ja
Priority to US09/321,227 priority patent/US6255025B1/en
Publication of JP2000028821A publication Critical patent/JP2000028821A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3815061B2 publication Critical patent/JP3815061B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトリソグラフィー技術を使用せず、工程
数が少なく、コストが低いカラーフィルターの製造方法
であって、フィルター部とブラックマトリックス部のエ
ッジ端部が明確な境界を有しかつ光の漏れがなく、かつ
解像度及び制御性が高い優れた特性を有するカラーフィ
ルターを提供すること。 【解決手段】 光透過性の基体の上に光透過性の導電膜
および光起電力機能を有する光半導体薄膜をこの順に設
けた電着基板の、少なくとも前記光半導体薄膜を、着色
電着材料を含む電着液に浸漬する工程、前記導電膜に電
圧または電流を印加すると共に前記電着基板に像露光し
て、光照射部に着色電着膜を形成する工程、前記電着基
板の少なくとも着色電着膜が形成された光半導体薄膜を
金属メッキ液に浸漬する工程、前記導電膜に電圧または
電流を印加することにより、光半導体薄膜の着色電着膜
未形成部分に金属メッキ膜のブラックマトリックスを形
成する工程、を含むフィルターの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCDカメラや液
晶表示素子などの各種表示素子、およびカラーイメージ
センサーに使用されるフィルター、特にカラーフィルタ
ーに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、カラーフィルターの製造方法とし
ては、(1)染色法、(2)顔料分散法、(3)印刷法、(4)インクジ
ェット法、(5) 電着法などが知られている。第一の染色
法は、透過率も高く色相も豊富で、技術の完成度も高い
ため、現在カラー固体撮像素子(CCD) に多用されてい
る。しかし、染料を使用するため耐光性に劣り、またフ
ォトリソグラフィを用いるため製造工程の数も多く価格
が高く、液晶表示素子(LCD) 用としては、顔料分散法に
取って替わられつつある。第二の顔料分散法は、近年最
も主流のカラーフィルターの製造方法である。この製造
法は、得られるカラーフィルターが高解像度で高品質で
あり、技術の完成度は高いが、フォトリソグラフィを使
用するため工程数が多く、コストが高いのが欠点であ
る。第三の印刷法は、R.G.B.層に限ればフォトリソグラ
フィーを必要としないため、低コストであり量産性が高
いが、得られるカラーフィルターの解像度や膜厚の均一
性の点で劣る。第四のインクジェット法は、R.G.B.層に
限ればフォトリソグラフィーを必要としないが、解像度
の点で劣る。また、隣接するフィルター層に混色する確
立が高く位置精度の点でも劣る。
【0003】第五の電着法は、水溶性高分子に顔料を分
散させた電解溶液中で、予めパターニングした光透過性
電極上に70V 程度の高電圧を印加し、電着膜を形成する
ことにより電着塗装を行い、これを3 回繰り返しR.G.B.
のカラーフィルター層を得る。この方法は、予め、光透
過性電極をフォトリソグラフィーによりパターニングす
る必要があり、これを電着用の電極として使用するた
め、パターンの形状が限定されTFT 駆動の液晶用には使
えないという欠点がある。また、一般に液晶用カラーフ
ィルターはカラーフィルター層だけでは使えず、各微少
セルのカラーフィルター画素間をブラックマトリックス
で覆ったカラーフィルターとすることが必要である。高
い解像度と制御性を有するカラーフィルターを作製する
には、通常、各色のフィルターセルやブラックマトリッ
クスはフォトリソグラフィー手法が使われており、この
ことがコストアップの大きな要因の一つとなっている。
したがって、フォトリソグラフィーを使用しなくても同
じレベルのものが作成可能になれば、工程数が少なくな
り歩留りも上がって、コストも大幅に減少される、カラ
ーフィルターの製造方法を実現することができる。
【0004】フォトリソグラフィを使用しないカラーフ
ィルターの製造方法としては、例えば特開平5−150
112号公報に、光メモリー性N型光半導体を用い、電
着法によってカラーフィルターを製造する方法が提案さ
れている。この方法は、 1)ステンレス板等の導電性基板に、光メモリー性N型
光半導体、例えば酸化亜鉛を樹脂に分散させたもの、の
層を形成して電着基板とし、カラーフィルターの所定の
一色に対応するフォトマスクを通して紫外線露光し、露
光部にのみ導電性を発現させ(抵抗値を下げ)、非露光
部には絶縁性を保持させる。 2)次に、光メモリー性N型光半導体を用いているた
め、露光部にのみ導電性が維持されている電着基板を、
前記の色の電着膜を形成するための電着液に浸漬し、2
0〜80Vの電圧を印加して着色電着膜を電着する。こ
の際、N型光半導体は陰極となるように電圧が印加さ
れ、電着液はカチオン型電着材料を含んでいる。 3)この露光・電着の各工程をカラーフィルターに必要
とする色についてそれぞれ繰り返す。 4)次に、着色電着膜が形成された電着基板の全面に紫
外線露光を行い、着色電着膜で覆われていない光メモリ
ー性光半導体の部分にのみ導電性を発現させ、その後、
この電着基板に金属メッキを行うか、あるいは混合黒色
顔料をを含有する電着液を用いて黒色の電着膜を電着す
ることによりブラックマトリックスを形成する。 5)形成された多色カラーフィルター層を透明な基板に
転写する。の工程を有している。
【0005】この方法は、転写の際、多色カラーフィル
ター層と光メモリー性N型光半導体との剥離性を向上さ
せるために、この2つの層の間にあらかじめ剥離層を設
けるか、あるいはカラーフィルター層を設ける前に光半
導体の表面にあらかじめ全面に金属メッキを行い、転写
後多色カラーフィルター層に残留付着する金属メッキ層
を溶解除去する工程などを必要としている。前記の方法
は、フォトリソグラフィ法を使用しない点では、従来の
フォトリソグラフィ法を使用する方法に比較して価格の
低廉化が実現されている。しかし、転写工程が必要なこ
と、露光と電着は別の工程で行うこと、剥離層を設ける
工程が必要なことなど、依然として、多数の工程が必要
である。したがって、フォトリソグラフィ法を使用せ
ず、かつ工程数も少なく、低廉な価格で高性能のカラー
フィルターを製造する方法の出現が切望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フォ
トリソグラフィー技術を使用せず、工程数が少なく、コ
ストが低いカラーフィルターの製造方法であって、フィ
ルター部とブラックマトリックス部のエッジ端部が明確
な境界を有しかつ光の漏れがなく、かつ解像度及び制御
性が高い優れた特性を有するカラーフィルターを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、以下の工程
を有するフィルターの製造方法(1)及び(2)を提供
することにより達成される。 (1)光透過性の基体の上に光透過性の導電膜および光
起電力機能を有する光半導体薄膜をこの順に設けた電着
基板の、少なくとも前記光半導体薄膜を、着色電着材料
を含む電着液に浸漬する工程、前記導電膜に電圧または
電流を印加すると共に前記電着基板に像露光して、光照
射部に着色電着膜を形成する工程、前記電着基板の少な
くとも着色電着膜が形成された光半導体薄膜を金属メッ
キ液に浸漬する工程、前記導電膜に電圧または電流を印
加することにより、光半導体薄膜の着色電着膜未形成部
分に金属メッキ膜のブラックマトリックスを形成する工
程、を含むフィルターの製造方法。 (2)光透過性の基体の上に光透過性の導電膜および光
半導体薄膜をこの順に設けた電着基板の、少なくとも前
記光半導体薄膜を、金属メッキ液に浸漬する工程、前記
導電膜に電圧または電流を印加すると共に前記電着基板
に像露光して、非光照射部に金属メッキ膜のブラックマ
トリックスを形成する工程、前記電着基板の少なくとも
ブラックマトリックスが形成された光半導体薄膜を着色
電着材料を含む電着液に浸漬する工程、前記導電膜に電
圧または電流を印加すると共に前記電着基板に像露光し
て、光照射部に着色電着膜を形成する工程、を含むフィ
ルターの製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】上記の目的を達成するために、本
発明者らは、電着技術及び光電効果をその原理から検討
し、水溶性高分子の中には、酸化状態、中性状態及び還
元状態などの変化により水への溶解度が大きく変化する
物質があることに着目するに至った。高分子のこれらの
状態間の移動は、高分子を電気化学的に直接酸化還元す
るか、または高分子が溶けている水溶液のpHを変化させ
ることにより行える。一般に親水基であるカルボキシル
基をもった高分子材料は、構造変化を伴わなくても溶液
の水素イオン濃度(pH)によって溶解度が大きく異な
る。例えば、アニオン性水系分散材の一部には、 pH8
以上では水に溶けるがpH5以下では沈殿するものがあ
る。また、例えば、カルボキシル基を有する水溶性アク
リル樹脂の中にはpH7以上ではイオン解離して水に溶
けるが、それ以下のpH値ではイオン解離できないため
に樹脂成分が沈殿するものがある。このような性質を有
する高分子材料を弱アルカリ性の水に溶解し、溶液中に
電極を浸し電圧を印加すると、陽極側の電極上にこれら
の高分子材料からなる電着膜が生成される。またこのよ
うな高分子材料によって顔料を分散させた水分散液中に
電極を浸し電圧を印加すると、陽極側の電極上に顔料及
び高分子が析出して顔料と高分子が混合された電着膜が
形成される。これらの電着膜は、上記の電着液中で逆電
圧を印加するか、あるいはpH10〜12の水溶液に浸
すと、膜を構成する高分子が再びイオン解離し、電着膜
が液中に再溶出し膜が減少するという結果が示された。
ところで、前記電着膜を形成するには、電着現象が生ず
るためのある一定以上の電圧(閾値電圧)が必要であ
り、電流が流れれば必ず電着膜が形成されるわけではな
い。
【0009】一例として、電着形成能力があるカルボキ
シル基含有水溶性アクリル樹脂を例にとって説明する。
この樹脂は、弱アルカリ性水(pH8〜9)に容易に溶
解し、アニオンとして水溶液中に存在するが、pHが7
以下になると不溶化して析出する性質を持つ。この樹脂
の水溶液中に白金電極を浸し通電すると、陽極付近では
水溶液中のOH- イオンが消費されてO2 になり、水素
イオンが増えてpHが低下する。これは、陽極付近でホ
ール(p)とOH- イオンとが結び付く次のような反応
が起こるためである。 2OH- +2p+ → 1/2(O2 )+H2 O この反応が起こるには、一定の電圧印加による水のイオ
ン解離が必要である。したがって、ある一定以上の電圧
を印加すると、上記の反応が生じ、反応の進行に伴って
水溶液中の水素イオン濃度が増えてpHが低下する。そ
うすると、陽極側では水溶性アクリル樹脂の溶解度が低
下して不溶化し陽極上に薄膜が形成されるのである。こ
のような機構を利用すると、比較的低い電圧、すなわち
3V以下で電着膜を形成することができる。
【0010】本発明は、上記の知見を光電着法に適用し
たものである。光電着法とは、本発明者らが既に特許出
願を行った方法であり(特願平9−297466号)、
上記の閾値電圧より大きい電圧を得るために、光起電力
機能を有する光半導体に光を照射し、光照射部に起電力
(光起電力)を生じさせ、これを利用して光照射部のみ
に電着膜を形成する方法である。
【0011】本発明においては、光起電力の形成は、光
半導体薄膜表面と電着液との界面に生ずるショトキーバ
リアや、太陽電池として良く知られているpn接合、あ
るいはpin接合を利用する。図1は、光半導体表面と
電着膜液との界面に生ずるショトキーバリアを表す概念
図であり、C.B.は伝導バンド、F.L.はフェルミ
レベル、V.B.は荷電子バンドを示す。また、図2
は、金属電極と電着液の間に介在するpin接合を有す
る光半導体のi層に光を照射した場合のキャリアの発生
と移動を示している。ところで、光半導体薄膜に光を照
射させて得られる光起電力は、効率の高い結晶シリコン
でも高々0.6Vであり、この程度の光起電力は上記の
ような電極近傍の反応を利用したとしても電着現象を惹
起させるには十分ではない。したがって、本発明におい
てはこの不足する電圧を、バイアス電圧を印加すること
により補う。
【0012】例えば、0.6Vの光起電力を有する光半
導体を使用した場合、電着材料が2.0Vで電着される
ものであれば、1.5Vのバイアス電圧を印加するとと
もに光を照射すると、バイアス電圧の1.5Vに光半導
体の光起電力である0.6Vが足されて全体としては
2.1Vとなり、電着に必要な閾値電圧を越え、光が照
射された領域のみ光電着膜が形成される。一方、嵩上げ
された電圧が余りに大きい(例えば10V以上)と、シ
ョトキーバリアが維持されなくなり、光照射部のみに選
択的に電着膜を形成することができなくなる。すなわ
ち、ショトキーバリアーが壊れることにより、光が当た
っていない領域も電流が流れるようになり、光半導体薄
膜全域に電着膜が形成されてします。本発明において
は、着色電着材料のpHによる溶解度の違いを利用する
ことにより、上記のショトキーバリアーが破壊されない
程度の、低いバイアス電圧(例えば5V以下)で使用す
ることができる。
【0013】ここで、本発明で使用する電着基板につい
て説明する。本発明の電着基板は、光透過性の基体の上
に光透過性の導電膜および光起電力機能を有する光半導
体薄膜をこの順に設けたものである。前記の光透過性の
基体とは、可視光域の光を透過させるものをいい、例え
ばガラス板、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテル
イミド、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート等
の板、シートあるいはフィルムが挙げられる。また、光
透過性の基体の上に設けられる光透過性の導電膜として
は、ITO膜、二酸化スズ、酸化インジュウム等が挙げ
られる。
【0014】次に、光透過性の導電膜に隣接して設けら
れる光起電力機能を有する光半導体薄膜(以下、単に
「光半導体薄膜」という。)について説明する。本発明
は光起電力機能を有する光半導体薄膜に選択的に露光
(像露光)し、露光部のみに光起電力を発生させ、また
これと同時に導電膜と電着液中の対向電極との間に電圧
または電流を印加して、露光部にのみ着色電着膜を形成
するものである。本発明に利用できる光半導体として
は、基本的には光照射により起電力を発生し、強い光履
歴効果のない(非光メモリー性)光半導体薄膜であれば
特に制限なく使用することができる。本発明においては
強い光履歴効果(光メモリー性)のある光半導体を使用
しないため、光が照射されている間にだけ光起電力が発
生し電着現像が発生するので、解像度の高いシャープな
画像を得ることができる。このような光半導体として、
化合物半導体あるいは有機半導体及びアモルファスシリ
コン、ポリシリコンなどが挙げられる。
【0015】具体的な光半導体の材料を挙げると、化合
物半導体材料としては、酸化チタン、炭化けい素、酸化
鉛、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化錫、酸化モリブデ
ン、が好ましく用いられ、この他に、GaN、a−C、
BN、ZnSe、GaAs系化合物、CuS、Zn3
2 等が挙げられる。また、有機半導体材料としては、フ
タロシアニン顔料系材料、ペリレン顔料系材料、アゾ顔
料系材料、ポリビニルカルバゾール等が挙げられる。こ
れらの半導体材料は単層または複数層として、あるいは
混合物などとしても使用可能である。本発明で使用する
光半導体はこれらの材料を用い、かつ結晶性、膜厚、体
積固有抵抗値、光吸収性等を考慮して、強い光履歴効果
のない光半導体薄膜が形成される。この他に、光半導体
層への樹脂等の絶縁性材料の混合は発生電流を小さく
し、そして大きな光履歴現象を発生させる要因となるの
で、これらのことも考慮する必要がある。
【0016】前記の光半導体としては、可視光域での透
光性が高いものが好ましい。また本発明で使用する光半
導体について、その極性の面から説明すると、本発明に
おいては、n型光半導体、pn接合を有する光半導体、
及びpin接合を有する光半導体が用いられる。積層構
造の光半導体を用いた場合は、光電流が良く流れ確実に
起電力が得られて、画像のコントラストが良くなり解像
度の高いカラーフィルターが得られる。また、本発明で
使用する前記光半導体薄膜の体積抵抗値が105 Ω・c
m以下であることが好ましい。その理由は、膜内を流れ
る電流量を制御する因子として体積抵抗値が大きく影響
し、105 Ω・cm以下であればより電流量が大きく得
られ、光起電力量の効率がより高くなるからである。
【0017】本発明はブラックマトリックスを金属メッ
キ膜により形成するものであるが、遮光性のより高い金
属メッキ膜を得るためには、金属メッキ膜が結晶性の高
い膜であることを要する。そして、金属メッキ膜の結晶
性は下地の結晶性の影響を受ける傾向があるので、光半
導体薄膜は単結晶質、微結晶質または多結晶質等の高い
結晶性を有していることが望まれる。また、以下で詳述
するが、例えば光半導体薄膜としてn型光半導体薄膜を
用い、電着液としてアニオン性基を有する電着性分子を
含むものを使用して、カラーフィルター膜を形成し、そ
の後金属メッキ液を用いて光半導体薄膜のカラーフィル
ター膜未形成部分に金属メッキ膜のブラックマトリック
スを形成する場合、最初のカラーフィルター層の形成時
には光半導体薄膜は対向電極に対しプラスに、また金属
メッキ膜を形成するときには、光半導体薄膜はマイナス
になるように導電膜に電圧が印加され、光半導体薄膜は
両方の電極として使われることになる。したがって、光
半導体は電着液中において、両極の電極として用いた場
合にも安定性が維持されることが必要である。
【0018】光半導体のうち、化合物半導体は、水系液
体の中でも物性的に安定であって表面が損なわれず、ま
た光透過性が優れており、その中でもTiO2 は結晶性
の高い多結晶構造をとり、光起電力性、可視部透光性、
薄膜形成性などの点で優れているため、本発明において
特に好適に用いられる。TiO2 の製膜方法については
いくつかの方法が知られている。例えば、熱酸化膜法、
スパッタリング法、エレクトロンビーム法(EB 法)、ゾル
・ ゲル法などが有名であるが、通常のEB法とゾル・ ゲル
法によって製膜するTiO2 は、光起電力変換効率が低
く電着のために十分な光起電力が得られるとはいいがた
い。そこで、光電流の変換効率を高めるために還元処理
を行う方がよい。還元処理は水素ガス中で加熱すること
によって行われる。例えば、 3%の水素を混合した窒素
ガスを1L/min.の流量で流しながら、約360℃
で10分間という低温かつ短時間の処理でも十分な効果
を得ることができる。
【0019】電着基板に設ける光半導体薄膜の厚みは、
0.05μmから3μmの範囲が良好な特性が得られる
範囲である。0.05μm未満では得られる光電力が弱
すぎて電着膜形成に問題を生じる。また、3μmより厚
いと光によって発生した電荷が光半導体層内にトラップ
され光履歴現象が大きくなり過ぎ、シャープな画像形成
が行われにくくなる。以下で述べるように作製された多
色カラーフィルターの表面に保護層を設ける場合がある
ので、この保護層の厚みも考慮すると光半導体薄膜の厚
みは前記の範囲にあることが好ましい。また、光半導体
膜は、光起電力の発生効率を高くし、電着膜の形成を容
易にするために、光半導体単体によって構成し、樹脂等
の絶縁性材料を混合して使用することが避けた方がよ
い。
【0020】ここで、本発明において使用するカラーフ
ィルター形成用電着液について説明する。カラーフィル
ター電着液は、着色電着材料を含み、電着液のpHが変
化するのに伴って電着液に対する溶解度あるいは分散性
が変化して薄膜(電着膜)を形成する物質を含んでい
る。そして、このような物質は通常、分子中にイオン性
基を有するイオン性分子である。そのようなイオン性分
子を含む着色電着材料としては、例えば、イオン性染
料、該イオン性染料と顔料の混合物、該イオン性染料お
よび/または顔料と、前記のようなイオン性分子である
イオン性高分子の混合物等を挙げることができる。本発
明においては、前記イオン性分子として、電着液のpH
の低下に対応して急激にその溶解性あるいは分散性が低
下する性質を有するものが好ましい。
【0021】ここで、図を用いて、本発明で使用する着
色電着材料がpHの変化によりどのように凝析するか説
明する。図3には、本発明で使用するアニオン性電着材
料とカチオン性電着材料について、pHの変化と上澄み
液を発生して凝析する現象の関連を示している。曲線A
は、アニオン性電着材料がpHが低下することにより溶
解性を失い、凝析(析出/沈降)することを、また曲線
Bは、カチオン性電着材料がpHが高くなることにより
溶解性を失い凝析することを示している。上記のイオン
性分子を含む着色電着材料としては、可視域で透光性を
有する電着性の高分子により、任意の微粒子の色材(顔
料、染料など)を分散させることができるという点によ
り、イオン性染料および/または顔料と、前記のような
イオン性分子であるイオン性高分子の混合物を用いるこ
とが好ましい。また顔料は染料より耐光性および耐候性
が高いことから、より好ましく用いられる。顔料は、そ
れ自体電着膜形成能がなくても、前記の電着性を有する
イオン性高分子と組み合わせることにより、イオン性高
分子が凝析する際に顔料が取り込まれることにより高分
子と顔料からなる電着膜が形成される。顔料としては、
公知の赤色、緑色、青色等の顔料を特に制限なく使用す
ることができるが、顔料の粒子径が小さい程色相の再現
性がよい。特に顔料の平均粒子径が200nm以下のも
のが好ましい。
【0022】以下に、電着液のpHが変化するのに伴っ
て電着液に対する溶解度あるいは分散性が低下して薄膜
(電着膜)を形成するイオン性高分子(このような電着
性を有するイオン性高分子を、以下、単に「電着性高分
子」という。)について説明する。前記電着性高分子
は、水系液体(pH調節を行った水系液体を含む。)に
対して十分な溶解性あるいは分散性を有していること、
また光透過性を有していることが必要である。また前記
電着性高分子は、それが溶解している電着液のpH値の
変化に応じて、溶解状態あるいは分散状態から上澄みを
発生して沈殿を生じる液性変化が、pH範囲領域2以内
で生じることが好ましい。前記のpH範囲領域が2以内
であると、通電による急峻なpH変化に対しても瞬時に
画像の析出が可能となり、また析出する画像の凝集力が
高く、電着液への再溶解速度が低減するなどの効果が優
れている。そしてこのことにより、高い透光性と耐水性
を有するフィルター層が得られる。前記pH範囲領域が
2より大きい場合は、十分な画像構造を得るための印字
速度の低下や、画像の耐水性の欠如などが起こりやす
い。より好ましい特性を得るには、前記pH範囲領域が
1以内である。
【0023】前記の電着性高分子としては、分子中に親
水基と水への不溶化を促進させる疎水基を有する重合体
であることが好ましい。疎水基は、色材として用いる有
機顔料に対し親和性が強いため有機顔料を吸着する能力
があり、重合体に良好な顔料分散機能を付与している。
その上、疎水基は、前記のようなpHの変化によって親
水基から疎水基に変化した疎水基と協働して、瞬時に画
像を析出させるという機能をも重合体に付与している。
【0024】疎水基と親水基を有する重合体中の疎水基
の数が、親水基と疎水基の総数の40%から80%の範
囲にあるものが好ましい。疎水基の数が親水基と疎水基
の総数の40%未満のものは、電着時に形成された電着
膜の耐水性や膜強度が不足する場合があり、また疎水基
数が親水基と疎水基の総数の80%より大きい場合は、
水系液体への重合体の溶解性が不十分となるため、電着
液が濁ったり、電着材料の沈殿物が生じたり、電着液の
粘度が上昇しやすくなるので、前記の範囲にあることが
望ましい。また、この範囲にあると、電着電位を低減さ
せることができるため、光起電力を利用する低電圧画像
形成プロセスが良好に遂行される。親水基と疎水基の総
数に対する疎水基数は、より好ましくは55%から70
%の範囲である。この範囲のものは、特に電着析出効率
が高く、低い電着電位で膜形成が可能な電着特性を示
し、電着液の液性も安定している。
【0025】図4には、電着性高分子の、疎水基と親水
基の総数に対する疎水基が占める割合を種々変えた場合
の、電着性高分子の溶液のpHの変化と電着性高分子の
溶解特性の関係が示されている。図中、Aは疎水基と親
水基の総数に対する疎水基が占める割合が70%、Bは
同じく12%、Cは同じく83%の重合体について、そ
れぞれ前記の関連を表している。Aの曲線の重合体は、
pHを下げることにより狭いpHの範囲の中で急激にそ
の溶解性が低下し、またその溶解度の差も大きい。この
ことは、Aの曲線の重合体は、本発明のカラーフィルタ
ーの製造方法に使用した場合、優れた電着特性を発揮す
ることを示している。一方、Bの曲線の重合体はpHを
低くさせると溶解性は低下するもののその変化は急峻で
はなく、また、Cの曲線の重合体はpHの変化により溶
解特性に顕著な差が発現せず、したがって、その電着性
は十分とはいえない。
【0026】分子中に疎水基と親水基とを有する重合体
は、例えば疎水基を有するモノマーと親水基を有するモ
ノマーをランダム共重合させることにより製造される。
【0027】本発明の電着性高分子に含まれる親水基と
しては、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸ヒド
ロキシエチル、アクリルアミド、無水マレイン酸、無水
トリメリト酸、無水フタル酸、ヘミメリット酸、コハク
酸、アジピン酸、プロピオル酸、プロピオン酸、フマル
酸、イタコン酸、などに由来するカルボキシル基及び水
酸基、あるいはこれらから誘導される基が挙げられる。
特に、メタクリル酸、アクリル酸由来のものは、pH変
化による電着効率が高くまた親水化効率も高い。また、
本発明の電着性高分子に含まれる親水基として、アミノ
基、イミノ基が挙げられる。カルボキシル基は電着高分
子にアニオン性を付与し、またアミノ基あるいはイミノ
基は電着高分子にカチオン性を付与する。また、本発明
の電着性高分子に含まれる疎水基としては、アルキル
基、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレ
ン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、アクリ
ロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル
酸ブチル、メタクリル酸ラウリル、などに由来する基が
挙げられ、特に、スチレン、α−メチル−スチレンに由
来する基は疎水化効率が高いために、電着析出効率が高
い。またスチレン、α−メチル−スチレンに由来する基
は、それらを含む重合体を製造する際の制御性が高く有
用である。前記疎水基及び親水基は、それぞれ1種また
は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0028】また前記重合体の親水基の数の50%以
上、より好ましくは75%以上がpHの変化により親水
基から疎水基に可逆的に変化できる親水基であることが
好ましい。pHの変化により親水基から疎水基に可逆的
に変化できる親水基の数が、全親水基の50%より少な
いと、沈殿の析出がゆっくりとなりやすく、また該基の
数が75%より多いと、沈殿の析出が急峻となりすぎ安
定性を欠くため、前記範囲にあることが望ましい。pH
の変化により親水基から疎水基に可逆的に変化できる親
水基としては、カルボキシル基、アミノ基、イミノ基な
どが挙げられる。特にカルボキシル基及びアミノ基は、
pHの変化により親水基から疎水基に可逆的に変化する
効率が高く、電着現象において膜の析出効率が良く、堅
牢性の高い電着膜が作製される。
【0029】また、本発明の電着性高分子としては、特
に分子内にカルボキシル基を有する重合体が好ましく用
いられる。陽電極に画像析出するタイプのこの高分子の
酸価は、60から300の範囲が電着特性の観点から好
ましい。特に酸価が90から195の範囲の高分子を用
いると、良好な電着特性が得られる。カルボキシル基を
有する高分子の酸価が60より小さいと、水系液体への
溶解性が不十分となり、電着液が濁ったり沈殿物が生じ
たりする他、電着液粘度が上昇したり、また電着液の固
形分濃度を適正値まで上げることができなくなったりす
ることがある。また、酸価が300より大きいと、形成
された膜の耐水性が低かったり、通電電気量に対する電
着効率が低かったりすることがある。本発明において、
カルボキシル基を有する電着性高分子は、前記のように
pHの変化により親水基から疎水基へ変化する効率が高
く、また顔料は耐光性や耐候性が優れているため、この
両者を組み合わせて着色電着材料とすることが好まし
い。
【0030】本発明で使用する前記電着性高分子は、電
着した膜の特性や膜の接着強度の面から平均分子量が
6,000から25,000のものが好ましく用いられ
る。より好ましくは平均分子量が9,000から20,
000の範囲のものである。平均分子量が6,000よ
り低いと膜が不均一で耐水性が低くなりやすく、そのた
め堅牢性の高い電着膜が得られず膜性が低く粉末化した
りする。平均分子量が25,000より高いと、水系液
体への溶解性が不十分となり、電着液の固形分濃度を適
正値まで上げることができなくなったり、電着液が濁っ
たり沈殿物が生じたり、電着液の粘度上昇が起こりやす
くなる。また、前記電着性高分子の熱特性としては、ガ
ラス転移点が100℃より低く、流動開始点が180℃
より低く、分解点は150℃より高い特性の材料を用い
ると、光半導体薄膜上に設けたカラーフィルター膜を他
の基板に熱転写する場合に、厳しい制御条件が不要とな
り、また転写されたカラーフィルターは透光性が高く、
良好な転写特性が得られる。
【0031】次にフィルター用電着液の導電率とpHと
の関連について説明する。導電率は実験によると電着ス
ピードにいいかえられ、電着量に関連して導電率(1/
抵抗率)が高くなればなるほど一定時間に付着する電着
膜の膜厚が厚くなる。体積抵抗値が約100 Ω・cmで電
着量が飽和する傾向にある。電着液の抵抗率が106Ω
・cmより大きいと十分な電流が得られないために電着
量が不足しがちであり、また100 Ω・cmより小さい
と電着量を制御しにくくなるので、体積抵抗率は100
〜106 Ω・cmの範囲にあることが望ましい。図5
に、導電率(1/抵抗率)と電着量の関係を示す。
【0032】したがって、着色電着材料の中に含まれる
イオンだけでは導電率が足りない場合には、電着に影響
を与えないイオン例えばNa+ イオンやCl- イオンを
加えることにより電着スピードをコントロールすること
ができる。また、水溶液のpHも当然ながら電着膜の形
成に影響する。例えば、電着液のpHが、着色電着材
料、すなわち色素分子や電着性高分子の電着液に対する
溶解度が飽和するようなpH条件で電着膜形成を行う
と、電着膜形成後の電着膜の再溶解が起こりにくい。と
ころが、電着液が前記溶解度が飽和に達しないようなp
H条件のまま、電着膜の形成を行うと、電着膜が形成さ
れても、通電をやめた途端に膜が再溶解し始めることが
ある。したがって、電着液に対する着色電着材料の溶解
度が飽和するようなpH条件を有する電着液を用いて、
電着膜の形成を行う方が望ましい。
【0033】本発明のカラーフィルターの製造方法にお
いては、着色電着膜を形成する工程において導電膜に5
V以下のバイアス電圧を印加することが好ましい。前記
バイアス電圧を5Vより大きくすると、バブリングが生
じ、着色電着膜に凹凸や欠落部が発生したりすることが
ある。
【0034】次に上で説明した、光半導体薄膜と着色電
着材料の組み合わせについて説明する。上で説明したよ
うに、本発明においては、光起電力を形成するために、
半導体と電着液の接触界面に生じるショトキーバリア
や、太陽電池として良く知られているpn接合あるいは
pin接合を利用する。一例としてn型光半導体を例に
とって説明する。n型光型半導体と溶液との間にショト
キーバリアーがある時に、光半導体側を負にした場合に
は電流が流れる方向が順方向であるが、逆に光半導体側
を正にした時には電流が流れない。ところが、半導体側
を正にして電流が流れない状態でも、光を照射するとエ
レクトロン・ ホールペアが発生し、ホールが溶液側に移
動して電流が流れる。この場合、光半導体電極を正にす
るのであるから電着される材料は負イオンでなければな
らない。したがって、例えばn型光半導体とカルボキシ
ル基を含有する電着性高分子とが組み合わせて用いられ
る。逆にp型光半導体では光半導体側が負になるように
して光を照射し、電着液としてはカチオン性分子を含む
電着液、例えば、アミノ基またはイミノ基を有する電着
性高分子を含む電着液が用いられる。また、pn接合あ
るいはpin接合を有する光半導体の場合であって、か
つアニオン性分子を含む電着液を用いる場合には、光半
導体のn側を電着液に浸漬し光半導体側が正になるよう
に電圧が印加される。また、pn接合あるいはpin接
合を有する光半導体とカチオン性分子を含む電着液を用
いる場合には、光半導体のp側を電着液に浸漬し光半導
体側が負になるように電圧が印加される。
【0035】本発明のフィルターは、上記のような光電
着法を利用して、フィルターに必要な色を1種あるいは
2種以上、例えば、赤(R)、緑(G)及び青(B)の
3色について着色電着膜が形成される。
【0036】上記のごときプロセスにより形成された着
色電着膜を乾燥させた電着膜は十分な強度を有するもの
の、電着直後の電着膜は強度が十分でない。そのため
に、電着固形化した膜の強度増強を行うことが好ましい
が、このためには、電着直後の電着膜の膜中の電着液の
pHを電着液の凝析開始pHより低い値に保持すること
が推奨される。例えば、着色電着材料として、pHが低
下することにより電着液に対する溶解性あるいは分散性
が低下する物質を含む場合は、電着液の凝析開始pHよ
りさらに低い値のpH値を有する液体等で電着膜を処理
することにより、電着膜の強度が増強される。この場
合、電着膜はこのような液体に接することにより固形化
が促進され、電着膜の堅牢性が増し解像性も高くなり、
得られるカラーフィルターの画像は高画質となる。前記
の処理液体としては、そのpHが、電着液の凝析開始点
のpH値よりpH値として2以上析出し易い値に設定す
る事が好ましい。
【0037】一方、電着直後は電着基板の各所に不要な
電着液が付着している。その不要な電着液を完全に除去
するための、有効な手段として液体洗浄による洗い落し
がある。特に、光透過性で安全性の高い不活性な液体で
の洗浄が有効である。また、電着直後の電着膜の強化と
不要電着液の洗浄除去を同時に行うことは、工程数を減
ずることになりより好ましい。このためには、洗浄液と
して、pH値が電着液の析出開始pH値より析出し易い
値のpHを有する水系洗浄液を用いることが好ましい。
電着膜はこのような洗浄液に接することにより固形化が
促進され、一方、不要な電着液の着色電着材料成分は凝
集して付着性を失い、洗い落とされ易くなるのである。
このような洗浄液としては純水にHCl、H2 SO4
KOH、NaOHのようなpH調節剤を加えたものを使
用する他、アルコール系溶剤、多価アルコール系溶剤、
ケトン系溶剤、界面活性剤のごとき洗浄成分を含ませる
ことが可能である。
【0038】次に、本発明においてブラックマトリック
スの形成法について説明する。まず、図を用いてNiメ
ッキ膜と樹脂中にカーボンブラックを分散させた膜をブ
ラックマトリックスとした場合の膜の厚さと遮光性を比
較する。図6から分かるように、Niメッキ膜は極めて
薄い膜でも遮光性が高く、たとえば透過光学濃度(−l
ogR)が2.5の遮光性を得る膜厚は、Niメッキ膜
はカーボンブラック樹脂膜の約10分の1である。すな
わち、同じ遮光性を達成するために、金属メッキ膜の場
合、極く薄い膜厚でよいということになる。このように
金属メッキ膜は薄膜でも高い遮光性を得ることができる
ため、精度の高いカラーフィルターを作製することがで
きる。本発明によると、従来の樹脂系ブラックマトリッ
クスの5分の1の厚さでも十分な遮光性が得られる。
【0039】図7には、ブラックマトリックス部を金属
メッキ膜で構成した場合の、図8には、カーボンブラッ
ク分散樹脂膜で構成した場合の、ブラックマトリックス
部とカラーフィルター部の境界領域が模式的に示されて
いる。20は光透過性基板、22は光透過性導電膜、2
4は光半導体薄膜、26はフィルター部、28は金属メ
ッキブラックマトリックス部を、30は樹脂系ブラック
マトリックス部をそれぞれ示す。図7と図8の比較から
分かるように、樹脂系ブラックマトリックスの場合に
は、ブラックマトリックス部とカラーフィルター部とが
重なった部分が形成され、光透過性が曖昧になっている
のに対し、金属メッキの場合は、薄い膜厚故、フィルタ
ー部とブラックマトリックス部のエッジ端部が明確な境
界を有しており、樹脂系ブラックマトリックスにおける
場合のような光学的曖昧さが減少している。また、カラ
ーフィルターのエッジ部での光の漏れを減少させること
ができる。さらに、カラーフィルター層を形成した後金
属メッキによってブラックマトリックスを形成すると、
ピンホールや膜欠落部を金属膜で埋め込むという自己パ
ターン修復作用があるため、光が漏れるなどの現象がな
くなり、フィルターとしての光学性能が向上する。
【0040】また、金属メッキ膜の厚さは流れる電流に
比例するので、膜厚は均一であり、かつ膜厚の制御も容
易である。金属メッキ膜は、膜成長と共に結晶格子化を
行うので、得られる膜は多結晶膜となる。そのため、可
視光域で高い遮光性が得られる。遮光性の高いブラック
マトリックスを得るためには、メッキ金属として、より
結晶性の高い金属を使用することが好ましい。そのよう
な金属としては、Ni、Cr、Cu、Au、Ag、M
o、Sn、Zn、Co等が挙げられる。金属メッキ層は
下地の結晶性の影響を受けて結晶性が決まる傾向がある
ので、光半導体薄膜層は単結晶質、微結晶質または多結
晶質等の高い結晶性を有していることが望まれる。さら
に、金属メッキ膜と下地(光半導体薄膜)との接着強度
は、前記の膜成長がエピタキシャル成長に近い成膜性で
あるので、非常に大きい。本発明の光電着法を用いるカ
ラーフィルターの製造方法においては、光電着膜の未形
成領域には光半導体が露出しており、この部分にブラッ
クマトリックス用の金属メッキ膜を容易に形成できる。
また、一般にカラーフィルターの電着膜は絶縁性が高
く、したがってカラーフィルター層の上部に積層して金
属メッキ膜が形成されることはない。従って、光電着法
を用いてカラーフィルター層を形成した後、ブラックマ
トリックス用の金属メッキ液中で電圧を印加(この時光
照射はしてもしなくてもよい。)すれば、カラーフィル
ター層の無い領域は金属メッキにより完全に埋められ
る。
【0041】また、本発明においては、カラーフィルタ
ー層を形成する前に、金属メッキ膜のブラックマトリッ
クスを形成することもできる。すなわち、この方法で
は、先ず電着基板をその少なくとも光半導体薄膜を金属
メッキ液に浸漬し、導電膜に電圧または電流を印加しつ
つ像露光すると、光の非照射部にのみ金属メッキ膜より
なるブラックマトリックスが形成される。その後電着基
板の少なくとも光半導体薄膜を着色電着材料を含む電着
液に浸漬し、導電膜に電圧または電流を印加しつつ電着
基板に像露光して、光照射部にのみ着色電着膜を形成す
るものである。メッキされた金属膜の抵抗は低く発生電
流の拡散が生じるため、金属メッキ膜の上に不要な電着
膜が積層されることはない。このことも金属メッキ法を
ブラックマトリックス形成に適用する利点となる。この
方法によっても、光電着膜形成方法と金属メッキ法を利
用することにより、上記の方法と同様の性能を有するカ
ラーフィルターを安価に作成することができる。
【0042】カラーフィルター層を最初に形成する場合
であって、またカルボキシル基含有電着性高分子を用い
る場合には、金属メッキ液は酸性のものが良い。その理
由は、酸性メッキ液はフィルター電着膜に対する悪影響
が少ないからである。また、ブラックマトリックスを先
ず形成する場合であって、またカルボキシル基を含有す
る電着性高分子を用いる場合には、メッキ金属として両
性金属系を使用することは推奨されない。その理由は、
カルボキシル基含有電着性高分子を含む電着液は通常弱
アルカリ性であるからである。また、本発明のカラーフ
ィルター製造プロセスにおいては様々な種類の水溶液が
用いられるから、金属自体堅牢性の高い金属例えば、N
i,Cr,Cu,Au,Ag,Mo,Sn,Zn,C
o、Ti、Ta、Pb、Rr等の金属又は合金を使用す
ることが好ましい。
【0043】本発明のブラックマトリックスの金属メッ
キ膜の厚さは70〜900nm(0.07〜0.9μ
m)の範囲にあることが好ましい。70nmより薄い
と、ブラックマトリックスとしての光遮蔽効果が得られ
ず、また900nmより厚いと、前記の光学的シャープ
さが十分でなくなる。
【0044】本発明のフィルターの製造方法について詳
細に説明を行ってきたが、そのプロセスをまとめて図示
する。図9は最初にフィルター部を形成するプロセスの
一例を、図10は最初にブラックマトリックスを形成す
るプロセスの一例を示す。図9において、先ず光透過性
の基板2に光透過性の導電膜3及び光起電力機能を有す
る光半導体薄膜4をこの順に積層した電着基板1を用意
する(A)。次に本発明の光電着法に基づき、フィルタ
ー部5を形成し(B)、同様に他の色のフィルター部6
と7を形成する(C)。次いで、カラーフィルター部の
間にブラックマトリックス8を金属メッキにより形成し
(D)、最後にカラーフィルターとブラックマトリック
スからなる層の表面に保護層9を設ける(E)。ブラッ
クマトリックスを先に形成する方法では、図10に示す
ように、先ず金属メッキによりブラックマトリックスを
形成し(B’)、次に、本発明の光電着法により各カラ
ーフィルターを順次形成し(C’〜D’)、最後に保護
層を形成する(E’)。
【0045】本発明において前記光電着法によりカラー
フィルター部を形成する実験装置としては例えば図11
の3極式の配置を有する装置が挙げられる。図中、5は
電着膜、10は電着液、11はPt電極等の対向電極、
12はポテンショスタット等のバイアス電圧印加手段、
13はフォトマスク、14は塩橋、15は飽和カロメル
電極等の制御電極、16は電着槽を表す。あらかじめ例
えばポテンショスタットによりバイアス電圧を加えつ
つ、フォトマスクを通して光透過性の基板の側から光を
照射すると、電着基板の光半導体薄膜の光が照射された
部分にのみ光起電力が発生し、電着電位よりわずかに高
い電位となる。そうすると、上で説明したように光半導
体薄膜の光照射部分の近傍の水系液体のpHが変化し、
着色電着材料(イオン性高分子及び/又は色素イオン)
の溶解度が低下し、結局、光照射部のみに着色電着膜が
形成される。カラーフィルターを作製するには、例えば
赤(R)、緑(G)及び青(B)用のフォトマスクや電
着液等を順次変えて繰り返し上記の方法を適用すること
により電着膜を形成する。金属メッキを行う装置として
は同様の装置を用いることができる。
【0046】光照射、すなわち露光は基材の背面からフ
ォトマスク等を介して行う。光源は、用いる光半導体に
感度がある波長の光を供与するものであればいずれも用
いることができる。例えば、400nm以下の光照射可
能な、水銀灯、水銀キセノンランプ、He−Cdレーザ
ー、N2 レーザー、エキシマレーザーなどが使われる。
また、フォトマスクを使用しないで、ディジタル信号に
基づいて直接レーザー光を必要な箇所に照射することも
可能である。
【0047】本発明の製造方法によると、上で説明し
た、電着基板にカラーフィルター部とブラックマトリッ
クスを設けたものをそのままカラーフィルターとして使
用することが可能で、他の光透過性の基板に転写する必
要はないが、他の基板にカラーフィルター部とブラック
マトリックスからなる層を熱や圧力により転写してカラ
ーフィルターとして使用することも可能である。この場
合は、電着基板を繰り返して使用することが可能とな
る。また転写する場合には、カラーフィルターに光を吸
収する光半導体薄膜が存在しないので、一層、高透光性
で高精度のカラーフィルターが得られる。
【0048】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれにより限定されるものでは
ない。 実施例1 1.5mm厚みの石英ガラス基体にITOの光透過性導
電層をスパッタリング法で0.1μm製膜し、さらに
0.3μmのTiO2 をゾル−ゲル成膜塗布法により製
膜した。つぎに、 TiO2 の光電流特性を上げるために
還元処理を行った。還元処理は、4%の水素ガスが混合
された純窒素ガス中で460℃で10分間アニールするこ
とにより行った。このようにして作製した電着基板を図
11で示すような、電気化学分野において一般的な三極
式の配置を有する装置に組み込んだ。レッドフィルター
形成用電着液として、電着性高分子(スチレン−アクリ
ル酸ランダム共重合体:分子量16,000、スチレン
含有量65モル%、酸価130、ガラス転移点45℃,
流動開始点95℃、分解点237℃、析出開始点pH
5.8)と、アゾ系赤色超微粒子顔料を固形分比率で5
対5の割合で含む水分散液(固形分濃度10重量%、p
H:7.8)を使用した。
【0049】光半導体薄膜(TiO2 膜)が飽和カロメ
ル電極に対してプラス1.6Vのバイアス電位差となる
ように、ITO導電膜に電圧を印加した。また、電着基
板の裏側(電着基板の光透過性の基体の側からを意味す
る。以下同じ)からレッドフィルター用のフォトマスク
を通して、水銀キセノンランプ(山下電装製:波長36
5nm:光強度50mW/cm2 )により4秒間光を照
射した。TiO2 表面に透過光が照射され、照射領域に
だけレッドのマスクフィルターパターンが形成された。
その後pH値4.2のpH調整液体で十分にカスケイド
洗浄を行った。
【0050】次に、前記と同じ電着性高分子のスチレン
−アクリル酸共重合体とフタロシアニングリーン系超微
粒子顔料を固形分比率で5対5の割合で含む水分散液
(固形分濃度10重量%、pH:7.8)をグリーンフ
ィルター形成用電着液として使用し、グリーンフィルタ
ー用のフォトマスクを通して、5秒間透過光を照射する
他は、レッドフィルターの作製と同様にして、TiO2
表面に光が照射された領域にのみグリーンのマスクフィ
ルターパターンを形成した。その後pH値4.2のpH
調整液体で十分にカスケイド洗浄を行った。同様に、前
記と同じ電着性高分子であるスチレン−アクリル酸共重
合体とフタロシアニンブルー系超微粒子顔料を固形分比
率で5対5の割合で含む水分散液(固形分濃度10重量
%、pH:7.8)をグリーンフィルター用電着液とし
て用い、ブルーフィルター用のフォトマスクを通して、
2秒間光を照射し、また、前記電位差がプラス1.7V
になるように導電膜に電圧を印加する他は、レッドのフ
ィルターの作製と同様にして、TiO2 表面に光が照射
された領域にのみブルーのマスクフィルターパターンそ
形成した。その後、pH値4.2のpH調整液体で洗浄
した。
【0051】次に、pH値が4.1の硫酸ニッケルを主
成分とするNiメッキ液(Niイオン濃度12.3%)
に電着基板の全体を浸漬し、その後導電膜にマイナスの
バイアス電圧1.7Vを印可し、着色フィルター膜以外
の部分にNiメッキを行い、0.2μm厚のNiのメッ
キ膜からなるブラックマトリックスを形成した。このN
iブラックマトリックス膜の光学透過濃度は3.2であ
った。次いで、着色電着膜及びブラックマトリックスが
形成された面の上に、保護層として、プラズマ重合によ
り作製した50Å厚さのシリコーン樹脂層をコーティン
グしてカラーフィルターとした。作製したカラーフィル
ターのフィルター部とブラックマトリックス部の境界の
光学特性を評価したところ、境界のエッジ部のズレは1
0μm以内の高精度が実現できた。
【0052】実施例2 1.2mm厚さの無アルカリガラス基体にスパッタリン
グ法で0.2μm厚みのITOの光透過性導電膜を製膜
し、さらに0.5μm厚みのTiO2 をスパッタリング
法で製膜した。つぎに、TiO2 の光電流特性を上げる
ために還元処理として5%の水素ガスが混合された純窒
素ガス中で420℃、20分間のアニールを行った。こ
のようにして作製した電着基板を図11で示すような、
電気化学分野において一般的な三極式の配置を有する装
置に組み込んだ。先ず、pH値が3.1で液温30℃の
塩化スズを含有するスズメッキ液(Snイオン濃度7.
3%)に電着基板の全体を浸漬し、その後電着基板の導
電膜にマイナスのバイアス電圧2.0Vを印加すると共
に、基板の裏側からブラックマトリックス用のフォトマ
スクを通して水銀キセノンランプ(山下電装製:波長3
65nm:光強度50mW/cm2 )を用いて光照射
し、15秒間メッキ電流を発生させ、光電流の非発生面
に0.12μm厚のスズのメッキ膜からなる平滑で薄層
の均一なブラックマトリックス層を形成した。ブラック
マトリックス膜の光学透過濃度は2.7であった。
【0053】次に、上記と同様の装置を用い着色電着膜
を形成した。レッドフィルター形成用電着液としてスチ
レン−アクリル酸共重合体(分子量14,000、スチ
レン含有量73モル%、酸価140、ガラス転移点52
℃、流動開始点97℃、分解点248℃、析出開始点p
H6.0)と、アゾ系赤色超微粒子顔料を固形分比率で
9対1の割合で含む水分散液(固形分濃度9.1重量
%、pH:8.0)を用いた。光半導体薄膜(TiO2
膜)が飽和カロメル電極に対してプラス1.8Vのバイ
アス電位差となるように、ITO導電膜に電圧を印加し
た。また、基板の裏側からレッドフィルター用フォトマ
スクを通して水銀キセノンランプ(山下電装製、波長3
65nmの光強度50mW/cm2 )により6秒間光を
照射したところ、 TiO2 表面の光が照射された領域に
のみレッドのマスクフィルターパターンが形成された。
その後、pH値4.5のpH調整液体で洗浄した。次
に、前記と同じ電着性高分子であるスチレン−アクリル
酸共重合体とフタロシアニングリーン系超微粒子顔料を
固形分比率で8対2の割合で含む水分散液(固形分濃度
9.2重量%、pH:8.0)をグリーンフィルター形
成用電着液として用い、グリーンフィルター用のフォト
マスクを通して7秒間光を照射する他は、レッドのフィ
ルターを作製するのと同様にして、TiO2 表面の光が
照射された領域にのみグリーンのマスクフィルターパタ
ーンを形成した。その後、pH値4.4のpH調整液体
で洗浄した。
【0054】同様に、前記と同じ電着性高分子であるス
チレン−アクリル酸共重合体とフタロシアニンブルー系
超微粒子顔料を固形分比率で8対2の割合で含む水分散
液(固形分濃度9.4重量%、pH8.0)をブルーフ
ィルター形成用電着液として使用し、前記電位差がプラ
ス1.9Vとなるように導電膜にバイアス電圧を印加
し、ブルー色のフォトマスクを通して7秒間光を照射す
る他は、レッドのフィルターを作製するのと同様にし
て、TiO2 表面に光が照射された領域にのみブルーの
マスクフィルターパターンを形成した。その後、pH値
4.2のpH調整液体で洗浄した。 次いで、着色電着
膜及びブラックマトリックスが形成された面の上に、保
護層として、プラズマ重合により作製した50Å厚さの
シリコーン樹脂層をコーティングしてカラーフィルター
とした。
【0055】実施例3 4.5mm厚のパイレックスガラス基体にITOの光透
過性導電膜をスパッタリングで0 .2μm厚に製膜
し、ITO薄膜上にゾル・ゲル法により0.8μm厚の
TiO2 層を製膜した。TiO2 の製膜はITO膜上に
TiO2 の水分散液をスピンコート法(回転速度140
0回転)により被覆することにより行った。その後還元
処理として、実施例1と同様に4%の水素ガスが混合さ
れた純窒素ガス中で360℃で20分間アニールを行っ
た。このようにして作製した電着基板を図11で示すよ
うな、電気化学分野において一般的な三極式の配置を有
する装置に組み込んだ。次に、液温50℃の硫酸ニッケ
ルを含有するニッケルメッキ液(Niイオン12.3
%)に、前記電着基板のTiO2 層がメッキ液に浸され
るように電着基板を設置し、その後電着基板の導電膜に
全体にマイナスのバイアス電圧1.9Vを印加すると共
に、基板の裏側からブラックマトリックス用のフォトマ
スクを通して水銀キセノンランプ(山下電装製:波長3
65nm:光強度50mW/cm2)を用いて光照射
し、5秒間メッキ電流を発生させ、光電流の非発生面に
0.20μm厚のニッケルのメッキ膜からなるブラック
マトリックス層を形成した。ブラックマトリックス膜の
光学透過濃度は2.9であった。
【0056】次に、同様の装置を用い着色電着膜の形成
を行った。レッドフィルター形成用電着液として電着性
高分子であるスチレン−アクリル酸共重合体(分子量1
0000、スチレン含有量68モル%、酸価160、ガ
ラス転移点35℃,流動開始点85℃、分解点240
℃、析出開始点pH5.8)と、アゾ系赤色超微粒子顔
料を固形分比率で9対1の割合で含む水分散液(固形分
濃度8.6重量%、pH:7.8)を使用した。光半導
体薄膜(TiO2 膜)が飽和カロメル電極に対してプラ
ス1.7Vのバイアス電位差となるように、ITO導電
膜に電圧を印加した。また、基板の裏側からレッドフィ
ルター用のフォトマスクを通して水銀キセノンランプ
(山下電装製:波長365nm:光強度50mW/cm
2 )により5秒間光を照射したところ、TiO2 表面の
光が照射された領域にのみレッド色のマスクフィルター
パターンが形成された。その後そのパターン像をpH値
4.2のpH調整水溶液で浸水洗浄した。次に、前記と
同じ電着性高分子であるスチレン−アクリル酸共重合体
とフタロシアニングリーン系超微粒子顔料を固形分比率
で9対1の割合で含む水分散液(固形分濃度8.1重量
%、pH7.8)を電着液として使用し、グリーン色用
のフォトマスクを通して5秒間光を照射する他は、レッ
ドフィルターの作製と同様にして、TiO2 表面の光が
照射された領域にのみグリーンのマスクフィルターパタ
ーンを形成した。その後pH値4.2のpH調整液体で
洗浄した。
【0057】次に、前記と同じ電着性高分子であるスチ
レン−アクリル酸共重合体とフタロシアニンブルー系超
微粒子顔料を固形分比率で9対1の割合で含む水分散液
(固形分濃度8.5重量%、pH:7.8)を電着液と
して使用し、ブルー色用のフォトマスクを通して5秒間
光を照射する他は、レッドフィルターの作製と同様にし
て、TiO2 表面の光が照射された領域にのみブルーの
マスクフィルターパターンを形成した。そのフィルター
層の境界部分においても光学的に境界部が明確に示され
漏れ光が確認されず良好な性能を確認できた。その後p
H値4.2のpH調整液体で洗浄し乾燥した後、0.2
mm厚のポリイミドフィルムを電着層面に載せて、終了
したテストピースを純水中に20日間浸漬し、膜質を観
察したが、変化が確認できず、このカラーフィルターが
十分な堅牢性を示すものであった。これをカラーフィル
ターとした。
【0058】実施例4 厚さ3mmの石英ガラス基体にITOの光透過性導電膜
をスパッタリング法で0.3μm厚に製膜した後、 IT
O薄膜上にシランガスのグロー放電着膜法によりa−S
i膜と、着膜後半にジボランガスを導入しながら着膜
し、p型a−Si膜を積層し、0.1μm厚の光起電力
層を製膜した。そのあと、レーザー光線により約550
℃の表面温度になるように加熱処理を行い、Si膜の結
晶化度を上昇させ、pn接合型poly−Si膜とした。こ
のようにして作製した電着基板を図11で示すような、
電気化学分野において一般的な三極式の配置を有する装
置に組み込んだ。レッドフィルター用電着液として、実
施例1と同じ電着性高分子とアゾ系赤色超微粒子顔料を
固形分比率で7対3の割合で含むに弱アルカリ性水分散
液(固形分濃度8.7重量%、pH:7.8)を使用し
た。
【0059】光半導体薄膜(Si膜)が飽和カロメル電
極に対してプラス1.7Vのバイアス電位差となるよう
に、ITO導電膜に電圧を印加した。また、電着基板の
裏側からHe-Ne レーザー光源を用いてレッドフィルター
画素に対応した信号のレーザー光を照射し、Si膜の表
面の光が照射された領域にだけレッド色のフィルターパ
ターンそ形成した。その後そのパターン像をpH値3.
0のpH調整水溶液で浸水洗浄した。次に、実施例1と
同じ電着性高分子とフタロシアニングリーン系超微粒子
顔料を固形分比率で7対3の割合で含む水系顔料分散液
(固形分濃度9.5重量%、pH:7.8)をグリーン
フィルター用電着液として使用し、He-Ne レーザー光源
を用いてグリーンフィルター画素に対応した信号のレー
ザー光を照射する他は、レッドフィルターの作製と同様
にして、Si層のレーザー光が照射された領域にだけグ
リーンのフィルターパターンを形成した。その後そのパ
ターン像をpH値3.0のpH調整水溶液で浸水洗浄し
た。
【0060】同様に、実施例1と同じ電着性高分子とフ
タロシアニンブルー系超微粒子顔料を固形分比率で7対
3の割合で含む水系顔料分散液(固形分濃度8.1重量
%、pH:7.8)をブルーフィルター形成用電着液と
して使用し、He-Ne レーザー光源を用いてブルーフィル
ター画素に対応した信号のレーザー光を照射する他は、
レッドフィルターの作製と同様にして、Si層のレーザ
ー光が照射された領域にだけブルーのフィルターパター
ンを形成した。その後そのパターン像をpH値3.2の
pH調整水溶液で浸水洗浄した。 次に、液温20℃の
硫酸ニッケルを含むニッケルメッキ液(Niイオン1
2.3%)に、前記電着基板の着色電着膜が形成された
Si層を前記メッキ液に浸漬し、電着基板の導電膜にマ
イナスのバイアス電圧2.1Vを印加し、6.5秒間、
着色フィルター電着部以外の部分にメッキ電圧を発生さ
せ、厚さ0.2μmのニッケルメッキ膜からなるブラッ
クマトリックスのパターン像を形成した。ブラックマト
リックスは、カラーフィルター層がない部分にのみ形成
され、その膜の光学透過濃度は、3.2であった。次い
で、着色電着膜及びブラックマトリックスが形成された
面の上に、保護層として、プラズマ重合により作製した
50Å厚さのシリコーン樹脂層をコーティングしてカラ
ーフィルターとした。
【0061】
【発明の効果】本発明は、フィルター部を光電着法によ
りまたブラックマトリックスを金属メッキにより形成す
るため、フォトリソグラフィ工程を一つも使わず、工程
数が少なく、コストが低いカラーフィルターの製造方法
を提供することが可能であり、また本発明の製造方法に
より、フィルター部とブラックマトリックス部のエッジ
端部が明確な境界を示し、光の漏れがなく、解像度及び
制御性及び透光性が共に高いカラーフィルターを得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光半導体表面と電着液との界面に生ずるショ
トキー接合を説明する概念図である。
【図2】 pin接合のi層に光を照射した場合にi層
にキャリアが発生・移動することを説明する概念図であ
る。
【図3】 本発明の着色電着材料のpH変化に伴う溶解
特性の変化を示す図である。
【図4】 本発明の、疎水基と親水基の総和に対する疎
水基の数が異なる着色電着材料について、pH変化に伴
う溶解特性の変化を示す図である。
【図5】 電着量と導電率の関係を示すグラフである。
【図6】 ブラックマトリックスの厚さと透過光学濃度
の関係を示すグラフである。
【図7】 金属メッキ膜からなるブラックマトリックス
とフィルター部の境界を示す模式図である。
【図8】 樹脂分散系ブラックマトリックスとフィルタ
ー部の境界を示す模式図である。
【図9】 本発明のフィルターの製造プロセスの一例を
示す図である。
【図10】 本発明のフィルターの製造プロセスの他の
一例を示す図である。
【図11】 本発明の光電着法によりフィルターを作製
するための実験装置の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 電着基板 2、20 光透過性の基板 3、22 光透過性の導電膜 4、24 光起電力を有する光半導体薄膜 5、6、7、26 電着フィルター部 8、28、30 ブラックマトリックス 9 保護層 10 電着液 11 対向電極 12 バイアス電圧印加手段 13 フォトマスク 14 塩橋 15 制御電極 16 電着槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 敬司 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 夫 龍淳 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H042 AA15 AA26 2H048 BA11 BA62 BB44 BB47 2H091 FA02Y FA35Y FB02 FB06 FB08 FB12 FB13 FC01 FC06 FC10 FC25 GA01 GA03 GA14 LA03 LA12

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基体の上に光透過性の導電膜
    および光起電力機能を有する光半導体薄膜をこの順に設
    けた電着基板の、少なくとも前記光半導体薄膜を、着色
    電着材料を含む電着液に浸漬する工程、 前記導電膜に電圧または電流を印加すると共に前記電着
    基板に像露光して、光照射部に着色電着膜を形成する工
    程、 前記電着基板の少なくとも着色電着膜が形成された光半
    導体薄膜を金属メッキ液に浸漬する工程、 前記導電膜に電圧または電流を印加することにより、光
    半導体薄膜の着色電着膜未形成部分に金属メッキ膜のブ
    ラックマトリックスを形成する工程、 を含むフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記光半導体薄膜が、酸化チタンを含有
    する化合物光半導体薄膜であることを特徴とする、請求
    項1に記載のフィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記酸化チタンが、水素化処理されたも
    のであることを特徴とする、請求項2に記載のフィルタ
    ーの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記光半導体薄膜が、炭化けい素、酸化
    鉛、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化錫、酸化モリブデン
    よりなる群の中から選ばれる1つ以上を含有する化合物
    光半導体薄膜であることを特徴とする、請求項1に記載
    のフィルターの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記光半導体薄膜が、含金属フタロシア
    ニン顔料、ペリレン顔料、アゾ系顔料、またはポリビニ
    ルカルバゾールよりなる群の中から選ばれる1つ以上を
    含有する有機光半導体薄膜であることを特徴とする、請
    求項1に記載のフィルターの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記光半導体薄膜が、アモルファスシリ
    コンまたはポリシリコンを含む光半導体薄膜であること
    を特徴とする、請求項1に記載のフィルターの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記光半導体薄膜の体積抵抗値が105
    Ω・cm以下であることを特徴とする、請求項1に記載
    のフィルターの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記光半導体薄膜が、微結晶性または多
    結晶性であることを特徴とする、請求項1に記載のフィ
    ルターの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記金属メッキ膜の厚さが70〜900
    nmの範囲にあることを特徴とする、請求項1に記載の
    フィルターの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記金属メッキ膜が、Ni、Cr、C
    u、Au、Ag、Mo、Sn、Zn、Coよりなる群よ
    り選ばれる1種または2種以上の金属または合金からな
    ることを特徴とする、請求項1に記載のフィルターの製
    造方法。
  11. 【請求項11】 前記着色電着材料が、pHが変化する
    ことにより電着液に対する溶解性あるいは分散性が変化
    する物質を含むことを特徴とする、請求項1に記載のフ
    ィルターの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記物質が、疎水基と親水基を含有す
    る重合体であって、疎水基の数が疎水基と親水基の総数
    の40〜80%であることを特徴とする、請求項11に
    記載のフィルターの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記重合体が、疎水基を有するモノマ
    ーと親水基を有するモノマーのランダム共重合体である
    ことを特徴とする、請求項12に記載のフィルターの製
    造方法。
  14. 【請求項14】 前記親水基の数の50%以上が、pH
    の変化により親水基から疎水基あるいはこの逆に可逆的
    に変化する親水基であることを特徴とする請求項12に
    記載のフィルターの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記pHの変化により親水基から疎水
    基あるいはこの逆に可逆的に変化する親水基が、カルボ
    キシル基であることを特徴とする、請求項14に記載の
    フィルターの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記pHの変化により親水基から疎水
    基あるいはこの逆に可逆的に変化する親水基が、アミノ
    基またはイミノ基であることを特徴とする、請求項14
    に記載のフィルターの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記着色電着材料が、カルボキシル基
    を含有する電着性高分子と顔料を含むことを特徴とする
    請求項1に記載のフィルターの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記カルボキシル基を有する電着性高
    分子の酸価が60〜300の範囲にあることを特徴とす
    る、請求項17に記載のフィルターの製造方法。
  19. 【請求項19】 着色電着膜を形成する工程において、
    光半導体薄膜が陽極となるように導電膜に電圧を印加
    し、ブラックマトリックスを形成する工程において光半
    導体薄膜が陰極となるように導電膜に電圧を印加するこ
    とを特徴とする、請求項1に記載のフィルターの製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記光半導体薄膜がn型光半導体薄膜
    であり、また前記着色電着材料がカルボキシル基を有す
    る電着性高分子を含むことを特徴とする、請求項19に
    記載のフィルターの製造方法。
  21. 【請求項21】 前記光半導体薄膜が、pn接合または
    pin接合を有する光半導体薄膜であり、また前記着色
    電着材料がカルボキシル基を有する電着性高分子を含む
    ことを特徴とする、請求項19に記載のフィルターの製
    造方法。
  22. 【請求項22】 前記光半導体薄膜がp型光半導体薄
    膜、またはpn接合もしくはpin接合を有する光半導
    体薄膜から選ばれる1種であり、また前記着色電着材料
    がアミノ基またはイミノ基を有する電着性高分子を含む
    ことを特徴とする、請求項1に記載のフィルターの製造
    方法。
  23. 【請求項23】 電着後の着色電着膜の膜中の電着液の
    pHを、電着液からの着色電着材料の凝析開始pHより
    低い値に保持することを特徴とする、請求項1に記載の
    フィルターの製造方法。
  24. 【請求項24】 電着後の着色電着膜の膜中の電着液の
    pHを、電着液からの着色電着材料の凝析開始pHより
    高い値に保持することを特徴とする、請求項1に記載の
    フィルターの製造方法。
  25. 【請求項25】 着色電着膜を形成する工程において、
    電着電位が5V以下の電圧を用いることを特徴とする請
    求項1に記載のフィルターの製造方法。
  26. 【請求項26】 前記電着液に、電着特性に影響を与え
    ないイオン解離する塩を加えて、電着液の体積固有抵抗
    率を100 〜106 Ω・cmの範囲に調節することを特
    徴とする、請求項1に記載のフィルターの製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項1に記載の製造方法により作製
    されるフィルター。
  28. 【請求項28】 光透過性の基体の上に光透過性の導電
    膜および光半導体薄膜をこの順に設けた電着基板の、少
    なくとも前記光半導体薄膜を、金属メッキ液に浸漬する
    工程、 前記導電膜に電圧または電流を印加すると共に前記電着
    基板に像露光して、非光照射部に金属メッキ膜のブラッ
    クマトリックスを形成する工程、 前記電着基板の少なくともブラックマトリックスが形成
    された光半導体薄膜を着色電着材料を含む電着液に浸漬
    する工程、 前記導電膜に電圧または電流を印加すると共に前記電着
    基板に像露光して、光照射部に着色電着膜を形成する工
    程、 を含むフィルターの製造方法。
JP19756498A 1998-07-13 1998-07-13 フィルターの製造方法及びフィルター Expired - Fee Related JP3815061B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19756498A JP3815061B2 (ja) 1998-07-13 1998-07-13 フィルターの製造方法及びフィルター
US09/321,227 US6255025B1 (en) 1998-07-13 1999-05-27 Filter and process for producing same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19756498A JP3815061B2 (ja) 1998-07-13 1998-07-13 フィルターの製造方法及びフィルター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000028821A true JP2000028821A (ja) 2000-01-28
JP3815061B2 JP3815061B2 (ja) 2006-08-30

Family

ID=16376609

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19756498A Expired - Fee Related JP3815061B2 (ja) 1998-07-13 1998-07-13 フィルターの製造方法及びフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3815061B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6344301B1 (en) 1999-09-07 2002-02-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Method of forming colored film, driving device and liquid crystal display device
US7538482B2 (en) * 2005-10-25 2009-05-26 Au Optronics Corp. Flat display panel and black matrix thereof
US7580086B2 (en) 2005-05-19 2009-08-25 Chunghwa Picture Tubes, Ltd. Display module and flexible packaging unit thereof
US7704648B2 (en) 2005-07-01 2010-04-27 Chunghwa Picture Tubes, Ltd. Color filter substrate and fabricating method thereof

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6344301B1 (en) 1999-09-07 2002-02-05 Fuji Xerox Co., Ltd. Method of forming colored film, driving device and liquid crystal display device
US7580086B2 (en) 2005-05-19 2009-08-25 Chunghwa Picture Tubes, Ltd. Display module and flexible packaging unit thereof
US7704648B2 (en) 2005-07-01 2010-04-27 Chunghwa Picture Tubes, Ltd. Color filter substrate and fabricating method thereof
US7538482B2 (en) * 2005-10-25 2009-05-26 Au Optronics Corp. Flat display panel and black matrix thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP3815061B2 (ja) 2006-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001074927A (ja) 着色膜の形成方法、駆動素子及び液晶表示装置
JP3125748B2 (ja) 画像記録方法
JP4172149B2 (ja) 低電位電着用電着液及びこれを用いた電着方法
US6255025B1 (en) Filter and process for producing same
JP3237667B2 (ja) 光触媒を用いた新規な着膜方法およびこの方法を使用するカラーフィルターの製造方法、それに使用する電解液、ならびに製造装置
US6322939B2 (en) Image forming method and image forming apparatus for use in the method
JP2000356957A (ja) 導電性カラーフィルタ、その製造方法、製造装置及び液晶表示素子
JP3364418B2 (ja) カラーフィルターの製造方法、カラーフィルター及びその製造装置
JP3815061B2 (ja) フィルターの製造方法及びフィルター
JP3237668B2 (ja) 光触媒を用いるtft一体型のカラーフィルターの製造方法、カラーフィルター、および液晶表示装置
JP2000275429A (ja) フィルターの製造方法
JP2000275428A (ja) フィルターの製造方法
JP3941232B2 (ja) 光電着法を用いた画像記録方法およびこれを用いたカラーフィルターの製造方法
JP4026269B2 (ja) カラーフィルターの製造方法及び製造装置
JP3575284B2 (ja) 酸化チタン薄膜、光透過性の画像形成用基板、及びカラーフィルターの製造方法、並びにカラーフィルター製造装置
JP2000147238A (ja) カラーフィルターの作製方法およびカラーフィルター
JP2002243929A (ja) 光電着法および光触媒法によるカラーフィルターの製造方法、カラーフィルター、液晶表示装置およびカラーフィルターの製造装置
JP2000235113A (ja) フィルターの製造方法
JP3932725B2 (ja) 着色膜の形成方法
JP3941261B2 (ja) 画像記録方法
JP2001202027A (ja) カラーフィルタ付駆動基板及びその製造方法、及び液晶表示素子
JP2001164399A (ja) 高分子膜の形成方法
JP2001108816A (ja) 着色膜の形成方法、駆動素子及び液晶表示装置
JP2000221315A (ja) フィルターの製造方法及び製造装置
JP2000275427A (ja) カラーフィルターの製造方法およびカラーフィルターの製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060529

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100616

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110616

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110616

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees