JP2000147238A - カラーフィルターの作製方法およびカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルターの作製方法およびカラーフィルター

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JP2000147238A
JP2000147238A JP32555498A JP32555498A JP2000147238A JP 2000147238 A JP2000147238 A JP 2000147238A JP 32555498 A JP32555498 A JP 32555498A JP 32555498 A JP32555498 A JP 32555498A JP 2000147238 A JP2000147238 A JP 2000147238A
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electrodeposition
film
optical semiconductor
color filter
thin film
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Hidekazu Akutsu
英一 圷
Shigemi Otsu
茂実 大津
Takashi Shimizu
敬司 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高解像度でかつ透光性が高いとともに、ブラ
ックマトリックス領域の遮光性が高く、光反射性のない
ハイコントラストなカラーフィルターを簡易に作製し得
る方法を提供することである。 【解決手段】 光透過性支持体11上に、光透過性の導
電膜12および光起電力機能を有する光半導体薄膜13
をこの順で積層した基板10を、少なくとも色材を含有
する電着材料を含む水系電解液中で光照射し、前記光半
導体薄膜の光照射部に光起電力を発生させて着色電着膜
21を形成する工程と、前記基板10に、少なくとも黒
色の色材を含有する電着材料を含む水系電解液中で電圧
を供与することにより黒色電着膜22を形成する工程
と、少なくとも金属を含有する電着材料を含む水系電解
液中で電圧を供与することにより金属メッキ薄膜23を
形成する工程とを含むカラーフィルターの作製方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCDカメラや液
晶表示素子などの各種表示素子やカラーイメージセンサ
ーに使用され得るカラーフィルターおよびその作製方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、カラーフィルターの製造方法とし
ては、(1)染色法、(2)顔料分散法、(3)印刷
法、(4)インクジェット法(5)電着法等が知られて
いる。第一の染色法は、ガラス基板上に染色させるため
の水溶性高分子層を形成し、これをフォトリソグラフィ
の工程を経て所望の形状にパターンニングした後、染色
液に浸すことで着色されたパターンを得る。これを3回
繰り返しR.(レッド)、G.(グリーン)、B.(ブ
ルー)のカラーフィルター層を得る。透過率も高く色相
も豊富で、技術の完成度も高いため、現在カラー固体撮
像素子(CCD)に多用されている。しかし、染料を使
用するため耐光性に劣り、製造工程の数も多いことか
ら、液晶表示素子(LCD)用のカラーフィルターの製
造方法としては、顔料分散法に取って代わられつつあ
る。
【0003】第二の顔料分散法は、まず、ガラス基板上
に顔料を分散した樹脂層を形成し、これをフォトリソグ
ラフィー工程を経てパターニングする。これを3回繰り
返しR.G.B.のカラーフィルター層を得る。この製
造法は、技術の完成度が高く、近年最も主流の方法であ
るが、工程数が多くコストが高いのが欠点である。第三
の印刷法は熱硬化型の樹脂に顔料を分散させ、印刷を3
回繰り返すことでR.G.B.を塗り分け、その後で熱
を加えて樹脂を硬化させることでカラーフィルター層を
得る。この方法は、R.G.B.層の形成工程に限れ
ば、フォトリソグラフィーを必要としないが、得られた
カラーフィルターの解像度や膜厚の均一性の点で劣る。
【0004】第四のインクジェット法は、まず、水溶性
高分子からなるインク受容層を形成した後、所望のパタ
ーンに親水化・疎水化処理を施し、親水化された部分に
インクジェット法でインクを吹きつけR.G.B.を塗
り分けカラーフィルター層を得る。この方法も、R.
G.B.層に限ればフォトリソグラフィーを必要としな
いが、得られるカラーフィルターは解像度の点で劣る。
また、隣接するフィルター層間に混色が生じる確立が高
く、位置精度の点でも劣る。第五の電着法は、水溶性高
分子に顔料を分散させた電解溶液中で、予めパターニン
グした透明電極上に100V程度の高電圧を印加し、電
着膜を形成することで電着塗装を行い、これを3回繰り
返しR.G.B.のカラーフィルター層を得る。この方
法は、予め、透明電極をフォトリソグラフィーによりパ
ターニングし、これを電着用の電極として使用するた
め、パターンの形状が限定されTFT液晶用には使えな
いという欠点がある。
【0005】また、一般に液晶用カラーフィルターはカ
ラーフィルター層だけでは使えず、各微少フィルターセ
ルの間隙をブラックマトリックスで覆うことが必要であ
る。ブラックマトリックスの形成にも、通常、フォトリ
ソグラフィー法が用いられ、コストアップの大きな要因
の一つとなっている。従って、ブラックマトリックスの
形成を含めて、フォトリソグラフィー等の複雑な工程を
経ることなく、簡易な工程により高解像度でかつパター
ン精度に優れたカラーフィルターを製造できれば、製造
コストも大幅に減少されることになる。また、近年のC
PUの発達とともに、映像情報および通信情報を高解像
度で表示し得るディスプレイへの要求が高まり、これに
伴い、より微細パターン化されたカラーフィルターを簡
易に製造し得る技術が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、前記問
題点を解決するため光電着法を利用したカラーフィルタ
ーの作製方法を開発し、この方法について特許出願中で
ある(特願平9−135410号、特願平9−2974
66号等、特願平10−162170号、特願平10−
197564号)。この方法によれば、ブラックマトリ
ックスの形成を含めて、簡易な工程により、高解像度な
微細パターンを有するカラーフィルターを安定的に製造
することができる。
【0007】ところで、カラーフィルターのブラックマ
トリックス層は、高い遮光性が要求されるとともに、薄
膜であるのが好ましい。ブラックマトリックス層の膜厚
が厚くなるにつれて、エッジ部のグレーゾーンが拡大
し、カラーフィルターの光学特性が低下する場合があ
る。従って、ブラックマトリックス層を薄層化すること
により、カラーフィルターの光学特性をより向上させる
ことができる。例えば、金属薄膜は、膜厚が薄くても高
い遮光性を有するのでブラックマトリックスに好適であ
るが、表面反射性が高いため、性能の低下を招くことが
あり、さらなる改善が望まれている。
【0008】本発明は、前記問題点に鑑みなされたもの
であって、ブラックマトリックスを含むカラーフィルタ
ーを簡易に製造する方法を提供することを目的とする。
また本発明は、微細なパターンを有するカラーフィルタ
ーの作製にも対応し得るカラーフィルターの作製方法を
提供することを目的とする。さらに、本発明は、高解像
度でかつ透光性が高いとともに、ブラックマトリックス
領域の遮光性が高く、光反射性のないハイコントラスト
なカラーフィルター、およびその作製方法を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のカラーフィルタ
ーの作製方法は、前記問題点を解決するため、光透過性
支持体上に、光透過性の導電膜および光起電力機能を有
する光半導体薄膜をこの順で積層した基板を、少なくと
も色材を含有する電着材料を含む水系電解液中で光照射
し、前記光半導体薄膜の光照射部に光起電力を発生さ
せ、電気化学的に前記電着材料を析出させて着色電着膜
を形成する工程と、電着法によりブラックマトリックス
を形成する工程とを含むカラーフィルターの作製方法で
あって、前記ブラックマトリックスを形成する工程が、
選択的に電極部分を形成した前記基板に、少なくとも黒
色の色材を含有する電着材料を含む水系電解液中で電圧
を供与することにより該電極部分に黒色電着膜を形成す
る工程と、選択的に電極部分を形成した前記基板に、少
なくとも金属を含有する電着材料を含む水系電解液中で
電圧を供与することにより該電極部分に金属メッキ薄膜
を形成する工程とを含む構成である。本発明の方法は、
工程中にフォトリソグラフィーを使用しないので、簡易
にカラーフィルターを作製することができる。また、光
半導体薄膜の光起電力を利用して、着色電着膜を形成す
るので、印加電圧を低く抑えることができ、膜厚制御が
良好で、表面平滑性の高いカラーフィルターを作製し得
る。また、本発明の方法によれば、光入力による画像入
力でパターン形成を行うので、パターン精度の高いカラ
ーフィルターを提供することができる。
【0010】また、本発明は、ブラックマトリックス
が、黒色の色材を含有する樹脂からなる黒色薄膜と、金
属メッキ薄膜とを積層した構造を有することを特徴とす
るカラーフィルターである。本発明のカラーフィルター
は、ブラックマトリクスが前記黒色薄膜と金属メッキ薄
膜とからなる積層構造であるので、高い遮光性を有する
とともに、表面光反射性が抑制された高いコントラスト
を有するカラーフィルターである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルターの作製
方法の1態様を図1および図2を用いて簡単に説明す
る。支持体11、導電膜12、および光半導体薄膜13
を順次積層した基板10(図1(A))、対向電極2
7、制御電極25、および制御電極用コントロールユニ
ット26を図2に示すように配置する。基板10は、少
なくとも光半導体薄膜13が、水系電解液22に接触す
るように配置されている。水系電解液20には少なくと
も色材を含有する電着材料が溶解または分散している。
次に、導電性膜12に電源24よりバイアス電圧を供与
しつつ、フォトマスク28を介して、基板10に光30
を照射する。光半導体薄膜13の光照射部には、光起電
力が生じる。生じた光起電力およびバイアス電圧によ
り、光半導体薄膜13の電位が水系電解液の電着材料の
電着の閾値を超えると、光照射部のみに着色電着膜21
が形成される(図1(B))。これを、R.G.B.の
色材を含有する電着液の各々について行えば、所望のパ
ターンを有するカラーフィルター層を形成することがで
きる。
【0012】着色電着膜21が形成された後、基板10
を図2に示すように再び配置する。基板10を、黒色の
色材、例えば、カーボンブラックを含有する電着材料を
溶解または分散させた水系電解液中で、全面光照射する
と、着色電着膜21の未形成領域のみに電極部が形成さ
れ、該電極部にカーボンブラックを含有する黒色電着膜
22が形成される(図1(C))。次に、黒色電着膜が
形成された基板10を、金属を含有する金属メッキ液
に、少なくとも光半導体薄膜13が接触するように配置
する。基板10の黒色電着膜が形成された領域は、カー
ボンブラックに起因する導電性を有するので、金属を含
有する水系電解液中で基板10に電源24から電圧を印
加すると、カーボンブラックの電着膜が形成された領域
にのみ金属メッキ薄膜23が形成される(図1
(D))。このように、カーボンブラックを含有する着
色電着膜と、金属メッキ薄膜の2層構造のブラックマト
リックスを有するカラーフィルターを、フォトリソグラ
フィーを使用することなく、容易に作製することができ
る。
【0013】図1には、着色電着膜21を形成した後、
ブラックマトリックスを形成する工程を実施する方法を
示したが、これに限定されず、ブラックマトリックスを
形成した後、着色電着膜を形成してもよい。この場合
は、ブラックマトリックスの形成工程においても、所望
のブラックマトリックスパターンに従って光照射を行
い、選択的に電極部を形成して、該電極部に光起電力と
所望によりバイアス電圧とにより、黒色の色材を含有す
る電着材料を電着させる。また、基板10上に着色電着
膜とブラックマトリックスとを形成した後、カラーフィ
ルターを他のガラス基板等に転写してもよい。但し、こ
の場合は、金属メッキ薄膜を形成した後、黒色電着膜を
形成し、外部光に対して黒色電着膜が表面になる層構成
にする。
【0014】本発明のカラーフィルターの断面図を図3
(A)に、単層のブラックマトリクスからなるカラーフ
ィルターの断面図を図3(B)に示す。本発明のカラー
フィルターは、ブラックマトリックスが、黒色の色材を
含有する樹脂からなる黒色薄膜22と、金属メッキ薄膜
23を積層した構造を有することを特徴とする。例え
ば、図4のグラフに示すように、カーボンブラックのよ
うな黒色の色材を含有する樹脂系黒色薄膜は、高い光吸
収性を有するが、光を完全に遮断するためには、一定の
膜厚が必要である。一方、金属メッキ薄膜は、図4のグ
ラフに示すように、膜厚が薄い場合も、非常に高い遮光
性を有する。しかし、金属メッキ薄膜は、外部から入力
される光に対して光反射性を有するため、金属メッキ薄
膜のみからなるブラックマトリックスを有するカラーフ
ィルターは、全体的に白っぽくなり、光学特性の低下が
見られる場合がある。本発明のカラーフィルターは、I
方向の外部光は、黒色樹脂系薄膜によって吸収されるの
で、金属メッキ薄膜による光反射はほとんど生じない。
一方、I’方向からの透過光は金属メッキ薄膜により遮
蔽される。従って、本発明のカラーフィルターは、良好
な光学特性を有する。ブラックマトリックス層の厚さ
は、70nm以上900nm以下であるのが好ましい。
厚さが900nmを越えると、光学的S/Nが充分にと
れない場合がある。一方、70nm未満であると、遮光
性が不十分となることがあるので、前記範囲であるのが
好ましい。尚、ブラックマトリックス層は、黒色の色材
を含有する樹脂からなる黒色薄膜の層と、金属メッキ薄
膜の層とを積層した2層構造には限定されず、例えば、
さらにその上に黒色薄膜の層が形成された3層構造を有
していてもよい。このように、3層以上の構造にする
と、表面反射による光散乱がさらに低減できるので好ま
しい。
【0015】本発明のカラーフィルターの作製方法に用
いられる基板は、光透過性支持体上に、光透過性導電膜
および光起電力機能を有する光半導体薄膜を順次積層し
たものである。支持体としては、光透過性の種々の材料
を用いることができ、例えば、ガラス、プラスチック等
を用いるのが好ましい。
【0016】導電性膜は、導電性を有し、かつ光透過性
の材料であれば広く用いることができる。例えば、A
l、Zn、Cu、Fe、Ni、Cr等の金属、ITO
(インジュウム−スズ酸化物)、二酸化スズ等の金属酸
化物等が挙げられる。また、導電性カーボン材料、導電
性セラミックス材料等を用いることもできる。導電性膜
は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、CVD法等従
来公知の方法により支持体上に形成することができる。
【0017】光半導体薄膜は、光照射により光起電力を
生じるものであればいずれも使用することができる。光
半導体は光照射による効果を一定期間保有する光履歴効
果を有するが、本発明に用いられる光半導体は、光履歴
効果の弱いものが好ましい。但し、光履歴効果が強いも
のであっても、光半導体薄膜を薄くすれば、光履歴効果
を小さくなる傾向があるので、使用することができる。
光半導体には、n型光半導体とp型光半導体があるが、
本発明ではいずれの光半導体も使用可能である。さら
に、n型光半導体薄膜とp型光半導体薄膜とを積層した
pn接合を有する光半導体薄膜、またはn型光半導体薄
膜と、i型光半導体薄膜と、n型光半導体薄膜とを積層
したpin接合を有する光半導体薄膜等、積層構造の光
半導体薄膜を用いると、高出力の光電流が確実に得ら
れ、画像のコントラストがより高くなるので好ましい。
【0018】また、本発明に用いられる光半導体薄膜
は、無機光半導体からなるものであっても、有機光半導
体からなるものであってもよい。無機光半導体として
は、酸化チタン、炭化ケイ素、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化
ニッケル、酸化錫、酸化モリブデン、SiGaN、a−
C、BN、ZnSe、ダイヤモンド、GaAs系化合
物、CuS、Zn3 2 、ポリシリコン等が挙げられ
る。有機光半導体としては、フタロシアニン系顔料、ペ
リレン系顔料、アゾ系顔料、ポリビニルカルバゾール、
ポリアセチレン等が挙げられる。これらの混合物からな
るものであってもよく、また、各々の材料からなる光半
導体薄膜を複数積層したものであってもよい。中でも、
TiO2 、ZnO等の金属酸化物は、電着時の安定性に
優れ、光照射効率も優れているので、繰り返し使用する
ような場合には好適である。また、特に、TiO2 は、
ゾル−ゲル法、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法等
種々の方法により製膜すると、良好なn型光半導体薄膜
が得られることが近年の研究で明らかになっている。
【0019】光半導体薄膜は、従来公知のゾル−ゲル
法、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、イオンコー
ト法、グロー放電着膜法等により、導電性膜上に形成す
ることができる。また、光半導体薄膜の膜厚について
は、特に制約はないが、0.05μm以上3.0μm以
下の膜厚であると、良好な特性となるので好ましい。膜
厚が0.05μm未満であると、生じる光起電力が弱す
ぎてパターン形成に問題を生じる。一方、3.0μmを
超えると、光照射によって生じた電荷が膜内にトラップ
され、光履歴効果が大きくなるためパターン形成性が悪
化する傾向がある。
【0020】光半導体薄膜は、微結晶性または多結晶性
の膜質を有しているのが、光起電力発生効率の点で好ま
しい。さらに、光半導体のみからなるものが好ましく、
樹脂等の絶縁性材料を含有していないものが好ましい。
光半導体薄膜に樹脂等の絶縁性材料を混合すると、光起
電力の発生効率が低下し、光履歴効果が高くなる。尚、
光半導体薄膜の光照射下の体積抵抗値は、10-2Ω・c
mから108 Ω・cmの範囲であるのが好ましく、10
0 Ω・cmから106 Ω・cmの範囲であるのが特に好
ましい。光半導体薄膜の体積抵抗値が108 Ω・cmを
越えると、通電するのに高い電圧が必要となるため、光
起電力の発生効率が著しく低下する傾向がある。
【0021】次に、着色電着膜の形成に用いられる水系
電解液について説明する。水系電解液は、水系溶媒に電
着材料を分散または溶解させたものである。電着材料
は、少なくとも溶液のpH変化に対応して溶解度が変化
するイオン性分子と、電着膜を所望の色に着色するため
の染料、顔料、色素等の色材を含んでいる。色材自体
が、電着能を有する必要はなく、イオン性分子が電着す
る際に、色材を取り込んで凝集、析出することにより着
色電着膜が形成されてもよい。また、色材自体がイオン
性分子であって、電着能を有する場合は、電着材料は色
材のみからなっていてもよい。色材として顔料を含有す
るとともに、イオン性高分子を含有する電着材料を使用
すると、得られる着色電着膜の耐光性が高くなるので好
ましい。尚、イオン性分子は陰イオン解離性基を有する
アニオン性分子であっても、陽イオン解離性基を有する
カチオン性分子であってもよく、用いられる光半導体薄
膜の極性に応じて選択される。
【0022】いずれのイオン性分子を電着材料として選
択するかは、イオン性分子が有するpHの変化に対応し
た溶解度の変化特性を目安にすることができる。本発明
に用いられる電着材料は、溶液のpH変化に依存して、
急激に溶解度が変化する性質を有するものが好ましい。
例えば、溶液の±2.0のpH変化に対応して、より好
ましくは、±1.0のpH変化に対応して状態変化(溶
存状態→沈殿、または沈殿→溶存状態)するものが好ま
しい。このような溶解度特性を有するイオン性分子を電
着材料として用いれば、より迅速に電着膜を作製でき、
また耐水性に優れた電着膜を作製することができる。さ
らに、電着材料として用いるイオン性分子は、pHの変
化に対応する状態変化(溶存状態→析出の変化と析出→
溶存状態の変化)にヒステリシスを示すものが好まし
い。即ち、pHの減少または増加に対応する析出状態へ
の変化は急峻であり、かつpHの増加または減少に対応
する溶存状態への変化は緩慢であると、着色電着膜の安
定性が向上するので好ましい。図5に、イオン性分子の
溶解特性と、溶液のpH変化との相関を示した。図5
中、Aは電着材料として好ましいイオン性分子、Bは電
着材料として不適当なイオン性分子、Cは電着応答性の
低いイオン性分子の溶解特性の変化を示している。ま
た、図6には、本発明の電着材料として好ましいイオン
性分子の溶解特性と溶液のpH変化との相関を示した。
Aはアニオン性分子の電着材料、Bはカチオン性分子の
電着材料の溶解特性を示している。
【0023】イオン性分子としては、陰イオン性解離基
であるカルボキシル基等を有するアニオン性高分子、陽
イオン性解離基であるアミノ基、イミノ基等を有するカ
チオン性高分子が挙げられる。例えば、イオン性解離基
を有する親水性モノマーと疎水性モノマーとの共重合体
が好ましく、ランダム共重合体が特に好ましい。
【0024】陰イオン性解離基を有する親水性モノマー
としては、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸ヒ
ドロキシエチル、アクリルアミド、無水マレイン酸、無
水トリメリト酸、無水フタル酸、ヘミメリット酸、コハ
ク酸、アジピン酸、プロピオル酸、プロピオン酸、フマ
ル酸、イタコン酸等のカルボキシル基を有するモノマ
ー、およびこれらの誘導体が挙げられる。中でも、メタ
クリル酸、アクリル酸をモノマーとするイオン性高分子
は、pHの変化により状態変化が急峻であるとともに、
水系液体への親水性も高いので好ましい。陽イオン性解
離基を有するモノマーとしては、1級アミン、2級アミ
ン、3級アミン、4級アミン、オキサゾリン、アルキル
アミン、アルキルイミン、ポリアミン、ポリイミン等の
アミノ基またはイミノ基を有するモノマー等が挙げられ
る。また、陽イオン性解離基を有するカチオン性高分子
は、高分子にアミノ基、イミノ基等の陽イオン性解離基
を導入したものであってもよい。親水性モノマーは、そ
の分子構造中に50重量%以上75重量%以下の割合で
イオン解離性基を含有するものが好ましい。また、親水
性モノマーは、2種類以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0025】疎水性モノマーとしては、エチレン、ブタ
ジエン等のオレフィン、スチレン、α−メチルスチレ
ン、α−エチルスチレン、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ラウリル等、およ
びこれらの誘導体が用いられる。特に、スチレン、α−
メチルスチレンは疎水化効率が高く、電着析出効率が良
好なので好ましい。また、親水性モノマーとの共重合の
際の制御性が高い点でも好ましい。尚、疎水性モノマー
は、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0026】イオン性高分子を色材とともに使用する場
合は、イオン性高分子は、透明な電着膜を形成し得るも
のが、色材の発色を妨げないので好ましい。例えば、水
溶性アクリル樹脂が好ましい。
【0027】イオン性高分子は、電着液の液安定性の観
点からは、適度な親水性を有している必要があり、一
方、電着膜の膜強度および耐水性の観点からは、適度な
疎水性を有している必要がある。電着材料として用いら
れるイオン性高分子に要求されるこのような疎水性と親
水性のバランスは、例えば以下の様なモノマー単位の疎
水性基の数と、親水性基の数とで表わすことができる。
イオン性高分子が疎水性モノマーと親水性モノマーとの
共重合体である場合、モノマー単位の疎水性基数と親水
性基数との総和に対する疎水性基の数は、40%以上8
0%以下であるのが好ましい。より好ましくは、55%
以上70%以下の範囲である。疎水性基数の割合が40
%未満であると、電着膜の耐水性や膜強度が不十分とな
り好ましくない。また、疎水性基数の割合が80%を超
えると、イオン性高分子の水系溶媒に対する親和性が低
下し、沈殿したり、電着液の粘度が高くなりすぎて、均
一な電着膜を形成できないので好ましくない。一方、疎
水性基の数が前記範囲であると、水系溶媒との親和性も
高く、電着液の液性が安定化するとともに、電着効率も
高いので好ましい。
【0028】イオン性高分子の疎水性と親水性のバラン
スは、アニオン性高分子を用いる場合は、酸価によって
示すこともできる。アニオン性高分子の酸価は、60以
上300以下の範囲であると、良好な電着特性となるの
で好ましく、90以上195以下であると特に好まし
い。アニオン性高分子の酸価が60以下であると、水系
溶媒への親和性が低くなり、アニオン性高分子が沈殿し
たり、電着液の粘度が高くなりすぎて、均一な電着膜が
形成できない場合がある。一方、酸価が300を超える
と、形成された電着膜の耐水性が低下したり、電着効率
が低下する傾向がある。
【0029】電着材料として用いるイオン性高分子の分
子量は、電着膜の膜特性等の観点から、重量平均分子量
が6.0×103 以上2.5×104 以下であるのが好
ましく、9.0×103 以上2.0×104 以下である
のがより好ましい。重量平均分子量が6.0×103
満であると、膜が不均一で、耐水性が不十分となる傾向
がある。その結果、電着膜中にクラックが発生したり、
電着膜が粉末化することがあり、堅牢性の高い電着膜が
得られにくい。一方、重量平均分子量が2.5×104
を超えると、水系溶媒との親和性が低下し、沈殿が生じ
たり、電着液の粘度が高すぎて電着膜が不均一となる場
合がある。また、これらイオン性高分子は、ガラス転移
点が80℃以下で、流動開始点が180℃以下、分解点
が150℃以上であると、基板上に形成されたイオン性
高分子からなる電着膜を像保持基材上に熱転写する場合
に、転写制御が容易となるので好ましい。
【0030】電着材料がイオン性の色材からなる場合、
イオン性の色材としては、トリフェニルメタンフタリド
系、フェノサジン系、フェノチアジン系、フルオレセイ
ン系、インドリルフタリド系、スピロピラン系、アザフ
タリド系、ジフェニルメタン系、クロメノピラゾール
系、ロイコオーラミン系、アゾメチン系、ローダミンラ
クタル系、ナフトラクタム系、トリアゼン系、トリアゾ
ールアゾ系、チアゾールアゾ系、アゾ系、オキサジン
系、チアジン系、ベンズチアゾールアゾ系、キノンイミ
ン系の染料、およびカルボキシル基、アミノ基、または
イミノ基を有する親水性染料等が挙げられる。
【0031】例えば、フルオレセイン系の色素であるロ
ーズベンガルやエオシンは、pH4以上の水溶液中では
還元状態となり溶存するが、pHが4未満の水溶液中で
は酸化状態となり沈殿する。また、オキサジン系の塩基
性染料Cathilon Pure Blue 5GH
(C.I.Basic Blue 3)やチアジン系の
塩基性染料メチレンブルー(C.I.Basic Bl
ue 9)は、pHが10以下の水中では酸化状態とな
り溶存するが、pH10以上の水中では還元状態となり
不溶化し析出する。このような構造変化は伴わないが、
一般にカルボキシル基、アミノ基、またはイミノ基を有
する親水性染料は、水溶液のpH変化によって溶解度が
大きく変化する。例えば、カルボキシル基を有する耐水
性改良インクジェット染料は、pH6以上の水には可溶
であるが、pH6未満の水には不溶で沈殿する。
【0032】水系電解液は、水系溶媒中に前記電着材料
を溶解または分散させて用いる。ここで、水系溶媒と
は、水を主成分とし、所望により本発明の効果を損なわ
ない範囲でアルコール等の水と親和性のある他の溶剤
や、種々の塩および添加剤等を添加した溶媒をいう。
【0033】水系電解液中には、電着速度を速めること
を目的として、電着材料以外の電解質を添加してもよ
い。電解質を添加すると溶液の導電率が増加する。本発
明者等が検討した結果、水系液体中の導電率と、電着速
度(言い換えると電着量)とは相関し(図7)、導電率
が高くなればなるほど一定時間に付着する電着膜の膜厚
が厚くなり、導電率が約100mS/cm2 (10Ω・
cmに相当する。)になると飽和する。従って、電着膜
の形成に影響しないイオン、例えばNa+ イオン、Cl
- イオン、SO4 2-イオン等を加えれば、電着速度を速
めることができる。水系電解液中の体積固有抵抗率は、
100 Ω・cm以上105 Ω・cm以下の範囲であるの
が好ましい。
【0034】光照射前の水系電解液のpHは、用いる電
着材料の状態変化が生じるpHより±2の範囲に設定す
るのが好ましい。水系電解液のpHをこのような範囲に
設定しておけば、電着膜が形成される前に電着材料の水
系溶媒への溶解が飽和状態となる。その結果、一旦電着
膜を形成してしまえば、膜形成後に水系電解液中に再溶
解し難いので、安定的に電着膜を形成することができ
る。一方、電着膜の形成時に、電着材料が未飽和状態で
あると、一旦電着膜が形成されても、電流等の供与を中
止した途端に膜が再溶解し始めることがある。尚、電着
液のpHを調整するには、電着特性に影響を与えない酸
性またはアルカリ性物質を添加することにより行う。
【0035】次に、水系電解液の基板近傍で生じるpH
変化、およびこれに伴う着色電着膜の形成機構について
説明する。一般的に、水溶液中に白金電極を浸し電流ま
たは電圧を供与すると、アノード近傍の水溶液中のOH
- イオンは消費されてO2 になり、水素イオンが増えて
pHが低下する。これは、アノード近傍でホール(p)
とOH- イオンとが結び付く以下の反応が起こるためで
ある。 2OH- +2p+ → 1/2(O2 )+H2 O 但し、この反応が起こるには、基板の電位が一定値(閾
値電位)を超える必要がある。閾値電位を超えて始めて
反応が進行し、水溶液中のpHが変化する(アノード近
傍ではpHが低下し、カソード近傍ではpHが増加す
る)。本発明では、光照射により光半導体に光起電力を
起こさせ、光照射部のみを閾値電位を超える電位とし、
基板の光照射部近傍の電解液のみに前記の反応を進行さ
せるものである。反応が進行した結果、光照射部近傍の
水系電解液のpHは変化し、これに対応して電着材料の
溶解度が変化し、光照射部のみに着色電着膜が形成され
る。
【0036】このように、光起電力を利用して電気化学
反応を引き起こす試みは、今までに種々検討されてき
た。例えば、A.Fujishima,K.Hond
a,Nature vol.238,p37,(197
2)には、n型光半導体のTiO 2 に光を照射して、生
じた光起電力により水の電気分解を行った例が報告され
ている。 また、 光起電力を利用した画像形成の例として
は、H.Yoneyama,et al,J.Elec
trochem.Soc.,p2414(1985)
に、Si基板上に光を照射して、生じた光起電力により
ピロールを電解重合し、 ドーピング・ 脱ドーピングで画
像形成を行った例が報告されている。 また、 我々も導電
性高分子のドーピング・ 脱ドーピングに色素を用い、 光
で画像形成する方法を特許出願中である。 しかし、光起
電力を利用して、導電性高分子により画像形成を行う場
合は、使用できる発色材料に限界がある。その結果、多
彩色の画像形成を行うのは困難であった。
【0037】導電性高分子が存在しない系であっても、
電着膜を形成することは可能であるが、電着膜形成に必
要な電圧は、 導電性高分子がある場合に比較して大きく
なる。 例えば、 前記特開平5−119209号公報「カ
ラーフィルター製造方法及びカラーフィルター製造用の
電着基板」、および特開平5−157905号公報「カ
ラーフィルター製造方法」では、 光半導体薄膜に光照射
を行い、該光照射部に発現した光導電性を利用して電着
膜を形成する技術が開示されているが、印加電圧は20
Vから100Vであり、電着物質は高分子の酸化還元反
応を利用している。 一方、 光半導体薄膜の光起電力は1
V未満(例えば、Siで0.6V程度)であり、画像を
形成するには光起電力だけでは不十分である。 あらかじ
め電流または電圧の供与により電位を嵩上げしておくこ
とも考えられるが、一定の電圧(用いる光半導体のバン
ドギャップに対応する電圧)を超えて電圧を印加すると
(例えば、Siで5Vを越える電圧)、半導体と電着液
間のショトキーバリヤーが壊れてしまい、画像形成がで
きなくなる。本発明では、電着に高分子等の酸化還元反
応を利用せず、前記のように、電着液中のpH変化に対
応した電着材料の溶解度変化を利用して電着膜を形成し
ているので、ショットキーバリヤーを破壊しない範囲
で、電着することが可能である。
【0038】本発明において、あらかじめ基板(基板中
の光透過性導電膜)に電流または電圧を供与しておいて
もよい。このときに印加するバイアスは、光半導体薄膜
が発現する光起電力により基板に生じる電位を補い、基
板の電位が閾値電位に達するようにその大きさを設定す
る。また、供与するバイアスは、ショトキーバリアーを
超えない大きさに設定する。あらかじめ基板に供与する
電流または電圧が大きすぎると、ショトキーバリアーが
壊れ、光照射されていない領域にも電流が流れ、光半導
体基板の全領域に電着膜が形成され、着色電着膜の形成
位置を制御できなくなるからである。例えば、TiO2
の光起電力は、約0.6Vであるので、2.0Vで電着
する電着材料であれば、1.4Vのバイアス電圧を印加
しつつ光照射すると、基板(光半導体膜)の光照射部の
電位は0.6V+1.4V=2.0Vとなり、電着に必
要な閾値電位を越え、光照射部のみに着色電着膜が形成
される。一方、この基板に2.5V以上のバイアス電圧
を印加すると、ショトキーバリアーが壊れてしまう。
【0039】次に、光半導体と着色電着材料の組み合わ
せについて説明する。本発明では、光起電力の形成に、
光半導体と接触した界面に生じるショトキーバリヤー
や、pn接合あるいはpin接合の障壁を利用してい
る。図8(A)にn型光半導体と電着液との界面に生じ
るショトキーバリヤーを、図8(B)にpin接合のエ
ネルギーバンドを模式的に示した。例えば、n型光半導
体を用いた場合(図8(A))、n型光半導体側を負に
した場合には、電流が流れる順方向であるので電流は流
れるが、逆に、n型光半導体側を正にした場合は、n型
光半導体と水系電解液とのショトキー接合がバリヤーを
形成して、電流は流れない。ところが、n型光半導体側
を正にして電流が流れない状態でも、光を照射するとn
型光半導体薄膜からエレクトロン・ホールペアが発生
し、ホールが溶液側に移動して電流が流れる。この場
合、n型光半導体を正電位にするのであるから電着する
材料はアニオン性分子でなければならない。従って、n
型光半導体とアニオン性分子の組合せとなり、逆にp型
光半導体ではカチオンが電着されることになる。特に、
n型光半導体を用いた場合はカルボキシル基を有するア
ニオン性分子、p型半導体を用いた場合はアミノ基、ま
たはイミノ基を有するカチオン性分子を含有する着色電
着材料を用いるのが好ましい。
【0040】導電性膜に電流または電圧を供与するに
は、導電性膜の側縁等に電流または電圧が供与されるた
めの通電路を設ければよい。電流または電圧の供給に
は、ポテンショスタット等を用いる。
【0041】光半導体薄膜への光照射の光源には、水銀
灯、水銀キセノンランプ、He−Cdレーザ、ガスレー
ザ、エキシマレーザ、He−Neレーザ、半導体レー
ザ、赤外線レーザ等、従来知られている光源を広く用い
ることができる。また、照射光は、光半導体薄膜に対し
て光起電力を発生させる波長域の光である必要がある。
例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛等の光半導体は、紫外
線の照射により光起電力を発生する。他方、ポリシリコ
ン、フタロシアニン系化合物等は、赤外線の照射により
光起電力を発生する。このように、用いる光半導体が感
知する光の光源を適宜選択すればよい。画像様に光照射
する方法としては、フォトマスク等を介して水銀灯、水
銀キセノンランプ等を用いて全面露光する方法や、レー
ザを用いて走査露光する方法等がある。
【0042】次に、ブラックマトリックスの形成工程に
ついて詳細に説明する。ブラックマトリックス層のうち
黒色電着膜の形成工程には、色材としてカーボンブラッ
クを含有する電着材料を用いるのが好ましい。カーボン
ブラックを用いると、形成される黒色電着膜が導電性を
有するので、黒色電着膜の形成領域が、金属メッキの形
成工程においてそのまま電極部として使用できる。その
他、電着材料に含有される高分子材料については、着色
電着膜の形成工程に用いる材料と同様である。着色電着
膜を形成した後、黒色電着膜を形成する場合は、例え
ば、基板を全面露光するとともに、所望により、黒色電
着材料が析出するのに必要な閾値電位を越えるのに充分
なバイアスを印加する。着色電着膜の間隙には、光半導
体が露出しているので、この部分が電極部となり、該電
極部に容易に黒色電着膜を形成することができる。ま
た、露光せずに、高いバイアスを印加して黒色電着膜を
形成してもよい。この方法により黒色電着膜を形成する
には、R.G.B.の着色電着膜の各々が絶縁性となる
ように、電着材料を選択する。絶縁性の目安としては、
電着膜の体積固有抵抗値が1.0×103 Ω・cm以
上、好ましくは1.0×104 Ω・cm以上になるよう
に電着材料を選択する。
【0043】金属メッキ薄膜の形成工程では、基板に選
択的に電極部を形成して、水系電解液中で通電し、該電
極部に金属メッキ薄膜を形成する。金属メッキ薄膜が着
膜した上層では、金属膜の抵抗が低いために、発生電流
の拡散が生じ、不要に電着膜が積層され難い傾向があ
り、ブラックマトリックスを薄層化できる点で好まし
い。金属メッキ薄膜を、着色電着膜の形成工程後に実施
する場合は、使用する水系電解液は着色電着膜に悪影響
を及ぼさない液特性を有しているのが好ましい。例え
ば、着色電着膜が、陰イオン性解離基を有する電着材料
からなる場合は、水系電解液は酸性系であるのが好まし
い。また、金属メッキ薄膜の形成工程を、着色電着膜の
形成工程前に実施する場合は、金属メッキ薄膜が着色電
着膜の形成工程に用いる水系電解液に対して、耐性を有
しているのが好ましい。従って、金属メッキ薄膜形成工
程においては、形成される金属メッキ薄膜が高い堅牢性
を有するような金属を含有する水系電解液を用いるのが
好ましい。例えば、水系電解液中には、Ni,Cr,C
u,Au,Ag,Mo,Sn,Zn,Co,Ti,T
a,Pb,Rrより選択される金属イオンを1種、また
は複数種用いてもよい。特に、Ni,Cr,Cu,A
u,Ag,Mo,Sn,Zn,Coより選択される金属
イオンは、薄膜形成能およびメッキ液安定性等のの点で
好ましい。尚、金属は陰極性の電極に析出するものがほ
とんどなので、例えば、基板を構成する光半導体薄膜と
して酸化チタン等のn型光半導体を用いる場合は、着色
電着膜を形成する工程では基板が陽極性となるようにバ
イアスを印加し、金属メッキ薄膜を形成する工程におい
ては基板が陰極性となるようにバイアスを印加する。
【0044】各色の着色電着膜の形成工程の後、あるい
はブラックマトリックスの形成工程の後に、基板に付着
している各工程に用いる水系電解液を除去することを目
的として、基板を液体洗浄してもよい。用いる洗浄液
は、透明で安全性の高い不活性な液体が好ましい。ま
た、電着膜の固形化が促進されるような洗浄液を用いる
と、電着膜の膜強度が向上するのでさらに好ましい。そ
のような洗浄液としては、水系電解液の析出開始pH値
よりも含有される電着材料が析出し易いpHに調製され
ている水系液体が好ましい。このようなpH調製液で電
着膜が形成された基板を洗浄すると、基板に付着してい
る前工程に使用した水系電解液等を除去できるととも
に、電着膜の膜強度を向上させることができる。このよ
うな洗浄により、例えば、カルボキシルキ等の陰イオン
性解離基を有する電着材料を用いた場合は、着色電着膜
のpH値が電着材料の析出開始のpH値よりも低く、ア
ミノ基等の陽イオン性解離基を有する電着材料の場合
は、着色電着膜のpH値が電着材料の析出開始のpH値
よりも高くすることにより、電着膜の堅牢性が向上し、
結果として解像度の高いカラーフィルターを作製でき
る。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて、さらに詳細
に説明するが、本発明はこれに制限されるものではな
い。 実施例1 1.5mmの厚さの石英ガラス基板に、ITOの透明導
電層をスパッタリング法で0.1μmとなるように製膜
し、さらに0.5μmのTiO2 を製膜した。つぎに、
TiO2 の光電流特性を上げるために水素と窒素の混合
気体中で還元処理を行った。その処理は、4%の水素ガ
スが混合された純窒素ガス中で460℃で10分間アニ
ールすることにより行った。作製したTiO2 薄膜の体
積抵抗値は、5×104 Ω・cmであった。このように
して作製した基板を、電気化学分野で一般的な三極式の
配置(図2参照)とした。用いた水系電解液は、電着性
高分子材料(スチレン−アクリル酸ランダム共重合体;
分子量19,000;疎水基/(親水基+疎水基)のモ
ル比73%;酸価90;ガラス転移点45℃;流動開始
点90℃;分解点247℃;析出開始点pH=5.8)
と、アゾ系赤色超微粒子顔料を固形分比率で5対5に分
散させた水溶液であった。この水溶液の体積固有抵抗率
は3×102 Ω・cmであった。
【0046】前記水系電解液中で、飽和カロメル電極に
対しTiO2 電極をワーク電極として利用し、ワーク電
極に1.7Vのバイアス電位を与えて基板の裏側から水
銀キセノンランプ(山下電装製、波長365nmの光強
度50mW/cm2 )によりマスクパターン画像のフォ
トマスクを用いて3秒間前記光を照射したところ、Ti
2 表面に透過光が照射されたその領域だけレッドのマ
スクフィルターパターンが形成された。次に、前記高分
子材であるスチレン−アクリル酸共重合体とフタロシア
ニンのグリーン系超微粒子顔料を固形分比率で5対5に
分散させた顔料を含む水溶液(体積固有抵抗率2.5×
102 Ω・cm)中で飽和カロメル電極に対しTiO2
電極を作用電極として利用し、作用電極を1.7Vにし
て基板の裏側から水銀キセノンランプ(山下電装製、波
長365nmの光強度50mW/cm2 )を用いて、フ
ォトマスクを介して4秒間透過光を照射した。TiO2
表面の光が照射された領域だけグリーンのマスクフィル
ターパターンが形成された。その後pH値4.5のpH
調整液で充分にカスケイド洗浄を行った。同様に、前記
高分子材である前記スチレン−アクリル酸共重合体とフ
タロシアニンブルー系超微粒子顔料を固形分比率で5対
5に分散させた顔料を含む水溶液(体積固有抵抗率2.
8×102 Ω・cm)中で、飽和カロメル電極に対しT
iO2 電極を作用電極として利用し、作用電極を1.8
Vにして基板の裏側から同様に光照射を行った。TiO
2 表面に透過光が照射された領域だけブルーのマスクフ
ィルターパターンが形成された。このようにして3原色
からなるカラーフィルター層が形成された。
【0047】次に、前記高分子材である前記スチレン−
アクリル酸共重合体とカーボンブラックの超微粒子顔料
を固形分比率で2対8に分散させた分散液中で、飽和カ
ロメル電極に対しTiO2 電極を作用電極として利用
し、作用電極を1.5Vにして基板の裏側から水銀キセ
ノンランプ(山下電装製、波長365nmの光強度50
mW/cm2 )を用いて、基板全面に4秒間光照射した
ところ、カラーフィルター層が形成されていないTiO
2 層表面に黒色のパターンが形成された。その後pH値
4.5のpH調整液で十分にカスケイド洗浄を行った。
次に、pH値4.6のpH調整液体で洗浄した後、pH
値が4.3の硫酸ニッケルを主成分とするNiメッキ液
に全体を浸漬させ、その後、基板にマイナスの電圧のバ
イアスを印加した。それにより黒色のパターンを構成し
ている黒色電着膜部分に、ニッケルメッキ着膜が生じ、
0.2μm厚のニッケルメッキ薄膜が形成された。この
ように、黒色電着膜と金属メッキ薄膜からなる積層ブラ
ックマトリックスを形成した。ブラックマトリックスの
層厚は、800nmであった。積層ブラックマトリック
ス膜の光学透過濃度は3.5であった。
【0048】次に、その上部に、保護層をコーティング
してカラーフィルターとした。得られたカラーフィルタ
ーは、境界部分が光学的に明確に示され、境界部分にお
いても漏れ光は認められず、良好な光学特性を有してい
た。作製したカラーフィルターのフィルター部とブラッ
クマトリックス部の境界の光学特性を評価したところ、
境界のエッジ部のズレは1.2μm以内であり、高精度
であることが確認できた。また、純水中に20日間浸漬
し、膜質を観察したが、変化は認められず、このカラー
フィルターが十分な堅牢性を示すことが確認できた。
【0049】実施例2 1.2mm厚さの無アルカリガラス基板にスパッタリン
グ法で0.2μm厚みのITOの透明導電膜を製膜し、
さらに0.4μm厚みのTiO2 をスパッタリング法で
製膜した。次に、TiO2 の光電流特性を向上させるた
めに還元処理として5%の水素ガスが混合された純窒素
ガス中で420℃で20分間アニールを行った。得られ
たTiO2 の体積抵抗値は、4×104 Ω・cmであっ
た。このようにして得られた基板を電気化学で一般的に
用いる三極式の配置(図2参照)とした。用いた水系電
解液は、電着性高分子材料(スチレン−アクリル酸ラン
ダム共重合体;分子量22,000;疎水基/(親水基
+疎水基)のモル比70%;酸価100;ガラス転移点
55℃;流動開始点94℃;分解点254℃;析出開始
点pH5.9)であるスチレン−アクリル酸共重合体
と、カーボンブラックの超微粒子顔料とを固形分比率で
1対9に分散させた顔料を含む水溶液であった。
【0050】この水系電解液中で、飽和カロメル電極に
対しTiO2 電極を作用電極として利用し、作用電極を
1.7Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ(山
下電装製、波長365nmの光強度50mW/cm2
を用いて、フォトマスクを介して2秒間透過光を照射し
たところ、TiO2 表面に光が照射された領域だけ黒色
のパターンが形成された。その後pH値4.5のpH調
整液で十分にカスケイド洗浄を行った。次にpH値を
3.6に調製した液温30℃の塩化スズメッキ液に、基
板全体を浸漬させ、その後基板裏面より全体に逆性の電
圧印加を行い、ブラックマトリックスの画像パターンを
投影露光し、15秒間メッキ電流を発生させ0.12μ
m厚のスズのメッキ膜を前記のカーボンブラックの電着
高分子膜上に着膜した。これにより表面が平滑で薄層の
均一なブラックマトリックス層を形成できた。ブラック
マトリックス層の膜厚は0.7μm、光学透過濃度は
3.6であった。
【0051】次に、ブラックマトリックス層を有する基
板を電気化学で一般的に用いる三極式の配置(図2参
照)とした。用いた水系電解液は、スチレン−アクリル
酸共重合体(分子量14,000;疎水基/(親水基+
疎水基)のモル比73%;酸価89;ガラス転移点42
℃;流動開始点97℃;分解点238℃;析出開始点p
H6.3)と、アゾ系赤色超微粒子顔料を固形分比率で
6対4に分散させた顔料を含む水溶液(体積固有抵抗率
3.2×102 Ω・cm)であった。この水系電解液中
で、飽和カロメル電極に対しTiO2 電極を作用電極と
して利用し、作用電極を1.8Vにして基板の裏側から
水銀キセノンランプ(山下電装製、波長365nmの光
強度50mW/cm2 )を用いて、レッド色用フォトマ
スクを介して6秒間光を照射したところ、TiO2 表面
に光が照射された領域だけレッドのマスクフィルターパ
ターンが形成された。
【0052】その後、基板をpH値4.8のpH調整液
で洗浄した。次に、前記高分子材料とフタロシアニング
リーン系超微粒子顔料を固形分比率で6対4に分散させ
た顔料を含む水溶液(体積固有抵抗率3.5×102 Ω
・cm)中で、飽和カロメル電極に対しTiO2 電極を
作用電極として利用し、作用電極を1.8Vにして基板
の裏側から水銀キセノンランプ(山下電装製、波長36
5nmの光強度50mW/cm2 )を用いて、グリーン
色用のフォトマスクを介して7秒間光を照射したとこ
ろ、TiO2 表面に光が照射された領域だけグリーンの
マスクフィルターパターンが形成された。その後、基板
をpH値4.7のpH調整液で洗浄した。同様に、前記
高分子材料とフタロシアニンブルー系超微粒子顔料を固
形分比率で6対4に分散させた顔料を含む水溶液(体積
固有抵抗率3.1×102 Ω・cm)中で、飽和カロメ
ル電極に対しTiO2 電極を作用電極として利用し、作
用電極を1.9Vにして基板の裏側から水銀キセノンラ
ンプ(山下電装製、波長365nmの光強度50mW/
cm2 )を用いて、ブルー色のフォトマスクを介して7
秒間光を照射したところ、TiO2 表面に光が照射され
た領域だけブルーのマスクフィルターパターンが形成さ
れた。このようにして、3原色からなるカラーフィルタ
ー層を形成した。
【0053】次に、基板をpH値4.2のpH調整液で
洗浄し、その上部に保護層をコーティングしてカラーフ
ィルターとした。得られたカラーフィルターは、境界部
分が光学的に明確に示され、境界部分においても漏れ光
は認められず、良好な光学特性を有していた。作製した
カラーフィルターのフィルター部とブラックマトリック
ス部の境界の光学特性を評価したところ、境界のエッジ
部のズレは2.1μm以内であり、高精度であることが
確認できた。また、純水中に20日間浸漬し、膜質を観
察したが、変化は認められず、このカラーフィルターが
十分な堅牢性を示すことが確認できた。
【0054】実施例3 5mm厚のパイレックスガラス基板に、ITOの透明導
電膜をスパッタリングで0.16μm厚に製膜し、IT
O薄膜上にゾル−ゲル法により0.8μm厚のTiO2
層を製膜した。製膜はITO基板上にスピンコート法に
よりTiO2 のアルコキシドを用いて、回転速度140
0回転で行った。その後、約500℃で1時間加熱処理
しTiO2 膜を作製した。さらに、還元処理として、実
施例1と同様に4%の水素ガスが混合された純窒素ガス
中で360度で20分間アニールを行い基板を得た。次
に、この基板をpH値4.2のpH調整液で洗浄し、電
気化学で一般的に用いる三極式の配置(図2参照)とし
た。用いた水系電解液は、電着性高分子材料(スチレン
−アクリル酸ランダム共重合体;分子量13,000;
疎水基/(親水基+疎水基)のモル比70%;酸価9
5;ガラス転移点46℃;流動開始点90℃;分解点2
44℃;析出開始点pH5.9)であるスチレン−アク
リル酸共重合体と、カーボンブラックの超微粒子顔料を
固形分比率で1対9に分散させた顔料を含む水溶液であ
った。
【0055】この水系電解液中で、飽和カロメル電極に
対しTiO2 電極を作用電極として利用し、作用電極を
1.7Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ(山
下電装製、波長365nmの光強度50mW/cm2
を用いて、フォトマスクを介して2秒間透過光を照射し
たところ、TiO2 表面に光が照射された領域だけ黒色
のパターンが形成された。その後pH値4.5のpH調
整液で十分にカスケイド洗浄を行った。次に、液温50
℃のニッケルメッキ液に、黒色電着膜を有する基板をT
iO2 面がメッキ液に浸漬するように設置し、基板の裏
側から水銀キセノンランプ(山下電装製、波長365n
mの光強度50mW/cm2 )を用いてブラックマトリ
ックスのパターン像を逆性の電圧を印加した状態で投影
して、そのパターン照射面に光電流を発生させ、その非
発生面にニッケルのメッキ膜を0.2μm厚みに着膜し
た。この後、さらに、黒色電着膜および金属メッキ薄膜
を有する基板を、前記スチレン−アクリル酸共重合体と
カーボンブラックの超微粒子顔料を固形分比率で1対9
に分散させた顔料を含む水溶液中で、飽和カロメル電極
に対しTiO2 電極を作用電極として利用し、作用電極
を1.7Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ
(山下電装製、波長365nmの光強度50mW/cm
2 )を用いて、フォトマスクを介して1秒間透過光を照
射した。TiO 2 表面に光が照射された領域だけ黒色の
パターンが形成された。その後pH値4.5のpH調整
液で十分にカスケイド洗浄を行った。このようにして、
黒色電着膜、金属メッキ薄膜、および黒色電着膜とから
なるブラックマトリックスを形成した。ブラックマトリ
ックス層の膜厚は0.85μm、光学透過濃度は3.9
であった。
【0056】次に、ブラックマトリックス層を有する基
板を、電気化学で一般的な三極式の配置(図2参照)と
した。用いた水系電解液は、電着性高分子材料(スチレ
ン−アクリル酸共重合体;分子量10,000;疎水基
/(親水基+疎水基)のモル比68%;酸価160;ガ
ラス転移点35℃;流動開始点85℃;分解点240
℃;析出開始点pH5.8)と、アゾ系赤色超微粒子顔
料を固形分比率で8対2に分散させた顔料を含む水溶液
(体積固有抵抗率1.8×102 Ω・cm)であった。
この水系電解液中で、飽和カロメル電極に対しTiO2
電極を作用電極として利用し、作用電極を1.7Vにし
て基板の裏側から水銀キセノンランプ(山下電装製、波
長365nmの光強度50mW/cm2 )を用いて、フ
ォトマスクを介して5秒間光を照射したところ、TiO
2 表面に光が照射された領域だけレッド色のマスクフィ
ルターパターンが形成された。その後、そのパターン像
をpH値4.2のpH調整液で浸水洗浄した。
【0057】次に、前記電着性高分子材料とフタロシア
ニングリーン系超微粒子顔料を固形分比率で8対2に分
散させた水分散液(体積固有抵抗率2.0×102 Ω・
cm)中で、飽和カロメル電極に対しTiO2 電極を作
用電極として利用し、作用電極を1.7Vにして基板の
裏側から水銀キセノンランプ(山下電装製、波長365
nmの光強度50mW/cm2 )を用いて、グリーン色
のフォトマスクを介して5秒間光を照射したところ、T
iO2 表面に光が照射された領域だけグリーンのマスク
フィルターパターンが形成された。その後pH値4.6
のpH調整液で洗浄した。次に、同様に、前記電着性高
分子材料とフタロシアニンブルー系超微粒子顔料を固形
分比率で8対2に分散させた顔料を含む水溶液(体積固
有抵抗率2.1×102 Ω・cm)中で、飽和カロメル
電極に対しTiO2 電極を作用電極として利用し、作用
電極を1.7Vにして基板の裏側から水銀キセノンラン
プ(山下電装製、波長365nmの光強度50mW/c
2 )を用いて、ブルー色のフォトマスクを介して5秒
間光を照射したところ、TiO2 表面に光が照射された
領域だけブルーのマスクフィルターパターンが形成され
た。このようにして、3原色からなるカラーフィルター
層が形成された。その後、pH値4.5のpH調整液で
洗浄し乾燥した後、0.2mm厚のポリイミドフィルム
を電着層面上に加熱転写し、カラーフィルターを作製し
た。
【0058】得られたカラーフィルターは、境界部分が
光学的に明確に示され、境界部分においても漏れ光は認
められず、良好な光学特性を有していた。作製したカラ
ーフィルターのフィルター部とブラックマトリックス部
の境界の光学特性を評価したところ、境界のエッジ部の
ズレは2.8μm以内であり、高精度であることが確認
できた。また、純水中に20日間浸漬し、膜質を観察し
たが、変化は認められず、このカラーフィルターが十分
な堅牢性を示すことが確認できた。
【0059】実施例4 厚さ3mmの石英ガラス基板にITOの透明導電膜をス
パッタリング法で0.3μm厚に製膜し、ITO薄膜上
にシランガスのグロー放電着膜法によりa−Si膜と着
膜後半にジボランガスを導入しながら着膜して、p型a
−Si膜を積層し、0.1μm厚の光起電力機能を有す
る光半導体薄膜を製膜した。そのあと、レーザー光線に
より約550℃の表面温度になるように加熱処理を行
い、Si膜の結晶化度を上昇させ、pn接合型poly
−Si膜とした。次に、この基板を、電気化学で一般的
な三極式の配置(図2参照)とした。用いた水系電解液
は、実施例1と同様の電着性高分子材料とアゾ系赤色超
微粒子顔料を固形分比率で7対3に弱アルカリ性水溶液
(体積固有抵抗率2.1×102Ω・cm)中に分散さ
せたものであった。この水系電解液中で、飽和カロメル
電極に対しSi層電極を作用電極として利用し、作用電
極を1.7Vにして基板の裏側からHe−Neレーザー
光源を用いてレッドフィルター画素に対応した信号のレ
ーザー光を照射したところ、Si層の表面の光照射され
た領域だけレッド色のフィルターパターンが形成され
た。その後、pH値5.0のpH調整液で浸水洗浄し
た。
【0060】次に、前記電着性高分子材料とフタロシア
ニングリーン系超微粒子顔料を固形分比率で7対3に分
散させた水系顔料分散液(体積固有抵抗率2.5×10
2 Ω・cm)中で、飽和カロメル電極に対しSi電極を
作用電極として利用し、作用電極を1.7Vにして基板
の裏側から先ほどと同様にHe−Neレーザー光を石英
基板側から照射したところ、Si表面の光照射された領
域だけにグリーンのフィルターパターンが形成された。
その後、そのパターン像をpH値5.0のpH調整液で
浸水洗浄した。同様に、前記電着性高分子材料とフタロ
シアニンブルー系超微粒子顔料を固形分比率で7対3に
分散させた水系顔料分散液(体積固有抵抗率2.4×1
2 Ω・cm)中で、飽和カロメル電極に対しSi電極
を作用電極として利用し、作用電極を1.7Vにして基
板の裏側から前記同様にレーザー光を照射したところ、
Si表面の光が照射された領域だけブルーのフィルター
パターンが形成されて、3原色からなるカラーフィルタ
ー層が形成された。
【0061】次に、そのカラーフィルター層を有する基
板をpH値3.2のpH調整液で浸水洗浄した。さら
に、pH値4.2のpH調整液で洗浄した後、液温20
℃のニッケルメッキ液に、前記基板をSi面をメッキ液
に浸漬させて設置し、基板に逆極性のバイアス電位を印
加して、フィルター電着部以外の部分でメッキ電位を発
生させて金属メッキ薄膜を形成した。この後、基板を電
気化学で一般的に用いる三極式の配置(図2参照)とし
た。用いた水系電解液は、電着性高分子材料(スチレン
−アクル酸ランダム共重合体;分子量22,000;疎
水基/(親水基+疎水基)のモル比70%;酸価10
0;ガラス転移点55℃;流動開始点94℃;分解点2
54℃;析出開始点pH5.9)であるスチレン−アク
リル酸共重合体と、カーボンブラックの超微粒子顔料を
固形分比率で1対9に分散させた顔料を含む水溶液中で
飽和カロメル電極に対しSi電極を作用電極として利用
し、作用電極を1.7Vにして基板の裏側から水銀キセ
ノンランプ(山下電装製、波長365nmの光強度50
mW/cm2)を用いて、フォトマスクを介して2秒間
透過光を照射したところ、Si表面に光が照射された領
域だけ金属メッキ膜上に黒色のパターンが形成された。
このようにして、金属メッキ薄膜および黒色電着膜から
なるブラックマトリックス層を形成した。このブラック
マトリックス層は、0.2μmの厚みであった。この膜
の光学透過濃度は、3.2であった。
【0062】その後、上部にポリイミドの保護層をコー
ティングしてカラーフィルターを完成させた。得られた
カラーフィルターは、境界部分が光学的に明確に示さ
れ、境界部分においても漏れ光は認められず、良好な光
学特性を有していた。また、純水中に20日間浸漬し、
膜質を観察したが、変化は認められず、このカラーフィ
ルターが十分な堅牢性を示すことが確認できた。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、フォトリソグラフィ技
術を用いることなく、高解像度で透光性が高いととも
に、外部光の反射が殆ど無いブラックマトリックスを有
するカラーフィルタを提供することができる。また、カ
ラーフィルター層とブラックマトリックス層とのエッジ
端部の境界線が明確で、光反射性が殆どないハイコント
ラストなカラーフィルターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラーフィルターの製造方法の一例
を概略的に示した工程図である。
【図2】 本発明のカラーフィルターの製造方法に用い
られる装置の一例を示す概略図である。
【図3】 本発明のカラーフィルターの概略断面図であ
る。
【図4】 金属メッキ薄膜の厚みおよび黒色電着膜の厚
みと、透過光学濃度との関係を示すグラフである。
【図5】 イオン性分子の溶解特性と溶液のpH変化と
の相関を示したグラフである。Aは本発明に用いられる
電着材料として好ましいイオン性分子、Bは電着材料と
して不適当なイオン性分子、Cは電着応答性の低いイオ
ン性分子の溶解特性の変化を示している。
【図6】 本発明の電着材料として好ましいイオン性分
子の溶解特性と溶液のpH変化との相関を示した。Aは
アニオン性分子の電着材料、Bはカチオン性分子の電着
材料の溶解特性を示している。
【図7】 水系液体中の導電率と、電着量との相関を示
すグラフである。
【図8】 (A)はn型光半導体と電着液との界面に生
じるショトキーバリヤーを、(B)はpin接合のエネ
ルギーバンドを模式的に示した図である。
【符号の説明】
10 基板 11 支持体 12 導
電膜 13 光半導体薄膜 20 水系電解液 21 着色電着層 22 黒
色電着層 23 金属メッキ薄膜 24 電源 25 制
御電極 26 制御電極コントロールユニット 27 対
向電極 28 フォトマスク 30 光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 敬司 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H048 BA00 BA62 BB02 BB14 BB42 4J038 CA021 CB021 CC021 CC081 CF021 CG021 CG031 CG061 CG081 CG141 CG161 CG171 CH031 CH121 GA09 KA08 PA04 PB08 PB09 PC03 PC08

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性支持体上に、光透過性の導電膜
    および光起電力機能を有する光半導体薄膜をこの順で積
    層した基板を、少なくとも色材を含有する電着材料を含
    む水系電解液中で光照射し、前記光半導体薄膜の光照射
    部に光起電力を発生させ、電気化学的に前記電着材料を
    析出させて着色電着膜を形成する工程と、電着法により
    ブラックマトリックスを形成する工程とを含むカラーフ
    ィルターの作製方法であって、前記ブラックマトリック
    スを形成する工程が、 選択的に電極部分を形成した前記基板に、少なくとも黒
    色の色材を含有する電着材料を含む水系電解液中で電圧
    を供与することにより該電極部分に黒色電着膜を形成す
    る工程と、 選択的に電極部分を形成した前記基板に、少なくとも金
    属を含有する電着材料を含む水系電解液中で電圧を供与
    することにより該電極部分に金属メッキ薄膜を形成する
    工程とを含むカラーフィルターの作製方法。
  2. 【請求項2】 着色電着膜を形成する工程の後に、基板
    の全面にバイアス電圧を印加して、基板の着色電着膜が
    形成されていない部分に選択的に電極部分を形成し、該
    電極部分に黒色電着膜を形成し、その後、黒色電着膜が
    形成された部分に金属メッキ薄膜を形成することを特徴
    とする請求項1に記載のカラーフィルターの作製方法。
  3. 【請求項3】 光半導体薄膜がn型光半導体薄膜であ
    り、着色電着膜を形成する工程において、光半導体薄膜
    上に光照射により選択的に陽極性の電極部分を形成し、
    該電極部分に電着材料を析出させることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のカラーフィルターの作製
    方法。
  4. 【請求項4】 光半導体薄膜が、n型光半導体とp型光
    半導体を順に積層したpn接合、またはn型光半導体、
    i型光半導体、p型光半導体を順に積層したpin接合
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のカラーフィルターの作製方法。
  5. 【請求項5】 着色電着膜を形成する工程において、カ
    ルボキシル基を有する化合物を電着材料として用いるこ
    とを特徴とする請求項3または請求項4に記載のカラー
    フィルターの作製方法。
  6. 【請求項6】 着色電着膜を形成する工程において、析
    出した電着材料からなる着色電着膜中のpH値が、電着
    材料の析出開始のpH値より低いことを特徴とする請求
    項3から請求項5までのいずれか1項に記載のカラーフ
    ィルターの作製方法。
  7. 【請求項7】 光半導体薄膜がp型光半導体薄膜であ
    り、着色電着膜を形成する工程において、光半導体薄膜
    上に光照射により選択的に陰極性の電極部分を形成し、
    該電極部分に電着材料を析出させることを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載のカラーフィルターの作製
    方法。
  8. 【請求項8】 光半導体薄膜が、p型光半導体とn型光
    半導体を順に積層したpn接合、またはp型光半導体、
    i型光半導体、n型光半導体を順に積層したpin接合
    を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のカラーフィルターの作製方法。
  9. 【請求項9】 着色電着膜を形成する工程において、ア
    ミノ基またはイミノ基を有する化合物を電着材料として
    用いることを特徴とする請求項7または請求項8に記載
    のカラーフィルターの作製方法。
  10. 【請求項10】 着色電着膜を形成する工程において、
    析出した電着材料からなる着色電着膜中のpH値が、電
    着材料の析出開始のpH値より高いことを特徴とする請
    求項7から請求項9までのいずれか1項に記載のカラー
    フィルターの作製方法。
  11. 【請求項11】 光半導体薄膜が、酸化チタン、炭化珪
    素、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化錫、および
    酸化モリブデンのうち少なくとも1つを含有する材料か
    らなる化合物光半導体薄膜であることを特徴とする請求
    項1から請求項10までのいずれか1項に記載のカラー
    フィルターの作製方法。
  12. 【請求項12】 光半導体薄膜が、金属フタロシアニン
    顔料、ぺリレン顔料、アゾ顔料、およびポリビニルカル
    バゾ−ルのうち少なくとも1つを含有する材料からなる
    有機光半導体であることを特徴とする請求項1から請求
    項10までのいずれか1項に記載のカラーフィルターの
    作製方法。
  13. 【請求項13】 金属メッキ薄膜の形成工程において、
    Ni,Cr,Cu,Au,Ag,Mo,Sn,Zn,C
    oより選択された金属イオン化合物を少なくとも1種含
    有する水系電解液を用いることを特徴とする請求項1か
    ら請求項12までのいずれか1項に記載のカラーフィル
    ターの作製方法。
  14. 【請求項14】 光半導体薄膜が、10-2以上108 Ω
    ・cm以下の体積抵抗値であることを特徴とする請求項
    1から請求項13まのでいずれか1項に記載のカラーフ
    ィルターの作製方法。
  15. 【請求項15】 光半導体薄膜が、微結晶性又は多結晶
    性の膜質を有することを特徴とする請求項1から請求項
    14までのいずれか1項に記載のカラーフィルターの作
    製方法。
  16. 【請求項16】 着色電着膜を形成する工程において、
    電位差が5V以内の範囲で電着材料を析出させることを
    特徴とする請求項1から請求項15に記載のカラーフィ
    ルターの作製方法。
  17. 【請求項17】 着色電着膜を形成する工程において、
    水系電解液にイオン解離性の塩を加えて、水系電解液の
    体積固有抵抗率を100Ω・cm以上106Ω・cm以
    下の範囲にすることを特徴とする請求項1から請求項1
    6までのいずれか1項に記載のカラーフィルターの作製
    方法。
  18. 【請求項18】 着色電着膜を形成する工程において、
    電着材料が高分子を含有し、該高分子が疎水性基を有す
    るモノマーと親水性基を有するモノマーのランダム共重
    合体であり、かつ、モノマ−単位の疎水性基数と親水性
    基数の総数に対する疎水性基数の割合が40%以上80
    %以下であることを特徴とする請求項1から請求項17
    のいずれか1項に記載のカラーフィルターの作製方法。
  19. 【請求項19】 高分子成分のモノマ−単位の親水性基
    部分の基数の50%以上がpHの変化により親水性基か
    ら疎水性基に可逆的に変化できるモノマ−単位の親水性
    基部分を有することを特徴とする請求項1から請求項1
    8までのいずれか1項に記載のカラーフィルターの作製
    方法。
  20. 【請求項20】 ブラックマトリックス層が、黒色の色
    材を含有する樹脂からなる黒色薄膜と、金属メッキ薄膜
    とを積層した構造であることを特徴とするカラーフィル
    ター。
  21. 【請求項21】 ブラックマトリックス層が厚み70n
    m以上900nm以下であることを特徴とする請求項2
    0に記載のカラーフィルター。
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CN114537006A (zh) * 2021-03-19 2022-05-27 北京劲吾新能源科技有限公司 一种利用水溶性薄膜制作彩色光伏的方法及彩色光伏

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