JP2001202027A - カラーフィルタ付駆動基板及びその製造方法、及び液晶表示素子 - Google Patents

カラーフィルタ付駆動基板及びその製造方法、及び液晶表示素子

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JP2001202027A
JP2001202027A JP2000012245A JP2000012245A JP2001202027A JP 2001202027 A JP2001202027 A JP 2001202027A JP 2000012245 A JP2000012245 A JP 2000012245A JP 2000012245 A JP2000012245 A JP 2000012245A JP 2001202027 A JP2001202027 A JP 2001202027A
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Hidekazu Akutsu
英一 圷
Masanori Hirota
匡紀 廣田
Takayuki Yamada
高幸 山田
Yoshio Nishihara
義雄 西原
Kenichi Kobayashi
健一 小林
Shigemi Otsu
茂実 大津
Takao Tomono
孝夫 友野
Takashi Shimizu
敬司 清水
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 TFT駆動基板及びカラーフィルタの組合せ
によることなく、電子回路材料を備えた基板に、その駆
動電圧を利用して直接高解像度で表面平滑性に優れ、か
つ均一で十分な着色濃度を有するカラーフィルタを形成
しうるカラーフィルタ付駆動基板の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 光透過性の基体上に、電子回路材料と該
電子回路材料を介してデータ配線に接続された光透過性
の電極部とを有する基板を、色材を含有する電着材料を
含む水系電解液に接触させ、前記電極部に、データ配線
から供給されるエネルギーと、該エネルギーとは異なる
補償エネルギーとの総和エネルギーを印加して、該電極
部上に電気化学的に前記電着材料を析出させて着色電着
膜を形成するカラーフィルタ付駆動基板の製造方法であ
る。補償エネルギーが、電極部上に設けられた光透過性
の光半導体層に光照射して得られる光起電力である態様
が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCDカメラや液
晶表示素子等の各種表示素子や、カラーイメージセンサ
ーに使用される駆動素子及びその製造方法、及び液晶表
示素子に関し、詳しくは、薄膜トランジスタ(TFT)
等の電子回路材料を備えた基板に直接着色膜(カラーフ
ィルタ)を形成する方法、該カラーフィルタを有する駆
動素子、該駆動素子を備えた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイパネルは、薄膜トラン
ジスタ(以下、「TFT」ということがある。)等の駆
動素子と画素電極とをマトリックス状に規則的に配置し
た駆動側基板と、表面にカラーフィルタ及び共通電極を
形成したフィルタ側基板とを、スペーサを介して互いに
対向するように位置合わせし、さらにスペーサにより形
成された間隙部に液晶材料を封入し配置することにより
製造されるものが主流となっている。
【0003】上記フィルタ基板の製造に際し、カラーフ
ィルタを形成する場合、フォトリソグラフィ法を赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)の各色について繰り返す
ことにより形成する方法が主流となっている。しかし、
この方法では、被パターニング膜を所定パターンの露光
マスクを用いて露光処理し、さらに現像、洗浄処理等を
施して被パターニング膜をパターン化する工程を3回繰
り返さなければならず、カラーフィルタの形成に多大な
時間を要する。また、パターン化するための露光マスク
を3種類必要とするので、フィルタ側基板の製造コスト
も高くなる。さらに、露光マスクや駆動側及びフィルタ
側の両基板間の位置合わせ精度に誤差があると、カラー
フィルタの配置位置にずれを生じてしまい、表示品質や
歩溜まりの低下を招くといった問題がある。
【0004】上記問題を解決するために、近年では、カ
ラーフィルタ自体を上記駆動側基板に直接一体的に形成
する技術が提案されている。駆動側基板に直接カラーフ
ィルタを形成するには、一般的な顔料分散膜を上記同様
にフォトリソグラフィ法により形成する方法(顔料分散
法)が提案されているが、フォトリソグラフィ法を利用
する際の上述の問題については依然として解決されてい
ない。
【0005】また、別の方法として、電着法を利用し
て、上記駆動側基板に相当する駆動素子側に直接カラー
フィルタ膜を形成する方法も提案されている。例えば、
特公平3−45804号公報では、電着法により、能動
素子を有する駆動基板の、駆動電極としての透明電極上
に直接着色層を形成する技術が記載されている。前記透
明電極(画素電極)は、マトリックス状に配列された個
々のTFTのドレイン電極と一体化されており、着色層
の電着に必要な電位(電流)は、着色層を形成しようと
する透明電極に対応するTFTを選択的に駆動した際の
駆動電圧より得る。従って、各色の電解液中において、
各色に対応するTFTを駆動することにより、所望の位
置に所望の色相の着色層を形成しようとするものであ
る。また、特開平5−5874号公報、特開平7−72
473号公報、特開平9−288281号公報において
も同様の技術が開示されている。
【0006】上述の方法では、画素電極上に着色膜を形
成するのに必要な電着電位を、TFTの駆動電圧より得
るとの記載があるが、一般に、電着塗装では100〜2
00Vの電圧が要求される。一方、TFT自体の耐圧性
能は約20V程度であるため、このような低電圧下でも
電着膜を形成しうる材料としては極めて限られ、一般に
は、TFTの駆動電圧により平滑な電着膜を安定に形成
することは実質上不可能である。また、本発明者等は、
電着電位が5V程度であっても着色膜を形成しうる電着
液組成物を提案しているが、該組成物を用いても、TF
Tの駆動電圧を利用するのみでは画素電極上に着色膜を
形成することは困難である。
【0007】これは、電着時、駆動素子としてのTFT
を介して画素電極に電圧を印加する場合に、TFTを構
成する、アモルファスシリコン(a−Si)やポリシリ
コン(poly−Si)等の半導体の内部抵抗値、及び
画素電極と接触する電着液(電解液)の抵抗値を無視で
きないからである。即ち、TFTを介して画素電極に電
圧印加する場合、画素電極に電着に必要な電着電位を供
給することができないのである。特に、上記アモルファ
スシリコン(a−Si)の内部抵抗値は、ポリシリコン
(poly−Si)より更に3桁程度大きく、TFTの
駆動電圧のみでは電着に要する電位を確保できない。こ
の理由としては、以下のように考えられる。
【0008】まず、電着に用いる上記電着液(電解液)
は、溶媒として水を用い、該水中に分散された顔料、顔
料分散剤、電着膜形成物質としての水溶性高分子物質、
及び支持塩等を混合し調製された、電気化学的には等方
性の水系混合液であり、その抵抗値は、約数kΩ程度で
ある。次に、前記電解液との間で界面を形成する画素電
極の表面に印加される電圧について、上述の高内部抵抗
のa−Si、poly−Siを例にとってモデル化する
と、図1のように複数画素を有して構成される場合、以
下のように説明できる。
【0009】即ち、画素電極に印加される電位(印加電
圧)をVITO、電解液自体の抵抗値をRlq、TFTの内
部抵抗値をRON、TFTのソース電圧をVSとすると、
印加電圧VITOは下記式(1)で表すことができる。 VITO = (Rlq/(RON+Rlq))× VS ・・・・・(1) ここで、仮に電解液の抵抗値Rlqを1KΩとし、また、
アモルファスシリコン薄膜トランジスタ(a-Si TF
T)を用いた場合の該a-Si TFTの内部抵抗値RON
をおよそ1MΩとして考えると、前記VITOは、以下の
式(2)のように表すことができる。 VITO = (1KΩ/(1MΩ+1KΩ))× VS = (1/1001)× VS ・・・・・(2) これは、画素電極に印加される電圧がソース電圧の1/
1000以下となり、画素電極には殆ど電圧が印加され
ないことを意味する。即ち、TFTの内部抵抗値により
電流制限を受けて着色電着膜の形成に必要な電気量が得
られないのである。
【0010】他方、ポリシリコン薄膜トランジスタ(p
oly−Si TFT)を用いた場合では、上記a-Si
TFTに比べるとその内部抵抗値は低く(RON=10
〜100KΩ)、低電位電着材料を使用することを条件
とすることにより実用レベルの印加電圧が得られると推
定されるが、依然内部抵抗値としては大きく、電着可能
といえる許容範囲は極めて狭いと考えられる。
【0011】また一方で、透明電極に高電圧を印加した
場合には、TFT自体の耐圧範囲を超えるのみならず、
電極近傍における水の電気分解を助長する結果ともな
り、電極表面で過剰のプロトン(水素イオン)を生じて
脱水素反応が急速に進行し、該脱水素反応により生じた
酸素が気泡として発生する、いわゆるバブリング現象を
招く。すると、形成膜は気泡発生面で剥離し、空隙(ボ
イド)を含む非平滑で、欠陥のある膜となってしまう場
合もある。
【0012】上記の通り、電着用基板としてTFT等の
駆動素子を備えた基板を用いた場合に、そのTFTを駆
動して得られる駆動電圧のみでは、実際上膜形成に要す
る十分な電着電位(印加電圧)を画素電極に供給するこ
とは不可能であり、従って、表面平滑であって、均一で
十分な着色濃度を有する着色電着膜(カラーフィルタ
膜)を安定に形成しうる方法は、未だ提供されていない
のが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、薄膜トランジスタ(TF
T)等の電子回路材料を備えた基板上に、該電子回路材
料の駆動電圧を利用して、直接高解像度で表面平滑性に
優れ、かつ均一で十分な着色濃度を有する着色電着膜
(カラーフィルタ膜)を形成しうる、カラーフィルタ付
駆動基板の製造方法を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、別個に作製されたTFT駆動基板及びカ
ラーフィルタの組合せによることなく安価であり、しか
も高解像度で表面平滑性に優れ、かつ均一で十分な着色
濃度を有するカラーフィルタを備えたカラーフィルタ付
駆動基板を提供することを目的とする。さらに、本発明
は、微細で高解像度な画素パターンを有し、かつ安価な
液晶表示素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> 光透過性の基体上に電子回路材料と該電子回路
材料を介してデータ配線に接続された光透過性の電極部
とを有する基板を、色材を含有する電着材料を含む水系
電解液に接触させ、前記電極部に、データ配線から供給
されるエネルギーと、該エネルギーとは異なる補償エネ
ルギーとの総和エネルギーを印加して、該電極部上に電
気化学的に前記電着材料を析出させて着色電着膜を形成
することを特徴とするカラーフィルタ付駆動基板の製造
方法である。
【0015】<2> 補償エネルギーが、光透過性の電
極部上に設けられた光透過性の光半導体層に光照射して
得られる光起電力である前記<1>に記載のカラーフィ
ルタ付駆動基板の製造方法である。前記光透過性の光半
導体層は、基板の電極部上に少なくとも設けられ、該光
半導体層上に着色電着膜を形成する。
【0016】<3> 基板の電子回路材料を有する領域
を除く電極部上の光半導体層の光照射部のみに光起電力
を発生させる前記<2>に記載のカラーフィルタ付駆動
基板の製造方法である。
【0017】<4> 基板に対して、光透過性の基体の
光半導体層が設けられていない側から電子回路材料をマ
スクとして光照射し、前記光半導体層の光照射部のみに
光起電力を発生させる前記<2>又は<3>に記載のカ
ラーフィルタ付駆動基板の製造方法である。
【0018】<5> 補償エネルギーが、光透過性の電
極部に接続された、データ配線とは異なる電源線により
供給される前記<1>に記載のカラーフィルタ付駆動基
板の製造方法である。
【0019】<6> 着色電着膜上に、更に液晶表示用
の駆動電流を供給しうる電極を設ける前記<1>〜<5
>のいずれかに記載のカラーフィルタ付駆動基板の製造
方法である。 <7> さらに、電極と光透過性の電極部とを導通させ
る工程を有する前記<6>に記載のカラーフィルタ付駆
動基板の製造方法である。
【0020】<8> 電着材料が、カルボキシル基を有
する化合物を含む前記<1>〜<7>のいずれかに記載
のカラーフィルタ付駆動基板の製造方法である。 <9> カルボキシル基を有する化合物が、疎水ドメイ
ンと親水ドメインを有する重合体であって、前記親水ド
メインの数の50%以上が、pHの変化により水溶性か
ら非水溶性、或いは、この逆に可逆的に変化しうる前記
<8>に記載のカラーフィルタ付駆動基板の製造方法で
ある。
【0021】<10> 重合体の酸価が、60から20
0である前記<9>に記載のカラーフィルタ付駆動基板
の製造方法である。 <11> 重合体が、疎水ドメインの数が疎水ドメイン
と親水ドメインの総数の30〜85%である前記<9>
又は<10>に記載のカラーフィルタ付駆動基板の製造
方法である。
【0022】<12> 重合体における疎水ドメイン
が、スチレン又はスチレン誘導体である前記<9>〜<
11>のいずれかに記載のカラーフィルタ付駆動基板の
製造方法である。 <13> 重合体の数平均分子量が、6000〜250
00である前記<9>〜<12>のいずれかに記載のカ
ラーフィルタ付駆動基板の製造方法である。
【0023】<14> 水系電解液のpHが、電着材料
が析出開始するpHの±1.5の範囲にあり、かつ8.
5以下である前記<1>〜<13>のいずれかに記載の
カラーフィルタ付駆動基板の製造方法である。
【0024】<15> 光透過性の基体上に、規則的に
配列された複数の薄膜トランジスタと、前記薄膜トラン
ジスタのゲート電極層を共通に接続する走査配線と、前
記薄膜トランジスタのソース電極層を共通に接続するデ
ータ配線と、前記薄膜トランジスタのドレイン電極層に
それぞれ接続された光透過性の電極部と、少なくとも該
光透過性の電極部上に設けられた光透過性の光半導体層
と、該光半導体層上のみに形成された着色電着膜と、該
着色電着膜上に前記電極部と接続して設けられた電極
と、を備えたことを特徴とするカラーフィルタ付駆動基
板である。
【0025】<16> 少なくとも、前記<15>に記
載のカラーフィルタ付駆動基板と、該カラーフィルタ付
駆動基板に対向して配置された光透過性の対向電極基板
と、前記カラーフィルタ付駆動基板と対向電極基板との
間に封入された液晶材料と、を備えたことを特徴とする
液晶表示素子である。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明のカラーフィルタ付駆動基
板の製造方法においては、配設されたデータ配線及び走
査配線に接続する、薄膜トランジスタ(以下、「TF
T」ということがある。)等の電子回路材料と、該電子
回路材料を介してデータ配線に接続された電極部とを少
なくとも有する基板を電着用基板として用い、前記電極
部に、電着に要する電着電位(印加電圧)として前記電
子回路材料を介してデータ配線より供給されるエネルギ
ーと、該エネルギーとは異なる別供給源より供給される
補償エネルギーとの総和エネルギーを印加することによ
り着色電着膜を形成する。以下、本発明のカラーフィル
タ付駆動基板の製造方法について詳細に説明し、該説明
を通じて、本発明のカラーフィルタ付駆動基板及びこれ
を備えた液晶表示素子の詳細についても明らかにする。
【0027】<カラーフィルタ付駆動基板の製造方法>
本発明のカラーフィルタ付駆動基板の製造方法は、光透
過性の基体上に、電子回路材料と該電子回路材料を介し
てデータ配線に接続された光透過性の電極部とを有する
基板を、色材を含有する電着材料を含む水系電解液に接
触させる工程(以下、「接触工程」ということがあ
る。)と、前記電極部に、電子回路材料を介してデータ
配線から供給されるエネルギーと、該エネルギーとは異
なる補償エネルギーとの総和エネルギーを印加して、該
電極部上に電気化学的に前記電着材料を析出させて着色
電着膜を形成する工程(以下、この工程を「着色電着膜
形成工程」ということがある。)とを有してなり、必要
に応じて、ブラックマトリックスを形成する工程(以
下、「ブラックマトリックス形成工程」ということがあ
る。)、熱処理等を行う硬膜工程等の他の工程を有して
なる。
【0028】−接触工程− 前記接触工程においては、光透過性の基体上に、データ
配線及び走査配線と、電子回路材料と、該電子回路材料
を介してデータ配線に接続された光透過性の電極部とを
有する基板を、色材を含有する電着材料を含む水系電解
液(以下、単に「電解液」ということがある。)に接触
させる。前記水系電解液、基板等の詳細については後述
する。
【0029】前記基板を水系電解液に接触させる際にお
ける、基板の水系電解液に対する位置関係としては、任
意の位置関係を適宜選択でき、例えば、基板全体を水系
電解液中に浸漬して配置してもよいし、基板の一部、例
えば、着色膜を形成しようとする領域のみが接触するよ
うに配置してもよい。
【0030】水系電解液に接触させる場合、基体上に設
けられた電子回路材料等の電極類は水と接触すると劣化
し易く、またTFT駆動時にショートしやすいことか
ら、予め絶縁処理しておくことが好ましい。但し、電子
回路材料自体に絶縁処理が施されている場合には、必ず
しも別途上記のような絶縁処理を行う必要はない。
【0031】絶縁処理の方法としては、適当な溶媒に紫
外線硬化樹脂を溶解した樹脂溶液を塗布し、光半導体薄
膜部分のみをマスクして紫外線ランプにより全面を照射
して硬化させた後、溶剤により分解、現像して不要部上
の樹脂溶液を溶解除去する方法、ネガ型フォトレジスト
液をスピナー等の塗布装置により表面被覆し、プリベー
クした後、光半導体薄膜上を露光し、溶剤により分解、
現像し、非露光部分をホストベークで硬化させる方法等
が挙げられる。上記のようにして絶縁処理を施す場合、
使用する絶縁材料中に黒色の色材を含有させ、黒色の絶
縁膜を形成することによりブラックマトリックスとして
もよい。この場合に使用可能な黒色の色材としては、カ
ーボンブラック、絶縁性顔料等が挙げられる。但し、電
子回路材料を配置した部分は光非透過性であるため、上
記ブラックマトリックスの形成は任意である。
【0032】−着色電着膜形成工程− 前記着色膜形成工程では、既述の通り、基板の電極部
に、データ配線から供給されるエネルギー(第1のエネ
ルギー)、即ち、選択的に着色電着膜を形成しようとす
る電極部に対して供給される電圧(電流)と、該エネル
ギーとは異なる、他の手段により電極部に供給される補
償エネルギー(第2のエネルギー)との総和エネルギー
を印加することにより、該電極部上に電気化学的に前記
電着材料を析出させ、所望の色相の着色電着膜を形成す
る。着色電着膜形成工程は、既述の通り、電着技術を用
いた膜形成技術によるものであり、水溶性分子の酸化、
中性及び還元状態の状態間の移動を可能とする原理を利
用したものである。
【0033】ところが、着色電着膜の形成には、ある一
定のしきい値以上の電圧(エネルギー)を印加する必要
があり、単に電流が流れても必ずしも膜形成されるわけ
ではない。従って、TFT駆動電圧を補う他のエネルギ
ーの印加により、TFTの駆動により得られる電圧レベ
ルが小さい場合でも、膜性に優れた着色電着膜を形成す
ることができる。着色電着膜の形成において、前記TF
Tの駆動を電着のON−OFFのスイッチングに使用す
ることができる。
【0034】即ち、既述のように、液性変化により溶解
度が大きく変化する顔料や染料等を含有する電着材料を
溶解、分散した溶液(以下、「水系電解液」又は「電解
液」ということがある。)を入れた電解液槽を用意し、
該槽内の電解液にTFTを備えた駆動基板を接触又は浸
した状態で、駆動基板上のTFTを駆動し、かつ該駆動
基板に補償エネルギーを付与することにより、電解液中
の電着材料を基板上で析出させ、所望の画像パターンよ
りなる単色の着色電着膜(カラーフィルタ)を駆動基板
上に直接形成することができる。これを、赤色、緑色、
青色のそれぞれの電解液を用いて繰り返し行うことによ
り、多色のカラーフィルタを形成できる。従って、フォ
トリソグラフィ工程を経ず、また露光マスクを用いるこ
ともなく、簡易かつ低コストに任意の画像パターンを平
滑かつ高解像度に形成することができる。また、前記電
解液中の電着材料として、導電性の電着材料を用いれ
ば、導電性のカラーフィルタ膜よりなる導電性カラーフ
ィルタを形成することもできる。
【0035】本発明において、着色電着膜を形成しよう
とする基板に、ある一定のしきい値以上の電圧(総和エ
ネルギー)を印加し着色電着膜を形成する方法として
は、具体的には、以下の通りである。即ち、基板には、
データ配線及び走査配線、これら交点部に配置された電
子回路材料、及び該電子回路材料を介してデータ配線と
接続する電極部が設けられており、データ配線から供給
される第1のエネルギー(電圧)は、着色電着膜を形成
しようとする電極部のみに、走査配線(ゲート線)がO
Nされた時に選択的に該電極部に対応する電子回路材料
を介して印加され、さらに同電極部に前記補償エネルギ
ーが付与されると、データ配線からの第1のエネルギー
が印加された電極部においてのみ前記総和エネルギーが
印加されたことになり、この電極部上にのみ着色電着膜
が形成される。既述の通り、電子回路材料を駆動した際
のTFT駆動電圧(データ配線からの電圧)のみでは、
膜性に優れたカラーフィルタを形成することは困難であ
ったが、該TFT駆動電圧と共に、補償エネルギーを別
の手段を介して供給することにより、高解像度で表面平
滑性に優れ、かつ均一で十分な着色濃度を有するカラー
フィルタ(着色電着膜)を形成することができる。特
に、内部抵抗値の高いアモルファスシリコン系TFT等
を使用した場合に、画素電極に供給される電着電位(電
着に要するエネルギー)の低下を十分に補いうる点で有
用である。
【0036】上記の通り、データ配線から供給される第
1のエネルギーは、着色電着膜を形成しようとする電極
部を選択する機能(Addressing機能)を担
い、選択的に該電極部に対応する電子回路材料を駆動す
ることにより、所望の電極部上のみに前記第1のエネル
ギーを供給することができる。そのため、第2のエネル
ギーである前記補償エネルギーは、画素パターン状に付
与する必要はなく、基板全体に付与すればよく、電着し
ようとする領域を簡易に選定し、着色電着膜の形成に必
要な総和エネルギーを所望の領域に印加することができ
る。また、前記第1及び第2のエネルギーは、いずれを
先に供給してもよい。
【0037】前記補償エネルギーは、電極部に、電子回
路材料を介する手段とは異なる手段により供給されるエ
ネルギーであり、その供給手段としては種々挙げられ、
いずれの態様であってもよく目的に応じて適宜選択する
ことができる。例えば、下記態様(第一又は第二の態
様)の手段より供給されるエネルギーであってもよい。
【0038】前記第一の態様としては、基板に設けられ
た電極部上に、さらに該電極部を少なくとも覆うように
して光半導体層を形成し、該光半導体層を光照射するこ
とにより得られる光起電力を補償エネルギーとして供給
する態様である。前記光半導体層は、後述の光半導体材
料より構成され、主に紫外線の照射により光起電力を発
生する性質を有する。
【0039】本態様では、上述のようにしてデータ配線
より選択的に所望の電極のみに第1のエネルギーを付与
すると同時に基板上の光半導体層を光照射することによ
り、第1のエネルギーが付与された電極上の光半導体層
の表面に総和エネルギーが印加された状態が形成され
る。前記光照射は、基板のいずれの側の表面から行って
もよい。ここで、光照射はパターン状に行う必要はな
く、基板全体に照射すればよいため、色相に対応した個
々の露光マスクや、画像様に露光するための装置や制御
等も必要とせず、簡易に構成された装置を用いて低コス
トに製造することができる。
【0040】しかも、前記光半導体層に光照射する場
合、既述のように、TFTや光半導体層の形成の有無に
よらず、基板のいずれの側より光照射してもよいが、光
源から電子回路材料を介して光半導体層に光照射するこ
と、即ち、基板に対して、光透過性の基体の光半導体層
が設けられていない側から電子回路材料をマスクとして
光照射することにより、図8等に示すように、画素電極
部11の光半導体層13上の実際に画像表示を行う領域
のみに一定サイズの着色電着膜を形成することが可能と
なる。即ち、図9の(d)に示すように、着色電着膜1
4の形成の後、液晶表示用の駆動電流を供給しうる通電
路部として駆動用電極層15を形成する際において、不
要部の着色電着膜を除去する必要がなくなり、より低コ
スト化を図ることができる。
【0041】前記光半導体層を構成する光半導体材料と
しては、例えば、Si、GaN、a−C、BN、Si
C、ZnSe、酸化チタン(TiO、TiO2)、Ga
As系化合物、CuS、Zn32、フタロシアニン顔料
系材料、ペリレン顔料系材料、アゾ顔料系材料、各種有
機光導電性材料等が挙げられ、これらの単層又は複数層
構造のものが使用できる。但し、前記材料には、純度の
高い物質又は単結晶系が必要とされるが、混合系物質な
ども使用可能である。
【0042】中でも、TiO2等の金属酸化物は、電着
時の安定性に優れ、光照射効率も優れているので、繰り
返し使用するような場合には好適である。また、TiO
2は、ゾル−ゲル法、スパッタリング法、電子ビーム蒸
着法等種々の方法により製膜すると、良好なn型光半導
体薄膜が得られることが近年の研究で明らかになってい
る。光電流の変換効率を高めるには、還元処理が有効で
あり、通常、水素ガス中で550℃程度で加熱する。例
えば、約300℃下で10分間、3%の水素混合窒素ガ
スを用いて1分間に1L(リットル)の流量を流しなが
ら、加熱することにより達成できる。
【0043】光半導体層は、従来公知のゾル−ゲル法、
スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、イオンコート
法、グロー放電着膜法等により、導電性膜上に形成する
ことができる。
【0044】前記光半導体材料の平均粒子径としては、
光起電力の観点から、10nm〜2.5μmが好まし
い。前記平均粒子径が、10nm未満であると、粒子が
小さすぎて光吸収効率が低下し、入力光量に対する光起
電流が少なくなることがあり、2.5μmを超えると、
光半導体層の不均一化を招き、形成される着色電着膜の
不均一化をも招くことがある。
【0045】前記光半導体層の層厚としては、良好な特
性が得られる点で、0.04〜3.0μmが好ましい。
前記層厚が、0.04μm未満であると、得られる光起
電力が弱すぎて着色電着膜の形成に問題を生ずることが
あり、3.0μmを超えると、光による発生電荷が層内
にトラップされて光履歴現象が大きくなり過ぎ、着色電
着膜の形成に問題を生ずることがある。
【0046】また、前記光半導体層の構成としては、光
照射による電力発生効率を考慮し、着色電着膜の形成に
必要な電力を容易に得る観点からは、半導体単体より構
成され、樹脂等の絶縁性材料の混合や含有のないことが
必要である。光半導体層に樹脂等の絶縁性材料が混合、
含有されると、大きな光履歴現象をも発生させる要因と
もなる。
【0047】光半導体材料には、n型半導体とp型半導
体があるが、本発明においては、いずれの半導体も使用
可能であり、さらにpn接合やpin接合を利用した積
層構造にすることにより、電流がより多く流れ確実に起
電力が得られる結果、コントラストの向上の点において
も有利である。
【0048】次に、光半導体と後述する電着材料の組合
わせについて説明する。本発明では、光起電力の形成
に、光半導体と接触した界面に生じるショトキーバリヤ
ーや、pn接合あるいはpin接合の障壁を利用してい
る。図2にn型光半導体と電着液との界面に生じるショ
トキーバリヤーを、図3にpin接合のエネルギーバン
ドを模式的に示す。例えば、n型光半導体を用いた場
合、n型光半導体側を負にした場合には、電流の流れる
順方向であるので電流は流れるが、逆に、n型光半導体
側を正にした場合は、n型光半導体と電解液とのショト
キー接合がバリヤーを形成して、電流は流れない。とこ
ろが、n型光半導体側を正にして電流が流れない状態で
も、光を照射するとn型光半導体薄膜からエレクトロン
・ホールペアが発生し、ホールが溶液側に移動して電流
が流れる。この場合、n型光半導体を正電位にするので
あるから電着する材料はアニオン性分子でなければなら
ない。従って、n型光半導体とアニオン性分子の組合せ
となり、逆にp型光半導体ではカチオンが電着されるこ
とになる。特に、n型光半導体を用いた場合はカルボキ
シル基を有するアニオン性分子、p型半導体を用いた場
合はアミノ基、又はイミノ基を有するカチオン性分子を
含有する着色電着材料を用いるのが好ましい。
【0049】光照射に用いる光源としては、光半導体薄
膜に対して光起電力を発生させうる波長域の光であれば
よく、例えば、水銀灯、水銀キセノンランプ、高圧水銀
ランプ、He−Cdレーザ、ガスレーザ、エキシマレー
ザ、He−Neレーザ、半導体レーザ、赤外線レーザ
等、従来知られている光源を広く用いることができ、中
でも、高圧水銀ランプや、DeepUVが出力される水
銀キセンノンランプが好ましい。
【0050】前記第二の態様としては、基板に設けられ
た電極部と接続する、データ配線とは異なる電源線を設
け、該電極部から独立に別エネルギー(電流)を補償エ
ネルギーとして供給する態様である。この電源線は、い
ずれの方法で設けられていてもよく、例えば、基板を構
成する基体のTFTが形成されている側に画素電極と接
続して設けてもよいし、その反対側の表面に画素電極と
接続するように設けてもよい。また、画素電極と接続す
る状態であれば、基板のTFTが形成されている側にさ
らに絶縁層を設け、該絶縁層を介して設けてもよい。前
記電源線は、各色の着色電着膜の形成時のみ画素電極と
接続されるように構成されていてもよいし、また、着色
電着膜形成後、断線し除去しうる態様のものであっても
よい。
【0051】本態様では、上述のようにしてデータ配線
より選択的に所望の電極のみに第1のエネルギーを付与
しながら、画素電極に電源線からエネルギーを供給する
ことにより、第1のエネルギーが付与された電極上の光
半導体層の表面に総和エネルギーが印加された状態が形
成される。画素電極と接続する電源線の他端は、独立の
別電源に接続され、該別電源より所望のエネルギーが付
与される。
【0052】前記電源線としては、Cu、Ni、Cr、
Al、Mo、Ta等の材料よりなる線材であってもよい
し、ITO等の材料よりなる透明電極であってもよい。
【0053】電源線より供給するエネルギー量として
は、着色電着膜の形成に必要なエネルギーを確保しうる
量であればよいが、TFTの耐圧以下の電圧であること
が望ましい。
【0054】上記補償エネルギーとしては、装置の簡易
化、低コスト化の点で、前記第一の態様の手段より得ら
れる光起電力が好ましい。
【0055】次に、電解液の基板近傍で生じるpH変
化、及びこれに伴う着色電着膜の形成機構について説明
する。一般的に、水溶液中に白金電極を浸し電流又は電
圧を供与すると、アノード近傍の水溶液中のOH-イオ
ンは消費されてO2になり、水素イオンが増えてpHが
低下する。これは、アノード近傍でホール(p)とOH
-イオンとが結び付く以下の反応が起こるためである。 2OH-+2p+ → 1/2(O2)+H2O 但し、この反応が起こるには、基板の電位が一定値(し
きい値電位)を超える必要がある。しきい値電位を超え
て始めて反応が進行し、水溶液中のpHが変化する(ア
ノード近傍ではpHが低下し、カソード近傍ではpHが
増加する)。本発明において着色電着膜を形成する場
合、電極部と接続するTFTを駆動しながら上述の補償
エネルギーを供給することにより、選択的に駆動された
TFTと繋がる電極部上のみをしきい値電位を超える電
位とし、該電極部近傍の電解液のみに前記の反応を進行
させるものである。反応が進行した結果、電極部の表面
近傍の電解液のpHは変化し、これに対応して電着材料
の溶解度が変化し着色電着膜が形成される。
【0056】上記補償エネルギーの中でも、光半導体層
を用いて得られる光起電力を用いた態様の場合には、そ
の光照射部のみにおいて前記しきい値以上の電圧を印加
でき、光半導体層の表面近傍の電解液のpHが変化し、
電着材料の溶解度が低下することになる。例えば、光半
導体層としてTiO2層を形成した場合、該TiO2の光
起電力は約0.6Vであるので、2.0Vで電着する電
着材料であれば、TFTを駆動して得られるTFT駆動
電圧(第1のエネルギー:電着の実効電圧)が1.7V
のとき、基板(光半導体層)の光照射部の電位は0.6
V+1.7V=2.3Vとなり、電着に必要なしきい値
電位を越え、光照射部のみに着色電着膜が形成される。
【0057】電着前の水系電解液のpH値は、陽極電着
の場合には、用いる電着材料の状態変化が生じるpH値
から+2.5以内、陰極電着の場合には、用いる電着材
料の状態変化が生じるpH値から−2.5以内の範囲に
設定することが好ましく、かつpH8.5以下であるこ
とが好ましい。即ち、電解液に用いる水系溶媒に対して
電着材料が十分な溶解性を示すと同時に、その電解液の
pH変化により溶解若しくは分散状態から上澄みを生じ
て沈殿を生ずる変化がpH3.0の範囲以内であること
が好ましい。さらには、1.5以内であることがより好
ましい。
【0058】水系電解液のpH値を上記範囲に設定して
おけば、着色電着膜が形成される前に電着材料の水系溶
媒への溶解が飽和状態となる。その結果、一旦着色電着
膜を形成してしまえば、膜形成後に水系電解液中に再溶
解し難く安定的に、かつ透光性の高い着色電着膜を形成
することができる。一方、着色電着膜の形成時に、電着
材料が未飽和状態、即ち、電解液のpH値が上記範囲に
ない場合には、着膜速度の低下を招いたり、或いは、一
旦着色電着膜が形成されても、電流等の供与を中止した
途端に膜の再溶解を生ずることがある。尚、電解液のp
H値を調整するには、電着特性に影響を与えない酸性又
はアルカリ性物質を使用できる。
【0059】また、エッジ部がシャープで、高鮮鋭な着
色電着膜を形成しうる観点から、電着時に用いる電解液
の温度を一定の温度に保持し、一定の電着速度で着色電
着膜を形成することが好ましい。
【0060】電解液中には、電着速度を速める目的で、
電着材料以外に電着特性に影響を与えないイオン解離性
の塩を添加してもよく、塩の添加により溶液の導電率が
増加する。水系液体中の導電率と、電着速度(換言すれ
ば、電着量)とは相関し、導電率が高くなればなるほど
一定時間に付着する電着膜の膜厚が厚くなり、導電率が
約100mS/cm2(10Ω・cmに相当する。)に
なると飽和に達する。従って、電解液中に着色電着膜の
形成に影響しないイオン、例えば、Na+、NH4 +、C
-、PO4 -、SO4 -等を加えれば、電着速度をコント
ロールすることができる。
【0061】塩を添加して電解液中の体積固有抵抗率を
調整する場合、該体積固有抵抗率としては、着膜を良好
に行いうる観点から、100〜105[Ω・cm]が好ま
しい。前記体積固有抵抗率が、100Ω・cm未満であ
ると、付着する着膜量を制御することができないことが
あり、105Ω・cmを超えると、十分な電流が得られ
ず、十分な着膜量の着色膜を得ることができないことが
ある。
【0062】着色電着膜の膜厚としては、0.3〜4.
5μmが好ましく、0.6〜1.9μmがより好まし
い。前記膜厚が、0.4μm未満であると、平滑な膜が
形成できなかったり、膜に欠陥を生ずることがあり、
4.5μmを超えると、膜厚制御性が低下することがあ
る。
【0063】着色電着膜の体積電気抵抗値としては、1
-3〜1012Ω・cmが好ましく、10-1〜105Ω・
cmがより好ましい。前記体積電気抵抗値が10-3Ω・
cm未満であると、電着時に安定に成膜できないことが
あり、1012Ω・cmを超えると、膜厚の制御が難し
く、厚膜化が困難となることがある。前記体積電気抵抗
値は、後述するように、電解液中に導電性の材料を含有
する等により調整することができる。
【0064】(水系電解液)前記水系電解液としては、
水系溶媒に色材を含有する電着材料を分散又は溶解させ
た水系電解液を用い、必要に応じて、導電材料、pH調
整剤、塩等の他の成分を含んでいてもよい。
【0065】(電着材料)前記電着材料としては、少な
くとも溶液のpH変化に対応して溶解度が変化するイオ
ン性分子と、電着膜を所望の色に着色するための染料、
顔料、色素等の色材とを含有してなり、必要に応じて、
他の成分を含有してなる。さらに、導電性の材料を含有
して導電性の電着材料としてもよく、前記導電性の材料
を含有するとともに、或いは、前記導電性の材料を含有
させずに、前記色材として導電性の着色材を用いて構成
することもできる。
【0066】前記色材自体は必ずしも電着能を有する必
要はなく、イオン性分子が電着する際に、色材を取り込
んで凝集、析出することにより着色膜等が形成されても
よい。また、色材自体がイオン性分子であって、電着能
を有する場合は、電着材料は色材のみからなっていても
よい。ここで、色材として顔料を含有するとともに、イ
オン性高分子を含有させた電着材料を用いると、形成し
た着色膜の耐光性を向上させることができ、特に好まし
い。前記イオン性分子としては、陰イオン解離性基を有
するアニオン性分子であっても、陽イオン解離性基を有
するカチオン性分子であってもよい。
【0067】いずれのイオン性分子を電着材料として選
択するかは、イオン性分子が有するpHの変化に対応し
た溶解度の変化特性を目安にすることができる。本発明
に用いられる電着材料は、溶液のpH変化に依存して、
急激に溶解度が変化する性質を有するものが好ましい。
例えば、溶液の±2.0のpH変化に対応して、より好
ましくは、±1.0のpH変化に対応して状態変化(溶
存状態→沈殿、又は沈殿→溶存状態)するものが好まし
い。このような溶解度特性を有するイオン性分子を電着
材料として用いれば、より迅速に電着膜を作製でき、ま
た強い凝集力により耐水性に優れた電着膜を作製するこ
とができる。さらに、電着材料として用いるイオン性分
子は、pHの変化に対応する状態変化(溶存状態→析出
の変化と析出→溶存状態の変化)にヒステリシスを示す
ものが好ましい。即ち、pHの減少又は増加に対応する
析出状態への変化は急峻であり、かつpHの増加又は減
少に対応する溶存状態への変化は緩慢であると、着色膜
の安定性が向上するので好ましい。
【0068】前記イオン性分子としては、例えば、陰イ
オン性解離基であるカルボキシル基等を有するアニオン
性高分子化合物;陽イオン性解離基であるアミノ基、イ
ミノ基等を有するカチオン性高分子化合物等が挙げられ
る。本発明においては、電着材料として用いるイオン性
分子としては、カルボキシ基を有する化合物が好まし
く、該カルボシキ基を有する化合物が疎水ドメインと親
水ドメインとを有する重合体であることが好ましい。上
記重合体のうち、イオン性解離基を有する親水性モノマ
ー(親水ドメイン)と疎水性モノマー(疎水ドメイン)
との共重合体が好ましく、中でも、ブロック共重合体、
ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はブロック共
重合体とグラフト共重合体若しくはランダム共重合体と
の混合物がより好ましい。さらに、色材の分散性を向上
させうる観点からは、ブロック共重合体、又はブロック
共重合体とグラフト共重合体との混合物が最も好まし
い。
【0069】前記ブロック共重合体としては、色材の分
散性が良好である点で、疎水性モノマーをA、親水性モ
ノマーをBとして表した場合、疎水性モノマーAよりな
るブロック部分と、親水性モノマーBよりなるブロック
部分とがAAA−BBBで表されるジブロック共重合
体、BBB−AAA−BBBで表されるトリブロック共
重合体が特に好ましい。また、グラフト共重合体として
は、AAAAAAで表されるポリマー主鎖に、BBBB
BBで表される複数の側鎖が結合したグラフト共重合体
が特に好ましい。
【0070】これは、色材としては主に顔料を用いる
が、Aよりなる疎水性ブロック部が、疎水性を示す顔料
表面に対する吸着基として作用すると同時に、顔料表面
において高分子鎖が適当に絡み合い、適当な厚みを持つ
高分子で覆われることにより、隣接する顔料同士の凝集
を防止することができるためと考えられる。この時、B
よりなる親水性ブロック部は溶媒である水と親和して、
水系電解液中での顔料の分散安定性を補助するように作
用する。従って、水不溶性の顔料は、互いに凝集するこ
となく、安定に分散された状態で保持される。
【0071】親水ドメインである、陰イオン性解離基を
有する親水性モノマーとしては、例えば、メタクリル
酸、アクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アク
リルアミド、無水マレイン酸、無水トリメリト酸、無水
フタル酸、ヘミメリット酸、コハク酸、アジピン酸、プ
ロピオル酸、プロピオン酸、フマル酸、イタコン酸、ク
ロトン酸等のカルボキシル基を有するモノマー、及びこ
れらの誘導体が挙げられる。中でも、メタクリル酸、ア
クリル酸及びこれらの誘導体が、これらをモノマーとす
るイオン性高分子は、pHの変化により状態変化が急峻
であるとともに、水系液体への親水性も高い点で好まし
い。
【0072】陽イオン性解離基を有するモノマーとして
は、例えば、1級アミン、2級アミン、3級アミン、4
級アミン、オキサゾリン、アルキルアミン、アルキルイ
ミン、ポリアミン、ポリイミン等のアミノ基又はイミノ
基を有するモノマー等が挙げられる。また、陽イオン性
解離基を有するカチオン性高分子は、高分子にアミノ
基、イミノ基等の陽イオン性解離基を導入したものであ
ってもよい。親水性モノマーは、その分子構造中に30
〜75重量%の割合でイオン解離性基を含有するものが
好ましい。また、親水性モノマーは、2種類以上を組合
わせて用いてもよい。
【0073】疎水性モノマー(疎水ドメイン)として
は、アルキル基、フェニル基、置換フェニル基等の芳香
族基、複素環基、置換若しくは未置換の長鎖炭化水素基
等を有する高分子材料が好ましく、アルキル基を含む芳
香族基を有する高分子材料がより好ましく、スチレン構
造又は置換スチレン構造を疎水ドメインとして有する高
分子材料が最も好ましい。例えば、エチレン、ブタジエ
ン等のオレフィン、スチレン、α−メチルスチレン、α
−エチルスチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリル、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
メタクリル酸ラウリル等、及びこれらの誘導体、フェニ
レン誘導体、ナフタレン誘導体等が挙げられる。中で
も、スチレン、α−メチルスチレン及びこれらの誘導体
は、疎水化効率が高く電着析出効率が良好である点、ま
た親水性モノマーとの共重合の際の制御性が高い点で好
ましい。尚、疎水性モノマーは、2種類以上を組合わせ
て用いてもよい。
【0074】イオン性高分子を色材とともに使用する場
合は、イオン性高分子は、透明な電着膜を形成し得るも
のが、色材の発色を妨げないので好ましい。例えば、水
溶性アクリル樹脂が好ましい。上記より、pH変化によ
る状態変化が急峻で、親水性も高い観点から、上記イオ
ン性分子のうち、スチレン−(メタ)アクリル系共重合
体が特に好ましい。
【0075】前記イオン性高分子としては、電解液の液
安定性の観点からは、適度な親水性を有している必要が
あり、一方、電着膜の膜強度及び耐水性の観点からは、
適度な疎水性を有している必要がある。電着材料として
用いるイオン性高分子に要求される疎水性と親水性のバ
ランスは、例えば、以下のようなモノマー単位の疎水ド
メインの数と、親水ドメインの数とで表すことができ
る。即ち、イオン性高分子が、疎水性モノマーと親水性
モノマーとの共重合体である場合、モノマー単位の疎水
ドメインの数と親水ドメインの数との総和に対する疎水
ドメインの数としては、低電位で強固な高分子膜を形成
しうる点で、30〜85%が好ましく、60〜80%が
より好ましい。特に、スチレン構造又は置換スチレン構
造を持つ疎水ドメインと、アクリル酸等やそれらの誘導
体などの親水性ドメインと、からなる共重合体の場合に
は、前記疎水ドメインの数としては、55〜85%が好
ましい。前記疎水ドメインの数の割合が、30%未満で
あると、着膜された膜の再溶解現象を生じ易く電着膜の
耐水性や膜強度が不十分となることがあり、85%を超
えると、イオン性高分子の水系溶媒に対する親和性が低
下して適量を溶解できなかったり、沈殿を生じたり、或
いは、電解液の粘度が高くなりすぎて、均一な電着膜を
形成できないことがある。一方、疎水ドメインの数が前
記範囲にあると、水系溶媒との親和性も高く、電解液の
液性が安定化するとともに、電着効率も高いので好まし
い。
【0076】一方、前記親水基としては、該親水基の数
の50%以上が、pHの変化により水溶性から非水溶
性、或いは、この逆に可逆的に変化しうる親水基である
ことが好ましい。前記親水基の数が、50%未満である
と、水に対する溶解度が低すぎて水に溶けなくなること
がある。
【0077】イオン性高分子の疎水性と親水性のバラン
スは、アニオン性高分子を用いる場合は、酸価によって
示すこともできる。アニオン性高分子の酸価は、電着特
性が良好となる点で、60〜200が好ましく、70〜
130が特に好ましい。前記アニオン性高分子の酸価
が、60未満であると、水系溶媒への親和性が低くな
り、アニオン性高分子が沈殿したり、電解液の粘度が高
くなりすぎて、均一な電着膜が形成できないことがあ
り、200を超えると、形成された電着膜の耐水性が低
下したり、電着効率が低下することがある。
【0078】前記イオン性分子の分子量としては、電着
膜の膜特性等の観点から、数平均分子量が6.0×10
3〜2.5×104が好ましく、9.0×103〜2.0
×104がより好ましい。前記数平均分子量が、6.0
×103未満であると、膜が不均一となり、耐水性が低
下する結果、電着膜中にクラックが発生したり、電着膜
が粉末化して、堅牢性の高い電着膜が得られないことが
あり、2.5×104を超えると、水系溶媒との親和性
が低下し、沈殿が生じたり、電解液の粘度が高すぎて電
着膜が不均一となることがある。
【0079】また、前記イオン性高分子は、ガラス転移
点が100℃以下であり、流動開始点が180℃以下で
あり、分解点が150℃以上、好ましくは220℃以上
であると、基板上に形成されたイオン性高分子からなる
電着膜の膜性が良好になり、その後に施す着膜等による
劣化を招き難くなる点で好ましい。
【0080】(色材)前記色材としては、染料や顔料等
の色材が挙げられが、耐光性や、均一厚の膜を安定に形
成しうる点から顔料が好ましい。前記顔料としては、汎
用の公知の顔料を挙げることができ、例えば、アゾ顔
料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン
系顔料、アントラキノン系顔料等が挙げられる。前記顔
料の数平均粒子径としては、0.2〜200nmが好ま
しく、40〜60nmがより好ましい。該数平均粒子径
が、0.2nm未満であると、製造時のコストが高くな
ると共に、安定した品質が得られないことがあり、20
0nmを超えると、色相にズレが生じやすく、また濁り
も生ずることがある。
【0081】電着材料がイオン性の色材を含有してなる
場合、該イオン性の色材としては、トリフェニルメタン
フタリド系、フェノサジン系、フェノチアジン系、フル
オレセイン系、インドリルフタリド系、スピロピラン
系、アザフタリド系、ジフェニルメタン系、クロメノピ
ラゾール系、ロイコオーラミン系、アゾメチン系、ロー
ダミンラクタル系、ナフトラクタム系、トリアゼン系、
トリアゾールアゾ系、チアゾールアゾ系、アゾ系、オキ
サジン系、チアジン系、ベンズチアゾールアゾ系、キノ
ンイミン系の染料、及びカルボキシル基、アミノ基、又
はイミノ基を有する親水性染料等が挙げられる。
【0082】但し、均一厚の膜を安定に形成しうる点か
ら、顔料を用いることが特に好ましい。前記顔料として
は、汎用の公知の顔料を挙げることができ、例えば、ア
ゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリ
レン系顔料、アントラキノン系顔料等が挙げられる。
【0083】(導電材料)導電性の高分子膜を形成する
ことも可能であり、その導電性をより向上させるために
は、水系電解液中に導電材料を含有させることが好まし
い。具体的には、導電性の材料を含有する導電性の電着
材料や、導電性の着色材を用いることができる。前記導
電性の材料としては、光透過性の導電材料、光透過性の
導電性高分子化合物、塩、導電性の着色材等を挙げるこ
とができる。
【0084】前記光透過性の導電材料としては、IT
O、SnO2等の透明導電性材料、及びその混合物が挙
げられる。前記導電性の着色材としては、導電性の着色
材としては、前記イオン性の色材のほか、カーボンブラ
ック等が挙げられる。
【0085】前記塩としては、電着特性に影響を与えな
い塩、例えば、NaCl、KCl、NH4Cl等の無機
塩、テトラエチルアンモニウムクロライドやテトラエチ
ルアンモニウムパークロレート等の有機塩等が挙げられ
る。塩の種類は様々な組合わせがあるが、カチオンとし
ては、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、第4
級アンモニウム塩が挙げられ、アニオンとしては、ハロ
ゲンイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、硝酸イオ
ン、スルホン酸イオン、BF4-、PF4-等が挙げられ
る。中でも、導電性を付与する点で、それ自身が酸化還
元を受け難いイオンが好ましく、さらに水に対する溶解
度の点で、ハロゲンイオン、硝酸イオン、硫酸イオン、
スルホン酸イオンのアンモニウム塩や第4級アンモニウ
ム塩がより好ましい。一方、薄膜トランジスタ(TF
T)に悪影響を与えないという本発明の効果を損なわな
い観点からは、アルカリ金属は避けた方がよい。
【0086】水系電解液は、水系溶媒中に前記電着材料
を溶解又は分散させて用いるが、水系溶媒とは、水を主
成分とし、所望により本発明の効果を損なわない範囲で
アルコール等の水と親和性のある他の溶剤や、種々の塩
及び添加剤等を添加した溶媒をいう。水系電解液中にお
ける、前記水系溶媒の含有量(成分重量比)としては、
水系電解液の全重量に対し、65〜96重量%が好まし
い。
【0087】各色の着色電着膜形成工程、又は後述のブ
ラックマトリックス形成工程の後、基板に付着してい
る、各工程で用いた電解液を除去する目的で、基板を液
体洗浄してもよい。用いる洗浄液としては、透明で安全
性の高い不活性な液体が好ましい。また、着色電着膜の
固形化が促進されるような洗浄液を用いると、着色電着
膜の膜強度が向上するのでさらに好ましい。そのような
洗浄液としては、電解液の析出開始pH値よりも含有さ
れる電着材料が析出し易いpHに調製されている水系液
体が好ましい。このようなpH調製液で着色電着膜が形
成された基板を洗浄すると、基板に付着している前工程
に使用した電解液等を除去できるとともに、着色電着膜
の膜強度を向上させることができる。このような洗浄に
より、例えば、カルボキシルキ等の陰イオン性解離基を
有する電着材料を用いた場合は、洗浄液のpH値が電着
材料の析出開始のpH値よりも低く、アミノ基等の陽イ
オン性解離基を有する電着材料の場合は、洗浄液のpH
値が電着材料の析出開始のpH値よりも高くすることに
より、電着膜の堅牢性が向上し、結果として解像度の高
いカラーフィルタを作製できる。洗浄液の洗浄性と膜の
硬質化の効果をより高めるためには、そのpH値を、水
系電解液の析出開始点pH値より1.0〜2.5の析出
し難い値に設定することが好ましい。
【0088】−硬膜工程−形成した膜の膜強度や耐溶剤
性を向上させる観点から、前記着色電着膜形成工程や後
述のブラックマトリックス形成工程を経た後、形成した
高分子膜を光照射、加熱等する硬膜工程を設けてもよ
い。この場合、水系電着液中にラジカル発生剤や酸発生
剤を含有させることもでき、中でも、膜中で均一にラジ
カル若しくは酸を発生しうる点で、熱反応性ものが好ま
しい。
【0089】この硬膜工程は、各色の着色電着膜を形成
した後に逐次設けてもよいし、RGB3色の着色電着膜
を形成した後に設けてもよいし、さらにブラックマトリ
ックスを設けた後に一括して設けてもよい。但し、各膜
の膜性を十分に向上させる観点からは、各色の着色電着
膜を形成した後に、逐次前記硬膜工程を設けることが好
ましい。また、光電着法により、ブラックマトリックス
を先に設ける場合には、ブラックマトリックスのみを形
成した後に設けてもよい。
【0090】膜を加熱する際の加熱方法としては、オー
ブン、真空加熱器等の所望の温度に調整した中に入れて
加熱する方法、加熱ガスを表面に吹き付ける方法等が挙
げられる。加熱温度としては、50〜250℃が好まし
く、90〜200℃がより好ましい。
【0091】また、本発明のカラーフィルタ付駆動基板
の製造方法においては、上記のように電極部又は該電極
部上に設けられた光半導体層上に着色電着膜(カラーフ
ィルタ)を形成した後、該着色電着膜が、一般に非導電
性の膜であることから、カラーフィルタ上に配置する液
晶材料の駆動に支障を与えない観点より、着色電着膜上
に液晶表示用の駆動電流を供給しうる電極(通電路部)
を形成する工程を有することが好ましい。この電極は、
光透過性の電極部とスルーホール等を介して通電し、該
電極にTFT駆動電圧が印加される。
【0092】前記通電路部の形成材料としては、前記電
極部の形成に使用可能な材料と同様のものを用いること
ができ、フォトリソグラフィ法、エッチング法等の公知
の方法により形成することができる。前記通電路部の厚
みとしては、0.01〜1000μmが好ましい。
【0093】−基板− 基板としては、光透過性の基体上に、データ配線及び走
査配線と、その交点部に位置する電子回路材料と、該電
子回路材料を介してデータ配線に接続された光透過性の
電極部とを有する基板を用い、さらに必要に応じて、光
半導体層、絶縁層等の他の層を有していてもよい。上記
データ配線は、電子回路材料のソース電極(ソース電極
層)と共通に接続するソース線であり、該ソース線から
ソース電極に加える電圧を任意に制御して光透過性の電
極部(画素電極)への電圧をコントロールできる。ま
た、上記走査配線は、電子回路材料のゲート電極(ゲー
ト電極層)を共通に接続するゲート線であり、該走査配
線からの電圧のオン・オフによりTFTへの駆動電圧の
印加の有無を制御する。即ち、走査配線から電圧印加す
ると、ソース電極−ドレイン電極間に電流が流れる。本
発明においては、特に前記光半導体層を有して構成され
た基板が好ましい。
【0094】前記基板の構成態様としては、特に制限は
なく、例えば、図7の(b)に示すような態様で構成さ
れたものであってもよい。即ち、ガラス基板31上に、
ゲート電極層2と、該ゲート電極層2上にガラス基板3
1のほぼ全面にわたって形成されたゲート絶縁層3と、
該ゲート絶縁層3上に形成された、a−Si等の半導体
からなるチャネル層4と、該チャネル層4上に形成され
たチャネル保護層5と、着色電着膜を形成しようとする
電極部と接続するドレイン電極層6と、ソース電極層7
と、ドレイン電極層6及びソース電極層7の各々と接続
する配線電極層9とを組合せた薄膜トランジスタ1を有
し、前記ゲート電極層2は、主基板A(図4参照)に配
線された走査配線2aに繋がり、ソース電極層7は、前
記走査配線2aと交差して配線されたデータ配線9aに
繋がって構成されている。
【0095】前記走査配線2a及びデータ配線9aは、
それらの端子部を除く全長がパシベーション層10で覆
われており、また、前記薄膜トランジスタ1も、そのド
レイン電極層6と接続する配線電極層9と画素電極12
との接続部を除く全域は上記パシベーション層10で覆
われている。また、ドレイン電極層6と接続する配線電
極層9に繋がり、かつ前記パシベーション層10の表面
に露出するように、電極部となる画素電極12が形成さ
れ、更に該電極部を覆うようにして前記パシベーション
層10の全域に光半導体層13が形成されている。この
場合、着色電着膜は、前記光半導体層13上に形成され
る。
【0096】また、前記基板は、ガラス基体上に、ま
ず、画素電極となる電極部と光半導体層を設け、その後
に電子回路材料としての薄膜トランジスタを設けて構成
された態様のものであってもよい。この場合、製造工程
をより簡略化することができ、さらに安価でかつ高精度
なカラーフィルタを形成することができる。
【0097】前記データ配線及び走査配線は、基板を構
成する基体上に、例えば互いに交差してマトリックス状
に配線された、電子回路材料と画素電極とからなる表示
部(画素)と接続する共通電極なるものであり、前記走
査配線により各画素への通電状態を選択的に設定し、前
記データ配線により印加電圧を任意に制御して所望の電
子回路材料を選択的に駆動させる。前記データ配線及び
走査配線は、Al、Cu、Cr、Ni、Mo、Ta等よ
りなる。
【0098】(電子回路材料)電子回路材料とは、例え
ば、走査配線と接続されたゲート電極層、データ配線に
接続されたソース電極層、半導体よりなるチャネル層、
該チャネル層を介してソース電極層と繋がるドレイン電
極層、ドレイン又はソース電極層に各々接続する配線電
極層、絶縁層、保護層等が組合されてなり、前記光透過
性の導電膜と接合して着色膜を電着形成する際にスイッ
チング機能を担う能動素子等をいい、例えば、薄膜トラ
ンジスタ(TFT)等が挙げられる。電子回路材料の具
体的な構成態様としては、特に制限はなく、順スタガー
型、逆スタガー型、プレーナ型等の薄膜トランジスタの
中から適宜目的に応じて選択でき、例えば、図4の薄膜
トランジスタ1(枠内)に示す断面構造を有して構成さ
れていてもよい。
【0099】前記半導体としては、アモルファスシリコ
ン(a−Si)、ポリシリコン(poly−Si)、G
a系化合物等が挙げられ、これらの混合物からなるもの
であってもよく、また各々の材料からなる光半導体薄膜
を複数積層したものであってもよい。
【0100】前記ソース電極層及びドレイン電極層は、
一般に、アルミニウム、モリブデン、銅、タンタル等よ
りなり、ゲート電極層は、一般に、クロム、アルミニウ
ム、モリブデン等よりなる。前記絶縁層としては、シリ
コンオキサイド(SiO2)膜、シリコンナイトライド
(SiNx)等が挙げられる。
【0101】(電極部)前記電極部は、導電性を有し、
かつ光透過性の材料であれば広く公知の材料より形成で
きる。例えば、Al、Zn、Cu、Fe、Ni、Cr、
Mo等の金属、ITO(インジュウム−スズ酸化物)、
二酸化スズ等の金属酸化物等が挙げられる。また、導電
性カーボン材料、導電性セラミックス材料等を用いるこ
ともできる。電極部は、例えば、蒸着法、スパッタリン
グ法、CVD法等従来公知の方法により形成することが
できる。該電極部の厚みとしては、100Å〜3μmが
好ましく、300Å〜3000Åがより好ましい。
【0102】(基体)前記基体としては、カラーフィル
タとして用いる観点から、光透過性の材料を用いる。例
えば、ガラス、プラスチック等が好適に挙げられる。
【0103】−ブラックマトリックス形成工程−本発明
においては、ブラックマトリックス形成工程を設けるこ
ともできる。前記ブラックマトリックス形成工程では、
上述の着色電着膜形成工程と同様の光電着プロセスによ
り、黒色の色材を含有する水系電解液を用いて黒色の着
色膜、即ち、ブラックマトリックスを形成してもよい
し、水系電解液として、金属を含有する電着材料を含む
水系電解液を用いて金属メッキ薄膜を形成してもよい。
また、フォトリソグラフィを用いることもできる。
【0104】また、基板に形成された着色電着膜上に、
ブラックカーボン粉末等の黒色の色材を含む紫外線硬化
樹脂の溶液を塗布したり、或いは、着色膜を形成した基
板を前記溶液に接触させて、紫外線照射して黒色の色材
を含む樹脂薄膜を形成させることにより、ブラックマト
リックスを形成してもよい。
【0105】上記のように、金属薄膜の持つ高い遮光能
力と、黒色顔料分散樹脂系薄膜の持つ高い光吸収性と、
さらに薄膜化とを満足しうるブラックマトリックス層を
形成するには、金属薄膜と黒色顔料分散樹脂系薄膜とを
複合(積層)した層構造のブラックマトリックス層を形
成することもできる。ブラックマトリックス形成工程
は、前記着色膜形成工程の前に設けてもよく、着色膜形
成工程を経た後に設けてもよい。
【0106】また、ブラックマトリックスは、図4に示
すように、電子回路材料や着色電着膜を形成した駆動基
板上にではなく、対向電極基板上に形成してもよい。
【0107】ブラックマトリックス層の機能としては、
遮光性と光反射防止性の両方の特性を必要とされる。ま
た、薄膜で得られなければ、ブラックマトリックス層の
微細パターン化は難しくなる。即ち、光の透光性が高
く、かつ入射光を反射せずに吸収しうる、といった2つ
の機能を持つ薄膜を形成することにより、高い特性を示
す。
【0108】上述のように、電子回路材料を備えた基板
を用い、データ配線から供給されTFTを駆動して得ら
れるエネルギー(TFT駆動電圧)に、更に補償エネル
ギーを加えた総和エネルギーを印加することにより、高
解像度で表面平滑性に優れ、かつ均一で十分な着色濃度
を有する着色電着膜(カラーフィルタ膜)を低コストに
形成することができ、別個に作製されたTFT駆動基板
及びカラーフィルタの組合せることもない。しかも、前
記補償エネルギーとして、光源−光半導体層間に電子回
路材料が位置する状態で光照射し、光半導体層の光照射
部にのみ生じた光起電力を利用することで、フォトリソ
グラフィ法や露光マスクを採用することなく、より簡易
かつ安価にカラーフィルタを有する駆動基板を製造でき
る。
【0109】<カラーフィルタ付駆動基板>本発明のカ
ラーフィルタ付駆動基板は、光透過性の基体上に、規則
的に配列された複数の薄膜トランジスタと、前記薄膜ト
ランジスタのゲート電極層を共通に接続する走査配線
と、前記薄膜トランジスタのソース電極層を共通に接続
するデータ配線と、前記薄膜トランジスタのドレイン電
極層にそれぞれ接続された光透過性の電極部と、少なく
とも該光透過性の電極部上に設けられた、光起電力機能
を有する光透過性の光半導体層と、該光半導体層上のみ
に形成された着色電着膜と、該着色電着膜上に前記電極
部と接続して設けられた電極(駆動用電極層)とを備え
てなり、前記本発明のカラーフィルタ付駆動基板の製造
方法により得ることができる。
【0110】その構成としては、薄膜トランジスタと接
続された電極部と、少なくとも該電極部を覆って設けら
れた光半導体層と、前記薄膜トランジスタの設けられて
いない基体上の領域にある光半導体層上にのみ形成され
た着色電着膜と、該着色電着膜を覆うように、液晶表示
用の駆動電流を供給しうる通電路部として、前記電極部
に接続して形成された電極(駆動用電極層)とが、基体
上にこの順に積層配置されていることを特徴とし、その
態様は、特に制限なく目的に応じて適宜選択でき、例え
ば、図9又は図10のように構成されていてもよい。
【0111】<液晶表示素子>本発明の液晶表示素子
は、少なくとも、上述の本発明のカラーフィルタ付駆動
基板と、該カラーフィルタ付駆動基板に対向して配置さ
れた光透過性の対向電極基板と、前記カラーフィルタ付
駆動基板と対向電極基板との間に封入された液晶材料と
を備えてなり、必要に応じて、配向膜、ブラックマトリ
ックス層等を設けることもできる。
【0112】前記配向膜は、液晶相中の液晶化合物の配
向方向を規定する機能を有し、ポリイミド、ポリビニル
アルコール、ゼラチン等のポリマーにより形成すること
ができ、配向膜の液晶材料と接触する側の表面には、ラ
ビング処理等の配向処理が施されていることが好まし
い。また、該配向膜は、カラーフィルタ付駆動基板、対
向電極基板のそれぞれ液晶材料と接する側の表面に設け
ることができる。また、前記ブラックマトリックス層は
上述と同様にして形成できる。
【0113】前記対向電極基板は、光透過性の基体上に
少なくとも電極層を有してなり、必要に応じて、ブラッ
クマトリックス層、配向膜等の他の層等を有してなる。
前記電極層は、金属やITO等の金属酸化物などの、前
記電極部の形成に使用可能な材料と同様のものを用いて
同様の方法で形成することができる。前記ブラックマト
リックス層及び配向膜も上記同様である。
【0114】液晶表示素子の構成態様としては、上述の
本発明のカラーフィルタ付駆動基板の態様により若干異
なるが、それ以外には特に制限はなく任意に構成するこ
とができる。例えば、図4に示す態様で構成されたもの
であってもよい。即ち、上記のようにして作製した本発
明のカラーフィルタ付駆動基板(主基板A)の、着色電
着膜の形成された側の表面にさらに配向膜16が形成さ
れ、該配向膜16の表面に対向する位置に、液晶材料C
を挟持するように対向電極基板Bが配置されている。
【0115】前記対向電極基板Bは、ガラス基体21上
に、上記主基板Aの駆動電極層15に対応する部分を除
いてブラックマトリクス層20が形成されており、さら
に該ブラックマトリクス層20を覆ってガラス基体21
上の全面に、1枚電極として対向電極層19が形成され
ている。さらに該対向電極層19上には、配向膜18が
積層されている。この場合には、カラーフィルタ付駆動
基板である主基板A側にブラックマトリクス層を設ける
必要はない。
【0116】カラーフィルタ付駆動基板(主基板A)及
び対向電極基板Bは、例えば、樹脂ボール等のスペーサ
を介して、所定の幅の空間(ギャップ)を形成して固定
され、その空間に液晶材料を注入した後密閉することに
より、本発明の液晶表示素子を作製することができる。
前記液晶材料としては、公知のものの中から、目的に応
じて適宜選択することができる。
【0117】上記の通り、本発明のカラーフィルタ付駆
動基板を備えることにより、微細で高解像度な画素パタ
ーンを有する液晶表示素子をより安価に製造することが
できる。
【0118】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、
実施例中の「%」は、全て「重量%」を表す。 (実施例1)以下のようにして、主基板Aと、これと対
をなす対向電極基板Bとを枠状のシール材(図示せず)
を介して接合し、この両基板A、B間に液晶Cを封入し
て構成された、図4と同様の断面構造を有するアクティ
ブマトリックス液晶表示素子を作製した。該アクティブ
マトリックス液晶表示素子の前記主基板Aは、図5に示
すように、ガラス等の透明な絶縁材料31上に、データ
配線9a及び走査配線2aが互いに交わり、更に逆スタ
ガー型薄膜トランジスタ1と該薄膜トランジスタ1と接
続された画素電極部11とを備える、複数の表示部(画
素)がマトリックス状に規則的に配列され、各表示部1
1にカラーフィルタ14を設けた構成となっている。図
4は、薄膜トランジスタ1を能動素子とする、本発明の
液晶表示素子の一例を示す断面構成図である。図5は、
図4における主基板Aの一部を示す平面図である。
【0119】−主基板A− 図6の(a)に示すように、主基板Aを構成する基体と
なる透明なガラス基体31を準備し、該ガラス基体31
上に、逆スタガー型薄膜トランジスタ1、走査配線2
a、データ配線9aを下記手順に従って集約的に形成し
た。前記薄膜トランジスタ1は、逆スタガー構造を有す
るもので、ガラス基板31上に形成されたタンタル(T
a)等からなるゲート電極層2と、該ゲート電極層2上
に主基板Aのほぼ全面にわたって形成された窒化シリコ
ン(SiNx)等からなる透明なゲート絶縁層3と、こ
のゲート絶縁層3上に形成されたアモルファスシリコン
(a−Si)等からなるチャネル層4と、このチャネル
層4上に形成された窒化シリコン(SiNx)等からな
るチャネル保護層5と、リン等の不純物(ドナー)を含
むn+型アモルファスシリコン(a−Si)等からなる
ドレイン電極層6、ソース電極層7とから構成される。
【0120】前記ゲート電極層2は、図5のように、主
基板A上に配線された走査配線2aと接続され、ソース
電極層7は、前記走査配線2aと交差して配線されたデ
ータ配線9aと接続されている。さらに、前記データ配
線9aは、その端子部を除く全長を窒化シリコン(Si
x)等からなるパシベーション層10で覆われてお
り、また、前記薄膜トランジスタ1も、そのドレイン電
極層6と画素電極12及び駆動用電極層15との接続端
を除く全域は、上記パシベーション層10で覆われてい
る。
【0121】次いで、図7の(b)に示すように、薄膜
トランジスタ1のドレイン電極層6と接続する配線電極
9上のパシベーション層10にコンタクトホールを形成
した後、マグネトロンスパッタ法により100nmのI
TOを成膜し、一般的なフォトリソグラフィ並びにエッ
チング法(ウェットもしくはドライ)により光電着用の
画素電極12を形成した。その後、高周波スパッタ法に
より150nm厚の酸化チタン(TiO2)膜を成膜
し、280℃、3%水素含有の窒素雰囲気下において、
20分間酸化チタン(TiO2)膜に還元処理を施して
光半導体層13を形成し、駆動基板となる主基板Aを得
た。
【0122】次に、上記より得た主基板Aを光電着用装
置(図示されていない)に主基板Aの光半導体層が水系
電解液と接触するように配置した。この光電着用装置
は、前記主基板Aの光半導体層13の表面を、微粒子顔
料を含有する電着材料を含む水系電解液中に接触させた
状態で、前記主基板Aの、光半導体層13及び薄膜トラ
ンジスタ1等が設けられていない側のガラス基体の表面
より波長365nmの紫外光を照射する機構を有する。
さらに、該光電着用装置は、前記主基板Aに予め形成さ
れた走査配線2a及びデータ配線9aの給電端子を駆動
回路に接続することにより、前記走査配線2aを介して
所望の薄膜トランジスタ1に選択的に通電しうるように
設定しうる機構、並びに前記データ配線9aを介して各
表示部の画素電極12上の光半導体層13の表面電位を
任意に制御しうる機構を有する。この時の光半導体層1
3の表面電位は、水系電解液を介して、光電着用装置に
配置された光電着用対向電極を基準にした電位である。
【0123】上記機構を有する光電着用装置に主基板A
を配置した後、以下のようにして赤色のカラーフィルタ
を図8の(c)に示すように形成した。前記水系電解液
として、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステルの
共重合体(数平均分子量16000、疎水基/(親水基
+疎水基)のモル比率70%、酸価120)とアントラ
キノン系レッド微粒子顔料とをそれぞれ固形分濃度5.
0%となるように含有した赤色用の水系電解液(pH
7.9、体積抵抗値2×10Ω・cm)を用い、該水系
電解液に前記主基板Aの光半導体層13を接触させた。
【0124】この状態で、上記走査配線2aとデータ配
線9aの給電端子に接続された駆動回路により、赤色カ
ラーフィルタを形成しようとする表示部(画素)の光半
導体層13の表面電位を1.7Vに保ちながら、光半導
体層13及び薄膜トランジスタ1等が設けられていない
側のガラス基体31の表面より、波長365nm、強度
50mW/cm2の紫外光を10秒間照射することによ
り、膜厚1.2μmの赤色の着色電着膜(赤色カラーフ
ィルタ膜)14を形成することができた。上記紫外光の
照射時、薄膜トランジスタ1を構成する、ゲート電極層
2、ドレイン電極層6、ソース電極層7及び配線電極9
の配置された領域においては紫外光が遮断され、薄膜ト
ランジスタ1上の光半導体層の領域には赤色カラーフィ
ルタは形成されず、図8の(c)に示すように、配線電
極9端部を境界に画素電極部11(図5参照)の実質的
に表示可能な領域の光半導体層上のみに、一定サイズの
カラーフィルタが形成された。その後、光電着用装置か
ら主基板Aを取り出し、pH値6.5のpH調整液で洗
浄を行い、高解像度で表面平滑性に優れ、均一な濃度を
有する赤色のカラーフィルタを備えた主基板A得た。形
成された赤色カラーフィルタの光学透過濃度は1.2で
あった。
【0125】上記同様に、前記水系電解液中のレッド微
粒子顔料に代えて、フタロシアニングリーンの超微粒子
顔料を用いたこと以外、上記と同様にして緑色用の水系
電解液を作製し、上述した赤色のカラーフィルタの場合
と同様にして、主基板Aの赤色カラーフィルタの形成さ
れていない表示部(画素)の光半導体層上に、膜厚1.
2μmの緑色の着色電着膜(緑色カラーフィルタ膜)を
形成し、さらにpH6.2の洗浄水を用いて主基板Aに
付着した不要な水系電着液を洗浄除去して、高解像度で
表面平滑性に優れ、均一な濃度を有する緑色のカラーフ
ィルタを形成した。形成された緑色カラーフィルタは、
図8の(c)のように、配線電極9端部を境界に画素電
極部11(図5参照)の実質的に表示可能な領域の光半
導体層上のみに一定サイズに形成され、その光学透過濃
度は1.2であった。
【0126】また同様にして、前記赤色用の水系電解液
中のレッド微粒子顔料に代えて、フタロシアニンブルー
の超微粒子顔料を用いたこと以外、上記と同様にして青
色用の水系電解液を作製し、上述した赤色のカラーフィ
ルタの場合と同様にして、主基板Aの赤色及び緑色のカ
ラーフィルタが形成されていない表示部(画素)の光半
導体層上に、膜厚1.0μmの青色の着色電着膜(青色
カラーフィルタ膜)を形成し、pH値6.0の洗浄水を
用いて主基板Aに付着した不要な水系電着液を洗浄除去
して、高解像度で表面平滑性に優れ、均一な濃度を有す
る青色のカラーフィルタを形成した。形成された青色カ
ラーフィルタは、図8の(c)のように、配線電極9端
部を境界に画素電極部11(図5参照)の実質的に表示
可能な領域の光半導体層上のみに一定サイズに形成さ
れ、その光学透過濃度は1.1であった。
【0127】次に、主基板Aに形成された赤色、緑色及
び青色のカラーフィルタに対して、230℃下で30分
間加熱処理を施し、各色のカラーフィルタ膜を硬化処理
した。その後、通常のフォトリソグラフィ並びにエッチ
ング法(ウエットもしくはドライ)により、3色のカラ
ーフィルタが形成された領域外に存在する光半導体層1
3を除去し、該除去部にマグネトロンスパッタ法により
100nm厚のITO膜を成膜した後、一般的なフォト
リソグラフィ並びにエッチング法(ウエットもしくはド
ライ)により、図9の(d)に示すように、液晶表示用
の駆動電流を供給しうる通電路部として、ITO膜12
と接続するようにして駆動用電極層15を形成した。そ
の後、さらにポリイミドからなる配向膜16を積層して
形成し、本発明のカラーフィルタ付駆動基板を作製し
た。
【0128】尚、前記主基板A上に形成した逆スタガー
型薄膜トランジスタ1に代えて、順スタガー型、プレー
ナ型の薄膜トランジスタを用いてもよく、また、薄膜ト
ランジスタ1のチャネル層4の半導体層は、多結晶シリ
コン(ポリシリコン;poly−Si)を用いてもよ
く、上記同様に本発明のカラーフィルタ付駆動基板を作
製できた。
【0129】−液晶表示素子−図4に示すように、ガラ
ス基体等の、別の透明な絶縁材料21を準備し、該ガラ
ス基体21上に、上記主基板Aの駆動電極層15に対応
する部分を除いてクロム(Cr)等からなるブラックマ
トリクス層20を形成した後、ガラス基体21上の全面
にわたる1枚電極としてITO等からなる対向電極層1
9を形成し、さらに該対向電極層19上に、ポリイミド
からなる配向膜18を積層して対向電極基板Bとした。
【0130】得られた対向電極基板Bの対向電極層19
の表面と、上記より得たカラーフィルタ付駆動基板のカ
ラーフィルタの設けられた側の表面と、が対向するよう
に樹脂ボールスペーサを介して配置し、所定の幅の空間
(ギャップ)を形成して固定した。該空間部にネマチッ
ク液晶材料を注入した後、密閉し、本発明の液晶表示素
子を得た。
【0131】上記の通り、電子回路材料を有する基板上
に直接着色電着膜(カラーフィルタ膜)を形成でき、露
光マスクをも必要とせずに簡易な工程で安価にカラーフ
ィルタを有する駆動基板を作製することができた。該駆
動基板上のカラーフィルタは、高解像度で表面平滑性に
優れ、かつ均一で十分な着色濃度を有していた。また、
別個に作製されたTFT駆動基板及びカラーフィルタを
組合せることなく、高解像度で表面平滑性に優れ、かつ
均一で十分な着色濃度を有するカラーフィルタを備えた
カラーフィルタ付駆動基板、及び微細で高解像度な画素
パターンを有する液晶表示素子をより安価に得ることが
できた。
【0132】(実施例2)図6〜図8に示す過程おい
て、実施例1と同様にして光半導体層13上に3色(赤
色、緑色、青色)の着色電着膜(カラーフィルタ膜)を
形成した。形成された各色のカラーフィルタは、図8の
(c)のように、配線電極9端部を境界に画素電極部1
1(図5参照)の実質的に表示可能な領域の光半導体層
上のみに一定サイズに形成され、その光学透過濃度は実
施例1と同様であった。
【0133】次いで、図10に示すように、光半導体層
13における、薄膜トランジスタ1のドレイン電極層6
上のみを通常のフォトリソグラフィ並びにエッチング法
(ウエットもしくはドライ)によりコンタクトホールを
開口した。その後、マグネトロンスパッタ法により、膜
厚100nmのITO膜を成膜し、一般的なフォトリソ
グラフィ並びにエッチング法(ウエットもしくはドラ
イ)により、ドレイン電極層6と繋がる画素電極12と
接続して駆動用電極層15を形成した。最後にポリイミ
ドからなる配向膜16を積層して形成し、本発明のカラ
ーフィルタ付駆動基板を作製した。
【0134】尚、実施例1同様、主基板A上に形成され
た逆スタガー型薄膜トランジスタ1に代えて、順スタガ
ー型、プレーナ型の薄膜トランジスタを用いてもよく、
また、薄膜トランジスタ1のチャネル層4の半導体層
は、多結晶シリコン(ポリシリコン;poly−Si)
を用いてもよく、上記同様に本発明のカラーフィルタ付
駆動基板を作製できた。
【0135】−液晶表示素子− 実施例1で作製した対向電極基板Bを用い、該対向電極
基板Bの対向電極層19の表面と、上記より得たカラー
フィルタ付駆動基板のカラーフィルタの設けられた側の
表面と、が対向するように樹脂ボールスペーサを介して
配置し、所定の幅の空間(ギャップ)を形成して固定し
た。該空間部にネマチック液晶材料を注入した後、密閉
し、本発明の液晶表示素子を得た。
【0136】実施例1と同様、露光マスクをも必要とせ
ずに簡易な工程で安価にカラーフィルタを有する駆動基
板を作製することができた。該駆動基板上のカラーフィ
ルタは、高解像度で表面平滑性に優れ、かつ均一で十分
な着色濃度を有していた。また、別個に作製されたTF
T駆動基板及びカラーフィルタを組合せることなく、高
解像度で表面平滑性に優れ、かつ均一で十分な着色濃度
を有するカラーフィルタを備えたカラーフィルタ付駆動
基板、及び微細で高解像度な画素パターンを有する液晶
表示素子をより安価に得ることができた。
【0137】(実施例3)実施例1の酸化チタン(Ti
2)よりなる光半導体層13の形成に際し、高周波ス
パッタ法を用いたTiO2の成膜方法に代えて、低温硬
化型コーティング材料(ビストレイターL,日本曹達
(株)製)をスピンコーティング法により塗布してTi
2膜を成膜し、280℃下で20分間3%水素含有の
窒素雰囲気下で還元処理してコーティング材料中の溶媒
を揮発させる成膜方法としたこと以外、実施例1と同様
にして、本発明のカラーフィルタ付駆動基板を作製し
た。尚、塗布方法は、前記スピンコーティング法に代え
て、ディップコーティング法、スプレーコーティング法
によっても同様に成膜可能であった。
【0138】尚、実施例1同様、主基板A上に形成され
た逆スタガー型薄膜トランジスタ1に代えて、順スタガ
ー型、プレーナ型の薄膜トランジスタを用いてもよく、
また、薄膜トランジスタ1のチャネル層4の半導体層
は、多結晶シリコン(ポリシリコン;poly−Si)
を用いてもよく、上記同様に本発明のカラーフィルタ付
駆動基板を作製できた。
【0139】−液晶表示素子− 実施例1で作製した対向電極基板Bを用い、該対向電極
基板Bの対向電極層19の表面と、上記より得たカラー
フィルタ付駆動基板のカラーフィルタの設けられた側の
表面と、が対向するように樹脂ボールスペーサを介して
配置し、所定の幅の空間(ギャップ)を形成して固定し
た。該空間部にネマチック液晶材料を注入した後、密閉
し、本発明の液晶表示素子を得た。
【0140】実施例1と同様、露光マスクをも必要とせ
ずに簡易な工程で安価にカラーフィルタを有する駆動基
板を作製することができた。形成された各色のカラーフ
ィルタは、実施例1と同様、配線電極9端部を境界に画
素電極部11の実質的に表示可能な領域の光半導体層上
のみに一定サイズに形成することができた。該駆動基板
上のカラーフィルタは、高解像度で表面平滑性に優れ、
かつ均一で十分な着色濃度を有していた。また、別個に
作製されたTFT駆動基板及びカラーフィルタを組合せ
ることなく、高解像度で表面平滑性に優れ、かつ均一で
十分な着色濃度を有するカラーフィルタを備えたカラー
フィルタ付駆動基板、及び微細で高解像度な画素パター
ンを有する液晶表示素子をより安価に得ることができ
た。
【0141】
【発明の効果】本発明によれば、薄膜トランジスタ(T
FT)等の電子回路材料を備えた基板上に、該電子回路
材料の駆動電圧を利用して、直接高解像度で表面平滑性
に優れ、かつ均一で十分な着色濃度を有する着色電着膜
(カラーフィルタ膜)を形成しうる、カラーフィルタ付
駆動基板の製造方法を提供することができる。また、別
個に作製されたTFT駆動基板及びカラーフィルタを組
合せることなく、高解像度で表面平滑性に優れ、かつ均
一で十分な着色濃度を有するカラーフィルタを備えたカ
ラーフィルタ付駆動基板、及び微細で高解像度な画素パ
ターンを有する液晶表示素子をより安価に提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複数の表示部(画素)を有する基板を電解液
に接触させたときの回路図である。
【図2】 ショトキー接合を有する光半導体のエネルギ
ーバンドを示す図である。
【図3】 pin接合を有する光半導体のエネルギーバ
ンドを示す図である。
【図4】 薄膜トランジスタを能動素子とする、本発明
の液晶表示素子の一例を示す断面構成図である。
【図5】 図4における主基板Aの一部を示す平面図で
ある。
【図6】 本発明のカラーフィルタ付駆動基板の製造方
法の工程の一部を例示した図である。
【図7】 本発明のカラーフィルタ付駆動基板の製造方
法の工程の一部を例示した図である。
【図8】 本発明のカラーフィルタ付駆動基板の製造方
法の工程の一部を例示した図である。
【図9】 本発明のカラーフィルタ付駆動基板の製造方
法の工程の一部を例示した図である。
【図10】 本発明のカラーフィルタ付駆動基板の一例
を示す図である。
【符号の説明】
1 薄膜トランジスタ 2 ゲート電極層 2a 走査配線 3 ゲート絶縁層 4 チャネル層 6 ドレイン電極層 7 ソース電極層 8 層間絶縁層 9 配線電極層 9a データ配線 10 パシベーション層 11 表示部(画素) 12 画素電極(電極部) 13 光半導体層 14 着色電着膜(カラーフィルタ) 15 電極(駆動用電極層) 16,18 配向膜 17 液晶層 19 対向電極層 20 ブラックマトリクス層 21,31 ガラス基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 9/30 349 G09G 3/36 G09G 3/36 G02F 1/136 500 (72)発明者 山田 高幸 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 西原 義雄 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小林 健一 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 大津 茂実 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 友野 孝夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 清水 敬司 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基体上に電子回路材料と該電
    子回路材料を介してデータ配線に接続された光透過性の
    電極部とを有する基板を、色材を含有する電着材料を含
    む水系電解液に接触させ、前記電極部に、データ配線か
    ら供給されるエネルギーと、該エネルギーとは異なる補
    償エネルギーとの総和エネルギーを印加して、該電極部
    上に電気化学的に前記電着材料を析出させて着色電着膜
    を形成することを特徴とするカラーフィルタ付駆動基板
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 補償エネルギーが、光透過性の電極部上
    に設けられた光透過性の光半導体層に光照射して得られ
    る光起電力である請求項1に記載のカラーフィルタ付駆
    動基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板の電子回路材料を有する領域を除く
    電極部上の光半導体層の光照射部のみに光起電力を発生
    させる請求項2に記載のカラーフィルタ付駆動基板の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 基板に対して、光透過性の基体の光半導
    体層が設けられていない側から電子回路材料をマスクと
    して光照射し、前記光半導体層の光照射部のみに光起電
    力を発生させる請求項2又は3に記載のカラーフィルタ
    付駆動基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 補償エネルギーが、光透過性の電極部に
    接続された、データ配線とは異なる電源線により供給さ
    れる請求項1に記載のカラーフィルタ付駆動基板の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 着色電着膜上に、更に液晶表示用の駆動
    電流を供給しうる電極を設ける請求項1から5のいずれ
    かに記載のカラーフィルタ付駆動基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 さらに、電極と光透過性の電極部とを導
    通させる工程を有する請求項6に記載のカラーフィルタ
    付駆動基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 電着材料が、カルボキシル基を有する化
    合物を含む請求項1から7のいずれかに記載のカラーフ
    ィルタ付駆動基板の製造方法。
  9. 【請求項9】 カルボキシル基を有する化合物が、疎水
    ドメインと親水ドメインを有する重合体であって、前記
    親水ドメインの数の50%以上が、pHの変化により水
    溶性から非水溶性、或いは、この逆に可逆的に変化しう
    る請求項8に記載のカラーフィルタ付駆動基板の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 重合体の酸価が、60から200であ
    る請求項9に記載のカラーフィルタ付駆動基板の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 光透過性の基体上に、規則的に配列さ
    れた複数の薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタ
    のゲート電極層を共通に接続する走査配線と、前記薄膜
    トランジスタのソース電極層を共通に接続するデータ配
    線と、前記薄膜トランジスタのドレイン電極層にそれぞ
    れ接続された光透過性の電極部と、少なくとも該光透過
    性の電極部上に設けられた光透過性の光半導体層と、該
    光半導体層上のみに形成された着色電着膜と、該着色電
    着膜上に前記電極部と接続して設けられた電極と、を備
    えたことを特徴とするカラーフィルタ付駆動基板。
  12. 【請求項12】 少なくとも、請求項11に記載のカラ
    ーフィルタ付駆動基板と、該カラーフィルタ付駆動基板
    に対向して配置された光透過性の対向電極基板と、前記
    カラーフィルタ付駆動基板と対向電極基板との間に封入
    された液晶材料と、を備えたことを特徴とする液晶表示
    素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006301101A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Fujifilm Electronic Materials Co Ltd 遮光・反射防止積層膜及びその形成方法、並びにそれを有する固体撮像素子及びその製造方法
JP2011523081A (ja) * 2008-04-24 2011-08-04 コダック グラフィック コミュニケーションズ カナダ カンパニー 色フィルタ層整列

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