JP2001255523A - 電着装置 - Google Patents

電着装置

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JP2001255523A
JP2001255523A JP2000069981A JP2000069981A JP2001255523A JP 2001255523 A JP2001255523 A JP 2001255523A JP 2000069981 A JP2000069981 A JP 2000069981A JP 2000069981 A JP2000069981 A JP 2000069981A JP 2001255523 A JP2001255523 A JP 2001255523A
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film
thin film
optical semiconductor
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JP2000069981A
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Takashi Shimizu
敬司 清水
Takayuki Yamada
高幸 山田
Masanori Hirota
匡紀 廣田
Yoshio Nishihara
義雄 西原
Kenichi Kobayashi
健一 小林
Shigemi Otsu
茂実 大津
Takao Tomono
孝夫 友野
Hidekazu Akutsu
英一 圷
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜トランジスタ(TFT)の耐電圧域の低
電圧下で、高開口率で、膜厚及び着色濃度の均一なカラ
ーフィルタを備えたTFT基板を簡易かつ低コストに作
製しうる電着装置を提供する。 【解決手段】 光透過性の基体上に、配列された複数の
薄膜トランジスタ、該薄膜トランジスタにより制御され
る画素電極、及び該画素電極上に設けられた光透過性の
光半導体薄膜を備えた電着用基板と、該電着用基板の少
なくとも光半導体薄膜を着色剤を含む水系電着液と接触
させる浸漬部と、前記光半導体薄膜が設けられていない
側の電着用基板の表面から電着用基板全面に紫外線を照
射できる光源部と、を少なくとも備えたことを特徴とす
る電着装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
パネルに使用されるカラーフィルタの形成技術に関し、
詳しくは、電着現象を利用し、薄膜トランジスタ(TF
T)基板に高解像度の着色層(カラーフィルタ)を直接
形成でき、カラーフィルタ一体型のTFT基板を簡便か
つ低コストに作製しうる電着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイパネルは、薄膜トラン
ジスタ(以下、「TFT」ということがある。)等の駆
動素子と画素電極とをマトリックス状に規則的に配置し
た駆動側基板と、表面にカラーフィルタ及び共通電極を
形成したフィルタ側基板とを、スペーサを介して互いに
対向するように位置合わせし、更にスペーサにより形成
された間隙部に液晶材料を封入し配置することにより製
造されるものが主流であった。しかしながら、従来、駆
動側基板とフィルタ側基板とを別工程で作製する必要が
あり、多大な時間を要すると共に、液晶ディスプレイパ
ネルの低コスト化を阻害する一因となっていた。また、
作製時に用いる露光マスクの位置合わせや、駆動側及び
フィルタ側基板間の位置合わせ精度に誤差があると、カ
ラーフィルタの配置位置にずれを生じてしまい、表示品
質や歩溜まりの低下を招くといった問題もあった。
【0003】そこで、近年では、工程の簡易化、製造時
間の短縮、低コスト化及び高解像度化を総括して実現す
るために、電着法を利用し、液晶モニター用TFT駆動
基板の画素電極に直接着色層(カラーフィルタ)を形成
しうる方法の研究が盛んに進められている。その一方、
電着法を利用する場合、一般に、水溶性高分子に顔料を
分散させた電解溶液中で、予めパターニングした透明電
極上に70V程度の高電圧を印加する必要がある。電圧
が印加されると、電着膜を形成して電着塗装がなされ、
これを3回繰り返することによって赤色(R)、緑色
(G)、青色(B)の着色層(カラーフィルタ)が形成
される。
【0004】例えば、特開平5−5874号公報では、
電着法を利用して、TFT基板側にカラーフィルタを一
体形成する技術が提案されている。この技術によれば、
着色層の電着に必要な電位(電流)は、着色層を形成し
ようとする画素電極に対応するTFTを選択的に駆動し
た際の駆動電圧より与えられ、TFT基板上の選択され
たTFTと繋がる画素電極にのみ着色層を形成しようと
するものである。また、特公平3−45804号公報、
特開平7−72473号公報、特開平9−288281
号公報においても同様の技術が開示されている。
【0005】しかし、前述した通り、電着膜の形成には
70V程度の高電圧が必要とされるため、通常のTFT
駆動回路を利用して、直接画素電極に平滑で強固な電着
膜を安定に形成することは実質上不可能であり、電着膜
を形成するには70Vを超える高耐圧性を備えたTFT
が必要となる。一般的には、TFT自体の耐圧性能は約
20V程度しかなく、このような低電圧下でも電着膜を
形成しうる材料としては極めて限られ、TFTの駆動電
圧を利用するのみでは画素電極上に電着膜を形成するこ
とは困難といえる。
【0006】これは、電着時、駆動素子としてのTFT
を介して画素電極に電圧を印加する場合に、TFTを構
成する、ポリシリコン(poly−Si)やアモルファ
スシリコン(a−Si)等の半導体の内部抵抗値、及び
画素電極と接触する電着液(電解液)の抵抗値を無視で
きないからである。即ち、TFTを介して画素電極に電
圧印加する場合、画素電極に電着に必要な電着電位を供
給することができないのである。
【0007】特に、上記アモルファスシリコン(a−S
i)の内部抵抗値は、ポリシリコン(poly−Si)
より更に3桁程度大きく、TFTの駆動電圧のみでは電
着に要する電位を確保できない。他方、ポリシリコン薄
膜トランジスタ(poly−Si TFT)を用いた場
合では、上記アモルファスシリコン薄膜トランジスタ
(a−Si TFT)に比べるとその内部抵抗値(R)は
低く(R=10〜100KΩ)、低電位電着材料を使用
することを条件とすることにより実用レベルの印加電圧
が得られると推定されるが、依然内部抵抗値としては大
きく、電着可能といえる許容範囲は極めて狭いと考えら
れる。また一方、透明電極に高電圧を印加した場合に
は、TFT自体の耐圧範囲を超えるのみならず、電極近
傍における水の電気分解を助長する結果ともなり、電極
表面で過剰のプロトン(水素イオン)を生じて脱水素反
応が急速に進行し、該脱水素反応により生じた酸素が気
泡として発生する、いわゆるバブリング現象を招く。す
ると、形成膜は気泡発生面で剥離し、空隙(ボイド)を
含む非平滑で、欠陥のある膜となってしまう場合もあ
る。
【0008】また、通常、電解溶液には界面活性剤等の
不純物が含まれることから、形成された電着膜の色純度
や透過率が低下したり、電解溶液中に含まれるアルカリ
金属により、TFT回路の動作特性に悪影響を及ぼすと
いったことから保護する必要もあった。以上のことか
ら、これまでフィルタ側基板と駆動側基板とを組合せる
ことなく、カラーフィルタを駆動側基板上に一体的に形
成する方法は実用化できなかったのである。
【0009】また、特開平6−281925号公報で
は、ミセル電解法を利用した技術が開示されている。こ
れは電着法の一種であるが、析出材料として用いるフェ
ロセンの酸化還元を利用するため電着に必要な電圧が低
く、TFTの駆動電圧によっても、TFT基板側に直接
電着膜(カラーフィルタ)を一体的に形成できる。しか
し、ミセル電解法で形成される薄膜は、その形成工程に
不可欠のフェロセンや界面活性剤等が析出時に形成膜内
に取り込まれ不純物として混入する結果、透明性、色純
度の低い膜(カラーフィルタ)しか形成し得ない。ま
た、電着に数十分かかるなど長時間を要し製造効率が低
く、かつ必須の電解成分であるフェロセン化合物も非常
に高価であるため、コストの点でも問題があった。
【0010】一方、本発明者等は、水溶性であって、水
溶液中のpHの変化により酸化状態、中性状態若しくは
還元状態で水への溶解度が大きく変化する化合物に着目
し、カラーフィルタを形成する電着技術について既に出
願している(特願平11−304910号)。この電着
技術では、TFT基板に対して10Vの印加電圧下で2
分間もの電着時間を必要とし、更にTFTの内部抵抗に
よってはそれ以上の時間を印加しなければ電着できない
場合もある。この場合、TFT基板上に光半導体を付加
し、これに紫外線を照射して得られる光起電力による印
加電圧のアシスト効果によって、電着時間を短縮する方
法が考えられる。ところが、紫外線の照射方法によって
は照度ムラが発生し、該照射ムラに伴って形成される電
着膜にも膜厚のムラを生ずるという問題点がある。
【0011】また、通常の電着法では電着用基板の全体
を電着液中に浸漬して行うが、TFT回路を備えた基板
を用いたり、紫外線を利用する方法の場合には、紫外線
が入射する、TFTの設けられていない側のガラスの表
面、及びTFTと外部電源とを接続するための端子部
が、電着液に接触しないことが必要となる。
【0012】上記の通り、電着用基板上のTFTの駆動
電圧を利用し、かつ補助電位として光起電力を付与し
て、TFT素子等を備えた電着用基板上に着色電着膜
(カラーフィルタ)を直接形成する場合、膜厚及び着色
濃度の均一性に優れ、表面平滑な着色電着膜(カラーフ
ィルタ)を安定に形成しうる電着装置は、未だ提供され
ていないのが現状である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、薄膜トランジスタ(TF
T)の耐電圧域の低電圧印加下で、TFT基板上に直
接、均一な膜厚及び着色濃度を有する表面平滑な着色電
着膜(カラーフィルタ)を安定に形成しうる電着装置を
提供することを目的とする。本発明は、駆動側基板とフ
ィルタ側基板との組合わせによることなく、高開口率の
カラーフィルタを備えた薄膜トランジスタ(TFT)基
板を簡易かつ低コストに作製しうる電着装置を提供する
ことを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は以下の通りである。即ち、 <1> 光透過性の基体上に、配列された複数の薄膜ト
ランジスタ、該薄膜トランジスタにより制御される画素
電極、及び該画素電極上に設けられた光透過性の光半導
体薄膜を備えた電着用基板と、該電着用基板の少なくと
も光半導体薄膜を着色剤を含む水系電着液と接触させる
浸漬部と、前記光半導体薄膜が設けられていない側の電
着用基板の表面から電着用基板全面に紫外線を照射でき
る光源部と、を少なくとも備えたことを特徴とする電着
装置である。
【0015】<2> 光源部が、照射された紫外線をレ
ンズを通して平行光にする平行レンズ系部材を備えた前
記<1>に記載の電着装置である。 <3> 光源部が、紫外線ランプを複数並べた構造を有
する前記<1>に記載の電着装置である。
【0016】<4> 光源部が、単数若しくは複数の紫
外線ランプと、該紫外線ランプを電着用基板に対して移
動できる構造とを備えた前記<1>又は<2>に記載の
電着装置である。 <5> 光源部が、紫外線ランプ上に紫外線拡散板を備
えた前記<1>〜<4>のいずれかに記載の電着装置で
ある。
【0017】<6> 浸漬部が、電着用基板と対向する
位置に白金板若しくは白金メッキ板と、前記電着用基板
と接する位置にリング状のゴム製部材と、を備えた前記
<1>〜<5>のいずれかに記載の電着装置である。 <7> ゴム製部材が、少なくとも電着用基板と接する
部分に非接着コーティングが施されている前記<6>に
記載の電着装置である。
【0018】<8> 水系電解液の温度調整が可能なヒ
ーター部を備えた前記<1>〜<7>のいずれかに記載
の電着装置である。 <9> 浸漬部に、一種若しくは複数種の水系電着液を
供給及び回収しうる電着液供給装置を備えた前記<1>
〜<8>のいずれかに記載の電着装置である。
【0019】<10> 電着用基板の水系電着液と接触
しない部分を支持する支持部を備えた前記<1>〜<9
>のいずれかに記載の電着装置である。 <11> 水系電着液と接触しない側の電着用基板の表
面で該電着用基板を支持し、かつ紫外線を透過し得る支
持部を備えた前記<1>〜<9>のいずれかに記載の電
着装置である。 <12> 支持部が、その紫外線を透過しうる部分が光
源部に対して移動可能な移動支持部である前記<11>
に記載の電着装置である。
【0020】<13> 浸漬部において、光半導体薄膜
が設けられた側の電着用基板の表面に水系電解液が付与
され、該水系電解液上で接し前記電着用基板と対向する
位置に白金板若しくは白金メッキ板が配置され、該白金
板若しくは白金メッキ板と電着用基板とが、前記水系電
解液自体により互いに接触しない間隙を有して保持され
た前記<1>〜<12>のいずれかに記載の電着装置で
ある。 <14> 電着用基板が、該電着用基板の光半導体薄膜
が設けられた表面の法線方向が重力方向と垂直に交わる
向きに配置された前記<1>〜<13>のいずれかに記
載の電着装置である。
【0021】<15> 水系電解液が、水素イオン濃度
の変化により溶解度が変化して析出する性質を持つ電着
性色素若しくは電着性高分子を含有する前記<1>〜<
14>のいずれかに記載の電着装置である。 <16> 電着性高分子が、疎水ドメインと親水ドメイ
ンを有する共重合体であって、疎水ドメイン及び親水ド
メインの総数に対する疎水ドメインの数が40〜80%
である前記<15>に記載の電着装置である。
【0022】<17> 電着性高分子において、親水ド
メインの数の30%以上が、pHの変化により溶解度が
可逆的に変化しうる前記<16>に記載の電着装置であ
る。 <18> 電着性高分子の酸価が、60から200であ
る前記<15>〜<17>のいずれかに記載の電着装置
である。
【0023】前記<1>に記載の本発明の電着装置によ
れば、その構造を簡易化でき、駆動側基板とフィルタ側
基板との組合わせによることなく、高開口率のカラーフ
ィルタを備えた薄膜トランジスタ(TFT)基板を簡易
かつ低コストに製造することができる。しかも、薄膜ト
ランジスタ(TFT)の耐電圧域の低い電圧の印加によ
り、TFT基板上に直接、平滑かつ均一で十分な着色濃
度を有する着色電着膜(カラーフィルタ)を安定に形成
することができる。
【0024】前記<2>〜<5>に記載の本発明の電着
装置によれば、電着用基板に対して照度分布の均一な紫
外線を照射できるので、着色電着膜を形成しようとする
画素部(光半導体薄膜上)に膜厚の均一な着色電着膜を
形成できる。着色電着膜の膜厚を均一化することによ
り、カラーフィルタ表面を平滑化でき、着色濃度の均一
化をも図ることができる。
【0025】前記<6>に記載の本発明の電着装置によ
れば、水系電解液が漏れない保持部材を備えるので、電
着用基板の配置の向きに依らず、TFT等が設けられて
いない側の電着用基板の表面や外部電源と接続する端子
部等を液外に保持した状態で、TFT等が備えられた側
の電着用基板の表面における所望の位置に水系電着液を
接触させることができる。
【0026】前記<7>に記載の本発明の電着装置によ
れば、電着用基板からの保持部材の取り外しが容易に行
え、操作を迅速に行うことができる。また、前記<8>
に記載の本発明の電着装置によれば、電着工程をより短
時間に行うことができる。前記<9>に記載の本発明の
電着装置によっても、作業時間の短縮、及び水系電解液
の節減が図れる。
【0027】前記<10>又は<11>に記載の本発明
の電着装置によれば、電着用基板を撓まないように支持
した状態で電着工程を行えるので、基板自体の破損を防
止でき、また電着用基板に対して照度分布の均一な紫外
線を照射できるので、着色電着膜を形成しようとする画
素部(光半導体薄膜上)に膜厚の均一な着色電着膜を形
成できる。その結果、着色電着膜の表面の平滑化、着色
濃度の均一化が図れる。
【0028】前記<12>に記載の本発明の電着装置に
よれば、固定された光源部に対して電着用基板を移動で
きるので、単一の光源ランプを装備する装置であっても
照度分布を均一にできる。更に光源部が移動可能な場合
(前記<4>)には、電着用基板及び光源部を相互に移
動させることもできるので、例えば、より広い面積の着
色電着膜(カラーフィルタ)を形成する必要があるよう
な場合に、所望の部分に膜厚及び着色濃度が均一で表面
平滑なカラーフィルタを形成することができる。
【0029】前記<13>に記載の本発明の電着装置に
よれば、別途部材を必要とせず装置をより簡易化でき
る。また、電着後浸漬部を退去する際に該浸漬部が電着
用基板に接触して生ずる電着膜の破損を回避でき、歩留
まりを向上させることができる。前記<14>に記載の
本発明の電着装置によれば、特に大サイズの電着用基板
を用いる場合などにおいて、装置を複雑化することな
く、電着用基板の撓みを効果的に防止できる。
【0030】前記<15>〜<18>に記載の本発明の
電着装置によれば、TFTの耐電圧域である、20V以
下の低電圧下でも電着が可能となり、しかも、強固で高
解像度の着色電着膜(カラーフィルタ)を安定に形成す
ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の電着装置においては、薄
膜トランジスタ(TFT;以下、「TFT」ということ
がある。)を備えた電着用基板と、該電着用基板を水系
電着液と接触させる浸漬部と、光源部とを含んで構成さ
れ、必要に応じて、他の構成要素を有していてもよい。
以下、本発明の電着装置について、図1から図6を用い
て詳細に説明し、該説明を通じて前記電着装置を用いた
画像形成方法についても詳述する。
【0032】本発明の電着装置の基本的な構成態様を図
1に示す。その具体的態様としては特に制限はなく、目
的等に応じて適宜選択できる。まず、基本構成について
説明する。図1は、本発明の電着装置の基本構成を示す
図である。即ち、電着用基板3、浸漬部4及び光源部1
の位置関係としては、浸漬部4、電着用基板3、光源部
1がこの順に配置された態様、即ち、TFTと該TFT
により制御される画素電極と該画素電極上に設けられた
光半導体薄膜とを少なくとも備えた電着用基板3が、T
FT等が設けられた側の電着用基板3の表面が浸漬部4
と対向し、TFT等が設けられていない側の電着用基板
3の表面が光源部1と対向する位置に配置された態様で
あれば、特に制限はない。前記TFTに電圧印加される
と共に、TFT等が設けられていない側の電着用基板3
の表面全面に光源部1より紫外線が照射される。
【0033】前記電着用基板3は固定配置されていても
よいし、光源部1に対して移動可能であってもよく、該
電着用基板3のTFT等が設けられた側の表面上に浸漬
部4が設けられ、該浸漬部4において電着用基板3と水
系電解液5とが接触する。浸漬部4では、少なくとも光
半導体薄膜が水系電解液と接触していればよい。ここ
で、着色電着膜を形成しようとする画素電極、あるいは
着色電着膜を形成しようとしない画素電極と繋がるTF
Tに選択的に電圧印加して駆動し、更に該画素電極上の
光半導体薄膜に紫外線が照射されると、着色電着膜を形
成しようとする画素部(光半導体薄膜を有する画素電極
上)のみに着色電着膜の形成に要する総和電位(TFT
の駆動電力+光起電力)が供給される。この総和電位が
供給された画素部、即ち、光半導体薄膜と水系電解液5
との界面で、pH変化による水素イオン濃度の変化を生
じその光半導体薄膜上に着色電着膜(カラーフィルタ;
以下、単に「電着膜」ということがある。)が形成され
る。即ち、光電着法による、水系電解液中のpH変化に
伴う膜形成材料の析出性を利用したものであって、前記
TFTが、着色電着膜を形成しようとする画素部を選択
するアドレッシング(Addressing)機能を担
う。
【0034】前記浸漬部4の態様としては、装置構成、
電着用基板等の形態により適宜選択することができ、例
えば、以下に示す態様(第1の態様、第2の態様)であ
ってもよい。
【0035】前記第1の態様は、例えば、図2〜図4等
のように、開口部を有し、該開口部を塞ぐようにして電
着用基板と接触させて配置し水系電着液5を保持しうる
保持部材4´を備えた態様である。図2〜図4は、それ
ぞれ本発明の第1の態様の電着装置の一例を示す図であ
る。本態様では、TFT等が設けられていない側の電着
用基板の表面や、外部電源と接続する端子部等を液外に
保持した状態で、TFT等が備えられた側の電着用基板
の表面における所望の位置に水系電着液を接触させるこ
とができる。しかも、浸漬部4を構成する保持部材4´
はその構成に特に制限はなく、供給された水系電解液が
漏れないものであれば簡易に構成でき、その移動も容易
に行えるため、装置の簡易化及び電着工程の迅速化を実
現できる。
【0036】前記保持部材4´には、水系電解液5の漏
れを回避する観点から、電着用基板と接する位置にリン
グ状のゴム製部材を備えていることが好ましい。前記リ
ング状のゴム製部材としては、無端の輪状形状を有する
ゴム材であれば、その断面形状や材質等に特に制限はな
く適宜選択できる。例えば、Oリング等の公知の材料で
あってもよく、図2等のように、Oリング42が装着さ
れたものであってもよい。
【0037】前記リング状のゴム製部材には、電着用基
板からの保持部材の取り外しを容易にする観点から、ゴ
ム製部材の電着用基板と接する部分に非接着コーティン
グが施されていることが好ましい。非接着コーティング
されたゴム製部材としては、公知のものの中から適宜選
択でき、市販品であってもよい。市販品としては、例え
ば、スペリアコート(NOK(株)製)等が挙げられ
る。
【0038】前記電着用基板3に電着膜を形成するに
は、浸漬部4の水系電解液5中であって、前記電着用基
板3と対向する位置に対向電極が備えられている必要が
ある。例えば、図2等のように、浸漬部4を構成する前
記保持部材4´の内壁面に対向電極41が備えられたも
のであってもよい。また、保持部材4´内の内壁面と接
触しない位置に配置されていてもよい。
【0039】また、前記保持部材4´は、水系電解液の
供給及び/又は回収を行う電解液供給回収装置と接続さ
れていてもよい。該電解液供給回収装置は、電着工程を
複数回(例えば、複数色)行う場合を考慮すると、前記
浸漬部への水系電解液の供給と回収の両方が行えるもの
が好ましい。また、前記電解液供給回収装置は、1種類
の水系電解液を供給・回収しうるものであってもよい
し、複数種の水系電解液を連続的に供給・回収しうるも
のであってもよい。電着装置の簡易化や電着工程の迅速
化の観点からは、複数種の水系電解液の供給・回収が行
えるものが好ましい。一方、1種類の水系電解液を供給
・回収しうる電解液供給回収装置の場合には、例えば、
異種の電着液に入れ替える毎に洗浄を行ってもよいし、
水系電着液の種類に対応する複数の保持部材及び電解液
供給回収装置を備えていてもよい。
【0040】本態様では、具体的には以下のように構成
できる。例えば、図2のように、鉛直線にほぼ垂直に交
わるように電着用基板3が配置され、その鉛直側(即
ち、電着用基板3の下方側;以下同様)に電着用基板3
の光半導体薄膜等が設けられていない側の表面が位置
し、該表面に対向して光源部が配置され、反鉛直側(即
ち、電着用基板3の上方側;以下同様)に浸漬部4が配
置された態様(態様)であってもよいし、図4のよう
に、電着用基板3の下方側に電着用基板3の光半導体薄
膜等が設けられた側の表面が位置し、該表面に対向して
浸漬部が配置され、電着用基板3の上方側に光源部が配
置された態様(態様)であってもよい。また、図9の
ように、電着用基板を、光半導体薄膜等が設けられた側
の電着用基板の表面の法線方向が重力方向と垂直に交わ
る(即ち、鉛直線と垂直に交わる)向きに配置した態様
(態様)等であってもよい。
【0041】前記第2の態様としては、水系電着液5を
保持しうる保持部材を備えず、水系電着液自身の粘度や
表面張力等の自己保持力を利用して浸漬部を構成する態
様である。例えば、図7又は図8のようなに構成された
ものであってもよい。図7及び図8は、本発明の第2の
態様の電着装置の一例を示す図である。水系電解液の自
己保持力は、水系電解液の固形分濃度を調整する等によ
り行え、電着工程時に一定の液厚が保持され、電解液上
に配置される対向電極が電着用基板と接触しなければよ
い。
【0042】本態様は、浸漬部として別途部材を要せ
ず、また、前記第1の態様のように保持部材を備えた場
合に、浸漬部4を退去する際にゴム製部材がTFT基板
に接触して一旦形成された電着膜を破損する懸念を回避
でき、歩留まりを向上させることができる。
【0043】図7は、水系電着液自身の自己保持力によ
り一定の液厚を維持可能な特性に水系電着液を調製し、
電着用基板3上に付与し、該水系電解液に接触して対向
電極41を配置することにより構成される。このとき、
水系電着液5はその粘性により、電着用基板3上の周辺
部に設けられた端子部31に接触することなく、一定の
距離を確保して対向電極41下部に留まっている。本態
様は、シール用のゴム製部材が不要となり、電着装置を
より簡易化しうる点で好ましい。
【0044】また、図8のように、TFTや光半導体薄
膜等が設けられた側の電着用基板3の表面を下方側(鉛
直側)に向け、該表面に対向して対向電極41を固定配
置し、保持部材を用いずに、電着用基板3と対向電極4
1との間に一定厚の水系電着液5を保持でき、余剰分は
オーバーフローさせる態様であってもよい。この場合
も、浸漬部4を退去する際にゴム製部材がTFT基板に
接触して一旦形成された電着膜を破損する懸念を回避で
き、歩留まりを向上させることができる。尚、オーバー
フローする電解液5は、更に下方側に配置された受け皿
に回収される。
【0045】前記光源部は、紫外線を照射しうる光源が
備えられ、TFT等が設けらていない側の電着用基板の
表面と対向する位置に配設される。前記光源部として
は、均一厚の電着膜(カラーフィルタ)を形成し、膜表
面の平滑化及び着色濃度の均一化を図る観点から、電着
用基板に対して均一な光を照射できる態様の構成とする
必要がある。光源としては、例えば、水銀灯、水銀キセ
ノンランプ、高圧水銀ランプ等が挙げられる。例えば、
下記態様で構成された光源部が好適である。
【0046】第一に、光源より照射された紫外線を平行
光とする平行レンズ系部材を備えた光源部である。該平
行レンズ系部材を介すると、電着用基板に入射される光
の照度分布を均一化できるので、水系電解液と接触する
複数の光半導体薄膜に均一な光起電力を発生させること
ができる。例えば、図2のように、配置されていてもよ
い。
【0047】第二に、紫外線ランプを複数備えた光源部
である。特に大サイズの電着用基板を用いる場合など、
単一の紫外線ランプのみでは電着用基板の全面に均一光
を照射できないことがある。例えば、図3のように、複
数の紫外線ランプを備えることにより照度ムラを緩和で
きるので、複数の光半導体薄膜に均一な光起電力が得ら
れ均一な電着膜を形成できる。
【0048】第三に、単数若しくは複数の紫外線ランプ
と、該紫外線ランプを電着用基板に対して移動できる構
造とを備えた光源部である。この場合、電着用基板を固
定配置しておき、紫外線ランプを電着用基板の一端より
平行移動させることにより、電着用基板に均一光を照射
できる。また、電着用基板が移動可能な場合には、互い
に対向する紫外線ランプと電着用基板とを互いに平行移
動(同一方向又は逆方向)させることにより電着用基板
に均一光を照射できる。その結果、複数の光半導体薄膜
に均一な光起電力が得られ、均一厚の着色電着膜を形成
できる。
【0049】第四に、紫外線ランプ上に紫外線拡散板を
備えた光源部である。光源と入射対象物(電着用基板)
との間に拡散板を配置することにより、単一光源であっ
ても照度分布を低減でき、複数の光半導体薄膜に均一な
光起電力が得られ均一な電着膜を形成できる。前記紫外
線拡散板としては、公知のものを選択して使用できる。
【0050】本発明の電着装置は、水系電解液の温度調
整が可能なヒーター部を備えていることが好ましい。即
ち、水系電解液の温度を液の組成が変化しない範囲で上
昇させることにより反応速度を上げることができ、着膜
に要する時間をに要する時間を短縮することができる。
該ヒーター部は、水系電解液の温度制御が可能であれ
ば、特に制限なく電着装置の任意の位置に設けることが
でき、液中及び液外のいずれに設けてもよい。例えば、
図5のように、水系電解液が保持される浸漬部4及び電
解液供給回収装置2の両方に設けることもできる。
【0051】水系電解液の温度としては、10〜80℃
が好ましく、20〜60℃がより好ましい。また、該温
度は、膜厚のバラツキを抑える観点から、±0.5℃程
度に維持されていることが好ましい。
【0052】本発明の電着装置の構成態様が既述の態様
である場合、電着用基板自体の撓みを回避し均一厚の
電着膜を安定に形成する点で、電着用基板を支持する支
持部(以下、「支持部α」と称する。)を設けることが
好ましい。該支持部αは電着用基板自体の撓りを防止し
て、電着用基板への入射光の照度ムラを回避することが
できる。その結果、膜厚及び着色濃度が均一で表面平滑
性に優れた着色電着膜(カラーフィルタ)を安定に形成
できる。特に大サイズの電着用基板を使用する場合に有
用である。
【0053】前記支持部αは、基板への照度ムラを生じ
ない範囲で基板の撓みを抑制し、かつ着色電着膜を形成
しようとする領域への紫外線照射が阻害されなければ、
その位置関係については特に制限はなく、例えば、図
2、図3、図6〜8のように、基板支持部9が、電着用
基板3の水系電着液5が接触しない側の表面であって、
着色電着膜を形成しない基板周辺部に配設されていても
よい。前記支持部αの形状も、電着用基板や光源部等と
の関係で任意に選択でき、柱状体、無端の筒状体などい
ずれの態様であってもよい。
【0054】また、上記支持部αには、電着用基板の表
面全体を支持しうる紫外線透過性の支持部(支持部α
´)を更に備えていてもよい(以下、「支持部β」と称
する。)。前記支持部α´の位置関係についても特に制
限はなく、固定配置されていてもよいし、移動可能に構
成されていてもよい。例えば、図6のように、支持部9
(支持部α)により支持、固定されて支持板10(支持
部α´)が設けられたものであってもよい。電着用基板
3は支持板10上に配置されるため、電着用基板自体の
撓みを防止できる。従って、支持板としては、その厚み
が電着用基板や浸漬部等の積載により撓みにくいもので
あればよく、その他形状等の形態については任意に選択
できる。
【0055】また、前記支持部βにおいて、支持部α´
が光源部との関係で移動可能な構造を備えた移動型支持
部であってもよい。固定配置された光源部に対して移動
可能であれば、電着用基板上における照度分布を均一化
できる。また、電着用基板は支持板上に静置されるが、
既述のように、光源部も移動可能な場合、電着用基板が
積載された支持部α´と光源部との少なくとも一方が移
動可能なように構成されていてもよい。この場合、電着
用基板を積載する支持部α´を平行移動させ、光源部よ
り照射することにより、また逆に、電着用基板を積載す
る支持板を固定配置しておき、光源部を支持板(若しく
は電着用基板)の一端より平行移動させることにより、
電着用基板に均一に紫外線を照射できる。更に、対向配
置された光源部と電着用基板を積載する支持板とを互い
に平行移動(同一方向又は逆方向)させることによって
も電着用基板への入射光の照度分布を均一化できる。
【0056】また、電着用基板の撓みを回避する観点か
らは、図9のように、電着用基板を、電着用基板の表面
の法線方向が鉛直線とおよそ垂直に交わる向きに配置し
た前記態様も好適である。
【0057】(電着用基板)前記電着用基板は、光透過
性の基体上に、配列された複数の薄膜トランジスタ(T
FT)と、該TFTと各々接続し制御される画素電極
と、前記画素電極上に設けられた光透過性の光半導体薄
膜とを少なくとも備えてなり、必要に応じて、データ配
線や走査配線等の他の要素を有してなる。
【0058】−TFT− 前記TFTは、走査配線と繋がるゲート電極、該ゲート
電極上に設けられる絶縁膜、ポリシリコン等の半導体
層、該半導体層とデータ配線とを繋ぐソース電極、画素
電極と接続するドレイン電極等が組合されてなり、スタ
ガー型、逆スタガー型、プレーナ型等の中から適宜目的
に応じて適宜選択できる。着色電着膜を画素電極上に電
着形成する際のスイッチング機能を担う。上記データ配
線は、TFTのソース電極と共通に接続するソース線で
あり、該ソース線からソース電極に加える電圧を任意に
制御して光透過性の電極部(画素電極)への電圧をコン
トロールできる。また、上記走査配線は、TFTのゲー
ト電極を共通に接続するゲート線であり、該走査配線か
らの電圧のオン・オフによりTFTへの駆動電圧の印加
の有無を制御する。即ち、走査配線から電圧印加する
と、ソース電極−ドレイン電極間に電流が流れる。前記
データ配線及び走査配線は、Al、Cu、Cr、Ni、
Mo、Ta等よりなる。
【0059】例えば、以下のようにして形成できる。即
ち、光透過性の基体上に、Al膜よりなるゲート電極が
設けられ、該ゲート電極を覆うようにして酸化シリコン
からなるゲート酸化膜(絶縁層)が積層される。該ゲー
ト酸化膜上には多結晶シリコン膜よりなる半導体層が形
成され、ゲート酸化膜上の前記半導体層が設けられてい
ない領域に、更にスパッタしてITO膜よりなる画素電
極が形成される。また、半導体層を介してソース電極と
ドレイン電極とが形成され、前記ドレイン電極は画素電
極と接続されている。ソース電極、ドレイン電極及び半
導体層の部分には、水系電解液との接触を回避するため
に、窒化シリコン等よりなる保護膜が更に積層すること
もできる。
【0060】前記半導体層としては、アモルファスシリ
コン(a−Si)、ポリシリコン(poly−Si)、
Ga系化合物等が挙げられ、これらの混合物からなるも
のであってもよく、また各々の材料からなる光半導体薄
膜を複数積層したものであってもよい。ゲート電極上に
設ける絶縁膜は、例えば、a−SiNx、a−SiO、
SiO2、Si34等が挙げられ、スパッタリングやプ
ラズマCVD法等の公知の方法により形成することがで
きる。膜厚としては、500Å〜20μmが好ましい。
【0061】前記ソース電極及びドレイン電極は、一般
に、アルミニウム、モリブデン、銅、タンタル等よりな
り、ゲート電極は、一般に、クロム、アルミニウム、モ
リブデン等よりなる。
【0062】−画素電極− 画素電極は、導電性を有しかつ光透過性の材料であれば
広く用いることができる。例えば、ITO(インジュウ
ム−スズ酸化物)、二酸化スズ等の金属酸化物等が挙げ
られる。導電性膜は、例えば、蒸着法、スパッタリング
法、CVD法等従来公知の方法により支持体上に形成す
ることができる。前記導電膜の膜厚としては、100Å
〜3μmが好ましく、300Å〜3000Åがより好ま
しい。
【0063】−光半導体薄膜− 光半導体薄膜は、光照射により光起電力を生じる光半導
体材料であればいずれも使用することができる。光半導
体材料は、一般に光照射による効果を一定期間保有する
光履歴効果を有するが、本発明においては、光履歴効果
の弱いものが好ましい。但し、光履歴効果が強いもので
あっても、光半導体薄膜を薄くすれば光履歴効果が減少
する傾向があるので使用できる。
【0064】光半導体材料には、n型光半導体とp型光
半導体があるが、本発明においては、いずれも使用可能
である。さらに、n型光半導体薄膜とp型光半導体薄膜
とを積層したpn接合を有する光半導体薄膜や、n型光
半導体薄膜とi型光半導体薄膜とn型光半導体薄膜とを
積層したpin接合を有する光半導体薄膜等、積層構造
の光半導体薄膜を用いると、高出力の光電流が確実に得
られ画像コントラストをより向上できる点で好ましい。
【0065】また、前記光半導体薄膜としては、例え
ば、酸化チタン、炭化ケイ素、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化
ニッケル、酸化錫、酸化モリブデン、Si、GaN、a
−C、BN、SiC、ZnSe、TiO2、GaAs系
化合物、CuS、Zn32等が挙げられる。これらは、
単独では高純度又は単結晶系のものが望まれるが、これ
らの混合物からなるものであってもよく、各々の材料か
らなる光半導体薄膜を複数積層したものであってもよ
い。特に、酸化チタンを含有する化合物光半導体薄膜が
好ましい。中でも、TiO2、ZnO等の金属酸化物
は、電着時の安定性に優れ、光照射効率も優れているの
で、繰り返し使用するような場合には好適である。ま
た、TiO2は、ゾル−ゲル法、スパッタリング法、電
子ビーム蒸着法等種々の方法により製膜すると、良好な
n型光半導体薄膜が得られることが近年の研究で明らか
になっている。
【0066】光半導体薄膜は、従来公知のゾル−ゲル
法、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、イオンコー
ト法、グロー放電着膜法等により、導電性膜上に形成す
ることができる。前記光半導体薄膜の膜厚としては、特
に制約はないが、良好な特性が得られる点で、0.04
〜3.0μmが好ましい。前記膜厚が、0.04μm未
満であると、生じる光起電力による電流が弱すぎてパタ
ーン(像)形成に問題を生ずることがり、3.0μmを
超えると、光照射によって生じた電荷が膜内にトラップ
され、光履歴効果が大きくなるためパターン形成性が悪
化することがある。
【0067】光半導体薄膜は、光起電力発生効率の点
で、微結晶性又は多結晶性の膜質を有しているものが好
ましい。更に、光半導体のみからなるものが好ましく、
樹脂等の絶縁性材料を含有していないものが好ましい。
光半導体薄膜に樹脂等の絶縁性材料を混合すると、光起
電力の発生効率が低下し、光履歴効果が高くなる。
【0068】尚、光半導体薄膜の光照射下での体積抵抗
値としては、10-2〜108Ω・cmが好ましく、100
〜106Ω・cmがより好ましい。前記光半導体薄膜の
体積抵抗値が、108Ω・cmを越えると、通電するの
に高い電圧が必要となるため、光起電力の発生効率が著
しく低下することがある。
【0069】電着用基板は、画素電極を除く領域に絶縁
化処理が施されていることが好ましい。即ち、電極部や
配線部は、TFTの抵抗もなく水系電解液と導通しやす
いため、無駄な厚膜が形成されやすく、本来着色電着膜
を形成しようとする画素電極における電着効率が低下す
る恐れもある。しかも、電着後の工程で剥れ易く、電解
液中に浮遊して基板汚染をも招くことがある。従って、
予め絶縁性保護膜を積層することによりこれらを回避で
き、また配線自体の酸化溶出も防止できる。前記絶縁化
処理としては、窒化シリコン等をCVD技術により形成
し、フォトリソエッチングする方法等が挙げられる。
【0070】−光透過性の基体− 前記基体としては、光透過性の種々の材料を用いること
ができ、例えば、ガラス、プラスチック等が好適であ
る。
【0071】次に、光半導体と後述する電着材料の組合
わせについて説明する。光起電力の形成に際し、光半導
体と接触した界面に生じるショトキーバリヤーや、pn
接合あるいはpin接合の障壁を利用している。図10
にn型光半導体と電着液との界面に生じるショトキーバ
リヤーを、図11にpin接合のエネルギーバンドを模
式的に示す。例えば、n型光半導体を用いた場合、n型
光半導体側を負にした場合には、電流の流れる順方向で
あるので電流は流れるが、逆に、n型光半導体側を正に
した場合は、n型光半導体と電解液とのショトキー接合
がバリヤーを形成して、電流は流れない。ところが、n
型光半導体側を正にして電流が流れない状態でも、光を
照射するとn型光半導体薄膜からエレクトロン・ホール
ペアが発生し、ホールが溶液側に移動して電流が流れ
る。この場合、n型光半導体を正電位にするのであるか
ら電着する材料はアニオン性分子でなければならない。
従って、n型光半導体とアニオン性分子の組合せとな
り、逆にp型光半導体ではカチオンが電着されることに
なる。特に、n型光半導体を用いた場合はカルボキシル
基を有するアニオン性分子、p型半導体を用いた場合は
アミノ基、又はイミノ基を有するカチオン性分子を含有
する着色電着材料を用いるのが好ましい。
【0072】(水系電解液) −水系電解液− 前記水系電解液は、電着膜を形成するための材料(以
下、「電着材料」と称する。)として着色剤(色材)の
みを含むものであってもよい。該着色剤として、特に電
着性色素を用いると良好な着色電着膜が形成できる。前
記着色剤が電着能を有しない場合には、水素イオン濃度
の変化により溶解度が変化して析出する性質を持つ電着
性高分子を併用することが好適である。また、必要に応
じて、導電材料、pH調整剤、塩等の他の成分を含んで
いてもよい。
【0073】前記電着性色素は、色素自体が電着能、即
ち、水素イオン濃度の変化により溶解度が変化して析出
する性質を有するイオン性分子を指す。また、前記電着
性高分子は、少なくとも溶液のpH変化に対応して溶解
度が変化するイオン性高分子を指し、着色電着膜を形成
する場合には、着色剤として、前記電着性色素のように
必ずしも電着能を有する色材を用いる必要はなく、電着
能を示さない染料、顔料、色素等の色材を用いることも
できる。即ち、前記イオン性高分子と電着膜を所望の色
に着色するための色材とを含有し、前記イオン性高分子
が電着する際に、色材を取り込んで凝集、析出すること
により着色電着膜を形成するような態様であってもよ
い。ここで、色材としての顔料とイオン性高分子とを含
有する電着材料を用いると、形成した着色電着膜の耐光
性を向上させることができ特に好ましい。以下、前記電
着性色素としてのイオン性分子、及び前記電着性高分子
としてのイオン性高分子の両者を含めて「イオン性分
子」と総称する。
【0074】前記イオン性分子としては、陰イオン解離
性基を有するアニオン性分子であっても、陽イオン解離
性基を有するカチオン性分子であってもよい。いずれの
イオン性分子を電着材料として選択するかは、イオン性
分子が有するpHの変化に対応した溶解度の変化特性を
目安にすることができる。本発明に用いられる電着材料
は、溶液のpH変化に依存して、急激に溶解度が変化す
る性質を有するものが好ましい。例えば、溶液の±2.
0のpH変化に対応して、より好ましくは、±1.0の
pH変化に対応して状態変化(溶存状態→沈殿、又は沈
殿→溶存状態)するものが好ましい。このような溶解度
特性を有するイオン性分子を電着材料として用いれば、
より迅速に電着膜を作製でき、また強い凝集力により耐
水性に優れた電着膜を作製することができる。さらに、
電着材料として用いるイオン性分子は、pHの変化に対
応する状態変化(溶存状態→析出の変化と析出→溶存状
態の変化)にヒステリシスを示すものが好ましい。即
ち、pHの減少又は増加に対応する析出状態への変化は
急峻であり、かつpHの増加又は減少に対応する溶存状
態への変化は緩慢であると、着色膜の安定性が向上する
ので好ましい。
【0075】前記イオン性分子としては、例えば、陰イ
オン性解離基であるカルボキシル基等を有するアニオン
性高分子化合物;陽イオン性解離基であるアミノ基、イ
ミノ基等を有するカチオン性高分子化合物等が挙げられ
る。本発明においては、電着材料として用いるイオン性
分子としては、カルボキシ基を有する化合物が好まし
く、該カルボシキ基を有する化合物が疎水ドメインと親
水ドメインとを有する重合体であることが好ましい。上
記重合体のうち、イオン性解離基を有する親水性モノマ
ー(親水ドメイン)と疎水性モノマー(疎水ドメイン)
との共重合体が好ましく、中でも、ブロック共重合体、
ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はブロック共
重合体とグラフト共重合体若しくはランダム共重合体と
の混合物がより好ましい。さらに、色材の分散性を向上
させうる観点からは、ブロック共重合体、又はブロック
共重合体とグラフト共重合体との混合物が最も好まし
い。
【0076】前記ブロック共重合体としては、色材の分
散性が良好である点で、疎水性モノマーをA、親水性モ
ノマーをBとして表した場合、疎水性モノマーAよりな
るブロック部分と、親水性モノマーBよりなるブロック
部分とがAAA−BBBで表されるジブロック共重合
体、BBB−AAA−BBBで表されるトリブロック共
重合体が特に好ましい。また、グラフト共重合体として
は、AAAAAAで表されるポリマー主鎖に、BBBB
BBで表される複数の側鎖が結合したグラフト共重合体
が特に好ましい。
【0077】これは、色材としては主に顔料を用いる
が、Aよりなる疎水性ブロック部が、疎水性を示す顔料
表面に対する吸着基として作用すると同時に、顔料表面
において高分子鎖が適当に絡み合い、適当な厚みを持つ
高分子で覆われることにより、隣接する顔料同士の凝集
を防止することができるためと考えられる。この時、B
よりなる親水性ブロック部は溶媒である水と親和して、
水系電解液中での顔料の分散安定性を補助するように作
用する。従って、水不溶性の顔料は、互いに凝集するこ
となく、安定に分散された状態で保持される。
【0078】親水ドメインである、陰イオン性解離基を
有する親水性モノマーとしては、例えば、メタクリル
酸、アクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチル、アク
リルアミド、無水マレイン酸、無水トリメリト酸、無水
フタル酸、ヘミメリット酸、コハク酸、アジピン酸、プ
ロピオル酸、プロピオン酸、フマル酸、イタコン酸、ク
ロトン酸等のカルボキシル基を有するモノマー、及びこ
れらの誘導体が挙げられる。中でも、メタクリル酸、ア
クリル酸及びこれらの誘導体が、これらをモノマーとす
るイオン性高分子は、pHの変化により状態変化が急峻
であるとともに、水系液体への親水性も高い点で好まし
い。
【0079】陽イオン性解離基を有するモノマーとして
は、例えば、1級アミン、2級アミン、3級アミン、4
級アミン、オキサゾリン、アルキルアミン、アルキルイ
ミン、ポリアミン、ポリイミン等のアミノ基又はイミノ
基を有するモノマー等が挙げられる。また、陽イオン性
解離基を有するカチオン性高分子は、高分子にアミノ
基、イミノ基等の陽イオン性解離基を導入したものであ
ってもよい。親水性モノマーは、その分子構造中に30
〜75重量%の割合でイオン解離性基を含有するものが
好ましい。また、親水性モノマーは、2種類以上を組合
わせて用いてもよい。
【0080】疎水性モノマー(疎水ドメイン)として
は、アルキル基、フェニル基、置換フェニル基等の芳香
族基、複素環基、置換若しくは未置換の長鎖炭化水素基
等を有する高分子材料が好ましく、アルキル基を含む芳
香族基を有する高分子材料がより好ましく、スチレン構
造又は置換スチレン構造を疎水ドメインとして有する高
分子材料が最も好ましい。例えば、エチレン、ブタジエ
ン等のオレフィン、スチレン、α−メチルスチレン、α
−エチルスチレン、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、アクリロニトリル、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
メタクリル酸ラウリル等、及びこれらの誘導体、フェニ
レン誘導体、ナフタレン誘導体等が挙げられる。中で
も、スチレン、α−メチルスチレン及びこれらの誘導体
は、疎水化効率が高く電着析出効率が良好である点、ま
た親水性モノマーとの共重合の際の制御性が高い点で好
ましい。尚、疎水性モノマーは、2種類以上を組合わせ
て用いてもよい。
【0081】イオン性高分子を色材とともに使用する場
合は、イオン性高分子は、透明な電着膜を形成し得るも
のが、色材の発色を妨げないので好ましい。例えば、水
溶性アクリル樹脂が好ましい。上記より、pH変化によ
る状態変化が急峻で、親水性も高い観点から、上記イオ
ン性分子のうち、スチレン−(メタ)アクリル系共重合
体が特に好ましい。
【0082】前記イオン性高分子としては、電解液の液
安定性の観点からは、適度な親水性を有している必要が
あり、一方、電着膜の膜強度及び耐水性の観点からは、
適度な疎水性を有している必要がある。電着材料として
用いるイオン性高分子に要求される疎水性と親水性のバ
ランスは、例えば、以下のようなモノマー単位の疎水ド
メインの数と、親水ドメインの数とで表すことができ
る。即ち、イオン性高分子が、疎水性モノマーと親水性
モノマーとの共重合体である場合、モノマー単位の疎水
ドメインの数と親水ドメインの数との総和に対する疎水
ドメインの数としては、低電位で強固な高分子膜を形成
しうる点で、40〜80%が好ましく、60〜80%が
より好ましい。特に、スチレン構造又は置換スチレン構
造を持つ疎水ドメインと、アクリル酸等やそれらの誘導
体などの親水性ドメインと、からなる共重合体の場合に
は、前記疎水ドメインの数としては、55〜85%が好
ましい。前記疎水ドメインの数の割合が、40%未満で
あると、着膜された膜の再溶解現象を生じ易く電着膜の
耐水性や膜強度が不十分となることがあり、80%を超
えると、イオン性高分子の水系溶媒に対する親和性が低
下して適量を溶解できなかったり、沈殿を生じたり、或
いは、電解液の粘度が高くなりすぎて、均一な電着膜を
形成できないことがある。一方、疎水ドメインの数が前
記範囲にあると、水系溶媒との親和性も高く、電解液の
液性が安定化するとともに、電着効率も高いので好まし
い。
【0083】一方、前記親水基としては、該親水基の数
の30%以上が、pHの変化により溶解度が可逆的に変
化しうる親水基であることが好ましい。前記親水基の数
が、30%未満であると、水に対する溶解度が低すぎて
水に溶けなくなることがある。
【0084】イオン性高分子の疎水性と親水性のバラン
スは、アニオン性高分子を用いる場合は、酸価によって
示すこともできる。アニオン性高分子の酸価は、電着特
性が良好となる点で、60〜200が好ましく、70〜
130が特に好ましい。前記アニオン性高分子の酸価
が、60未満であると、水系溶媒への親和性が低くな
り、アニオン性高分子が沈殿したり、電解液の粘度が高
くなりすぎて、均一な電着膜が形成できないことがあ
り、200を超えると、形成された電着膜の耐水性が低
下したり、電着効率が低下することがある。
【0085】前記イオン性分子の分子量としては、電着
膜の膜特性等の観点から、数平均分子量が6.0×10
3〜2.5×104が好ましく、9.0×103〜2.0
×104がより好ましい。前記数平均分子量が、6.0
×103未満であると、膜が不均一となり、耐水性が低
下する結果、電着膜中にクラックが発生したり、電着膜
が粉末化して、堅牢性の高い電着膜が得られないことが
あり、2.5×104を超えると、水系溶媒との親和性
が低下し、沈殿が生じたり、電解液の粘度が高すぎて電
着膜が不均一となることがある。
【0086】また、前記イオン性高分子は、ガラス転移
点が100℃以下であり、流動開始点が180℃以下で
あり、分解点が150℃以上、好ましくは220℃以上
であると、基板上に形成されたイオン性高分子からなる
電着膜の膜性が良好になり、その後に施す着膜等による
劣化を招き難くなる点で好ましい。
【0087】(着色剤)前記着色剤としては、染料や顔
料等の色材が挙げられが、耐光性や、均一厚の膜を安定
に形成しうる点から顔料が好ましい。前記顔料として
は、汎用の公知の顔料を挙げることができ、例えば、ア
ゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリ
レン系顔料、アントラキノン系顔料等が挙げられる。前
記顔料の数平均粒子径としては、0.2〜200nmが
好ましく、40〜60nmがより好ましい。該数平均粒
子径が、0.2nm未満であると、製造時のコストが高
くなると共に、安定した品質が得られないことがあり、
200nmを超えると、色相にズレが生じやすく、また
濁りも生ずることがある。
【0088】電着材料として前記イオン性の電着性色素
を含んでなる場合、該電着性色素としては、トリフェニ
ルメタンフタリド系、フェノサジン系、フェノチアジン
系、フルオレセイン系、インドリルフタリド系、スピロ
ピラン系、アザフタリド系、ジフェニルメタン系、クロ
メノピラゾール系、ロイコオーラミン系、アゾメチン
系、ローダミンラクタル系、ナフトラクタム系、トリア
ゼン系、トリアゾールアゾ系、チアゾールアゾ系、アゾ
系、オキサジン系、チアジン系、ベンズチアゾールアゾ
系、キノンイミン系の染料、及びカルボキシル基、アミ
ノ基、又はイミノ基を有する親水性染料等が挙げられ
る。
【0089】但し、均一厚の膜を安定に形成しうる点か
ら、顔料を用いることが特に好ましい。前記顔料として
は、汎用の公知の顔料を挙げることができ、例えば、ア
ゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリ
レン系顔料、アントラキノン系顔料等が挙げられる。
【0090】(導電材料)導電性の高分子膜を形成する
ことも可能であり、その導電性をより向上させるために
は、水系電解液中に導電材料を含有させることが好まし
い。具体的には、導電性の材料を含有する導電性の電着
材料や、導電性の着色材を用いることができる。前記導
電性の材料としては、光透過性の導電材料、光透過性の
導電性高分子化合物、塩、導電性の着色材等を挙げるこ
とができる。
【0091】前記光透過性の導電材料としては、IT
O、SnO2等の透明導電性材料、及びその混合物が挙
げられる。前記導電性の着色材としては、導電性の着色
材としては、前記イオン性の色材のほか、カーボンブラ
ック等が挙げられる。
【0092】水系電解液は、水系溶媒中に前記電着材料
を溶解又は分散させて用いるが、水系溶媒とは、水を主
成分とし、所望により本発明の効果を損なわない範囲で
アルコール等の水と親和性のある他の溶剤や、種々の塩
及び添加剤等を添加した溶媒をいう。水系電解液中にお
ける、前記水系溶媒の含有量(成分重量比)としては、
水系電解液の全重量に対し、65〜96重量%が好まし
い。
【0093】上記のような水系電解液を用いることによ
り、後述するように20V以下の低電圧下でも電着が可
能となり、しかも、強固で高解像度の着色電着膜(カラ
ーフィルタ)を安定に形成することができる。
【0094】(画像形成方法)前述の通り、浸漬部、電
着用基板及び光源部がこの順に配置された本発明の電着
装置において、着色電着膜を形成しようとする画素電極
(下記(a)の態様)、あるいは着色電着膜を形成しよう
とする画素電極(下記(b)の態様)と繋がるTFTに選
択的に電圧印加して駆動し、更に該画素電極上の光半導
体薄膜に紫外線が照射されると、着色電着膜を形成しよ
うとする画素部(光半導体薄膜を有する画素電極上)の
みに電着膜の形成に要する総和電位(TFTの駆動電力
+光起電力)が供給され、該画素部に着色電着膜(カラ
ーフィルタ)が形成される(電着工程)。また、必要に
応じて、ブラックマトリックス形成工程や硬膜工程等の
他の工程を含んでいてもよい。
【0095】本発明の電着装置で行う電着工程は、本発
明者等が既に出願している特願平11−304910号
にもとづくものであり、電着材料として、水溶性であっ
て、酸化状態、中性状態及び還元状態で水への溶解度が
大きく変化する化合物を用いると、TFTの耐電圧域の
低電圧下でも、TFT基板上に平滑かつ均一で、十分な
着色濃度を有する着色電着膜(カラーフィルタ)をダイ
レクトに形成できる。ここでは、水溶液のpHの変化を
利用しており、一般に水の電気分解を介してpHの変化
が生する。このため電着に必要な電圧の開始点は水の酸
化還元電位であり、従来電着に必要であった電圧より非
常に低い電圧で電着膜が製膜されるのである。
【0096】電着工程は、下記(a)及び(b)のいずれの態
様であってもよい。即ち、(a) 電着用基板の少なくとも
光半導体薄膜を水系電解液に接触させた状態で、TFT
のゲート電極に電圧印加すると共に、着色電着膜を形成
しようとする画素電極に電気的に繋がるソース電極に電
圧を印加しながら、電着用基板の全面に前記光半導体薄
膜が形成されていない側の電着用基板の表面から紫外線
を照射して、電圧印加した画素部(画素電極上)に着色
電着膜を形成する工程、(b) 電着用基板の少なくとも光
半導体薄膜を水系電解液に接触させた状態で、TFTの
ゲート電極に電圧印加すると共に、着色電着膜を形成し
ようとしない画素電極に電気的に繋がるソース電極に電
圧を印加しながら、電着用基板の全面に光半導体薄膜が
形成されていない側の電着用基板の表面から紫外線を照
射して、光半導体薄膜の光触媒作用により着色電着膜を
形成しようとする画素部(画素電極上)に着色電着膜を
形成する工程、である。
【0097】上記(a)の態様は、画素電極上に形成され
た光半導体層の、紫外線照射により光起電力を発生する
性質を利用したものである。上記(b)の態様も、画素電
極上に形成された光半導体層の、紫外線照射により光起
電力を発生する性質を利用したものであるが、着色電着
膜を形成しようとしない画素電極に電圧を印加すると同
時に、紫外線照射により光起電力を得ることにより、着
色電着膜を形成しようとする画素電極に光触媒作用によ
る電気分解が生じる結果、着色電着膜が形成される。本
技術の詳細については、特願平11−322508号に
記載がある。前記(b)の態様は、TFTの内部抵抗が極
めて大きい場合に有用である。
【0098】前記電着工程において、印加する電圧とし
ては20V以下が好ましい。前記印加電圧が20Vを超
えると、TFTを破損したり、着色膜を形成しようとす
る画素電極上に、電気分解して生じた多量のプロトンの
生成に伴う、多量の酸素が気体として発生して表面平滑
な着色電着膜を形成できないことがある。
【0099】また、画素電極に電圧印加する際の電流値
としては、0.2〜50mA/cm 2が好ましく、0.
3〜10mA/cm2がより好ましい。即ち、1画素の
画素電極当りに換算すると、0.1〜50μAの電流値
である。
【0100】次に、本電着工程において、水系電解液の
電着用基板(光半導体薄膜)近傍で生じるpH変化、及
びこれに伴う着色電着膜の形成機構について説明する。
一般的に、水溶液中に白金電極を浸し電流又は電圧を供
与すると、アノード近傍の水溶液中のOH-イオンは消
費されてO2になり、水素イオンが増えてpHが低下す
る。これは、アノード近傍でホール(p)とOH-イオ
ンとが結び付く以下の反応が起こるためである。 2OH-+2p+ → 1/2(O2)+H2O 但し、この反応が起こるには、基板の電位が一定値(し
きい値電位)を超える必要がある。しきい値電位を超え
て始めて反応が進行し、水溶液中のpHが変化する(ア
ノード近傍ではpHが低下し、カソード近傍ではpHが
増加する)。反応が進行した結果、電極部の表面近傍の
電解液のpHは変化し、これに対応して電着性色素や電
着性高分子(電着材料)の溶解度が変化し、着色電着膜
が形成される。
【0101】光半導体層を用いて得られる光起電力を用
いる場合には、例えば、前記第1の態様では、その光照
射部のみにおいて前記しきい値以上の電圧を印加でき、
光半導体層の表面近傍の電解液のpHが変化し、電着材
料の溶解度が低下することになる。
【0102】電着前の水系電解液のpH値は、陽極電着
の場合には、用いる電着材料の状態変化が生じるpH値
から+2.5以内、陰極電着の場合には、用いる電着材
料の状態変化が生じるpH値から−2.5以内の範囲に
設定することが好ましく、かつpH8.5以下であるこ
とが好ましい。即ち、電解液に用いる水系溶媒に対して
電着材料が十分な溶解性を示すと同時に、その電解液の
pH変化により溶解若しくは分散状態から上澄みを生じ
て沈殿を生ずる変化がpH3.0の範囲以内であること
が好ましい。さらには、1.5以内であることがより好
ましい。
【0103】水系電解液のpH値を上記範囲に設定して
おけば、着色電着膜が形成される前に電着材料の水系溶
媒への溶解が飽和状態となる。その結果、一旦着色電着
膜を形成してしまえば、膜形成後に水系電解液中に再溶
解し難く安定的に、かつ透光性の高い着色電着膜を形成
することができる。一方、着色電着膜の形成時に、電着
材料が未飽和状態、即ち、電解液のpH値が上記範囲に
ない場合には、着膜速度の低下を招いたり、或いは、一
旦着色電着膜が形成されても、電流等の供与を中止した
途端に膜の再溶解を生ずることがある。尚、電解液のp
H値を調整するには、電着特性に影響を与えない酸性又
はアルカリ性物質を使用できる。
【0104】また、エッジ部がシャープで、高鮮鋭な着
色電着膜を形成しうる観点から、電着時に用いる電解液
の温度を一定の温度に保持し、一定の電着速度で着色電
着膜を形成することが好ましい。
【0105】電解液中には、電着速度を速める目的で、
電着材料以外に電着特性に影響を与えないイオン解離性
の塩を添加してもよく、塩の添加により溶液の導電率が
増加する。水系液体中の導電率と、電着速度(換言すれ
ば、電着量)とは相関し、導電率が高くなればなるほど
一定時間に付着する電着膜の膜厚が厚くなり、導電率が
約20mS/cm2(50Ω・cmに相当する。)にな
ると飽和に達する。従って、電解液中に着色電着膜の形
成に影響しないイオン、例えば、Na+、NH4 +、C
-、PO4 -、SO4 -等を加えれば、電着速度をコント
ロールすることができる。
【0106】塩を添加して電解液中の体積固有抵抗率を
調整する場合、該体積固有抵抗率としては、着膜を良好
に行いうる観点から、100〜105[Ω・cm]が好ま
しい。前記体積固有抵抗率が、100Ω・cm未満であ
ると、付着する着膜量を制御することができないことが
あり、105Ω・cmを超えると、十分な電流が得られ
ず、十分な着膜量の着色膜を得ることができないことが
ある。
【0107】着色電着膜の膜厚としては、0.3〜4.
5μmが好ましく、0.6〜1.9μmがより好まし
い。前記膜厚が、0.4μm未満であると、平滑な膜が
形成できなかったり、膜に欠陥を生ずることがあり、
4.5μmを超えると、膜厚制御性が低下することがあ
る。
【0108】着色電着膜の体積電気抵抗値としては、1
-3〜1012Ω・cmが好ましく、10-1〜105Ω・
cmがより好ましい。前記体積電気抵抗値が10-3Ω・
cm未満であると、電着時に安定に成膜できないことが
あり、1012Ω・cmを超えると、膜厚の制御が難し
く、厚膜化が困難となることがある。前記体積電気抵抗
値は、後述するように、電解液中に導電性の材料を含有
する等により調整することができる。
【0109】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、
実施例中の「%」は、全て「重量%」を表す。 (実施例1)電着装置として、図2と同様の構造を有す
る装置を作製した。即ち、基板支持部9により、鉛直線
にほぼ垂直に交わるように電着用基板3を支持し、図2
のように、浸漬部4と電着用基板3と光源部11とをこ
の順に配置した。ここで、電着用基板3の光半導体薄膜
等が設けられていない側の表面は、光源部1と対向す
る。
【0110】電着用基板3は、400×300mm、厚
さ0.7mmの無アルカリガラス基板(1737ガラ
ス、コーニング社製)上に、薄膜トランジスタ(TF
T)とITO膜よりなる画素電極が形成されており、カ
ラーフィルタを形成しうる面積は100×100mmで
ある。電着用基板3の画素電極上には、更に膜厚0.2
μmの酸化チタンよりなる光半導体薄膜が積層されてい
る。前記電着用基板3は、その周辺を真下から基板支持
部9により支えられ、基板の撓みを照度ムラを生じない
範囲に保持されている。
【0111】前記浸漬部4は、その開口部にOリング4
2を備えた保持部材4´を用いて構成され、Oリング4
2の電着用基板3と接する部分には、非接着コート(ス
ペリアコート、NOK(株)製)が施されており、該O
リング42の部分で電着用基板3と密着された状態にあ
り、着色剤を含む水系電着液5がこぼれないように固定
されている。また、浸漬部4及び電着用基板3は、上下
から挟み付けてOリング42の部分で密着する形式の開
閉機構(図示せず)により圧着、取り外しが可能なよう
に構成されている。Oリング42は非接着コートされて
おり、電着用基板3に張り付くことなく容易に開閉が可
能である。このようにして、TFTと外部電源を接続す
るための端子部43とは、水系電着液5との接触から守
られている。
【0112】浸漬部4には、電解液供給回収装置8が接
続されている。該電解液供給回収装置8は、赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)の3種の水系電解液が
収納され、各水系電解液を個々に浸漬部4の保持部材4
´内に供給若しくは回収できるようになっている。ま
た、保持部材4´内部の、電着用基板3と対向する内壁
面に白金メッキが施され対向電極41が設けられてい
る。更に、対向電極41と接触しない位置に、参照電極
として飽和カロメル電極6が設置されている。前記対向
電極41及び飽和カロメル電極6は、別途固定配置され
たポテンショスタット2と接続され、一定のバイアス電
圧がかかるようになっている。
【0113】また、電着用基板3の浸漬部4が配置され
た側の表面上の周辺域(浸漬部4が位置しない領域)に
端子部31が形成され、ポテンショスタット2と接続さ
れている。該端子部31は水系電着液5に浸せずに露出
しており、ここを通してTFTに通電される。
【0114】光源部11は、高圧水銀ランプからの紫外
線を平行光にするレンズ系部材を備えた平行光源であ
り、対向配置された電着用基板3に対して、照射エネル
ギー50mW/cm2の紫外線(波長365nm)を照
射する。有効照射面積における照度ムラは5%以内であ
る。
【0115】上記より得た電着装置を用い、以下のよう
にして、液晶モニター用のカラーフィルタ一体型のTF
T基板を作製した。まず、液晶表示時に全面赤が表示さ
れるように、電着用基板3上の各TFTに備えられたゲ
ート電極に電圧を印加した状態で、電着用基板3を、ス
チレン−アクリル酸共重合体(分子量13,000、疎
水基/(親水基+疎水基)のモル比65%、酸化15
0)とアゾ系赤色超微粒子顔料とを固形分比率で1対2
に分散させた赤色用の水系電着液5R(pH=7.8、
導電率=10mS/cm、固形分濃度10%)に接触さ
せた。更に、各TFTに備えられたソース電極とポテン
ショスタットの作用電極とを接続し、飽和カロメル電極
6に対して10Vの電圧を印加することにより、画素電
極に電圧印加した。
【0116】上記のようにして電圧を印加すると同時に
平行光源11から紫外線を照射して、光半導体薄膜(酸
化チタン膜)に均一な光起電力を発生させた。この状態
を1分間継続させた。その結果、駆動するTFTに対応
する各画素電極上に、膜厚1μmの赤色の着色電着膜
(カラーフィルタ)が形成された(電着工程−[レッド
1])。
【0117】その後、電着液供給回収装置8によって水
系電着液5Rを回収し、図示されていない開閉機構を用
いて浸漬部4の保持部材を取り外した後、純水によるシ
ャワー洗浄(図示せず)を行い、更にクリーンエアーに
よるブロー乾燥(図示せず)した後、上記開閉機構によ
り再び浸漬部4の保持部材を電着用基板3に圧着した。
【0118】次いで、水系電着液5Rに代えて、スチレ
ン−アクリル酸共重合体(分子量13,000、疎水基
/(親水基+疎水基)のモル比65%、酸化150)と
フタロシアニングリーン系超微粒子顔料とを固形分比率
で1対2に分散した水系電着液5G(pH=7.8、導
電率=10mS/cm、固形分濃度10%)を浸漬部4
に供給し、上記電着工程−[レッド1]と同様に、膜厚1
μmの緑色の着色電着膜(カラーフィルタ)が形成され
た(電着工程−[グリーン1])。
【0119】再び、電着液供給回収装置8によって水系
電着液5Gを回収し、開閉機構により保持部材4´を取
り外した後、純水によるシャワー洗浄(図示せず)を行
い、更にクリーンエアーによるブロー乾燥(図示せず)
した後、上記開閉機構により再び保持部材4´を電着用
基板3に圧着した。
【0120】更に、水系電着液5Gに代えて、スチレン
−アクリル酸共重合体(分子量13,000、疎水基/
(親水基+疎水基)のモル比65%、酸化150)とフ
タロシアニンブルー系超微粒子顔料とを固形分比率で1
対2に分散させた水系電着液5Bを浸漬部4に供給し、
上記電着工程−[レッド1]と同様に、膜厚1μmの青色
の着色電着膜(カラーフィルタ)が形成された(電着工
程−[ブルー1])。
【0121】以上より、駆動側基板とフィルタ側基板と
の組合わせによることなく、薄膜トランジスタ(TF
T)の耐電圧域の低電圧印加下で、高開口率のカラーフ
ィルタを備えた薄膜トランジスタ(TFT)基板を簡易
かつ低コストに作製でき、しかも、TFT基板上に直接
形成された着色電着膜(カラーフィルタ)は、均一な膜
厚(膜厚のバラツキ=約0.1μm)及び着色濃度を有
し、表面平滑性に優れていた。更に、電着液供給回収装
置8を用いることにより作業時間の短縮、及び水系電着
液の節減をも図ることができた。また、より広い面積の
着色電着膜(カラーフィルタ)を形成する必要がある場
合には、基板支持部9及び/又は平行光源11を移動さ
せて露光、電着を繰り返すことにより、所望の部分に膜
厚及び着色濃度が均一で表面平滑なカラーフィルタを形
成することができる。
【0122】(実施例2)図3と同様の構造を有する装
置を、光源部11を除いて実施例1と同様にして作製し
た。即ち、光源部は、実施例1で用いた光源部11に代
えて、図3に示すように、大きさ400mm×300m
mの電着用基板3から20cm離した位置に、点光源と
みなせる高圧水銀ランプを20cm間隔で5×5本並べ
てなる光源部21を配置した。電着用基板3の全面にお
ける照度ムラは5%程度であった。
【0123】光源部21を用いて、実施例1で行った電
着工程−[レッド1]、電着工程−[グリーン1]、電着工
程−[ブルー1]を繰り返し、電着用基板3上に膜厚1μ
mの赤色、緑色及び青色の着色電着膜(カラーフィル
タ;膜厚のバラツキ=約0.1μm)を形成できた。以
上より、駆動側基板とフィルタ側基板との組合わせによ
ることなく、薄膜トランジスタ(TFT)の耐電圧域の
低電圧印加下で、高開口率のカラーフィルタを備えた薄
膜トランジスタ(TFT)基板を簡易かつ低コストに作
製でき、しかも、TFT基板上に直接形成された着色電
着膜(カラーフィルタ)は、均一な膜厚及び着色濃度を
有し、表面平滑性にも優れていた。
【0124】ここで、光源部21を電着用基板3の接線
方向10cm程度の範囲で可動式にして、電着用基板3
に紫外線を照射いている間、前記可動範囲内を平行移動
させることにより、照射ムラを1%程度に低減させるこ
とができた。その結果、形成された着色電着膜(カラー
フィルタ)の膜厚差のバラツキが0.05μmであるカ
ラーフィルタが得られた。
【0125】(実施例3)実施例2で作製した電着装置
において、その浸漬部4及び電解液供給回収装置に、図
4のようにして、水系電着液の温度を制御しうるヒータ
ー7を配置した。実施例2において、ヒーター7により
各水系電解液の温度を60℃とし、更に電圧印加すると
共に紫外線を照した状態の継続時間を40秒に変えたこ
と以外、実施例1及び2と同様にして、電着工程−[レ
ッド1]、電着工程−[グリーン1]、電着工程−[ブルー
1]を繰り返し、電着用基板3上に膜厚1μmの赤色、
緑色及び青色の着色電着膜(カラーフィルタ;膜厚のバ
ラツキ=約0.1μm)を形成した。以上より、薄膜ト
ランジスタ(TFT)の耐電圧域の低電圧印加下でより
短時間に、高開口率のカラーフィルタを備えた薄膜トラ
ンジスタ(TFT)基板を簡易かつ低コストに作製で
き、しかも、TFT基板上に直接形成された着色電着膜
(カラーフィルタ)は、均一な膜厚及び着色濃度を有
し、表面平滑性に優れていた。
【0126】(実施例4)実施例2で作製した電着装置
において、基板支持部9に更に、紫外線を透過しうる、
合成石英製の支持板10(厚み10mm)を設け、該支
持板10上に電着用基板3を配置したこと以外、実施例
1及び2と同様にして、電着工程−[レッド1]、電着工
程−[グリーン1]、電着工程−[ブルー1]を繰り返し、
電着用基板3上に膜厚1μmの赤色、緑色及び青色の着
色電着膜(カラーフィルタ;膜厚のバラツキ=約0.1
μm)を形成した。
【0127】以上より、電着用基板3を撓まないように
支持することができ、電着用基板の全面にわたって照度
分布の均一な紫外線を照射することができ、膜厚のバラ
ツキのない、均一な着色濃度を有する表面平滑なカラー
フィルタが得られた。また、薄膜トランジスタ(TF
T)の耐電圧域の低電圧印加下で、高開口率のカラーフ
ィルタを備えた薄膜トランジスタ(TFT)基板を簡易
かつ低コストに作製できた。
【0128】(実施例5)実施例2で作製した電着装置
において、浸漬部4を構成する、Oリングを備えた保持
部材を用いなかったこと以外、実施例2と同様にして、
図7と同様の構造に構成された電着装置を作製した。こ
の電着装置を用い、液晶表示時に全面赤が表示されるよ
うに、電着用基板3上の各TFTに備えられたゲート電
極に電圧を印加した状態で、電着用基板3のTFT等が
設けられた側の表面上に、実施例1で調製した水系電着
液5Rと同一の組成で固形分濃度を20%とした水系電
解液5R´を付与した。その後、該水系電解液5R´上
に、飽和カロメル電極6と接続された対向電極41を載
せた。ここで、水系電解液5R´は、自己の粘性により
対向電極41と電着用基板3の距離を50μm程度の一
定値に保ち、水系電解液5R´自身も電着用基板3の周
辺部に設けた端子部31に接触することなく、対向電極
41の直下に維持されている。
【0129】更に、各TFTに備えられたソース電極と
ポテンショスタットの作用電極とを接続し、飽和カロメ
ル電極6に対して10Vの電圧を印加することにより、
画素電極に電圧印加すると共に、平行光源21から紫外
線を照射して、電着用基板3の光半導体薄膜(酸化チタ
ン膜)に均一な光起電力を発生させた。この状態を1分
間継続させた。その結果、駆動するTFTに対応する各
画素電極上に、膜厚1μmの赤色の着色電着膜(カラー
フィルタ)が形成された(電着工程−[レッド2])。
【0130】また、実施例1で調製した水系電解液5
G、5Bについても、実施例1で調製した水系電着液5
G、5Bとそれぞれ同一の組成で、固形分濃度20%の
水系電解液5G´、5B´を調製した。前記電着工程−
[レッド2]で用いた水系電解液5R´に代えて、水系電
解液5G´、5B´を順次用いたこと以外、前記電着工
程−[レッド2]と同様にして、電着工程−[グリーン
2]、電着工程−[ブルー2]を繰り返し、電着用基板3
上に膜厚1μmの赤色、緑色及び青色の着色電着膜(カ
ラーフィルタ;膜厚のバラツキ=約0.1μm)を形成
した。
【0131】以上より、浸漬部に水系電解液を保持する
ための保持部材を装備する必要がなく、保持部材のOリ
ング部で電着用基板に接触して形成した着色電着膜を破
損する懸念を回避でき歩留まりを向上させることができ
た。また、薄膜トランジスタ(TFT)の耐電圧域の低
電圧印加下で、高開口率のカラーフィルタを備えた薄膜
トランジスタ(TFT)基板を簡易かつ低コストに作製
でき、しかも、TFT基板上に直接形成された着色電着
膜(カラーフィルタ)は、均一な膜厚及び着色濃度を有
し、表面平滑性に優れていた。
【0132】(実施例6)電着装置として、図8と同様
の構造を有する装置を作製した。即ち、基板支持部9に
より、鉛直線におよそ垂直に交わるように電着用基板3
を支持し、図8のように、光源部21と電着用基板3と
浸漬部4とをこの順に配置した。ここで、電着用基板3
の光半導体薄膜等が設けられていない側の表面は、光源
部21と対向する。
【0133】電着用基板3は、実施例1で用いたものと
同様のものを用い、カラーフィルタを形成しうる面積は
100×100mmである。電着用基板3の画素電極上
には、更に膜厚0.2μmの酸化チタンよりなる光半導
体薄膜が積層されている。前記電着用基板3は、その周
辺を真下から基板支持部9により支えられ、基板の撓み
を照度ムラを生じない範囲に保持されている。
【0134】前記浸漬部4は、電着用基板3の光半導体
薄膜等が設けられた側の表面に対向する位置に対向電極
41が固定配置され、電着用基板3−対向電極41間に
一定の液厚の水系電解液5が保持でき、余剰分はオーバ
ーフローさせうるように構成されている。オーバーフロ
ーした水系電解液は、更に下方(重力方向)に配置され
た回収部に回収される。
【0135】前記対向電極41に飽和カロメル電極6が
接続されており、該飽和カロメル電極6は更にポテンシ
ョスタット2に接続され、一定のバイアス電圧がかかる
ようになっている。また、電着用基板3の浸漬部4が配
置された側の表面上の周辺域(浸漬部4が位置しない領
域)に端子部31が形成され、ポテンショスタット2と
接続されている。該端子部31は水系電着液5に浸せず
に露出しており、ここを通してTFTに通電される。前
記光源部21は、実施例2で用いたものと同様に構成さ
れている。
【0136】この電着装置を用い、液晶表示時に全面赤
が表示されるように、電着用基板3上の各TFTに備え
られたゲート電極に電圧を印加した状態で、電着用基板
3のTFT等が設けられた側の表面と対向電極41との
間に、実施例5で調製した固形分濃度20%の水系電解
液5R´を付与した。更に、各TFTに備えられたソー
ス電極とポテンショスタットの作用電極とを接続し、飽
和カロメル電極6に対して10Vの電圧を印加すること
により、画素電極に電圧印加すると共に、平行光源21
から紫外線を照射して、電着用基板3の光半導体薄膜
(酸化チタン膜)に均一な光起電力を発生させた。この
状態を1分間継続させた。その結果、駆動するTFTに
対応する各画素電極上に、膜厚1μmの赤色の着色電着
膜(カラーフィルタ)が形成された(電着工程−[レッ
ド3])。
【0137】その後、前記電着工程−[レッド2]で用い
た水系電解液5R´に代えて、実施例5で調製した固形
分濃度20%の水系電解液5G´、5B´を順次用いた
こと以外、前記電着工程−[レッド2]と同様にして、電
着工程−[グリーン3]、電着工程−[ブルー3]を繰り返
し、電着用基板3上に膜厚1μmの赤色、緑色及び青色
の着色電着膜(カラーフィルタ;膜厚のバラツキ=約
0.1μm)を形成した。
【0138】以上より、浸漬部に水系電解液を保持する
ための保持部材を装備する必要がなく、実施例5と同
様、保持部材のOリング部で電着用基板に接触して形成
した着色電着膜を破損する懸念を回避でき、歩留まりを
向上させることができた。また、薄膜トランジスタ(T
FT)の耐電圧域の低電圧印加下で、高開口率のカラー
フィルタを備えた薄膜トランジスタ(TFT)基板を簡
易かつ低コストに作製でき、しかも、TFT基板上に直
接形成された着色電着膜(カラーフィルタ)は、均一な
膜厚及び着色濃度を有し、表面平滑性にも優れていた。
【0139】(実施例7)電着装置として、図9と同様
の構造を有する装置を作製した。即ち、図9のように、
鉛直線とおよそ平行な剛性の高い柱の表面に開閉装置4
3が取り付けられ、電着用基板3の表面の法線方向が鉛
直線(重力方向)とおよそ垂直に交わるように電着用基
板3を固定した。前記電着用基板3は、その光半導体薄
膜等が設けられた側の表面が浸漬部4のOリング42の
ある部分で、浸漬部4の保持部材と共に押圧されて固定
されている。電着用基板3には、実施例1で用いたもの
と同様のものを使用した。該電着用基板3の画素電極上
には、更に膜厚0.2μmの酸化チタンよりなる光半導
体薄膜が積層されている。
【0140】前記浸漬部4は、その開口部にOリング4
2を備えた保持部材を用いて構成され、Oリング42の
電着用基板3と接する部分には、非接着コート(スペリ
アコート、NOK(株)製)が施されており、該Oリン
グ42の部分で電着用基板3と密着された状態にあり、
着色剤を含む水系電着液5がこぼれないように押圧され
ている。また、浸漬部4及び電着用基板3は、上下から
挟み付けてOリング42の部分で密着する形式の開閉機
構により圧着、取り外しが可能である。Oリング42に
は非接着コートされており、電着用基板3に張り付くこ
となく容易に開閉できる。
【0141】更に、光半導体薄膜等が設けられていない
側の電着用基板3の表面と対向する柱の表面上に光源部
21を設置し、光源部21と電着用基板3と浸漬部4と
をこの順に固定配置した。ここで、電着用基板3の光半
導体薄膜等が設けられていない側の表面は、光源部21
と対向する。前記電着用基板3は、その表面の法線方向
が鉛直線とほぼ垂直に交わる向きで配置され、基板の撓
みを照度ムラを生じない範囲に保持されている。
【0142】浸漬部4には、実施例1と同様に電解液供
給回収装置8を接続して、例えば、、赤色(R)、緑色
(G)、青色(B)の3種の水系電解液が収納され、各
水系電解液を個々に浸漬部4の保持部材内に供給若しく
は回収できるように構成されている。また、浸漬部4の
保持部材内部の、電着用基板3と対向する内壁面に白金
メッキよりなる対向電極41が設けられ、更に該対向電
極41と接触しない位置に、参照電極として飽和カロメ
ル電極6が設置されている。前記対向電極41及び飽和
カロメル電極6は、別途固定配置されたポテンショスタ
ット2と接続され、一定のバイアス電圧がかかるように
なっている。
【0143】また、電着用基板3の浸漬部4が配置され
た側の表面上の周辺域(浸漬部4が位置しない領域)に
端子部31が形成され、ポテンショスタット2と接続さ
れている。該端子部31は水系電着液5に浸せずに露出
しており、ここを通してTFTに通電される。光源部2
1は、実施例2と同様に構成され、有効照射面積におけ
る照度ムラは5%以内である。
【0144】この電着装置を用い、実施例1と同様にし
て電着工程−[レッド1]と同様にして、電着工程−[グ
リーン1]、電着工程−[ブルー1]を繰り返し、電着用
基板3上に膜厚1μmの赤色、緑色及び青色の着色電着
膜(カラーフィルタ;膜厚のバラツキ=約0.1μm)
を形成した。
【0145】以上より、電着用基板の撓みを極力回避す
ることができ、電着用基板の表面に照度分布の均一な紫
外線を照射できた。その結果、薄膜トランジスタ(TF
T)の耐電圧域の低電圧印加下で、TFT基板上に、均
一な膜厚及び着色濃度を有し、かつ表面平滑性に優れた
着色電着膜(カラーフィルタ)を直接形成することがで
きた。しかも、高開口率のカラーフィルタを備えた薄膜
トランジスタ(TFT)基板を、簡易かつ低コストに作
製できた。
【0146】以上、電圧を印加した画素電極上に、光起
電力によるアシスト電圧を付加し電着膜を形成するもの
を主として説明したが、本発明の電着装置は、本発明者
等が既に出願している(特願平11−322508
号)、電圧を印加した画素電極上には電着膜が形成され
ず、電圧を印加しない画素電極上に、光半導体薄膜(酸
化チタン膜)の光触媒作用により電着膜が形成される電
着方法等にもそのまま適用可能である。
【0147】
【発明の効果】本発明によれば、駆動側基板とフィルタ
側基板との組合わせによることなく、高開口率のカラー
フィルタを備えた薄膜トランジスタ(TFT)基板を簡
易かつ低コストに作製しうる電着装置を提供することが
できる。また、薄膜トランジスタ(TFT)の耐電圧域
の低電圧印加下で、TFT基板上に直接、均一な膜厚及
び着色濃度を有する表面平滑な着色電着膜(カラーフィ
ルタ)を安定に形成しうる電着装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電着装置の基本構成を示す図であ
る。
【図2】 本発明の第1の態様の電着装置の一例を示す
図である。
【図3】 本発明の第1の態様の電着装置の一例を示す
図である。
【図4】 本発明の第1の態様の電着装置の一例を示す
図である。
【図5】 ヒーター部を備えた一例を示す図である。
【図6】 紫外線透過性の支持部を備えた本発明の第1
の態様の電着装置の一例を示す図である。
【図7】 本発明の第2の態様の電着装置の一例を示す
図である。
【図8】 本発明の第2の態様の電着装置の一例を示す
図である。
【図9】 本発明の第1の態様の電着装置の一例を示す
図である。
【図10】 ショトキー接合を有する光半導体のエネル
ギーバンドを示す図である。
【図11】 pin接合を有する光半導体のエネルギー
バンドを示す図である。
【符号の説明】
1,11,21 光源部 2 ポテンショスタット 3 電着用基板(TFT基板) 4 浸漬部 5 水系電着液 6 参照電極(飽和カロメル電極) 7 ヒーター部 8 電着液供給回収装置 9,10 支持部 31 端子部 41 対向電極 42 Oリング(ゴム製部材) 43 開閉装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣田 匡紀 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 西原 義雄 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小林 健一 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 大津 茂実 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 友野 孝夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 圷 英一 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H091 FA02Y FC06 FC29 GA13 LA15 5C094 AA43 AA44 BA03 BA43 CA19 CA24 EB02 ED03 GB10 5G435 AA17 BB12 EE33 GG12 KK05 KK10

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性の基体上に、配列された複数の
    薄膜トランジスタ、該薄膜トランジスタにより制御され
    る画素電極、及び該画素電極上に設けられた光透過性の
    光半導体薄膜を備えた電着用基板と、該電着用基板の少
    なくとも光半導体薄膜を着色剤を含む水系電着液と接触
    させる浸漬部と、前記光半導体薄膜が設けられていない
    側の電着用基板の表面から電着用基板全面に紫外線を照
    射できる光源部と、を少なくとも備えたことを特徴とす
    る電着装置。
  2. 【請求項2】 光源部が、照射された紫外線をレンズを
    通して平行光にする平行レンズ系部材を備えた請求項1
    に記載の電着装置。
  3. 【請求項3】 光源部が、紫外線ランプを複数並べた構
    造を有する請求項1に記載の電着装置。
  4. 【請求項4】 光源部が、単数若しくは複数の紫外線ラ
    ンプと、該紫外線ランプを電着用基板に対して移動でき
    る構造とを備えた請求項1又は2に記載の電着装置。
  5. 【請求項5】 光源部が、紫外線ランプ上に紫外線拡散
    板を備えた請求項1から4のいずれかに記載の電着装
    置。
  6. 【請求項6】 浸漬部が、電着用基板と対向する位置に
    白金板若しくは白金メッキ板と、前記電着用基板と接す
    る位置にリング状のゴム製部材と、を備えた請求項1か
    ら5のいずれかに記載の電着装置。
  7. 【請求項7】 ゴム製部材が、少なくとも電着用基板と
    接する部分に非接着コーティングが施されている請求項
    6に記載の電着装置。
  8. 【請求項8】 水系電解液の温度調整が可能なヒーター
    部を備えた請求項1から7のいずれかに記載の電着装
    置。
  9. 【請求項9】 浸漬部に、一種若しくは複数種の水系電
    着液を供給及び回収しうる電着液供給装置を備えた請求
    項1から8のいずれかに記載の電着装置。
  10. 【請求項10】 電着用基板の水系電着液と接触しない
    部分を支持する支持部を備えた請求項1から9のいずれ
    かに記載の電着装置。
  11. 【請求項11】 水系電着液と接触しない側の電着用基
    板の表面で該電着用基板を支持し、かつ紫外線を透過し
    得る支持部を備えた請求項1から9のいずれかに記載の
    電着装置。
  12. 【請求項12】 支持部が、その紫外線を透過しうる部
    分が光源部に対して移動可能な移動支持部である請求項
    11に記載の電着装置。
  13. 【請求項13】 浸漬部において、光半導体薄膜が設け
    られた側の電着用基板の表面に水系電解液が付与され、
    該水系電解液上で接し前記電着用基板と対向する位置に
    白金板若しくは白金メッキ板が配置され、該白金板若し
    くは白金メッキ板と電着用基板とが、前記水系電解液自
    体により互いに接触しない間隙を有して保持された請求
    項1から12のいずれかに記載の電着装置。
  14. 【請求項14】 電着用基板が、該電着用基板の光半導
    体薄膜が設けられた表面の法線方向が重力方向と垂直に
    交わる向きに配置された請求項1から13のいずれかに
    記載の電着装置。
  15. 【請求項15】 水系電解液が、水素イオン濃度の変化
    により溶解度が変化して析出する性質を持つ電着性色素
    若しくは電着性高分子を含有する請求項1から14のい
    ずれかに記載の電着装置。
  16. 【請求項16】 電着性高分子が、疎水ドメインと親水
    ドメインを有する共重合体であって、疎水ドメイン及び
    親水ドメインの総数に対する疎水ドメインの数が40〜
    80%である請求項15に記載の電着装置。
  17. 【請求項17】 電着性高分子において、親水ドメイン
    の数の30%以上が、pHの変化により溶解度が可逆的
    に変化しうる請求項16に記載の電着装置。
  18. 【請求項18】 電着性高分子の酸価が、60から20
    0である請求項15から17のいずれかに記載の電着装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6406417B1 (ja) * 2017-11-15 2018-10-17 マツダ株式会社 過給機付エンジン
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