JP2001059964A - 着色膜の形成方法、駆動素子、アクティブマトリクス素子及び液晶表示装置 - Google Patents

着色膜の形成方法、駆動素子、アクティブマトリクス素子及び液晶表示装置

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JP2001059964A
JP2001059964A JP11235988A JP23598899A JP2001059964A JP 2001059964 A JP2001059964 A JP 2001059964A JP 11235988 A JP11235988 A JP 11235988A JP 23598899 A JP23598899 A JP 23598899A JP 2001059964 A JP2001059964 A JP 2001059964A
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transparent conductive
conductive film
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Hidekazu Akutsu
英一 圷
Shigemi Otsu
茂実 大津
Takao Tomono
孝夫 友野
Takashi Shimizu
敬司 清水
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明導電膜と能動素子とを備えた基板の該能
動素子を駆動し該駆動時の駆動電圧を利用して、均一厚
で気泡による凹凸や脱泡跡のない表面平滑性に優れた着
色膜を形成しうる着色膜の形成方法を提供する。 【解決手段】 透明導電膜と該透明導電膜に接合された
能動素子とを備える基板を、疎水ドメインを有する水溶
性重合体と色材とを含有する電着材料を含む水系電解液
に接触させる工程と、前記能動素子を駆動し該駆動時の
駆動電圧を利用して、前記水系電解液が電気分解してプ
ロトンを発生し、かつ実質的に膜形成性を低下させる気
泡の発生のない電圧を印加し、透明導電膜上に電着材料
を析出させて着色電着膜を形成する工程とを含む着色膜
の形成方法。水溶性重合体が、ブロック共重合体又はブ
ロック共重合体とグラフト共重合体との混合物である態
様、色材が顔料である態様が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(TFT)等の能動素子を備えた基板に直接着色膜を形
成する方法、該方法によりカラーフィルタ層が形成され
た、アクティブマトリックス素子等の各種表示素子及び
液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタ(TFT)液晶表示素
子では、TFT駆動側基板と、RGBカラーフィルタ基
板との間に透明導電膜を介して液晶材料を挟持し、透明
導電膜への電圧印加をON/OFF制御することによ
り、RGBカラーフィルタへの光の透過性を制御しカラ
ー液晶表示するのが一般的である。しかし、TFT駆動
側基板とカラーフィルタ基板とは別々のプロセスから形
成されるため、最終的な両者の位置決めが難しく、また
一方、カラーフィルタ基板は、一般にホトリソエッチン
グ法により赤色(R)、緑色(G)、青色(B)及びブ
ラックマトリックスに応じた回数のホトリソエッチング
工程を設ける必要があるため、製造コストが高く、結果
的に液晶表示装置全体のコストアップを招くといった問
題があった。
【0003】これを解決するため、例えば、特公平3−
45804号公報では、TFT駆動側基板の液晶制御用
の透明電極を、アクリル系重合体を含む電着液中に浸
し、TFT駆動電圧を利用して、透明電極上に直接着色
層、即ち、カラーフィルタ層を形成する技術が提案され
ている。ところが、前記公報には、TFTの駆動電圧、
即ち、透明電極上にカラーフィルタ層を形成する際の、
透明電極へ印加する印加電圧については全く記載がな
い。一般に、電着塗装では、通常100〜200Vの電
圧が要求され、膜厚10〜20μmの膜が形成される。
一方、液晶表示装置に使用されるTFTの耐圧性として
は、10V程度しかないのが現状であり、実質的なTF
Tの駆動電圧では電着膜を形成できない。また、電着
時、透明電極に上記のような高い電圧を印加した場合に
は、電極近傍で電着液中の水が電気分解を生じ、透明電
極上で多量のプロトン(水素イオン)を発生する。ここ
で発生したプロトンは、水溶性重合体(アクリル系樹脂
等)中のカルボキシルイオンと結合して該水溶性重合体
は疎水化し、一時的に不溶化して透明電極上に析出し、
カルボン酸基が分解するコルベ反応と、通電によるジュ
ール熱により熱融着して再溶解性を失い膜生成される。
ところが、電極に高い電圧を印加した場合には、過剰の
プロトンが電極周囲に供給される一方、脱水素反応が急
速に進行するため、該脱水素反応により生じた酸素が気
泡として発生する、いわゆるバブリング現象が生じる。
この場合には、形成した膜は、透明電極の気泡発生面か
ら剥離し、空隙(ボイド)を含む非平滑な膜、若しくは
欠陥のある膜となるといった問題を生ずる。
【0004】上記の通り、単に親水性基を有する水溶性
重合体を含有した電解液を用いた電着法では、薄膜トラ
ンジスタ(TFT)等の能動素子を備えた基板に直接着
色膜を成膜することは難しく、発生ガス等による気泡の
混入や脱泡跡がなく表面平滑性に優れ、着色濃度の十分
な着色膜を安定に形成しうる方法は、未だ提供されてい
ないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、透明導電膜と能動素子とを
備えた基板の該能動素子を駆動して、前記透明導電膜上
に、高解像度で表面平滑性に優る着色電着膜を直接かつ
簡易に形成しうる着色膜の形成方法を提供することを目
的とする。また、本発明は、同一の基体上に、透明導電
膜と着色膜との積層体と、前記透明導電膜に隣接して能
動素子とが配設され、前記着色膜として、透明導電膜上
に直接、均一厚で、気泡による凹凸や脱泡跡のない表面
平滑な着色膜が形成された駆動素子を安価に提供するこ
とを目的とする。本発明は、同一の基体上に、透明導電
膜と着色膜と透明電極板との積層体と、能動素子とが2
次元的に配設され、前記着色膜として、透明導電膜上に
直接、均一厚で、気泡による凹凸や脱泡跡のない表面平
滑な着色膜が形成されたアクティブマトリックス素子を
安価に提供することを目的とする。さらに、本発明は、
前記本発明の駆動素子又はアクティブマトリックス素子
を含み、高解像度で、かつ安価な液晶表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、薄膜トラ
ンジスタ(TFT)等の能動素子を備えた基板に直接着
色膜を成膜する方法に関し鋭意検討を重ねた結果、以下
の知見を得た。即ち、(1)単に親水性基を有する水溶性
重合体を含有する電着材料を含む電解液を用いて、薄膜
トランジスタ(TFT)等の能動素子の耐圧範囲を超え
ない、15V以下の低い電圧下で駆動し、電着法により
成膜した場合、該駆動電圧下では膜厚が均一で、十分な
着色濃度を有する着色膜を安定に形成することは困難で
あり、逆に、ある程度の着色膜を形成しうる電圧にまで
電圧を上げて成膜した場合、透明導電膜表面でガスが発
生し、このガスの発生による凹凸や脱泡跡が膜表面に残
ってしまい(バブリング現象)、実質的に表面平滑な着
色膜が形成できない、(2)上記のようなバブリング現象
が生じると、ガスが電極表面を部分的に被覆し、膜の形
成効率が低下するだけでなく、該形成効率のバラツキに
より形成される着色膜の膜厚が不均一となる傾向にもあ
る、という知見である。
【0007】本発明は、本発明者による上記知見に基づ
くものであり、電解液に含有する、水溶性重合体として
疎水ドメインを有する水溶性重合体を用いることによ
り、TFT等の能動素子の耐圧性を超えない低い電圧下
でも、該能動素子を駆動して直接、前記能動素子を備え
た基板上に、均一厚で気泡の発生による凹凸や脱泡跡の
ない表面平滑性に優れた着色膜を形成しうることを見出
し、本発明を完成するに至った。前記課題を解決するた
めの手段は以下の通りである。即ち、
【0008】<1> 同一の基体上に、透明導電膜と該
透明導電膜に接合された能動素子とを備える基板の少な
くとも前記透明導電膜を、疎水ドメインを有する水溶性
重合体と色材とを含有する電着材料を含む水系電解液に
接触させる工程と、前記能動素子を駆動して、透明導電
膜に、前記水系電解液が電気分解してプロトンを発生
し、かつ実質的に膜形成性を低下させる気泡の発生のな
い電圧を選択的に印加し、透明導電膜上に電着材料を析
出させて着色電着膜を形成する工程と、を含むことを特
徴とする着色膜の形成方法である。
【0009】<2> 水溶性重合体が、水系電解液中の
色材の分散性を向上させうる疎水ドメインと、プロトン
との相互作用により疎水化しうる(溶解度が大きく低下
する)官能基を含む親水ドメインとを有する前記<1>
に記載の着色膜の形成方法である。 <3> 水溶性重合体における、疎水ドメインがスチレ
ン構造又は置換スチレン構造を有し、かつ親水ドメイン
が(メタ)アクリル酸構造を有する前記<2>に記載の
着色膜の形成方法である。
【0010】<4> 水溶性重合体の数平均分子量が、
6000〜25000である前記<2>又は<3>に記
載の着色膜の形成方法である。水溶性重合体の数平均分
子量が、9000〜20000である前記<2>又は<
3>に記載の着色膜の形成方法が好ましい。
【0011】<5> 水溶性重合体の酸価が、60〜2
00である前記<2>〜<4>のいずれかに記載の着色
膜の形成方法である。水溶性重合体の酸価が、70〜1
50である前記<2>〜<4>のいずれかに記載の着色
膜の形成方法が好ましい。
【0012】<6> 水溶性重合体が、疎水性モノマー
及び親水性モノマーのブロック共重合体、又は該ブロッ
ク共重合体と、疎水性モノマー及び親水性モノマーのグ
ラフト共重合体との混合物である前記<1>〜<5>の
いずれかに記載の着色膜の形成方法である。 <7> 水溶性重合体が、スチレン−(メタ)アクリル
酸系共重合体、又はスチレン誘導体−アクリル酸誘導体
系共重合体である前記<1>〜<6>のいずれかに記載
の着色膜の形成方法である。
【0013】<8> 能動素子を駆動する駆動電圧が、
能動素子の耐圧電圧よりも低い前記<1>〜<7>のい
ずれかに記載の着色膜の形成方法である。能動素子を駆
動する駆動電圧が、10V以下である前記<1>〜<7
>のいずれかに記載の着色膜の形成方法が好ましい。
【0014】<9> 能動素子を駆動して、透明導電膜
に0.2〜50mA/cm2の電流を印加する前記<1
>〜<8>のいずれかに記載の着色膜の形成方法であ
る。能動素子を駆動して、透明導電膜に0.3〜10m
A/cm2の電流を印加する前記<1>〜<8>のいず
れかに記載の着色膜の形成方法が好ましい。
【0015】<10> 同一の基体上に透明導電膜及び
能動素子が複数設けられた基板に対し、色相の異なる少
なくとも3種の水系電解液を用い、水系電解液に接触さ
せる工程と、着色電着膜を形成する工程と、を順次複数
回繰り返す前記<1>〜<9>のいずれかに記載の着色
膜の形成方法である。
【0016】<11> 同一の基体上に、透明導電膜と
前記<1>〜<10>のいずれかの着色膜の形成方法に
より得られる着色電着膜との積層体と、該積層体に隣接
してソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を備えた
能動素子と、を備え、前記透明導電膜がドレイン電極と
電気的に結合されていることを特徴とする駆動素子であ
る。
【0017】<12> 同一の基体上に、透明導電膜と
前記<1>〜<10>のいずれかの着色膜の形成方法に
より得られる着色電着膜と透明電極板とをこの順に積層
した積層体と、該積層体に隣接してソース電極、ドレイ
ン電極及びゲート電極を備えた能動素子と、が2次元的
に配設され、前記ソース電極が第一の共通電極線と電気
的に結合され、前記ゲート電極が第二の共通電極線に結
合され、前記ドレイン電極が透明電極板と電気的に結合
されていることを特徴とするアクティブマトリクス素子
である。
【0018】<13> 前記<11>に記載の駆動素子
と、該駆動素子に対向して配置される透明電極板と、前
記駆動素子と透明導電板との間に配置される液晶材料
と、を備える液晶表示装置である。 <14> 前記<12>に記載のアクティブマトリクス
素子と、該アクティブマトリクス素子に対向して配置さ
れる透明導電板と、前記アクティブマトリクス素子と透
明導電板との間に配置される液晶材料と、を備える液晶
表示装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の着色膜の形成方法におい
ては、同一の基体上に透明導電膜と該透明導電膜に接合
された能動素子とを備える基板の少なくとも透明導電膜
を、疎水ドメインを有する水溶性重合体と色材と含む電
着材料を含む水系電解液(以下、単に「電解液」という
ことがある。)に接触させ、透明導電膜に、前記水系電
解液が電気分解してプロトンを発生し、かつ実質的に膜
形成性を低下させる気泡の発生のない電圧を選択的に印
加して前記能動素子を駆動し、該駆動電圧下で前記透明
導電膜上に電着材料を析出させて着色膜を形成する。
【0020】本発明の駆動素子は、同一の基体上に、透
明導電膜と上記本発明の着色膜の形成方法により得られ
る着色電着膜との積層体と、該積層体に隣接してソース
電極、ドレイン電極及びゲート電極を備えた能動素子
と、を備え、前記透明導電膜がドレイン電極と電気的に
結合されてなる。本発明のアクティブマトリックス素子
は、同一の基体上に、透明導電膜と上記本発明の着色膜
の形成方法により得られる着色電着膜と透明電極板とを
この順に積層した積層体と、該積層体に隣接してソース
電極、ドレイン電極及びゲート電極を備えた能動素子
と、を2次元的に配設し、前記ソース電極が第一の共通
電極線と電気的に結合され、前記ゲート電極が第二の共
通電極線に結合され、前記ドレイン電極が透明電極板と
電気的に結合されてなる。本発明の液晶表示装置は、本
発明の駆動素子又はアクティブマトリックス素子を備え
てなる。以下、本発明の着色膜の形成方法について詳細
に説明するとともに、該説明を通じて本発明の駆動素
子、アクティブマトリックス素子、液晶表示装置の詳細
をも明らかにする。
【0021】<着色膜の形成方法>本発明の着色膜の形
成方法は、少なくとも、同一の基体上に透明導電膜と該
透明導電膜に接合された能動素子とを備える基板の少な
くとも前記透明導電膜を、疎水ドメインを有する水溶性
重合体と色材とを含有する電着材料を含む水系電解液に
接触させる工程(以下、「浸漬工程」ということがあ
る。)と、前記能動素子を駆動して透明導電膜に、前記
水系電解液が電気分解してプロトンを発生し、かつ実質
的に膜形成性を低下させる気泡の発生のない電圧を選択
的に印加して、透明導電膜上に電着材料を析出させて着
色電着膜を形成する工程(以下、「電着工程」というこ
とがある。)とを有してなり、必要に応じて、ブラック
マトリックスを形成する工程(以下、「ブラックマトリ
ックス形成工程」ということがある。)等の他の工程を
有してなる。
【0022】−浸漬工程− 前記浸漬工程においては、同一の基体上に透明導電膜と
能動素子とを備える基板の少なくとも前記透明導電膜
を、水溶性重合体と色材とを含有する電着材料を含む水
系電解液に接触させる。ここで、能動素子とは、透明導
電膜に隣接して配設かつ接合されるソース電極、ドレイ
ン電極、ゲート電極、及び半導体薄膜等を有してなるス
イッチング素子をいい、例えば、薄膜トランジスタ(T
FT;以下、単に「TFT」ということがある。)等が
挙げられる。水系電解液に透明導電膜を接触させる場
合、同一の基体上に設けられた薄膜トランジスタ(TF
T)、及びクロム(Cr)やアルミニウム(Al)より
なるソース電極、ドレイン電極及びゲート電極は水と接
触すると劣化し易く、またTFT駆動時にショートしや
すいことから、予め着色電着膜を形成しようとする透明
導電膜のみを残して絶縁処理しておくことが好ましい。
この絶縁処理の方法については後述する。
【0023】前記基板の透明導電膜を水系電解液に接触
させる際の、電解液に対する位置関係としては、任意の
位置関係を適宜選択でき、例えば、基板全体を電解液中
に浸漬して配置してもよいし、基板の一部、例えば、着
色電着膜を形成する透明導電膜のみが接触するように配
置してもよい。前記水系電解液の詳細については後述す
る。
【0024】絶縁処理の方法としては、適当な溶媒に紫
外線硬化樹脂を溶解した樹脂溶液を塗布し、透明導電膜
部分のみをマスクして紫外線ランプにより全面を照射し
て硬化させた後、溶剤により透明導電膜上の樹脂溶液を
溶解除去する方法、ネガ型フォトレジスト液をスピナー
等の塗布装置により表面被覆し、プリベークした後、透
明導電膜上を露光し、溶剤により分解、現像し、非露光
部分をホストベークで硬化させる方法等が挙げられる。
上記のようにして絶縁処理を施す場合、使用する絶縁材
料中に黒色の色材を含有させ、黒色の絶縁膜を形成する
ことによりブラックマトリックスとしてもよい。この場
合に使用可能な黒色の色材としては、カーボンブラッ
ク、絶縁性顔料等が挙げられる。但し、能動素子を配置
した部分は光非透過性であるため、上記ブラックマトリ
ックスの形成は任意である。
【0025】−電着工程− 前記電着工程においては、着色電着膜を形成しようとす
る透明導電膜に接合された能動素子を選択的に駆動する
ことにより、即ち、同一の基体上に設けられた複数の透
明導電膜のうち選択された透明導電膜に接合された能動
素子を駆動することにより、該透明導電膜上に、水系電
解液が透明導電膜上で電気分解してプロトンを発生し、
かつ実質的に膜形成性を低下させる気泡の発生のない電
圧を選択的に印加して、該透明導電膜上に電着材料を析
出させて着色電着膜(以下、単に「着色膜」ということ
がある。)を形成する。
【0026】従って、フルカラーとする場合には、隣接
する3個の透明導電膜上にそれぞれ赤色(R)、緑色
(G)、青色(B)の着色膜を形成する必要がある。具
体的には、まず、隣接する3個の透明導電膜を赤色顔料
と水溶性重合体材料が分散されている赤色用電解液と接
触させた後、各透明導電膜と接続された駆動用ICを制
御して赤色画素に対応する能動素子(薄膜トランジス
タ;TFT)のみを駆動させ、該TFTに対応する透明
導電膜上にのみ赤色膜を形成する。形成された赤色膜
は、水洗、必要に応じて乾燥、定着され、好ましくは水
に対して不溶化処理が施される。次いで、同様の工程を
青色用電解液、緑色用電解液を用いて、駆動用ICの制
御により駆動する能動素子を変えて同様の操作を繰り返
し、隣接する3つの透明導電膜上にRGBの各着色膜を
形成する。即ち、各色に対応する、色相の異なる少なく
とも3種の電解液を用いて、水系電解液に接触させる工
程(即ち、浸漬工程)及び着色電着膜を形成する工程
(即ち、電着工程)をこの順に、同一基体上の複数の異
なる透明導電膜に対して複数回繰り返し行うことによ
り、フルカラー等の多色の着色膜を形成することができ
る。
【0027】着色膜を形成する際の印加電圧としては、
能動素子を駆動する際の駆動電圧に近似する電圧、好ま
しくは同等の電圧がよく、能動素子の耐圧以下の電圧で
あればよい。具体的には、10V以下がより好ましい。
前記印加電圧が10Vを超えると、着色膜を形成しよう
とする透明導電膜上に、電気分解して生じた多量のプロ
トンの生成に伴って、多量の酸素が気体として発生する
ことになり、形成された着色膜がその部分で剥離等し
て、気泡による凹凸や脱泡跡が形成されて表面平滑な着
色膜を形成できないことがある。
【0028】透明導電膜に電圧印加する際の電流値とし
ては、0.2〜50mA/cm2が好ましく、0.3〜
10 mA/cm2がより好ましい。即ち、透明導電膜
1個(1画素)当りに換算すると、0.1〜50μAの
電流値である。電圧印加時の通電時間としては、印加電
流値の強さに比例するが、特に0.01秒〜1時間が好
ましく、0.1秒〜10分がより好ましい。
【0029】次に、電解液中の、疎水ドメインを有する
水溶性重合体と色材である顔料との分散状態、電解液の
基板近傍で生じるpH変化、及びこれに伴う着色電着膜
の形成機構について説明する。図1は、水中で分散して
いる顔料粒子の様子を模式的に示す図である。図2は、
透明電極を正極とし、図示しない対向電極との間に電圧
を印加した直後の液性を示す図である。図3は、水溶性
重合体のカルボキシル基が疎水化し、透明導電膜上に着
色膜が成膜された状態を示す図である。
【0030】図1に示す通り、ヒゲ状に表された、疎水
ドメインと親水ドメインとを備えた水溶性重合体(電着
材料)は、顔料粒子の表面に配向して顔料粒子の電解液
における分散を補助しており、電解液中に単独で存在す
る水溶性重合体は、透明電極上に着色膜を形成する際に
着色膜のマトリックス形成物質として作用する。図1
は、透明電極に電圧印加されていない状態を表してお
り、この状態では水溶性重合体の親水性基(例えば、カ
ルボキシル基)は、=R−COO-として溶液中でイオ
ン解離した状態をとっている。
【0031】図2に示すように、透明電極を正極とし、
図示しない対向電極との間に電圧が印加されると、透明
電極に正電荷が付与され、透明電極近傍に存在する水が
電気分解反応を起こし、次式で表される反応が生起す
る。 H2O → 2H+ + 1/2O2 + 2e- 上記反応により発生した水素イオンは、電圧が印加され
た透明電極近傍の水素イオン濃度を上昇させ、その上昇
の程度は電極近傍になるほど大きく、電極から離れるほ
ど小さくなり、それに応じてpHも変化する。つまり、
電極表面の近傍で電解液中の水素イオン濃度が急激に上
昇する領域、即ち、部分的若しくは特異的若しくは局部
的に高水素イオン濃度領域(低pH領域、酸性領域)を
生成する。このpH値の等しい領域を線で結ぶと、図2
に示すpH等価線で表わすことができる。透明電極付近
で生成した水素イオン(プロトン)は、水溶性重合体の
親水性基である、例えば、イオン解離した=RCOO-
と結合し、 =RCOO- + H+ → =RCOOH の反応により、カルボキシル基が非親水化(疎水化)
し、水溶性重合体の持つ親水ドメインの割合が減少し
て、図3に示すように、透明電極上に着色顔料が取りこ
まれた樹脂膜(着色膜、着色電着膜)が成膜される。
【0032】ここで、透明電極付近で生成した水素イオ
ンは、電解液中の水溶性重合体の解離陰イオンと次々に
結びつくため、この状態では水溶性重合体が透明電極上
に堆積する反応が優先的に進行する。本発明の着色膜の
形成方法においては、透明電極表面に生じる水素イオン
濃度の局所的変化、即ち、局所的pH変化に基づく水素
イオン交換反応により顔料を取りこんだ樹脂膜が形成さ
れるものであり、従来報告されている一般的な電気泳動
に基づく電着とはその技術的思想が異なる。例えば、本
発明においては、透明電極への印加電圧と、該透明電極
表面への相対着膜速度との関係は、図4に示す通り、透
明電極への印加電圧が1.4V付近になると水の電気分
解が開始され、それと同時に透明電極表面への水溶性重
合体の着膜が開始し、3Vに至るまでその着膜速度は、
印加電圧に比例して進行する。従来、一般に行われてき
た電気泳動法により電着する場合に、数10〜数100
Vの印加電圧を要していたものと、この点で明確に区別
できる。
【0033】前記相対着膜速度は、図4に示す通り、透
明電極付近の多量の水素イオン(プロトン)の発生に伴
って酸素ガスを生成する(酸素のバブリング現象)電圧
まで直線的に増加する。本発明においては、この電圧間
において成膜を行うため、着色膜を形成しようとする透
明導電膜上に酸素ガスが気泡として生ずるのを最小限に
抑制し、成膜時の気泡の発生による膜剥がれや凹凸がな
く、均一厚で表面平滑性に優れた着色膜を安定に形成す
ることができる。
【0034】次に、印加電圧と、成膜した相対付着量と
の関係を図5−(1)及び(2)に示す。図5−(1)は、ヒ
ステリシスの大きい電着材料の例であり、図5−(2)
は、ヒステリシスの小さい電着材料の例である。前記ヒ
ステリシスを示す電着材料では、印加電圧を徐々に向上
させ、印加電圧が一定の電圧(電気分解開始電位)を超
えると、急激に水溶性重合体の析出量は増加し、その後
印加電圧が徐々に低下した場合でも、電着材料の相対付
着量が低下しない特性を有する。このようなヒステリシ
ス性は、水溶性重合体を成膜した後の電解液中への再溶
解、即ち、形成した膜の保持性を確保して、品質低下を
防止するのに重要であり、電着材料としては、pHの変
化に対応する状態変化(溶存状態→析出の変化と析出→
溶解状態の変化)にヒステリシスを示すものが好まし
い。即ち、pHの減少又は増加に対応する析出状態への
変化は急峻であり、かつpH変化の小さい場合の溶存状
態への変化が緩慢であると、電極上での着色電着膜の保
持安定性が向上するので好ましい。透明電極近傍に生ず
る、膜生成に要する局所的なpH低下は、具体的には、
電極近傍ではpH値にして約2〜7、水素イオン濃度に
換算して102〜107モル程度の水素イオン濃度の変化
(水素イオン濃度の増加、pH値の減少)に相当する。
【0035】−水系電解液− 電着による着色膜の形成に用いる水系電解液は、水系溶
媒に疎水ドメインを有する水溶性重合体と色材とを含有
してなり、必要に応じて、他の成分を含有してなる。
尚、着色膜は、導電性の着色膜であってもよく、この場
合には、前記電解液として、水系溶媒に導電性の成分を
含む水系電解液を用いる。具体的には、導電性の電着材
料を分散又は溶解させた水系電解液を用いてもよい。ま
た、導電性の電着材料とともに、或いは、電着材料に導
電性を与えずに、電着特性に影響を与えない塩を含有さ
せた水系電解液を用いてもよい。
【0036】前記疎水ドメインを有する水溶性重合体
は、常時は溶媒中に実質的に均一に溶解しているが、通
電されて透明導電膜上でプロトンが生成すると、該プロ
トンが透明導電膜と接触している水溶性重合体と結合
し、該水溶性重合体を部分的に疎水化又は低溶解化す
る。疎水化又は低溶解化した水溶性重合体は、透明導電
膜上で析出、堆積して樹脂膜を形成する。
【0037】水溶性重合体は、顔料を取りこんで着色膜
を形成するマトリックス物質であり、分子内に疎水ドメ
インと親水ドメインとを有する高分子材料である。分子
中の疎水ドメイン部は、電解液中で、着色剤として用い
る顔料とその表面で親和し、親水ドメイン部は溶媒とし
ての水と親和している。即ち、顔料粒子は水溶性重合体
によって取り囲まれ、電解液中で均一に、かつ安定に分
散されて存在し、水溶性重合体は、電解液中で顔料粒子
の分散安定剤として機能する。
【0038】水溶性重合体の親水ドメイン部は、上述し
たようにプロトンの供与によって疎水化し、疎水化度が
増加した高分子が、顔料粒子を取り囲んだ状態で透明導
電膜上に析出する。この時、水溶性重合体によって安定
に分散していた顔料粒子は、水溶性重合体の疎水化に伴
って透明導電膜上に該重合体とともに付着堆積する。こ
のようにして、顔料を内部に含む着色膜が透明導電膜上
に形成される。
【0039】しかし、水溶性重合体の種類によっては、
透明導電膜上に全く電着膜を形成しない、若しくは僅か
な電着膜しか形成しない、或いは、透明導電膜への通電
を停止した直後、形成された電着膜が溶液に再溶解して
しまう、等の現象を生ずる。これは、透明導電膜上で
は、水溶性重合体とプロトンとの結合による高分子析出
反応と、水溶性重合体からのプロトンの脱離による高分
子再溶解反応とが競争平衡反応として生じているためで
ある。高分子析出反応の促進は、透明導電膜への印加エ
ネルギー(印加電圧,電流)を高めることにより可能で
あるが、印加エネルギーを増すに伴い、水溶性重合体へ
の供与に要するプロトン量以上の多量のプロトンが透明
導電膜上に生成される。余剰のプロトンの生成は、透明
導電膜上での酸素ガスの発生を伴う。着色膜を形成しよ
うとする透明導電膜上で酸素ガスが発生すると、該酸素
ガスは透明導電膜表面で気泡(バブル)として発生す
る。発生した気泡は、透明導電膜上に成膜した着色膜表
面に脱泡跡として残存し、形成した着色膜の表面性や均
一性を著しく低下させる。従って、本発明の着色膜の形
成方法においては、着色膜を形成する透明導電膜に、実
質的に膜形成性を低下させる気泡(バブル)の発生のな
い印加電圧(エネルギー)を印加する。そのため、この
ような印加電圧(エネルギー)下であっても、透明導電
膜上に着色膜を高効率に形成しうる水溶性重合体を選定
することが重要である。
【0040】ここで、実質的に膜形成性を低下させる気
泡(バブル)の発生のない電圧(印加電圧、印加エネル
ギー)とは、膜形成性や膜性に悪影響を与える気泡の発
生を伴わない電圧、即ち、気泡の介在により膜と電極と
の付着力を低下し、形成膜が剥離を生じ易くなる、或い
は、気泡の脱泡跡等によりその表面平滑性を損なう、と
いった膜性の低下を誘発しない電圧をいい、仮に透明導
電膜上に僅かに気泡の発生が認められても、形成される
膜の膜剥がれや表面平滑性等の、形成される膜の形成
性、膜性を損なわない範囲であれば、僅かに気泡を発生
しうる電圧であってもよい。即ち、発生した気泡の、形
成膜近傍での気泡混入による膜剥がれや表面平滑性の低
下を招くことなく、均一厚で表面平滑性に優れ、かつ十
分な濃度を有する着色膜を形成しうる印加電圧(印加エ
ネルギー)域をいう。
【0041】上記のような印加エネルギー下で高効率に
着色膜を形成しうる、最適な水溶性重合体としては、上
記平衡反応において、水溶性重合体とプロトンの結合に
よる高分子析出反応が優先的に生じる材料がよい。この
ような材料を選択することにより、透明導電膜上で生成
されるプロトンは、直ちに水溶性重合体によって消費又
は溶解し、透明導電膜上では、膜の表面性や均一性を低
下させるような気泡を包含しない、即ち、実質的に気泡
混入による悪影響のない無気泡(Non−Bubbl
e)電着の実現が可能となり、かつ水溶性重合体を析出
させて着色膜を形成する印加電圧を高めることができ
る。
【0042】前記水溶性重合体としては、その分子内に
疎水ドメインと親水ドメインとを有する高分子材料が挙
げられ、中でも、疎水ドメインとして、アルキル基、フ
ェニル基、置換フェニル基等の芳香族基、複素環基、置
換若しくは未置換の長鎖炭化水素基等を有する高分子材
料が好ましく、アルキル基を含む芳香族基を有する高分
子材料がより好ましく、スチレン、α−メチルスチレン
等の、スチレン構造又は置換スチレン構造を疎水ドメイ
ンとして有する高分子材料が最も好ましい。
【0043】前記疎水ドメインを有する水溶性重合体
は、水を主溶媒とする水系電着液中における水溶性重合
体の溶解度を低下させる傾向があるが、上述のプロトン
の置換反応により透明導電膜上に着膜した後は、膜に安
定性を与え、プロトンの脱離反応による膜の再溶解を防
止するように機能する。この現象は、図5−(2)に示す
通り、透明導電膜への電圧印加から電圧印加を停止する
方向における着膜速度のカーブと、電圧印加の停止から
電圧印加する方向における着膜速度のカーブとにヒステ
リシス性を与え、電着した着色膜は、電圧が印加されて
いる状態では安定に着膜し、電圧を停止して基板を水系
電解液中から引き上げる際にも、形成した膜を透明導電
膜上に安定に保持できる。
【0044】前記水溶性重合体に含まれる親水ドメイン
としては、カルボキシル基を有する単量体又はその誘導
体が好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸、フマ
ル酸、トリメリット酸、フタル酸、無水マレイン酸、桂
皮酸、クロトン酸、トリメシン酸、トリメリト酸、トル
イル酸又はその誘導体等が好ましく、これらに含まれ
る、疎水化(低溶解化)しうる官能基(親水基)として
は、カルボキシル基、アミノ基等が好ましい。水溶性重
合体中の親水基は、水系電解液中ではイオン化して、通
常溶解状態にあるが、透明導電膜上で供与されるプロト
ンと結合して疎水化し、透明導電膜上に堆積する作用を
有する。
【0045】前記水溶性重合体としては、その分子内に
疎水ドメインと親水ドメインとを有する高分子材料の単
独重合体であってもよく、或いは、疎水ドメイン(疎水
性モノマー)と親水ドメイン(親水性モノマー)とのラ
ンダム共重合体、ブロック共重合体又はグラフト共重合
体等の共重合体であってもよい。
【0046】前記水溶性重合体の数平均分子量として
は、6000〜25000が好ましく、9000〜20
000がより好ましい。前記数平均分子量が、6000
未満であると、形成する着色膜の膜性が低下し、均一厚
の層を形成できないことがあり、25000を超える
と、水溶性が低下して水系電解液の調製が困難となるこ
とがある。また、水溶性重合体の酸価としては、60〜
200が好ましく、70〜150がより好ましい。前記
酸価が、60未満であると、水系電解液の調製が困難と
なることがあり、200を超えると、着膜後に再溶解を
起こしやすくなることがある。
【0047】上記水溶性重合体のうち、色材の分散性を
向上する観点から、疎水ドメイン(疎水性モノマー)と
親水ドメイン(疎水性モノマー)よりなる共重合体が好
ましく、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフ
ト共重合体、又はブロック共重合体とグラフト共重合体
若しくはランダム共重合体との混合物がより好ましく、
ブロック共重合体、又はブロック共重合体とグラフト共
重合体との混合物が最も好ましい。
【0048】上記同様、色材として用いる顔料の分散性
が良好である点で、前記ブロック共重合体としては、疎
水性モノマーをA、親水性モノマーをBとして表した場
合、疎水性モノマーAよりなるブロック部分と、親水性
モノマーBよりなるブロック部分とがAAA−BBBで
表されるジブロック共重合体、BBB−AAA−BBB
で表されるトリブロック共重合体が特に好ましい。ま
た、グラフト共重合体としては、AAAAAAで表され
るポリマー主鎖に、BBBBBBで表される複数の側鎖
が結合したグラフト共重合体が特に好ましい。
【0049】これは、Aよりなる疎水性ブロック部が、
疎水性を示す顔料表面に対する吸着基として作用すると
同時に、顔料表面において高分子鎖が適当に絡み合い、
適当な厚みを持つ高分子で覆われることにより、隣接す
る顔料同士の凝集を防止することができるためと考えら
れる。この時、Bよりなる親水性ブロック部は溶媒であ
る水と親和して、電解液中での顔料の分散安定性を補助
するように作用する。従って、水不溶性の顔料は、互い
に凝集することなく、安定に分散された状態で保持され
る。
【0050】上記水溶性重合体のうち、スチレン−(メ
タ)アクリル系共重合体、又はスチレン誘導体−アクリ
ル誘導体系共重合体が特に好ましい。
【0051】水系電解液中における水溶性重合体の含有
量としては、色材含量(重量)に対し、20〜80重量
%が好ましく、30〜60重量%がより好ましい。前記
含有量が、20重量%未満であると、膜厚制御が困難と
なることがあり、80重量%を超えると、色材粒子が目
立ち、形成した着色膜の表面性を低下させることがあ
る。
【0052】本発明において使用可能な色材としては顔
料が好適である。該顔料としては、汎用の公知の顔料を
挙げることができ、例えば、アゾ顔料、フタロシアニン
顔料、キナクリドン顔料、ペリレン系顔料、アントラキ
ノン系顔料等が挙げられる。
【0053】導電性の着色膜を形成する場合には、水系
溶媒中に導電性の電着材料を分散又は溶解させ、或い
は、電着特性に影響を与えない塩を含有させた水系電解
液を用いることができる。前記導電性の電着材料として
は、前記水溶性重合体、色材のほかに、さらに導電性の
材料を含有して導電性の電着材料としてもよい。前記導
電性の材料を含有するとともに、或いは、前記導電性の
材料を含有させずに、前記色材として導電性の色材を用
いることもできる。前記導電性の材料又は色材を含有す
るとともに、又は前記導電性の材料又は着色材を含有せ
ずに、電着特性に影響を与えない塩を含有させて、導電
性の着色電着膜を形成しうる電解液としてもよい。
【0054】前記導電性の材料としては、光透過性の導
電材料、光透過性の導電性高分子化合物、塩、導電性の
色材等を挙げることができる。前記光透過性の導電材料
としては、ITO、SnO2等の透明導電性微粒子が挙
げられる。前記塩としては、電着特性に影響を与えない
塩、例えば、NaCl、KCl、NH4Cl等の無機
塩、テトラエチルアンモニウムクロライドやテトラエチ
ルアンモニウムパークロレート等の有機塩等が挙げられ
る。塩の種類は様々な組合わせがあるが、カチオンとし
ては、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、第4
アルキルアンモニウムが挙げられ、アニオンとしては、
ハロゲンイオン、硫酸イオン、過塩素酸イオン、硝酸イ
オン、スルホン酸イオン、BF4-、PF4-等が挙げられ
る。中でも、導電性を付与する点で、それ自身が酸化還
元を受け難いイオンが好ましく、さらに水に対する溶解
度の点で、ハロゲンイオン、硝酸イオン、硫酸イオン、
スルホン酸イオンのアンモニウム塩や第4アルキルアン
モニウム塩がより好ましい。
【0055】水系電解液は、水系溶媒中に前記電着材料
を溶解又は分散させて用いるが、水系溶媒とは、水を主
成分とし、所望により本発明の効果を損なわない範囲で
アルコール等の水と親和性のある他の溶剤や、種々の塩
及び添加剤等を添加した溶媒をいう。
【0056】上記のように、疎水ドメインを有する水溶
性重合体と色材とを含有する電着材料を含む水系電解液
を用い、かつ透明導電膜と能動素子とを備えた基板の該
能動素子を駆動し該駆動時の駆動電圧を利用することに
より、前記透明導電膜上に直接、均一厚で気泡の脱泡跡
のない表面平滑性に優れた、高解像度の着色膜を形成す
ることができる。
【0057】−ブラックマトリックス形成工程− 上記のようにして、各表示素子(画像)に形成した各着
色膜間には、ブラックマトリックスを形成することもで
きる。ブラックマトリックスを形成するブラックマトリ
ックス形成工程は、前記浸漬工程及び電着工程の前工程
としてもよく、後工程としてもよいが、解像度を高める
観点からは、ブラックマトリックス形成工程を経た後
に、前記浸漬工程及び電着工程に移行することが好まし
い。
【0058】ブラックマトリックスを形成する場合、そ
の形成方法としては、基体上に設けられた能動素子等が
劣化を生じない方法であればいずれの態様であってもよ
く、基体上に設けられた透明導電膜や能動素子上に、ブ
ラックカーボン粉末等の黒色の色材を含む紫外線硬化樹
脂の溶液を塗布したり、或いは、着色電着膜を形成した
基板を前記溶液に接触させて、紫外線照射して黒色の色
材を含む樹脂薄膜を形成させることにより、ブラックマ
トリックスを形成してもよい。前記黒色の色材として
は、公知の黒色の色材を適宜使用できるが、後述するよ
うにブラックマトリックスを形成した後に着色膜を重な
り部分を有するように形成させることができる観点から
は、導電性の黒色の色材が好ましく、中でも、カーボン
ブラックが特に好ましい。
【0059】黒色の色材を含む紫外線硬化樹脂の溶液を
用いてブラックマトリックスを形成する場合、溶媒に紫
外線硬化樹脂を溶解した溶液中に、黒色の色材を分散さ
せ、これを着色電着膜を形成した側の基板上の表面全体
に付着させ、ブラックマトリックスを形成する領域のみ
に紫外線を照射して硬化させ、その後、未硬化領域を溶
媒で溶解させ、その溶液とともに除去する。
【0060】ブラックマトリックスを設ける場合、着色
膜とブラックマトリックスとの隙間を無くす目的で、ブ
ラックマトリックスを、着色膜と互いに重なる領域を有
するように形成してもよい。着色膜は透明導電膜上にの
み形成されるため、着色膜形成後にブラックマトリック
スを設ける場合でも、基体上に配列された透明導電膜と
重なりができるように形成することができる。
【0061】−他の工程− 本発明の着色膜の形成方法には、電着工程の後に、形成
された着色膜を硬化させる硬化工程を設けることもでき
る。前記硬化工程においては、着色膜をオーブン、真空
加熱装置、レーザアニール装置、赤外線照射装置等に入
れ、加熱処理を施して膜硬化させることができる。前記
加熱処理時の加熱温度としては、150〜250℃が好
ましい。
【0062】<基板>同一の基体上に、透明導電膜と該
透明導電膜に接合された能動素子とを備える基板として
は、能動素子を駆動して該駆動電圧により直接着色膜を
形成しうる基板であって、以下に説明する駆動素子、ア
クティブマトリックス素子等が挙げられる。
【0063】<駆動素子>前記駆動素子とは、同一の基
体上に透明導電膜と、該透明導電膜に隣接してソース電
極、ドレイン電極及びゲート電極を備えた能動素子とを
備え、前記透明導電膜がドレイン電極と電気的に結合さ
れてなる基板をいい、本発明の駆動素子は、上記駆動素
子なる基板を使用しこれに電圧印加して電流を通じるこ
とにより、電解液と接触する前記透明導電膜上に着色膜
が電着形成された、着色膜付の駆動素子である。
【0064】本発明の着色膜付の駆動素子を作製するに
当り用いる前記駆動素子(基板)としては、いずれの態
様の駆動素子であってもよく、市販の駆動素子の中から
適宜選択することができ、例えば、図7に示す態様の駆
動素子であってもよい。図7は、駆動素子の一例を示す
平面構成図である。
【0065】図7に示す態様の駆動素子は、以下のよう
に構成されている。即ち、同一のガラス基体1上にゲー
ト電極2と透明導電膜3が隣接して形成され、さらに前
記ゲート電極2上には、絶縁膜4(図6参照)と半導体
薄膜5とがこの順に積層されている。また、前記透明導
電膜3はドレイン電極7と接合され、該ドレイン電極7
と接合された半導体薄膜5を介してソース電極6’でソ
ース電極6と接続されている。上記駆動素子に、前記基
体1若しくはその外部に設けた駆動用ICを制御するこ
とにより、ゲート電極及びソース電極の両電極に通電さ
れた薄膜トランジスタ(TFT)のみを駆動させて、該
TFTと接合された電解液と接する特定の透明導電膜3
上に選択的に着色膜を形成することができる。
【0066】具体的には、同一の基体上に、透明導電膜
及び能動素子を有してなる表示素子(画素)が複数マト
リックス状に設けられた駆動素子における、少なくとも
透明導電膜を、所望の色相に対応する電解液に接触させ
た状態で、着色膜を形成しようとする透明導電膜と接合
する能動素子にのみ駆動電圧を印加し、該透明導電膜に
選択的に通電することにより、所望の透明導電膜上にの
み着色膜が形成される。本発明の駆動素子は、同一の基
体上に、透明導電膜と前記本発明の着色膜の形成方法に
より得られる着色電着膜との積層体と、該積層体に隣接
する位置にソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を
備えた能動素子と、を備え、さらに前記透明導電膜が、
ドレイン電極と電気的に結合されてなる。
【0067】<アクティブマトリックス素子>前記アク
ティブマトリックス素子とは、同一の基体上に透明導電
膜と、該透明導電膜に隣接する位置にソース電極、ドレ
イン電極及びゲート電極を備えた能動素子と、を2次元
的に配設し、さらに前記ソース電極が第一の共通電極線
と電気的に結合され、前記ゲート電極が第二の共通電極
線に結合され、前記ドレイン電極が透明電極板と電気的
に結合さてなる基板をいい、本発明のアクティブマトリ
ックス素子は、上記アクティブマトリックス素子なる基
板を使用しこれに電圧印加して電流を通じることによ
り、電解液と接触する前記透明導電膜上に着色膜が電着
形成された、着色膜付のアクティブマトリックス素子で
ある。前記ゲート電極は、透明導電膜及び能動素子を備
える各表示素子(画素)に備えられ、実際には隣接する
各表示素子間を通ずる第二の共通電極線の一部を担って
いる。
【0068】本発明の着色膜付のアクティブマトリック
ス素子を作製するに当り用いる前記アクティブマトリッ
クス素子(基板)としては、いずれの態様の駆動素子で
あってもよく、市販のアクティブマトリックス素子の中
から適宜選択することができ、例えば、図9又は10に
示す態様のアクティブマトリックス素子であってもよ
い。図9及び10は、アクティブマトリックス素子の一
例を示す平面構成図である。
【0069】図9に示す態様のアクティブマトリックス
素子は、以下のように構成されている。即ち、同一のガ
ラス基体上にゲート電極13と、該ゲート電極13に接
合するように透明導電膜14が形成され、さらに前記ゲ
ート電極13上には、絶縁膜15(図8参照)と半導体
薄膜16とがこの順に積層されている。前記ゲート電極
13は、ガラス基体12上にマトリックス状に配列され
た、透明導電膜14及び能動素子を備える各表示素子
(画素)に備えられており、実際には隣接する各表示素
子間を通ずる第二の共通電極線を構成し、第二の共通電
極線の一部を担っている。また、ドレイン電極17は、
半導体薄膜16と着色膜形成後に配設する透明電極板2
0とを接続するように配置されており、さらに半導体薄
膜16を介してソース電極18’でソース電極18と接
合されている。尚、透明電極板20は、着色膜形成前の
アクティブマトリックス素子(基板)には設けられてい
ない。ここで、前記第一の共通電極線はソース電極線1
8を示し、ガラス基体12上に配列された、透明導電膜
14と能動素子とを備える各表示素子(画素)間を通
り、また第二の共通電極線はゲート電極13を示し、ガ
ラス基体12上に配列された、透明導電膜14と能動素
子とを備える各表示素子(画素)間を通っている。上記
アクティブマトリックス素子に、前記基体12若しくは
その外部に設けた駆動用ICを制御することにより、対
応する薄膜トランジスタ(TFT)のみを駆動させて、
電解液と接する特定の透明導電膜3上に選択的に着色膜
を形成することができる。
【0070】具体的には、前記駆動素子の場合と同様に
して、能動素子を駆動しうる駆動電圧を印加することに
より、各表示素子(画素)に対応する透明導電膜上に選
択的に着色膜が形成される。本発明のアクティブマトリ
ックス素子は、同一の基体上に、透明導電膜と前記本発
明の着色膜の形成方法により得られる着色電着膜と透明
電極板との積層体と、該積層体に隣接する位置にソース
電極、ドレイン電極及びゲート電極を備えた能動素子
と、を2次元的に配設し、前記ソース電極が第一の共通
電極と電気的に結合され、前記ゲート電極が第二の共通
電極に結合され、前記ドレイン電極が透明電極板と電気
的に結合されてなる。
【0071】図10に示す態様のアクティブマトリック
ス素子は、以下のように構成されている。即ち、前記図
9に示すアクティブマトリックス素子において、第二の
共通電極であるゲート電極13と接続された透明導電膜
14を、第一の共通電極線であるソース電極線18と直
接接続した態様である。
【0072】(透明導電膜)前記透明導電膜としては、
導電性を有し、かつ光透過性の材料であれば広く用いる
ことができる。例えば、ITO(インジュウム−スズ酸
化物)、二酸化スズ等の金属酸化物等が挙げられる。ま
た、導電性セラミックス材料等を用いることもできる。
導電性膜は、例えば、蒸着法、スパッタリング法、CV
D法等従来公知の方法により支持体上に形成することが
できる。
【0073】(基体)前記基体としては、光透過性の種
々の材料であればよく、例えば、ガラス、プラスチック
等が好適に挙げられる。
【0074】(能動素子)前記能動素子は、ゲート電
極、該ゲート電極上に設けられる絶縁膜、半導体薄膜、
ソース電極、ドレイン電極等を備えてなり、透明導電膜
と接合して電着時にスイッチング機能を担う。前記ソー
ス電極及びドレイン電極は、一般にアルミニウム、モリ
ブデン、銅、タンタル等よりなり、ゲート電極は、一般
にクロム、アルミニウム、モリブデン等よりなる。アク
ティブマトリックス素子の場合には、前記ソース電極
は、第一の共通電極線と電気的に結合され、前記ゲート
電極は、第二の共通電極線に接合されている。
【0075】前記半導体薄膜としては、アモルファスシ
リコン、ポリシリコン、Ga系化合物等が挙げられ、こ
れらの混合物からなるものであってもよく、また各々の
材料からなる光半導体薄膜を複数積層したものであって
もよい。前記絶縁膜としては、シリコーンオキサイド
(SiO2)膜、シリコーンナイトライド(SiNx)等
が挙げられる。
【0076】上記のように、透明導電膜と能動素子とを
備えた駆動素子又はアクティブマトリックス素子の該能
動素子を駆動することにより、その駆動電圧を利用し
て、前記透明導電膜上に直接高解像度で、かつ均一厚で
表面平滑性に優れた着色膜を形成するため、気泡の混入
のない表面平滑な着色膜を有する駆動素子又はアクティ
ブマトリックス素子を安価に得ることができる。
【0077】<液晶表示装置>本発明の液晶表示装置
は、前記本発明の駆動素子と、該駆動素子に対向して配
置される透明導電板と、前記駆動素子と透明導電板との
間に配置される液晶材料とを備えてなり、或いは、前記
本発明のアクティブマトリックス素子と、該アクティブ
マトリックス素子に対向して配置される透明導電板と、
前記アクティブマトリックス素子と透明導電板との間に
配置される液晶材料とを備えてなり、例えば、図6又は
図8に示す態様(第一又は第二の態様)の構成を有する
ものであってもよい。図6及び8は、本発明の液晶表示
装置の一例を説明するための概略断面図である。
【0078】まず、本発明の液晶表示装置の第一の態様
を、図6により説明する。該液晶表示装置は、図7に示
す既述の駆動素子を用いて着色膜を形成した、本発明の
駆動素子を含み、これに液晶材料及び透明導電板を組合
せた構造を有するものである。本態様の液晶表示装置に
おいては、液晶材料11が第一の共通基体10と、ガラ
ス基体である第二の共通基体1との2枚の基体間に挟持
されて構成されている。透明電極9は、第一の基体10
上に形成された単一の共通電極であり、透明電極9及び
基体10は、透明導電膜21を構成する。前記共通電極
である透明電極9と対向するように、液晶材料11を挟
んで配置される他方の透明導電膜3は、ガラス基体1上
に配列された、複数の表示素子(画素)に対応する個別
電極である。各透明導電膜3は、図7に示すように、マ
トリックス状に規則正しく電気的に絶縁されて配列され
ている。
【0079】透明電極9及び各透明導電膜3の両電極間
に、電圧印加された表示画素内の液晶材料11は、両電
極間に生ずる電界によって変調され、その結果これを透
過する光が制御され、所望の画像が表示される。ガラス
基体1上に配列された各透明導電膜3には、実質的に各
透明導電膜と同数の能動素子が、それぞれの透明導電膜
3に隣接、近接若しくは重なり合って配設されている。
【0080】各能動素子を構成するドレイン電極7は、
対応する隣接の透明導電膜3に接続されており、各能動
素子を構成するソース電極線6及びゲート電極2は、図
7に示すようにマトリックス状にガラス基体1上に配置
されている。各能動素子は、ガラス基体1上に設けられ
たゲート電極2、該ゲート電極2上に設けられた絶縁膜
4、半導体薄膜としてのポリシリコン膜5、ソース電極
6’、ドレイン電極7等を備えて構成され、マトリック
ス化されたソース電極線6、ゲート電極2が通電されア
クティブになることにより、対応するドレイン電極7が
選択的にスイッチングされる。
【0081】本発明の液晶表示装置においては、上記能
動素子に隣接して配列された別個の透明導電膜上に、選
択的に着色膜(フィルタ膜)が形成される。フルカラー
の液晶表示装置の場合には、隣接する3個の表示画素に
位置する各透明導電膜上に、それぞれ赤色、緑色、青色
(R,G,B)の着色膜が形成されて着色され、RGB
の1表示単位を構成する。
【0082】上述のように、本発明の着色膜の形成方法
により、透明導電膜と能動素子とを備えた基板上の、各
透明導電膜上に直接形成した着色膜が、カラーフィルタ
としての役割を果たし、このカラーフィルタの面積は、
前記個別の透明導電膜の面積に実質的に等しい。従っ
て、電圧が印加された、各表示画素に位置する透明導電
膜の面積に対応して配向された液晶材料の、第一の基体
に対する投影面積に等しい面積に対応した透過光が着色
されて表示される。
【0083】本発明の液晶表示装置は、以下のようにし
て作製できる。まず、既述した能動素子としての薄膜ト
ランジスタ(TFT)と透明導電膜とを備えた駆動素子
なる基板を準備する。次に、透明導電膜3上には、以下
のようにして着色膜(カラーフィルタ膜)8を形成でき
る。マトリックス状に配列された個々のTFT及び透明
導電膜が設けられた基体1を、透明導電膜3が残るよう
に電気的にマスクする。これは、電着工程において、基
体1を電解液に接触若しくは浸漬し、ゲート電極2及び
ソース電極6’に通電した際に、各表示画素に対応する
TFTがショートしたり、各TFTを構成する各電極や
半導体薄膜が、水との接触により酸化されるのを防止す
るためである。尚、この場合においても、各表示画素に
おける各TFTが接続されたソース電極線6、ゲート電
極2も、水との接触が絶縁されて基体1の端部にまで延
び、基体1の端部において、好ましくは基体と一体化さ
れたTFT駆動用のICに接続される。駆動用ICは、
基体1上に一体的に薄膜形成プロセスで形成された薄膜
ICであってもよい。この場合、薄膜ICは基体1外の
電源に接続される。また、前記駆動用ICは、前記基体
1の端部に別個に実装されるか、又は基体1外に設けら
れた、前記ソース電極線6、ゲート電極2に接続された
駆動用ICチップであってもよい。
【0084】次いで、所望の色相に対応する電解液を入
れた電解液槽を準備し、該電解液槽の電解液中には、電
圧供給装置に接続された対向電極が配置されている。前
記電圧供給装置には、ポテンショスタット等を利用する
ことができる。透明導電膜を残して絶縁処理された基体
1は、唯一電気的に絶縁されていないガラス基体上の透
明導電膜3上に着色膜を形成するため、少なくとも透明
導電膜が電解液と接触、又は電解液中に浸漬するように
配置する。この状態で、所定の順序で基体1上の、着色
膜を形成しようとする透明導電膜に対応する薄膜トラン
ジスタ(TFT)を選択的に制御しながら駆動させるこ
とにより、電解液中で露出している所望の透明導電膜に
選択的に電圧印加し、電着液中に別個に配置された対向
電極との間で通電する。通電された透明導電膜上には、
気泡の脱泡跡や、気泡の混入のない(Non−Bubb
le)、均一厚で表面平滑性に優れた着色膜が形成さ
れ、各色に対応する電解液を用いて選択的に電圧印加し
て通電を繰り返すことにより、TFT及び透明導電膜を
備えた基板上に直接フルカラーのフィルタ膜を形成で
き、これに液晶材料及び透明導電板を組合せることによ
り、本発明の液晶表示装置を得ることができる。
【0085】次に、本発明の液晶表示装置の第二の態様
を、図8により説明する。該液晶表示装置は、図9に示
す上述のアクティブマトリックス素子を用いて着色膜を
形成した、本発明のアクティブマトリックス素子を含
み、これに液晶材料及び透明導電板を組合せた構造を有
するものである。本態様の液晶表示装置は、液晶材料1
1が第一の共通基体10と、ガラス基体である第二の共
通基体12との2枚の基体間に挟持されて構成されてい
る。透明電極9は、第一の基体10上に形成された単一
の共通電極であり、透明電極9及び基体10は、透明導
電膜21を構成する。前記共通電極である透明電極9と
対向するように、液晶材料11を挟んで配置される他方
の透明導電膜14は、ガラス基体12上に配列された、
複数の表示素子(画素)に対応する個別電極である。各
透明導電膜14は、マトリックス状に規則正しく配列さ
れ、第二の共通電極線であるゲート電極13と接合して
配置されている。
【0086】ガラス基体1上に配列された各透明導電膜
3には、実質的に各透明導電膜と同数の能動素子が、そ
れぞれの透明導電膜3に隣接、近接若しくは重なり合っ
て配設されている。
【0087】各能動素子を構成するドレイン電極17
は、後に着色膜上に設ける透明電極板20と接続しうる
位置に配置されており、各能動素子を構成するソース電
極線18及びゲート電極13は、図9に示すようにマト
リックス状にガラス基体1上に配置されている。各能動
素子は、ガラス基体12上に設けられたゲート電極1
3、該ゲート電極13上に設けられた絶縁膜15、半導
体薄膜16、ソース電極18’、ドレイン電極17等を
備えて構成され、マトリックス化されたソース電極線1
8、ゲート電極13が通電されアクティブになることに
より、対応するドレイン電極17が選択的にスイッチン
グされる。
【0088】本発明の液晶表示装置においては、上記能
動素子に隣接して配列された別個の透明導電膜上に、選
択的に着色膜(フィルタ膜)19が形成される。フルカ
ラーの液晶表示装置の場合には、隣接する3個の表示画
素に位置する各透明導電膜上に、それぞれ赤色、緑色、
青色(R,G,B)の着色膜が形成されて着色され、R
GBの1表示単位を構成する。さらに、形成した各着色
膜19上には、透明電極板20がドレイン電極17と設
蔵するように設けられ、透明電極板20及び透明電極9
の両電極間に電圧印加された表示素子領域の液晶材料1
1は、両電極間に生ずる電界によって変調され、その結
果これを透過する光が制御され、所望の画像が表示され
る。
【0089】前記駆動素子と同様、本発明の着色膜の形
成方法により、透明導電膜と能動素子とを備えた基板上
の、各透明導電膜上に直接形成した着色膜が、カラーフ
ィルタとしての役割を果たし、このカラーフィルタの面
積は、前記個別の透明導電膜の面積に実質的に等しい。
従って、電圧が印加された、各表示画素に位置する透明
導電膜の面積に対応して配向された液晶材料の、第一の
基体に対する投影面積に等しい面積に対応した透過光が
着色されて表示される。
【0090】上記第二の態様である液晶表示装置は、基
本的には、前記本発明の駆動素子と同様にして作製でき
る。本態様では、着色膜19上に透明電極板20を設け
るが、該透明電極板20は、ガラス基体12上に設ける
透明導電膜と同様の前記薄膜形成プロセスにより形成す
ることができる。
【0091】上記のように、透明導電膜と能動素子とを
備えた基板の該能動素子を駆動することにより、前記透
明導電膜上に直接高解像度で、かつ均一厚で表面平滑性
に優れた着色膜を形成するため、薄膜トランジスタ(T
FT)等の能動素子を備えた基板に、別個に作製したカ
ラーフィルタを組合せることなく、高解像度で安価な液
晶表示装置を得ることができる。
【0092】
【実施例】<アクティブマトリックス素子の準備>ガラ
ス基体上に、クロム(Cr)よりなるゲート線、ITO
よりなる透明導電膜、窒化シリコーンよりなる絶縁層、
低温ポリシリコーンよりなる半導体層を順次積層した。
次いで、さらにアルミニウム(Al)よりなるソース電
極を積層して形成し、ドレイン電極を各表示素子(画
素)の透明導電膜に接続して薄膜トランジスタ(TF
T)が二次元的に配列された、図9と同様の構造を有す
るアクティブマトリックス素子を作製した。ガラス基体
上には、複数の透明導電膜がマトリックス状に配置され
ている。得られたアクティブマトリックス素子の表面上
に、ネガ型フォトレジスト液をスピンコータにより全面
塗布し、プリベーク後、透明導電膜部分を選択的に露光
し、露光部分のみ溶剤により除去した。その後、非露光
部をポストベークして、透明導電膜表面のみが露出する
ように絶縁膜を形成した。
【0093】<着色膜の形成> −浸漬工程− 純粋100g中に、スチレン−アクリル酸共重合体(数
平均分子量13000、酸価110)と、アゾ系赤色微
粒子顔料とを固形分比率1:1で分散混合し、該水溶液
中におけるスチレン−アクリル酸共重合体の濃度を40
重量%である赤色着色膜形成用の電解液を調製した。こ
の時、顔料は、水溶性高分子である上記共重合体によ
り、安定に分散されていた。上記より得られたアクティ
ブマトリックス素子を電解液中に浸漬した。
【0094】−電着工程− 前記ゲート電極13に接続された共通電極線、前記ソー
ス電極18’に接続された共通電極線18を、図示され
ていない駆動用ICに接続し、前記両共通電極線を選択
的に制御しながら通電し、両者が通電されたTFTのみ
を駆動させた。この時のTFTの駆動電圧は約9.5V
であり、駆動電流は約12μA/セルであった。この
時、透明導電膜の電解液との接触面での電圧は、1.9
Vであった。駆動されたTFTに接続された透明導電膜
上には、赤色の着色膜が形成され、その際、透明導電膜
上に発生する気泡は、目視では認められなかった。
【0095】上記より赤色の着色膜の形成されたアクテ
ィブマトリックス素子を電解液中より引き上げ、230
℃下で加熱して着色膜を硬化させた(硬化工程)。形成
された着色膜は、均一厚で、気泡混入による凹凸やその
脱泡跡等のない極めて平滑な赤色の着色膜を形成するこ
とができた。
【0096】次に、前記赤色着色膜形成用の電解液に用
いたアゾ系赤色微粒子顔料に代えて、フタロシアニング
リーン系超微粒子顔料を用いたこと以外、前記赤色着色
膜形成用の電解液と同様にして、緑色着色膜形成用の電
解液を調製した。この時、顔料は、水溶性高分子である
上記共重合体により、安定に分散されていた。得られた
緑色着色膜形成用の電解液を用い、上記同様にして選択
的に緑色の着色膜を形成した。形成された緑色の着色膜
は、均一厚で、気泡混入による凹凸やその脱泡跡等のな
い極めて平滑な着色膜であった。
【0097】さらに、前記アゾ系赤色微粒子顔料に代え
て、フタロシアニンブルー系超微粒子顔料を用いたこと
以外、前記赤色着色膜形成用の電解液と同様にして、青
色着色膜形成用の電解液を調製した。この時、顔料は、
水溶性高分子である上記共重合体により、安定に分散さ
れていた。得られた青色着色膜形成用の電解液を用い、
上記同様にして選択的に青色の着色膜を形成した。形成
された青色の着色膜は、均一厚で、気泡混入による凹凸
やその脱泡跡等のない極めて平滑な着色膜であった。
【0098】上記より、アクティブマトリックス素子の
選択された透明導電膜上に、赤色の着色膜、緑色の着色
膜、青色の着色膜が形成され、アクティブマトリックス
素子上にフルカラーのカラーフィルタ膜が設けられた、
本発明のアクティブマトリックス素子を得た。
【0099】<液晶表示装置の作製>次に、カラーフィ
ルタ膜が設けられたアクティブマトリックス素子上の全
面に、スパッタリング法によりITO膜を形成し、3色
の着色膜上に形成されたITOを除く全ての領域に形成
されたITO膜を、ホトリソグラフィ工程により除去
し、各表示素子(画素)の着色膜上のみに液晶駆動用の
個別電極を形成した。この個別電極をスルーホールを介
して対応するTFTのドレイン電極と電気的に接続し
た。
【0100】一方、別のガラス基体上の全面にITO膜
が形成された透明導電板(対向基板)を準備し、該透明
導電板のITO膜表面と、前記アクティブマトリックス
素子の着色膜の設けられた側の表面と、が対向するよう
に樹脂ボールスペーサを介して配置し、所定の幅の空間
(ギャップ)を形成して固定した。該空間部にネマチッ
ク液晶材料を注入した後、密閉し、本発明の液晶表示装
置を作製した。
【0101】上記より得られた液晶表示装置を、これに
接続された駆動用ICを制御して駆動すると、選択的に
スイッチングされた表示素子部(画素部)の画像が変化
するのが確認され、入射した透過光により、着色膜の色
相に応じた画像表示が可能であることが確認された。前
記本発明の液晶表示装置は、極めて高い解像度を有し、
かつ低コストで簡易に作製することができた。
【0102】
【発明の効果】本発明の着色膜の形成方法によれば、透
明導電膜と能動素子とを備えた基板の該能動素子を駆動
し該駆動時の駆動電圧を利用して、前記透明導電膜上に
直接、高解像度かつ均一厚で、気泡による凹凸や脱泡跡
のない表面平滑性に優れた着色膜を形成することができ
る。本発明によれば、同一の基体上に、透明導電膜と着
色膜との積層体と、前記透明導電膜に隣接して能動素子
とが配設され、前記着色膜として、透明導電膜上に直
接、均一厚で、気泡による凹凸や脱泡跡のない表面平滑
な着色膜が形成された駆動素子を安価に提供することが
できる。本発明によれば、同一の基体上に、透明導電膜
と着色膜と透明電極板との積層体と、能動素子とが2次
元的に配設され、前記着色膜として、透明導電膜上に直
接、均一厚で、気泡による凹凸や脱泡跡のない表面平滑
な着色膜が形成されたアクティブマトリックス素子を安
価に提供することができる。本発明によれば、薄膜トラ
ンジスタ(TFT)等の能動素子を備えた基板に直接着
色膜を成膜でき、別個に作製したカラーフィルタを組合
せることなく、高解像度で安価な液晶表示装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水中で分散している顔料粒子の様子を模式的
に示す図である。
【図2】 透明電極を正極とし、図示しない対向電極と
の間に電圧を印加した直後の液性を示す図である。
【図3】 水溶性重合体のカルボキシル基が疎水化し、
透明導電膜上に着色膜が成膜された状態を示す図であ
る。
【図4】 電着時の印加電圧と着膜速度との関係を示す
図である。
【図5】 電着時の印加電圧に対する着色膜の形成特性
を示す図である。
【図6】 本発明の液晶表示装置の一例を説明するため
の概略断面図である。
【図7】 本発明の駆動素子の一例を示す平面構成図で
ある。
【図8】 本発明の液晶表示装置の一例を説明するため
の概略断面図である。
【図9】 本発明のアクティブマトリックス素子の一例
を示す平面構成図である。
【図10】 本発明のアクティブマトリックス素子の一
例を示す平面構成図である。
【符号の説明】
1,12 基体 2,13 ゲート電極 3,14 透明導電膜 4,15 絶縁膜 5,16 半導体薄膜 6,18 ソース電極 6’,18’ ソース電極線 7,17 ドレイン電極 8,19 着色膜 11 液晶材料 21 透明導電板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友野 孝夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 清水 敬司 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H048 BA02 BA11 BA62 BB02 BB14 BB28 BB43 2H091 FA02Y FC06 FD06 GA03 GA13 LA12 LA13 LA15 2H092 GA17 JA03 JA24 JB01 KB26 MA11 NA27 PA08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の基体上に、透明導電膜と該透明導
    電膜に接合された能動素子とを備える基板の少なくとも
    前記透明導電膜を、疎水ドメインを有する水溶性重合体
    と色材とを含有する電着材料を含む水系電解液に接触さ
    せる工程と、 前記能動素子を駆動して、透明導電膜に、前記水系電解
    液が電気分解してプロトンを発生し、かつ実質的に膜形
    成性を低下させる気泡の発生のない電圧を選択的に印加
    し、透明導電膜上に電着材料を析出させて着色電着膜を
    形成する工程と、 を含むことを特徴とする着色膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 水溶性重合体が、水系電解液中の色材の
    分散性を向上させうる疎水ドメインと、プロトンとの相
    互作用により疎水化しうる官能基を含む親水ドメインと
    を有する請求項1に記載の着色膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 水溶性重合体における、疎水ドメインが
    スチレン構造又は置換スチレン構造を有し、かつ親水ド
    メインが(メタ)アクリル酸構造を有する請求項2に記
    載の着色膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 水溶性重合体の数平均分子量が、600
    0〜25000である請求項2又は3に記載の着色膜の
    形成方法。
  5. 【請求項5】 水溶性重合体の酸価が、60〜200で
    ある請求項2から4のいずれかに記載の着色膜の形成方
    法。
  6. 【請求項6】 水溶性重合体が、疎水性モノマー及び親
    水性モノマーのブロック共重合体、又は該ブロック共重
    合体と、疎水性モノマー及び親水性モノマーのグラフト
    共重合体との混合物である請求項1から5のいずれかに
    記載の着色膜の形成方法。
  7. 【請求項7】 水溶性重合体が、スチレン−(メタ)ア
    クリル酸系共重合体、又はスチレン誘導体−アクリル酸
    誘導体系共重合体である請求項1から6のいずれかに記
    載の着色膜の形成方法。
  8. 【請求項8】 能動素子を駆動する駆動電圧が、能動素
    子の耐圧電圧よりも低い請求項1から7のいずれかに記
    載の着色膜の形成方法。
  9. 【請求項9】 能動素子を駆動して、透明導電膜に0.
    2〜50mA/cm 2の電流を印加する請求項1から8の
    いずれかに記載の着色膜の形成方法。
  10. 【請求項10】 同一の基体上に透明導電膜及び能動素
    子が複数設けられた基板に対し、色相の異なる少なくと
    も3種の水系電解液を用い、水系電解液に接触させる工
    程と、着色電着膜を形成する工程と、を順次複数回繰り
    返す請求項1から9のいずれかに記載の着色膜の形成方
    法。
  11. 【請求項11】 同一の基体上に、透明導電膜と請求項
    1から10のいずれかの着色膜の形成方法により得られ
    る着色電着膜との積層体と、該積層体に隣接してソース
    電極、ドレイン電極及びゲート電極を備えた能動素子
    と、を備え、前記透明導電膜がドレイン電極と電気的に
    結合されていることを特徴とする駆動素子。
  12. 【請求項12】 同一の基体上に、透明導電膜と請求項
    1から10のいずれかの着色膜の形成方法により得られ
    る着色電着膜と透明電極板とをこの順に積層した積層体
    と、該積層体に隣接してソース電極、ドレイン電極及び
    ゲート電極を備えた能動素子と、が2次元的に配設さ
    れ、前記ソース電極が第一の共通電極線と電気的に結合
    され、前記ゲート電極が第二の共通電極線に結合され、
    前記ドレイン電極が透明電極板と電気的に結合されてい
    ることを特徴とするアクティブマトリクス素子。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の駆動素子と、該駆
    動素子に対向して配置される透明導電板と、前記駆動素
    子と透明導電板との間に配置される液晶材料と、を備え
    る液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 請求項12に記載のアクティブマトリ
    クス素子と、該アクティブマトリクス素子に対向して配
    置される透明導電板と、前記アクティブマトリクス素子
    と透明導電板との間に配置される液晶材料と、を備える
    液晶表示装置。
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