JP2000235113A - フィルターの製造方法 - Google Patents

フィルターの製造方法

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JP2000235113A
JP2000235113A JP11052951A JP5295199A JP2000235113A JP 2000235113 A JP2000235113 A JP 2000235113A JP 11052951 A JP11052951 A JP 11052951A JP 5295199 A JP5295199 A JP 5295199A JP 2000235113 A JP2000235113 A JP 2000235113A
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film
electrodeposition
filter
light
forming
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JP11052951A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Akutsu
英一 圷
Shigemi Otsu
茂実 大津
Takashi Shimizu
敬司 清水
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォトリソグラフィーを使用することな
く、高解像度で制御性、透光性が高いフィルター部と、
均一性、光吸収性、遮光性等の膜質の良好なブラックマ
トリックス部を有する優れたフィルターの低コストの製
造方法を提供する。 【解決手段】 基体上に導電膜及び光起電力機能を有す
る半導体薄膜を順次形成してなる光透過性基板を、光電
着材料を含有する水系電着液に接するように配置する工
程と、該基板に像様露光して光照射部だけに電着膜を析
出させてフィルター部を形成する工程と、基板に電流供
給して、電着膜の未形成部分に、色材として酸性カーボ
ンブラック顔料を含む黒色電着膜を析出させてブラック
マトリックス部を形成する工程と、を有する。この酸性
カーボンブラック顔料の平均粒子径は8nmから80n
mの範囲、吸油量(DPB)は50cc / 100gから20
0cc/ 100gの範囲にあることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD カメラや液晶
表示素子などの各種表示素子やカラーセンサーに使用さ
れるカラーフィルター等のフィルターの製造方法に関す
る。詳しくは、フォトリソ工程を使わずに良好なブラッ
クマトリックスを簡便にしかも高解像度で形成しうるフ
ィルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、 フィルターの製造方法としては、
(1)染色法、(2)顔料分散法、(3)印刷法、
(4)インクジェット法、(5)電着法などが知られて
いる。
【0003】これらのうち、(1)染色法及び(2)顔
料分散法はいずれも技術の完成度は高く、カラー固体撮
像素子(CCD) に多用されているが、フォトリソグラフィ
の工程を経てパターニングする必要があり、工程数が多
くコストが高いという問題がある。
【0004】これに対して、(3)印刷法、(4)イン
クジェット法はいずれもフォトリソグラフィ工程を必要
としないが、(3)印刷法は顔料を分散させた熱硬化型
の樹脂を印刷し、硬化させる方法であり、解像度や膜厚
の均一性の点で劣る。(4)インクジェット法は特定の
インク受容層を形成し、親水化・ 疎水化処理を施した
後、親水化された部分にインクを吹きつけてカラーフィ
ルター層を得る方法であり、解像度の点、さらに、隣接
するフィルター層に混色する確率が高く、位置精度の点
でも問題がある。
【0005】(5)電着法は、水溶性高分子に顔料を分
散させた電解溶液中で、予めパターニングした透明電極
上に70V 程度の高電圧を印加し、電着膜を形成すること
で電着塗装を行い、これを3回繰り返しR.G.B.のカラー
フィルター層を得る。この方法は、予め、透明電極をフ
ォトリソグラフィーによりパターニングする必要があ
り、これを電着用の電極として使用するため、パターン
の形状が限定されTFT 液晶用には使えないという欠点が
ある。
【0006】また、一般にカラーフィルターはカラーフ
ィルター層だけでは使えず、各カラーフィルター画素間
をブラックマトリックスで覆う必要がある。通常、ブラ
ックマトリックスの形成にはフォトリソグラフィーが使
われており、コストアップの大きな要因の一つである。
従って、R.G.B.層とブラックマトリックスを含めて考え
ると、高解像度で、制御性も高く、さらにフォトリソグ
ラフィーを使用しなくてすみ工程数も少ない、カラーフ
ィルターの製造方法は知られていないのが現状であり、
カラーフィルターの製造において、歩留りが上がらずコ
ストが高い原因となっている。
【0007】また、このブラックマトリックスがフィル
ターの特性に大きく寄与しており、光透過を遮断しうる
均質なブラックマトリックスの形成が望まれている。
【0008】また、カラー画像のドキュメントは、CPU
の発達と共に高画質化と社会への普及が拡大し、高解像
度の再現技術及び印字プロセスの高信頼の要求が高まっ
ている。そのため、光による画像入力でパターン形成プ
ロセスの簡略化された技術の要求が強い。
【0009】以上の従来技術に対して、予めパターニン
グされた透明導電膜が不要であり、フォトリソグラフィ
の工程なしに任意の画像パターンを形成できる画像形成
方法として、本発明者らは有機あるいは無機の半導体を
基板として利用し、パターン光を照射して水溶液中の色
素分子を半導体基板上に色素電着膜の形で析出させるこ
とで画像を形成し、それをカラーフィルターの製造に適
用する方法を見いだし、先に、特願平9−135410
号、同10−113176号、同10−335330号
等を出願した。ここに記載の方法によれば、従来電着法
によるカラーフィルターの形成法で必要であったフォト
リソグラフィの工程なしに。微細で複雑な画素配置であ
っても対応でき、ブラックマトリックスの形成が容易
で、低コストでカラーフィルターが製造できる。
【0010】本発明者らが提案した光電着法によってブ
ラックマトリックス電着膜を形成する場合、電着液に光
を吸収するカーボンブラック等の黒色顔料と光電着材料
高分子化合物が含まれているが、電着液が水系であり、
カーボンブラックと電着材料との親和性の問題から、電
着膜の乾燥条件によっては、黒色電着膜の表面にクラッ
クが発生したり、顔料が電着膜より離脱する等の問題が
生じる場合があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、 フォ
トリソグラフィーを使用することなく、高解像度で制御
性、透光性が高いフィルター部と、均一性、光吸収性、
遮光性等の膜質の良好なブラックマトリックス部を有す
る優れたフィルターを製造しうる、少ない工程数で、低
コストのフィルターの製造技術を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、 本発明者らは、電着技術及び光電効果の原理から
見直し、またブラックマトリックスを形成するのに適す
る黒色顔料であるカーボンブラックと電着材料である水
溶性高分子との相互作用に着目して検討した結果、特定
の表面性状を有するカーボンブラックを用いることで、
膜均一性及び、光遮断特性に優れ、外観上も好ましいブ
ラックマトリックスを形成しうることを見いだし、本発
明を完成した。
【0013】即ち、本発明のフィルターの製造方法は、
光透過性基体上に光透過性導電膜及び光起電力機能を有
する半導体薄膜(以下、適宜、光半導体薄膜と称する)
を順次形成してなる光透過性基板を、電気化学的に電着
膜を析出しうる色材を含む光電着材料を含有する水系電
着液に接するように配置する工程と、該光透過性基板に
像様露光して光照射部だけに水系電着液中で通電を発生
させ、該色材を含む光電着材料を用いて、該光照射部に
選択的に電着膜を析出させてフィルター部を形成する工
程と、その後、光透過性基板に電流供給して、電着膜の
未形成部分に形成される電極部分に対し、色材として酸
性カーボンブラック顔料を含む黒色電着膜を析出させて
ブラックマトリックス部を形成する工程と、を有するこ
とを特徴とする。
【0014】ここで、光透過性とは、露光を行う所定の
光の波長に対して殆ど吸収を示さない特性を指し、以
下、本明細書で「透明」と表記する場合も同様の特性を
示すものとする。
【0015】本発明においては、ブラックマトリックス
部を形成する電着材料の着色材として酸性カーボンブラ
ック顔料を用いているため、光電着材料を構成する樹脂
との親和性が良好で、且つ、容易に水系電着液に均一分
散しうるため、乾燥時膜中での顔料と光電着材料を構成
する樹脂との界面で生じる起点となるクラックの発生を
有効に防止し、均一で欠陥がなく、遮光性の高いブラッ
クマトリックス部を形成することができる。
【0016】ここで、前記ブラックマトリックス部を形
成する工程が、前記光透過性基板に全面バイアス電圧を
印加することにより、電着膜の未形成部分に酸性カーボ
ンブラック顔料を含む黒色電着膜を析出させてブラック
マトリックス部を形成する工程であることが好ましい。
バイアス電圧は電着膜の未形成部分に電極部分を形成さ
せるため、前記半導体のショットキーバリアを超える電
圧であることが好ましい。
【0017】前記半導体薄膜として、光起電力機能を有
するn型半導体膜を陽電極に設定してフィルター部を形
成する工程を実施する場合は、前記光透過性基板に全面
バイアス電圧を印加することにより、酸性カーボンブラ
ック顔料を含む黒色電着膜を析出させてブラックマトリ
ックス部を形成することが好ましく、また、光起電力機
能を有するp型半導体膜を陰電極に設定してフィルター
部を形成する工程を実施する場合、前記ブラックマトリ
ックス部を形成する工程として、電解メッキ法により光
照射によって起電力を発生させる工程又は全面バイアス
電圧印加する工程を行うことで、酸性カーボンブラック
顔料を含む黒色電着膜を析出させてブラックマトリック
ス部を形成する工程を実施する、ことが好ましい。
【0018】ここで用いる前記酸性カーボンブラック顔
料の平均粒子径が8nmから80nmの範囲にあるこ
と、吸油量(DPB)が50 cc / 100gから200 cc
/ 100gの範囲にあることが好ましい態様であり、形成さ
れるブラックマトリックス部の厚みが300nmから4
μmの範囲にあることが好ましい。
【0019】また、本発明者らは、このフィルターの製
造方法を画像入力素子、或いは画像表示素子のカラーフ
ィルター部の形成にも応用し得ることを見出した。即
ち、電着膜を形成し得る光電着材料であるランダム重合
性高分子材料を用いて、画像入力素子または画像表示素
子付帯の画素ごとの個別に有する駆動回路の出力電流又
は電圧を印加することで電着膜を析出させることによ
り、該素子の各画素ごとのカラーフィルター部を形成す
ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】ここで、本発明のフィルターにお
いて、フィルター部或いはブラックマトリックス部の形
成に適用される光電着法について説明する。
【0021】本発明者らが注目する光電着材料は、水溶
性高分子を構成要素とするもので、電着膜を形成した
後、酸化状態、中性状態、及び還元状態などの変化によ
り水への溶解度が大きく変化する物質を用いる。これら
電着膜の析出或いは溶解という状態間の変化は、 高分子
を電気化学的に直接酸化還元するか、 または高分子が溶
けている水溶液のpHを変化させることで行える。
【0022】例えば、 水溶性アクリル樹脂の中にはpH7
以上ではイオン解離して水に溶けるが、 それ以下のpH
値ではイオン解離出来ないために樹脂成分が沈殿する。
また、 一般にカルボキシル基の親水基をもった高分子材
料は、 構造変化を伴わなくても溶液の水素イオン濃度(p
H)によって溶解度が大きく異なる。 例えば、 アニオン性
水系高分子分散材の一部には、pH8以上では水に溶ける
がpH 5以下では沈殿するものがある。 これらの材料を
弱アルカリ性の水に溶解し、 溶液中に電極を浸し電圧を
印加すると、 陽極側の電極上にこれらの高分子材料から
なる電着膜が生成される。 この高分子中に着色材、例え
ば、顔料を分散させて、 溶液中に電極を浸し電圧を印加
すると、 陽極側の電極上に顔料及び高分子が析出して顔
料と高分子が混合された電着膜が形成される。 これらの
電着膜は、 逆電圧を印加するかpH10〜12の水溶液に浸す
ことで、 再度イオン解離を生じて電解液中に再溶出し、
膜の減少が示される。このような作用を利用して、所望
の領域に光半導体を利用して光射して起電力を発生さ
せ、電着膜を形成させるものである。
【0023】電着膜は、前述のように、条件によっては
再溶出のおそれもあるため、強固な膜を形成するため、
本発明者らは種々の改良を行い、先に述べたような特許
出願を行った。例えば、電着膜に残留する電着液等によ
り電着膜のpH 値が溶出し易い方向になると膜自体の強
度低下を招くことがあり、この電着膜をより強固な膜に
するため電着膜の内容物全体においても十分に硬い膜に
なる領域のpH 値にして膜自体の堅牢性を得るため、電
着後の電着膜事体のpH 値を調整する処理を行う方法等
を提案したものである。
【0024】また、 前記電着膜の作成にはある一定以上
の電着現象の発生する閾値電圧が必要であり、電流が流
れれば必ず電着膜が形成されるわけではない。 従って、
光起電力等を用いた電着現象では、起電力電圧が電着電
位の閥値を超えるときはそのままで良いが、光起電力が
電着電位の閥値を超えないときはバイアス電圧を印加し
て光起電力が発生した時に閥値以上の電位を与えるよう
にしなくては光照射部に対応する電着現象は発生しな
い。ここで外部から入力されるバイアス電圧の電圧レベ
ルは、光起電力材料(即ち、ここで用いられる半導体薄
膜)のショットキバリア電圧を超えない小さい値で、且
つ、バイアス電圧のみの印加では画像を形成することが
できないレベルの電位に調整する必要がある。これによ
り、電着される基板に光起電力機能を有する半導体薄膜
を用いて、 この入力信号に光を使用すれば光信号により
光照射部のみに光起電力を発生し、その領域のみに電着
に必要な電圧が得られ、所望する位置に任意の電着膜を
形成することができるものである。 以下、 このようにし
て形成した電着膜を適宜、光電着膜と呼ぶ。
【0025】従来公知の電着技術は、 電着膜形成に必要
となる電圧が約50V 以上と高く、このような高い電圧
を印加すると、 半導体と電解液とのショトキーバリアを
壊してしまい全面に電着膜が形成されることになり、本
発明の如く光起電力等を用いた部分だけの電着現象を用
いた、所望の領域のみの画像形成はできない。 また、実
用的にはカラーフィルターの作成可能な光起電力型光半
導体は皆無であった。このため、光起電力を用いた成膜
はできず、従来の電着塗装技術を利用したカラーフィル
ターの製造方法は透明電極のパターンニングを行うフォ
トリソ方法を用いることが必須であった。
【0026】本発明者らが提案する光電着膜及びその関
連技術は、 上記知見に基づくものであり、 その画像形成
方法の概要は有機あるいは無機の半導体を基板として利
用し、 光を照射することで水溶液中の電着性材料を半導
体基板上に膜の形で析出させることで画像を形成するた
め、 従来電着法によるカラーフィルターの形成法では、
必要であったパーターニング透明導電膜が不要であり、
フォトリソグラフィの工程なしに画像光照射だけで任意
の画像パターンを形成できる。
【0027】本発明の目的であるフィルターの製造方法
は、 光選択性透明電極上に光半導体薄膜を形成し、 フィ
ルター形成材料である高分子光電着材料と所定の色材と
を含む電着溶液中で、 その透明電極にバイアス電圧を加
えておき、 さらに光を照射して光起電力を発生させるこ
とによって、 基板近傍の電着液のpHを変化させて、 高分
子材料のpHによる溶解度の違いを利用して、光照射部に
選択的に電着膜を形成し、 好ましくは、電着液が析出す
るpH 値よりさらに析出し易いpH 値(即ち、再溶出し
にくいpH 値)に調整した水溶液で洗浄処理を行い、不
要な付着電着液を除去してフィルター部を形成する。単
色のフィルターの場合は1回、また、カラーフィルター
の場合には、これを、R.G.B.の各色の3 回繰り返すこと
でフィルター部を形成する。
【0028】その後、ブラックマトリックス層をその上
に形成させてフィルターの製造が完了する。また、逆に
最初にブラックマトリックス層を設けてからフィルター
層を形成することもできる。
【0029】完成した電着膜(フィルターとブラックマ
トリックス)を別のフィルター基材に転写して所望の基
材上にフィルターを形成することもできる。転写工程を
設けることにより、基体上に光を吸収する光半導体薄膜
のない、高透光性で高精度なカラーフィルターが実現可
能となる。
【0030】高解像度の光電着膜の形成は、 使用する光
導電体薄膜と電着溶液とのショトキー接合、 あるいは光
半導体薄膜自身のpn接合あるいはpin接合を利用す
ることで電着に必要な光起電力が得られる。 そして、前
記のようにフィルター層やブラックマトリックス層を転
写する場合は、その光導電体薄膜を有する光電着基板
を、繰り返し使用することもできる。その場合は形成さ
れた電着膜を、別の所望のフィルター基材上に熱や圧力
を用いて転写を行うことにより、簡素化された工程で精
度の高いカラーフィルターが実現可能となる。
【0031】ここで、本発明の要部であるブラックマト
リックス層について詳細に説明する。ブラックマトリッ
クス層の機能としては、遮光性と光反射防止性の両方の
特性を必要とされる。そしてその厚みが薄膜でなければ
ブラックマトリックス層の微細パターン化が難しくな
る。即ち、薄層であって層のマトリックス材料自体は光
の透過性が高く、且つ、層全体としては、入射した光を
反射でなく吸収により遮光を行える2つの機能を両立す
る薄膜を形成させることによりより秀でた特性を示す。
【0032】本発明に係る、 簡便で、且つ、光吸収性、
遮光性の高い均一なブラックマトリックスの形成は、 フ
ィルター層を形成した後、 ブラックマトリックス形成材
料として酸性カーボンブラック顔料と光電着材料とを分
散、溶解してなる電着液中で、 電圧を印加することによ
って(この時、 光はあっても無くてもよい)、カラーフ
ィルター層の未形成部分のみに、 酸性カーボンブラック
顔料を分散した光電着材料高分子を析出させてなる黒色
薄膜を形成し、その電着膜をブラックマトリックス層と
するものである。
【0033】本発明のブラックマトリックス層に用いら
れる酸性カーボンブラック顔料は、通常のカーボンブラ
ック顔料の表面に酸性基を導入したり、カーボンブラッ
ク顔料を酸性物質により表面処理して得ることができ、
チャネルブラックと呼ばれるカーボンブラックも表面酸
性を示す(色材光学ハンドブック 朝倉書店)。また、
市販品、例えば、MOGUL−L、キャボット社製等と
しても入手することができる。特性としては、表面性状
が酸性を示すため、水系電着液に分散したときの分散性
が向上し、均一分散が容易になるとともに、光電着高分
子材料とも親和性が改良されるという利点がある。
【0034】また、特に酸性カーボンにおいても、カー
ボンブラック粒子の平均粒子径が8nmから80nmの範
囲、より好ましくは12nmから30nmの範囲が特に良好
な光学特性と分散安定性を得られる。平均粒子径が8nm
未満であると粒子同士が凝集しやすくなり、均一分散が
困難となる。また、平均粒子径が80nmを超えると黒色
度が低下し、光吸収性に問題がでる虞がある。
【0035】そして、カーボンブラック粒子の表面の物
性としては、吸油量(DPB )が50cc/100gから
200cc/100gの範囲、より好ましくは70cc
/100gから130cc/100gの範囲が特に良好
な光学特性と分散塗膜の膜質安定性を得られる。吸油量
は即ち、カーボンブラック表面の多孔性の特徴を裏付け
るものであり、この範囲の表面性状を有するものであれ
ば、カーボンブラック表面の開口部にも水系電着液がよ
く浸透するため、顔料表面と光電着高分子材料との密着
性が向上し、電着膜乾燥時における顔料と光電着高分子
材料との界面近傍におけるクラックの発生を有効に防止
することができる。また、多孔性で表面積が大きい顔料
は光の反射を防止して、より高い吸光度をしめす。な
お、吸油量(DPB )が50cc/100g未満では、ク
ラック発生防止効果や吸光度がやや低下する傾向があ
り、200cc/100gを超えると、電着液の粘度が
上昇したり、ニュートニアン性が低下したりするので、
吸油量(DPB )が50cc/100gから200cc/
100gの範囲が最適であるといえる。
【0036】これらの条件を満たす酸性カーボンブラッ
ク顔料を用いることにより膜形成が容易で、得られた黒
色電着膜は外部の光が進入してくる部分における外部光
吸収する機能を有する層になり、フィルター層形成の信
頼性を高めるばかりか、フィルターとしての漏れ光を低
減し、数十ミクロン以下のブラックマトリックス層のパター
ンの高解像度のカラーフィルター製造を可能にする。こ
れらの顔料分散樹脂層の構成は顔料分散樹脂層の機能が
十分に発揮できる構成・構造に作られる。それらの事に
より、簡素化された工程で漏れ光の殆ど無い、高精細で
精度の高いカラーフィルターを実現可能にする。
【0037】本発明の技術についてその他の材料などを
具体的にあげて、以下に詳細に説明する。
【0038】フィルター形成用の電着液は、アルカリ性
あるいは酸性で溶解度・分散性が低下し析出する物質
(光電着材料)が必要である。 析出する物質は高分子材
料であり、アルカリ性あるいは酸性で析出する性質を持
つものを用いる。この高分子材料が透明な場合は、色材
をこの高分子に分散させて使用してもよく、高分子材料
自体が有色の場合には、そのまま使用することもでき
る。
【0039】色材を高分子に分散させて使用する場合に
は、 色材としては染料だけではなく、 顔料も使用でき
る。 カラーフィルターとして利用する場合には、 高い耐
光性を要求されることから、 水性高分子に顔料を分散さ
せたものを光電着材料として利用することが望ましい。
【0040】この光電着材料を選択する目安として色素
のpHの変化に伴う溶解特性を図1のグラフに示す。図
1は、各種の材料の溶解特性と溶液のpHとの関係を示
すグラフである。材料の中にはグラフA(実線で示す)
のように、あるpH値を境に急激に析出がおこるもの、
グラフB(破線で示す)の材料のようにpH値に係わら
ず溶解性が良好なもの、グラフC(一点破線で示す)の
材料のようにpH値に係わらず不溶なものがあり、これ
らの特性は材料と用いる溶媒、分散媒との関係でも変化
する。
【0041】また、極性が異なる2種類のイオン、例え
ばアニオン性で電着膜形成能力があるPro Jet
Farst Yellow2(黄色)とカチオン性で電
着膜形成能力があるCathilon Pure Bl
ue 5GH(青色)を混合した混合溶液中で、電気化
学的に酸化させると電極には混合液の色と同じ緑色の電
着膜が形成される。逆に電気化学的に還元させると電極
にはCathilonPure Blue 5GH単体
の青色の電着膜が形成される。このようなイオン性化合
物の特性について説明するに、例えば、図2のグラフに
示すように一方の化合物がグラフA(実線で示す)のよ
うに、中性領域では溶媒中に溶解しており、ある低pH
値において急激に析出がおき、他方の化合物はグラフB
(破線で示す)の材料のようにある中性領域では溶媒中
に溶解し、高pH値において急激に析出がおきる特性を
有する場合、中性領域では高い溶解性を保持し、特定p
H値において、溶解、析出の相変化を生じるため、併用
が可能となる。このような特性を有する場合、アニオン
性の色素溶液とカチオン性の色素溶液の混合液中で電気
化学反応をさせると印加する電圧の極性を変化させるだ
けで、同一の電極上に異なった色素の電着膜を形成でき
るのである。
【0042】光電着高分子材料の一例として、 カルボン
酸基を有する水溶性アクリル樹脂が電着形成能力を有す
るものとして挙げられる。この材料は、 弱アルカリ性水
(pH8〜9) に容易に溶解し、 アニオンとして水溶液中
に存在するがpHが7以下になると不溶化して析出する性
質を持つ。 この水溶液中に白金電極を浸し通電すると、
陽極付近では水溶液中のOH-イオンが消費されてO2にな
り、 水素イオンが増えてpHが低下する。 これは、 陽極付
近でホール(P )とOH-イオンとが結び付く次のような
反応が起こるためである。
【0043】2OH-+2p+ →1/2(O2)+H2O この反応が起こるには、 一定の電圧印加による水のイオ
ン解離が必要であり、反応の進行に伴って水溶液中の水
素イオン濃度が増えてpHが低下するのである。従って、
ある一定以上の電圧を印加すると、 電極の陽極側では水
溶性アクリル樹脂の溶解度が低下して不溶化し電極上に
薄膜が形成されるのである。本発明はこの一定の電着電
圧の閾値電圧を得るのに半導体に光を照射して生じる光
起電力を利用するものである。 このような、 光起電力を
利用する試みは今までいろいろな検討がなされてきた。
たとえば、A. Fujishima, K. Honda Nature Vol.238, p3
7, (1972)ではn 型半導体のTiO2に光を照射して水の電
気分解を行った。
【0044】また、 フォトエレクトロクロミズムの研究
に関連して、Si基板上に光を照射してピロールを電解重
合し、 ドーピング・ 脱ドーピングで画像形成を行った例
がH. Yoneyama らによりJ. Electrochem. Soc., p2414,
(1985) に報告されている。 また、 それ以外にも導電性
高分子のドーピング・ 脱ドーピングに色素を用い、 光で
画像形成する方法の提案もある。
【0045】しかし、 本発明は導電性高分子がなくても
電着膜を形成することは可能である。 ところが、 電着膜
形成に必要な電圧は、 導電性高分子がある場合に比較し
て大きくなる。 一方、 光起電力は効率の高い結晶Siでも
0.6Vであり、 画像形成するには光起電力だけでは不十分
である。 従って、 バイアス電圧を印加してかさ上げする
などの方法も考えられるが、 それでも一定の電圧(使用
する半導体のバンドギャップに依存した電圧)以上にな
ると、 光起電力の形成に必要な半導体と溶液の間のショ
トキーバリアーが壊れてしまい光画像に忠実に再現した
画像の電着現象は生じず問題となった。印加できるバイ
アス電圧には限界があり、このため、 光起電力を用いた
水溶液中での画像形成は、1.0V以下で酸化還元するポリ
ピロールなどの導電性高分子の光重合反応を使うものな
どに限られていた。 例えば、 大日本印刷の特許「 カラー
フィルター製造方法及びカラーフィルター製造用の電着
基板」(特開平5-119209) や、「カラーフィルター製造方
法」(特開平5-157905) では、電着電圧は20Vから10
0Vと高くなっており電着物質は高分子の酸化還元反応
を利用している。 このように、 一般的に電着塗装として
良く知られている電着性高分子材料は、 電着に必要な電
圧が20V以上で、効率を考慮すると実用的には主に1
00Vから300Vである。 従って、 画像形成には電子
写真用のZnO2などの外部光電効果特性を利用するなどし
ていたが水系で実用的な材料ではなかった。
【0046】ところが、 本発明の材料系はpHによる溶解
度/分散性の変化を原理にしているために、 低い電圧で
薄膜形成が可能であり、 種々の半導体で光起電力による
電着膜の画像形成ができる。 とくに、 酸化チタンは可視
域で透明であり背面からの露光が可能となり、光照射効
率も良好であり、カラーフィルター作製用の基材として
は大変に有効である事が示された。 また、 近年、 酸化チ
タンはゾル・ ゲル法、スッパタリング法、 電子ビーム蒸
着法などいろいろな手法でn 型半導体として特性の良い
ものが得られるようになった。
【0047】本発明に利用できる非光メモリー性(光履
歴効果の殆ど無い)光起電力半導体としては、 基本的に
は光照射により起電力を発生し、強い光履歴効果のない
半導体薄膜であれば全て使用できる。 具体的には、 光起
電力半導体材料としてSi、GaN、a−C、BN、S
iC、ZnSe、TiO2、GaAs系化合物、Cu
S、Zn32、フタロシアニン顔料系材料、ペリレン顔
料系材料、アゾ顔料系材料、各種有機光導電性材料など
が単層または複数層であり、ただしその基本材料は純度
の高い物質または単結晶系を必要とされるが、混合系物
質などででも使用可能である。 そして、表面に保護層が
存在する場合も有り、これら半導体の層厚みは0.05
μmから3μmの範囲が良好な特性が得られる使用範囲
である。0.05μm未満では得られる光電力が弱すぎ
て像形成に問題を生じる。また、3μm以上の厚みの範
囲では光による発生電荷が層内にトラップされ光履歴現
象が大きくなり過ぎ像形成に問題を生じる。また、これ
らの半導体膜は、光による電力発生効率を考慮し、電着
法での着膜に必要な電力を容易にえるために、半導体層
の構成は、半導体単体より構成され、樹脂等の絶縁性材
料の混合や含有は避けなければならない。そして、半導
体層への樹脂等の絶縁性材料の混合や含有は大きな光履
歴現象をも発生させる要因となる。
【0048】半導体には、n型半導体とp 型半導体がある
が、 本発明ではいずれの半導体も使用可能である。 さら
に、pn接合やpin接合を利用した積層構造にすれば、
光電流がより多く流れ確実に起電力が得られてコント
ラストが良くなりより望ましくなる。
【0049】次に、半導体と電着膜形成能力のある材料
との組合せであるが、これは使用する半導体の極性によ
って決まる。光起電力の形成には太陽電池として良く知
られているように、半導体と接触した界面に生じたショ
トキーバリアやpnあるいはpin接合を利用する。一
例として、図3の模式図によりn型半導体を例にとって
説明する。図3(A)の模式図はショトキー接合の場合
を示し、(B)の模式図はPIN接合の場合を示す。n
型半導体と溶液との間にショトキーバリアーがある時
に、半導体側を負にした場合には電流が流れる順方向で
あるが、逆に半導体側を正にした時には電流が流れな
い。ところが、半導体側を正にして電流が流れない状態
でも、光を照射するとエレクトロン・ホールペアが発生
し、ホールが溶液側に移動して電流が流れる。この場
合、半導体電極を正にするのであるから電着される材料
は負イオンでなければならない。従って、n型半導体と
アニオン性分子の組合せとなり、逆にp型半導体ではカ
チオンが電着されることになる。
【0050】一般に、 半導体の光起電力は比較的電位の
大きなSiでも0.6Vしか得られない。ところが、0.6Vで電着
が可能な材料は限られている。 そこで、 足りない電圧は
バイアス電圧を印加して補う必要がある。 印加できるバ
イアス電圧の上限は、 ショトキーバリアーが維持される
限界までである。 ショトキーバリアーが壊れると、光が
当たってない領域も電流が流れて、 半導体基板の全領域
に電着膜が形成され画像形成ができなくなる。 例えば、
2.0Vで電着される材料であれば1.5Vのバイアス電圧を印
加して光を照射すると、 半導体の光起電力0.6Vを足して
2.1Vとなり電着に必要な閾値電圧を越え、 光が照射され
た領域のみ光電着膜が形成される。ここで用いている機
構は、単に光により導電度が増加して、バイアスの印加
電圧により通電電流が増加する外部光電流効果機構とは
異なる光起電力機構である。
【0051】フィルター用電着材料の構造としては、イ
オン解離する親水基と水に不溶化を促進させる疎水基を
有する分子を最小モノマー単位にした共重合体により構
成され、好ましくはランダム重合の高分子材料が良い。
その重合された電着材料のモノマー単位の疎水基数が親
水基と疎水基の総数の割合が40%から80%の範囲に
構成されたものであり、より好ましくは55%から70
%の範囲に構成されたものが特に電着析出効率が高く、
低い電着電位で膜形成できる電着特性を示し、電着液の
液性も安定していた。かつこの電着材料のモノマー単位
の親水基部分の50%以上、より好ましくは75%以上
がpHの変化により親水基から疎水基に可逆的に変化で
きるモノマー単位の親水基部分を含有した電着材料で構
成されたものである。
【0052】この電着材料のモノマー単位の疎水基数が
親水基と疎水基の総数の割合が40%未満のものは、電
着時に形成された電着膜の耐水性や膜強度が不足し問題
となった。そして電着材料のモノマー単位の疎水基数が
親水基と疎水基の総数の割合が80%以上の場合は、水
系液体への溶解性が不十分となり、電着液が濁ったり、
電着材料の沈殿物が生じたり、電着液の粘度が不安定に
なり問題となった。
【0053】フィルター用電着材料の構造内の疎水基
は、色材として用いる有機顔料に対し親和性が強く吸着
能力があり良好な顔料分散機能を付与させる。その上電
圧の印加による通電現象により電着材料の親水基部分の
親水性脱離に対して、瞬時に画像析出させる印字の機能
も付与させている。特に、電着材料のモノマー単位の疎
水基数が親水基と疎水基の総数の割合が40%から80
%の範囲のものは、強固な膜を形成させる電着電位を低
減させる効果が大きく、それにより光入力による光起電
力を用いた低電位な印字プロセスを完成させるのには不
可欠の条件となっている。
【0054】陽電極に画像析出するタイプのこの電着材
料の酸価は、60から300の範囲で良好な電着特性が
得られる。特に90から195の範囲でより良好な電着
特性を得られる。電着材料の酸価が60以下では、水系
液体への溶解性が不十分となり、電着液の固形分濃度を
適正値まで上げることが出来なくなったり、液体が濁っ
たり沈殿物が生じたり、液粘度が上昇したりし問題が生
じる。また、電着材料の酸価が300以上では、形成さ
れた膜の耐水性が低かったり、通電電気量に対する電着
効率が低かったりする。
【0055】特に、イオン解離する親水基がカルボキシ
ル基又はアミノ基であるものが、電着現象において画像
の析出効率が良く、堅牢性の高い電着膜作成の特性を示
している。この2つの基は、pHの変化により親水基か
ら疎水基に可逆的に変化する効率が高く、これらの特性
が得られる。
【0056】またフィルター用電着材料は、熱可塑性樹
脂成分を含有した構成であり、調整を行った水系液体に
対して十分な溶解性を示さなければならない。そして電
着材料が溶解した電着液のpH値の変化に対して電着材
料の溶解状態/分散状態から上澄みを発生して沈殿を生
じる液性変化がpH範囲領域2以内で生じることが必要
とされる。より好ましい特性を得るには、pH範囲が1
以内であることが必要とされる。この範囲の特性によ
り、通電による急峻なpH変化に対しても瞬時に画像の
析出を可能とし、また析出する画像の凝集力を高め、電
着液への再溶解速度を低減させる機能の付与を可能にし
ている。それにより、透光性が高く、画像の耐水性もあ
るフィルター層を得る事ができる。電着液のpH値の変
化に対して溶解状態から沈殿を生じる液性変化のpH範
囲領域が2より大きい場合は、十分な画像構造を得るた
めの印字速度の低下や析出画像の耐水性の欠如など印字
特性に問題を残してしまう。
【0057】この電着材料に使われる親水基を含むモノ
マー単位としては、メタクリル酸、アクリル酸、メタク
リル酸ヒドロキシエチル、アクリルアミド、無水マレイ
ン酸、無水トリメリト酸、無水フタル酸、ヘミメリット
酸、コハク酸、アジピン酸、プロピオル酸、プロピオン
酸、フマル酸、イタコン酸、などおよびこれらの誘導体
用いられる。特に、メタクリル酸、アクリル酸はこの電
着現象に対して作用/効果が大きく、pH変化による電
着効率が高くまた親水化効率も高く有用な親水性モノマ
ー構造単位となっている。
【0058】この電着材料に使われる疎水基を含むモノ
マー単位としては、アルキル基、スチレン基、α−メチ
ルスチレン基、α−エチルスチレン基、メタクリル酸メ
チル基、メタクリル酸ブチル基、アクリロニトリル基、
酢酸ビニル基、アクリル酸エチル基、アクリル酸ブチル
基、メタクリル酸ラウリル基、などおよびこれらの誘導
体が用いられる。特に、スチレン基、α−メチル−スチ
レン基は疎水化効率が高いために、電着析出効率が高
く、そして製造の重合時の制御性も高く有用な電着材の
疎水性モノマー構造単位となっている。
【0059】これらの親水基と疎水基を含む分子を前記
の比率で共重合した高分子物質であり、各親水基及び疎
水基の種類は1種に限定されるものではない。そして、
電着した膜性や膜の接着強度の面から平均分子量が6,
000から25,000のものが良好な電着膜を得られ
る。より好ましい膜性や膜の接着強度の面からは、平均
分子量が9,000から20,000のものが良好な電
着膜を得られる。平均分子量が6,000より低いと膜
が不均一で耐水性が低い。そのため堅牢性の高い電着膜
が得られず膜性が低く粉末化したりし易い。平均分子量
が25,000より高いと、水系液体への溶解性が不十
分となり、電着液の固形分濃度を適正値まで上げること
が出来なくなったり、液体が濁ったり沈殿物が生じた
り、液粘度が上昇したりし問題を生じる。また、これら
材料の熱特性としては、ガラス転移点が100℃より低
く、流動開始点が180℃より低く、分解点は150℃
より高い特性の材料を用いることで熱を用いた転写プロ
セスの制御余裕度が広くなり、透光性の高く電着膜の良
好な転移特性が得られる。
【0060】顔料との組合せでは、 電着性のある透明な
高分子材料、 例えば水溶性アクリル樹脂と組合せ、 水溶
液中で分散させて使用すれば、 同じように顔料が混合し
た電着膜が得られるのである。
【0061】次にこのフィルター用電着溶液の導電率と
pHについて述べる。 導電率は実験によると電着スピード
にいいかえられ、 電着量に関連して抵抗率が低くなれば
なるほど一定時間に付着する電着膜の膜厚が厚くなり、
導電率は我々の実験によると電着スピードいいかえれ
ば、電着量に関連しており、導電率が高くなればなるほ
ど一定時間に付着する電着膜の膜厚が厚くなり約100
mS/cm2(図4参照)、言い換えれば体積抵抗値が
約10Ω・cmで電着量の飽和傾向にある。 電着液の低効
率を1Ω・cmから105Ω・cmの範囲にコントロー
ルし電着を行い、この範囲では、良好な電着現象を行え
る。105Ω・cm以上の範囲では、十分な電流が得ら
れないために電着量が少量しかえられず、また1Ω・c
m以下の範囲では電着量の制御性が悪くなる。従って色
素イオンだけでは導電率が足りない場合には電着特性に
影響を与えない酸性又はアルカリ性物質、例えば、Na
+イオン、Cl-イオン、SO4 -イオン等を加えてやるこ
とで電着スピードをコントロールすることができる。
【0062】また、 水溶液のpHも当然ながら電着膜の形
成に影響する。 例えば、 電着膜形成前には色素分子の溶
解度が飽和するような条件で電着膜形成を行えば膜形成
後には再溶解しにくい。 ところが、 未飽和状態の溶液の
pHで電着膜の形成を行うと、電着膜が形成されても、 通
電をやめた途端に膜が再溶解し始める。 従って、 溶解度
が飽和するような溶液のpHで電着膜の形成を行うほうが
望ましい。
【0063】次に、電着後の電着基板上の不要電着液の
除去についてであるが、電着直後は電着基板上の各所に
不要な電着液が付着している。その不要な電着液を完全
に除去するための有効な手段として、液体洗浄が挙げら
れ、特に、透明で安全性の高い不活性な液体での洗浄が
有効である。しかし、電着膜形成後、直ちに洗浄すると
析出した直後の電着膜は物理的にも化学的にも強度が不
足しており、洗浄により所望されない電着膜の欠損を生
じるおそれがある。そのために、電着膜をその膜の固形
化が促進される特性を有する洗浄液体で洗浄し、不要な
電着液を除去することが有効な方法になる。その効果を
有する液体として、pH 値が電着液の析出開始pH 値よ
り析出し易い値(再溶解しにくい値)のpHの水系液体が
挙げられる、このような液体で洗浄すると電着膜自体は
この液体に接触する事で固形化が促進され、不要な電着
液の色材成分は凝集して付着性を失い、容易に洗い落す
ことが可能となる。この現象を用いた洗浄液はこの後の
処理工程には大変有効な手段となる。これにより、電着
膜内部のpH 値も電着時より低下して電着膜が安定なp
H 値条件となるため、より堅牢性も増し解像性も高く、
高画質な画像形成となる。
【0064】この洗浄液の洗浄と膜の硬質化の効果をよ
り高めるためには、pH 値が電着液の析出開始点pH 値
よりpH 値として2以上析出し易い値に設定する事が好
ましい。
【0065】次に、 可視域で透明な半導体であるTiO
2について述べる。TiO2は可視域で透明な酸化物半導
体で紫外線を照射すると光起電力が発生する。 従って、
基板の裏から紫外線を当てれば透明な基板上に光電着膜
を形成することができる。TiO2の製膜方法については
いくつかの方法が知られている。 例えば、 熱酸化膜法、
スパッタリング法、 エレクトロンビーム法(EB 法)、ゾル
・ゲル法などが有名である。EB法とゾル・ゲル法による
TiO2製膜を行ったところ、 通常の製膜法では光起電
力変換効率が悪く電着に必要な十分な光起電力が得られ
ない。 そこで、光電流の変換効率を高めるために還元処
理を行った。 還元処理は、 通常は水素ガス中で550 ℃程
度で加熱するのが普通である。 例えば、Y.Hamasakiらは
J. Electrochem. Soc. Vol.141, No3.p660,1994 では水
素ガス中で約550 ℃で1 時間程度で加熱している。 とこ
ろが、 我々は約360 ℃で10分間という低温かつ短時間の
処理で十分な効果を得た。 これは、3%の水素混合窒素
ガスを用いて1 L/min.の流量を流しながら加熱処
理することで達成できた。
【0066】次に、 光電着膜作製用の露光装置について
述べる。
【0067】本発明においては、フィルターやブラック
マトリックス用電着膜を形成するための透明基板の背面
から露光して、光半導体に起電力を発生させる必要があ
るため、 透明な光に感度がある波長の光で露光しなけれ
ばならない。 このため、露光光源としては、波長400nm
以下の光源を用いる必要があり、 通常は水銀灯や水銀キ
セノンランプ、He-CdレーザーやN2レーザー、 エキシマ
レーザーなどが使われる。
【0068】所望の領域を像様に露光することを考慮す
れば、露光領域の制御が容易なレーザー露光などが好ま
しい。
【0069】図5は後述する実施例1に用いる本発明の
画像記録装置を示す概略図である。画像記録装置は、電
着液1を満たした電着液浴内に、裏面から画像信号を入
力できるワ−ク電極の付いた透明基板3が、裏面がその
液浴の外部に出るように配置され、対向電極5、塩橋を
利用した制御電極6も同浴1内に設置されている。この
透明基板3は、4mm厚の板ガラス基板にITOの透明
導電層を与えその上に2層の酸化チタン薄膜光半導体層
の積層構造により作られ、ITO導電層をワ−ク電極と
し、光半導体層の表面は段差が無く平滑になしてある。
各電極をポテンショスタット電源4に結線し、透明基板
3の裏面の光画像入力部に、例えば、画像投影装置など
により画像入力しながらポテンショスタット電源4よ
り、ワ−ク電極と対向電極5の間に電圧を印加し、電着
液中の光電着材料を透明基板3の表面に析出させて画像
を形成するものである。ここで記録された画像は、所望
により普通紙やプラスチックフィルムのような被転写体
に転写、定着させることもできる。
【0070】本発明のカラーフィルターの製造方法につ
いて、図6を参照して説明する。まず、前述のような透
明基体12上に透明導電膜14を形成し(図6
(A))、その上部に半導体薄膜16を形成した基板1
8(図6(B))を準備する。
【0071】次に、図5に示す如き電気化学で一般的な
三極式の配置の装置を用いて、液体を保持し得る容器2
0内に色材とpHの変化により化学的に溶解或いは析出
・沈降する電着材料とを含有する電着液22を満たし
て、さらに、容器20内に少なくとも画像パターンに従
って電流または電界を供与できる手段24を透明導電膜
14に接続した該基板18を半導体薄膜(電極)16が
該水系液体22に浸漬されるよう固定するとともに、電
極対の他方である対向電極26を同様に容器20内に配
置する。一方、飽和カロメル電極25を、基準液体界面
として飽和塩化カリウム水溶液を満たした容器23に配
置し、前記電着材料を含む容器22との間に塩橋27を
設けた。ここで、飽和カロメル電極25に対して、Ti
O2 電極16を作用電極として利用する。
【0072】該基板18の透明基板12上に所定のマス
クパターン28を配置して光照射を行うと、光照射によ
る起電力が発生した部分に選択的に電着材料と色材とを
含む有色電着膜30が析出し、これが単色のカラーフィ
ルターの着色層となる。この有色電着膜が形成された基
板18を水系液体22から取り出して溶媒を除去するこ
とにより、着色層30を固定化する。なお、ここではマ
スクパターン28を配置して起電力を発生させる部分を
決定したが、マスクパターン28を用いず、直接レーザ
ー光により書き込みを行うことにより、所定の部分に光
照射による起電力を発生させることもできる。
【0073】このとき色材の色調を、例えば、赤
(R)、緑(G)、青(B)に変えてこの工程(単色の
カラーフィルターを形成する工程)を繰り返すことによ
り、水系液体22とマスクパターン28とを変えて同様
の工程を行うのみで、多色のカラーフィルターを簡易に
形成することができる(図6(C))。さらに、前記の
如くブラックマトリックス層32を形成し(図6
(D))、所望により好適なフィルター基板40に密着
させ、加熱、加圧により、フィルター層30及びブラッ
クマトリックス層32をフィルター基板40上に転写し
(図6(E))、透明基板18を剥離して、フィルター
基板40上にカラーフィルターを形成する(図6
(F))。
【0074】本発明においては、ブラックマトリックス
の形成は従来知られた一般的なフォトリソグラフィを用
いて、フィルター層と同様の原理で形成する方法、フィ
ルター層を形成した後、先に述べたようにフィルター層
(絶縁樹脂層を形成する)の未形成領域のみに、全面露
光により形成する方法、同様の全面露光の手段を用いて
フィルター層の未形成領域のみに紫外線硬化樹脂を用い
て形成する方法などがある。
【0075】本発明に係る酸性カーボンブラック顔料を
含有するブラックマトリックスは、一層でも均一で高い
光吸収性、遮光性を発現するが、一層の遮光性の向上を
図るため、金属薄膜との二層構造を有する構成に適用す
ることもできる。
【0076】以上述べたように、 ブラックマトリックス
層に光電着膜形成方法として特定な物性の酸性カーボン
ブラック顔料分散電着法を利用すると、 簡単にしかも薄
膜で高性能なカラーフィルターを形成できる。
【0077】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明
するが、本発明はこの実施例に制限されるものではな
い。
【0078】(実施例1)0.5mm厚みの石英ガラス基
板にITOの透明導電層をスパッタリング法で0.1μ
m 製膜し、 さらに0.5μm のTiO2を製膜した。 つ
ぎに、TiO2の光電流特性を上げるために水素と窒素の
混合気体中で還元処理を行った。 その処理は、 4%の水
素ガスが混合された純窒素ガス中で460℃で10分間ア
ニールすることで行って透明基板を得た。 (フィルター部の形成)この透明基板を用いて、図5に
示す如き画像記録装置を用いて画像記録を行った。画像
記録装置は、図5に示す通り、裏面から画像信号を入力
できるワ−ク電極の付いた像保持部材3を下記電着液1
を入れた電着液浴2に裏面がその液浴の外部に出るよう
に置き、そして対向電極5、塩橋を利用した制御電極6
を浴内に設置した。電気化学分野で一般的な三極式の配
置において、 電着性高分子材料(スチレンーアクリル酸
ランダム共重合体−分子量1 9000、 疎水基/(親水
基+ 疎水基)のモル比73%、酸価90、ガラス転移点
45℃,流動開始点90℃、分解点247℃ 析出開始
点pH 5.8)とアゾ系赤色超微粒子顔料を固形分比率
で5対5に分散させた顔料を含む水系電着液中で、 飽和
カロメル電極に対しTiO2電極をワーク電極として利
用し、 ワーク電極に1.7 Vのバイアス電位を与えて基板
の裏側から水銀キセノンランプ( 山下電装製、 波長365n
m の光強度50mW/cm2) によりマスクパターン画像のフォ
トマスクを用いて3秒間前記光を照射したところ、Ti
2表面に透過光が照射されたその領域だけブルーのマ
スクフィルターパターンが形成された。
【0079】次に、 同様にして、前記高分子材であるス
チレン−アクリル酸共重合体とフタロシアニングリーン
系超微粒子顔料を固形分比率で5対5に分散させた顔料
を含む電着液中で飽和カロメル電極に対しTiO2電極
を作用電極として利用し、 作用電極を1.7 Vにして基板
の裏側から水銀キセノンランプ( 山下電装製、 波長365n
m の光強度50mW/cm2) をフォトマスクを介して4秒間透
過光を照射したところ、TiO2表面に光が照射された領
域だけグリーンのマスクフィルターパターンが形成され
た。 その後pH 値4.5のpH 調整液体で十分にカスケ
イド洗浄を行った。
【0080】同様に、 前記高分子材であるスチレンーア
クリル酸共重合体とフタロシアニンブルー系超微粒子顔
料を固形分比率で5対5に分散させた顔料を含む水溶液
中で飽和カロメル電極に対しTiO2電極を作用電極と
して利用し、 作用電極を1.8Vにして基板の裏側から同
様に、TiO2表面に透過光が照射された領域だけブル
ーのマスクフィルターパターンが形成されて、 カラーフ
ィルター層が形成された。 (ブラックマトリックス部の形成)前記高分子材であ
るスチレンーアクリル酸共重合体と酸性カーボンブラッ
ク(pH値: 3.5、平均粒子径:34nm、吸油量(DP
B):80 cc / 100g)の超微粒子顔料を固形分比率で
2対8に分散させた分散液中で飽和カロメル電極に対し
TiO2電極を作用電極として利用し、 作用電極を1.7
Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ( 山下電装
製、 波長365nm の光強度50mW/cm2) を全面に3秒間光照
射したところ、TiO2表面に光が照射された領域だけ
0.7μm厚み黒色のパターンが形成された。 その後p
H 値4.5のpH 調整液体で十分にカスケイド洗浄を行
った。これによりブラックマトリックスを形成できた。
その時のブラックマトリックス膜を光学顕微鏡及びレー
ザー表面粗さ計で観察したところ、表面は平滑で均一な
膜質であった。また、ブラックマトリックス膜の光学透
過濃度は2.5であった。次に、その上部に、 保護層を
コーティングしてカラーフィルターとした。
【0081】作成したカラーフィルターのフィルター部
とブラックマトリックス部の境界の光学特性を評価した
ところ、境界のエッジ部のズレは5μm以内の高精度カ
ラーフィルターが実現できた。
【0082】(比較例1)前記ブラックマトリックスの
形成時に使用した酸性カーボンブラックを通常のカーボ
ンブラック(pH値:8.5、平均粒子径:41nm、吸
油量(DPB):60 cc / 100g)の超微粒子顔料に変
えた他は、実施例1と同様にしてカラーフィルターを作
成した。
【0083】作成したカラーフィルターのブラックマト
リックス部表面を光学顕微鏡で観察したところ、電着膜
乾燥時に発生したと思われるクラックが部分的に観察さ
れた。また、フィルター部とブラックマトリックス部の
境界の光学特性を実施例1と同様にして評価したとこ
ろ、境界のエッジ部のズレは12μmと実用上は問題な
いレベルの精度のカラーフィルターが実現できたが、精
度は実施例1よりは若干低かった。
【0084】(実施例2)1.0mm厚さの無アルカリガ
ラス基板にスパッタリング法で0.2μm 厚みのITO の
透明導電膜を製膜し、 さらに0.4μm厚みのTiO2
をスパッタリング法で製膜した。 つぎに、TiO2の光電
流特性を上げるために還元処理として5%の水素ガスが
混合された純窒素ガス中で360℃で20 分間アニール
することを行った。 (ブラックマトリックス部の形成)実施例1と同様に、
電気化学で一般的に用いる三極式の配置において、 電着
性高分子材料(スチレンーアクリル酸ランダム共重合体
―分子量22,000、 疎水基/(親水基+ 疎水基) のモル比
70%、酸価100、ガラス転移点55℃,流動開始点9
4℃、分解点254℃ 析出開始点pH 5.9)である
スチレンーアクリル酸共重合体とカーボンブラック(pH
値2.5、平均粒子径21nm吸油量(DPB)が110
cc / 100g)の超微粒子顔料を固形分比率で3対7に分
散させた顔料を含む水溶液中で飽和カロメル電極に対し
TiO2電極を作用電極として利用し、作用電極を1.7 V
にして基板の裏側から水銀キセノンランプ( 山下電装
製、 波長365nm の光強度50mW/cm2) をフォトマスクを介
して2秒間透過光を照射したところ、TiO2表面に光が
照射された領域だけ1.2μm厚み黒色のパターンが形
成された。 その後pH 値4.5のpH 調整液体で十分に
カスケイド洗浄を行った。これにより層の均一なブラッ
クマトリックス層を形成できた。 その時のブラックマト
リックス膜の光学透過濃度は2.6であった。また、光
学顕微鏡で観察したところ、表面は平滑で均一な膜質で
あった。 (フィルター部の形成)同様に、電気化学で一般的に用
いる三極式の配置において、 スチレンーアクリル酸共重
合体( 分子量14000、 疎水基/(親水基+ 疎水基) の
モル比73%、酸価89、ガラス転移点42℃、流動開始
点97℃、分解点238℃、析出開始点pH6.3)と
アゾ系赤色超微粒子顔料を固形分比率で6対4に分散さ
せた顔料を含む水溶液中で、 飽和カロメル電極に対しT
iO2電極を作用電極として利用し、 作用電極を1.8 V
にして基板の裏側から水銀キセノンランプ( 山下電装
製、波長365nm の光強度50mW/cm2) をレッド色用フォト
マスクを介して6秒間光を照射したところ、TiO2表面
に光が照射された領域だけレッドのマスクフィルターパ
ターンが形成された。その後、pH 値4.8のpH 調整
液体で洗浄した。
【0085】次に、 前記と同様の電着性高分子材料とフ
タロシアニングリーン系超微粒子顔料を固形分比率で6
対4に分散させた顔料を含む水溶液中で飽和カロメル電
極に対しTiO2電極を作用電極として利用し、 作用電
極を1.8 Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ(
山下電装製、 波長365nm の光強度50mW/cm2) をグリーン
色用のフォトマスクを介して7秒間光を照射したとこ
ろ、TiO2表面に光が照射された領域だけグリーンのマ
スクフィルターパターンが形成されて、その後に、pH
値4.7のpH 調整液体で洗浄した。
【0086】同様に、 前記と同様の電着性高分子材料と
フタロシアニンブルー系超微粒子顔料を固形分比率で6
対4に分散させた顔料を含む水溶液中で飽和カロメル電
極に対しTiO2電極を作用電極として利用し、 作用電極を
1.9 Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ (山下
電装製、 波長365nm の光強度50mW/cm2) をブルー色のフ
ォトマスクを介して7秒間光を照射したところ、TiO2
表面に光が照射された領域だけブルーのマスクフィルタ
ーパターンが形成されて、 カラーフィルター層が形成さ
れた。 次にpH 値4.2のpH 調整液体で洗浄した。そ
の上部に、 保護層をコーティングしてカラーフィルター
を作成した。
【0087】(実施例3)0.8mm厚のパイレックスガ
ラス基板にITO の透明導電膜をスパッタリングで0.1
6μm 厚に製膜し、ITO薄膜上にゾル・ゲル法により0.
8μm 厚のTiO 2層を製膜した。 製膜はITO 基板上に
スピンコート法でTiO2のアルコキシドを回転速度1
400回転させ、TiO2層を製膜した。そのあと、 約5
00 ℃で1 時間加熱処理しTiO2膜が形成された。 その
後還元処理として、 実施例1と同様に4%の水素ガスが
混合された純窒素ガス中で360℃で20 分間アニール
することを行って透明基板を得た。 (ブラックマトリックス部の形成)その後pH 値4.2
のpH 調整液体で洗浄した後、 実施例1と同様に、電気
化学で一般的に用いる三極式の配置において、 電着性高
分子材料(スチレン−アクリル酸 ランダム共重合体、
分子量13,000、 疎水基/(親水基+ 疎水基) のモル比7
0%、酸価95、ガラス転移点46℃,流動開始点90
℃、分解点244℃、析出開始点pH 5.9)であるス
チレンーアクリル酸共重合体とカーボンブラック(pH値
2. 9、平均粒子径14nm吸油量(DPB)が145
cc / 100g)の超微粒子顔料を固形分比率で1対9に分
散させた顔料を含む水溶液中で飽和カロメル電極に対し
TiO2電極を作用電極として利用し、 作用電極を1.7
Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ( 山下電装
製、 波長3 65nmの光強度50mW/cm2) をフォトマスクを介
して2秒間透過光を照射したところ、TiO2表面に光が
照射された領域だけ0.8μm厚みの黒色のパターンが
形成された。 その後pH 値4.5のpH 調整液体で十分
にカスケイド洗浄を行った。その膜はブラックマトリッ
クス層として形成できた。 この膜の光学透過濃度は、
2.9であった。 (フィルター部の形成)次に、 電気化学で一般的な三極
式の配置において、 電着性高分子材料―スチレンーアク
リル酸共重合体( 分子量1 0,000、 疎水基/(親水基+疎
水基) のモル比68%、酸価160、ガラス転移点35
℃、流動開始点85℃、分解点240℃析出開始点pH
5.8)とアゾ系赤色超微粒子顔料を固形分比率で8対
2に分散させた顔料を含む水溶液中で、 飽和カロメル電
極に対しTiO2電極を作用電極として利用し、 作用電
極を1.7Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ( 山
下電装製、 波長365nm の光強度50mW/cm2) をフォトマス
クを介して5秒間光を照射したところ、TiO2表面に光
が照射された領域だけレッド色のマスクフィルターパタ
ーンが形成された。 その後そのパターン像をpH 値4.
2のpH 調整水溶液で浸水洗浄した。
【0088】次に、 前記電着性高分子材料とフタロシア
ニングリーン系超微粒子顔料を固形分比率で8対2に分
散させた水分散液中で飽和カロメル電極に対しTiO2
電極を作用電極として利用し、 作用電極を1.7Vにして基
板の裏側から水銀キセノンランプ( 山下電装製、 波長36
5nm の光強度50mW/cm2) をグリーン色のフォトマスクを
介して5秒間光を照射したところ、TiO2表面に光が照
射された領域だけグリーンのマスクフィルターパターン
が形成された。 その後pH 値4.6のpH 調整液体で洗
浄した。
【0089】次に、同様に、 前記電着性高分子材料とフ
タロシアニンブルー系超微粒子顔料を固形分比率で8対
2に分散させた顔料を含む水溶液中で飽和カロメル電極
に対しTiO2電極を作用電極として利用し、 作用電極
を1.7Vにして基板の裏側から水銀キセノンランプ( 山下
電装製、 波長365nm の光強度50mW/cm2) をブルー色のフ
ォトマスクを介して5秒間光を照射したところ、TiO2
表面に光が照射された領域だけブルーのマスクフィルタ
ーパターンが形成されて、 カラーフィルター層が形成さ
れた。
【0090】そのフィルター層の境界部分においても光
学的に境界部が明確に示され漏れ光が確認されず良好な
性能を確認できた。
【0091】その後pH 値4.5のpH 調整液体で洗浄
し乾燥した後、0.2mm厚のポリイミドフィルムを電
着層面に載せて、終了したテストピースを純水中に12
日間浸漬し、膜質を観察したが、変化が確認できず、こ
のカラーフィルターは、十分な堅牢性を示すものであっ
た。
【0092】(比較例2)前記ブラックマトリックスの
形成時に使用した酸性カーボンブラックを通常のカーボ
ンブラック(pH値:7.5、平均粒子径:110nm、
吸油量(DPB):50 cc / 100g)の超微粒子顔料に
変えた他は、実施例3と同様にしてカラーフィルターを
作成した。
【0093】作成したカラーフィルター実施例3と同様
にして純水中に12日間浸漬し、膜質を観察したが、部
分的にクラックが多発しているのが観察された。また、
フィルター層の境界部分における観察を実施例3と同様
に行ったところ、光学的に境界部が明確に示され漏れ光
は確認されなかったが、実施例3との対比により、シャ
ープさにおいて、実施例3の方が良好な性能であること
を確認できた。 (実施例4)本実施例は、本発明のフィルターの製造方
法を画像入力素子のカラーフィルター部形成に応用した
例を示す。
【0094】図7は本実施例に適用した画像入力素子の
回路図であり、図8は該素子の概略断面図である。石英
板41上にSiN膜42を成膜し、この膜をフォトリソ
工程で基板パターンを作成し、次にSiN膜43を成膜
し、次にフォトリソ工程によりパターン化する。次にM
o膜44を、およびCr膜45を積層して成膜しフォト
リソ工程でパターン電極を形成し、つぎにグロー放電下
でシランガスを導入し、マスクを用いてパターン形状の
a―Si膜46を作成し、アニール処理を行ない、その
上にITO膜47を成膜し次にフォトリソ工程を用いて
パターン電極とした。
【0095】同一基板上に実装された駆動回路を用い
て、実施例3においてレッド色のフィルター部を形成す
るのに用いたアゾ系赤色超微粒子顔料を分散した電着液
にこのITO膜47表面を浸漬させて、赤色フィルター
部のITO膜に対して 1.5秒間で電圧3Vで駆動さ
せて、ITO層表面に1.8μm厚の赤色フィルター膜
48を形成した。
【0096】以下、実施例3において用いた電着液によ
り、赤色フィルター膜を形成したのと同様にして、緑色
フィルター部、青色フィルター部を順次形成した。
【0097】このように、小面積に区画されたセルごと
に駆動回路を有する画像入力素子や画像表示素子におい
て、その駆動回路のわずかな電位の印加を用いて、IT
O上にセルごとに所望のカラーフィルターを形成するこ
とができる。
【0098】その後、フィルター部未形成部分に酸性カ
ーボンブラック顔料を有するポリイミド樹脂を塗布し、
フォトリソ工程を経て、高温硬化させ、次にAlを成膜
し、フォトリソ工程によりパターン電極を形成した。そ
の上にSiO2膜を成膜して、保護層にした。これによ
り、カラーフィルターを有する画像入力素子が完成し
た。
【0099】選られた画像入力素子のカラー画像の入力
を評価したところ、良好な入力作動の結果が得られた。
【0100】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、 フォトリソ
グラフィーを使用することなく、高解像度で制御性、透
光性が高いフィルター部と、均一性、光吸収性、遮光性
等の膜質の良好なブラックマトリックス部を有する優れ
たフィルターを、少ない工程数と、低コストで製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水系色材液のpH変化と色材の溶解特性との
関係を示すグラフである。
【図2】 異なる極性を示し、かつ、併用可能な2つの
電着材料のpHの変化に伴う溶解特性を示すグラフであ
る。
【図3】 (A)はショトキー接合、(B)はPIN接
合の場合の半導体のエネルギーバンドを示す模式図であ
る。
【図4】 導電率を変化させた時の電着材料の電着量の
変化を示すグラフである。
【図5】 実施例1の画像記録に用いた画像記録装置を
示す概略図である。
【図6】 (A)〜(F)カラーフィルターの製造プロ
セスを示す概略断面図である。
【図7】 実施例4においてフィルターの形成に用いた
画像入力素子の回路図である。
【図8】 実施例4に用いた画像入力素子のカラーフィ
ルター形成状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 電着液浴 3 光透過性基板 4 ポテンショスタット電源 5 対向(カウンター)電極 6 制御電極 12 透明基体 14 透明導電膜14 16 半導体薄膜 18 光透過性基板(透明基板) 30 有色電着膜(カラーフィルター層) 32 黒色電着膜(ブラックマトリックス層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 敬司 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 Fターム(参考) 2H042 AA06 AA08 AA26 2H048 BA62 BB02 BB14 BB37 BB43 2H091 FA02Y FA35Y FB02 FB12 FC01 FC06 FC10 GA02 GA12 LA12

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過性基体上に光透過性導電膜及び光
    起電力機能を有する半導体薄膜を順次形成してなる光透
    過性基板を、電気化学的に電着膜を析出しうる色材を含
    む光電着材料を含有する水系電着液に接するように配置
    する工程と、 該光透過性基板に像様露光して光照射部だけに水系電着
    液中で通電を発生させ、該色材を含む光電着材料を用い
    て、該光照射部に選択的に電着膜を析出させてフィルタ
    ー部を形成する工程と、 その後、光透過性基板に電流供給して、電着膜の未形成
    部分に形成される電極部分に対し、色材として酸性カー
    ボンブラック顔料を含む黒色電着膜を析出させてブラッ
    クマトリックス部を形成する工程と、 を有することを特徴とするフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ブラックマトリックス部を形成する
    工程が、前記光透過性基板に全面バイアス電圧を印加す
    ることにより、電着膜の未形成部分に酸性カーボンブラ
    ック顔料を含む黒色電着膜を析出させてブラックマトリ
    ックス部を形成する工程であることを特徴とする請求項
    1に記載のフィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体薄膜として、光起電力機能を
    有するN 型半導体膜を陽電極に設定してフィルター部を
    形成する工程を実施し、 その後、前記光透過性基板に全面バイアス電圧を印加す
    ることにより、電着膜の未形成部分に酸性カーボンブラ
    ック顔料を含む黒色電着膜を析出させてブラックマトリ
    ックス部を形成する工程を実施する、 ことを特徴とする請求項1に記載のフィルターの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記半導体薄膜として、光起電力機能を
    有するP 型半導体膜を陰電極に設定してフィルター部を
    形成する工程を実施し、 その後、前記ブラックマトリックス部を形成する工程と
    して、電解メッキ法により光照射によって起電力を発生
    させる工程又は全面バイアス電圧印加する工程を行うこ
    とで、酸性カーボンブラック顔料を含む黒色電着膜を析
    出させてブラックマトリックス部を形成する工程を実施
    する、 ことを特徴とする請求項1に記載のフィルターの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 光透過性基体上に光透過性導電膜及び光
    起電力機能を有する半導体薄膜を順次形成してなる光透
    過性基板を、電気化学的に電着膜を析出しうる色材を含
    む光電着材料を含有する水系電着液に接するように配置
    する工程と、 該光透過性基板に像様露光して光照射部だけに水系電着
    液中で通電を発生させ、該色材として酸性カーボンブラ
    ック顔料を含む黒色電着膜を析出させてブラックマトリ
    ックス部を形成する工程と、 所望により任意の色材を含む光電着材料を用いて、像様
    露光により光照射部に選択的に電着膜を析出させてフィ
    ルター部を形成する工程と、 その後、光透過性基板に電流供給して、電着膜の未形成
    部分に形成される電極部分に対し、電着膜を析出させて
    フィルター部を形成する工程と、 を有することを特徴とするフィルターの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記酸性カーボンブラック顔料の平均粒
    子径が8nmから80nmの範囲にあることを特徴とす
    る請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフィルターの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 前記酸性カーボンブラック顔料の吸油量
    (DPB)が50 cc / 100gから200 cc / 100gの範
    囲にあることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1
    項に記載のフィルターの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ブラックマトリックス部を形成する
    工程により得られるブラックマトリックス部の厚みが3
    00nmから4μmの範囲にあることを特徴とする請求
    項1乃至5のいずれか1項に記載のフィルターの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記光起電力機能を有する半導体薄膜
    が、酸化チタン、炭化珪素、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ニ
    ッケル、酸化錫、酸化モリブデンからなる群より選択さ
    れる1種以上の材料を含有する化合物光半導体、又は、
    金属フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、アゾ顔料、ポ
    リビニルカルバゾ−ルからなる群より選択される1種以
    上の材料を含有する有機光半導体、からなることを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフィルタ
    ーの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記光起電力機能を有する半導体薄膜
    が、n型半導体からなり、フィルター部を形成する電着
    液の光電着材料として、カルボキシル基を含有する高分
    子材料を用いることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか1項に記載のフィルターの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記光起電力機能を有する半導体薄膜
    が、p型半導体とn型半導体を順次積層したpn接合、
    またはp型半導体、i型半導体、n型半導体を順に積層
    したpin接合を持つ基板からなり、フィルター部を形
    成する電着液の光電着材料として、カルボキシル基を含
    有する高分子材料を用い、且つ、形成された電着膜中の
    pH値が電着液の析出開始pH値より低い値が持続され
    ていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項
    に記載のフィルターの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記光起電力機能を有する半導体薄膜
    が、p型半導体からなり、フィルター部を形成する電着
    液の光電着材料として、アミノ基又はイミノ基を有する
    イオン性高分子材料を用いることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれか1項に記載のフィルターの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記光起電力機能を有する半導体薄膜
    が、n型半導体とp型半導体を順次積層したpn接合、
    またはn型半導体、i型半導体、p型半導体を順に積層
    したpin接合を持つ基板からなり、フィルター部を形
    成する電着液の光電着材料として、アミノ基又はイミノ
    基を有するイオン性高分子材料を用い、且つ、形成され
    た電着膜中のpH値が電着液の析出開始pH値より高い
    値が持続されていることを特徴とする請求項1乃至5の
    いずれか1項に記載のフィルターの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記光起電力機能を有する半導体薄膜
    が、微結晶性又は多結晶性である膜質を有することを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフィル
    ターの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記電着膜を形成する際に、陽電極と
    陰電極との電極間の電位差が5V 以内の範囲にあること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフ
    ィルターの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記電着液中に、 電着特性に影響を与
    えないイオン解離する塩を加えて電着液の体積固有抵抗
    率を100から105Ω・cmの範囲に制御することを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のフィル
    ターの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記光電着材料の構成成分として、疎
    水性基分子と親水基分子のランダム重合性高分子材料で
    あり、該高分子のモノマー単位の疎水基数の親水基と疎
    水基の総数に対する割合が40%から80%の範囲にあ
    るものを用いるを用いることを特徴とする請求項1乃至
    5のいずれか1項に記載のフィルターの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記ランダム重合性高分子材料が、モ
    ノマー単位の親水基部分の50%以上がpHの変化によ
    り親水基から疎水基に可逆的に変化できるモノマー単位
    を有することを特徴とする請求項17に記載のフィルタ
    ーの製造方法。
  19. 【請求項19】 前記ランダム重合性高分子材料を用い
    て、画像入力素子または画像表示素子のカラーフィルタ
    ー部を、該素子付帯の駆動回路の出力電流又は電圧を印
    加することで電着膜を析出させることにより、形成する
    ことを特徴とする請求項17又は請求項18に記載のフ
    ィルターの製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020106605A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 東洋インキScホールディングス株式会社 黒色低反射膜、積層体、及びその製造方法

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