JP2000026778A - インキジェット印刷用インキ - Google Patents

インキジェット印刷用インキ

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JP2000026778A
JP2000026778A JP11166285A JP16628599A JP2000026778A JP 2000026778 A JP2000026778 A JP 2000026778A JP 11166285 A JP11166285 A JP 11166285A JP 16628599 A JP16628599 A JP 16628599A JP 2000026778 A JP2000026778 A JP 2000026778A
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ink
quaternary ammonium
group
penetrant
water
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JP11166285A
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William M Schwarz
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Xerox Corp
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes

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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 普通紙に塗布した場合に素早く浸透し、色間
にじみの小さいインキジェット印刷用インキを提供す
る。 【解決手段】 水と、アニオン染料と、一つの第4級ア
ンモニウムカチオンを持つ浸透剤とを含む、普通紙に塗
布した場合に素早く浸透するインキ組成物である。一つ
の第4級アンモニウムカチオンを持つ浸透剤は次の構造
式で示される。また、(a)前記の第1インキと、
(b)水と顔料とから成る第2インキと、を含む、第1
インキと第2インキとの間の色間にじみの小さい、多色
画印刷用のインキの組み合わせである。更に、前記のイ
ンキとインキの組み合わせを用いるインキジェット印刷
法である。 【化1】 (式中、R1はベンジル基又は炭素数約3以上のアルキ
ル基のいずれかであり、R2、R3及びR4はそれぞれ独
立して、水素原子、メチル基又はエチル基であり、この
とき2つ以上のR基が結合して環を成すこともできる。
Xはアニオンであり、nはアニオンの価数を示す整数で
ある。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキとその使用
法に関するものである。更に詳しく述べるならば、本発
明はインキ間の色間にじみの小さい、インキジェット印
刷用のインキ及びインキの組み合わせに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】米国特許第5,019,166号におい
て、染料と、液状媒体と、ポリオキシアルキル化エーテ
ル類、両末端にアニオン基を持つフルオロチオアルキル
類、アルキル=アリールスルホナート類、アルキルアミ
ン第4級塩類、及びそれらの混合物から成るグループよ
り選ばれる界面活性剤とを含む、サーマルインキジェッ
ト印刷用組成物が開示されている。また、ここに開示さ
れたインキ組成物を、画像の形状にサーマルインキジェ
ットプリンタより基材上に射出する、画像印刷法も開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】既知の組成物及び印刷
法はその目的には適しているが、更に改良されたインキ
ジェット印刷用インキ組成物が求められている。また、
隣接して又は重ねて印刷しても色間にじみの小さいイン
キ組成物が求められている。更に、特に普通紙上に印刷
を行った場合に、輪郭の荒れ、にじみ及びMFLENが
小さいインキ組成物が求められている。また更に、所望
の基材浸透性を持ち、濡れ及び乾燥スミア(smea
r)の少ないインキが求められている。更に、耐水性が
良好で、所望の基材濡れ特性を持つインキ組成物もまた
求められている。
【0004】本発明の目的は、前記の長所を持つインキ
組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明又はその詳細な実
施の形態の目的は、水と、アニオン染料と、次の構造式
で示される一つの第4級アンモニウムカチオンを持つ浸
透剤とを含む、普通紙に塗布した場合に素早く浸透する
インキ組成物を提供することにより達せられよう。
【0006】
【化2】 ここで、R1はベンジル基又は炭素数約3以上のアルキ
ル基のいずれかであり、R2、R3及びR4 はそれぞれ独
立して、水素原子、メチル基又はエチル基であり、この
とき2つ以上のR基が結合して環を成すこともできる。
Xはアニオンであり、nはアニオンの価数を示す整数で
ある。
【0007】本発明の他の実施の形態は、普通紙基材
に、水と、アニオン染料と、次の構造式で示される一つ
の第4級アンモニウムカチオンを持つ浸透剤とを含む、
インキ組成物を塗布することを含有する、インキが基材
に素早く浸透する印刷法に関するものである。
【0008】
【化3】 ここで、R1はベンジル基又は炭素数約3以上のアルキ
ル基のいずれかであり、R2、R3及びR4はそれぞれ独
立して、水素原子、メチル基又はエチル基であり、この
とき2つ以上のR基が結合して環を成すこともできる。
Xはアニオンであり、nはアニオンの価数を示す整数で
ある。
【0009】また、本発明の他の実施の形態は、(a)
水と、アニオン染料と、次の構造式で示される一つの第
4級アンモニウムカチオンを持つ浸透剤とを含む第1イ
ンキと、(b)水と顔料とを含む第2インキと、を含
む、第1インキと第2インキとの間の色間にじみが小さ
い多色画印刷用のインキの組み合わせに関するものであ
る。
【0010】
【化4】 ここで、R1はベンジル基又は炭素数約3以上のアルキ
ル基のいずれかであり、R2、R3及びR4はそれぞれ独
立して、水素原子、メチル基又はエチル基であり、この
とき2つ以上のR基が結合して環を成すこともできる。
Xはアニオンであり、nはアニオンの価数を示す整数で
ある。
【0011】更に本発明の他の実施の形態は、(a)水
と、アニオン染料と、次の構造式で示される一つの第4
級アンモニウムカチオンを持つ浸透剤とを含む第1イン
キを調製する工程と、(b)水と顔料とを含む第2イン
キを調製する工程と、(c)第1インキを記録シートに
塗布する工程と、(d)第2インキを記録シートに塗布
する工程とを含む、第1インキが記録シート上で第2イ
ンキと接しており、第1インキと第2インキとの間の色
間にじみが小さい、記録シート上に多色画像を印刷する
方法に関するものである。
【0012】
【化5】 ここで、R1はベンジル基又は炭素数約3以上のアルキ
ル基のいずれかであり、R2、R3及びR4はそれぞれ独
立して、水素原子、メチル基又はエチル基であり、この
とき2つ以上のR基が結合して環を成すこともできる。
Xはアニオンであり、nはアニオンの価数を示す整数で
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の第1インキ及び第2イン
キには、水性液状ビヒクルが含まれる。液状ビヒクル
は、単独の水のみ、あるいは水と水に可溶又は水と混和
する有機成分との混合物である。水に可溶又は水と混和
する有機成分とは、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール類、グリセリン、ジプ
ロピレングリコール類、ポリエチレングリコール類、ポ
リプロピレングリコール類、アミド類、エーテル類、尿
素、尿素置換体類、エーテル類、カルボン酸及びその塩
類、エステル類、アルコール類、有機スルフィド類、有
機スルホキシド類、スルホン類(スルホランなど)、ア
ルコール誘導体、カルビトール、ブチルカルビトール、
セロソルブ、トリプロピレングリコールモノメチルエー
テル、エーテル誘導体、アミノアルコール類、ケトン
類、N−メチルピロリドン、2−ピロリドン、シクロヘ
キシルピロリドン、ヒドロキシエーテル類、アミド類、
スルホキシド類、ラクトン類、高分子電解質類、メチル
スルホニルエタノール、イミダゾール、ベタイン及びそ
の他の水に可溶又は水と混和する物質、及びそれらの混
合物などである。水と水に可溶又は水と混和する有機溶
媒との混合物を液状ビヒクルとして用いる場合、水と有
機溶媒の比率は、通常約100:0〜約30:70、望
ましくは約97:3〜約40:60の範囲である。水以
外の液状ビヒクル成分は一般に、水(100℃)より高
い沸点をもつ湿潤剤あるいは共溶媒として働く。本発明
のインキ組成物中において、液状ビヒクルは通常インキ
の約80〜約99.9重量%、望ましくは約90〜約9
9重量%を占めるが、この範囲を越えても良い。
【0014】本発明のインキには着色料も含まれる。第
1インキの着色料はアニオン染料であり、第2インキの
着色料は顔料である。第1インキには、適当な又は所望
のアニオン染料を用いることができる。適当な染料の例
は、フード染料、FD&C染料、アシッドブラック染
料、アシッドレッド染料、アシッドブルー染料、アシッ
ドエロー染料、ダイレクトブラック染料、ダイレクトブ
ルー染料、ダイレクトレッド染料、ダイレクトエロー染
料;リアクティブブラック染料、リアクティブブルー染
料、リアクティブレッド染料、リアクティブエロー染料
等の種々のリアクティブ染料、及びそれらの混合物など
である。インキ組成物中の染料含有量は、所望の又は効
果的な量であり、通常インキの約0.05〜約15重量
%、望ましくは約0.1〜約10重量%、更に望ましく
は約1〜約5重量%であるが、この範囲を越えても良
い。
【0015】本発明の第2インキに用いられる適当な顔
料の例としては、チャネルブラック、ファーネスブラッ
ク、ランプブラック等の様々なカーボンブラックが挙げ
られる。着色顔料には、レッド、グリーン、ブルー、ブ
ラウン、マゼンタ、シアン、イエロー粒子及びそれらの
混合物が含まれる。顔料の粒径は、液状ビヒクル中で粒
子が安定なコロイド懸濁液となるよう、またインキをサ
ーマルインキジェットプリンタに用いた際に、インキ流
路で詰まらないよう、できるだけ小さいことが望まし
い。望ましい平均粒径は一般に、約0.001〜約5μ
m、より望ましくは約0.1〜約1μmであるが、この
範囲を越えても良い。本発明のインキ組成物には、所望
の着色度とするために必要な量の顔料が含まれる。通常
顔料の含有量は、インキの約0.1〜約8重量%、望ま
しくは約2〜約7重量%であるが、この範囲を越えても
良い。
【0016】ある実施の形態においては、顔料粒子と共
に、顔料粒子の分散剤として作用する樹脂エマルション
を用いる。この樹脂エマルションは通常、樹脂粒子と可
溶化樹脂とを含み、これらは、アクリル酸又はメタクリ
ル酸などのオレフィン酸とアクリル酸エステル又はメタ
クリル酸エステルとの、水中における重合により得られ
たものである。アクリル酸エステル又はメタクリル酸エ
ステルとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、メタク
リル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘ
キシル、アクリル酸ヘプチル、メタクリル酸ヘプチル、
アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル
酸ノニル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メ
タクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸
ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステア
リル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、ア
クリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸
ポリエチレングリコール、メタクリル酸ポリエチレング
リコール、アクリル酸ポリオキシアルキレン、メタクリ
ル酸ポリオキシアルキレン等が挙げられる。典型的なア
クリル酸ポリオキシアルキレン及びメタクリル酸ポリオ
キシアルキレンは、次の一般式で示されるものである。
【0017】
【化6】 ここで、Rは水素原子又はアルキル基であり、アルキル
基の炭素数は通常1〜約6である。nは繰り返しモノマ
ー単位の数を示し、通常2〜約100である。
【0018】通常、樹脂の数平均分子量は約1,000
〜約15,000(g/mol)、重量平均分子量は約
1,500〜約40,000であるが、この範囲を越え
ても良い。樹脂粒子の平均粒径は、通常約30〜約30
0nmであるが、この範囲を越えても良い。樹脂エマル
ションは通常、約60〜約99重量%の樹脂粒子と、約
1〜約40重量%の可溶化樹脂とから成る。望ましく
は、樹脂粒子が約90〜約97重量%と、可溶化樹脂が
約3〜約10重量%であるが、この範囲を越える相対量
でも良い。樹脂粒子と可溶化樹脂は共に、水中でのフリ
ーラジカル型反応により得られる。このとき、モノマー
の一つはアクリル酸あるいはメタクリル酸などの水に可
溶なモノマーであり、他のモノマーは、水に対する溶解
度が低い(例えば対水溶解度が約0.05〜約2重量
%)、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル、ア
クリル酸ポリオキシアルキレン、メタクリル酸ポリオキ
シアルキレンなどである。
【0019】フリーラジカル開始剤は一般に、過硫酸カ
リウムあるいはアンモニウム等の過硫酸塩などの、エマ
ルション型開始剤である。樹脂の分子量を調整し、樹脂
粒子と可溶化樹脂との比率を調整するため、連鎖移動剤
を用いることができる。適当な連鎖移動剤は、ドデカン
チオールなどのアルキルチオール類、四臭化炭素などの
ハロゲン化炭化水素、又は、望ましくはアルキルチオー
ルとハロゲン化炭化水素とを組み合わせたものである。
また、樹脂エマルションには、アニオン、カチオン、非
イオン界面活性剤などの界面活性剤も加えることができ
る。適当な界面活性剤の例としては、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、ポリエチレンオキシド、ポリエ
チレンオキシドノニルフェニルエーテル、テトラアルキ
ルアンモニウム=クロリド、ナフタレンスルホン酸ナト
リウム等が挙げられ、その添加量は通常、樹脂の約0.
005〜約20重量%、望ましくは約0.1〜約5重量
%であるが、その範囲を越えても良い。一般に、オレフ
ィン酸モノマーが樹脂の約5〜約20重量部、アクリル
酸アルキル又はメタクリル酸アルキルが樹脂の約40〜
約60重量部、メタクリル酸ポリエチレングリコール、
又はより一般的には、メタクリル酸あるいはアクリル酸
で末端をエステル化した低分子量ポリエチレングリコー
ルが、樹脂の約0〜約20重量部を占める。樹脂粒子と
可溶化樹脂とは共に同じモノマーから誘導されるが、樹
脂粒子と可溶化樹脂中のモノマー含有率は異なってい
る。更に言うなら、可溶化樹脂の酸モノマー含有率は樹
脂粒子より高い。
【0020】顔料着色料の分散に適した樹脂エマルショ
ンに関する更なる情報は、例えば米国特許第5,76
6,818号に開示されている。
【0021】本発明の第1インキには更に、一つの第4
級アンモニウムカチオンを持つ浸透剤が含まれる。適当
な、一つの第4級アンモニウムカチオンを持つ浸透剤は
次の一般式で示される。
【0022】
【化7】 ここで、R1は、ベンジル基、又は炭素数約3以上、望
ましくは約3〜約30、更に望ましくは約4〜約24の
アルキル基(不飽和アルキル基、環状アルキル基、及
び、水酸基、フッ素原子(アルキル基が完全に過フッ素
化された場合を含む)等の適当な置換基で置換されたア
ルキル基)のいずれかであり、R2、R3及びR4はそれ
ぞれ独立して、水素原子、メチル基又はエチル基であ
り、このとき2つ以上のR基が結合して環を成すことも
できる。XはCl- 、Br- 、I- 、HSO4 -、HSO
3 -、SO4 2-、SO3 2-、CH2SO3 -、CH3SO3 -、C
364SO3 -、NO3 -、HCOO-、CH3COO-
HCO3 -、CO3 2-、H2PO4 -、HPO4 2-、PO4 3-
SCN-、BF4 -、ClO4 -、SSO3 - 等のアニオンで
あり、nはアニオンの価数を示す、通常1、2、3又は
4の整数である。この式で示される第4級アンモニウム
化合物は、商品として容易に入手できるが、また調製も
容易である。例えば、ウィスコンシン州ミルウォーキ
ー、アルドリッチケミカル社(Aldrich Che
mical Co.)、又は、イリノイ州シカゴ、アク
ゾ ケミカル社(Akzo Chemical C
o.)より容易に入手できる対応する遊離アミン類を、
酸又はアルキル塩で次のように中和し、第4級アンモニ
ウム基を持つ浸透剤を調製することができる。
【0023】
【化8】
【0024】第4級アンモニウム浸透剤の特定の例とし
ては、セチルピリジニウム=クロリド、ドデシルトリメ
チルアンモニウム=ブロミド、セチルトリメチルアンモ
ニウム=ブロミド、ブチルアンモニウム=クロリド、ヘ
キシルアンモニウム=クロリド、オクチルアンモニウム
=クロリド、ドデシルアンモニウム=クロリド、ブチル
ジメチルアンモニウム=クロリド、ヘキシルジメチルア
ンモニウム=クロリド、オクチルジメチルアンモニウム
=クロリド、ドデシルジメチルアンモニウム=クロリ
ド、ドデシルトリメチルアンモニウム=クロリド、ヘキ
サデシルトリメチルアンモニウム=クロリド、ベンジル
ジメチルアンモニウム=クロリド、シクロヘキシルアン
モニウム=クロリド等、及びそれらの混合物などが挙げ
られる。インキ中の第4級アンモニウム浸透剤の含有量
は、所望あるいは効果的な量であり、通常インキの約1
〜約20重量%、望ましくは約5〜約10重量%である
が、この範囲を越えても良い。
【0025】理論的に明確ではないが、本発明の特長の
可能な説明として、第1インキ中にある第4級アンモニ
ウム浸透剤が、第2インキ中の着色料を沈殿させるので
はなく、むしろ、浸透剤分子の陽電荷を帯びた先端基が
基体表面と結合して、浸透剤分子の疎水性の末端基が基
体表面に並び、紙の上に障壁層を形成するため、第2イ
ンキは浸透剤の末端基によってはじかれ、紙の表面から
先端基を押し退けることができず、色間にじみが小さく
又はなくなると考えられる。もう一つの本発明の特長の
可能な説明としては、第1インキ中にある第4級アンモ
ニウム浸透剤が、第2インキ中の着色料を沈殿させるの
ではなく、第4級アンモニウム浸透剤は基材表面で液状
微結晶相(ラメラ液状微結晶相あるいは六方晶形液状微
結晶相など)となると考えられる。浸透剤の疎水性末端
鎖が長いものは粘度が高く、約30〜約40ポアズに達
することもあり、この非常に粘稠な液状微結晶相により
第1インキを印刷した基材の部分から第2インキがはじ
かれ、色間にじみが小さく又はなくなると考えられる。
【0026】第1インキの特性は更に、R1アルキル鎖
の長さを選択し、またR2、R3、R4基のいずれがアル
キル基又は水素原子であるかを選ぶことにより調整する
ことができる。実施例1に、これらの特性の更に詳細な
内容を示した。一般に、基材浸透性、乾燥時間、インキ
中の浸透剤の溶解度から見て、R1の炭素数が、望まし
くは約8〜約30、更に望ましくは約8〜約24、最も
望ましくは約8〜約18であり、R2及びR3がメチル
で、R4が水素又はメチルのいずれかである第4級アン
モニウム浸透剤が最も望ましい。不飽和基は炭化水素鎖
を堅くする傾向があるため、オレイル基、リノレイル基
等の不飽和R1基が望ましい場合もある。またある場
合、特に基材上でのインキの表面エネルギーを低くした
い場合には、過フッ素化R1 基も望ましい。一般に、鎖
中の−CF2−基は、約1.5の−CH2−基に匹敵する
ため、炭素数約5程度の、より短い過フッ素化R1基が
望ましい。望ましい浸透剤の一つは、R1の炭素数が
8、R2とR3がメチル、R4が水素である、ジメチルオ
クチルアンモニウム塩である。第4級アンモニウム浸透
剤を含むことは更に、滑らかなインキ噴射性能、殺菌性
(このためインキに殺菌剤を別途加える必要がない)等
の特長をもたらす。
【0027】このインキ組成物は一般に、インキジェッ
ト印刷法での使用に適した粘度である。室温(すなわ
ち、約25℃)において、インキの粘度は通常約10セ
ンチポアズ以下、望ましくは約1〜約5センチポアズ、
更に望ましくは約1〜約4センチポアズであるが、この
範囲を越えていても良く、特に音響インキジェット印刷
においてはその限りではない。
【0028】本発明のインキ組成物は、適当あるいは所
望のpHとすることができる。サーマルインキジェット
印刷法などの、幾つかの実施の形態において、pH値は
通常約3〜約11、望ましくは約5〜約10、更に望ま
しくは約6〜約8.5であるが、この範囲を越えても良
い。
【0029】インキジェット印刷に適したインキ組成物
は、適当な方法で調製することができる。通常、各成分
を単に混合してインキを調製する。
【0030】望ましくは、記録シートにまず第1インキ
を塗布し、次に第2インキを塗布して、記録シート上で
第2インキの少なくとも一部が第1インキと接するよう
にすると、色間にじみは小さく又は無くなる。第1イン
キの色は第2インキより明るいことが望ましく、例えば
ある実施の形態では、第1インキはイエロー、マゼン
タ、又はシアンで、第2インキは黒である。
【0031】本発明はまた、本発明のインキをインキジ
ェット印刷装置に用いることと、記録シート上に画像パ
ターンに射出するため、インキを微細液滴とすることと
を含む印刷方法に関するものである。ある望ましい実施
の形態において、印刷装置に、ノズル中のインキを画像
パターンに従って選択的に加熱して、画像パターンに射
出するためインキを微細液滴とする、サーマルインキジ
ェット法を用いている。また他の望ましい実施の形態に
おける印刷装置では、画像パターンに射出するため音響
ビームによりインキを微細液滴とする、音響インキジェ
ット法を用いている。印刷には、ゼロックス(登録商
標)4024紙、ゼロックス イメージシリーズ紙、コ
ートランド 4024 DP紙、罫線付きノート紙、ボ
ンド紙などの普通紙、シャープ社のシリカコート紙やJ
uJo紙などのシリカコート紙等、透明画基材、織物、
繊維製品、プラスチック類、高分子フィルム、金属や木
材などの無機材料、等、適当な被印刷体あるいは記録シ
ートを用いることができる。望ましい実施の形態におい
ては、普通紙などの多孔性又はインキを吸収し易い基材
に印刷を行う。
【0032】
【実施例】実施例1.次に示した各成分を単に混合し、
インキ組成物を調製した。
【0033】
【表1】 * 次の式で示される、分子量18,500のビスフェ
ノールA誘導体。
【0034】
【化9】 ** スルホラン95重量%と水5重量%を含有。 *** アシッド エロー 23染料を、7.5重量%含有
する水溶液。
【0035】各インキの第4級アンモニウム浸透剤を表
2に示した。これらはすべて塩化物塩である。このよう
に調製したインキをゼロックス(登録商標)10シリー
ズスムーズ紙(用紙1)とゼロックス イメージシリー
ズ スムーズ紙(用紙2)上に、#7マイヤー(Mei
er)棒を用い、手で塗布した。各浸透剤を含むインキ
の、用紙1及び2に塗布した際の乾燥時間(秒)を、表
2に示した。
【0036】
【表2】 一般に、R1アルキル鎖が長くなるにつれ、乾燥時間は
短くなった。R2、R3及びR4が水素である浸透剤で
は、乾燥が遅く、ブチル塩ではむらが生じた。R1アル
キル鎖の炭素数が約6〜7より大きいと、乾燥時間は約
1秒でプラトーとなり、溶解度が低下し、表面張力は3
0程度(ダイン/センチメートル)のままであった。乾
燥時間と溶解度から見て、R2とR3がメチルで、R4
水素又はメチルのいずれかであるインキが望ましいこと
がわかった。R4が水素であるものの乾燥時間は、R2
3及びR4が水素であるものと同じであったが、溶解度
は向上した。また、R4がメチルであるものの溶解度は
更に向上した。シクロヘキシル塩の挙動はブチル塩と同
様であった。
【0037】更に、前述の成分と、表3に示した量の、
追加の脱イオン水とジメチルオクチルアンモニウム=ク
ロリド(R1=C817、R2,R3=CH3 、R4=H)
とを単に混合し、ジメチルオクチルアンモニウム=クロ
リドを含むインキ組成物を調製した。用紙1及び2に塗
布した際の乾燥時間(秒)を、表3に示した。
【0038】
【表3】 乾燥時間は、浸透剤濃度の増加に伴って急激に減少し、
浸透剤が5〜10重量%で実質的なプラトーに達した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水と、アニオン染料と、一つの第4級ア
    ンモニウムカチオンを持つ浸透剤とを含むインキ組成物
    であって、一つの第4級アンモニウムカチオンを持つ浸
    透剤が次の構造式で示され、式中、R1はベンジル基又
    は炭素数約3以上のアルキル基のいずれかであり、
    2、R3及びR4はそれぞれ独立して、水素原子、メチ
    ル基又はエチル基であり、このとき2つ以上のR基が結
    合して環を成すこともでき、Xはアニオンであり、nは
    アニオンの価数を示す整数である、普通紙に塗布した場
    合に素早く浸透することを特徴とするインキ組成物。 【化1】
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