JP2000017990A - 地中推進工法における探査表示装置 - Google Patents

地中推進工法における探査表示装置

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JP2000017990A
JP2000017990A JP10185049A JP18504998A JP2000017990A JP 2000017990 A JP2000017990 A JP 2000017990A JP 10185049 A JP10185049 A JP 10185049A JP 18504998 A JP18504998 A JP 18504998A JP 2000017990 A JP2000017990 A JP 2000017990A
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image
drill head
angle
distance
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Hiromasa Nakauchi
啓雅 中内
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドリルヘッド5の付近における地中埋設物1
4の3次元配置を、直感的に容易に把握すること。 【解決手段】 ドリルヘッド5の先端部9の傾斜面10
に臨んでアンテナ16を内蔵し、このアンテナ16から
土壌中に電磁波を放射し、反射波を受信して地中埋設物
をレーダ式探査する。液晶または陰極線管などの目視表
示手段63の単一の表示画面30に、推進体2の移動距
離xに対応して、ドリルヘッド5の軸線まわりの角度θ
と反射時間tとを座標(θ,t)とする第1画像を表示
させる。また、前記角度θに対応して、移動距離xと反
射時間tとを座標(x,t)とする第2画像を表示させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる地中推進
工法を用いて地中にたとえば各種管路を敷設する際に、
既に存在する地中埋設物の破損を予防して、その地中埋
設物を検出してその埋設物に関連するデータを表示する
地中推進工法における探査表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、大口径シールド掘進機におい
て、切羽前方およびシールド掘進機の外側方における土
質および埋設物に関する情報をレーダ式探査によって得
るために、切羽前方のための送受信アンテナを備えるレ
ーダ式探査装置と、シールド掘進機外側方のための送受
信アンテナを備えるレーダ式探査装置とをそれぞれ備え
る。
【0003】この先行技術では、シールド掘進機の前方
および外側方の状況が相互に関連付けられていないの
で、3次元的な土壌中の状況をリアルタイムに直感的に
把握することが困難である。これらの前方および外側方
の各状況のデータを、液晶または陰極線管などの単一の
表示画面に表示しようとしても、従来では、そのような
表示画面の画素数が比較的少なく、これによって正確な
画像を表示することができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、地中
埋設物に関する情報を、直感的にリアルタイムに3次元
的に把握することが容易である地中推進工法における探
査表示装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、土壌中を推進
する推進体のドリルヘッドに、電磁波を発生し反射波を
受信する送信および受信アンテナを設け、推進体を、ド
リルヘッドよりも推進方向上流側で軸線方向に押込むと
ともに、少なくともドリルヘッドを軸線まわりに角変位
する推進駆動手段と、送信および受信アンテナに送信信
号を与えて駆動するとともに、反射波の受信信号を演算
処理して地中埋設物の反射時間を求める手段と、ドリル
ヘッドの軸線まわりの角度位置を検出する角度検出手段
と、推進体が推進して移動した移動距離を検出する移動
距離検出手段と、表示画面を有する目視表示手段と、出
力回路であって、目視表示手段の単一の表示画面に、演
算処理手段と角度検出手段との出力に応答して、前記角
度θと埋設物の反射時間tとを座標(θ,t)とする移
動距離xに対応する第1画像データを生成して第1画像
を表示させるとともに、演算処理手段と移動距離検出手
段との出力に応答して、移動距離xと反射時間tとを座
標(x,t)とする前記角度θに対応する第2画像デー
タを生成して第2画像を表示させる出力回路とを含むこ
とを特徴とする地中推進工法における探査表示装置であ
る。
【0006】本発明に従えば、推進体のドリルヘッドな
どの先端部には、送信および受信アンテナが設けられ
る。送信および受信アンテナは、送信アンテナと受信ア
ンテナとが個別的に構成されていてもよく、または単一
のアンテナが送信および受信のためにスイッチング手段
によって切換えて接続される構成であってもよい。本件
明細書中において、「送信および受信アンテナ」、また
は「送信アンテナおよび受信アンテナ」というのは、2
つの個別的なアンテナが用いられる構成だけでなく、こ
のような単一のアンテナがスイッチング手段によって切
換えられて送信および受信の各機能を達成する構成をも
含む概念であると解釈されなければならない。
【0007】送信アンテナからは、地中で電磁波が発生
される。受信アンテナに、土壌中の地中埋設物による反
射波が受信されることによって、推進体の先端部の近傍
に存在する地中埋設物を検出することができる。
【0008】地中埋設物は、地中に埋設されたガスおよ
び水などを輸送する管路であり、またはその他の地中構
造物などである。
【0009】本発明に従えば、地表面からの深度が大き
くても、推進体の先端部が、地中埋設物の近傍に近付い
たとき、その地中埋設物の存在を容易に検出することが
できる。また地中構造物などの地中埋設物の存在位置を
知ることができる。したがってその地中埋設物を避け
て、推進体を地中に推進し、これによって地中埋設物で
ある地中構造物に推進体が衝突し、または接触してその
地中埋設物が破損することを防ぐことができる。
【0010】特に本発明に従えば、液晶または陰極線管
などの目視表示手段の表示画面に、移動距離毎の座標
(θ,t)の第1画像34と、ドリルヘッドの軸線まわ
りの角度θ毎の座標(x,t)の第2画像35とを同時
に表示するようにしたので、推進体のドリルヘッドの前
方および側方に存在する埋設物の状況をリアルタイムで
3次元的に直感的に容易に把握することができる。
【0011】また本発明は、土壌中を推進する推進体の
ドリルヘッドに、電磁波を発生する送信アンテナを設
け、推進体を、ドリルヘッドよりも推進方向上流側で軸
線方向に押込むとともに、少なくともドリルヘッドを軸
線まわりに角変位する推進駆動手段と、送信アンテナに
送信信号を与えて駆動する手段と、電磁波の反射波を受
信する受信アンテナと、受信アンテナからの受信信号を
演算処理して地中埋設物の反射時間を求める手段と、ド
リルヘッドの軸線まわりの角度位置を検出する角度検出
手段と、推進体が推進して移動した移動距離を検出する
移動距離検出手段と、表示画面を有する目視表示手段
と、出力回路であって、目視表示手段の単一の表示画面
に、演算処理手段と角度検出手段との出力に応答して、
前記角度θと埋設物の反射時間tとを座標(θ,t)と
する移動距離xに対応する第1画像データを生成して第
1画像を表示させるとともに、演算処理手段と移動距離
検出手段との出力に応答して、移動距離xと反射時間t
とを座標(x,t)とする前記角度θに対応する第2画
像データを生成して第2画像を表示させる出力回路とを
含むことを特徴とする地中推進工法における探査表示装
置である。
【0012】本発明に従えば、地中にある推進体の先端
部に送信アンテナが設けられ、この送信アンテナから電
磁波を発生する。地上では、受信アンテナによって、送
信アンテナから土壌を介する電磁波を受信する。送信ア
ンテナから受信アンテナまでの電磁波の経路の途中に地
中埋設物が存在すると、受信アンテナで受信される電磁
波の強度が変化し、これによって地中埋設物を容易に検
出することができる。これに対して、地上から送信アン
テナによって電磁波を土壌に向けて放射し、この送信ア
ンテナから放射された電磁波が、土壌および地中埋設物
によって反射され、地上に設けられた受信アンテナによ
って受信されて、地中埋設物を探査する構成では、大き
い深度内の地中埋設物を検出するためには、地上の送信
アンテナ5から大電力の電磁波を発生しなければなら
ず、したがって地上での電波障害を生じるおそれがあ
る。本発明は、この問題を解決する。
【0013】特に本発明に従えば、前述と同様に、目視
表示手段の単一の表示画面に、移動距離毎の座標(θ,
t)の第1画像と、前記角度毎の座標(x,t)の第2
画像とを表示するようにしたので、ドリルヘッドの前方
および側方の埋設物の状況をリアルタイムで3次元的に
直感的に容易に把握することができる。
【0014】また本発明は、第1画像は、ドリルヘッド
の軸線を中心とし、その中心からの半径方向の長さを反
射時間に対応して反射波の分布を表すことを特徴とす
る。
【0015】本発明に従えば、第1画像は、少なくとも
送信アンテナが設けられたドリルヘッドの軸線を中心と
する仮想円50上に、その半径が反射時間に対応して反
射波が表示される。これによってドリルヘッドの軸線ま
わりの埋設物の有無およびドリルヘッドと埋設物との間
の距離を容易に知ることができる。
【0016】また本発明は、第2画像の移動距離xの最
終の値は、第1画像が表示される移動距離に対応するこ
とを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、移動距離xと反射時間t
とによって構成される座標(x,t)を表す第2画像に
おける移動距離xの最終の値、すなわちたとえば推進中
における現在の値に対応して、座標(θ,t)の第1画
像が表示される。こうしてドリルヘッドの付近における
3次元の状況を容易に把握することができるようにな
る。
【0018】また本発明は、前記角度θのうち、1また
は複数の角度θを選択する角度選択手段を含み、出力回
路は、角度選択手段の出力に応答して、選択された角度
θに対応する第2画像だけを、目視表示手段によって表
示させることを特徴とする。
【0019】本発明に従えば、目視表示手段の表示画面
に表示される複数の第2画像のうち、埋設物に関連する
データが表示されないときなどでは、そのような不要な
第2画像を表示しないように、角度選択手段を操作す
る。これによってドリルヘッドの付近における土壌中の
埋設物の把握を、容易に行うことができる。
【0020】また本発明は、第1および第2画像を選択
する画像選択手段を含み、出力回路は、画像選択手段の
出力に応答して、選択された第1画像または第2画像の
いずれか一方のみを、目視表示手段によって表示させる
ことを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、目視表示手段の単一の表
示画面に、第1および第2画像の両者を表示するように
してもよいけれども、いずれか一方だけを、画像選択手
段によって選択して表示するようにしてもよい。画像選
択手段によって第1または第2画像のいずれか一方のみ
を表示することによって、観察者の不要なデータが表示
画面に表示されないので、埋設物の観察が容易になる。
【0022】また本発明は、移動距離xと反射時間tと
で構成されるx−t平面上において、出力回路が生成し
た第2画像データの信号強度を、特定の移動距離xにお
ける反射時間t毎に、電磁波の土壌中における予め設定
された複数の伝搬速度viに対応する各傾きに沿って加
算する信号強度加算手段と、信号強度加算手段で生成さ
れた各伝搬速度vi毎の加算反射信号強度の収斂度から
土壌中の伝搬速度vpを特定し、その伝搬速度vpを用
いて埋設物までの距離を算出する距離算出手段と、距離
算出手段で算出された距離が所定値以下であるかどうか
を判断し、算出距離が前記所定値以下であるとき、推進
駆動手段による推進体の移動の停止を指示する推進停止
手段とを含むことを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、反射信号強度をたとえば
輝度表示して得られる2次元画像データにおける極大
値、極小値等の特徴点は、埋設物がドリルヘッドの進行
方向前方に位置している場合は前記x−t平面上で直線
上に配列し、埋設物がドリルヘッドの進行方向から外れ
て斜め方向に位置する場合は地表面からの探査画像と同
様に双曲線上に配列するので、前記反射信号強度の特徴
点が直線上に配列している場合に、その配列方向の前記
x−t平面上での傾き(Δx/Δt)が電磁波の土壌中
の伝搬速度v、あるいは前記反射時間tがドリルヘッド
と埋設物との往復時間の場合は伝搬速度vの二分の一の
値に相当し、信号強度加算工程を、所定の移動距離xの
各反射時間t毎に前記配列方向に所定距離分実行するこ
とで、予め設定した伝搬速度viのうち、前記加算反射
信号強度の収斂度の最も大きくなる伝搬速度をその土壌
中の伝搬速度vpであるとして特定し、前記加算反射信
号強度が所定の閾値を超える反射時間tを抽出し、その
伝搬速度vpと反射時間tとから埋設物までの距離が算
出でき、その距離が所定の閾値以下の場合に前記推進体
の推進の停止を指示することで埋設物への接触を確実に
防止でき、埋設物の破損を未然に回避することができる
のである。
【0024】埋設物がドリルヘッドの進行方向からわず
かに外れて斜め方向に位置する場合であっても、埋設物
までの距離が離れている場合は、前記反射信号強度の特
徴点が略直線上に配列し、同様の処理が可能であり、か
かる場合であっても、埋設物への接触を確実に防止で
き、埋設物の破損を未然に回避することができる。
【0025】以上、このように簡単な四則演算を繰返す
だけの計算処理で埋設物までの距離が算出できるので、
処理時間の大幅な短縮が図られるとともに、操作者が埋
設物までの距離を、前記2次元画像データの前記反射信
号強度の極大値、極小値の配列画像から目測等によって
マニュアルで求めるのに比べて、当該距離の算出が各段
に高精度かつ高速化され、埋設物への接触を確実に防止
できる。
【0026】土壌の比誘電率εとその土壌中の伝搬速度
vとの間に、c0を光速として、v=c0/ε1/2の関
係が成り立つが、前記伝搬速度viを予め設定する代り
に、土壌中の伝搬速度vと一義的に対応する土壌の比誘
電率εまたはこれらの等価な定数を設定しても同様の作
用が得られる。
【0027】ところで、土質によって比誘電率εが異な
り、通常の川砂の比誘電率が8、粘度の比誘電率が15
であるのに対して、地下水を多く含有する土壌では、比
誘電率が約80と大きくなる。
【0028】したがって埋設物距離算出工程の前半部分
で、土壌中の伝搬速度vpから土壌の比誘電率εが特定
され、または信号強度加算工程で前記複数の伝搬速度v
iを設定する代りに、複数の比誘電率εiを設定する場
合は、比誘電率εが直接特定されるため、その比誘電率
εより同時に土壌の特性を知ることができ、たとえば地
下水を多く含有する土壌である等の土壌自体に不都合が
ある場合等を事前に検知することもできる。
【0029】また本発明は、移動距離xと反射時間tと
で構成されるx−t平面上において、出力回路が生成し
た第1画像データの信号強度を、特定の移動距離xにお
ける反射時間t毎に、電磁波の土壌中における予め設定
された複数の伝搬速度viに対応する各傾きに沿って加
算する信号強度加算手段と、信号強度加算手段で生成し
た各伝搬速度vi毎の加算反射信号強度の各伝搬速度v
i毎に設定された所定の臨界反射時間tBi以下の領域
内の振幅値が、所定の閾値ST以上となるかどうかを判
断し、その振幅値が前記閾値ST以上であるとき、推進
駆動手段による推進体の移動の停止を指示する推進停止
手段とを含むことを特徴とする。
【0030】本発明に従えば、上述のように、埋設物ま
での距離を最終的に算出しなくても推進体の推進の停止
を指示することができるので、より敏速な対応が可能と
なり埋設物への接触をより確実に防止できるのである。
すなわち、信号強度加算工程あるいは手段で生成された
各伝搬速度vi毎の加算反射信号強度の増幅値の各伝搬
速度vi毎に設定された所定の臨界反射時間tBi以下
の領域のものが、所定の閾値ST以上となる場合、その
座標値(vi,tj)は必ず所定の臨界距離以下となる
ので、推進体が埋設物に所定距離まで接近していること
が簡易かつ精度良く判定できる。
【0031】閾値STとして前記ドリルヘッドが受信す
る反射信号強度の定常ノイズおよびランダムノイズを含
むバックグラウンドノイズを前記信号強度加算工程また
は手段で加算した場合のバックグラウンドノイズレベル
よりも相対的に一定レベル大きな信号値とすることで、
これらノイズの影響を除去した高精度の判定が可能とな
るのである。特に、加算反射信号強度の振幅値をv−t
平面上にプロットして、伝搬速度分布画像を生成して目
視により判定する場合に、閾値STによる閾値処理を施
すことで、容易に正確な判定が行えるようになる。閾値
STとして、たとえば、前記バックグラウンドノイズレ
ベルよりも相対的に10dB(振幅で約3.16倍)大
きな値が望ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
地中推進工法における探査装置の電気回路17の構成を
示すブロック図である。この電気回路17は基本的に、
送信アンテナ16aおよび受信アンテナ16bを有する
レーダ式探査のための構成を含む。
【0033】図2は、本発明の実施の一形態の地中推進
工法を示す断面図である。土壌1内で可撓性を有する推
進体2を地表面3上から、土壌1中に推進する。推進体
2は、可撓性を有する推進体本体4と、その推進体本体
4の先端部に取外し可能に連結されるドリルヘッド5と
を含む。推進駆動手段46は、推進体2を、ドリルヘッ
ド5よりも推進方向上流側で、この実施の形態では基端
部で、推進体2の軸線方向に推進方向6で示されるよう
に押込み、さらに推進体2の基端部を、軸線まわりに角
変位して回転駆動することができる。
【0034】推進体2を土壌1内に推進するにあたって
は、ドリルヘッド5を土壌1中に貫入し、推進体本体4
の一部を構成する最も上流側の推進管を基端部で順次的
に継ぎ足しながら土壌1中に圧入し、掘削を進める。推
進体2が、土壌1に形成された到達立坑で、または地表
面3上で、ドリルヘッド5を取外し、敷設すべきポリエ
チレンなどの熱可塑性合成樹脂製管の端部を接続し、推
進体2を引戻し、発進立坑8または地上まで合成樹脂製
管を引込んで作業を終了する。
【0035】図3は、推進体2のドリルヘッド5付近の
断面図である。推進体2の軸線に直角な断面は軸線に沿
って一様な円形であり、そのドリルヘッド5の先端部9
には、平坦な傾斜面10が形成される。この先端部9
は、先細状に形成される。傾斜面10は、推進体2、し
たがってドリルヘッド5の軸線11に対して傾斜してい
る。
【0036】ドリルヘッド5の先端部9に、上述のよう
に傾斜面10が形成されているので、推進体2の少なく
ともドリルヘッド5を回転駆動しつつ押込むことによっ
て直進させることができ、またその少なくともドリルヘ
ッド5を回転駆動することなく押込むことによって、可
撓性を有する推進体本体4を湾曲させ、土壌1中を掘進
することができる。推進体本体4を湾曲させることによ
って、土壌1中に埋設物14が存在しても、推進体2
は、その地中埋設物14を回避して、推進することがで
きる。参照符号14は、管などを含む埋設物を総括的に
示す。
【0037】ドリルヘッド5の先端部9における傾斜面
10は、平板状の合成樹脂などの誘電体15から成る。
この先端部9内には、誘電体15、したがって傾斜面1
0に臨んで送信アンテナ16aと受信アンテナ16bと
が設けられる。誘電体15は、アンテナ16a,16b
の前部を構成する。アンテナ16a,16bは、誘電体
15とアンテナ本体53,54とによって構成される。
参照符の添字a,bを省略して数字だけで総括的に示す
ことがある。図3において誘電体15は、傾斜面10を
形成する。傾斜面10の軸線11となす角度αは、たと
えば8°または15°であってもよく、5〜25°の範
囲で選ばれてもよい。
【0038】アンテナ16は、たとえばボータイアンテ
ナなどによって実現される。ボータイアンテナは、平坦
部分とその平坦部分から隆起した立体部分とを有しても
よい。アンテナ16は、その他の構成を有していてもよ
い。これらのアンテナ16は、ドリルヘッド5内の電気
回路17に接続される。電気回路17は、地表面3に設
けられた他の電気回路に接続される。送信アンテナ16
aと受信アンテナ16bとは、図1および図3に示され
るように別々の構成であってもよいけれども、本発明の
実施の他の形態では、単一のアンテナをスイッチングし
て切換えて用いるようにしてもよい。
【0039】再び図1に示される電気回路17を参照し
て、送信アンテナ16aは、電波である電磁波を発生す
る。受信アンテナ16bは、その電磁波を受信する。ア
ンテナ16による電磁波によって地中埋設物14を検出
することができ、こうして得られる探査データは、たと
えば推進体2に挿通されたケーブル18を介して地上
で、出力手段19によって受信される。出力手段19
は、先端部9付近に地中埋設物14が存在するかどうか
などを目視表示する目視表示手段63を備える。この表
示手段63は、たとえば液晶または陰極線管などの表示
画面30を有する目視表示手段などであってもよく、ま
たは数値などを表示する手段などであってもよい。ドリ
ルヘッド5内には、レーダ式探査手段27の送信アンテ
ナ16a,受信アンテナ16bおよび増幅回路22だけ
が内蔵され、その他の構成要素もまたドリルヘッド5内
に設けられてもよく、または前記その他の構成要素は、
地上に設けられてもよい。
【0040】パルサであるパルス発生回路20は、送信
アンテナ16aのアンテナ本体53に、駆動手段21に
よってインパルス状または矩形波の送信信号を与える。
送信アンテナ16aからの電磁波は、傾斜面10に垂直
なドリルヘッドの前方および側方の土壌1に向けて放射
される。この送信アンテナ16aからの電磁波は、地中
埋設物14によって反射され、または地表面3によって
反射され、その反射波は受信アンテナ16bによって受
信され、増幅回路22で増幅される。増幅回路22の出
力は、処理回路23に与えられる。処理回路23は、た
とえばマイクロコンピュータなどによって実現され、パ
ルス発生回路20からのインパルス状または矩形波の送
信信号に同期した駆動手段21の出力と、増幅回路22
からの受信信号とに応答し、受信アンテナ16bの増幅
回路22を介する出力である受信信号をサンプリング
し、さらにデジタル化し、地中埋設物14の画像信号お
よび地表面3からの反射波の信号を、ケーブル18を介
して導出し、出力回路29によってさらに演算処理し、
目視表示手段63の表示画面30に目視表示させる。
【0041】推進体2の基端部には、図1に示される角
度検出手段31と推進距離検出手段32とが設けられ
る。角度検出手段31は、推進駆動手段46によって推
進体2がその軸線11まわりに角変位駆動される角度位
置を検出する。このような角度検出手段31は、たとえ
ばエンコーダなどによって実現することできる。推進距
離検出手段32は、継ぎ足される推進管の推進距離を順
次的に加算し、これによってドリルヘッド5の土壌中に
おける推進距離を演算して求める。単一本の各推進管の
長さは、たとえば3mであって予め定められた値を有
し、したがって推進距離検出手段32は、その推進管の
土壌中に推進された本数を計数して推進距離を求めると
ともに、推進管の長さ未満の推進距離をさらに求めて加
算する構成を有する。
【0042】角度検出手段31および推進距離検出手段
32の出力は、出力回路29に与えられる。出力回路2
9は、受信アンテナ16bの受信信号を、検出された角
度および推進距離に対応して、目視表示手段63の表示
画面30に、前述のように表示される。
【0043】図4(1)は、送信アンテナ16aに与え
られるインパルス状送信信号p1の波形を示す。受信ア
ンテナ16bによって受信される受信信号は、図4
(2)の参照符p2で示される。送信信号p1が発生さ
れる時刻t1から受信信号p2が得られる時刻t2まで
の時間差W1は、送信および受信アンテナ16とその電
磁波が反射した埋設物までの距離L1に対応する。した
がってこの時間差W1によって、送信および受信アンテ
ナ16と管14などの埋設物との間の距離L1を検出す
ることができる。
【0044】図5は、推進体2を用いて土壌1を推進し
ている状態を示す。図5(1)に示されるように、傾斜
面10が土壌1の地表面3に向けた状態であっても、あ
るいはまた図5(2)に示されるように、傾斜面10が
土壌1の地表面3とは反対側である下方に向けられた状
態であっても、推進方向6の前方、さらには側方に存在
する埋設物14の検出を正確に行うことができる。
【0045】出力回路29は、たとえばマイクロコンピ
ュータなどの処理回路によって実現することができる。
この出力回路29には、選択入力手段33が接続され
る。選択入力手段33は、ドリルヘッド5の軸線11ま
わりの角度θを選択し、また表示画面30に表示される
画像を選択する。この選択入力手段33は、たとえばキ
ーボードによって実現され、または表示画面30に表示
されたメニュー画面の選択入力領域にカーソルを移動し
てクリック操作して入力するマウスなどによって実現さ
れてもよい。
【0046】図6は、出力回路29の動作を説明するた
めのフローチャートである。ステップr1からステップ
r2に移り、選択入力手段33が操作されて表示態様の
前述の選択操作が行われていないとき、ステップr3に
移り、図7の表示が行われる。
【0047】図7は、目視表示手段63の表示画面30
を示す図である。単一の表示画面30には、第1画像3
4と第2画像35とが共通に表示される。第1画像34
は、角度検出手段31によって検出される角度θと埋設
物14の反射時間tとを座標(θ,t)とする2次元の
第1画像データが、出力回路29によって演算処理され
て生成される。この第1画像データが、表示手段63に
与えられて第1画像34が表示される。移動距離xは、
推進距離検出手段32によって得られ、推進体2、した
がってドリルヘッド5の移動距離である。
【0048】この第1画像34において、送信アンテナ
16aから受信アンテナ16bへの直接波の像は参照符
51で示され、その像51の軸線11まわりに、周方向
の360度にわたる角度位置において、0時、3時、6
時および9時が示される。管である埋設物14のレーダ
式探査結果の像48が、角度検出手段31によって検出
されるドリルヘッド5の傾斜面10の角度θの位置に対
応して、像51と同心上の円50内に、表示される。像
51と像48との円50における半径方向の長さは、反
射時間tに対応し、したがってドリルヘッド5と埋設物
14との距離に対応する。本件発明者の実験では、図7
は、ドリルヘッド5に最も近い管14との間の距離が5
0cmであるときの状態を示し、後述の図8は、その距
離が10cmであるときの状態を示す。このような図7
および図8の各画像は、推進距離検出手段32によって
検出される推進距離毎に、得られる。
【0049】表示画面30に表示される第2画像35
は、推進距離検出手段32によって検出される移動距離
xと反射時間tとを座標(x,t)とする角度検出手段
31によって検出される角度θに対応して第2画像デー
タが出力回路29によって演算して生成される。この第
2画像データが目視表示手段63に与えられ、第2画像
35が、各角度θ毎に、参照符35a〜35dで示され
るようにして左右、上下に配列して表示される。これら
の各第2画像35a〜35dは、第1画像34における
各角度位置である0時、3時、6時および9時の角度θ
に対応する。参照符35a〜35dを、総括的に35で
表すことがある。第2画像35aにおいて、像37は、
送信アンテナ16aから受信アンテナ16bへの直接波
の像である。像38は、受信アンテナ16bによって受
信される埋設物14による反射波に基づいて、得られ
る。図7および後述図8では、角度θが3時、6時およ
び9時の各第2画像35b,35c,35dでは、埋設
物14が存在せず、したがって0時に対応した第2画像
35aにおける反射波に基づく像38は表示されない。
出力回路29では、メモリ40が備えられ、受信アンテ
ナ16bの出力の処理回路23から得られる信号を、時
間経過に伴って角度θおよび移動距離xにそれぞれ対応
してストアされる。第2画像35は、このようなメモリ
40から読出されたストア内容に基づいて演算された第
2画像データが表示されて得られる。
【0050】図8は、目視表示手段63の表示画面30
を示す図である。図8では、推進体2が土壌1中にさら
に推進されてドリルヘッド5が埋設物14に、図7のと
きに比べてもっと近づいたときの状態を示している。こ
れによって第1画像34では、図7の円50で示された
像48は、直接波の像51にもっと近づき、参照符41
で示されるとおりとなる。第2画像35のうち、角度θ
が0時の第2画像35aでは、直接波の図7における像
37が移動距離がさらに進むことによって、図8では像
42で示されるとおりに得られる。埋設物14の反射波
に基づいて得られる図7の像38は、移動距離が進むこ
とによって図8では像43で示されるようにして得られ
る。
【0051】前述の図7における第2画像35aの最終
の値、すなわち第2画像35aの像37,38の最短部
の位置に対応する参照符44で示される移動距離は、た
とえば推進中の推進体2のドリルヘッド5の先端部9の
現在の位置に対応し、第1画像34の反射波48が得ら
れる移動距離xと同一値である。このことは図8におい
ても同様であり、第2画像35aにおける像42,43
の移動距離xの参照符45で示される位置に対応した移
動距離xの最終の値は、図8の第1画像34における反
射波の像41が得られる移動距離xと同一である。第2
画像35aにおける前記位置44,45の移動距離は、
現在のドリルヘッド5の先端部9の現在位置であっても
よいけれども、推進体2の過去の移動距離xであっても
よい。
【0052】再び図6を参照して、ステップr2におい
て選択入力手段33が操作されたことが判断され、次の
ステップr5においてドリルヘッド5の軸線11まわり
の角度θが選択されたことが判断されると、ステップr
6に移る。ステップr6では、選択された角度、たとえ
ば0時と6時の各角度に対応する移動距離毎の第2画像
35を表示する。
【0053】図9は、図6のステップr6において表示
される目視表示手段63の表示画面30の正面図であ
る。選択入力手段33によって0時と6時との角度θが
選択されることによって、第2画像35a,35cが上
下に配置されて表示される。第2画像35aでは、直接
波の像55と反射波の像56とが得られる。第1画像3
4では、これらの像55,56が得られる位置57の移
動距離xに対応して第1画像34が表示される。像58
は、埋設物14の反射波によって得られる。
【0054】図6のステップr7において、選択入力手
段33によって表示画面30に第2画像35だけが表示
されるように選択されたかどうかが、判断される。第2
画像35だけの表示の選択が行われたとき、ステップr
8では、図10の表示が行われる。
【0055】図10は、目視表示手段63の表示画面3
0の正面図である。選択入力手段33によって第2画像
35のみの表示が選択されることによって、表示画面3
0には、各角度θ毎の第2画面35a〜35dが配置さ
れて表示される。第2画像35aでは、直接波の像59
と反射波の像60とが、前述と同様に表示される。本発
明の実施の他の形態では、選択入力手段33の選択操作
によって、図10における複数の第2画像35のうち、
希望する角度、たとえば前述の図9におけるように0時
および6時の第2画像35a,35cだけを表示画面3
0に表示することもまた、可能である。
【0056】図6のステップr9において、選択入力手
段33によって第1画像34だけの表示が選択されたこ
とが判断されると、次のステップr10では、図11に
示されるように第1画像34だけが表示される。第1画
像34には、埋設物14の反射信号の像61が含まれ
る。
【0057】ステップr3,r6,r8,r10では、
移動距離xを選択して、第1画像34および第2画像3
5を得ることもまた、可能である。
【0058】推進体2は比較的長く、しかも土壌1中で
大きなトルクが作用するので、角度検出手段31によっ
て検出される推進体2の基端部の角度θと、ドリルヘッ
ド5の先端部9の実際の角度とに、わずかなずれが生じ
るおそれがある。これによって前述の第1および第2画
像34,35の表示が不正確になる。すなわち図7〜図
9および図11における第1画像34の0時および6時
がドリルヘッド5の軸線11を通る鉛直線に一致するこ
とが望まれ、また3時および9時が軸線11を通る水平
線に一致することが望まれる。この目的を達成するため
に、出力回路29では、角度検出手段31によって検出
された角度を補正する。
【0059】図12は、ドリルヘッド5の先端部9の軸
線11まわりの角度を補正するための構成を簡略して示
す断面図である。ドリルヘッド5内には、ゾンデ65が
収納される。土壌1の地表面3上には、磁界検出手段6
6が配置される。ゾンデ65は、軸線11のまわりの角
度θの位置毎に異なる放射特性、たとえば周波数を有す
る磁界を放射する。
【0060】図13は、ゾンデ65が収納されたドリル
ヘッド5の一部の斜視図である。ドリルヘッド5は、強
磁性材料などから成る鋼から成り、またはステンレス鋼
などから成り、前述のようにその軸直角断面が円形であ
る。このドリルヘッド5には、周方向に等間隔をあけて
軸線方向に延びる複数(たとえばこの実施の形態では周
方向に60度ずつ、合計6)のスリット67が形成さ
れ、各スリット67には、非磁性材料である合成樹脂な
どが埋込まれて閉塞される。ゾンデ65は、この各スリ
ット67から、各スリット67毎に異なる周波数を有す
る磁界を放射する。したがって地表面3に設けられた磁
界検出手段66は、検出される磁界の強さをレベル弁別
するとともに、その磁界の周波数を識別する。これによ
って地表面3に臨むスリット67を、検出することがで
きる。磁界検出手段66は、たとえば検出コイルまたは
半導体素子などによって実現することができる。
【0061】再び図1を参照して、ゾンデ65の出力と
磁界検出手段66の出力とは、位相差演算手段68に与
えられる。これによってゾンデ65からの各スリット6
7から放射される磁界の位相を表す信号と、磁界検出手
段66によって検出された磁界の位相との差を演算し、
位相差の小さい磁界が発生されるスリット67が地表面
3に臨んでいるものと確認することができる。角度補正
手段69は、位相差演算手段68の出力に応答し、ドリ
ルヘッド5の軸線11まわりの角度θの位置を表す出力
回路29に与える。こうして出力回路29は、角度補正
手段69から得られるドリルヘッド5の角度θを表す信
号が得られるように、角度検出手段31の出力を補正す
る。前述の角度検出手段31の出力に関連する説明で
は、この角度検出手段31の検出角度θが、ドリルヘッ
ド5の実際の角度位置に正確に一致しているものとして
説明が行われており、本発明の実施の形態では、このよ
うに、角度検出手段31の出力の補正が行われてもよ
い。ゾンデ65の放射特性は、前記角度θの位置毎に、
前述の周波数の代わりに、位相もしくは振幅が異なって
いてもよく、またはこれらの複数の組合せであってもよ
い。
【0062】図14は、出力回路29の一部の構成をさ
らに示すブロック図である。この処理回路29は、処理
回路23からの出力に応答し、前記反射信号の信号強度
に対する埋設物14に向かう移動距離xと電磁波の埋設
物14からの反射時間tを座標(x,t)とする2次元
画像データを生成する2次元画像データ生成手段70
と、移動距離xと反射時間tで構成されるx−t平面上
において、2次元画像データ生成手段70が生成した2
次元画像データの信号強度を、特定の移動距離xにおけ
る反射時間tj毎に、電磁波の土壌1中における予め設
定された複数の伝搬速度viに対応する各傾きに沿って
加算する信号強度加算手段71と、信号強度加算手段2
1で生成した各伝搬速度vi毎の加算反射信号強度Si
jの各伝搬速度vi毎に設定された所定の臨界反射時間
tBi以下の領域内の振幅値が、所定の閾値ST以上と
なる場合に、ドリルヘッド5の推進を停止させるべく推
進駆動手段46に対して推進停止を指示、もしくは、操
作者に対して警報を発する推進停止手段72と、信号強
度加算手段71で生成した前記各伝搬速度vi毎の加算
反射信号強度Sijの収斂度から土壌1中の伝搬速度v
pを特定し、その伝搬速度vpを用いて埋設物14まで
の距離を算出する距離算出手段73とを備える。
【0063】図15は、図14に示される出力回路29
の一部の動作を説明するためのフローチャートである。
この図14に示される出力回路29は、送受信工程S
1、2次元画像データ生成工程S2、信号強度加算工程
S3、推進停止工程S4、距離算出工程S5の各工程を
順次実行して、ドリルヘッド5と埋設物14との間の距
離を算出して、埋設物14の位置探査を行う。推進停止
工程S4は所定条件を満足した場合のみ実行する。
【0064】送受信工程S1では、ドリルヘッド5の推
進によって先端部9が埋設物14に向かって移動しなが
ら、埋設物14に向かって、つまり推進方向前方に電磁
波を放射し、その放射した電磁波の埋設物14からの反
射信号を受信する。受信した反射信号は、必要に応じて
増幅処理または雑音除去処理を施して、リアルタイムで
出力する。
【0065】2次元画像データ生成工程S2では、2次
元画像データ生成手段70が、送受信工程S1で受信し
た反射信号を処理回路23で反射信号の振幅値、つま
り、反射信号強度を所定のサンプリング間隔(本実施形
態では0.1406ns)で、所定のビット数のバイナ
リデータに量子化する。したがって推進距離検出手段3
2によって受信信号を受信する毎の埋設物14に向かう
移動距離xが計算でき、この移動距離xとサンプリング
間隔で計時される電磁波の埋設物14からの反射時間t
を座標(x,t)とする2次元画像データを生成する。
【0066】2次元画像データの一例として、図16に
示すように、表示画面30の画像サイズが、横軸x(移
動距離x)200ピクセル、縦軸y(反射時間t)25
0ピクセルで構成されている。移動距離xについては、
実際の移動距離xp、つまりドリルヘッド5の現在位置
xpより推進方向側(+x方向)では反射信号を受信し
ていないので反射信号強度は零として2次元画像データ
が生成されている。また、反射時間tは実際には電磁波
放射時点を0nsとする電磁波が埋設物14を往復する
伝搬時間のサンプリングタイミングを表しており、反射
時間tの計測が0nsから36nsまで行われ、各移動
距離x毎に反射時間tのサンプリング点での受信反射信
号の256の量子化が行われている。
【0067】また、所定のビット数で量子化された反射
信号強度は、目視表示手段63においては、強度0を中
間輝度で表示し、信号強度の極性が正の場合に高輝度
で、負の場合に低輝度で表示している。表示輝度の階調
数は前記量子化ビット数で決定される。図16では、便
宜上、中間輝度を紙面地色で、高輝度部分を破線、低輝
度部分を実践で、模擬的に表示してある。
【0068】図16に示す2次元画像データをより視覚
的に理解するために、図17に、移動距離xの3点につ
いて、反射信号波形を3次元的に図示する。
【0069】図16の2次元画像データの場合、受信反
射信号の軌跡Tが直線であるため、その直線の延長線上
の横軸xとの交点x0(移動距離xの80ピクセル付
近)に埋設物14が存在し、かつ、このまま直進すれ
ば、埋設物14と衝突することが判る。また、受信反射
信号の軌跡Tが直線ではなく双曲線T1を描いていれ
ば、埋設物14はドリルヘッド5の推進方向から斜め方
向にずれていることが判る。
【0070】このように、2次元画像データの画像表示
から、推進方向前方に埋設物14が存在すると判明すれ
ば、埋設物14までの距離を正確に計算するために、次
工程以降の各処理を行う。
【0071】信号強度加算工程S3を実行する前に、先
ず、電磁波の土壌1中の伝搬速度vを複数通り仮設定し
テーブル化しておく。ここで、伝搬速度vと或る移動距
離xでの反射時間tとの関係は、 t=2(x0−x)/v …(1) で表され、軌跡Tの傾きΔt/Δxが伝搬速度vの逆数
の2倍(=2/v)に相当する。軌跡Tの傾きと伝搬速
度vとの関係は、2次元画像データの座標軸の取り方お
よび反射時間tを往復時間とせず、片道の伝搬時間とす
ることによって異なる。
【0072】本実施の形態では、複数の伝搬速度viは
次式2で定義される関係を満足するように20通りを予
め仮設定している。iは1〜20の自然数である。c0
は光速である。
【0073】 log10(vi/c0)= −0.4−(i−1)*0.02 …(2) 信号強度加算工程S3では、図14に示すように、信号
強度加算手段71が、前記仮設定された20通りの伝搬
速度viをi=1〜20の順に逐次選択する(サブステ
ップ#1)。
【0074】実施の他の形態では、各伝搬速度viは予
め仮設定したものを選択するのではなく、式2を計算し
て前記各伝搬速度viを逐次設定してもよい。
【0075】次に、サブステップ#1で選択または設定
された1つの伝搬速度viに対して、その伝搬速度vi
で特定されるx−t平面上の傾きに沿って、2次元画像
データ生成工程S2で生成された2次元画像データの信
号強度を加算する加算開始点の設定を行う。具体的に
は、現在位置である移動距離xpにおける縦軸y方向の
各ピクセルに対応する反射時間tjを設定する(サブス
テップ#2)。
【0076】次に、移動距離xpとサブステップ#2で
設定された反射時間tjから成る座標点(xp,tj)
を始点として、サブステップ#1で設定された伝搬速度
viの二分の一に対応する傾き(Δx/Δt)で移動距
離xpから−x方向へ16ピクセル分の移動距離x1ま
での反射信号強度データを加算して、その加算反射信号
強度をSijとする(サブステップ#3)。移動距離x
pから前記移動距離x1までの長さは、推進距離にして
約20cmに相当する。
【0077】このように加算範囲を限定するのは、埋設
物14から遠方になるほど受信する反射信号強度が小さ
くなり、さらに、S/N比が悪くなる反射信号強度を、
信号強度加算工程S3における加算処理から除外するた
めである。これによって加算結果である加算反射信号強
度Sij自体のS/N比の向上が図られ、後行程におけ
る前記加算反射信号強度Sijの収斂度の判定がより明
確になる。また、むやみに多くのデータの加算を繰返さ
ないので、処理時間の短縮が図られる。
【0078】加算反射信号強度Sijを、図6のよう
に、横軸を前記伝搬速度viとし、縦軸を前記反射時間
tjとするv−t平面上にプロットして、伝搬速度分布
画像を生成する(サブステップ#4)。
【0079】以上の要領で、サブステップ#1〜#4を
i=1〜20、j=1〜256の範囲で繰返し、伝搬速
度分布画像を完成して、前記信号強度加算行程S3を終
了する。i,jの繰返しループは何れが先であってもよ
い。
【0080】伝搬速度分布画像の一例として、図6に示
すように、横軸i(伝搬速度vi、i=1〜20、横軸
方向数ピクセルを1データとして表示)、縦軸y(反射
時間tj)256ピクセルとして構成されている。ま
た、加算反射信号強度Sijは、図15に例示した2次
元画像データと同様に目視表示手段63においては、強
度0を中間輝度で表示し、信号強度の極性が正の場合に
高輝度で、負の場合に低輝度で表示している。さらに、
便宜上、中間輝度を紙面地色で、高輝度部分を破線、低
輝度部分を実践で、模擬的に表示してある。
【0081】推進停止工程S4では、推進停止手段22
が、信号強度加算工程で生成され各伝搬速度vi毎の加
算反射信号強度Sijに対して、所定の閾値STより小
さいものは0とし、閾値ST以上となるものだけを、そ
のままの階調を維持したまま保存する閾値処理を施し
(サブステップ#7)、閾値処理後の加算反射信号強度
Sijの振幅値が各伝搬速度vi毎に予め設定された所
定の臨界反射時間tBi以下の領域内に存在するか否か
を判定し(サブステップ#8)、存在しない場合は次ス
テップの距離算出工程S5に移行し、存在する場合は、
ドリルヘッド5の推進を停止させるべく推進駆動手段4
6に対して推進停止を指示し(サブステップ#9)、距
離算出工程S5に移行する。
【0082】ここで、閾値STとしては、受信アンテナ
16bが受信する反射信号強度の定常ノイズやランダム
ノイズを含むバックグラウンドノイズを信号強度加算手
段71が加算した場合のバックグラウンドノイズレベル
よりも相対的に10dB(振幅で約3.16倍)大きな
値を使用する。この結果、閾値STをバックグラウンド
ノイズレベルより一定レベル以上大きな信号値とするこ
とで、これらノイズの影響を除去した高精度の判定が可
能となるのである。
【0083】また、各伝搬速度viとそれに対応する各
臨界反射時間tBiは次式3で表される関係にあり、式
3で算出される臨界距離dBは、各i間で一定で、埋設
物14への接近が許容される最短距離(例えば、30c
m)となるように予め設定されている。
【0084】 dB = vi*tBi/2 …(3) 距離算出工程S5では、距離算出手段73が前記信号強
度加算工程S3で生成された伝搬速度分布画像の加算反
射信号強度Sijの最大値よりその収斂度を判定し、当
該最大値を与える土壌1中の伝搬速度vpと移動距離x
pにおける反射時間tpを決定し、埋設物14までの距
離(x0−xp)を次式4によって算出する (x0−xp) = vp*tp/2 …(4) 図18に示す伝搬速度分布画像の場合は、i=11、す
なわち、vp=7.536cm/ns(7.536*1
7 m/s)、j=92、すなわち、tj=12.93
ns、(x0−xp)=48.73cmと算出される。
【0085】さらに、埋設物14までの距離算出に加え
て、伝搬速度vと土壌1の比誘電率εとの関係は、c0
を光速として、 v=c0/ε1/2 …(5) で表され、伝搬速度vpの結果から、ε=15.8(粘
土質)と判明し、地下水等を多量に含有していないと判
定することができる。
【0086】以下に本発明の実施の他の形態を説明す
る。
【0087】(1)信号強度加算工程S3におけるサブ
ステップ#3の加算反射信号強度Sijの計算におい
て、移動距離x1は必ずしも移動距離xpから−x方向
へ16ピクセル分の位置でなくてもよい。
【0088】たとえば、送受信工程S1を開始したx=
0の位置であってもよいし、送受信工程S1において初
めて有効な信号強度を受信した位置を適宜使用するよう
にしてもよい。
【0089】(2)上記実施の形態において、信号強度
加算工程S3を実行後、推進停止手段72が推進停止工
程S4を実行せずに、距離算出手段73が距離算出工程
S5を実行し、そこで算出された埋設物14までの距離
が臨界距離dB以下の場合に、ドリルヘッド5の推進の
停止を指示するようにしてもよい。
【0090】本発明の実施の他の形態では、ドリルヘッ
ド5の先端部9の傾斜面10には、送信アンテナ16だ
けが設けられ、受信アンテナは、図2の参照符16cで
示されるように、操作者27が手で持って移動してもよ
く、または台車などによって移動するようにしてもよ
い。この受信アンテナ16cからの信号は、図1の電気
回路17において前述の受信アンテナ16bと同様にし
て増幅回路22に与えられ、同様に演算処理が行われる
ようにしてもよい。受信アンテナ16cからの受信信号
によって、送信アンテナ16aへの送信信号を与えた時
刻から受信アンテナ16cの受信信号が得られるまでの
時間差は、前記深さW1に対応している。
【0091】この実施の形態でもまた、前記時間差に対
応した距離だけ隔てて存在する地中埋設物14を検出す
ることはできる。
【0092】受信アンテナ16cによって得られる受信
信号の最大レベルが得られる地表面3上の位置は、土壌
1中の送信アンテナ16aまでの最短距離であり、これ
によってその受信アンテナ16cの直下にドリルヘッド
5が存在するものと判断することができる。
【0093】さらにこの受信アンテナ16cの受信強度
の前記最大強度に対する比を演算手段によって演算し、
その比に対応して、傾斜面10の軸線11まわりの回転
角度を検出することができる。これによって前述の角度
検出手段31を実現してもよい。
【0094】
【発明の効果】請求項1の本発明によれば、地中の送信
アンテナから電磁波が発生され、土壌中の地中埋設物に
よる反射波を受信することによって、推進体の先端部で
あるドリルヘッドの近傍に存在する埋設物を検出するこ
とができるので、その埋設物の破損を予防しながら、地
中推進工法を実施することができる。
【0095】本発明によれば、推進体の先端部から電磁
波を発生するようにしたので、電磁波が減衰しやすい土
壌中において、その先端部の近傍における埋設物を、大
きな送信電力を必要とすることなく、容易にかつ確実に
検出することができる。
【0096】請求項1の本発明によれば、目視表示手段
によって第1および第2画像を単一の表示画面に同時に
表示し、第1画像は、移動距離に対応した角度θと埋設
物の反射時間tとによって構成される座標(θ,t)の
2次元データであり、第2画像は、角度θ毎の移動距離
xと反射時間tとによって構成される座標(x,t)の
2次元データであり、これによって観察者は、3次元的
な土壌中の埋設物などの位置を、直感的にリアルタイム
で把握することがきわめて容易になる。このような目視
表示手段の表示画面の画素数が増大されることによっ
て、このように単一の表示画面に第1および第2画像を
同時に表示しても、それらの各画像を明瞭に表示するこ
とができる。
【0097】請求項2の本発明によれば、地中にある推
進体の先端部に送信アンテナが設けられ、この送信アン
テナから電磁波を発生する。地上では、受信アンテナに
よって、送信アンテナから土壌を介する電磁波を受信す
る。送信アンテナから受信アンテナまでの電磁波の経路
の途中に埋設物が存在すると、受信アンテナで受信され
る電磁波の強度が変化し、これによって埋設物を容易に
検出することができる。しかも、地上に到達する電磁波
の強度は低くてもよいので、電波障害などの問題を予防
することができる。
【0098】さらに本発明によれば、ドリルヘッドに送
信アンテナが設けられ、この送信アンテナから電磁波が
発生されて地表面上で受信アンテナで電磁波が受信され
るので、前述の請求項1における土壌中を往復伝搬する
電磁波の経路に比べて、請求項2の構成では、約1/2
であって、その伝搬経路はいわば片道だけであるので、
送信アンテナから発生された電磁波が地表面上で受信ア
ンテナに受信されるまでの減衰量が、約半分になる。し
たがってドリルヘッド先端部の検出を正確に行うことが
できる。また送信アンテナから受信アンテナまでの電磁
波伝搬可能距離が長くなるので、ドリルヘッド先端部が
土壌中で深い位置にあっても、その位置を検出すること
ができる。
【0099】またこの請求項2の本発明によれば、前述
と同様にして、単一の表示画面に第1および第2画像が
表示され、ドリルヘッドの付近における埋設物の配置
を、リアルタイムで3次元的に直感的に把握することが
容易である。
【0100】請求項3の本発明によれば、座標(θ,
t)の第1画像が、ドリルヘッドの軸線を中心とする仮
想円50上に、半径方向の長さを反射時間に対応して表
示されるので、ドリルヘッドの付近における土壌中の埋
設物の配置を、容易に把握することができる。
【0101】請求項4の本発明によれば、第1画像の座
標(θ,t)の2次元データの移動距離は、座標(x,
t)の第2画像の移動距離xの最終の値、たとえば走行
中のドリルヘッドの現在の位置と同一であり、これによ
ってドリルヘッドの軸線まわりの埋設物の位置と、その
ドリルヘッドと埋設物との間の距離とを、容易に把握す
ることができる。
【0102】請求項5の本発明によれば、角度選択手段
によって選択された角度θに対応する第2画像だけを目
視表示手段によって表示し、これによって目視表示手段
の表示画面上に不要な第2画像が表示されることを防
ぎ、埋設物の3次元的な把握をさらに容易にすることが
できる。
【0103】請求項6の本発明によれば、画像選択手段
によって第1および第2画像のいずれか一方のみを選択
して目視表示手段の表示画面に表示し、これによって不
要な画像が表示されず、ドリルヘッド付近の埋設物の有
無の状況を容易に把握することができるようになる。
【0104】請求項7の本発明によれば、ドリルヘッド
から地中埋設物までの距離を、簡単な演算を行うだけ
で、正確に算出することができ、その埋設物がドリルヘ
ッドによって破損することを未然に回避することが確実
に可能になる。
【0105】請求項8の本発明によれば、ドリルヘッド
が埋設物に接近していることを容易にかつ高精度で判定
することができ、ドリルヘッドによる埋設物の破損を未
然に回避することが確実である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の地中推進工法における
探査装置の電気回路17の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の実施の一形態の地中推進工法を示す断
面図である。
【図3】推進体2のドリルヘッド5付近の断面図であ
る。
【図4】図4(1)は、送信アンテナ16aに与えられ
るインパルス送信信号p1の波形を示す。受信アンテナ
16bによって受信される受信信号は、図4(2)の参
照符p2,p3で示される。
【図5】推進体2を用いて土壌1を推進している状態を
示す。
【図6】出力回路29の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図7】目視表示手段63の表示画面30を示す図であ
る。
【図8】目視表示手段63の表示画面30を示す図であ
る。
【図9】図6のステップr6において表示される目視表
示手段63の表示画面30の正面図である。。
【図10】目視表示手段63の表示画面30の正面図で
ある。
【図11】目視表示手段63の表示画面30の正面図で
ある。
【図12】ドリルヘッド5の先端部9の軸線11まわり
の角度を補正するための構成を簡略して示す断面図であ
る。
【図13】ゾンデ65が収納されたドリルヘッド5の一
部の斜視図である。
【図14】出力回路29の一部の構成を示すブロック図
である。
【図15】図14に示される出力回路29の一部によっ
て達成される動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図16】図14および図15の構成および動作によっ
て目視表示手段63の表示画面30によって表示される
画像を示す図である。
【図17】推進体2の移動距離xと反射時間tjと反射
強度とを説明するための図である。
【図18】式2の値iと伝搬速度viと値jと反射時間
tjの座標平面における複数の各伝搬速度viと臨界反
射時間tBiとの関係を示す図である。
【符号の説明】
2 推進体 4 推進体本体 5 ドリルヘッド 9 先端部 10 傾斜面 11 軸線 14 埋設物 16a 送信アンテナ 16b 受信アンテナ 17 電気回路 19 出力手段 20 パルス発生回路 21 駆動手段 22 増幅回路 23 処理回路 29 出力手段 30 表示画面 31 角度検出手段 32 推進距離検出手段 33 選択入力手段 34 第1画像 35,35a〜35d 第2画像 40 メモリ 46 推進駆動手段 50 円 63 目視表示手段 65 ゾンデ 66 磁界検出手段

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土壌中を推進する推進体のドリルヘッド
    に、電磁波を発生し反射波を受信する送信および受信ア
    ンテナを設け、 推進体を、ドリルヘッドよりも推進方向上流側で軸線方
    向に押込むとともに、少なくともドリルヘッドを軸線ま
    わりに角変位する推進駆動手段と、 送信および受信アンテナに送信信号を与えて駆動すると
    ともに、反射波の受信信号を演算処理して地中埋設物の
    反射時間を求める手段と、 ドリルヘッドの軸線まわりの角度位置を検出する角度検
    出手段と、 推進体が推進して移動した移動距離を検出する移動距離
    検出手段と、 表示画面を有する目視表示手段と、 出力回路であって、目視表示手段の単一の表示画面に、 演算処理手段と角度検出手段との出力に応答して、前記
    角度θと埋設物の反射時間tとを座標(θ,t)とする
    移動距離xに対応する第1画像データを生成して第1画
    像を表示させるとともに、 演算処理手段と移動距離検出手段との出力に応答して、
    移動距離xと反射時間tとを座標(x,t)とする前記
    角度θに対応する第2画像データを生成して第2画像を
    表示させる出力回路とを含むことを特徴とする地中推進
    工法における探査表示装置。
  2. 【請求項2】 土壌中を推進する推進体のドリルヘッド
    に、電磁波を発生する送信アンテナを設け、 推進体を、ドリルヘッドよりも推進方向上流側で軸線方
    向に押込むとともに、少なくともドリルヘッドを軸線ま
    わりに角変位する推進駆動手段と、 送信アンテナに送信信号を与えて駆動する手段と、 電磁波の反射波を受信する受信アンテナと、 受信アンテナからの受信信号を演算処理して地中埋設物
    の反射時間を求める手段と、 ドリルヘッドの軸線まわりの角度位置を検出する角度検
    出手段と、 推進体が推進して移動した移動距離を検出する移動距離
    検出手段と、 表示画面を有する目視表示手段と、 出力回路であって、目視表示手段の単一の表示画面に、 演算処理手段と角度検出手段との出力に応答して、前記
    角度θと埋設物の反射時間tとを座標(θ,t)とする
    移動距離xに対応する第1画像データを生成して第1画
    像を表示させるとともに、 演算処理手段と移動距離検出手段との出力に応答して、
    移動距離xと反射時間tとを座標(x,t)とする前記
    角度θに対応する第2画像データを生成して第2画像を
    表示させる出力回路とを含むことを特徴とする地中推進
    工法における探査表示装置。
  3. 【請求項3】 第1画像は、ドリルヘッドの軸線を中心
    とし、その中心からの半径方向の長さを反射時間に対応
    して反射波の分布を表すことを特徴とする請求項1また
    は2記載の地中推進工法における探査表示装置。
  4. 【請求項4】 第2画像の移動距離xの最終の値は、第
    1画像が表示される移動距離に対応することを特徴とす
    る請求項1〜3のうちの1つに記載の地中推進工法にお
    ける探査表示装置。
  5. 【請求項5】 前記角度θのうち、1または複数の角度
    θを選択する角度選択手段を含み、 出力回路は、角度選択手段の出力に応答して、選択され
    た角度θに対応する第2画像だけを、目視表示手段によ
    って表示させることを特徴とする請求項1〜4のうちの
    1つに記載の地中推進工法における探査表示装置。
  6. 【請求項6】 第1および第2画像を選択する画像選択
    手段を含み、 出力回路は、画像選択手段の出力に応答して、選択され
    た第1画像または第2画像のいずれか一方のみを、目視
    表示手段によって表示させることを特徴とする請求項1
    〜5のうちの1つに記載の地中推進工法における探査表
    示装置。
  7. 【請求項7】 移動距離xと反射時間tとで構成される
    x−t平面上において、出力回路が生成した第2画像デ
    ータの信号強度を、特定の移動距離xにおける反射時間
    t毎に、電磁波の土壌中における予め設定された複数の
    伝搬速度viに対応する各傾きに沿って加算する信号強
    度加算手段と、 信号強度加算手段で生成された各伝搬速度vi毎の加算
    反射信号強度の収斂度から土壌中の伝搬速度vpを特定
    し、その伝搬速度vpを用いて埋設物までの距離を算出
    する距離算出手段と、 距離算出手段で算出された距離が所定値以下であるかど
    うかを判断し、算出距離が前記所定値以下であるとき、
    推進駆動手段による推進体の移動の停止を指示する推進
    停止手段とを含むことを特徴とする請求項1〜6のうち
    の1つに記載の地中推進工法における探査表示装置。
  8. 【請求項8】 移動距離xと反射時間tとで構成される
    x−t平面上において、出力回路が生成した第1画像デ
    ータの信号強度を、特定の移動距離xにおける反射時間
    t毎に、電磁波の土壌中における予め設定された複数の
    伝搬速度viに対応する各傾きに沿って加算する信号強
    度加算手段と、 信号強度加算手段で生成した各伝搬速度vi毎の加算反
    射信号強度の各伝搬速度vi毎に設定された所定の臨界
    反射時間tBi以下の領域内の振幅値が、所定の閾値S
    T以上となるかどうかを判断し、その振幅値が前記閾値
    ST以上であるとき、推進駆動手段による推進体の移動
    の停止を指示する推進停止手段とを含むことを特徴とす
    る請求項1〜6のうちの1つに記載の地中推進工法にお
    ける探査表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011528784A (ja) * 2008-05-30 2011-11-24 アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド 広帯域rf探知
JP7218471B1 (ja) 2022-10-24 2023-02-06 応用地質株式会社 コヒーレントノイズ特定方法及び埋設管の位置検出方法

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