JPH10132950A - 探査レーダ装置の信号処理方法 - Google Patents

探査レーダ装置の信号処理方法

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JPH10132950A
JPH10132950A JP8286881A JP28688196A JPH10132950A JP H10132950 A JPH10132950 A JP H10132950A JP 8286881 A JP8286881 A JP 8286881A JP 28688196 A JP28688196 A JP 28688196A JP H10132950 A JPH10132950 A JP H10132950A
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JP
Japan
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antenna
sequence
reflected wave
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JP8286881A
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English (en)
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Shigetoshi Hata
成年 畑
Toshio Takatsuka
外志夫 高塚
Sadao Sugimoto
禎男 杉本
Susumu Baba
進 馬場
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AIREC GIKEN KK
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
AIREC GIKEN KK
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、探査対象の埋設物に対し同時間帯
に存在する反射波等が及ぼす悪影響の点を解決した探査
レーダ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 探査対象における埋設物の存在位置を探
査する探査レーダ装置の信号処理方法であって、探査対
象内部に向けてアンテナを介して電磁波を送信し、この
電磁波の探査対象内部の埋設物による反射波をアンテナ
を介して受信し、この受信波をもとに当該受信点におけ
る所定の範囲のデータ値列をアンテナの移動に伴って各
受信点毎に求め、これら求められた各データ値列と当該
各データ値列の平均値との差を算出することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中等の探査対象
に埋設されている埋設物や空洞等の存在や位置をパルス
レーダを用いて探査する探査レーダ装置の信号処理方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のパルスレーダ法を用いた埋設物探
査における概念を図5及び図6に示す。このパルスレー
ダ法を用いた地中の埋設物や空洞等(以下、単に埋設
物)の探査では、探査レーダ装置1により地表面を走査
しながら、水平方向で等間隔な地点において探査レーダ
装置1に搭載された送信アンテナ15から地中に向けて
電磁波を送信し、地中の埋設物T等からの反射波を探査
レーダ装置1に搭載された受信アンテナ17により受信
する。
【0003】ところで、図5に示すように一般に探査レ
ーダ装置1の送信アンテナ15および受信アンテナ17
は、指向角が広く埋設物T直上でなくとも、水平方向で
離れた地点においても電磁波を送信したり、伝播してく
る埋設物Tからの斜め方向の反射波を受信する。このと
き、上記の反射波は図6に示すように、探査レーダ装置
1が埋設物T直上にある時に比べ受信までの時間差は大
きく観測される。従って、地表面上の多数の地点で測定
を行い、得られた地中からの反射波を図7に示すように
反射波の振幅値を数段階に分け、それぞれ異なる配色を
し、地中断面図として表示する。縦方向に観測時間、横
方向にアンテナ移動距離をとる座標系に上記した各観測
点で得られた地中の反射波を観測点、つまり距離ごとに
順次並び変えると、図7に示すような地中の観測パター
ンが得られる。この得られた観測パターンにおいて、埋
設物Tの観測パターンは、反射波の振幅ゼロ値から立ち
上がる点、または振幅のピーク点に注目すると双曲線状
を示すことがわかる。
【0004】以上のことから、埋設物Tの水平位置は、
電磁波伝播経路が最短な地点、言い換えれば、反射波受
信までの時間が最短な地点、すなわち、双曲線状の埋設
物Tの観測パターンの頂点位置である。
【0005】従来、双曲線状の埋設物Tの観測パターン
を判別することが困難である場合は、探査レーダの特徴
である地表面反射波の影響が顕著である場合である。空
気と土の境界で送信された電磁波はアンテナと地表面と
の距離が極めて近いため、振幅の大きな反射波が生じ
る。その過渡的な応答波が、双曲線状の埋設物Tの観測
パターンを判別することを困難にする反射波である。地
表面反射波に水平に並ぶ過渡応答反射波列の中から過渡
応答反射波と同等か、あるいは過渡応答反射波よりも小
さな振幅の双曲線状の埋設物Tの観測パターンを判別す
ることは困難である。
【0006】上述の双曲線状の埋設物Tからの観測パタ
ーンを判別することを困難にする過渡的な応答波を除去
するため、処理するデータ値列{x(n)}(n=0,
1,2,…,max;データ値列No.)に対し、水平
方向にある間隔M(M=1,2,3,…)だけ離れたデ
ータ値列{x(n+M)}を処理するデータ値列{x
(n)}から差し引き表示していく方法である差処理、
および、全てのデータ値列{x(n)}を用いて求めた
平均値列{X(n)}を、全ての各々のデータ値列{x
(n)}より差し引き表示する方法である平均差処理が
従来技術として存在する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、地中に
は、様々な砂礫層、粘土層等により地層が構成されて存
在し、また地下水や岩盤等が存在しているため、極めて
不均一な状態である。また、探査レーダは主にビジネス
街や住宅街の道路上および歩道上で使用されるため、送
受信する電磁波の放射角の広さにより、建造物の基礎や
道路の側溝等からの反射波の影響を受けることが少なく
ない。
【0008】従って、従来のように単純に差処理や平均
差処理を施す場合、それぞれ、図8に示すとおり埋設物
からの双曲線状の信号反射波列R11が存在する観測時
間帯とほぼ同じ観測時間帯に同様に埋設物からの双曲線
状の信号反射波列R13が存在するように埋設物が水平
方向にほぼ平行に併設されている場合や、図9に示すと
おり埋設物からの双曲線状の信号反射波列R11が存在
する観測時間帯とほぼ同じ観測時間帯に構造物の基礎等
からの斜めの反射波列R15が存在する場合には、従来
の差処理や平均差処理の結果、埋設物からの双曲線状の
反射波列R11をより明確にすることはできず、むし
ろ、不明確さを増してしまう場合が少なくない。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、地表面反射波の過渡応答である繰り返し水平反射波
列を取り除くデータ値列{x(n)}に着目した演算方
法に着目して、探査対象の埋設物に対し同時間帯に存在
する反射波もしくは反射波列が及ぼす悪影響の点を解決
した地表面反射波の過渡応答である繰り返し水平反射波
列を取り除くデータ値列{x(n)}に着目した探査レ
ーダ装置の信号処理方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明は、探査対象における埋設
物の存在位置を探査する探査レーダ装置の信号処理方法
であって、探査対象内部に向けてアンテナを介して電磁
波を送信し、この電磁波の探査対象内部の埋設物による
反射波をアンテナを介して受信し、この受信波をもとに
当該受信点における所定の範囲のデータ値列をアンテナ
の移動に伴って各受信点毎に求め、これら求められた各
データ値列と当該各データ値列の平均値との差を算出す
ることを要旨とする。
【0011】請求項1記載の本発明では、探査レーダ装
置を用いて探査対象内部の埋設物の存在位置を探査する
際に、まず探査対象内部に向けてアンテナを介して電磁
波を送信し、この電磁波の探査対象内部の埋設物による
反射波をアンテナを介して受信する。次に、この受信波
をもとに当該受信点における所定の範囲のデータ値列を
アンテナの移動に伴って各受信点毎に求め、これら求め
られた各データ値列と当該各データ値列の平均値との差
を算出する。このようにして得られたデータ値列は同時
時間帯に存在する反射波もしくは反射波列が及ぼす影響
が除去されたものとなる。
【0012】また、請求項2記載の発明は、探査対象内
部に向けてアンテナを介して電磁波を送信し、この電磁
波の探査対象内部の埋設物による反射波をアンテナを介
して受信して、当該探査対象における埋設物の存在位置
を探査する探査レーダ装置の信号処理方法であって、予
測される埋設物の埋設深度Dとアンテナを介して送受信
される電磁波の放射角θ及びアンテナの移動に伴い等間
隔で受信する受信点間隔Lから(2Dtanθ)/L=
(2N+1)を求め、受信点数N(N=1,2,3,
…)の値を決定するステップと、{m}={n−N,n
−N+1,n−N+2,…,n,n+1,…,n+N
(n=0,1,2,…,max),m=0,1,2,
…,2N}とし、m<0のときはm=0,m>2Nのと
きはm=2Nとするとき、アンテナ移動距離方向に1受
信点づつ移動しながら、受信点nにおけるデータ値列
{x(n)}={x0 (n)+x1 (n)+x2 (n)
+……+xk-1 (n)+xk (n)}(n=0,1,
2,…,max,k=0,1,2,…,max)とその
前後の受信点のそれぞれN点ずつを併せた、計(2N+
1)点のデータ値列{x(n)}を用いて、平均データ
値列{X(n)}={x(n−N)+x(n−N+1)
+x(n−N+2)+…+x(n)+x(n+1)…+
x(n+N)}/(2N+1)={X(n)}を求める
ステップと、受信点nにおけるデータ値列{x(n)}
から平均データ値列{X(n)}を差し引くことによっ
て求められるデータ値列{y(n)}={x(n)}−
{X(n)}を求め、当該データ値列{y(n)}を受
信点nにおける探査値として表示するステップとを有す
ることを要旨とする。
【0013】請求項2記載の本発明では、探査レーダ装
置を用いて探査対象内部の埋設物の存在位置をアンテナ
を移動させて探査する際に、まず探査対象内部に向けて
アンテナを介して電磁波を送信し、この電磁波の探査対
象内部の埋設物による反射波をアンテナを介して受信す
る。次に、この受信波をもとに当該受信点nにおける所
定の範囲のデータ値列{x(n)}={x0 (n)+x
1 (n)+x2 (n)+……+xk-1 (n)+x
k (n)}をアンテナの移動に伴って各受信点n毎に求
める。これら求められた各データ値列{x(n)}とそ
の前後の受信点のそれぞれN点ずつを併せた、計(2N
+1)点のデータ値列{x(n)}を用いて、平均デー
タ値列{X(n)}={x(n−N)+x(n−N+
1)+x(n−N+2)+…+x(n)+x(n+1)
…+x(n+N)}/(2N+1)={X(n)}を求
める。次に当該各データ値列の平均データ値列{X
(n)}と当該受信点nにおけるデータ値列{x
(n)}との差を算出する。このようにして得られたデ
ータ値列{y(n)}は同時時間帯に存在する反射波も
しくは反射波列が及ぼす影響が除去されたものとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。
【0015】図1は本発明の探査レーダ装置の一実施の
形態に係る地中レーダ装置の構成を示すブロック図であ
る。本実施形態の地中レーダ装置1は、地中レーダ装置
1を構成する各部を制御するコントローラ11と、コン
トローラ11の駆動命令に従ってパルスを発生し送信ア
ンテナ15に出力するパルス発生部13と、パルス発生
部13で発生されたパルスに従って所定の電磁波を地中
に向けて送信出力する無指向性の送信アンテナ15と、
この送信アンテナ15を介して出力され、地中の各種埋
設物、構造物、あるいは地層構成等により反射された地
中からの電磁波を受信し電気信号として出力する無指向
性の受信アンテナ17と、この受信アンテナ17から電
気信号を増幅する増幅部19と、この増幅部19で増幅
されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変
換部21と、このA/D変換部21からのデジタル信号
を、基準信号、過去の参照信号等と共に格納するメモリ
23と、このメモリ23に格納される信号値を適宜読み
出してウインドウ処理、平均差処理等の各種信号処理を
行う信号処理部25と、この信号処理部25で得られた
信号波形等をコントローラ11の制御命令に従って、例
えば受信波の振幅値毎に段階的に色分けしてカラー表示
する表示部27とを備える。
【0016】なお、図1には図示していないが、地中レ
ーダ装置1の位置および移動距離を適宜検出し、信号処
理部25での信号処理に供するための位置検出部が備え
られる。この位置検出部における位置および移動距離の
検出は、当該地中レーダ装置1を走行移動せしめる車輪
等の走行手段や、GPSにより行われる。
【0017】次に、図2を参照して、地中レーダ装置1
のアンテナ(送信アンテナ15、受信アンテナ17)位
置と、当該アンテナで送受信される電磁波の放射および
受信範囲における埋設物での反射の概念を説明する。図
2において、探索目標とする埋設物Tの予測される埋設
深度をDとする。このとき、地中レーダ装置1の送信ア
ンテナ15、受信アンテナ17により送受信される電磁
波の指向性による電磁波の放射および受信角度をθとす
ると、埋設物Tからの反射波を含むデータ値列{x
(n)}は、地中レーダ装置1が埋設物Tの直上に位置
する水平位置より前後、それぞれ、Dtanθだけ離れ
た位置までの範囲内、つまり前後併せて2Dtanθの
水平距離の範囲内に存在することが判る。
【0018】次に、本発明の概念を本実施の形態に則し
て説明する。本実施の形態では、パルスレーダ法の原理
でもあるように、送信アンテナ15および受信アンテナ
17を介して電磁波を送受信し、電磁波の無指向性によ
る電磁波の放射および受信角度によって形成される埋設
物Tからの双曲線状の受信波列を、地表面反射波の過渡
応答である繰り返し水平反射波列を取り除くことにより
抽出するようにしている。そのために、受信点nにおけ
るデータ値列{x(n)}に着目して、データ値列{x
(n)}の平均値を計算する水平方向の最も有効な範囲
を決定し、しかも受信点nにおけるデータ値列{x
(n)}を1列毎に連続性を保ったまま、受信点nにお
けるデータ値列{x(n)}から受信点nを中心とする
有効範囲における平均値列{X(n)}を差し引く演算
を行う。これにより、地盤内における水平方向の状況、
例えば埋設物の輻輳状況や隣接する構造物の基礎の存在
等の変化にも有効となる。
【0019】すなわち、受信点nにおけるデータ値列
{x(n)}の平均値を計算する水平方向の最も有効な
範囲を求める手段は、送信アンテナ15および受信アン
テナ17によって送受信される電磁波の放射角に基づく
計算である。これにより、探査対象の埋設物Tの影響を
受けた地中からの受信波のみを処理することができる。
【0020】一方、受信点nにおけるデータ値列{x
(n)}を1列毎に連続性を保ったまま、受信点nにお
けるデータ値列{x(n)}から受信点nを中心とする
有効範囲における平均値列{X(n)}を差し引く演算
は、受信点nにおけるデータ値列{x(n)}が、水平
方向に等間隔に収集される、電磁波の放射角内において
観測されるデータ値列であることに対応している。従っ
て、埋設物Tの影響を受けたデータ値列{x(n)}の
みに対するデータ値列{x(n)}に着目した演算を行
うことが可能となり、本発明の目的である地表面反射波
の過渡応答である、繰り返し水平反射波列を取り除くデ
ータ値列{x(n)}に着目した演算方法において、探
査対象の埋設物に対し同時間帯に存在する反射波もしく
は反射波列が及ぼす悪影響の点を解決した、地表面反射
波の過渡応答である繰り返し水平反射波列を取り除くた
めのデータ値列{x(n)}に着目した演算を行うこと
ができるようになる。
【0021】次に、図3に示すフローチャートを参照し
て本実施形態における信号の処理手順を説明する。図3
を参照するに、まずステップS11でこれから処理を行
おうとする収集されたデータ値列{x(n)}(n=
0,1,2,…,max;データ値列No.)に対し、
ステップS13において、処理を行う範囲のパラメータ
である受信点数Nの値を決定する。
【0022】ここで図2を参照して、受信点数Nの値を
決定する計算方法を説明する。上述したように、埋設物
Tは、地中レーダ装置1が埋設物Tの直上に位置する水
平位置より前後併せて2Dtanθの水平距離の範囲に
存在することから、アンテナの移動に伴い等間隔で受信
する受信点間隔の距離をLとすると、2Dtanθを各
々のデータ値列{x(n)}の測定位置間隔の距離Lで
除した値が(2N+1)である。すなわち、(2Dta
nθ)/L=(2N+1)を求めることになる。このよ
うな計算方法により、探査対象の埋設物Tの影響を受け
た地中からの反射波のみを限定した、地表面反射波の過
渡応答である繰り返し水平反射波列を取り除くための、
データ値列{x(n)}に着目した演算を行うことがで
きる。
【0023】次に、処理するデータ値列{x(n)}
(n=0,1,2,…,max;データ値列No.)の
前後2N(N=1,2,3,…)点のデータ値列が存在
するか否かを確認し(ステップS17)、存在しなけれ
ば全データ値列のうち最端のデータ値列(最初かもしく
は最後のデータ値列)を用いて補完する(ステップS1
9)。
【0024】次に、ステップS13乃至S19で得られ
たデータ値列を用いて移動平均値列{X(n)}を計算
し(ステップS21)、つづいて元のデータ値列{x
(n)}から、得られた移動平均値列{X(n)}を差
し引くことによって、補正された値{y(n)}を求め
る(ステップS23)。この一連の手順をデータ値列の
本数分だけ繰り返す(ステップS25,S27)。
【0025】すなわち、{m}={n−N,n−N+
1,n−N+2,…,n,n+1,…,n+N(n=
0,1,2,…,max),m=0,1,2,…,2
N}とし、m<0のときはm=0,m>2Nのときはm
=2Nとするとき、アンテナ移動距離方向に1受信点づ
つ移動しながら、受信点nにおけるデータ値列{x
(n)}={x0 (n)+x1 (n)+x2 (n)+…
…+xk-1 (n)+xk (n)}(n=0,1,2,
…,max,k=0,1,2,…,max)と、その前
後の受信点のそれぞれN点ずつを併せた、計(2N+
1)点のデータ値列{x(n)}を用いて、平均データ
値列{X(n)}={x(n−N)+x(n−N+1)
+x(n−N+2)+…+x(n)+x(n+1)…+
x(n+N)}/(2N+1)={X(n)}を求め、
さらに受信点nにおけるデータ値列{x(n)}から平
均データ値列{X(n)}を差し引くことによってデー
タ値列{y(n)}={x(n)}−{X(n)}を求
める。このデータ値列{y(n)}を受信点nにおける
探査値とし、データ値列{y(n)}を表示する(ステ
ップS29)。
【0026】このような信号処理手順となっていること
から、探査において埋設物Tが標的となった間に収集さ
れたデータ値列{x(n)}のみに対する、地表面反射
波の過渡応答である繰り返し水平反射波列を取り除くた
めの、データ値列{x(n)}に着目した演算を行うこ
とができ、観測パターン図が不連続にならない。
【0027】次に図4を参照して、本実施形態における
作用について説明する。図4は地中レーダで測定される
地中の断面図を表す探査結果のイメージ図である。同図
においてP1,P2,P3はそれぞれ埋設物Tからの信
号反射波列、P4は地中の地層変化の影響により生じる
反射波列、P5は構造物の基礎の影響により生じる反射
波列、P6は地表面反射波の過渡応答による水平波列群
とする。
【0028】図4に示すように、本実施形態における移
動平均差を実施するために設定される水平距離間隔つま
り観測点数に基づくウインドウWを図中の矢印の方向に
移動させる。このウインドウWは処理計算幅を示すもの
である。このとき、処理の開始と終了においては、ウイ
ンドウWにおける中央の観測点での反射波データからウ
インドウW内の平均値を差し引く処理を実施するため、
それぞれ、最端の反射波データを、最大、ウインドウW
内観測点数より1差し引いた数の2分の1の数用いて補
完する方法で実施する。また、地盤内の状況に合わせ、
ウインドウWの幅、つまり、設定する観測点の数を調整
することにより、埋設物Tからの双曲線状の反射波列P
1,P2,P3をより明確に抽出できるように調整する
ことができる。
【0029】上述したように、図4に示すような従来で
は適用効果があまり期待できなかった複雑な地盤内の状
態においても、本実施形態においては地表面反射波の過
渡応答である繰り返し水平反射波列を取り除くことによ
る適用効果が期待できる。
【0030】尚、上記の実施例では地中探査に適用した
場合を例にとって説明したが、本発明はこれに限定され
ること無く、例えばコンクリート構造物の床、壁、天井
内に配筋、配管された鉄筋あるいは管の位置を探査する
場合に適用することができ、この場合には、その配筋、
配管等の具合が異なる場合においても適正な配筋、配管
位置を探査することが可能であり、従来の適用可能範囲
を広げることによる探査の効率化を図ることができる。
【0031】上述してきたように、本実施形態による移
動平均差処理は、地表面反射によって引き起こされる後
の過渡応答波をある程度除去することができる平均差処
理であり、地中のような極めて不均一であり、なおか
つ、構造物の基礎や埋設物の輻輳具合そして地層変化
等、局所的な状況の変化が大きいことを考慮しているた
め、現場における地盤内の状況に合った水平方向範囲で
の平均値を用いた差処理が、1つの観測点毎に移動する
ことによって連続性を保ったままスムーズに実行でき
る。従って、従来では適用効果があまり期待できなかっ
た複雑な地盤内状態における差処理および平均差処理と
比べ、埋設物からの双曲線状の反射波列をより明確に表
示することができるため、探査の精度および効率が向上
する。
【0032】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の探査レー
ダ装置は、所定の範囲のデータ値列を処理対象とし、か
つ各受信点毎に求められた各データ値列と当該各データ
値列の平均値との差を算出して探査対象に係るデータ値
列とするようにしたので、探査対象の埋設物に対し同時
間帯に存在する反射波もしくは反射波列が及ぼす影響を
除去することが可能となり、探査の精度および効率が向
上する等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地中レーダ装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】アンテナ位置とアンテナで送受信される電磁波
の放射および受信範囲における埋設物での反射の概念を
説明する説明図である。
【図3】本発明における計算処理手順を説明するための
フローチャートである。
【図4】地中レーダにより測定される地中断面の観測パ
ターン図である。
【図5】地中レーダを用いて地下埋設物を探査する概念
を説明する説明図である。
【図6】地中レーダを用いて地下埋設物を探査する概念
を説明する説明図である。
【図7】パルスレーダ法による地中における埋設物の観
測パターン図である。
【図8】アンテナ位置と埋設物の観測パターンとの関係
を示す図であり、埋設物が近接に併設されている場合の
関係を示す図である。
【図9】アンテナ位置と埋設物の観測パターンとの関係
を示す図であり、埋設物の近接に構造物の基礎が存在す
る場合の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 地中レーダ装置 11 コントローラ 13 パルス発生部 15 送信アンテナ 17 受信アンテナ 19 増幅部 21 A/D変換部 23 メモリ 25 信号処理部 27 表示部 P1 埋設物からの観測パターン1 P2 埋設物からの観測パターン2 P3 埋設物からの観測パターン3 P4 地層境界面からの観測パターン P5 構造物の基礎からの観測パターン P6 地表面反射波の過渡応答による水平波列群 R11,R13,R15 埋設物からの双曲線状の反射
波列 R17 構造物基礎からの斜線状の反射波列 T 埋設物 W ウインドウ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 禎男 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 馬場 進 東京都台東区元浅草三丁目18番10号 アイ レック技建株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探査対象における埋設物の存在位置を探
    査する探査レーダ装置の信号処理方法であって、 探査対象内部に向けてアンテナを介して電磁波を送信
    し、この電磁波の探査対象内部の埋設物による反射波を
    アンテナを介して受信し、この受信波をもとに当該受信
    点における所定の範囲のデータ値列をアンテナの移動に
    伴って各受信点毎に求め、これら求められた各データ値
    列と当該各データ値列の平均値との差を算出することを
    特徴とする探査レーダ装置の信号処理方法。
  2. 【請求項2】 探査対象内部に向けてアンテナを介して
    電磁波を送信し、この電磁波の探査対象内部の埋設物に
    よる反射波をアンテナを介して受信して、当該探査対象
    における埋設物の存在位置を探査する探査レーダ装置の
    信号処理方法であって、 予測される埋設物の埋設深度Dとアンテナを介して送受
    信される電磁波の放射角θ及びアンテナの移動に伴い等
    間隔で受信する受信点間隔Lから(2Dtanθ)/L
    =(2N+1)を求め、受信点数N(N=1,2,3,
    …)の値を決定するステップと、 {m}={n−N,n−N+1,n−N+2,…,n,
    n+1,…,n+N(n=0,1,2,…,max),
    m=0,1,2,…,2N}とし、m<0のときはm=
    0,m>2Nのときはm=2Nとするとき、アンテナ移
    動距離方向に1受信点づつ移動しながら、受信点nにお
    けるデータ値列{x(n)}={x0 (n)+x
    1 (n)+x2 (n)+……+xk-1 (n)+x
    k (n)}(n=0,1,2,…,max,k=0,
    1,2,…,max)とその前後の受信点のそれぞれN
    点ずつを併せた、計(2N+1)点のデータ値列{x
    (n)}を用いて、平均データ値列{X(n)}={x
    (n−N)+x(n−N+1)+x(n−N+2)+…
    +x(n)+x(n+1)…+x(n+N)}/(2N
    +1)={X(n)}を求めるステップと、 受信点nにおけるデータ値列{x(n)}から平均デー
    タ値列{X(n)}を差し引くことによって求められる
    データ値列{y(n)}={x(n)}−{X(n)}
    を求め、当該データ値列{y(n)}を受信点nにおけ
    る探査値として表示するステップとを有することを特徴
    とする探査レーダ装置の信号処理方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1291669A1 (de) * 2001-09-05 2003-03-12 Österreichische Bundesbahnen Vorrichtung und Verfahren Zum Aufzeigen von Inhomogenitäten in zumindest einer schneeschichte
JP2007163271A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Kddi Corp 地中レーダ画像処理法
JP2008107249A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Matsushita Electric Works Ltd 物体探知装置
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KR101449957B1 (ko) * 2013-04-26 2014-10-15 한밭대학교 산학협력단 지표면 투과영상 시스템 및 그 이미지 처리 방법

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