JP2866885B2 - 埋設媒質中の物体の深度と埋設媒質の比誘電率の測定方法および装置 - Google Patents

埋設媒質中の物体の深度と埋設媒質の比誘電率の測定方法および装置

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JP2866885B2
JP2866885B2 JP2019088A JP1908890A JP2866885B2 JP 2866885 B2 JP2866885 B2 JP 2866885B2 JP 2019088 A JP2019088 A JP 2019088A JP 1908890 A JP1908890 A JP 1908890A JP 2866885 B2 JP2866885 B2 JP 2866885B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電磁波法を用いて地中またはコンクリート
等の媒質中に埋設された物体を精度良く、かつ効率良く
探査する埋設媒質中の物体の深度と埋設媒質の比誘電率
の測定を行う埋設媒質中の物体の深度と埋設媒質の比誘
電率の測定方法および測定装置に関するものである。
[従来の技術] 第3図に従来の電磁波法を用いた埋設物探知のための
計測系の構成図を示す。同図において、1は本体装置
部、2はアンテナ部、3は信号ケーブルである。
そして、本体装置部1は、埋設媒質中からの反射信号
採取の開始、終了を行うスイッチ部4、受信信号の受信
時間・受信電圧の条件を設定する信号制御部5、信号の
演算処理を行う信号処理部6、埋設媒質中からの反射信
号を記録する記憶部7、埋設媒質中からの反射信号を表
示する画像表示部8、画像表示部8の表示画面データを
装置外へ出力する信号出力部9、これらの各部を制御す
る制御部10から構成されている。
また、アンテナ部2は、パルス発生器11から送出され
た電気パルスによって生じた電磁波を埋設媒質中に送出
する送信アンテナ12と埋設媒質中の埋設物等で反射し再
び埋設媒質表面に帰ってきた反射信号を受信する受信ア
ンテナ13と受信した反射信号を電気信号に変換する受信
器14とから構成されている。
また、信号ケーブル3は、埋設物から反射してきた信
号とアンテナ部2への制御信号の伝送を行う伝送路であ
る。
なお、20は埋設媒質、21は埋設物である。
次に電磁波法を用いた埋設物探査の概念を第4図に示
す。電磁波法を用いた埋設物の探査では、アンテナ部2
を探査対象の埋設媒質表面を走査しながら、水平方向で
等間隔な地点においてアンテナ部2に搭載された送信ア
ンテナ12から埋設媒質20中に向けて電磁波を送信し、媒
質中の埋設物21等からの反射波をアンテナ部2に搭載さ
れた受信アンテナ13により受信する。
ところで、一般にアンテナ部2の送信アンテナ12およ
び受信アンテナ13は、指向角が広く埋設物21直上でなく
とも、水平方向で離れた地点においても電磁波を送信し
たり、伝播してくる埋設物21からの斜め方向の反射波を
受信する。このとき、上記の反射波は、第4図に示すよ
うに、アンテナ部2が埋設部21直上にある時に比へ受信
までの時間差は大きく観測される。従って、埋設媒質表
面上の多数の地点で測定を行い、得られた埋設媒質20中
からの反射波を本体装置部1の画像表示部8において画
像化する。縦軸方向に観測時間、横軸方向にアンテナ移
動距離をとる座標系に上記した各観測点で得られた埋設
媒質20中の反射波を観測点、つまり距離ごとに順次並び
変えると、第5図に示すような埋設媒質20中の観測パタ
ーンが得られる。
この得られた観測パターンにおいて、埋設物21の観測
パターンは、反射波の立ち上がりのゼロクロス点、また
は振幅のピーク点に注目すると双曲線パターンを示すこ
とがわかる。
以上のことから、埋設物21の水平位置は、電磁波伝播
経路が最短な地点、言い換えれば反射波受信までの時間
が最短な地点、すなわち埋設物21の双曲線パターンの頂
点位置である。また、埋設物21の深度(m)は、探査対
象の媒質中の電磁波の伝播速度V(m/sec)を与えるこ
とにより式(1)により求めることができる。
D=V×T/2 ……(1) ここで、Dは埋設深度(m)、Vは電磁波伝播速度(m/
sec)、Tは送信波と反射波の時間差(sec)である。
一方、媒質中での電磁波の伝播速度V(m/sec)は、
媒質の比誘電率εsで決定され式(2)から求められ
る。
V=C/εs1/2 ……(2) ここで、Vは電磁波伝播速度(m/sec)、Cは光速度
(3×108m/sec)、εは媒質の比誘電率である。
そして、このような埋設物探知の場合、従来の埋設深
度の測定は次のように行われている。すなわち、従来技
術の第1の例では埋設深度が既知の埋設物21を測定し、
得られた埋設物21の双曲線パターンの反射波の時間位置
に上記埋設物21の深度が合うように時間(nsec)スケー
ルを深度(m)スケールに変換させる必要がある。この
方法は、基準となる埋設物21の深度を実測するのに多く
の時間と手間を要している。また、実測できる埋設物21
がない場合があり、正確な深度が測れない場合がある。
従来技術の第2の例では、埋設物21の双曲線パターン
の線形から埋設深度を求める方法がある。この方法は、
アンテナの移動により得られた埋設物21の双曲線パター
ンにおいて、観測された埋設媒質20中からの反射波の立
ち上がりのゼロクロス点、または振幅のピーク点が時間
方向で最短である場合、その反射波受信までの時間は、
埋設媒質面と埋設物21との最短距離、すなわち埋設深度
を伝播する電磁波の往復伝播時間を示し、上記した反射
波受信位置、すなわちアンテナ部2の位置が埋設物21の
直上にあることを示している。
一方、上記した以外の双曲線状の信号は、送信アンテ
ナおよび受信アンテナの指向性が広いため、埋設物21直
上以外のアンテナ位置、すなわち第6図のB地点におい
ても斜め方向に埋設物21の反射波を受信する。第6図の
(a)図のアンテナ位置と埋設物21での反射の概念図に
示すように、媒質中での電磁波の伝播速度をV(m/se
c)として、水平距離Aにおいて、反射波の立ち上がり
のゼロクロス点、または振幅のピーク点が埋設物21と埋
設物21直上のアンテナ部までの距離、すなわち埋設深度
DA(m)を示す場合は、第6図(b)に示されている反
射波観測時間TA(nsec)は式(3)で示される。また、
反射波が双曲線パターンの頂点以外の任意位置の水平距
離B(m)と埋設物21までの距離、すなわち斜め方向の
距離DB(m)を示す場合は、反射波観測時間TB(nsec)
は式(4)で示される。
TA=2DA/V ……(3) TB=2DB/V ……(4) 一方、アンテナ部の移動距離L(m)は、式(5)で示
される。
L=|A−B| ……(5) また、埋設深度DA(m)と埋設物21までの斜め方向の距
離DB(m)とアンテナ部の移動距離L(m)は、ピタゴ
ラスの定理により、式(6)で示される。
DA 2+L2=DB 2 ……(6) そして、式(3),(4)より、埋設物21までの斜め方
向の距離DBは、式(7)で示される。
DB=DATB/TA ……(7) ここで、式(7)を式(6)に代入すると、 DA 2+L2=((DATB)/TA ……(8) DA 2=L2/((TB/TA−1) ……(9) 従って、埋設深度DA(m)は式(10)から求められる。
DA=L/((TB/TA−1)1/2 ……(10) つまり、第6図の(b)図に示されるように、アンテナ
位置と埋設物21の双曲線パターンからアンテナ部の移動
距離L(m)、双曲線頂点の反射波観測時間TA(nse
c)、水平方向で双曲線頂点からL(m)離れた位置で
の反射波観測時間TB(nsec)を読み取ることにより、埋
設物21の埋設深度DAを求めることが可能となる。この方
法を以下、三角法という。この三角法は、演算量も少な
く短時間で処理でき、現状の装置の演算部で処理が可能
である。
しかし、アンテナから出力されている電磁波は、完全
なインパルス、またはモノパルス形状ではなく、いわゆ
るリンギング成分を含み、このため受信波もこのリンギ
ング成分を含むことになる。ここで、リンギングは第7
図の(a)図の均一媒質中での埋設物21の双曲線パター
ンに示されるように、インパルスまたはモノサイクル信
号の後に引き続いて現れる振動波形である。
アンテナ部2の送信アンテナ12および受信アンテナ13
は、広い指向性を有していて、媒質中でアンテナ指向角
内に存在する開削面および比誘電率の異なる界面等の竃
磁波反射要因により反射した個々の反射波が重畳されて
到来し、この重畳された反射波を受信することになる。
このような均一媒質中での金属製の埋設物21の観測パタ
ーンとその反射波の場合の探査例を、第7図の(a)図
に示す。
そして、観測される双曲線パターンP1,P2,P3が時間方
向にある場合、特に双曲線パターンP2,P3は、双曲線パ
ターンP1に対して振幅が大きく、明確に観測できる。
また、一般に、埋設物21からの反射波において反射係
数を考慮した場合、埋設物材質が金属のとき、反射係数
はマイナス(−)値を示す。すなわち、送信波に対して
反射波は位相が反転する。
一方、埋設物材質が非金属のとき、反射係数はプラス
(+)値を示す場合が多く、送信波に対して反射波は同
位相であることが知られている。このことは、第7図で
示した双曲線パターンP1,P2,P3についても、同様に観測
できる。
この実験データの双曲線パターンP1から三角法を用
い、埋設深度を求めると正しい埋設深度を得ることがで
きる。
ところが、現場等の埋設媒質20が不均一な場合や埋設
媒質表層に埋設物21が存在する場合に炭素を行い探査す
ると、第7図の(b)図の不均一媒質の埋設物21の双曲
線パターンとその反射波に示されるように、埋設物21の
双曲線パターンが時間方向に2個または1個しか観測で
きない場合が非常に多い。上記したように送信アンテナ
12および受信アンテナ10は、広い指向性を有しているこ
とから、このアンテナ指向角内の電磁波伝播において観
測される受信波は、同じ位置に存在する非誘電率の異な
る界面等の電磁波反射要因で反射した不要反射波と埋設
物21からの反射波とが重畳されたものとなる。
このように、振幅の小さい反射波R1は、電磁波伝播時
間において、同じ位置に存在する位相,振幅の異なる不
要反射波の影響を受けるため観測が困難になる。また、
電磁波の反射係数を考慮すると、時間軸上において、P1
の次に明確に観測される振幅の大きな双曲線パターンP2
の反射波R2の位相は、第7図の(a)図に示されるよう
に、反転してしまう。そして、のような双曲線パターン
P2がみかけの双曲線パターンとなり、双曲線パターンP1
が真の双曲線パターンとなる。
従来は、みかけの双曲線パターンP2を埋設物21からの
反射波とみなして観測しているので、埋設物21からの真
の反射時間が観測されない。
すなわち、道路下の埋設物1の場合には主として埋設
媒質20は秒であり、この非誘電率は9程度である。そし
て、埋設物の真の埋設深度が1mである場合、みかけの埋
設物の双曲線パターンから埋設深度を求めると、埋設深
度を実際よりも10cm深く算定してしまい、また同様に、
埋設媒質20の比誘電率の値も真値からずれてしまう。
[発明が解決しようとする課題] 上述した従来の埋設媒質中の物体の深度と埋設媒質の
比誘電率の測定方法および測定装置は、みかけの埋設物
21の双曲線パターンP2を埋設物21からの反射波とみなし
て観測しており、埋設物21からの真の反射時間を観測し
ていない。このため、埋設媒質20が比静電率9の砂で構
成された道路下の埋設物21の真の埋設深度1mを測定する
場合、みかけの埋設物の双曲線パターンから埋設深度を
求めると、実際値よりも10cmも深く算定してしまうとい
う問題があった。同様に、埋設媒質20の比誘電率の値も
真値からずれてしまうという問題があり、従って、これ
らの結果をもとに道路工事等が行われると、管路等を切
断する事故が多発する危険性があった。
[課題を解決するための手段] このような課題を解決するために、本発明に係る埋設
媒質中の物体の深度と埋設媒質の比誘電率の測定方法
は、アンテナ走査線上の任意の点で得られた埋設物から
の反射波群のうち減衰が大きく振幅強度の小さい最初の
半周期に続いて現われる振幅強度の大きい次の半周期の
リンギング波形の時間幅と上記振幅強度の大きい半周期
のリンギング波形の立ち上がりのゼロクロス点の時間位
置または振幅の最大値の時間位置とにより埋設物からの
反射波を受信するまでの反射波受信時間を求める工程
と、この反射波受信時間に基づいてみかけの双曲線パタ
ーンP2の頂点位置座標および端点位置座標から真の双曲
線パターンの頂点位置座標および端点位置座標を求め、
得られた真の双曲線パターンの上記した各座標から埋設
深度を求めるとともにこの埋設深度と上記の反射波受信
時間とから埋設媒質の比誘電率および埋設媒質中での電
磁波伝播速度を求める工程とからなる測定方法である。
ここで、端点位置座標とは、第6図(b)における反
射波観測時間TB,アンテナ移動距離Bの座標を示す。
また、本発明の埋設媒質中の物体の深度と埋設媒質の
比誘電率の測定装置は、双曲線パターンの任意の座標を
指定するカーソルスイッチと、このカーソルスイッチに
より指定されたみかけの双曲線パターンP2の頂点位置座
標および端点位置座標から真の双曲線パターンP1の頂点
位置座標および端点位置座標を求め埋設深度、埋設媒質
の比誘電率および埋設媒質中での電磁波伝播速度の演算
処理を行う演算処理部とを備えたものである。
[作用] 反射波受信時間に基づいてみかけの双曲線パターンP2
の頂点位置座標および端点位置座標から真の双曲線パタ
ーンP1の頂点位置座標および端点位置座標が算出され、
さらに埋設深度,埋設媒質の比誘電率および埋設媒質中
での電磁波伝播速度が求められる。この結果、正確な比
誘電率の測定が可能になるとともに、真の埋設物からの
反射波を測定できることになり、埋設深度の測定精度を
向上できる。
[実施例] 次に、本発明について図面を参照して説明する。
第1図は本発明に係る埋設媒質中の物体の深度と埋設
媒質の比誘電率の測定装置の構成図である。同図におい
て、第3図の従来の構成図と同等部分は同一符号を付し
てその説明を省略する。第1図において、15は画像表示
部8の表示画面中の双曲線パターンの任意の座標を指定
するカーソルスイッチ、16はカーソルスイッチ15により
指定されたみかけの埋設物21の双曲線パターンの頂点位
置座標,端点位置座標から真の埋設物21の双曲線パター
ンの頂点位置座標,端点位置座標を求め埋設深度,埋設
媒質の比誘電率および埋設媒質中での電磁波伝播速度の
演算処理を行う演算処理部である。
次に、第2図の(a)〜(d)図は、本発明の埋設媒
質中の埋設物の深度測定の概念を説明する説明図であ
る。第2図の(a)図に示されるように、埋設物21から
の反射波及び送信波はS1,S2の波形から構成される。本
発明においては、送信波S1の立ち上がり位置を媒質表面
としている。また、第2図の(b)図に示されるよう
に、埋設管の双曲線パターンとその受信波は、大別して
反射波R1,R2,R3から構成される。この時、この反射波R
1,R2,R3のそれぞれの波長λ(nsec)は同じであり、真
の反射波R1の立ち上がり部の時間TU(nsec)は、みかけ
の反射波R2の立ち上がり部の時間T0(nsec)より、反射
波R2の波長λ(nsec)だけ早い時間位置にあることがい
える。すなわち、埋設媒質20が不均一の場合、真の反射
波R1が極性の相反した掘削界面等からの不要反射波、ま
たは極性は同じでも振幅の大きな不要反射波等により明
確に観測できない場合においても、常時観測されるみか
けの反射波R2を観測することにより、真の反射波R1の位
置を推定することが可能である。
すなわち、この反射波R2の立ち上がりゼロクロス点の
時間T0(nsec),立ち下がりゼロクロス点の時間T1(ns
ec)を観測することにより、みかけの反射波R2の波長λ
(nsec)は、式(11)により求めることができる。
λ=T1−T0 ……(11) よって、真の反射波R1の立ち上がりゼロクロス点の時間
TU(nsec)は、式(12)により求めることができる。
TU=T0−(T1−T0)=2T0−T1 ……(12) そこで、この真の反射波R1の時間位置の算出法を用い、
みかけの双曲線パターンP2の頂点位置座標C[L
0(m),T0(nsec)]と端点座標D[L1(m),T1(nse
c)]とから、真の双曲線パターンP1の頂点位置座標E
[L0(m),TU(nsec)]と端点座標F[L1(m),T
0(nsec)]とを求め、上記した三角法により第2図の
(c)図に示したみかけの埋設深度DA(m)を求める式
(10)、すなわち、 DA=L/((TB/TA−1)1/2 ……(10) に代入すると、 第2図の(d)図に示した真の埋設深度D0(m)は、
式(13)により求めることができる。
D0=|L1−L0|/((T0/TU−1)1/2 =|L1−L0|/((T0/(2T0−T1))−1)1/2 ……(13) また、埋設煤質20の比誘電率εsは式(14)、埋設媒
質20中での電磁波の伝播速度V(m/nsec)は式(15)に
より求めることができる。
εs=(C×TU2/(2D0 =(0.15(2T0−T1)/D0 ……(14) V=2D0/TU =2D0/(2T0−T1) ……(15) ここで、Cは光速度3×10-1(m/nsec),TUは真の反射
像の上端時間(nsec)、D0は真の埋設深度(m)であ
る。
従って、本発明の埋設深度および埋設媒質の比誘電率
の算出法を埋設物探知装置に適用すれば、正確な埋設深
度および埋設媒質20の比誘電率の算出が短時間にかつ容
易にできる。
以上説明したように、本発明は真の埋設物からの反射
波を測定するので、埋設深度の測定精度が向上できると
ともに、深度スケールを較正するためマンホール等での
基準管深度の実測および測定が不要となり、かつ探査時
間が短縮され、これに伴って探査作業の必要人員も削減
されて労務費の軽減が図れ、効率的かつ経済的な埋設物
探査業務が可能となる。
[発明の効果] 以上説明したことから明らかなように、本発明に係る
埋設媒質中の物体の深度と埋設媒質の比誘電率の測定方
法によれば、アンテナ走査線上の任意の点で得ら机た埋
設物からの反射波群のうち減衰が大きく振幅強度の小さ
い最初の半同期に続いて現れる振幅強度の大きい次の半
周期のリンギング波形の時間幅と、上記した半周期のリ
ンギング波形の立ち上がりのゼロクロス点の時間位置ま
たは振幅の最大値の時間位置とにより埋設物からの反射
波を受信するまでの反射波受信時間を求め、この反射波
受信時間に基づいてみかけの双曲線パターンの頂点位置
座標および端点位置座標から真の双曲線パターンの頂点
位置座標および端点位置座標を求め、得られた真の双曲
線パターンの各座標から埋設深度を求めるとともにこの
埋設深度と上記の反射波受信時間とから埋設媒質の比誘
電率および埋設媒質中での電磁波伝播速度を求めるよう
にしたので、正確な比誘電率の測定が可能になるととも
に、真の埋設物からの反射波を測定できることになり、
埋設深度の測定精度を向上できるという効果がある。
また、本発明の測定装置は、演算処理部を設けこの演
算処理部に埋設深度,埋設媒質の比誘電率および埋設媒
質中での電磁波伝播速度の演算処理を行わせるように構
成したので、簡単な構成により正確に比誘電率および埋
設深度の測定が可能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の計測系の構成図、第2図の(a)図は
送信波の波形図、第2図の(b)図は埋設物の双曲線パ
ターンとその受信波の波形図、第2図の(c)図はみか
けの埋設深度を説明する説明図、第2図の(d)図は真
の埋設深度を説明する説明図、第3図は従来の計測系の
構成図、第4図の(a)図、(b)図は従来の装置を用
いて地下埋設物を探査する概念を説明する説明図、第5
図は電磁波法による埋設媒質中における埋設物の観測パ
ターン図、第6図の(a)図はアンテナ位置と埋設物で
の反射の概念を説明する説明図、第6図の(b)図はア
ンテナ位置と埋設物の双曲線パターンとの関係を示す
図、第7図の(a)図は均一媒質中における双曲線パタ
ーンとその反射波との関係を示す波形図、第7図の
(b)図は不均一媒質中における双曲線パターンとその
反射波との関係を示す波形図である。 1……本体装置部、2……アンテナ部、3……信号ケー
ブル、4……スイッチ部、5……信号制御部、6……信
号処理部、7……記憶部、8……画像表示部、9……信
号出力部、10……制御部、11……パルス発生器、12……
送信アンテナ、13……受信アンテナ、14……受信器、15
……カーソルスイッチ、16……演算処理部、20……埋設
媒質、21……埋設物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿久津 晴司 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 河野 貞男 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−307376(JP,A) 特開 昭63−142284(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01V 3/12 G01S 13/88

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アンテナ部、本体装置部及びその双方を接
    続する信号ケーブルから構成され、アンテナ部は埋設媒
    質に対し電磁波を送信しながら水平方向に移動して埋設
    媒質からの反射波を受信し、アンテナ部の水平走査毎に
    得られた前記電磁波の送信時点から反射波の受信時点ま
    での時間を縦軸とし、さらにアンテナ部の各走査毎の水
    平移動距離を横軸とした座標系から埋設媒質断面の観測
    パターンを得る電磁波法を用いた埋設物探知方法におい
    て、 得られた観測パターンを示す埋設物からの反射波群から
    なる双曲線パターンにおいて、前記反射波群のうち減衰
    が大きく振幅強度の小さい最初の半周期に続いて現れる
    振幅強度の大きい次の半周期のリンギング波形の立ち上
    がりのゼロクロス点の時間位置T0を求め、求めた時間位
    置T0により埋設物からの反射波受信時間及びみかけの双
    曲線パターンP2の頂点位置座標(L0,T0)を求めるとと
    もに、みかけの双曲線パターンP2のリンギング波形の立
    ち下がりのゼロクロス点の時間位置T1を求め、求めた時
    間位置T1及びみかけの双曲線パターンP2の頂点位置座標
    からの水平移動距離L1に基づきみかけの双曲線パターン
    P2の端点位置座標(L1,T1)を求める工程と、 得られたみかけの双曲線パターンP2の頂点位置座標
    (L0,T0)及び端点位置座標(L1,T1)から、時間位置T1
    とT0の差λ(T1−T0=λ)を求めるとともに、求めた時
    間位置差λから真の双曲線パターンP1の頂点位置座標
    (L0,T0−λ)及び端点位置座標(L1,T1−λ)を求め、
    得られた真の双曲線パターンP1の頂点位置座標及び端点
    位置座標から三角測量の原理により埋設物の真の埋設深
    度を求め、かつ求めた埋設深度と前記反射波受信時間と
    から埋設媒質の真の比誘電率を求める工程と を有することを特徴とする埋設媒質中の物体の深度と埋
    設媒質の比誘電率の測定方法。
  2. 【請求項2】アンテナ部、本体装置部及びその双方を接
    続する信号ケーブルから構成され、アンテナ部は埋設媒
    質に対し垂直方向に電磁波を送信しながら水平方向に移
    動して埋設媒質からの反射波を受信し、アンテナ部の水
    平走査毎に得られた前記電磁波の送信時点から反射波の
    受信時点までの時間を縦軸とするとともに、アンテナ部
    の各走査毎の水平移動距離を横軸とした埋設媒質断面の
    観測パターンを得る電磁波法を用いた埋設物探知装置に
    おいて、 前記観測パターンの任意の座標を指定するカーソルスイ
    ッチと、 アンテナ走査線上の任意の点で得られた埋設物からの反
    射波群のうち減衰が大きく振幅強度の小さい最初の半周
    期に続いて現れる振幅強度の大きい次の半周期のリンギ
    ング波形の立ち上がりのゼロクロス点の時間位置T0を示
    すみかけの双曲線パターンの頂点位置座標(L0,T0)、
    及び前記リンギング波形の立ち下がりのゼロクロス点の
    時間位置T1と前記頂点位置座標からの水平移動距離L1
    の交点を示すみかけの双曲線パターンの端点位置座標
    (L1,T1)が前記カーソルスイッチにより指定される
    と、前記頂点位置座標(L0,T0)及び端点位置座標(L1,
    T1)と、前記リンギング波形の立ち上がり及び立ち下が
    りの各ゼロクロス点の時間差(T1−T0)とに基づき、真
    の双曲線パターンの頂点位置座標(L0,TU)及び端点位
    置座標(L1,T0)を求め、埋設物の埋設深度,埋設媒質
    の比誘電率及び埋設媒質中での電磁波伝播速度の演算処
    理を行う演算処理部と を備えたことを特徴とする埋設媒質中の物体の深度と埋
    設媒質の比誘電率の測定装置。
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