JP7371370B2 - 埋設物検出装置および埋設物検出方法 - Google Patents
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Description
このような埋設物検出装置では、作業者がコンクリートの表面を手動で移動させると表示画面に埋設物の位置が表示される。
例えば、発射する電磁波がプラスパルスの場合、比誘電率の高い金属(例えば鉄筋201)では、位相が反転してマイナスの反射波が受信され、例えば黒白の山形波形が表示される。一方で、比誘電率の低い非金属では、プラスの反射波が受信され、白黒の山形波形が表示される。
このように、金属の場合と非金属の場合に分けて埋設物の位置と判定するピークの位置をかえることによって、精度良く埋設物の位置を判定することができる。
これにより、埋設物が金属または非金属の判定を行い、その判定結果に応じた深さ位置のピークの位置を埋設物の位置とすることができる。
これにより、埋設物が金属または非金属の判定を行い、その判定結果に応じた深さ位置のピークの位置を埋設物の位置とすることができる。
これにより、埋設物が金属または非金属の判定を行い、その判定結果に応じた深さ位置のピークの位置を埋設物の位置とすることができる。
このように、放射される電磁波がプラスパルスまたはマイナスパルスのいずれであっても、埋設物の位置を精度良く判定することができる。
これによって、移動方向において第1の深さ位置のピークの所定範囲に設けられた第2の深さ位置のピークおよび第3の深さ位置のピークを用いて、埋設物の金属と非金属の区別を判定し、精度良く埋設物の位置を検出することができる。
これによって、第1の深さ位置のピーク、第2の深さ位置のピークおよび第3の深さ位置のピークの各々は、グルーピングされた連続した信号強度のピークにおける深さ位置のなかから最も浅い深さ位置として検出される。
これによって、グループが例えば山形等の所定形状の場合に、そのグループの深さ位置のピークを、第1の深さ位置のピーク、第2の深さ位置のピークおよび第3の深さ位置のピークとして選択される可能性の対象とすることができ、グループが所定形状でない場合には、選択される可能性の対象とされない。
このように埋設物について金属と非金属の区別を判定することができる。
このように、金属の場合と非金属の場合に分けて埋設物の位置と判定するピークの位置をかえることによって、精度良く埋設物の位置を判定することができる。
これにより、埋設物が金属または非金属の判定を行い、その判定結果に応じた深さ位置のピークの位置を埋設物の位置とすることができる。
これにより、埋設物が金属または非金属の判定を行い、その判定結果に応じた深さ位置のピークの位置を埋設物の位置とすることができる。
これにより、埋設物が金属または非金属の判定を行い、その判定結果に応じた深さ位置のピークの位置を埋設物の位置とすることができる。
このように、放射される電磁波がプラスパルスまたはマイナスパルスのいずれであっても、埋設物の位置を精度良く判定することができる。
これによって、移動方向において第1の深さ位置のピークの所定範囲に設けられた第2の深さ位置のピークおよび第3の深さ位置のピークを用いて、埋設物の金属と非金属の区別を判定し、精度良く埋設物の位置を検出することができる。
これによって、第1の深さ位置のピーク、第2の深さ位置のピークおよび第3の深さ位置のピークの各々は、グルーピングされた連続した信号強度のピークにおける深さ位置のなかから最も浅い深さ位置として検出される。
このように埋設物について金属と非金属の区別を判定することができる。
<構成>
(埋設物検出装置1の概要)
図1は、本発明に係る実施の形態における埋設物検出装置1をコンクリート100上に配置した状態を示す斜視図である。図2は、本実施の形態における埋設物検出装置1の概略構成を示すブロック図である。
図1では、埋設物101a、101b、101c、101dは、例えば、鉄筋であり、それぞれの埋設物は、表面100aから順に20cm、15cm、10cm、5cmの深さ位置に埋設されている。深さ方向が矢印Bで示されており、表面方向が矢印Cで示されている。深さ方向は、表面方向の反対方向である。なお、後述するように、鉄筋に限らず樹脂の空洞管であってもよい。
本体部2の上面に把手3が設けられている。本体部2の下部に4つの車輪が回転自在に取り付けられている。作業者は、コンクリート100内部の埋設物を検出する際には、把手3を把持して車輪4を回転させながら埋設物検出装置1をコンクリート100の表面100a上で移動させる。
エンコーダ7は、車輪4に接続されており、車輪4の回転を検出し、検出された車輪4の回転に基づいてインパルス制御モジュール5にパルス状の電磁波を放射する放射タイミングおよび電磁波の反射波の取得タイミングを制御するための信号を送信する。
表示部8は、本体部2の上面に設けられており、埋設物101a、101b、101c、101dの位置を示す画像を表示する。
図3は、インパルス制御モジュール5の構成を示すブロック図である。
インパルス制御モジュール5は、制御部10と、送信アンテナ11と、受信アンテナ12(受信部の一例)と、インパルス生成回路13と、ディレイIC14と、サンプリングパルス生成回路15と、高速サンプル・ホールド回路16と、A/Dコンバータ17と、を有している。
本実施の形態のインパルス制御モジュール5は、等価サンプリングを用いて、送信アンテナ11から放射されたパルス状の電磁波の反射波を受信アンテナ12で受信する。
一例として、初回の電磁波の放射時には、電磁波の放射タイミングと同時の0ステップに受信波の電圧を取得する。そして、2回目の電磁波の放射時には、電磁波の放射タイミングから1ステップ(例えば10ps後)の受信波の電圧のみを取得する。3回目の電磁波の放射時には、電磁波の放射タイミングから2ステップ(たとえば20ps)後の受信波の電圧を取得する。4回目の電磁波の放射時には、電磁波の放射タイミングから3ステップ(たとえば30ps)後の受信波の電圧を取得する。
受信アンテナ12は、本体部2の底面側に配置されている。送信アンテナ11と受信アンテナ12は、それぞれアルミケースで覆われていても良い。
コンクリート100等の対象物で反射した電磁波を受信アンテナ12によって受信することによって、コンクリート100内の埋設物を検知することができる。例えば、30cmのコンクリートを電磁波が往復する時間は5ns(ナノ秒)であるため、送信アンテナ11からパルス状の電磁波が放射されてから5ns間に受信される反射波を等価サンプリングで受信することによって、図4に示すような受信波形を得ることができる。
ディレイIC14は、制御部10に接続されており、制御部10によって制御される。ディレイIC14は、サンプリングパルス生成回路15によるサンプリングパルスの発生タイミングを制御する。ディレイIC14は、送信アンテナ11からパルス状の電磁波を射出する射出タイミングから、受信アンテナ12を介して反射波を取得する取得タイミングまでの遅延時間を設定する。
例えば、エンコーダ入力後のh回目(例えば2回目)の電磁波の放射タイミングからiステップ(例えば1ステップ)後にサンプリングパルス生成回路15にパルス発生指令信号を送信しサンプリングパルスを発生させた場合、h+1回目(例えば3回目)の電磁波の放射では放射タイミングからi+1ステップ(例えば2ステップ)後にサンプリングパルスを発生させ、h+2回目(例えば4回目)の電磁波の放射では放射タイミングからi+2ステップ(例えば3ステップ)後にサンプリングパルスを発生させ、順次ステップ数を増加させる。なお、hとiは一致していても一致していなくてもよい。
サンプリングパルス生成回路15は、ディレイIC14から送信されるパルス発生指令信号に基づいて、サンプリングパルスを発生する。サンプリングパルス生成回路15は、パルス状の電磁波の放射タイミングからディレイIC14によって設定された遅延時間(例えば、10ps、20ps、30ps、・・・)に基づいて、受信アンテナ12を介して取得した受信波の電圧を取得するように高速サンプル・ホールド回路16にサンプリングパルスを送信する。
このようにインパルス制御モジュール5は、ディレイIC14を用いて電磁波の照射タイミングごとに取得タイミングを除々に遅らせることで受信アンテナ12との距離ごとの受信データを取得することができる。
また、図4に示すデータは、エンコーダ7の入力があった後からエンコーダ7の入力が次にあるときまでのデータである。受信タイミングを除々に遅らせることによって、受信アンテナ12からの距離が長い位置からの反射波を受信するが、エンコーダ7からの入力があると、受信タイミングの遅延が元に戻され、再び受信タイミングを除々に遅らせる。すなわち、移動方向A1、A2における所定の計測位置(エンコーダ7からの入力があった位置)における深さ方向Bの反射波を受信することになる。このような図4に示すエンコーダ7の入力があった後から次のエンコーダの入力があるまでの反射波のデータを1ライン分のデータという。制御部10は、1ライン分のデータが貯まるごとに、その1ライン分のRF(Radio Frequency)データをメイン制御モジュール6に送信する。
図5は、メイン制御モジュール6の構成を示すブロック図である。メイン制御モジュール6は、受信部21と、RFデータ管理部22と、反射波解析処理部23と、埋設物判定部24と、判定結果登録部25、表示制御部26と、を有する。
受信部21は、インパルス制御モジュール5から送信されるごとに、1ライン分のRFデータを受信する。
RFデータ管理部22は、受信部21が受信した1ライン分のRFデータを記憶する。
反射波解析処理部23は、1ライン分のデータ毎に、信号強度のピークを検出する。
埋設物判定部24は、反射波解析処理部23において検出された1ライン分のRFデータごとの信号強度のピークを用いて、埋設物101の有無を判定して、その位置を特定する。
表示制御部26は、移動方向A1と深さ方向Bの平面において信号強度を色で階調処理した画像を表示部8に表示させる制御を行う。また、表示制御部26は、埋設物101の位置を表示部8に表示させる制御を行う。
図5に示すように、反射波解析処理部23は、差分処理部32と、一次微分処理部34と、チャタリング除去部35と、ピーク検出部36(信号強度ピーク検出部の一例)と、を有する。
差分処理部32は、受信した1ライン分のRFデータから、基準値の信号強度との差分を算出することによって、変化した箇所のRFデータを抽出する。図6(a)は、差分処理を行う前の画像データを示す図であり、図6(b)は、差分処理を行った後の画像データを示す図である。
ここで、基準値の信号強度は予め記憶されている。差分処理部32は、信号強度から基準値の信号強度を引く。この演算を、全てのラインの全ての深さ位置に対して行うことにより、図6(b)に示すようにRFデータ信号の変化を明確にすることができる。
図7(a)は、差分処理を行った画像データの部分拡大図であり、図7(b)は、図7(a)のラインL1のRFデータの信号強度を示す図である。図7(b)の横軸は深さ位置を示し、矢印方向に沿って深くなっている。図7(b)の縦軸は信号強度を示し、信号強度は0が最も弱く、プラス側およびマイナス側に向かうほど強くなる。
下向きのピークと上向きのピークを検出する原理は同じであるため、以下の説明では、下向きのピーク(黒色が最も濃くなっている位置)を検出することについて具体的に説明する。
また、差分処理部32は、差分処理を行った後のRFデータについて、1ラインごとに移動平均処理を行う。本実施の形態では、例えば8点平均で移動平均処理を行うことができる。
一次微分処理部34は、上向きのピークおよび下向きのピークを検出するために、差分処理が行われたデータに対して一次微分処理を行う。一次微分処理部34は、所定の深さ位置における信号強度から、次の深さ位置における信号強度への差分を算出する。
図8は、図7(b)のP10~P3の間の拡大図である。図9は、図8のグラフの信号強度および一次微分処理の結果の表150を示す図である。後述するが、図9には、チャタリング処理の結果と、グラフ151も示されている。
nステップ目の差分は、n+1ステップ目の信号強度からnステップ目の信号強度を引いた値となっている。例えば、ステップ数が206番の差分は、207番目の信号強度(416)から206番目の信号強度(432)を引いた値(-15)となっている。
このように、一次微分処理部34は、1ラインの全てのデータに対して一次微分処理を行う。
チャタリング除去部35は、一次微分処理が行われた結果に対してチャタリング除去処理を行う。
すなわち、チャタリング除去部35は、所定の深さ位置から、より深い側の次の深さ位置への信号強度の変化が増加であるか減少であるかを判定する。
一方、チャタリングの発生した210ステップ目の変化(+/-)の値は1であり、その次の211ステップ目の変化(+/-)の値は-1であり、212ステップ目の変化(+/-)の値は-1である。そのため、チャタリング除去部35は、209ステップ目のチャタリング処理後の変化(+/-)の値である-1を、210ステップ目の変化(+/-)の値として保持する。
以上のようなチャタリング除去部35によるチャタリング除去処理が、ラインのRFデータ毎に行われる。
ピーク検出部36は、一次微分処理を行った後の1ラインのRFデータのピークを抽出する。例えば、下向きのピーク(黒色のピーク)を抽出する場合、ピーク検出部36は、一次微分処理を行った後の変化が、負の変化から正の変化に変わるポイントをピークとして抽出する。具体的には、図9の表150に示すように、235ステップ目における変化が負(-)の変化となっており、236ステップ目における変化が正(+)の変化となっていることから、ピーク検出部36は、236ステップ目の深さ位置において信号強度が下向きのピークとなっていると判定し、236ステップ目を下向きのピークとして抽出する。
埋設物判定部24は、図5に示すように、グルーピング部51と、チャタリング除去部52と、埋設物検出部53と、を有する。グルーピング部51は、ピーク検出部36によって検出された複数のピークのうち、移動方向に対して連続したピークをグループとして抽出する。チャタリング除去部52は、グループのチャタリングを除去する。埋設物検出部53は、グループが所定の山形波形である場合に、頂点を検出して頂点グループに入れ、複数の頂点から埋設物の位置を判定する。
グルーピング部51は、ピーク検出部36によるピーク検出結果をグルーピングする。グルーピング部51は、過去のラインから順番にピーク検出結果の有無を確認する。その結果を始点として進行方向に対して連続するピーク検出の有無をチェックする。図10は、反射波解析処理部23による反射波解析処理後の画像データを示す図である。図10では、今回取得したラインL2が示されている。図11(a)~(d)は、グルーピング部51による処理を説明するための図である。
グルーピング部51は、最初に見つけたピークの位置QSを始点(図10において●で示す)として、移動方向A1の1pixel以内且つ、上下の5pixel以内に次のラインのピークが存在するか否かを確認する。なお、ピークの位置Qを見つけたラインを現在のラインとする。なお、pixel数の具体的な数値は必ずしも1pixel、5pixelに限定されるものではない。
そして、図11(d)に示すように、次のラインのピークが、現在のラインのピークの位置の移動方向A1の1pixel以内且つ、上下の5pixel以内に存在しない場合には、ピークの位置Qeをグループの終点(図10で■で示す)とする。
なお、同様に上向きのピークの位置(白色が最も薄くなっている位置)のグルーピングも行われる。
チャタリング除去部52は、グルーピング部51によってグルーピングされた全ての結果に対して移動平均処理を行う。
チャタリング除去部52は、グルーピング部51によってグルーピングされた連続するピークの位置について、グループごとに移動平均処理を行う。本実施の形態では、8点で移動平均処理を行うことができる。
埋設物検出部58は、チャタリング除去されたグループに対して埋設物の検出を行う。
埋設物検出部58は、山形波形頂点検出部56(深さ位置ピーク検出部の一例)と、判定部57と、を有する。山形波形頂点検出部56は、検出したグループが所定の山形波形であるか否かについて判定し、所定の山形波形と判定した場合には、山形波形のピークの位置を頂点グループに入れる。
判定部57は、頂点グループに基づいて、埋設物の位置を判定する。
山形波形頂点検出部56は、グループの形状が所定の山形波形であるか否かを判定する。山形波形頂点検出部56は、第1条件、第2条件、および第3条件の3つの条件を満たす場合に、グループが所定の山形波形であると判定する。
第1条件は、微分したときに、微分値がプラスからゼロを経由してマイナスになることであり、第2条件は、第1条件のゼロ点から前後にXpixel以上ピーク値が存在することであり、第3条件は、第1条件のゼロ点を基準に、Xpixel範囲内の微分値の面積が所定閾値以上であることである。
図12(a)は、グループ化された複数のピークの位置を示す図である。山形波形頂点検出部56は、図12(a)に示すデータを微分し、その微分データが、プラスからゼロを経由してマイナスになる場合に、第1条件を満たすと判定する。図12(b)は、図12(a)を微分したデータを示す図である。図12(b)では、移動方向A1に沿って微分値がプラスからゼロを経由してマイナスになっているため、第1条件を満たすと判定される。なお、ゼロの点Hは、図12(a)に示す深さ位置のピークQpを示す。
判定部57は、山形波形の頂点グループに入れられた頂点に基づいて埋設物101の位置を判定する。
判定部57は、微分した時の面積が所定閾値以上の頂点において、浅い頂点を基準に頂点グルーピングを行う。
頂点グルーピングは、最も浅い頂点を基準に前後方向(矢印A1、A2方向)に±Jpixel(所定範囲の一例)、上下方向(矢印B、C方向)に下最大までの範囲の頂点をグループとする。図15は、頂点グルーピングの例を示す図である。図15では、白の四角を白のピークの頂点を示し、黒の四角が黒のピークの頂点を示す。
また、他の範囲PG2では、最も浅い位置に白のピークP21が示されており、白のピークP21の移動方向における±Jpixelの範囲内には、黒のピークP22、白のピークP23が存在しているため、これら白のピークP21、黒のピークP22、および白のピークP23が頂点グルーピングされる。
上述したように、発射する電磁波がプラスパルスの場合、比誘電率の高い金属(例えば鉄筋201)では、位相が反転してマイナスの反射波が受信され、例えば黒白の山形波形が表示される。そして、黒のピークの位置を埋設物とすることで鉄筋201のコンクリート200の表面200a側の端位置を判定することができる。なお、図16(a)では、後述するように1番目の白の山形波形については信号強度が小さいため省略している。
次に、判定部57が、埋設物の位置を1番目の白のピークP21の位置とするか2番目の黒のピークP22の位置とするかの判定基準として設定する第1条件および第2条件について説明する。
本実施の形態では、埋設物が鉄筋の場合、図17(a)に示すように、ラインLa上において、浅い方から1番目に白のピークP21が観察され、2番目に黒のピークP22が観察され、3番目に白のピークP23が観察される。なお、1番目の白のピークP21の絶対値は、2番目の黒のピークP22および3番目の白のピークP23の絶対値と比較して小さくなっている。この図17(a)の画像が、図16(a)の鉄筋201において表示される画像の模式図に対応する。
図17(a)及び図17(b)に示すように、鉄筋の場合と樹脂の空洞管の場合では、1番目のピークP21の信号強度と2番目のピークP22の信号強度と3番目のピークP23の信号強度の比率が異なっている。このため、この比率を利用して第1条件と第2条件を設定し、判定部57は、第1条件と第2条件のいずれか一方だけでも満たした場合には、埋設物を非金属と判定し、1番目のピークの位置を埋設物の位置とする。また、判定部57は、第1条件と第2条件のいずれも満たさない場合に、埋設物を金属と判定し、2番目のピークの位置を埋設物の位置とする。
図18(a)は、種類の異なる埋設物を異なる深さに埋設した場合に第1条件を適用した例を示す図である。図18(b)は、種類の異なる埋設物を異なる深さに埋設した場合に第2条件を適用した例を示す図である。
このように、第1条件および第2条件のいずれか一方を満たす場合に、判定部57は、埋設物が非金属であると判定し、1番目の白のピークP21を埋設物の位置と判定し、第1条件および第2条件の双方を満たさない場合に、埋設物が金属であると判定し、2番目の黒のピークP22を埋設物の位置と判定する。
判定結果登録部25は、埋設物判定部24で判定した結果(グループ、ピーク位置、決定された埋設物の位置など)をRFデータ管理部22に登録する。
表示制御部26は、データ画像にグループ、ピーク位置などを示して、表示部8に表示させる。例えば、図10の画像データのように、RFデータを白黒階調した画像データおよび決定された埋設物の位置(例えば、×印)が表示部8に表示される。
次に、本発明にかかる実施の形態の埋設物検出装置1の動作について説明する。
図19は、探査処理を示すフロー図である。
探査処理が開始されると。ステップS1において、エンコーダ7から入力されたパルスを制御部10が取得すると、ステップS2において、制御部10は、ディレイIC14をオン状態にし、インパルス出力制御を開始する。インパルス生成回路13からのパルスに基づいて送信アンテナ11から一定周期(例えば、1MHz)で電磁波のパルスが出力される。
次に、ステップS5において、RFデータ管理部22に保存されたRFデータに対して、埋設物の判定を行う前の反射波解析処理が、反射波解析処理部23によって行われる。
次に、ステップS6において、埋設物判定部24によって埋設物の有無が判定され、埋設物の位置が特定される。
次に、各ステップにおける処理について詳しく説明する。
図20は、図19のステップS5における反射波解析処理を示すフロー図である。
はじめに、ステップS11において、差分処理部32が、予め記憶されている基準値の信号強度とRFデータとの差分を算出し、RFデータの変化を抽出し、その後に移動平均処理を行う。
次に、ステップS13において、チャタリング除去部35が、一次微分処理後のデータに対して、チャタリング除去処理を行う。
次に、図20のステップS11の差分処理について説明する。図21は、差分処理を示すフロー図である。
差分処理が開始されると、ステップS21において、差分処理部32が、受信したRFデータのうち、0ステップ目の受信データを選択する。
そして、差分処理部32が0ステップ目のデータについてステップS22の処理を行った後、制御はステップS23に進む。
ステップS23では、ステップ数が511ステップ目であるか否かが判定され、ステップ数が511ステップ目でない場合には、制御はステップS21に戻り、ステップ数が1つ繰り上げられ、1ステップ目の受信データが選択される。そして、1ステップ目のデータについてステップS22の処理が行われる。
ステップS22では、差分処理部32が、RFデータ管理部22に記憶されている基準値の信号強度と、受信データとの差分を算出する。
この差分処理によって、図6(b)に示す画像データのように、RFデータの変化を抽出することができる。
そして、差分処理部32が0ステップ目のデータについてステップS25の処理を行った後、制御はステップS26に進む。
ステップS26では、ステップ数が511ステップ目であるか否かが判定され、ステップ数が511ステップ目でない場合には、制御はステップS24に戻り、ステップ数が1つ繰り上げられ、1ステップ目の受信データが選択される。そして、1ステップ目のデータについてステップS25の処理が行われる。
ステップS25では、差分処理部32が、1ライン分のRFデータに対して移動平均処理を行う。例えば、8点平均を用いて移動平均処理を行うことができる。
次に、図20のステップS12の差分結果の一次微分処理について説明する。図22は、差分結果の一次微分処理を示すフロー図である。
差分結果の一次微分処理が開始されると、ステップS31において、一次微分処理部34が、差分処理によって得られた差分結果のうち、0ステップ目の差分結果を選択する。
次に、ステップS32において、一次微分処理部34は、差分結果の一次微分処理を行う。ここで、一次微分処理とは、深さ方向において、所定の位置の差分結果のデータと次の位置の差分結果のデータとの差を算出することである。すなわち、0ステップ目と1ステップ目の差分が算出される。
このように、0~511ステップの1ライン分のデータの全てに対して一次微分処理が行われるまで、順次番号が繰り上げられ、ステップS32が繰り返される。
これによって、図9の表150の左から3番目の欄の差分が算出される。
次に、図20のステップS13のチャタリング除去処理について説明する。図23は、チャタリング除去処理を示すフロー図である。
チャタリング除去処理が開始されると、ステップS41において、チャタリング除去部35が、一次微分処理が行われた0ステップ目のデータを選択する。
そして、チャタリング除去部35が、0ステップ目のデータについて、ステップS42~S46のいずれかの制御を行った後、制御はステップS47に進む。
ステップS47では、ステップ数が511ステップ目であるか否かが判定され、ステップ数が511ステップ目でない場合には、制御はステップS41に戻り、1つ番号が繰り上げられ、1ステップ目の受信データが選択される。
ここで、nステップ目のデータについてチャタリング除去処理を行うとして、ステップS42~S46について説明する。
そして、ステップS46において、チャタリング除去部35は、前回のステップ数の状態を、今回のステップ数の状態として記憶する。nステップ目が選択されているため、チャタリング除去部35は、n-1ステップ目について記憶したチャタリング除去処理後の正(+)または負(-)の結果を、nステップ目のチャタリング除去処理後の結果として記憶する。
次に、図20のステップS14のピーク検出処理について説明する。図24は、ピーク検出処理を示すフロー図である。
ピーク検出処理が開始されると、ステップS51において、ピーク検出部36が、チャタリング除去処理が行われた0ステップ目を選択する。
そして、ピーク検出部36は、0ステップ目のデータについて、ステップS52、S53、S54の制御を行った後、制御はステップS55に進む。
ステップS55では、ステップ数が511ステップ目であるか否かが判定され、ステップ数が511ステップ目でない場合には、制御はステップS51に戻り、ステップ数が1つ繰り上げられ、1ステップ目の受信データが選択される。そして、1ステップ目のデータについてステップS52、S53、S54の処理が行われる。
ここで、nステップ目のデータについてピーク検出処理を行うとして、ステップS52~S54について説明する。
そして、前回のn-1ステップ目の状態が負(-)で、今回のnステップ目の状態が正(+)である場合、若しくは、チャタリング除去後の前回のn-1ステップ目の状態が正(+)で、今回のnステップ目の状態が負(-)である場合、ピーク検出部36は、nステップ目の座標をピークとして抽出する。
そして、抽出したnステップ目の座標のピークの信号強度が所定の範囲外の場合、ステップS54において、nステップ目の座標がピーク座標としてRFデータ管理部22に記憶される。座標は、例えば、ピクセルを単位とし、移動距離(ラインの番号ともいえる)と深さ位置で示すことができる。
次に、図19のステップS6に示す埋設物判定処理について説明する。図25は、埋設物判定処理を示すフロー図である。
埋設物判定処理が開始されると、はじめに、ステップS61において、グルーピング部51が、反射波解析処理部23で行われたピーク検出結果のグルーピング処理を行う。このステップS61が、グルーピングステップの一例に対応する。
次に、ステップS62において、チャタリング除去部52が、グルーピングされたグループに対してチャタリング除去処理を行う。
次に、ステップS64において、複数の山形波形の頂点に基づいて埋設物の判定処理を行う。
次に、ステップS65において、山形波形頂点検出部56によって検出されたピークの位置に、表示制御部26が印(例えば、×印、○印等)をつけて表示部8に表示させる。
図25のステップS61のピーク検出結果のグルーピング処理について説明する。図26は、ピーク検出結果のグルーピング処理を示すフロー図である。
はじめに、ステップS71において、グルーピング部51は、検出状態を“未検出”の状態とする。
ステップS74において、グルーピング部51は、所定範囲内にピークが検出された位置があるか否かを判定する。所定範囲にピークが検出されない場合には、制御はステップS81へと進む。所定範囲は適宜設定することができ、例えば、1つのラインに設定してもよいし、1つのラインのステップ数で設定してもよい。
次に、ステップS76において、グルーピング部51は、ピークを検出した点を記憶する。この点は、ピクセルを単位とする座標であり、例えば、移動距離(ラインの番号ともいえる)と深さ位置で示すことができる。なお、この点が、図10の始点(●)に対応する。
次に、ステップS73において、検出状態が“検出中”となっているため、制御はステップS77に進む。
ステップS77において、グルーピング部51は、ステップS76で記憶した位置から所定範囲内にピークを検出した位置があるか否かを判定する。この所定範囲内は、例えば、図11(a)~図11(d)で説明した移動方向1pixel以内であって、上下5pixel以内に設定することができる。ピークを検出した位置が所定範囲内に存在する場合には、ステップS78において、グルーピング部51は、連続した位置があるとして、その位置を記憶する。
次に、ステップS73において、検出状態が“検出中”となっているため、制御はステップS77に進む。
このステップS77では、前回にステップS78で記憶した点から所定範囲内に、ピークを検出した点が存在するか否かが検出され、存在する場合には、ステップS78において、その点が記憶される。これにより連続している点が順次グループとされる。
ステップS79において、グルーピング部51は、連続する点がないと判断し、それまでの検出結果を保存する。なお、最後に検出された点が、図10の終点(■)に対応する。
そして、ステップS81において、過去に取得したラインの全てのデータについて処理が行われたと判断されると、処理が終了する。
次に、図25のステップS62に示すチャタリング除去処理について説明する。図27は、チャタリング除去処理を示すフロー図である。
チャタリング除去処理が開示されると、ステップS91において、チャタリング除去部52が、グルーピングされた複数のグループのいずれか1つを選択する。
そして、ステップS92において、チャタリング除去部52は、選択したグループに対して移動平均処理を行う。例えば、8点平均を用いて移動平均処理を行うことができる。
次に、ステップS93では、全てのグループに対して移動平均処理が行われたか否かが判定され、全てのグループに対して処理が行われていない場合には、制御はステップS91に戻り、他のグループが選択される。そして、選択されたほかのグループに対して移動平均処理が行われる。
次に、図25のステップS63に示す山形波形頂点検出処理(深さ位置ピーク検出ステップの一例)について説明する。図28は、山形波形頂点検出処理を示すフロー図である。
山形波形頂点検出処理が開始されると、ステップS101において、山形波形頂点検出部56が、グルーピングした結果から1つのグループを選択する。
そして、ステップS102において、山形波形頂点検出部56は、選択したグループを移動方向A1と深さ方向Bの平面において微分を行う。
次に、ステップS103において、山形波形頂点検出部56は、微分値がプラスからゼロを通ってマイナスになるようなゼロ点があるか否かを判定する。このようなゼロ点がない場合には、グループは所定の山形波形ではないと判断され、制御はステップS108に進む。
そして、ステップS104において、山形波形頂点検出部56は、山形波形の頂点から前後方向にXpixel以上ピークが存在するか否かを判定する。Xpixel以上ピークが存在しない場合には、埋設物が存在すると判定できる山形波形ではないとして制御はステップS108に進む。
そして、ステップS105において、山形波形頂点検出部56は、頂点から前後方向にXpixel以内の範囲の微分値の面積を算出する。
次に、ステップS106において、山形波形頂点検出部56は、算出した面積が所定閾値以上であるか否かを判定する。所定閾値以上でないと判定された場合には、埋設物が存在すると判定できる山形波形ではないとして制御はステップS108に進む。
次に、ステップS108において、山形波形頂点検出部56は、全てのグループに対して山形波形頂点検出処理が行われたか否かを確認し、全てのグループに対して処理が行われていない場合には、制御はステップS101に戻り、他のグループが選択される。そして、全てのグループに対して山形波形頂点検出処理が行われるまで、ステップS102~ステップS107が繰り返される。
次に、図25のステップS64に示す埋設物判定処理(判定ステップの一例)について説明する。図29Aおよび図29Bは、埋設物判定処理を示すフロー図である。
埋設物判定処理が開始されると、ステップS111において、判定部57は、頂点グループに入れられた頂点を浅い方から順に1つ選択する。この選択された頂点は、例えば図15のピークP21に対応する。
ステップS112において、他の頂点が2つ以上存在すると判定された場合には、ステップS113において、判定部57は、選択した頂点の座標と、存在した他の2つ以上の頂点の座標をRFデータ管理部22に記憶する。これら2つ以上存在した他の頂点は、例えば、図15のピークP22、P23、P24に対応する。
次に、ステップS114において、頂点グループに入れられたすべての頂点に対して、頂点グルーピングが行われたか否かが判定される。頂点グルーピングが行われていない場合には、ステップS111において、判定部57は、頂点グループ内の他の頂点を選択する。ここで、ステップS112において他の頂点として検出された頂点は処理を行ったものとして選択対象から除外される。
上記ステップS111~S114によって、ステップS111において選択した頂点およびその頂点から前後方向に±Jpixel以内かつ下方向のすべての範囲に存在する他の頂点を含む範囲(図15のPG1,PG2)が設定される。
次に、ステップS116において、判定部57は、第1条件(|S2|÷|S3|≧1)を満たすか否か判定する。ステップS116において、第1条件を満たす場合には、ステップS118において、判定部57は、埋設物を非金属と判断し、山形波形のピークP21にマーキングを行う。
例えば、図15に示す範囲PG1における埋設物が金属と判定された場合には、ピークP22にマーキングが行われる。また、範囲PG2における埋設物が非金属と判定された場合には、ピークP21にマーキングが行われる。
なお、マーキングされた埋設物の位置について、図25に示すステップS65において表示制御部26は、表示部8を制御して埋設物表示(×、○などの印を表示)する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施の形態では、埋設物検出装置1の制御方法として、図19~図29Bに示すフローチャートに従って、実施する例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、図19~図29Bに示すフローチャートに従って実施される埋設物検出装置1および埋設物検出方法をコンピュータ(特にはプロセッサ)に実行させるプログラムとして、本発明を実現しても良い。
またプログラムの一つの利用形態は、インターネット等の伝送媒体、光・電波・音波などの伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であってもよい。
また、上述したコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアに限らずファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであってもよい。
なお、以上説明したように、電力消費体の制御方法はソフトウェア的に実現してもよいし、ハードウェア的に実現しても良い。
上記実施の形態では、金属と非金属の判別を行うために第1条件と第2条件の2つの条件を用いたが、第1条件と第2条件のいずれか一方のみを用いても良い。ただし、図17(a)に示すように、第1条件の方が第2条件よりも深い位置における樹脂管を判定でき、一般的にコンクリートには深い位置(例えば、5cm以上)に埋設物が存在するほうが多いため、第2条件のみを用いるより第1条件のみを用いた方がより好ましい。
なお、本実施の形態では、埋設物が設けられた対象物としてもコンクリートに限られるものではない。
(D)
上記実施の形態では、放射した電磁波の一例としてプラスパルスを用いたが、マイナスパルスであってもよい。
上記実施の形態では、階調処理によって信号強度がマイナスの値のピークを黒で示し、信号強度がプラスの値のピークを白で示したが、反対であってもよい。
(F)
上記実施の形態では、第1条件を用いて埋設物の位置を判定したが、このような閾値または式に限らなくても良く、2番目のピークの信号強度と3番目のピークの信号強度を用いればよい。また、第2条件を用いて埋設物の位置を判定したが、このような閾値または式に限らなくても良く、1番目のピークの信号強度と2番目のピークの信号強度を用いればよい。
上記実施の形態では、埋設物検出装置1の本体部2内にメイン制御モジュール6が設けられているが、メイン制御モジュール6が本体部2と別に設けられていてもよい。この場合、タブレットなどにメイン制御モジュール6と表示部8を設けてもよい。本体部2とタブレットの間は無線または有線によって通信が行われてもよい。
36 ピーク検出部
56 山形波形頂点検出部
P21、P22、P23 ピーク
Claims (18)
- 対象物の表面を移動しながら前記対象物に向かって放射した電磁波の反射波に関するデータを用いて前記対象物内の埋設物を検出するための埋設物検出装置であって、
移動に伴ったタイミング毎に反射波に関するデータを受信する受信部と、
前記タイミングにおける前記対象物の深さ方向の信号強度に基づいて、各々の前記タイミングにおける前記対象物の深さ方向の前記信号強度のピークを検出する信号強度ピーク検出部と、
各々の前記タイミングで検出された前記信号強度のピークを有する深さ位置のうち、移動方向において連続している前記深さ位置から深さ位置のピークを検出する深さ位置ピーク検出部と、
前記対象物の表面側から前記深さ方向に向かって1番目、2番目および3番目に配置される前記深さ位置のピークである第1の深さ位置のピーク、第2の深さ位置のピーク、および、第3の深さ位置のピークのうち前記第2の深さ位置のピークと前記第3の深さ位置のピーク、および/または、前記第1の深さ位置のピークと前記第2の深さ位置のピークを用いて、前記第1の深さ位置のピークの位置または前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置として判定する判定部と、を備え、
前記判定部は、前記第2の深さ位置のピークおよび前記第3の深さ位置のピークの信号強度を用いて、前記第1の深さ位置のピークの位置または前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置として判定する、
埋設物検出装置。 - 前記判定部は、前記第1の深さ位置のピークおよび前記第2の深さ位置のピークの信号強度を用いて、前記第1の深さ位置のピークの位置または前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置として判定する、
請求項1に記載の埋設物検出装置。 - 前記判定部は、前記第3の深さ位置のピークの信号強度の絶対値に対する前記第2の深さ位置のピークの信号強度の絶対値の比が、第1の所定閾値以上の場合、前記第1の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置と判定し、前記第1の所定閾値より小さい場合、前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置と判定する、
請求項1または2に記載の埋設物検出装置。 - 前記判定部は、前記第2の深さ位置のピークの信号強度の絶対値に対する前記第1の深さ位置のピークの信号強度の絶対値の比が、第2の所定閾値以上の場合、前記第1の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置と判定し、前記第2の所定閾値より小さい場合、前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置と判定する、
請求項2または請求項2に従属する請求項3に記載の埋設物検出装置。 - 放射される前記電磁波は、プラスまたはマイナスのパルスであり、
前記電磁波が、プラスパルスの場合は、前記第1の深さ位置のピークの信号強度は、プラスの値を有し、前記第2の深さ位置のピークの信号強度は、マイナスの値を有し、前記第3の深さ位置のピークの信号強度は、プラスの値を有し、
前記電磁波が、マイナスパルスの場合は、前記第1の深さ位置のピークの信号強度は、プラスの値を有し、前記第2の深さ位置のピークの信号強度は、マイナスの値を有し、前記第3の深さ位置のピークの信号強度は、プラスの値を有する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の埋設物検出装置。 - 前記第2の深さ位置のピークおよび前記第3の深さ位置のピークは、前記移動方向において前記第1の深さ位置のピークの所定範囲内に配置されている、
請求項1~5のいずれか1項に記載の埋設物検出装置。 - 前記移動方向において所定間隔以内で連続している複数の前記信号強度のピークにおける深さ位置を1つのグループとするグルーピング部を更に備え、
前記深さ位置ピーク検出部は、前記グループにおける最も浅い前記深さ位置を、前記深さ位置のピークとして検出する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の埋設物検出装置。 - 前記深さ位置ピーク検出部は、前記移動方向と前記深さ方向における平面において、前記グループが所定条件を満たしているか否かを判定し、
前記所定条件を満たしていると判定した場合に、前記グループにおける最も浅い前記深
さ位置を、前記深さ位置のピークとして検出する、
請求項7に記載の埋設物検出装置。 - 前記第1の深さ位置のピークの位置に埋設されていると判定された前記埋設物は、非金属であり、
前記第2の深さ位置のピークの位置に埋設されていると判定された前記埋設物は、金属である、
請求項1~8のいずれか1項に記載の埋設物検出装置。 - 対象物の表面を移動しながら前記対象物に向かって放射した電磁波の反射波に関するデータを用いて前記対象物内の埋設物を検出するための埋設物検出方法であって、
移動に伴ったタイミング毎に反射波に関するデータを受信する受信ステップと、
前記タイミングにおける前記対象物の深さ方向の信号強度に基づいて、各々の前記タイミングにおける前記対象物の深さ方向の前記信号強度のピークを検出する信号強度ピーク検出ステップと、
各々の前記タイミングで検出された前記信号強度のピークを有する深さ位置のうち、移動方向において連続している前記深さ位置から深さ位置のピークを検出する深さ位置ピーク検出ステップと、
前記対象物の表面側から前記深さ方向に向かって1番目、2番目および3番目に配置される前記深さ位置のピークである第1の深さ位置のピーク、第2の深さ位置のピーク、および、第3の深さ位置のピークのうち前記第2の深さ位置のピークと前記第3の深さ位置のピーク、および/または、前記第1の深さ位置のピークと前記第2の深さ位置のピークを用いて、前記第1の深さ位置のピークの位置または前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置として判定する判定ステップと、を備え、
前記判定ステップは、前記第2の深さ位置のピークおよび前記第3の深さ位置のピークの信号強度を用いて、前記第1の深さ位置のピークの位置または前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置として判定する、
埋設物検出方法。 - 前記判定ステップは、前記第1の深さ位置のピークおよび前記第2の深さ位置のピークの信号強度を用いて、前記第1の深さ位置のピークの位置または前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置として判定する、
請求項10に記載の埋設物検出方法。 - 前記判定ステップは、前記第3の深さ位置のピークの信号強度の絶対値に対する前記第2の深さ位置のピークの信号強度の絶対値の比が、第1の所定閾値以上の場合、前記第1の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置と判定し、前記第1の所定閾値より小さい場合、前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置と判定する、
請求項10または11に記載の埋設物検出方法。 - 前記判定ステップは、前記第2の深さ位置のピークの信号強度の絶対値に対する前記第1の深さ位置のピークの信号強度の絶対値の比が、第2の所定閾値以上の場合、前記第1の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置と判定し、前記第2の所定閾値より小さい場合、前記第2の深さ位置のピークの位置を前記埋設物の位置と判定する、
請求項11または請求項11に従属する請求項12に記載の埋設物検出方法。 - 放射される前記電磁波は、プラスまたはマイナスのパルスであり、
前記電磁波が、プラスパルスの場合は、前記第1の深さ位置のピークの信号強度は、プラスの値を有し、前記第2の深さ位置のピークの信号強度は、マイナスの値を有し、前記第3の深さ位置のピークの信号強度は、プラスの値を有し、
前記電磁波が、マイナスパルスの場合は、前記第1の深さ位置のピークの信号強度は、プラスの値を有し、前記第2の深さ位置のピークの信号強度は、マイナスの値を有し、前記第3の深さ位置のピークの信号強度は、プラスの値を有する、
請求項10~13のいずれか1項に記載の埋設物検出方法。 - 前記第2の深さ位置のピークおよび前記第3の深さ位置のピークは、前記移動方向において前記第1の深さ位置のピークの所定範囲内に配置されている、
請求項10~14のいずれか1項に記載の埋設物検出方法。 - 前記移動方向において所定間隔以内で連続している複数の前記信号強度のピークにおける深さ位置を1つのグループとするグルーピングステップを更に備え、
前記深さ位置ピーク検出ステップは、前記グループにおける最も浅い前記深さ位置を、前記深さ位置のピークとして検出する、
請求項10~15のいずれか1項に記載の埋設物検出方法。 - 前記深さ位置ピーク検出ステップは、前記移動方向と前記深さ方向における平面において、前記グループが所定条件を満たしているか否かを判定し、
前記所定条件を満たしていると判定した場合に、前記グループにおける最も浅い前記深さ位置を、前記深さ位置のピークとして検出する、
請求項16に記載の埋設物検出方法。 - 前記第1の深さ位置のピークの位置に埋設されていると判定された前記埋設物は、非金属であり、
前記第2の深さ位置のピークの位置に埋設されていると判定された前記埋設物は、金属である、
請求項10~17のいずれかに記載の埋設物検出方法。
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