JP2002202378A - 非開削掘削における埋設対象物探査システム - Google Patents

非開削掘削における埋設対象物探査システム

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JP2002202378A
JP2002202378A JP2000401246A JP2000401246A JP2002202378A JP 2002202378 A JP2002202378 A JP 2002202378A JP 2000401246 A JP2000401246 A JP 2000401246A JP 2000401246 A JP2000401246 A JP 2000401246A JP 2002202378 A JP2002202378 A JP 2002202378A
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wave
search
signal
exploration
trigger
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JP2000401246A
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Shigeki Matsumoto
重貴 松本
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KDDI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地表からの深さに対する依存性が少ない非開削
掘削における埋設対象物探査システムを提供する。 【解決手段】掘削ヘッドから発射した波動を掘削ヘッド
近傍の埋設物の探査のために用い、掘削ヘッドから発射
した波動(以下探査波と呼ぶ)が埋設物により反射され
た反射を地上で検出し、地表の受波器の位置を探査波の
直達波が実質的に到達しない場所に配置することによ
り、探査波の直達波と反射波とを分離している。さら
に、地上から探査波の発射を指令するトリガ波を発射
し、掘削ヘッド中の受波器がそのトリガ波を受波した
後、所定の時間後に探査を発射させるトランスポンダ方
式を採用することにより、掘削ヘッドと受波器の位置の
情報と合わせて地上の最低1個の受波器で受波した探査
波の反射波(の時刻)から埋設物の位置を算出すること
ができるように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非開削管路建設工
法又はその他の試堀のための埋設物探査技術に関するも
のであり、管路の建設を伴わない試堀の場合にも適用す
ることができる埋設対象物探査システムに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の地中レーダでは、図7のように、
送信アンテナ101と受信アンテナを個別に設けた送信
/受信アンテナ103又は送信アンテナと受信アンテナ
を共用する一つのアンテナを設けた送受信アンテナ10
4を地表106に設置して、地上の送受信装置105か
らケーブル106を経て伝達される送信波電力をこれら
のアンテナ103,104に給電することにより、地表
100から地中に向けて発射した電磁波の送信波107
が埋設物108で反射した反射波109を地表100で
受信している。従って、地表100の受信アンテナ10
3,104に達する電磁波は、埋設物108と地表10
0の間の往復分の吸収を受ける。一方、推進工法で管路
を建設する場合、図8に示すように、推進ヘッド110
あるいは掘削ヘッド110の前方に埋設物108等の障
害物があるかどうかが分かれば十分な場合が多い。既
に、掘進ヘッド110の先端に地中レーダを設置して前
方の障害物を検知する試みが行われている。この方法で
は、埋設物108からの反射電磁波109を地中で受信
するので、受信した信号又はそれらを処理した情報を、
推進管111内に通した信号線112で地上の送受信機
113に送信している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、推進管は短尺
のものを順次繋ぎ込んでいくためにその度に信号線の切
り離しと接続が必要になり、施工速度が大幅に低下して
しまう欠点がある。特に、水平ドリリング工法のように
施工速度が早いことを特長としている工法では、影響が
大きい。
【0004】また、類似の従来技術として、図9に示す
ように、地上から図8に示す如き掘削ヘッド110を用
いる構成による地中レーダで埋設物108を探査すると
ともに、制御装置121,プローブ信号送信機122,
探査信号受信機123,送信アンテナ124,受信アン
テナ125を設けた地上の地中レーダから発射されたプ
ローブ信号126に応答した掘削ヘッド110内の送受
信アンテナ127から発射する直達応答波128を地上
の地中レーダで検知して、掘削ヘッド110の位置を測
定する方法が開示されている(USP5720354 ,USP
5819858 ,USP5904210 ,特願平09−525245)。しか
しながら、この開示技術では掘削ヘッドの位置測定のみ
を目的としており、応答信号128は地表に向かって発
射されるために、掘削方向前方の埋設物108からの反
射波129は得られないのみならず、応答信号128の
反射波を利用する機能が全く含まれていない。さらに、
受信アンテナ125が掘削ヘッド110からの応答信号
128が直接受信できる範囲内にあるように設置されて
いるために、たとえ掘削ヘッド110と受信アンテナ1
25間に埋設物があったとしても、その応答信号の反射
波131は図10に示すように、直接到達する直達波1
30と時間的に離れておらず、かつ振幅が小さな埋設物
からの反射波を直達波と有効に分離することは極めて困
難である。
【0005】以上の理由により、これらの従来技術は掘
削ヘッドの近傍にある埋設物の探査に有効な手法とはな
り得ていない。従って、掘削ヘッドの近傍にある埋設物
は従来の手段により、付随的に検知されているだけであ
り、地表からの深さが深くなるにしたがって掘削ヘッド
の近傍にある埋設物の検知が困難になるという問題の解
決とはなり得ていない。
【0006】非開削工法により地中に管路を建設する場
合、既に埋設されている他の管路、計画されている経路
上の構造物、構造物の残骸、岩塊等の存在を知る必要が
ある。このための最も有力な方法は地中レーダである
が、地中レーダによりこれらの探査が可能な深さは地山
の含水率に大きく左右され、国内の土質では2m程度が
限度である。探査すべき対象物の大きさによっては探査
可能な深さはさらに浅くなる。従って、地表から1m〜
1m半程度の深さに管路を建設する場合でも、地中レー
ダでは十分な信頼性を以て掘削に対する障害物の有無を
判定できない場合が少なからずある。
【0007】本発明は、このような状況に鑑み、地表か
らの深さに対する依存性が少ない非開削掘削における埋
設対象物探査システムを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、地表からの
深さが深くなるにしたがって掘削ヘッドの近傍にある検
知対象となる埋設物の検知が困難になるという問題の解
決のために、以下の手段を用いている。 (1)掘削ヘッドから発射した波動を掘削ヘッド近傍の
埋設物の探査のために用いることにより、深さに対する
問題を軽減している。 (2)掘削ヘッドから発射した波動(以下探査波と呼
ぶ)が埋設物により反射された反射を地上で検出するこ
とにより、掘削ヘッドから地上への信号伝送の問題を解
決している。 (3)地表の受波器の位置を探査波の直達波が実質的に
到達しない場所に配置することにより、探査波の直達波
と反射波の分離の問題を解決している。 (4)さらに、地上から探査波の発射を指令する波動
(以下トリガ波と呼ぶ)を発射し、掘削ヘッド中の受波
器がそのトリガ波を受波した後、所定の時間後に探査を
発射させるトランスポンダ方式を採用することにより、
掘削ヘッドと受波器の位置の情報と合わせて地上の最低
1個の受波器で受波した探査波の反射波(の時刻)から
埋設物の位置を算出することができるようにしている。
【0009】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明の詳細を説明す
る。 (実施例1)図1は、本発明の第1の構成にる実施例の
1例である。図1中で、1は位置算出手段、2は探査信
号受信機、3は探査波受波器、4は掘削ヘッド、5は推
進管、6は探査波送波器、7は探査信号送信機、8は電
源、9−1と9−2はターゲット(埋設物)である。1
1は送信探査信号、12は探査波、13は反射波、14
は受波探査信号、15は探査信号、16は電力の流れを
示している。探査波送波器6は、掘削ヘッド4の掘削方
向に探査波12を放射するように掘削ヘッド4の前方壁
に搭載されている。位置算出手段1は、後述のように、
掘削ヘッド4の位置と探査波受波器3の位置、および探
査信号15からターゲット9−1,9−2,…等の位置
を算出する機能を有している。
【0010】探査信号送信機7は、所定の時間間隔で電
気信号である送信探査信号11を発生して探査波送波器
6を駆動し、波動である探査波12を発生する。探査波
12の一部はターゲット9−1,9−2,…等により反
射され、反射波13として探査波受波器3に達する。探
査波受波器3は波動を電気信号に変換する機能を有して
いる。本実施例では探査波受波器3は同じ機能を有する
複数の受波器のアレイにより構成されている。探査波受
波器3により反射波13が変換された電気信号である受
波探査信号14は探査信号受信機2に送られ、その位
相,受信時刻,振幅などからターゲット9−1,9−
2,…の方向、探査波12が発生された時刻から探査波
受波器3を構成する個々の受波器に到達するまでの時間
などターゲット9−1,9−2,…の位置算出に必要な
情報が抽出されて、探査信号15として位置算出手段1
に送られる。位置算出手段1はこれらの情報に基づきタ
ーゲット9−1,9−2の位置を算出する。
【0011】特に、本発明では探査波受波器3は探査波
12が実質的に直接到達しない場所を選択して配置して
いる。これにより、探査波12と掘削ヘッド4近傍のタ
ーゲット(埋設物)9−1,9−2,…からの反射波1
3のみを実質的に受波することができ、ターゲット9−
1,9−2,…の探査を可能としている。
【0012】探査信号受信機2で行われる処理の例とし
ては、探査波受波器3を構成する個々の受波器が出力す
る受波探査信号14間のコリレーションにより探査波受
波器3を構成する個々の受波器に個々のターゲット9−
1,9−2,…からの反射波13が到達した各時間の差
の抽出処理、探査波受波器3を構成する個々の受波器が
出力する受波探査信号14間の位相差を検出する処理、
探査波受波器3を構成する個々の受波器が出力する受波
探査信号14間の時間差あるいは位相差から当該反射波
の到来方向を算出する処理、探査波受波器3を構成する
個々の受波器が出力する受波探査信号14に対して、所
定の振幅以上の信号のみを抽出する閾値処理などが含ま
れる。
【0013】次に、位置算出手段1がターゲット9−
1,9−2,…の位置を算出するために行う処理の1例
を図2を用いて説明する。図中、3−1,3−2,…3
−k,3−(k+1),…3−nはそれぞれ探査波受波
器である。これら探査波受波器3−1,…3−nの位置
は何れも既知であり、土中における波動伝搬速度vc
既知であるとする。bj (k=1,…,n)はターゲッ
ト9と探査波受波器3−kの間の距離である。また、a
は探査波送波器6とターゲット9との間の距離である。
【0014】k番目の探査波受波器3−kに着目する。
探査波受波器3−kが反射波13を受波した時刻をtk
(k=1,…,n)とする。時刻ts に探査波12が送
波されたとし、探査波受波器3−kの位置をrr,k (x
r,k ,yr,k ,Zr,k )、ターゲット9の位置をr
t (xt ,yt ,zt )とすると、
【数1】 なる方程式が成り立つ。
【0015】aとts を同時に消去すれば、
【数2】 が得られる。(2)と(3)の方程式をターゲット9の
位置をrt (xt ,yt,zt )を未知数として解け
ば、ターゲット9の位置rt (xt ,yt ,zt )を求
めることができる。探査波受波器3の個数nが4個であ
れば、未知数と方程式の個数が一致する。
【0016】また、探査波受波器3の個数nが4個より
多ければ、(3)式の代わりに、
【数3】 を最小とするようにターゲット9の位置rt (xt ,y
t ,zt )を決めることもできる。
【0017】これらの解法は、結局は反射波13が到達
する時間差を求めた2個の探査波受波器3−jと探査波
受波器3−kを焦点とし、時間差と波動の伝搬速度の積
から得られる距離を焦点からの距離差とする双曲面の交
点を求めることに相当する。
【0018】もし、ターゲット9を含み鉛直な面内に全
ての探査波受波器3があると近似することができる時に
は、双曲線の交点を求めればよいから、探査波受波器3
の個数nは3個で十分である。
【0019】(実施例2)図3は、本発明の第2の構成
の実施例の1例である。図中、1は位置算出手段、2は
探査信号受信機、21はトリガ信号送信機、3は探査波
受波器、22はトリガ波送波器、6は探査波送波器、2
3はトリガ波受波器、4は掘削ヘッド、5は推進管、7
は探査信号送信器、24はトリガ信号受信機、8は電
源、9−1,9−2はターゲット(埋設物)である。2
5はトリガ信号、26は同期信号、27は送信トリガ信
号、28はトリガ波、29は受波トリガ信号、30はタ
イミング信号、31は送信探査信号、12は探査波、1
3は反射波、14は受波探査信号、15は探査信号、1
6は電力の流れを示している。
【0020】位置算出手段1は、トリガ信号25および
そのトリガ信号25と同期した同期信号26を送出する
機能と、後述のように、掘削ヘッド4の位置と探査波受
波器3の位置、および探査信号15からターゲット9−
1,9−2等の位置を算出する機能を有している。
【0021】位置算出手段1により出力されたトリガ信
号25を受け取ったトリガ信号送信機21は送信トリガ
信号27を発生して、電気信号から波動への変換機能を
持つトリガ波送波器22を駆動して、波動であるトリガ
波28を発生させる。トリガ波28は地中を伝搬して一
部が掘削ヘッド4に格納されているトリガ波受波器23
に達する。
【0022】トリガ波受波器23は波動を電気信号に変
換する機能を有しており、そのトリガ波受波器23に到
達したトリガ波28は電気信号である受波トリガ信号2
9となってトリガ信号受信機24に送られる。
【0023】トリガ信号受信号24は受波トリガ信号2
9が振幅,接続時間など予め定められた条件を満足して
いるかを判定し、条件が満足されている場合には、受波
トリガ信号R29を受け取った時刻から所定の遅延時間
後にタイミング信号30を発生して探査信号送信機7に
送る。探査信号送信機7は、電気信号である送信探査信
号31を発生して探査波送波器6を駆動し、波動である
探査波12を発生する。探査波送波器6は電気信号を波
動に変換する機能を有している。
【0024】探査波12の一部はターゲット9−1,9
−2…等により反射され、反射波13として探査波受波
器3に到達する。探査波受波器3は波動を電気信号に変
換する機能を有している。本実施例では探査波受波器3
は1個であり、相異なる3個以上の位置に移動して反射
波13を受波する。探査波受波器3により反射波13が
変換された電気信号である受波探査信号14は探査信号
受信機2に送られ、その位相,受信時刻,振幅などから
9−1,9−2,…の方向、探査波12が発生された時
刻から探査波受波器3に到達するまでの時間など9−
1,9−2,…の位置算出に必要な情報が抽出されて探
査信号15として位置算出手段1に送られる。位置算出
手段1はこれらの情報に基づき9−1,9−2,…の位
置を算出する。
【0025】特に、本実施例では、探査送波器6は実質
上予め設定された立体角内に探査波12を放射し、探査
波受波器3は探査波12が実質的に直接到達する立体角
の外の場所を選択して配置されている。これにより、探
査波受波器3は、探査波12による掘削ヘッド4近傍の
ターゲット(埋設物)9−1,9−2,…からの反射波
13のみを実質的に受波することができ、その立体角内
のターゲット9−1,9−2,…の探査を容易にしてい
る。
【0026】この様子を表しているのが図4である。同
図は各信号の時間的な関係を示している。トリガ信号2
5と同期信号26は同期して発生する。トリガ波送波器
22とトリガ受波器23間の伝搬遅延時間後にトリガ波
受波器23により受波トリガ信号29が発生する。受波
トリガ信号29を受け取ったトリガ信号受信機24がタ
イミング信号30を発生する。タイミング信号30を受
け取った探査信号送信機7が送信探査信号31により探
査波送波器6を駆動して探査波12を発生するが、受波
探査信号14としては、トリガ波28の反射波と探査波
12の反射波13のみが現れる。特に本実施例では、探
査信号送信機7がタイミング信号30を受け取ってから
送信探査信号31を発生するまでの遅延時間をトリガ波
28に起因する反射波が消失するのに十分な長さにして
おくことによって、探査信号15としては反射波13に
よる信号のみを取り出すことを可能としている。
【0027】探査信号受信機2で行われる処理の例とし
ては、探査波受波器3が反射波13を受波する各受波位
置での受波探査信号14相互間のコリレーションによ
り、各受波位置で個々のターゲット9−1,9−2から
の反射波13が探査波受波器3に達した時刻の抽出処
理、各受波位置での受波探査信号14相互間の位相差を
検出する処理、各受波位置での受波探査信号14相互間
の時間差あるいは位相差から当該反射波の方向の算出す
る処理、各受波位置での受波探査信号14に対して、所
定の振幅以上の信号のみを抽出する閾値処理などが含ま
れる。
【0028】次に、位置算出手段1がターゲットの位置
を算出するために行う処理の1例を図5を用いて説明す
る。図中、A1 ,A2 ,A3 ,…,Ak ,…,An-1
nはそれぞれ探査波受波器3で反射波13を受波した
位置である。これら反射波受波器3の位置、トリガ波送
波器22の位置、トリガ波受波器23又は探査波送波器
6すなわち掘削ヘッド4の位置は何れも既知であり、土
中における波動伝搬速度vc も既知であるとする。ま
た、cはトリガ波送波器22と探査波送波器6の間の距
離、aは探査波送波器6とターゲット9の間の距離、b
k (k=1,…,n)はターゲット9と探査波受波器3
で反射波13を受波した地点Ak との間の距離である。
【0029】k番目の地点Ak で探査波受波器3で反射
波13を受波する場合に着目する。波動の伝搬速度vc
とトリガ波送波器22の位置、トリガ波受波器23の位
置(従って探査波送波器6の位置も)既知であるから、
トリガ波28がトリガ波受波器23に達する間での時間
c =c/vc は既知である。また、トリガ波受波器2
3がトリガ波28を受波してから探査波送波器6より探
査波12が発射されるまでの遅延時間td は予め設定し
ておくものである。受波位置Ak において、トリガ波送
波器22がトリガ波28を発射した時刻tr,k と受波位
置Ak において探査波受波器3が反射波13を受波した
時刻tk (k=1,…,n)との差から時間tc と遅延
時間td を差し引けば、探査波送波器6から送波された
探査波12がターゲット9に到達し、そこで反射されて
反射波13として受波位置Ak に達するのに要する時間
Δtk (k=1,…,n)を計算することができる。
【0030】従って、探査波送波器6の位置をrs (x
s ,ys ,zs )、探査波受波器3の位置Ak をrr,k
(xr,k ,yr,k ,zr,k )、ターゲット9の位置をr
t (xt ,yt ,zt )とすると、
【数4】 なる方程式が成り立つ。これらの方程式をターゲット9
の位置をrt (xt ,y t ,zt )で未知数として解け
ば、ターゲット9の位置rt (xt ,yt ,zt)を求
めることができる。
【0031】また、方程式の個数、すなわち探査波受波
器3の位置の個数が3個より多ければ、(1)式の代わ
りに、
【数5】 を最小とするように、ターゲット9の位置rt (xt
t ,zt )を決めることもできる。
【0032】なお、以上の位置計算法は個々の受波位置
と探査波送波器6の位置を焦点とする楕円面の交点を求
めることと等価である。
【0033】一方、探査波送波器6の位置rs (xs
s ,zs )が未知である場合には、
【数6】 なるn個の方程式が成立する。(9)式からはa,c,
d を同時に消去することができて、
【数7】 となる。従って、この場合にも(3)式の場合と同様に
最低4個の異なる場所で、反射波13を受波すれば、タ
ーゲット9の位置を測定することが可能である。
【0034】もし、ターゲット9を含み、鉛直な面内に
全ての受波位置Ak があると近似することができるとき
には、個々の受波位置と探査波送波器6の位置を焦点と
する楕円の交点を求めればよいことになるから、最低3
個の受波位置でターゲットの位置測定が可能である。
【0035】(実施例3)図6は、本発明の第2の構成
の別の実施例である。本実施例では、図3に示す実施例
におけるトリガ波受波器23と探査波送波器6を1個の
送受波器41で代用している。42は送受切換スイッチ
である。他の参照番号は、図3と同一番号の機能部分を
示す。43は切換信号の流れを示している。
【0036】本実施例の動作は図3の実施例とほぼ同じ
である。ただし、トリガ波28は地中を伝搬して一部が
掘削ヘッド4に格納されている送受波器41に到達す
る。送受波器41は波動を電気信号に変換する機能と逆
に電気信号を波動に変化する機能を有しており、この送
受波器41に到達したトリガ波28は電気信号である受
波トリガ信号29aとなってトリガ信号受信機24に送
られる。ここで、送受切換スイッチ42は、送受波機4
1が探査波12を発生するための所定の期間だけ、探査
信号送信機7が送受波器41と接続され、それ以外の期
間はトリガ信号受信機24が送受波器41と接続される
ように切換信号43により制御されている。トリガ信号
受信機24は受波トリガ信号29が振幅,接続時間など
予め定められて条件を満足しているかを判定し、条件が
満足されている場合には、受波トリガ信号29を受け取
った時刻から所定の遅延時間後にタイミング信号30を
発生して探査信号送信機7に送る。探査信号送信機7
は、切換信号43により送受切換スイッチ42が探査信
号送信機7と送受波器41とを接続するように制御する
とともに、電気信号である送信探査信号31を発生して
送受波器41を駆動し、波動である探査波12を発生す
る。
【0037】本発明に用いる波動として、γ線,x線,
紫外線,光波,赤外線,電磁波のいずれかを用いること
ができる。また、本発明に用いる波動として弾性波を用
いることもできる。さらに、本発明に用いる探査波の波
動としての偏波状態と異なる偏波状態の波動を探査波受
波器が受波するように構成することができる。また、本
発明に用いる探査波として、所定のコードで周波数変調
されているものを用いることもできる。。さらに、本発
明に用いる探査波として、周波数チャープを施されてい
るものを用いることもできる。
【0038】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、掘削ヘッド近傍の埋設物を従来の方法における
1.5m〜2.0mに比べて理論的に最大2倍の深さま
で探査可能である。従来の地表から探査波を送波する地
中レーダの探査可能な深さが地上のアンテナの不要輻射
により制限されていることを考慮すれば、本発明におい
て地表に到達する探査波の強度が法的な制限値以下にな
るように、状況に応じて探査波送波器から送波する探査
波の強度を変えることにより、探査可能な深さを格段に
深くすることが可能である。さらに、実質的に掘削方向
に探査波を送波することにより、探査波が実質的に地上
に直接達することがないようにすることができるので、
この点からも探査深さに従来のような不要輻射による制
限が無くなる。探査深さの改善に加えて、従来の手法に
見られるような地上と掘削ヘッドの間での大量の情報伝
達が不要である。これにより、構成が簡略化され、掘削
作業効率を大幅に改善する効果がある。本発明は小口径
の非開削後方全般に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の第1の構成を説明するブロッ
ク図である。
【図2】図1の構成でターゲットの位置を求める方法を
説明するためのブロック図である。
【図3】受波器の位置を移動して測定を行う場合の本発
明の実施例の構成を説明するためのブロック図である。
【図4】図3の構成で信号の時間的な関係を説明するた
めの波形図である。
【図5】図3の構成でターゲットの位置を求める方法を
説明するための波形図である。
【図6】トリガ波受波器と探査波送波器を兼用する本発
明の実施例を説明するためのブロック図である。
【図7】従来の地中レーダの構成を説明するための断面
略図である。
【図8】既存の関連技術を説明するための略図である。
【図9】既存の関連技術を説明するための略図である。
【図10】従来技術における信号の時間関係を説明する
ための波形図である。
【符号の説明】
1 位置算出手段 2 探査信号受信機 3 探査波送波器 4 掘削ヘッド 5 推進管 6 探査波送波器 7 探査信号送信機 8 電源 9 ターゲット 9−1 ターゲット 9−2 ターゲット 11 送信探査信号 12 探査波 13 反射波 14 受波探査信号 15 探査信号 16 電力 21 トリガ信号送信機 22 トリガ波送波器 23 トリガ波受波器 24 トリガ信号受信機 25 トリガ信号 26 同期信号 27 送信トリガ信号 28 トリガ波 29 受波トリガ信号 30 タイミング信号 31 送信探査信号 41 送受波器 42 送受切換スイッチ 43 切換信号 100 地表 101 送信アンテナ 102 受信アンテナ 103 送信/受信アンテナ 104 送受信アンテナ 105 送受信装置 106 ケーブル 107 送信波 108 埋設物 109 反射波 110 掘削ヘッド 111 推進管 112 信号線 113 送受信機 121 制御装置 122 プローブ信号送信機 123 探査信号受信機 124 送信アンテナ 125 受信アンテナ 126 プローブ信号 127 送受信アンテナ 128 応答信号 129 プローブ信号の反射波

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設している検知対象物に波動を
    照射し、該対象物により反射された波動を検知して該対
    象物の存在および位置を検知するために、 前記対象物又はその位置を検知するための測定系が、地
    中に穴を穿つ機能を有する掘削ヘッドに搭載された探査
    波送波手段と、地表に配置される探査波受波手段と、地
    上に配置される位置算出手段とを備え、 前記探査波送波手段が、入力された電気信号を変換して
    波動を発生する探査波送波器と、前記対象物を検知する
    ための波動である探査波を該探査波送波器により発生す
    る機能とを備え、前記掘削ヘッドの周囲に該探査波が送
    波されるように構成され、 前記探査波受波手段が、波動を検知して電気信号に変換
    するために地表に配置される少なくとも1個の探査波受
    波器と、該探査波受波器に到達した前記探査波を該探査
    波受波器で検知して電気信号である受波探査信号として
    前記位置算出手段に対して出力する機能とを備え、 該位置算出手段が該受波探査信号から前記対象物の位置
    を算出する機能を備えており、 前記探査波送波手段が該探査波送波器により前記探査波
    を発生し、 該探査波受波手段が該探査波受波器に到達した該探査波
    を検知して前記位置算出手段に該受波探査信号として送
    出し、 該位置算出手段が該受波探査信号の情報を基に前記対象
    物の位置を算出することができるように構成された非開
    削掘削における埋設対象物探査システム。
  2. 【請求項2】 前記探査波受波手段が少なくとも4個の
    探査波受波器と、該少なくとも4個の探査波受波器に到
    達した前記探査波を該少なくとも4個の探査波受波器で
    検知して電気信号である少なくとも4個の受波探査信号
    として前記位置算出手段に対して出力する機能を有し、 前記探査波送波手段が所定の時間間隔で該探査波送波器
    により前記探査波を発生し、 該探査波受波手段が、前記探査波送波器から該少なくと
    も4個の探査波受波器に直接到達した前記探査波および
    前記対象物により反射されて該少なくとも4個の探査波
    受波器に到達した前記探査波の反射波を検知して前記位
    置算出手段に該受波探査信号として送出し、 該位置算出手段が該受波探査信号の情報を基に前記探査
    波送波器および前記対象物の位置を算出するように構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の非開削掘
    削における埋設対象物探査システム。
  3. 【請求項3】 該位置算出手段が、n個の探査波受波器
    から選出した相異なる2個の探査波受波器より構成され
    る3個以上n−1個以下の組に対して、各組を構成する
    2個の探査波受波器に探査波が到達した各時間の差を求
    め、該3個以上n−1以下の時間差から前記探査波送波
    器又は前記対象物の位置を算出するように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の非開削掘削
    における埋設対象物探査システム。
  4. 【請求項4】 前記位置算出手段に、トリガ信号を送出
    する機能と、該トリガ信号と同期してトリガ波送波器に
    よりトリガ波を地中に放射する機能とが、さらに付加さ
    れ、 前記探査波送波手段に、該トリガ波を検知する機能と、
    該トリガ波を検知した時刻から予め定められた一定の遅
    延時間後に前記対象物を検知するための波動である前記
    探査波を該探査波送波器により発生させる機能とが、さ
    らに付加され、 該探査波受波手段が、地中の波動を検知して電気信号に
    変換するために地表に移動可能状態に配置される1個の
    探査波受波器と、前記トリガ信号に同期する同期信号を
    受信する機能と、該同期信号を受信した時刻から予め定
    められた一定の遅延時間以降に該探査波受波器に到達し
    た前記探査波を前記1個の探査波受波器で検波して電気
    信号である受波探査信号として前記位置算出手段に対し
    て出力する機能とを有するように構成され、 該位置算出手段が送出した前記トリガ信号により該トリ
    ガ波送波器が前記トリガ波を発生し、 前記探査波送波手段が該トリガ波を検知した後所定の時
    間遅れを以て該探査波送波器により前記探査波を発生し
    て地中に放射し、 該位置算出手段が送出した前記同期信号を受信した前記
    探査波受波手段が、該同期信号の受信時刻から所定の経
    過時間以降に該探査波受波器に到達した前記探査波によ
    る波動を検知して位前記出手段に該受波探査信号として
    送出し、 該位置算出手段が、該トリガ信号の発生時刻と、前記ト
    リガ波発生手段のトリガ波送波器と探査波送波手段のト
    リガ波受波器間の波動の伝搬時間と、前記探査波送波手
    段がトリガ波を受波してから探査波を発生するまでの遅
    延時間と、前記探査波発生手段の探査波送波器の位置
    と、探査波受波手段の探査波受波器の位置と、相異なる
    3個以上の位置で探査波受波器が探査波を受波したとき
    の3個以上の受波探査信号とから、対象物の位置を算出
    するように構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の非開削掘削における埋設対象物探査システム。
  5. 【請求項5】 該探査波送波器は、実質的に予め設定さ
    れた立体角内のみに前記探査波を放射し、該立体角外に
    該探査波受波器が配置されていることを特徴とする請求
    項1,2,3,又は4に記載の非開削掘削における埋設
    対象物探査システム。
  6. 【請求項6】 前記位置算出手段が、前記トリガ波送波
    器と前記トリガ波受波器の間の波動の伝搬時間と、前記
    探査波送波手段が前記トリガ波を受波してから前記探査
    波を発生するまでの遅延時間と、前記探査波送波器と前
    記探査波受波器との間の波動の伝搬時間と、前記探査波
    の持続時間とから該探査波発生手段が発生する探査波が
    前記探査波受波器に直接到達する時間を算出して、該探
    査波受波手段が前記同期信号を受信してから該探査波の
    受信を開始するまでの遅延時間を設定するように構成さ
    れていることを特徴とする請求項4に記載の非開削掘削
    における埋設対象物探査システム。
  7. 【請求項7】 前記波動がγ線,x線,紫外線,光波,
    赤外線,電磁波のいずれかであることを特徴とする請求
    項1から6までのいずれかに記載された非開削掘削にお
    ける埋設対象物探査システム。
  8. 【請求項8】 前記波動が弾性波であることを特徴とす
    る請求項1から6までのいずれかに記載された非開削掘
    削における埋設対象物探査システム。
  9. 【請求項9】 前記探査波の波動としての偏波状態と異
    なる偏波状態の波動を前記探査波受波器が受波すること
    を特徴とする請求項1から8までのいずれかに記載され
    た非開削掘削における埋設対象物探査システム。
  10. 【請求項10】 前記探査波が所定のコードで周波数変
    調されていることを特徴とする請求項1から8までのい
    ずれかに記載された非開削掘削における埋設対象物探査
    システム。
  11. 【請求項11】 前記探査波が周波数チャープを施され
    ていることを特徴とする請求項1から8までのいずれか
    に記載された非開削掘削における埋設対象物探査システ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記探査波送波手段は、前記トリガ波
    を受信してから前記探査波を発生するまでの遅延時間
    を、前記探査波受波器に達する前記トリガ波に起因する
    反射が実質的に消失するのに十分な時間に設定している
    ことを特徴とする請求項4から11までのいずれかに記
    載された非開削掘削における埋設対象物探査システム。
  13. 【請求項13】 前記探査波送波手段が、該掘削ヘッド
    の掘削方向に前記探査波が送波されるように該探査波送
    波手段が前記掘削ヘッドに搭載されていることを特徴と
    する請求項1から12までのいずれかに記載された非開
    削掘削における埋設対象物探査システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017049061A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 株式会社東芝 埋設物探査装置及び方法
WO2017056283A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 株式会社日立製作所 探鉱機システム及び管理方法

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